JP3952257B2 - Automatic transmission - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機に係わり、特に、油圧サーボ部の構成部品としてリテーナを用いているブレーキを備えた自動変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述した自動変速機として、例えば特開2000-65089号公報の車両用の自動変速機が知られている。
この公報の要部を、図7及び図8を参照して説明する。この自動変速機の装置ケース300内には、遊星歯車機構302の回転の伝達経路を変更するクラッチ304及びブレーキ306が配置されている。なお、符号307で示す部材は、他のクラッチのドラムである。
【0003】
ブレーキ306は、クラッチ304の外周側に配置されており、変速機ケース300の内周面に形成したスプライン溝300aと前記ドラム307との間に係合して交互に並べて配置した多数の摩擦板310a,310bと、これら摩擦板310a,310bの一端側端部に並べて配置したディッシュプレート312と、装置ケース300に設けた油路300bから制御油圧を供給することでディッシュプレート312を押し付けて摩擦板310a,310bを締結させる油圧サーボ部314とを備えている。
【0004】
油圧サーボ部314は、リテーナ316と、このリテーナ316とで油圧室を画成し、この油圧室に制御油圧が供給されると移動しディッシュプレ―ト312に直接当接して押し付けるピストン318と、ピストン318に対し摩擦板310a,310bの締結が解除する方向に付勢力を与えるリターンスプリング320とを備えている。
【0005】
ここで、リテーナ316は、図8にも示すように、外周壁316aと内周壁316bとの間に端面周壁316cを設けたドラム形状の部材であり、端面周壁316cに、変速機ケース300に設けた油路300bに通じる油孔316dが設けられている。また、リテーナ316の外周壁316aには、一個の回り止め部材324が固定されている。
【0006】
そして、変速機ケース300の内周面には、各摩擦板310a,310bの外周に設けた凹凸の凸部が入り込む前述したスプライン溝300aが所定のピッチ間隔で形成されているが、リテーナ316の外周壁316bに固定した回り止め部材324を、特定のスプライン溝300aの奥に挿入して係合させることで、リテーナ316を、回転を拘束しながら装置ケース300の内壁に連結している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したリテーナ316の回り止め部材324を、特定のスプライン溝300a以外のスプライン溝322に誤って係合してしまうと、変速機ケース300に設けた油路300bに端面周壁316cに設けた油孔316dが対応せず、リテーナ316の誤組み付けが発生しやすい。
【0008】
また、前述したリテーナ316の回り止め部材324は、スプライン溝300aの奥に挿入して係合させているだけなので、振動により回り止め部材324が軸方向(図7の左方)に移動することで、リテーナ316が変速機ケース300の内壁から離れてガタツキが発生するおそれがある。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、特に、ブレーキの油圧サーボ機構を構成しているリテーナの誤組み付けを防止するとともに、リテーナのガタツキを防止することができる自動変速機を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
したがって、本願の請求項1記載の自動変速機は、変速機ケース内に回転自在に配設した入力軸と同心に配設され、この入力軸の回転を変速して伝達する遊星歯車機構と、この遊星歯車機構の回転の伝達経路を変更するクラッチとブレーキとを有し、前記ブレーキは、前記変速機ケースの内周面に沿って配置されており、前記変速機ケースの内周面の周方向に所定のピッチで形成した摩擦板用スプライン溝及び前記遊星歯車機構の1要素に連結したドラムのスプライン溝に係合して配置されている複数の摩擦板と、制御油圧の供給により前記摩擦板の締結動作を行う油圧サーボ機構とを備えている自動変速機において、前記油圧サーボ機構は、環状の外周壁及び環状の内周壁の間に端面周壁を設けたドラム形状をなし、前記端面周壁に油孔を設けて前記変速機ケースの内壁に当接して配置されているリテーナと、このリテーナとで油圧室を画成し、該油圧室に変速機ケースに設けた油路から制御油圧を供給すると移動して前記摩擦板を押し付けるピストンとを備えているとともに、前記変速機ケースの内周面の前記摩擦板用スプライン溝と異なる位置に、該摩擦板用スプライン溝のピッチを整数で乗算しても一致せず、或いは、前記ピッチを整数で除算しても一致しない角度のピッチで、少なくとも2箇所の回り止め部材用スプライン溝が設けられており、前記リテーナの外周壁にも、前記2箇所の回り止め部材用スプライン溝のピッチと同一のピッチとした少なくとも2個の回り止め部材が固定されており、前記少なくとも2箇所の回り止め部材用スプライン溝に前記少なくとも2個の回り止め部材を係合して前記リテーナを変速機ケース内に配置すると、前記端面周壁に設けた前記油孔が前記変速機ケースに設けた油路に連通するようにした。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の自動変速機において、前記ブレーキ内に、前記回り止め部材用スプライン溝に係合した前記回り止め部材の軸方向の移動を拘束する軸方向拘束部材を配置した。
