JP3962795B2 - 業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、企業基幹業務を処理するデータベースと業務処理プログラムからなり、複数の販売代理店において利用企業が購入し、企業に備えたコンピュータにインストールして直ちに利用することができる業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
あらゆる企業において、事業内容の相違はあっても共通する基幹業務が存在する。基幹業務には、事業収入と事業に伴う費用などの支出、いわゆる事業収支を管理する財務会計業務と、
事業対象の生産物や、商品サービスを提供する得意先、仕入やサービスの提供を受ける取引先との取引内容を記録管理する販売・仕入管理業務と、
社員・従業員の給与計算支払いを管理する給与計算業務が挙げられる。
【0003】
前記基幹業務は、事業形態や、事業分野が異なっても記録管理しなければならない項目、処理方法の共通性が非常に高く、企業において最も業務処理量が多く、さらに毎日、毎月繰り返し発生し、処理しなければならない性格を持つ。このため、コンピュータの利用による大量処理、正確性、迅速性の効果が最も発揮できる業務である。
【0004】
前記基幹業務パッケージは、パーソナルコンピュータ及びオペレーティングシステムの進化に合わせ、グラフィックユーザインタフェース(GUI)や、高速の検索並替え機能を有するリレーショナルデータベース管理システムを土台として、さらにネットワークにも対応して企業資源データ共有利用の環境が整えられている。
【0005】
基幹業務パッケージの開発は、財務会計・給与計算・販売・仕入管理の専門職と、システムエンジニアなどの人的資源を多数投入して行われるため理想的な基幹業務処理のモデルとなっている。このような理想的な業務管理機能を活用することで管理のレベルを上げることが可能であり、ことに人的資源の確保に悩む中小企業や、新規事業を開始したベンチャー企業において基幹業務パッケージが多数利用されている。
【0006】
反面、これらの基幹業務パッケージでは、業種による特殊管理項目や、経営者毎に異なる経営理念に基づく斬新な経営手法実現のための管理項目、方法をカバーすることができないという問題があった。このため、独自の管理方式適用の歴史を有する企業などでは、基幹業務パッケージの利用に限界があった。独自の管理方式を組込んだアプリケーションプログラムの開発には現状分析、概略システム設計、データベース及び処理手順の詳細設計、プログラミング、テストデバッキングの開発工程をふまねばならず、多額の費用と期間を要していた。又、中小企業等においては、システムエンジニア、プログラマーなどの専門職の人材を確保することができないため自社内での開発ができず、外部のソフト開発会社に委託するため更に期間と費用を要する問題があった。
【0007】
これらの問題解決には、基幹業務パッケージを基本とし、先ず、基幹業務を適用して所期の効果を得ながら、企業独自の管理方式適用項目については追加データ、追加処理を行うことができるアプリケーションプログラムを別途開発し、基幹業務パッケージと企業データ資源を共有して動作できることが求められていた。
しかし、基幹業務パッケージのデータベース及び業務処理プログラムとユーザー作成のアプリケーションプログラムとの整合性を確保することができないため、基幹業務パッケージはカスタマイズできない問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の問題に鑑みてなされたものであり、販売及びカスタマイズアプリケーションの流通を可能にカスタマイズルールを公開したカスタマイズ可能な業務パッケージとして、業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、企業基幹業務を処理する複数の端末機と、その業務に必要とする企業資源データを記憶及び共有し、サーバ機によって制御されるデータベース装置とを少なくとも備えたコンピュータシステムにおいて、前記端末機にロードして動作させ各種業務を遂行するための複数の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記業務プログラムは、前記基幹業務の処理プログラムに加え、前記基幹業務の処理プログラムで使用するデータベースを外部アプリケーションプログラムから使用できるように、前記データベースのテーブル単位にカスタマイズするかしないかのいずれかの状態にも対応できるデータベース書込用のそれぞれのテーブル毎に対応する複数の書込関数群を格納したDLL(ダイナミック・リンク・ライブラリ)と、
