JP3935947B6 - 化学的、物理的または物理化学的反応を行うための電極アレイを有する装置 - Google Patents

化学的、物理的または物理化学的反応を行うための電極アレイを有する装置 Download PDF

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Description

本発明は、化学的、物理的または物理化学的自然現象の反応および/または操作を行うための装置に関する。
中世以来、実際にはさらに早くから、科学実験およびその後の科学に基礎を置く製造は、所望の反応生成物を得ることを目的に異なる物質間の反応を達成するという概念に基づいてきた。元来、当該の反応の本質は、ほとんど理解されていなかったが、20世紀には、反応およびそれらの詳しい機構の理解において莫大な増進が見られた。科学的理解は、今や、微視的スケールでいかに反応が進行するかに関する項目の広い分野を包含み、それは今度は、向上した巨視的反応機器および装置の開発をもたらした。
それと対照的に、微視的スケールでの有用な製品を製造する目的のための反応を管理することについてはあまり関心が払われていなかったようであるが、そのようなスケールで反応がいかに進行するかに関して多くの調査研究が達成された。本発明の裏に隠された概念は、特に、あつらえた反応シーケンス(おそらく、多くの工程を含む)を正確に実行することを可能とすることを目的に、微視的スケールで反応を操作し、達成するのに適合した装置を製造すること、有用な製品を提供すること、および副生成物の生成または大規模な分離工程、例えば、非常に大量の反応混合物から微少量の所望の生成物を回収することを必要とせずに上記のことを行うことである。
本発明者らは、今や、工業および科学の異なる分野からの多種の公知の技術を組合せることによって、制御された方法で、反応工程を正確な順序で行って、所望の製品を製造するための専用の反応装置を設計できることを明らかにした。
一般的に、本発明によると、概ね平らな基板、複数の相互連結した流路を該基板上に限定する手段および該流路および/または該流路間のジャンクションと結合された複数の電極アレイ、ならびに該電極アレイに電気信号を負荷して、1以上の起電現象によって該流路内で液体に懸濁された粒子の動きを引き起こす手段を含む、液状媒体中に懸濁された粒子間の化学的、物理的または物理化学的反応を行う装置が提供される。
上で用いられた粒子なる語は、広く解釈される。その語は、特に、1種以上の型の反応性物質、例えば、いわゆる生体分子を付着された固体または液状基材からからなる複合粒子を包含する。該基材は、純粋物質の粒子のごとき単純な構造であり得、あるいは、それは複合物、例えば、生体細胞またはゲルの粒子であり得る。
該基板上の相互連結流路の正確な構成は、適用する分野に依存して広く変化させることができる。それらは一般的に、平らなアレイ形状であるが、おそらく(作成はより困難であるが)、3次元または層状アレイを作成することも考えられる。すべての場合、しかしながら、該流路を正確に適当な寸法で基板上に作成する必要がある。流路を工作する2つの公知技術、すなわち、フォトリソグラフィーおよびレーザー加工が別々にまたは組合せて使用できるであろう。該技術は、該流路に結合された電極アレイの製造においても有用である。粒子を該流路中に閉じ込めるように、カバーを追加することによって、該流路を部分的にまたは完全に包むことができる。
液体を満たせる流路を作成するために該技術を用いるアイディアは新規ではない。Washizuが[Electrostatic manipulation of biological objects”,Journal of electrostatcs,25(1990),109−123]と題する論文中で、個々の生体細胞を所望の方法で動かし、流路が単一の細胞よりも丁度広く、「流体集積回路」と呼称されるデバイスの製造および使用を記載している。本発明の装置において、多くの粒子を同時に制御操作することを可能にするように、該流路はより広くてよい。
しかしながら、本発明の装置は、当該流体中で所望するごとく粒子を動かすための電極アレイに結合した基板上の集積流体回路の一種として描かれるであろう。集積回路製造の周知の分野とのさらなる類似において、本発明の範囲内にある装置の多くの型は、粒子を1箇所に集めること、ある型の粒子を別の粒子から分離すること、特定の型の粒子を捕捉することおよびバルク運動に粒子をさらすことのごとき、それぞれ特定のタスクを遂行するように設計された一組のモジュールまたは部品から作り上げられた物と考えられる。該流路中の該流体は動いていても、静止していてもよいことは特記すべきである。