さらに、請求項3記載の発明は、請求項2記載の自動変速機において、前記複数の摩擦板の前記油圧サーボ機構側の端部にディッシュプレートを並べて配置し、前記油圧サーボ機構に前記摩擦板の締結が解除する方向に付勢力を加える皿バネ形状のリターンスプリングを配置し、前記ディッシュプレートと前記リターンスプリングの外周縁部との間にスナップリングを介在させ、且つ、当該スナップリングを前記回り止め部材の軸方向の端部に当接させることで、該スナップリングを軸方向拘束部材として使用した。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用し得る自動変速機の全体構成を断面を示す。また、図2は、自動変速機のギヤトレインをスケルトンで示す。
この自動変速機は、図1及び図2に示すように、いわゆる3軸構成とされ、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)車又はリヤエンジン・リヤドライブ(RR)車用の横置式トランスアクスルの形態を有し、さらに変速機構としては、前進6速・後進1速を実現するギヤトレインを備えている。
【0012】
自動変速機は、ミッションケース180内に、互いに並列的に配置された第1軸である入力軸50、カウンタ軸401、ドライブシャフト453a,453bの各軸上に変速ユニットやギヤ等の各種要素が配設された構成を有する。
入力軸50は、図示しないエンジンからトルクコンバータ230を介してトルクが入力され、且つ出力側をトルクコンバータ230側に設けており、また、カウンタ軸401は、入力軸50に平行に配置され、この入力軸50の出力ギヤと噛み合ったカウンタギヤ400を有し、さらに、ドライブシャフト453a,453bを支持するデフケース451には、カウンタ軸401のカウンタギヤ400を介してトルク伝達されるファイナルギヤ452が設けられている。ここで、ドライブシャフト453a,453bは、具体的には、差動歯車により差動回転する左右軸である。
【0013】
自動変速機は、図1及び図2に示すように、入力軸50の周りに、変速ユニットが設けられている。
この変速ユニットは、入力軸50の減速回転と非減速回転とを入力として複数の変速回転を出力する第1の遊星歯車機構10と、入力軸50の回転を減速させて出力する第2の遊星歯車機構30と、第2の遊星歯車機構30及び第1の遊星歯車機構10の2つの異なるサンギヤ11,12との間にそれぞれ介挿された締結及び解放自在の第1及び第3のクラッチ60及び80と、入力軸50と第1の遊星歯車機構10のキャリア14との間に介挿された締結及び解放自在の第2のクラッチ70と、第1の遊星歯車機構10のサンギヤ11及びキャリア13にブレーキ力を作用させる第1及び第2のブレーキ100及び110と、第2のブレーキ110と並列に介挿されたワンウェイクラッチ90とを備えている。また、自動変速機は、第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80に対応して配置される第1,第2及び第3の油圧サーボ機構120,130及び140と、第1及び第2のブレーキ100及び110に対応して配置される第4及び第5の油圧サーボ機構150及び160とを備えている。
【0014】
第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80並びに第1及び第2のブレーキ100及び110は、摩擦部材による多板構成とされており、第1のクラッチ60は、第2の遊星歯車機構30の外周側近傍に配置され、その後方近傍に第3のクラッチ80が配置され、第2のクラッチ70は、ミッションケース180の前端部に配置され、第1のブレーキ100は、第1のクラッチ60とミッションケース180の内周面との間に配置され、第2のブレーキ110は、第1の遊星歯車機構10とミッションケース180の内周面との間に配置されている。また、ワンウェイクラッチ90は、第1のブレーキ100と第2のブレーキ110との間に配置されている。
【0015】
さらに、入力軸50には、軸内油路51が形成されており、この軸内油路51に潤滑油を供給することにより、第1及び第2の遊星歯車機構10及び30、第1、第2及び第3のクラッチ60,70及び80、並びに第1及び第2のブレーキ100及び110の摩擦部材間の潤滑が行われる。
第1の遊星歯車機構10は、図1に示すように、カウンタドライブギヤ170の後方近傍に配置されており、図2に示すように、大径のサンギヤ11、小径のサンギヤ12、キャリア13,14及びリングギヤ17の4つの変速要素からなる。第1の遊星歯車機構10は、ロングピニオン15が大径のサンギヤ11に噛合し、ショートピニオン16が小径のサンギヤ12に噛合し、ロングピニオン15がリングギヤ17の内歯と噛合するラビニヨ式で構成されている。
【0016】
