JP3940785B2 - 後部包の混濁化防止のための装置 - Google Patents

後部包の混濁化防止のための装置 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、後部包の混濁化(PCO)または白内障の水晶体の包外摘出後の二次的白内障の形成を防止する方法に関する。より詳しくは、本発明は、眼の水晶体包の内面上の残留水晶体上皮細胞にエネルギーを加えて破壊することによってPCOの発生を防止する方法に関する。さらに、本発明は、本発明の方法に従って眼の水晶体包上の残留水晶体上皮細胞にエネルギーを供給するように適合された装置に関する。
白内障の摘出は米国および世界で最も一般的に実施されている手術の1つである。白内障の水晶体は、眼の後房内に位置する包嚢または水晶体包内に位置する。白内障の水晶体にアクセスするために、外科用器具を眼の前房の中に導入する目的で眼の縁に切開部がつくられる。包外白内障摘出の場合、カプスラヘキス(capsularhexis)処理が実施され、この処理では前房から白内障の水晶体に直接アクセスするために、虹彩に隣接する水晶体包の前膜の一部分が外科用切断器具を用いて除去される。次に水晶体は、水晶体包から吸引することができる小片に水晶体を破壊するために、水晶体に超音波エネルギーを加える方法を伴う水晶体超音波吸引法を含む既知の種々の方法によって除去される。白内障の水晶体にアクセスするために除去される水晶体包の前膜の部分は別として、水晶体包は包外白内障摘出全体にわたってほぼ無傷に留まる。白内障の水晶体の除去に続いて、元の水晶体の屈折機能をまねるために、典型的には人工眼内レンズが水晶体包内に移植される。
白内障の水晶体の除去および眼内レンズの移植は大部分の白内障患者に大きな利益を提供するが、水晶体包内に移植された眼内レンズを有する全患者の最高50%は、手術後5年以内に後部水晶体包の混濁化(「PCO」)または二次的白内障を発生すると見積もられる。PCOは眼内レンズ上および後部の包嚢膜上の細胞と線維の堆積により引き起こされ、これによって眼内レンズを通過する光を妨害し、また患者の視野を不鮮明にする。これらの細胞堆積には2つの原因がある:(1)手術後に残留する水晶体上皮細胞の増殖;および(2)眼内レンズ上の炎症性細胞の蓄積とタンパク質の堆積。これらの2つの原因の内、これまでのPCOの主な原因は、包嚢膜上に残留する水晶体上皮細胞の増殖および移動である。
眼科外科医は、残留水晶体上皮細胞に関連した問題を知っており、典型的に、人工眼内レンズの移植の前に残留するすべての水晶体上皮細胞を除去することに相当の注意を払う。しかしながら、上記の努力にもかかわらず、これらの水晶体上皮細胞を識別することが困難であるという事実により、また水晶体包の内面上の位置のため前記水晶体上皮細胞に到達することがしばしば困難であるという事実により、かなりの数の水晶体上皮細胞が水晶体包の内面上に通常残されることになる。
PCOの最も一般的な処置は、水晶体包の後膜上で増殖する水晶体上皮細胞を破壊するために後膜にレーザのエネルギーを加える方法を伴う。しかしながら、水晶体包の後膜に加えられるレーザのエネルギーは移植された眼内レンズを通して通常のように向けられ、眼内レンズの光学的および/または構造的特性にダメージをもたらす可能性がある。また、水晶体包の後膜にレーザエネルギーを加える方法は、典型的に、水晶体包の一部分の破壊ならびに水晶体包上の残留水晶体上皮細胞の増殖をもたらすことになる。水晶体包の一部分の破壊は、硝子体をさらすリスクを生じ、眼に対して重大または修復不可能なダメージを生ずる可能性がある。さらに、水晶体包の一部分の破壊は水晶体包の収縮のリスクを生じ、眼内レンズの光学的特性を弱める可能性がある。ある場合には、破壊された後部包組織は、例えば線維素クロットの結果として再成長し、これによってPCOの新たな可能性を生じる。し0たがって、PCOの処置を試みることよりもむしろPCOの発生を防止することが好ましい。
PCOを防止する種々の方法が最近提示されている。これらの方法の多くは、残留水晶体上皮細胞を破壊するために水晶体包の内面に化学物質を用いる方法を含んでいる。しかしながら、角膜内皮の破壊の可能性を含めて眼内の他の細胞を同時に破壊せずに、残留水晶体上皮細胞を破壊することが極めて困難であるという事実により、これらの方法のいずれも、PCOの予防に特に成功しているとは証明されていない。かくして、残留水晶体上皮細胞を選択的に破壊することはPCOの予防にとって重要なカギであると思われる。
発明の開示
本発明の方法は、残留水晶体上皮細胞を破壊することによってPCOの発生を防止するために、包外白内障摘出後に水晶体包の内面にエネルギーを加える方法に関する。本発明の方法の1つの実施形態では、方向的に制御された方法で外科用プローブからエネルギーを放射する能力を有する外科用プローブを、プローブの末端部分が水晶体包の前膜の前にあるように、包外白内障摘出後に眼の中に挿入する。次に、水晶体包の前膜を通して所定の方向にプローブからエネルギーを放射して、水晶体包の内面上に位置する残留水晶体上皮細胞を破壊するように、エネルギーがプローブに与えられる。エネルギーが水晶体包のほぼすべての部分に確実に供給され、これによって可能な限り多くの残留水晶体上皮細胞を破壊するように、外科用プローブを動かすことができる。外科用プローブからエネルギーを加えることによって、対象とする残留水晶体上皮細胞が破壊されたと外科医が満足した時、外科用プローブは作動停止され、また眼から取り除かれる。本発明のこの実施形態は、包外白内障摘出の前または後に実施することができる。
