JP3961604B2 - Method for producing composite silica fine particles - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム、成形材料、塗料、繊維および感光材料等に用いられる充填材や、マット剤、表面改質剤、固体潤滑剤等として有用な複合シリカ微粒子、その製造方法および分散体と、プラスチックフィルム等の用途の改良とに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、各種プラスチックフィルムの滑り剤や、感光材料、各種プラスチックフィルム等に対するアンチブロッキング性付与を目的としたマット剤として、種々の無機微粒子が用いられている。これら用途においては、無機微粒子と、無機微粒子が接触する接触面との接触面積が小さいほど有効であるため、無機微粒子の形状は球状であるのが好ましい。しかしながら、無機微粒子は、一般に、プラスチックフィルムを構成するマトリックス樹脂や、マット剤を固着させるのに用いられるバインダー樹脂との親和性が低く、マトリックス樹脂およびバインダー樹脂(以下、「マトリックス樹脂およびバインダー樹脂」を「マトリックス樹脂等」ということがある。)で無機微粒子を固定するのは困難であった。さらに、その形状が球状であると、マトリックス樹脂等との接触面積が小さくなって、これらから容易に脱落してしまうという問題があった。
【0003】
無機微粒子とマトリックス樹脂等との親和性の問題を解決するため、以下に示す複合化方法が提案されている。
たとえば、特開平3−271114号公報には、粒子径が5〜300nmのシリカ微粒子をシリルエーテル化ポリマーで複合化することが記載されている。坪川らは、気相法で得られた粒子径が数十nmのシリカ微粒子表面に重合性官能基や重合開始基を導入後、これら基をラジカル重合するか、または、前記シリカ微粒子にシリル基含有ポリマーカップリング剤を反応させて、シリカ微粒子の表面に有機ポリマーをグラフトすることを報告している(「表面」第28巻,第4号,第286〜298頁,1990年)。特開平5−115772号公報には、粒子径が数十nmの気相法で得られたシリカ微粒子の表面に重合性官能基を導入後、乳化重合を行って、シリカ微粒子の表面をポリマーでグラフト化することが記載されている。特開平4−180921号公報には、粒子径が10〜5000nmのコロイダルシリカ表面をあらかじめカップリング剤で処理した後、酸基含有ポリマーで複合化する方法が記載されている。また、吉永らは、単分散シリカ微粒子をアルコキシシリル基含有ポリマーで複合化する例を報告している(「繊維学会誌」第49巻,第3号,第130〜136頁,1993年)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記公報あるいは文献記載の複合化方法を追試したところ、これらの複合化方法では、いずれも、複合化後に乾燥処理を施すことが必須であり、乾燥処理を行う時に、乾燥処理条件を正確に制御するのが困難であるため、複合微粒子の凝集や有機ポリマーによる複合微粒子間の架橋が生じ、複合微粒子の粒子径等にバラツキがみられ、再現性が低いことがわかった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、マトリックス樹脂等に対して優れた親和性を有し、物性にバラツキがない複合シリカ微粒子と、この複合シリカ微粒子を容易に製造する方法とを提供することである。
本発明の別の課題は、取扱性に優れる複合シリカ微粒子分散体を提供することである。
【0006】
本発明のさらに別の課題は、複合シリカ微粒子の脱落がなくて、十分な滑り性を有し、耐摩耗性に優れたプラスチックフィルムを提供することである。
本発明のさらに別の課題は、優れたアンチブロッキング性を付与し、容易に脱落しないマット剤を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、シリカ微粒子を特定の有機ポリマーで複合化すると、乾燥工程を行う必要がないので、凝集や架橋を生じさせないで複合シリカ微粒子を製造できるという知見を得て、本発明に到達した。
【0008】
すなわち、本発明の複合シリカ微粒子の製造方法は、表面にアルコキシ基が存在する球状シリカ微粒子を有機ポリマーと複合化して複合シリカ微粒子を得る方法であって、この複合化工程が、前記球状シリカ微粒子を分散させた分散液中で、有機鎖と、1分子当たりに少なくとも1個のポリシロキサン基を備え、かつ、前記ポリシロキサン基中に少なくとも1個のSi−OR基(Rは水素原子、アルキル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の基であって、前記アルキル基およびアシル基は置換されていてもよい基;Rが1分子中に複数ある場合、複数のRは互いに異なっても良い。)を含有する有機ポリマー(P)を加水分解・縮合することにより、前記球状シリカ微粒子を複合化する工程である、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の複合シリカ微粒子は、上記製造方法により得られる複合シリカ微粒子である。
本発明の複合シリカ微粒子分散体は、上記複合シリカ微粒子が分散液中に分散してなる分散体である。
本発明のプラスチックフィルムは、上記複合シリカ微粒子がマトリックス樹脂中に分散してなるフィルムである。
【0010】
本発明のマット剤は、上記複合シリカ微粒子を含んでなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔複合シリカ微粒子とその製造方法〕
本発明の複合シリカ微粒子の製造方法は、球状シリカ微粒子を有機ポリマーと複合化して複合シリカ微粒子を得る方法であり、この複合化工程が、前記球状シリカ微粒子を分散させた分散液中で、有機ポリマー(P)を加水分解・縮合することにより、前記球状シリカ微粒子を複合化する工程であることを特徴とする。
【0012】
本発明で用いる球状シリカ微粒子については、形状が球状であれば、特に限定されるものではない。本発明でいう球状とは、真球状や、玉子等の球状に近い形状を意味し、たとえば、粒子のアスペクト比(粒子の最短径と最長径の比)が0.5〜2の範囲内にあるものをいう。粒子のアスペクト比は、0.7〜1.5であると、得られる複合シリカ微粒子を含むプラスチックフィルムの滑り性が向上したり、得られる複合シリカ微粒子をマット剤として用いると優れたアンチブロッキング性を付与できるため好ましい。
【0013】
球状シリカ微粒子の粒子径については特に制限はなく、あらゆる粒子径のものを用いることができるが、複合化工程において反応の制御のしやすさから、5nm〜10μmの平均粒子径のものが好ましく、さらに好ましくは0.1〜10μmであり、最も好ましくは0.3〜5μmである。
球状シリカ微粒子の製法については特に限定されるものではなく、たとえば、溶融法、溶融噴霧法、析出法、アルコキシド法、懸濁法、界面重合法、中和法等のうちのいずれの方法で得られるものであってもよい。中でも、テトラメトキシシラン等を原料とするアルコキシド法によって得られる球状シリカ微粒子が、後述の有機ポリマー(P)と反応し易いアルコキシ基が球状シリカ微粒子の表面に数多く存在するようになるため好ましい。
【0014】
球状シリカ微粒子の粒子径分布についてはとくに制限はないが、粒子径の変動係数が50%以下であると好ましく、さらに好ましくは40%以下、最も好ましくは30%以下である。粒子径の変動係数が50%を超える粒子径分布が広い球状シリカ微粒子を用いて得られる複合シリカ微粒子をプラスチックフィルム等の成形体に充填材として含ませると、その成形体の表面の平滑性、滑り性などの物性が低下する場合がある。また、得られる複合シリカ微粒子をマット剤として用いても、十分なアンチブロッキング性を付与できないことがある。
【0015】
球状シリカ微粒子は、シリカ以外の他の無機酸化物を含有していてもよいが、球状シリカ微粒子の入手のしやすさから、他の無機酸化物の含有量は、球状シリカ微粒子全体の20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましく、5重量%以下が最も好ましい。
球状シリカ微粒子は、有機基や、水酸基が含有されていてもよい。ここでいう有機基とは、炭素数20以下の置換されていてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基よびアラルキル基から選ばれる少なくとも1種である。球状シリカ微粒子に含まれる有機基の含有量は、球状シリカ微粒子全体の10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、2重量%以下が最も好ましい。
【0016】
本発明に用いる有機ポリマー(P)は、有機鎖およびポリシロキサン基から構成され、1分子当たりに少なくとも1個のポリシロキサン基を備え、かつ、前記ポリシロキサン基中に少なくとも1個のSi−OR1 基を含有する構造を有する。有機ポリマー(P)において、有機鎖の構造は特に限定されない。有機ポリマー(P)は、マトリックス樹脂等に対する優れた親和性を球状シリカ微粒子に付与する働きがある。ポリシロキサン基と有機鎖との結合形態はSi−C結合である。ここで、結合形態がSi−O−C結合等であると、この結合形態が加水分解や交換反応等によって容易に切断されてしまうおそれがある。
【0017】
有機ポリマー(P)の構造としては、後述する有機溶剤や水に溶解するものであれば特に制限されるものではなく、たとえば、ポリシロキサン基が有機鎖にグラフトしたポリマー、ポリシロキサン基が有機鎖末端の片方あるいは両方に結合したポリマー、あるいはポリシロキサン基をコアとして複数の直鎖状または分枝状の有機鎖(複数の有機鎖は同じであっても異なってもよい)が結合したポリマー等が挙げられる。
【0018】
ここで有機鎖とは、有機ポリマー(P)において、ポリシロキサン基以外の部分である。有機鎖中の主鎖を構成する元素は、炭素原子を主体とするものであり、その含有率が有機鎖全体の50〜100モル%を占め、残部をN、O、S、Si、P等の元素が占めるものが容易に得られるため好ましい。有機鎖を構成する樹脂の具体例としては、たとえば、(メタ)アクリル樹脂;ポリスチレン;ポリ酢酸ビニル;ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、および、これらの共重合体や一部変性した樹脂等が挙げられる。中でも、有機鎖を構成する樹脂が、(メタ)アクリル樹脂、ポリエステルから選ばれる少なくとも1種であると、有機ポリマー(P)を製造し易いため好ましい。
【0019】
前記Si−OR1 基中のR1 O基は、加水分解および/または縮合可能な官能基であり、有機ポリマー(P)1分子当たり少なくとも1個である。R1 O基は、平均5個以上であることが好ましく、20個以上であることがより好ましい。R1 O基が多いほど、有機ポリマー(P)を加水分解・縮合する時の反応点が増え、球状シリカ微粒子との結合をより強固にさせることが可能となる。ここでR1 は、水素原子、アルキル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の基であって、前記アルキル基およびアシル基は置換されていてもよい基である。アルキル基、アシル基についてはその炭素数は特に限定されないが、R1 O基の加水分解速度が速く、容易に効率よく複合シリカ微粒子を製造できるためには、炭素数1〜5のアルキル基やアシル基が好ましい。炭素数1〜5のアルキル基としては、たとえば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、第2級ブチル基、第3級ブチル基、ペンチル基等のアルキル基が挙げられる。炭素数1〜5のアシル基としては、たとえば、アセチル基、プロピオニル基等のアシル基が挙げられる。置換されているアルキル基、置換されているアシル基としては、たとえば、上記アルキル基、アシル基の有する水素原子の1個または2個以上が、たとえば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;アセチル基、プロピオニル基等のアシル基;塩素、臭素等のハロゲン等で置換されてなる基が挙げられる。R1 が1分子中に複数ある場合、複数のR1 は互いに同一であっても異なっても良い。中でも、R1 は、水素原子、メチル基およびエチル基から選ばれる少なくとも1種が好ましく、メチル基が最も好ましい。これは、R1 O基の加水分解・縮合の反応速度がさらに速くなり、容易に効率よく複合シリカ微粒子を製造できるためである。
【0020】
ポリシロキサン基は、R1 O基がSi原子と結合したSi−OR1 基を1個以上有し、2個以上のSi原子がポリシロキサン結合(Si−O−Si結合)により直鎖状または分枝状に連結してなる基である。このポリシロキサン基の有するSi原子の個数は、特に限定されるわけではないが、前述したR1 O基を多く含有できる点で、ポリシロキサン基1個当たりの平均で、3個以上が好ましく、7個以上がさらに好ましく、11個以上が最も好ましい。このようなポリシロキサン基としては、たとえば、ポリメチルメトキシシロキサン基、ポリエチルメトキシシロキサン基、ポリメチルエトキシシロキサン基、ポリエチルエトキシシロキサン基、ポリフェニルメトキシシロキサン基、ポリフェニルエトキシシロキサン基等が挙げられる。
【0021】
さらに、ポリシロキサン基中のSi原子は、有機鎖との結合、およびポリシロキサン結合(Si−O−Si結合)の他はR1 O基とのみ結合していることが好ましい。このような場合、Si原子のイオン性がより高まり、その結果R1 O基の加水分解・縮合の速度がより速くなり、容易に効率よく複合シリカ微粒子を製造できるようになるとともに、有機ポリマー(P)中の反応点がより多くなり、マトリックス樹脂等に対する優れた親和性を複合シリカ微粒子に付与できるためである。このようなポリシロキサン基としては、たとえば、ポリジメトキシシロキサン基、ポリジエトキシシロキサン基、ポリジイソプロポキシシロキサン基、ポリn−ブトキシシロキサン基等が挙げられる。
【0022】
有機ポリマー(P)の分子量は特に限定されないが、その数平均分子量は、好ましくは200,000以下であり、さらに好ましくは50,000以下である。分子量が高すぎると後述する分散液に溶解しない場合がある。
有機ポリマー(P)は従来公知の方法により製造でき、たとえば、以下に示す(1)〜(4)の方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
(1)二重結合基やメルカプト基を有するようなシランカップリング剤の存在下、ラジカル重合性モノマーをラジカル(共)重合した後、得られた(共)重合体と後述するシラン化合物(H)および/またはその誘導体を共加水分解・縮合する方法。
(2)二重結合基やメルカプト基を有するようなシランカップリング剤と後述するシラン化合物(H)および/またはその誘導体を共加水分解・縮合した後、得られた共加水分解物や縮合物(以下、重合性ポリシロキサンと略することがある。)の存在下ラジカル重合性モノマーをラジカル(共)重合する方法。
【0024】
(3)二重結合基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基等の反応性基を有するようなシランカップリング剤と前記反応性基と反応するような基を有するポリマーを反応させた後、得られたポリマーと後述するシラン化合物(H)および/またはその誘導体を共加水分解・縮合する方法。
(4)二重結合基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基等の反応性基を有するようなシランカップリング剤と後述するシラン化合物(H)および/またはその誘導体を共加水分解・縮合した後、得られた前記反応性基を有するような共加水分解物や縮合物と前記反応性基と反応するような基を有するポリマーを反応させる方法。
【0025】
上記の中でも、より容易に有機ポリマー(P)を得ることができる点で(2)が好ましい。
上記で挙げた、二重結合基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基等の反応性基を有するようなシランカップリング剤としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0026】
シラン化合物(H)としては、たとえば、メチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、トリメチルアセトキシシラン、テトラアセトキシシラン等のアシロキシシラン化合物;テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等のアルコキシシラン化合物等が挙げられる。また、シラン化合物(H)の誘導体の具体例としては、上記シラン化合物(H)の加水分解・縮合物等が挙げられる。
【0027】
シラン化合物(H)のうち、アルコキシシラン化合物が原料として入手し易く特に好ましい。また、シラン化合物(H)およびその誘導体が、テトラアルコキシシラン化合物およびその誘導体であると、加水分解・縮合速度が速く、球状シリカ微粒子の表面を容易に効率よく複合化して複合シリカ微粒子を製造できるため、好ましい。