前記業務プログラムが前記何れかの端末機にセットアップされたとき、前記データベースにおける現在のテーブルとして自動的にその業務に関連するデータベースに関する全ての情報が含まれた初期設定ファイルを前記サーバ機の所定パスに所定ファイル名で生成してデフォルトダンプファイルとする初期ダンプファイル生成機能を付加させるプログラムと、からなるデータ書込処理モジュールをさらに有し、
前記書込関数群は、テーブル単位で実行される前記業務プログラムによる業務書込処理に際して、それぞれのテーブルが、カスタマイズ書込が有りか無いかの第1の状態、及びデータ書込が新規、修正、削除のいずれの書込かの第2の状態の、2種類の状態で少なくとも分類されて、その2種類の状態の組み合わせを単位として前記DLL内に格納され、
さらに、前記書込関数群は、書込先データベース名、書込データ、通し番号と識別文字の入力項目が少なくとも設けられたそれぞれの引数を有し、カスタマイズされる関数の引数には追加データと書式フォーマットの入力項目が設けられ、
前記外部アプリケーションプログラムによるカスタマイズの際には、前記デフォルトダンプファイルから成るオリジナルテーブルに列を追加、又は新たなテーブルを作成し、前記DLL内の書込関数群から、その業務プログラムのテーブル毎に前記分類に対応した書込関数を呼び出し、その引数へそれぞれ必要とする業務処理データを入力項目としてセットすることで、呼び出された書込関数により引数にある対応する書込先テーブルへの逐次データ書込処理が実行されることを特徴とする。
【0011】
また、前記端末機が複数であり、同時に実行される書込処理におけるデータの整合性を保持するための前記データ書込処理モジュールはその実行単位で排他制御を行う同時実行制御プログラムを含むことを特徴とする。
【0012】
また、前記基幹業務は、少なくとも財務会計業務、販売/仕入管理業務、給与計算業務のいずれか一つを含むことを特徴とする。
【0013】
また、前記データベース群に記憶される企業資源データは、少なくとも前記財務会計業務、販売/仕入管理業務、給与計算業務の三管理業務プログラムのいずれかを遂行するために必要なマスターテーブル群と、データテーブル群とからなり、前記マスターテーブル群は少なくとも会社基本マスター、勘定科目マスター、得意先マスター、商品マスター、社員マスターのいずれかのテーブルからなり、前記データテーブル群は少なくとも仕訳伝票、売上伝票、仕入伝票等の各種伝票データの各テーブルのいずれかからなることを特徴とする。
【0016】
また、前記業務プログラムは、前記基幹業務の処理プログラム及びデータ書込処理モジュールに加え、前記端末機にロードされた業務プログラムによりそのデータベースのテーブルに対して前記端末機の外部から汎用データであるテキストデータを読み込み、前記データベースのテーブルに対してその汎用データを受け入れる際に、その業務プログラムのテーブル単位にカスタマイズするかしないかのいずれの状態にも対応できるデータベース書込用の前記外部アプリケーションプログラムのための、それぞれのテーブル毎に対応する受入関数群を格納したDLLからなるデータ受入処理モジュールをさらに有し、
前記受入関数群は、テーブル単位で実行される前記業務プログラムの外部からの受入処理に際して、前記外部汎用データのテキストデータを書き込む各テーブルが少なくともカスタマイズが有るか無いかにより分類されてDLLに格納され、
さらに、前記受入関数群は、書込先データベース名、汎用データのテキストファイルのフルパス、ログファイルの作成先のフルパス、伝票番号と識別文字の入力項目が少なくとも設けられたそれぞれの引数を有し、
前記外部アプリケーションプログラムによるカスタマイズの際には、前記DLLの受入関数群から、その業務プログラムにおけるカスタマイズ状態に対応する受入関数を汎用データのテーブル毎にファイルから呼び出し、その引数へそれぞれ必要とする業務処理データを入力項目にセットすることで、呼び出された受入関数により引数にある対応する汎用テキストファイルから対応する書込先のテーブルへの書込処理が一括して実行され逐次データ受入が行われることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体から、複数の業務プログラムからなる業務パッケージ10を読み込み動作させる基幹業務処理装置100(企業のコンピュータシステム)を示す、一実施例のブロック図である。
