JP3951756B2 - アタッチメント装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子鍵盤楽器等の電子機器本体にスピーカユニット等の付属装置(オプション装置)を取り付けるためのアタッチメント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器本体に必要に応じで付属装置を取り付けて使用したい場合がある。例えば、可搬形電子鍵盤楽器等の電子楽器に一対のスピーカユニットを取付けて演奏したい場合がある。
従来の電子楽器は、一般にスピーカを内蔵しているので、それだけで演奏できるが、プロ用のものなどはスピーカを内蔵しておらず、大型のスピーカを別に設置し、それを接続して演奏している。
しかし、練習時や小規模の演奏会などの場合には、小型のスピーカを電子楽器本体に取り付けて演奏できると便利である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子楽器には、スピーカユニットのような付属装置を簡単に着脱できるようなものはなかった。その他の各種電子機器(例えば、パーソナルコンピュータ、テレビ、コンパクトステレオ、ビデオデッキ、ラジオ付きカセットレコーダ、CDプレーヤ、電子ゲーム機など)においても、付属装置(オプション装置)を接続して使用したい場合には、それを設置するスペースを別に確保し、その付属装置を接続コードによって接続して使用するのが一般的であり、その設置スペースの確保が難かしかったり、使用するときの準備に手間がかかったり、接続コードが邪魔になったり外れたりする恐れがあったりするなどの問題があった。
【0004】
この発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、電子機器本体に付属装置を簡単に取り付けおよび取り外しができるようにするためのアタッチメント装置を提供することを目的とする。さらに、付属装置を電子機器本体に取り付けた状態で、その向きを任意に変えられるようにすること、あるいは、その付属装置と電子機器本体とを電気的に接続するための接続コード、付属装置又は電子機器本体と他の電子機器とを接続するケーブルや電源コードなどを容易に収納したり保護することができるようにすることも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、電子機器本体に固着される取付台と、付属装置に固着される装着具とからなり、電子機器本体に付属装置を取付けるためのアタッチメント装置を提供する。
そのアタッチメント装置は、上記取付台と装着具のいずれか一方に嵌合凹部と嵌合ロック用の操作レバーを、他方に逆円錐台状の嵌合凸部を設け、その操作レバーはロック解除位置とロック位置との間で回動自在であり、上記嵌合凹部の内側の側面の少なくとも一部と、該側面と対向する上記操作レバーの上記嵌合凸部の外周面と係合する面とを、該嵌合凸部の抜けを阻止するテーパ面に形成し、上記操作レバーをロック解除位置に回動したとき、上記嵌合凸部と嵌合凹部とが離脱及び嵌合可能になり、その嵌合凸部を嵌合凹部に嵌合させた状態で上記操作レバーをロック位置方向へ途中まで回動させた状態にすると、上記嵌合凸部が抜け止めされて上記嵌合凹部から離脱できなくなるが回転可能であり、該操作レバーをロック位置に回動したとき、上記嵌合凸部が抜け止めされた状態でロックされるようにしたことを特徴とする。
【0006】
上記嵌合ロック用の操作レバーは、その操作部が電子機器本体の側面又は背面を向くように設けるのが好ましい。
上記嵌合凹部を装着具に、嵌合凸部を取付台にそれぞれ設け、上記操作レバーを上記装着具に設けるか、あるいは上記嵌合凹部を取付台に、嵌合凸部を装着具にそれぞれ設け、上記ロック機構の操作レバーを上記取付台に設けてもよい。
上記嵌合凸部と嵌合凹部の一方の側面の少なくとも一部を、他方の抜けを阻止するテーパ面に形成することにより上記抜け止め形状にするとよい。そのテーパ面を形成した部材に型抜き用の開口を形成するとよい。
上記嵌合凸部と嵌合凹部の側面の少なくとも一方を円錐面に形成すると、上記嵌合凸部と嵌合凹部が相対回転し易くなる。
上記操作部材(レバー)の上記テーパ面と対向する面も、該テーパ面と逆方向に傾斜したテーパ面に形成するとよい。
【0007】