【0028】
本発明の複合シリカ微粒子の製造方法では、球状シリカ微粒子を分散させた分散液中で、球状シリカ微粒子の複合化が行われ、複合シリカ微粒子が得られる。球状シリカ微粒子を分散させた分散液は、水を必須成分として含み、後述する有機溶剤を含有することがある。その組成は特に限定されるものではないが、有機ポリマー(P)が溶解する組成であることが必要である。上記有機溶剤としては、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノブチルエーテル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のアルコール類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられ、これらの2種以上を混合して用いてもよい。中でも、有機溶剤が、アルコール類、ケトン類、エーテル類から選ばれる少なくとも1種を必須としたものであると、水と混合して均一な混合液となるため好ましい。
【0029】
有機ポリマー(P)を加水分解・縮合する際に用いられる触媒としては、塩基性触媒が好ましく、これは、有機ポリマー(P)中のSi−OR1 基の転化率をより高くでき、球状シリカ微粒子の表面により強固に有機ポリマーを結合させることができるためである。
塩基性触媒としては、たとえば、アンモニア;トリエチルアミン、トリプロピルアミン等の有機アミン化合物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;塩基性イオン交換樹脂等が挙げられ、これらの2種以上を混合して用いてもよい。中でも、塩基性触媒が、アンモニアおよび/または有機アミン化合物であると、複合化後に除去し易く、好ましい。
【0030】
加水分解・縮合する際の原料である球状シリカ微粒子、有機ポリマー(P)、有機溶剤、塩基性触媒、および、水等の配合割合については、特に限定されないが、以下の配合割合であると好ましい。
球状シリカ微粒子の配合割合は、球状シリカ微粒子、有機ポリマー(P)、有機溶剤、塩基性触媒、および、水等の各原料成分の全量に対して、0.1〜30重量%であると、有機ポリマー(P)同士の自己縮合が防がれるため好ましく、より好ましくは0.5〜25重量%、最も好ましくは1〜20重量%である。
【0031】
有機ポリマー(P)の配合割合は、原料成分の全量に対して、0.01〜60重量%であると、有機ポリマー(P)同士の自己縮合が防がれるため好ましく、より好ましくは0.1〜50重量%、最も好ましくは0.2〜20重量%である。
有機ポリマー(P)と球状シリカ微粒子との重量比(有機ポリマー(P)/球状シリカ微粒子)については、たとえば、0.01〜1であると、球状シリカ微粒子の表面に有機ポリマー(P)を効率良く結合させて複合化を行い、有機ポリマー(P)の自己縮合が防がれるため好ましい。より好ましくは0.05〜0.7であり、最も好ましくは0.1〜0.5である。重量比が1よりも大きいと、有機ポリマー(P)同士が自己縮合して、有機ポリマー(P)の縮合物が副生することがある。他方、重量比が0.01よりも小さいと、有機ポリマー(P)が少なすぎて、球状シリカ微粒子は複合化されにくくなり、これが十分になされないため、得られる複合シリカ微粒子に、マトリックス樹脂等に対する優れた親和性を付与できなくなる。なお、有機ポリマー(P)同士が自己縮合して得られる自己縮合物は、複合化後に得られる複合シリカ微粒子中に含まれていてもよい場合もあるが、複合化をより効率よく行うためにも、上記重量比の範囲で加水分解・縮合を行うのが好ましい。
【0032】
有機溶剤の配合割合については、たとえば、原料成分の全量に対して0〜99.9重量%であると、分散液中に球状シリカ微粒子を均一に分散させ、有機ポリマー(P)を分散液中に十分に溶解させることができるため好ましく、より好ましくは20〜99重量%、最も好ましくは40〜99重量%である。
塩基性触媒の配合割合については、たとえば、原料成分の全量に対して0.01〜20重量%であると、有機ポリマー(P)中のSi−OR1 基を十分に加水分解・縮合できるため好ましく、より好ましくは0.05〜10重量%、最も好ましくは0.1〜5重量%である。
【0033】
水の配合割合については、有機ポリマー(P)が加水分解・縮合して、球状シリカ微粒子を容易に効率よく複合化して複合シリカ微粒子を製造できるものであれば、特に限定されないが、水の配合割合は多ければ多い程、有機ポリマー(P)が加水分解・縮合し易くなるため好ましい。水の配合割合は、たとえば、加水分解・縮合するSi−OR1 基に対して、モル比で0.1以上、好ましくは2以上、より好ましくは3以上である。ただし、有機ポリマー(P)が水に対して不溶である場合は、水の配合割合は、原料成分の全量に対して、好ましくは50重量%以下、より好ましくは30重量%以下、最も好ましくは15重量%以下である。
【0034】
本発明の複合シリカ微粒子の製造方法は、球状シリカ微粒子を分散させた分散液中で、有機ポリマー(P)を加水分解・縮合することによって行われる。その反応温度は、通常、0〜100℃であり、好ましくは0〜70℃である。また、反応時間は、通常、5分〜100時間であり、加水分解・縮合は、通常、攪拌することによって行われる。
【0035】
本発明の複合シリカ微粒子の製造方法において、球状シリカ微粒子、有機ポリマー(P)、有機溶剤、塩基性触媒、および、水等の各原料成分を混合することによって、有機ポリマー(P)が加水分解・縮合して、球状シリカ微粒子の複合化が行われる。各原料成分を混合する方法は特に限定されないが、球状シリカ微粒子、有機ポリマー(P)、有機溶剤、塩基性触媒、および、水等の各原料成分を、それぞれを単独で同時または順番に混合してもよく、予め、いくつかの成分を混合した混合物を調製し、それら混合物を混合してもよく、また、いくつかの成分を混合した混合物と、単独成分とを混合してもよい。特に、有機ポリマー(P)を加水分解・縮合させるのに必要な成分である水については、球状シリカ微粒子を分散させた分散液中に予め含ませておいてもよく、有機ポリマー(P)とともに、または、有機ポリマー(P)と別個に分散液中に含ませてもよく、有機ポリマー(P)を分散液中に含ませた後に、水をさらに含ませてもよい。また、加水分解・縮合によって生成する副生物や、触媒等は、濾過や蒸留などで除去してもよい。
【0036】
上記のようにして分散液中で球状シリカ微粒子を複合化した後、有機ポリマー(P)を球状シリカ微粒子の表面に固定化する目的で、必ずしも分散液中に含まれる水や有機溶媒を除去して乾燥する必要はなく、得られる複合シリカ微粒子の凝集や有機ポリマー(P)による複合シリカ微粒子間の架橋等が生じず、得られる複合シリカ微粒子の粒子径等の物性がばらつくこともない。
【0037】
上記製造方法で得られる複合シリカ微粒子は、複合化の工程後にそのままで、後述の複合シリカ微粒子分散体として用いてもよい。複合化の工程後に、さらに、複合シリカ微粒子を反応後の分散液から分離する単離工程を設けてもよい。単離工程としては、たとえば、製造後の分散液(分散体)に複合シリカ微粒子との親和性が低い溶剤を加えて、複合シリカ微粒子を沈殿させ、ろ過する単離工程や、製造後の分散液(分散体)を減圧や加熱して、製造後の分散液中に含まれる分散媒を留去する単離工程等が挙げられる。
【0038】
本発明の複合シリカ微粒子は、上記製造方法により得られるものであり、球状シリカ微粒子本体の表面に、Si−O−Si結合を介して、有機ポリマーが固定されている。ここで、球状シリカ微粒子本体は球状シリカ微粒子に由来する構造を有し、有機ポリマーは有機ポリマー(P)中の有機鎖に由来する構造を有している。
【0039】
複合シリカ微粒子全体に対する有機ポリマーの割合については、特に限定されないが、後述する本発明のプラスチックフィルムに複合シリカ微粒子を含ませる場合、複合シリカ微粒子中の有機ポリマーの割合が少なすぎると、マトリックス樹脂等との親和性が低下し、プラスチックフィルムの表面および内部から微粒子が脱落するようになり、耐磨耗性が低下する。他方、有機ポリマーの割合が多すぎると、シリカの特徴である硬度や耐熱性などの物性が低下する。このため、有機ポリマーの割合は、複合シリカ微粒子全体に対して、好ましくは0.1〜60重量%、さらに好ましくは1〜40重量%、最も好ましくは2〜30重量%である。
【0040】
複合シリカ微粒子中の球状シリカ微粒子本体の表面には、原料である球状シリカ微粒子に由来する有機基、水酸基が残留していてもよく、また、原料である有機ポリマー(P)中のポリシロキサン基中のアルコキシ基や、用いた有機溶剤に由来する有機基等が残留していてもよい。
〔複合シリカ微粒子分散体〕
本発明の複合シリカ微粒子分散体は、上記複合シリカ微粒子が分散液中に分散してなる分散体である。
【0041】
分散液を構成する分散媒としては、上記で説明した有機溶剤や水が挙げられ、有機溶剤と水との混合物を分散媒としてもよい。
複合シリカ微粒子分散体中に含まれる複合シリカ微粒子の配合割合は、複合シリカ微粒子分散体全体に対して、好ましくは0.1〜60重量%、より好ましくは0.5〜50重量%、最も好ましくは1〜30重量%である。複合シリカ微粒子の配合割合が60重量%を超えると、分散体の粘度が高くなり、取扱いにくくなる。
【0042】
複合シリカ微粒子分散体としては、たとえば、上記複合シリカ微粒子の製造方法において、複合シリカ微粒子を単離せずにそのままの状態のものや、上記製造方法で複合シリカ微粒子を製造した後、ろ過や乾燥等を行って一度複合シリカ微粒子を単離した後、再度、分散媒と混合して製造されるもの、また、上記製造方法で得られた複合シリカ微粒子分散体を減圧や加熱等して、複合シリカ微粒子の製造時の分散媒を留去しながら、別の分散媒を加えて、分散媒を置換して製造されるもの等がある。
【0043】
複合シリカ微粒子分散体は、単離された状態の複合シリカ微粒子よりも、凝集が非常に少なく、分散した状態で扱えるため、取扱性が高いという利点がある。〔プラスチックフィルム〕
本発明のプラスチックフィルムは、上記複合シリカ微粒子がマトリックス樹脂中に分散してなるプラスチックフィルムであり、上記製造方法により得られる複合シリカ微粒子と、マトリックス樹脂とを含む。
【0044】
マトリックス樹脂について特に限定されないが、たとえば、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、これらの2種以上を混合して用いてもよい。中でも、マトリックス樹脂が、(メタ)アクリル樹脂および/またはポリエステルであると、複合シリカ微粒子中の有機ポリマーとの親和性が高くなるため好ましい。
【0045】
プラスチックフィルム中に含まれる複合シリカ微粒子の配合割合については、特に限定されないが、プラスチックフィルム全体に対して、好ましくは0.001〜10重量%、より好ましくは0.005〜8重量%、最も好ましくは0.01〜5重量%である。複合シリカ微粒子がプラスチックフィルム全体の0.001重量%未満であると、滑り性や、硬さ、アンチブロッキング性がプラスチックフィルムに付与されなくなる。他方、10重量%を超えると、プラスチックフィルムが成型によって得られにくくなり、その外観や、強度、平滑性等の物性が低下する。
【0046】
プラスチックフィルムを製造する方法について特に限定されないが、たとえば、以下に挙げる▲1▼〜▲3▼の製造方法がある。
▲1▼マトリックス樹脂と複合シリカ微粒子とを混合して得られる組成物を、後述の成型法でフィルム化してプラスチックフィルムを製造する方法。
▲2▼マトリックス樹脂の原料と複合シリカ微粒子とを混合して得られる組成物を反応させて、マトリックス樹脂と複合シリカ微粒子とを混合して得られる組成物に変換した後、後述の成型法でフィルム化してプラスチックフィルムを製造する方法。
【0047】
▲3▼基材となるマトリックス樹脂を含むフィルムを予め用意し、このフィルムの表面を複合シリカ微粒子を含むコーティング剤で被覆する方法。
上記▲1▼および▲2▼で用いられる成型法については、特に限定されないが、たとえば、溶融押し出し法、共溶融押し出し法、インフレーション法、Tダイ法、流延成型法、カレンダー法等の成型方法が挙げられる。さらに成型後に、延伸、蒸着、ラミネート、プライマーコート等の処理を行って、プラスチックフィルムを製造してもよい。
【0048】
上記▲1▼でマトリックス樹脂と複合シリカ微粒子との組成物を得るには、まず、前述の複合シリカ微粒子分散体とマトリックス樹脂と混合した後、分散体中の分散媒を蒸留等で除去したり、また、単離、乾燥された複合シリカ微粒子をマトリックス樹脂と混合後、複合シリカ微粒子を超音波分散器やホモジナイザー等でマトリックス樹脂中に再分散する必要がある。なお、上記▲2▼では、複合シリカ微粒子をマトリックス樹脂の原料に分散させた複合シリカ微粒子分散体を用いているので、上記▲1▼で行われる分散媒の除去や、複合シリカ微粒子の再分散する工程を省くことができる。
【0049】
上記▲3▼のコーティング剤で被覆する方法は、基材となるマトリックス樹脂を成型し、適宜、延伸、蒸着、ラミネート、プライマーコート等の処理を行って、フィルムを用意し、このフィルムの表面を複合シリカ微粒子を含むコーティング剤で被覆する方法である。なお、コーティング剤で被覆後に、延伸、蒸着、ラミネート等の処理を行ってもよい。
【0050】
コーティング剤は、複合シリカ微粒子を必須成分として含み、有機バインダーを含有する。
有機バインダーとしては、それ自体で被膜形成能を有するものであれば、特に限定されないが、複合シリカ微粒子中の有機鎖と相溶するものが好ましく、たとえば、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、および、これらの共重合体や、アミノ基、エポキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の官能基で一部変性した樹脂等が挙げられ、これらの2種以上を混合して用いてもよい。中でも、有機バインダーが、(メタ)アクリル樹脂および/またはポリエステルであると、複合シリカ微粒子中の有機ポリマーとの親和性が高く、プラスチックフィルムからの複合シリカ微粒子の脱落がなくて、十分な滑り性を長期間維持できるようになるため好ましい。
【0051】
コーティング剤には、必要に応じて、有機バインダーを硬化させる硬化剤をさらに含ませてもよい。
上記▲3▼でのコーティング剤で被覆する方法については特に限定されないが、たとえば、ローラーコート、グラビアコート、ディップコート、スプレーコート等任意の方法で行うことができる。また、コーティング後の乾燥方法および乾燥条件については、特に限定されるものではなく、任意の方法、条件で行うことができる。
【0052】
コーティング剤には、上記コーティング方法での適性や、所望の膜厚に応じて、必要により、前述の有機溶剤および/または水を含ませてもよい。
上記▲1▼〜▲3▼の方法のいずれを行ってもよく、状況に応じて適宜選択される。たとえば、▲3▼のコーティングする工程を省きたい時や、コーティングに用いられる装置がない場合は、▲1▼、▲2▼のいずれかの方法でプラスチックフィルムを得ることができる。また、押出機等の成形機がない時は、▲3▼の方法でプラスチックフィルムを得ることができる。
【0053】
本発明のプラスティックフィルムは、その表面および内部からの複合シリカ微粒子の脱落がなく、十分な滑り性を有し、耐摩耗性に優れるため、たとえば、磁気テープ、光学写真フィルム、コンデンサーフィルム、熱転写印刷用フィルム、包装用フィルム等に有効に使用でき、特に、磁気テープ用プラスチックフィルムでは、優れた磁気特性や走行性が実現できる。
〔マット剤〕
本発明のマット剤は、上記複合シリカ微粒子を含んでなるマット剤であり、上記製造方法により得られる複合シリカ微粒子を含み、ハロゲン化銀感光材料等に有用である。
【0054】
前述の複合シリカ微粒子をたとえば、ハロゲン化銀感光材料のマット剤として使用する場合、ハロゲン化銀感光材料を構成するその他の部材としては、従来公知のものを使用できる。すなわち、基材、樹脂バインダー、増光色素、界面活性剤、紫外線吸収剤、可塑剤、安定剤、硬膜剤、増粘剤等として、任意のものが使用でき、任意の方法で得られるハロゲン化銀粒子を使用できる。また、必要に応じて、磁気記録層を設けたり、磁性粉を併用してもかまわない。
【0055】
本発明のマット剤はハロゲン化銀感光材料を構成する任意の層、たとえば、基材、下塗り層、中間層、乳剤層、保護層等から選ばれる少なくとも1種の層に任意の方法で使用できる。
マット剤の使用量については、特に限定されないが、好ましくは、0.002〜2g/m2 であり、より好ましくは0.05〜0.5g/m2 である。
【0056】
本発明のマット剤を用いて得られたハロゲン化銀感光材料は、優れたアンチブロッキング性、画像特性、安定性を有し、マット剤の脱落がほとんどないため、良好な感光材料である。
【0057】
【実施例】
以下に、本発明の具体的な実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
重合性ポリシロキサンおよび有機ポリマー(P)を下記製造例1〜10により合成した後、実施例を行った。
(製造例1)
(重合性ポリシロキサン(S−1)の製造)