ここで、1,2,‥‥は端末機群を示し、4はデータベース装置、5はローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、6はサーバ機を示す。
端末機群1,2,‥‥はそれぞれ市販のオペレーティング・システム(OS)で制御されており、そのOSにより図に示す如く基幹業務パッケージ10がロードされて動作している。
端末機1の実施例では、その業務パッケージ10の中から販売・仕入管理業務プログラム11、財務会計管理業務プログラム12、就業・給与計算業務プログラム13が少なくともロードされ、さらに、端末機1からデータベース装置4に対して、その中のデータベースのテーブル間で不整合が発生しないように、その業務パッケージ10からカスタマイズ可能な以下に示すプログラムよりなるデータ書込処理モジュール20もロードされる。
データ書込処理モジュール20は、カスタマイズするか、しないかのいずれのカスタマイズ状態かでそれぞれの業務プログラムに対応したDLL格納の書込関数群20a、テーブル単位での同時実行による整合性を保つための同時実行制限手段20b、及び、業務プログラムスタートアップ時に自動的に、その業務に関連するデータベースに関する全ての情報が含まれるデフォルトダンプファイルをサーバ機の所定パスに所定ファイル名で生成させる初期ダンプファイル生成手段20cとして機能させるプログラム群とからなる。
端末機2には端末機1に加えて、さらに、外部からの汎用データ(テキストデータ)を受け入れることができるデータ受入処理モジュール30をロードする。
データ受入処理モジュール30はテーブル単位にカスタマイズするか、しないかのいずれの状態にも対応できる受入関数群30aを少なくとも備えている。
【0021】
1aはその外部からの汎用データであるテキストデータを読み込み、そのデータを収納しておくハードディスクドライブ或はフロッピーディスクドライブである。
【0022】
次に、データベース装置4はサーバ機6にあるデータベース装置制御プログラム61により、その中のデータベース群は制御されている。
ここで、テーブル41a,41b,‥‥は販売・仕入管理用データベース41、テーブル42a,42b,‥‥は財務会計管理用データベース42、テーブル43a,43b,‥‥は給与計算用データベース43である。
【0023】
さらに、これらの業務管理用データベース41,42,43以外の業務管理用データベース群があってもよい。その場合はその付加された業務プログラムに対応できる書込関数が、さらに書込関数群20aに付加される。
【0024】
次に、この基幹業務処理装置100を使用して本発明の基幹業務パッケージ10動作を図2の流れ図に基づいて説明する。
【0025】
まず、基幹業務パッケージ10にデータ書込処理モジュール20がある場合の端末機1又は2を用いたデータ書込処理の動作を以下に述べる。
【0026】
遂行しようとする企業業務の業務プログラム11(12)(13)をセットアップする(S21)。その時、データ書込処理モジュール20の初期ダンプファイル生成手段20cによりサーバ機6のデータベース装置4の所定のパスに所定のファイル名でデフォルトダンプファイルが生成される(S22)。
【0027】
次に、このデフォルトダンプファイルから成るデータベースVの41a(42a)(43a)をコア領域のオリジナルテーブルとし、そのメモリ領域とは別の領域にデータベースVのカスタマイズデータ書込用のテーブル41b(42b)(43b)を生成する。また、コア領域のオリジナルテーブルに列を追加してカスタマイズを行う(S23)。
【0028】
次に、データ書込処理モジュール20のDLLファイルにある書込関数群20aから業務プログラム11(12)(13)におけるカスタマイズ有無の状態及びデータ書込が新規・修正・削除のどの書込状態かに対応した書込関数20aをDLLファイルからテーブル毎に呼び出す(S24)。
【0029】
次に、その書込関数20aの引数に書込先データベース名、書込データ、通し番号、識別文字、追加列データとその書式フォーマット等を入力し、テーブル毎の書込を一括処理できるアプリケーションプログラムを作成する(S25)。
【0030】
