JP3960593B2 - ハンドオフ方法、移動端末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアンテナを用いて通信を行う移動局と複数のアンテナを用いて通信を行う基地局とを有する通信システムにおける、ハンドオフ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話等の移動体通信システムでは、複数の基地局で異なるサービスエリアをカバーするセル方式による通信網を構築することが一般的である。セル方式の通信システムでは、移動局の移動に伴い通信の相手となる基地局を切り替えて通信を行うハンドオフと呼ばれる技術が必要となる。
【0003】
ハンドオフ技術の一つに、現在通信を行っている基地局との通信を終了してから新規の基地局との通信を確立する方式がある。しかし、この方式では一時的に通信が中断するため、通信中のアプリケーションによっては致命的なエラーとなる。
【0004】
そこで、通信の中断を現在通信を行っている基地局とのを終了する前に新規の基地局との通信を確立するソフトハンドオフという技術を用いる。ソフトハンドオフの方式として、例えば、特開2000−217139号公報の方式が提案されている。この方式では、移動局はアンテナを1本、基地局はアンテナを2本持ち、通常時は現在の基地局と2つの通信経路を確立しておく。ハンドオフは現在の基地局と同じ周波数を使用している新しい基地局と行い、同一周波数の新しい基地局との間で通信経路を一つずつ受け渡して、最終的には新しい基地局との間で2つの通信経路を確立していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
CDMA方式のように隣接する基地局で同一周波数が使用できる通信方式を用いている場合であっても、1つの周波数で賄える利用者数には限りがあるため、利用者の増加に対応するためには異なる周波数を用いる基地局も設置する必要がある。
【0006】
そこで本発明では、移動端末が現在通信を行っている基地局と隣接する基地局に、現在の基地局と同一の周波数を利用する基地局と、異なる周波数を用いる基地局が混在する環境でも利用可能なハンドオフ方法を提供し、安定した無線通信を行えるようにすることを目的とする。
【0007】
上記課題を解決するために本発明のハンドオフ方法は、複数の送信アンテナを具備する複数の基地局と、複数の受信アンテナを具備し、現在の通信相手である現基地局から送信された複数の部分チャンネルの信号を受信する移動端末と、前記移動端末が前記現基地局から移動先基地局への間を移動する際のハンドオフを制御する制御局とを有する無線通信システムで用いるハンドオフ方法において、前記制御局は、前記移動端末側における、前記現基地局からの信号の受信電力の情報と前記移動先基地局からの信号の受信電力の情報とを前記移動端末から受け取り、前記移動端末の複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナについて、前記現基地局からの複数の部分チャンネルのうちの1つの信号の受信電力が第1の所定の閾値を下回り、かつ、前記移動先基地局の複数の送信アンテナのうちの1つの信号の受信電力が第2の所定の閾値を上回ることを検出した場合に、前記現基地局の第1の送信アンテナで送信している第1の部分チャンネルの信号を、前記現基地局の第1の送信アンテナの代わりに前記移動先基地局の第1の送信アンテナを用いて送信するように制御するとともに、前記移動端末は、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が異なる場合は、前記複数の受信アンテナのうち、現基地局からの信号の受信電力が最も弱い第1の受信アンテナで前記移動先基地局からの前記第1の部分チャンネルの信号を受信し、残りの受信アンテナで前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信して、合成開始直後は前記移動先基地局からの信号の合成比率を低く設定し、徐々に前記合成比率を高くし、前記現基地局からの信号の合成比率を低くしてダイバーシチ合成を行うことを特徴とする。
【0008】
また、本発明のハンドオフ方法は、複数の送信アンテナを具備する複数の基地局と、複数の受信アンテナを具備し、現在の通信相手である現基地局から送信される複数の部分チャンネルの信号を受信する移動端末とを有する無線通信システムで用いるハンドオフ方法において、前記現基地局は、前記移動端末側における、前記現基地局からの信号の受信電力の情報と前記移動端末の移動先の通信相手である移動先基地局からの信号の受信電力とを前記移動端末から受け取り、前記移動端末の複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナについて、前記現基地局からの複数の部分チャンネルのうちの1つの信号の受信電力が第1の所定の閾値を下回り、かつ、前記移動先基地局の複数の送信アンテナのうちの1つの信号の受信電力が第2の