JP3941732B2 - Mplsを用いた最低帯域保証サービス実現方法、該サービスを実現するpeルータ、コンピュータプログラム及び該プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

Mplsを用いた最低帯域保証サービス実現方法、該サービスを実現するpeルータ、コンピュータプログラム及び該プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、MPLS(Multi Protocol Label Switching)技術を用いたLSP(Label Switching Path)が設定された事業者ネットワークとユーザネットワークから成るIPネットワークにおける、帯域保証サービスを実現する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、IPネットワークにおける最低帯域保証サービスを実現する手法が提案されており、例えば、精度の高い最低帯域保証を行うために、ユーザの送出セルのトラフィック特性に直接影響するテスト機能部を設け、ハードウェア量を削減するために、前記テスト機能を共通部であるスイッチ部で一括して行うATM(Asymmetric Transfer Mode)装置が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−341295号公報(段落〔0031〕〔0034〕、第1図、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、下記の理由により、IPネットワークにおいて最低帯域保証サービスを行うことは困難であった。
(1)パケット通信において帯域保証を行うためには、帯域保証を行う通信フロー単位に、当該IPパケットが通過するノードにおいて送受信キューを用意し、詳細な帯域制御を行う必要がある。
(2)コネクションレスのIPネットワークにおいて、元来通信フローの経路を特定することが困難であるため、全ノードにおいて、通信フローを詳細に分類し、送受信キューを用意する必要がある。しかし、一般に、送受信キューはインタフェース毎に用意されるのものであるため、上記の通信フローの分類及び送受信キューの用意は不可能である。
(3)MPLSをはじめとしたトンネニング技術の発展により、MPLSルータ装置では、送受信キューがMPLSのLSP単位に用意されるようになったため、LSP単位で通信フローをマッピングした帯域保証サービスを実現することができた。しかし、一般に、帯域保証用のLSPはスケーラビリティに問題があり、大規模な事業者ネットワークにおいてユーザ契約毎に新たにLSPを設定していたのでは、ネットワークリソースの点で問題があった。
(4)上記(3)から、従来の帯域保証サービスでは、高価な価格設定になってしまう。
(5)上述した特許文献1の最低帯域保証サービス機能を実現するATM装置のように、最低帯域保証サービスを実現するための一つの方法として、他に、ベアラにATM技術を用い、コア網内を回線交換により実現する方法もあるが、一般には、ATMノードはルータよりも高価なため、経済的ではない。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、MPLS技術を用いたLSPが設定されたIPネットワークにおいて、一般的なMPLSルータに実装されている機能のみにより、従来に比べて経済的な価格で最低帯域保証サービスを実現する方法、PEサーバ、最低帯域保証プログラム及び該プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のPEルータを備え、該PEルータ間に最低帯域保証用LSPが設定された事業者ネットワークを介して、ユーザ端末間でパケットを送受信し、VPNサービスまたは仮想専用線サービスを提供する通信ネットワークにおける最低帯域保証サービス実現方法であって、前記PEルータが、パケットを受信すると、最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別し、前記選別したパケットに対して、該パケットに含まれるTOS値に基づいて帯域保証分または非保証分に区分してマーキングし、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域を超越している場合に、前記帯域保証分のマーキングを非保証分に変更し、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域に達していない場合に、前記非保証分のマーキングを帯域保証分に変更し、前記帯域保証分にマーキングしたパケットを優先的に最低帯域保証用LSPへ送信し、前記非保証分にマーキングしたパケットを優先的に廃棄するものである。
