JP3962531B2 - Method for producing 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene - Google Patents

Description

【０００４】
で表わされ、米国特許第３３９３２４４号に記載されているように、既に知られている。このビスフェノール化合物は、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルホン等の熱可塑性重合体、界面活性剤、安定剤等の原料として有用である。
【０００５】
一般に、1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンは、次式（II）
【０００６】
【化２】

【０００７】
で表わされる1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに酸触媒の存在下に過剰量のフェノールを反応させることによって得ることができる。上記米国特許によれば、予め、上記化合物（II）の８〜１３倍モル量のフェノールを反応容器に仕込み、加熱し、これに塩化水素ガスを吹き込んで飽和させた後、これに1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンを逐次添加し、４０〜１００℃、好ましくは、４０〜７０℃の温度で反応させた後、得られた反応混合物に多量の熱水を加えて、晶析させ、これを濾過することによって、目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを得ることができる。
【０００８】
特開昭５８−１３５２８号公報によれば、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンとその２〜１０倍モル量のフェノールと反応溶剤（例えば、ベンゼン）と濃塩酸とを一括して反応容器に仕込み、−２０〜１００℃の範囲の温度、例えば、５℃で反応させた後、油層を分離し、アルカリ水溶液で中和し、未反応フェノールを熱水洗浄にて除去し、冷却して、目的とする化合物（Ｉ）を析出させ、これを濾過することによって、目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを得ることができる。
【０００９】
しかし、上述した米国特許に記載の方法によれば、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対するフェノールのモル比が高く、工業的な製造方法としては、反応容器の容積効率が悪く、生産性に劣る問題を有する。また、上述した米国特許に記載の方法のみならず、上記特開昭５８−１３５２８号公報に記載の方法によっても、異性体や５核体等の高次化合物の副生量が多く、目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを選択性よく製造することができなかった。
【００１０】
本発明者らは、従来の1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの製造における上述した問題を解決するために鋭意研究した結果、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対するフェノールのモル比を４〜６の範囲に抑えて、これらを比較的低い温度で酸触媒の存在下に反応させることによって、フェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物を反応混合物中に析出させ、かくして、反応をスラリー状で行なうことによって、異性体や５核体等の高次化合物の生成を抑えて、高選択性高収率にて目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを得ることができることを見出して、本発明に至ったものである。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、異性体や高次化合物の生成を抑えて、フェノールと1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンとの反応によって、高選択性高収率にて、目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを製造する方法を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンにその４〜６倍モル量のフェノールを酸触媒の存在下に１０〜５５℃の範囲の温度で反応させて、フェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物を析出させて、反応をスラリー状にて行なった後、上記付加物から1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを回収することからなる1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの製造方法が提供される。
【００１３】
【発明の実施の形態】
本発明の方法によれば、酸触媒の存在下に、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対して、４〜６倍モル量、特に好ましくは、5.０〜5.５倍モル量のフェノールを１０〜５５℃、好ましくは２０〜５０℃、特に好ましくは３０〜５０℃の範囲の温度で反応させることによって、フェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物を析出させて、反応をスラリー状にて行なった後、上記付加物を処理して、目的物である1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを回収する。
【００１４】
好ましい態様によれば、反応容器に予めフェノールを仕込み、これに塩化水素ガスを吹き込んで飽和させるか、又は濃塩酸（３５重量％以上）を加え、更に、塩化水素ガスを吹き込んで飽和させた後、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンと必要に応じてフェノールとを攪拌下に逐次添加し、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンを添加し終わった後、更に、攪拌して、後反応を行なう。
【００１５】
フェノールへの1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンの添加に際しては、原料フェノールの一部、好ましくは、５０〜８０モル％を割いたものである原料フェノールの一部と1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンとを混合して、溶液又はスラリーを調製し、これを逐次、添加するのが好ましい。
【００１６】
本発明の方法によれば、フェノールへの1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン（とフェノール）の逐次添加の間か、又は添加の後の後反応中に、反応混合物中にフェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物が析出し、反応混合物がスラリー状となるので、この後、このスラリー状にて反応を行なう。
【００１７】