本発明の装置は、虹彩と水晶体包との間にプローブの末端部分を位置決めできるように、眼の中に挿入するために適合された外科用プローブに向けられている。プローブは、エネルギーをプローブから外側に供給するように適合された導電体を含む。さらにプローブは、プローブを通してポートを定める非伝導性カバーを含み、これによって導電体からのエネルギーは、方向的に制御された方法でプローブから外側に放射することができる。またプローブは、導電体を電気エネルギー源に接続する電気コネクタを含む。
外科用プローブの末端部分の種々の構成が示されている。外科用プローブは、単極または二極のエネルギー、あるいは残留水晶体上皮細胞を破壊するのに十分な他のすべての型式のエネルギーを放射することが可能である。また、プローブの末端部分はプローブハンドルの縦軸から右または左に角度を付けることが好ましいかもしれない。種々のパドル型式の末端部分の構造も好ましいかもしれない。
【図面の簡単な説明】
より完全に本発明を理解するために、添付図に関連して読まれる以下の詳細な説明を参考とすることが可能である。
図1は、本発明の装置の第1の実施形態に従って構成される外科用装置の立面図である。
図2は、本発明の装置の第1の実施形態に従って構成される外科用装置の端面図である。
図3は、本発明に従って構成される装置の第2の実施形態の立面図である。
図4は、図3に示した本発明の装置の第2の実施形態のプローブの底面図である。
図5は、本発明の方法に従って治療を受けている眼の図面である。
図6は、本発明の第3の実施形態に従って構成される外科用装置の部分断面図である。
図7は、本発明の方法に従って治療を受けている眼の第2の図面であり、眼の中の本発明の外科用装置を示している。
図8、9、10は、それぞれ本発明に従って構成される外科用プローブの第4の実施形態の頂面図、側面図、底面図である。
図11、12、13は、それぞれ本発明に従って構成される外科用プローブの第5の実施形態の斜視図、側面図、底面図である。
図14と15は、それぞれ本発明に従って構成される外科用プローブの第6の実施形態の側面図と底面図である。
図16と17は、それぞれ本発明に従って構成される外科用プローブの第7の実施形態の側面図と底面図である。
図18は、本発明の方法に従って治療を受けている眼の第3の図面であり、眼の中の本発明の図11-17の外科用装置を示している。
発明を実施するための形態
本発明に従って構成した外科用プローブは概略図1の10に示されている。外科用プローブ10は、ハンドピース12の末端部分14のハンドピース12上に取り付けるように構成される。ハンドピース12の基部端部部分16はエネルギー源18に取り付けるように適合される。エネルギー源18によってハンドピース12に供給されるエネルギーは、基部端部部分16から末端部分14に配向される。ハンドピース12を通してエネルギーが伝導される方法は、エネルギー源18によって発生されるエネルギーの形態に依存して変わることが理解される。例えば、水晶体包内の残留水晶体上皮細胞に電気エネルギーを与えるようにプローブ10を適合する場合、エネルギー源18からの電気エネルギーは、電気配線の使用によってまたは他の既知の導電体の使用によってハンドピース12を通して与えることができる。換言すれば、エネルギー源18をハンドピース12の基部端部に実際に固定することは必要でない。上述のように電気配線または類似方法を利用することによってエネルギーをハンドピース12に与えることができるように、ハンドピース12から離れてエネルギー源18を配置することが可能であろう。しかしながら、患者または本発明のプローブ10を使用する外科医への望ましくないエネルギー供給を防止するために、制御された方法で末端部分14にエネルギーを供給することが重要である。
プローブ10は、白内障の水晶体の除去と組み合わせて縁に形成された切開部を通して眼の前房の中に挿入できるような寸法にされる。プローブ10の基部端部部分20は、ハンドピース12の末端部分14に取り付けられている。プローブ10の基部端部部分20およびハンドピース12の末端部分14は、ハンドピース12を通して与えられるエネルギーがプローブ10に伝導されるように構成される。プローブ10はハンドピース12上に一体形成することができる。