この発明はまた、上記取付台と装着具の少なくともいずれか一方に接続コードを保持あるいは収納する部材を兼ねた把持部を設けたアタッチメント装置も提供する。
上記把持部を、電子機器本体に取り付けられた状態において、該電子機器本体と対向する側の面(内側の面)が凹面で、その反対側の面(外側の面)が凸面となる形状にすると、接続コードを巻き付けて収容し易く、且つ背後の壁面に傷を付けないようにすることができる。
【0008】
上記接続コードは、上記付属装置と電子機器本体又は他の電子機器とを電気的に接続するためのコード、あるいは電子機器本体の電源コード、MIDIコード等のケーブルであり、これらのケーブルを接続して使用する際に、対向壁に圧迫されないように、上記把持部がプロテクタとしても機能する。また、電子機器を使用しないときには、その把持部が上記接続コードを巻き取って収納する収納部として機能する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
これから説明する実施形態では、可搬形電子鍵盤楽器(以下「電子楽器」という)に取り付ける付属装置がスピーカユニットである場合について説明するが、この発明によるアタッチメント装置はこれ以外の各種電子機器に種々の付属装置を取り付けるためにも同様に使用できるものである。
【0010】
まず、図1から図3によって、この発明によるアタッチメント装置の使用例の概要を説明する。
図1は、この発明の一実施形態であるアタッチメント装置を用いて電子楽器にスピーカユニットを取り付けた状態を示す側面図であり、図2は、電子楽器の上面の両端部付近に一対のスピーカユニットを取り付けた状態を示す概略斜視図である。図3は、電子楽器に一対の取付台だけを固着してその把持部に接続コードを巻き付けた収納状態を示す概略平面図である。
【0011】
図1において、 電子楽器1は、その外装ケースが樹脂製の上ケース11と下ケース12とが嵌合して、後述するボスに止めねじをねじ込むことによって一体的に固着されている。その上ケース11の手前側に鍵盤部13が設けられ、上面11aには操作パネル部や表示器などが設けられている。その上ケース11の上面11aの後端部付近から背面11bにかけての角部付近で、図2および図3に示す鍵配列方向の両側部付近に、この発明による一対のアタッチメント装置3の取付台30をそれぞれ固着するように構成される。その固着手段については後述する。
【0012】
この取付台30は、円形台座31と取付部33と把持部34を備え、図3に示すように円形台座31と同心円状にその上面から突出するように、逆円錐台形の嵌合凸部32が設けられている。その詳細は後述する。
把持部34は、上ケース11の背面11bに沿う取付部33から後方にほぼ水平方向に突出する支柱部34aと、その両側に一体に設けられてほぼ垂直方向に延びる一対の把持片34b,34bからなる。
一方、付属装置である一対のスピーカユニット2は、それぞれ樹脂製のボックス21の内部に複数のスピーカを内蔵しており、正面がスピーカグリル22になっている。その各スピーカユニット2のボックス21の下面21aに、それぞれれこの発明によるアタッチメント装置3の装着具40を固着している。その固着手段についても後述する。
【0013】
この装着具40は、円形キャップ型の基体41と、その開口部41aから外部に突出する嵌合ロック用の操作部材である操作レバー43を基体41に対して回動自在に備えており、基体41の内部には図4等によって後述する嵌合凹部42が形成されている。
このアタッチメント装置3の取付台30の嵌合凸部32(図3)を、装着具40の操作レバーをロック解除位置に回動した状態で、基体41内の図4等に示す嵌合凹部42に嵌合させ、取付台30と装着具40とを合わせ面(取付台30の上面と装着具40の下面)にて合わせた後、操作レバー43をロック位置に回動してロックした状態を、図1に示している。
【0014】
この状態から、操作レバー43をロック解除方向へ途中まで回動すると、取付台30と装着具40は、その嵌合凸部と嵌合凹部のロックが解除され、相対回動可能になるので、図2に示すようにスピーカユニット2を電子楽器1に対して矢印A,B方向に自由に回動させることができる。したがって、用途に応じて、演奏者が練習する場合にはスピーカグリル22を演奏者側(鍵盤部13がある方向)に向け、聴衆が居る会場で演奏する場合にはスピーカグリル22を聴衆側へ向けるなど、各スピーカユニット2の向きを任意に変えることができる。そして、その位置で操作レバー43をロック位置へ回動すると、スピーカユニット2は回動および離脱不能に固定される。
