JP3930632B2

JP3930632B2 - Piezo-type chemical spraying device

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Publication number: JP3930632B2
Application number: JP05563698A
Authority: JP
Inventors: 敏夫阿部; 州隆織田
Original assignee: Fumakilla Ltd
Current assignee: Fumakilla Ltd
Priority date: 1997-12-04
Filing date: 1998-03-09
Publication date: 2007-06-13
Anticipated expiration: 2018-03-09
Also published as: JPH11221505A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、殺虫、殺ダニ、昆虫成長阻害、忌避、芳香、消臭、除菌等を目的とした薬液を噴霧するためのピエゾ式薬液噴霧装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から用いられている、殺虫等の目的で薬剤を空気中に放出させる方法としては、いわゆる蚊取線香や蚊取マットを用いる方法や、液体式加熱蒸散装置を用いる方法が挙げられる。これらの方法にはそれぞれ一長一短があり、使用場面や使用期間によって使い分けられている。最近は、長期間取り替える必要のないメリットのある、液体式加熱蒸散装置を用いる方法がよく使用されている。
【０００３】
しかしながら、これらの何れの方法も加熱することによって有効成分を蒸散させるものである。例えば、加熱部分は１００℃以上となる場合もあり、危険を伴う。また、溶媒に引火性の灯油を使用している場合もある。さらに、これら加熱によって薬液を蒸散させるものは、経時的に薬剤蒸散量が低下する傾向がある。特に吸液芯で薬液を吸い上げ、吸液芯の一部を加熱するものにあっては、吸液芯の加熱部分で、加熱による有効成分の劣化等に起因する目詰まり現象が生じ易い。したがって、加熱手段を用いず、安定して薬液を空間に放出する技術開発が急がれていた。
【０００４】
ところで、熱を使用しない液体の噴霧方法として、ピエゾ発振子を用いた液体噴霧技術（特表平７−５０１４８１号公報等）がある。このような、いわゆるピエゾ式噴霧装置を用いた方法においては、高い周波数で振動する振動部に噴霧させる液体を供給することにより、噴霧粒子を発生させている。振動部に液体を供給する方法としては、例えば液体が含浸した保液材（吸液芯）と振動部を接触又は弱接触させる方法（特開平５−３２９４１１号公報、特開平６−３２００８３号公報等）等が挙げられる。
【０００５】
このような、吸液芯を用いて液体を振動部に供給する装置においては、振動部と吸液芯との間隔又は接触状態が極めて重要である。
【０００６】
例えば、特表平７−５０１４８１号公報には、毛管給水装置等により直接的に、振動板としての膜に液体を供給する流体の小水滴製造装置が開示されている。また、特開平５−３２９４１１号公報には、穴あき振動板が圧電振動子に固着された構造を有する超音波霧化装置給液構造が開示されている。さらに特開平６−３２００８３号公報には、荷重付加手段によって保液材の霧化端を振動板に接触させる構造を有する超音波噴霧装置が開示されている。
【０００７】
特に、かかる３件の公報に開示されたピエゾ式の噴霧方法においては、両者が弱接触しない程度に広い間隔を有する場合、振動板への薬液の供給がうまく行なわれず、噴霧粒子が発生しない。また、振動板と吸液芯とが強く接触しすぎる場合は吸液芯が振動板の所期の振動を妨げたり、振動板の寿命が短くなる傾向がある。したがってピエゾ式噴霧装置においては、使用条件等に左右されることなく、ピエゾ噴霧部（例えば振動板）と吸液芯との間隔又は接触状態は常に一定であることが好ましい。