大径のサンギヤ11及び小径のサンギヤ12は、第2の遊星歯車機構30を介して入力軸50からの入力がなされる減速回転の入力要素をなす。すなわち、小径のサンギヤ12は、第1のクラッチ60に連結されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされ、また、大径のサンギヤ11は、第3のクラッチ80に連結されて、第2の遊星歯車機構30からの入力がなされる。また、大径のサンギヤ11は、第1のブレーキ100によりミッションケース180に固定可能とされている。
【0017】
キャリア13,14は、互いに噛合するロングピニオン15とショートピニオン16とを支持しており、入力軸50からの入力が直接なされる非減速回転の入力要素をなす。
キャリア14は、第2のクラッチ70を介して入力軸50に連結され、キャリア13は、第2のブレーキ110によりミッションケース180に固定可能とされるとともに、ワンウェイクラッチ90によりミッションケース180に一方向の回転のみが可能とされている。ここで、ワンウェイクラッチ90は、係合方向が第1速時の反力トルク支持方向に設定されて第2のブレーキ110の機能を発揮するものである。また、リングギヤ17は出力要素をなし、カウンタドライブギヤ170に連結されており、カウンタドライブギヤ170は、第1の遊星歯車機構10と第2のクラッチ70との間に位置しており、入力軸50とは切離された中間隔壁195に回転自在に支持されている。
【0018】
第2の遊星歯車機構30は、図1に示すように、第1の遊星歯車機構10の後方近傍に配置されており、図2に示すように、サンギヤ31、リングギヤ32及びキャリア33の3つの変速要素からなる。第2の遊星歯車機構30は、サンギヤ31が後述するミッションケース180のサイドカバー200に形成されたスリーブ部材210に固定され、リングギヤ32が入力要素として入力軸50に連結され、キャリア33が出力要素として第1及び第2のクラッチ60及び70を介して、第1の遊星歯車機構10に接続されている。そして、サンギヤ31及びリングギヤ32は、はすば歯車で構成されている。
【0019】
カウンタギヤ400は、入力軸50と平行でこの入力軸50に比較して短尺なカウンタ軸401の後端側に固定された入力軸50のカウンタドライブギヤ170に噛合する大径のカウンタドリブンギヤ402と、カウンタ軸401においてカウンタドリブンギヤ402より前端側に固定された出力要素としての小径のリダクションギヤ403とを備えている。ここで、カウンタ軸401は、両端が第1及び第2の軸受404a,404bにより回転自在に支持されている。このカウンタギヤ400は、カウンタドリブンギヤ402及びリダクションギヤ403により、入力軸50からの出力を減速するとともに、反転させてディファレンシャル装置450に伝達することで、適宜の減速比を得るようにしている。
【0020】
ディファレンシャル装置450は、デフケース451に固定されたファイナルギヤ452をカウンタギヤ400のリダクションギヤ403に噛合させ、デフケース451内に配置された差動歯車の差動回転が左右軸(ドライブシャフト)453a,453bに出力される構成とされている。このディファレンシャル装置450は、ミッションケース180及びその前端に取付けられたコンバータハウジング231に支持されている。
【0021】
ミッションケース180は、入力軸50及びこれに取付けられている各要素、カウンタギヤ400並びにディファレンシャル装置450を収納可能な形状として形成されている。ミッションケース180は、大別して、ケース本体190とその後端を覆うサイドカバー200とから構成されている。
ケース本体190は、各軸上の各要素を収納するように最適形状に形成された周壁により筒状に構成されている。すなわち、ケース本体190は、入力軸50の外周側を覆って入力軸50を収納する円筒状の第1軸収納部191と、図1で第1軸収納部191の右上部に連接して設けられ、カウンタ軸401の外周側を覆うと共に、カウンタ軸401の後端面を覆ってカウンタ軸401を収納する第2軸収納部192と、図4で第1軸収納部191の右下部に設けられ、一方のドライブシャフト453aの外周側を覆うようにして収納する第3軸収納部193とを備えている。
【0022】
第1軸収納部191には、第1及び第2の遊星歯車機構10及び30、第1,第2及び第3のクラッチ60,70及び80、並びに第1及び第2のブレーキ100及び110等で構成される変速ユニットが収納され、且つ出力ギヤとなるカウンタドライブギヤ170が前面側に配設されており、第2軸収納部192には、カウンタドライブギヤ170に噛合するカウンタドリブンギヤ402及びその前面側に配置されたデフドライブピニオンギヤ403で構成されるカウンタギヤ400のみが設けられていることにより、第1軸収納部191の後端側が第2軸収納部192の後端側より大きく後方に突出されている。また、第1軸収納部191の後端開口面に、略皿形状のサイドカバー200が複数のボルト221により取付けられている。
【0023】
第2軸収納部192は、カウンタ軸401の後端面を覆う部分の内側面に取付けられた第1の軸受404aにより、カウンタ軸401の一端を回転自在に支持している。第3軸収納部193は、第2軸収納部192におけるカウンタ軸401の後端面を覆う部分に連接された部分に、ドライブシャフト453aを外部に出すための開口部が形成されている。
【0024】