プローブ10はさらに末端部分22を含む。本発明の1つの実施形態では、末端部分22は、包外白内障摘出後の眼の水晶体包の中に挿入されるような寸法にされ、あるいは適合される。水晶体包は眼の後房内にある。プローブ10は、本発明の精神と範囲から逸脱することなしに種々の構造を有することができる。例えば、図1に示したように、プローブ10は直線であり、またハンドピース12に同軸に取り付けることができる。しかしながら、外科医が水晶体包の到達困難な領域に到達できるようにするため、プローブ10の長手方向に沿って1つ以上の曲がりを含むように、プローブ10を適合させることが好ましいかもしれないことが理解される。これは、ターゲットとなる水晶体上皮細胞が、図5に示したように水晶体包104の前膜102の内面100上に位置する場合に特に正しい。図3と図4に示したプローブ210の第2実施形態は、水晶体包104の上記の到達困難な領域に到達するための強化された能力を外科医に提供するために、単一の曲がりを有する。プローブ10は、水晶体包104へのエネルギーの印加を促進するために、図8−10に示したように、本発明の精神と範囲から逸脱することなしに1つ以上の曲がり付きの他の種々の構造を有することができると理解される。
プローブ10は、その長さに沿ってプローブ基部端部部分20から末端部分22にエネルギーを供給し、次に内面100上に残留する水晶体上皮細胞を破壊するために、このようなエネルギーを水晶体包104の内面100に供給するように構成される。プローブ10が電気エネルギーを水晶体包104の内面100に供給するように適合される時、前記プローブは単一の電極を含むことができ、この場合、電極によって水晶体包104の内面100に供給される電気エネルギーは、接地状態になるまで、電極から外側に電極の長手方向に沿って移動する。本発明のこの構造では、プローブ10の単一の電極から放出される電気エネルギーは、電気エネルギーがその最大レベルであるプローブ10付近の細胞を破壊する傾向を有する。
図1と図2に示した本発明の実施形態では、プローブ10は第1の電極24と第2の電極26とを含み、これらの電極は、電気エネルギーが一方の電極から他方の電極に流れる傾向を有するように配向される。第1の電極24と第2の電極26は図1と図2では同軸であるとして示されているが、種々の方法で電極を適合できると理解される。例えば、図3と図4に示したプローブ210の第2の実施形態では、第1の電極224と第2の電極226は同軸に取り付けられていない。また、本発明の装置と方法に組み合わせて2つ以上の電極を使用できることが理解される。
図1−4に示した本発明の実施形態では、非伝導性領域28、228は第1の電極24、224と、第2の電極26、226とを分離する。かくして、一方の電極を通して与えられた電流は、非伝導性領域28、228以外の媒体を通して伝導された後にのみ、他方の電極に入る。例えば、残留水晶体上皮細胞を破壊するために、一方の電極を通して与えられた電流を、水晶体包104内に残留する水晶体上皮細胞によって導くことができる。代替方法では、エネルギー源18からの電力を加える前に、眼の中に導入することができる平衡塩溶液のような導電体を通して電流を伝導することができる。本発明のこの観点は、本発明の方法に関連して以下により詳細に説明する。
図6に示した本発明の第3の実施形態では、プローブ310の末端部分322は、プローブ310の末端部分322の周囲に位置決めされた非伝導性カバー313によってプローブからのエネルギーの放射方向を制限できるように適合される。非伝導性カバー313は、シリコンを含むがこれに限定されない種々の生体適合性の非伝導性材料から形成することができる。この第3実施形態では、電極324がポートホール311を通してプローブ310の外部環境に露出されるように、非伝導性カバー313の基部端部部分322を通して1つ以上のポートホール311が形成される。ポートホール311がプローブ310の先端315に相対的に密接するように、ポートホール311を形成することが好ましいと考えられ、これによって後房の中に挿入しなければならないプローブ310の量が最少化される。プローブ310からのエネルギーの所望の放射方向に依存して、プローブからのエネルギーの放射を防止するためにプローブ310の先端315を絶縁することが望ましいかもしれない。ある場合には、非伝導性カバー313がプローブ310の先端315をカバーするように、非伝導性カバーを適合させることが好ましいことが確認され、これによって、本発明の方法に関して以下に詳細に説明するように、図6に示した本発明の実施形態を用いて水晶体包の前の位置から残留水晶体上皮細胞を破壊する時に、先端315から外側にエネルギーが放射されるのを防止する。
また当業者は、プローブ10、210からのエネルギーの放射方向を制御するために、図1−4に示した本発明の第1と第2の実施形態の非伝導性カバーを含むことが望ましいことを理解するであろう。
上述したように、非伝導性カバー313はシリコンから構成することができる。使用時に非伝導性カバー313が滑らないように、非伝導性カバー313をプローブ10、210、310に固定することが好ましい。非伝導性カバー313の動きは眼の組織に対するダメージを引き起こす可能性があること考えられる。さらに、非伝導性カバー313の動きによりターゲット組織以外の眼の組織に意図しないエネルギーの印加を生じることがあり、これによってさらなる眼のダメージを生じる可能性がある。