【０００８】
上記のような、吸液芯によりピエゾ噴霧部（例えば振動板）に液体を供給するピエゾ式噴霧装置においては、装置本体内に液体を収容するための容器（薬液容器）が、装置本体と一体的に又は分離可能に設置されているものが知られている。薬液容器が装置本体と一体的に設置されている場合、液体の補充が非常に煩雑であり、補充時に液体がこぼれたり、直接ヒトの手に触れてしまう危険性もある。また、薬液容器が装置本体と分離可能に設置されている場合は、吸液芯が本体に取り付けられたまま薬液容器のみ取り外されるものと、薬液容器の交換と同時に吸液芯も交換されるものが従来から提案されている。前者の場合は上記と同様に薬液容器の吸液芯装着部が開放されているため液体がこぼれたり直接ヒトの手に触れる危険性があり、後者の場合は薬液容器を構成する部材のサイズばらつき及び薬液容器の装着具合等の人為的要素などにより、振動板と吸液芯との間隔や接触状態が変化する恐れが多々ある。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、薬液の交換操作が容易で薬液交換時の液こぼれがなく、さらに振動板やピエゾ発振子等から構成されるピエゾ噴霧部と吸液芯との間隔のずれや接触状態の変化を抑えて、噴霧安定性を向上させたピエゾ式薬液噴霧装置を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
〔１〕噴霧装置内に着脱自在に収納される薬液容器を備え、噴霧装置内に設けられたピエゾ噴霧部に、吸液芯を用いて薬液を供給するピエゾ式薬液噴霧装置であって、
（Ａ）吸液芯が第一の薬液通過部と第二の薬液通過部に分割され、
（Ｂ）その一端が薬液に接するように第一の薬液通過部が薬液容器に設けられると共に、他端が第二の薬液通過部の一端に当接し、
（Ｃ）第二の薬液通過部の他端がピエゾ噴霧部に弱接触する位置又は接触する位置に設けられ、薬液が第一の薬液通過部及び第二の薬液通過部を通過して該ピエゾ噴霧部へ供給されることを可能としたことを特徴とするピエゾ式薬液噴霧装置、
〔２〕第二の薬液通過部の他端が弱接触する又は接触するピエゾ噴霧部の部材が振動板、薄板又はピエゾ発振子のいずれかである前記〔１〕記載の薬液噴霧装置、
【００１１】
〔３〕第一の薬液通過部及び／又は第二の薬液通過部が、連通孔を有する多孔質体、連続気泡を有する樹脂体又は樹脂繊維の集合体により構成される前記〔１〕又は〔２〕記載の薬液噴霧装置、
〔４〕第一の薬液通過部に用いる部材の薬液の吸い上げ速度が１０分間以内である前記〔１〕〜〔３〕いずれか記載の薬液噴霧装置、
〔５〕第一の薬液通過部と第二の薬液通過部との当接により、少なくとも一方の部材が圧縮される前記〔１〕〜〔４〕いずれか記載の薬液噴霧装置、
〔６〕薬液容器に、孔の開口面積が１ｍｍ² 以下のベント孔が設けられた前記〔１〕〜〔５〕いずれか記載の薬液噴霧装置、
〔７〕第一の薬液通過部と第二の薬液通過部との当接部周辺にパッキン部材が設けられた前記〔１〕〜〔６〕いずれか記載の薬液噴霧装置、
〔８〕薬液容器の収納方式が横スライド嵌合方式、側方スナップ嵌合方式又は上方装着方式である前記〔１〕〜〔７〕いずれか記載の薬液噴霧装置、に関するものである。
【００１２】
【発明の実施の形態】
本発明のピエゾ式薬液噴霧装置は、噴霧装置内に着脱自在に収納される薬液容器を備え、噴霧装置内に設けられたピエゾ噴霧部に、吸液芯を用いて薬液を供給するピエゾ式薬液噴霧装置であって、
（Ａ）吸液芯が第一の薬液通過部と第二の薬液通過部に分割され、
（Ｂ）その一端が薬液に接するように第一の薬液通過部が薬液容器に設けられると共に、他端が第二の薬液通過部の一端に当接し、