また、ケース本体190の前端面を閉塞するように、オイルポンプ240を収納したオイルポンプケース241及びオイルポンプカバー242が配置されている。ケース本体190の前端には、オイルポンプケース241の前方に位置して、コンバータハウジング231が取付けられており、コンバータハウジング231の内側にトルクコンバータ241が配置されている。
【0025】
サイドカバー200には、その内側面に、入力軸50を回転自在に支持すると共に、第1及び第3のクラッチ60及び80と第2の遊星歯車機構30を支持するスリーブ部材210が取付けられている。
以上のような構成を有する自動変速機は、図示しない電子制御装置と油圧制御装置とによる制御で、運転者により選択されたレンジに応じた変速段の範囲で車両負荷に基づき、前進6速(1ST〜6TH)、後進1速(REV)の変速を行う。前進6速、後進1速を行う際の動作については以下のようになる。なお、図3は各クラッチ及びブレーキの係合及び解放(○印で係合、無印で解放を表す)で達成される変速段を図表化して示す。
【0026】
第1速(1ST)は、第1のクラッチ60とワンウェイクラッチ90の締結により達成される。この場合、第1速では、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径のサンギヤ12に入力され、ワンウェイクラッチ90の締結によりミッションケース180に係止されたキャリア14に反力を取って、リングギヤ17の最大減速比の減速回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。なお、エンジンコースト時には、キャリア13にかかる反力トルクが逆転するので、図3で括弧付きの○で示すように、第2のブレーキ110を締結させる。
【0027】
また、第2速(2ND)は、第1のクラッチ60と第1のブレーキ100の締結により達成される。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径のサンギヤ12に入力され、第1のブレーキ100の締結によりミッションケース180に固定された大径のサンギヤ11に反力を取って、リングギヤ17の減速回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。このときの減速比は、第1速(1ST)より小さくなる。
【0028】
また、第3速(3RD)は、第1のクラッチ60と第3のクラッチ80との同時締結により達成される。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80と第1のクラッチ60経由で同時に大径のサンギヤ11と小径のサンギヤ12に入力され、第1の遊星歯車機構10が直結状態となるため、両サンギヤ11,12への入力回転と同じリングギヤ17の回転が、入力軸50の回転に対しては減速された回転として、カウンタドライブギヤ170に出力される。
【0029】
また、第4速(4TH)は、第1のクラッチ60と第2のクラッチ70との同時締結により達成される。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第1のクラッチ60経由で小径のサンギヤ12に入力され、他方で入力軸50から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転がキャリア14に入力され、2つの入力回転の中間の回転が、入力軸50の回転に対しては僅かに減速されたリングギヤ17の回転としてカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0030】
また、第5速(5TH)は、第2のクラッチ70と第3のクラッチ80との同時締結により達成される。この場合、一方で入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80経由で大径のサンギヤ11に入力され、他方で入力軸50から第2のクラッチ70経由で入力された非減速回転がキャリア14に入力され、リングギヤ17の入力軸50の回転より僅かに増速された回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0031】
また、第6速(6TH)は、第2のクラッチ70と第1のブレーキ100の締結により達成される。この場合、入力軸50から第2のクラッチ70経由で非減速回転がキャリア14にのみ入力され、第1のブレーキ100の締結によりミッションケース180に固定されたサンギヤ11に反力を取るリングギヤ17の更に増速された回転がカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0032】
また、後進(REV)は、第3のクラッチ80と第2のブレーキ110の締結により達成される。この場合、入力軸50から第2の遊星歯車機構30を経て減速された回転が第3のクラッチ80経由でサンギヤ11に入力され、第2のブレーキ110の締結によりミッションケース180に固定されたキャリア14に反力を取るリングギヤ17の逆転がカウンタドライブギヤ170に出力される。
【0033】
次に、図4は、本発明に係る第2のブレーキ110と、周囲に配置されている第1及び第3のクラッチ60,80等の具体的な構成を軸方向の半断面図であり、図5及び図6は、第2のブレーキ110の要部を示す図である。
