JP3952698B2 - Electrophotographic photosensitive member, method for producing electrophotographic photosensitive member, image forming method, image forming apparatus, and process cartridge - Google Patents

Electrophotographic photosensitive member, method for producing electrophotographic photosensitive member, image forming method, image forming apparatus, and process cartridge Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真感光体(以下、単に感光体とも云う)は有機光導電物質を含有する電子写真感光体が最も広く用いられている。有機感光体は可視光から赤外光まで各種露光光源に対応した材料を開発しやすいこと、環境汚染のない材料を選択できること、製造コストが安いことなどが他の感光体に対して有利な点であるが、機械的強度が弱く、多数枚の複写やプリント時に感光体表面の劣化や傷が発生することである。
【0003】
前記のような要求される様々な特性を満たすため、これまで種々のことが検討されてきた。
【0004】
上記のような有機感光体の耐久性を向上するための課題としてクリーニングブレード等の擦過による摩耗を抑制することが強く求められてきた。そのためのアプローチとして、感光体の表面に高強度の保護層を設置するなどの技術が検討されてきた。例えば特開平6−118681号公報では感光体の表面層として、コロイダルシリカ含有硬化性シロキサン樹脂を用いることが報告されている。しかし、シロキサン結合(Si−O−Si結合)が三次元的に繰り返されてなるシリカのみからなる保護層では、表面にクラック(亀裂)が発生したり、感光層との接着性が悪化したり、感光層の静電特性が低下して問題となっていた。又、耐摩耗性と感光層との接着性を改善する試みとして有機ポリマーと架橋されたシロキサン成分の両特性を併せ持つ、有機−無機のハイブリッドポリマーが提案されている。例えば特開2000−221723号公報には電子写真感光体の保護層としてポリシロキサンとシリル基を有するビニル系ポリマーとが化学的に結合した重合体を含有する保護層が報告されている。しかしながら、このような保護層を有する感光体は機械的な耐摩耗特性は改善されるが、繰り返し使用時の電子写真特性が不十分であり、カブリや画像ボケが発生しやすく、このような保護層を有する感光体はカールソンプロセス等の最も広く使用されている電子写真方式の感光体としては不適であった。
【0005】
又、機械的な耐摩耗性と繰り返し使用時の電子写真特性を同時に満足する電子写真感光体の保護層として、本研究者等は電荷輸送性基を有し、且つ架橋構造を有するシロキサン系樹脂層を感光体の保護層として提案してきた(特願平11−70308号)。この保護層を有する感光体は従来の重要な課題であった耐摩擦特性、及び繰り返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が改善され、高耐久の有機電子写真感光体として十分に実用性を有している。しかしながら、この保護層も又、シロキサン系樹脂特有の高次に架橋された樹脂が生成するため、弾性的挙動の強い保護層となり、ブレードクリーニングを用いたクリーニング装置を用いると、感光体とクリーニングブレード間のトルクが上昇し、トナーのクリーニング性能やクリーニングブレードのめくれに対する安定性が低下するといった問題がしばしば発生しやすい。更に高湿環境では画像の解像度が従来の有機感光体に比べて著しく低下する問題も明らかとなった。又、保護層中の電荷輸送構造部分に感光体の帯電で発生するオゾンやNOxの吸着或いは電荷移動による錯体形成の発生等が原因となり、繰り返し使用時の電子写真特性の劣化やカブリ、画像ボケが起こりやすいことが明らかとなった。更にこのようなガスの表面吸着はブレードクリーニングを行うようなプロセスではクリーニングブレードとの摩擦力が増大し、ブレードメクレやクリーニング不良が起こりやすくなる問題もある。一方、オゾンやNOxの吸着或いは電荷移動による錯体形成を防止するには効率的に吸着ガスを捕捉する捕捉剤の添加が有効である。特にNO2などの求電子剤との反応速度の速いアミン化合物などを保護層に添加すると、ガスの吸着が抑制され、問題となっていたカブリや画像ボケが抑制されることが明らかとなった。しかしながらこのようなアミン化合物が多量に感光体内部に拡散すると電荷移動のトラップサイトとして機能するため、残留電位の上昇などが起こり、耐久性が阻害される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、クリーニングブレード等との擦過に対する耐摩耗特性、及び繰り返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が改善された高耐久の電子写真感光体を提供すること、更に、トナーのクリーニング性能やクリーニングブレードのめくれに対する安定性の優れた樹脂層を有する感光体を提供すること、更に高湿環境でも鮮明な画像を得ることが出来る樹脂層を有する感光体を提供することを目的とすることであり、該電子写真感光体の製造方法、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために、NOx等の求電子成分を捕捉する酸化防止構造成分を樹脂構造に組み込んだ樹脂を有する樹脂層を導電性支持体上に形成することにより、著しい効果を見出し、本発明を完成した。即ち本発明の目的は以下の構成により達成される。
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。
1.導電性支持体上に樹脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層が有機ポリマー成分、シロキサン縮合体成分、電荷輸送性構造成分、及び酸化防止構造成分を有する樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。
【0009】
2.前記酸化防止構造成分がヒンダードアミン基であることを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
【0010】
3.前記酸化防止構造成分がヒンダードフェノール基であることを特徴とする前記1に記載の電子写真感光体。
【0011】
4.前記酸化防止構造成分が有機ポリマー成分の側鎖にあることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0012】
5.前記有機ポリマー成分がビニル系ポリマー成分であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0013】
6.前記ビニル系ポリマー成分がアクリル系ポリマー成分であることを特徴とする前記5に記載の電子写真感光体。
【0014】
7.前記樹脂層が、酸化防止剤を含有することを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0015】
8.前記樹脂層が保護層であることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
【0016】
9.導電性支持体上に樹脂層を有する電子写真感光体の製造方法において、該樹脂層は酸化防止構造成分及びシリル基を有する有機ポリマーと有機ケイ素化合物と反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を塗布した後、硬化することにより形成されることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【0017】
10.導電性支持体上に樹脂層を有する電子写真感光体の製造方法において、該樹脂層は酸化防止構造成分及びシロキサン縮合体を有する有機ポリマーと反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を塗布した後、硬化することにより形成されることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【0018】
11.前記酸化防止構造成分がヒンダードアミン基であることを特徴とする前記9又は10に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0019】
12.前記酸化防止構造成分がヒンダードフェノール基であることを特徴とする前記9又は10に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0020】
13.前記塗布液に有機ケイ素化合物が含有されることを特徴とする前記10〜12のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0021】
14.前記塗布液が金属キレート化合物を含有することを特徴とする前記9〜13のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0022】
15.前記塗布液中の金属キレート化合物の含有量が塗布液固形分の全質量に対する配合量が0.01〜20質量%であることを特徴とする前記14に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0023】
16.前記金属キレート化合物がアルミニウムキレートであることを特徴とする前記14又は15に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0024】
17.前記金属キレート化合物がチタンキレートであることを特徴とする前記14又は15に記載の電子写真感光体の製造方法。
【0025】
18.前記1〜8に記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電工程、像露光工程、現像工程、クリーニング工程の各工程を経ることを特徴とする画像形成方法。
【0026】
19.前記18に記載の画像形成方法を用いることを特徴とする画像形成装置。
【0027】
20.電子写真感光体と少なくとも帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、前記1〜8に記載の電子写真感光体と、帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つとが一体に組み合わされており、該画像形成装置に出し入れ自由に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0028】
本発明の樹脂層とは導電性支持体上に樹脂を用いて形成された層であり、その樹脂層の機能とは直接関係しないものである。
【0029】
本発明の樹脂層は有機ポリマー成分、酸化防止構造成分、シロキサン縮合体成分、及び電荷輸送性構造成分を有する樹脂を含有する。
【0030】
ここで、有機ポリマー成分(有機重合体成分)とは重合体主骨格が有機化合物の繰り返し単位で構成された重合体を云う。例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を構成する重合体成分を云う。
【0031】
本発明の樹脂はこの有機ポリマー成分が部分構造としてヒンダードアミン、或いはヒンダードフェノール等の酸化防止構造成分を有し、且つシロキサン縮合体成分及び電荷輸送性構造成分と化学的な結合をして、均一化している。ここで化学的な結合とは、化学反応によって生成する共有結合、水素結合、イオン結合を含む。
【0032】
ここで、酸化防止構造成分とはオゾン、NOx等の活性ガス、或いは紫外線等の光照射により引き起こされる酸化又は還元耐性を有する基を意味する。
【0033】
上記のような樹脂構造は重合反応に関与できる重合性モノマー、酸化防止構造成分を有する重合性モノマー、重合性シラン化合物を用いて酸化防止構造成分を有し且つシリル基を有する有機ポリマーを形成し、その後該有機ポリマーのシリル基に電荷輸送構造を有するシロキサン縮合体を形成することにより達成できる。
【0034】
以後、上記有機ポリマー成分にビニル系ポリマー成分を用いて説明する。
本発明のビニル系ポリマー成分が酸化防止構造成分を有するとはビニル系ポリマー成分がその部分構造として酸化防止機能を有する基を有していることを意味する。本発明で好ましく用いられる酸化防止成分としてはヒンダードアミン基、ヒンダードフェノール基が挙げられる。
【0035】
ここで、ヒンダードアミン基とはアミン化合物のアミノ基のN原子近傍に立体障害性を有する基及びその誘導体を云う。立体障害性の基としては分岐状アルキル基、炭素数が3以上の基等が好ましい。
【0036】
又、ヒンダードフェノール基とはフェノールの水酸基に対しオルト位置に立体障害性を有する基及びその誘導体を云う。(但し、水酸基がアルコキシに変成されていても良い)。立体障害性の基としては分岐アルキル基、或いは炭素数が3以上の基等が好ましい。
【0037】
ビニル系ポリマー成分にヒンダードアミン基、或いはヒンダードフェノール基を部分構造として導入するには、ビニル系ポリマー重合時に、炭素−炭素不飽和結合の重合性不飽和基を有するヒンダードアミンモノマー或いはヒンダードフェノールモノマーを共存させ、これらのモノマーを本発明のビニル系ポリマーの重合の進行と共に反応させることにより、ビニル系ポリマー中にヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を導入することができる。
【0038】
このような重合性不飽和基を有するヒンダードアミンモノマーとしては、重合性不飽和基を含有する立体障害アミンモノマーが好ましく、なかでも重合性不飽和基を含有する立体障害ピペリジン化合物(以下、「ピペリジン系モノマー」ともいう。)が特に好ましい。ピペリジン系モノマーの代表的なものとしては、例えば下記一般式(A)で表される化合物を挙げることができる。
【0039】
【化1】

Figure 0003952698
【0040】
一般式(A)において、R5は水素原子またはシアノ基を示し、R6およびR7は相互に同一でも異なってもよく、水素原子、メチル基またはエチル基を示し、Xは酸素原子またはイミノ基を示し、Yは水素原子、炭素数1〜18のアルキル基または下記一般式(B)で表される重合性不飽和基を示す。
【0041】
【化2】
Figure 0003952698
【0042】
一般式(B)において、R8およびR9は相互に同一でも異なってもよく、水素原子、メチル基またはエチル基を示す。
【0043】
一般式(A)におけるXのイミノ基中の水素原子は、置換されても置換されていなくてもよい。また、一般式(A)におけるYのうち、炭素数1〜18のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基等の直鎖または分岐鎖のアルキル基を挙げることができる。
【0044】
上記、一般式(A)のピペリジン系モノマーのうち、好ましいモノマーは、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイル−4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シアノ−4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−シアノ−4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−クロトノイル−4−シアノ−4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等であり、なかでも4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンが特に好ましい。
【0045】
又、重合性不飽和基を有するヒンダードフェノールモノマーとしては、重合性不飽和基を含有するヒンダードフェノールモノマーが好ましく、例えば下記のようなモノマーを挙げることができる。即ち、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3,5−ジ−s−プロピル−4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3,5−ジ−t−オクチル−4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−(3−t−ブチル−5−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)4−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニル(メタ)アクリレート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3,5−ジ−s−プロピル−4−ヒドロキシフェニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3,5−ジ−t−オクチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル(メタ)アクリレート、2−(3−t−ブチル−5−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)4−ヒドロキシフェニル)エチル(メタ)アクリレート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸ビニルエステル、3,5−ジ−t−オクチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸ビニルエステル、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸−イソプロペニルエステル、3,5−ジ−t−オクチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオン酸−イソプロペニルエステル等が挙げられる。
【0046】
又、前記ヒンダードアミン系或いはヒンダードフェノール系の酸化防止成分を有するモノマー(重合性不飽和基を有する化合物)以外のモノマーの例としては、フェニルサリチル酸(メタ)アクリレート、t−ブチルフェニルサリチル酸(メタ)アクリレート等のサリチル酸化合物;2−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2’−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ(メタ)アクリロイルオキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;2−〔2’−(メタ)アクリロイルオキシ−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2’−(メタ)アクリロイルオキシ−5’−t−オクチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−〔2’−(メタ)アクリロイルオキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル〕ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール化合物;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニル(メタ)アクリレート、1,3−ビス(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)−2−プロピル(メタ)アクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。本発明において、前記酸化防止成分を有するモノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0047】
本発明の樹脂はビニル系ポリマー成分とシロキサン縮合体成分を有している。ビニル系ポリマー成分にシロキサン縮合体成分を形成するには、ビニル系ポリマーの重合時に、炭素−炭素不飽和結合の重合性不飽和基を有する下記一般式(1)のシランモノマーを共存させ、これらのモノマーをビニル系ポリマーの重合の進行と共に反応させることにより、ビニル系ポリマー中にシリル基を導入したシリル変性ビニル系ポリマーを形成し、その後、このシリル基にシロキサン縮合体を形成するか、既に形成されたシロキサン縮合体を結合させる。
【0048】
【化3】
Figure 0003952698
【0049】
一般式(1)において、R3は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアラルキル基、R4は重合性二重結合を有する有機基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基を示し、nは1〜3の整数である。
【0050】
又、シロキサン縮合体形成時に反応性電荷輸送性化合物を共存させることにより、シロキサン縮合体中に電荷輸送性構造成分を部分構造として形成することが出来る。
【0051】
上記一般式(1)のシランモノマーとしては、シリル基、特に加水分解性を有するシリル基を有し、後述の各種ビニル系モノマーと重合可能なモノマーであれば特に制限されず、例えば、CH2=CHSi(CH3)(OCH32、CH2=CHSi(OCH33、CH2=CHSi(CH3)Cl2、CH2=CHSiCl3、CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)(OCH32、CH2=CHCOO(CH22Si(OCH33、CH2=CHCOO(CH23Si(CH3)(OCH32、CH2=CHCOO(CH23Si(OCH33、CH2=CHCOO(CH22Si(CH3)Cl2、CH2=CHCOO(CH22SiCl3、CH2=CHCOO(CH23Si(CH3)Cl2、CH2=CHCOO(CH23SiCl3、CH2=C(CH3)COO(CH22Si(CH3)(OCH32、CH2=C(CH3)COO(CH22Si(OCH33、CH2=C(CH3)COO(CH23Si(CH3)(OCH32、CH2=C(CH3)COO(CH23Si(OCH33、CH2=C(CH3)COO(CH22Si(CH3)Cl2、CH2=C(CH3)COO(CH22SiCl3、CH2=C(CH3)COO(CH23Si(CH3)Cl2、CH2=C(CH3)COO(CH23SiCl3
【0052】
【化4】
Figure 0003952698
【0053】
等が挙げられる。これらのシランモノマーは単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0054】
ビニル系ポリマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸および無水マレイン酸などの酸無水物;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ化合物;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ化合物;(メタ)アクリルアミド、イタコン酸ジアミド、α−エチルアクリルアミド、クロトンアミド、フマル酸ジアミド、マレイン酸ジアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド化合物;アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどからなるグループから選ばれる1またはそれ以上のビニル系モノマーを重合または共重合したビニル系ポリマーが好ましい。又、水酸基を含むビニル系モノマー、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシビニルエーテル、N−メチロールアクリルアミドなども用いることができる。
【0055】
ここで、ヒンダードアミン基又はヒンダードフェノール基を有し且つシリル変性された(シリル基を有する)ビニル系ポリマーの合成例を記載する。
【0056】
(ビニル系ポリマー溶液Aの合成例:ヒンダードアミン基を有し且つシリル変性されたビニル系ポリマー溶液)
還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーとしてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン25部、4−メタクロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン1部、メタクリル酸メチル80部とメタクリル酸2−エチルヘキシル15部、n−ブチルアクリレート29部、2−プロパノール150部、2−ブタノン50部及びメタノール25部を加えて混合した後、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間かけて滴下した後、80℃で5時間反応させて固形分濃度40%の側鎖にヒンダードアミン基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマー溶液Aを得た。
【0057】
(ビニル系ポリマー溶液Bの合成例:ヒンダードフェノール基を有し且つシリル変性されたビニル系ポリマー溶液)
還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーとしてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン20部、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート2部、メタクリル酸メチル70部、n−ブチルアクリレート40部、アクリル酸5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート13部、1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド1部、2−プロパノール150部、2−ブタノン50部及びメタノール25部を加えて混合した後、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間かけて滴下した後、80℃で5時間反応させて固形分濃度40%の側鎖にヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマー溶液Bを得た。
【0058】
(ビニル系ポリマー溶液Cの比較合成例:シリル変性されたビニル系ポリマー溶液)
還流冷却器及び攪拌機を備えた反応容器に、モノマーとしてγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン25部、メタクリル酸メチル80部とメタクリル酸2−エチルヘキシル15部、n−ブチルアクリレート30部、2−プロパノール150部、2−ブタノン50部及びメタノール25部を加えて混合した後、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル4部をキシレン10部に溶解した溶液を30分間かけて滴下した後、80℃で5時間反応させて固形分濃度40%のシリル基を有するビニル系ポリマー溶液Cを得た。
【0059】
上記合成例A、Bに示したように重合性不飽和基を有するヒンダードアミンモノマー、ヒンダードフェノールモノマー、シランモノマー及びビニル系モノマーを共存させ重合することにより、側鎖にヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマーを合成する事が出来る。
【0060】
上記シリル変性ビニル系ポリマーの重合度は特に制限されないが、100〜500であることが望ましい。
【0061】
次に、上記シリル変性ビニルポリマーに電荷輸送構造を有するシロキサン縮合体成分を形成することにより、本発明の樹脂構造を有する樹脂を形成できる。即ち、上記ヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニルポリマーと以下に記すような有機ケイ素化合物を用いて、シリル変性ビニルポリマーのシリル基にシロキサン縮合体成分を形成する。このシロキサン縮合体成分の形成は樹脂層形成と同時に行ってもよいが、予め樹脂溶液でシリル基末端にシロキサン縮合体成分を形成して、樹脂層形成を行ってもよい。
【0062】
ここで、「ヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し」とはヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基の少なくとも一方を有することを意味し、両方の基を有していても良い。
【0063】
又、シロキサン縮合体成分とはシロキサン結合が複数個、三次元的に連なった構造を有し、下記一般式(2)で示され有機ケイ素化合物の重縮合により得られる樹脂構造を有している。
【0064】
一般式(2) RnSi(Z)4-n
(式中、Rは式中のケイ素に炭素が直接結合した形の有機基を表し、Zは水酸基又は加水分解性基を表す。nは0〜3の整数)
上記一般式(2)中のZは加水分解性基であり、メトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基等が挙げられる。Rに示されるケイ素に炭素が直接結合した形の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、ビフェニル等のアリール基、γ−グリシドキシプロピル、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル等の含エポキシ基、γ−アクリロキシプロピル、γ−メタアクリロキシプロピルの含(メタ)アクリロイル基、γ−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピルオキシプロピル等の含水酸基、ビニル、プロペニル等の含ビニル基、γ−メルカプトプロピル等の含メルカプト基、γ−アミノプロピル、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル等の含アミノ基、γ−クロロプロピル、1,1,1−トリフロオロプロピル、ノナフルオロヘキシル、パーフルオロオクチルエチル等の含ハロゲン基、その他ニトロ、シアノ置換アルキル基等を挙げることができる。Rnのnが2又は3の時はこれら同一ケイ素原子に結合する複数の有機基は互いに同一でも良く、異なっていても良い。
【0065】
又、本発明のシロキサン縮合体成分を製造するに際し、前記一般式(2)で示される有機ケイ素化合物を2種以上用いる場合はそれぞれの有機ケイ素化合物のRは同一でも良く、異なっていてもよい。
【0066】
一般式(2)で示される有機ケイ素化合物の具体例としては以下のような化合物が挙げられる。
【0067】
即ち、nが0の化合物例としては、テトラクロロシラン、ジエトキシジクロロシラン、テトラメトキシシラン、フェノキシトリクロロシラン、テトラアセトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラアリロキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、テトラブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テトラキス(2−エチルヘキシロキシ)シラン等が挙げられる。
【0068】