（Ｃ）第二の薬液通過部の他端がピエゾ噴霧部に弱接触する位置又は接触する位置に設けられ、薬液が第一の薬液通過部及び第二の薬液通過部を通過して該ピエゾ噴霧部へ供給されることを可能としたことを特徴とする。
【００１３】
本発明のピエゾ式薬液噴霧装置においては、吸液芯は第一の薬液通過部と第二の薬液通過部に分割されてなる。また、薬液容器と装置本体とが着脱自在に独立した状態にあり、薬液容器に第一の薬液通過部が、装置本体に第二の薬液通過部が設けられている。第一の薬液通過部は薬液容器に設けられていることから、薬液容器の着脱の際に、第二の薬液通過部の位置が変わることがないため、第二の薬液通過部の他端とピエゾ噴霧部との接触状態の一定化を図ることができる。
【００１４】
本発明における薬液容器は噴霧装置内に着脱自在に収納される構造であり、第一の薬液通過部が設けられている。第一の薬液通過部は、薬液容器中の薬液を吸収し、第二の薬液通過部に薬液を伝達するための媒体としての、及び薬液容器が横転した場合でも薬液がこぼれないようにするための簡易栓としての機能を有する部材である。したがって、第一の薬液通過部の一端は薬液容器中の薬液と接するように薬液容器に設けられると共に、その他端は第二の薬液通過部の一端と当接するように設けられる。
【００１５】
本発明の薬液噴霧装置の薬液容器に、薬液の液面よりも高い位置に孔の面積が１ｍｍ² 以下のベント孔（開口部）を設けても良い。該ベント孔は薬液容器内の圧力を常に外圧と一定に保つ働きをし、薬液を第二の薬液通過部、ひいてはピエゾ噴霧部に安定供給したり、容器保管時の液漏れを防止するために機能するため、かかるベント孔が薬液容器に設けられた薬液噴霧装置は好ましいものと言える。一般にこのような薬液容器においては、気温の上昇や低気圧の接近等により容器内の圧力が外気圧に対して上昇し、第一の薬液通過部からの薬液供給量が極端に増加したり、さらには大量の薬液が溢れたりする現象が生じることがあり、これらを防止するためには１ｍｍ² 以下で開口する前記ベント孔が有用である。転倒時のベント孔からの液漏れを防止する観点から、孔の開口面積は１ｍｍ² 以下が好ましい。
【００１６】
さらに本発明の薬液噴霧装置には、第一の薬液通過部と第二の薬液通過部の当接部周辺にパッキン部材が設けられたものが好ましく、該パッキン部材は容器本体側に設置されていても、装置本体側に設置されていてもよく、設置方法も特に限定されるものではない。かかるパッキン部材を設けることにより、薬液通過部の接点部周辺の機密性が保たれ、液だれ等を防止できるため好ましい。
【００１７】
本発明における噴霧装置内には、第二の薬液通過部の他端が噴霧装置内のピエゾ噴霧部に弱接触する位置又は接触する位置に設けられている。その他にも、ピエゾ式噴霧装置において一般的に具備されるピエゾ発振子、発振回路等が具備される。また、ピエゾ噴霧部の形状は特に限定されるものではなく、通常用いられる公知の形状のものが使用でき、例えば、多数の孔が設けられた振動板がピエゾ発振子に直接若しくは間接的に固着されたピエゾ噴霧部が好適に用いられる。また、ピエゾ噴霧部の設置方向は床に対して水平（即ち、噴霧方向として上方）に限定されるものではなく、任意の角度で良い。また、本発明で用いられる振動板、ピエゾ発振子としては、通常用いられる公知のものが挙げられる。
【００１８】
ピエゾ噴霧部における、第二の薬液通過部の他端が弱接触する又は接触する部材としては、具体的には、振動板、薄板又はピエゾ発振子等が挙げられる。振動板および薄板としては、多孔を有するもの、網状のもの等が例示できる。
【００１９】