また、操作レバー43をロック解除位置へ回動したときには、スピーカユニット2を操作レバー43側へ若干スライドさせて持ち上げることによって、電子楽器1から簡単に取り外すことができる。
【0015】
図3は、アタッチメント装置3の取付台30に設けられた把持部34の使用例を示している。この把持部34は、取付台30を電子楽器1に取り付けるときには、作業者がこれを握って取付台30を押える取手(ハンドル)として使用される。また、電子楽器1の使用中あるいは使用しない収納時(保管時)には接続コード5を保持あるいは収納する部材として使用される。
その接続コード5は、付属装置であるスピーカユニット2と電子機器本体である電子楽器1又は他の電子機器とを電気的に接続するためのコード、あるいは電子楽器1の電源コード、MIDIコード等のケーブルであり、これらの接続コードを接続して電子楽器1を使用する際に、背後に対向壁6があってもそれに接続コード5が圧迫されないように、一対の把持部34が対向壁6と電子楽器1の背面11bとの間隔を保つプロテクタとしても機能する。
【0016】
さらに、電子楽器1を使用しないときには、把持部34がその支柱部34aと把持片34bとにより、接続コード5を巻き取って収納する収納部として機能する。
この把持部34の各把持片34bは、図1に示すように取付台30が電子楽器1に取り付けられた状態において、電子楽器1と対向する側の面(内側の面)34cが凹面で、その反対側の面(外側の面)34dが凸面となる形状に形成されており、接続コード5を巻き付けて収納し易く、且つ背後の壁面に傷を付けないようにすることができる。
電子楽器1の背面に突出する一対の把持部34,34にそれぞれ個別に接続コードを引っ掛けたり巻き付けたりして保持あるいは収納させてもよいし、図3に示したように、一対の把持部34,34の間に長い接続コード5を掛け渡したり巻き付けたりして、保持あるいは収納させることもできる。
【0017】
次に、図4乃至図7と図10によって上述したアタッチメント装置の構造および取付状態の詳細を説明する。
図4は、アタッチメント装置3の取付台30を電子楽器1に、装着具40をスピーカユニット2にそれぞれ固着した状態を装着具40側のみ断面にして示す背面図である。図5は図4のC−C線に沿う取付台30の把持部34を除く拡大断面図、図6は装着具40を固着したスピーカユニット2の下面図、図7は図4に示した状態からから電子楽器1にスピーカユニット2を取り付けてロックした状態を装着具40のみ図6のd−d線に沿う断面にして示す背面図である。
【0018】
図4に示す取付台30は、図3にも示したように円形台座31と取付部33と把持部34を備え、円形台座31と同心円状にその上面から突出するように、逆円錐台形の嵌合凸部32が設けられている。
その円形台座31は、図5にその断面をを示すように、逆円錐台形の皿状に形成され、底面に電子楽器1の上面の傾斜に対して円形台座31を水平状態に保持するためのスペーサとなる段部31aが形成され、背面側には下方に延びる取付部33とその補強部31bを一体に形成している。
【0019】
その円形台座31内には、中心部にボス部31cが、その周囲に円筒状の嵌合凸部支持部31dが設けられ、さらにその外側に環状リブ31eと多数の放射状リブ31fが設けられている。また、底面の中央部には下方に延びる位置決め用突起31gが設けられている。この突起31gは後述する図10の溝11gおよび孔11eに嵌合されるものである。
取付部33の電子楽器1の背面に当接する面には、把持部34を固着するねじの頭の高さ分以上の深さの溝部33aを設け、長手方向に間隔を置いて一対の取付ねじ用の孔33bと、その中間部に把持部34を固着するためのねじ用の孔33cとが設けられている。
これらの円形台座31の各部と取付部33とは、樹脂によって一体成形されている。
【0020】
嵌合凸部32も図5に示すように逆円錐台形の小皿状に形成され、その底部が円形に凹陥して嵌合底部32aとなっており、円形台座31の嵌合凸部支持部31dに嵌合する。そのとき、嵌合凸部支持部31dの外周に設けた突片がa嵌合底部32aの内周に形成された溝bに嵌入して回り止めがなされる。この嵌合凸部32内にも環状リブ32bと放射状リブ32cが形成されている。
