JP3959985B2 - Brake discs for railway vehicles and bogies for railway vehicles - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両用ブレーキディスクおよび鉄道車両用台車に関する。具体的には、本発明は、例えば、充分に軽量化を図りながら、ブレーキ負荷による温度上昇を低減して熱変形を抑制することによって長期間にわたって使用することができる鉄道車両用ブレーキディスクと、この鉄道車両用ブレーキディスクをブレーキ装置に備える鉄道車両用台車とに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、鉄道車両の高速化、走行時安定性さらには乗り心地等を向上・改善するためには、輪軸、ばね装置、車体支持装置、台車枠さらにはブレーキ装置等からなる走り装置の重量を低減することが極めて重要である。この走り装置は、貨車用を除くと、その殆どが台車方式により構成される。このため、これまでにも、車輪の側面を波打ち状に成形してその部分の板厚を低減した波打ち車輪や中空の車軸を用いたり、あるいは車体支持装置の一つをなす揺れまくらを省略したボルスタレス台車を用いること等によって、台車の重量の低減が図られてきた。
【0003】
特に、空港を経由することなく各都市の中心部間に直接アクセスすることができる新幹線電車の場合には、例えば航空機や自動車に対して移動手段としての優位性をさらに高めるためには、運転速度をより上昇することによって移動時間を短縮することが、極めて重要である。このため、近年開発された新型の新幹線電車の車両では、積極的に台車の重量低減が図られており、その一方策として、ブレーキ装置の重量を低減することが知られている。
【0004】
図5は、新幹線電車の車輪の側面または車軸に装着されるブレーキディスクの一例の形状を示す説明図であり、図5(a)はブレーキディスク1の四半円形状を示す部分平面図、図5(b)は図5(a)におけるA−A断面図、図5(c)はブレーキング時における図5(a)におけるA−A断面図、図5(d)は図5(a)におけるB−B断面図である。
【0005】
図5(a)〜図5(d)に示すように、円板状の外形を有するブレーキディスク1は、その一方の平面にブレーキライニング2が当接する摺動面3を備える外周部4と、新幹線電車の車輪5の外側面に締結するためのボルト孔6を備える内周部7とを備える。図5(b)に示すように、ブレーキライニング2の半径方向の幅は、ブレーキディスク1の半径方向の外側にはみ出すことがないように、摺動面3の半径方向の幅L2より距離L1だけ短く設定されている。このため、図5(a)に示すように、ブレーキディスク1の外周部4には、ブレーキライニング2と当接する領域である摺動部4aと、摺動部4aのさらに外周側に半径方向幅L1にわたってブレーキライニング2と当接しない領域である非摺動部4bがある。このブレーキディスク1では、距離L1は2〜5mm程度に設定されており、摺動面3の半径方向の幅L2に対する比は0.015〜0.04程度である。さらに、ブレーキディスク1の外周端部1aは、車輪5の傾斜面5aに干渉しないように、傾斜状に形成されている。
【0006】
なお、車軸に装着されるブレーキディスクには、単体で構成されるものもあるが、この図5に示すブレーキディスクと同様に、一方の平面に摺動面3を備えたブレーキディスク1を摺動面3が外側を指向するようにして、車軸に左右対称に装着されるものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、我が国の新幹線電車等の高速鉄道車両では、ブレーキディスク1の回転速度や慣性力が非常に大きい。そのため、高速鉄道車両のブレーキング時におけるブレーキディスク1の温度上昇は、自動車や自動二輪さらには通常の鉄道車両(新幹線以外の鉄道車両を意味する)と比較すると、極めて著しい。
【0008】
特に、ブレーキディスク1では、摺動面3にブレーキライニング2が当接されることから、ブレーキング中にブレーキライニング1が当接する摺動面3側とブレーキライニング1が当接しない裏面8側との温度差、つまり、ブレーキディスク1の板厚方向への温度勾配が発生する。このようにしてブレーキディスク1に板厚方向への温度勾配が生じると、摺動面3側および裏面8側それぞれのブレーキング中の熱膨張の程度に差が生じ、高温となる摺動面3側の熱膨張による伸び変形が低温の裏面8側によって拘束される。このため、このような状態からブレーキディスク1が冷却されると、熱膨張が拘束された摺動面3側は、圧縮の塑性変形により収縮が生じる。このため、図5(c)に示すように、ブレーキディスク1の外周部が軸方向へ変形する、いわゆる反り変形が発生する。この反り変形は、ブレーキディスク1の板厚方向への温度勾配が大きいほど顕著に発生する。また、温度勾配は摺動面3側の温度上昇が大きいほど大きくなる。
鉄道車両においては、反り変形が大きくなりブレーキディスク1が車輪5より軸方向にはみ出すと、他の部品と干渉するおそれが生じるため、新しいブレーキディスク1と交換する必要が生じる。このため、ブレーキディスク1を長期間使用するためには、反り変形をできるだけ小さくする必要がある。さらに、ブレーキディスク1に発生する反り変形が大きくなると、ブレーキディスク1とブレーキライニング2との実当接面積が減少する。したがって、反り変形が生じた場合に、反り変形が生じていない場合と同じ制動力を得るためには、ブレーキディスク1とブレーキライニング2との実当接部に負荷される単位面積当たりのエネルギー量を、反り変形が生じていない場合に比較して大きくする必要がある。この結果、特にブレーキディスク1の外周端部1aに大きいエネルギーが負荷されることとなり、局部的にかなり温度上昇し、反り変形がさらに増加するとともに、ブレーキディスク1とブレーキライニング2の実当接部の磨耗量が増加する。このように、ブレーキディスク1に反り変形が発生すると、ブレーキディスク1やブレーキライニング2の寿命を低下させる。
