JP3963820B2 - Flat handle device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンドルの不使用時にはハンドルの全体または主要部分がケースの正面凹部内に没入される平面ハンドル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハンドルの使用時にハンドルが基端部の横断枢軸を中心に回転してケースの正面凹部から突出する一方、ハンドルの不使用時にハンドルがケースの正面凹部内に没入し、ケース側に装備したロック機構によって没入位置に錠止される平面ハンドル装置は、既に知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
最近、この平面ハンドル装置について、ロック機構を無力化してハンドルを使用位置に突出させる不正解錠の事例が報告されている。その犯行手口は、ハンドルの先端部の端面とケースの正面凹部の内側面との間の隙間にドライバーの先端を差し込み、ドライバーをケース正面に対して少し寝かせながら、ドライバーの先端をハンドルの先端部の背面側にこじ入れ、梃子の原理でドライバーを押し下げることによって、ハンドルを強引に押し出し、ロック機構のラッチ体と係合しているハンドルの掛止め部を暴力的に破断するものである。
【0004】
このような犯行を阻止するには、ドライバーの先端が差し込めないように前記隙間を無くすか極限まで減少させればよいのであるが、その場合には部品の製作や組立に当たって厳密な寸法管理が必要となる。この寸法管理に失敗したときには、ハンドルがケースの正面凹部に没入し得ないか、没入し得たとしても没入動作が円滑に行われないことになった。
【0005】
【特許文献1】
平成8年実用新案公告第8212号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記したドライバー等のこじ入れによる暴力的な不正解錠から的確に防護される平面ハンドル装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、添付図面中の参照符号を用いて説明すると、本発明の特徴は、ハンドル2の使用時にハンドル2が基端部4の横断枢軸5を中心に回転してケース1の正面凹部3から突出し、ハンドル2の不使用時にハンドル2が正面凹部3内に没入し、ハンドル2がロック機構6によってケース1に錠止される平面ハンドル装置において、
ハンドル2の先端部7の正面側部分を延長して、先端部7の端面7aと正面凹部3の内側面3aとの間の隙間を隠蔽するノーズ8を形成し、ハンドル2の没入回転時にノーズ8が収容されるノーズ受入れ部9をケース1に形成し、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長い溝状凹部と、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長いリブ状凸部とが交互に配置されてなる第1凹凸部10を、当該長さ方向をハンドル2の長さ方向に整列させて、ノーズ8の背面側に形成し、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長いリブ状凸部と、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長い溝状凹部とが交互に配置されてなる第2凹凸部11を、当該長さ方向をハンドル2の長さ方向に整列させて、ノーズ受入れ部9の正面側に形成し、ハンドル2がケース1に没入したとき、前記第1凹凸部10と前記第2凹凸部11とを噛み合わせたことである。
【0008】
この平面ハンドル装置では、ハンドル2の先端部7の端面7aとケース1の正面凹部3の内側面3aとの間の隙間がノーズ8の背後に隠蔽されることによって、ロック機構6と係合するハンドル2の掛止め部は、暴力的な破断から防護されている。
前記ノーズ8の先端面8aとノーズ受入れ部9の内側面9aとの間の隙間からドライバーの先端を差し入れて、ドライバーの先端をノーズ受入れ部の正面に沿って滑らそうとしても、ノーズ受入れ部9の正面から立ち上がっている第2凹凸部11の凸部がドライバー先端の移動に対して障害物となるため、ドライバーをどのような角度に寝かせて見ても、ドライバーの先端をノーズ8の背面側に入り込ませることができず、ノーズ8を破断することができない。そのため、ノーズ8による前記防護機能が維持される。
【0009】
仮にドライバーの先端幅よりも細い金属帯板材を第1凹凸部10と第2凹凸部11の噛み合わせ遊隙から差し入れできたとしても、梃子の原理でハンドル2を押し上げるとき、その金属帯板材は折れてしまうか曲がったりしてしまい、不正解錠することができない。
【0010】
【発明の実施の形態】
図示の実施例では、平面ハンドル装置は引出し回転操作型のものであり、扉12に固着されるケース1と、ケース1の前後方向に配置してケース1に収容され、後端部に固定枠体側の受金部と係脱する止め金板13を固着する施錠軸14と、ケース1の正面凹部3に出没可能に収容され、基端部4を横断枢軸5によって施錠軸14の前端部に枢着されたハンドル2と、ケース1に一体的に埋め込み固着され、ハンドル2の先端部背面側の掛止め部15と係脱するラッチ体16を備えたロック機構6と、ハンドル2とケース1の間に装着され、ハンドル2を突出方向に回転付勢するハンドルバネ(図示は省略)とから成る。
【0011】
ロック機構6は通常のシリンダー錠によって構成されており、ロータ17の後端部の偏心カム突起18はラッチ体16のカム溝孔19に挿入されている。所定の鍵20をロータ17の鍵孔21に挿入してロータ17を回すと、ラッチ体16はロック機構6のハウジング22側に牽引され、ラッチ体16のフック部23がハンドル2の掛止め部15から離脱する。これによってハンドル2は前記バネの付勢によってケース1の正面凹部3から突出回転する。
【0012】