【0007】
また、本発明は、複数のPEルータを備え、該PEルータ間に最低帯域保証用LSPが設定された事業者ネットワークを介して、ユーザ端末間でパケットを送受信し、VPNサービスまたは仮想専用線サービスを提供する通信ネットワークにおける最低帯域保証を実現する前記PEルータであって、前記パケットを受信し、最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別する転送制御部と、前記選別したパケットに対して、該パケットに含まれるTOS値に基づいて帯域保証分または非保証分に区分してマーキングし、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域を超越している場合に、前記帯域保証分のマーキングを非保証分に変更し、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域に達していない場合に、前記非保証分のマーキングを帯域保証分に変更するマーキング処理部と、前記帯域保証分にマーキングしたパケットを優先的に最低帯域保証用LSPへ送信するとともに、前記非保証分にマーキングしたパケットを優先的に廃棄する送信帯域管理部と、を備えるものである。
【0008】
また、本発明は、前記PEルータが、受信したパケットに含まれる情報に基づいて最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別するものである。
【0009】
また、本発明は、前記PEルータが、受信したパケットに含まれる送信先のユーザ端末のアドレスに基づいて最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別するものである。
【0011】
また、本発明は、前記PEルータが、帯域保証分または非保証分にマーキングしたパケットを、同一方路向けの最低帯域保証用LSPに対応する一つのキューに収容し、前記収容したパケットのうち、帯域保証分を優先的に最低帯域保証用LSPへ送信し、非保証分を優先的に廃棄するものである。
【0012】
また、本発明は、前記PEルータを構成するコンピュータに、前記PEルータが有する各機能を実現させるための最低帯域保証プログラム、及び当該プログラムを記録した記録媒体にある。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る、レイヤ3VPNサービスを実現する通信ネットワークを説明する概略構成図である。本通信ネットワークは、ISP(Internet Service Provider)やASP(Application Service Provider)等の事業者が、インターネットプロトコル(Internet Protocol:IP)によりアクセス可能な、仮想閉域網(Virtual Private Network:VPN)サービスまたは仮想専用線サービスを、ユーザに提供するにあたり、ユーザ特定のアクセスポイント間に、事業者ネットワークを介してポイント・ツー・ポイントで接続する通信パスにおいて、ユーザに対し契約最低帯域を保証する通信サービスを実現するネットワークである。
【0014】
図1は、site1のユーザネットワーク10、site2のユーザネットワーク20及び事業者ネットワーク30を備える通信ネットワークを示している。site1のユーザネットワーク10は、CE(Customer Edge)ルータ11−1を備えるVPN10−1、CEルータ11−2を備えるVPN10−2、及びCEルータ11−3を備えるVPN10−3を有し、site2のユーザネットワーク20は、CEルータ21−1を備えるVPN20−1、CEルータ21−2を備えるVPN20−2、及びCEルータ21−3を備えるVPN20−3を有している。事業者ネットワーク30は、ユーザ側のルータであるCEルータ11−1〜3,21−1〜3からの回線をそれぞれ収容するエッジルータであるPE(Provider Edge)ルータ31−1〜3、及び事業者ネットワーク30内におけるIPパケットの経路制御を行うP(Provider)ルータ32を備えている。また、PEルータ31−1と31−2との間には、最低帯域保証用LSP33、共有ベストエフォート用LSP34及び専用帯域保証用LSP35が設定され、同様に、PEルータ31−1と31−3と間、PEルータ31−2と31−3との間にも所定のLSPが設定されている。
【0015】