該粒子を動かすために用いられる起電現象を、多くの界面動電効果から選択することができる。特に有用なものには、誘電泳動(DEP)、エレクトロローテーション(ROT)、進行波誘電泳動(TWD)がある。これらの現象はよく知られており、科学文献に記録され、広く研究されてきた。これらの対象についての文献は、本発明の装置の設計および構築に適用できる数多くの実験的技術を開示している。例えば、DEPを研究するための平らなマイクロ電極の工作は周知であり、DEPへの実験室での研究において標準的な実施方法として使用されている。当該文献はコロイド粒子のDEPおよびROT特性を測定する光学技術の使用および界面動電研究用の多層電極アッセンブリーの開発も開示している。
当該特許文献も本発明の装置に使用できる多くの技術を開示している。かくして、WO91/11262はDEPを用いて固体、半固体および液体物質を操作すること、WO93/16383はエレクトロローテーション分析の使用を開示し、ならびに粒子を動かすTWDの使用はWO94/22583に開示されている。これらの特許明細書に開示された多くの技術を本発明の装置の部分に使用することができる。
本発明の装置は無数の異なる反応分野において使用することができる。特に重要なことは、しかしながら、広範囲のバイオプロセシング機能を実行することにそれを使用することである。これらは実験室型機能または工場型機能の両者を含むであろう。例えば、水中の微少量の不純物または汚染物質の存在の試験、医薬組成物のスクリーニングおよび「デザイナー生体分子」の製造がある。この技術の詳細およびその適用は、Bridget R Marxによって、1997年1月発行のLaser Focus Worldの第19および20頁に記載の”Micromachined Chip may identify Microorganisms fast”と題された記事において、ならびにMark Wardによって、1997年3月1日発行のNew Scientistの第22ないし26頁に記載の”Devilish Tricks with Tiny Chips”と題された記事において提供されている。
例示的に、水中の特定の微生物を検出するために設計された単純な装置を参照して、本発明を説明する。これは添付の図面を参照して説明する。
ここで;
図1は、単純な形態の本発明の装置の概略図である;
図2は、図1の装置に使用されるTWDコンベヤーの図である;
図3は、図1の装置に使用される非選択性トラップの図である;
図4は、図1の装置に使用される選択性トラップの図である;
図5は、図1の装置に使用される分類用ジャンクションの図である;および
図6は、図1の装置に使用されるエレクトロローテーション分析チャンバーの図である。
先ず、図1を参考し、これは、水中のある種の微生物を検出するための本発明の装置のブロック図を示す。生水供給口は、その大部分が無害な一定範囲の微生物含有する。しかしながら、特に興味がもたれる2種の微生物は、寄生虫、クリプトスポリジウム・パルブム(Cryptosporidium parvum)およびジアルディア・ランブリア(Giardia lamblia)である。図1に示した装置は、これら2種の微生物を検出するように設計され、基板上に形成された数多くの相互連結流路1ないし8よりなる。流路のいくつかは、粒子トラップT1およびT2を含み、出口流路はエレクトロローテーションチャンバーROT1およびROT2を含む。該流路間のジャンクションはJA、JB、JC、JDおよびJEと示される。電極をすべての流路と結合するように配置して(図1に示さず)、(適当な電気信号が該電極アレイに与えられた場合、)粒子を該流路中でそれらに沿ってTWDによって動かす。
該装置は以下のごとく操作する:
簡単なフィルターを通して大きな夾雑物を除去してしまった水サンプルを、入り口流路1に供給する。ここで、該サンプル中の微粒子物質は、該粒子をトラップT1(そこでそれらは一組の城郭風のミクロ電極に誘電泳動的にトラップされる)に運ぶ進行電場(TWD)を受けるであろう。一方では、特定の微生物に対して標的された抗体で覆われたラテックスビーズのサンプルを入り口2から供給する。これらのビーズもコンベヤー軌道Xに沿ってトラップT2に入る進行電場を受ける。トラップT2は選択的であり、この時は、該ラテックスビーズをトラップするように構成される。該ビーズがトラップされてしまったら、トラップT1に貯えられていた該粒子は放出され、ジャンクションJBを通ってトラップT2に移動する。ここで適当な電場を電極に負荷して、ラテックスビーズおよび微生物を共に該固定化する電極に引き付ける。このトラップ作用は、所望の微生物および該抗体で覆われたビーズの間の反応を急速に促進する。非微生物粒子は、トラップT2からコンベヤー軌道Zに沿って排出口8へとそれらを動かす進行場を受ける。該サンプルは、今やビーズ−生物複合体および未反応の生物ならびにビーズを含む。トラップT2から全てのトラップされていた粒子(反応物および非反応物)を放出することにより、該粒子はジャンクションJCに向けて移動し、そこで、ビーズでもビーズ複合体でもない粒子はコンベヤー軌道Yに沿って引っ張れて、ジャンクションJAを経由して、トラップT1にトラップされる。残っている粒子は、ジャンクションJDに向けて移動し続けて、そこではビーズ/生物複合体はローテーションチャンバーROT1に向けられる。残りのいずれの粒子(未反応ビーズ)も、該排出口に向けられる。今やチャンバーROT1中にある該ビーズ/生物複合体を、エレクトロローテーションを用いて調べることができる。電場およびイメージプロセッシングを用いたローテーション検出を適当に適用すれば、それは存在する生物の数を数えることおよびそれらの生存度を算出するだけの単純な問題である。最初の微生物を分析してしまったら、今度は、別の生体を標的するトラップT2にトラップされるべきラテックスビーズの第2のバッチを用いて、該プロセスを繰り返す。この場合、該標的された生物はチャンバーROT2に向けられて、比較等をなすことができるであろう。
上に提供した実施例は単に本発明により構成することができる装置の性質ならびに達成し得る反応および操作シーケンスの型を例示したに過ぎない。しかしながら、簡単に認識できるように、このことは、いくつかの型の構築物の使用よってのみ達成され得、これらのうちいくつかは、図面の残りの図に関する実例によって説明される。
図2は、概略的にTWDコンベヤー軌道を示している。流路10は2つの隔絶した「堤」11、12の間に位置し、各々の堤は適切な高さで該流路の深さを規定している。
該流路を横切っているのは、複数の横断電極20、21、22等であり、該流路と平行して、該隔絶した堤のうちの一方の頂部には、1組の4つの導電性ストリップ30、31、32および33がある。該堤は、ストリップ30、31等のそれぞれおよび電極20、21、22等のそれぞれの4つおきの横断電極の間の導通を可能にする孔を有する。
本発明の装置の使用において、チャネル10の液体中の粒子は、直角位相正弦波電圧(すなわち、導電性ストリップ30ないし33に対して0°、90°、180°および270°の位相角で)を負荷することによってチャネルに沿って動かされるであろう。これは、チャネル10に沿って、進行電場を生じ、負荷信号の強度および周波数の適切な選択によって、該チャネルの液体中の粒子の移動速度およびその移動方向のいずれをも制御することができる。したがって、所望ならば、この型のサブユニットを本発明の装置のある個所から別の個所に粒子を移動させるのに用いることができる。図2に図示されたTWDコンベヤー軌道の実用的な認識は、J P H Burt,R Pethig,M S TalaryおよびJ A Tameによって、1995年にPrecision Engineering(M Bonis,Y Alayli,P Revel,P A McKeoWnおよびJ Corbette編集)Elsevier PressのInternational Progress巻の第476ないし479頁に記載の”Travelling−Field Electro−Manipulation of Bioparticles”と題された記事に記載されている。制御された進行場誘導運動を示すために用いられた試験粒子は、直径6ミクロンのラテックス球であり、静止液体懸濁媒体はイオン性水溶液であった。
4つの導電性ストリップは必要的というよりも例示的であること;適当な信号を供給して、TWD効果を生じる別の電極/導電性ストリップ配置を用いることができることを認識すべきである。
図3および4は異なる型のサブユニット(すなわち、トラップ)を示している。2つの型のトラップが示され、非選択性トラップが図3に、選択性トラップが図4に示されている。各トラップは、示すごとく、横断電極を有するチャネル10ならびに該チャネルに沿って走り、かつ、隔絶「堤」中の孔において該横断電極に連結する信号供給ストリップからなる。