次に、端末機1(2)よりそのアプリケーションを動作させて、各テーブルのオリジナルの列データ及び追加した列データ、又は新規テーブル41b(42b)(43b)にテーブル毎に逐次データ書込が行われる(S26)。
【0031】
なお、ここで、複数の端末から同時に、実行される書込処理におけるデータの整合性を保持するため、データ書込処理モジュール20は、その実行単位で排他制御を行う同時実行制御手段20b(同時実行制御プログラム)を含んでいる。
また、前記データベース群41,42,43,‥‥はそれぞれマスタテーブル群とデータテーブル群に分れ、マスタテーブル群は少なくとも会社基本マスタ、勘定科目マスタ、得意先マスタ、商品マスタ、社員マスタ、担当者マスタなどのテーブルであり、データテーブル群は仕訳伝票、売上伝票、仕入伝票の各種伝票、見積書、契約書、構成商品などの各テーブルである。
さらに、販売・仕入管理業務に関する業務プログラム11は売上・受注・入金・仕入・発注・支払・生産・倉庫間振替・出荷に関する各種類の伝票からなり、さらに、それら伝票データはヘッド部と明細部からなり、よってカスタマイズ状態はヘッド部と明細部共にカスタマイズ、ヘッド部のみカスタマイズ、明細部のみカスタマイズ、カスタマイズ無しの4つのカスタマイズ状態からなり、それぞれ対応する書込関数群20aを備えている。
【0032】
このように書込関数群20aをDLLファイルに設けてあるので、これを使用して作成したアプリケーションの動作は余計な作業を防止し、そのデータ書込処理速度を向上させることができる。
【0033】
次に、その書込関数群20aの具体的な実施の形態を図4以下に示す。
【0034】
図4、図5は販売・仕入管理業務プログラム11の中の前述した売上伝票に関する書込関数群20aの実施例を示す。
【0035】
図4は売上伝票用書込関数群20aの中でデータベース41へ新規登録する場合の売上伝票新規登録用関数群(a)を示す。
前述したように伝票はヘッド部と明細部に分れているので、カスタマイズ4状態に分けた関数群からなる。それぞれの引数はカスタマイズ状態により異なる。さらに、売上伝票の場合は通常伝票のほかに、受注伝票から売上伝票に引き継いだリレー伝票と、消費税一括登録売上の消費税伝票にそれぞれ分けて関数群が備えられる。
【0036】
図5は売上伝票修正登録用関数群(b)と売上伝票削除用関数群(c)を示す。
【0037】
図6は売上伝票における新規・修正に必要な伝票ヘッドデータ(A)(B)を示す。このデータは図4の引数リストに示してあるように引数▲3▼にセットするデータである。
【0038】
図6のヘッドデータ(A)は新規登録時にのみセットする。この中のシステム付番、伝票番号等がカスタマイズを含めた関係するテーブルを関連づける識別文字となる。
【0039】
図7は図6のヘッドデータに続く明細データ(C)であり、引数▲7▼にセットされる。
この明細データ(C)は明細行数分繰り返す形でセットされる。
【0040】
図8は以上の書込関数を用いて、データベース書込用のアプリケーションプログラムを作成した一実施例を示す。
この例の書込関数は「DO4_ERP_Wrt1」を使用しており、売上伝票新規登録用関数の中で、ヘッド・明細共に列を追加している場合で通常伝票の場合である。
従って、引数は引数リストにある(1〜10)の全てに入力する。なお、引数▲5▼▲9▼の追加書式に関する格納用構造体と引数(10)の新規登録後の情報格納用構造体についても、その一実施例を示してある。
【0041】
次に、以上に示した基幹業務パッケージ10またはそのデータ書込処理モジュール20aの販売方法を以下に示す。
【0042】
販売代理店において、利用企業が購入し企業に備えたコンピュータシステムにインストールして直ちに利用することができる基幹業務パッケージ10またはデータ書込処理モジュール20aの販売に際して、その販売代理店は利用企業がそのコンピュータシステムを使用して端末機からデータベースに対してテーブルの列の追加或はテーブルの追加のカスタマイズ要求がある場合には初期ダンプファイルを所定のファイル名を付与してロードし、そのデータベースのメモリ領域にカスタマイズ領域としてカスタマイズ用の追加テーブルやオリジナルテーブルに追加列を作成し、次に各種データ書込処理の各テーブル毎に前記書込関数群からカスタマイズ状態とデータ処理における新規・修正・削除のいずれか状態に対応する書込関数をモジュールから呼び出し、その選択した書込関数の引数に書込先データベース名、書込データ通し番号、識別文字、追加データ、その書式フォーマットの書込処理をテーブル毎に繰り返し一括してデータベースにデータを書き込むアプリケーションを生成し、それを基幹業務パッケージ10またはデータ処理モジュール20aに添付して、その販売代理店を経由して販売する方法である。