【0009】
一方、ブレーキ装置の重量を低減することを目的としてブレーキディスク1を従来から使用されている鍛鋼製から軽量なアルミニウム合金製に変更する場合、ブレーキディスク1が比較的靭性の低い材料からなると反り変形が大きくなる前にブレーキディスク1の一部にき裂が発生して破損してしまうおそれがあるため、例えば粒子分散型アルミニウム基複合材料等の、比較的強度が低く変形し易い靱性の高いアルミニウム合金の鍛造成型品を用いるのが好ましい。
【0010】
しかし、ブレーキディスク1を例えば粒子分散型アルミニウム基複合材料の鍛造成型品として構成しても、前述した反り変形が鍛鋼製の場合よりもよりいっそう顕著に発生してしまうおそれがある。このため、例えば粒子分散型アルミニウム基複合材料の鍛造成型品であるブレーキディスクは、相当な頻度で交換する必要が生じるため、新幹線電車等の高速鉄道車両には現状では用いることができなかった。
【0011】
このため、ブレーキディスク1を粒子分散型アルミニウム基複合材料により構成して軽量化を図ることにより台車の重量を低減し、これにより、高速鉄道車両の高速化、走行時安定性さらには乗り心地等をさらに改善・向上することは、困難であった。
【0012】
本発明の目的は、鉄道車両用ブレーキディスクおよび鉄道車両用台車を提供することであり、具体的には、例えば、充分に軽量化を図りながら、ブレーキ負荷による温度上昇を低減して熱変形を抑制することによって長期間にわたって使用することができる鉄道車両用ブレーキディスクと、この鉄道車両用ブレーキディスクをブレーキ装置に備える鉄道車両用台車とを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、これまでには全く考慮・検討されることがなかったブレーキディスク1の外周端部1aの近傍の形状を適正化すること、具体的にはブレーキディスク1の外周端部1aの特定部分の面積に基づいて各部寸法を決定することによって、ブレーキディスク1を例えば粒子分散型アルミニウム基複合材料の鍛造成型品として構成した場合であっても、ブレーキディスク1の温度上昇、特に摺動面3側の外周端部1aの温度上昇を充分に抑制して反り変形を実用上問題ない程度に事実上解消でき、これにより、ブレーキディスク1をより長寿命化できるという新規かつ重要な知見を得て、本発明を完成した。
【0014】
本発明は、一方の平面にブレーキライニングが当接する摺動部と、この摺動部の外側にブレーキライニングが当接しない非摺動部とを有するとともに、ブレーキライニングが当接しない裏面側が車輪の側面に装着される鉄道車両用ブレーキディスクであって、非摺動部の板厚方向および半径方向をともに含む断面の断面積(S1)と、非摺動部の半径方向への距離(L1)に前記ブレーキディスクの最大の板厚(H)を乗じることによって得られる値(S2)と、摺動部のうちで非摺動部に隣接するとともに半径方向へ距離(L1)と等しい距離(L1)を有する部分の、板厚方向および半径方向をともに含む断面の断面積(S3)とが、下記(1)式および(2)式により規定される関係を満足することを特徴とする鉄道車両用ブレーキディスクである。
【0016】
この本発明にかかる鉄道車両用ブレーキディスクでは、さらに、非摺動部の半径方向への距離(L1)と、摺動部の半径方向への距離と距離(L1)とを足し合わせた距離(L2)とが、下記(3)式により規定される関係を満足することが望ましい。
【0017】
0.35 ≦ S1/S2 ≦ 0.69 ・・・・・・・(1)
0.35 ≦ S1/S3 ≦ 1.0 ・・・・・・・(2)
0.1 ≦ L1/L2 ≦0.65 ・・・・・・・(3)
また、これらの本発明にかかるブレーキディスクは、粒子分散型アルミニウム基複合材料の鍛造成型品であることが望ましい。
【0018】
別の観点からは、本発明は、上記のブレーキディスクを、ブレーキ装置に備えることを特徴とする鉄道車両用台車である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる鉄道車両用ブレーキディスクおよび鉄道車両用台車の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態の鉄道車両用台車10の全体構造を示す斜視図であり、図2は、図1に示す鉄道車両用台車10のブレーキディスク11の近傍を抽出するとともに一部を破断した状態で簡略化して示す斜視図である。
【0021】
図1に示すように、本実施の形態の鉄道車両用台車10は、鋼製の台車枠12を有する。台車枠12には、車輪23およびレール24間の粘着を有効に利用するための牽引装置13と、空気ばね14やヨーダンパ15を有し、上下振動や左右振動を吸収しながら車体を支持する車体支持装置16と、台車枠12に対して中ぐり車軸19を支持するための軸箱支持装置17および軸ばね装置18と、さらには、動力を発生するモータ20とが搭載されている。
【0022】
モータ20が発生する動力は、可撓継手21および歯車装置22を介して、中ぐり車軸19に固定された車輪23に伝達される。これにより、車輪23はレール24上を走行する。