シリコンスリーブをプローブに固定する望ましい方法は、シリコンスリーブを取り付けるべきプローブの末端部分の外径よりも小さな内径を有するシリコンスリーブを用意する段階を含む。次に、プローブの末端部分の上方にスリーブを配置できるようにスリーブが十分に膨張するまで、シリコンスリーブはACS等級のヘキサンの中に浸漬される。シリコンスリーブをプローブの末端部分の上方に配置した後、シリコンスリーブを換気フードの下で乾燥することが許される。シリコンスリーブが乾燥するにつれ、シリコンスリーブはそのもとの大きさに戻る傾向があり、これによってシリコンスリーブそれ自体がプローブに固定される。非伝導性カバー313によってプローブ310の先端316がカバーされる場合、1滴のシリコンを先端315に置き、乾燥することができる。あるいは、スリーブは端部閉鎖のスリーブとし、これによって1滴のシリコンを先端315に加えることが不要になる。次に、必要に応じて、既知の切断工具を用いて非伝導性カバー313を通して1つ以上のポートホール311を形成することができる。
図1−4に示したように電極24、26から放射されるエネルギーは、プローブ10の先端から外側にほぼすべての方向に放射されることが理解される。反対に、図6に示したように、電極324から放射されるエネルギーは限定的に外側に与えられる。当業者は、エネルギーが電極324からまたポートホール311を通してほぼ円錐形パターンで放射されることを理解でき、このような円錐形パターンは、プローブ310の縦軸に対してほぼ垂直に位置する軸を有する。かくして、プローブ310の中にポートホール311を選択的に形成することによって、プローブ310から放射されるエネルギーの方向を制御することができる。またプローブ310から放射されるエネルギーの方向は、エネルギーがプローブから所望の方向に放射されるように、プローブ310をその軸の周囲に回転することによって制御することができる。
エネルギー源18は電気的または熱的エネルギーの種々の源であることができる。本発明の装置と方法に関連して使用する場合、電気エネルギー源に関してより大きなオン/オフ性能があることにより、また操作室で電気エネルギー源を一般的に利用しやすいことにより、電気エネルギーが好ましいことが確認されている。例えば、大部分の水晶体超音波吸引システムは、本発明の装置と方法が要求する必要な電力を供給する能力を有する。またエネルギー源18は、両極性焼灼システム用に設計された標準操作室に設けることができる。このような両極性焼灼システムの電圧および電流の制限は、本発明の装置と方法に組み合わせて使用する場合、安全かつ有効であることが示されている。さらに、この型式の電源によって発生される交流は、平衡塩溶液内の帯電粒子の振動を誘発する傾向があり、これによって溶液の加熱を生じる。この現象の重要性については本発明の方法に関して以下により詳細に説明する。しかしながら、直流電源と組み合わせて本発明の装置と方法を利用できることも理解すべきである。
プローブ10の末端部分22は図1と図2に示した実施形態では丸くされている。末端部分22の円形形状は、電極24、26から残留水晶体上皮細胞へのエネルギー供給を促進する一方で、同時に水晶体包104を損傷する可能性を低減する。しかしながら、種々の形状の末端部分22を本発明と組み合わせて使用することができる。例えば、末端部分22が水晶体包104内に配設される場合、複数の電極を末端部分から延在することができるように、末端部分22を適合させることができる。同時にプローブ10を使用して、水晶体包104のすべてまたはほぼすべての内面100にエネルギーを当てることができるように、複数の電極を互いに関連して位置決めすることができる。
他の可能な形状では、末端部分22が水晶体包104内の所定位置にある時に膨張できる膨張可能な先端を含むことができる。この実施形態は電気的または熱的エネルギーと組み合わせて使用することができる。電気エネルギーと組み合わせて使用する場合、膨張可能な先端は、水晶体包104の内面100上に残留する水晶体上皮細胞の破壊を行うために、先端を通して電流を流すことができるように、好ましくは電気を伝導する能力を有する材料から構成される。膨張可能な先端が熱エネルギーの印加と組み合わせて使用される場合、膨張可能な先端内で発生した熱が内面100と、その内面上に位置する残留水晶体上皮細胞とに供給されるように、熱伝導性材料から構成されることが好ましい。加熱は、膨張可能な先端の中に加熱流体を導入する方法を含む種々の既知の機構によって、あるいはレーザのようなエネルギー源から膨張可能な先端成分にエネルギーを加える方法によって実施することができる。
プローブ10は、末端部分22に配設された温度プローブ30を含むことができる。温度プローブ30は、末端部分22の温度を測定して温度が所定のレベルに到達した時にエネルギー源18を作動停止させる信号を送る能力を有し、これによって過剰エネルギーを眼に加える可能性が防止される。過剰エネルギーを眼に加える可能性を防止する代替機構も利用することができる。例えば、エネルギー源18は相対的に短期間のエネルギーパルスを供給するように適合することができ、これによって過剰のエネルギーが眼に供給される可能性が低減される。
またプローブ10は、洗浄/吸引の能力を有することができ、この場合本発明の方法に従ってプローブ10を使用する間に、洗浄流体を眼および組織区画の中に導入することができ、また眼から流体を除去することができる。
