JP3934751B2

JP3934751B2 - Gold sintered body

Info

Publication number: JP3934751B2
Application number: JP23313597A
Authority: JP
Inventors: 暢生吉田
Original assignee: Kyocera Corp
Current assignee: Kyocera Corp
Priority date: 1997-08-28
Filing date: 1997-08-28
Publication date: 2007-06-20
Anticipated expiration: 2017-08-28
Also published as: JPH1171626A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装飾用部材、印鑑、釣具部品、食器類、事務用品等に用いられる金色焼結体に関するものであり、特に、人の肌に直接触れて使用される時計用外装部品、ネクタイピン、イヤリング、ピアス、指輪、ブレスレット、眼鏡フレーム等において、使用する人がＮｉ、Ｃｏ、Ｃｒによる金属アレルギーを引き起こすことがなく、好適な装飾性および耐スクラッチ性を兼ね備えた金色焼結体に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば時計用の外装部品などで金色を呈する部材には、製造の容易さやコストの面からステンレス鋼や黄銅などの金属表面に金メッキを施した材料が使用されていた。しかし、これらの材料にはメッキの下地層としてＮｉが使用されており、また、金色のメッキ層にもＡｕ−Ｎｉ合金が使用される場合があった。
【０００３】
このため、これらの部材が人の肌に直接触れて使用されるような場合では、汗などによって金属ＮｉがＮｉイオンとして溶けだし、皮膚の炎症などの金属アレルギーを発生させる可能性があった。また、ＣｏやＣｒでも同様に金属アレルギーを発生させる可能性がある。
【０００４】
そこで、このような問題を解決するためにＮｉを用いずにメッキやコーティングを施した装飾部材が提案されている（特開平８−１３１３２、特開平８−１２０４８１）。しかし、これらの装飾部材ではＮｉによる金属アレルギーには対応できるものの、メッキやコーティング層の硬度が低いため、使用の間に硬質物質との接触によって表面にキズを生じ、装飾性が損なわれてしまうという問題がある。
【０００５】
一方、金色系の色調を示し、さらに耐スクラッチ性を向上させた材料として、周期律表第４ａ、５ａ、６ａ族の遷移金属の窒化物、例えば窒化チタンや窒化ジルコニウムの１種以上を主成分とするものや酸窒化チタンを主成分とするものに、
Ｎｉ、Ｃｏ、Ｃｒなどの金属を結合相として添加した焼結合金が提案されている。
【０００６】
しかしながら、これらの方法によって得られた焼結合金では、結合相として加えた金属成分が、汗や海水、酸性雨などによって腐食あるいは変色が発生し、装飾用部材としての使用ができなくなる問題があった。
【０００７】
【発明が解決しようとする問題点】
さらに、前述したように結合相に使用しているＮｉやＣｏ、Ｃｒなどの金属が原因となって、人によっては金属アレルギーを発生してしまう問題がある。このため、人に対して金属アレルギーを発生することなく、耐スクラッチ性、耐食性に優れ、さらに従来の材料と同等の色調を示す材料が求められている。
【０００８】
【発明の目的】
本発明は、上記課題に鑑み成されたもので、その目的は、装飾用部材として必要な機械的特性を有するとともに、人に対して金属アレルギーを起こさず、また、
装飾用部材として好適な装飾性と耐食性、耐スクラッチ性を備えた金色焼結体を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明者は装飾用部材として必要な強度を有し、耐食性に優れ、良好な金色を示し、かつアレルギーの原因となる金属を含まない材料について種々の検討を重ねた結果、Ｔｉの酸窒化物（炭酸窒化物を含む）からなる硬質相と、ＺｒＮを焼成の過程で酸化させたＺｒＯ_２からなる強化相と、さらにＮｉを含有することなくＭｏを主体とする金属の結合相とから構成される焼結体について、強化相における結晶粒子の単斜晶割合を特定範囲で制御することにより前記目的を達成できることを知見し、本発明に至った。
【００１０】
即ち、本発明の金色焼結体は、Ｔｉの酸窒化物および／または炭酸窒化物からなる硬質相と、ＺｒＯ_２からなる強化相と、さらにＮｉを含有することなくＭｏを主体とする金属の結合相とから構成される焼結体であって、該焼結体中の強化相の割合が１１−２５重量％、金属の結合相量が８−２２重量％、残部が硬質相および不可避不純物からなり、前記強化相がＺｒＮを焼成の過程で酸化させたＺｒＯ _２からなり、前記強化相中のＺｒＯ_２結晶の内、単斜晶の割合が３−５５％であることを特徴とするものである。