第1のクラッチ60は、クラッチハブ61と、このクラッチハブ61のフランジ部61aの先端側外周を囲むように配置されているクラッチドラム62と、クラッチハブ62のフランジ部61aの先端側外周及びクラッチドラム62の先端側内周に交互に配設された摩擦板63,64と、摩擦板63、64の締結状態及び開放状態を制御する油圧サーボ機構120とで構成されている。
【0034】
前記クラッチハブ61は、入力軸50に対して径方向外方に延在する前記フランジ部61aと、このフランジ部61aの内径部から軸方向に延在し、ブッシュ65を介して入力軸50の外周に回転自在に支持されているハブ円筒部61bとを備えており、このハブ円筒部61bの先端部に、第1の遊星歯車機構10の小径のサンギヤ12の内周部がスプライン結合で連結されている。そして、第1の遊星歯車機構10の大径のサンギヤ11は、小径のサンギヤ12に対して軸方向にずれた位置(図4の左方)においてブッシュ66を介してハブ円筒部61bの外周に回転自在に支持されている。なお、フランジ部61a、大径のサンギヤ11及び小径のサンギヤ12の軸方向の間に配置されている符号67a,67b,67cの部材は、大径のサンギヤ11及び小径のサンギヤ12の軸方向の移動を保持しているスラスト軸受である。
【0035】
第3のクラッチ80は、クラッチドラム81と、このクラッチドラム81の内周側に配設され、第1のクラッチ60のクラッチドラム62に固定されたクラッチハブ82と、これらクラッチドラム81及びクラッチハブ82間に交互に配設された摩擦板83,84と、シェルコネクティング85とで構成されている。シェルコネクティング85は円盤形状の部材であり、内周端部が大径のサンギヤ11の軸方向後端部に固着され、外周端部がクラッチドラム81の端部にスプライン結合されている。
【0036】
第2のブレーキ110は、前述したように第1の遊星歯車機構10とミッションケース180(ケース本体190)の内周面との間に配置されているが、ケース本体190の内周面には、図5に示すように、周方向に所定のピッチαの角度で複数の摩擦板用スプライン溝190aが軸方向に延在して設けられているとともに、それら摩擦板用スプライン溝190aと異なる位置のケース本体190の内周面に、前記摩擦板用スプライン溝190aのピッチαと異なる角度のピッチβで、2個の回り止め部材用スプライン溝190bが軸方向に延在して設けられている。ここで、回り止め部材用スプライン溝190bのピッチβは、摩擦板用スプライン溝190aのピッチαを整数倍しても、一致しない角度である。
【0037】
そして、第2のブレーキ110の構成は、図4に示すように、前記ケース本体190の内周面の摩擦板用スプライン溝190aと第1の遊星歯車機構10のキャリア13に連結しているドラム111との間に係合して交互に並べて配置し、外周に設けた凹凸の凹部を摩擦板用スプライン溝190a及びドラム111のスプラインに係合している多数の摩擦板112,113と、これら摩擦板112,113の一端側端部に並べて配置したディッシュプレート114と、ケース本体190に設けた油路190cから制御油圧を供給することでディッシュプレート114を押し付けて摩擦板112,113を締結させる前述した第5の油圧サーボ機構160とを備えている。
【0038】
第5の油圧サーボ機構160は、ケース本体190の内壁に当接して配置したリテーナ161と、このリテーナ161とで油圧室を画成し、この油圧室にケース本体190に設けた油路190cから制御油圧が供給されると移動してディッシュプレ―ト114に直接当接して押し付けるピストン162と、ピストン162に対して摩擦板112,113の締結が解除する方向に付勢力を与える皿バネ形状のリターンスプリング163とを備えている。
【0039】
ここで、リテーナ161は、図5にも示すように、外周壁161aと内周壁161bとの間に端面周壁161cを設けたドラム形状の部材であり、端面周壁161cに油孔161dが設けられている。
また、リテーナ161の外周壁161aに、2個の回り止め部材164が固定されている。これら回り止め部材164は、前述した回り止め部材用スプライン溝190bのピッチβと同一のピッチで外周壁161aに固定されており、これら2箇所の回り止め部材用スプライン溝190bに、2個の回り止め部材164を係合した状態でリテーナ161をケース本体190の内壁に当接すると、ケース本体190の油路190cに油孔161dが対応する。
【0040】
また、図6に示すように、リターンスプリング163の外周縁部とディッシュプレート114との間にはスナップリング165が配置されており、リターンスプリング163及びディッシュプレート114によりスナップリング165の軸方向の移動が拘束されている。
次に、図4から図6に示した具体的な構成を参照しながら、本実施形態の作用効果を説明する。
【0041】
ケース本体190の内周面には、所定のピッチαの角度で複数の摩擦板用スプライン溝190aが設けられているとともに、それら摩擦板用スプライン溝190aと異なる位置に、前記摩擦板用スプライン溝190aのピッチαを整数倍しても同一の角度とならないピッチβで2箇所の回り止め部材用スプライン溝190bが設けられており、これら回り止め部材用スプライン溝190bに、リテーナ161の外周壁161aに固定した2個の回り止め部材164を1つの方法でしか係合できないので、リテーナ161をケース本体190の内壁に組み付ける際の誤った作業、すなわち、ケース本体190の油路190cに油孔161dが対応しないといったことを確実に防止することができる。
