JP3952451B2 - Earhead - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、魚釣りに用いる釣竿を構成する竿体、特に、最も穂先側に位置する小径の穂先竿に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多くの釣竿は、複数の竿体を振出形式又は並継形式などで連結して一本の釣竿となっている。これらの各竿体はそれぞれ先細りテーパの施された筒状体であり、近時の多くの竿体はいわゆる繊維強化樹脂から製造されている。各竿体は、最も竿元側に位置する大径の元竿から、順次穂先側に配置される竿体へと小径のものとなっており、最も穂先側に位置する穂先竿が最小径である。
【0003】
このように順次穂先側の竿体ほど小径のものとすることで、釣糸の先端に連結した仕掛けに魚がかかった際に、穂先竿から順次なだらかに釣竿全体が湾曲して、良好な釣り操作を可能としているのである。また、穂先側の最小径の穂先竿が微妙な仕掛けの動きにも反応して、いわばアンテナのように釣人に魚の当たりを知らしめるのである。
【0004】
このような要請から、穂先竿はできるだけ小径化することが求められる。更に鋭敏な穂先竿の反応のために、小径化のみではなく穂先竿たる筒状体の肉厚を薄く設定する努力も図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記要請から、穂先竿は小径化・肉薄化が進められてきたが、このような小径化・肉薄化は一方で穂先竿の物理的強度の低下を招くことにもなり、小径化にも限界が生じている。
本発明の課題は、必要な強度を維持しつつ十分な屈曲性を有する穂先竿を備えた穂先竿を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1の穂先竿は、複数の竿体を連結してなる釣竿において最も穂先側に配置される先細りテーパの施された筒状体である穂先竿であって、ガラス繊維又は炭素繊維を含む強化繊維に合成樹脂を含浸させたものであり、この強化繊維が竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように配置されているプリプレグ素材を、1〜3層分積層させて構成し、前記竿体の長手方向若しくはねじれ方向の剛性を維持する内層と、前記内層の外周に配置され、ポリエステル系繊維からなる不織布に合成樹脂を含浸させた不織布プリプレグを2〜5層分積層させ、曲げ剛性を増加させることなく肉厚を増加させる不織布層とを備えた穂先竿。
【0007】
この穂先竿では、▲1▼ガラス繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグ素材、又は、▲2▼ガラス繊維又は炭素繊維などの強化繊維が竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように配置されたプリプレグ素材から内層が形成される。
この「▲2▼ガラス繊維又は炭素繊維などの強化繊維が竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように配置されたプリプレグ素材」としては、所定の強化繊維を一方向に配向させ合成樹脂を含浸させた2枚のプリプレグをこの強化繊維がそれぞれ竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように配置してこれら2枚のプリプレグを積層して得る方法、若しくは、強化繊維を竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように予め配向させた上で合成樹脂を含浸させてプリプレグ素材を得る方法等が考えられる。このようなプリプレグが1〜3層分積層させることで竿体の長手方向若しくはねじれ方向に対する最低限度の必要な曲げ/ねじれ強度を維持する。
【0008】
一方で、その外周に所定層分だけ不織布プリプレグを積層して構成される不織布層が過度に長手方向の曲げ剛性を増加させることなく、穂先竿の肉厚を増加させて穂先竿に必要な物理的強度を維持している。
発明2の穂先竿は、発明1の穂先竿であって、不織布プリプレグの竿元側端部外周に積層される補助プリプレグ層を更に備える。
【0009】
穂先竿の竿元側に配置される他の竿体と連結するための嵌合部ともなる、穂先竿の竿元側端部に補助プリプレグ層を更に設けることで、かかる部分の補強を図っている。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を採用した釣竿は、図1に示すように、元竿1と、元竿1の穂先側に連結される元上竿2,中竿3,穂先竿4とを有している。これらの各竿体は、所定のプリプレグ素材から構成される先細り筒状部材である。順次竿元側の竿体内部に収納可能な振出形式で連結されており、それぞれの竿体の穂先側端部内周面や竿元側端部外周面は連結時に相互に嵌合するための嵌合部分となっている。なお、この釣竿は4本の竿体から構成しているがこれに限定されるものではなく、竿体の本数は任意に設定可能である。
【0011】
元竿1は、竿元側の周面に設けられたリール6を脱着自在に装着可能なリールシート5と、竿元側端部に脱着自在に装着される尻栓7とを有している。また、各竿体の周面には、軸方向に一定の間隔を隔ててリール5からの釣糸を穂先側に順次案内するための、釣糸ガイド8が配置される。そして、最も穂先側に位置する穂先竿4の穂先側端部にはトップガイド9が装着される。
【0012】
元竿1〜中竿3は、炭素繊維又はガラス繊維等の強化繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグ素材を炉内において焼成して製造される、先細りテーパの施された筒状体である。その製造方法は、例えば、以下のようなものである。まず、所定のテーパが施された芯材を用意する。炭素繊維を軸方向又は周方向に引き揃えた上でエポキシ樹脂を含浸させてシート状に加工したプリプレグシートをこの芯材に巻回する。さらに、必要に応じて同様のプリプレグシート又は他種のプリプレグシート若しくはプリプレグテープを順次巻回して積層する。そして、これらを焼成して一体固化させた後、芯材を引き抜いて、必要な表面処理を行う。また、ある竿体を他の竿体との連結する為の部分となる、ある竿体の竿元側端部又は穂先側端部には必要な嵌合部分が形成される。