ハンドル2の突出回転後、ラッチ体16は復帰用バネ24の付勢によってロックハウジング22のガイド溝25から突出し、前記フック部23が正面凹部3内に位置する。ハンドル2を握って施錠軸14を所定方向に回すと、止め金板13が固定枠体側の受金部(図示していない)から離脱し、固定枠体に対する扉12の錠止が解除される。扉12はハンドル2を手前に引くことによって開放される。
【0013】
扉12を閉鎖し、ハンドル2とケース1の正面凹部3を整列させてから、ハンドル2を正面凹部3に向けて没入回転させたとき、掛止め部15の背面部15aがフック部23のカム斜面部23aに当たり、ラッチ体16が一旦、ロックハウジング22側に後退する。この後、ハンドル2が所定深さまで没入すると、ラッチ体16が再び突出し、掛止め部15とフック部23が係合する。これによってハンドル2は不使用時にはケース1側に錠止される。
【0014】
ノーズ受入れ部9は、ケース1と一体的に固定されたロックハウジング22の正面部に形成されている。ロック機構6が正面凹部3から間隔を置いてケース1に埋め込み固着されているときには、ノーズ受入れ部9は正面凹部3とロックハウジング22との間のケース隔壁部の正面部に形成される。
【0015】
本発明が適用される平面ハンドル装置としては、前記実施例に示したものの他、ハンドルの基端部を横断方向の枢軸でケースに枢着し、止め金板をケースの背面に前後方向の枢軸ビスで枢着し、ハンドル基端部の背面に突設した作動突子を止め金板中央部の受動孔に挿入し、該作動突子で受動孔の孔縁部を押すようにしたものもある。
【0016】
【発明の効果】
本発明の平面ハンドル装置では、ハンドル2の先端部7の端面7aとケース1の正面凹部3の内側面3aとの間の隙間が、ハンドル2の先端部7の正面側部分を延長して形成されたノーズ8によって隠蔽されることによって、ロック機構6と係合するハンドル2の掛止め部が暴力的な破断から防護されており、この防護機能を喪失させるには前記ノーズ8を破断する必要があるのであるが、ハンドル2がケース1に没入したときには、前記ノーズ8の背面側の第1凹凸部10とノーズ受入れ部9の正面側の第2凹凸部11とが噛み合っており、該第1凹凸部10が幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長い溝状凹部と、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長いリブ状凸部とが交互に配置されてなるものである一方、前記第2凹凸部11が幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長いリブ状凸部と、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長い溝状凹部とが交互に配置されてなるものであり、かつ、前記第1凹凸部10と第2凹凸部11がいずれもその長さ方向をハンドル2の長さ方向に整列させて形成されているため、ノーズ8の先端面8aとノーズ受入れ部9の内側面9aとの間の隙間からドライバーの先端を差し入れて、ドライバーの先端をノーズ受入れ部の正面に沿って滑らそうとするとき、ハンドル2の長さ方向に対して働く該ドライバー先端のこじ入れ力に対して、第1凹凸部10の前記リブ状凸部と第2凹凸部の前記リブ状凸部が十分な厚さ寸法ないし奥行き寸法を有する障害物として働くことになり、ドライバーをどのような角度に寝かせて見ても、ドライバーの先端をノーズ8の背面側にこじ入れてノーズ8を破断することができないため、ノーズ8による防護機能が維持されることになり、ドライバーのこじ入れによる暴力的な不正解錠から的確に防護される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る平面ハンドル装置のハンドル没入時の正面図である。
【図2】 図1の平面ハンドル装置の右側面図である。
【図3】 図1のA−A線断面図である。
【図4】 図1のB−B線断面図である。
【図5】 図1の平面ハンドル装置に一体的に組み込んだロック機構のハウジングの正面図である。
【図6】 図1のロックハウジングの右側面図である。
【図7】 図1のロックハウジングの平面図である。
【図8】 図5のC−C線断面図である。
【図9】 図1の平面ハンドル装置に組み込んだハンドルの背面図である。
【図10】 図9のハンドルの底面図である。
【図11】 図10のハンドルの一部縦断右側面図である。
【図12】 図1の平面ハンドル装置のハンドル突出時の正面図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 ハンドル
3 正面凹部
4 ハンドルの基端部
5 横断枢軸
6 ロック機構
7 ハンドルの先端部
8 ノーズ
9 ノーズ受入れ部
10 第1凹凸部
11 第2凹凸部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a flat handle device in which the entire handle or a main part of the handle is immersed in a front recess of the case when the handle is not used.
[0002]
[Prior art]
When the handle is in use, the handle rotates around the transverse pivot at the base end and protrudes from the front recess of the case. On the other hand, when the handle is not in use, the handle is immersed in the front recess of the case. A flat handle device that is locked in the immersive position is already known (for example, Patent Document 1).