このように、本発明に従って、反応生成物である1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンをフェノールとの付加物として反応系に析出させて、反応をスラリー状で行なうことによって、一旦、生成した1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの異性化、５核体化等の更なる反応が抑制される結果、反応収率が向上するものとみられる。
【００１８】
従って、本発明の方法においては、トルエン、ベンゼン等の1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを溶解する炭化水素溶媒の使用は避けるべきである。他方、本発明によれば、フェノール付加物の析出を促進するための種晶（晶析核剤）、好ましくは、1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン又はそのフェノール付加物を種晶として、その有効量を反応系に予め添加するか、又は1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンの滴下時に添加してもよい。このような種晶の有効量は、限定されるものではないが、通常、仕込みフェノール量に対して、0.１〜１０重量％程度である。
【００１９】
多くの場合、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンを添加中に、又は後反応の間に、付加物が析出して、反応混合物がスラリー状となり、粘度が高くなって、反応混合物の攪拌が困難になってくる。そこで、本発明によれば、通常、３０〜４５℃の範囲の温度（添加温度）でフェノールに1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンを添加した後、上記添加温度よりも高く、且つ、４０〜５５℃の範囲の温度で攪拌を行なって、後反応を行なうのが好ましい。
【００２０】
本発明によれば、生成するフェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物は、通常、モル比１／１の付加物であるが、しかし、これに限定されるものではない。
【００２１】
本発明によれば、このようにして、後反応を行なった後、得られたフェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物から目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを回収する。
【００２２】
本発明の好ましい態様によれば、上記付加物を含むスラリーにアルカリ水溶液を加えて酸触媒を中和し、水層を分液した後、油層に水を加え、更に晶析させ、濾過して、フェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物を一次結晶として得、次いで、この一次結晶から減圧蒸留にてフェノールを回収した後、蒸留残渣に晶析溶剤を加えて、晶析させ、これを濾過し、乾燥する方法や、また、上記油層を蒸留水で水洗し、水層を分液し、油層から減圧蒸留によってフェノールを回収した後、蒸留残渣に晶析溶剤を加えて、晶析させ、これを濾過し、目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを一次結晶として得、次いで、この一次結晶に晶析溶剤を加えて晶析し、濾過、乾燥して、目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの高純度品を得る方法等を挙げることができる。
【００２３】
上記アルカリ水溶液としては、特に、限定されるものではないが、通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物や、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等が好ましく用いられる。また、上記晶析溶剤も、特に、限定されるものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶剤等が好ましく用いられる。
【００２４】
しかし、上記付加物から目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを回収する方法は、上記に限られることなく、その他の方法によることもできる。
【００２５】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【００２６】
実施例１
１Ｌ容量のガラス製四つ口フラスコにフェノール７5.２ｇ（0.８モル）と３５％塩酸１5.０ｇとを仕込み、これに塩化水素ガスを吹き込んで飽和させた後、３００ｍＬ容量の滴下漏斗に予め仕込んでおいた1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン７7.６ｇ（0.４モル）とフェノール１１2.８ｇ（1.２モル）の混合溶液を温度３０℃において４時間かけて滴下し、次いで、同じ温度にて後反応を行なった。この後反応を１時間行なったとき、結晶が析出し始めたので、反応温度を４５℃まで昇温し、以後、反応をスラリー状で行なった。このようにして、上記滴下の開始から９時間、反応を行なった。
【００２７】
反応終了後、得られた反応混合物に１６％水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、水層を分液した後、油層中の1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの存在量を高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）にて定量分析したところ、１２5.３ｇ（1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対する反応収率９0.５モル％）であった。
【００２８】
この油層に蒸留水１００ｇを加え、晶析し、濾過して、白色の一次結晶１５0.７ｇを得た。この一次結晶の組成を分析したところ、1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン６8.９％（１０3.８ｇ）、フェノール２1.８％（３2.９ｇ）及び水9.３％（１4.０ｇ）であり、1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン／フェノールモル比１／１の付加物であった。この一次結晶の収率（粗収率）は、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対して７5.０モル％であった。
【００２９】
上記一次結晶１５0.７ｇからフェノールを減圧蒸留で回収した後、蒸留残渣にトルエン２３０ｇと蒸留水１７ｇを加え、晶析、濾過、乾燥して、純度９9.８％の精製品９8.６ｇを得た。製品収率は、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対して、７1.２モル％であった。
【００３０】
実施例２
１Ｌ容量のガラス製四つ口フラスコにフェノール７5.２ｇ（0.８モル）と３５％塩酸１5.０ｇとを仕込み、これに塩化水素ガスを吹き込んで飽和させた後、３００ｍＬ容量の滴下漏斗に予め仕込んでおいた1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン７7.６ｇ（0.４モル）とフェノール１１2.８ｇ（1.２モル）の混合溶液を温度４５℃において４時間かけて滴下し、次いで、同じ温度にて後反応を行なった。この後反応を１時間行なったとき、結晶が析出し始めたので、以後、反応をスラリー状で行なった。このようにして、上記滴下の開始から９時間、反応を行なった。