【0023】
図1および図2に示すように、車輪23の内側の平面および外側の平面のいずれにもブレーキディスク11が装着され、このブレーキディスク11に、台車枠12に搭載されたブレーキ装置25のブレーキライニング26が当接することにより、制動力が得られる。
【0024】
すなわち、ブレーキディスク11には、その一方の平面にブレーキライニング26が当接する摺動面27(図2におけるハッチング部)を備える外周部28と、車輪23に締結するためのボルト孔29を備える内周部30とを備える。本実施の形態においても、ブレーキライニング26の半径方向の幅は、ブレーキディスク11の半径方向の外側にはみ出すことがないように、摺動面27の半径方向の幅L2より距離L1だけ短く設定されている。このため、図2に示すように、ブレーキディスク11の外周部28には、ブレーキライニング26が当接する摺動部28aと、摺動部28aの外側に半径方向幅L1にわたってブレーキライニング26と当接しない非摺動部28bがある。このブレーキディスク11では、距離L1は12.75mmに設定されており、摺動面27の半径方向の幅L2に対する比は0.1である。
【0025】
また、本実施の形態のブレーキディスク11は、SiC粒子分散型アルミニウム基複合材料からなる鍛造成型品として、製造されている。このため、鍛鋼品からなる従来のブレーキディスクに比較して、本実施の形態のブレーキディスク11は顕著に軽量化されている。
【0026】
図3は、図2におけるA部の断面を示す説明図である。
一般的に、ブレーキディスク11の外周部の体積を十分に大きくし、ブレーキディスク11の熱容量を確保することにより温度上昇を低減することが可能である。しかしながら、車輪23に装着する関係上、ブレーキディスク11の形状は制限されるため、局部的に熱容量が小さくなる部分が存在する場合がある。そこで、熱変形を抑制することができる適正なブレーキディスク11の形状をFEM解析で求めた結果、以下の知見を得た。
【0027】
すなわち、ブレーキディスク11の外周部に局部的に熱容量の小さい部分が存在すると、その部分の温度がかなり上昇することがある。特に、それが外周端部に存在すると、外周端部の温度が非常に高くなり、反り変形が大きくなる原因となる。このため、外周端部の熱容量を十分に確保することにより、反り変形を抑制することが可能である。ここで、前述したように、摺動面27の外周端部にはブレーキライニング11と当接しない非摺動部28bが存在する。この当接しない非摺動部28bの熱容量が十分に確保されれば、熱伝達によって外周端部が過大に温度上昇することを抑制することができる。そこで、当接しない非摺動部28bの半径方向の断面積S1と、当接しない非摺動部28bの半径方向幅L1とブレーキディスク11の最大厚さHとを乗じて求まる長方形の面積S2が下記(1)式を充足するようにするのが好ましい。
【0028】
S1/S2≧0.35 ・・・・・・・(1)
もし、この面積比(S1/S2)が0.35より小さければ、外周端部が熱容量不足となり、温度上昇を十分に低減することができない。本実施の形態では、外周端部のブレーキライニング26と当接しない非摺動部28bの断面積S1は、その当接しない非摺動部28bの半径方向幅L1にブレーキディスク11の最大厚さHを乗じて算出される長方形部分の面積S2の0.6倍に設定した。このため、本実施の形態では、十分な熱容量が確保されている。
【0029】
しかし、この面積比(S1/S2)が0.35以上であっても、ブレーキディスク11のブレーキライニング26との外周側当接端部で、少なくとも上記の当接しない領域と同程度の熱容量がなければ、やはり外周側当接端部の温度が大きく上昇し、反り変形を抑制することができない可能性がある。
【0030】
そこで、外周側当接端から内周方向へ距離L1の領域の半径方向の断面積S3と、ブレーキライニング26と当接しない領域の断面積S1とが下記(2)式を満たすようにすることが好ましい。
【0031】
0.35≦S1/S3≦1.0 ・・・・・・・(2)
本実施の形態では、外周端部のブレーキライニング26と当接しない非摺動部28bの断面積S1は、摺動面27とブレーキライニング26の外周側当接端から内周方向への距離がL1である領域31の断面積S3の0.7倍に設定した。このため、外周側当接端部についても十分な熱容量が確保されている。
【0032】
このように、本実施の形態における断面積S1、S2およびS3は、ブレーキディスク11の外周端部の熱容量を規定するパラメータである。熱容量を断面積で規定したのは、ブレーキディスク11の半径方向の断面形状が全周にわたってほぼ一様であることから、断面積が決定されれば、ブレーキディスク11の熱容量も決まるためである。
【0033】
図3に示すように、断面積S1はブレーキディスク11とブレーキライニング26とが当接しない領域の断面積である。この領域は、他の領域とは異なり、摺動面に直接熱が加わらないので、熱伝達によって温度が上昇する領域である。したがって、本実施の形態では断面積S1を用いて、摺動部28aと分離して熱容量を規定した。
【0034】
また、ブレーキディスク11にはその仕様に応じた様々な大きさのものがあるため、断面積S1を絶対値で規定することは難しい。このため、本実施の形態では、断面積S1を規定する標準値となるものとして、断面積S2を用いた。
【0035】
断面積S2は、断面積S1の領域を取り囲むような長方形の面積であり、断面積S1の最大値と同じ値となる。したがって、ブレーキディスク11の大きさに関わらず、S1の範囲を規定する基準となり得るパラメータである。