図3の該非選択性トラップは、図2に示した該コンベヤー軌道のそれと同様に機能する。しかしながら、該軌道の一部は、城郭風のすだれ状電極36と交差している。これらは、単に、図2の横断電極として機能することができるが、粒子をトラップしようと所望すれば、これらの特定の電極への該負荷電圧を変更して、該粒子を該城郭状電極に引き寄せ、固定化する強い不均一電場をもたらすようにする。図2に示した形態の城郭風のすだれ状電極を使用する、生物学的粒子のトラッピングの実用的な証明は、[Journal of Physics D:Applied Physics,volume25,第881ないし888頁]中に、1992年、R Pethig,Y Huang,X−B Wang,J P H Burtによる”Positive and negative dielectrophoretic collection of colloidal particles using interdigitated castellated microelectrodes”と題される刊行物に記載されている。該粒子を放出しようと所望すれば、該電極に負荷される信号をTWD型に戻し、それに応じて、該粒子はチャネル10に沿って移動する。
図4は選択性トラップを示す。TWD電場を、チャネル10の両側の横断電極に連続的であるが、チャネル10の液体中に懸濁した異なる粒子に対して異なって作用するように負荷する。かくして、2種の粒子が存在し、それらが異なる誘電特性を有している場合、周波数を選択して、例えば、一方の粒子型に負の誘電泳動力を与えてチャネル10の中心に沿って移動させ、一方において、他方の粒子型に正の誘電泳動力を与えて、信号が連続して負荷されている間、それらを横断電極の先端に引き寄せて、保持する。
図4に図示したTWD選択性トラップの実用的な認識は、M S Talary,J P H Burt,J A TameおよびR Pethigによって、1996年に、[Journal of Physics D:Applied Physics,volume 29,第2198ないし2203頁]の”Electro Manipulation and Separatetion of Cells using Travelling Electoric Fields”と題される論文に記載されている。サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)の酵母細胞を30℃において、5%スクロース、0.5%酵母エキスおよび0.5%細菌ペプトンを含有するpH5の培地中で増殖させた。該細胞を24時間後、該培地の指数増殖期において収穫し、洗浄し、280mMのマニトール中に3回、再懸濁した。280mMのマニトール中の細胞懸濁液を、NaClの添加によって、8μScm-1および78μScm-1の導電率に調整し、その値はHP 4192Aインピーダンス分析装置によって、100Hzにおいて、電極分極効果を最小限にするために白金黒の電極を用いて測定した。収穫酵母サンプルを75℃において10分間、オートクレーブ処理し、続いて該サンプルを洗浄し、3回、280mMのマニトールに再懸濁することによって、非生存細胞懸濁液を調製した。メチレンブルー染色剤の取込みを用いて、該酵母サンプルが既に生存しなくなったことを確認した。生存および非生存酵母の混合細胞懸濁液を、8μScm-1および78μScm-1の2種の懸濁培地導電率につき調製した。該4つの導電性ストリップ30、31、32および33を周波数35kHzの直角位相4V pk−pk 信号および導電率78μScm-1の280mMのマニトールに懸濁した細胞によって、エネルギーを与えることにより、該非生存細胞を正の誘電泳動によって電極先端に向かわせて、そこに固定化し、それにより、それらを該チャネルから除去する。他方、該生存細胞は、負の誘電泳動の影響によりチャネルの中央に向けられ、該チャネルに沿って、約25μm秒-1の速度で進行電磁場の方向と逆方向に泳動する。導電率8μScm-1の280mMのマニトールに懸濁した生存および非生存細胞の混合物の場合、周波数4kHzの5V pk−pk 直角位相信号で該電極を励起して、正の誘電泳動によって、該生存酵母細胞は、急速に電極先端に固定され、一方、該非生存細胞は、負の誘電泳動によって、該チャネルの中央に向けられ、該チャネルに沿って、約30μm秒-1の速度で進行電場の方向と同方向に泳動する。