所定の閾値を上回ることを検出した場合に、前記現基地局の第1の送信アンテナで送信している第1の部分チャンネルの信号を、前記現基地局の前記第1の送信アンテナの代わりに前記移動先基地局の第1の送信アンテナを用いて送信するように制御するとともに、前記移動端末は、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が異なる場合は、前記複数の受信アンテナのうち、現基地局からの信号の受信電力が弱い第1の受信アンテナで前記移動先基地局の前記第1の送信アンテナからの前記第1の部分チャンネルの信号を受信し、残りの受信アンテナで前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信して、合成開始直後は前記移動先基地局からの信号の合成比率を低く設定し、徐々に前記合成比率を高くし、前記現基地局からの信号の合成比率を低くしてダイバーシチ合成を行うことを特徴とするハンドオフ方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0010】
(通信システムの概要)図1は本発明に係る通信システムの概略で、セル方式の通信システムである。本通信システムの通信方式において、ユーザに携帯されて移動可能な移動端末(以下、移動局と記述する)が複数存在する場合は符号分割によって各移動局を識別して無線通信を行うものとする。また、基地局と移動局間の無線通信の二重化方式はTDD(Time Division Duplication)方式で、上り(移動局から基地局へ)と下り(基地局から移動局へ)の通信は時分割で同じ周波数を用いて行う。
【0011】
移動局908は通信範囲910を有する基地局905と周波数f1で無線通信を行っている。また、通信範囲911と通信範囲912の境界領域に存在する移動局909は通信範囲911を有する基地局906と通信範囲912を有する基地局907の両方と周波数f0で無線通信を行っている。
【0012】
基地局905、906、907は制御局903と無線ないし有線で接続されている。そして、制御局903、904等の複数の制御局は通信回線で交換機901に接続されている。交換機901は交換機902をはじめとする複数の交換機と通信回線で接続されている。
【0013】
制御局903、904等の制御局は接続された基地局を制御してハンドオフ制御や複数の基地局間で受信した同一移動局からの信号のダイバーシチ合成の制御等も行う。また、交換機901、902等の交換機は他の交換機や公衆電話交換網と接続されている。
【0014】
(移動局の構成)図4に本システムで用いる移動局が持つ受信装置部分の構成を示す。移動局は、基地局からの信号を受信するアンテナ401、402と、受信した信号を周波数変換する周波数変換部403、404と、信号をデジタル化するADコンバータ405、406と、信号を復調する復調部407とを有する。さらに移動局は、2つの信号のダイバーシチ合成と復号を行う合成及び復号部409と、受信信号の減衰度の監視と制御局903、904への受信電力の通知と基地局の切り替えと周波数変換部403、404で扱う変換前周波数(すなわち、受信周波数)の変更と合成及び復号部409における2つの信号の合成比を制御する制御部410とを有する。
【0015】
アンテナ401、402で受信した信号は、それぞれ独立に周波数変換部403、404で周波数変換、ADコンバータ405、406でAD変換処理を施された後、復調部407で復調され、そして合成及び復号部409においてダイバーシチ合成・復号されて受信データが生成される。
【0016】
(基地局の構成)図3に本システムで用いる基地局が持つ送信信号生成部800の構成を示す。基地局は送信データから符号化データを生成する符号化部801と、符号化データを変調する変調部802、803と、変調した符号化データをアナログ化するDAコンバータ804、805とを有する。さらに、アナログ化された符号化データを周波数変換する周波数変換部806、807と、周波数変換された変調データを電波として放出するアンテナ808、809とを有する。
【0017】
符号化部801において符号化された送信データは、変調部802、803がそれぞれ独立に変調を行い、DAコンバータ804、805がアナログ化を行い、周波数変換部806、807が周波数変換処理を施してから、アンテナ808、809から移動局に向けて送信される。
【0018】
(ハンドオフ)図4は本実施形態における下りの通信に関するハンドオフの全体像を説明する図である。
【0019】
基地局と移動局の間では第1、第2チャンネルの2つの通信チャンネルを確立して下りの通信を行う。上りの通信は1つのチャンネルで行う(図示せず)。ハンドオフを行っていない状態(例えば、図4の移動局909a)では、基地局の持つ一方のアンテナから第1チャンネルの信号を、他方のアンテナから第2チャンネルの信号を移動局に向けて送信する。移動局は基地局から送信された信号を2つのアンテナで受信する。移動局は一つのアンテナで第1、第2チャンネルの両方の信号を受信し、ダイバーシチ合成により受信データを取得する。
