JP3935290B2 - Audio broadcasting equipment - Google Patents

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JP3935290B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロホンによって収音して得た音声を放送する音声放送装置に関し、特にハウリングの発生を抑制する機能を有する音声放送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記ハウリングという現象は、例えば会議場や講堂等のように、マイクロホンとスピーカとを同じ空間内で使用する場合に発生する。このハウリングの発生は、例えばマイクロホンの近傍に位置するスピーカの出力をOFFにしたり、或いは、放送装置全体の音量を下げることにより、抑制できる。しかし、このような対処法は、音量不足という放送装置にとって致命的とも言える不具合を招く恐れがあり、あまり好ましくない。
【0003】
そこで、従来、例えば一般に知られているグラフィックイコライザ装置を用いて上記ハウリングの発生を抑制する技術がある。これは、上記ハウリングという現象が、マイクロホンとスピーカとの位置関係や、放送対象となる空間の構造、或いは放送装置自体の電気的または機械的な構造等、に起因して、或る特定の周波数帯域において発生する現象である点に着目したものである。即ち、上記イコライザ装置を用いて、ハウリングの発生する周波数帯域のみの信号を減衰させることにより、上記ハウリングを抑制する。このように、特定の周波数帯域のみの信号を減衰させれば、放送装置の出力全体としての上記音量不足を回避できる。
【0004】
なお、会議場等においては、通常、複数のマイクロホンを設置して、これらの出力をミキシング装置等により混合した後、各スピーカ等に供給することが多い。このような場合には、全てのマイクロホンそれぞれに起因するハウリングの発生をできるだけ確実に抑制するために、上記イコライザ装置をミキシング装置の出力側に設け、このミキシング装置により各マイクロホンの各出力信号を混合した後に、上記イコライザ装置による信号処理を施すことが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、ハウリングの発生する周波数は、マイクロホンとスピーカとの位置関係にも依存する。従って、例えば複数のマイクロホンを使用する場合、それぞれのマイクロホンに起因して発生する各ハウリングの周波数は、各マイクロホン毎にそれぞれ異なる。この状態で、上記従来技術のように、全てのマイクロホンについて一括して同じ条件でハウリングの発生を抑制するための手段、即ち或る特定の周波数帯域の信号を減衰させると言う手段、を講ずると、或る特定のマイクロホンを使用するときには、そのマイクロホンに起因するハウリングの発生を抑制できても、それ以外のマイクロホンを使用するときには、ハウリングが発生していないにも係わらず上記或る特定の周波数帯域の信号が不本意にも減衰されてしまう可能性もある。このようにハウリングの抑制効果に全く関係のない信号まで減衰されると、放送装置全体としての音質が劣化することになる。
【0006】
また、上記イコライザ装置の操作は、従来、人間が手動で行っていた。従って、このイコライザ装置の操作によりハウリングの発生を抑制するには、その操作に或る程度の勘と経験を要していた。即ち、誰もが、上記イコライザ装置の操作によりハウリングの発生を抑制できるという訳ではなく、或る程度の熟練者でなければ、上記ハウリングの発生を抑制できないという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記熟練者でなくとも誰でも容易に上記ハウリングの発生を防止でき、ひいては自動的にハウリングの発生を防止できる音声放送装置を提供することを目的とする
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、入力端子から入力されるマイクロホンの出力信号に基づいて音声放送用の放送信号を生成し出力端子から出力する音声放送装置において、
マイクロホンの出力信号の各周波数帯域における信号レベルを検出するレベル検出手段と、
レベル検出手段によって検出して得た信号レベルが、ハウリングが発生していると見なすことのできる所定の基準レベルを超える特定周波数帯域を、検出する周波数検出手段と、
当該特定周波数帯域における信号レベルが基準レベル以下となるように当該特定周波数帯域における信号レベルを減衰させる減衰手段と、
この減衰手段による調整後、放送信号の出力レベルを増幅する出力増幅手段の増幅率を順次変化させるように当該出力増幅手段の増幅率を制御する出力増幅制御手段と、
この出力増幅制御手段によって出力増幅手段の増幅率が制御されている過程において、レベル検出手段によって検出して得た各周波数帯域における信号レベルがいずれも基準レベル以下となる状態を維持する範囲内で、当該出力増幅手段の増幅率の最大値を検出する最大値検出手段と、
この最大値検出手段によって検出して得た出力増幅手段の増幅率の最大値を、外部から与えられる増幅率調整指令によって任意に調整可能な当該出力増幅手段の増幅率の上限値として設定する上限値設定手段と、
を具備するものである。
【0009】
なお、ここで言う放送信号とは、マイクロホンにより収音して得た音声を、本発明の音声放送装置による放送対象となる空間内に設置されているスピーカから出力させるために、これらスピーカ等に供給する信号のことを言う。また、所定の基準レベルとは、例えばマイクロホンの出力信号からハウリング現象が発生しているものと見なすことのできる程度の信号レベルのことを言う。
【0010】
即ち、本発明によれば、スピーカ等に供給される放送信号のうち、ハウリングが発生していると見なされる特定周波数帯域については、この特定周波数帯域におけるマイクロホンの出力信号の信号レベルが所定の基準レベル以下となる程度にまで、即ちハウリングが発生しなくなる程度にまで、その信号レベルが減衰手段によって減衰される。従って、放送信号のうち、ハウリングの発生していない周波数帯域の信号成分については何ら影響を受けることはなく、ハウリングの発生している特定周波数帯域の信号成分のみが、ハウリングの発生が抑制される程度にまで、自動的に減衰される。
【0011】
ただし、ハウリングの発生を抑制すべく、減衰手段によって特定周波数帯域における信号レベルを減衰させても、放送信号全体の出力レベルが極端に上がり過ぎると、ハウリングは発生する。そこで、本発明では、減衰手段による減衰後に、放送信号の出力レベルを増幅する出力増幅手段の増幅率を出力増幅制御手段によって徐々に変化させ、例えば上昇させる。そして、この上昇過程で、ハウリングが生じ、これによって、レベル検出手段により検出して得た各周波数帯域における信号レベルのいずれかが、基準レベルを超えたとする。すると、最大値検出手段が、その時点、厳密には、レベル検出手段により検出して得た信号レベルが基準レベルを超える寸前の、出力増幅手段の増幅率を検出する。そして、上限値設定手段が、この最大値検出手段によって検出して得た増幅率、即ちハウリングが発生しない範囲内での出力増幅率の増幅率の最大値を、外部から与えられる増幅率調整指令により任意に調整可能な当該出力増幅率の増幅率の上限値として設定する。よって、外部から任意に調整可能な所謂ボリューム調整等により出力増幅手段の増幅率を最大にしても、ハウリングは発生しない。従って、ハウリングの発生をより確実に抑制できる
【0012】
本発明におけるレベル検出手段は、次のようなものであってもよい。即ち、マイクロホンの出力信号が入力され、この入力された信号からそれぞれ異なる複数の周波数帯域の信号を抽出する複数の抽出手段と、これら複数の抽出手段によって抽出して得た各信号の信号レベルと基準レベルとを比較して、その大小関係を判断する判断手段と、を備えたものであってもよい。
【0013】
なお、各抽出手段は、例えばそれぞれ異なる複数の周波数帯域に通過帯域を有する複数のバンドパスフィルタ(BPF)により構成できる。また、判断手段は、例えば各信号のレベルを比較するだけの単なる比較器によって構成できるし、或いは、各信号レベルの大小関係だけでなく両者の差を求めるように構成してもよい。
【0014】
また、別の例として、レベル検出手段は、マイクロホンの出力信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを周波数選択制御信号に従って選択して出力する選択手段と、この選択手段により選択して得た信号の信号レベルと基準レベルとを比較してその大小関係を判断する判断手段と、選択手段によって選択する周波数帯域を、所定の順番に従って、例えば低周波数帯域側から高周波数帯域側に向けてまたは高周波数帯域側から低周波数帯域側に向けて、順次自動的に変更する、即ちスイープさせる、ように選択制御信号を生成して選択手段に供給する選択制御手段と、を備えたものであってもよい。
【0015】
なお、選択手段は、例えば比較的に狭い通過帯域を有するバンドパスフィルタ等により構成できる。
【0016】
即ち、前者の構成が、それぞれ異なる複数の周波数帯域に通過帯域を有する複数のバンドパスフィルタ等を用いてマイクロホンの出力信号から各周波数帯域の信号成分を一括して取り出すのに対して、後者の別の例は、1つのバンドパスフィルタの通過帯域をスイープさせることによって、マイクロホンの出力信号から各周波数帯域の信号成分を順次選択的に取り出すものである。
【0017】
従って、これら前者と後者と比較すると、例えばマイクロホンの出力信号の各周波数帯域を高速で取り出す場合には、前者の構成の方が有利である。一方、バンドパスフィルタ等のレベル検出手段を削減するという意味では、後者の構成の方が有利である。
【0018】
さらに、減衰手段は、次のようなものであってもよい。即ち、入力端子と出力端子との間に設けられ当該入力端子から入力されるマイクロホンの出力信号をそれぞれ異なる複数の周波数帯域の成分に一旦分割した後、再度合成して出力する分割合成手段と、この分割合成手段によって一旦分割して得た各周波数帯域の成分をそれぞれレベル調整指令に従って個別にレベル調整するレベル調整手段と、分割合成手段によって一旦分割して得た各周波数帯域の成分のうち特定周波数帯域を含む周波数帯域の成分を減衰させるようにレベル調整指令を生成してレベル調整手段に供給するレベル制御手段と、を備えたもの、言わばイコライザ回路、であってもよい。
【0019】
なお、ここで言う分割合成手段は、例えばそれぞれ異なる複数の周波数帯域に通過帯域を有する複数のバンドパスフィルタと、これら複数のバンドパスフィルタの出力を加算する加算器と、の組み合わせにより構成できる。また、レベル調整手段は、例えば、各バンドパスフィルタの出力を増幅する増幅器によって構成できる。
【0020】
また、別の例として、減衰手段は、入力端子と出力端子との間に設けられ、減衰帯域制御指令に応じた周波数帯域に減衰帯域を有する帯域減衰フィルタ手段と、特定周波数帯域に帯域減衰フィルタ手段の減衰帯域を形成するように減衰制御指令を生成して当該帯域減衰フィルタ手段に供給するフィルタ制御手段と、を備えたものであってもよい。
【0021】
なお、ここで言う減衰フィルタ手段は、例えば一般に知られているノッチ(NOTCH)フィルタや、バンド幅を非常い狭くしたバンドリジェクトフィルタ(BRF、またはバンドエリミネートフィルタ:BEFとも言う。)等によって構成できる。
【0022】
そして、この発明では、マイクロホンの出力信号または放送信号の位相を任意に反転させる位相反転手段を、さらに設けてもよい。
【0023】
なお、ここで言う位相反転手段は、例えば一般に知られている位相反転器(INV:インバータ)やオールパスフィルタ(APF)等により構成できる。
【0024】
即ち、ハウリングという現象は、或る特定の周波数帯域で発生しなくても、同じ周波数帯域において位相が変化する、特に反転するだけで発生することがある。そこで、上述のような位相反転手段を設け、この位相反転手段によりマイクロホンの出力信号または放送信号の位相を故意に反転させたときにもハウリングの発生を抑制できるようにすれば、より確実にハウリングの発生を抑制できる。
【0025】
また、別の例として、マイクロホンの出力信号または放送信号の位相を徐々に変化させる位相可変手段を、設けてもよい。
【0026】
即ち、前者の位相反転手段を設ける構成が、放送信号の位相を故意に反転させるのに対して、後者の位相可変手段を設ける構成は、放送信号の位相を徐々に変化させることによって、確実にハウリングの発生を抑制しようとするものである。なお、ここで言う位相可変手段は、例えばオールパスフィルタにより構成できる。
【0027】
この発明においては、特徴周波数帯域を表す情報を出力する情報出力手段を、さらに設けてもよい。
【0028】
ここで言う、情報出力手段は、特定周波数帯域を表す情報を、例えばグラフィカルな表示(即ち視覚的形態)や音声(即ち聴覚的形態)等によって出力するものとする。このようにすれば、情報出力手段の出力する情報から、いずれの周波数帯域においてハウリングが発生しているのかを、容易に認識できる。よって、例えば上述したイコライザ装置等を用いてハウリングを抑制する場合には、その操作が容易になる。
【0029】
また、この発明において、第1の増幅制御信号に従って放送信号の出力レベルを増幅する第1の増幅手段と、この第1の増幅手段の増幅率を予め定めた第1の増幅率に設定するように当該第1の増幅制御信号を生成して当該第1の増幅手段に供給する第1の増幅制御手段と、を備えてもよい。
【0030】
なお、ここで言う第1の増幅率とは、例えば本発明の音声放送装置を用いて実際に放送を行う際の最大の音量、若しくはそれよりも若干大き目の音量、に対応する増幅率のことを言う。