別の刊行物において、本記載の時点で印刷中であるが、J P H Burt,R PethigおよびM S Talaryは、[the Transactions of the Institute of Measurement and Control]に記載の”Microelectrode devices for manipulating and analysing bioparticles”と題する論文中に、いかにこの基本的方法を用いて、赤血球細胞を白血球細胞から該細胞の懸濁混合物中で分離するかについて説明している。
図5は、異なる型の粒子の亜集団をそれらの混合物から分離するために、または、その逆に、所望すれば、2種の型を一緒に混合するために使用できる方向性ジャンクションユニットを示している。再度、粒子は、本明細書中で40、41、42と称される該チャネルに沿って、一般的に50、51に示される供給リードを通して、横断電極に信号を負荷することによって動かされる。チャネル部40において、2つの独立した進行波場を液体中の該粒子に負荷することができる。50において負荷した信号を選択して、ほとんどの粒子がチャネル41の方向に沿って移動するようにするが、51において負荷した信号を該粒子の所望の亜集団が液体中でその影響下で、より良く移動するように選択する。異なっている粒子の型を、それらがチャネル40に沿って移動して、チャネル41または42に向けて移動するように引き寄せ、チャネル40、41および42のジャンクションにおいてチャネルの各サイドは、該粒子を適当なチャネル41または42に降ろす異なる進行場を受ける。この分離を、好ましくは、弱い誘電泳動力を該粒子に提供する重畳場の負荷によって促進して、それらをチャネルの所望のサイドに誘導するように補助する。
図6は、液体媒体中に懸濁した粒子の特性(例えば、濃度、生存率)を監視する回転分析チャンバーを概念的に示している。チャネル52に沿った一組の横断電極は、該横断電極に上記のごとく接合した一組のリード54に適切な信号を負荷することによって、チャネル52の液体中に懸濁した粒子を中央チャンバー53に向けて移動させる要因となることができる。チャンバー51は、示したごとく配置した4つの型をつけられた電極56によって境界が形成される。電極56に接続した4つのリード61、62、63および64に直角位相で正弦波電圧信号を負荷することによって、回転電場をチャンバー53に負荷することができる。粒子がそこで回転電場と相互作用するとき、それらはトルクを受け、その強度および極性は該粒子の正確な特性に対応する。チャンバー53の壁は透明であって、その中の粒子の挙動を微視的スケールで観察することができる。該観察は肉眼によってもよいが、本発明の装置を自動光学走査装置と組合せてチャンバー53中の粒子の特性を測定することが非常に好ましい。
図6の形態の回転分析チャンバーをいかにして、いわゆるエレクトロローテーション検定(ERA)[特許出願WO93/16382]のために使用することができるかに関しての実施例は、J P H Burt、K L Chan,D Dawson、A PartonおよびR Pethigによって、雑誌[Annales Biologie Clinique,volume 54,第253ないし257頁,1996]に公開された彼らの記事”Assays for Microbial Contamination and DNA Analysis based on Electrorotation”に提供されている。本明細書中には、いかにERA技術が、エレクトロローテーションの現象を抗体技術と組合わせて用いて、水性溶液において迅速かつ正確な被検体の検出を可能にしたかを記載している。該検定において、被検体は充分に特性決定されているビーズに結合させ、丁度ビーズの特性に対して被検体−ビーズ複合体の誘電特性において変化を引き起こす。この誘電特性の変化は、その後、該エレクトロローテーション技術によって検出される。選択性は公知の粒子で使用される結合試薬の選択によって制御することができ、だから、この検定法は全細胞ないし分子種までの範囲の種々の被検体で用いることができる。クリストスポリジウムおよびジアルディアの検出には、0.8μm直径のラテックスビーズを用い、そのことは生存種および非生存種の回転特性間の差異を増強する。