【0020】
基地局は、移動局との通信以外に、移動局に基地局の存在を認識してもらうための基地局毎に固有な認識信号を発している(図示せず)。移動局はこの信号を受信して、現在通信可能な基地局を知ることができる。
【0021】
移動局はTDDによる受信の空き時間を利用して他の基地局が近くに無いかを探索する。そして、第1の所定の受信電力以上で通信可能な基地局を発見した場合には、当該基地からの信号の受信電力を上りチャンネルを利用して制御局に伝える。
【0022】
また、移動局は常に第1、第2チャンネルの受信電力を上りチャンネルを利用して制御局にフィードバックする。そして、基地局は移動局からの上りチャンネルの受信電力を制御局に伝える。
【0023】
制御局は基地局及び移動局からの受信電力情報をもとに、ハンドオフ開始の判断を行う。
【0024】
ハンドオフのやり方は現在通信中の基地局で利用している周波数と移動先の基地局で利用する周波数が同じか否かで異なるので、以下では使用周波数が同じか否かで場合分けをして説明する。
【0025】
(異なる周波数を使用する基地局間を移動する際のハンドオフ)図4の移動局909a、909b、909cは異なる周波数を利用する2つの基地局のサービスエリア910と911の間を移動する際の下りの通信のハンドオフの遷移状態の概要を説明する図である。そして図5は遷移状態を詳細に説明する図である。尚、図5、では制御局903と基地局905、906間の接続は省略してある。
【0026】
最初、図5(a)のように移動局909は基地局905のみの通信範囲内に存在する。基地局905は移動局909に対して周波数f1の第1、第2チャンネルを使って下りの通信を行う。移動局909は周波数f1の第1、第2チャンネルの信号を受信し、ダイバーシチ合成して受信データを得る。一方、基地局905は基地局905に対して周波数f1の上りチャンネルを使って上りの通信を行う。
【0027】
制御局903は、移動局909の受信する下りチャンネルの一方(ここでは第1チャンネルとする)の受信電力が第2の所定の受信電力以下になり、かつ、第1の所定の受信電力以上で移動局909と通信可能な基地局(ここでは基地局906)が存在する場合は、第1チャンネルの送信元基地局の切り替えを開始する。
【0028】
まず、制御局903は移動局909に第1チャンネルの送信元基地局を基地局906に切り替えることを伝える。これを受けて移動局909は、下りの通信を受信する2つのアンテナのうち、基地局905からの信号の減衰が大きい方のアンテナを選択して、当該アンテナによる基地局905からの信号の受信を停止する(図5(b))。
【0029】
そして、移動局909は、基地局906からの周波数f0の信号の受信を行えるようにしてから、制御局903へ準備ができたことを伝える。これを受けて、制御局903は第1チャンネルの信号を基地局905、906の両方から移動局909へ送信するように制御する。
【0030】
移動局909は図5(c)のように、通信を止めた側のアンテナを利用して基地局906からの第1チャンネルの信号を受信する。これにより、移動局909は第1チャンネルについては基地局905と基地局906の両方から信号を受けることになる。
【0031】
基地局906からの第1チャンネルの信号の受信開始直後は、通信が安定しない可能性がある。そこで、受信開始直後は、ダイバーシチ合成における、基地局906からの信号の合成比率を低くしておき、第3の所定の時間をかけて通常の比率(信号強度に応じた比率)にし、逆に基地局905からの信号の合成比率を低くする。
【0032】
第1チャンネルの基地局905から信号の合成比率が0になったら、移動局909は制御局903に第1チャンネルの切り替えが完了したことを伝える。これを受けて、制御局903は基地局905からの第1チャンネルの信号送信を終了し、上りチャンネルのハンドオフを開始する(図5(d))。
【0033】
まず、制御局903は、移動局909と基地局906に周波数f0の上りチャンネルの通信を確立するように命令する。そして、制御局903は基地局905と基地局906の両方で受信した上りチャンネルの信号をダイバーシチ合成する。
【0034】
このとき移動局909は、f0とf1の周波数で上りの通信を行う必要があるので、制御局903はTDDの時分割のタイミングを調整して移動局909がf0とf1の周波数の信号を同時期に送信しなくて済むようにする。また、制御局903は前述の移動局909と同様に、ダイバーシチ合成の合成比率を徐々に変化させ、最初は基地局906からの信号の合成比率を小さく、そして最終的には基地局906からの合成比率を100%にして、基地局905と移動局909の間の上りチャンネルの通信を切断する。
【0035】
上りチャンネルの基地局切り替えが完了したら、移動局909は第1チャンネルの時と同様の手順で第2チャンネルの基地局切り替えを行う(図5(e)→図5(f))。
【0036】