【００３１】
以下、実施例１と同様にして、それぞれ、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対して、反応収率９2.９モル％、粗収率７8.２モル％、製品収率７4.０モル％にて、1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを得た。
【００３２】
実施例３
１Ｌ容量のガラス製四つ口フラスコにフェノール３7.６ｇ（0.４モル）と３５％塩酸１7.５ｇとを仕込み、これに塩化水素ガスを吹き込んで飽和させた後、３００ｍＬ容量の滴下漏斗に予め仕込んでおいた1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン７7.６ｇ（0.４モル）とフェノール１１2.８ｇ（1.２モル）の混合溶液を温度３０℃において滴下したところ、滴下の開始から２時間後に結晶が析出し始めたので、その時点で反応温度を５５℃まで昇温し、以後、反応をスラリー状で行なった。このようにして、上記滴下の開始から９時間、反応を行なった。
【００３３】
反応終了後、得られた反応混合物に１６％水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、水層を分液した後、油層中の1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの存在量を高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）にて定量分析したところ、１２6.９ｇ（1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対する反応収率９1.７モル％）であった。
【００３４】
この油層に蒸留水１００ｇを加え、水洗し、分液し、油層から減圧蒸留にてフェノールを回収した後、トルエン２７3.４ｇと蒸留水２0.５ｇを加え、晶析、濾過、乾燥して、純度９9.８％の精製品を得た。製品収率は、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対して、８2.５モル％であった。
【００３５】
実施例４
１Ｌ容量のガラス製四つ口フラスコにフェノール３7.６ｇ（0.４モル）と３５％塩酸１7.５ｇとを仕込み、これに塩化水素ガスを吹き込んで飽和させた後、３００ｍＬ容量の滴下漏斗に予め仕込んでおいた1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン７7.６ｇ（0.４モル）とフェノール１５0.４ｇ（1.６モル）の混合溶液を温度３０℃において滴下したところ、滴下の開始から２時間後に結晶が析出し始めたので、その時点で反応温度を５５℃まで昇温し、以後、反応をスラリー状で行なった。このようにして、上記滴下の開始から９時間、反応を行なった。
【００３６】
反応終了後、得られた反応混合物に１６％水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、水層を分液した後、油層中の1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの存在量を高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）にて定量分析したところ、１２7.６ｇ（1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対する反応収率９2.２モル％）であった。
【００３７】
この油層に蒸留水１００ｇを加え、水洗し、分液し、油層から減圧蒸留にてフェノールを回収した後、トルエン２７3.４ｇと蒸留水２0.５ｇを加え、晶析、濾過、乾燥して、純度９9.８％の精製品を得た。製品収率は、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対して、８3.３モル％であった。
【００３８】
比較例１
１Ｌ容量のガラス製四つ口フラスコにフェノール７5.２ｇ（0.８モル）とスルホン酸型イオン交換樹脂（アンバーリスト１５）２2.５ｇとを仕込んだ後、３００ｍＬ容量の滴下漏斗に予め仕込んでおいた1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン７7.６ｇ（0.４モル）とフェノール１５0.４ｇ（1.６モル）の混合溶液を温度４５℃において４時間かけて滴下し、次いで、同じ温度にて後反応を５時間行なった。このような反応の間を通して、反応液は溶液状であって、析出物は認められなかった。
【００３９】
反応終了後、得られた反応混合物を高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）にて1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの存在量を高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）にて定量分析したところ、６5.０ｇ（1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対する反応収率４7.０モル％）であった。
【００４０】
比較例２
３００ｍＬ容量のガラス製四つ口フラスコにフェノール４7.０ｇ（0.５モル）と1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼン１9.４ｇ（0.１モル）とトルエン８0.０ｇとを仕込み、温度５℃において、３５％塩酸１００ｇを仕込み、同じ温度で反応を１０時間行なった。このような反応の間を通して、反応液は溶液状であって、析出物は認められなかった。
【００４１】
反応終了後、得られた反応混合物から油層を分離し、１８％水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和し、これに蒸留水５０ｇを加え、油層を水洗し、水層を分液した後、油層中の1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンの存在量を高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）にて定量分析したところ、１4.５ｇ（1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンに対する反応収率４1.８モル％）であった。
【００４２】
【発明の効果】
以上のように、本発明の方法によれば、1,３−ジ（２−ヒドロキシ−２−プロピル）ベンゼンとフェノールとを酸触媒の存在下に反応させて、フェノール／1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼン付加物を析出させて、反応をスラリー状にて行なった後、この付加物から目的とする1,３−ジ（２−ｐ−ヒドロキシフェニル−２−プロピル）ベンゼンを回収するので、異性体や高次縮合物の生成を抑えて、目的物を高選択性高収率にて得ることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene, which is a kind of bisphenol compound.