nが1の化合物例としては、トリクロロシラン、クロロメチルトリクロロシラン、メチルトリクロロシラン、1,2−ジブロモエチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、1,2−ジクロロエチルトリクロロシラン、1−クロロエチルトリクロロシラン、2−クロロエチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、3−ブロモプロピルトリクロロシラン、クロロメチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリクロロシラン、n−プロピルトリクロロシラン、エトキシメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルクロロシラン、トリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリクロロシラン、n−ブチルトリクロロシラン、イソブチルトリクロロシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、ペンチルトリクロロシラン、トリメトキシビニルシラン、エチルトリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、4−クロロフェニルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、シクロヘキシルトリクロロシラン、ヘキシルトリクロロシラン、トリス(2−クロロエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、トリエトキシクロロシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルアミノメチルトリメトキシシラン、ベンジルトリクロロシラン、p−トリルトリクロロシラン、6−トリクロロシリル−2−ノルボルネン、2−トリクロロシリルノルボルネン、メチルトリアセトキシシラン、ヘプチルトリクロロシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリス(2−アミノエトキシ)シラン、β−フェネチルトリクロロシラン、トリアセトキシビニルシラン、2−(4−シクロヘキシルエチル)トリクロロシラン、エチルトリアセトキシシラン、3−トリフルオロアセトキシプロピルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラン、トリエトキシビニルシラン、エチルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、クロロメチルフェニルエチルトリクロロシラン、2−フェニルプロピルトリクロロシラン、4−クロロフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ノニルトリクロロシラン、2−シアノエチルトリエトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アリルチオプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、デシルトリクロロシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メトキシメチルシラン、3−モルフォリノプロピルトリメトキシシラン、3−ピペラジノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、2−(2−アミノエチルチオエチル)トリエトキシシラン、3−[2−(2−アミノエチルアミノエチルアミノ)プロピル]トリエトキシシラン、トリス(1−メチルビニロキシ)ビニルシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチル)トリメトキシシラン、トリイソプロポキシビニルシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシラン、ジイソプロポキシエチルメチルケトオキシムメチルシラン、3−ピペリジノプロピルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、4−クロロフェニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メチルイソプロポキシシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)−2−メトキシエトキシメチルシラン、3−(2−メチルピペリジノプロピル)トリメトキシシラン、3−シクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、O,O’−ジエチル−S−(2−トリエトキシシリルエチル)ジチオフォスフェート、ベンジルトリエトキシシラン、6−トリエトキシシリル−2−ノルボルネン、3−ベンジルアミノプロピルトリメトキシシラン、メチルトリス(エチルメチルケトオキシム)シラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)ブトキシメチルシラン、メチルトリス(N,N−ジエチルアミノキシ)シラン、テトラデシルトリクロロシラン、オクチルトリエトキシシラン、フェニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリメトキシシラン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)−p−ニトロベンズアミド、3−(ビニルベンジルアミノプロピル)トリエトキシシラン、オクタデシルトリクロロシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ドコシルトリクロロシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、ジメチルオクタデシル−3−トリメトキシルシリルプロピルアンモニウムクロライド、1,2−ビス(メチルジクロロシリル)エタン等が挙げられる。
【0069】
nが2の化合物例としては、クロロメチルメチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、エチルメチルジクロロシラン、ジメトキシメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルジクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、3−クロロプロピルメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、メチルプロピルジクロロシラン、ジエトキシシラン、3−シアノプロピルメチルジクロロシラン、ブチルメチルジクロロシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラン、ジエトキシメチルシラン、フェニルジクロロシラン、ジアリルジクロロシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシラン、メチルペンチルジクロロシラン、3−クロロプロピルジメトキシメチルシラン、クロロメチルジエトキシシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシ−3−メルカプトプロピルメチルシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、ジアセトキシメチルビニルシラン、シクロヘキシルメチルジクロロシラン、ヘキシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ヘキシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、フェニルビニルジクロロシラン、6−メチルジクロロシリル−2−ノルボルネン、2−メチルジクロロシリルノルボルネン、3−メタクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、ジエトキシジビニルシラン、ヘプチルメチルジクロロシラン、ジブチルジクロロシラン、ジエトキシジエチルシラン、ジメチルジプロポキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメトキシメチルシラン、アリルフェニルジクロロシラン、3−クロロプロピルフェニルジクロロシラン、メチル−β−フェネチルジクロロシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、2−(4−シクロヘキセニルエチル)メチルジクロロシラン、メチルオクチルジクロロシラン、ジエトキシエチルメチルケトオキシムメチルシラン、2−(2−アミノエチルチオエチル)ジエトキシメチルシラン、O,O’−ジエチル−S−(2−トリメチルシリルエチル)ジチオフォスフェート、O,O’−ジエチル−S−(2−トリメトキシシリルエチル)ジチオフォスフェート、t−ブチルフェニルジクロロシラン、3−メタクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−(3−シアノプロピルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、3−(2−アセトキシエチルチオプロピル)ジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−2−ピペリジノエチルシラン、ジメトキシメチル−3−ピペラジノプロピルシラン、ジブトキシジメチルシラン、ジメトキシ−3−(2−エトキシエチルチオプロピル)メチルシラン、3−ジメチルアミノプロピルジエトキシメチルシラン、ジエチル−2−トリメチルシリルメチルチオエチルフォスファイト、ジエトキシメチルフェニルシラン、デシルメチルジクロロシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)エトキシメチルシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチルシラン、3−(3−アセトキシプロピルチオ)プロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチル−3−ピペリジノプロピルシラン、ジプロポキシエチルメチルケトオキシムメチルシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジフェニルジフルオロシラン、ジフェニルシランジオール、ジヘキシルジクロロシラン、ビス(エチルメチルケトオキシム)メチルプロポキシシラン、ジメトキシメチル−3−(4−メチルピペリジノプロピル)シラン、ドデシルメチルジクロロシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキシフェニル−2−ピペリジノエトキシシラン、ジメトキシメチル−3−(3−フェノキシプロピルチオプロピル)シラン、ジアセトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジエトキシドデシルメチルシラン、メチルオクタデシルジクロロシラン、ジフェニルメトキシ−2−ピペリジノエトキシシラン、ドコシルメチルジクロロシラン、ジエトキシメチルオクタデシルシラン等が挙げられる。
【0070】
架橋構造を有するシロキサン縮合体成分の原料として用いられる前記有機ケイ素化合物は、一般にはケイ素原子に結合している加水分解性基の数(4−n)のnが3のとき、有機ケイ素化合物の高分子化反応は抑制される。nが0、1又は2のときは高分子化反応が起こりやすく、特に1或いは0では高度に架橋反応を進めることが可能である。従って、これらをコントロールすることにより得られる塗布層液の保存性や塗布膜の硬度等を制御することが出来る。
【0071】
本発明の電荷輸送性構造成分とは電子或いは正孔のドリフト移動度を有する性質を示す構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基であり、又別の定義としてはTime−Of−Flight法などの電荷輸送性能を検知できる公知の方法により電荷輸送に起因する検出電流が得られる構造単位、或いは電荷輸送性化合物残基である。
【0072】
本発明の樹脂中に電荷輸送性構造成分を導入するには、有機ケイ素化合物と反応性電荷輸送性化合物を用い、シロキサン縮合体中に電荷輸送性構造成分を組み込むことができる。ここで反応性電荷輸送性化合物とは前記有機ケイ素化合物、或いはビニル系ポリマーのシリル基と化学結合可能な反応性基を有する電荷輸送性化合物を意味する。以下、反応性電荷輸送性化合物について説明する。
【0073】
前記反応性電荷輸送性化合物としては水酸基、メルカプト基、アミン基、シリル基を有する電荷輸送性化合物等が挙げられる。
【0074】
水酸基を有する電荷輸送性化合物は下記一般式(3)で表される。
一般式(3) X−(R7−OH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性構造基、
7:単結合、置換又は無置換のアルキレン基、アリーレン基、
m:1〜5の整数である。
【0075】
その中でも代表的なものを挙げれば下記のごときものがある。例えばトリアリールアミン系化合物は、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン構造を電荷輸送性構造基=Xとして有し、前記Xを構成する炭素原子を介して、又はXから延長されたアルキレン、アリーレン基を介して水酸基を有する化合物が好ましく用いられる。
【0076】
次に、水酸基を有する電荷輸送性化合物の合成例について述べる。
化合物B−1の合成
【0077】
【化5】
Figure 0003952698
【0078】
ステップA
温度計、冷却管、撹拌装置、滴下ロートの付いた四頭コルベンに、化合物(1)49gとオキシ塩化リン184gを入れ加熱溶解した。滴下ロートよりジメチルホルムアミド117gを徐々に滴下し、その後反応液温を85〜95℃に保ち、約15時間撹拌を行った。次に反応液を大過剰の温水に徐々に注いだ後、撹拌しながらゆっくり冷却した。
【0079】
析出した結晶を濾過及び乾燥した後、シリカゲル等により不純物吸着及びアセトニトリルでの再結晶により精製を行って化合物(2)を得た。収量は30gであった。
ステップB
化合物(2)30gとエタノール100mlをコルベンに投入し撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム1.9gを徐々に添加した後、液温を40〜60℃に保ち、約2時間撹拌を行った。次に反応液を約300mlの水に徐々にあけ、撹拌して結晶を析出させた。濾過後充分水洗して、乾燥し化合物(3)を得た。収量は30gであった。
【0080】
メルカプト基を有する電荷輸送性化合物は下記一般式(4)で表される。
一般式(4) X−(R8−SH)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性構造基、
8:単結合、置換又は無置換のアルキレン、アリーレン基、
m:1〜5の整数である。
【0081】
アミン基を有する電荷輸送性化合物は下記一般式(5)で表される。
一般式(5) X−(R9−NR10H)m
ここにおいて、
X:電荷輸送性構造基、
9:単結合、置換、無置換のアルキレン、置換、無置換のアリーレン基、
10:水素原子、置換、無置換のアルキル基、置換、無置換のアリール基、
m:1〜5の整数である。
【0082】
アミノ基を有する電荷輸送性化合物の中で、第一級アミン化合物(−NH2)の場合は2個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、シロキサン構造に連結しても良い。第2級アミン化合物(−NHR10)の場合は1個の水素原子が有機珪素化合物と反応し、R10はブランチとして残存する基でも良く、架橋反応を起こす基でも良く、電荷輸送物質を含む基でもよい。
【0083】
更に、シリル基を有する電荷輸送性化合物は下記一般式(6)で表される。
一般式(6)
X−(−R1−Si(R113-a(R12an
式中、Xは電荷輸送性構造基であり、R11は水素原子、置換若しくは無置換のアルキル基、アリール基を示し、R12は加水分解性基又は水酸基を示し、R1は置換若しくは無置換のアルキレン基を示す。aは1〜3の整数を示し、nは整数を示す。
【0084】
前記一般式(3)〜(6)の代表例を下記に示す。
【0085】
【化6】
Figure 0003952698
【0086】
【化7】
Figure 0003952698
【0087】
【化8】
Figure 0003952698
【0088】
【化9】
Figure 0003952698
【0089】
本発明の反応性電荷輸送性化合物としては同一分子内に複数の反応性基を有する化合物が好ましい。このことにより、反応性電荷輸送性化合物は有機ケイ素化合物との反応性が向上し、本発明の樹脂層に良好な電荷輸送特性を付与する。
【0090】
本発明の樹脂層樹脂の電荷輸送性構造成分とは前記一般式(3)〜(6)中の電荷輸送性構造基Xに相当する化学構造成分を示す。電荷輸送性構造基Xの具体的な化合物構造としては、例えば正孔輸送型CTMとしては、キサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾリン、ビスイミダゾリジン、スチリル、ヒドラゾン、ベンジジン、ピラゾリン、スチルベン化合物、アミン、オキサゾロン、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キナゾリン、ベンゾフラン、アクリジン、フェナジン、アミノスチルベン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニルアントラセンなどの化学構造を有する電荷輸送性構造基が挙げられる。
【0091】
一方、電子輸送型CTMとしては無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、トリニトロベンゼン、テトラニトロベンゼン、ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ベンゾキノン、ナフトキノン、ジフェノキノン、トロポキノン、アントラキノン、1−クロロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、4−ニトロベンゾフェノン、4,4′−ジニトロベンゾフェノン、4−ニトロベンザルマロンジニトリル、α−シアノ−β−(p−シアノフェニル)−2−(p−クロロフェニル)エチレン、2,7−ジニトロフルオレン、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロフルオレノン、9−フルオレニリデンジシアノメチレンマロノニトリル、ポリニトロ−9−フルオロニリデンジシアノメチレンマロノジニトリル、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸などの化学構造を有する電荷輸送性構造基が挙げられる。
【0092】
本発明で用いられる反応性電荷輸送性化合物の分子量は700以下、100以上が好ましい。700以下の反応性電荷輸送性化合物を用いることにより、残電上昇が小さく電子写真特性が良好で、且つクリーニング性の優れた樹脂層を形成できる。更に、450以下、100以上の分子量の反応性電荷輸送性化合物が好ましい。
【0093】
前記、電荷輸送性能付与基Xは上式中では1価の基として示されているが、有機ケイ素化合物、シロキサン縮合体成分と反応させる反応性電荷輸送性化合物が2つ以上の反応性官能基を有している場合は樹脂中で2価以上のクロスリンク基として接合してもよく、単にペンダント基として接合していてもよい。
【0094】
本発明の樹脂層は有機ポリマー成分、シロキサン縮合体成分、及び電荷輸送性構造成分、酸化防止構造成分を有する樹脂を含有するが、樹脂層中のこれらの樹脂は相互に化学結合により結合しており、樹脂層全体が架橋構造を有する樹脂層で形成されている。
【0095】
前記樹脂の有機ポリマー成分とシロキサン縮合体成分の総質量に対する電荷輸送性構造成分の比が1:0.01〜10であることが好ましい。電荷輸送性構造成分の質量比が少ないと繰り返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が劣化し、一方多いと膜強度が低下する。
【0096】
前記樹脂の有機ポリマー成分、シロキサン縮合体成分、電荷輸送性構造成分、及び酸化防止構造成分の質量比は有機ポリマー成分1に対し、シロキサン縮合体成分0.25〜4、電荷輸送性構造成分0.02〜50、酸化防止構造成分0.01〜1の質量比で構成されていることが好ましい。シロキサン縮合体成分の質量比が少ないと膜強度が低下し、一方多いとクリーニング性が劣化し、ブレードめくれが発生しやすい。又、下層の感光層に対する接着性が悪化する。電荷輸送性構造成分の質量比が少ないと繰り返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が劣化し、一方多いと膜強度が低下する。酸化防止構造成分の質量比が少ないと繰り返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が劣化し、一方多いと膜強度が低下する。
【0097】
本発明の樹脂層の膜厚は0.03〜30μm、好ましくは0.03〜10μm、最も好ましくは0.1〜5μmであることが望ましい。特に本発明の樹脂層を保護層として用いる場合は保護層の膜厚が0.03〜10μm、好ましくは0.1〜5μmであることが望ましい。本発明の樹脂層を保護層をした場合は、保護層の膜厚がこのように比較的厚くても、従来から問題となっていた感度や残留電位等の静電特性を低下させることなく、耐摩耗特性、トナーのクリーニング性能やクリーニングブレードのめくれに対する安定性を向上させることができる。更に高湿環境でも鮮明な画像を得ることが出来る。
【0098】
本発明の樹脂層には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、金属酸化物粒子が配合されていてよい。金属酸化物粒子を配合することによって本発明の樹脂層の耐摩耗特性をさらに向上させることができ、トナーのクリーニング性能やクリーニングブレードのめくれに対する安定性を向上させることができる。
【0099】
前記金属酸化物粒子の一次粒径は5nm〜500nmであることが好ましい。これらの金属酸化物粒子は通常は液相法によって合成され、コロイド粒子として得ることができる。金属原子の例としてはSi、Ti、Al、Cr、Zr、Sn、Fe、Mg、Mn、Ni、Cuなどが挙げられる。
【0100】
又、前記金属酸化物粒子は該粒子表面に前記有機ケイ素化合物と反応性を有する基を有することが好ましい。該反応性を有する基としては、例えば水酸基、アミノ基等が挙げられる。このような反応性基を有する金属酸化物粒子を用いることにより、本発明樹脂のシロキサン縮合成分と該金属酸化物粒子表面が化学結合をした複合化された樹脂層を形成し、ブレードクリーニング等の擦過に対して摩耗しにくい、電子写真特性の良好な樹脂層を形成することができる。配合量としては、樹脂層全質量の0.1〜30質量%が好ましい。これらの配合量が30質量%を越えるとクリーニング性能が劣化し、高湿環境での画像が劣化する。
【0101】
また、樹脂層には、有機微粒子等が配合されていてよい。これらを配合することによって樹脂層の表面エネルギーを低下させ、クリーニング特性を向上させることができる。有機微粒子としては、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、オレフィン樹脂等が挙げられ、特に良好なものとしてはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニルデン等のフッ素樹脂ならびにポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂が挙げられる。有機微粒子は1種または2種以上混合して用いてもよい。
【0102】
有機微粒子の大きさとしては、平均体積粒径あるいは粒子投影像の最大長さとして0.01〜1.0μm、好ましくは0.01〜0.3μmであることが望ましい。有機微粒子の配合量は、樹脂層全質量の0.1〜30質量%が好ましい。これらの配合量が30質量%を越えると感光体の感度が低下し、繰り返し使用時に、感光体の残留電位が上昇しカブリが生じる。
【0103】
また本発明中の樹脂層には樹脂構造成分としての酸化防止構造成分とは別にヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、チオエーテル又はホスファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。
【0104】
ヒンダードフェノール構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118137号(P7〜P14)記載の化合物が挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0105】
ヒンダードアミン構造を持つ酸化防止剤としては、例えば特開平1−118138号(P7〜P9)記載の化合物も挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。
【0106】
以下に代表的な酸化防止剤の化合物例を挙げる。
【0107】
【化10】
Figure 0003952698
【0108】
【化11】
Figure 0003952698
【0109】
【化12】
Figure 0003952698
【0110】
【化13】
Figure 0003952698
【0111】
又、製品化されている酸化防止剤としては以下のような化合物、例えば「イルガノックス1076」、「イルガノックス1010」、「イルガノックス1098」、「イルガノックス245」、「イルガノックス1330」、「イルガノックス3114」、「イルガノックス1076」、「3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシビフェニル」以上ヒンダードフェノール系、「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS2626」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」以上ヒンダードアミン系、「スミライザーTPS」、「スミライザーTP−D」以上チオエーテル系、「マーク2112」、「マークPEP−8」、「マークPEP−24G」、「マークPEP−36」、「マーク329K」、「マークHP−10」以上ホスファイト系が挙げられる。これらの中で特にヒンダードフェノール、ヒンダードアミン系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤の添加量としては樹脂層固形分の総質量100部に対し、0.1〜10質量部を用いることが好ましい。
【0112】
次に、前記樹脂層の製造方法について記載する。
本発明において樹脂層は上記のような樹脂層が形成されればいかなる方法によって形成されてよい。以下に、代表的な本発明の樹脂層の製造方法について記載する。
【0113】
本発明の樹脂層は酸化防止構造成分を有し且つシリル基を有する有機ポリマーと有機ケイ素化合物と反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を感光層上に塗布した後、硬化することにより形成することができる。
【0114】
又、本発明の樹脂層は酸化防止構造成分を有し且つシロキサン縮合体成分を有する有機ポリマーと反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を感光層上に塗布した後、硬化することによっても形成することができる。
【0115】
具体的には、ヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマーを有機ケイ素化合物、反応性電荷輸送性化合物と混合した塗布液を塗布、硬化してもよく、又、ヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマーと有機ケイ素化合物を混合し、予めビニル系ポリマーの側鎖にシロキサン縮合体を形成し、その後有機ケイ素化合物、反応性電荷輸送性化合物と混合した塗布液を塗布、硬化してもよい。
【0116】
当該硬化によって、シロキサン縮合体が3次元化され、シロキサン縮合体と側鎖にヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有するビニル系ポリマー、及び反応性電荷輸送性化合物がシリル基や反応性基を介して化学的に結合し、これによって耐摩耗性、感光層との接着性およびクリーニング特性の良好な樹脂層が形成される。
【0117】
上記いずれの製造方法でも、原料となる有機ケイ素化合物、シロキサン縮合体、酸化防止構造成分を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマー、及び反応性電荷輸送性化合物の塗布液中の質量比は得られる保護層中のビニル系ポリマー成分、シロキサン縮合体成分、電荷輸送性構造成分、酸化防止構造成分の質量比が前記範囲内になるような比率であればよく、例えば、有機ケイ素化合物として一般式(2)の化合物を用いた場合、有機ケイ素化合物、ヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマー、反応性電荷輸送性化合物の質量比は100:25〜400:1〜1000の質量比が好ましい。
【0118】
尚、実際には有機ケイ素化合物とシリル基を有するビニル系ポリマーとの反応を行うことなく、有機ケイ素化合物と側鎖にヒンダードアミン基及びシリル基を有するビニル系ポリマーとの市販の反応物、例えば、グラスカHPC7506(JSR(株)社製:側鎖シリル基アクリル系樹脂)を用い、当該反応物溶液を有機ケイ素化合物及び反応性電荷輸送性化合物と混合し、樹脂層塗布液を作製してもよい。
【0119】
有機ケイ素化合物、ヒンダードアミン基或いはヒンダードフェノール基を有し且つシリル基を有するビニル系ポリマー、反応性電荷輸送性化合物の反応を促進するためには、塗布液中、或いは塗布液生成過程で金属キレート化合物を添加することが好ましい。ここで金属キレート化合物は、ジルコニウム、チタンおよびアルミニウムの群から選ばれる金属のキレート化合物である(以下、金属キレート化合物(III)という)。金属キレート化合物(III)は、前記の有機ケイ素化合物とシリル基を有するビニル系ポリマー、反応性電荷輸送性化合物との加水分解および/または部分縮合反応を促進し、3成分の共縮合物の形成を促進する作用をなすものと考えられる。
【0120】
このような金属キレート化合物(III)の例としては、一般式(7)、(8)、(9)で表される化合物、あるいはこれらの化合物の部分加水分解物が挙げられる。
【0121】
一般式(7) Zr(OR5p(R6COCHCOR74-p
一般式(8) Ti(OR5q(R6COCHCOR74-q
一般式(9) Al(OR5r(R6COCHCOR73-r
一般式(7)、(8)、(9)におけるR5およびR6は、それぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基、具体的には、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等を示し、R7は、R5およびR6と同様の炭素数1〜6の1価の炭化水素基のほか、炭素数1〜16のアルコキシ基、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基等を示す。また、pおよびqは0〜3の整数、rは0〜2の整数である。
【0122】
このような金属キレート化合物(III)の具体例としては、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物;ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウム等のチタンキレート化合物;ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(エチルアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物等が挙げられる。これらの化合物のうち、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウムが好ましい。これらの金属キレート化合物(III)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0123】