本発明の上述の装置は、白内障の水晶体の包外摘出と、引き続く人工眼内レンズ移植の前に残留水晶体上皮細胞を破壊するために人工眼内レンズの移植と組み合わせて使用するために構成される。包外白内障摘出は、概して、眼の前房へのアクセスを行うために眼の縁を通して切開部をつくることによって実施される。次に、外科用切断器具は切開を通して、また前房の中に挿入される。水晶体包104の前膜102から部分106を切断するために外科用切断器具が使用され、これによって水晶体包104内の水晶体108への直接アクセスが外科医に提供される。次に水晶体108は、水晶体超音波吸引のような既知の手順によって除去され、この方法では、水晶体108を断片に破壊するために水晶体108に超音波エネルギーが加えられ、次にこれらの断片は水晶体包104から、洗浄/吸引能力を有する水晶体超音波吸引システムを使用して吸引される。
本発明の第1の実施形態では、外科医は、水晶体包104から水晶体108を除去した後に水晶体包104からすべての残留水晶体上皮細胞を除去するために本発明の装置を使用する。プローブ10は、末端部分22が水晶体包104内の所定の位置に位置決めされるように眼の中に挿入される。新しく形成された切開を通してプローブ10を挿入することができるが、白内障の水晶体の除去に関連してつくられる切開部を通して挿入することが好ましく、これによって眼に対する外傷が最小化される。次にエネルギー源18は、プローブ10の末端部分22にエネルギーを供給するために作動される。上述したように、エネルギー源18は電気エネルギー源または熱エネルギー源であることができる。しかしながら、本発明の方法の好ましい実施形態では、このようなエネルギーを使用する上述の有益な観点により電気エネルギーが使用される。
エネルギー源18から末端部分22に与えられるエネルギーは、末端部分22を直接囲む組織の中に伝導されることが理解される。かくして、残留水晶体上皮細胞は、それが水晶体包104の内面100上に位置するため、プローブ10からエネルギーを加えることによって破壊される傾向を有する。プローブ10に対する過剰エネルギーの印加によって、水晶体包104それ自体が損傷する傾向を有することが確認されている。特に、余りに多いエネルギーが内面100上の単一部位に配向された場合、プローブ10の末端部分22は水晶体包104に粘着する傾向を有することが発見されている。プローブ10から内面100上のこのような部位にエネルギーをさらに供給することは、水晶体包104のせん孔を含めて水晶体包104に対する永久的な局部損傷をもたらす。この理由で、制御された方法でプローブ10によって水晶体包104にエネルギーを供給することが絶対必要である。
水晶体包104の内面100上の単一部位に供給されるエネルギー量を制限するための1つの技術は、エネルギー供給を局所化するよりもむしろ、水晶体包104の周囲にプローブ10の末端部分22を動かすことであり、これによって余りに多いエネルギーが単一部位に供給される可能性が最小化される。この技術を使用する場合、内面100のすべての領域の確実な処置を保証するために、管理化またはパターン化された方法でプローブ10を水晶体包104の周囲に動かすことが好ましい。
また、間質液、浸透圧的に平衡な塩溶液および粘弾性溶液のような平衡塩溶液の使用によっても、プローブ10に電気を印加する前にこのような溶液を水晶体包104の中に配置するならば、水晶体包104の内面100にプローブ10が粘着する可能性を最小化できることが確認されている。平衡塩溶液は、切開部を通した流体損失による前房のつぶれを防止するために、包外白内障摘出のような眼科処置において一般的に使用されている。このような平衡塩溶液はプローブ10と内面100との間の緩衝を行うだけでなく、プローブ10からの電気エネルギーが通過できる伝導媒体を提供し、これによってプローブ10から残留水晶体上皮細胞へのエネルギーの伝達を促進する。
特に有益な結果が、商標「OCCUCOAT」および「OCCUCOAT PF」の下に、本発明の出願人のストルズ・インストルメント・カンパニーによって販売されている溶液のような、2−ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む粘弾性溶液を使用することによって達成されている。「OCCUCOAT」粘弾性溶液を使用した場合、所定の電力設定において、プローブ10が水晶体包104の内面100に粘着する傾向は、他の平衡塩溶液または水に比較して小さいと思われることが発見されている。この利点は、「OCCUCOAT」粘弾性溶液の存在の下にプローブ10から内面100へ電気エネルギーを印加することによって、粘弾性溶液が、プローブ10と内面100との間で障壁として作用する沈澱またはゲルを形成するという事実の結果であると思われる。生成する沈澱またはゲルは電気エネルギーの印加を停止した後に数秒で消散し、したがって外科的処置に複雑さをもたらさない。さらに、この沈澱またはゲルの大きさと期間は予め準備することが可能であり、また電力強度と、プローブ10からの電力の印加期間とに比例することが確認されている。かくして、「OCCUCOAT」粘弾性材料の物理的特性と外観のこの予測可能な変化によって、外科医は、残留水晶体上皮細胞を破壊するためにプローブ10からのエネルギーによって処置された領域を識別することができる。
