JP3956053B2 - 蛇行コイルを用いた電磁超音波トランスデューサ - Google Patents

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本発明は、導電材料の表面あるいは内部の傷の検出、残留応力の測定、材料特性の測定をする電磁超音波トランスデューサに関するものである。
図2は従来の蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの概略構成を示す図である。図2(a)は底面側から見た図であり、図2(b)は側面から見た図である。図2に示すように、蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサは被測定物である平板状の鋼板1の上に導電性材料からなる蛇行コイル2を配置し、その上部に静磁場を形成する永久磁石3を配置した構成である。蛇行コイルを構成する平行線の間隔は全て等しくしておかなければならない。また永久磁石のかわりに電磁石も用いられる。電気絶縁性の材料4(セラミクス、マイカ、耐熱性プラスチックなど)は蛇行コイル2を保護している。
このような蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの蛇行コイル2に高周波の電流を流すと、蛇行コイル2の直下の平板状の鋼板1の表面に交互に逆向きの誘起高周波電流が流れる。この誘起高周波電流と永久磁石3による静磁場が相互作用してローレンツ力が発生する。このローレンツ力は蛇行コイル2の平行線の間隔と同じ間隔で発生し、且つ互いに逆向きに発生するため、鋼板1の表面には波長が蛇行コイル2の平行線の間隔の2倍である超音波が発生する。超音波は蛇行コイル2の平行線に垂直な方向に伝播していく。
この超音波は鋼板1の端面や、表面や内部の傷、結晶粒界、組織変化等の音響インピーダンスが不連続になる面で反射する。この反射波は蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサ、あるいは別個に設けられた同構造の蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサによって検出することができる。検出の原理は発生の原理の逆過程として説明できる。このような超音波の発生法、検出法は
超音波便覧編集委員会 編、「超音波便覧」、丸善株式会社出版、1999年8月30日発行、p133−140にも記載されている。
こうして検出される反射波を解析することにより、表面あるいは内部の傷の検出、残留応力の測定、材料特性の測定をすることができる。しかしながら電磁超音波法は原理的に電気・音響エネルギー変換効率が低いために超音波を発受信する効率が悪いことはよく知られている。また電気絶縁性の材料4や蛇行コイル2が被測定物である平板状の鋼板1の表面にときおり存在する凹凸に接触して破損することも多い。電気絶縁性の材料4と被測定物の表面との間の間隔を数ミリメートル以上に保つとこのような破損は大体防止できるが、電磁超音波法ではこの間隔を大きくすると超音波を発受信する効率が急激に悪化することが知られている。これを補うために小さな超音波信号を増幅するための増幅率の大きな増幅器を使用する必要がある。増幅率の大きな増幅器は微小なランダムノイズも同時に増幅してしまうため、目的とする反射波はランダムノイズに埋もれてしまう傾向があり誤検出の最大の原因となっていた。
上記の欠点を改善するべく、特開平9−166584は蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの発受信性能を向上させるための発明を提起している。その1は特開平9−166584の請求項2、3や、特開平9−166584の図4に開示されているものであり、絶縁シートの両面に導電性材料からなる蛇行コイルを絶縁シートを介して互いに対向するように配置した蛇行シートコイルである。その2は、特開平9−166584の図1に開示されているものであり、3個の蛇行コイルを絶縁シートの片面に形成するものである。
上記の特開平9−166584の請求項2、3や図4に開示されている発明は絶縁シートの両面に蛇行コイルを形成しなければならず、その製造過程は複雑であり、製造コストも大きいという欠点があった。
また特開平9−166584の図1に開示されている3個の蛇行コイルを絶縁シートの片面に形成する発明にも欠点がある。この欠点を説明するために特開平9−166584の図1の略図を本発明の図3に示す。図3において、蛇行コイル5、蛇行コイル6、蛇行コイル7の3個の蛇行コイルが絶縁シートの片面にお互いが電気的に接触しないように形成されている。図3を見ればただちに判明するように蛇行コイル5と蛇行コイル7では平行線の間の間隔が大小2種類できることは避けられない。本発明の段落0002に説明しているように、蛇行コイルの平行線の間隔は全て等しくしておかなければならないので、平行線の間の間隔が大小2種類存在すると発受信性能を阻害し、期待するほどの発受信性能は得られないという欠点がある。