攪拌機、温度計および冷却管を備えた300mlの四つ口フラスコにテトラメトキシシラン144.5g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン23.6g、水19g、メタノール30.0g、アンバーリスト15(ローム・アンド・ハース・ジャパン社製の陽イオン交換樹脂)5.0gを入れ、65℃で2時間攪拌し、反応させた。反応混合物を室温まで冷却した後、冷却管に代えて蒸留塔、これに接続させた冷却管および流出口を設け、常圧下に80℃まで2時間かけて昇温し、メタノールが流出しなくなるまで同温度で保持した。さらに、200mmHgの圧力下、90℃で、メタノールが流出しなくなるまで同温度で保持し、反応をさらに進行させた。再び室温まで冷却した後、アンバーリスト15を濾別し、数平均分子量が1800の重合性ポリシロキサン(S−1)を得た。
(製造例2)
(有機ポリマー(P−1)の製造)
攪拌機、滴下口、温度計、冷却管およびN2 ガス導入口を備えた1リットルのフラスコに、有機溶剤として酢酸ブチル200gを入れ、N2 ガスを導入し、攪拌しながらフラスコ内温を120℃まで加熱した。ついで製造例1で得られた重合性ポリシロキサン(S−1)20g、メチルメタクリレート80g、2−エチルヘキシルアクリレート10g、スチレン60g、ブチルアクリレート30g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル6.5gを混合した溶液を滴下口より2時間かけて滴下した。滴下後も同温度で1時間攪拌続けた後、1,1’−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン0.4gを30分おきに2回添加し、さらに2時間加熱して共重合を行い、数平均分子量が11,000の有機ポリマー(P−1)が酢酸ブチルに溶解した溶液を得た。得られた溶液中の固形分は49.0%であった。
(製造例3)
(有機ポリマー(P−2)の製造)
攪拌機、滴下口、温度計、冷却管およびN2 ガス導入口を備えた500ミリリットルのフラスコに、メタノール260gを入れ、N2 ガスを導入し、攪拌しながらフラスコ内温を65℃まで加熱した。ついで製造例1で得られた重合性ポリシロキサン(S−1)14g、2−ヒドロキシエチルアクリレート63g、ポリオキシエチレンメタクリレート63g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4gを混合した溶液を滴下口より2時間かけて滴下した。滴下後も同温度で1時間攪拌を続けた後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.3gを30分おきに2回添加し、さらに2時間加熱して共重合を行い、数平均分子量が9,000の有機ポリマー(P−2)がメタノールに溶解した溶液を得た。得られた溶液中の固形分は35.0%であった。
(製造例4〜5)
(有機ポリマー(P−3〜P−4)の製造)
表1に示した組成に変更する以外は製造例3と同様にして、有機ポリマー(P−3〜P−4)がメタノールに溶解した溶液を得た。得られた有機ポリマー(P−3〜P−4)の数平均分子量および溶液中の固形分を表1に示す。
【0058】
【表1】

Figure 0003961604
【0059】
AIBN:2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
ADVN:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
MMA:メチルメタクリレート
2−EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
St:スチレン
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
POEMA:ポリオキシメチレンメタクリレート
AA:アクリル酸
S−1:重合性ポリシロキサン(S−1)
(製造例6)
(球状シリカ微粒子分散溶媒(D−1)の製造)
攪拌機、2つの滴下口(滴下口イおよび滴下口ロ)、温度計を備えた1リットルの四つ口フラスコに、酢酸ブチル511g、メタノール128gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、テトラメトキシシラン108gを滴下口イから、水41g、25%アンモニア水14g、メタノール55gの混合液を滴下口ロから、40分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続け、球状シリカ微粒子分散溶媒(D−1)を得た。得られた球状シリカ微粒子の平均粒子径、変動係数および球状シリカ微粒子分散溶媒(D−1)の液組成を表2に示す。
【0060】
なお、球状シリカ微粒子および後述の複合シリカ微粒子の平均粒子径、変動係数は以下の方法で測定した。
(平均粒子径および変動係数)
透過型電子顕微鏡により粒子を撮影し、任意の100個の粒子の直径を読み取り、その平均を平均粒子径とした。また、下記の式により変動係数を算出した。
【0061】
変動係数(%)=(粒子の粒子径の標準偏差)/(粒子の平均粒子径)
(製造例7)
(球状シリカ微粒子分散溶媒(D−2)の製造)
攪拌機および超音波ホモジナイザーを備えた1リットルのマイヤーフラスコに、メタノール696g、(株)日本触媒製球状シリカ微粒子粉体「シーホスターKE−P100」24gを入れ、1時間超音波分散を行った。次いでアンモニア水80gを加え、室温にて1時間攪拌を行い、球状シリカ微粒子分散溶媒(D−2)を得た。得られた溶媒中の球状シリカ微粒子の平均粒子径、変動係数および球状シリカ微粒子分散溶媒(D−2)の液組成を表2に示す。
(製造例8)
(球状シリカ微粒子分散溶媒(D−3)の製造)
球状シリカ微粒子粉体として(株)日本触媒製「シーホスター KE−P250」を用いること以外は製造例7と同様にして、球状シリカ微粒子分散溶媒(D−3)を得た。得られた溶媒中の球状シリカ微粒子の平均粒子径、変動係数および球状シリカ微粒子分散溶媒(D−3)の液組成を表2に示す。
(製造例9)
(球状シリカ微粒子分散溶媒(D−4)の製造)
攪拌機、2つの滴下口(滴下口イおよび滴下口ロ)、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、メタノール229g、25%アンモニア水36gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、テトラメトキシシラン73gを滴下口イから、水17gを滴下口ロから、40分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続け、球状シリカ微粒子分散溶媒(D−4)を得た。得られた球状シリカ微粒子の平均粒子径、変動係数および球状シリカ微粒子分散溶媒(D−4)の液組成を表2に示す。
(製造例10)
(球状シリカ微粒子分散溶媒(D−5)の製造)
攪拌機を備えた1リットルのマイヤーフラスコに、メタノール688g、日産化学工業(株)製「スノーテックスC」40g、アンモニア水72gを入れ、1時間攪拌を行い、球状シリカ微粒子分散溶媒(D−5)を得た。得られた溶媒中の球状シリカ微粒子の平均粒子径、変動係数および球状シリカ微粒子分散溶媒(D−5)の液組成を表2に示す。
【0062】
【表2】
Figure 0003961604
【0063】
(実施例A1)
(複合シリカ微粒子(Z−1)分散体の製造)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例6で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−1)350gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、製造例2で得た有機ポリマー(P−1)の酢酸ブチル溶液4.5g、酢酸ブチル4.5gの混合液を20分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。さらに110mmHgの圧力下、フラスコ内温を100℃まで昇温し、アンモニア、メタノール、水、酢酸ブチルを固形分が25%となるまで留去し、複合シリカ微粒子(Z−1)の酢酸ブチル分散体を得た。得られた複合シリカ微粒子(Z−1)の平均粒子径、変動係数、この微粒子中のシリカ濃度を表3に示す。
【0064】
なお、複合シリカ微粒子の平均粒子径および変動係数は、前述の方法で測定した。また、複合シリカ微粒子中のシリカ濃度は以下の方法で測定した。
(複合シリカ微粒子中のシリカ濃度)
複合シリカ微粒子分散体を乾燥して得られる複合シリカ微粒子粉体について元素分析を行い、灰分をシリカとして算出した。
(実施例A2)
(複合シリカ微粒子(Z−2)分散体の製造)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例7で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−2)380gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、製造例3で得た有機ポリマー(P−2)のメタノール溶液4g、メタノール4gの混合液を20分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。さらに60mmHgの圧力下、フラスコ内温を125℃まで昇温し、アンモニア、メタノール、水を留去しながらエチレングリコール103gを滴下し、固形分が10%となるまで濃縮し、複合シリカ微粒子(Z−2)のエチレングリコール分散体を得た。得られた複合シリカ微粒子(Z−2)の平均粒子径、変動係数、この微粒子中のシリカ濃度を表3に示す。
(実施例A3)
(複合シリカ微粒子(Z−3)分散体の製造)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例8で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−3)380gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、製造例4で得た有機ポリマー(P−3)のメタノール溶液9.2g、メタノール9.2gの混合液を20分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。さらに60mmHgの圧力下、フラスコ内温を125℃まで昇温し、アンモニア、メタノール、水を留去しながらエチレングリコール103gを滴下し、固形分が10%となるまで濃縮し、複合シリカ微粒子(Z−3)のエチレングリコール分散体を得た。得られた複合シリカ微粒子(Z−3)の平均粒子径、変動係数、この微粒子中のシリカ濃度を表3に示す。
(実施例A4)
(複合シリカ微粒子(Z−4)分散体の製造)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例9で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−4)350gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、製造例5で得た有機ポリマー(P−4)のメタノール溶液16g、メタノール16gの混合液を20分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。さらに60mmHgの圧力下、フラスコ内温を125℃まで昇温し、アンモニア、メタノール、水を留去しながらエチレングリコール257gを滴下し、固形分が10%となるまで濃縮し、複合シリカ微粒子(Z−4)のエチレングリコール分散体を得た。得られた複合シリカ微粒子(Z−4)の平均粒子径、変動係数、この微粒子中のシリカ濃度を表3に示す。
(実施例A5)
(複合シリカ微粒子(Z−5)分散体の製造)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例10で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−5)380gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、製造例3で得た有機ポリマー(P−2)のメタノール溶液1.5g、メタノール6.5gの混合液を20分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。さらに60mmHgの圧力下、フラスコ内温を125℃まで昇温し、アンモニア、メタノール、水を留去しながらエチレングリコール34gを滴下し、固形分が10%となるまで濃縮し、複合シリカ微粒子(Z−5)のエチレングリコール分散体を得た。得られた複合シリカ微粒子(Z−4)の平均粒子径、変動係数、この微粒子中のシリカ濃度を表3に示す。
(実施例A6)
(複合シリカ微粒子(Z−6)の製造)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例7で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−2)330gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、製造例3で得た有機ポリマー(P−2)のメタノール溶液30g、メタノール30gの混合液を40分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。さらに常圧下、フラスコ内温を70℃まで昇温し、アンモニア、メタノール、水を留去し、固形分が30%となるまで濃縮した。さらに減圧乾燥器内で50mmHgの圧力下、120℃で2時間保持し、複合シリカ微粒子(Z−6)の乾燥体を得た。得られた複合シリカ微粒子(Z−6)の平均粒子径、変動係数、この微粒子中のシリカ濃度を表3に示す。
【0065】
【表3】
Figure 0003961604
【0066】
(比較例A1)
(球状シリカ微粒子の表面処理)
攪拌機、滴下口、温度計を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、製造例7で得た球状シリカ微粒子分散溶媒(D−2)380gを入れておき、内温を20℃に調整した。ついでフラスコ内を攪拌しながら、メチルトリメトキシシラン4g、メタノール4gの混合液を30分かけて滴下した。滴下後、同温度で1時間攪拌を続けた。得られた液中には、製造例7で得た球状シリカ微粒子以外に新たに微小粒子が生成しており、球状シリカ微粒子の表面処理はうまく行えなかった。
(比較例A2)
(球状シリカ微粒子の表面処理)
攪拌機および超音波ホモジナイザーを備えた1リットルのマイヤーフラスコに、メタノール696g、(株)日本触媒製球状シリカ微粒子粉体「シーホスターKE−P100」24gを入れ、1時間超音波分散を行った。次いでメチルトリメトキシシラン0.2gを加え、室温にて1時間攪拌を行った。減圧乾燥器内で50mmHgの圧力下、120℃で24時間加熱乾燥し、球状シリカ微粒子の表面処理品粉体(Z’−1)を得た。
(比較例A3)
(球状シリカ微粒子分散体の製造)
攪拌機および超音波ホモジナイザーを備えた300ミリリットルのマイヤーフラスコに、(株)日本触媒製球状シリカ微粒子粉体「シーホスター KE−P100」20g、エチレングリコール180gを入れ、1時間超音波分散を行った。次いで室温にて1時間攪拌を行い、球状シリカ微粒子エチレングリコール分散体を得た。
(比較例A4)
(球状シリカ微粒子分散体の製造)
比較例A2で得た球状シリカ微粒子の表面処理品粉体(Z’−1)を用いること以外は比較例A1と同様にして、球状シリカ微粒子エチレングリコール分散体を得た。
(実施例B1)
(プラスチックフィルム(F−1)の製造)
製造例1で得られた複合シリカ微粒子の酢酸ブチル分散体(Z−1)1g、(株)日本触媒製ポリエステル樹脂「アロプラッツBO−110」15g、酢酸ブチル400gを混合して塗布液とした。この塗布液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にバーコーターで塗布し、室温で20分、140℃で20分乾燥した。得られたプラスチックフィルム(F−1)の滑り性(動摩擦係数)および耐摩耗性、プラスチックフィルム中の複合シリカ微粒子とフィルムを構成する樹脂との親和性についての試験結果を表4に示す。得られたプラスチックフィルムの滑り性、耐摩耗性および親和性は良好であった。
【0067】
なお、プラスチックフィルムの評価は以下の方法で行った。
(動摩擦係数)
フィルムを200×100mmに切り、下記の装置で測定した。
HEIDON製 連続荷重式表面性測定機 TYPE:HEIDON−22(耐摩耗性)
長さ40cm、幅15mmのフィルムの両端に20gの荷重をかけて、折り曲げ角150度で直径5mmのステンレス製ピンを200回往復して摩擦させた。
【0068】
外観でスクラッチの有無を観察し、スクラッチのほとんど無いものを○、スクラッチの多いものを×、その中程度のものを△とした。
(親和性)
上記耐摩耗性を調べた後、フィルムの表面を走査型電子顕微鏡により観察し、粒子の脱落のほとんど無いものを○、粒子の脱落の多いものを×、その中程度のものを△とした。