[0002]
[Prior art]
1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene, a kind of bisphenol compound, has the following structural formula (I)
[0003]
[Chemical 1]

[0004]
And is already known as described in U.S. Pat. No. 3,393,244. This bisphenol compound is useful as a raw material for thermoplastic polymers such as polycarbonate, polyester and polysulfone, surfactants and stabilizers.
[0005]
In general, 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene has the formula (II)
[0006]
[Chemical 2]

[0007]
Can be obtained by reacting an excess amount of phenol with 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene represented by formula (I). According to the above U.S. patent, 8 to 13 times the molar amount of phenol of the above compound (II) is charged in a reaction vessel and heated in advance, and hydrogen chloride gas is blown into the reaction vessel to saturate it. -Di (2-hydroxy-2-propyl) benzene was added sequentially and reacted at a temperature of 40-100 ° C, preferably 40-70 ° C, and then a large amount of hot water was added to the resulting reaction mixture. The desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene can be obtained by crystallization and filtration.
[0008]
According to Japanese Patent Laid-Open No. 58-13528, 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene, 2 to 10 times its molar amount of phenol, a reaction solvent (for example, benzene) and concentrated hydrochloric acid are used. The reaction vessel is charged in a lump and reacted at a temperature in the range of −20 to 100 ° C., for example, 5 ° C., then the oil layer is separated, neutralized with an alkaline aqueous solution, and unreacted phenol is removed by hot water washing. And cooling to precipitate the desired compound (I), which is filtered to obtain the desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene. .
[0009]
However, according to the method described in the above-mentioned US patent, the molar ratio of phenol to 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is high. However, it has a problem of poor productivity. Further, not only by the method described in the above-mentioned US patent, but also by the method described in JP-A No. 58-13528, the amount of by-products of higher-order compounds such as isomers and pentanuclear compounds is large. Thus, 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene could not be produced with high selectivity.
[0010]
As a result of intensive studies to solve the above-described problems in the production of conventional 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene, the present inventors have found that 1,3-di (2- By controlling the molar ratio of phenol to hydroxy-2-propyl) benzene in the range of 4-6 and reacting them in the presence of an acid catalyst at a relatively low temperature, phenol / 1,3-di (2- p-Hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct is precipitated in the reaction mixture, and thus the reaction is carried out in a slurry state, thereby suppressing the formation of higher order compounds such as isomers and pentanuclear compounds, and high selection. It has been found that the desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene can be obtained in a high yield with high yield.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, the present invention suppresses the formation of isomers and higher order compounds, and achieves high selectivity and high yield by reacting phenol with 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene. An object of the present invention is to provide a process for producing 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is reacted with 4 to 6 times the molar amount of phenol in the presence of an acid catalyst at a temperature in the range of 10 to 55 ° C. Phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct was precipitated and the reaction was carried out in a slurry state, and then 1,3-di (2- There is provided a process for producing 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene comprising recovering p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
According to the method of the present invention, in the presence of an acid catalyst, 4 to 6-fold molar amount, particularly preferably 5.0 to 5 times the amount of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene. Phenol / 1,3-di (2-p-hydroxy) by reacting a 5-fold molar amount of phenol at a temperature in the range of 10 to 55 ° C., preferably 20 to 50 ° C., particularly preferably 30 to 50 ° C. After the phenyl-2-propyl) benzene adduct is precipitated and the reaction is carried out in a slurry state, the adduct is treated to obtain 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2) which is the target product. -Propyl) benzene is recovered.