【0031】
即ち、この発明では、実際にハウリングを発生させることによって、そのハウリングの発生周波数を検出し、または、その周波数でのハウリングの発生を抑制する。そこで、上述のような第1の増幅手段および第1の増幅制御手段を設けることによって、実際に音声放送装置を用いて放送を行う際の最大音量、若しくはそれよりも若干大き目の音量に設定した上で、ハウリングの発生周波数の検出、またはハウリングの抑制を実行する。このようにすれば、音声放送装置の実際の運用状況に則した条件下で、ハウリングの発生周波数の検出、またはハウリングの抑制を実現できる。
【0032】
これとは別の例として、第2の増幅制御信号に従って放送信号の出力レベルを増幅する第2の増幅手段と、この第2の増幅手段の増幅率を予め定めた初期の増幅率から当該初期の増幅率よりも大きい第2の増幅率にまで徐々に変化させるように当該第2の増幅制御信号を生成して当該第2の増幅手段に供給する第2の増幅制御手段と、を備えてもよい。
たものである。
【0033】
なお、ここで言う初期の増幅率とは、例えば本発明の音声放送装置を用いて実際に放送を行う際に設定する音量範囲のうち比較的に小さ目の音量に対応する増幅率のことを言う。一方、第2の増幅率とは、例えば本発明の音声放送装置を用いて実際に放送を行う際の最大の音量、若しくはそれよりも若干大き目の音量、に対応する増幅率のことを言い、上述の第1の増幅率と同程度の増幅率を言う。なお、第2の増幅手段は、第1の増幅手段と共用しても構わない。
【0034】
即ち、前者の構成では、最初から、最大音量若しくはそれよりも若干大き目の音量にて、上記ハウリングの発生周波数の検出、またはハウリングの抑制を実行するのに対して、後者の別の例では、徐々に音量を上昇させながら、その都度、ハウリングの発生周波数の検出、またはハウリングの抑制を実行する。このようにすれば、ハウリングの発生周波数のみならず、どれくらいの音量のときにハウリングが発生するのか等、ハウリングに関してより詳細な解析を実現できる。また、ハウリングの発生を抑制する場合には、そのハウリングの発生周波数帯域において信号レベルを最小限どれくらい減衰させればよいのか等も認識できる。
【0035】
さらに、この発明では、第1の状態と第2の状態とのいずれか一方の状態に任意に切り換え可能な状態切換手段と、この状態切換手段が第1の状態にあるとき、有効とされているマイクロホンに係る減衰手段の動作条件を記憶する条件記憶手段と、当該状態切換手段が第2の状態にあるとき、有効とされているマイクロホンに係る減衰手段の動作条件を条件記憶手段から呼び出して減衰手段に設定する条件設定手段と、を備えてもよい。
【0036】
ここで言う第1の状態とは、例えば任意のマイクロホンを使用したときに、このマイクロホンに起因するハウリングの発生を抑制するための減衰手段の動作条件を決定する状態、言わば減衰手段の調整状態のことを言う。なお、減衰手段の動作条件とは、例えば、任意のマイクロホンを使用したときにハウリングが発生するのか否か、換言すれば減衰手段により放送信号の或る特定の周波数帯域の信号成分を減衰させる必要があるのか否かや、ハウリングが発生する場合には放送信号のいずれの周波数帯域の信号成分をどの程度減衰させればそのハウリングの発生を抑制できるのか等、の条件のことを言う。また、第2の状態とは、例えば、実際に本発明の音声放送装置を用いて放送を行う、即ち運用する状態のことを言う。
【0037】
この構成によれば、任意のマイクロホンに起因するハウリングの発生を抑制するためには、まず、状態切換手段を第1の状態とする。この状態で、当該任意のマイクロホンを有効とする、例えばそのスイッチをONすると、この任意のマイクロホンに起因してハウリングが発生しないように、減衰手段が動作する。そして、この減衰手段によりハウリングの発生を略十分に抑制し終えると、例えばその時点で減衰手段の動作条件が条件記憶手段に記憶される。これによって、当該任意のマイクロホンに係る減衰手段の動作条件が決定される。
【0038】
そして、本発明の音声放送装置を実際に運用する場合には、状態切換手段を、第2の状態に切り換える。この状態で、任意のマイクロホンを有効とする、例えばそのスイッチをONすると、条件設定手段が、その有効とされたマイクロホンに係る減衰手段の動作条件を上記条件記憶手段から呼び出して減衰手段に設定する。これによって、減衰手段は、当該任意のマイクロホンのみに起因するハウリングの発生を抑制するように動作する。従って、減衰手段による放送信号の減衰の程度は、ハウリングの発生を抑制するのに必要かつ十分な最小限の程度に抑えられる。
【0039】
この構成は、複数のマイクロホンを使用する場合に、非常に有効である。まず、予め、状態切換手段を第1の状態とした上で、各マイクロホンに係る各減衰手段の動作条件を決定しておく。このようにすれば、状態切換手段を第2の状態に切り換えて本発明の音声放送装置を運用する際には、減衰手段は、常に、有効とされているマイクロホンに係る動作条件に従って動作する。従って、減衰手段による放送信号の減衰の程度は、常に、有効とされているマイクロホンのみに起因するハウリングの発生を抑制するのに必要かつ十分な最小限の程度に抑えられる。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明に係る音声放送装置の第1の実施の形態について、図1から図4を参照して説明する。
【0041】
図1に、本第1の実施の形態の概略構成を示す。同図に示すように、本第1の実施の形態は、複数(M)台のマイクロホン1、1、・・・を備えており、これら各マイクロホン1、1、・・・は、装置本体2に設けられている複数の入力端子21、21、・・・に、それぞれ個別に接続されている。
【0042】
装置本体2は、内部に、上記各入力端子21、21、・・・を介して接続されている各マイクロホン1、1、・・・を選択的に切り換えるマイク選択スイッチ22を有している。そして、このマイク選択スイッチ22によって選択された、即ち有効とされた、マイクロホン1の出力信号が、A/D変換器23によりディジタル化されて、イコライザ部24に入力される。なお、このマイク選択スイッチ22は、ミキシング装置のゲインコントロール機能により構成してもよい。
【0043】
イコライザ部24は、それぞれ異なる周波数帯域f(n=1、2、・・・、N)に通過帯域を有する複数(即ちN個)のバンドパスフィルタ25、25、・・・を有している。本第1の実施の形態では、例えば、各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各バンド幅を1/3オクターブとし、これを28バンド分(即ちN=28個)備えている。そして、これら各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各出力を、それぞれに対応して設けられた複数(即ちN個)の帯域増幅器26、26、・・・により増幅し、これら増幅後の各信号を、各加算器27、27、・・・において、上記A/D変換器23の出力から減算する。そして、この減算して得た信号を、イコライザ部24の出力としている。なお、ここで言う各バンドパスフィルタ25、25、・・・が、特許請求の範囲に記載の抽出手段に対応する。そして、これらバンドパスフィルタ25、25、・・・と加算器27、27、・・・の組み合せが、特許請求の範囲に記載の分割合成手段に対応し、各帯域増幅器26、26、・・・が、特許請求の範囲に記載のレベル調整手段に対応する。
【0044】
イコライザ部24の出力は、オールパスフィルタ28及び出力増幅器29を介してD/A変換器30に入力され、ここでアナログ信号に変換された後、放送信号として出力端子31を介して、出力される。この出力端子31から出力される放送信号は、パワーアンプ3を介して、各マイクロホン1、1、・・・と同じ空間内に設置された複数のスピーカ4、4、・・・に供給される。
【0045】
一方、上記イコライザ部24内の上記各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各出力、即ちマイクロホン1の出力信号からそれぞれ特定の周波数帯域fの信号成分を抽出して得た信号は、レベル検出部32にも供給される。このレベル検出部32は、これに供給される各信号の信号レベルと、予め設定された基準レベルと、を比較して、これら各両者の大小関係を判断する。そして、その判断結果をCPU(中央演算処理装置)33に供給する。なお、ここで言うレベル検出部32が、特許請求の範囲に記載のレベル検出手段に対応し、より詳細には、判断手段に対応する。ここでは、レベル検出部32にて上記各信号レベルの大小関係を判断したが、これに代えて、CPU33にて、上記各信号レベルの大小関係の判断を行ってもよい。
【0046】
CPU33は、上記レベル検出部32から供給される判断結果に基づいて、イコライザ部24内にある各帯域増幅器26、26、・・・各増幅率を制御する。なお、上記のように、各帯域増幅器26、26、・・・の各出力は、それぞれA/D変換器23によってディジタル化して得たマイクロホン1の出力信号から減算される関係にある。従って、例えば、任意の帯域増幅器26の増幅率を上昇させると、その分、マイクロホン1の出力信号のうち上記任意の帯域増幅器26に対応する周波数帯域fの信号成分が減衰する。なお、このように各帯域増幅器26、26、・・・各増幅率を制御するCPU33が、特許請求の範囲に記載のレベル制御手段に対応する。
【0047】
CPU33には、例えば各種ツマミやスイッチ、或いはキーボード、マウス等の各種ポインティングデバイス構成の操作部34が接続されている。そしてCPU33は、この操作部34の操作に応じてまたは自動的に、上記マイク選択スイッチ22を切り換えたり、或いは出力増幅器29の増幅率、即ちこの放送装置の音量を調整する。なお、後述するが、CPU33は、上記オールパスフィルタ28の位相反転周波数をも、自動的に制御する。
【0048】
上記操作部34による操作状態や本放送装置全体の動作状況等は、例えば液晶パネルやCRT構成の表示部35に表示される。また、場合によっては、この表示部35上に、一般に知られているGUI(Graphical User Interface)技術により擬似的な操作パネルを構成することもでき、この場合、例えば上記マウス等のポインティングデバイスにより表示部35上に構成された操作パネルを操作することによっても、上記操作部34と同様の機能を実現することもできる。
【0049】
CPU33は、例えばROMやRAM等の半導体メモリ構成の記憶部36に記憶されている制御プログラムに従って、一連の動作を実行する。この記憶部36は、CPU33の動作に基づいて、各種データを一時的または半永久的に記憶する手段としても機能する。
【0050】
ところで、本第1の実施の形態の音声放送装置は、各マイクロホン1、1、・・・によって収音して得た音声を、各スピーカ4、4、・・・から拡声するという放送装置本来の機能を奏することは勿論のこと、各マイクロホン1、1、・・・に起因して発生するハウリングを抑制する機能をも備えている。そのために、CPU33は、各マイクロホン1、1、・・・についてハウリングの発生を抑制するための各種調整を行う所謂調整モード、及び、実際に本音声放送装置を用いて放送を行う所謂運用モード、という2つの動作モードを有する。
【0051】
即ち、本音声放送装置を実際に運用する前に、まず、上記調整モードにより、各マイクロホン1、1、・・・についてハウリングの発生を抑制するための調整を行う。この調整モードへの切り換えは、操作部34の操作により実現する。
【0052】
上記調整モードにおいて、例えば、今、マイク選択スイッチ22の切り換えにより或るマイクロホン1を有効とし、この状態で、放送装置の音量(即ち出力増幅器29の増幅率)を比較的に大き目に設定するとする。ここで、ハウリングが発生するとすると、イコライザ部24内にある各バンドパスフィルタ25、25、・・・のうち、上記ハウリングの発生している周波数帯域fに通過帯域を有するもののみの出力レベルが極端に上昇する。
【0053】
各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各出力レベルは、それぞれ、上記レベル検出部32内において、基準レベルと比較され、ここで両者の大小関係が判断される。従って、上記基準レベルとして、例えば上記各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各出力信号の信号レベルから空間内にハウリングが生じているものと十分に見なすことのできる程度の信号レベルを設定しておけば、この基準レベルと各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各出力レベルとの大小関係から、上記ハウリングが発生しているか否かや、ハウリングが発生している場合にはその周波数帯域fを、認識できる。そして、この判断結果は、CPU33に供給されるので、CPU33もまた同様の認識を得ることができる。このようにハウリングの発生している周波数帯域fを認識するレベル検出部32及びCPU33が、特許請求の範囲に記載の周波数検出手段に対応する。
【0054】
CPU33は、上記認識に基づき、イコライザ部24の出力信号のうち、上記ハウリングが発生していると見なすことのできる周波数帯域fの信号レベルを所定レベルだけ減衰させるように、イコライザ部24内にある各帯域増幅器26、26、・・・の各増幅率を制御する。これにより、マイクロホンの出力信号も、上記周波数帯域fの信号レベルが減衰し、最終的に、ハウリングが発生しなくなる。なお、ここで言うCPU33及び各帯域増幅器26を含むイコライザ部24が、特許請求の範囲に記載の減衰手段に対応する。
【0055】