(実施例B2)
(プラスチックフィルム(F−2)の製造)
製造例1で得られた複合シリカ微粒子の酢酸ブチル分散体(Z−1)1g、(株)日本触媒製アクリル樹脂「アロタン2060」15g、住友化学工業(株)製イソシアネート硬化剤「スミジュールN−3500」2.5g、酢酸ブチル400gを混合して塗布液とした。この塗布液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にバーコーターで塗布し、室温で30分、80℃で40分乾燥した。得られたプラスチックフィルム(F−2)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(実施例B3)
(プラスチックフィルム(F−3)の製造)
製造例1で得られた複合シリカ微粒子の酢酸ブチル分散体(Z−1)1g、(株)日本触媒製アクリル樹脂「ユーダブルS−5140SPL」15g、酢酸ブチル400gを混合して塗布液とした。この塗布液を、ポリエチレンフィルムの片面にバーコーターで塗布し、室温で20分、60℃で40分乾燥した。得られたプラスチックフィルム(F−3)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(比較例B1)
(プラスチックフィルム(F’−1)の製造)
(株)日本触媒製球状シリカ微粒子粉体「シーホスター KE−P100」0.5g、(株)日本触媒製ポリエステル樹脂「アロプラッツBO−110」30g、酢酸ブチル800gを混合後、30分超音波分散して塗布液とした。この塗布液を、ポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にバーコーターで塗布し、室温で20分、140℃で20分乾燥した。得られたプラスチックフィルム(F’−1)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(比較例B2)
(プラスチックフィルム(F’−2)の製造)
球状シリカ微粒子として比較例A2で得た球状シリカ微粒子の表面処理品粉体(Z’−1)0.5gを用いること以外は比較例B1と同様にしてプラスチックフィルム(F’−2)を得た。得られたプラスチックフィルム(F’−2)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(実施例B4)
(プラスチックフィルム(F−4)の製造)
撹拌機、温度計、冷却管および流出口が接続した蒸留塔を備えた500ミリリットルの四つ口フラスコに、ジメチルテレフタレート100gおよびエチレングリコール70gに触媒として酢酸マンガン四水和物0.04gを加え、230℃まで昇温してメタノールを留去してエステル交換反応を行った。次いで実施例A2で得られた複合シリカ微粒子(Z−2)のエチレングリコール分散体3gおよび三酸化アンチモン0.03gを攪拌しながら添加した後、1mmHgの圧力下、280℃まで昇温して重縮合を行い、ポリエステル樹脂を得た。このポリエステル樹脂を、290℃に設定した押出機でシート状に押出し、次いで90℃で縦方向に3.5倍に延伸後、100℃で横方向に4倍延伸し、210℃で10秒間熱処理を行って、プラスチックフィルム(F−4)を得た。得られたプラスチックフィルムの滑り性および耐摩耗性は良好であった。得られたプラスチックフィルム(F−4)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(実施例B5〜B7)
(プラスチックフィルム(F−5〜F−7)の製造)
表4に示した複合シリカ微粒子のエチレングリコール分散体を用いること以外は実施例B4と同様にして、プラスチックフィルム(F−5〜F−7)を得た。得られたプラスチックフィルム(F−5〜F−7)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(比較例B3〜B4)
(プラスチックフィルム(F’−3〜F’−4)の製造)
比較例A3および比較例A4で得た球状シリカ微粒子エチレングリコール分散体を用いること以外は実施例B4と同様にして、プラスチックフィルム(F’−3〜F’−4)を得た。得られたプラスチックフィルム(F’−3〜F’−4)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(実施例B8)
(プラスチックフィルム(F−8)の製造)
ポリプロピレン(メルトフローインデックス(MI)2g/10分,ヘプタン可溶分3%)97部に対して、実施例A6で得られた複合シリカ微粒子(Z−6)の乾燥体を3部配合して、バンバリーミキサーにて230℃で練り込み、ペレットを得た。次いで、このペレット10部と、上記ポリプロピレン90部とを混合し、260℃に設定した押出機でシート状に押出し、次いで175℃で縦方向に5倍に延伸後、同温度で横方向に9倍延伸し、プラスチックフィルム(F−8)を得た。得られたプラスチックフィルム(F−8)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
(実施例B9)
(プラスチックフィルム(F−9)の製造)
低密度ポリエチレン(メルトフローインデックス(MI)2g/10分,密度0.92g/cm )95部に対して、実施例6で得られた複合シリカ微粒子(Z−6)の乾燥体を5部配合して、バンバリーミキサーにて220℃で練り込み、ペレットを得た。次いで、このペレット8部と、上記ポリエチレン92部とを混合し、200℃に設定した押出機でシート状にTダイより押出し、プラスチックフィルム(F−9)を得た。得られたプラスチックフィルム(F−9)の滑り性(動摩擦係数)、耐摩耗性および親和性についての試験結果を表4に示す。
【0069】
【表4】
Figure 0003961604
【0070】
(実施例C1)
平均粒子径0.3μmの塩化銀結晶を0.05Nヨウ化カリウム溶液で処理し、得られた沈殿を精製した。再溶解後、塩化金酸で処理したものと、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a−7−テトラザイデンと、界面活性剤と、硬膜剤とを混合して、乳剤を調製した。この乳剤を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上にコートして、乳剤層をPETフィルム上に形成させた。さらに、実施例A6で得られた複合シリカ微粒子(Z−6)1gとゼラチン10gとを水100g中に分散させて、マット剤含有組成物を得た。このマット剤含有組成物を乳剤層の上にコートして試験フィルムを得た。なお、マット剤の使用量は、0.025g/m2 であった。
【0071】
上記試験フィルムをテストパターン露光後、常法で現像すると、良好な画像が得られた。さらに、以下の方法でアンチブロッキング性およびマット剤保持特性を評価した。
(アンチブロッキング性)
現像前の試験フィルムを5枚重ねて、25℃で1週間静置後、そぞれの試験フィルムのはがれ具合を調べた。試験フィルムがきれいにはがれたものを○、ややはがれにくいものを△、はがれにくいものを×と判定した。
(マット剤保持特性)
現像前の試験フィルムを幅5cm、長さ30cmに切って、直径1cmのステンレスシャフトに巻きつけた後、1cm/secの速度でシャフトを転がし、フィルムをはがした。この操作を10回繰り返した後、光学顕微鏡でフィルム上にあるマット剤の量を調べた。マット剤がほとんど残っているものを○、逆に、マット剤がほとんど残っていないものを×、これらの中間のものを△と判定した。
【0072】
上記実施例C1の試験フィルムのアンチブロッキング性およびマット剤保持特性は、いずれも○であった。
(比較例C1)
実施例A6で得られた複合シリカ微粒子(Z−6)に代えて、(株)日本触媒製球状シリカ微粒子粉体「シーホスター KE−P100」を用いること以外は、実施例C1と同様にして、比較試験フィルムを得た。試験フィルムをテストパターン露光後、常法で現像すると、良好な画像が得られた。さらに、そのアンチブロッキング性は○であるが、マット剤保持特性は△であった。
【0073】
【発明の効果】
本発明の複合シリカ微粒子は、マトリックス樹脂に対して優れた親和性を有し、物性にバラツキがない複合シリカ微粒子であり、本発明の複合シリカ微粒子の製造方法は、この複合シリカ微粒子を容易に製造することができる。
本発明の複合シリカ微粒子分散体は、複合シリカ微粒子を凝集させることなく、分散した状態で扱え、取扱性に優れる。
【0074】
本発明のプラスチックフィルムは、複合シリカ微粒子の脱落がなくて、十分な滑り性を有し、耐摩耗性に優れたものである。したがって、プラスチックフィルムを、磁気テープ、光学写真フィルム、コンデンサーフィルム、熱転写印刷用フィルム、包装用フィルム等に用いることができ、中でも、磁気テープ用プラスチックフィルムでは、優れた磁気特性や走行性が実現できる。
【0075】
本発明のマット剤は、優れたアンチブロッキング性を付与でき、容易に脱落しない。さらに、このマット剤をハロゲン化銀感光材料に用いると、画像特性、安定性等を付与することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to fillers used for films, molding materials, paints, fibers, photosensitive materials, etc., composite silica fine particles useful as matting agents, surface modifiers, solid lubricants, etc., production methods and dispersions thereof, The present invention relates to improvement of applications such as plastic films.
[0002]
[Prior art]
  Conventionally, various inorganic fine particles have been used as matting agents for the purpose of imparting antiblocking properties to various plastic film slipping agents, photosensitive materials, various plastic films and the like. In these applications, the smaller the contact area between the inorganic fine particles and the contact surface with which the inorganic fine particles are in contact, the more effective, and the shape of the inorganic fine particles is preferably spherical. However, the inorganic fine particles generally have a low affinity with the matrix resin constituting the plastic film and the binder resin used for fixing the matting agent.TheIt was difficult to fix inorganic fine particles with a matrix resin and a binder resin (hereinafter, “matrix resin and binder resin” may be referred to as “matrix resin or the like”). Furthermore, when the shape is spherical, there is a problem that the contact area with the matrix resin or the like becomes small and easily drops off from these.
[0003]
In order to solve the problem of the affinity between the inorganic fine particles and the matrix resin, the following composite method has been proposed.
For example, JP-A-3-271114 discloses that silica fine particles having a particle diameter of 5 to 300 nm are combined with a silyl etherified polymer. Tsubokawa et al. Introduced a polymerizable functional group or a polymerization initiating group on the surface of a silica fine particle having a particle diameter of several tens of nanometers obtained by a gas phase method, and then radically polymerized these groups, or a silyl group on the silica fine particle. It has been reported that an organic polymer is grafted onto the surface of silica fine particles by reacting a contained polymer coupling agent ("Surface" Vol. 28, No. 4, pp. 286-298, 1990). In Japanese Patent Laid-Open No. 5-115772, a polymerizable functional group is introduced into the surface of a silica fine particle obtained by a gas phase method having a particle diameter of several tens of nanometers, and then emulsion polymerization is carried out to make the surface of the silica fine particle a polymer. Grafting is described. Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-180921 describes a method in which a colloidal silica surface having a particle diameter of 10 to 5000 nm is previously treated with a coupling agent and then combined with an acid group-containing polymer. Yoshinaga et al. Reported an example in which monodispersed silica fine particles are compounded with an alkoxysilyl group-containing polymer (“Journal of the Fiber Society”, Vol. 49, No. 3, pp. 130-136, 1993).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As a result of the trials of the above-mentioned publication methods and literature-combining methods, the inventors of the present invention need to perform a drying process after the compounding. Since it is difficult to control the processing conditions accurately, it was found that the composite fine particles were agglomerated and cross-linked between the composite fine particles due to the organic polymer, resulting in variations in the particle size of the composite fine particles and low reproducibility. .