【0013】
穂先竿4は、最も穂先側に配置される最小径の竿体である。他の竿体と同様に穂先側ほど小径化する先細り筒状体である。図2に示すように、この穂先竿4は、内周面側に位置する内層10と、外周面側に位置する不織布層11との2層構造である。
内層10はガラス繊維に合成樹脂を含浸させたプリプレグ素材、又は、強化繊維に合成樹脂を含浸させたものであり強化繊維が竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように配置されているプリプレグ素材から構成される。この種のプリプレグにおいて強化繊維を斜行させる角度は、軸方向から±0〜45度、好ましくは20〜45度程度の範囲に設定する。このような範囲に設定することで、良好なねじれ強度等を維持できる。
【0014】
内層10はこれらの素材をシート状若しくはテープ状に加工したものを1〜3層積層させることで形成されている。複数の素材を積層させる場合は、同種の素材のみではなく異なる素材を積層させてもよい。
不織布層11はポリエステル系繊維等から形成した不織布にエポキシ樹脂等を含浸させた不織布プリプレグから構成される。この不織布プリプレグをシート状又はテープ状に加工した上で、この素材を2〜5層分積層させて形成されている。この場合も、複数の素材を積層させる場合は、同種の素材のみではなく異なる素材を積層させてもよい。最終的には、このような素材の積層により、穂先竿4の肉厚は0.1〜0.4mm程度となる。
【0015】
具体的な穂先竿4の製造方法は、以下のようなものである。
図3(a)に示すように、まず、所定のテーパが形成された芯材100の外周にワックス等の離型剤を必要に応じて塗布する。続いて、このマンドレル100に、テープ状に加工したガラス繊維プリプレグ又は強化繊維が正負2方向に斜行しているプリプレグ20を巻回する。このプリプレグ20は1つのシートを1〜3周分だけ芯材100に巻回し若しくは異なる種のプリプレグ20を順次巻回する。
【0016】
このような強化繊維が正負2方向に斜行しているプリプレグ20は、例えば、以下のような方法で準備することができる。第1に、炭素繊維又はガラス繊維を一方向に配向させエポキシ樹脂等を含浸させたプリプレグを2枚用意し、これら2枚のプリプレグをこの強化繊維がそれぞれ竿体の軸方向から正負2方向に斜行するようにクロス状に配置し、これら2枚を積層して当該プリプレグ20を得る方法が挙げられる。第2に、強化繊維を竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように予め配向させた織布とした上で合成樹脂を含浸させて当該プリプレグ20を得る方法である。さらには、相互に略直角方向となるように2方向に強化繊維が織り込まれた上でエポキシ樹脂を含浸させて得たプリプレグ素材を、芯材100に対してその軸方向に斜めに巻回してもよい。
【0017】
続いて、図3(b)に示すように、このように巻回したプリプレグ20の外周に、上述の不織布プリプレグ21を巻回する。このような不織布プリプレグ21を2〜5周回程度に巻回する。この場合も、単一のシート状に加工した不織布プリプレグ21を巻回しても、異なる数種の不織布プリプレグ21を巻回してもよい。
【0018】
なお、更に、不織布プリプレグ21の竿元側端部に部分的に他のプリプレグ素材を1〜数周分だけ巻回してもよい。中竿3と連結するための嵌合部分を構成する為に必要な場合に巻回する。
このように巻回した不織布プリプレグ21の外周に、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレンからなる保護用テープを巻回して竿素材を得る。このようにして得られた竿素材を炉内において焼成し、芯材100を抜き取り、保護用テープを剥離する。そして、両端部を切り落として所定の長さとした上で表面を研磨処理等する。
【0019】
このように製造される穂先竿4では、内層10が穂先竿4の長手方向若しくはねじれ方向に対する最低限度の必要な曲げ/ねじれ強度を維持する。また、その外周に形成された不織布層11が過度に長手方向の曲げ強度を増加させることなく、穂先竿4の肉厚を増加させて穂先竿4に必要な物理的強度を維持している。こうして、良好な屈曲性を備えた穂先竿4となっている。
【0020】
[他の実施形態]
(a)上記実施形態では、各竿体の外部に釣糸ガイド8を配置したいわゆる外通し竿について説明しているが、竿体内部に釣糸通路を形成した中通し竿にこの穂先竿を用いることも可能である。この場合は、釣糸が挿通するために必要な筒状体の内部空間の径を維持し、また、必要に応じて穂先竿内周面に釣糸を支持する釣糸支持突起を形成してもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、必要な強度を備えつつ良好な屈曲性を有する穂先竿が提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用した釣竿の全体図。
【図2】図1の穂先竿4の断面図
【図3】図1の穂先竿4の製造工程を示した図。
【符号の説明】
4 穂先竿
10 内層
11 不織布層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a rod constituting a fishing rod used for fishing, and more particularly, to a small-diameter point rod positioned closest to the tip.
[0002]
[Prior art]