金属キレート化合物(III)の添加量は、有機ケイ素化合物、シロキサン縮合体、シリル基を有するビニル系ポリマー、及び反応性電荷輸送性化合物等の塗布液固形分(塗布液固形分とは塗布液を乾燥した後、残留する成分)の全質量に対する配合量が0.01〜20質量%、好ましくは0.5〜20質量%となるような量である。金属キレート化合物(III)の量が少なすぎると保護層樹脂の3次元化が達成されないおそれがあり、一方、多すぎると塗液のポットライフが悪化する。
【0124】
樹脂層の塗布液を塗布した後の硬化条件は、使用される有機ケイ素化合物の反応性に依存するが、60〜150℃にて30分〜6時間の乾燥を行わせるのが好ましい。
【0125】
これらの硬化反応を促進するためには有機溶媒が存在することが好ましい。ここで使用可能な有機溶媒としては、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが好適である。有機溶媒の使用量は有機ケイ素化合物に対して限定されるものではなく、使用目的に応じて調製される。
【0126】
硬化反応促進させる溶媒としては有機ケイ素化合物、シリル基を有するビニル系ポリマー、反応性基を有する電荷輸送性化合物を均一に溶解させる溶媒が好ましく用いられる。これらの溶媒としてはアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが用いられるが、特に下記に例示ような溶媒が好ましい。
【0127】
アルコール系溶媒としては炭素数1〜4のアルコール、即ちメタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノールが好ましく用いられる。
【0128】
非アルコール系溶媒としてはエチルメチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系の溶媒が好ましく用いられる。
【0129】
上記樹脂層塗布液中には、更に、硬化促進剤必要により添加することができる。
【0130】
硬化促進剤としては、ナフテン酸、オクチル酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などのアルカリ金属塩;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ性化合物;アルキルチタン酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸などの酸性化合物;エチレンジアミン、ヘキサンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、ピペラジン、メタフェニレンジアミン、エタノールアミン、トリエチルアミン、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシランなどのアミン系化合物、(C492Sn(OCOC11232、(C492Sn(OCOCH=CHCOOCH32、(C492Sn(OCOCH=CHCOOC492、(C8172Sn(OCOC11232、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOCH32、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC492、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC8172、Sn(OCOCC8172、などのカルボン酸型有機スズ化合物;(C492Sn(SCH2COO)2、(C492Sn(SCH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2COO)2、(C8172Sn(SCH2CH2COO)2、(C8172Sn(SCH2COOCH2CH2OCOCH2S)2、(C8172Sn(SCH2COOCH2CH2CH2CH2OCOCH2S)2、(C8172Sn(SCH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2COOC12252
【0131】
【化14】
Figure 0003952698
【0132】
などのメルカプチド型有機スズ化合物;
【0133】
【化15】
Figure 0003952698
【0134】
などのスルフィド型有機スズ化合物;
(C492SnO、(C8172SnO、(C492SnO、(C8172SnOなどの有機スズオキサイドとエチルシリケート、エチルシリケート40、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物などの有機スズ化合物などが使用される。
【0135】
上記塗布液中の硬化促進剤の添加量は、塗布液固形分(固形分とは塗布液成分中の乾燥後に残留する成分を意味する)100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜100質量部である。これらの量が少なすぎると膜の強度が低下するおそれがあり、一方、多すぎると塗液のポットライフが悪化する。
【0136】
又、上記塗布液には前記した金属酸化物粒子、有機微粒子、酸化防止剤を必要に応じて添加し、本発明の樹脂層を作製することが出来る。
【0137】
本発明においては、樹脂層塗布液の全固形分濃度を調整し、併せて粘度も調整するために、有機溶媒を使用することができる。このような有機溶媒としては、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類等の有機溶剤を使用することが好ましい。前記アルコール類としては、例えば1価または2価のアルコールを挙げることができ、具体的にはメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−プロピルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル等を挙げることができる。これらのうち、炭素数1〜8の1価の飽和脂肪族アルコールが好ましい。また、前記芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができ、前記エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン等を挙げることができ、前記エステル類の具体例としては、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、炭酸プロピレン等を挙げることができる。これらの有機溶媒は、単独または2種以上を混合して使用することができる。有機溶媒の添加方法は特に限定されるものではなく、本発明の表面保護液を調製する際および/または調製後の適宜の段階で添加することができる。
【0138】
次に、前記樹脂層以外の本発明の感光体構成について記載する。
本発明の樹脂層を有する感光体としてはセレンやアモルファスシリコン等を用いた無機感光体にも適用できるが、本発明の目的からは有機電子写真感光体(有機感光体とも云う)に本発明の樹脂層を適用することが好ましい。本発明において、有機感光体とは電子写真感光体の構成に必要不可欠な電荷発生機能及び電荷輸送機能のいずれか一方の機能を有機化合物に持たせて構成された電子写真感光体を意味し、公知の有機電荷発生物質又は有機電荷輸送物質から構成された感光体、電荷発生機能と電荷輸送機能を高分子錯体で構成した感光体等公知の有機電子写真感光体を全て含有する。
【0139】
有機感光体の層構成は、特に限定はないが、導電性支持体上に、中間層、電荷発生層、電荷輸送層、或いは電荷発生・電荷輸送層(電荷発生と電荷輸送の機能を同一層に有する層)等の感光層を設置した層構成、或いはその上に保護層を更に設置した層構成が良く知られ、本発明の樹脂層は前記したそれぞれの層に適用することが可能であるが、中でも、表面層を構成する保護層に本発明の樹脂層を適用した構成をとるのが好ましい。
【0140】
導電性支持体
本発明の感光体に用いられる導電性支持体としてはシート状、円筒状のどちらを用いても良いが、画像形成装置をコンパクトに設計するためには円筒状導電性支持体の方が好ましい。
【0141】
本発明の円筒状導電性支持体とは回転することによりエンドレスに画像を形成できるに必要な円筒状の支持体を意味し、真直度で0.1mm以下、振れ0.1mm以下の範囲にある導電性の支持体が好ましい。この真円度及び振れの範囲を超えると、良好な画像形成が困難になる。
【0142】
導電性の材料としてはアルミニウム、ニッケルなどの金属ドラム、又はアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウムなどを蒸着したプラスチックドラム、又は導電性物質を塗布した紙・プラスチックドラムを使用することができる。導電性支持体としては常温で比抵抗103Ωcm以下が好ましい。
【0143】
本発明で用いられる導電性支持体は、その表面に封孔処理されたアルマイト膜が形成されたものを用いても良い。アルマイト処理は、通常例えばクロム酸、硫酸、シュウ酸、リン酸、硼酸、スルファミン酸等の酸性浴中で行われるが、硫酸中での陽極酸化処理が最も好ましい結果を与える。硫酸中での陽極酸化処理の場合、硫酸濃度は100〜200g/L、アルミニウムイオン濃度は1〜10g/L、液温は20℃前後、印加電圧は約20Vで行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。又、陽極酸化被膜の平均膜厚は、通常20μm以下、特に10μm以下が好ましい。
【0144】
中間層
本発明においては導電性支持体と感光層の間に、バリヤー機能を備えた中間層を設けることもできる。
【0145】
本発明においては導電性支持体と前記感光層のとの接着性改良、或いは該支持体からの電荷注入を防止するために、該支持体と前記感光層の間に中間層(下引層も含む)を設けることもできる。該中間層の材料としては、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂が挙げられる。これら下引き樹脂の中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さくできる樹脂としてはポリアミド樹脂が好ましい。又、これら樹脂を用いた中間層の膜厚は0.01〜0.5μmが好ましい。
【0146】
又本発明に最も好ましく用いられる中間層はシランカップリング剤、チタンカップリング剤等の有機金属化合物を熱硬化させた硬化性金属樹脂を用いた中間層が挙げられる。硬化性金属樹脂を用いた中間層の膜厚は、0.1〜2μmが好ましい。
【0147】
感光層
本発明の感光体の感光層構成は前記中間層上に電荷発生機能と電荷輸送機能を1つの層に持たせた単層構造の感光層構成でも良いが、より好ましくは感光層の機能を電荷発生層(CGL)と電荷輸送層(CTL)に分離した構成をとるのがよい。機能を分離した構成を取ることにより繰り返し使用に伴う残留電位増加を小さく制御でき、その他の電子写真特性を目的に合わせて制御しやすい。負帯電用の感光体では中間層の上に電荷発生層(CGL)、その上に電荷輸送層(CTL)の構成を取ることが好ましい。正帯電用の感光体では前記層構成の順が負帯電用感光体の場合の逆となる。本発明の最も好ましい感光層構成は前記機能分離構造を有する負帯電感光体構成である。
【0148】
以下に機能分離負帯電感光体の感光層構成について説明する。
電荷発生層
電荷発生層:電荷発生層には電荷発生物質(CGM)を含有する。その他の物質としては必要によりバインダー樹脂、その他添加剤を含有しても良い。
【0149】
電荷発生物質(CGM)としては公知の電荷発生物質(CGM)を用いることができる。例えばフタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、アズレニウム顔料などを用いることができる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCGMは複数の分子間で安定な凝集構造をとりうる立体、電位構造を有するものであり、具体的には特定の結晶構造を有するフタロシアニン顔料、ペリレン顔料のCGMが挙げられる。例えばCu−Kα線に対するブラッグ角2θが27.2°に最大ピークを有するチタニルフタロシアニン、同2θが12.4に最大ピークを有するベンズイミダゾールペリレン等のCGMは繰り返し使用に伴う劣化がほとんどなく、残留電位増加小さくすることができる。
【0150】
電荷発生層にCGMの分散媒としてバインダーを用いる場合、バインダーとしては公知の樹脂を用いることができるが、最も好ましい樹脂としてはホルマール樹脂、ブチラール樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン変性ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し20〜600質量部が好ましい。これらの樹脂を用いることにより、繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできる。電荷発生層の膜厚は0.01μm〜2μmが好ましい。
【0151】
電荷輸送層
電荷輸送層:電荷輸送層には電荷輸送物質(CTM)及びCTMを分散し製膜するバインダー樹脂を含有する。その他の物質としては必要により酸化防止剤等の添加剤を含有しても良い。
【0152】
電荷輸送物質(CTM)としては公知の電荷輸送物質(CTM)を用いることができる。例えばトリフェニルアミン誘導体、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、ベンジジン化合物、ブタジエン化合物などを用いることができる。これら電荷輸送物質は通常、適当なバインダー樹脂中に溶解して層形成が行われる。これらの中で繰り返し使用に伴う残留電位増加を最も小さくできるCTMは高移動度で、且つ組み合わされるCGMとのイオン化ポテンシャル差が0.5(eV)以下の特性を有するものであり、好ましくは0.25(eV)以下である。
【0153】
CGM、CTMのイオン化ポテンシャルは表面分析装置AC−1(理研計器社製)で測定される。
【0154】
電荷輸送層(CTL)に用いられる樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰り返し単位のうちの2つ以上を含む共重合体樹脂。又これらの絶縁性樹脂の他、ポリ−N−ビニルカルバゾール等の高分子有機半導体が挙げられる。
【0155】
これらCTLのバインダーとして最も好ましいものはポリカーボネート樹脂である。ポリカーボネート樹脂はCTMの分散性、電子写真特性を良好にすることにおいて、最も好ましい。バインダー樹脂と電荷輸送物質との割合は、バインダー樹脂100質量部に対し10〜200質量部が好ましい。又、電荷輸送層の膜厚は10〜40μmが好ましい。
【0156】
保護層
保護層として本発明の樹脂層を感光体の表面に設けることにより、本発明の最も好ましい層構成を有する感光体を得ることができる。
【0157】
本発明の中間層、感光層等の層形成に用いられる溶媒又は分散媒としては、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジオキサン、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセロソルブ等が挙げられる。本発明はこれらに限定されるものではないが、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、メチルエチルケトン等が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0158】
次に本発明の電子写真感光体を製造するための塗布加工方法としては、浸漬塗布、スプレー塗布、円形量規制型塗布等の塗布加工法が用いられるが、感光層の上層側の塗布加工は下層の膜を極力溶解させないため、又、均一塗布加工を達成するためスプレー塗布又は円形量規制型(円形スライドホッパ型がその代表例)塗布等の塗布加工方法を用いるのが好ましい。なお本発明の保護層は前記円形量規制型塗布加工方法を用いるのが最も好ましい。前記円形量規制型塗布については例えば特開昭58−189061号公報に詳細に記載されている。
【0159】
図1は本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面図である。
図1に於いて50は像担持体である感光体ドラム(感光体)で、有機感光層をドラム上に塗布し、その上に本発明の樹脂層を塗設した感光体で、接地されて時計方向に駆動回転される。52はスコロトロンの帯電器(帯電手段)で、感光体ドラム50周面に対し一様な帯電をコロナ放電によって与えられる。この帯電器52による帯電に先だって、前画像形成での感光体の履歴をなくすために発光ダイオード等を用いた帯電前露光部51による露光を行って感光体周面の除電をしてもよい。
【0160】
感光体への一様帯電の後、像露光器(像露光手段)53により画像信号に基づいた像露光が行われる。この図の像露光器53は図示しないレーザーダイオードを露光光源とする。回転するポリゴンミラー531、fθレンズ等を経て反射ミラー532により光路を曲げられた光により感光体ドラム上の走査がなされ、静電潜像が形成される。
【0161】
ここで本発明の反転現像とは帯電器52により、感光体表面を一様に帯電し、像露光が行われた領域、即ち感光体の露光部電位(露光部領域)を現像工程(手段)により、顕像化する画像形成方法である。一方未露光部電位は現像スリーブ541に印加される現像バイアス電位により現像されない。
【0162】
その静電潜像は次いで現像器(現像手段)54で現像される。感光体ドラム50周縁にはトナーとキャリアとから成る現像剤を内蔵した現像器54が設けられていて、マグネットを内蔵し現像剤を保持して回転する現像スリーブ541によって現像が行われる。現像器54内部は現像剤攪拌搬送部材544、543、搬送量規制部材542等から構成されており、現像剤は攪拌、搬送されて現像スリーブに供給されるが、その供給量は該搬送量規制部材542により制御される。該現像剤の搬送量は適用される電子写真感光体の線速及び現像剤比重によっても異なるが、一般的には20〜200mg/cm2の範囲である。
【0163】
現像剤は、例えばフェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアと、前述のスチレンアクリル系樹脂を主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーとからなるもので、現像剤は搬送量規制部材によって層厚を規制されて現像域へと搬送され、現像が行われる。この時通常は感光体ドラム50と現像スリーブ541の間に直流バイアス、必要に応じて交流バイアス電圧をかけて現像が行われる。また、現像剤は感光体に対して接触あるいは非接触の状態で現像される。感光体の電位測定は電位センサー547を図1のように現像位置上部に設けて行う。
【0164】
記録紙Pは画像形成後、転写のタイミングの整った時点で給紙ローラー57の回転作動により転写域へと給紙される。
【0165】
転写域においてはトナーと逆極性の電荷を付与する転写電極(転写手段)58により感光体上のトナーが給紙された記録紙Pに転写される。
【0166】
次いで記録紙Pは分離電極(分離手段)59によって除電がなされ、感光体ドラム50の周面より分離して定着装置(定着手段)60に搬送され、熱ローラー601と圧着ローラー602の加熱、加圧によってトナーを溶着したのち排紙ローラー61を介して装置外部に排出される。なお前記の転写電極58及び分離電極59は記録紙Pの通過後感光体ドラム50の周面より退避離間して次なるトナー像の形成に備える。
【0167】
一方記録紙Pを分離した後の感光体ドラム50は、クリーニング器(クリーニング手段)62のブレード621の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び帯電前露光部51による除電と帯電器52による帯電を受けて次なる画像形成のプロセスに入る。
【0168】
尚、70は感光体、帯電器、転写器、分離器及びクリーニング器が一体化されている着脱可能なプロセスカートリッジである。
【0169】
本発明の画像形成方法及び画像形成装置は電子写真複写機、レーザープリンター、LEDプリンター及び液晶シャッター式プリンター等の電子写真装置一般に適応するが、更に、電子写真技術を応用したディスプレー、記録、軽印刷、製版及びファクシミリ等の装置にも幅広く適用することができる。
【0170】
【実施例】
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。なお、文中「部」とは「質量部」を表す。
【0171】
感光体1の作製
〈下引き層〉
チタンキレート化合物(TC−750 松本製薬製) 30g
シランカップリング剤(KBM−503 信越化学社製) 17g
2−プロパノール 150ml
上記組成の塗布液を用いてφ100mmの円筒形の導電性支持体上に、膜厚0.5μmとなるよう塗布した。
【0172】
〈電荷発生層〉
Figure 0003952698
を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生層塗布液を調製した。この塗布液を前記下引き層の上に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0173】
〈電荷輸送層〉
電荷輸送物質(N−(4−メチルフェニル)−N−{4−(β−フェニルスチリル)フェニル}−p−トルイジン) 225g
ポリカーボネート(粘度平均分子量30,000) 300g
酸化防止剤(例示化合物1−3) 6g
ジクロロメタン 2000ml
を混合し、溶解して電荷輸送層塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0174】
〈保護層:本発明の樹脂層〉
ビニル系ポリマー溶液A 100部
メチルトリメトキシシラン 70部
ジメチルジメトキシシラン 30部
i−ブチルアルコール 100部
ブチルセロソルブ 75部
ジ−i−プロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム 10部
を混合し、よく攪拌した後、攪拌下、純水30部を滴下し、60℃で4時間反応させた。次いで室温まで冷却して反応性電荷輸送性化合物(B−1)50部及びアルミニウムトリスアセチルアセトネート5部を添加、攪拌し、コーティング液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ3μmの保護層を形成し、120℃、1時間の加熱硬化を行い、保護層として本発明の樹脂層を有する感光体1を作製した。
【0175】
感光体2の作製
〈保護層:本発明の樹脂層〉
感光体1において保護層に用いたコーティング液に酸化防止剤(サノールLS2626、三共社製)2部を加えた以外は感光体1と同様にして保護層として本発明の樹脂層を有する感光体2を作製した。
【0176】
感光体3の作製
〈保護層:本発明の樹脂層〉
感光体1において保護層に用いたコーティング液の反応性電荷輸送性化合物を(B−1)から(B−2)に代えた以外は感光体1と同様にして保護層として本発明の樹脂層を有する感光体3を作製した。
【0177】
感光体4の作製
〈保護層:本発明の樹脂層〉
感光体1において保護層に用いたコーティング液の反応性電荷輸送性化合物を(B−1)から(Si−1)に代えた以外は感光体1と同様にして保護層として本発明の樹脂層を有する感光体3を作製した。
【0178】
感光体5の作製
〈保護層:本発明の樹脂層〉
感光体1において保護層に用いたビニル系ポリマー溶液Aの替わりにビニル系ポリマー溶液Bを用いた他は感光体3と同様にして保護層として本発明の樹脂層を有する感光体5を作製した。
【0179】
感光体6の作製
感光体1において電荷輸送層までは同様にして作製した。
【0180】
〈保護層:本発明の樹脂層〉
ビニル系ポリマー溶液A 100部
メチルトリメトキシシラン 100部
i−ブチルアルコール 100部
ブチルセロソルブ 75部
ジ−i−プロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム 10部
を混合し、よく攪拌した後、攪拌下、純水30部を滴下し、60℃で4時間反応させた。次いで室温まで冷却して反応性電荷輸送性化合物(B−1)50部及びチタンキレート(TC−750、松本製薬社製:ジイソプロポキシチタンビスエチルアセトアセテート)5部を添加、攪拌し、コーティング液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ3μmの保護層を形成し、120℃、1時間の加熱硬化を行い、保護層として本発明の樹脂層を有する感光体6を作製した。
【0181】
感光体7の作製
感光体1において電荷輸送層までは同様にして作製した。
【0182】
〈保護層:本発明の樹脂層〉
ビニル系ポリマー溶液A 100部
メチルトリメトキシシラン 80部
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 20部
i−ブチルアルコール 100部
ブチルセロソルブ 75部
ジ−i−プロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム 10部
を混合し、よく攪拌した後、攪拌下、純水30部を滴下し、60℃で4時間反応させた。次いで室温まで冷却して反応性電荷輸送性化合物(B−1)50部及びアルミニウムトリスアセチルアセトネート5部を添加、攪拌し、コーティング液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に円形量規制型塗布装置により厚さ3μmの保護層を形成し、120℃、1時間の加熱硬化を行い、保護層として本発明の樹脂層を有する感光体7を作製した。
【0183】
[比較例]
感光体8の作製(比較例用感光体)
〈保護層:本発明外の樹脂層〉
感光体1において保護層に用いたビニル系ポリマー溶液Aの替わりにビニル系ポリマー溶液Cを用いた他は感光体1と同様にして感光体8を作製した。
【0184】
感光体9の作製(比較例用感光体)
感光体1において保護層を設置せず、120℃、1時間の加熱乾燥を行い、感光体9を作製した。
【0185】
評価
評価機としてコニカ社製デジタル複写機Konica7075(コロナ帯電、レーザ露光、反転現像、静電転写、爪分離、ブレードクリーニング、クリーニング補助ブラシローラー採用プロセスを有する)を用い、該複写機に感光体1〜9を搭載し評価した。クリーニング性及び画像評価は、画素率が7%の文字画像、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像をA4中性紙に複写して行った。複写条件は最も厳しいと思われる高温高湿環境(30℃、80%RH)にて連続20万コピー行いハーフトーン、ベタ白画像、ベタ黒画像を評価した。感光体の膜厚減耗量は初期膜厚と20万コピー後の膜厚の差より算出し、クリーニング性については、10万、15万及び20万コピー終了後にA3紙のベタ黒画像4:ベタ白画像1の割合のオリジナル画像を連続10枚複写を行い、ベタ白部でのクリーニング不良の発生の有無で判定した。ブレードめくれ、ブレードの起動トルクの評価は下記のように行った。又、画像濃度はマクベス社製RD−918を使用し相対反射濃度で測定し、初期と10万、15万及び20万コピー終了後の画像で評価した。
【0186】
評価基準
画像濃度(マクベス社製RD−918を使用して測定。紙の反射濃度を「0」とした相対反射濃度で測定した)
◎:20万コピーを通して黒べた濃度が1.2以上
○:20万コピー中に黒べた濃度が1.2未満〜1.0のもの1枚以上発生
×:20万コピー中に黒べた濃度が1.0未満のもの1枚以上発生
解像度(文字画像の判別容易性で判定)
○:初期と20万コピー後の解像度に差がない
△:ハーフトーン画像で20万コピー後の解像度に軽微な低下有り
×:20万コピー後の解像度に顕著な低下有り
クリーニング性(10万、15万及び20万コピー終了後にA3紙に連続10枚複写を行い、ベタ白部でのクリーニング不良の発生の有無で判定)
◎:20万枚ですり抜け発生なし
○:15万枚まですり抜け発生なし
×:10万枚未満ですり抜け発生
ブレードめくれ(20万コピー中のブレードめくれ発生有無で判定)
◎:20万枚コピー終了まで発生なし
○:20万枚コピー終了時に軽微な部分めくれあり
×:20万枚コピーの途中で1回以上のブレードめくれ発生
クリーニングブレードの起動トルク
20万コピー後のドラムカートリッジを用い、複写機本体のドラム軸に連結したトルクゲージ(MODEL 6BTG:TOHNICHI社製)を回転させて起動トルクを測定した。測定は5回行い、平均値を採用した。
【0187】
感光体膜厚減耗量
感光体膜厚減耗量は実写評価開始時と20万コピー終了時に測定した感光体の平均膜厚の差分を求め、膜厚減耗量とした。
【0188】
膜厚測定法
感光層の膜厚は均一膜厚部分をランダムに10ケ所測定し、その平均値を感光層の膜厚とする。膜厚測定器は渦電流方式の膜厚測定器EDDY560C(HELMUT FISCHER GMBTE CO社製)を用いて行い、実写試験前後の感光層膜厚の差を膜厚減耗量とする。
【0189】
その他評価条件
尚、上記デジタル複写機Konica7075を用いたその他の評価条件は下記の条件に設定した。
【0190】
帯電条件
帯電器;スコロトロン帯電器、初期帯電電位を−750V
露光条件
露光部電位を−50Vにする露光量に設定。
【0191】
現像条件
DCバイアス;−550V
現像剤は、フェライトをコアとして絶縁性樹脂をコーティングしたキャリアとスチレンアクリル系樹脂を主材料としてカーボンブラック等の着色剤と荷電制御剤と本発明の低分子量ポリオレフィンからなる着色粒子に、シリカ、酸化チタン等を外添したトナーの現像剤を使用。
【0192】
転写条件
転写極;コロナ帯電方式
クリーニング条件
クリーニング部に硬度70°、反発弾性34%、厚さ2(mm)、自由長9mmのクリーニングブレードをカウンター方向に線圧20(g/cm)となるように重り荷重方式で当接した。
【0193】
評価結果を表1に示した。
【0194】
【表1】
Figure 0003952698
【0195】
表1から明らかなように保護層に本発明の樹脂層を用いた感光体1〜7は、画像濃度、解像度等の画像特性、クリーニング性、ブレードめくれ等のクリーニング特性及び膜厚減耗量がバランスを持って改善されている。一方、本発明外の保護層を有する感光体8では、膜厚減耗量は小さいが、起動トルクが高く、ブレードめくれが発生し、解像度も劣化している。又、保護層を除いた本発明外の感光体9では膜厚減耗量が本発明感光体に比し大きく、クリーニング性も劣っている。
【0196】
【発明の効果】
前記実施例からも明らかなように本発明の樹脂層を有する感光体、及びその製造方法を用いることにより、クリーニングブレード等との擦過に対する耐摩耗特性、及び繰り返し使用時の電子写真特性(帯電、感度、残留電位特性等)が改善され、更に、トナーのクリーニング性能やクリーニングブレードのめくれに対する安定性の優れた画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の1例としての画像形成装置の断面図。
【符号の説明】
50 感光体ドラム(又は感光体)
51 帯電前露光部
52 帯電器
53 像露光器
54 現像器
541 現像スリーブ
543,544 現像剤攪拌搬送部材
547 電位センサー
57 給紙ローラー
58 転写電極
59 分離電極(分離器)
60 定着装置
61 排紙ローラー
62 クリーニング器