なお、ハウリングという現象は、或る特定の周波数帯域fにおいてハウリングが発生しなくても、それと同じ周波数帯域fにおいて位相が変化するだけで、特に反転するだけで、発生することもある。そこで、CPU33は、イコライザ部24の出力信号(放送信号)の位相を、上記オールパスフィルタ28により故意に反転させる。そして、この状態においても、ハウリングが発生しないように、上記と同様の手順を実施する。このようにすれば、より確実にハウリングの発生を抑制できる。ここで言うオールパスフィルタ28が、特許請求の範囲に記載の位相反転手段に対応する。なお、このオールパスフィルタ28に代えて、CPU33により制御可能な位相反転器を用いてもよい。また、このオールパスフィルタ28により位相を反転させるのではなく、位相を徐々に変化させるよう構成してもよい。
【0056】
更に、大音量のときにもハウリングが発生しないようにするために、CPU33は、出力増幅器29の増幅率を徐々に上昇させていき、その都度、上記と同様の手順を実施する。これにより、できる限り大きい音量にまで対応できるようにする。
【0057】
このように、或るマイクロホン1について、ハウリングの発生を抑制するための一連の調整が終了した後、CPU33は、その調整内容、即ちイコライザ部24内にある各帯域増幅器26、26、・・・を制御するための制御条件(換言すればイコライザ部24の特性EQ)を、記憶部36に記憶し、即ち保存する。そして、マイク切換スイッチ22を切り換えて、上記ハウリングの発生を抑制するための調整を、他のマイクロホン1、1、・・・についても同様に実施する。
【0058】
この調整モードにおける一連の調整を実現するために、CPU33は、例えば図2に示すフローチャートに従って動作する。
【0059】
即ち、CPU33は、調整モードに入ると、まず、操作部34から、任意のマイクロホン1、例えばこれをm(m=1、2、・・・、M)というインデックスを用いて表すとマイクロホン[m]、についての調整を開始する旨の命令が与えられるのを待機する所謂コマンド待ち状態となる(ステップS2)。なお、この状態において、操作部34から、上記運用モードに切り換える旨の命令が与えられた場合には、CPU33は、運用モードに切り換わる。
【0060】
上記ステップS2において、操作部34から、任意のマイクロホン[m]について調整を開始する旨の命令が与えられると(YESになると)、CPU33は、マイク切換スイッチ22を制御して、そのマイクロホン[m]を有効とする(ステップS4)。そして、所定の初期設定を行う。例えば、イコライザ部24内にある各帯域増幅器26、26、・・・の各増幅率を均一にしてイコライザ部24の特性EQを各周波数に対してフラットな特性とすると共に、このイコライザ部の特性EQを変更(調整)した回数を表す回数インデックスkをリセットし、即ちk=0とする。なお、このイコライザ部24の特性を変更できる回数kについては、その上限値(これをKとする)を予め決めておく。この変更回数kを無限にしておくと、イコライザ部24の特性EQが奇抜な特性となって、音質が極端に劣化する可能性があるからである。また、この初期設定において、出力増幅器29の増幅率Gを予め定めた増幅率Gとし、初期の音量を決めておく。
【0061】
上記初期設定後、CPU33は、上記初期設定の条件でハウリングが発生するか否かを確認するために、ハウリングが成長するのに十分な時間だけ待機する(ステップS8)。そして、この一定時間経過後に、イコライザ部24内の各バンドパスフィルタ26、26、・・・の各出力うち、信号レベルが上記基準レベルを超えるものがあるか否かを確認する(ステップS10)。
【0062】
このステップS10において、例えば、或る周波数帯域fの信号レベルが、上記基準レベルを超えたことを確認した場合(YESの場合)には、CPU33は、その周波数帯域fにおいてハウリングが発生しているものと判断する。そして、その周波数帯域fにおける信号レベルを所定レベルだけ減衰させるように、その周波数帯域fに対応する帯域増幅器26の増幅率を制御する(ステップS12)。これと同時に、CPU33は、イコライザ部24の特性EQを1回変更したものとして、上記変更回数kを1回カウントする(ステップS14)。この変更回数kのカウントにより、CPU33は、その変更回数kがその上限値Kを超えたか否かを確認し(ステップS16)、超えていない場合(NOの場合)には、ステップS8に戻って、再度、ハウリングが発生するか否かを確認する。
【0063】
一方、上記ステップS10において、いずれの周波数帯域fにおいても信号レベルが基準レベルを超えないこと、即ちハウリングが発生していないことを確認すると(NOの場合)、CPU33は、オールパスフィルタ28を制御して放送信号の位相を180度回転させる(ステップS18)。そして、この状態で、再度、ハウリングが発生するか否かを確認するために、一定時間待機した後(ステップS20)、各周波数帯域fにおける各信号レベルを確認する(ステップS22)。ここで、或る周波数帯域fの信号レベルが、上記基準レベルを超えたことを確認した場合(YESの場合)には、CPU33は、上記ステップS10においてYESの場合と同様に、ステップS12に進む。一方、ステップS22において、いずれの周波数帯域fの信号レベルも上記基準レベルを超えないことを確認した場合(NOの場合)には、CPU33は、現在よりも少し音量を上げた状態で上記と同様の調整を行うべく、ステップS24に進む。
【0064】
ただし、ステップS24は、現在の音量、即ち出力増幅器29の増幅率Gが、予めこの調整モードにおける調整用に定められた上限値Gの範囲内であるか否かを判断するステップである。即ち、上記出力増幅器29の増幅率Gが、この調整用に定めた上限値Gの範囲内であるとき(NOの場合)にのみ、CPU33は、出力増幅器29の増幅率Gを所定量、例えば1段階だけ上昇させて(ステップS26)、ステップS8に戻る。一方、出力増幅器29の増幅率Gが、既に上記上限値Gに設定されている場合(YESの場合)には、CPU33は、現在調整の対象としているマイクロホン[m]についての一連の調整が終了したものとして、現在のイコライザ部24の特性EQ、即ち各帯域増幅器26、26、・・・の各増幅率を、記憶部36に記憶する(ステップS28)。
【0065】
なお、図には示さないが、このとき同時に、例えば、調整後のイコライザ部24の特性EQ、或るいはこのイコライザ部24を調整する前の各周波数帯域fにおける信号レベル等を、表示部35に表示したり、或いはその旨の情報を音声により出力してもよい。このようにすれば、上記マイクロホン[m]を使用するとハウリングが発生するのかや、ハウリングが発生する場合にはいずれの周波数帯域fにおいて発生するのか、更にはそのハウリングの発生を抑制するにはイコライザ部24をどのように制御すればよいのか等、を把握できる
【0066】
また、上記ステップS16において、イコライザ部24の特性EQを変更した回数kがその上限値Kを超えたものと判断した場合(YESの場合)にも、CPU33は、マイクロホン[m]についての調整を終了することとし、上記ステップS28に進む。そして、その時点でのイコライザ部24の特性EQを、記憶部36に記憶する。
【0067】
CPU33は、上記ステップS28の処理を終えた後、調整の対象としていた上記マイクロホン[m]の有効状態を解除すべくマイク切換スイッチ22を制御(OFF)して(ステップS30)、ステップS2に戻る。そして、操作部34から、新たに任意のマイクロホン[m]についての調整を開始する旨の命令が与えられるのを待機するコマンド待ち状態となる。
【0068】
なお、この図2のフローチャートによれば、全てのマイクロホン1、1、・・・についての調整を実施するには、その都度、操作部36から調整の対象とするマイクロホン[m]を指示しなければならない。そこで、図2のフローチャートのステップS2に代えて、図3(a)に示すステップS102をCPU33に実行させる。そして、図2のフローチャートのステップS30の次の動作として、図3(b)に示すステップS32をCPU33に実行させ、その結果に応じて、ステップS34を介して図2のステップS4に戻るか、若しくは調整モードを抜けるよう、プログラムを構成してもよい。
【0069】
この図3を用いる構成によれば、CPU33は、調整モードに切り換わると、直ぐに、マイクロホン[1]についての調整を実施する。そして、このマイクロホン[1]についての一連の調整(ステップS30までの動作)を終了すると、これ以降、同様の調整を、マイクロホン[M]までについて、それぞれ順に実施する(ステップS32のNO場合、ステップS34)。そして、マイクロホン[1]からマイクロホン[m]までの全てのマイクロホンについての一連の調整を終了した時点で(ステップS32のYESの場合)、CPU33は、この調整モードを抜けて、例えば運用モードに切り換わる。このようにすれば、調整の対象とするマイクロホン[m]を指定しなくても、自動的に全てのマイクロホン1、1、・・・についての調整が成される。
【0070】
上記調整モードにおいて、各マイクロホン1、1、・・・についてのハウリングの発生を抑制するための一連の調整を終えた後、CPU33は、操作部34の操作によりまたは自動的に、運用モードに切り換わる。これにより、放送装置は、実際の放送を実施できる状態となる。
【0071】
この運用モードにおいては、CPU33は、各マイクロホン1、1、・・・のうち、有効としたものに係る上記イコライザ部24の制御条件を、上記記憶部36から呼び出して、この呼び出した制御条件に基づいて、イコライザ部24内の各帯域増幅器26、26、・・・を制御する。このように、イコライザ部24は、有効とされたマイクロホン1に起因するハウリングの発生を抑制するための状態に制御されるので、ハウリングは発生しない。
【0072】
そして、上記とは別のマイクロホン1を新たに有効とした場合には、CPU33は、それまでの制御条件に代えて、新たに有効としたマイクロホン1に係る制御条件を記憶部36から呼び出して、この新たに呼び出した制御条件に従ってイコライザ部24を制御する。このように、イコライザ部24は、有効とされているマイクロホン1のみに係る制御条件に基づいて、その特性EQが制御される。従って、ハウリングの発生を抑制するために上記放送信号の或る特定の周波数帯域fの信号成分を減衰させることによる放送装置全体としての音質の劣化を、必要最小限に抑えることができる。
【0073】
ただし、上記のように或る特定の周波数帯域fの信号レベルを減衰させることによってハウリングの発生を抑制できても、放送装置全体の音量、即ち出力増幅器29の増幅率Gを極端に上げ過ぎると、ハウリングは発生する。そこで、本第1の実施の形態では、例えば操作部34等により調整可能な出力増幅器29の増幅率Gの上限値を、予め設定しておく。これを実現するために、上記調整モードにおいて、図2または図3のフローチャートに基づく調整を終えた後、CPU33に、図4のフローチャートに示す動作を実行させる。
【0074】
即ち、まず、初期設定として、出力増幅器29の増幅率Gを或る程度の値、例えばG=Gに設定する(ステップS52)。そして、この条件下で、ハウリングが発生するか否かを確認するために一定時間待機して(ステップS54)、その一定時間経過後、イコライザ部24の各バンドパスフィルタ25、25、・・・の各出力レベルのうち、上述した基準レベルを超えるものがあるか否かを確認する(ステップS56)。
【0075】
ここで、いずれかの出力レベルが基準レベルを超える場合(YESの場合)には、その時点で出力増幅器29に設定されている増幅率Gを1段階下げた増幅率(G−1)を、上記出力増幅器29の増幅率Gの上限値として設定し(ステップS58、S60)、このフローを終了する。一方、ステップS56において、いずれの出力レベルも基準レベル以下である場合(NOの場合)には、出力増幅器29の増幅率Gがその最大値Gに達しない限り(ステップS62においてNOである限り)、その増幅率Gを所定量、例えば1段階だけ上昇させて(ステップS64)、ステップS54に戻る。そして、再度、上記と同様の動作を実行する。なお、出力増幅器29の増幅率Gが最大値Gに達してもハウリングが生じない場合(ステップS62においてYESの場合)には、この最大値Gを上記上限値として設定すべくステップS60に進み、このフローを終了する。
【0076】
このように、運用時における出力増幅器29の増幅率Gの上限値をハウリングの発生しない範囲内に制限しておけば、操作部34等の操作により、出力増幅器29の増幅率G、即ち音量を最大にしても、決してハウリングは発生しない。従って、ハウリングの発生をより確実に抑制できる。
【0077】
なお、ここで言う上記出力増幅器29が、特許請求の範囲に記載の出力増幅手段に対応する。そして、調整モードにおいて、図4のフローチャートに従って、上記出力増幅器29の増幅率Gを変化させながら上記上限値となる増幅率Gを検出し、これを設定するCPU33が、特許請求の範囲に記載の出力増幅制御手段、最大値検出手段及び上限値設定手段に対応する。
【0078】
本第1の実施の形態においては、複数のマイクロホン1、1、・・・を使用する場合について説明したが、マイクロホン1が1台の場合でも、本技術を適用できることは言うまでもない。
【0079】
また、イコライザ部24については、本第1の実施の形態と同様の機能を実現するのであれば、本第1の実施の形態で説明した構成に限らない。例えば、各バンドパスフィルタ25、25の出力を各帯域増幅器26、26、・・・により増幅し、この増幅後の各信号を加算して得た信号を、イコライザ部24の出力としてもよい。そして、このイコライザ部24をディジタル回路構成としたが、アナログ回路構成としてもよい。
【0080】
更に、上記イコライザ部24の出力信号の位相を反転させるために、オールパスフィルタ28を用いたが、これに代えて、例えば位相反転回路(Inverter)を用いてもよい。また、位相を反転させるのではなく、徐々に位相を変化させるよう構成してもよい。なお、特に位相を反転させたり変化させたりする必要のない場合には、これらオールパスフィルタ28等の位相反転手段や位相可変手段を設けなくてもよい。