【００１１】
【作用】
本発明の金色焼結体によれば、硬質相と強化相、結合相とから構成される焼結体において、金色の色調についてはＴｉの酸窒化物からなる硬質相が寄与し、窒素と酸素の割合を変更することで、金色の色調変化を行うことが可能である。
【００１２】
ＺｒＯ₂からなる強化相は単斜晶の割合が３−５５％である部分安定化ジルコニアで構成されるため、正方晶または立方晶の相変化による応力緩和効果により焼結体の強度を向上するとともに、耐スクラッチ性、耐食性を向上させる効果がある。
【００１３】
また、ＺｒＯ₂からなる強化相は原料として直接ジルコニアを用いて添加するよりも、ＺｒＮを焼結の過程で酸化させＺｒＯ₂を生成した方が強度向上の効果が高くなる。この要因は次のように考えられる。ＺｒＮからＺｒＯ₂を生成させると体積膨張が生じるが、焼結体中で反応させた場合、生成したＺｒＯ₂の体積膨張によって焼結体の空隙が埋められていくため、破壊源となる空隙が消滅し強度向上の効果を発揮する。
【００１４】
さらに、金属の結合相にＭｏを用いることでＮｉに代表されるアレルギー発症金属を含有することなく、機械的特性を向上させることができる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
本発明の金色焼結体は、Ｔｉの酸窒化物および／または炭酸窒化物からなる硬質相と、ＺｒＯ_２からなる強化相と、さらにＮｉを含有することなくＭｏを主体とする金属の結合相とから構成される焼結体であって、該焼結体中の強化相の割合が１１−２５重量％、金属の結合相量が８−２２重量％、残部が硬質相および不可避不純物からなり、前記強化相がＺｒＮを焼成の過程で酸化させたＺｒＯ _２からなり、前記強化相中のＺｒＯ_２結晶の内、単斜晶の割合が３−５５％であることを特徴とするものである。
【００１６】
ここで、上記のように限定した理由について述べる。
【００１７】
前記強化相の割合が１１％よりも少なくなると、強度向上の効果が弱く必要な強度が得られず、また、２５％よりも多くなると焼結性が悪くなるために緻密な焼結体が得られなくなる。また、目的とする色調を得られなくなる。
【００１８】
結合相の割合が８％よりも少なくなると、緻密化の効果が弱くなり、２２％よりも多くなると焼結体の耐スクラッチ性が悪くなる。
【００１９】
次に強化相の結晶粒子における単斜晶の割合は、Ｘ線回折法により同定した各結晶相のピーク強度に基づき、Ｒ．Ｃ．ＧａｒｖｉｅとＰ．Ｓ．Ｎｉｃｈｏｌｓｏｎ等による数１の式から算出した。
【００２０】
【数１】

【００２１】
ここで、Ｉｍは単斜晶のＸ線回折ピーク高さを示し、Ｉｃ、Ｉｔはそれぞれ立方晶、正方晶のＸ線回折ピーク高さを示す。
【００２２】
この式より算出した強化相の結晶粒子のうち、単斜晶の割合が３％未満の場合には前記要求特性が安定して得られず、再現性に乏しくなる。
【００２３】
また、その割合が５５％を越えると相対的に、強化相に含まれる正方晶あるいは立方晶の割合が低下し、応力緩和の向上効果が見られず、焼結体の強度が低くなる。
【００２４】
従って、強化相の結晶粒子のうち、単斜晶の割合は３−５５％に特定され、特に強度向上の点からは８−４０％が最適である。
【００２５】
次に本発明の金色焼結体の製造方法を以下の例に基づいて説明する。
【００２６】
まず、原料粉末としては、例えば、硬質相を形成するためのＴｉの窒化物粉末、Ｔｉの酸化物粉末粉末、Ｔｉの酸窒化物粉末、Ｔｉの炭酸窒化物粉末および、金属Ｔｉ粉末等を混合し、これに強化相を形成するためのＺｒＯ₂粉末、ＺｒＮ粉末と金属Ｍｏ粉末を所定量混合したものを使用する。
【００２７】
ここで、Ｔｉの窒化物粉末は化学量論組成のＴｉＮであっても、また非化学量論組成のＴｉＮであってもよい。さらにＴｉの酸窒化物粉末、Ｔｉの炭酸窒化物粉末において酸素と窒素の割合、炭素、酸素と窒素の割合は目的とする色調によって種々変化させたものを使用することができる。
【００２８】
前記硬質相は具体的には、粒径が１〜３μｍのＴｉＮ粉末、および０．５〜２μｍのＴｉＯ₂粉末、１〜３μｍのＺｒＮ粉末、０．５〜１．５μｍのＭｏ粉末のそれぞれを前記組成を満足するように秤量する。
【００２９】
ついで、前記原料粉末にアセトン等の有機溶媒を加えて混合粉砕した後、公知の有機バインダーを加え、所望の成形手段、例えば、金型プレス、冷間静水圧プレス、押し出し成型等により任意の形状に成形後、非酸化性雰囲気下において所定温度で脱脂した後、前記強化相中の単斜晶割合を制御する一つの方法として、真空あるいは非酸化性雰囲気下で１６００〜１９００℃の温度で焼成する事が望ましく、焼成時間は成形体の大きさにもよるが、通常０．５〜５時間が適当である。
【００３０】