蛇行コイルが被測定物の表面にときおり存在する凹凸に接触して蛇行コイルが破損するのを防ぐためには耐熱性樹脂、マイカ、セラミクスなどの電気絶縁性の薄い板状の材料を蛇行コイルと被測定物表面との間に設置するのが普通であるが、これら電気絶縁性の保護材料は一般的に機械的衝撃に弱く、充分には蛇行コイルの破損を防ぐことはできない。強く、靭性に優れた金属板を保護材料として用いれば破損防止法としては理想的であるが、高周波電磁場に及ぼす金属板のいわゆる電磁気的表皮効果により蛇行コイルと被測定物表面との電磁気的結合が著しく阻害され、ひいては超音波の発受信性能を著しく低下させると一般に考えられている。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、交流磁界をつくる蛇行コイルと磁場を形成する磁石を具備する蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサにおいて蛇行コイルの保護のために電気抵抗率が40×10−6Ωcmより大きく、厚さが0.01mm以上且つ1mm以下の金属板あるいは合金板を蛇行コイルの被測定材料側の面に設けたことを特徴とする。これまでは、高周波電磁場に及ぼす金属板のいわゆる電磁気的表皮効果により蛇行コイルと被測定物表面との電磁気的結合が著しく阻害され、ひいては超音波の発受信性能を著しく低下させると一般に考えられていた。しかし本発明の発明者は電気抵抗率が40×10−6Ωcmより大きく、厚さが0.01mm以上且つ1mm以下の金属板あるいは合金板であれば超音波の発受信性能を著しく低下させることはなく、蛇行コイルを保護するのに実用できることを発見したのである。
請求項2に記載の発明は、交流磁界をつくる蛇行コイルと磁場を形成する磁石を具備する蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサにおいて、絶縁シートの片面に蛇行コイルを形成した蛇行シートコイルを2枚以上5枚以下かさねてこれらを導電性の外部リード線により結合したものであることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、交流磁界をつくるコイルと磁場を形成する磁石を具備する電磁超音波トランスデューサにおいて、絶縁シートの片面に導電性材料からなる直線回路を周期的に形成しこれらを導電性材料により結合して1枚の絶縁シートの片面に平行な直線部分の間隔がすべて等しい2個以上6個以下の蛇行コイルを形成した複合型蛇行シートコイルを使用することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は請求項3に記載の複合型蛇行シートコイルを2枚以上5枚以下かさねてこれらを導電性の外部リード線により結合した複層複合型蛇行シートコイルを使用することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は請求項2、あるいは請求項3、あるいは請求項4に記載の蛇行シートコイルの保護のために電気抵抗率が40×10−6Ωcmより大きく、厚さが0.01mm以上且つ1mm以下の金属板あるいは合金板を蛇行シートコイルの被測定材料側の面に設けたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は請求項1あるいは請求項5に記載の蛇行シートコイルのアース側端子を保護のために設けた電気抵抗率が40×10−6Ωcmより大きく、厚さが0.01mm以上且つ1mm以下の金属板あるいは合金板に導電性材料で結合したことを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態は請求項6に記載の交流磁界をつくるコイルと磁場を形成する磁石を具備する電磁超音波トランスデューサである。
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。図4は発明の実施の1例である電磁超音波検査装置の概要を示す概要図である。図4において、8は被検査体である厚鋼板、9は小さい表面欠陥(長さ1.5cm、深さ0.3mm)、10はバースト波送信器、11は表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ、12は表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ11から短い距離(9cm)に設けられた表面波受信用の電磁超音波トランスデューサ、13は増幅器、14はAD変換器、15はデータ蓄積器、16は演算器、17は出力装置である。データ蓄積器15はコンピューターのICメモリで構成されるが、ICメモリのかわりにコンピューターのハードディスクでもよい。11、12の電磁超音波トランスデューサは同じ構造を有しており、図5はこの構造の略図である。図5(a)は表面波発信用あるいは受信用の電磁超音波トランスデューサの底面図、図4(b)は同じく電磁超音波トランスデューサの側面図であり被検体である厚鋼板8との関係を示した図である。図5において19は永久磁石、20は保護用のセラミクス板、21はのちに詳しく説明する複層複合型蛇行シートコイルである。