Many conventional fishing rods form a single fishing rod by connecting a plurality of rods in a swing-out manner or a cascade manner. Each of these casings is a cylindrical body with a tapered taper, and many recent casings are manufactured from so-called fiber reinforced resin. Each rod has a small diameter from the large-diameter marsh located closest to the head side to the rods sequentially arranged on the tip side. is there.
[0003]
In this way, by gradually reducing the diameter of the rod on the tip of the tip, when the fish hits the device connected to the tip of the fishing line, the entire fishing rod curves gradually and gradually from the tip of the fishing rod, and good fishing operation Is possible. In addition, the tip of the tip with the smallest diameter on the tip side reacts to subtle movements of the device, so that the fisher is informed of the catch of the fish like an antenna.
[0004]
From such a request, it is required to make the ear buds as small as possible. In addition, for the reaction of the sharp tip, not only reducing the diameter but also making efforts to set the thickness of the tubular body that is the tip of the tip thin.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In response to the above request, the diameter and thickness of the koji rice bran have been reduced, but this reduction in diameter and thinning also leads to a decrease in the physical strength of the koji koji, and there is a limit to the reduction in diameter. Has occurred.
An object of the present invention is to provide a scissors with a scissors having sufficient flexibility while maintaining a necessary strength.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The tip rod of the invention 1 is a tip rod that is a cylindrical body with a tapered taper that is disposed closest to the tip of a fishing rod formed by connecting a plurality of rods, and includes a glass fiber or a carbon fiber. The fiber is impregnated with a synthetic resin, and a prepreg material in which the reinforcing fibers are arranged so as to be inclined in two positive and negative directions from the axial direction of the casing is constituted by laminating 1 to 3 layers , an inner layer for maintaining the longitudinal or torsional stiffness of the rod body, is disposed on the outer periphery of the inner layer, a nonwoven fabric prepregs impregnated with synthetic resin nonwoven fabric made of polyester fibers are laminated 2-5 layers min, top rod that includes a nonwoven layer Ru increasing the thickness without increasing the bending stiffness.
[0007]
In this tip, (1) prepreg material in which glass fiber is impregnated with synthetic resin, or (2) reinforcing fiber such as glass fiber or carbon fiber is skewed in the positive and negative directions from the axial direction of the casing. An inner layer is formed from the arranged prepreg material.