[0014]
According to a preferred embodiment, phenol is charged into a reaction vessel in advance and saturated with hydrogen chloride gas, or after adding concentrated hydrochloric acid (35% by weight or more) and further saturated with hydrogen chloride gas. Then, 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and, if necessary, phenol are added sequentially with stirring, and 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is added. After that, the mixture is further stirred to carry out a post reaction.
[0015]
When 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is added to phenol, a part of the raw material phenol, preferably a part of the raw material phenol divided by 50 to 80 mol%, and 1 , 3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is preferably prepared to prepare a solution or slurry, which is added sequentially.
[0016]
According to the process of the present invention, in the reaction mixture either during the sequential addition of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene (and phenol) to the phenol or during the post reaction after the addition. Since a phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct is deposited on the reaction mixture, the reaction mixture becomes a slurry. Thereafter, the reaction is carried out in this slurry.
[0017]
Thus, according to the present invention, 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene, which is a reaction product, is precipitated in the reaction system as an adduct with phenol, and the reaction is performed in a slurry state. As a result, once the produced 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene is inhibited from further reactions such as isomerization and nucleation, the reaction yield is improved. It seems to do.
[0018]
Therefore, in the method of the present invention, the use of a hydrocarbon solvent that dissolves 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene such as toluene and benzene should be avoided. On the other hand, according to the present invention, a seed crystal (crystallization nucleating agent) for promoting precipitation of a phenol adduct, preferably 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene or its An effective amount of the phenol adduct may be added to the reaction system in advance as a seed crystal, or may be added when 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is dropped. The effective amount of such seed crystals is not limited, but is usually about 0.1 to 10% by weight with respect to the amount of charged phenol.
[0019]
In many cases, during the addition of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene or during the post-reaction, the adduct precipitates and the reaction mixture becomes a slurry and increases in viscosity. The stirring of the reaction mixture becomes difficult. Therefore, according to the present invention, usually, 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is added to phenol at a temperature (addition temperature) in the range of 30 to 45 ° C. It is preferable to carry out the post-reaction by stirring at a high temperature and in the range of 40 to 55 ° C.
[0020]
According to the present invention, the resulting phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct is usually an adduct with a molar ratio of 1/1, It is not limited.
[0021]
According to the present invention, after the post-reaction is performed in this way, the desired 1,3 is obtained from the obtained phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct. -Recover di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene.
[0022]
According to a preferred embodiment of the present invention, an aqueous alkali solution is added to the slurry containing the adduct to neutralize the acid catalyst, and the aqueous layer is separated, and then water is added to the oil layer, followed by crystallization and filtration. , A phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct was obtained as primary crystals, and then phenol was recovered from the primary crystals by distillation under reduced pressure, and then crystallized into a distillation residue. Add solvent, crystallize, filter and dry, or wash the oil layer with distilled water, separate the aqueous layer, recover phenol from the oil layer by vacuum distillation, A crystallization solvent is added to the product to cause crystallization, and this is filtered to obtain the desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene as a primary crystal. Crystallize by adding crystallization solvent, filter, dry Examples of the method include obtaining a high purity product of the desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene by drying.
[0023]
The alkali aqueous solution is not particularly limited, but usually alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, alkali metal carbonates such as sodium carbonate and potassium carbonate, and the like are preferably used. . Further, the crystallization solvent is not particularly limited, but for example, aromatic hydrocarbon solvents such as benzene, toluene and xylene, aliphatic hydrocarbon solvents such as pentane, hexane and heptane are preferably used. .
[0024]
However, the method for recovering the desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene from the adduct is not limited to the above, and other methods can be used.