【0043】
また、利用企業またはその販売代理店がカスタマイズを行って開発したアプリケーションプログラムに関する情報を収集し、データベースに蓄積し、その内容をインターネットのホームページに情報を公開し、他の利用企業が同様のカスタマイズを行いたい場合に、その情報を前記データベースより呼び出せるようなシステムを構成することができる。
【0044】
このようにすれば利用企業はその開発時間を短くし、さらにその開発費を最小限にすることができる。
【0045】
次に、外部汎用テキストデータ受入処理について、図3に基づいてその動作を述べる。
前述したように端末機2は外部からの汎用データであるテキストデータを受入れるためのデータ受入処理モジュール30が備えてある。そのデータ受入処理の動作を以下に説明する。
まず、端末機2において、業務プログラム11(12)(13)をセットアップする(S31)。次に、データ書込処理モジュール20の初期ダンプファイル生成手段20cによりサーバ機6のデータベース装置4の所定のパスに所定のファイル名でデフォルトダンプファイルが生成される(S32)。
次に、このデフォルトダンプファイルから成るデータベースVの41a(42a)(43a)をコア領域のオリジナルテーブルとし、そのメモリ領域とは別の領域にカスタマイズデータ書込用のテーブル41b(42b)(43b)を生成する。また、コア領域のオリジナルテーブルに列を追加してカスタマイズを行う(S33)。
【0046】
次に、データベースに受入れたい外部汎用テキストデータをハードディスク又はフロッピーディスクドライブ1aにセットする(S34)。
【0047】
次に、データ受入処理モジュール30のDLLファイルの受入関数群30aから、その業務プログラム11(12)(13)におけるカスタマイズ状態に対応する受入関数30aをファイル毎に呼び出す(S35)。
【0048】
次に、それらのファイル毎の受入関数30aの引数に書込先データベース名、テキストデータのフルパス(この実施例ではハードディスク1aにセットする)、追加列の書式フォーマット等を入力しアプリケーションを作成する(S36)。
【0049】
次に、端末機2よりそのアプリケーションを動作させて、テキストデータをデータベースに書き込むバッチ処理を行う(S37)。
以上のように予め、カスタマイズ状態に対応した受入関数30aを選択使用しているので、以上のバッチ処理は効果的に、しかも高速にそのデータ書込作業を行わせることができる。
【0050】
次に、以上に示した基幹業務パッケージ10または、そのデータ受入処理モジュール30の販売方法を以下に示す。
【0051】
販売代理店において、利用企業が購入し、企業に備えたコンピュータシステムにインストールして利用することができる前記基幹業務パッケージ又はデータ受入処理モジュールの販売に際して、その販売代理店は、利用企業がそのコンピュータシステムを使用して端末機からデータベースに対して汎用データを受入れたい要求がある場合は、前記データ受入処理モジュールの受入関数群からカスタマイズ状態に対応した受入関数を選択し、次にその受入関数の引数に書込先データベース名、カスタマイズされているときはその追加列のフォーマットを少なくとも書き込んでアプリケーションバッチプログラムを作成し、次に、そのプログラムをテストして、そのアプリケーションを業務パッケージ、又はデータ受入処理モジュールに添付して、前記販売代理店を経由して販売する方法である。
【0052】
また、以上のようにして開発したアプリケーションに関する情報を収集して、データベースに蓄積し、その内容をインターネットのホームページに情報公開し、他の利用企業が同様のカスタマイズを行いたいときは、その情報をそのデータベースより呼び出し利用できるシステムを構成することができる。
【0053】
【発明の効果】
本発明の基幹業務パッケージとその販売方法は以下のような効果を奏する。
【0054】
(1)基幹業務パッケージはデータベースに対するデータ書込処理モジュールを備えており、データベーステーブルのカスタマイズを、テーブル間の整合性を保持して容易に行える。しかも高速にデータ書込処理が行える。
【0055】