また上述の利点に加え、「OCCUCOAT」粘弾性材料のような2−ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む粘弾性溶液を本発明の方法と組み合わせて使用することによって、他の平衡塩溶液および水と比較した場合、はるかに大きな温度上昇を生じることが発見されている。エネルギー源18によって発生される交流は、2−ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む粘弾性溶液中の帯電粒子の振動を引き起こし、これによって粘弾性溶液の加熱が得られる。本発明の方法と組み合わせて使用される「OCCUCOAT」粘弾性溶液を使用して達成される最高温度は100℃である。このような加熱は水晶体包内に残留する水晶体上皮細胞を破壊するように働く。粘弾性溶液に交流を加えることによって引き起こされる粘弾性溶液内の帯電粒子の振動、ならびにこのような振動から生じる局所的な浸透圧の差は、水晶体包内の水晶体上皮細胞の破壊を促進すると考えられる。
本発明の方法と装置に組み合わせてプローブ10から放射されるエネルギーは虹彩に到達することが可能であり、これによって虹彩に対し組織の損傷を引き起こすことが確認されている。この理由で、プローブ10を通してエネルギーを配向する前に、水晶体包と虹彩との間に配置できる虹彩のシールドを設けることが望ましいかもしれない。本発明の方法の1つの実施形態では、プローブ10からのエネルギーが虹彩に悪影響を及ぼすのを防止するために、ヒドロゲル材料から形成される虹彩のシールドが虹彩と水晶体包との間に配置される。当業者は、本発明の教示に従って虹彩のシールドを形成するために、他の材料が生体適合性であり、プローブ10から放射されるエネルギーを遮蔽する能力があり、またプローブ10から放射されるエネルギーによって構造的に弱体化されない限り、他の材料を使用できることを認識するであろう。
本発明の方法を実施するために要求されるエネルギー量は、プローブ10の1つまたは複数の電極の大きさおよび形状と、水晶体包104内の導電媒体の存在または欠如とを含む、いくつかのファクタに依存して変化することが理解される。より大きな電極表面積を有する装置はより高い電力を必要とする。さらに、所望の電力レベルは各外科医が選択する技術に依存して変化する。例えば、プローブ10が水晶体包104内で相対的に速い走査運動で使用される場合、水晶体包104の内面100上のすべての単一部位に供給される電力がより少なくなるという事実により、より高い電力を使用することができる。同様に、2−ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む粘弾性溶液が存在する場合、このような粘弾性溶液の上述の特性により、より大きな電力レベルを使用することができる。しかしながら、外科医が方法上または順序による基準で個々の部位を処置しようと望む場合、水晶体包104に対する損傷の可能性を最小化するために、より低い電力レベルを利用することが望ましいと思われる。
ある場合には、プローブ10から放射するエネルギーを内面100のすべての領域に確実に当てることを保証するために、本発明の方法に関連して、2つ以上の異なったプローブ10の構造を利用することが好ましいかもしれない。例えば、プローブ10を使用して処置されなかったかもしれない内面100の領域に、プローブ210からのエネルギーを確実に当てるように保証するために、プローブ10の使用に引き続き使用するために、プローブ210を挿入することが可能である。またある場合には、プローブ10のために異なった攻撃角度を提供するために縁を通して第2の切開部を形成し、これによって内面100のすべての領域に、プローブ10から放射されるエネルギーを確実に当てるように保証することが必要であるかもしれない。
水晶体包104にエネルギーを加え、またその結果として残留水晶体上皮細胞を破壊した後に、外科医はプローブ10を作動停止して眼から取り除く。既知の洗浄/吸引技術を用いて、粒状物質と、平衡塩溶液とを水晶体包104から除去した後、外科医は、種々の既知の方法を用いて人工眼内レンズ104の移植を進めることができる。
本発明の方法の第2の実施形態では、プローブ310の末端部分から所定の方向にエネルギーを放射することができるプローブが提供される。種々の構造のプローブを使用することができるが、プローブからのエネルギー放射を制御するために、図6に示しまた詳細に開示したようなプローブの使用が有利であることが確認されている。本発明の方法の第2実施形態を、白内障の水晶体の包外摘出の前または後に使用できることを理解すべきである。本発明の方法の第2の実施形態では、末端部分322が虹彩101と、水晶体包104の前膜102との間の眼の後房内に位置決めされるように、またポートホール311が水晶体包に向かって後方に配向されるように、末端部分322は眼の中に挿入される。