【0036】
一般的に、ブレーキディスク11とブレーキライニング26とが当接しない領域は、摺動面27に比較してかなり小さい。このため、ブレーキディスク11とブレーキライニング26との外周側における当接端部の熱容量が充分に確保されていなければ、ブレーキディスク11の外周端部の温度が上昇する可能性がある。当接端部は摺動面27に直接熱が加わることから、少なくとも断面積S1以上の熱容量が必要となる。そこで、本実施の形態では、断面積S1と半径方向の幅が等しい領域の断面積S3というパラメータを設定し、当接端部の熱容量を規定した。
【0037】
さらに、ブレーキディスク11の外周端部におけるブレーキライニング26と当接しない領域の半径方向幅L1を大きくすることでも、熱伝達による外周端部の過大な温度上昇を抑制するだけの熱容量を十分確保することが可能である。そのため、ブレーキライニング26が当接しない領域の半径方向幅L1と摺動面の半径方向の幅L2とが、下記(3)式を満足するようにするのが好ましい。
【0038】
0.1≦L1/L2≦0.65 ・・・・・・・(3)
距離比(L1/L2)を0.1以上にすることにより、熱伝達による外周端部の温度上昇をかなり低減することが可能である。
【0039】
しかし、上記(1)および(2)式を満足しない状態で、距離比(L1/L2)が0.65を越えてしまうと、ブレーキディスク11とブレーキライニング26との当接面積が小さくなることによる単位面積当たりの入熱量が増加することに起因して、ブレーキディスク11の温度上昇を十分に低減できず、その結果、反り変形を抑制することができない。また、ブレーキングによるディスクおよびブレーキライニングの摩耗が過大となり、両者の摩耗による寿命を十分に確保することができない可能性がある。
【0040】
本実施の形態では、外周端部のブレーキライニング26と当接しない非摺動部28bの半径方向幅L1は摺動面の半径方向幅L2の0.1倍に設定した。このため、ブレーキディスク11とブレーキライニング26との当接面積を十分に確保し、且つ熱伝達による外周端部の温度上昇を大幅に低減することができる。
【0041】
すなわち、従来のブレーキディスク11は、ブレーキライニング26と当接しない領域が小さい。もし、この領域が大きければ、ブレーキディスク11の外周端と当接端との距離が長くなるため、熱が伝達する距離も長くなり、外周端部の温度上昇を低減できる。したがって、この場合における温度上昇の低減効果はディスク外周端と当接端との距離に依存するため、本実施の形態では、距離L1というパラメータを規定することとした。
【0042】
距離L1の範囲を規定するためには、断面積S1と同じように、基準となるものが必要である。そこで、そのようなパラメータとして、摺動面の半径方向幅L2というパラメータを用いることにした。
【0043】
また、本実施の形態では、軽量化のためにSiC粒子分散型アルミニウム基複合材料からなる鍛造成型品を用いているが、熱による反り変形が生じやすい。しかし、本実施の形態によれば、ブレーキディスク11の各部寸法を適正化しているため、反り変形が充分に抑制される。
【0044】
また、本実施の形態によれば、SiC粒子分散型アルミニウム基複合材料からなる軽量なブレーキディスクを用いられるため、台車のばね下重量が低減され、ばね下の部分の動作が軽やかになり、線路面の変化に対する反応が速くなる。反応が早くなることにより、車体は常に一定の高さを保たれ、走行時の騒音や振動が低減され、これにより、より高速な走行が可能となる。
【0045】
さらに、本実施の形態によれば、省エネルギー化が図られ、より少ない電力での走行が可能となる。
このため、本実施の形態によれば、SiC粒子分散型アルミニウム基複合材料からなる鍛造成型品を用いるために顕著に軽量化されているとともに、ブレーキ負荷による温度上昇を低減して熱変形を抑制することによって長期間にわたって使用することができるブレーキディスク11と、このブレーキディスク11をブレーキ装置に備える鉄道車両用台車10とが提供される。
【0047】
【実施例】
反り変形を抑制する適正なブレーキディスクの形状を検討するため、SiC粒子分散型アルミニウム基複合材料を用いて、図1〜図3に示す鍛造により成型した鉄道車両用ブレーキディスク11を対象として、走行速度300km/hからの非常ブレーキ5回に相当する条件でFEM解析を行った。
【0048】
表1および表2に、対象としたブレーキディスク11の形状を示す。表1に示すブレーキディスクは、外周端部の熱容量が異なるディスクであり、また、表2に示すブレーキディスクは、摺動面外周端部のブレーキライニング26と接触しない領域の半径方向幅が異なるディスクである。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
表1および表2において、試験材1および試験材3はいずれも本発明例であり、試験材2および試験材4はともに比較例である。
図4(a)は、表1のブレーキディスクを対象に行ったFEM解析の結果を示すグラフであり、図4(b)は、表2のブレーキディスクを対象に行ったFEM解析の結果を示すグラフである。なお、図4(a)および図4(b)における反り変形比は、試験材2のブレーキ1回当たりの反り変形量に対する各試験材のブレーキ1回当たりの反り変形量である。
【0052】