【0081】
次に、本発明の第2の実施の形態について、図5から図8を参照して説明する。
【0082】
図5に、本第2の実施の形態の概略構成を示す。同図に示すように、本第2の実施の形態に係る装置本体101は、内部に、レベル検出部102とフィルタ部103と出力増幅部104とを有しており、これらは、マイクロホン105が接続される入力端子106と、パワーアンプ107を介してスピーカ108に接続される出力端子109と、の間に、それぞれ直列に接続されている。これらレベル検出部102とフィルタ部103と出力増幅部104との直列接続は、例えばDSP(ディジタル信号処理装置)110により構成され、このDSP110の動作は、CPU111によって制御される。なお、本第2の実施の形態におけるCPU111も、上記第1の実施の形態におけるCPU33と同様に、調整モードと運用モードとの2つのモードを有している。
【0083】
即ち、CPU111は、まず、調整モードにおいて、上記フィルタ部103として、例えば図6に示すような非常に狭帯域、例えばQがQ=60乃至80程度の通過帯域を有するバンドパスフィルタを構成する。そして、出力増幅部104の増幅率G、即ち音量を、比較的に大き目の値Gに設定する。この状態で、所定の周波数帯域、例えばこの放送装置により放送しようとする音声の周波数帯域f(d=1、2、・・・、D)内において、上記バンドパスフィルタ103の通過帯域を低周波数側から高周波数側へと比較的にゆっくりと変移(スイープ)させる。そして、この過程におけるマイクロホン105の出力レベルを、レベル検出部102により検出する。
【0084】
ここで、上記レベル検出部102によって検出して得た信号レベルが、予め定めた基準レベル、例えばハウリングが発生しているものと十分に見なすことのできるレベル、を超えたとき、CPU111は、その周波数帯域に減衰帯域を有するノッチフィルタを、上記フィルタ部103により構成する。そして、この動作を、上記各周波数帯域fにわたって順次実施することによって、例えば図7に示すように、ハウリングが発生すると見なすことのできる周波数帯域(同図に二点鎖線で示す周波数帯域)に減衰帯域を有する1以上のノッチフィルタを構成する。なお、これを実現するには、フィルタ部103は、少なくとも上記バンドパスフィルタと、1以上のノッチフィルタと、を構成できる能力を有するものでなければならないことは言うまでもない。
【0085】
この調整モードにおけるCPU111の一連の動作を、図8に示す。なお、この図8に示すフローチャートに従ってCPU111を制御するための制御プログラムは、このCPU111に接続されているROMやRAM等の半導体メモリ構成の記憶部112に記憶されている。
【0086】
同図に示すように、CPU111は、調整モードに入ると、まず、所定の初期設定を行う(ステップS52)。この初期設定においては、例えば、出力増幅部104の増幅率Gを比較的に大き目の上記G=Gとすると共に、上記フィルタ部103により構成するバンドパスフィルタ103の通過帯域fを最も低い周波数帯域fに設定する。そして、このフィルタ部103により構成する上記ノッチフィルタの構成数rをリセットし、即ちr=0とする。なお、このノッチフィルタを構成できる数rについては、その最大値(これをRとする)を予め決めておく。この最大値Rは、フィルタ部103を構成するDSP110の能力にも依存するが、この構成数Rを余り大きくし過ぎると、放送装置の音質が極端に劣化するからである。
【0087】
上記初期設定後、CPU111は、上記初期設定の条件でハウリングが発生するか否かを確認するために、ハウリングが成長するのに十分な時間だけ待機する(ステップS54)。そして、この一定時間経過後に、レベル検出部102によって検出して得た信号レベルが上記基準レベルを超えるか否かを確認する(ステップS56)。
【0088】
ここで、例えば、上記レベル検出部102により検出して得た信号レベルが、上記基準レベルを超えたことを確認した場合(YESの場合)には、CPU111は、現在、バンドパスフィルタの通過帯域が設定されている周波数帯域fにおいてハウリングが発生しているものと判断する。そして、その周波数帯域fに減衰帯域を有するノッチフィルタを構成する(ステップS58)。これと同時に、CPU111は、上記ノッチフィルタを1つ構成したものとして、その構成数rを1つカウントする(ステップS60)。そして、このカウントにより、上記ノッチフィルタの構成数rがその最大数Rに達したか否かを確認し(ステップS62)、達していない場合(NOの場合)には、バンドパスフィルタの通過帯域fを所定周波数、例えば1段階だけ高周波数側にシフトすべく次のステップS64に進む。
【0089】
上記ステップS64において、バンドパスフィルタの通過帯域fを高周波数側にシフトした後、CPU111は、このシフト後のバンドパスフィルタの通過帯域fが、本第2の実施の形態においてハウリング検出の対象とする最高周波数fを超えたか否かを確認する(ステップS66)。ここで、周波数シフト後のバンドパスフィルタの通過帯域fが、上記最高周波数fを超えていないことを確認した場合(NOの場合)には、CPU111は、ステップS54に戻り、そのシフト後の周波数帯域fについて、上記と同様の動作を繰り返す。一方、上記シフト後のバンドパスフィルタの通過帯域fが上記最高周波数fを超えた場合(YESの場合)には、CPU111は、このフローを抜けて、例えば運用モードに移る。
【0090】
なお、上記ステップS62において、ノッチフィルタの構成数rが、その最大数Rに達した場合(YESの場合)にも、CPU111は、このフローを抜ける。また、上記ステップS56において、レベル検出部102により検出して得た信号レベルが基準レベルを超えない場合(NOの場合)には、CPU111は、その時点でのバンドパスフィルタの通過帯域fに上記ノッチフィルタを構成することなく、ステップS64に進む。
【0091】
上記調整モードにおいて、各周波数帯域fにわたって、適宜ノッチフィルタを構成した後、CPU111は、運用モードに切り換わる。これによって、本第2の実施の形態の放送装置は、実際の放送を実施できる状態となる。勿論、ハウリングの発生する可能性の高い周波数帯域については、上記ノッチフィルタが構成されているので、この運用モードにおいては、ハウリングは発生しない。
【0092】
即ち、上記第1の実施の形態が、ハウリングの発生する周波数帯域において放送信号の信号レベルを減衰させることにより、ハウリングの発生を抑制するのに対して、本第2の実施の形態では、ハウリングの発生する周波数帯域に上記ノッチフィルタを構成することにより、ハウリングの発生を抑制する。従って、ハウリングの発生を必要かつ十分な程度に抑制し、これによって音質の劣化を必要最小限に抑えるという意味では、上記第1の実施の形態の方が有利である。しかし、装置構成の簡素化及び低コスト化という点では、上記DSP111構成のノッチフィルタによりハウリングの発生を抑制するという本第2の実施の形態の方が有利である。
【0093】
また、本第2の実施の形態では、上記1つのバンドパスフィルタを用いてその通過帯域を変移させて、ハウリングの発生する周波数帯域を検出するので、この点においても、複数のバンドパスフィルタ25、25、・・・を用いて上記ハウリングの発生周波数帯域を検出するという上記第1の実施の形態に比べて、装置全体の構成を簡素化かつ低コスト化できる。ただし、ハウリングの発生する周波数帯域を高速で検出するには、上記第1の実施の形態の方が有利であることは言うまでもない。
【0094】
なお、本第2の実施の形態においても、上記図8のフローチャートに従ってCPU111を動作させた後、第1の実施の形態における図4のフローチャートに従ってCPU11を動作させることにより、放送装置の運用時(運用モード)における出力増幅部104の増幅率Gの調整可能な上限値を制限してもよい。
【0095】
また、上記ノッチフィルタに代えて、狭帯域のバンドリジェクトフィルタを用いてもよい。そして、このノッチフィルタを含むフィルタ部103、レベル検出部102及び出力増幅部104を、DSP110により構成したが、これに限らない。即ち、それぞれを別個のDSPにより実現してもよいし、純粋なハードウェア構成としてもよい。
【0096】
そして、上記第1の実施の形態と同様に、マイクロホン105を複数台設けてもよい。この場合、各マイクロホン105に係る上記フィルタ部103の制御条件、即ち各ノッチフィルタを構成する周波数帯域fを、記憶部112に記憶させておき、放送装置を運用する際に、有効とされているマイクロホン105に係る制御条件を上記記憶部112から呼び出して、この呼び出した条件のみに基づいて、上記ノッチフィルタを構成すれば、マイクロホン105を複数台設けたときの放送装置の音質の劣化を、必要最小限に抑えることができる。
【0097】
本第2の実施の形態におけるフィルタ部103によって構成されるバンドパスフィルタが、特許請求の範囲に記載の選択手段に対応し、このバンドパスフィルタの通過帯域fを変移させるよう制御するCPU111が、特許請求の範囲に記載の選択制御手段に対応する。また、本第2の実施の形態におけるレベル検出手段102もまた、特許請求の範囲に記載の判断手段に対応する。
【0098】
そして、フィルタ103により構成されるノッチフィルタが、特許請求の範囲に記載の帯域減衰フィルタ手段に対応し、所定の周波数帯域にこのノッチフィルタを構成させるよう制御するCPU111が、特許請求の範囲に記載のフィルタ制御手段に対応する。
【0099】
【発明の効果】
以上のように、本発明の音声放送装置によれば、この装置を使用している空間内でハウリングが発生すると、そのハウリングの発生する周波数帯域が自動的に検出され、その周波数帯域における放送信号の信号レベルが、上記ハウリングが発生しなくなる程度にまで自動的に減衰される。従って、上述した従来技術とは異なり、人間がわざわざ手動でハウリングを抑制するための手段を講じなくても、自動的にハウリングの発生を確実に抑制できるという効果がある。なお、ハウリングの発生しない周波数帯域については、放送信号の信号レベルは減衰されないので、放送装置全体としての音量が不足することもない。
【0100】
また、例えばマイクロホンを複数台使用する場合でも、上記特定の周波数帯域における放送信号の信号レベルの減衰程度を、常に、実際に使用中のマイクロホンのみに起因するハウリングの発生を抑制するのに必要かつ十分な程度に抑えることができる。従って、全てのマイクロホンについて同じ条件下でハウリングの発生を抑制するという上述した従来技術に比べて、放送装置全体としての音質の劣化を必要最小限に抑えることができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る音声放送装置の第1の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 同第1の実施の形態におけるCPUの動作を表すフローチャートである。
【図3】 図2のフローチャートの一部改造例を示す図である。
【図4】 同第1の実施の形態において、図2及び図3とは別のCPUの動作を表すフローチャートである。
【図5】 本発明に係る音声放送装置の第2の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
【図6】 同第2の実施の形態において、ハウリングの発生周波数を検出する状態を表す図である。
【図7】 同第2の実施の形態において、ハウリングの発生を抑制する状態を表す図である。
【図8】 同第2の実施の形態におけるCPUの動作を表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 マイクロホン
21 入力端子
24 イコライザ部
31 出力端子
32 レベル検出部
33 CPU
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to an audio broadcasting apparatus that broadcasts sound obtained by collecting sound with a microphone, and more particularly to an audio broadcasting apparatus having a function of suppressing howling.
[0002]
[Prior art]
  The above phenomenon called howling occurs when a microphone and a speaker are used in the same space, such as a conference hall or a lecture hall. The occurrence of this howling can be suppressed by, for example, turning off the output of a speaker located in the vicinity of the microphone or reducing the volume of the entire broadcasting apparatus. However, such a countermeasure is not preferable because there is a possibility that it may be a fatal problem for the broadcasting apparatus that the volume is insufficient.