70 プロセスカートリッジ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrophotographic photoreceptor, a method for producing the electrophotographic photoreceptor, an image forming method using the electrophotographic photoreceptor, an image forming apparatus, and a process cartridge.
[0002]
[Prior art]
In recent years, electrophotographic photoreceptors containing an organic photoconductive material have been most widely used as electrophotographic photoreceptors (hereinafter also simply referred to as photoreceptors). Organic photoconductors have advantages over other photoconductors, such as easy development of materials suitable for various exposure light sources from visible light to infrared light, the ability to select materials without environmental pollution, and low manufacturing costs. However, the mechanical strength is weak, and the photoreceptor surface is deteriorated or scratched when copying or printing a large number of sheets.
[0003]
In order to satisfy the various required characteristics as described above, various things have been studied so far.
[0004]
As a problem for improving the durability of the organic photoreceptor as described above, it has been strongly demanded to suppress wear due to abrasion of a cleaning blade or the like. As an approach for this, techniques such as installing a high-strength protective layer on the surface of the photoreceptor have been studied. For example, JP-A-6-118681 reports the use of colloidal silica-containing curable siloxane resin as the surface layer of the photoreceptor. However, in a protective layer made only of silica in which siloxane bonds (Si-O-Si bonds) are repeated three-dimensionally, cracks (cracks) are generated on the surface, or adhesion to the photosensitive layer is deteriorated. However, the electrostatic characteristics of the photosensitive layer deteriorated, which has been a problem. As an attempt to improve the abrasion resistance and adhesion between the photosensitive layer, an organic-inorganic hybrid polymer having both characteristics of an organic polymer and a crosslinked siloxane component has been proposed. For example, JP 2000-221723 A discloses a protective layer containing a polymer in which polysiloxane and a vinyl polymer having a silyl group are chemically bonded as a protective layer of an electrophotographic photoreceptor. However, a photoreceptor having such a protective layer has improved mechanical wear resistance, but the electrophotographic characteristics during repeated use are insufficient, and fog and image blur are likely to occur. The photoreceptor having the layer is not suitable as the most widely used electrophotographic photoreceptor such as the Carlson process.
[0005]
In addition, as a protective layer for an electrophotographic photoreceptor that simultaneously satisfies mechanical wear resistance and electrophotographic characteristics during repeated use, the present investigators have a siloxane resin having a charge transporting group and a crosslinked structure. This layer has been proposed as a protective layer for the photoreceptor (Japanese Patent Application No. 11-70308). The photosensitive member having this protective layer has improved durability and electrophotographic characteristics (charging, sensitivity, residual potential characteristics, etc.), which have been important problems in the past, and has been improved. It has sufficient practicality. However, this protective layer also forms a high-order cross-linked resin peculiar to siloxane resins, so that it becomes a protective layer with strong elastic behavior. When a cleaning device using blade cleaning is used, the photosensitive member and the cleaning blade In the meantime, problems such as a decrease in toner cleaning performance and stability against turning over of the cleaning blade tend to occur. Furthermore, the problem that the resolution of the image is remarkably lowered in a high humidity environment as compared with the conventional organic photoreceptor is also revealed. In addition, ozone or NO generated by charging of the photosensitive member at the charge transport structure in the protective layerxIt has been clarified that deterioration of electrophotographic characteristics, fogging, and image blur are likely to occur during repeated use due to the occurrence of complex formation due to adsorption or charge transfer. Further, such a surface adsorption of the gas has a problem that the frictional force with the cleaning blade is increased in a process of performing blade cleaning, and blade mech and poor cleaning are likely to occur. On the other hand, ozone and NOxIn order to prevent complex formation due to adsorption or charge transfer, it is effective to add a scavenger that efficiently traps the adsorbed gas. Especially NO2It has been clarified that, when an amine compound having a high reaction rate with an electrophile such as the above is added to the protective layer, the adsorption of gas is suppressed, and the fog and the image blur that have been problems are suppressed. However, when such an amine compound is diffused in a large amount inside the photoconductor, it functions as a charge transfer trap site, resulting in an increase in residual potential and the like, impairing durability.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and has high durability with improved wear resistance against abrasion with a cleaning blade and the like, and electrophotographic characteristics (charging, sensitivity, residual potential characteristics, etc.) during repeated use. An electrophotographic photosensitive member, a photosensitive member having a resin layer with excellent toner cleaning performance and stability against turning over of the cleaning blade, and a clear image can be obtained even in a high humidity environment. An object of the present invention is to provide a photoconductor having a resin layer that can be produced, and to provide a method for producing the electrophotographic photoconductor, an image forming method using the electrophotographic photoconductor, an image forming apparatus, and a process cartridge. There is.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present inventors have made NOxBy forming a resin layer having a resin in which an antioxidant structure component that captures electrophilic components such as those incorporated in a resin structure is formed on a conductive support, a remarkable effect was found and the present invention was completed. That is, the object of the present invention is achieved by the following configuration.
[0008]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
1. An electrophotographic photosensitive member having a resin layer on a conductive support, wherein the resin layer contains a resin having an organic polymer component, a siloxane condensate component, a charge transporting structural component, and an antioxidant structural component. An electrophotographic photoreceptor.
[0009]
2. 2. The electrophotographic photosensitive member according to 1 above, wherein the antioxidant structure component is a hindered amine group.
[0010]
3. 2. The electrophotographic photosensitive member according to 1 above, wherein the antioxidant structure component is a hindered phenol group.
[0011]
4). 4. The electrophotographic photosensitive member according to any one of items 1 to 3, wherein the antioxidant structure component is in a side chain of the organic polymer component.
[0012]
5. 5. The electrophotographic photosensitive member according to any one of 1 to 4, wherein the organic polymer component is a vinyl polymer component.
[0013]
6). 6. The electrophotographic photosensitive member as described in 5 above, wherein the vinyl polymer component is an acrylic polymer component.
[0014]
7. The electrophotographic photoreceptor according to any one of 1 to 6, wherein the resin layer contains an antioxidant.
[0015]
8). The electrophotographic photosensitive member according to any one of 1 to 6, wherein the resin layer is a protective layer.
[0016]
9. In the method for producing an electrophotographic photosensitive member having a resin layer on a conductive support, the resin layer contains an antioxidant structure component, an organic polymer having a silyl group, an organic silicon compound, and a reactive charge transporting compound. A method for producing an electrophotographic photoreceptor, wherein the electrophotographic photoreceptor is formed by curing after coating.
[0017]
10. In the method for producing an electrophotographic photoreceptor having a resin layer on a conductive support, the resin layer is coated with a coating solution containing an antioxidant structure component and an organic polymer having a siloxane condensate and a reactive charge transporting compound. A method for producing an electrophotographic photosensitive member, which is formed by subsequent curing.
[0018]
11. 11. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to 9 or 10, wherein the antioxidant structure component is a hindered amine group.
[0019]
12 11. The method for producing an electrophotographic photosensitive member as described in 9 or 10 above, wherein the antioxidant structure component is a hindered phenol group.
[0020]
13. 13. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to any one of 10 to 12, wherein the coating liquid contains an organosilicon compound.
[0021]
14 14. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to any one of 9 to 13, wherein the coating solution contains a metal chelate compound.
[0022]
15. 15. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to 14, wherein the content of the metal chelate compound in the coating solution is 0.01 to 20% by mass with respect to the total mass of the solid content of the coating solution.
[0023]
16. 16. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to 14 or 15, wherein the metal chelate compound is an aluminum chelate.
[0024]
17. 16. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to 14 or 15, wherein the metal chelate compound is a titanium chelate.
[0025]
18. 9. An image forming method comprising the steps of at least a charging step, an image exposure step, a development step, and a cleaning step using the electrophotographic photosensitive member according to any one of 1 to 8 above.
[0026]
19. 19. An image forming apparatus using the image forming method described in 18 above.
[0027]
20. In a process cartridge used in an image forming apparatus having an electrophotographic photosensitive member and at least a charging unit, an image exposing unit, a developing unit, and a cleaning unit, the electrophotographic photosensitive member according to 1 to 8, the charging unit, the image exposing unit, A process cartridge, wherein at least one of a developing unit and a cleaning unit is integrally combined, and is configured to be freely inserted into and removed from the image forming apparatus.
[0028]
The resin layer of the present invention is a layer formed using a resin on a conductive support, and is not directly related to the function of the resin layer.
[0029]
The resin layer of the present invention contains a resin having an organic polymer component, an antioxidant structure component, a siloxane condensate component, and a charge transporting structure component.
[0030]
Here, the organic polymer component (organic polymer component) refers to a polymer having a polymer main skeleton composed of repeating units of an organic compound. For example, it refers to a polymer component constituting a vinyl resin, a polyester resin, a polycarbonate resin, or the like.
[0031]
In the resin of the present invention, the organic polymer component has an antioxidant structure component such as a hindered amine or hindered phenol as a partial structure, and is chemically bonded to the siloxane condensate component and the charge transporting structure component to form a uniform structure. It has become. Here, the chemical bond includes a covalent bond, a hydrogen bond, and an ionic bond generated by a chemical reaction.
[0032]
Here, the antioxidant structure components are ozone and NO.xIt means a group having resistance to oxidation or reduction caused by irradiation with an active gas such as ultraviolet light or light such as ultraviolet rays.
[0033]
The resin structure as described above forms an organic polymer having an antioxidant structure component and a silyl group by using a polymerizable monomer capable of participating in the polymerization reaction, a polymerizable monomer having an antioxidant structure component, and a polymerizable silane compound. Then, this can be achieved by forming a siloxane condensate having a charge transport structure on the silyl group of the organic polymer.
[0034]
Hereinafter, the organic polymer component will be described using a vinyl polymer component.
The vinyl polymer component of the present invention having an antioxidant structure component means that the vinyl polymer component has a group having an antioxidant function as its partial structure. Antioxidant components preferably used in the present invention include hindered amine groups and hindered phenol groups.
[0035]
Here, the hindered amine group refers to a group having steric hindrance in the vicinity of the N atom of the amino group of the amine compound and a derivative thereof. As the steric hindrance group, a branched alkyl group, a group having 3 or more carbon atoms, and the like are preferable.
[0036]
The hindered phenol group refers to a group having a steric hindrance at the ortho position with respect to the hydroxyl group of phenol and a derivative thereof. (However, the hydroxyl group may be converted to alkoxy). The sterically hindering group is preferably a branched alkyl group or a group having 3 or more carbon atoms.
[0037]
In order to introduce a hindered amine group or a hindered phenol group into the vinyl polymer component as a partial structure, a hindered amine monomer or a hindered phenol monomer having a polymerizable unsaturated group having a carbon-carbon unsaturated bond is used during the polymerization of the vinyl polymer. By allowing these monomers to coexist and react with the progress of the polymerization of the vinyl polymer of the present invention, a hindered amine group or a hindered phenol group can be introduced into the vinyl polymer.