そして、この嵌合凸部32の嵌合底部32aの中心に形成された孔に嵌合凸部取付用のねじ35を挿入して円形台座31のボス部31cのねじ孔へねじ込んで、嵌合凸部32を円形台座31上に相対回動不能に固着する。
【0021】
この取付台30の把持部34は、図4および先に説明した図1および図3にも示したように、電子楽器1の背面に沿う取付部33からほぼ水平方向に突出する支柱部34aと、その先端部の両側に一体に設けられてほぼ垂直方向に延びる一対の把持片34b,34bとからなる。この把持部34は、図10に示すように、ねじ36が取付部33の孔33c(図5)を通して支柱部34aにねじ込まれて、取付部33に固着される。
そして、同じく図10に示すように、円形台座31の下面の位置決め用突起31gを電子楽器1の上ケース11の上面11aに形成された位置決め用の孔11cに嵌入させて、段部31aを上面11aに当接させ、取付部33を上ケース11の背面11bに当接させ、取付ねじ用の孔33b,33b(図5)にそれぞれ取付用のねじ37,37を挿入して、上ケース11の背面11bのねじ孔にねじ込んで、取付台30を電子楽器1に固着する。
【0022】
一方、装着具40は、図4および図6に示すように、円形キャップ型の基体41の一側部に開口部41aを形成し、内側に中心から等距離だけ離れて対向する一対の平行なリブ壁41b,41bと、その開口部41aから遠い方の各端部間に設けた傾斜壁41cとによって、取付台30の嵌合凸部32を嵌合させる嵌合凹部42を形成している。
この嵌合凹部42を形成する一対のリブ壁41b,41bの対向する面の間隔Da(図6)は、取付台30の嵌合凸部32の最大外径Db(図5)より若干広くかつDa≒Dbとしている。傾斜壁41cの内側の側面は、嵌合凸部32の外周面と同じ向きのテーパ面41d(図4)をなし、抜け止め形状になっている。そのテーパ面41dに、滑り止め用のゴム片44を貼り付けている。また、この傾斜壁41cは、基体41を樹脂によって成形する際に型抜きができなくなるアンダカット部となる。そのため、基体41の上面部の傾斜壁41cに対応する部分より大きく型抜き用の開口41eを形成している。
【0023】
この基体41は、傾斜壁41cの外側で、ボルト45とナット46とによって、スピーカユニット2のボックス21の下面21aに固着される。また、開口部41aの内側部も、操作レバー43の軸受部43aと共にボルト47とダブルナット48とによってボックス21の下面21aに取り付けられるが、操作レバー43は図6に示すロック解除位置とロック位置との間で矢印方向に回動自在に装着される。
操作レバー43の内端部の前述した取付台30の嵌合凸部32の外周面と係合する面は、操作レバー43の回動中心と同心の円弧状で且つテーパ面41dとは逆方向に傾斜したテーパ面43bとなっている。この操作レバー43の操作部は基体41の開口部41aから外部に突出しているが、大きく突出せずに且つ操作し易いように「く」の字状に曲っており(図4では簡略化して真っ直ぐにして短かく示している)、その先端面43cには滑り止めの細かい溝が上下方向に形成されている。
【0024】
これらの逆円錐台状の嵌合凸部32と、嵌合凹部42を構成するゴム片44を貼付した傾斜壁41cおよび操作レバー43とによって、ロック機構を構成している。
そして、図6に示すように操作レバー43をロック解除位置に回動すると、嵌合凹部42を形成する傾斜壁41cのテーパ面41dと操作レバー43のテーパ面43bとの最小間隔(最下部の間隔)が、取付台30の嵌合凸部32の最大外径より広くなる。その状態で、スピーカユニット2を下面21aを下にして縦に持って、装着具40を図4に示すように電子楽器1に固着された取付台30に対してその中心位置を合わせるようにして降ろせば、取付台30の嵌合凸部32を装着具40の嵌合凹部42に嵌合させることができる。
【0025】
そして、操作レバー43を図6に示したロック位置へ回動させると、傾斜壁41cのテーパ面41dと操作レバー43のテーパ面43bとの間隔が、取付台30の嵌合凸部32の外径と高さ方向の全域でほぼ同じになり、ゴム片44を圧縮するため、その弾発力によって強くロック及び抜け止めされる。図7はその状態を示している。