[0003]
  Therefore, conventionally, for example, there is a technology for suppressing the occurrence of the above-described howling using a generally known graphic equalizer device. This is because the phenomenon of howling described above is caused by the positional relationship between the microphone and the speaker, the structure of the space to be broadcast, the electrical or mechanical structure of the broadcasting device itself, and the like. It focuses on the phenomenon that occurs in the band. That is, the howling is suppressed by attenuating a signal only in a frequency band in which howling is generated using the equalizer device. Thus, if the signal of only a specific frequency band is attenuated, the above-mentioned lack of sound volume as a whole output of the broadcasting apparatus can be avoided.
[0004]
  In a conference hall or the like, usually, a plurality of microphones are installed and their outputs are mixed by a mixing device or the like and then supplied to each speaker or the like. In such a case, the equalizer device is provided on the output side of the mixing device in order to suppress the occurrence of howling caused by all the microphones as much as possible, and each output signal of each microphone is mixed by this mixing device. After that, signal processing by the equalizer device is often performed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
  However, as described above, the frequency at which howling occurs also depends on the positional relationship between the microphone and the speaker. Therefore, for example, when using a plurality of microphones, the frequency of each howling generated due to each microphone is different for each microphone. In this state, as in the above-described prior art, means for suppressing the occurrence of howling under the same conditions for all microphones at the same time, that is, means for attenuating a signal in a specific frequency band is taken. When a certain microphone is used, the occurrence of howling due to the microphone can be suppressed, but when using other microphones, the certain frequency is used even though no howling has occurred. There is also a possibility that the signal in the band is unintentionally attenuated. As described above, when the signal is completely irrelevant to the howling suppression effect, the sound quality of the entire broadcasting apparatus is deteriorated.
[0006]
  Further, conventionally, the operation of the equalizer device has been manually performed by a human. Therefore, in order to suppress the occurrence of howling by the operation of this equalizer device, the operation requires a certain amount of intuition and experience. That is, not everyone can suppress the occurrence of howling by operating the equalizer device, and there is a problem that the occurrence of the howling cannot be suppressed by a certain level of skill.
[0007]
  Accordingly, an object of the present invention is to provide an audio broadcasting apparatus that can easily prevent the occurrence of the above-mentioned howling, even if it is not the above-mentioned skilled person, and automatically prevent the occurrence of the howling..
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  To achieve the above objective,The present invention relates to an audio broadcasting apparatus that generates a broadcast signal for audio broadcasting based on an output signal of a microphone input from an input terminal and outputs the broadcast signal from the output terminal.
  Level detection means for detecting the signal level in each frequency band of the output signal of the microphone;
  A frequency detection means for detecting a specific frequency band in which a signal level detected by the level detection means exceeds a predetermined reference level that can be regarded as occurrence of howling;
  Attenuating means for attenuating the signal level in the specific frequency band so that the signal level in the specific frequency band is below the reference level;
  An output amplification control means for controlling the amplification factor of the output amplification means so as to sequentially change the amplification factor of the output amplification means for amplifying the output level of the broadcast signal after adjustment by the attenuation means;
  In the process in which the amplification factor of the output amplification means is controlled by the output amplification control means, the signal level in each frequency band obtained by detection by the level detection means is within a range in which the signal level is maintained below the reference level. Maximum value detection means for detecting the maximum value of the amplification factor of the output amplification means;
  An upper limit for setting the maximum value of the amplification factor of the output amplification means obtained by detection by this maximum value detection means as the upper limit value of the amplification factor of the output amplification means that can be arbitrarily adjusted by an amplification factor adjustment command given from the outside Value setting means,
It comprises.
[0009]
  Note that the broadcast signal here means that the sound collected by the microphone is output from speakers installed in a space to be broadcast by the audio broadcasting apparatus of the present invention to these speakers. This refers to the signal supplied. Further, the predetermined reference level refers to a signal level that can be considered that a howling phenomenon occurs from an output signal of a microphone, for example.
[0010]
  That is,The present inventionAccording to the above, out of the broadcast signal supplied to the speaker etc., it is considered that howling has occurredSpecific frequency bandAbout thisSpecific frequency bandThe signal level is attenuated by the attenuating means to the extent that the signal level of the output signal of the microphone becomes equal to or lower than a predetermined reference level, that is, no feedback occurs. Therefore, the signal component in the frequency band in which no howling has occurred in the broadcast signal is not affected at all, and howling has occurred.Specific frequency bandAre automatically attenuated to the extent that howling is suppressed.
[0011]
  However,In order to suppress the occurrence of howling, the damping meansSpecific frequency bandEven if the signal level at is attenuated, howling occurs if the output level of the entire broadcast signal is excessively increased. Therefore,In the present invention, after attenuation by the attenuation means,Amplify broadcast signal output levelOutput amplification meansAmplification factorBy output amplification control meansChange gradually, for example, raise. And in this ascending process, howling occurs, which is obtained by detecting by the level detecting means.In each frequency bandAssume that one of the signal levels exceeds the reference level. Then, the maximum value detection means at that time, strictly, the signal level obtained by the level detection means is just before the reference level exceeds the reference level,Output amplification meansThe amplification factor is detected. The upper limit value setting means detects the amplification factor detected by the maximum value detection means, that is, within a range where no howling occurs.Output gainThe maximum value of the gain can be arbitrarily adjusted by an amplification rate adjustment command given from the outsideOf the output gainSet as the upper limit of gain. Therefore, by so-called volume adjustment that can be arbitrarily adjusted from the outside.Output amplification meansEven if the amplification factor is maximized, no howling occurs. Therefore, occurrence of howling can be more reliably suppressed..
[0012]
  The level detection means in the present invention may be as follows. That is,A plurality of extraction means for inputting a microphone output signal and extracting signals of a plurality of different frequency bands from the input signal; andpluralA judgment means for comparing the signal level of each signal obtained by the extraction means with a reference level and judging the magnitude relationship thereof.There may be.
[0013]
  Each extraction means is different, for example.pluralIt can be configured by a plurality of band pass filters (BPF) having a pass band in the frequency band. Further, the determination means can be constituted by a simple comparator that only compares the levels of the signals, for example, or can be configured to obtain not only the magnitude relationship between the signal levels but also the difference between them.
[0014]
  As another example, the level detection means isA selection means for selecting and outputting only a signal in a predetermined frequency band from the output signal of the microphone according to the frequency selection control signal, and comparing the signal level of the signal obtained by the selection means with the reference level The determination means for determining the magnitude relationship and the frequency band selected by the selection means, for example, from the low frequency band side toward the high frequency band side or from the high frequency band side toward the low frequency band side, for example, Change automatically, ie sweep,likeSelection control means for generating a selection control signal and supplying the selection control signal to the selection means.There may be.
[0015]
  Note that the selection means can be constituted by, for example, a band pass filter having a relatively narrow pass band.
[0016]
  That is,The former configuration isDifferentpluralHas a pass band in the frequency bandpluralWhereas the signal components of each frequency band are collectively extracted from the output signal of the microphone using a band pass filter or the like,Another example of the latter isBy sweeping the pass band of one band pass filter, signal components in each frequency band are selectively extracted sequentially from the output signal of the microphone.
[0017]
  Therefore,These former and latterFor example, when extracting each frequency band of the output signal of the microphone at high speed,The former configurationIs more advantageous. On the other hand, a level detector such as a bandpass filterStepIn terms of reduction,The latter configurationIs more advantageous.
[0018]
  Further, the attenuation means may be as follows. That is,Provided between the input terminal and output terminalConcernedDividing and synthesizing the output signal of the microphone input from the input terminal into components of a plurality of different frequency bands, and then synthesizing and outputting again, and each frequency band obtained by dividing once by the dividing and synthesizing meansIngredientsLevel adjustment means for individually adjusting the level according to the level adjustment command, and each frequency band obtained by dividing once by the dividing and synthesizing meansIngredientsOut ofSpecific frequency bandIncluding frequency bandcomponentLevel control means for generating a level adjustment command so as to attenuate and supplying the level adjustment means to the level adjustment meansIn other words, it may be an equalizer circuit.
[0019]
  In addition, the division | segmentation synthetic | combination means said here differs, for example each,pluralA plurality of bandpass filters having passbands in the frequency band, andMultiple bandpass filtersAnd an adder for adding the outputs. Further, the level adjusting means can be constituted by, for example, an amplifier that amplifies the output of each bandpass filter.
[0020]
  As another example, the attenuation means isBand attenuation filter means provided between the input terminal and the output terminal and having an attenuation band in a frequency band according to the attenuation band control command;Specific frequency bandAnd a filter control means for generating an attenuation control command so as to form an attenuation band of the band attenuation filter means and supplying the same to the band attenuation filter means.There may be.
[0021]
  The attenuating filter means referred to here can be constituted by, for example, a generally known notch (NOTCH) filter, a band reject filter (BRF or band-eliminate filter: also called BEF) having a very narrow bandwidth, and the like. .
[0022]
  And in this invention,Phase inversion means to arbitrarily invert the phase of the microphone output signal or broadcast signalFurther, it may be provided.
[0023]
  In addition, the phase inversion means said here can be comprised by the generally known phase inverter (INV: inverter), an all pass filter (APF), etc., for example.
[0024]
  That is, the phenomenon of howling may occur even if it does not occur in a specific frequency band, but only occurs when the phase changes, particularly inversion, in the same frequency band. Therefore,As aboveIf the phase inverting means is provided and the generation of howling can be suppressed even when the output signal of the microphone or the phase of the broadcast signal is intentionally inverted by the phase inverting means, the occurrence of howling can be suppressed more reliably.
[0025]
  As another example,Phase variable means to gradually change the phase of the microphone output signal or broadcast signal, May be provided.
[0026]
  That is,A configuration in which the former phase inversion means is provided isWhereas the phase of the broadcast signal is intentionally reversed,The configuration of providing the latter phase variable means is as follows:By gradually changing the phase of the broadcast signal, it is intended to reliably suppress the occurrence of howling. In addition, the phase variable means said here can be comprised by an all-pass filter, for example.
[0027]
  In this invention, you may further provide the information output means which outputs the information showing a characteristic frequency band.
[0028]
  Here, the information output means outputs information representing a specific frequency band by, for example, graphical display (that is, visual form), sound (that is, auditory form), or the like. In this way,From which information the information output means outputs, it is possible to easily recognize in which frequency band howling has occurred. Therefore, for example, when the howling is suppressed using the above-described equalizer device or the like, the operation becomes easy.
[0029]
  In the present invention,First amplification means for amplifying the output level of the broadcast signal in accordance with the first amplification control signal, and the first amplification so that the amplification factor of the first amplification means is set to a predetermined first amplification factor. First amplification control means for generating a control signal and supplying the control signal to the first amplification means;May be provided.
[0030]
  The first amplification factor referred to here is, for example,The present inventionIt means an amplification factor corresponding to the maximum volume when actually broadcasting using the audio broadcasting apparatus of No. 1 or a slightly larger volume than that.
[0031]
  That is,This inventionThen, by actually generating howling, the frequency of howling is detected or howling at that frequency is suppressed. Therefore,By providing the first amplification means and the first amplification control means as described above,After setting the maximum volume at the time of actually broadcasting using the audio broadcasting apparatus or a slightly higher volume than that, detection of the frequency of howling or suppression of howling is executed. In this way, detection of howling frequency or suppression of howling can be realized under conditions in accordance with the actual operational status of the audio broadcasting apparatus.
[0032]
  As another example,A second amplifying means for amplifying the output level of the broadcast signal in accordance with the second amplification control signal; and a second amplifying ratio of the second amplifying means from a predetermined initial gain that is greater than the initial gain. Second amplification control means for generating the second amplification control signal and gradually supplying the second amplification control signal to the second amplification means so as to gradually change to the amplification factor ofMay be provided.
It is a thing.
[0033]
  The initial gain mentioned here is, for example,The present inventionThis means an amplification factor corresponding to a relatively small volume in a volume range set when actually broadcasting using the audio broadcasting apparatus. On the other hand, the second amplification factor is, for example,The present inventionIt means the amplification factor corresponding to the maximum volume when actually broadcasting using the audio broadcasting device of, or a slightly larger volume than that,AboveAn amplification factor comparable to the first amplification factor is said. In addition,The second amplification means isIt may be shared with the first amplification means.
[0034]
  That is,The former configurationThen, from the beginning, the detection of the frequency of howling or suppression of howling is performed at the maximum volume or at a slightly higher volume.Another example of the latterThen, while gradually increasing the volume, detection of howling occurrence frequency or suppression of howling is executed each time. In this way, it is possible to realize a more detailed analysis regarding howling, such as how much volume the sounding occurs, as well as howling frequency. In addition, in order to suppress howling, it is possible to recognize how much the signal level should be attenuated at the minimum in the howling frequency band.