[0038]
As such a hindered amine monomer having a polymerizable unsaturated group, a sterically hindered amine monomer containing a polymerizable unsaturated group is preferred, and among them, a sterically hindered piperidine compound containing a polymerizable unsaturated group (hereinafter referred to as “piperidine-based monomer”). Also referred to as “monomer”) is particularly preferred. Typical examples of piperidine monomers include compounds represented by the following general formula (A).
[0039]
[Chemical 1]
Figure 0003952698
[0040]
In the general formula (A), RFiveRepresents a hydrogen atom or a cyano group, R6And R7May be the same or different and each represents a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group, X represents an oxygen atom or an imino group, Y represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms, or the following general formula (B ) Represents a polymerizable unsaturated group.
[0041]
[Chemical 2]
Figure 0003952698
[0042]
In the general formula (B), R8And R9May be the same or different and each represents a hydrogen atom, a methyl group or an ethyl group.
[0043]
The hydrogen atom in the imino group of X in the general formula (A) may be substituted or unsubstituted. Examples of the alkyl group having 1 to 18 carbon atoms in Y in the general formula (A) include methyl group, ethyl group, n-propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, sec-butyl. Group, t-butyl group, n-pentyl group, n-hexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, n-nonyl group, n-decyl group, n-undecyl group, n-dodecyl group, n-tridecyl group And linear or branched alkyl groups such as a group, n-tetradecyl group, n-pentadecyl group, n-hexadecyl group, n-heptadecyl group and n-octadecyl group.
[0044]
Among the piperidine monomers of the general formula (A), preferred monomers are 4- (meth) acryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (meth) acryloylamino-2,2, 6,6-tetramethylpiperidine, 4- (meth) acryloyloxy-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 4- (meth) acryloylamino-1,2,2,6,6-pentamethyl Piperidine, 4-cyano-4- (meth) acryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-cyano-4- (meth) acryloylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-cyano-4- (meth) acryloyloxy-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 4-cyano-4- (meth) acryloylamino-1 2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 1- (meth) acryloyl-4- (meth) acryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1- (meth) acryloyl-4- (meth) ) Acryloylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1- (meth) acryloyl-4-cyano-4- (meth) acryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1- ( (Meth) acryloyl-4-cyano-4- (meth) acryloylamino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-crotonoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-crotonoyl Amino-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-crotonoyloxy-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 4-crotono Ruamino-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, 4-cyano-4-crotonoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4-cyano-4-crotonoylamino-2, 2,6,6-tetramethylpiperidine, 1-crotonoyl-4-crotonoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1-crotonoyl-4-crotonoylamino-2,2,6,6- Tetramethylpiperidine, 1-crotonoyl-4-cyano-4-crotonoyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 1-crotonoyl-4-cyano-4-crotonoylamino-2,2,6 6-tetramethylpiperidine, among others 4- (meth) acryloyloxy-2,2,6,6-tetramethylpiperidine, 4- (meth) acrylo Iloxy-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine is particularly preferred.
[0045]
Moreover, as a hindered phenol monomer which has a polymerizable unsaturated group, the hindered phenol monomer which contains a polymerizable unsaturated group is preferable, for example, the following monomers can be mentioned. That is, 2-t-butyl-6- (3-t-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl) -4-methylphenyl acrylate, 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) ) Ethyl acrylate, 2- (3,5-di-s-propyl-4-hydroxyphenyl) ethyl acrylate, 2- (3,5-di-t-octyl-4-hydroxyphenyl) ethyl acrylate, 2- (3 -T-butyl-5- (3-t-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl) 4-hydroxyphenyl) ethyl acrylate, 2-t-butyl-6- (3-t-butyl-2-hydroxy- 5-methylbenzyl) -4-methylphenyl (meth) acrylate, 2- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) ethyl (meth) acrylate, 2- 3,5-di-s-propyl-4-hydroxyphenyl) ethyl (meth) acrylate, 2- (3,5-di-t-octyl-4-hydroxyphenyl) ethyl (meth) acrylate, 2- (3- t-butyl-5- (3-t-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl) 4-hydroxyphenyl) ethyl (meth) acrylate, vinyl 3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenylpropionate Ester, 3,5-di-t-octyl-4-hydroxyphenylpropionic acid vinyl ester, 3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenylpropionic acid-isopropenyl ester, 3,5-di-t- And octyl-4-hydroxyphenylpropionic acid-isopropenyl ester.
[0046]
Examples of monomers other than the monomer having a hindered amine-based or hindered phenol-based antioxidant component (compound having a polymerizable unsaturated group) include phenyl salicylic acid (meth) acrylate and t-butylphenyl salicylic acid (meth). Salicylic acid compounds such as acrylate; 2- (meth) acryloyloxy-4-methoxybenzophenone, 2- (meth) acryloyloxy-2′-hydroxy-4-methoxybenzophenone, 2,2′-di (meth) acryloyloxy-4 -Methoxybenzophenone, 2,2'-di (meth) acryloyloxy-4,4'-dimethoxybenzophenone, 2- (meth) acryloyloxy-4-methoxy-2'-carboxybenzophenone, 2-hydroxy-4- [3 -(Meth) acryloyloxy Benzophenone compounds such as 2-hydroxypropoxy] benzophenone and 2,2′-dihydroxy-4- [3- (meth) acryloyloxy-2-hydroxypropoxy] benzophenone; 2- [2 ′-(meth) acryloyloxy-5 ′ -Methylphenyl] benzotriazole, 2- [2 '-(meth) acryloyloxy-5'-t-octylphenyl] benzotriazole, 2- [2'-(meth) acryloyloxy-3 ', 5'-di- benzotriazole compounds such as t-butylphenyl] benzotriazole; 2-ethylhexyl-2-cyano-3,3-diphenyl (meth) acrylate, 1,3-bis (4-benzoyl-3-hydroxyphenoxy) -2-propyl (Meth) acrylate, ethyl-2-cyano-3,3-dipheny (Meth) acrylate, and the like. In this invention, the monomer which has the said antioxidant component can be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0047]
The resin of the present invention has a vinyl polymer component and a siloxane condensate component. In order to form a siloxane condensate component on a vinyl polymer component, a silane monomer represented by the following general formula (1) having a polymerizable unsaturated group having a carbon-carbon unsaturated bond is allowed to coexist during the polymerization of the vinyl polymer. Is reacted with the progress of the polymerization of the vinyl polymer to form a silyl-modified vinyl polymer in which a silyl group is introduced into the vinyl polymer, and then a siloxane condensate is formed on the silyl group. The siloxane condensate formed is bound.
[0048]
[Chemical 3]
Figure 0003952698
[0049]
In the general formula (1), RThreeIs a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aralkyl group having 1 to 10 carbon atoms, RFourRepresents an organic group having a polymerizable double bond, X represents a halogen atom, an alkoxy group, an acyloxy group, an aminoxy group, or a phenoxy group, and n is an integer of 1 to 3.
[0050]
Moreover, the charge transporting structural component can be formed as a partial structure in the siloxane condensate by allowing the reactive charge transporting compound to coexist at the time of forming the siloxane condensate.
[0051]
The silane monomer of the general formula (1) is not particularly limited as long as it has a silyl group, particularly a hydrolyzable silyl group, and can be polymerized with various vinyl monomers described below.2= CHSi (CHThree) (OCHThree)2, CH2= CHSi (OCHThree)Three, CH2= CHSi (CHThree) Cl2, CH2= CHSiClThree, CH2= CHCOO (CH2)2Si (CHThree) (OCHThree)2, CH2= CHCOO (CH2)2Si (OCHThree)Three, CH2= CHCOO (CH2)ThreeSi (CHThree) (OCHThree)2, CH2= CHCOO (CH2)ThreeSi (OCHThree)Three, CH2= CHCOO (CH2)2Si (CHThree) Cl2, CH2= CHCOO (CH2)2SiClThree, CH2= CHCOO (CH2)ThreeSi (CHThree) Cl2, CH2= CHCOO (CH2)ThreeSiClThree, CH2= C (CHThree) COO (CH2)2Si (CHThree) (OCHThree)2, CH2= C (CHThree) COO (CH2)2Si (OCHThree)Three, CH2= C (CHThree) COO (CH2)ThreeSi (CHThree) (OCHThree)2, CH2= C (CHThree) COO (CH2)ThreeSi (OCHThree)Three, CH2= C (CHThree) COO (CH2)2Si (CHThree) Cl2, CH2= C (CHThree) COO (CH2)2SiClThree, CH2= C (CHThree) COO (CH2)ThreeSi (CHThree) Cl2, CH2= C (CHThree) COO (CH2)ThreeSiClThree,
[0052]
[Formula 4]
Figure 0003952698
[0053]
Etc. These silane monomers can be used alone or in admixture of two or more.
[0054]
Examples of vinyl polymers include (meth) acrylic acid esters such as methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, butyl (meth) acrylate, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, and cyclohexyl (meth) acrylate. Carboxylic acids such as (meth) acrylic acid, itaconic acid and fumaric acid and acid anhydrides such as maleic anhydride; epoxy compounds such as glycidyl (meth) acrylate; amino compounds such as diethylaminoethyl (meth) acrylate and aminoethyl vinyl ether Amide compounds such as (meth) acrylamide, itaconic acid diamide, α-ethylacrylamide, crotonamide, fumaric acid diamide, maleic acid diamide, N-butoxymethyl (meth) acrylamide; acrylonitrile, styrene, α-methyl A vinyl polymer obtained by polymerizing or copolymerizing one or more vinyl monomers selected from the group consisting of rustyrene, vinyl chloride, vinyl acetate, vinyl propionate and the like is preferable. In addition, vinyl monomers containing a hydroxyl group such as 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxyvinyl ether, N-methylol acrylamide and the like can also be used.
[0055]
Here, a synthesis example of a vinyl polymer having a hindered amine group or a hindered phenol group and silyl-modified (having a silyl group) will be described.
[0056]
(Synthesis example of vinyl polymer solution A: vinyl polymer solution having a hindered amine group and modified with silyl)
In a reaction vessel equipped with a reflux condenser and a stirrer, 25 parts of γ-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane, 1 part of 4-methacryloyloxy-1,2,2,6,6-pentamethylpiperidine, methyl methacrylate as monomers After adding 80 parts and 15 parts of 2-ethylhexyl methacrylate, 29 parts of n-butyl acrylate, 150 parts of 2-propanol, 50 parts of 2-butanone and 25 parts of methanol, the mixture was heated to 80 ° C. with stirring, A solution obtained by dissolving 4 parts of azobisisovaleronitrile in 10 parts of xylene was added dropwise to this mixture over 30 minutes, followed by reaction at 80 ° C. for 5 hours to have a hindered amine group in the side chain having a solid content concentration of 40% and A vinyl polymer solution A having a silyl group was obtained.
[0057]
(Synthesis example of vinyl polymer solution B: hindered phenol group and silyl modified vinyl polymer solution)
In a reaction vessel equipped with a reflux condenser and a stirrer, 20 parts of γ-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane as a monomer, 2-t-butyl-6- (3-t-butyl-2-hydroxy-5-methylbenzyl)- 2-methylphenyl acrylate 2 parts, methyl methacrylate 70 parts, n-butyl acrylate 40 parts, acrylic acid 5 parts, 2-hydroxyethyl methacrylate 13 parts, 1,1,1-trimethylamine methacrylamide 1 part, 2-propanol 150 1 part, 50 parts of 2-butanone and 25 parts of methanol were added and mixed, and then heated to 80 ° C. with stirring, and a solution of 4 parts of azobisisovaleronitrile in 10 parts of xylene was added to this mixture over 30 minutes. After adding dropwise, the reaction is carried out at 80 ° C. for 5 hours to form a hindered phenol on the side chain with a solid content of 40%. To obtain a vinyl polymer solution B and having a silyl group having a group.
[0058]
(Comparative synthesis example of vinyl polymer solution C: silyl-modified vinyl polymer solution)
In a reaction vessel equipped with a reflux condenser and a stirrer, 25 parts of γ-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane, 80 parts of methyl methacrylate and 15 parts of 2-ethylhexyl methacrylate, 30 parts of n-butyl acrylate, 150 of 2-propanol 1 part, 50 parts of 2-butanone and 25 parts of methanol were added and mixed, and then heated to 80 ° C. with stirring, and a solution of 4 parts of azobisisovaleronitrile in 10 parts of xylene was added to this mixture over 30 minutes. After dropping, the reaction was carried out at 80 ° C. for 5 hours to obtain a vinyl polymer solution C having a silyl group with a solid content of 40%.
[0059]
As shown in the above synthesis examples A and B, a hindered amine group or a hindered phenol group is added to the side chain by polymerization in the presence of a hindered amine monomer having a polymerizable unsaturated group, a hindered phenol monomer, a silane monomer, and a vinyl monomer. It is possible to synthesize a vinyl polymer having a silyl group.
[0060]
The degree of polymerization of the silyl-modified vinyl polymer is not particularly limited, but is preferably 100 to 500.
[0061]
Next, the resin having the resin structure of the present invention can be formed by forming a siloxane condensate component having a charge transport structure on the silyl-modified vinyl polymer. That is, the siloxane condensate component is formed on the silyl group of the silyl-modified vinyl polymer by using the hindered amine group or hindered phenol group and the vinyl polymer having a silyl group and the organosilicon compound described below. The siloxane condensate component may be formed simultaneously with the formation of the resin layer, but the resin layer may be formed by previously forming a siloxane condensate component at the silyl group terminal with a resin solution.
[0062]
Here, “having a hindered amine group or hindered phenol group” means having at least one of a hindered amine group or a hindered phenol group, and may have both groups.
[0063]
The siloxane condensate component has a structure in which a plurality of siloxane bonds are three-dimensionally linked, and has a resin structure represented by the following general formula (2) and obtained by polycondensation of an organosilicon compound. .
[0064]
General formula (2) RnSi (Z)4-n
(In the formula, R represents an organic group in which carbon is directly bonded to silicon in the formula, Z represents a hydroxyl group or a hydrolyzable group, and n is an integer of 0 to 3).
Z in the general formula (2) is a hydrolyzable group, and examples thereof include a methoxy group, an ethoxy group, a methylethylketoxime group, a diethylamino group, an acetoxy group, a propenoxy group, a propoxy group, a butoxy group, and a methoxyethoxy group. Examples of organic groups in which carbon is directly bonded to silicon represented by R include alkyl groups such as methyl, ethyl, propyl and butyl, aryl groups such as phenyl, tolyl, naphthyl and biphenyl, γ-glycidoxypropyl, β -Epoxy-containing groups such as (3,4-epoxycyclohexyl) ethyl, γ-acryloxypropyl, (meth) acryloyl groups of γ-methacryloxypropyl, γ-hydroxypropyl, 2,3-dihydroxypropyloxypropyl, etc. Hydroxyl-containing groups, vinyl-containing groups such as vinyl and propenyl, mercapto-containing groups such as γ-mercaptopropyl, amino-containing groups such as γ-aminopropyl and N-β (aminoethyl) -γ-aminopropyl, γ-chloropropyl 1,1,1-trifluoropropyl, nonafluorohexyl, perfluorooctylethyl, etc. Androgenic group, other nitro, and a cyano-substituted alkyl group. RnWhen n is 2 or 3, the plurality of organic groups bonded to the same silicon atom may be the same or different.
[0065]
Further, when two or more organosilicon compounds represented by the general formula (2) are used in producing the siloxane condensate component of the present invention, the R of each organosilicon compound may be the same or different. .
[0066]
Specific examples of the organosilicon compound represented by the general formula (2) include the following compounds.
[0067]
That is, examples of compounds in which n is 0 include tetrachlorosilane, diethoxydichlorosilane, tetramethoxysilane, phenoxytrichlorosilane, tetraacetoxysilane, tetraethoxysilane, tetraallyloxysilane, tetrapropoxysilane, tetraisopropoxysilane, tetrakis (2-methoxyethoxy) silane, tetrabutoxysilane, tetraphenoxysilane, tetrakis (2-ethylbutoxy) silane, tetrakis (2-ethylhexyloxy) silane, and the like can be given.
[0068]
Examples of compounds in which n is 1 include trichlorosilane, chloromethyltrichlorosilane, methyltrichlorosilane, 1,2-dibromoethyltrichlorosilane, vinyltrichlorosilane, 1,2-dichloroethyltrichlorosilane, 1-chloroethyltrichlorosilane, 2-chloroethyltrichlorosilane, ethyltrichlorosilane, 3,3,3-trifluoropropyltrichlorosilane, 2-cyanoethyltrichlorosilane, allyltrichlorosilane, 3-bromopropyltrichlorosilane, chloromethyltrimethoxysilane, 3-chloropropyl Trichlorosilane, n-propyltrichlorosilane, ethoxymethyldichlorosilane, dimethoxymethylchlorosilane, trimethoxysilane, 3-cyanopropyltrichlorosilane, n-butyltri Lolosilane, isobutyltrichlorosilane, chloromethyltriethoxysilane, methyltrimethoxysilane, mercaptomethyltrimethoxysilane, pentyltrichlorosilane, trimethoxyvinylsilane, ethyltrimethoxysilane, 3,3,4,4,5,5,6 6,6-nonafluorohexyltrichlorosilane, 4-chlorophenylchlorosilane, phenyltrichlorosilane, cyclohexyltrichlorosilane, hexyltrichlorosilane, tris (2-chloroethoxy) silane, 3,3,3-trifluoropropyltrimethoxysilane, 2 -Cyanoethyltrimethoxysilane, triethoxychlorosilane, 3-chloropropyltrimethoxysilane, triethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, 3-aminopropyl Pyrtrimethoxysilane, 2-aminoethylaminomethyltrimethoxysilane, benzyltrichlorosilane, p-tolyltrichlorosilane, 6-trichlorosilyl-2-norbornene, 2-trichlorosilylnorbornene, methyltriacetoxysilane, heptyltrichlorosilane, chloro Methyltriethoxysilane, butyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, methyltris (2-aminoethoxy) silane, β-phenethyltrichlorosilane, triacetoxyvinylsilane, 2- (4-cyclohexylethyl) trichlorosilane, ethyltriacetoxysilane, 3-trifluoroacetoxypropyltrimethoxysilane, octyltrichlorosilane, triethoxyvinylsilane, ethyltriethoxysilane, 3- (2-amino Tilaminopropyl) trimethoxysilane, chloromethylphenylethyltrichlorosilane, 2-phenylpropyltrichlorosilane, 4-chlorophenyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, nonyltrichlorosilane, 2-cyanoethyltriethoxysilane, allyltriethoxysilane, 3 -Allylthiopropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3-bromopropyltriethoxysilane, 3-chloropropyltriethoxysilane, 3-allylaminopropyltrimethoxysilane, propyltriethoxysilane, hexyltri Methoxysilane, 3-aminopropyltriethoxysilane, methyltriisopropenoxysilane, 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, decyltri Lorosilane, bis (ethylmethylketoxime) methoxymethylsilane, 3-morpholinopropyltrimethoxysilane, 3-piperazinopropyltrimethoxysilane, methyltripropoxysilane, methyltris (2-methoxyethoxysilane), 2- (2 -Aminoethylthioethyl) triethoxysilane, 3- [2- (2-aminoethylaminoethylamino) propyl] triethoxysilane, tris (1-methylvinyloxy) vinylsilane, 2- (3,4-epoxycyclohexylethyl) ) Trimethoxysilane, triisopropoxyvinylsilane, tris (2-methoxyethoxy) vinylsilane, diisopropoxyethylmethylketoximemethylsilane, 3-piperidinopropyltrimethoxysilane, pentyltriethoxysilane, 4 -Chlorophenyltriethoxysilane, phenyltriethoxysilane, bis (ethylmethylketoxime) methylisopropoxysilane, bis (ethylmethylketoxime) -2-methoxyethoxymethylsilane, 3- (2-methylpiperidinopropyl) tri Methoxysilane, 3-cyclohexylaminopropyltrimethoxysilane, O, O′-diethyl-S- (2-triethoxysilylethyl) dithiophosphate, benzyltriethoxysilane, 6-triethoxysilyl-2-norbornene, 3- Benzylaminopropyltrimethoxysilane, methyltris (ethylmethylketoxime) silane, bis (ethylmethylketoxime) butoxymethylsilane, methyltris (N, N-diethylaminoxy) silane, tetradecyltrichloro Silane, octyltriethoxysilane, phenyltris (2-methoxyethoxy) silane, 3- (vinylbenzylaminopropyl) trimethoxysilane, N- (3-triethoxysilylpropyl) -p-nitrobenzamide, 3- (vinylbenzyl Aminopropyl) triethoxysilane, octadecyltrichlorosilane, dodecyltriethoxysilane, docosyltrichlorosilane, octadecyltriethoxysilane, dimethyloctadecyl-3-trimethoxylsilylpropylammonium chloride, 1,2-bis (methyldichlorosilyl) ethane, etc. Is mentioned.