事業者ネットワーク30は、標準化技術であるIETF(Internet Engineering Task Force)のRFC2547bis等に規定されたレイヤ3の仮想閉域網技術、または現在IETF等において標準化が進められているレイヤ2の仮想LAN技術若しくは仮想専用線技術を用いて網構築されたネットワークである。
【0016】
最低帯域保証用LSP33、共有ベストエフォート用LSP34及び専用帯域保証用LSP35のそれぞれのLSPは、トンネリング技術、すなわち、IETFのRFC3031やRFC3032などで規定された標準化技術であるMPLS技術により設定された通信パスである。
【0017】
最低帯域保証用LSP33は、最低帯域保証サービスに用いられる通信パスであり、IETFのRFC3209などで規定された標準化技術であるRSVP(Resource Reservation Protocol)−TE(Traffic Engineering)や、RFC3212などで規定された標準化技術であるCR−LDP(Constraint−based Routing Label Distribution Protocol)などのプロトコルを使用して設定される。また、当該LSPを利用する全ての契約ユーザに対して、契約最低保証帯域の総和以上の帯域が確保され、PEルータ間において対地毎に1本づつ、当該LSPを利用する全ての契約ユーザのトラヒックで共有する形により設定される。
【0018】
次に、本通信ネットワークにおいて、site1のユーザネットワーク10であるVPN10−1におけるユーザ端末から、site2のユーザネットワーク20であるVPN20−2におけるユーザ端末に、CEルータ11−1、PEルータ31−1、最低帯域保証用LSP33、PEルータ31−2及びCEルータ21−2を介してIPパケットを送信する動作について説明する。この場合、パケット送信側のユーザに最も近いPEルータ31−1は、Ingress(入口)PEルータといい、パケット受信側のユーザに最も近いPEルータ31−2は、出口(Egress)PEルータという。
【0019】
図2は、図1に示したPEルータ31−1が入口PEルータとして動作する場合(以下、入口PEルータ31−1という。)における処理フロー図である。入口PEルータ31−1は、VPN10−1のCEルータ11−1からIPパケットを受信すると、当該パケットにおける転送先IPアドレスに基づいて、最低帯域保証用LSP33を経由するIPパケットを選別する転送制御を行う(ステップS1)。また、最低帯域保証用LSP33を経由するIPパケットであると判断したときは、IPパケットにおけるTOS(Type of Service)値、及び、当該パケットの通信パスにおける帯域が契約最低帯域を超過しているか否かに基づいて、IPパケットに対して、帯域保証分または非保証分にクラシファイし、それをマーキングするマーキング処理を行う(ステップS2)。そして、当該マーキング情報に基づいて、IPパケットに対しRED(Random Early Detection)機能を施し、マーキング情報を削除し所定のラベルを付加した後に、最低帯域保証用LSP33を経由して事業者ネットワーク30のコア網側へIPパケットを送信する送信帯域管理を行う。(ステップS3)。
【0020】
このようにして、入口PEルータ31−1から送信されたIPパケットは、RSVP−TEプロトコルによって設定された最低帯域保証用LSP33を使用し、事業者ネットワーク30内のPルータ32をラベルスイッチし、出口PEルータ31−2に転送される。出口PEルータ31−2は、事業者ネットワーク30のコア網側から最低帯域保証用LSP33を経由して受信したIPパケットにおけるユーザネットワーク識別用のラベルを参照し、送信先ユーザネットワークであるVPN20−2と接続されたインタフェースを特定し、CEルータ21−2に向けてIPパケットを送信する。以上のように、IPパケットは、VPN10−1におけるユーザ端末から、VPN20−2におけるユーザ端末に、CEルータ11−1、PEルータ31−1、最低帯域保証用LSP33、PEルータ31−2及びCEルータ21−2を介して送信される。
【0021】
次に、図3を参照して、上述した入口PEルータ31−1の動作について、さらに詳細に説明する。入口PEルータ31−1は、IPパケットの転送制御(ステップS1)を行う図示しない転送制御部と、IPパケットに対してマーキング処理(ステップS2)を行うマーキング処理部41−1と、送信キュー42−1,2を有し、IPパケットの送信帯域管理(ステップS3)を行う送信帯域管理部41−2と、を備えている。ここで、送信キュー41−1,2は、LSP毎に用意されたキューであり、契約ユーザ毎に用意されたキューではない。すなわち、送信キュー41−1は、最低帯域保証用LSP33を経由する全てのIPパケットに対して一本化した、全契約ユーザが使用するキューである。また、送信キュー41−2は、他のLSPのために用意されたキューである。