また、熱間静水圧焼成（ＨＩＰ）において１０００〜２０００気圧下で、１５００〜１８００℃で処理してもよい。
【００３１】
そして、前述のようにして作製した焼結体を、ダイヤモンドペースト等を用いて鏡面研磨する事により、光沢のある金色が得られる。
【００３２】
【実施例】
以下、本発明の金色焼結体を実施例に基づき詳述する。
【００３３】
原料粉末として、平均粒径が１．５μｍのＴｉＮ粉末および０．８μｍのＴｉＯ２粉末、および平均粒径が１．４μｍのＺｒＮ粉末と同粒径が２μｍのMo粉末を用い、これらを焼結体の硬質相と強化相、結合相量が表１に示す割合となるように秤量混合し、これをアセトン等の有機溶媒中、約６８時間混合粉砕した後、パラフィンを６重量％加え、２ｔｏｎ／ｃｍ２の加圧力で所望形状に成形した。
【００３４】
そして、この成形体を非酸化性雰囲気下において所定温度で脱脂した後、真空度が１０−３Ｔｏｒｒの真空加熱炉において１７００〜１９００℃の温度で１時間真空焼成した。このようにして得られた最終焼結体を平面研削および鏡面研磨して評価用の焼結体を作製し、抗折強度、ビッカース硬度、耐食性をそれぞれ評価するとともに、目視により焼結体の色調を確認した。
【００３５】
前記抗折強度はＪＩＳＲ１６０１の３点曲げ試験法に従い、ビッカース硬度はＪＩＳＺ２２４４の試験法に準じて行った。
【００３６】
また、耐食性の試験は尿素５ｇ、塩化ナトリウム２０ｇ、乳酸１５ｇ、酢酸２．
５ｇ、塩化アンモニウム１５．５ｇを水に溶かして１リットルとし、アンモニア水でｐＨ＝４．７に調整した溶液を腐食液として使用して行った。４０℃の温度に保持した前記人工汗の中に、鏡面研磨した焼結体試料の下半分を１週間浸した後、該試料の研磨面の状態を比較観察することにより研磨面に変色及び腐食が認められないものを○、わずかでも変色及び腐食が認められるものを×として表示した。
【００３７】
さらに、ジメチルグリオキシムのアルコール溶液とアンモニア水をしみ込ませた綿棒で試料表面を擦ることでＮｉイオンとの反応による赤色の発色を確認した。
【００３８】
【表１】

【００３９】
この表から明らかなように、本発明の請求範囲外である試料１１、１３は目的とする色調を示さず、試料１−３および１１−１３は強化相及び結合相の効果が小さいために強度が低く、比較例の試料１４は赤色の発色が見られ、Ｎｉイオンの溶出を確認した。
【００４０】
これに対して、本発明による焼結体では、いずれも抗折強度が８００ＭＰａ以上を示し、また、目的の色調、耐食性を有していることがわかる。さらに、赤色の反応も見られず、Ｎｉイオンは確認されなかった。
【００４１】
即ち、試料１は強化相の割合が１１％未満であり且つ結合相（金属相）の割合が８％未満で強度不足となった。試料２は金属相の割合が８％未満で強度不足となった。試料３は強化相の割合が１１％未満で強度不足となった。試料１１は強化相の割合が２５％超過で強度不足且つ色調不足となった。試料１２は結合相（金属相）の割合が２２％超過且つ強化相中の単斜相の割合が５５重量％超過で強度不足となった。試料１３は強化相の割合が２５％超過且つ結合相（金属相）の割合が２２％超過で強度不足且つ色調不足となった。なお、試料１６は金属相からＮｉの溶出があり不適であった。
【００４２】
これに対して、本願発明実施例である試料４〜１０は焼結体中の強化相の割合が１１−２５重量％、結合相の割合が８−２２重量％、強化相中のＺｒＯ₂に含まれる単斜相の割合が５５重量％以下であり、結果も極めて良好であった。
【００４３】
以上の結果から、焼結体中の強化相の割合が１１−２５重量％、結合相の割合が８−２２重量％、強化相中のＺｒＯ₂に含まれる単斜相の割合が５５重量％以下が好ましいことが確認された。なお、前述のように、強化相の結晶粒子のうち、単斜晶の割合が３％未満の場合には物性が安定して得られず、再現性に乏しくなるので好ましくない。したがって、前記単斜相の割合は３−５５重量％に限定される。
【００４４】
【実験例】
前記試料６の焼結体により耳飾り用のピアスを作製した。このピアスを２０人を対象に１年間両耳に装着してもらい、皮膚アレルギーや炎症の有無を確認したところこのような問題は一切発現しなかった。
【００４５】
また同焼結体により時計バンドを作製し、時計とこのバンドを２０人を対象に１年間装着してもらい、皮膚アレルギーや炎症の有無、および目立つキズの有無を確信したが、このような問題は一切なかった。