移動局909が両方のアンテナの基地局切り替えを完了させると、基地局906とのみ通信を行う状態になる。この状態が図5(g)の状態である。この状態では基地局906と移動局909は周波数f0で第1、第2チャンネル及び上りチャンネルの通信を行う。
【0037】
このようにして、異なる周波数を利用する基地局への移動の際のハンドオフは、移動局909側が2本のアンテナを使って、常に下り2チャンネル、上り1チャンネルの通信を維持して行われる。
【0038】
ここでは制御局903がハンドオフの判断を行っているが、異なる周波数間でのハンドオフの場合は移動局909でハンドオフの必要性を判断して制御局903にハンドオフを要求しても構わない。
【0039】
(同一の周波数を使用する基地局間を移動する際のハンドオフ)図4の移動局909c、909d、909eは同一周波数を利用する2つの基地局のサービスエリア911と912の間を移動する際のハンドオフの遷移状態を説明する図である。そして図6は遷移状態を詳細に説明する図である。尚、図6では制御局903と基地局906、907間の接続は省略してある。
【0040】
最初、図6(a)に示すように移動局909は基地局906のみの通信範囲内に存在するので、基地局906と移動局909は周波数f0の第1、第2チャンネルを使って下りの通信を行う。移動局909は第1、第2チャンネルの信号を受信し、ダイバーシチ合成を行って受信データを得る。基地局906と移動局909は周波数f0の上りチャンネルで上りの通信を行う。
【0041】
移動局909が移動して隣の基地局907の通信範囲に入り(図6(b))、移動局909が基地局907からの認識信号を受信するようになると、制御局903は、基地局907に移動局909からの上りチャンネルの信号を受信させる。そして、基地局907における上りチャンネルの受信電力が第4の所定の閾値以上になったら、制御局903は基地局906と基地局907の両方で受信した上りチャンネルの信号をダイバーシチ合成する。
【0042】
制御局903は基地局906、907の両方で受信した上りチャンネルの信号のダイバーシチ合成を開始する。制御局903は合成開始直後には、基地局907経由の信号の合成比率を低く抑える。これは基地局907の受信開始直後は通信が安定せず信号の信頼性が低いからである。そして、第5の所定の時間をかけて徐々に合成比率を高くして通常の比率にする。
【0043】
制御局903は移動局909からの第1、第2チャンネルの受信電力情報に基づいて、受信電力の弱いチャンネルの切り替えを行う(ここでは第1チャンネルとする)。そして、制御局903は基地局907から第1チャンネルの信号送信を開始させ、移動局909に基地局907からの信号も受信するように伝える(図6(c))。
【0044】
移動局909は基地局906、907からの第1チャンネルの信号をダイバーシチ合成を行う。移動局909でのダイバーシチ合成開始直後は、前述の制御局903でのダイバーシチ合成と同様に基地局907からの第1チャンネルの信号の合成比率を低くしておき、第6の所定の時間をかけて通常の比率にする。移動局909は第1チャンネルについての受信電力を基地局906、907の両方からの信号について、制御局903に報告を行う。制御局903は基地局906からの受信電力が第7の所定の閾値以下になったら基地局906からの第1チャンネルの信号送信を停止させる(図6(d))。
【0045】
さらに移動局909が移動して、移動局909における基地局906由来の第2チャンネルの信号の受信電力が第8の所定の閾値以下になったら制御局903は第2チャンネルの基地局切り替えを開始する。第1チャンネルの時と同様にして基地局906、907の両方から第2チャンネルの信号を移動局909へ送信して、移動局909に2つの基地局906、907からの信号のダイバーシチ合成を行って受信データを取得させるようにする(図7(e))。
【0046】
そして、基地局906由来の第2チャンネルの受信電力が第9の所定の閾値以下になったら、制御局903は基地局906からの第2チャンネルの送信を停止させる。これにより、移動局909は第2チャンネルを基地局907からのみ受信することになる(図7(f))。
【0047】
制御局903は、第1、第2チャンネル両方の基地局切り替えが完了した段階で上りチャンネルのダイバーシチ合成も終了し、基地局906に上りチャンネルの受信を停止させ、最終的には基地局907とのみ通信を行うようになる(図7(g))。
【0048】
本実施形態では、制御局903が基地局905、906、907等と別途存在する構成になっているが、本実施形態の通信システムから制御局をなくして、各基地局に本実施形態の制御局と同等な機能を持たせ、ハンドオフの制御を基地局が行うようにしても構わない。この場合、基地局によるハンドオフの制御を移動元の基地局と移動先の基地局のいずれが行うかは、通信システムの設計時に自由に決定して良い。
【0049】
また、本実施形態では移動局の識別を符号分割により実現する方法を例に挙げて説明したが、本発明は符号分割及び時間分割により通信局の識別を行う通信システム一般に適用可能である。