【0042】
また、回り止め部材用スプライン溝190bに係合している2個の回り止め部材164は、リターンスプリング163及びディッシュプレート114により軸方向の移動が拘束されているスナップリング165の側面に当接しているので、振動により回り止め部材164が軸方向に移動することがない。このため、リターンスプリング163及びディッシュプレート114の間にスナップリング165を介在させるといった簡単な構成で、回り止め部材164と一体のリテーナ161がケース本体190内壁から離れてガタツキが発生するといった不都合を防止できる。
【0043】
したがって、本実施形態は、第2のブレーキ110のリテーナ161の誤組み付けを防止することができるとともに、リテーナ161のガタツキを確実に防止することができる。
なお、本実施形態では、回り止め部材用スプライン溝190bのピッチβを、摩擦板用スプライン溝190aのピッチαを整数倍しても一致しない大きな角度としたが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、逆に、回り止め部材用スプライン溝190bのピッチβを、摩擦板用スプライン溝190aのピッチαより小さな角度であり、前記ピッチαを整数で除算しても一致しない角度に設定しても、同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
また、本実施形態においては、自動変速機を前進6速を実現するギヤトレインを構成しているが、これに限定されるものではなく、前進5速以下又は7速以上の自動変速機にも本発明を適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の請求項1記載の自動変速機によると、変速機ケースの内周面の摩擦板用スプライン溝と異なる位置に、摩擦板用スプライン溝のピッチを整数で乗算しても一致せず、或いは、前記ピッチを整数で除算しても一致しない角度のピッチで、少なくとも2箇所の回り止め部材用スプライン溝を設け、リテーナの外周壁にも、2箇所の回り止め部材用スプライン溝のピッチと同一のピッチとした少なくとも2個の回り止め部材を固定し、少なくとも2箇所の回り止め部材用スプライン溝に少なくとも2個の回り止め部材を係合してリテーナを変速機ケース内に配置すると、端面周壁に設けた油孔が変速機ケースに設けた油路に連通するようにしたので、回り止め部材用スプライン溝に、リテーナの外周壁に固定した回り止め部材を1つの方法でしか係合できないので、リテーナを装置ケースの内壁に組み付ける際の誤った作業、装置ケースの油路に、リテーナの油孔が対応しないといったことを確実に防止することができる。
【0046】
また、請求項2、3記載の発明によると、回り止め部材用スプライン溝に係合している回り止め部材は軸方向拘束部材により軸方向の移動が拘束されているので、振動によって回り止め部材が軸方向に移動しない。このため、回り止め部材と一体のリテーナが装置ケースの内壁から離れてガタツキが発生するといった不都合が発生しない。
さらに、請求項3記載の発明によると、ディッシュプレートとリターンスプリングの外周縁部との間に、回り止め部材に当接するスナップリングを介在させるといった簡単な構成で、リテーナのガタツキ防止を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動変速機の構成を示す断面図である。
【図2】上記自動変速機を示すスケルトン図である。
【図3】上記自動変速機の作動を示す図である。
【図4】本発明の要部を示す拡大断面図である。
【図5】変速機ケース内に配置したリテーナを示す図である。
【図6】本発明のブレーキを構成する油圧サーボ部を示す図である。
【図7】従来の自動変速機を示す要部断面図である。
【図8】従来の装置において変速機ケース内に配置したリテーナを示す図である。
【符号の説明】
10 第1の遊星歯車機構
30 第3の遊星歯車機構
50 入力軸
60 第1のクラッチ
80 第3のクラッチ
110 第2のブレーキ
13 キャリア(遊星歯車機構の1要素)
111 ドラム
112,113 摩擦板
114 ディッシュプレート
160 第5の油圧サーボ機構(油圧サーボ機構)
161 リテーナ
161a 外周壁
161b 内周壁
161c 端面周壁
161d 油孔
162 ピストン
163 リターンスプリング
164 回り止め部材
165 スナップリング(軸方向拘束部材)
190 ケース本体(変速機ケース)
190a 摩擦板用スプライン溝
190b 回り止め部材用スプライン溝
190c 油路
α 摩擦板用スプライン溝のピッチ
β 回り止め部材用スプライン溝のピッチ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an automatic transmission, and more particularly to an automatic transmission including a brake using a retainer as a component of a hydraulic servo unit.