[0069]
Examples of compounds in which n is 2 include chloromethylmethyldichlorosilane, dimethyldichlorosilane, ethyldichlorosilane, methylvinyldichlorosilane, ethylmethyldichlorosilane, dimethoxymethylsilane, dimethoxydimethylsilane, divinyldichlorosilane, methyl-3,3 , 3-trifluoropropyldichlorosilane, allylmethyldichlorosilane, 3-chloropropylmethyldichlorosilane, diethyldichlorosilane, methylpropyldichlorosilane, diethoxysilane, 3-cyanopropylmethyldichlorosilane, butylmethyldichlorosilane, bis ( 2-chloroethoxy) methylsilane, diethoxymethylsilane, phenyldichlorosilane, diallyldichlorosilane, dimethoxymethyl-3,3,3-trifluoropropylsila , Methylpentyldichlorosilane, 3-chloropropyldimethoxymethylsilane, chloromethyldiethoxysilane, diethoxydimethylsilane, dimethoxy-3-mercaptopropylmethylsilane, 3,3,4,4,5,5,6,6 6-nonafluorohexylmethyldichlorosilane, methylphenyldichlorosilane, diacetoxymethylvinylsilane, cyclohexylmethyldichlorosilane, hexylmethyldichlorosilane, diethoxymethylvinylsilane, hexylmethyldichlorosilane, diethoxymethylvinylsilane, phenylvinyldichlorosilane, 6 -Methyldichlorosilyl-2-norbornene, 2-methyldichlorosilylnorbornene, 3-methacryloxypropylmethyldichlorosilane, diethoxydivinylsilane, hep Rumethyldichlorosilane, dibutyldichlorosilane, diethoxydiethylsilane, dimethyldipropoxysilane, 3-aminopropyldiethoxymethylsilane, 3- (2-aminoethylaminopropyl) dimethoxymethylsilane, allylphenyldichlorosilane, 3-chloro Propylphenyldichlorosilane, methyl-β-phenethyldichlorosilane, dimethoxymethylphenylsilane, 2- (4-cyclohexenylethyl) methyldichlorosilane, methyloctyldichlorosilane, diethoxyethylmethylketoxime methylsilane, 2- (2- Aminoethylthioethyl) diethoxymethylsilane, O, O′-diethyl-S- (2-trimethylsilylethyl) dithiophosphate, O, O′-diethyl-S- (2-trimethoxysilyl ester) D) Dithiophosphate, t-butylphenyldichlorosilane, 3-methacryloxypropyldimethoxymethylsilane, 3- (3-cyanopropylthiopropyl) dimethoxymethylsilane, 3- (2-acetoxyethylthiopropyl) dimethoxymethylsilane, Dimethoxymethyl-2-piperidinoethylsilane, dimethoxymethyl-3-piperazinopropylsilane, dibutoxydimethylsilane, dimethoxy-3- (2-ethoxyethylthiopropyl) methylsilane, 3-dimethylaminopropyldiethoxymethylsilane , Diethyl-2-trimethylsilylmethylthioethyl phosphite, diethoxymethylphenylsilane, decylmethyldichlorosilane, bis (ethylmethylketoxime) ethoxymethylsilane, diethoxy-3-g Sidoxypropylmethylsilane, 3- (3-acetoxypropylthio) propyldimethoxymethylsilane, dimethoxymethyl-3-piperidinopropylsilane, dipropoxyethylmethylketoximemethylsilane, diphenyldichlorosilane, diphenyldifluorosilane, diphenylsilane Diol, Dihexyldichlorosilane, Bis (ethylmethylketoxime) methylpropoxysilane, Dimethoxymethyl-3- (4-methylpiperidinopropyl) silane, Dodecylmethyldichlorosilane, Dimethoxydiphenylsilane, Dimethoxyphenyl-2-piperidino Ethoxysilane, dimethoxymethyl-3- (3-phenoxypropylthiopropyl) silane, diacetoxydiphenylsilane, diethoxydiphenylsilane, diethoxide Examples include silmethylsilane, methyloctadecyldichlorosilane, diphenylmethoxy-2-piperidinoethoxysilane, docosylmethyldichlorosilane, and diethoxymethyloctadecylsilane.
[0070]
The organosilicon compound used as a raw material for the siloxane condensate component having a cross-linked structure is generally an organosilicon compound when n of the number of hydrolyzable groups (4-n) bonded to silicon atoms is 3. Polymerization reaction is suppressed. When n is 0, 1 or 2, a polymerizing reaction is likely to occur. In particular, when 1 or 0, the crosslinking reaction can be advanced to a high degree. Therefore, by controlling these, the storage stability of the coating layer solution obtained, the hardness of the coating film, and the like can be controlled.
[0071]
The charge transporting structural component of the present invention is a structural unit having a property of having electron or hole drift mobility, or a charge transporting compound residue. Another definition is the Time-Of-Flight method or the like. It is a structural unit or a charge transporting compound residue capable of obtaining a detection current resulting from charge transport by a known method capable of detecting charge transport performance.
[0072]
In order to introduce the charge transporting structural component into the resin of the present invention, the charge transporting structural component can be incorporated into the siloxane condensate using an organosilicon compound and a reactive charge transporting compound. Here, the reactive charge transporting compound means the organosilicon compound or a charge transporting compound having a reactive group capable of chemically bonding with a silyl group of a vinyl polymer. Hereinafter, the reactive charge transporting compound will be described.
[0073]
Examples of the reactive charge transporting compound include a charge transporting compound having a hydroxyl group, a mercapto group, an amine group, and a silyl group.
[0074]
The charge transporting compound having a hydroxyl group is represented by the following general formula (3).
General formula (3) X- (R7-OH)m
put it here,
X: charge transporting structural group,
R7: Single bond, substituted or unsubstituted alkylene group, arylene group,
m is an integer of 1 to 5.
[0075]
Among them, typical ones are as follows. For example, the triarylamine-based compound has a triarylamine structure such as triphenylamine as a charge transporting structural group = X, and is an alkylene or arylene group extended through the carbon atom constituting X or from X. A compound having a hydroxyl group via is preferably used.
[0076]
Next, synthesis examples of charge transporting compounds having a hydroxyl group will be described.
Synthesis of Compound B-1
[0077]
[Chemical formula 5]
Figure 0003952698
[0078]
Step A
In a four-headed Kolben equipped with a thermometer, a condenser, a stirrer, and a dropping funnel, 49 g of Compound (1) and 184 g of phosphorus oxychloride were added and dissolved by heating. From the dropping funnel, 117 g of dimethylformamide was gradually added dropwise, and then the reaction solution temperature was kept at 85 to 95 ° C., followed by stirring for about 15 hours. Next, the reaction solution was gradually poured into a large excess of warm water and then slowly cooled with stirring.
[0079]
The precipitated crystals were filtered and dried, and then purified by adsorption of impurities with silica gel or the like and recrystallization with acetonitrile to obtain compound (2). Yield was 30 g.
Step B
30 g of compound (2) and 100 ml of ethanol were added to Kolben and stirred. After gradually adding 1.9 g of sodium borohydride, the liquid temperature was kept at 40 to 60 ° C., and the mixture was stirred for about 2 hours. Next, the reaction solution was gradually poured into about 300 ml of water and stirred to precipitate crystals. After filtration, it was sufficiently washed with water and dried to obtain a compound (3). Yield was 30 g.
[0080]
The charge transporting compound having a mercapto group is represented by the following general formula (4).
General formula (4) X- (R8-SH)m
put it here,
X: charge transporting structural group,
R8: Single bond, substituted or unsubstituted alkylene, arylene group,
m is an integer of 1 to 5.
[0081]
The charge transporting compound having an amine group is represented by the following general formula (5).
General formula (5) X- (R9-NRTenH)m
put it here,
X: charge transporting structural group,
R9: Single bond, substituted, unsubstituted alkylene, substituted, unsubstituted arylene group,
RTen: Hydrogen atom, substituted, unsubstituted alkyl group, substituted, unsubstituted aryl group,
m is an integer of 1 to 5.
[0082]
Among charge transporting compounds having an amino group, primary amine compounds (—NH2), Two hydrogen atoms may react with the organosilicon compound and be linked to a siloxane structure. Secondary amine compound (-NHRTen), One hydrogen atom reacts with the organosilicon compound and RTenMay be a group remaining as a branch, a group causing a crosslinking reaction, or a group containing a charge transport material.
[0083]
Furthermore, the charge transporting compound having a silyl group is represented by the following general formula (6).
General formula (6)
X-(-R1-Si (R11)3-a(R12)a)n
In the formula, X is a charge transporting structural group, and R11Represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group, and R12Represents a hydrolyzable group or a hydroxyl group, R1Represents a substituted or unsubstituted alkylene group. a represents an integer of 1 to 3, and n represents an integer.
[0084]
Typical examples of the general formulas (3) to (6) are shown below.
[0085]
[Chemical 6]
Figure 0003952698
[0086]
[Chemical 7]
Figure 0003952698
[0087]
[Chemical 8]
Figure 0003952698
[0088]
[Chemical 9]
Figure 0003952698
[0089]
The reactive charge transporting compound of the present invention is preferably a compound having a plurality of reactive groups in the same molecule. Accordingly, the reactivity of the reactive charge transporting compound with the organosilicon compound is improved, and good charge transporting properties are imparted to the resin layer of the present invention.
[0090]
The charge transporting structural component of the resin layer resin of the present invention refers to a chemical structural component corresponding to the charge transporting structural group X in the general formulas (3) to (6). As a specific compound structure of the charge transporting structural group X, for example, as hole transport type CTM, xazole, oxadiazole, thiazole, triazole, imidazole, imidazolone, imidazoline, bisimidazolidine, styryl, hydrazone, benzidine, Chemical structures such as pyrazoline, stilbene compound, amine, oxazolone, benzothiazole, benzimidazole, quinazoline, benzofuran, acridine, phenazine, aminostilbene, poly-N-vinylcarbazole, poly-1-vinylpyrene, poly-9-vinylanthracene And a charge transporting structural group.
[0091]
On the other hand, as an electron transport type CTM, succinic anhydride, maleic anhydride, phthalic anhydride, pyromellitic anhydride, meritic anhydride, tetracyanoethylene, tetracyanoquinodimethane, nitrobenzene, dinitrobenzene, trinitrobenzene, tetranitrobenzene, Nitrobenzonitrile, picryl chloride, quinone chlorimide, chloranil, bromanyl, benzoquinone, naphthoquinone, diphenoquinone, tropoquinone, anthraquinone, 1-chloroanthraquinone, dinitroanthraquinone, 4-nitrobenzophenone, 4,4'-dinitrobenzophenone, 4-nitro Benzalmalondinitrile, α-cyano-β- (p-cyanophenyl) -2- (p-chlorophenyl) ethylene, 2,7-dinitrofluorene, 2,4,7-trinitroph Luolenone, 2,4,5,7-tetranitrofluorenone, 9-fluorenylidene dicyanomethylenemalononitrile, polynitro-9-fluoronylidenedicyanomethylenemalonodinitrile, picric acid, o-nitrobenzoic acid, p-nitrobenzoic acid Examples thereof include charge transporting structural groups having a chemical structure such as acid, 3,5-dinitrobenzoic acid, pentafluorobenzoic acid, 5-nitrosalicylic acid, 3,5-dinitrosalicylic acid, phthalic acid, and merit acid.
[0092]
The molecular weight of the reactive charge transporting compound used in the present invention is preferably 700 or less and preferably 100 or more. By using a reactive charge transporting compound having a molecular weight of 700 or less, it is possible to form a resin layer with a small increase in residual power and good electrophotographic characteristics and excellent cleaning properties. Furthermore, a reactive charge transporting compound having a molecular weight of 450 or less and 100 or more is preferred.
[0093]
The charge transport performance-imparting group X is shown as a monovalent group in the above formula, but the reactive charge transport compound to be reacted with the organosilicon compound and the siloxane condensate component has two or more reactive functional groups. May be bonded as a bi- or higher-valent crosslink group in the resin, or may be bonded as a pendant group.
[0094]
The resin layer of the present invention contains a resin having an organic polymer component, a siloxane condensate component, a charge transporting structural component, and an antioxidant structural component, and these resins in the resin layer are bonded to each other by a chemical bond. The entire resin layer is formed of a resin layer having a crosslinked structure.
[0095]
The ratio of the charge transporting structural component to the total mass of the organic polymer component and the siloxane condensate component of the resin is preferably 1: 0.01-10. When the mass ratio of the charge transporting structural component is small, the electrophotographic characteristics (charging, sensitivity, residual potential characteristics, etc.) at the time of repeated use are deteriorated, and when it is large, the film strength is lowered.
[0096]
The mass ratio of the organic polymer component, siloxane condensate component, charge transporting structural component, and antioxidant structural component of the resin is siloxane condensate component 0.25-4, charge transporting structural component 0 with respect to organic polymer component 1. 0.02 to 50 and an antioxidant structure component having a mass ratio of 0.01 to 1 are preferable. When the mass ratio of the siloxane condensate component is small, the film strength is lowered. On the other hand, when the mass ratio is large, the cleaning property is deteriorated and the blade is easily turned over. In addition, the adhesion to the lower photosensitive layer is deteriorated. When the mass ratio of the charge transporting structural component is small, the electrophotographic characteristics (charging, sensitivity, residual potential characteristics, etc.) at the time of repeated use are deteriorated, and when it is large, the film strength is lowered. When the mass ratio of the antioxidant structure component is small, the electrophotographic characteristics (charging, sensitivity, residual potential characteristics, etc.) at the time of repeated use are deteriorated, and when it is large, the film strength is lowered.
[0097]
The film thickness of the resin layer of the present invention is 0.03 to 30 μm, preferably 0.03 to 10 μm, and most preferably 0.1 to 5 μm. In particular, when the resin layer of the present invention is used as a protective layer, it is desirable that the protective layer has a thickness of 0.03 to 10 μm, preferably 0.1 to 5 μm. When the protective layer is the resin layer of the present invention, even if the thickness of the protective layer is relatively thick, without lowering the electrostatic characteristics such as sensitivity and residual potential, which has been a problem in the past, Abrasion resistance, toner cleaning performance and stability against turning over of the cleaning blade can be improved. Furthermore, a clear image can be obtained even in a high humidity environment.
[0098]
In the resin layer of the present invention, metal oxide particles may be blended within a range that does not impair the effects of the present invention. By blending the metal oxide particles, the wear resistance of the resin layer of the present invention can be further improved, and the cleaning performance of the toner and the stability against turning up of the cleaning blade can be improved.
[0099]
The primary particle size of the metal oxide particles is preferably 5 nm to 500 nm. These metal oxide particles are usually synthesized by a liquid phase method and can be obtained as colloidal particles. Examples of metal atoms include Si, Ti, Al, Cr, Zr, Sn, Fe, Mg, Mn, Ni, Cu and the like.
[0100]
The metal oxide particles preferably have a group reactive with the organosilicon compound on the surface of the particles. Examples of the reactive group include a hydroxyl group and an amino group. By using metal oxide particles having such reactive groups, a composite resin layer in which the siloxane condensation component of the resin of the present invention and the surface of the metal oxide particles are chemically bonded is formed, and blade cleaning or the like is performed. It is possible to form a resin layer having good electrophotographic characteristics that hardly wears against abrasion. As a compounding quantity, 0.1-30 mass% of the resin layer total mass is preferable. If the blending amount exceeds 30% by mass, the cleaning performance deteriorates and the image in a high humidity environment deteriorates.
[0101]
The resin layer may contain organic fine particles and the like. By blending these, the surface energy of the resin layer can be reduced, and the cleaning characteristics can be improved. Examples of the organic fine particles include a fluororesin, a silicone resin, an acrylic resin, and an olefin resin. Particularly preferable examples include a fluororesin such as polytetrafluoroethylene and polyvinylidene fluoride, and an olefin resin such as polyethylene and polypropylene. . The organic fine particles may be used alone or in combination.
[0102]
The size of the organic fine particles is 0.01 to 1.0 μm, preferably 0.01 to 0.3 μm, as the average volume particle size or the maximum length of the projected particle image. The blending amount of the organic fine particles is preferably 0.1 to 30% by mass with respect to the total mass of the resin layer. If the blending amount exceeds 30% by mass, the sensitivity of the photoreceptor is lowered, and the residual potential of the photoreceptor is increased and fogging occurs during repeated use.
[0103]
In addition to the antioxidant structural component as the resin structural component, an antioxidant having a hindered phenol, hindered amine, thioether or phosphite partial structure can be added to the resin layer in the present invention. It is effective for improving stability and image quality.
[0104]
Examples of the antioxidant having a hindered phenol structure include compounds described in JP-A-1-118137 (P7 to P14), but the present invention is not limited thereto.
[0105]
Examples of the antioxidant having a hindered amine structure include compounds described in JP-A-1-118138 (P7 to P9), but the present invention is not limited thereto.
[0106]
The following are examples of typical antioxidant compounds.
[0107]
[Chemical Formula 10]
Figure 0003952698
[0108]
Embedded image
Figure 0003952698
[0109]
Embedded image
Figure 0003952698
[0110]
Embedded image
Figure 0003952698
[0111]
Examples of the antioxidants that have been commercialized include the following compounds such as “Irganox 1076”, “Irganox 1010”, “Irganox 1098”, “Irganox 245”, “Irganox 1330”, “ "Irganox 3114", "Irganox 1076", "3,5-di-t-butyl-4-hydroxybiphenyl" or more hindered phenols, "Sanol LS2626", "Sanol LS765", "Sanol LS2626", "Sanol LS770 "," Sanol LS744 "," Tinuvin 144 "," Tinuvin 622LD "," Mark LA57 "," Mark LA67 "," Mark LA62 "," Mark LA68 "," Mark LA63 "or more hindered amine system," Smilizer TPS " , ”Smilizer P-D or higher thioether type, “Mark 2112”, “Mark PEP-8”, “Mark PEP-24G”, “Mark PEP-36”, “Mark 329K”, “Mark HP-10” or higher phosphite type Can be mentioned. Of these, hindered phenols and hindered amine antioxidants are particularly preferred. As addition amount of antioxidant, it is preferable to use 0.1-10 mass parts with respect to 100 mass of total mass of resin layer solid content.
[0112]
Next, it describes about the manufacturing method of the said resin layer.
In the present invention, the resin layer may be formed by any method as long as the resin layer as described above is formed. Below, it describes about the manufacturing method of the typical resin layer of this invention.
[0113]
The resin layer of the present invention is formed by applying a coating solution containing an organic polymer having an antioxidant structure component and having a silyl group, an organosilicon compound, and a reactive charge transporting compound on the photosensitive layer and then curing. can do.
[0114]
The resin layer of the present invention may also be formed by applying a coating solution containing an organic polymer having an antioxidant structure component and a siloxane condensate component and a reactive charge transporting compound on the photosensitive layer and then curing. Can be formed.
[0115]
Specifically, a coating solution in which a vinyl polymer having a hindered amine group or a hindered phenol group and having a silyl group is mixed with an organosilicon compound and a reactive charge transporting compound may be applied and cured, A vinyl polymer having a hindered amine group or hindered phenol group and a silyl group is mixed with an organosilicon compound to form a siloxane condensate in the side chain of the vinyl polymer in advance, and then the organosilicon compound and reactive charge transport A coating solution mixed with a functional compound may be applied and cured.
[0116]
By the curing, the siloxane condensate is three-dimensionalized. The siloxane condensate and the vinyl polymer having a hindered amine group or hindered phenol group in the side chain, and the reactive charge transporting compound are bonded via a silyl group or a reactive group. Chemical bonding results in the formation of a resin layer with good wear resistance, adhesion to the photosensitive layer and good cleaning properties.