【0022】
入口PEルータ31−1には、ユーザによって、VPN10−1のユーザ端末からVPN20−2のユーザ端末向けのパケット通信において、TOS値=1のIPパケットを最低帯域保証サービスにおける優先分とし、TOS値=2のIPパケットを当該サービスの非優先分としたポリシーが設定されているものとする。このポリシーは、ユーザ毎に設定が可能である。
【0023】
入口PEルータ31−1の転送制御部は、VPN10−1のユーザ端末から送信されたIPパケットを、CEルータ11−1を介して受信し、上述したユーザ毎に設定されたポリシーに従って当該パケットを選別する。具体的には、転送制御部は、IPパケットを受信したときに、当該パケットにおける転送先IPアドレス(宛てIPアドレス)に基づいて、当該パケットが最低帯域保証用LSP33を経由するものであるか否か(最低帯域保証用LSP33に転送されるものであるか否か)を選別する。
【0024】
マーキング処理部41−1は、転送制御部により選別されたIPパケットに対し、最低帯域保証制御を行う際の、帯域保証分と非保証分とにクラシファイし、IPパケット毎にそれをマーキングする機能を有する。このクラシファイにあたって、ユーザは、TOS値の設定により、IPパケット送信毎に、明示的に、帯域保証分と非保証分とを指定することができる。
【0025】
具体的には、マーキング処理部41−1は、IPパケットがTOS値=1(優先分)の場合は、当該IPパケットを帯域保証分にクラシファイし、その情報をマーキングする。また、IPパケットがTOS値=2(非優先分)の場合は、当該パケットを非保証分にクラシファイし、その情報をマーキングする。さらに、マーキング処理部41−1は、その通信パスの帯域が契約最低帯域を超越している場合は、帯域保証分にクラシファイされマーキングされたIPパケットに対し、超越分として、帯域保証分のマーキングを非保証分のマーキングに変更する。逆に、その通信パスの帯域が契約最低帯域に達していない(契約最低帯域以下である)場合は、非保証分にクラシファイされマーキングされたIPパケットに対して、非保証分のマーキングを帯域保証分のマーキングに変更し、帯域保証分のIPパケットとしてハンドリングする。
【0026】
すなわち、マーキング処理部41−1は、TOS値=1のIPパケットに対して、通信パスの帯域が契約最低帯域以下である限り、TOS値=1を優先分として、帯域保証分にマーキングする。また、契約最低帯域に達するまでの範囲内で、TOS値=2のIPパケットを帯域保証分にマーキングし、契約最低帯域を超越している場合は、TOS値=2のIPパケットを非保証分にマーキングする。また、TOS値=1のIPパケットに対して、通信パスの帯域が契約最低帯域以上である場合は、当該パケットのうち、契約最低帯域を超越しているIPパケットを非保証分にマーキングし、TOS値=2のIPパケットを非保証分にマーキングする。
【0027】
送信帯域管理部41−2は、マーキング処理部41−1によりマーキングされ最低帯域保証用LSP33を経由する全てのIPパケットを、1本の送信キュー42−1に格納し、帯域保証分にマーキングされたIPパケットを優先的に送信し、非保証分にマーキングされたIPパケットを優先的に廃棄する機能を有する。具体的には、送信帯域管理部41−2は、最低帯域保証用LSP33にIPパケットを送信する際、当該最低帯域保証用LSP33向けの全パケットを、1本のRED(Random Early Detection)機能を具備する送信キュー42−1にマッピングし、非保証分にマーキングされたIPパケットに対し、帯域保証分にマーキングされたIPパケットと比較して十分に短いキュー長閾値によりRED動作を適用する。すなわち、RED動作により、送信キュー42−1のキュー長が一定長を超えたときは、非保証分にマーキングされたIPパケットを優先的に廃棄する。この場合、図3に示したように、例えば、VLAN10−2のユーザ端末からVLAN20−2のユーザ端末に、CEルータ11−2、PEルータ31−1、最低帯域保証用LSP33、PEルータ31−2及びCEルータ21−2を介してIPパケットを送信するときも、上述した最低帯域保証用LSP33を使用するから、IPパケットは送信キュー42−1に格納される。同一方路向けの最低帯域保証用LSP33を使用する全パケットは、まとめて1つの送信キュー42−1に収容されるからである。
【0028】
送信帯域管理部41−2は、マーキング情報を削除し、事業者ネットワーク30の方式に従い、ユーザネットワーク識別用に割り当てられたラベルと、送信先として特定されたLSPに割り当てられたラベルとを付加して、事業者ネットワーク30のコア網側へIPパケットを送信する。