[0002]
[Prior art]
As the automatic transmission described above, for example, an automatic transmission for a vehicle disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-65089 is known.
The main part of this publication will be described with reference to FIGS. A
[0003]
The
[0004]
The
[0005]
Here, as shown in FIG. 8, the
[0006]
The
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, if the
[0008]
Further, since the
Accordingly, the present invention has been made in view of the above circumstances, and in particular, provides an automatic transmission that can prevent erroneous assembly of the retainer constituting the hydraulic servo mechanism of the brake and can prevent rattling of the retainer. The purpose is to do.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the automatic transmission according to
[0010]
According to a second aspect of the present invention, in the automatic transmission according to the first aspect of the present invention, the axial direction that restrains the axial movement of the anti-rotation member engaged with the anti-rotation member spline groove in the brake. A restraining member was placed.
Further, the invention according to claim 3 is the automatic transmission according to claim 2, wherein a dish plate is arranged side by side at the end of the plurality of friction plates on the hydraulic servo mechanism side, and the friction plate is attached to the hydraulic servo mechanism. A disc spring-shaped return spring that applies a biasing force in a direction in which the fastening of the spring is released, a snap ring is interposed between the dish plate and the outer peripheral edge of the return spring, and the snap ring is The snap ring was used as an axial restraint member by contacting the end of the stop member in the axial direction.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view showing the overall configuration of an automatic transmission to which the present invention can be applied. Moreover, FIG. 2 shows the gear train of an automatic transmission with a skeleton.
As shown in FIGS. 1 and 2, the automatic transmission has a so-called three-shaft configuration, and is a horizontal transaxle for a front engine / front drive (FF) vehicle or a rear engine / rear drive (RR) vehicle. Furthermore, as a speed change mechanism, a gear train that realizes 6 forward speeds and 1 reverse speed is provided.
[0012]
The automatic transmission includes various elements such as a transmission unit and a gear on each of the
The
[0013]
As shown in FIGS. 1 and 2, the automatic transmission is provided with a transmission unit around the
This speed change unit includes a first
[0014]
The first, second, and
[0015]
Further, an in-
As shown in FIG. 1, the first
[0016]
The large-
[0017]
The
The
[0018]
As shown in FIG. 1, the second
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
The
The case
[0022]
The first
[0023]
The second
[0024]
An
[0025]
The
The automatic transmission having the above-described configuration is controlled by an electronic control device and a hydraulic control device (not shown), and is based on the vehicle load within the range of the shift stage corresponding to the range selected by the driver, 1ST to 6TH), the first reverse speed (REV) is changed. The operation for 6 forward speeds and 1 reverse speed is as follows. FIG. 3 graphically shows the shift speeds achieved by engaging and releasing each clutch and brake (engaged with a circle, and released with a non-marked).
[0026]
The first speed (1ST) is achieved by engaging the first clutch 60 and the one-
[0027]
The second speed (2ND) is achieved by engaging the first clutch 60 and the
[0028]
The third speed (3RD) is achieved by simultaneous engagement of the first clutch 60 and the third clutch 80. In this case, the rotation decelerated from the
[0029]
The fourth speed (4TH) is achieved by simultaneous engagement of the first clutch 60 and the
[0030]
The fifth speed (5TH) is achieved by simultaneous engagement of the second clutch 70 and the third clutch 80. In this case, the rotation reduced on the one hand from the
[0031]
The sixth speed (6TH) is achieved by engaging the second clutch 70 and the
[0032]
Further, the reverse (REV) is achieved by engaging the third clutch 80 and the
[0033]
Next, FIG. 4 is a half sectional view in the axial direction of a specific configuration of the
The first clutch 60 includes a
[0034]
The
[0035]
The third clutch 80 includes a
[0036]
As described above, the
[0037]
As shown in FIG. 4, the
[0038]
The fifth
[0039]
Here, as shown in FIG. 5, the
Also, two
[0040]
Further, as shown in FIG. 6, a
Next, the effect of this embodiment is demonstrated, referring the specific structure shown to FIGS. 4-6.