[0117]
In any of the above production methods, the mass ratio of the organic silicon compound, the siloxane condensate, the vinyl polymer having an antioxidant structure component and the silyl group, and the reactive charge transporting compound in the coating solution can be obtained. It is sufficient that the mass ratio of the vinyl polymer component, the siloxane condensate component, the charge transporting structural component, and the antioxidant structural component in the protective layer is within the above range. When the compound (2) is used, the mass ratio of the organosilicon compound, the hindered amine group or hindered phenol group-containing vinyl polymer having a silyl group, and the reactive charge transporting compound is 100: 25 to 400: 1. A mass ratio of ˜1000 is preferred.
[0118]
Actually, without performing a reaction between the organosilicon compound and the vinyl polymer having a silyl group, a commercially available reaction product of the organosilicon compound and a vinyl polymer having a hindered amine group and a silyl group in the side chain, for example, A glass layer HPC7506 (manufactured by JSR Corporation: side chain silyl group acrylic resin) may be used to mix the reactant solution with an organosilicon compound and a reactive charge transporting compound to produce a resin layer coating solution. .
[0119]
In order to promote the reaction of organosilicon compound, hindered amine group or hindered phenol group and vinyl polymer having silyl group, reactive charge transporting compound, metal chelate in coating liquid or in the process of forming coating liquid It is preferable to add a compound. Here, the metal chelate compound is a metal chelate compound selected from the group consisting of zirconium, titanium and aluminum (hereinafter referred to as metal chelate compound (III)). The metal chelate compound (III) promotes hydrolysis and / or partial condensation reaction of the organosilicon compound with a vinyl polymer having a silyl group and a reactive charge transporting compound to form a three-component cocondensate. It is thought that the action which promotes is made.
[0120]
Examples of such metal chelate compounds (III) include compounds represented by general formulas (7), (8), (9), or partial hydrolysates of these compounds.
[0121]
General formula (7) Zr (ORFive)p(R6COCHCOR7)4-p
General formula (8) Ti (ORFive)q(R6COCHCOR7)4-q
Formula (9) Al (ORFive)r(R6COCHCOR7)3-r
R in the general formulas (7), (8), (9)FiveAnd R6Are each independently a monovalent hydrocarbon group having 1 to 6 carbon atoms, specifically, an ethyl group, an n-propyl group, an i-propyl group, an n-butyl group, a sec-butyl group, or a t-butyl group. N-pentyl group, n-hexyl group, cyclohexyl group, phenyl group and the like, and R7Is RFiveAnd R6In addition to the monovalent hydrocarbon group having 1 to 6 carbon atoms, as well as the alkoxy group having 1 to 16 carbon atoms, specifically, methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, i-propoxy group, n- A butoxy group, a sec-butoxy group, a t-butoxy group, a lauryloxy group, a stearyloxy group and the like are shown. P and q are integers of 0 to 3, and r is an integer of 0 to 2.
[0122]
Specific examples of such metal chelate compounds (III) include tri-n-butoxy ethylacetoacetate zirconium, di-n-butoxy bis (ethylacetoacetate) zirconium, n-butoxy tris (ethylacetoacetate). Zirconium chelate compounds such as zirconium, tetrakis (n-propylacetoacetate) zirconium, tetrakis (acetylacetoacetate) zirconium, tetrakis (ethylacetoacetate) zirconium; di-i-propoxy bis (ethylacetoacetate) titanium, di-i -Titanium chelate compounds such as propoxy bis (acetylacetate) titanium, di-i-propoxy bis (acetylacetone) titanium; di-i-propoxy ethylacetoacetate aluminum , Di-i-propoxy acetylacetonate aluminum, i-propoxy bis (ethylacetoacetate) aluminum, i-propoxy bis (acetylacetonato) aluminum, tris (ethylacetoacetate) aluminum, tris (ethyl acetate) Examples thereof include aluminum chelate compounds such as aluminum, tris (acetylacetonato) aluminum, monoacetylacetonate-bis (ethylacetoacetate) aluminum, and the like. Among these compounds, tri-n-butoxy ethyl acetoacetate zirconium, di-i-propoxy bis (acetylacetonate) titanium, di-i-propoxy ethyl acetoacetate aluminum, tris (ethyl acetoacetate) aluminum preferable. These metal chelate compounds (III) can be used alone or in admixture of two or more.
[0123]
The amount of the metal chelate compound (III) added is the solid content of the coating liquid such as an organosilicon compound, a siloxane condensate, a vinyl polymer having a silyl group, and a reactive charge transporting compound. The amount of the component remaining after drying is 0.01 to 20% by mass, preferably 0.5 to 20% by mass, based on the total mass. If the amount of the metal chelate compound (III) is too small, the protective layer resin may not be three-dimensionalized. On the other hand, if the amount is too large, the pot life of the coating liquid is deteriorated.
[0124]
The curing conditions after applying the coating solution for the resin layer depend on the reactivity of the organosilicon compound used, but it is preferable to dry at 60 to 150 ° C. for 30 minutes to 6 hours.
[0125]
In order to accelerate these curing reactions, an organic solvent is preferably present. As the organic solvent usable here, alcohols, aromatic hydrocarbons, ethers, ketones, esters and the like are suitable. The amount of the organic solvent used is not limited to the organosilicon compound, and is prepared according to the purpose of use.
[0126]
As the solvent for accelerating the curing reaction, a solvent that uniformly dissolves an organosilicon compound, a vinyl polymer having a silyl group, and a charge transporting compound having a reactive group is preferably used. As these solvents, alcohols, aromatic hydrocarbons, ethers, ketones, esters and the like are used, and the solvents exemplified below are particularly preferable.
[0127]
As the alcohol solvent, alcohol having 1 to 4 carbon atoms, that is, methanol, ethanol, n-propanol, iso-propanol, n-butanol, iso-butanol, sec-butanol, and tert-butanol are preferably used.
[0128]
As the non-alcohol solvent, ketone solvents such as ethyl methyl ketone, methyl isopropyl ketone, and methyl isobutyl ketone are preferably used.
[0129]
In the resin layer coating solution, a curing accelerator can be added if necessary.
[0130]
Curing accelerators include alkali metal salts such as naphthenic acid, octylic acid, nitrous acid, sulfurous acid, aluminate and carbonic acid; alkaline compounds such as sodium hydroxide and potassium hydroxide; alkyltitanic acid, phosphoric acid and p-toluenesulfone Acid, phthalic acid and other acidic compounds; ethylenediamine, hexanediamine, diethylenetriamine, triethylenetetramine, tetraethylenepentamine, piperidine, piperazine, metaphenylenediamine, ethanolamine, triethylamine, various modified amines used as curing agents for epoxy resins, γ-aminopropyltriethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) -aminopropyltrimethoxysilane, γ- (2-aminoethyl) -aminopropylmethyldimethoxysilane, γ-anilinopropyltrimethoxy Amine compounds, such as orchids, (CFourH9)2Sn (OCOC11Htwenty three)2, (CFourH9)2Sn (OCOCH = CHCOOCHThree)2, (CFourH9)2Sn (OCOCH = CHCOOCFourH9)2, (C8H17)2Sn (OCOC11Htwenty three)2, (C8H17)2Sn (OCOCH = CHCOOCHThree)2, (C8H17)2Sn (OCOCH = CHCOOCFourH9)2, (C8H17)2Sn (OCOCH = CHCOOC8H17)2, Sn (OCOCC8H17)2Carboxylic acid type organotin compounds such asFourH9)2Sn (SCH2COO)2, (CFourH9)2Sn (SCH2COOC8H17)2, (C8H17)2Sn (SCH2COO)2, (C8H17)2Sn (SCH2CH2COO)2, (C8H17)2Sn (SCH2COOCH2CH2OCOCH2S)2, (C8H17)2Sn (SCH2COOCH2CH2CH2CH2OCOCH2S)2, (C8H17)2Sn (SCH2COOC8H17)2, (C8H17)2Sn (SCH2COOC12Htwenty five)2,
[0131]
Embedded image
Figure 0003952698
[0132]
Mercaptide-type organotin compounds such as
[0133]
Embedded image
Figure 0003952698
[0134]
Sulfide-type organotin compounds such as;
(CFourH9)2SnO, (C8H17)2SnO, (CFourH9)2SnO, (C8H17)2Organic tin compounds such as reaction products of organotin oxides such as SnO and ester compounds such as ethyl silicate, ethyl silicate 40, dimethyl maleate, diethyl maleate and dioctyl phthalate are used.
[0135]
The addition amount of the curing accelerator in the coating solution is 0.1 to 20 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the coating solution solid content (the solid content means a component remaining after drying in the coating solution component), Preferably it is 0.5-100 mass parts. If the amount is too small, the strength of the film may be reduced. On the other hand, if the amount is too large, the pot life of the coating liquid is deteriorated.
[0136]
Moreover, the above-mentioned metal oxide particles, organic fine particles, and antioxidants can be added to the coating solution as necessary to produce the resin layer of the present invention.
[0137]
In the present invention, an organic solvent can be used in order to adjust the total solid concentration of the resin layer coating solution and also adjust the viscosity. As such an organic solvent, it is preferable to use organic solvents such as alcohols, aromatic hydrocarbons, ethers, ketones and esters. Examples of the alcohols include monovalent or divalent alcohols, specifically, methanol, ethanol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, sec-butyl alcohol, t-butyl alcohol. , N-hexyl alcohol, n-octyl alcohol, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol mono n-propyl ether, ethylene glycol mono n-butyl ether, ethylene glycol monomethyl acetate Examples include ether and ethylene glycol monoethyl ether acetate. Of these, monovalent saturated aliphatic alcohols having 1 to 8 carbon atoms are preferred. Specific examples of the aromatic hydrocarbons include benzene, toluene, xylene, and the like. Specific examples of the ethers include tetrahydrofuran, dioxane, and the like. Examples include ethyl acetate, n-propyl acetate, n-butyl acetate, propylene carbonate and the like. These organic solvents can be used individually or in mixture of 2 or more types. The method for adding the organic solvent is not particularly limited, and the organic solvent can be added at the time of preparing the surface protection liquid of the present invention and / or at an appropriate stage after the preparation.
[0138]
Next, the structure of the photoreceptor of the present invention other than the resin layer will be described.
The photoconductor having the resin layer of the present invention can be applied to an inorganic photoconductor using selenium, amorphous silicon or the like, but for the purpose of the present invention, an organic electrophotographic photoconductor (also referred to as an organic photoconductor) is used. It is preferable to apply a resin layer. In the present invention, the organic photoconductor means an electrophotographic photoconductor configured to have an organic compound having either a charge generation function or a charge transport function essential for the configuration of the electrophotographic photoconductor, It contains all known organic electrophotographic photoreceptors such as a photoreceptor composed of a known organic charge generating material or organic charge transport material, a photoreceptor composed of a polymer complex with a charge generating function and a charge transport function.
[0139]
The layer structure of the organophotoreceptor is not particularly limited. On the conductive support, an intermediate layer, a charge generation layer, a charge transport layer, or a charge generation / charge transport layer (the functions of charge generation and charge transport are the same layer). A layer structure in which a photosensitive layer such as a layer) is provided, or a layer structure in which a protective layer is further provided thereon is well known, and the resin layer of the present invention can be applied to each of the layers described above. However, among these, it is preferable to adopt a configuration in which the resin layer of the present invention is applied to the protective layer constituting the surface layer.
[0140]
Conductive support
The conductive support used in the photoreceptor of the present invention may be either a sheet or a cylinder, but a cylindrical conductive support is more preferable for designing an image forming apparatus in a compact manner.
[0141]
The cylindrical conductive support of the present invention means a cylindrical support necessary for forming an endless image by rotating, and the straightness is in the range of 0.1 mm or less and the deflection is 0.1 mm or less. A conductive support is preferred. Exceeding the roundness and shake range makes it difficult to form a good image.
[0142]
As the conductive material, a metal drum such as aluminum or nickel, a plastic drum deposited with aluminum, tin oxide, indium oxide or the like, or a paper / plastic drum coated with a conductive substance can be used. As a conductive support, the specific resistance is 10 at room temperature.ThreeΩcm or less is preferable.
[0143]
As the conductive support used in the present invention, one having an alumite film that has been sealed on the surface thereof may be used. The alumite treatment is usually performed in an acidic bath such as chromic acid, sulfuric acid, oxalic acid, phosphoric acid, boric acid, sulfamic acid, etc., but anodizing treatment in sulfuric acid gives the most preferable result. In the case of anodizing treatment in sulfuric acid, the sulfuric acid concentration is preferably 100 to 200 g / L, the aluminum ion concentration is 1 to 10 g / L, the liquid temperature is about 20 ° C., and the applied voltage is preferably about 20 V. It is not limited. The average film thickness of the anodized film is usually 20 μm or less, particularly preferably 10 μm or less.
[0144]
Middle class
In the present invention, an intermediate layer having a barrier function may be provided between the conductive support and the photosensitive layer.
[0145]
In the present invention, in order to improve the adhesion between the conductive support and the photosensitive layer, or to prevent charge injection from the support, an intermediate layer (including an undercoat layer) is provided between the support and the photosensitive layer. Including) can also be provided. Examples of the material for the intermediate layer include polyamide resins, vinyl chloride resins, vinyl acetate resins, and copolymer resins containing two or more of these resin repeating units. Of these subbing resins, a polyamide resin is preferable as a resin capable of reducing the increase in residual potential due to repeated use. The film thickness of the intermediate layer using these resins is preferably 0.01 to 0.5 μm.
[0146]
The intermediate layer most preferably used in the present invention includes an intermediate layer using a curable metal resin obtained by thermally curing an organometallic compound such as a silane coupling agent or a titanium coupling agent. As for the film thickness of the intermediate | middle layer using curable metal resin, 0.1-2 micrometers is preferable.
[0147]
Photosensitive layer
The photosensitive layer configuration of the photoreceptor of the present invention may be a single layer photosensitive layer configuration in which a charge generation function and a charge transport function are provided on one layer on the intermediate layer. It is preferable that the generation layer (CGL) and the charge transport layer (CTL) be separated. By adopting a configuration in which the functions are separated, an increase in the residual potential due to repeated use can be controlled to be small, and other electrophotographic characteristics can be easily controlled according to the purpose. In the negatively charged photoconductor, it is preferable that a charge generation layer (CGL) is formed on the intermediate layer, and a charge transport layer (CTL) is formed thereon. In the positively charged photoconductor, the order of the layer configuration is the reverse of that in the negatively charged photoconductor. The most preferred photosensitive layer structure of the present invention is a negatively charged photoreceptor structure having the function separation structure.
[0148]
The structure of the photosensitive layer of the function-separated negatively charged photoreceptor will be described below.
Charge generation layer
Charge generation layer: The charge generation layer contains a charge generation material (CGM). Other substances may contain a binder resin and other additives as necessary.
[0149]
A known charge generation material (CGM) can be used as the charge generation material (CGM). For example, a phthalocyanine pigment, an azo pigment, a perylene pigment, an azulenium pigment, or the like can be used. Among these, the CGM that can minimize the increase in residual potential due to repeated use has a three-dimensional and potential structure that can form a stable aggregate structure among a plurality of molecules. Specifically, a phthalocyanine having a specific crystal structure. CGM of pigments and perylene pigments. For example, CGM such as titanyl phthalocyanine having a maximum peak at a Bragg angle 2θ of 27.2 ° with respect to Cu-Kα ray and benzimidazole perylene having a maximum peak at 2θ of 12.4 has little deterioration due to repeated use. Potential increase can be reduced.
[0150]
When a binder is used as the CGM dispersion medium in the charge generation layer, a known resin can be used as the binder, but the most preferred resins include formal resin, butyral resin, silicone resin, silicone-modified butyral resin, phenoxy resin, and the like. Can be mentioned. The ratio of the binder resin to the charge generating material is preferably 20 to 600 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. By using these resins, the increase in residual potential associated with repeated use can be minimized. The thickness of the charge generation layer is preferably 0.01 μm to 2 μm.
[0151]
Charge transport layer
Charge transport layer: The charge transport layer contains a charge transport material (CTM) and a binder resin in which CTM is dispersed to form a film. Other substances may contain additives such as antioxidants as necessary.
[0152]
A known charge transport material (CTM) can be used as the charge transport material (CTM). For example, a triphenylamine derivative, a hydrazone compound, a styryl compound, a benzidine compound, a butadiene compound, or the like can be used. These charge transport materials are usually dissolved in a suitable binder resin to form a layer. Among these, the CTM capable of minimizing the increase in residual potential due to repeated use has a high mobility and an ionization potential difference from the combined CGM of 0.5 (eV) or less, preferably 0 .25 (eV) or less.
[0153]
The ionization potential of CGM and CTM is measured with a surface analyzer AC-1 (manufactured by Riken Keiki Co., Ltd.).
[0154]
Examples of the resin used for the charge transport layer (CTL) include polystyrene, acrylic resin, methacrylic resin, vinyl chloride resin, vinyl acetate resin, polyvinyl butyral resin, epoxy resin, polyurethane resin, phenol resin, polyester resin, alkyd resin, and polycarbonate. Resin, silicone resin, melamine resin, and copolymer resin containing two or more of repeating units of these resins. In addition to these insulating resins, high molecular organic semiconductors such as poly-N-vinylcarbazole can be used.
[0155]
Most preferred as a binder for these CTLs is a polycarbonate resin. The polycarbonate resin is most preferable in improving the dispersibility and electrophotographic characteristics of CTM. The ratio of the binder resin to the charge transport material is preferably 10 to 200 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the binder resin. The thickness of the charge transport layer is preferably 10 to 40 μm.
[0156]
Protective layer
By providing the resin layer of the present invention on the surface of the photoreceptor as a protective layer, a photoreceptor having the most preferred layer structure of the present invention can be obtained.
[0157]
Examples of the solvent or dispersion medium used for layer formation of the intermediate layer and photosensitive layer of the present invention include n-butylamine, diethylamine, ethylenediamine, isopropanolamine, triethanolamine, triethylenediamine, N, N-dimethylformamide, acetone, and methyl ethyl ketone. , Methyl isopropyl ketone, cyclohexanone, benzene, toluene, xylene, chloroform, dichloromethane, 1,2-dichloroethane, 1,2-dichloropropane, 1,1,2-trichloroethane, 1,1,1-trichloroethane, trichloroethylene, tetrachloroethane , Tetrahydrofuran, dioxolane, dioxane, methanol, ethanol, butanol, isopropanol, ethyl acetate, butyl acetate, dimethyl sulfoxide, methyl cellosolve, etc. And the like. Although this invention is not limited to these, Dichloromethane, 1, 2- dichloroethane, methyl ethyl ketone, etc. are used preferably. These solvents may be used alone or as a mixed solvent of two or more.
[0158]
Next, as a coating processing method for producing the electrophotographic photosensitive member of the present invention, coating processing methods such as dip coating, spray coating, and circular amount regulation type coating are used. In order to prevent the lower layer film from being dissolved as much as possible, and in order to achieve uniform coating processing, it is preferable to use a coating processing method such as spray coating or circular amount regulation type (a circular slide hopper type is a typical example). It is most preferable that the protective layer of the present invention uses the circular amount regulation type coating method. The circular amount regulation type coating is described in detail in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 58-189061.
[0159]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an image forming apparatus as an example of the image forming method of the present invention.
In FIG. 1, reference numeral 50 denotes a photosensitive drum (photosensitive member) which is an image bearing member, which is a photosensitive member coated with an organic photosensitive layer on the drum and coated with the resin layer of the present invention, and is grounded. Driven and rotated clockwise. Reference numeral 52 denotes a scorotron charger (charging means) for uniformly charging the circumferential surface of the photosensitive drum 50 by corona discharge. Prior to the charging by the charger 52, the peripheral surface of the photosensitive member may be discharged by performing exposure by the pre-charging exposure unit 51 using a light emitting diode or the like in order to eliminate the history of the photosensitive member in the previous image formation.
[0160]
After uniform charging of the photoreceptor, image exposure based on the image signal is performed by an image exposure device (image exposure means) 53. The image exposure unit 53 in this figure uses a laser diode (not shown) as an exposure light source. Scanning on the photosensitive drum is performed by the light whose optical path is bent by the reflection mirror 532 through the rotating polygon mirror 531 and the fθ lens, and an electrostatic latent image is formed.