[0025]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0026]
Example 1
A 1 L glass four-necked flask was charged with 75.2 g (0.8 mol) of phenol and 15.0 g of 35% hydrochloric acid, and saturated with hydrogen chloride gas, and then poured into a 300 mL dropping funnel. A previously prepared mixed solution of 77.6 g (0.4 mol) of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 112.8 g (1.2 mol) of phenol was heated at 30 ° C. for 4 hours. Over the course of the reaction, followed by a post reaction at the same temperature. Thereafter, when the reaction was carried out for 1 hour, crystals began to precipitate, so that the reaction temperature was raised to 45 ° C., and thereafter the reaction was carried out in a slurry state. In this way, the reaction was carried out for 9 hours from the start of the dropping.
[0027]
After completion of the reaction, the resulting reaction mixture was neutralized by adding a 16% aqueous sodium hydroxide solution, and the aqueous layer was separated, followed by 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) in the oil layer. ) When the amount of benzene was quantitatively analyzed by high performance liquid chromatography (HPLC), it was found to be 125.3 g (reaction yield based on 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene of 90.5 mol%). there were.
[0028]
Distilled water (100 g) was added to the oil layer, crystallized, and filtered to obtain 150.7 g of white primary crystals. Analysis of the composition of the primary crystals revealed 68.9% (103.8 g) of 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene, 21.8% (32.9 g) of phenol and water. It was 9.3% (14.0 g) and was an adduct having a 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene / phenol molar ratio of 1/1. The yield (crude yield) of this primary crystal was 75.0 mol% with respect to 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene.
[0029]
After recovering phenol from 150.7 g of the primary crystal by vacuum distillation, 230 g of toluene and 17 g of distilled water are added to the distillation residue, followed by crystallization, filtration and drying to obtain 98.6 g of a purified product having a purity of 99.8%. It was. The product yield was 71.2 mol% based on 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene.
[0030]
Example 2
A 1 L glass four-necked flask was charged with 75.2 g (0.8 mol) of phenol and 15.0 g of 35% hydrochloric acid, and saturated with hydrogen chloride gas, and then poured into a 300 mL dropping funnel. A previously prepared mixed solution of 77.6 g (0.4 mol) of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 112.8 g (1.2 mol) of phenol was heated at 45 ° C. for 4 hours. Over the course of the reaction, followed by a post reaction at the same temperature. Thereafter, when the reaction was carried out for 1 hour, crystals began to precipitate, and thereafter the reaction was carried out in a slurry state. In this way, the reaction was carried out for 9 hours from the start of the dropping.
[0031]
Hereinafter, in the same manner as in Example 1, with respect to 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene, the reaction yield was 92.9 mol%, the crude yield was 78.2 mol%, and the product. 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene was obtained at a yield of 74.0 mol%.
[0032]
Example 3
A 1 L glass four-necked flask was charged with 37.6 g (0.4 mol) of phenol and 17.5 g of 35% hydrochloric acid, and saturated with hydrogen chloride gas, and then placed in a dropping funnel having a capacity of 300 mL. A previously prepared mixed solution of 77.6 g (0.4 mol) of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 112.8 g (1.2 mol) of phenol was added dropwise at a temperature of 30 ° C. However, since crystals began to precipitate after 2 hours from the start of the dropping, the reaction temperature was raised to 55 ° C. at that point, and the reaction was performed in the form of a slurry thereafter. In this way, the reaction was carried out for 9 hours from the start of the dropping.
[0033]
After completion of the reaction, the resulting reaction mixture was neutralized by adding a 16% aqueous sodium hydroxide solution, and the aqueous layer was separated, followed by 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) in the oil layer. ) When the amount of benzene was quantitatively analyzed by high performance liquid chromatography (HPLC), it was found to be 126.9 g (91.7 mol% of reaction yield based on 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene). there were.
[0034]
Distilled water (100 g) was added to this oil layer, washed with water, separated, and phenol was recovered from the oil layer by distillation under reduced pressure. Then, 273.4 g of toluene and 20.5 g of distilled water were added, crystallized, filtered and dried. A purified product having a purity of 99.8% was obtained. The product yield was 82.5 mol% with respect to 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene.