[0005]
Accordingly, an object of the present invention is to provide composite silica fine particles having excellent affinity for a matrix resin and the like and having no variation in physical properties, and a method for easily producing the composite silica fine particles.
Another object of the present invention is to provide a composite silica fine particle dispersion having excellent handleability.
[0006]
Yet another object of the present invention is to provide a plastic film that does not drop off the composite silica fine particles, has sufficient slipperiness, and is excellent in wear resistance.
Yet another object of the present invention is to provide a matting agent that imparts excellent antiblocking properties and does not easily fall off.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the inventors of the present invention do not need to perform a drying step when the silica fine particles are compounded with a specific organic polymer. Obtaining the knowledge that it can be produced, the present invention has been reached.
[0008]
  That is, the method for producing the composite silica fine particles of the present invention comprises:There are alkoxy groups on the surfaceA method for obtaining composite silica fine particles by compositing spherical silica fine particles with an organic polymer, wherein the compounding step comprises at least one organic chain and one per molecule in a dispersion in which the spherical silica fine particles are dispersed. And at least one Si-OR in the polysiloxane group1Group (R1Is at least one group selected from a hydrogen atom, an alkyl group and an acyl group, wherein the alkyl group and the acyl group may be substituted; R1When there are two or more in one molecule, a plurality of R1May be different from each other. ) -Containing organic polymer (P) is hydrolyzed and condensed to form a composite of the spherical silica fine particles.
[0009]
The composite silica fine particles of the present invention are composite silica fine particles obtained by the above production method.
The composite silica fine particle dispersion of the present invention is a dispersion formed by dispersing the composite silica fine particles in a dispersion.
The plastic film of the present invention is a film in which the composite silica fine particles are dispersed in a matrix resin.
[0010]
The matting agent of the present invention comprises the composite silica fine particles.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Composite Silica Fine Particles and Production Method Thereof]
The method for producing composite silica fine particles of the present invention is a method of obtaining composite silica fine particles by compositing spherical silica fine particles with an organic polymer, and this compounding step is performed in a dispersion liquid in which the spherical silica fine particles are dispersed. It is a step of complexing the spherical silica fine particles by hydrolyzing and condensing the polymer (P).
[0012]
The spherical silica fine particles used in the present invention are not particularly limited as long as the shape is spherical. The spherical shape referred to in the present invention means a true spherical shape or a shape close to a spherical shape such as an egg. For example, the aspect ratio of the particles (ratio of the shortest diameter to the longest diameter of the particles) is in the range of 0.5-2. Say something. When the aspect ratio of the particles is 0.7 to 1.5, the slipperiness of the resulting plastic film containing the composite silica fine particles is improved, or when the resulting composite silica fine particles are used as a matting agent, excellent antiblocking properties Is preferable.
[0013]
The particle size of the spherical silica fine particles is not particularly limited, and those having any particle size can be used, but those having an average particle size of 5 nm to 10 μm are preferable from the viewpoint of easy control of the reaction in the composite step, More preferably, it is 0.1-10 micrometers, Most preferably, it is 0.3-5 micrometers.
The method for producing the spherical silica fine particles is not particularly limited. For example, the spherical silica fine particles can be obtained by any of the melting method, the melt spraying method, the precipitation method, the alkoxide method, the suspension method, the interfacial polymerization method, the neutralization method, and the like. May be used. Among them, spherical silica fine particles obtained by an alkoxide method using tetramethoxysilane or the like as a raw material are preferable because many alkoxy groups that easily react with the organic polymer (P) described later are present on the surface of the spherical silica fine particles.
[0014]
The particle size distribution of the spherical silica fine particles is not particularly limited, but the coefficient of variation of the particle size is preferably 50% or less, more preferably 40% or less, and most preferably 30% or less. When the composite silica fine particles obtained using spherical silica fine particles having a wide particle size distribution with a particle size variation coefficient exceeding 50% are included as a filler in a molded product such as a plastic film, the surface smoothness of the molded product, Physical properties such as slipperiness may be reduced. Moreover, even if the obtained composite silica fine particles are used as a matting agent, sufficient antiblocking properties may not be imparted.
[0015]
The spherical silica fine particles may contain other inorganic oxides other than silica. However, because of the availability of the spherical silica fine particles, the content of the other inorganic oxides is 20% by weight of the entire spherical silica fine particles. % Or less, more preferably 10% by weight or less, and most preferably 5% by weight or less.
The spherical silica fine particles may contain an organic group or a hydroxyl group. The organic group here is at least one selected from an alkyl group having 20 or less carbon atoms, a cycloalkyl group, an aryl group, and an aralkyl group. The content of the organic group contained in the spherical silica fine particles is preferably 10% by weight or less, more preferably 5% by weight or less, and most preferably 2% by weight or less of the entire spherical silica fine particles.
[0016]
The organic polymer (P) used in the present invention is composed of an organic chain and a polysiloxane group, and has at least one polysiloxane group per molecule, and at least one Si-OR in the polysiloxane group.1It has a structure containing a group. In the organic polymer (P), the structure of the organic chain is not particularly limited. The organic polymer (P) has a function of imparting excellent affinity for the matrix resin to the spherical silica fine particles. The bonding form between the polysiloxane group and the organic chain is a Si—C bond. Here, if the bond form is a Si—O—C bond or the like, this bond form may be easily cleaved by hydrolysis, exchange reaction, or the like.
[0017]
The structure of the organic polymer (P) is not particularly limited as long as it is soluble in an organic solvent or water described later. For example, a polymer in which a polysiloxane group is grafted to an organic chain, or a polysiloxane group is an organic chain. Polymers bonded to one or both of the ends, or polymers in which a plurality of linear or branched organic chains (multiple organic chains may be the same or different) with a polysiloxane group as the core Is mentioned.
[0018]
Here, the organic chain is a portion other than the polysiloxane group in the organic polymer (P). The element constituting the main chain in the organic chain is mainly composed of carbon atoms, the content thereof occupies 50 to 100 mol% of the entire organic chain, and the balance is N, O, S, Si, P, etc. The element occupied by these elements is preferable because it can be easily obtained. Specific examples of the resin constituting the organic chain include, for example, (meth) acrylic resin; polystyrene; polyvinyl acetate; polyolefin such as polyethylene and polypropylene; polyvinyl chloride; polyvinylidene chloride; polyester such as polyethylene terephthalate; And a partially modified resin. Among them, it is preferable that the resin constituting the organic chain is at least one selected from (meth) acrylic resins and polyesters because the organic polymer (P) can be easily produced.
[0019]
Si-OR1R in the group1The O group is a functional group that can be hydrolyzed and / or condensed, and is at least one per molecule of the organic polymer (P). R1The average number of O groups is preferably 5 or more, and more preferably 20 or more. R1As the number of O groups increases, the number of reaction points when the organic polymer (P) is hydrolyzed / condensed increases, and the bond with the spherical silica fine particles can be further strengthened. Where R1Is at least one group selected from a hydrogen atom, an alkyl group and an acyl group, and the alkyl group and the acyl group are groups which may be substituted. The carbon number of the alkyl group or acyl group is not particularly limited, but R1An alkyl group or an acyl group having 1 to 5 carbon atoms is preferable in order that the hydrolysis rate of the O group is high and composite silica fine particles can be easily and efficiently produced. Examples of the alkyl group having 1 to 5 carbon atoms include alkyl groups such as methyl group, ethyl group, propyl group, isopropyl group, butyl group, secondary butyl group, tertiary butyl group, and pentyl group. Examples of the acyl group having 1 to 5 carbon atoms include acyl groups such as an acetyl group and a propionyl group. Examples of the substituted alkyl group and the substituted acyl group include, for example, one or two or more hydrogen atoms of the alkyl group or acyl group, for example, an alkoxy group such as a methoxy group or an ethoxy group; Group, an acyl group such as propionyl group; and a group substituted by halogen such as chlorine and bromine. R1When there are two or more in one molecule, a plurality of R1May be the same or different. Above all, R1Is preferably at least one selected from a hydrogen atom, a methyl group and an ethyl group, and most preferably a methyl group. This is R1This is because the O group hydrolysis / condensation reaction rate is further increased, and composite silica fine particles can be produced easily and efficiently.
[0020]
The polysiloxane group is R1Si-OR in which O group is bonded to Si atom1It is a group in which one or more groups are included and two or more Si atoms are connected in a linear or branched manner by a polysiloxane bond (Si—O—Si bond). The number of Si atoms of the polysiloxane group is not particularly limited, but the above-mentioned R1In terms of being able to contain a large amount of O groups, the average number per polysiloxane group is preferably 3 or more, more preferably 7 or more, and most preferably 11 or more. Examples of such polysiloxane groups include polymethylmethoxysiloxane groups, polyethylmethoxysiloxane groups, polymethylethoxysiloxane groups, polyethylethoxysiloxane groups, polyphenylmethoxysiloxane groups, polyphenylethoxysiloxane groups, and the like. .
[0021]
Furthermore, the Si atom in the polysiloxane group is bonded to an organic chain, and other than the polysiloxane bond (Si—O—Si bond), R1It is preferably bonded only to the O group. In such a case, the ionicity of Si atoms is further increased, resulting in R1O-group hydrolysis / condensation rate becomes faster, composite silica fine particles can be produced easily and efficiently, more reactive sites in organic polymer (P), and excellent affinity for matrix resin This is because the property can be imparted to the composite silica fine particles. Examples of such a polysiloxane group include a polydimethoxysiloxane group, a polydiethoxysiloxane group, a polydiisopropoxysiloxane group, and a poly n-butoxysiloxane group.
[0022]
The molecular weight of the organic polymer (P) is not particularly limited, but the number average molecular weight is preferably 200,000 or less, more preferably 50,000 or less. If the molecular weight is too high, it may not dissolve in the dispersion described later.
The organic polymer (P) can be produced by a conventionally known method, and examples thereof include, but are not limited to, the following methods (1) to (4).
[0023]
(1) After radical (co) polymerizing a radical polymerizable monomer in the presence of a silane coupling agent having a double bond group or a mercapto group, the obtained (co) polymer and a silane compound (H ) And / or a derivative thereof.
(2) A cohydrolyzed product or condensate obtained by cohydrolyzing / condensing a silane coupling agent having a double bond group or a mercapto group with a silane compound (H) and / or a derivative thereof described later. (Hereinafter, abbreviated as polymerizable polysiloxane). A method of radical (co) polymerizing a radically polymerizable monomer in the presence of.
[0024]
(3) After reacting a silane coupling agent having a reactive group such as a double bond group, amino group, epoxy group or mercapto group with a polymer having a group capable of reacting with the reactive group, A method of cohydrolyzing and condensing the obtained polymer and a silane compound (H) and / or a derivative thereof described later.
(4) After co-hydrolyzing / condensing a silane coupling agent having a reactive group such as a double bond group, amino group, epoxy group, mercapto group and the silane compound (H) and / or its derivative described later. A method of reacting the obtained polymer having a group capable of reacting with the reactive group with a cohydrolyzate or condensate having the reactive group.
[0025]
Among the above, (2) is preferable in that the organic polymer (P) can be obtained more easily.
Examples of the silane coupling agent having a reactive group such as a double bond group, an amino group, an epoxy group, and a mercapto group mentioned above include, for example, vinyltrimethoxysilane, methacryloxypropyltrimethoxysilane, and aminopropyl. Examples include trimethoxysilane, 2-aminoethylaminomethyltrimethoxysilane, glycidoxypropyltrimethoxysilane, mercaptomethyltrimethoxysilane, mercaptopropyltrimethoxysilane, and the like.
[0026]
Examples of the silane compound (H) include acyloxysilane compounds such as methyltriacetoxysilane, dimethyldiacetoxysilane, trimethylacetoxysilane, and tetraacetoxysilane; tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetraisopropoxysilane, and tetrabutoxysilane. , Alkoxysilane compounds such as methyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, dimethoxydimethylsilane, dimethoxymethylphenylsilane, trimethylmethoxysilane, trimethylethoxysilane, dimethyldiethoxysilane, dimethoxydiethoxysilane, etc. It is done. Specific examples of the silane compound (H) derivative include hydrolysis / condensation products of the silane compound (H).
[0027]
  Of the silane compounds (H), alkoxysilane compounds are particularly preferred because they are readily available as raw materials. Further, when the silane compound (H) and its derivative are a tetraalkoxysilane compound and its derivative, the hydrolysis / condensation rate is high, and the surface of the spherical silica fine particles can be easily and efficiently combined to produce composite silica fine particles.For,preferable.
[0028]
In the method for producing composite silica fine particles of the present invention, spherical silica fine particles are combined in a dispersion liquid in which spherical silica fine particles are dispersed to obtain composite silica fine particles. The dispersion in which the spherical silica fine particles are dispersed contains water as an essential component and may contain an organic solvent described later. The composition is not particularly limited, but it is necessary that the composition dissolves the organic polymer (P). Examples of the organic solvent include aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene and xylene; methyl acetate, ethyl acetate, propyl acetate, butyl acetate, isobutyl acetate, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, acetic acid Esters such as ethylene glycol monobutyl ether; Ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone; Ethers such as tetrahydrofuran, dioxane, ethyl ether, di-n-butyl ether; Methanol, ethanol, isopropyl alcohol, n-butanol, ethylene Alcohols such as glycol, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol monobutyl ether; methylene chloride Include halogenated hydrocarbons such as chloroform and the like, may be used by mixing two or more of these. Among these, it is preferable that the organic solvent has at least one selected from alcohols, ketones, and ethers as an essential component because it is mixed with water to form a uniform mixed solution.
[0029]
As a catalyst used when hydrolyzing and condensing an organic polymer (P), a basic catalyst is preferable, and this is Si-OR in organic polymer (P).1This is because the group conversion rate can be further increased, and the organic polymer can be more strongly bonded to the surface of the spherical silica fine particles.
Examples of the basic catalyst include ammonia; organic amine compounds such as triethylamine and tripropylamine; sodium methoxide, sodium ethoxide, potassium methoxide, potassium ethoxide, potassium tert-butoxide, sodium hydroxide, potassium hydroxide Alkali metal compounds such as basic ion exchange resins and the like, and a mixture of two or more of these may be used. Among these, it is preferable that the basic catalyst is ammonia and / or an organic amine compound because it can be easily removed after the complexation.