【００４６】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の金色焼結体によれば、実用上何等支障のない強度と硬度を有するとともに、耐食性に優れ、また、金属アレルギーの原因となる金属を使用しないことから、装飾用部材として人に無害で、かつ長期間にわたり腐食や傷が発生しない金色装飾品として、例えば、時計ケース、時計バンド、ネックレス、ブレスレット、ボタン等の装飾品や食器類、刃物、釣り具等の他、建具などの装飾用部材や摺動部材、事務用品、スポーツ用品などにも利用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a golden sintered body used for decorative members, seals, fishing tackle parts, tableware, office supplies, and the like, and in particular, an exterior part for a watch and a tie pin used in direct contact with human skin. , Earrings, earrings, rings, bracelets, eyeglass frames, etc., in which the user does not cause metal allergy due to Ni, Co, Cr, and is related to a golden sintered body having suitable decoration and scratch resistance is there.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, a member having a gold color in an exterior part for a watch has been made of a material obtained by applying gold plating to a metal surface such as stainless steel or brass from the viewpoint of ease of manufacture and cost. However, in these materials, Ni is used as an undercoat layer for plating, and Au—Ni alloy is sometimes used for a gold plating layer.
[0003]
For this reason, when these members are used in direct contact with human skin, the metal Ni begins to melt as Ni ions due to sweat or the like, which may cause metal allergies such as skin irritation. Similarly, Co and Cr may cause metal allergy.
[0004]
In order to solve such problems, decorative members that have been plated or coated without using Ni have been proposed (JP-A-8-13132, JP-A-8-120481). However, although these decorative members can cope with metal allergy due to Ni, since the hardness of the plating or coating layer is low, the surface is scratched by contact with a hard substance during use, and the decorative property is impaired. There is a problem.
[0005]
On the other hand, as a material showing a golden color tone and further improving scratch resistance, the main component is a transition metal nitride of Group 4a, 5a, 6a of the periodic table, for example, one or more of titanium nitride and zirconium nitride. And those containing titanium oxynitride as the main component,
A sintered alloy in which a metal such as Ni, Co, or Cr is added as a binder phase has been proposed.