【0050】
本実施形態では、通信の二重化にTDD方式を用いて説明しているが、本発明はFDD(Frequency Division Duplication)方式の場合にも適用可能である。
【0051】
通信局の識別を符号分割により実現し、通信の二重化をFDD方式で実現する場合は、移動局は異なる周波数の信号を同時に送信できるようにするために、送信アンテナを2つ持つ構成にするとともに、移動局はハンドオフを行っていない通常時は一方のアンテナで受信し、他方のアンテナで基地局探索を行う。
【0052】
一方、通信局の識別を時間分割により実現する場合は二重化方式に関わらず空きタイムスロットで基地局探索を行うことが可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、基地局側の送信アンテナ及び移動局側の受信アンテナをそれぞれ2本ずつにすることで、隣接する基地局間の周波数が異なっていても通信が途切れにくいソフトハンドオフを行うことができる。また、ハンドオフ時のダイバーシチ合成において、新しい基地局との間での通信確立直後には当該通信の合成比率を小さくし、徐々に合成比率を大きくすることにより、通信確立直後の通信の乱れの影響を抑え、安定した通信を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のハンドオフ方法を用いる通信システムの概要を説明する図。
【図2】 本発明のハンドオフ方法を用いる通信システムの移動局の信号受信部の構成を説明する図。
【図3】 本発明のハンドオフ方法を用いる通信システムの基地局の送信信号生成部の構成を説明する図。
【図4】 本発明のハンドオフ方法の遷移状態の概要を説明する図。
【図5】 移動局が異なる周波数を利用する基地局間を移動する際の本発明のハンドオフ方法の遷移状態を説明する図。
【図6】 移動局が同一の周波数を利用する基地局間を移動する際の本発明のハンドオフ方法の遷移状態を説明する図。
【符号の説明】
901、902 交換機
903、904 制御局
905、906、907 基地局
908、908(a)、908(b)、908(c)、908(d)、908(e) 移動局
910、911、912 基地局の通信範囲
401、402 受信アンテナ
403、404 周波数変換部
405、406 A/D変換器
407、408 復調部
409 合成及び復号部
410制御部
801 符号化部
802、803 変調部
804、805 D/A変換器
806、807 周波数変換部
808、809 送信アンテナ
Claims (5)
- 複数の送信アンテナを具備する複数の基地局と、複数の受信アンテナを具備し、現在の通信相手である現基地局から送信された複数の部分チャンネルの信号を受信する移動端末と、前記移動端末が前記現基地局から移動先基地局への間を移動する際のハンドオフを制御する制御局とを有する無線通信システムで用いるハンドオフ方法において、
前記制御局は、前記移動端末側における、前記現基地局からの信号の受信電力の情報と前記移動先基地局からの信号の受信電力の情報とを前記移動端末から受け取り、前記移動端末の複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナについて、前記現基地局からの複数の部分チャンネルのうちの1つの信号の受信電力が第1の所定の閾値を下回り、かつ、前記移動先基地局の複数の送信アンテナのうちの1つから送信された信号の受信電力が第2の所定の閾値を上回ることを検出した場合に、前記現基地局の第1の送信アンテナで送信している第1の部分チャンネルの信号を、前記現基地局の第1の送信アンテナの代わりに前記移動先基地局の第1の送信アンテナを用いて送信するように制御するとともに、
前記移動端末は、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が異なる場合は、前記複数の受信アンテナのうち、現基地局からの信号の受信電力が最も弱い第1の受信アンテナで前記移動先基地局からの前記第1の部分チャンネルの信号を受信し、残りの受信アンテナで前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信して、合成開始直後は前記移動先基地局からの信号の合成比率を低く設定し、徐々に前記合成比率を高くし、前記現基地局からの信号の合成比率を低くしてダイバーシチ合成を行うことを特徴とするハンドオフ方法。 - 複数の送信アンテナを具備する複数の基地局と、複数の受信アンテナを具備し、現在の通信相手である現基地局から送信される複数の部分チャンネルの信号を受信する移動端末とを有する無線通信システムで用いるハンドオフ方法において、