[0035]
  Furthermore, in this invention,State switching means that can be arbitrarily switched to one of the first state and the second state, and attenuation means related to the microphone that is enabled when the state switching means is in the first state A condition storage means for storing the operation conditions of the microphone, and a condition for calling the operation condition of the attenuation means for the microphone that is enabled when the state switching means is in the second state from the condition storage means and setting the attenuation means in the attenuation means Setting means;May be provided.
[0036]
  The first state here refers to a state in which, for example, when an arbitrary microphone is used, the operating condition of the attenuating means for suppressing the occurrence of howling due to the microphone is determined, that is, the adjustment state of the attenuating means. Say that. The operating condition of the attenuation means is, for example, whether or not howling occurs when using an arbitrary microphone, in other words, it is necessary to attenuate a signal component in a specific frequency band of the broadcast signal by the attenuation means. This refers to conditions such as whether or not there is noise and how much the signal component of which frequency band of the broadcast signal is attenuated when the howling can be suppressed. The second state is, for example, actuallyOf the present inventionIt means a state where broadcasting is performed using an audio broadcasting device, that is, operating.
[0037]
  According to this configuration,In order to suppress the occurrence of howling due to an arbitrary microphone, first, the state switching means is set to the first state. In this state, when the arbitrary microphone is enabled, for example, when the switch is turned on, the attenuation means operates so that howling does not occur due to the arbitrary microphone. When the howling is substantially suppressed by the attenuation means, for example, the operating condition of the attenuation means is stored in the condition storage means at that time. As a result, the operating condition of the attenuation means related to the arbitrary microphone is determined.
[0038]
  AndOf the present inventionWhen actually operating the audio broadcasting apparatus, the state switching means is switched to the second state. In this state, when an arbitrary microphone is activated, for example, when the switch is turned on, the condition setting unit calls the operating condition of the attenuation unit related to the activated microphone from the condition storage unit and sets it in the attenuation unit. . As a result, the attenuating means operates so as to suppress the occurrence of howling caused only by the arbitrary microphone. Therefore, the degree of attenuation of the broadcast signal by the attenuating means can be suppressed to a minimum necessary and sufficient to suppress howling.
[0039]
  This configuration isThis is very effective when using a plurality of microphones. First, the state switching meansFirst stateThen, the operating condition of each attenuation means related to each microphone is determined. In this way, the state switching means isSecond stateSwitch toOf the present inventionWhen operating the audio broadcasting apparatus, the attenuation means always operates according to the operating conditions related to the microphone that is enabled. Accordingly, the degree of attenuation of the broadcast signal by the attenuating means is always kept to the minimum necessary and sufficient to suppress the occurrence of howling due to only the microphone that is effective.
[0040]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  A first embodiment of an audio broadcasting apparatus according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0041]
  FIG. 1 shows a schematic configuration of the first embodiment. As shown in the figure, the first embodiment includes a plurality (M) of microphones 1, 1,..., And each of the microphones 1, 1,. Are individually connected to a plurality of input terminals 21, 21,.
[0042]
  The apparatus main body 2 has a microphone selection switch 22 that selectively switches the microphones 1, 1,... Connected via the input terminals 21, 21,. The output signal of the microphone 1 selected by the microphone selection switch 22, that is, validated, is digitized by the A / D converter 23 and input to the equalizer unit 24. The microphone selection switch 22 may be configured by a gain control function of the mixing device.
[0043]
  The equalizer unit 24 has different frequency bands f.n(N = 1, 2,..., N) has a plurality of (that is, N) band-pass filters 25, 25,. In the first embodiment, for example, each band-pass filter 25, 25,... Has a bandwidth of 1/3 octave and is provided with 28 bands (that is, N = 28). .. Are amplified by a plurality of (that is, N) band amplifiers 26, 26,... Provided corresponding to the respective outputs, and after the amplification. Are subtracted from the output of the A / D converter 23 in each adder 27, 27,. The signal obtained by this subtraction is used as the output of the equalizer unit 24. The band-pass filters 25, 25,... Mentioned here correspond to the extracting means described in the claims. The combination of the bandpass filters 25, 25,... And the adders 27, 27,... Corresponds to the dividing / synthesizing means described in the claims, and each band amplifier 26, 26,. Corresponds to the level adjusting means described in the claims.
[0044]
  The output of the equalizer unit 24 is input to a D / A converter 30 through an all-pass filter 28 and an output amplifier 29, where it is converted into an analog signal and then output as a broadcast signal through an output terminal 31. . The broadcast signal output from the output terminal 31 is supplied to a plurality of speakers 4, 4,... Installed in the same space as the microphones 1, 1,. .
[0045]
  On the other hand, a specific frequency band f is determined from each output of the band-pass filters 25, 25,... In the equalizer unit 24, that is, from the output signal of the microphone 1.nThe signal obtained by extracting the signal components is also supplied to the level detector 32. The level detector 32 compares the signal level of each signal supplied thereto with a preset reference level, and determines the magnitude relationship between the two. Then, the determination result is supplied to a CPU (Central Processing Unit) 33. The level detection unit 32 referred to here corresponds to the level detection means described in the claims, and more specifically corresponds to the determination means. Here, the level relationship between the signal levels is determined by the level detection unit 32, but the CPU 33 may determine the relationship between the signal levels instead.
[0046]
  The CPU 33 controls each of the band amplifiers 26, 26,... In the equalizer unit 24 based on the determination result supplied from the level detection unit 32. As described above, the outputs of the band amplifiers 26, 26,... Are subtracted from the output signal of the microphone 1 obtained by digitization by the A / D converter 23, respectively. Therefore, for example, when the amplification factor of the arbitrary band amplifier 26 is increased, the frequency band f corresponding to the arbitrary band amplifier 26 in the output signal of the microphone 1 correspondingly.nIs attenuated. In this way, each of the band amplifiers 26, 26,..., The CPU 33 that controls each amplification factor corresponds to the level control means described in the claims.
[0047]
  For example, various knobs and switches, or an operation unit 34 having various pointing device configurations such as a keyboard and a mouse are connected to the CPU 33. Then, the CPU 33 switches the microphone selection switch 22 or outputs an amplifier in response to the operation of the operation unit 34 or automatically.29Is adjusted, that is, the volume of the broadcasting apparatus is adjusted. As will be described later, the CPU 33 also automatically controls the phase inversion frequency of the all-pass filter 28.
[0048]
  The operation state by the operation unit 34 and the operation status of the entire broadcasting apparatus are displayed on, for example, a liquid crystal panel or a display unit 35 having a CRT configuration. In some cases, a pseudo operation panel can be configured on the display unit 35 by a generally known GUI (Graphical User Interface) technique. In this case, for example, the display can be displayed by a pointing device such as the mouse. The same function as the operation unit 34 can also be realized by operating an operation panel configured on the unit 35.
[0049]
  The CPU 33 executes a series of operations in accordance with a control program stored in a storage unit 36 having a semiconductor memory configuration such as a ROM or a RAM. The storage unit 36 also functions as means for temporarily or semi-permanently storing various data based on the operation of the CPU 33.
[0050]
  By the way, the audio broadcasting apparatus according to the first embodiment is originally a broadcasting apparatus that amplifies the sound obtained by collecting sounds from the microphones 1, 1,. Of course, it also has a function of suppressing howling caused by each of the microphones 1, 1,. For this purpose, the CPU 33 performs a so-called adjustment mode for performing various adjustments for suppressing the occurrence of howling for each of the microphones 1, 1,..., And a so-called operation mode for actually broadcasting using the present audio broadcasting apparatus, There are two operation modes.
[0051]
  That is, before actually operating the audio broadcasting apparatus, first, adjustment is performed for the microphones 1, 1,. The switching to the adjustment mode is realized by operating the operation unit 34.
[0052]
  In the adjustment mode, for example, it is now assumed that a certain microphone 1 is enabled by switching the microphone selection switch 22, and in this state, the volume of the broadcasting apparatus (that is, the amplification factor of the output amplifier 29) is set to be relatively large. . Here, when the howling occurs, the frequency band f in which the howling is generated among the bandpass filters 25, 25,... In the equalizer unit 24.nThe output level of only those having a pass band at the extreme increases extremely.
[0053]
  Each output level of each bandpass filter 25, 25,... Is compared with a reference level in the level detection unit 32, and the magnitude relationship between the two is determined here. Accordingly, as the reference level, for example, a signal level that can be sufficiently regarded as having a howling in the space from the signal level of each output signal of each of the bandpass filters 25, 25,... If this is the case, whether or not the above-mentioned howling has occurred or if howling has occurred based on the magnitude relationship between this reference level and each output level of each bandpass filter 25, 25,. Its frequency band fnCan be recognized. And since this judgment result is supplied to CPU33, CPU33 can also obtain the same recognition. The frequency band f in which howling occurs in this waynThe level detector 32 and the CPU 33 for recognizing “corresponding” correspond to the frequency detecting means described in the claims.
[0054]
  Based on the recognition, the CPU 33 can determine that the howling is occurring in the output signal of the equalizer unit 24.n.. Are controlled so as to attenuate the signal level by a predetermined level. Thereby, the output signal of the microphone is also changed to the frequency band f.nSignal level is attenuated and finally no howling occurs. The equalizer section 24 including the CPU 33 and each band amplifier 26 referred to here corresponds to the attenuation means described in the claims.
[0055]
  Note that the phenomenon of howling is a certain frequency band f.nEven if no howling occurs, the same frequency band fnMay occur only when the phase changes, particularly when it is reversed. Therefore, the CPU 33 intentionally reverses the phase of the output signal (broadcast signal) of the equalizer unit 24 by the all-pass filter 28. In this state, the same procedure as described above is performed so that howling does not occur. In this way, howling can be suppressed more reliably. The all-pass filter 28 here corresponds to the phase inversion means described in the claims. Instead of the all-pass filter 28, a phase inverter that can be controlled by the CPU 33 may be used. Further, instead of inverting the phase by the all-pass filter 28, the phase may be gradually changed.
[0056]
  Further, in order to prevent howling even when the volume is high, the CPU 33 gradually increases the amplification factor of the output amplifier 29, and performs the same procedure as above each time. As a result, it is possible to cope with as high a volume as possible.
[0057]
  Thus, after a series of adjustments for suppressing the occurrence of howling for a certain microphone 1 is completed, the CPU 33 adjusts the contents of the adjustments, that is, the band amplifiers 26, 26,... The control condition (in other words, the characteristic EQ of the equalizer unit 24) for controlling is stored in the storage unit 36, that is, stored. Then, the adjustment for suppressing the occurrence of the above-mentioned howling by switching the microphone changeover switch 22 is performed similarly for the other microphones 1, 1,.
[0058]
  In order to realize a series of adjustments in this adjustment mode, the CPU 33 operates according to a flowchart shown in FIG. 2, for example.
[0059]
  That is, when the CPU 33 enters the adjustment mode, first, from the operation unit 34, an arbitrary microphone 1, for example, an m [m = 1, 2,... ], A so-called command waiting state is waited for that an instruction to start adjustment is given (step S2). In this state, when a command for switching to the operation mode is given from the operation unit 34, the CPU 33 switches to the operation mode.
[0060]
  In step S2, when an instruction to start adjustment of an arbitrary microphone [m] is given from the operation unit 34 (when YES), the CPU 33 controls the microphone changeover switch 22 to control the microphone [m. ] Is validated (step S4). Then, predetermined initial setting is performed. For example, the gains of the respective band amplifiers 26, 26,... In the equalizer unit 24 are made uniform so that the characteristic EQ of the equalizer unit 24 is flat with respect to each frequency. The number index k indicating the number of times EQ is changed (adjusted) is reset, that is, k = 0. It should be noted that an upper limit value (this is assumed to be K) is determined in advance for the number k of times that the characteristic of the equalizer section 24 can be changed. This is because if the number of times of change k is kept infinite, the characteristic EQ of the equalizer section 24 becomes a strange characteristic, and the sound quality may be extremely deteriorated. In this initial setting, the amplification factor G of the output amplifier 29 is set to a predetermined amplification factor G.0And determine the initial volume.
[0061]
  After the initial setting, the CPU 33 waits for a sufficient time for howling to grow in order to check whether howling occurs under the initial setting conditions (step S8). Then, after the predetermined time has passed, it is confirmed whether or not there is a signal level exceeding the reference level among the outputs of the band pass filters 26, 26,... In the equalizer section 24 (step S10). .
[0062]
  In this step S10, for example, a certain frequency band fnWhen it is confirmed that the signal level exceeds the reference level (in the case of YES), the CPU 33 determines that the frequency band fnIt is determined that howling has occurred. And its frequency band fnSo as to attenuate the signal level at a predetermined level.nThe amplification factor of the band amplifier 26 corresponding to is controlled (step S12). At the same time, the CPU 33 counts the change count k once, assuming that the characteristic EQ of the equalizer section 24 has been changed once (step S14). Based on the count of the number of changes k, the CPU 33 confirms whether or not the number of changes k has exceeded the upper limit value K (step S16). If not exceeded (in the case of NO), the CPU 33 returns to step S8. Then, it is confirmed again whether howling occurs.