[0006]
However, the sintered alloy obtained by these methods has a problem that the metal component added as a binder phase is corroded or discolored by sweat, seawater, acid rain, etc., and cannot be used as a decorative member. It was.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Further, as described above, there is a problem that some people may cause metal allergy due to the metal such as Ni, Co, and Cr used for the binder phase. For this reason, there is a demand for a material that has excellent scratch resistance and corrosion resistance without causing metal allergy to humans, and further exhibits a color tone equivalent to that of conventional materials.
[0008]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of the above problems, and its purpose is to have mechanical properties necessary as a decorative member, and to cause no metal allergy to humans.
An object of the present invention is to provide a golden sintered body having decorativeness, corrosion resistance, and scratch resistance suitable as a decorative member.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various investigations on materials that have the necessary strength as a decorative member, have excellent corrosion resistance, exhibit good gold color, and do not contain metals that cause allergies, the present inventors have found that Ti oxynitrides A hard phase composed of (including carbonitride), a strengthened phase composed of ZrO ₂ obtained by oxidizing ZrN during the firing process, and a bonded phase of a metal mainly composed of Mo without containing Ni. As a result, the inventors have found that the object can be achieved by controlling the monoclinic ratio of crystal grains in the strengthening phase within a specific range.
[0010]
That is, the gold-colored sintered body of the present invention comprises a hard phase composed of Ti oxynitride and / or carbonitride, a strengthened phase composed of ZrO ₂ , and a metal mainly composed of Mo without containing Ni . A sintered body composed of a binder phase, the proportion of the reinforcing phase in the sintered body being 11-25% by weight, the amount of the metal binder phase being 8-22% by weight, the balance being the hard phase and inevitable impurities It consists, that the reinforcing phase consists ZrO ₂ which was oxidized in the process of firing the ZrN, of ZrO ₂ crystals of the reinforcing phase, the proportion of monoclinic characterized in that it is a 3-55% It is.
[0011]
[Action]
According to the gold-colored sintered body of the present invention, in the sintered body composed of the hard phase, the reinforcing phase, and the binder phase, the hard color composed of Ti oxynitride contributes to the golden color tone, and nitrogen and oxygen By changing the ratio, it is possible to change the color tone of gold.
[0012]
Since the strengthening phase composed of ZrO ₂ is composed of partially stabilized zirconia having a monoclinic crystal ratio of 3 to 55%, the strength of the sintered body is improved by a stress relaxation effect due to a phase change of tetragonal crystal or cubic crystal. In addition, there is an effect of improving scratch resistance and corrosion resistance.
[0013]
Further, reinforcing phase consisting of ZrO ₂ is than added with direct zirconia as a raw material, who generated the ZrO ₂ by oxidizing ZrN in the course of sintering is increased, the effect of improving strength. This factor is considered as follows. When ZrO ₂ is generated from ZrN, volume expansion occurs, but when reacted in the sintered body, voids in the sintered body are filled by the volume expansion of the generated ZrO ₂ , so that voids serving as fracture sources are generated. It disappears and exhibits the effect of improving strength.
[0014]
Furthermore, mechanical characteristics can be improved by using Mo for the metallic binder phase without containing allergic metals such as Ni.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The gold-colored sintered body of the present invention includes a hard phase composed of Ti oxynitride and / or carbonitride, a strengthening phase composed of ZrO ₂ , and a bonded phase of a metal mainly composed of Mo without containing Ni. The strength of the reinforcing phase in the sintered body is 11-25% by weight, the amount of the metal binder phase is 8-22% by weight, and the balance is composed of the hard phase and inevitable impurities. consists ZrO ₂ in which the reinforcing phase is oxidized in the process of firing the ZrN, of ZrO ₂ crystals of the reinforcing phase, in which the proportion of monoclinic characterized in that it is a 3-55% .
[0016]
Here, the reason for the limitation as described above will be described.
[0017]
When the proportion of the strengthening phase is less than 11%, the effect of improving the strength is weak and the required strength cannot be obtained, and when it exceeds 25%, the sinterability is deteriorated, so that a dense sintered body is obtained. It becomes impossible. Also, the target color tone cannot be obtained.
[0018]
When the ratio of the binder phase is less than 8%, the effect of densification is weakened, and when it is more than 22%, the scratch resistance of the sintered body is deteriorated.
[0019]
Next, the proportion of monoclinic crystals in the crystal grains of the strengthening phase is based on the peak intensity of each crystal phase identified by the X-ray diffraction method. C. Garvie and P.M. S. It was calculated from the equation (1) by Nicholson et al.