図4の波形矢印18は表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ11により発信された表面波が鋼材表面を伝播し、小さい表面欠陥9に反射されてもどっていく様子を表している。
バースト波送信器10は周波数が1MHz、波数が15、繰り返し周波数が100Hzであるバースト波電流を表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ11に送信する。すると厚鋼板8の表面に表面波が発生する。この表面波は図4において、まず右方へ伝播して表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ11より9cmの距離に設けられた表面波受信用の電磁超音波トランスデューサ12により直達表面波として受信され、さらに右方へ伝播して表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ11より71cmの距離にある表面欠陥9により反射されて左方へ伝播し表面波受信用の電磁超音波トランスデューサ12により欠陥表面波として受信される。増幅器13は直達表面波、欠陥表面波を増幅する。
図6には小さい表面欠陥9(長さ1.5cm、深さ0.3mm)が検出された結果を示している。図6において22は超音波発信のためのバースト波電流によって空間を隔てた電磁的誘導により発生した電気信号である。23は直達表面波、24は欠陥表面波、25はランダムノイズである。小さい表面欠陥9が欠陥表面波24として明暸に検出されている。
複層複合型蛇行シートコイル21は図1に示す複合型蛇行シートコイルをお互いが完全に重なるように2枚重ね、さらにこれらを導電性の外部リード線で結合したものである。図7は図1の二点鎖線26で囲まれた部分を拡大したものである。図8は図7の一点鎖線A−Bにおける複合型蛇行シートコイルの断面図である。図8において27の黒い台形で表した部分は電解銅箔で作られた蛇行コイルの断面であり厚さは18μmである。28,29はプラスチックの1種であるポリイミドであり厚さは25μmである。30は接着剤である。図1、図7、図8を参考にして複合型蛇行シートコイルの構造を次に説明する。図1、図7、図8に示すように幅0.1mm、厚さ18μmの3本の直線状銅箔が間隔0.1mmでお互いに平行に配置されたものが1組となり、これが32組ある。これら32組の直線状銅箔は間隔1.4mmでお互いに平行に配置されている。これらの直線状銅箔は全て図1の絶縁シート31の片面に配置されている。これらは図1に示すように結合されているが、図1の点線32、点線33、あるいは同じく図7の点線32、点線33で代表されるような点線で表してあるすべての部分はスルーホールを介して絶縁シート31の裏面でこれらの直線状銅箔を結合している。実線の部分は全て絶縁シート31の片面に配置されている。このように結合するとお互いに電気的に絶縁された3個の蛇行コイルが絶縁シート31の片面にできたことになる。
3個の蛇行コイルの平行な直線部分の間隔はすべて同じであり1.4mmである。3個の蛇行コイルのうちの1個目は端子34と端子35につながり、2個目は端子36と端子37につながり、3個目は端子38と端子39につながっている。さらに端子35と端子36を、また端子37と端子38とをそれぞれ細い銅箔40、細い銅箔41で結合する。このようにして絶縁シート31の片面に端子34と端子39を2つの端子とする複合型蛇行シートコイルが出来上がる。このような構造の複合型蛇行シートコイルは既存のフレキシブル回路(プリント回路)技術で製作することができるのでその製作法の詳細は省略する。さらにこのようにして出来た複合型蛇行シートコイルをお互いが完全に重なるように2枚重ね、これらを導電性の外部リード線で結合すると複層複合型蛇行シートコイル21ができあがる。
3個より多い蛇行コイルを片面に形成してこれらを電気的に結合した複合型蛇行シートコイルならばさらに性能が向上する。
また2枚より多い複合型蛇行シートコイルを重ねあわせて結合した複層複合型蛇行シートコイルならばさらに性能が向上するが、多数枚重ねた複層複合型蛇行シートコイルではそのインピーダンスが大きくなり結果的に性能が悪くなり5枚重ねた複層複合型蛇行シートコイルが限度であることが実験によりわかった。
本発明の実施例2として実施例1とは異なる電磁超音波トランスデューサを使用した例を示す。図9は実施例2で使用した電磁超音波トランスデューサであるがこれは実施例1で使用した図5の保護用のセラミクス板20のかわりに厚さ0.2mmのエバノーム板42を保護板として取りつけたものである。エバノームはEVANOHMとも表記され、ニッケルを主体としてクロム、マンガン、アルミ、シリコンを含む合金であり市販されている材料である。エバノームの電気抵抗率は大きく137×10−6Ωcmである。その他の装置や被試験体は実施例1で使用したものと同じものを使用した。