[0063]
  On the other hand, in step S10, which frequency band fnIf it is confirmed that the signal level does not exceed the reference level, that is, howling has not occurred (NO), the CPU 33 controls the all-pass filter 28 to rotate the phase of the broadcast signal by 180 degrees (step S1). S18). In this state, in order to confirm again whether howling occurs or not, after waiting for a certain time (step S20), each frequency band fnEach signal level is confirmed (step S22). Here, a certain frequency band fnWhen it is confirmed that the signal level exceeds the reference level (in the case of YES), the CPU 33 determines in step S10.YESIn the same manner as in step S12, the process proceeds to step S12. On the other hand, in step S22, which frequency band fnWhen it is confirmed that the signal level does not exceed the reference level (in the case of NO), the CPU 33 proceeds to step S24 in order to perform the same adjustment as described above in a state where the volume is slightly increased from the current level.
[0064]
  However, in step S24, the current volume, that is, the amplification factor G of the output amplifier 29 is set to an upper limit value G previously determined for adjustment in this adjustment mode.HThis is a step of determining whether or not it is within the range. That is, the amplification factor G of the output amplifier 29 is an upper limit value G determined for this adjustment.HOnly when it is within the range (in the case of NO), the CPU 33 increases the amplification factor G of the output amplifier 29 by a predetermined amount, for example, one step (step S26), and returns to step S8. On the other hand, the gain G of the output amplifier 29 has already reached the upper limit GHIs set to (if YES), the CPU 33 assumes that the series of adjustments for the microphone [m] currently being adjusted has been completed, and the characteristic EQ of the current equalizer section 24, that is, each band. The amplification factors of the amplifiers 26, 26,... Are stored in the storage unit 36 (step S28).
[0065]
  Although not shown in the figure, at the same time, for example, the characteristic EQ of the equalizer section 24 after adjustment, or each frequency band f before adjustment of the equalizer section 24 is performed.nThe signal level or the like may be displayed on the display unit 35, or information to that effect may be output by voice. In this way, howling occurs when the microphone [m] is used, and in which frequency band f when the howling occurs.nIn order to suppress the occurrence of that howling, and how to control the equalizer unit 24 can be grasped..
[0066]
  In addition, when it is determined in step S16 that the number k of changes in the characteristic EQ of the equalizer section 24 has exceeded the upper limit K (in the case of YES), the CPU 33 adjusts the microphone [m]. It will be complete | finished and it will progress to said step S28. Then, the characteristic EQ of the equalizer unit 24 at that time is stored in the storage unit 36.
[0067]
  After completing the process of step S28, the CPU 33 controls (OFF) the microphone changeover switch 22 to release the effective state of the microphone [m] that was the object of adjustment (step S30), and returns to step S2. . And it will be in the command waiting state which waits for the command to start the adjustment about arbitrary microphone [m] from the operation part 34 newly.
[0068]
  In addition, according to the flowchart of FIG. 2, in order to perform adjustment for all the microphones 1, 1,..., The microphone [m] to be adjusted must be instructed from the operation unit 36 each time. I must. Therefore, in place of step S2 in the flowchart of FIG. 2, the CPU 33 is caused to execute step S102 shown in FIG. Then, as the next operation of step S30 in the flowchart of FIG. 2, the CPU 33 is caused to execute step S32 shown in FIG. 3B, and depending on the result, the process returns to step S4 of FIG. Alternatively, the program may be configured to exit the adjustment mode.
[0069]
  According to the configuration using FIG. 3, the CPU 33 adjusts the microphone [1] immediately after switching to the adjustment mode. When the series of adjustments (operations up to step S30) for the microphone [1] is completed, the same adjustments are sequentially performed for the microphones [M] (in the case of NO in step S32, step S32). S34). When a series of adjustments for all microphones from the microphone [1] to the microphone [m] is completed (YES in step S32), the CPU 33 exits this adjustment mode and switches to the operation mode, for example. Change. In this way, all the microphones 1, 1,... Are automatically adjusted without specifying the microphone [m] to be adjusted.
[0070]
  In the adjustment mode, after completing a series of adjustments for suppressing howling for the microphones 1, 1,..., The CPU 33 switches to the operation mode by operating the operation unit 34 or automatically. Change. As a result, the broadcasting apparatus is in a state where it can perform actual broadcasting.
[0071]
  In this operation mode, the CPU 33 calls the control condition of the equalizer unit 24 related to the activated one of the microphones 1, 1,... From the storage unit 36, and sets the control condition to the called control condition. Based on this, each band amplifier 26, 26,... In the equalizer section 24 is controlled. In this manner, the equalizer unit 24 is controlled to a state for suppressing the occurrence of howling due to the microphone 1 that has been validated, and thus no howling occurs.
[0072]
  And when the microphone 1 different from the above is newly enabled, the CPU 33 calls the control condition relating to the newly enabled microphone 1 from the storage unit 36 instead of the control conditions up to that point, The equalizer unit 24 is controlled according to the newly called control condition. In this way, the equalizer section 24 has its characteristic EQ controlled based on the control conditions relating to only the microphone 1 that is enabled. Therefore, in order to suppress howling, a certain frequency band f of the broadcast signal is set.nIt is possible to suppress the deterioration of the sound quality of the entire broadcasting device due to the attenuation of the signal component of the required minimum.
[0073]
  However, as described above, a specific frequency band fnAlthough howling can be suppressed by attenuating the signal level, howling occurs if the volume of the entire broadcasting apparatus, that is, the gain G of the output amplifier 29 is excessively increased. Therefore, in the first embodiment, for example, an upper limit value of the amplification factor G of the output amplifier 29 that can be adjusted by the operation unit 34 or the like is set in advance. In order to realize this, in the adjustment mode, after the adjustment based on the flowchart of FIG. 2 or 3 is finished, the CPU 33 is caused to execute the operation shown in the flowchart of FIG.
[0074]
  That is, first, as an initial setting, the gain G of the output amplifier 29 is set to a certain value, for example, G = G0(Step S52). And under this condition, in order to confirm whether or not howling occurs, it waits for a certain period of time (step S54), and after the certain period of time, each bandpass filter 25, 25,. It is checked whether there is any output level exceeding the above-mentioned reference level (step S56).
[0075]
  Here, when any output level exceeds the reference level (in the case of YES), an amplification factor (G-1) obtained by lowering the amplification factor G set in the output amplifier 29 at that time by one step, This is set as the upper limit value of the gain G of the output amplifier 29 (steps S58 and S60), and this flow ends. On the other hand, in step S56, when any output level is below the reference level (in the case of NO), the amplification factor G of the output amplifier 29 is the maximum value G.HAs long as NO is reached (NO in step S62), the amplification factor G is increased by a predetermined amount, for example, one level (step S64), and the process returns to step S54. Then, the same operation as described above is executed again. The amplification factor G of the output amplifier 29 is the maximum value GHIf howling does not occur even when the value reaches the value (YES in step S62), the maximum value GHIs set as the upper limit value, the process proceeds to step S60, and this flow is terminated.
[0076]
  Thus, if the upper limit value of the amplification factor G of the output amplifier 29 during operation is limited to a range where no howling occurs, the amplification factor G of the output amplifier 29, that is, the volume, can be increased by operating the operation unit 34 or the like. At most, howling never occurs. Therefore, howling can be more reliably suppressed.
[0077]
  Note that the output amplifier 29 referred to here is described in the claims.Output amplification meansCorresponding to Then, in the adjustment mode, according to the flowchart of FIG. 4, the CPU 33 that detects and sets the amplification factor G that is the upper limit value while changing the amplification factor G of the output amplifier 29 is described in the claims.Output amplification control means, Corresponding to a maximum value detecting means and an upper limit setting means.
[0078]
  In the first embodiment, the case where a plurality of microphones 1, 1,... Is used has been described, but it is needless to say that the present technology can be applied even when only one microphone 1 is used.
[0079]
  Further, the equalizer unit 24 is not limited to the configuration described in the first embodiment as long as the function similar to that in the first embodiment is realized. For example, the output of each bandpass filter 25, 25 may be amplified by each band amplifier 26, 26,..., And the signal obtained by adding the amplified signals may be used as the output of the equalizer unit 24. The equalizer unit 24 has a digital circuit configuration, but may have an analog circuit configuration.
[0080]
  Furthermore, in order to invert the phase of the output signal of the equalizer unit 24, the all-pass filter 28 is used. However, instead of this, for example, a phase inversion circuit (Inverter) may be used. Further, the phase may be gradually changed instead of inverting the phase. Note that when it is not particularly necessary to invert or change the phase, the phase inversion means such as the all-pass filter 28 and the phase variable means need not be provided.
[0081]
  Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0082]
  FIG. 5 shows a schematic configuration of the second embodiment. As shown in the figure, the apparatus main body 101 according to the second embodiment includes a level detection unit 102, a filter unit 103, and an output amplification unit 104, which are connected to the microphone 105. Between the input terminal 106 to be connected and the output terminal 109 connected to the speaker 108 via the power amplifier 107, each is connected in series. The series connection of the level detection unit 102, the filter unit 103, and the output amplification unit 104 is constituted by, for example, a DSP (digital signal processing device) 110, and the operation of the DSP 110 is controlled by the CPU 111. Note that the CPU 111 in the second embodiment also has two modes, an adjustment mode and an operation mode, as with the CPU 33 in the first embodiment.
[0083]
  That is, first, in the adjustment mode, the CPU 111 configures a band pass filter having a very narrow band, for example, a pass band having a Q of about Q = 60 to 80, as shown in FIG. Then, the amplification factor G of the output amplifier 104, that is, the volume is set to a relatively large value G.0Set to. In this state, a predetermined frequency band, for example, a frequency band f of audio to be broadcast by the broadcasting devicedWithin (d = 1, 2,..., D), the pass band of the bandpass filter 103 is relatively slowly shifted (swept) from the low frequency side to the high frequency side. Then, the level detection unit 102 detects the output level of the microphone 105 in this process.
[0084]
  Here, when the signal level detected by the level detection unit 102 exceeds a predetermined reference level, for example, a level that can be sufficiently regarded as occurrence of howling, the CPU 111 A notch filter having an attenuation band in the frequency band is configured by the filter unit 103. Then, this operation is performed for each frequency band f.d1 or more, for example, as shown in FIG. 7, one or more notch filters having an attenuation band in a frequency band (a frequency band indicated by a two-dot chain line in the same figure) in which howling can be regarded as occurring are configured. . In order to realize this, it is needless to say that the filter unit 103 must have the ability to configure at least the bandpass filter and one or more notch filters.
[0085]
  A series of operations of the CPU 111 in this adjustment mode is shown in FIG. A control program for controlling the CPU 111 in accordance with the flowchart shown in FIG. 8 is stored in the storage unit 112 of a semiconductor memory configuration such as a ROM or a RAM connected to the CPU 111.
[0086]
  As shown in the figure, when entering the adjustment mode, the CPU 111 first performs a predetermined initial setting (step S52). In this initial setting, for example, the amplification factor G of the output amplification unit 104 is set to a relatively large value G = G.0And the pass band f of the bandpass filter 103 constituted by the filter unit 103.dThe lowest frequency band f1Set to. Then, the number r of the notch filters formed by the filter unit 103 is reset, that is, r = 0. As for the number r that can form this notch filter, its maximum value (this is assumed to be R) is determined in advance. This maximum value R depends on the ability of the DSP 110 that constitutes the filter unit 103, but if the number R is too large, the sound quality of the broadcasting apparatus is extremely deteriorated.
[0087]
  After the initial setting, the CPU 111 waits for a sufficient time for howling to grow in order to check whether howling occurs under the initial setting conditions (step S54). Then, after this fixed time has elapsed, it is confirmed whether or not the signal level detected by the level detector 102 exceeds the reference level (step S56).
[0088]
  Here, for example, when it is confirmed that the signal level detected by the level detection unit 102 has exceeded the reference level (in the case of YES), the CPU 111 presently passes the pass band of the bandpass filter. Is the frequency band for which f is setdIt is determined that howling has occurred. And its frequency band fdA notch filter having an attenuation band is configured (step S58). At the same time, the CPU 111 counts the number of components r by one, assuming that one notch filter is configured (step S60). Based on this count, it is confirmed whether or not the number r of the notch filters has reached the maximum number R (step S62). If not (NO), the passband of the bandpass filter is determined. fdIs shifted to the high frequency side by a predetermined frequency, for example, one step, the process proceeds to the next step S64.