図4(a)に示すように、本発明品である試験材1は、値(S1/S2)が十分に大きく、かつ値(S1/S3)が適正な範囲内であるため、外周端部および外周側接触端部の熱容量がともに十分に確保でき、比較例である試験材2よりも反り変形が大幅に抑制されていることがわかる。この結果、反り変形によってブレーキディスクが車輪より軸方向にはみ出すことなく、長期間の使用が可能となる。
【0054】
さらに、本発明品である試験材3は、値(S1/S2)が十分に大きく、値(S1/S3)が適正な範囲内であり、かつ値(L1/L2)も十分に大きいため、外周端部の温度上昇が大幅に低減でき、反り変形が抑制されていることがわかる。したがって、試験材3においても、ブレーキディスクが車輪より軸方向にはみ出すことなく、長期間の使用が可能となる。
【0055】
次に、本発明の効果を確認するため、表1に示す試験材1と試験材2のブレーキディスク(外径:720mm)を、SiC粒子分散型アルミニウム基複合材の粉末を熱間鍛造により製造し、製造されたブレーキディスクのブレーキ試験を行った。
【0056】
上記2種類のブレーキディスクについて、新幹線電車の台車をモデルにした車輪試験機を用い、ブレーキディスクを2枚一組として、摺動面(摺動面幅:127.5mm)を外側にして車輪の両面に取り付けて、ブレーキ試験を行った。試験は、走行速度300km/hからの非常ブレーキに相当する条件とした。
【0057】
ブレーキングにより車輪が停止した後、ブレーキディスクを放冷し、ブレーキディスクの温度が60℃まで低下した時点で、再度車輪を駆動させ、条件によりブレーキ試験を行った。この工程を50回繰り返し行った。
【0058】
表3に、ブレーキ試験の結果を示す。表中の反り変形比は、試験材2のブレーキ50回後の反り変形量に対する各試験材のブレーキ50回後の反り変形量の比を示す。
【0059】
【表3】
【0060】
表3に示すように、本発明品の試験材1は、比較例の試験材2に比較して、反り変形が大きく低減されることがわかる。
【0061】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明により、例えば、充分に軽量化を図りながら、ブレーキ負荷による温度上昇を低減して熱変形を抑制することによって長期間にわたって使用することができる鉄道車両用ブレーキディスクと、このブレーキディスクをブレーキ装置に備える鉄道車両用台車とを提供することができた。
【0062】
かかる効果を有する本発明の意義は、著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の鉄道車両用台車の全体構造を示す斜視図である。
【図2】図1に示す鉄道車両用台車のブレーキディスクの近傍を抽出するとともに一部を破断した状態で簡略化して示す斜視図である。
【図3】図2おけるA部の断面を示す説明図である。
【図4】図4(a)は、表1のブレーキディスクを対象に行ったFEM解析の結果を示すグラフであり、図4(b)は、表2のブレーキディスクを対象に行ったFEM解析の結果を示すグラフである。
【図5】新幹線電車の車輪の側面または車軸に装着されるブレーキディスクの一例の形状を示す説明図であり、図5(a)はブレーキディスク1の四半円形状を示す部分平面図、図5(b)は図5(a)におけるA−A断面図、図5(c)はブレーキング時における図5(a)におけるA−A断面図、図5(d)は図5(a)におけるB−B断面図である。
【符号の説明】
1 ブレーキディスク
1a ディスク外周端部
2 ブレーキライニング
3 摺動面
4 ディスク外周部
4a 摺動部
4b 非摺動部
5 車輪
6 ボルト孔
7 ディスク内周部
8 摺動部のブレーキライニングと当接しない側の面
10 鉄道車両用台車
11 ブレーキディスク
12 台車枠
13 牽引装置
14 空気ばね
15 ヨーダンパ
16 車体支持装置
17 軸箱支持装置
18 軸ばね装置
19 中ぐり車軸
20 モータ
21 可撓継手
22 歯車装置
23 車輪
24 レール
25 ブレーキ装置
26 ブレーキライニング
27 摺動部
28 ディスク外周部
28a 摺動部
28b 非摺動部
29 ボルト孔
30 ディスク内周部
31 外周側当接端部の領域
L1 非摺動部の半径方向距離
L2 摺動部と非摺動部の半径方向距離を足し合わせた距離
H 最大の板厚
S1 非摺動部の板厚方向と半径方向をともに含む断面の断面積
S2 L1とHを乗じて得られる値
S3 摺動部のうち非摺動部に隣接し、L1を有する部分の板厚方向と半径方向をともに含む断面の断面積[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present inventionFor rolling stockThe present invention relates to a brake disc and a railcar bogie. Specifically, the present invention can be used over a long period of time, for example, by reducing the temperature rise due to the brake load and suppressing thermal deformation while sufficiently reducing the weight.For rolling stockBrake disc and thisFor rolling stockThe present invention relates to a railcar bogie equipped with a brake disc in a brake device.