[0030]
The blending ratio of the spherical silica fine particles, the organic polymer (P), the organic solvent, the basic catalyst, and the water, which are raw materials for the hydrolysis / condensation, is not particularly limited, but is preferably the following blending ratio. .
The blending ratio of the spherical silica fine particles is 0.1 to 30% by weight with respect to the total amount of each raw material component such as the spherical silica fine particles, the organic polymer (P), the organic solvent, the basic catalyst, and water. It is preferable because self-condensation between organic polymers (P) is prevented, more preferably 0.5 to 25% by weight, and most preferably 1 to 20% by weight.
[0031]
The blending ratio of the organic polymer (P) is preferably 0.01 to 60% by weight with respect to the total amount of the raw material components, because self-condensation between the organic polymers (P) is prevented, and more preferably, the blending ratio of the organic polymer (P) is 0.8. 1 to 50% by weight, most preferably 0.2 to 20% by weight.
Regarding the weight ratio of the organic polymer (P) to the spherical silica fine particles (organic polymer (P) / spherical silica fine particles), for example, 0.01 to 1, the organic polymer (P) is applied to the surface of the spherical silica fine particles. It is preferable because it can be efficiently combined and combined to prevent self-condensation of the organic polymer (P). More preferably, it is 0.05-0.7, Most preferably, it is 0.1-0.5. When the weight ratio is larger than 1, the organic polymers (P) may self-condense, and a condensate of the organic polymer (P) may be by-produced. On the other hand, when the weight ratio is smaller than 0.01, the organic polymer (P) is too small, and the spherical silica fine particles are difficult to be combined, and this is not sufficiently performed. It becomes impossible to give excellent affinity for. In addition, the self-condensate obtained by self-condensing organic polymers (P) may be contained in the composite silica fine particles obtained after the composite, but in order to perform the composite more efficiently However, it is preferable to carry out hydrolysis / condensation within the above weight ratio range.
[0032]
Regarding the blending ratio of the organic solvent, for example, when it is 0 to 99.9% by weight with respect to the total amount of the raw material components, the spherical silica fine particles are uniformly dispersed in the dispersion, and the organic polymer (P) is dispersed in the dispersion. Therefore, it is preferable to be 20 to 99% by weight, and most preferable to be 40 to 99% by weight.
Regarding the blending ratio of the basic catalyst, for example, 0.01 to 20% by weight relative to the total amount of the raw material components, Si—OR in the organic polymer (P)1It is preferable because the group can be sufficiently hydrolyzed and condensed, more preferably 0.05 to 10% by weight, and most preferably 0.1 to 5% by weight.
[0033]
The blending ratio of water is not particularly limited as long as the organic polymer (P) can be hydrolyzed / condensed to easily composite spherical silica fine particles to produce composite silica fine particles. A larger ratio is preferable because the organic polymer (P) is easily hydrolyzed and condensed. The mixing ratio of water is, for example, Si-OR that undergoes hydrolysis and condensation.1The molar ratio with respect to the group is 0.1 or more, preferably 2 or more, more preferably 3 or more. However, when the organic polymer (P) is insoluble in water, the mixing ratio of water is preferably 50% by weight or less, more preferably 30% by weight or less, and most preferably based on the total amount of the raw material components. 15% by weight or less.
[0034]
The method for producing composite silica fine particles of the present invention is performed by hydrolyzing and condensing the organic polymer (P) in a dispersion in which spherical silica fine particles are dispersed. The reaction temperature is usually 0 to 100 ° C., preferably 0 to 70 ° C. The reaction time is usually 5 minutes to 100 hours, and the hydrolysis / condensation is usually carried out by stirring.
[0035]
In the method for producing composite silica fine particles of the present invention, the organic polymer (P) is hydrolyzed by mixing raw material components such as spherical silica fine particles, organic polymer (P), organic solvent, basic catalyst, and water. -Condensation results in the formation of spherical silica fine particles. The method of mixing each raw material component is not particularly limited, but the respective raw material components such as spherical silica fine particles, organic polymer (P), organic solvent, basic catalyst, and water are mixed individually or sequentially. Alternatively, a mixture in which several components are mixed may be prepared in advance, and the mixture may be mixed, or a mixture in which several components are mixed may be mixed with a single component. In particular, water, which is a component necessary for hydrolyzing and condensing the organic polymer (P), may be included in advance in a dispersion in which spherical silica fine particles are dispersed, together with the organic polymer (P). Alternatively, it may be contained in the dispersion separately from the organic polymer (P), or water may be further contained after the organic polymer (P) is contained in the dispersion. Further, by-products generated by hydrolysis / condensation, catalysts, and the like may be removed by filtration or distillation.
[0036]
After compounding the spherical silica fine particles in the dispersion liquid as described above, the water and organic solvent contained in the dispersion liquid are not necessarily removed for the purpose of fixing the organic polymer (P) on the surface of the spherical silica fine particles. There is no need to dry, and the resulting composite silica fine particles are not agglomerated or crosslinked between the composite silica fine particles by the organic polymer (P), and the physical properties such as the particle diameter of the obtained composite silica fine particles do not vary.
[0037]
The composite silica fine particles obtained by the above production method may be used as a composite silica fine particle dispersion described later as they are after the composite step. You may provide the isolation process which isolate | separates a composite silica fine particle from the dispersion liquid after reaction after the composite process. As an isolation process, for example, an isolation process in which a composite silica fine particle is precipitated by adding a solvent having a low affinity with the composite silica fine particle to the manufactured dispersion liquid (dispersion) and filtered, or a dispersion after the manufacture is performed. The isolation process etc. which distill away the dispersion medium contained in the dispersion liquid after manufacture by reducing pressure or heating a liquid (dispersion) etc. are mentioned.
[0038]
The composite silica fine particles of the present invention are obtained by the above production method, and the organic polymer is fixed to the surface of the spherical silica fine particle main body through Si—O—Si bonds. Here, the spherical silica fine particle main body has a structure derived from the spherical silica fine particles, and the organic polymer has a structure derived from the organic chain in the organic polymer (P).
[0039]
The ratio of the organic polymer to the entire composite silica fine particle is not particularly limited. However, when the composite silica fine particle is included in the plastic film of the present invention described later, if the organic polymer is too small in the composite silica fine particle, the matrix resin, etc. Affinity with the resin is reduced, and fine particles come off from the surface and inside of the plastic film, resulting in a decrease in wear resistance. On the other hand, when the proportion of the organic polymer is too large, physical properties such as hardness and heat resistance, which are characteristics of silica, are lowered. For this reason, the ratio of the organic polymer is preferably 0.1 to 60% by weight, more preferably 1 to 40% by weight, and most preferably 2 to 30% by weight with respect to the entire composite silica fine particles.
[0040]
On the surface of the spherical silica fine particle main body in the composite silica fine particles, organic groups and hydroxyl groups derived from the spherical silica fine particles as the raw material may remain, and the polysiloxane groups in the organic polymer (P) as the raw material An alkoxy group therein, an organic group derived from the organic solvent used, or the like may remain.
[Composite silica fine particle dispersion]
The composite silica fine particle dispersion of the present invention is a dispersion formed by dispersing the composite silica fine particles in a dispersion.
[0041]
Examples of the dispersion medium constituting the dispersion include the organic solvent and water described above, and a mixture of the organic solvent and water may be used as the dispersion medium.
The compounding ratio of the composite silica fine particles contained in the composite silica fine particle dispersion is preferably 0.1 to 60% by weight, more preferably 0.5 to 50% by weight, and most preferably based on the whole composite silica fine particle dispersion. Is 1 to 30% by weight. When the compounding ratio of the composite silica fine particles exceeds 60% by weight, the viscosity of the dispersion becomes high and handling becomes difficult.
[0042]
As the composite silica fine particle dispersion, for example, in the above-described method for producing composite silica fine particles, the composite silica fine particles are left as they are without isolation, or after the composite silica fine particles are produced by the above production method, filtration, drying, etc. Once the composite silica fine particles are isolated and then mixed again with the dispersion medium, the composite silica fine particle dispersion obtained by the above production method is reduced in pressure, heated, etc. Some are produced by adding another dispersion medium while distilling off the dispersion medium during the production of the fine particles and substituting the dispersion medium.
[0043]
The composite silica fine particle dispersion has an advantage of high handling property because it is much less aggregated than the isolated composite silica fine particle and can be handled in a dispersed state. [Plastic film]
The plastic film of the present invention is a plastic film in which the composite silica fine particles are dispersed in a matrix resin, and includes the composite silica fine particles obtained by the above production method and the matrix resin.
[0044]
Although it does not specifically limit about matrix resin, For example, (meth) acrylic resin, polyethylene, polypropylene, polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, polyvinyl alcohol, polyester, polycarbonate, polystyrene, ethylene vinyl acetate copolymer etc. are mentioned, These Two or more kinds may be mixed and used. Among them, it is preferable that the matrix resin is a (meth) acrylic resin and / or polyester because affinity with the organic polymer in the composite silica fine particles is increased.
[0045]
The blending ratio of the composite silica fine particles contained in the plastic film is not particularly limited, but is preferably 0.001 to 10% by weight, more preferably 0.005 to 8% by weight, most preferably based on the whole plastic film. Is 0.01 to 5% by weight. When the composite silica fine particles are less than 0.001% by weight of the entire plastic film, slipping property, hardness and antiblocking property are not imparted to the plastic film. On the other hand, when it exceeds 10% by weight, it becomes difficult to obtain a plastic film by molding, and physical properties such as appearance, strength, and smoothness are deteriorated.
[0046]
Although the method for producing the plastic film is not particularly limited, for example, there are the following production methods (1) to (3).
(1) A method of producing a plastic film by forming a composition obtained by mixing a matrix resin and composite silica fine particles into a film by a molding method described later.
(2) The composition obtained by mixing the matrix resin raw material and the composite silica fine particles is reacted to convert to a composition obtained by mixing the matrix resin and the composite silica fine particles, and then the molding method described below is used. A method for producing plastic film by converting it into a film.
[0047]
(3) A method in which a film containing a matrix resin as a substrate is prepared in advance, and the surface of the film is coated with a coating agent containing composite silica fine particles.
The molding method used in the above (1) and (2) is not particularly limited. For example, molding methods such as a melt extrusion method, a co-melt extrusion method, an inflation method, a T-die method, a casting method, a calendar method, etc. Is mentioned. Further, after molding, a plastic film may be produced by performing treatments such as stretching, vapor deposition, laminating, and primer coating.
[0048]
In order to obtain a composition of matrix resin and composite silica fine particles in the above (1), first, the above-mentioned composite silica fine particle dispersion and matrix resin are mixed, and then the dispersion medium in the dispersion is removed by distillation or the like. Further, it is necessary to mix the isolated and dried composite silica fine particles with the matrix resin, and then re-disperse the composite silica fine particles in the matrix resin with an ultrasonic disperser or a homogenizer. In the above (2), since the composite silica fine particle dispersion in which the composite silica fine particles are dispersed in the matrix resin raw material is used, the removal of the dispersion medium performed in the above (1) and the redispersion of the composite silica fine particles are performed. The process to perform can be omitted.
[0049]
In the method of coating with the coating agent of (3) above, a matrix resin as a base material is molded, and a film is prepared by appropriately performing treatments such as stretching, vapor deposition, laminating, primer coating, etc. This is a method of coating with a coating agent containing composite silica fine particles. In addition, you may perform processes, such as extending | stretching, vapor deposition, and a lamination, after coat | covering with a coating agent.
[0050]
The coating agent contains composite silica fine particles as an essential component and contains an organic binder.
The organic binder is not particularly limited as long as it has a film-forming ability by itself, but is preferably compatible with the organic chain in the composite silica fine particles. For example, (meth) acrylic resin, polystyrene, polyacetic acid Vinyl, polyolefins such as polyethylene and polypropylene, polyesters such as polyvinyl chloride, polyvinylidene chloride, and polyethylene terephthalate, and copolymers thereof, and some functional groups such as amino groups, epoxy groups, hydroxyl groups, and carboxyl groups Modified resins and the like can be mentioned, and two or more of these may be mixed and used. Above all, when the organic binder is a (meth) acrylic resin and / or polyester, it has a high affinity with the organic polymer in the composite silica fine particles, and the composite silica fine particles do not fall off from the plastic film, so that sufficient slipperiness is achieved. Is preferable because it can be maintained for a long period of time.
[0051]
The coating agent may further contain a curing agent that cures the organic binder, if necessary.
The method of coating with the coating agent in the above (3) is not particularly limited, but can be performed by any method such as roller coating, gravure coating, dip coating, spray coating, and the like. Also, the drying method and drying conditions after coating are not particularly limited, and any method and conditions can be used.
[0052]
The coating agent may contain the above-mentioned organic solvent and / or water, if necessary, depending on the suitability for the above coating method and the desired film thickness.
Any of the above methods (1) to (3) may be performed, and the method is appropriately selected according to the situation. For example, when it is desired to omit the coating step (3), or when there is no apparatus used for coating, a plastic film can be obtained by either method (1) or (2). When there is no molding machine such as an extruder, a plastic film can be obtained by the method (3).
[0053]
The plastic film of the present invention has no slip of composite silica particles from the surface and the inside thereof, has sufficient slipperiness, and is excellent in abrasion resistance. For example, magnetic tape, optical photographic film, condenser film, thermal transfer printing It can be effectively used for film for packaging, packaging film and the like, and in particular, a plastic film for magnetic tape can realize excellent magnetic properties and running properties.
(Matting agent)
The matting agent of the present invention is a matting agent comprising the above-mentioned composite silica fine particles, contains the composite silica fine particles obtained by the above production method, and is useful for silver halide light-sensitive materials.
[0054]
For example, when the above-mentioned composite silica fine particles are used as a matting agent for a silver halide photosensitive material, conventionally known materials can be used as other members constituting the silver halide photosensitive material. That is, any material can be used as a substrate, resin binder, sensitizing dye, surfactant, ultraviolet absorber, plasticizer, stabilizer, hardener, thickener, etc., and halogenated by any method. Silver particles can be used. Further, if necessary, a magnetic recording layer may be provided or a magnetic powder may be used in combination.