【0029】
この場合、VPN20−2内でのルーティングを考慮し、PEルータ31−1の転送制御部、マーキング処理部41−1及び送信帯域管理部41−2は、その動作において、TOS値を含むIPパケットの内容を変更しない。
【0030】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る通信ネットワークによれば、PEルータ31−1,2間の最低帯域保証用LSP33は、全契約ユーザの契約保証帯域の総和以上の帯域を確保するように設定されるから、ユーザ毎にLSPを張る必要がなく、複数ユーザをまとめた構成を採ることができる。これにより、ネットワークリソースを節約し、事業者ネットワーク30のスケーラビリティを確保できる。
【0031】
また、本発明の実施の形態に係る通信ネットワークによれば、入口PEルータ31−1の送信帯域管理部41−2は、最低帯域保証用LSP毎に1本ずつの送信キューを持ち、送信キュー42−1に対し、帯域保証分及び非保証分それぞれにキュー長閾値を設定して、非保証分のIPパケットを優先的に廃棄するようにした。これにより、契約ユーザ毎に送信キューを用意する必要がなく、入口PEルータ31−1内のリソースを節約でき、IPパケットの順序の逆転を防ぐことができる。
【0032】
また、本発明の実施の形態に係る通信ネットワークによれば、最低帯域保証用LSP33は、PEルータ間において対地毎に1本づつ、ユーザ間で共有する形で設定されるから、ネットワークリソースを節約し、事業者ネットワーク30のスケーラビリティを確保することができる。
【0033】
また、本発明の実施の形態に係る通信ネットワークによれば、入口PEルータ31−1の転送制御部は、ユーザからのIPパケットをユーザ毎に設定可能なポリシーに従って選別し、マーキング処理部41−1は、選別したIPパケットを帯域保証分と非保証分とにマーキングするようにしたから、複数ユーザの通信フローが混在した場合であっても、全ユーザの最低帯域分を識別することができる。さらに、送信帯域管理部41−2は、IPパケットを事業者ネットワーク30のコア網へ送信する時に、最低帯域保証用LSP33に対する1本の送信キュー42−1を複数ユーザにより共有するようにしたが、転送制御部及びマーキング処理部41−1により、確実に、各ユーザの最低帯域を保証することができる。
【0034】
また、本発明の実施の形態に係る通信ネットワークによれば、入口PEルータ31−1のマーキング処理部41−1は、ユーザの指定により帯域保証分にクラシファイしたIPパケットを、実トラフィック見合いにより非保証分に変更するようにし、また、送信帯域管理部41−2は、RED機能により、あるキュー長以上になると、非保証分のIPパケットを優先的に廃棄するようにした。これにより、非保証分にマーキングされたIPパケットを、後続の帯域保証分にマーキングされたIPパケットが追い越すことがなく、送信順序の逆転が生じないようにすることができる。
【0035】
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態においては、入口PEルータ31−1の転送制御部は、受信したIPパケットにおける転送先IPアドレスに基づいてIPパケットを選別するようにしたが、転送先IPアドレスだけでなく、受信元ユーザの所属するユーザネットワーク、IPパケットのTOS値、送信元IPアドレス、TCPやUDPなどのIP上位プロトコルのポート番号、VLANタグ内のpriority fieldなどの下位レイヤの優先度識別子などに基づいて選別するようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施の形態によれば、入口PEルータ31−1の転送制御部は、受信したIPパケットに対し、最低帯域保証用LSP33を経由するIPパケットを選別するようにしたが、図1に示したように、PEルータ31−1及び31−2間には、最低帯域保証用LSP33の他に、共有ベストエフォート用LSP34及び専用帯域保証用LSP35のような他のQoS(Quality of Service)を実現する複数のLSPが設定されている場合もあり、この場合には、ユーザ側または事業者側のポリシーに従って、受信したIPパケット毎にこれらのLSPを使い分けるようにしてもよい。すなわち、各PEルータ間に、最低帯域保証用LSPを含む、複数の種類のQoS転送サービスグレードを提供可能なサービスに対応する複数のLSPが用意されている場合に、最低帯域保証用LSP33の転送制御部が、IPパケットを受信する毎に、予め設定されたポリシーに従って、これらのLSPを使い分けるようにしてもよい。