[0002]
[Prior art]
As is well known, in order to improve and improve the speed of rolling stock, running stability, and riding comfort, a running device comprising a wheel shaft, a spring device, a vehicle body support device, a carriage frame, a brake device, etc. It is very important to reduce the weight. Most of this running device is constituted by a carriage system except for a freight car. For this reason, up to now, the wavy wheels and hollow axles in which the side surfaces of the wheels are formed in a wavy shape to reduce the thickness of the portions have been used, or the shaking pillow that forms one of the vehicle body support devices has been omitted. The weight of the cart has been reduced by using a bolsterless cart.
[0003]
In particular, in the case of Shinkansen trains that can be directly accessed between the centers of each city without going through the airport, for example, to further enhance the superiority as a means of transportation over aircraft and automobiles, the driving speed must be increased. It is very important to shorten the travel time by raising it further. For this reason, in a new type of Shinkansen train vehicle that has been developed in recent years, the weight of the carriage is actively reduced, and it is known that the weight of the brake device is reduced as one measure.
[0004]
FIG. 5 is an explanatory view showing the shape of an example of a brake disc mounted on the side surface or axle of a Shinkansen train, and FIG. 5 (a) is a partial plan view showing a quarter circle shape of the
[0005]
As shown in FIGS. 5 (a) to 5 (d), the
[0006]
Note that some brake discs are mounted on the axle, but the
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Incidentally, in high-speed railway vehicles such as Shinkansen trains in Japan, the rotational speed and inertial force of the
[0008]
In particular, in the
In a railway vehicle, when warping deformation becomes large and the
[0009]
On the other hand, when the
[0010]
However, even if the
[0011]
For this reason, the
[0012]
The purpose of the present invention is toFor rolling stockThe present invention provides a brake disk and a railcar bogie. Specifically, for example, it is used over a long period of time by reducing temperature rise due to a brake load and suppressing thermal deformation while sufficiently reducing weight. be able toFor rolling stockBrake disc and thisFor rolling stockThe present invention is to provide a railway vehicle carriage provided with a brake disk in a brake device.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have optimized the shape in the vicinity of the outer
[0014]
The present invention has a sliding portion where the brake lining contacts one plane and a non-sliding portion where the brake lining does not contact outside the sliding portion, and the brake lining does not contactBack sideIs a brake disc for a railway vehicle to be mounted on the side surface of the wheel, the cross-sectional area (S1) of the cross section including both the plate thickness direction and the radial direction of the non-sliding portion, and the radial distance of the non-sliding portion A value (S2) obtained by multiplying (L1) by the maximum plate thickness (H) of the brake disk, and is adjacent to the non-sliding part among the sliding parts and is equal to the distance (L1) in the radial direction. The cross-sectional area (S3) of the section including both the thickness direction and the radial direction of the portion having the distance (L1) satisfies the relationship defined by the following formulas (1) and (2): This is a brake disc for railway vehicles.
[0016]
In the brake disk for a railway vehicle according to the present invention, the distance (L1) in the radial direction of the non-sliding portion and the distance (L1) in the radial direction of the sliding portion plus the distance (L1) ( L2) preferably satisfies the relationship defined by the following equation (3).
[0017]
0.35 ≦ S1 / S2 ≦ 0.69 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ (1)
0.35 ≦ S1 / S3 ≦ 1.0 (2)
0.1 ≦ L1 / L2 ≦ 0.65 (3)
The brake disc according to the present invention is preferably a forged product of a particle-dispersed aluminum-based composite material.
[0018]
From another point of view, the present invention is a railway vehicle carriage characterized in that the brake device described above is provided in a brake device.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, according to the present inventionFor rolling stockDESCRIPTION OF EMBODIMENTS Embodiments of a brake disk and a railcar carriage will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0020]
FIG. 1 is a perspective view showing the overall structure of a
[0021]
As shown in FIG. 1, the
[0022]
The power generated by the
[0023]
As shown in FIGS. 1 and 2, the
[0024]
That is, the
[0025]
In addition, the
[0026]
FIG. 3 is an explanatory view showing a cross section of a portion A in FIG.