図10には小さい表面欠陥9(長さ1.5cm、深さ0.3mm)が検出された結果を示している。図10において43は超音波発信のためのバースト波電流によって空間を隔てた電磁的誘導により発生した電気信号である。44は直達表面波、45は欠陥表面波、46はランダムノイズである。小さい表面欠陥9が、実施例1よりは約50%感度が下がるが欠陥表面波45として明暸に検出されている。さらに上記の電磁超音波トランスデューサの複層複合型蛇行シートコイル21のアース側の端子47を上記保護用のエバノーム板42に銅線48で電気的に結合して実験したが、ランダムノイズが約20%減少し、実用上重要なS/N比(信号対ノイズ比)が向上しその効果は大きいこともわかった。すなわち上記保護板は蛇行コイルの保護とランダムノイズ減少という一石二鳥の効果を有する。
本発明の実施例3として実施例2とは異なる金属保護板を使用した例を示す。保護板として厚さ0.2mmのチタン板を使用した。チタンの電気抵抗率も大きく約40×10−6Ωcmである。その他の装置や被試験体は実施例2で使用したものと同じものを使用した。
図11には小さい表面欠陥9(長さ1.5cm、深さ0.3mm)が検出された結果を示している。図11において49は超音波発信のためのバースト波電流によって空間を隔てた電磁的誘導により発生した電気信号である。50は直達表面波、51は欠陥表面波、52はランダムノイズである。小さい表面欠陥9が、実施例2よりは約40%感度が下がるが欠陥表面波として明暸に検出されている。さらに上記の電磁超音波トランスデューサの複層複合型蛇行シートコイル21のアース側の端を上記保護用のチタン板に銅線で結合して実験したがランダムノイズが約20%減少し、実用上重要なS/N比(信号対ノイズ比)が向上しその効果は大きいこともわかった。
本発明の実施例4として実施例1、実施例2、実施例3とは異なる電磁超音波トランスデューサを使用した例を示す。実施例4では絶縁シートの片面に1つの蛇行コイルを形成した蛇行シートコイルを3枚重ねた作った3枚重ねの複層蛇行シートコイルを有する電磁超音波トランスデューサを使用した。これら3枚のうちの1枚の蛇行シートコイルの詳細図を図12に示す。これによっても小さい表面欠陥2(長さ1.5cm、深さ0.3mm)を明暸に検出できた。
本発明の実施例5として実施例1、実施例2、実施例3、実施例4とは異なる電磁超音波トランスデューサを使用した例を示す。実施例5では、実施例4で使用した電磁超音波トランスデューサーにエバノーム板、あるいはチタン板を保護板として取りつけたものを使用した。これによっても小さい表面欠陥2(長さ1.5cm、深さ0.3mm)を明暸に検出できた。
さらに上記の電磁超音波トランスデューサーの蛇行シートコイルのアース側の端を上記保護用のエバノーム板、あるいはチタン板に銅線で結合して実験したがランダムノイズが約20%減少し、実用上重要なS/N比(信号対ノイズ比)向上しその効果は大きいこともわかった。
本発明の実施例6として実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5とは異なる電磁超音波トランスデューサを使用した例を示す。実施例6では、実施例5で使用した電磁超音波トランスデューサーに使用したエバノーム板、あるいはチタン板の厚さを変化させたものを使用した。その結果厚さが0.01mmより薄いと保護板としての効果は小さく、厚さが1mm以上であると感度が下がりすぎて小さい表面欠陥2(長さ1.5cm、深さ0.3mm)を明瞭に検出することはできなかった。したがって保護板としては電気抵抗率が40×10−6Ωcmより大きく、厚さが0.01mm以上且つ1mm以下の金属板あるいは合金板が適していることがわかった。
発明の効果
以上説明したように本発明によれば、下記のような優れた効果が得られる。請求項1,2,3,4,5、6に示した電磁超音波トランスデューサのいずれかを使用した電磁超音波検査装置により、感度がよく容易に破損することがない電磁超音波検査方法を実現することができ、導電材料の表面あるいは内部の傷の検出、残留応力の測定、材料特性等の測定を信頼性高く実現できることになる。また、実施例とは異なっていても、蛇行コイルを用いた電磁超音波法には利用できるこというまでもない。
鉄鋼業やアルミニウム産業において、鋼板やアルミニウム板の表面あるいは内部の傷の検出、残留応力の測定、材料特性の測定に利用することができる。本発明の電磁超音波トランスデューサは被測定材料の表面形状にあわせてつくることができるので板状の材料だけでなく、鋼管やアルミニウム管、あるいは圧延ローラーの測定に利用することもできる。