次に、水晶体包104上に残留する水晶体上皮細胞を破壊するのに十分なレベルで、エネルギーがプローブから放射されるように、エネルギーはプローブ310に向けられる。プローブ310から放射されるエネルギーは水晶体包104を通過し、また水晶体包の内面100上に位置する残留水晶体上皮細胞を破壊することが理解される。エネルギーが水晶体包104のすべての部分に配向されるように保証し、これによって可能な限り多くの残留水晶体上皮細胞の破壊を保証するように、プローブ310の構造に依存してプローブ310を動かすことが必要であるかもしれない。次に、プローブ310へのエネルギーの供給は停止され、またプローブは眼から引き抜かれる。プローブ310を使用して到達不可能な水晶体包104の部分に到達するために、上述したように、異なった形状を有する第2のプローブを挿入できることを理解すべきである。また、プローブ310を使用して到達不可能な水晶体包104の部分に到達するために、上述したように、縁に形成された第2の切開部を通して第2のプローブを挿入することができる。さらに、上述したように、間質液、浸透圧的に平衡な塩溶液および粘弾性溶液のような平衡塩溶液を本発明の方法の第2実施形態と組み合わせて使用することができる。
外科用プローブの第4の実施形態が図8−10に示されている。縦軸412付きの末端部410を有する外科用プローブ400が示されている。末端部410は、プローブの頂面図である図8に示したように右手曲がり414を備えている。また本発明の範囲から逸脱することなしに、水晶体包104へのエネルギー印加をさらに促進するために、左手曲がりを有する外科用プローブを設けることが望ましいかもしれない。さらに、プローブの末端部410は図6のプローブと同様の方法で構成される。末端部410は、図9と図10から分かるように切取り部分416を備える。プローブ400は二極のエネルギー発生器(図示せず)と共に使用するように意図されている。図10から分かるように、切取り部分416は、非導電性材料422によって分割された第1の電極418と第2の電極420とを提供する。非導電性材料422は、使用時にプローブ400が図8に示した位置に保持される時にエネルギーを所定の方向または下方方向に配向するように、第2の電極420を囲み、またプローブ400から残留水晶体上皮細胞へのエネルギー移動を促進するために、上述の平衡塩溶液および/または粘弾性溶液の中に浸漬される。プローブ400に使用される非導電性材料422は、上述のようなシリコンであるか、さもなければ電極418と420の間に間挿されるセラミック材料であることが可能である。
さらに、何人かの外科医は1つのみの切開部を通して手術を実行することを望むかもしれない。このとき困難なのは、図7の120に示したような切開部の直下に留まる上皮細胞を処置し、および/または破壊することである。図11−17に示したような外科用プローブを設けることによって、単一の切開部による手術を達成することができる。図11−13は、図18に示したような水晶体包内の上皮細胞を破壊すべく所定の方向または下方に配向されるエネルギー流動を供給するために、単極エネルギーを利用する外科用プローブ500を示している。プローブ500は、アーム512を通してプローブ500に接続された薄い楕円形または卵形のディスク510を備える。アーム512はプローブ500から軸方向に延在し、また図11に示したように約90度曲がって、ディスク510の頂部中央部分514に接続する。ディスク510がプローブ500の縦軸に対して平行にならないように、アーム512を90度よりも少し小さく曲げることが望ましいかもしれない。しかしながら、部分516またはディスク510がアームとディスクとの間の接続箇所514の後方に延在し、またディスク510の部分518がアームとディスクとの間の接続箇所514の前方に延在するように、アーム512をディスク510の頂部に取り付けることが重要である。図12は、ディスク510の後方および前方延在部分516と518をさらに明瞭に示している。プローブ500は本発明の好適な方法の第2の実施形態に使用することができ、この結果図18に示したように、単一の切開部を通して水晶体包104のすべての領域に到達するためにプローブ500を利用することができる。図13には、1つの片電極520を形成する概して平坦な底部を有するプローブ500が示されている。頂部と側面部分522と524それぞれは、図12に示したようにプローブ500が位置決めされる時にエネルギーが所定の方向または下方方向に配向されるように、非電導性被覆材526で覆われている。プローブ500が虹彩101と、水晶体包104の前膜102との間の眼の後房に位置決めされるように、またディスク500の平坦な底部が図18に示したように水晶体包に向かって後部に配向されるように、プローブは眼の中に挿入される。次に、水晶体包104上に残留する水晶体上皮細胞を破壊するのに十分なレベルでプローブからエネルギーが放射されるように、エネルギーがプローブ500に配向される。プローブディスク510から発するエネルギーが水晶体包104を通過し、また水晶体包の内面100上に位置する残留水晶体上皮細胞を破壊することが理解される。図18を参照すると、プローブの前方延在部が虹彩101の下に延在して122ならびに100に残留する水晶体上皮細胞を破壊するように、虹彩101の周囲の循環運動により水晶体包全体の周囲にプローブ500を配向できることが理解される。したがって、プローブ500は水晶体包の中に存在するこのようなあらゆるすべての細胞を破壊するために、単一の切開部を通して使用することができる。