Generally, it is possible to reduce the temperature rise by sufficiently increasing the volume of the outer periphery of the
[0027]
That is, if there is a portion having a small heat capacity locally on the outer peripheral portion of the
[0028]
S1 / S2 ≧ 0.35 (1)
If this area ratio (S1 / S2) is smaller than 0.35, the outer peripheral edge becomes insufficient in heat capacity, and the temperature rise cannot be sufficiently reduced. In the present embodiment, the cross-sectional area S1 of the non-sliding portion 28b that does not contact the
[0029]
However, even if this area ratio (S1 / S2) is 0.35 or more, at the outer peripheral side contact end portion of the
[0030]
Therefore, the radial cross-sectional area S3 of the region of distance L1 from the outer peripheral side contact end to the inner peripheral direction and the cross-sectional area S1 of the region not in contact with the
[0031]
0.35 ≦ S1 / S3 ≦ 1.0 (2)
In the present embodiment, the cross-sectional area S1 of the non-sliding portion 28b that does not come into contact with the
[0032]
Thus, the cross-sectional areas S1, S2, and S3 in the present embodiment are parameters that define the heat capacity of the outer peripheral end portion of the
[0033]
As shown in FIG. 3, the cross-sectional area S1 is a cross-sectional area of a region where the
[0034]
Further, since the
[0035]
The cross-sectional area S2 is a rectangular area surrounding the area of the cross-sectional area S1, and has the same value as the maximum value of the cross-sectional area S1. Therefore, regardless of the size of the
[0036]
In general, the area where the
[0037]
Further, by increasing the radial width L1 of the region that does not contact the
[0038]
0.1 ≦ L1 / L2 ≦ 0.65 (3)
By setting the distance ratio (L1 / L2) to 0.1 or more, it is possible to considerably reduce the temperature rise at the outer peripheral end due to heat transfer.
[0039]
However, if the distance ratio (L1 / L2) exceeds 0.65 without satisfying the above expressions (1) and (2), the contact area between the
[0040]
In the present embodiment, the radial width L1 of the non-sliding portion 28b that does not contact the
[0041]
That is, the
[0042]
In order to define the range of the distance L1, a reference one is required as in the cross-sectional area S1. Therefore, a parameter called the radial width L2 of the sliding surface is used as such a parameter.
[0043]
In the present embodiment, forged products made of SiC particle-dispersed aluminum-based composite material are used for weight reduction, but warpage deformation due to heat is likely to occur. However, according to the present embodiment, since the dimensions of each part of the
[0044]
Further, according to the present embodiment, since a lightweight brake disk made of a SiC particle-dispersed aluminum matrix composite material is used, the unsprung weight of the carriage is reduced, and the operation of the unsprung part is lightened. Response to changes in road surface is faster. As the response becomes faster, the vehicle body is always maintained at a constant height, and noise and vibration during traveling are reduced, thereby enabling faster traveling.
[0045]
Furthermore, according to the present embodiment, energy saving is achieved, and traveling with less electric power becomes possible.
For this reason, according to the present embodiment, the weight is remarkably reduced because a forged molded product made of a SiC particle-dispersed aluminum matrix composite material is used, and the temperature rise due to the brake load is reduced to suppress thermal deformation. Thus, a
[0047]
【Example】
In order to examine the shape of an appropriate brake disk that suppresses warping deformation, the traveling is performed on the
[0048]
Tables 1 and 2 show the shapes of the
[0049]
[Table 1]
[0050]
[Table 2]
[0051]
In Tables 1 and 2,
FIG. 4A is a graph showing the result of FEM analysis performed on the brake disk of Table 1, and FIG. 4B shows the result of FEM analysis performed on the brake disk of Table 2. It is a graph. In addition, the warp deformation ratio in FIG. 4A and FIG.Test material 2The amount of warp deformation per brake of each test material with respect to the amount of warp deformation per brake.
[0052]
As shown in FIG. 4 (a), it is a product of the present
[0054]
Furthermore, it is a product of the present inventionTest material 3Since the value (S1 / S2) is sufficiently large, the value (S1 / S3) is within an appropriate range, and the value (L1 / L2) is also sufficiently large, the temperature rise at the outer peripheral end is greatly reduced. Can,warpIt can be seen that the deformation is suppressed. Therefore,Test material 3In this case, the brake disc can be used for a long time without protruding from the wheel in the axial direction.
[0055]
Next, in order to confirm the effect of the present invention, it is shown in Table 1.Test material 1WhenTest material 2A brake disc (outer diameter: 720 mm) was manufactured by hot forging a powder of an SiC particle-dispersed aluminum matrix composite, and a brake test of the manufactured brake disc was performed.
[0056]
For the above two types of brake discs, a wheel tester modeled on a Shinkansen train carriage was used as a set of two brake discs, with the sliding surface (sliding surface width: 127.5 mm) on the outside, A brake test was conducted with both sides attached. The test was performed under conditions corresponding to emergency braking from a traveling speed of 300 km / h.
[0057]
After the wheel stopped by braking, the brake disc was allowed to cool, and when the temperature of the brake disc dropped to 60 ° C., the wheel was driven again, and a brake test was performed according to conditions. This process was repeated 50 times.