[0055]
The matting agent of the present invention can be used in any method for any layer constituting the silver halide light-sensitive material, for example, at least one layer selected from a substrate, an undercoat layer, an intermediate layer, an emulsion layer, a protective layer and the like. .
The amount of the matting agent used is not particularly limited, but is preferably 0.002 to 2 g / m.2And more preferably 0.05 to 0.5 g / m2It is.
[0056]
The silver halide light-sensitive material obtained using the matting agent of the present invention is a good light-sensitive material because it has excellent antiblocking properties, image characteristics, and stability, and the matting agent is hardly removed.
[0057]
【Example】
Specific examples of the present invention are shown below, but the present invention is not limited to the following examples.
Polymerizable polysiloxane and organic polymer (P) were synthesized according to the following Production Examples 1 to 10, and then Examples were carried out.
(Production Example 1)
(Production of polymerizable polysiloxane (S-1))
In a 300 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a thermometer and a condenser tube, 144.5 g of tetramethoxysilane, 23.6 g of γ-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 19 g of water, 30.0 g of methanol, Amberlyst 15 (Rohm 5.0 g of a cation exchange resin manufactured by And Hearth Japan Co., Ltd. was added, and the mixture was stirred at 65 ° C. for 2 hours to be reacted. After cooling the reaction mixture to room temperature, a distillation column, a cooling tube connected to the distillation column, and an outlet are provided instead of the cooling tube, and the temperature is raised to 80 ° C. over 2 hours under normal pressure until methanol does not flow out. Hold at the same temperature. Furthermore, the reaction was further proceeded by maintaining the same temperature at 90 ° C. under a pressure of 200 mmHg until the methanol did not flow out. After cooling to room temperature again, Amberlyst 15 was filtered off to obtain polymerizable polysiloxane (S-1) having a number average molecular weight of 1800.
(Production Example 2)
(Production of organic polymer (P-1))
Stirrer, dripping port, thermometer, cooling pipe and N2Into a 1 liter flask equipped with a gas inlet, 200 g of butyl acetate as an organic solvent was added.2Gas was introduced and the temperature inside the flask was heated to 120 ° C. while stirring. Next, 20 g of the polymerizable polysiloxane (S-1) obtained in Production Example 1, 80 g of methyl methacrylate, 10 g of 2-ethylhexyl acrylate, 60 g of styrene, 30 g of butyl acrylate, 6.5 g of 2,2′-azobisisobutyronitrile. Was added dropwise from the dropping port over 2 hours. After the dropwise addition, stirring was continued at the same temperature for 1 hour, and then 0.4 g of 1,1′-bis (t-butylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane was added twice every 30 minutes. Copolymerization was performed by heating for a time to obtain a solution in which an organic polymer (P-1) having a number average molecular weight of 11,000 was dissolved in butyl acetate. The solid content in the obtained solution was 49.0%.
(Production Example 3)
(Production of organic polymer (P-2))
Stirrer, dripping port, thermometer, cooling pipe and N2In a 500 ml flask equipped with a gas inlet, 260 g of methanol was placed, and N2Gas was introduced and the temperature inside the flask was heated to 65 ° C. while stirring. Next, 14 g of the polymerizable polysiloxane (S-1) obtained in Production Example 1, 63 g of 2-hydroxyethyl acrylate, 63 g of polyoxyethylene methacrylate, and 4 g of 2,2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) are mixed. The solution was added dropwise from the dropping port over 2 hours. After the dropwise addition, stirring was continued at the same temperature for 1 hour, and then 0.3 g of 2,2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile) was added twice every 30 minutes, followed by further heating for 2 hours for copolymerization. And a solution in which an organic polymer (P-2) having a number average molecular weight of 9,000 was dissolved in methanol was obtained. The solid content in the obtained solution was 35.0%.
(Production Examples 4 to 5)
(Production of organic polymer (P-3 to P-4))
Except having changed into the composition shown in Table 1, it carried out similarly to manufacture example 3, and obtained the solution in which the organic polymer (P-3-P-4) melt | dissolved in methanol. Table 1 shows the number average molecular weight of the obtained organic polymers (P-3 to P-4) and the solid content in the solution.
[0058]
[Table 1]
Figure 0003961604
[0059]
AIBN: 2,2'-azobisisobutyronitrile
ADVN: 2,2'-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile)
MMA: Methyl methacrylate
2-EHA: 2-ethylhexyl acrylate
St: Styrene
HEA: 2-hydroxyethyl acrylate
HEMA: 2-hydroxyethyl methacrylate
POEMA: Polyoxymethylene methacrylate
AA: Acrylic acid
S-1: Polymerizable polysiloxane (S-1)
(Production Example 6)
(Production of spherical silica fine particle dispersion solvent (D-1))
In a 1 liter four-necked flask equipped with a stirrer, two dropping ports (dropping port A and dropping port B) and a thermometer, 511 g of butyl acetate and 128 g of methanol were placed, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Then, while stirring the flask, 108 g of tetramethoxysilane was dropped from the dropping port (i) and a mixed solution of 41 g of water, 14 g of 25% aqueous ammonia and 55 g of methanol was dropped from the dropping port (B) over 40 minutes. After the dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature to obtain a spherical silica fine particle dispersion solvent (D-1). Table 2 shows the average particle diameter and coefficient of variation of the obtained spherical silica fine particles and the liquid composition of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-1).
[0060]
In addition, the average particle diameter and coefficient of variation of spherical silica fine particles and composite silica fine particles described later were measured by the following methods.
(Average particle size and coefficient of variation)
The particles were photographed with a transmission electron microscope, the diameters of arbitrary 100 particles were read, and the average was taken as the average particle diameter. In addition, the coefficient of variation was calculated by the following formula.
[0061]
Coefficient of variation (%) = (standard deviation of particle diameter) / (average particle diameter of particles)
(Production Example 7)
(Production of spherical silica fine particle dispersion solvent (D-2))
In a 1 liter Meyer flask equipped with a stirrer and an ultrasonic homogenizer, 696 g of methanol and 24 g of spherical silica fine particle powder “Seahoster KE-P100” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd. were placed and subjected to ultrasonic dispersion for 1 hour. Next, 80 g of aqueous ammonia was added, and the mixture was stirred at room temperature for 1 hour to obtain a spherical silica fine particle dispersion solvent (D-2). Table 2 shows the average particle size of the spherical silica fine particles, the coefficient of variation, and the liquid composition of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-2) in the obtained solvent.
(Production Example 8)
(Production of spherical silica fine particle dispersion solvent (D-3))
A spherical silica fine particle-dispersed solvent (D-3) was obtained in the same manner as in Production Example 7 except that “Seahoster KE-P250” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd. was used as the spherical silica fine particle powder. Table 2 shows the average particle diameter, variation coefficient, and liquid composition of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-3) in the obtained solvent.
(Production Example 9)
(Production of spherical silica fine particle dispersion solvent (D-4))
A 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, two dripping ports (dropping port a and dripping port b) and a thermometer was charged with 229 g of methanol and 36 g of 25% aqueous ammonia, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. did. Next, while stirring the inside of the flask, 73 g of tetramethoxysilane was dropped from the dropping port (i) and 17 g of water was dropped from the dropping port (B) over 40 minutes. After the dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature to obtain a spherical silica fine particle dispersion solvent (D-4). Table 2 shows the average particle size and coefficient of variation of the obtained spherical silica fine particles and the liquid composition of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-4).
(Production Example 10)
(Production of spherical silica fine particle dispersion solvent (D-5))
A 1 liter Meyer flask equipped with a stirrer was charged with 688 g of methanol, 40 g of “Snowtex C” manufactured by Nissan Chemical Industries, Ltd., and 72 g of aqueous ammonia, and stirred for 1 hour to obtain a spherical silica fine particle dispersion solvent (D-5). Got. Table 2 shows the average particle diameter, variation coefficient, and liquid composition of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-5) in the obtained solvent.
[0062]
[Table 2]
Figure 0003961604
[0063]
(Example A1)
(Production of composite silica fine particle (Z-1) dispersion)
350 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-1) obtained in Production Example 6 was placed in a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dripping port, and a thermometer, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Next, while stirring the inside of the flask, a mixed solution of 4.5 g of the butyl acetate solution of organic polymer (P-1) obtained in Production Example 2 and 4.5 g of butyl acetate was added dropwise over 20 minutes. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. Further, under a pressure of 110 mmHg, the temperature inside the flask was raised to 100 ° C., and ammonia, methanol, water, and butyl acetate were distilled off until the solid content was 25%, and the composite silica fine particles (Z-1) were dispersed in butyl acetate. Got the body. Table 3 shows the average particle size, coefficient of variation, and silica concentration in the fine particles of the obtained composite silica fine particles (Z-1).
[0064]
In addition, the average particle diameter and coefficient of variation of the composite silica fine particles were measured by the method described above. Further, the silica concentration in the composite silica fine particles was measured by the following method.
(Silica concentration in composite silica fine particles)
Elemental analysis was performed on the composite silica fine particle powder obtained by drying the composite silica fine particle dispersion, and the ash content was calculated as silica.
(Example A2)
(Production of composite silica fine particle (Z-2) dispersion)
380 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-2) obtained in Production Example 7 was placed in a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dripping port, and a thermometer, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Next, while stirring the inside of the flask, a mixed solution of 4 g of a methanol solution of the organic polymer (P-2) obtained in Production Example 3 and 4 g of methanol was added dropwise over 20 minutes. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. Further, under a pressure of 60 mmHg, the temperature inside the flask was raised to 125 ° C., 103 g of ethylene glycol was added dropwise while distilling off ammonia, methanol and water, and the mixture was concentrated until the solid content became 10%. -2) ethylene glycol dispersion was obtained. Table 3 shows the average particle size and coefficient of variation of the obtained composite silica fine particles (Z-2), and the silica concentration in the fine particles.
(Example A3)
(Production of composite silica fine particle (Z-3) dispersion)
In a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dripping port and a thermometer, 380 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-3) obtained in Production Example 8 was placed, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Next, a mixture of 9.2 g of a methanol solution of the organic polymer (P-3) obtained in Production Example 4 and 9.2 g of methanol was added dropwise over 20 minutes while stirring the flask. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. Further, under a pressure of 60 mmHg, the temperature inside the flask was raised to 125 ° C., 103 g of ethylene glycol was added dropwise while distilling off ammonia, methanol and water, and the mixture was concentrated until the solid content became 10%. -3) ethylene glycol dispersion was obtained. Table 3 shows the average particle size, coefficient of variation, and silica concentration in the resulting composite silica fine particles (Z-3).
(Example A4)
(Production of composite silica fine particle (Z-4) dispersion)
350 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-4) obtained in Production Example 9 was placed in a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dripping port, and a thermometer, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Next, while stirring the inside of the flask, a mixed solution of 16 g of a methanol solution of the organic polymer (P-4) obtained in Production Example 5 and 16 g of methanol was dropped over 20 minutes. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. Further, under a pressure of 60 mmHg, the temperature inside the flask was raised to 125 ° C., 257 g of ethylene glycol was added dropwise while distilling off ammonia, methanol, and water, and the mixture was concentrated until the solid content became 10%. -4) ethylene glycol dispersion was obtained. Table 3 shows the average particle size, coefficient of variation, and silica concentration in the fine particles of the obtained composite silica fine particles (Z-4).
(Example A5)
(Production of composite silica fine particle (Z-5) dispersion)
380 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-5) obtained in Production Example 10 was placed in a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dripping port, and a thermometer, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Next, while stirring the inside of the flask, a mixed solution of 1.5 g of a methanol solution of the organic polymer (P-2) obtained in Production Example 3 and 6.5 g of methanol was added dropwise over 20 minutes. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. Further, under a pressure of 60 mmHg, the temperature inside the flask was raised to 125 ° C., 34 g of ethylene glycol was added dropwise while distilling off ammonia, methanol, and water, and the mixture was concentrated to a solid content of 10%. The ethylene glycol dispersion of -5) was obtained. Table 3 shows the average particle size, coefficient of variation, and silica concentration in the fine particles of the obtained composite silica fine particles (Z-4).
(Example A6)
(Production of composite silica fine particles (Z-6))
In a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dropping port, and a thermometer, 330 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-2) obtained in Production Example 7 was placed, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Next, while stirring the inside of the flask, a mixed solution of 30 g of a methanol solution of the organic polymer (P-2) obtained in Production Example 3 and 30 g of methanol was added dropwise over 40 minutes. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. Further, under normal pressure, the temperature inside the flask was raised to 70 ° C., ammonia, methanol and water were distilled off, and the mixture was concentrated until the solid content became 30%. Furthermore, it hold | maintained at 120 degreeC under the pressure of 50 mmHg for 2 hours in the vacuum dryer, and the dried body of the composite silica fine particle (Z-6) was obtained. Table 3 shows the average particle size and coefficient of variation of the obtained composite silica fine particles (Z-6), and the silica concentration in the fine particles.
[0065]
[Table 3]
Figure 0003961604
[0066]
(Comparative Example A1)
(Surface treatment of spherical silica fine particles)
380 g of the spherical silica fine particle dispersion solvent (D-2) obtained in Production Example 7 was placed in a 500 ml four-necked flask equipped with a stirrer, a dripping port, and a thermometer, and the internal temperature was adjusted to 20 ° C. Then, a mixture of 4 g of methyltrimethoxysilane and 4 g of methanol was added dropwise over 30 minutes while stirring the flask. After dropping, stirring was continued for 1 hour at the same temperature. In the obtained liquid, fine particles were newly generated in addition to the spherical silica fine particles obtained in Production Example 7, and the surface treatment of the spherical silica fine particles could not be performed well.
(Comparative Example A2)
(Surface treatment of spherical silica fine particles)
In a 1 liter Meyer flask equipped with a stirrer and an ultrasonic homogenizer, 696 g of methanol and 24 g of spherical silica fine particle powder “Seahoster KE-P100” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd. were placed and subjected to ultrasonic dispersion for 1 hour. Next, 0.2 g of methyltrimethoxysilane was added, and the mixture was stirred at room temperature for 1 hour. It was heat-dried at 120 ° C. for 24 hours under a pressure of 50 mmHg in a vacuum dryer to obtain a surface treated product powder (Z′-1) of spherical silica fine particles.