[0089]
  In step S64, the passband f of the bandpass filterdIs shifted to the high frequency side, the CPU 111 then shifts the passband f of the bandpass filter after the shift.dIs the maximum frequency f that is the target of howling detection in the second embodiment.DIs checked (step S66). Here, the passband f of the bandpass filter after the frequency shiftdIs the maximum frequency fDIf it is confirmed that the frequency band does not exceed (NO), the CPU 111 returns to step S54, and the shifted frequency band fdThe same operation as above is repeated. On the other hand, the passband f of the bandpass filter after the shiftdIs the above maximum frequency fDIf it exceeds (YES), the CPU 111 exits this flow and moves to the operation mode, for example.
[0090]
  In step S62, the CPU 111 also exits this flow when the number r of notch filter components reaches the maximum number R (in the case of YES). In step S56, if the signal level detected by the level detection unit 102 does not exceed the reference level (in the case of NO), the CPU 111 determines that the passband f of the bandpass filter at that time isdThe process proceeds to step S64 without configuring the notch filter.
[0091]
  In the adjustment mode, each frequency band fdAfter configuring the notch filter as appropriate, the CPU 111 switches to the operation mode. As a result, the broadcasting apparatus according to the second embodiment is in a state where actual broadcasting can be performed. Of course, since the notch filter is configured for the frequency band where there is a high possibility of howling, no howling occurs in this operation mode.
[0092]
  That is, the first embodiment suppresses howling by attenuating the signal level of the broadcast signal in the frequency band where howling occurs, whereas the second embodiment suppresses howling. By constructing the notch filter in the frequency band where the noise occurs, howling is suppressed. Therefore, the first embodiment is more advantageous in that it suppresses the occurrence of howling to a necessary and sufficient level, thereby minimizing the deterioration of sound quality. However, in terms of simplification of the device configuration and cost reduction, the second embodiment in which howling is suppressed by the notch filter having the DSP 111 configuration is more advantageous.
[0093]
  In the second embodiment, since the frequency band in which howling is generated is detected by changing the pass band using the one band pass filter, the plurality of band pass filters 25 are also used in this respect. , 25,... Can be simplified and reduced in cost as compared with the first embodiment in which the howling generation frequency band is detected. However, it goes without saying that the first embodiment is more advantageous for detecting a frequency band in which howling occurs at high speed.
[0094]
  In the second embodiment, the CPU 111 is operated according to the flowchart of FIG. 8 and then the CPU 11 is operated according to the flowchart of FIG. The adjustable upper limit value of the amplification factor G of the output amplification unit 104 in the operation mode) may be limited.
[0095]
  Further, a narrow band reject filter may be used in place of the notch filter. The filter unit 103, the level detection unit 102, and the output amplification unit 104 including the notch filter are configured by the DSP 110, but the present invention is not limited thereto. That is, each may be realized by a separate DSP, or may be a pure hardware configuration.
[0096]
  Then, similarly to the first embodiment, a plurality of microphones 105 may be provided. In this case, the control condition of the filter unit 103 related to each microphone 105, that is, the frequency band f constituting each notch filter.dIs stored in the storage unit 112, and when the broadcasting apparatus is operated, the control condition related to the microphone 105 that is validated is called from the storage unit 112, and the notch is based only on the called condition. By configuring the filter, it is possible to minimize the deterioration of the sound quality of the broadcasting apparatus when a plurality of microphones 105 are provided.
[0097]
  The bandpass filter constituted by the filter unit 103 in the second embodiment corresponds to the selection means described in the claims, and the passband f of this bandpass filter.kThe CPU 111 that controls to change the position corresponds to the selection control means described in the claims. The level detection means 102 in the second embodiment also corresponds to the determination means described in the claims.
[0098]
  And the notch filter comprised by the filter 103 respond | corresponds to the band attenuation | damping filter means as described in a claim, and CPU111 which controls to make this notch filter comprise in a predetermined | prescribed frequency band is described in a claim Corresponds to the filter control means.
[0099]
【The invention's effect】
  As described above, according to the audio broadcasting apparatus of the present invention, when howling occurs in the space where this apparatus is used, the frequency band in which the howling is automatically detected, and the broadcast signal in that frequency band is detected. Is automatically attenuated to such an extent that the above-mentioned howling does not occur. Therefore, unlike the above-described prior art, there is an effect that howling can be automatically and surely suppressed even if a person does not bother to manually suppress howling. In the frequency band where no howling occurs, the signal level of the broadcast signal is not attenuated, so that the volume of the broadcasting apparatus as a whole is not insufficient.
[0100]
  Further, for example, even when a plurality of microphones are used, the degree of attenuation of the signal level of the broadcast signal in the specific frequency band is always necessary to suppress howling caused only by the actually used microphone. It can be suppressed to a sufficient level. Therefore, compared to the above-described prior art that suppresses the occurrence of howling under the same conditions for all microphones, there is also an effect that the deterioration of sound quality of the entire broadcasting apparatus can be minimized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a schematic configuration of a first embodiment of an audio broadcasting apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing the operation of a CPU in the first embodiment.
FIG. 3 is a diagram showing a partially modified example of the flowchart of FIG. 2;
4 is a flowchart showing the operation of a CPU different from those in FIGS. 2 and 3 in the first embodiment. FIG.
FIG. 5 is a block diagram showing a schematic configuration of a second embodiment of an audio broadcasting apparatus according to the present invention.
FIG. 6 is a diagram illustrating a state in which a howling occurrence frequency is detected in the second embodiment.
FIG. 7 is a diagram illustrating a state in which howling is suppressed in the second embodiment.
FIG. 8 is a flowchart showing the operation of a CPU in the second embodiment.
[Explanation of symbols]
  1 Microphone
  21 Input terminal
  24 Equalizer section
  31 Output terminal
  32 level detector
  33 CPU

Claims (7)

入力端子から入力されるマイクロホンの出力信号に基づいて音声放送用の放送信号を生成し出力端子から出力する音声放送装置において、In an audio broadcasting apparatus that generates a broadcast signal for audio broadcasting based on an output signal of a microphone input from an input terminal and outputs the signal from the output terminal,
上記マイクロホンの出力信号の各周波数帯域における信号レベルを検出するレベル検出手段と、Level detection means for detecting a signal level in each frequency band of the output signal of the microphone;
上記レベル検出手段によって検出して得た上記信号レベルが、ハウリングが発生していると見なすことのできる所定の基準レベルを超える特定周波数帯域を、検出する周波数検出手段と、Frequency detection means for detecting a specific frequency band in which the signal level obtained by detection by the level detection means exceeds a predetermined reference level that can be regarded as occurrence of howling;
上記特定周波数帯域における上記信号レベルが上記基準レベル以下となるように該特定周波数帯域における信号レベルを減衰させる減衰手段と、Attenuating means for attenuating the signal level in the specific frequency band so that the signal level in the specific frequency band is equal to or lower than the reference level;
上記減衰手段による調整後、上記放送信号の出力レベルを増幅する出力増幅手段の増幅率を順次変化させるように該出力増幅手段の増幅率を制御する出力増幅制御手段と、An output amplification control means for controlling the amplification factor of the output amplification means so as to sequentially change the amplification factor of the output amplification means for amplifying the output level of the broadcast signal after adjustment by the attenuation means;
上記出力増幅制御手段によって上記出力増幅手段の増幅率が制御されている過程において、上記レベル検出手段によって検出して得た上記各周波数帯域における上記信号レベルがいずれも上記基準レベル以下となる状態を維持する範囲内で、該出力増幅手段の増幅率の最大値を検出する最大値検出手段と、In the process in which the amplification factor of the output amplification means is controlled by the output amplification control means, the signal level in each frequency band obtained by detection by the level detection means is in a state where all of the signal levels are below the reference level. A maximum value detecting means for detecting a maximum value of the amplification factor of the output amplifying means within a range to be maintained;
上記最大値検出手段によって検出して得た上記出力増幅手段の増幅率の最大値を、外部から与えられる増幅率調整指令によって任意に調整可能な該出力増幅手段の増幅率の上限値として設定する上限値設定手段と、The maximum value of the amplification factor of the output amplification unit obtained by detection by the maximum value detection unit is set as the upper limit value of the amplification factor of the output amplification unit that can be arbitrarily adjusted by an amplification factor adjustment command given from the outside. Upper limit setting means;
を具備する、音声放送装置。An audio broadcasting apparatus comprising:
上記レベル検出手段が、The level detection means is
上記マイクロホンの出力信号が入力され、この入力された信号からそれぞれ異なる複数の周波数帯域の信号を抽出する複数の抽出手段と、A plurality of extraction means for inputting the output signal of the microphone and extracting signals of a plurality of different frequency bands from the input signal;
上記複数の抽出手段によって抽出して得た各信号の信号レベルと上記基準レベルとをそれぞれ比較して、その大小関係を判断する判断手段と、Judgment means for comparing the signal level of each signal obtained by extraction by the plurality of extraction means and the reference level, respectively, and judging the magnitude relationship;
を備える、請求項1に記載の音声放送装置。The audio broadcasting apparatus according to claim 1, comprising:
上記レベル検出手段が、The level detection means is
上記マイクロホンの出力信号のうち所定の周波数帯域の信号のみを、周波数選択制御信号に従って選択して出力する選択手段と、Selection means for selecting and outputting only a signal in a predetermined frequency band among the output signals of the microphone according to the frequency selection control signal;
上記選択手段によって選択して得た信号の信号レベルと上記基準レベルとを比較して、その大小関係を判断する判断手段と、A judgment means for comparing the signal level of the signal obtained by the selection means with the reference level and judging the magnitude relationship;
上記選択手段によって選択する周波数帯域を所定の順番に従って順次変更するように上記選択制御信号を生成して上記選択手段に供給する選択制御手段と、Selection control means for generating the selection control signal to sequentially change the frequency band selected by the selection means according to a predetermined order and supplying the selection control signal to the selection means;
を備える、請求項1に記載の音声放送装置。The audio broadcasting apparatus according to claim 1, comprising:
上記減衰手段が、The damping means is
上記入力端子と上記出力端子との間に設けられ、上記入力端子から入力される上記マイクロホンの出力信号をそれぞれ異なる複数の周波数帯域の成分に一旦分割した後、再度合成して出力する分割合成手段と、Dividing and synthesizing means provided between the input terminal and the output terminal, and once dividing the output signal of the microphone input from the input terminal into components of different frequency bands, and then synthesizing and outputting the components again When,
上記分割合成手段によって一旦分割して得た上記複数の周波数帯域の成分をそれぞれレベル調整指令に従って個別にレベル調整するレベル調整手段と、Level adjusting means for individually adjusting the level of each of the components of the plurality of frequency bands obtained by dividing once by the dividing and synthesizing means;
上記分割合成手段によって一旦分割して得た上記複数の周波数帯域の成分うち、上記特定周波数帯域を含む周波数帯域の成分を減衰させるように、上記レベル調整指令を生成して上記レベル調整手段に供給するレベル制御手段と、The level adjustment command is generated and supplied to the level adjustment means so as to attenuate the frequency band components including the specific frequency band among the plurality of frequency band components once divided by the division and synthesis means. Level control means,
を備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の音声放送装置。The audio broadcasting apparatus according to claim 1, comprising:
上記減衰手段が、The damping means is
上記入力端子と上記出力端子との間に設けられ、減衰帯域制御指令に応じた周波数帯域に減衰帯域を形成する帯域減衰フィルタ手段と、Band attenuation filter means provided between the input terminal and the output terminal, and forming an attenuation band in a frequency band according to an attenuation band control command;
上記特定周波数帯域に上記帯域減衰フィルタ手段の減衰帯域を形成するように上記減衰The attenuation so as to form an attenuation band of the band attenuation filter means in the specific frequency band 制御指令を生成して該帯域減衰フィルタ手段に供給するフィルタ制御手段と、Filter control means for generating a control command and supplying it to the band attenuation filter means;
を備える、請求項1ないし3のいずれかに記載の音声放送装置。The audio broadcasting apparatus according to claim 1, comprising:
上記マイクロホンの出力信号または上記放送信号の位相を任意に反転させる位相反転手段を設けた、請求項1ないし5のいずれかに記載の音声放送装置。6. The audio broadcasting apparatus according to claim 1, further comprising phase inversion means for arbitrarily inverting the phase of the output signal of the microphone or the broadcast signal. 上記マイクロホンの出力信号または上記放送信号の位相を順次変化させる位相可変手段を設けた、請求項1ないし5のいずれかに記載の音声放送装置。6. The audio broadcasting apparatus according to claim 1, further comprising phase variable means for sequentially changing the phase of the output signal of the microphone or the broadcast signal.
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