(2)基幹業務パッケージは、さらに外部で作成された汎用テキストデータを、データ受入処理モジュールにより容易に、しかも高速にバッチ処理できる。カスタマイズも容易に行える。
【0056】
(3)データ書込処理モジュールには書込関数がそれぞれの業務プログラムとカスタマイズ状態に対応して用意され、データ書込処理を効率的に行うことができる。
【0057】
(4)データ受入処理モジュールにも受入関数がそれぞれの業務プログラムとカスタマイズ状態に対応して用意され、データ受入処理を効率的に行うことができる。
【0058】
(5)データ書込処理モジュール又はそれを含む基幹業務パッケージを販売するときは、販売代理店で利用企業が要求或は要望するその企業独自のカスタマイズに対応するアプリケーションプログラムを作成し、それを添付する販売を行うことができる。これは販売代理店にとって有効な販売方法となる。
【0059】
(6)データ受入処理モジュールの販売に対しても(5)と同様に、利用企業が要求或は要望するその企業独自のカスタマイズに対応するアプリケーションプログラムを作成し、それを添付して販売を行うことができるので、販売代理店にとって有効な販売方法となる。
【0060】
(7)また、さらにこれらのカスタマイズのアプリケーションに関する情報を収集し、データベース化し、ホームページにこの各種カスタマイズのアプリケーションのリストを公開すれば、他のこれを利用する企業はカスタマイズの開発時間と開発費を最小限にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である基幹業務パッケージを用いた基幹業務処理装置のブロック図である。
【図2】本発明のデータ書込処理モジュールを用いたカスタマイズを必要とするデータ書込処理の流れ図である。
【図3】本発明のデータ受入処理モジュールを用いた外部汎用テキストデータ受入処理の流れ図である。
【図4】本発明の売上伝票書込関数群(新規登録の場合)とその引数リストである。
【図5】本発明の売上伝票書込関数群(修正・削除登録の場合)とその引数リストである。
【図6】売上伝票の新規登録・修正登録に必要な伝票ヘッドデータの一実施例である。
【図7】売上伝票の新規登録・修正登録に必要な伝票明細データの一実施例である。
【図8】本発明の書込関数を用いたデータベース書込用のアプリケーションプログラムの一実施例である。
【符号の説明】
1,2 端末機
1a ハードディスクドライブ、フロッピーディスクドライブ
4 データベース管理装置
5 LAN
6 サーバ機
10 基幹業務パッケージ
11 販売・仕入管理業務プログラム
12 財務会計管理業務プログラム
13 就業・給与計算業務プログラム
20 データ書込処理モジュール
20a 書込関数群
20b 同時実行制限手段
20c 初期ダンプファイル生成手段
30 データ受入処理モジュール
30a 受入関数群
41 販売・仕入管理用データベース
41a,41b,‥‥ テーブル
42 財務会計管理用データベース
42a,42b,‥‥ テーブル
43 就業・給与計算管理用データベース
43a,43b,‥‥ テーブル
61 データベース装置制御プログラム
100 コンピュータシステム(基幹業務処理装置)
Claims (5)
- 企業基幹業務を処理する複数の端末機と、その業務に必要とする企業資源データを記憶及び共有し、サーバ機によって制御されるデータベース装置とを少なくとも備えたコンピュータシステムにおいて、前記端末機にロードして動作させ各種業務を遂行するための複数の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記業務プログラムは、前記基幹業務の処理プログラムに加え、前記基幹業務の処理プログラムで使用するデータベースを外部アプリケーションプログラムから使用できるように、前記データベースのテーブル単位にカスタマイズするかしないかのいずれかの状態にも対応できるデータベース書込用のそれぞれのテーブル毎に対応する複数の書込関数群を格納したDLL(ダイナミック・リンク・ライブラリ)と、
前記業務プログラムが前記何れかの端末機にセットアップされたとき、前記データベースにおける現在のテーブルとして自動的にその業務に関連するデータベースに関する全ての情報が含まれた初期設定ファイルを前記サーバ機の所定パスに所定ファイル名で生成してデフォルトダンプファイルとする初期ダンプファイル生成機能を付加させるプログラムと、からなるデータ書込処理モジュールをさらに有し、