[0020]
[Expression 1]

[0021]
Here, Im represents the monoclinic X-ray diffraction peak height, and Ic and It represent the cubic and tetragonal X-ray diffraction peak heights, respectively.
[0022]
When the proportion of monoclinic crystals is less than 3% among the crystal grains of the strengthening phase calculated from this formula, the required characteristics cannot be obtained stably and the reproducibility becomes poor.
[0023]
On the other hand, if the proportion exceeds 55%, the proportion of tetragonal crystals or cubic crystals contained in the strengthening phase is relatively reduced, the effect of improving stress relaxation is not seen, and the strength of the sintered body is lowered.
[0024]
Therefore, the proportion of monoclinic crystals in the strengthening phase crystal grains is specified as 3-55%, and 8-40% is optimal from the point of strength improvement.
[0025]
Next, the manufacturing method of the golden sintered compact of this invention is demonstrated based on the following examples.
[0026]
First, as raw material powder, for example, Ti nitride powder, Ti oxide powder powder, Ti oxynitride powder, Ti carbonitride powder, and metal Ti powder for forming a hard phase are mixed. In addition, a mixture of a predetermined amount of ZrO ₂ powder, ZrN powder and metal Mo powder for forming a reinforcing phase is used.
[0027]
Here, the Ti nitride powder may be TiN having a stoichiometric composition or TiN having a non-stoichiometric composition. Further, in the Ti oxynitride powder and Ti carbonitride powder, those in which the ratio of oxygen and nitrogen and the ratio of carbon and oxygen and nitrogen are variously changed according to the target color tone can be used.
[0028]
Specifically, each of the hard phases is a TiN powder having a particle diameter of 1 to 3 μm, a TiO ₂ powder of 0.5 to ₂ μm, a ZrN powder of 1 to 3 μm, and a Mo powder of 0.5 to 1.5 μm. Weigh to satisfy the above composition.
[0029]
Next, an organic solvent such as acetone is added to the raw material powder and mixed and pulverized, then a known organic binder is added, and any shape is obtained by a desired molding means such as a die press, cold isostatic pressing, extrusion molding, etc. After degreasing at a predetermined temperature in a non-oxidizing atmosphere, one method for controlling the monoclinic crystal ratio in the strengthening phase is firing at a temperature of 1600 to 1900 ° C. in a vacuum or non-oxidizing atmosphere. The firing time is usually 0.5 to 5 hours, although it depends on the size of the molded body.
[0030]
Moreover, you may process at 1500-1800 degreeC under 1000-2000 atmospheres in hot isostatic baking (HIP).
[0031]
Then, the sintered body produced as described above is mirror-polished using a diamond paste or the like to obtain a glossy gold color.
[0032]
【Example】
Hereinafter, the golden sintered body of the present invention will be described in detail based on examples.
[0033]
As raw material powder, a TiN powder having an average particle diameter of 1.5 μm and a TiO2 powder having a particle diameter of 0.8 μm, a ZrN powder having an average particle diameter of 1.4 μm, and a Mo powder having the same particle diameter of 2 μm are used. Were weighed and mixed so that the amounts of the hard phase, the reinforcing phase, and the binder phase were as shown in Table 1, and mixed and ground in an organic solvent such as acetone for about 68 hours, and then 6% by weight of paraffin was added. It was molded into a desired shape with a pressure of cm2.
[0034]
The molded body was degreased at a predetermined temperature in a non-oxidizing atmosphere, and then vacuum fired at a temperature of 1700 to 1900 ° C. for 1 hour in a vacuum heating furnace having a degree of vacuum of 10 −3 Torr. The final sintered body thus obtained is subjected to surface grinding and mirror polishing to produce a sintered body for evaluation, and the bending strength, Vickers hardness and corrosion resistance are evaluated, respectively, and the color tone of the sintered body is visually observed. It was confirmed.
[0035]
The bending strength was measured according to the three-point bending test method of JISR1601, and the Vickers hardness was measured according to the test method of JISZ2244.
[0036]
Further, the corrosion resistance test is 5 g of urea, 20 g of sodium chloride, 15 g of lactic acid, 2.