【0037】
また、上記実施の形態によれば、入口PEルータ31−1のマーキング処理部41−1は、IPパケットにおけるTOS値に基づいて、IPパケットを帯域保証分と非保証分とにクラシファイしマーキングするようにしたが、TOS値だけでなく、転送先IPアドレス、受信元ユーザの所属するユーザネットワーク、送信元IPアドレス、TCPやUDPなどのIP上位プロトコルのポート番号、VLANタグ内のpriority fieldなどの下位レイヤの優先度識別子などに基づいて、クラシファイしマーキングするようにしてもよい。
【0038】
また、入口PEルータ31−1の転送制御部、マーキング処理部41−1及び送信帯域管理部41−2は、入口PEルータ31−1の各部を機能ブロックとして捉えたときの個々の機能を果たす構成要素であり、実際には、入口PEルータ31−1は、これらの機能を果たすソフトウェアを組み込んだコンピュータによってそれぞれ構成される。このソフトウェアは、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピィーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。出口PEルータ31−2も同様である。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ユーザ間で帯域リソースを共用するようにしたから、最小限のネットワークリソースにより一般的なMPLSルータに実装されている機能のみを利用して、IPネットワークにおける帯域保証サービスを実現することができる。
【0040】
また、帯域保証サービスを、従来に比べて、経済的な価格で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るレイヤ3VPNサービスを実現する通信ネットワークを説明する概略構成図である。
【図2】 図1のPEルータを説明する処理フロー図である。
【図3】 図1のPEルータの動作を説明する図である。
【符号の説明】
10 site1のユーザネットワーク
20 site2のユーザネットワーク
10−1〜3,20−1〜3 VPN
11−1〜3,21−1〜3 CEルータ
30 事業者ネットワーク
31−1〜3 PEルータ
32 Pルータ
33 最低帯域保証用LSP
34 共有ベストエフォート用LSP
35 専用帯域保証用LSP
41−1 マーキング処理部
41−2 送信帯域管理部
42−1,2 送信キュー

Claims (13)

  1. 複数のPEルータを備え、該PEルータ間に最低帯域保証用LSPが設定された事業者ネットワークを介して、ユーザ端末間でパケットを送受信し、VPNサービスまたは仮想専用線サービスを提供する通信ネットワークにおける最低帯域保証サービス実現方法であって、前記PEルータが、パケットを受信すると、最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別し、前記選別したパケットに対して、該パケットに含まれるTOS値に基づいて帯域保証分または非保証分に区分してマーキングし、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域を超越している場合に、前記帯域保証分のマーキングを非保証分に変更し、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域に達していない場合に、前記非保証分のマーキングを帯域保証分に変更し、前記帯域保証分にマーキングしたパケットを優先的に最低帯域保証用LSPへ送信し、前記非保証分にマーキングしたパケットを優先的に廃棄する、ことを特徴とする最低帯域保証サービス実現方法。
  2. 請求項1に記載の最低帯域保証サービス実現方法において、前記PEルータは、受信したパケットに含まれる情報に基づいて最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別する、ことを特徴とする最低帯域保証サービス実現方法。
  3. 請求項2に記載の最低帯域保証サービス実現方法において、前記受信したパケットに含まれる情報は送信先のユーザ端末のアドレスである、ことを特徴とする最低帯域保証サービス実現方法。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の最低帯域保証サービス実現方法において、前記PEルータは、帯域保証分または非保証分にマーキングしたパケットを、同一方路向けの最低帯域保証用LSPに対応する一つのキューに収容し、前記収容したパケットのうち、帯域保証分を優先的に最低帯域保証用LSPへ送信し、非保証分を優先的に廃棄する、ことを特徴とする最低帯域保証サービス実現方法。