前記書込関数群は、テーブル単位で実行される前記業務プログラムによる業務書込処理に際して、それぞれのテーブルが、カスタマイズ書込が有りか無いかの第1の状態、及びデータ書込が新規、修正、削除のいずれの書込かの第2の状態の、2種類の状態で少なくとも分類されて、その2種類の状態の組み合わせを単位として前記DLL内に格納され、
さらに、前記書込関数群は、書込先データベース名、書込データ、通し番号と識別文字の入力項目が少なくとも設けられたそれぞれの引数を有し、カスタマイズされる関数の引数には追加データと書式フォーマットの入力項目が設けられ、
前記外部アプリケーションプログラムによるカスタマイズの際には、前記デフォルトダンプファイルから成るオリジナルテーブルに列を追加、又は新たなテーブルを作成し、前記DLL内の書込関数群から、その業務プログラムのテーブル毎に前記分類に対応した書込関数を呼び出し、その引数へそれぞれ必要とする業務処理データを入力項目としてセットすることで、呼び出された書込関数により引数にある対応する書込先テーブルへの逐次データ書込処理が実行されることを特徴とする業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 前記端末機が複数であり同時に実行される書込処理におけるデータの整合性を保持するための前記データ書込処理モジュールは、その実行単位で排他制御を行う同時実行制御プログラムを含むことを特徴とする請求項1記載の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記基幹業務は、少なくとも財務会計業務、販売/仕入管理業務、給与計算業務のいずれか一つを含むことを特徴とする請求項1記載の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記データベース群に記憶される企業資源データは、少なくとも前記財務会計業務、販売/仕入管理業務、給与計算業務の三管理業務プログラムのいずれかを遂行するために必要なマスターテーブル群と、データテーブル群とからなり、前記マスターテーブル群は少なくとも会社基本マスター、勘定科目マスター、得意先マスター、商品マスター、社員マスターのいずれかのテーブルからなり、前記データテーブル群は少なくとも仕訳伝票、売上伝票、仕入伝票等の各種伝票データの各テーブルのいずれかからなることを特徴とする請求項3記載の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
- 前記業務プログラムは、前記基幹業務の処理プログラム及びデータ書込処理モジュールに加え、前記端末機にロードされた業務プログラムによりそのデータベースのテーブルに対して前記端末機の外部から汎用データであるテキストデータを読み込み、前記データベースのテーブルに対してその汎用データを受け入れる際に、その業務プログラムのテーブル単位にカスタマイズするかしないかのいずれの状態にも対応できるデータベース書込用の前記外部アプリケーションプログラムのための、それぞれのテーブル毎に対応する受入関数群を格納したDLLからなるデータ受入処理モジュールをさらに有し、
前記受入関数群は、テーブル単位で実行される前記業務プログラムの外部からの受入処理に際して、前記外部汎用データのテキストデータを書き込む各テーブルが少なくともカスタマイズが有るか無いかにより分類されてDLLに格納され、
さらに、前記受入関数群は、書込先データベース名、汎用データのテキストファイルのフルパス、ログファイルの作成先のフルパス、伝票番号と識別文字の入力項目が少なくとも設けられたそれぞれの引数を有し、
前記外部アプリケーションプログラムによるカスタマイズの際には、前記DLLの受入関数群から、その業務プログラムにおけるカスタマイズ状態に対応する受入関数を汎用データのテーブル毎にファイルから呼び出し、その引数へそれぞれ必要とする業務処理データを入力項目にセットすることで、呼び出された受入関数により引数にある対応する汎用テキストファイルから対応する書込先のテーブルへの書込処理が一括して実行され逐次データ受入が行われることを特徴とする請求項1記載の業務プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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