取付台30の嵌合凸部32を装着具40の嵌合凹部42に嵌合させ、図4に示す取付台30の合わせ面30aと装着具40の合わせ面40aとを合わせた状態で、操作レバー43をロック位置方向へ途中まで回動させた状態にすると、テーパ面41dとテーパ面43bの最小間隔が嵌合凸部32の最大外形より狭くなって、嵌合凸部32の外周のテーパ面に対して抜け止めがなされる。すなわち、装着具40の傾斜壁41cと操作レバー43のテーパ面43bによって、取付台30の嵌合凸部32の抜けを阻止する。
【0026】
したがって、スピーカユニット2を電子楽器1から離脱できなくなるが、嵌合凸部32は嵌合凹部42と嵌合した状態で回転可能であり、図2に矢印A,Bで示したように回転させて向きを変えることは自由にできる。そこで、各スピーカユニット2を所望の方向に向けた後、操作レバー43を完全にロック位置に回動することにより、各スピーカユニット2をその位置で固定することができる。
またその状態から、操作レバー43をロック解除方向へ途中まで回動させれば、スピーカユニット2を回動させてその向きを変更することができ、完全にロック解除位置まで回動させれば、スピーカユニット2を操作レバー43側へ若干スライドさせて持ち上げることによって、電子楽器1から簡単に取り外すこともできる。
【0027】
次に、この実施形態に用いた電子楽器1の上ケース11と下ケース12の結合構造と、その引け防止溝とその利用方法について、図8乃至図11によって説明する。
図8は電子楽器1の上下ケース内のボスおよび補強用リブを形成した部位を拡大して示す断面図(但しボスの上部と下部では断面位置が異なっている)、図9はその上ケース11内に形成されたボスと補強用リブの一部だけを示す下面図である。図10は電子楽器1の上ケース11の上面と背面のコーナ部に取付台を固着した状態を示す図8と同様な断面図、図11は上面後縁付近に引け防止溝を形成した電子楽器の斜視図である。
【0028】
この電子楽器1の外装ケースは上ケース11と下ケース12とからなり、図8乃至図10に示すように、上ケース11の上面11aを形成する上パネル部11Aの背面11bに近い位置の内側に、下ケース結合用のテーパを有する円柱状のボス11dを下方に垂下して設けている。そのボス11dは上ケース11の幅方向(図8では紙面に垂直な方向)に間隔を置いて複数本設けられ、それぞれその上部と上部パネル部11Aとの間に、背面11bに平行な方向と直交する方向に4枚ずつの補強用リブ11eが一体に形成されている。各ボス11dの下部には下端面からねじ孔11f形成されている。
また、この上ケース11の下側に嵌合する下ケース12の後端付近の高段部12aの内側に、各ボス11dと対向する位置にそれぞれ透孔12cを有するフランジ部12bを一体に形成している。
この上ケース11と下ケース12を図8に示すように嵌合させ、上ケース11のボス11dと下ケース12のフランジ部12bとを当接させ、透孔12cを通して取付ねじ15をボス11dのねじ孔11fにねじ込んで、上ケース11と下ケース12とを結合する。
【0029】
このような外装ケース構造において、上ケース11にボス11dとその補強用リブ11eを樹脂によって一体成形すると、その上面11aのボス11dおよびリブ11eと反対側の位置に引けによる凹みが生じる。
そこで、この引けによる凹みの発生を防ぐために、上ケース11の複数のボス11dとその配列方向に沿う各リブ11eを設ける位置の外側の上面11aに、その配列方向に沿って引け防止用の溝11gを設ける。その引け防止用溝11gの幅をD1とすると、ボス11dの上端部の径D2およびリブ11eの厚さD3との関係を、D2>D1、D3<D1を満たすようにするのが望ましい。このように初めから溝を設けておくことによって、引けが生じないか、生じたとしても目立たなくすることができる。
【0030】
さらにこの実施形態では、図10および図11に示すように、この引け防止用の溝11g内に、前述した取付台30の下面に設けた位置決め用突起31gを嵌入させる位置決め用の孔11cを形成している。
そして、取付台30の把持部34を把持して、その下面に設けた位置決め用突起31gを電子楽器1の上ケース11の上面11aの引け防止用の溝11g内に形成された位置決め用の孔11cに嵌入させて位置決めし、取付部33を上ケース11の上面11aに隣接する背面11bに当接させ、図10に示すように取付ねじ37,37によって取付部33をその背面11bに結合させ、取付台30を電子楽器1に固着することができる。