全ERA検出システムは、いくつかの段階からなる。第1段階は、サンプル調製である。通常、サンプルは、存在する沈降物の量に依存して、10リットルおよび100リットルの間の生水からなり、それは約250mlの体積まで濃縮される。サンプル調製段階において、該水を先ず、簡単なフィルターに通して大きな沈降性粒子(>30μm)を除去し、次いで、アフィニティー分離段階を通じてクリストスポリジウムまたはジアルディアのみを濃縮して、約1mlの最終サンプルにする。このアフィニティー分離段階の間、該検体複合体が形成され、クリストスポリジウムまたはジアルディアの誘電特性を修飾する働きもする。該寄生虫との複合化の後、該ラテックスビーズは、大きなアンチ−フィールドエレクトロローテーション効果を、非コートビーズについて観察されるコ−フィールドエレクトロローテーション効果の代わりに示す。この効果は、クリストスポリジウムの外部構造の低導電率に起因し、ビーズ複合体形成の重要な指標として働く。100kHzにおけるアンチ−フィールドエレクトロローテーション効果の観察により、生きているか死んでいるかいずれかの寄生虫が該ビーズに複合化していたことが確認され、250kHzにおけるその後の分析は、(大きなアンチ−フィールドローテーションを示すビーズ複合体の数から)生存した生体の検定結果ならびに非常に遅いアンチ−フィールドローテーションを示すか、あるいは全くローテーションを示さないかのいずれかである非生存の生体の検定結果を提供するであろう。約1MHzにおいて発生した回転フィールドを用いて、最も独特な結果が起こる。なぜならば、非生存生体−ビーズ複合体はコ−フィールドローテーションを示し、一方、生存生体−ビーズ複合体はアンチ−フィルドローテーションを示すからである。
一旦、それらの特性を決定してしまえば、信号を出口チャネル72を横切る横断電極71に結合した一組のリード70に負荷して、チャンバー53から該粒子を引き寄せ、それらを運び去ることができる。
本発明の装置の使用において、所望の結果を得るべき場合、一連の適当な信号を、装置上の複数の電極の組に適当な時間シーケンスで負荷すべきであることが理解されるであろう。これらを、所望すればいくつかの場合、予めプログラムすることができ、一方、その他の場合、該シーケンスの部分を予めプログラムすることができ、プログラム制御、例えば、自体公知のマイクロプロセッサーベースの制御法を用いて、残りを発生することができる。

Claims (8)

  1. 一般的な平らな基板、該基板上に複数の相互連結流路を規定する手段および当該チャネルおよび/または該チャネル間のジャンクションと連結する複数の電極アレイ、および電気信号を該電極アレイに負荷して、1以上の起電現象によって該チャネル内で液体中に懸濁した粒子の運動を引き起こすための手段を含む、
    液体媒体中に懸濁した粒子間の化学的、物理的または物理化学的反応を行うための装置であって、部分的にオーバーラップする電極アレイの対を含む少なくとも1つのジャンクションを含み、電気信号を負荷する手段が該部分的にオーバーラップする電極アレイの対の各々に異なる電気信号を負荷して、懸濁粒子の異なる進行波誘電泳動運動を生じるように適合されていることを特徴とする該装置。
  2. 該相互連結流路が単一平面アレイを構成する請求項1記載の装置。
  3. 該チャネルがフォトリソグラフィーおよび/またはレーザー加工によって作成される請求項1または2記載の装置。
  4. 該チャネルの幅が、反応させるべき粒子の平均粒子サイズの少なくとも2倍である請求項1ないし3いずれか1項記載の装置。
  5. 該電極アレイおよびそれらに電気信号を負荷する手段を適合して、誘電泳動および/またはエレクトロローテーションおよび/または進行波誘電泳動によって粒子を運動させる請求項1ないし4いずれか1項記載の装置。
  6. 少なくともいくつかの該電極アレイが配置されて、適当な電気信号がそこに負荷された場合、粒子トラップとして作用し、異なる電気信号をそこに負荷することによってそこから粒子を放出することができる前記請求項いずれか1項記載の装置。
  7. 少なくとも1つの電極アレイを適合させて、その連結した流路をエレクトロローテーション分析チャンバーを構成する前記請求項いずれか1項記載の装置。
  8. 1つの入り口チャネルおよび2つの出口チャネルを含み、ここに該入り口および両方の該出口チャネルと結合した該電極アレイおよび電気信号を該電極アレイに負荷するための該手段を適合して、異なる特性の粒子を該入り口チャネルから入れて、該2つの出口チャネルへ分類する前記請求項いずれか1項記載の装置。
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