This "(2) prepreg material in which reinforcing fibers such as glass fiber or carbon fiber are skewed in two positive and negative directions from the axial direction of the housing" is synthesized by aligning predetermined reinforcing fibers in one direction. A method in which two prepregs impregnated with resin are arranged so that the reinforcing fibers are inclined in two positive and negative directions from the axial direction of the casing, and these two prepregs are laminated, or A method of obtaining a prepreg material by impregnating with a synthetic resin after pre-orientation so as to be inclined in two positive and negative directions from the axial direction of the housing is conceivable. By laminating 1 to 3 layers of such a prepreg, the minimum required bending / twisting strength in the longitudinal direction or twist direction of the casing is maintained.
[0008]
On the other hand, the nonwoven fabric layer formed by laminating the nonwoven fabric prepreg for the predetermined number of layers on the outer periphery increases the thickness of the spikelet without excessively increasing the bending stiffness in the longitudinal direction, and the physical properties required for the spikelet Maintains the desired strength.
The spikelet of the
[0009]
By further providing an auxiliary prepreg layer at the heel-side end of the head heel, which is also a fitting part for connecting with other skeletons arranged on the heel-side of the head heel, reinforcement of such a part is aimed at Yes.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIG. 1, the fishing rod employing the first embodiment of the present invention has a marine rod 1, an
[0011]
The main rod 1 has a
[0012]
The main rods 1 to 3 are cylindrical bodies with a tapered taper manufactured by firing a prepreg material in which a reinforcing fiber such as carbon fiber or glass fiber is impregnated with a synthetic resin in a furnace. The manufacturing method is as follows, for example. First, a core material having a predetermined taper is prepared. A prepreg sheet, which is made by sheeting carbon fibers in the axial direction or circumferential direction and then impregnated with an epoxy resin and processed into a sheet, is wound around this core material. Further, similar prepreg sheets or other types of prepreg sheets or prepreg tapes are sequentially wound and laminated as necessary. And after baking these and solidifying them integrally, the core material is pulled out and necessary surface treatment is performed. In addition, a necessary fitting portion is formed at the base side end portion or the tip side end portion of a certain casing, which is a portion for connecting a certain casing to another casing.
[0013]
The
The
[0014]
The
The
[0015]
A specific method for producing the
As shown in FIG. 3A, first, a release agent such as wax is applied to the outer periphery of the
[0016]
The
[0017]
Subsequently, as shown in FIG. 3B, the above-described
[0018]
Further, another prepreg material may be partially wound around the base side end of the
A protective tape made of polyethylene terephthalate or polypropylene is wound around the outer periphery of the
[0019]
In the
[0020]
[Other Embodiments]
(A) In the above embodiment, a so-called external threaded rod is described in which a fishing line guide 8 is arranged outside each rod. However, this point rod is used for a through rod having a fishing line passage formed inside the rod. Is also possible. In this case, the diameter of the internal space of the cylindrical body necessary for the fishing line to be inserted may be maintained, and a fishing line support protrusion for supporting the fishing line may be formed on the inner surface of the tip rod as necessary.
[0021]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the tip cocoon which has favorable flexibility while providing required intensity | strength can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall view of a fishing rod adopting a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the
[Explanation of symbols]
4
Claims (2)
ガラス繊維又は炭素繊維を含む強化繊維に合成樹脂を含浸させたものであり、前記強化繊維が竿体の軸方向から正負2方向に斜行するように配置されているプリプレグ素材を、1〜3層分積層させて構成し、前記竿体の長手方向若しくはねじれ方向の剛性を維持する内層と、
前記内層の外周に配置され、ポリエステル系繊維からなる不織布に合成樹脂を含浸させた不織布プリプレグを2〜5層分積層させ、曲げ剛性を増加させることなく肉厚を増加させる不織布層と
を備えた穂先竿。In a fishing rod formed by connecting a plurality of rods, a tip rod that is a cylindrical body with a tapered taper that is arranged on the most tip side,
A prepreg material in which a reinforcing fiber containing glass fiber or carbon fiber is impregnated with a synthetic resin, and the reinforcing fiber is disposed so as to be inclined in two positive and negative directions from the axial direction of the casing , An inner layer that is constructed by laminating layers and maintains rigidity in the longitudinal direction or torsional direction of the casing ;
Is disposed on the outer periphery of the inner layer, a nonwoven fabric prepregs impregnated with synthetic resin nonwoven fabric made of polyester fibers are laminated 2-5 layers min, and a bending nonwoven layer Ru increasing the thickness without increasing the stiffness A hot pot with prepared.
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