この取付台30に、スピーカユニット2の下面に固着した装着具40を嵌合させてロックすれば、電子楽器1上にその付属装置であるスピーカユニット2を固着することができる。
【0031】
図11はその電子楽器1の外観例を示す斜視図であり、その上ケース11の手前側に鍵盤部13を備え、上面11aには操作部パネル部16やLCD等による表示器17などが設けられており、左右両端部付近はスピーカユニットの載置スペースになっている。
そして、この上ケース11の上面11aの後縁付近に、その長手方向のほぼ全長に亘って引け防止の溝11gを形成しており、スピーカユニット載置位置に対応して、その引け防止の溝11g内に位置決め用の孔11cを形成している。
【0032】
さらに、この引け防止用の溝11g内の長手方向の中央部寄りに一対の譜面台支持用の孔11h,11hを形成している。そして、図示しない板状の譜面台の下面にその長手方向に延びる突条と一対の突起とを形成し、その突条を引け防止用の溝11gに嵌入させ、一対の突起を譜面台支持用の孔11h,11hに嵌入させることにより、譜面台を必要なときに簡単に装着することができる。
これらの孔11c,11hに代えて、引け防止用の溝11gより深い凹部を設けてもよい。あるいは、長手方向の位置決めをしなくてもよい場合には、引け防止用の溝11gのみでも次のように利用することができる。すなわち、前述の取付台や各種の付属装置(照明器具、譜面台、コンピュータ用ディスプレイ、スピーカ、外付けHDD、サブの電子鍵盤楽器、筆記又は作曲用小机など)に直接、引け防止用の溝11gに嵌合する突起又は突条部を設けることにより、その突起又は突条部を引け防止用の溝11gに嵌入させて、その付属装置等を仮支持させ、必要に応じて背面等に結合する結合部を設け、その結合部をねじ止めなどによって、電子楽器1等の電子機器本体に固着することができる。
【0033】
次に、この発明によるアタッチメント装置の種々の変更例について説明する。
この発明によるアタッチメント装置は、上述した実施形態に限るものではなく、種々の変更が可能であり、適用する装置も電子楽器に限らず、種々の電子機器本体に各種の付属装置を着脱容易で向きを自由に変えられるように取り付けるために使用できる。
上述の実施形態では、取付台に嵌合凸部を設け、装着具に嵌合凹部を設けたが、これを逆にして、取付台に嵌合凹部を、装着具に嵌合凸部をそれぞれ設けるようにしてもよい。また、操作レバーも取付台側に設けてもよい。
操作レバーは、電子機器本体への通常の取付状態で、その操作部が電子機器本体の側面又は背面を向くように設けるのが好ましい。
【0034】
嵌合凸部と嵌合凹部の抜け止め形状は、双方を抜けを阻止する方向に傾斜するテーパ面に形成した例を説明したが、嵌合凸部と嵌合凹部の側面の少なくとも一方を円錐面に形成すると、嵌合凸部と嵌合凹部とが嵌合した状態で相対回転し易くなる。
把持部も取付台側に限らず装着具側に設けてもよいし、あるいは取付台側と装着具側の両方に設けてもよい。その形状も前述の実施形態に示したものに限るものではなく、前述したような各種の接続コードを保持あるいは収納することができ、電子機器本体と背後の壁面との間の間隔を保って、接続コードをプロテクトすることができる形状であればよい。
【0035】
また、電子機器本体の樹脂によって成形した上ケースと下ケースの結合用のボス及び/又は補強用リブを上ケースの内側に設ける場合、その外側に引け防止溝を設け、その引け防止溝にアタッチメント装置の取付台に設けた突起又は凸部を嵌入させる孔又は凹部を設けると、引けの発生を防止し、仮に発生しても目立たなくすることができ、且つそれを利用してアタッチメント装置の位置決めを容易に行える。また、その引け防止溝を利用して、前述したような各種の付属装置を電子機器本体に容易に支持あるいは仮係止させて、取り付けることが可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によるアタッチメント装置を使用すれば、電子機器本体に付属装置を簡単に取り付けおよび取り外しができ、且つ付属装置を電子機器本体に取り付けた状態で、その向きを任意に変えることができる。