図14と図15では、水晶体包の中に存在する残留水晶体上皮細胞を破壊するために二極エネルギーを利用する外科用プローブ600の第6の実施形態が示されている。二極のエネルギー発生器(図示せず)と共に使用するようにプローブが設計されているという点以外では、このプローブは図11−13に示した設計と類似している。図示したプローブ600は、プローブ600の縦軸614からプローブそれ自体をオフセットする「S」字形の曲がり612付きのアーム610を有する。アーム610は薄い楕円形または卵形のディスク616に接続している。アーム618の外面はディスク616の底部上に第1の電極620を提供し、また第2の電極622はアーム610の中心に設けられ、ディスク616の底部上に第2のリング電極624を提供する。第2の電極622は、アーム610内の非導電性材料628と、ディスク616の底部上の非導電性材料626とによって囲まれ、第2の電極622から第1の電極620を常に分離する。エネルギーは、上述のように、眼の中に存在する流体溶液内にプローブ600が浸漬される時に2つの電極の間に流れる。このようなプローブ600設計の利点は、図15に示したようなディスク616の周辺のみで二極のエネルギーを利用する二極のプローブデバイスを提供する点にある。
しかしながら、エネルギーが水晶体包に貫通する深さを低減する一方で、図14と図15に示したようなプローブデバイスの能動面領域を増加する手段として、図16と図17に示したようなプローブ700を設けることが望ましいかもしれない。プローブ700は二極のエネルギー発生器(図示せず)と共に使用するように意図され、またプローブには、上述のような楕円形または卵形ディスク720に接続したアーム710が設けられる。さらに、ディスク720は互いに近接した多数の小さな電極から構成される第1の電極722と第2の電極724とを備えるが、図17のディスク720の底部上に示されているように、なお非導電性材料726によって互いに絶縁される。電極の間の寸法と距離を低減することによって、ディスク720の底部から離れてエネルギーが放射される距離が低減される。また、ディスク720の底部上の2つの電極に種々のパターンを設けて、眼の水晶体包内に残留する水晶体上皮細胞の破壊のために使用するため、ディスク720によって発生すべき最適なエネルギーパターンを可能にすることが望ましいかもしれない。
本発明の装置と方法について、ある好適な実施形態に関して本出願に開示してきたが、本出願で開示かつ請求した本発明の精神と範囲から逸脱することなしに、本発明に対して種々の修正を行うことができることが当業者には明白であろう。

Claims (2)

  1. 眼の水晶体包内の残留水晶体上皮細胞を破壊するための器具であって、
    電気エネルギー源と、
    前記電気エネルギー源に電気的に結合された電極を備えるプローブであって、該プローブが、前記眼の虹彩と、前記水晶体包との間の前記眼の中に挿入するために適合された末端部分を有するプローブと、
    前記プローブの前記末端部分を取り囲む絶縁スリーブであって、該絶縁スリーブが、該絶縁スリーブを通る開口を定め、前記電気エネルギー源から前記電極に供給される電気エネルギーが、前記絶縁スリーブによって定められた前記開口を通して前記プローブから外側に放射されるとともに、電気エネルギーが、方向的に制御された方法で前記プローブから外側に放射される絶縁スリーブと
    楕円板形状を成し、一方の側の中心に前記プローブの前記末端部分が接続され、他方の側が前記プローブからの電気エネルギーを、方向的に制御された方法で放射するための電極を定めるディスクと、を備える
    器具。
  2. 眼の水晶体包内の残留水晶体上皮細胞を破壊するための器具であって、
    電気エネルギー源と、
    前記電気エネルギー源に電気的に結合された電極を備えるプローブであって、該プローブの末端部分が、前記眼の虹彩と、前記水晶体包との間の前記眼の中に挿入するために適合されたプローブと、
    前記プローブの前記末端部分を取り囲む絶縁スリーブであって、該絶縁スリーブが、該絶縁スリーブを通る開口を定め、この場合前記電気エネルギー源から前記電極に供給される電気エネルギーが、前記絶縁スリーブによって定められた前記開口を通して前記プローブから外側に放射され、またこの場合電気エネルギーが、方向的に制御された方法で前記プローブから外側に放射されて、前記水晶体包内の前記残留水晶体上皮細胞を破壊する絶縁スリーブと
    楕円板形状を成し、一方の側の中心に前記プローブの前記末端部分が接続され、他方の側が前記プローブからの電気エネルギーを、方向的に制御された方法で放射するための電極を定めるディスクと、を備える
    器具。
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