[0035]
Example 4
A 1 L glass four-necked flask was charged with 37.6 g (0.4 mol) of phenol and 17.5 g of 35% hydrochloric acid, and saturated with hydrogen chloride gas, and then placed in a dropping funnel having a capacity of 300 mL. A previously prepared mixed solution of 77.6 g (0.4 mol) of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 150.4 g (1.6 mol) of phenol was added dropwise at a temperature of 30 ° C. However, since crystals began to precipitate after 2 hours from the start of the dropping, the reaction temperature was raised to 55 ° C. at that point, and the reaction was performed in the form of a slurry thereafter. In this way, the reaction was carried out for 9 hours from the start of the dropping.
[0036]
After completion of the reaction, the resulting reaction mixture was neutralized by adding a 16% aqueous sodium hydroxide solution, and the aqueous layer was separated, followed by 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) in the oil layer. ) When the amount of benzene was quantitatively analyzed by high performance liquid chromatography (HPLC), it was found to be 127.6 g (reaction yield based on 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene of 92.2 mol%). there were.
[0037]
Distilled water (100 g) was added to this oil layer, washed with water, separated, and phenol was recovered from the oil layer by distillation under reduced pressure. Then, 273.4 g of toluene and 20.5 g of distilled water were added, crystallized, filtered and dried. A purified product having a purity of 99.8% was obtained. The product yield was 83.3 mol% based on 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene.
[0038]
Comparative Example 1
First, 75.2 g (0.8 mol) of phenol and 22.5 g of sulfonic acid type ion exchange resin (Amberlyst 15) were charged into a 1 L glass four-necked flask, and then charged into a 300 mL dropping funnel in advance. A mixed solution of 77.6 g (0.4 mol) of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 150.4 g (1.6 mol) of phenol was added dropwise at a temperature of 45 ° C. over 4 hours. Then, the post reaction was carried out at the same temperature for 5 hours. Throughout the reaction, the reaction solution was in the form of a solution and no precipitate was observed.
[0039]
After completion of the reaction, the resulting reaction mixture was subjected to high performance liquid chromatography (HPLC) to determine the amount of 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene present by high performance liquid chromatography (HPLC). As a result of quantitative analysis, it was 65.0 g (reaction yield based on 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene of 47.0 mol%).
[0040]
Comparative Example 2
In a 300 mL glass four-necked flask, 47.0 g (0.5 mol) of phenol, 19.4 g (0.1 mol) of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 80.0 g of toluene. In a temperature of 5 ° C., 100 g of 35% hydrochloric acid was charged and the reaction was carried out at the same temperature for 10 hours. Throughout the reaction, the reaction solution was in the form of a solution and no precipitate was observed.
[0041]
After completion of the reaction, the oil layer is separated from the obtained reaction mixture, neutralized by adding an 18% aqueous sodium hydroxide solution, 50 g of distilled water is added thereto, the oil layer is washed with water, and the aqueous layer is separated. The amount of 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene present in the mixture was quantitatively analyzed by high performance liquid chromatography (HPLC) to find 14.5 g (1,3-di (2- The reaction yield was 41.8 mol% based on hydroxy-2-propyl) benzene.
[0042]
【The invention's effect】
As described above, according to the method of the present invention, 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and phenol are reacted in the presence of an acid catalyst to produce phenol / 1,3-di ( After 2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct is precipitated and the reaction is carried out in a slurry state, the desired 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2) is obtained from this adduct. Since -propyl) benzene is recovered, the target product can be obtained with high selectivity and high yield by suppressing the formation of isomers and higher-order condensates.

Claims (4)

A temperature in the range of 10 to 55 ° C. in the presence of 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene and 4 to 6 times the molar amount of phenol in the presence of hydrogen chloride gas and / or concentrated hydrochloric acid as an acid catalyst The phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct is precipitated and the reaction is carried out in the form of a slurry. A process for producing 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene, comprising recovering di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene.   The method according to claim 1, wherein the ratio of phenol to 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene is in the range of 5.0 to 5.5 moles.   After sequentially adding 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) benzene to the phenol containing the acid catalyst at an addition temperature in the range of 10-50 ° C, the temperature is in the range of 40-55 ° C, and The method according to claim 1, wherein the post-reaction is carried out at a temperature higher than the addition temperature. In the presence of 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene seed crystals or phenol / 1,3-di (2-p-hydroxyphenyl-2-propyl) benzene adduct seed crystals in method according to any one of claims 1 to 3, 1,3-di (2-hydroxy-2-propyl) reacting a phenol in benzene.