[0003]
Recently, there have been reported cases of unauthorized unlocking of this flat handle device in which the lock mechanism is disabled and the handle protrudes to the use position. Insert the tip of the driver into the gap between the end surface of the front end of the handle and the inner surface of the front recess of the case, and lay the driver slightly against the front of the case. The handle is forcibly pushed out by squeezing it into the back side and pushing down the driver by the lever principle, and the latching portion of the handle engaged with the latch body of the lock mechanism is broken violently.
[0004]
In order to prevent such a crime, it is only necessary to eliminate the gap or reduce it to the limit so that the tip of the driver cannot be inserted. In that case, strict dimensional control is required when manufacturing and assembling the parts. It becomes. When this dimension management failed, the handle could not be immersed in the front recess of the case, or even if it could be immersed, the immersion operation was not performed smoothly.
[0005]
[Patent Document 1]
1996 Utility Model Public Notice No. 8212 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a flat handle device that is accurately protected from violent unauthorized unlocking due to the above-mentioned driver or the like.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Hereinafter, the present invention will be described using reference numerals in the accompanying drawings. The feature of the present invention is that when the
A front side portion of the
[0008]
In this flat handle device, the gap between the end surface 7 a of the
Even if the tip of the driver is inserted through the gap between the
[0009]
Even if a metal strip material thinner than the tip width of the driver can be inserted through the engagement space between the first concavo-
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the illustrated embodiment, the flat handle device is of the drawer rotation operation type, and the case 1 is fixed to the
[0011]
The
[0012]
After the
[0013]
When the
[0014]
The
[0015]
As a flat handle device to which the present invention is applied, in addition to the one shown in the above embodiment, the base end portion of the handle is pivotally attached to the case by a transverse pivot, and the stopper plate is pivoted to the back of the case in the longitudinal direction. Some of them are pivotally attached with screws, and an operating protrusion projecting on the back of the handle base end is inserted into the passive hole in the center of the stopper plate, and the operating protrusion pushes the edge of the passive hole. is there.
[0016]
【The invention's effect】
In the flat handle device of the present invention , a gap between the end surface 7a of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a flat handle device according to an embodiment of the present invention when the handle is immersed.
FIG. 2 is a right side view of the flat handle device of FIG. 1;
FIG. 3 is a cross-sectional view taken along line AA in FIG.
4 is a cross-sectional view taken along line BB in FIG. 1. FIG.
FIG. 5 is a front view of a housing of a lock mechanism integrated into the flat handle device of FIG. 1;
6 is a right side view of the lock housing of FIG. 1. FIG.
7 is a plan view of the lock housing of FIG. 1. FIG.
8 is a cross-sectional view taken along line CC in FIG.
FIG. 9 is a rear view of the handle incorporated in the flat handle device of FIG. 1;
10 is a bottom view of the handle of FIG. 9. FIG.
11 is a partially longitudinal right side view of the handle of FIG.
12 is a front view of the flat handle device of FIG. 1 when the handle protrudes.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (1)
ハンドル2の先端部7の正面側部分を延長して、先端部7の端面7aと正面凹部3の内側面3aとの間の隙間を隠蔽するノーズ8を形成し、ハンドル2の没入回転時にノーズ8が収容されるノーズ受入れ部9をケース1に形成し、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長い溝状凹部と、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長いリブ状凸部とが交互に配置されてなる第1凹凸部10を、当該長さ方向をハンドル2の長さ方向に整列させて、ノーズ8の背面側に形成し、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長いリブ状凸部と、幅方向寸法に対して長さ方向寸法が長い溝状凹部とが交互に配置されてなる第2凹凸部11を、当該長さ方向をハンドル2の長さ方向に整列させて、ノーズ受入れ部9の正面側に形成し、ハンドル2がケース1に没入したとき、前記第1凹凸部10と前記第2凹凸部11とを噛み合わせたことを特徴とする平面ハンドル装置。When the handle 2 is used, the handle 2 rotates around the transverse pivot 5 of the base end portion 4 and protrudes from the front recess 3 of the case 1. When the handle 2 is not used, the handle 2 is immersed in the front recess 3. In the flat handle device that is locked to the case 1 by the lock mechanism 6,
A front side portion of the front end portion 7 of the handle 2 is extended to form a nose 8 that hides a gap between the end surface 7a of the front end portion 7 and the inner side surface 3a of the front concave portion 3, and the nose when the handle 2 is rotated to be immersed. A nose receiving portion 9 that accommodates 8 is formed in the case 1, a groove-like concave portion having a lengthwise dimension that is longer than the widthwise dimension, and a rib-like convex portion having a lengthwise dimension that is longer than the widthwise dimension. Are formed on the back side of the nose 8 with the length direction aligned with the length direction of the handle 2, and the length direction dimension is larger than the width direction dimension. The second concavo-convex portion 11 formed by alternately arranging long rib-like convex portions and groove-like concave portions having a lengthwise dimension longer than the widthwise dimension is aligned with the length direction of the handle 2. Let the handle 2 be immersed in the case 1 and formed on the front side of the nose receiving part 9 , Flush handle device is characterized in that engage the said first concave-convex portion 10 and the second concave-convex portion 11.
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