(Comparative Example A3)
(Production of spherical silica fine particle dispersion)
A 300 ml Meyer flask equipped with a stirrer and an ultrasonic homogenizer was charged with 20 g of spherical silica fine particle powder “Seahoster KE-P100” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd. and 180 g of ethylene glycol, and subjected to ultrasonic dispersion for 1 hour. Subsequently, stirring was performed at room temperature for 1 hour to obtain spherical silica fine particle ethylene glycol dispersion.
(Comparative Example A4)
(Production of spherical silica fine particle dispersion)
Spherical silica fine particle ethylene glycol dispersion was obtained in the same manner as in Comparative Example A1 except that the surface treated product powder (Z′-1) of the spherical silica fine particle obtained in Comparative Example A2 was used.
(Example B1)
(Manufacture of plastic film (F-1))
1 g of a butyl acetate dispersion (Z-1) of composite silica fine particles obtained in Production Example 1, 15 g of polyester resin “Alloplats BO-110” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., and 400 g of butyl acetate were mixed to prepare a coating solution. This coating solution was applied to one side of a polyethylene terephthalate film with a bar coater and dried at room temperature for 20 minutes and at 140 ° C. for 20 minutes. Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient) and wear resistance of the obtained plastic film (F-1) and the affinity between the composite silica fine particles in the plastic film and the resin constituting the film. The resulting plastic film had good sliding properties, wear resistance and affinity.
[0067]
The plastic film was evaluated by the following method.
(Dynamic friction coefficient)
The film was cut into 200 × 100 mm and measured with the following apparatus.
HEIDON continuous load type surface property measuring machine TYPE: HEIDON-22 (Abrasion resistance)
A 20 g load was applied to both ends of a film having a length of 40 cm and a width of 15 mm, and a stainless steel pin having a bending angle of 150 degrees and a diameter of 5 mm was reciprocated 200 times and rubbed.
[0068]
  The appearance was observed for the presence or absence of scratches, and those having almost no scratch were marked with ◯, those with many scratches were marked with ×, and those with an intermediate score were marked with Δ.
(Affinity)
  After examining the abrasion resistance, the surface of the film was observed with a scanning electron microscope. The case where there was almost no dropout of the particles was indicated as ◯, the case where there was much dropout of the particles was indicated as ×, and the intermediate one was indicated as Δ.
(Example B2)
(Manufacture of plastic film (F-2))
  1 g of butyl acetate dispersion (Z-1) of composite silica fine particles obtained in Production Example 1, 15 g of acrylic resin “Allotane 2060” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., isocyanate curing agent “Sumijoule N” manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. −3500 ”2.5 g and butyl acetate 400 g were mixed to prepare a coating solution. This coating solution was applied to one side of a polyethylene terephthalate film with a bar coater and dried at room temperature for 30 minutes and at 80 ° C. for 40 minutes. Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity of the obtained plastic film (F-2).
(Example B3)
(Manufacture of plastic film (F-3))
  1 g of butyl acetate dispersion (Z-1) of composite silica fine particles obtained in Production Example 1, 15 g of “Udable S-5140SPL” acrylic resin manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., and 400 g of butyl acetate were mixed to prepare a coating solution. This coating solution was applied to one side of a polyethylene film with a bar coater and dried at room temperature for 20 minutes and at 60 ° C. for 40 minutes. Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance, and affinity of the obtained plastic film (F-3).
(Comparative Example B1)
(Manufacture of plastic film (F′-1))
  Japan Catalyst Co., Ltd. spherical silica fine particle powder "Seahoster KE-P100" 0.5g, Japan Catalyst Co., Ltd. polyester resin "Alloplats BO-110" 30g, butyl acetate 800g was mixed, and then ultrasonically dispersed for 30 minutes. Coating solution. This coating solution was applied to one side of a polyethylene terephthalate film with a bar coater and dried at room temperature for 20 minutes and at 140 ° C. for 20 minutes. Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity of the obtained plastic film (F′-1).
(Comparative Example B2)
(Manufacture of plastic film (F'-2))
  A plastic film (F′-2) is obtained in the same manner as in Comparative Example B1, except that 0.5 g of the surface-treated product powder (Z′-1) of the spherical silica fine particles obtained in Comparative Example A2 is used as the spherical silica fine particles. It was. Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity of the obtained plastic film (F'-2).
(Example B4)
(Manufacture of plastic film (F-4))
  0.04 g of manganese acetate tetrahydrate as a catalyst was added to 100 g of dimethyl terephthalate and 70 g of ethylene glycol to a 500 ml four-necked flask equipped with a distillation column connected with a stirrer, a thermometer, a condenser and an outlet. The temperature was raised to 230 ° C. and methanol was distilled off to conduct a transesterification reaction. Next, 3 g of an ethylene glycol dispersion of composite silica fine particles (Z-2) obtained in Example A2 and 0.03 g of antimony trioxide were added with stirring, and then the temperature was raised to 280 ° C. under a pressure of 1 mmHg. Condensation was performed to obtain a polyester resin. This polyester resin was extruded into a sheet with an extruder set at 290 ° C., then stretched 3.5 times in the machine direction at 90 ° C., then stretched 4 times in the transverse direction at 100 ° C., and heat treated at 210 ° C. for 10 seconds. To obtain a plastic film (F-4). The resulting plastic film had good sliding properties and wear resistance. Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity of the obtained plastic film (F-4).
(Examples B5 to B7)
(Manufacture of plastic films (F-5 to F-7))
  Plastic films (F-5 to F-7) were obtained in the same manner as in Example B4, except that the composite silica fine particle ethylene glycol dispersion shown in Table 4 was used. Table 4 shows the test results of the obtained plastic films (F-5 to F-7) on slipperiness (coefficient of dynamic friction), wear resistance and affinity.
(Comparative Examples B3 to B4)
(Manufacture of plastic films (F'-3 to F'-4))
  Plastic films (F′-3 to F′-4) were obtained in the same manner as in Example B4 except that the spherical silica fine particle ethylene glycol dispersion obtained in Comparative Examples A3 and A4 was used. Table 4 shows the test results of the obtained plastic films (F′-3 to F′-4) on slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity.
(Example B8)
(Manufacture of plastic film (F-8))
  To 97 parts of polypropylene (melt flow index (MI) 2 g / 10 min, heptane soluble content 3%) 97 parts of the composite silica fine particles (Z-6) obtained in Example A6 was blended with 3 parts. The mixture was kneaded at 230 ° C. with a Banbury mixer to obtain pellets. Next, 10 parts of the pellets and 90 parts of the polypropylene were mixed, extruded into a sheet shape with an extruder set at 260 ° C., then stretched 5 times in the longitudinal direction at 175 ° C., and then at the same temperature.Next toThe film was stretched 9 times in the direction to obtain a plastic film (F-8). Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity of the obtained plastic film (F-8).
(Example B9)
(Manufacture of plastic film (F-9))
  Low density polyethylene (melt flow index (MI) 2g / 10min, density 0.92g / cm 3 ) To 95 parts, 5 parts of the dried composite silica fine particles (Z-6) obtained in Example 6 was blended and kneaded at 220 ° C. with a Banbury mixer to obtain pellets. Next, 8 parts of the pellets and 92 parts of the polyethylene were mixed and extruded into a sheet form from a T-die with an extruder set at 200 ° C. to obtain a plastic film (F-9). Table 4 shows the test results on the slipperiness (dynamic friction coefficient), wear resistance and affinity of the obtained plastic film (F-9).
[0069]
[Table 4]
Figure 0003961604
[0070]
(Example C1)
Silver chloride crystals having an average particle size of 0.3 μm were treated with a 0.05N potassium iodide solution, and the resulting precipitate was purified. After redissolving, emulsion treated by mixing with chloroauric acid, 4-hydroxy-6-methyl-1,3,3a-7-tetrazidene, surfactant and hardener were prepared. . This emulsion was coated on a polyethylene terephthalate film (PET film) to form an emulsion layer on the PET film. Further, 1 g of the composite silica fine particles (Z-6) obtained in Example A6 and 10 g of gelatin were dispersed in 100 g of water to obtain a matting agent-containing composition. This matting agent-containing composition was coated on the emulsion layer to obtain a test film. The amount of matting agent used is 0.025 g / m.2Met.
[0071]
  When the test film was developed by a conventional method after exposure to the test pattern, a good image was obtained. Further, antiblocking properties and matting agent retention properties were evaluated by the following methods.
(Anti-blocking property)
  Five test films before development are stacked and allowed to stand at 25 ° C. for 1 week.ThisThe degree of peeling of each test film was examined. The test film was judged as ○ when the film was peeled off, △ when it was a little difficult to peel off, and x when it was hard to peel off.
(Matting agent retention properties)
  The test film before development was cut into a width of 5 cm and a length of 30 cm and wound around a stainless steel shaft having a diameter of 1 cm, and then the shaft was rolled at a speed of 1 cm / sec to peel off the film. After repeating this operation 10 times, the amount of the matting agent on the film was examined with an optical microscope. A case where almost no matting agent remained was judged as ◯, conversely, a case where almost no matting agent remained was judged as ×, and an intermediate product was judged as Δ.
[0072]
The antiblocking property and matting agent retention property of the test film of Example C1 were both good.
(Comparative Example C1)
Instead of the composite silica fine particles (Z-6) obtained in Example A6, a spherical silica fine particle powder “Seahoster KE-P100” manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd. was used in the same manner as in Example C1, A comparative test film was obtained. When the test film was developed by a conventional method after exposure of the test pattern, a good image was obtained. Further, the anti-blocking property was ○, but the matting agent retention property was Δ.
[0073]
【The invention's effect】
The composite silica fine particle of the present invention is a composite silica fine particle having excellent affinity for the matrix resin and having no variation in physical properties. The method for producing the composite silica fine particle of the present invention makes it easy to use the composite silica fine particle. Can be manufactured.
The composite silica fine particle dispersion of the present invention can be handled in a dispersed state without aggregating the composite silica fine particles, and is excellent in handleability.
[0074]
The plastic film of the present invention does not drop off the composite silica fine particles, has sufficient slipperiness, and is excellent in wear resistance. Therefore, the plastic film can be used for a magnetic tape, an optical photographic film, a condenser film, a thermal transfer printing film, a packaging film, etc. Among them, the magnetic film plastic film can realize excellent magnetic properties and runnability. .
[0075]
The matting agent of the present invention can impart excellent antiblocking properties and does not easily fall off. Further, when this matting agent is used for a silver halide light-sensitive material, image characteristics, stability and the like can be imparted.

Claims (10)

表面にアルコキシ基が存在する球状シリカ微粒子を有機ポリマーと複合化して複合シリカ微粒子を得る方法であって、
この複合化工程が、
前記球状シリカ微粒子を分散させた分散液中で、
有機鎖と、1分子当たりに少なくとも1個のポリシロキサン基を備え、かつ、前記ポリシロキサン基中に少なくとも1個のSi−OR基(Rは水素原子、アルキル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の基であって、前記アルキル基およびアシル基は置換されていてもよい基;Rが1分子中に複数ある場合、複数のRは互いに異なっても良い。)を含有する有機ポリマー(P)を加水分解・縮合することにより、
前記球状シリカ微粒子を複合化する工程である、
ことを特徴とする、複合シリカ微粒子の製造方法。
A method of obtaining composite silica fine particles by compositing spherical silica fine particles having an alkoxy group on the surface with an organic polymer,
This compounding process
In a dispersion in which the spherical silica fine particles are dispersed,
An organic chain and at least one polysiloxane group per molecule, and at least one Si-OR 1 group (R 1 is selected from a hydrogen atom, an alkyl group, and an acyl group in the polysiloxane group) and at least one group, the alkyl and acyl groups a group which may be substituted; when R 1 are a plurality in one molecule contains a plurality of R 1 may be different from each other). By hydrolyzing and condensing the organic polymer (P),
A step of compounding the spherical silica fine particles,
A method for producing composite silica fine particles, wherein
前記球状シリカ微粒子がアルコキシド法によって得られるものである、請求項1に記載の複合シリカ微粒子の製造方法。The method for producing composite silica fine particles according to claim 1, wherein the spherical silica fine particles are obtained by an alkoxide method. 前記分散液が有機溶剤を含有し、前記有機溶剤が、アルコール類、ケトン類およびエーテル類から選ばれる少なくとも1種を必須とするものである、請求項1または2に記載の複合シリカ微粒子の製造方法。The composite silica fine particle production according to claim 1 or 2, wherein the dispersion contains an organic solvent, and the organic solvent essentially comprises at least one selected from alcohols, ketones and ethers. Method. 前記加水分解・縮合においては触媒を使用し、前記触媒が塩基性触媒である、請求項1から3までのいずれかに記載の複合シリカ微粒子の製造方法。The method for producing composite silica fine particles according to any one of claims 1 to 3, wherein a catalyst is used in the hydrolysis / condensation, and the catalyst is a basic catalyst. 前記加水分解・縮合を0〜70℃の温度で行う、請求項1から4までのいずれかに記載の複合シリカ微粒子の製造方法。The manufacturing method of the composite silica fine particle in any one of Claim 1 to 4 which performs the said hydrolysis and condensation at the temperature of 0-70 degreeC. テトラアルコキシシランを有機溶剤、水および触媒と混合し、この混合物を、有機ポリマー(P)と混合する、請求項1から5までのいずれかに記載の複合シリカ微粒子の製造方法。The method for producing composite silica fine particles according to any one of claims 1 to 5, wherein tetraalkoxysilane is mixed with an organic solvent, water and a catalyst, and the mixture is mixed with an organic polymer (P). 請求項1から6までのいずれかに記載の製造方法により得られる複合シリカ微粒子。Composite silica fine particles obtained by the production method according to any one of claims 1 to 6 . 請求項に記載の複合シリカ微粒子が分散液中に分散してなる複合シリカ微粒子分散体。A composite silica fine particle dispersion in which the composite silica fine particles according to claim 7 are dispersed in a dispersion. 請求項に記載の複合シリカ微粒子がマトリックス樹脂中に分散してなるプラスチックフィルム。A plastic film in which the composite silica fine particles according to claim 7 are dispersed in a matrix resin. 請求項に記載の複合シリカ微粒子を含んでなるマット剤。A matting agent comprising the composite silica fine particles according to claim 7 .
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