前記現基地局は、前記移動端末側における、前記現基地局からの信号の受信電力の情報と前記移動端末の移動先の通信相手である移動先基地局からの信号の受信電力とを前記移動端末から受け取り、前記移動端末の複数の受信アンテナのうちの1つの受信アンテナについて、前記現基地局からの複数の部分チャンネルのうちの1つの信号の受信電力が第1の所定の閾値を下回り、かつ、前記移動先基地局の複数の送信アンテナのうちの1つの信号の受信電力が第2の所定の閾値を上回ることを検出した場合に、前記現基地局の第1の送信アンテナで送信している第1の部分チャンネルの信号を、前記現基地局の前記第1の送信アンテナの代わりに前記移動先基地局の第1の送信アンテナを用いて送信するように制御するとともに、
前記移動端末は、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が異なる場合は、前記複数の受信アンテナのうち、現基地局からの信号の受信電力が弱い第1の受信アンテナで前記移動先基地局の前記第1の送信アンテナからの前記第1の部分チャンネルの信号を受信し、残りの受信アンテナで前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信して、合成開始直後は前記移動先基地局からの信号の合成比率を低く設定し、徐々に前記合成比率を高くし、前記現基地局からの信号の合成比率を低くしてダイバーシチ合成を行うことを特徴とするハンドオフ方法。 - 前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が同一である場合は、前記移動端末は前記複数の受信アンテナのうちの少なくとも1つで前記複数の部分チャンネルの信号を受信して、ダイバーシチ合成することを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のハンドオフ方法。
- 複数の受信アンテナと、
前記複数受信アンテナのそれぞれの受信信号を周波数変換する複数の周波数変換部と、
前記複数の周波数変換部のそれぞれの出力信号を復調する複数の復調部と、
前記複数の復調部それぞれの出力信号をダイバーシチ合成及び復号化して受信データを得る合成復号部と、
現在の通信相手である現基地局からの信号の受信電力の情報と移動先の通信相手である移動先基地局からの信号の受信電力の情報とをハンドオフの制御を行う制御局へ通知する制御部とを有し、
前記制御部は、前記制御局からハンドオフ開始通知を受けて、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が異なる場合は、前記複数の受信アンテナのうち、現基地局からの信号の受信電力が最も弱い第1の受信アンテナで前記移動先基地局からの前記第1の部分チャンネルの信号を受信させ、残りの受信アンテナで前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信させて、前記合成復号部にダイバーシチ合成を行わせ、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が同一の場合は、前記複数の受信アンテナに前記移動先基地局からの第1の部分チャンネルの信号と前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信させて、前記合成復号部にダイバーシチ合成させ、
前記合成復号部の前記ダイバーシチ合成は、合成開始直後は前記移動先基地局からの信号の合成比率を低く設定し、徐々に前記合成比率を高くし、前記現基地局からの信号の合成比率を低くしていくことを特徴とする移動端末。 - 複数の受信アンテナと、
前記複数受信アンテナのそれぞれの受信信号を周波数変換する複数の周波数変換部と、
前記複数の周波数変換部のそれぞれの出力信号を復調する複数の復調部と、
前記複数の復調部それぞれの出力信号をダイバーシチ合成及び復号化して受信データを得る合成復号部と、
現在の通信相手である現基地局からの信号の受信電力の情報と移動先の通信相手である移動先基地局からの信号の受信電力の情報とを前記現基地局へ通知する制御部とを有し、
前記制御部は、前記現基地局からハンドオフ開始通知を受けて、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が異なる場合は、前記複数の受信アンテナのうち、現基地局からの信号の受信電力が最も弱い第1の受信アンテナで前記移動先基地局からの前記第1の部分チャンネルの信号を受信させ、残りの受信アンテナで前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信させて、前記合成復号部にダイバーシチ合成を行わせ、前記現基地局と前記移動先基地局が利用している周波数が同一の場合は、前記複数の受信アンテナに前記移動先基地局からの第1の部分チャンネルの信号と前記現基地局からの残りの部分チャンネルの信号を受信させて、前記合成復号部にダイバーシチ合成させ、
前記合成復号部の前記ダイバーシチ合成は、合成開始直後は前記移動先基地局からの信号の合成比率を低く設定し、徐々に前記合成比率を高くし、前記現基地局からの信号の合成比率を低くしていくことを特徴とする移動端末。
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