[0041]
A plurality of friction
[0042]
In addition, the two
[0043]
Therefore, this embodiment can prevent erroneous assembly of the
In this embodiment, the pitch β of the anti-rotation
[0044]
In the present embodiment, the automatic transmission is configured as a gear train that achieves the sixth forward speed. However, the present invention is not limited to this, and the automatic transmission may be an automatic transmission that is less than or equal to the fifth forward speed or the seventh speed. The present invention can be applied.
[0045]
【The invention's effect】
According to the automatic transmission according to
[0046]
According to the second and third aspects of the invention, since the anti-rotation member engaged with the spline groove for the anti-rotation member is restrained in the axial direction by the axial restriction member, the anti-rotation member is caused by vibration. Does not move in the axial direction. For this reason, there is no inconvenience that the retainer integrated with the rotation preventing member is separated from the inner wall of the apparatus case and rattling occurs.
Furthermore, according to the invention described in claim 3, it is possible to prevent rattling of the retainer with a simple configuration in which a snap ring that abuts against the rotation preventing member is interposed between the dish plate and the outer peripheral edge of the return spring. Can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of an automatic transmission to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a skeleton diagram showing the automatic transmission.
FIG. 3 is a diagram showing the operation of the automatic transmission.
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view showing a main part of the present invention.
FIG. 5 is a view showing a retainer disposed in a transmission case.
FIG. 6 is a diagram showing a hydraulic servo unit constituting the brake of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view of a main part showing a conventional automatic transmission.
FIG. 8 is a view showing a retainer disposed in a transmission case in a conventional apparatus.
[Explanation of symbols]
10 first
111
161
190 Case body (transmission case)
190a Friction
Claims (3)
前記油圧サーボ機構は、環状の外周壁及び環状の内周壁の間に端面周壁を設けたドラム形状をなし、前記端面周壁に油孔を設けて前記変速機ケースの内壁に当接して配置されているリテーナと、このリテーナとで油圧室を画成し、該油圧室に変速機ケースに設けた油路から制御油圧を供給すると移動して前記摩擦板を押し付けるピストンとを備えているとともに、
前記変速機ケースの内周面の前記摩擦板用スプライン溝と異なる位置に、該摩擦板用スプライン溝のピッチを整数で乗算しても一致せず、或いは、前記ピッチを整数で除算しても一致しない角度のピッチで、少なくとも2箇所の回り止め部材用スプライン溝が設けられており、前記リテーナの外周壁にも、前記2箇所の回り止め部材用スプライン溝のピッチと同一のピッチとした少なくとも2個の回り止め部材が固定されており、前記少なくとも2箇所の回り止め部材用スプライン溝に前記少なくとも2個の回り止め部材を係合して前記リテーナを変速機ケース内に配置すると、前記端面周壁に設けた前記油孔が前記変速機ケースに設けた油路に連通するようにしたことを特徴とする自動変速機。A planetary gear mechanism that is arranged concentrically with an input shaft that is rotatably arranged in the transmission case, transmits the rotation of the input shaft by shifting, and a clutch that changes a rotation transmission path of the planetary gear mechanism; A friction plate spline groove formed at a predetermined pitch in the circumferential direction of the inner peripheral surface of the transmission case, and the brake is disposed along the inner peripheral surface of the transmission case. A plurality of friction plates arranged to be engaged with spline grooves of a drum connected to one element of the planetary gear mechanism, and a hydraulic servo mechanism for fastening the friction plates by supplying control hydraulic pressure. In automatic transmission,
The hydraulic servo mechanism has a drum shape in which an end surface peripheral wall is provided between an annular outer peripheral wall and an annular inner peripheral wall, an oil hole is provided in the end surface peripheral wall, and is disposed in contact with the inner wall of the transmission case. A retainer and a retainer, and a hydraulic chamber formed by the retainer, and a piston that moves and presses the friction plate when the control hydraulic pressure is supplied from an oil passage provided in the transmission case to the hydraulic chamber,
Multiplying the pitch of the friction plate spline grooves by an integer at a position different from the friction plate spline grooves on the inner peripheral surface of the transmission case, or dividing the pitch by an integer At least two anti-rotation member spline grooves are provided at pitches that do not coincide with each other, and at least the outer peripheral wall of the retainer has the same pitch as that of the two anti-rotation member spline grooves. When the two anti-rotation members are fixed and the retainer is disposed in the transmission case by engaging the at least two anti-rotation members with the at least two anti-rotation member spline grooves, the end face An automatic transmission characterized in that the oil hole provided in a peripheral wall communicates with an oil passage provided in the transmission case.
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