[0161]
Here, the reversal development of the present invention means that the surface of the photoconductor is uniformly charged by the charger 52 and the image exposed area, that is, the exposed portion potential (exposed portion region) of the photoconductor is developed (means). This is an image forming method for visualizing. On the other hand, the unexposed portion potential is not developed by the developing bias potential applied to the developing sleeve 541.
[0162]
The electrostatic latent image is then developed by a developing device (developing means) 54. A developing device 54 containing a developer composed of toner and carrier is provided on the periphery of the photosensitive drum 50, and development is performed by a developing sleeve 541 that contains a magnet and rotates while holding the developer. The inside of the developing device 54 is composed of developer agitating / conveying members 544 and 543, a conveying amount regulating member 542 and the like, and the developer is agitated and conveyed and supplied to the developing sleeve. Controlled by member 542. The transport amount of the developer varies depending on the linear speed and the specific gravity of the applied electrophotographic photosensitive member, but is generally 20 to 200 mg / cm.2Range.
[0163]
The developer comprises, for example, a carrier in which ferrite is used as a core and an insulating resin is coated around the carrier, a colorant such as carbon black, a charge control agent, and the low molecular weight polyolefin of the present invention using the above-mentioned styrene acrylic resin as a main material. The toner is composed of toner obtained by externally adding colored particles to silica, titanium oxide, and the like. The developer is transported to the development area with the layer thickness regulated by a transport amount regulating member, and development is performed. At this time, usually, development is performed by applying a DC bias between the photosensitive drum 50 and the developing sleeve 541 and, if necessary, an AC bias voltage. Further, the developer is developed in contact with or not in contact with the photoreceptor. The potential of the photoconductor is measured by providing a potential sensor 547 above the development position as shown in FIG.
[0164]
The recording paper P is fed to the transfer area by the rotation operation of the paper feed roller 57 when the transfer timing is ready after the image formation.
[0165]
In the transfer area, the toner on the photosensitive member is transferred to the recording paper P fed by a transfer electrode (transfer means) 58 that imparts a charge having a polarity opposite to that of the toner.
[0166]
Next, the recording paper P is neutralized by a separation electrode (separation means) 59, separated from the peripheral surface of the photosensitive drum 50, and conveyed to a fixing device (fixing means) 60, where the heating roller 601 and the pressure roller 602 are heated and heated. After the toner is welded by the pressure, the toner is discharged to the outside of the apparatus via the discharge roller 61. The transfer electrode 58 and the separation electrode 59 are retracted away from the peripheral surface of the photosensitive drum 50 after the recording paper P has passed to prepare for the next toner image formation.
[0167]
On the other hand, after the recording paper P is separated, the photosensitive drum 50 removes and cleans residual toner by pressure contact of the blade 621 of the cleaning device (cleaning means) 62, and again performs charge removal by the pre-charge exposure unit 51 and charging by the charger 52. Then, the next image forming process is started.
[0168]
Reference numeral 70 denotes a detachable process cartridge in which a photoconductor, a charger, a transfer device, a separator, and a cleaning device are integrated.
[0169]
The image forming method and the image forming apparatus of the present invention are generally applicable to electrophotographic apparatuses such as electrophotographic copying machines, laser printers, LED printers, and liquid crystal shutter printers, but also display, recording, and light printing using electrophotographic technology. It can also be widely applied to apparatuses such as plate making and facsimile.
[0170]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in detail, the aspect of this invention is not limited to this. In the text, “part” means “part by mass”.
[0171]
Production of photoreceptor 1
<Underlayer>
Titanium chelate compound (TC-750, manufactured by Matsumoto Pharmaceutical) 30g
Silane coupling agent (KBM-503, Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.) 17g
150 ml of 2-propanol
It apply | coated so that it might become a film thickness of 0.5 micrometer on the cylindrical electroconductive support body of (phi) 100mm using the coating liquid of the said composition.
[0172]
<Charge generation layer>
Figure 0003952698
Were mixed for 10 hours using a sand mill to prepare a charge generation layer coating solution. This coating solution was applied onto the undercoat layer by a dip coating method to form a charge generation layer having a thickness of 0.2 μm.
[0173]
<Charge transport layer>
Charge transport material (N- (4-methylphenyl) -N- {4- (β-phenylstyryl) phenyl} -p-toluidine) 225 g
Polycarbonate (viscosity average molecular weight 30,000) 300g
Antioxidant (Exemplary Compound 1-3) 6 g
Dichloromethane 2000ml
Were mixed and dissolved to prepare a charge transport layer coating solution. This coating solution was applied onto the charge generation layer by a dip coating method to form a charge transport layer having a dry film thickness of 20 μm.
[0174]
<Protective layer: resin layer of the present invention>
100 parts of vinyl polymer solution A
70 parts of methyltrimethoxysilane
30 parts dimethyldimethoxysilane
100 parts of i-butyl alcohol
Butyl cellosolve 75 parts
Di-i-propoxyethyl acetoacetate aluminum 10 parts
Were mixed and stirred well, and then 30 parts of pure water was added dropwise with stirring and reacted at 60 ° C. for 4 hours. Next, the mixture was cooled to room temperature, 50 parts of the reactive charge transporting compound (B-1) and 5 parts of aluminum trisacetylacetonate were added and stirred to prepare a coating solution. A photosensitive layer having the resin layer of the present invention as a protective layer is formed by forming a protective layer having a thickness of 3 μm on the charge transporting layer on the charge transporting layer using a circular amount-regulating coating device and curing the coating liquid at 120 ° C. for 1 hour. Body 1 was produced.
[0175]
Production of photoconductor 2
<Protective layer: resin layer of the present invention>
Photoreceptor 2 having the resin layer of the present invention as a protective layer in the same manner as Photoreceptor 1 except that 2 parts of an antioxidant (Sanol LS2626, Sankyo Co., Ltd.) was added to the coating solution used for the protective layer in Photoreceptor 1. Was made.
[0176]
Production of photoreceptor 3
<Protective layer: resin layer of the present invention>
The resin layer of the present invention is used as a protective layer in the same manner as in the photoreceptor 1 except that the reactive charge transporting compound of the coating solution used for the protective layer in the photoreceptor 1 is changed from (B-1) to (B-2). A photoconductor 3 having the following characteristics was prepared.
[0177]
Production of photoconductor 4
<Protective layer: resin layer of the present invention>
The resin layer of the present invention is used as the protective layer in the same manner as in the photosensitive member 1 except that the reactive charge transporting compound of the coating solution used for the protective layer in the photosensitive member 1 is changed from (B-1) to (Si-1). A photoconductor 3 having the following characteristics was prepared.
[0178]
Production of photoreceptor 5
<Protective layer: resin layer of the present invention>
Photoreceptor 5 having the resin layer of the present invention as a protective layer was prepared in the same manner as for photoreceptor 3, except that vinyl polymer solution B was used instead of vinyl polymer solution A used for the protective layer in photoreceptor 1. .
[0179]
Production of photoreceptor 6
The process up to the charge transport layer in the photoreceptor 1 was similarly performed.
[0180]
<Protective layer: resin layer of the present invention>
100 parts of vinyl polymer solution A
100 parts of methyltrimethoxysilane
100 parts of i-butyl alcohol
Butyl cellosolve 75 parts
Di-i-propoxyethyl acetoacetate aluminum 10 parts
Were mixed and stirred well, and then 30 parts of pure water was added dropwise with stirring and reacted at 60 ° C. for 4 hours. Next, after cooling to room temperature, 50 parts of the reactive charge transporting compound (B-1) and 5 parts of titanium chelate (TC-750, manufactured by Matsumoto Pharmaceutical Co., Ltd .: diisopropoxy titanium bisethyl acetoacetate) are added and stirred, and the coating solution Was prepared. A photosensitive layer having the resin layer of the present invention as a protective layer is formed by forming a protective layer having a thickness of 3 μm on the charge transporting layer on the charge transporting layer using a circular amount-regulating coating device, and heating and curing at 120 ° C. for 1 hour. A body 6 was produced.
[0181]
Production of photoconductor 7
The process up to the charge transport layer in the photoreceptor 1 was similarly performed.
[0182]
<Protective layer: resin layer of the present invention>
100 parts of vinyl polymer solution A
80 parts of methyltrimethoxysilane
20 parts of γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane
100 parts of i-butyl alcohol
Butyl cellosolve 75 parts
Di-i-propoxyethyl acetoacetate aluminum 10 parts
Were mixed and stirred well, and then 30 parts of pure water was added dropwise with stirring and reacted at 60 ° C. for 4 hours. Next, the mixture was cooled to room temperature, 50 parts of the reactive charge transporting compound (B-1) and 5 parts of aluminum trisacetylacetonate were added and stirred to prepare a coating solution. A photosensitive layer having the resin layer of the present invention as a protective layer is formed by forming a protective layer having a thickness of 3 μm on the charge transporting layer on the charge transporting layer using a circular amount-regulating coating device, and heating and curing at 120 ° C. for 1 hour. A body 7 was produced.
[0183]
[Comparative example]
Production of photoconductor 8 (photoconductor for comparative example)
<Protective layer: resin layer outside the present invention>
Photoreceptor 8 was prepared in the same manner as Photoreceptor 1, except that vinyl polymer solution C was used instead of vinyl polymer solution A used for the protective layer in Photoreceptor 1.
[0184]
Production of photoconductor 9 (photoconductor for comparative example)
A photoconductor 9 was prepared by performing heat drying at 120 ° C. for 1 hour without providing a protective layer on the photoconductor 1.
[0185]
Evaluation
As an evaluation machine, a digital copying machine Konica 7075 manufactured by Konica (corona charging, laser exposure, reversal development, electrostatic transfer, nail separation, blade cleaning, cleaning auxiliary brush roller adoption process) is used. 9 was installed and evaluated. The cleaning performance and image evaluation were performed by copying an original image in which a character image having a pixel rate of 7%, a human face photo, a solid white image, and a solid black image are each equally divided into A4 neutral paper. In the high temperature and high humidity environment (30 ° C., 80% RH) considered to be the most severe copying conditions, continuous 200,000 copies were made, and halftone, solid white image and solid black image were evaluated. The film thickness wear amount of the photoconductor is calculated from the difference between the initial film thickness and the film thickness after 200,000 copies, and the cleaning property is a solid black image A3 paper 4: solid after finishing 100,000, 150,000 and 200,000 copies. Ten continuous copies of the original image of white image 1 were made, and a determination was made based on whether or not there was a cleaning defect in the solid white portion. The blade turning and the starting torque of the blade were evaluated as follows. Further, the image density was measured by relative reflection density using RD-918 manufactured by Macbeth Co., Ltd., and the initial image and the image after 100,000, 150,000 and 200,000 copies were evaluated.
[0186]
Evaluation criteria
Image density (measured using Macbeth RD-918. Measured with a relative reflection density where the paper reflection density was "0")
A: Solid density of 1.2 or more through 200,000 copies
○: One or more black solid densities of less than 1.2 to 1.0 occur during 200,000 copies
X: One or more sheets with a solid density of less than 1.0 occurred during 200,000 copies
Resolution (determined by ease of distinguishing character images)
○: There is no difference in resolution after the initial and 200,000 copies
Δ: There is a slight decrease in resolution after 200,000 copies in a halftone image
×: Remarkable decrease in resolution after 200,000 copies
Cleanability (10, 10,000 and 200,000 copies are copied continuously on A3 paper and judged by the presence or absence of cleaning failure in the solid white area)
◎: No slipping out with 200,000 sheets
○: No passing through 150,000 sheets
×: Occurrence of passing through less than 100,000 sheets
Blade turning (determined based on whether blade turning occurred during 200,000 copies)
A: Not generated until the end of 200,000 copies
○: Minor turning over at the end of 200,000 copies
×: One or more blade turnings occurred during 200,000 copies
Cleaning blade starting torque
Using a drum cartridge after 200,000 copies, a starting gauge was measured by rotating a torque gauge (MODEL 6BTG: manufactured by TOHNICHI) connected to the drum shaft of the copying machine main body. The measurement was performed 5 times and the average value was adopted.
[0187]
Photoreceptor film thickness reduction
The amount of wear of the photoconductor was determined by obtaining the difference in the average film thickness of the photoconductor measured at the start of the live-action evaluation and at the end of 200,000 copies.
[0188]
Film thickness measurement method
As for the film thickness of the photosensitive layer, 10 portions of the uniform film thickness are randomly measured, and the average value is defined as the film thickness of the photosensitive layer. The film thickness measuring device is an eddy current type film thickness measuring device EDDY560C (manufactured by HELMUT FISCHER GMBTE CO), and the difference in the photosensitive layer thickness before and after the actual shooting test is defined as the amount of film thickness loss.
[0189]
Other evaluation conditions
The other evaluation conditions using the digital copying machine Konica 7075 were set to the following conditions.
[0190]
Charging conditions
Charger: Scorotron charger, initial charge potential of -750V
Exposure conditions
Set the exposure amount so that the potential of the exposed area is -50V.
[0191]
Development conditions
DC bias; -550V
The developer consists of a carrier coated with an insulating resin with ferrite as the core, a styrene acrylic resin as a main material, a coloring agent such as carbon black, a charge control agent, and colored particles comprising the low molecular weight polyolefin of the present invention, silica, oxidation Uses toner developer with titanium added externally.
[0192]
Transcription conditions
Transfer pole; corona charging method
Cleaning conditions
A cleaning blade having a hardness of 70 °, a rebound resilience of 34%, a thickness of 2 (mm), and a free length of 9 mm was brought into contact with the cleaning portion by a weight load method so that the linear pressure was 20 (g / cm) in the counter direction.
[0193]
The evaluation results are shown in Table 1.
[0194]
[Table 1]
Figure 0003952698
[0195]
As is clear from Table 1, the photoconductors 1 to 7 using the resin layer of the present invention as the protective layer balance image characteristics such as image density, resolution, cleaning characteristics, cleaning characteristics such as blade turning, and film thickness loss. Has been improved. On the other hand, in the photoreceptor 8 having the protective layer outside the present invention, the amount of film thickness wear is small, but the starting torque is high, the blade is turned over, and the resolution is also deteriorated. Further, the photoconductor 9 outside the present invention excluding the protective layer has a larger film thickness loss than the photoconductor of the present invention, and is inferior in cleaning properties.
[0196]
【The invention's effect】
As is clear from the above examples, by using the photoreceptor having the resin layer of the present invention and the method for producing the same, the abrasion resistance property against abrasion with a cleaning blade and the like, and the electrophotographic property at the time of repeated use (charging, The image forming method, the image forming apparatus, and the process cartridge can be provided which are improved in sensitivity, residual potential characteristics, and the like, and further excellent in toner cleaning performance and stability with respect to turning of the cleaning blade.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an image forming apparatus as an example of an image forming method of the present invention.
[Explanation of symbols]
50 photoconductor drum (or photoconductor)
51 Pre-charge exposure section
52 Charger
53 Image exposure unit
54 Developer
541 Development Sleeve
543,544 Developer stirring and conveying member
547 Potential sensor
57 Feed roller
58 Transfer electrode
59 Separation electrode (separator)
60 Fixing device
61 Paper discharge roller
62 Cleaning device
70 Process cartridge

Claims (20)

導電性支持体上に樹脂層を有する電子写真感光体において、該樹脂層が有機ポリマー成分、シロキサン縮合体成分、電荷輸送性構造成分、及び酸化防止構造成分を有する樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。An electrophotographic photosensitive member having a resin layer on a conductive support, wherein the resin layer contains a resin having an organic polymer component, a siloxane condensate component, a charge transporting structural component, and an antioxidant structural component. An electrophotographic photoreceptor. 前記酸化防止構造成分がヒンダードアミン基であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photosensitive member according to claim 1, wherein the antioxidant structure component is a hindered amine group. 前記酸化防止構造成分がヒンダードフェノール基であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photoreceptor according to claim 1, wherein the antioxidant structure component is a hindered phenol group. 前記酸化防止構造成分が有機ポリマー成分の側鎖にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photosensitive member according to claim 1, wherein the antioxidant structure component is in a side chain of the organic polymer component. 前記有機ポリマー成分がビニル系ポリマー成分であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photosensitive member according to claim 1, wherein the organic polymer component is a vinyl polymer component. 前記ビニル系ポリマー成分がアクリル系ポリマー成分であることを特徴とする請求項5に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photosensitive member according to claim 5, wherein the vinyl polymer component is an acrylic polymer component. 前記樹脂層が、酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photosensitive member according to claim 1, wherein the resin layer contains an antioxidant. 前記樹脂層が保護層であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体。The electrophotographic photosensitive member according to claim 1, wherein the resin layer is a protective layer. 導電性支持体上に樹脂層を有する電子写真感光体の製造方法において、該樹脂層は酸化防止構造成分及びシリル基を有する有機ポリマーと有機ケイ素化合物と反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を塗布した後、硬化することにより形成されることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。In the method for producing an electrophotographic photosensitive member having a resin layer on a conductive support, the resin layer contains an antioxidant structure component, an organic polymer having a silyl group, an organic silicon compound, and a reactive charge transporting compound. A method for producing an electrophotographic photoreceptor, wherein the electrophotographic photoreceptor is formed by curing after coating. 導電性支持体上に樹脂層を有する電子写真感光体の製造方法において、該樹脂層は酸化防止構造成分及びシロキサン縮合体を有する有機ポリマーと反応性電荷輸送性化合物を含有する塗布液を塗布した後、硬化することにより形成されることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。In the method for producing an electrophotographic photoreceptor having a resin layer on a conductive support, the resin layer is coated with a coating solution containing an antioxidant structure component and an organic polymer having a siloxane condensate and a reactive charge transporting compound. A method for producing an electrophotographic photosensitive member, which is formed by subsequent curing. 前記酸化防止構造成分がヒンダードアミン基であることを特徴とする請求項9又は10に記載の電子写真感光体の製造方法。The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to claim 9, wherein the antioxidant structure component is a hindered amine group. 前記酸化防止構造成分がヒンダードフェノール基であることを特徴とする請求項9又は10に記載の電子写真感光体の製造方法。The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to claim 9, wherein the antioxidant structure component is a hindered phenol group. 前記塗布液に有機ケイ素化合物が含有されることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to claim 10, wherein the coating liquid contains an organosilicon compound. 前記塗布液が金属キレート化合物を含有することを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。The method for producing an electrophotographic photoreceptor according to claim 9, wherein the coating solution contains a metal chelate compound. 前記塗布液中の金属キレート化合物の含有量が塗布液固形分の全質量に対する配合量が0.01〜20質量%であることを特徴とする請求項14に記載の電子写真感光体の製造方法。The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to claim 14, wherein the content of the metal chelate compound in the coating solution is 0.01 to 20% by mass relative to the total mass of the solid content of the coating solution. . 前記金属キレート化合物がアルミニウムキレートであることを特徴とする請求項14又は15に記載の電子写真感光体の製造方法。16. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to claim 14, wherein the metal chelate compound is an aluminum chelate. 前記金属キレート化合物がチタンキレートであることを特徴とする請求項14又は15に記載の電子写真感光体の製造方法。16. The method for producing an electrophotographic photosensitive member according to claim 14, wherein the metal chelate compound is a titanium chelate. 請求項1〜8に記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電工程、像露光工程、現像工程、クリーニング工程の各工程を経ることを特徴とする画像形成方法。9. An image forming method comprising the steps of at least a charging step, an image exposure step, a development step, and a cleaning step using the electrophotographic photosensitive member according to claim 1. 請求項18に記載の画像形成方法を用いることを特徴とする画像形成装置。An image forming apparatus using the image forming method according to claim 18. 電子写真感光体と少なくとも帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段を有する画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジにおいて、請求項1〜8に記載の電子写真感光体と、帯電手段、像露光手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも1つとが一体に組み合わされており、該画像形成装置に出し入れ自由に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。A process cartridge used for an image forming apparatus having an electrophotographic photosensitive member and at least a charging unit, an image exposing unit, a developing unit, and a cleaning unit. A process cartridge characterized in that at least one of the developing means and the cleaning means is integrally combined and can be freely inserted into and removed from the image forming apparatus.
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