本発明の蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサに用いる複合型蛇行シートコイルの構成を示す図である。 従来の蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの概略構成を示す図で、同図(a)は底面側から見た図であり、同図(b)は側面から見た図である。 特開平9−166584の図1に開示されている3個の蛇行コイルを絶縁シートの片面に形成したものの略図である。 蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの計測原理を説明するための図である。 本発明の複層複合型蛇行シートコイル21と保護用のセラミクス板20を用いた蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの概略図である。同図(a)は底面側から見た図であり、同図(b)は側面から見た図である。 本発明の複層複合型蛇行シートコイル21と保護用のセラミクス板20を用いた蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサによる計測結果を示す図である。 図1の2点鎖線26で囲まれた部分の拡大図である。 図7の1点鎖線A−B断面図である。 本発明の複層複合型蛇行シートコイル21と保護用のエバノーム板42を用いた蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサの概略図である。同図(a)は底面側から見た図であり、同図(b)は側面から見た図である。 本発明の複層複合型蛇行シートコイル21と保護用のエバノーム板42を用いた蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサによる計測結果を示す図である。 本発明の複層複合型蛇行シートコイル21と保護用のチタン板を用いた蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサによる計測結果を示す図である。 本発明の蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサに用いる蛇行シートコイルの構成を示す図である。
符号の説明
1 平板状の鋼板
2 蛇行コイル
3 永久磁石
4 電気絶縁性の材料
5 蛇行コイル
6 蛇行コイル
7 蛇行コイル
8 被検査体である厚鋼板
9 小さい表面欠陥
10 バースト波送信器
11 表面波発信用の電磁超音波トランスデューサ
12 表面波受信用の電磁超音波トランスデューサ
13 増幅器
14 AD変換器
15 データ蓄積器
16 演算器
17 出力装置
18 超音波伝播の様子をあらわした波形矢印
19 永久磁石
20 保護用のセラミクス板
21 複層複合型蛇行シートコイル
22 超音波発生のためのバースト波電流によって空間を隔てた電磁的誘導により発生した電気信号である
23 直達表面波
24 欠陥表面波
25 ランダムノイズ
26 拡大部分を示すための2点鎖線
27 電解銅箔で作られた蛇行コイルの断面
28 プラスチックの1種であるポリイミド
29 プラスチックの1種であるポリイミド
30 接着剤
31 絶縁シート
32 絶縁シート31の裏面で電気的に結合されている部分
33 絶縁シート31の裏面で電気的に結合されている部分
34 端子
35 端子
36 端子
37 端子
38 端子
39 端子
40 細い銅箔
41 細い銅箔
42 エバノーム板
43 超音波発信のためのバースト波電流によって空間を隔てた電磁的誘導により発生した電気信号
44 直達表面波
45 欠陥表面波
46 ランダムノイズ
47 アース側端子
48 銅線
49 超音波発信のためのバースト波電流によって空間を隔てた電磁的誘導により発生した電気信号
50 直達表面波
51 欠陥表面波
52 ランダムノイズ

Claims (3)

  1. 交流磁界をつくる蛇行コイルと磁場を形成する磁石を具備する蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサにおいて、絶縁シートの片面に導電性材料からなる蛇行コイルを形成した蛇行シートコイルを2枚以上5枚以下重ねてこれらを導電性の外部リード線により結合した複層蛇行シートコイルを使用することを特徴とする蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサ。
  2. 交流磁界をつくるコイルと磁場を形成する磁石を具備する電磁超音波トランスデューサにおいて、絶縁シートの片面に導電性材料からなる直線回路を周期的に形成しこれらを導電性材料により結合して絶縁シートの片面に平行な直線部分の間隔がすべて等しい2個以上の蛇行コイルを形成した複合型蛇行シートコイルを使用することを特徴とする蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサ。
  3. 交流磁界をつくるコイルと磁場を形成する磁石を具備する電磁超音波トランスデューサにおいて、請求項2に記載の複合型蛇行シートコイルを2枚以上5枚以下かさねてこれらを導電性の外部リード線により結合した複層複合型蛇行シートコイルを使用することを特徴とする蛇行コイル型電磁超音波トランスデューサ。
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