  5. 複数のPEルータを備え、該PEルータ間に最低帯域保証用LSPが設定された事業者ネットワークを介して、ユーザ端末間でパケットを送受信し、VPNサービスまたは仮想専用線サービスを提供する通信ネットワークにおける最低帯域保証を実現する前記PEルータであって、前記パケットを受信し、最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別する転送制御部と、前記選別したパケットに対して、該パケットに含まれるTOS値に基づいて帯域保証分または非保証分に区分してマーキングし、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域を超越している場合に、前記帯域保証分のマーキングを非保証分に変更し、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域に達していない場合に、前記非保証分のマーキングを帯域保証分に変更するマーキング処理部と、前記帯域保証分にマーキングしたパケットを優先的に最低帯域保証用LSPへ送信するとともに、前記非保証分にマーキングしたパケットを優先的に廃棄する送信帯域管理部と、を備えることを特徴とする最低帯域保証を実現するPEルータ。
  6. 請求項に記載の最低帯域保証を実現するPEルータにおいて、前記転送制御部は、受信したパケットに含まれる情報に基づいて最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別する、ことを特徴とする最低帯域保証を実現するPEルータ。
  7. 請求項に記載の最低帯域保証を実現するPEルータにおいて、前記受信したパケットに含まれる情報は送信先のユーザ端末のアドレスである、ことを特徴とする最低帯域保証を実現するPEルータ。
  8. 請求項5から7のいずれか一項に記載の最低帯域保証を実現するPEルータにおいて、前記送信帯域管理部は、帯域保証分または非保証分にマーキングしたパケットが収容され、同一方路向けの最低帯域保証用LSPに対応する一つの送信キューを備え、該送信キューに収容したパケットのうち、帯域保証分を優先的に最低帯域保証用LSPへ送信し、非保証分を優先的に廃棄する、ことを特徴とする最低帯域保証を実現するPEルータ。
  9. 複数のPEルータを備え、該PEルータ間に最低帯域保証用LSPが設定された事業者ネットワークを介して、ユーザ端末間でパケットを送受信し、VPNサービスまたは仮想専用線サービスを提供する通信ネットワークにおける前記PEルータを構成するコンピュータに、前記パケットを受信し、最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別する機能と、前記選別したパケットに対して、該パケットに含まれるTOS値に基づいて帯域保証分または非保証分に区分してマーキングし、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域を超越している場合に、前記帯域保証分のマーキングを非保証分に変更し、前記最低帯域保証用LSPの帯域が契約最低帯域に達していない場合に、前記非保証分のマーキングを帯域保証分に変更する機能と、前記帯域保証分にマーキングしたパケットを優先的に最低帯域保証用LSPへ送信する機能と、前記非保証分にマーキングしたパケットを優先的に廃棄する機能と、を実現させるための最低帯域保証プログラム。
  10. 請求項に記載の最低帯域保証プログラムにおいて、前記受信したパケットに含まれる情報に基づいて最低帯域保証用LSPを経由するパケットを選別する機能、を実現させることを特徴とする最低帯域保証プログラム。
  11. 請求項10に記載の最低帯域保証プログラムにおいて、前記受信したパケットに含まれる情報は送信先のユーザ端末のアドレスである、ことを特徴とする最低帯域保証プログラム。
  12. 請求項9から11のいずれか一項に記載の最低帯域保証プログラムにおいて、前記帯域保証分または非保証分にマーキングしたパケットを同一方路向けの最低帯域保証用LSPに対応する一つのキューに収容する機能と、前記収容したパケットのうち、帯域保証分を優先的に最低帯域保証用LSPへ送信する機能と、非保証分を優先的に廃棄する機能とを、実現させることを特徴とする最低帯域保証プログラム。
  13. 請求項9から12のいずれか一項に記載の最低帯域保証プログラムを記録した記録媒体。
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