5 g and 15.5 g of ammonium chloride were dissolved in water to make 1 liter, and a solution adjusted to pH = 4.7 with aqueous ammonia was used as a corrosive solution. After the lower half of the mirror-polished sintered sample is immersed in the artificial sweat kept at a temperature of 40 ° C. for one week, the polished surface is discolored and corroded by comparatively observing the state of the polished surface of the sample. Is indicated by ○, and even if slight discoloration and corrosion are observed, ×.
[0037]
Further, red coloring due to reaction with Ni ions was confirmed by rubbing the sample surface with a cotton swab soaked with an alcohol solution of dimethylglyoxime and aqueous ammonia.
[0038]
[Table 1]

[0039]
As is apparent from this table, Samples 11 and 13 which are outside the scope of claims of the present invention do not exhibit the target color tone, and Samples 1-3 and 11-13 have low strength due to the small effect of the reinforcing phase and the binder phase. The sample 14 of the comparative example showed a red coloration and confirmed the elution of Ni ions.
[0040]
On the other hand, it can be seen that the sintered bodies according to the present invention each have a bending strength of 800 MPa or more and have the desired color tone and corrosion resistance. Further, no red reaction was observed, and Ni ions were not confirmed.
[0041]
That is, the strength of the sample 1 was insufficient because the proportion of the reinforcing phase was less than 11% and the proportion of the binder phase (metal phase) was less than 8%. In sample 2, the metal phase ratio was less than 8% and the strength was insufficient. In sample 3, the strength of the reinforcing phase was less than 11% and the strength was insufficient. Sample 11 was insufficient in strength and color tone when the proportion of the reinforcing phase exceeded 25%. Sample 12 was insufficient in strength because the proportion of the binder phase (metal phase) exceeded 22% and the proportion of the monoclinic phase in the reinforcing phase exceeded 55% by weight. In Sample 13, the proportion of the reinforcing phase exceeded 25% and the proportion of the binder phase (metal phase) exceeded 22%, resulting in insufficient strength and insufficient color tone. Sample 16 was unsuitable due to elution of Ni from the metal phase.
[0042]
On the other hand, Samples 4 to 10 which are examples of the present invention have a reinforcing phase ratio of 11-25 wt% in the sintered body, a binder phase ratio of 8-22 wt%, and ZrO ₂ in the reinforcing phase. The proportion of the monoclinic phase contained was 55% by weight or less, and the result was very good.
[0043]
From the above results, the ratio of the reinforcing phase in the sintered body is 11-25% by weight, the ratio of the binder phase is 8-22% by weight, and the ratio of the monoclinic phase contained in ZrO ₂ in the reinforcing phase is 55% by weight. The following was confirmed to be preferable. As described above, when the monoclinic crystal proportion is less than 3% among the crystal grains of the strengthening phase, the physical properties cannot be stably obtained, and the reproducibility is poor, which is not preferable. Therefore, the proportion of the monoclinic phase is limited to 3-55% by weight.
[0044]
[Experimental example]
Earrings for earrings were produced from the sintered body of Sample 6. The earrings of 20 people were worn on both ears for 1 year, and the presence of skin allergy or inflammation was confirmed.
[0045]
In addition, we made a watch band from the sintered body and asked the 20 people to wear the watch and this band for one year. We were convinced of skin allergies and inflammation, and noticeable scratches. There was no.
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【The invention's effect】
As described above in detail, according to the gold sintered body of the present invention, since it has strength and hardness that do not cause any practical problems, it has excellent corrosion resistance, and does not use metal that causes metal allergy. As a golden ornament that is harmless to human beings and does not cause corrosion or scratches for a long time, such as ornaments such as watch cases, watch bands, necklaces, bracelets, buttons, tableware, cutlery, fishing gear, etc. In addition, it can be used for decorative members such as joinery, sliding members, office supplies, sports equipment, and the like.

Claims

A sintered body composed of a hard phase made of Ti oxynitride, a strengthened phase made of ZrO ₂ , and a binder phase of a metal mainly containing Mo without containing Ni, ZrO in which the proportion of the reinforcing phase in the body is 11-25% by weight, the amount of the metal binder phase is 8-22% by weight, the balance is composed of a hard phase and inevitable impurities, and the reinforcing phase is obtained by oxidizing ZrN during the firing process. consists of _two, of the ZrO ₂ crystals of the reinforcing phase, gold sintered compact proportion of monoclinic characterized in that it is a 3-55%.