あるいは、そのアタッチメント装置に後方に突出する把持部を設けることにより、付属装置と電子機器機器本体とを電気的に接続するための接続コード、付属装置又は電子機器本体と他の電子機器とを接続するケーブルや電源コードなどを容易に収納したり保護することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるアタッチメント装置を用いて電子楽器にスピーカユニットを取り付けた状態を示す側面図である。
【図2】同じく上面の両端部付近に一対のスピーカユニットを取り付けた電子楽器の概略斜視図である。
【図3】同じく電子楽器に一対の取付台だけを固着してその把持部に接続コードを巻き付けた収納状態を示す概略平面図である。
【図4】この発明によるアタッチメント装置の取付台を電子楽器に、装着具をスピーカユニットにそれぞれ固着した状態を装着具側のみ図6のd−d線に沿う断面にして示す背面図である。
【図5】図4のC−C線に沿う取付台の把持部を除く拡大断面図である。
【図6】図4に示した装着具を固着したスピーカユニットの下面図である。
【図7】図4に示した状態から電子楽器にスピーカユニットを取り付けてロックした状態を装着具のみ図6のd−d線に沿う断面にして示す背面図である。
【図8】電子楽器の上下ケース内のボスおよび補強用リブを形成した部位を拡大して示す断面図である。
【図9】同じく上ケース内に形成されたボスと補強用リブの一部だけを示す下面図である。
【図10】同じく電子楽器の上ケースの上面と背面のコーナ部に取付台を固着した状態を示す図8と同様な断面図である。
【図11】上面後縁付近に引け防止溝を形成した電子楽器の例を一部切除して示す斜視図である。
【符号の説明】
1…携帯型キーボード等の電子楽器(電子機器本体)、2…スピーカユニット(付属装置)、3…アタッチメント装置、5…接続コード、6…対向壁、11…上ケース、11a…上面、11b…背面、11c…位置決め用の孔、11d…下ケース結合用のボス、11e…補強用リブ、11f…ねじ孔、11g…引け防止用の溝、11h…譜面台支持用の孔、12…下ケース、12a…高段部、12b…フランジ部、12c…透孔、13…鍵盤部、15…取付ねじ、21…ボックス、22…スピーカグリル、30…取付台、31…円形台座、31a…段部、31b…補強部、31c…ボス部、31d…嵌合凸部支持部、31e…環状リブ、31f…放射状リブ、31g…位置決め用突起、32…嵌合凸部、32a…嵌合底部、32b…環状リブ、32c…放射状リブ、33…取付部、34…把持部、34a…支柱部、34b…把持片、34c…内側の面、34d…外側の面、35,36,37…ねじ、40…装着具、41…円形キャップ型の基体、41a…開口部、41c…傾斜壁、41d…テーパ面、41e…型抜き用の開口、42…嵌合凹部、43…操作レバー(操作部材)、44…ゴム片、45,47…ボルト、46…ナット、48…ダブルナット、
Claims (2)
- 電子機器本体に固着される取付台と、付属装置に固着される装着具とからなり、前記電子機器本体に前記付属装置を取付けるためのアタッチメント装置であって、
前記取付台と装着具のいずれか一方に嵌合凹部と嵌合ロック用の操作レバーを、他方に逆円錐台状の嵌合凸部を設け、
前記操作レバーはロック解除位置とロック位置との間で回動自在であり、
前記嵌合凹部の内側の側面の少なくとも一部と、該側面と対向する前記操作レバーの前記嵌合凸部の外周面と係合する面とを、該嵌合凸部の抜けを阻止するテーパ面に形成し、
前記操作レバーをロック解除位置に回動したとき、前記嵌合凸部と前記嵌合凹部とが離脱及び嵌合可能になり、該嵌合凸部を嵌合凹部に嵌合させた状態で前記操作レバーをロック位置方向へ途中まで回動させた状態にすると、前記嵌合凸部が抜け止めされて前記嵌合凹部から離脱できなくなるが回転可能であり、該操作レバーをロック位置に回動したとき、前記嵌合凸部が抜け止めされた状態でロックされるようにしたことを特徴とするアタッチメント装置。 - 請求項1に記載のアタッチメント装置であって、前記取付台と装着具の少なくともいずれか一方に接続コードを保持あるいは収納する部材を兼ねた把持部を設けたことを特徴とするアタッチメント装置。
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