[0058]
Table 3 shows the results of the brake test. The warpage deformation ratio in the table isTest material 2The ratio of the amount of warp deformation after 50 brakes of each test material to the amount of warp deformation after 50 times of braking is shown.
[0059]
[Table 3]
[0060]
As shown in Table 3, the product of the present inventionTest material 1Of the comparative exampleTest material 2It can be seen that the warpage deformation is greatly reduced as compared with FIG.
[0061]
【The invention's effect】
As described above in detail, the present invention can be used over a long period of time by, for example, reducing the temperature rise due to the brake load and suppressing thermal deformation while sufficiently reducing the weight.For rolling stockIt was possible to provide a brake disk and a railcar bogie equipped with the brake disk in a brake device.
[0062]
The significance of the present invention having such an effect is remarkable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing the overall structure of a railway vehicle carriage according to an embodiment.
FIG. 2 is a perspective view schematically showing the vicinity of a brake disk of the railcar bogie shown in FIG. 1 with a part broken away.
FIG. 3 is an explanatory view showing a cross section of a portion A in FIG. 2;
4 (a) is a graph showing the results of FEM analysis performed on the brake disk of Table 1, and FIG. 4 (b) is the FEM analysis performed on the brake disk of Table 2. FIG. It is a graph which shows the result.
5 is an explanatory view showing the shape of an example of a brake disc mounted on the side surface or axle of a Shinkansen train, and FIG. 5 (a) is a partial plan view showing a quarter circle shape of the
[Explanation of symbols]
1 Brake disc
1a Disc outer edge
2 Brake lining
3 Sliding surface
4 Disc outer periphery
4a Sliding part
4b Non-sliding part
5 wheels
6 Bolt hole
7 Disc inner circumference
8 The surface of the sliding part that does not come into contact with the brake lining
10 Bogie for rail vehicles
11 Brake disc
12 bogie frame
13 Traction equipment
14 Air spring
15 Yodanpa
16 Car body support device
17 Shaft box support device
18-axis spring device
19 Boring axle
20 Motor
21 flexible joints
22 Gearing
23 wheels
24 rails
25 Brake device
26 Brake lining
27 Sliding part
28 Disc outer periphery
28a Sliding part
28b Non-sliding part
29 Bolt hole
30 Disk inner circumference
31 Area of outer peripheral contact end
L1 Radial distance of non-sliding part
L2 Distance obtained by adding the radial distance between the sliding part and the non-sliding part
H Maximum thickness
S1 Cross-sectional area of the non-sliding section including both the plate thickness direction and radial direction
S2 Value obtained by multiplying L1 and H
S3 Cross-sectional area of the cross section including both the plate thickness direction and the radial direction of the portion having L1 adjacent to the non-sliding portion among the sliding portions
Claims (4)
前記非摺動部の板厚方向および半径方向をともに含む断面の断面積(S1)と、前記非摺動部の半径方向への距離(L1)に前記ブレーキディスクの最大の板厚(H)を乗じることによって得られる値(S2)と、前記摺動部のうちで前記非摺動部に隣接するとともに前記半径方向へ前記距離(L1)と等しい距離(L1)を有する部分の、前記板厚方向および前記半径方向をともに含む断面の断面積(S3)とが、下記(1)式および(2)式により規定される関係を満足すること
を特徴とする鉄道車両用ブレーキディスク。
0.35 ≦ S1/S2 ≦ 0.69 ・・・・・・・(1)
0.35 ≦ S1/S3 ≦ 1.0 ・・・・・・・(2)A sliding portion with which the brake lining abuts on one plane and a non-sliding portion with which the brake lining does not abut on the outside of the sliding portion, and the back side where the brake lining does not abut is the side surface of the wheel A brake disc for a railway vehicle to be mounted on
The cross-sectional area (S1) of the cross section including both the plate thickness direction and the radial direction of the non-sliding portion, and the maximum plate thickness (H) of the brake disc in the radial distance (L1) of the non-sliding portion. And the plate of the portion (S2) obtained by multiplying by and the portion of the sliding portion adjacent to the non-sliding portion and having a distance (L1) equal to the distance (L1) in the radial direction A brake disk for a railway vehicle, characterized in that a cross-sectional area (S3) of a cross section including both the thickness direction and the radial direction satisfies a relationship defined by the following formulas (1) and (2).
0.35 ≦ S1 / S2 ≦ 0.69 (1)
0.35 ≦ S1 / S3 ≦ 1.0 (2)
を特徴とする請求項1に記載された鉄道車両用ブレーキディスク。
0.1 ≦ L1/L2 ≦ 0.65 ・・・・・・・(3)Furthermore, the distance (L1) in the radial direction of the non-sliding part and the distance (L2) obtained by adding the distance in the radial direction of the sliding part and the distance (L1) are the following (3) The railway vehicle brake disk according to claim 1, wherein the relationship defined by the equation is satisfied.
0.1 ≦ L1 / L2 ≦ 0.65 (3)
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