特に振動板が具備されたピエゾ噴霧部を有する薬液噴霧装置では、ピエゾ噴霧部と第二の薬液通過部の他端との接触状態は、該他端がピエゾ噴霧部に弱接触する程度とする。ここで「弱接触」とは、第二の薬液通過部の他端が振動板又はピエゾ発振子の振動を妨げない程度に軽く接触した状態、又は第二の薬液通過部の他端の上面部に形成される薬液の液膜が振動板等のピエゾ噴霧部に接触する程度にわずかな間隔を有した状態をいう。このように、ピエゾ噴霧部と第二の薬液通過部の他端とが弱接触することにより、薬液を噴霧するための振動板及びピエゾ発振子の振動が妨げられることなく、第二の薬液通過部からピエゾ噴霧部へ薬液が安定供給される。
【００２０】
上記の弱接触における「わずかな間隔」は、ピエゾ噴霧部の形状や第二の薬液通過部の上面部に形成される薬液の液膜厚さ等に依存し、特に液膜厚さは薬液の表面張力と第二の薬液通過部の表面エネルギーによる影響を受けるため一概には言えないが、例えば多数の孔が設けられた振動板の振動幅を最小間隔として、最大間隔は例えば０．５ｍｍ以下が好ましく、０．３ｍｍ以下がより好ましく、０．１ｍｍ以下が特に好ましい。
【００２１】
また、上記の弱接触において、ピエゾ噴霧部と第二の薬液通過部とが「軽く接触した状態」である場合、第二の薬液通過部が比較的柔軟な材質であるとさらに好ましい。
【００２２】
また、多孔状又は網状の薄板が具備されたピエゾ噴霧部を有する態様の薬液噴霧装置では、ピエゾ噴霧部と第二の薬液通過部の他端との接触状態を、該他端がピエゾ噴霧部と接触する程度とする。かかる態様におけるピエゾ噴霧部の具体例としては、円板状のピエゾ発振子の噴霧部側（例えば上面）に多孔状又は網状の円形薄板が載置され、これら周縁部分を弾性環状の固定部で一体的に保持し、この一部に第二の薬液通過部の他端が接触するよう配設されたものが例示される。このとき、該ピエゾ発振子の噴霧部側と該薄板の下面との間で微小な隙間が形成され、第二の薬液通過部から供給された薬液が該隙間に入って広がっていく。したがって、第二の薬液通過部は、該他端がピエゾ噴霧部に確実に接触していることで安定した薬液供給が可能になる。
【００２３】
上記のように、ピエゾ噴霧部と第二の薬液通過部との間隔又は接触状態は極めて重要であるため、薬液容器を噴霧装置内に収納して第一の薬液通過部と第二の薬液通過部とが当接した場合にも該間隔又は接触状態が変化しないように、第二の薬液通過部は装置本体においてピエゾ噴霧部に対して常に安定して固定されることが好ましい。
【００２４】
本発明のピエゾ式薬液噴霧装置においては、第一の薬液通過部の一端が薬液容器内に設けられ、他端が第二の薬液通過部の一端に当接し、そして第二の薬液通過部の他端がピエゾ噴霧部に弱接触する位置又は接触する位置に設けられたものであるため、薬液は薬液容器から第一の薬液通過部、第二の薬液通過部を経てピエゾ噴霧部へ供給される。
【００２５】
図１に、本発明における、振動板１、ピエゾ発振子２、第二の薬液通過部３及び第一の薬液通過部４の構成例を示す。図１においては、説明を容易に行うために振動板１、ピエゾ発振子２、第二の薬液通過部３、第一の薬液通過部４及び固定片５以外の構成は省略している。
【００２６】
図１のＡ１及びＡ２は、第一の薬液通過部４と第二の薬液通過部３が当接する位置が第二の薬液通過部３と振動板１とが弱接触する位置から水平方向にずれている態様である。かかる態様は、第一の薬液通過部４が第二の薬液通過部３に下方から当接した場合にも、該当接により発生する応力が直接振動板１に伝わることがなく、第二の薬液通過部３と振動板１の間隔又は接触状態に影響（変化）を与えない、という利点を有する。なお、Ａ１は正面図でありＡ２は側面図である。
【００２７】
図１のＢ１及びＢ２は、第二の薬液通過部３が比較的硬質の多孔質材料で形成され、本体容器に固定片５がしっかり固定された態様である。かかる態様は、第二の薬液通過部３が比較的硬質であるため、第一の薬液通過部４の当接による負荷が与えられても噴霧装置における第二の薬液通過部３の位置が変化しないという利点を有する。なお、Ｂ１は正面図でありＢ２は側面図である。
【００２８】
図１のＣ１及びＣ２は、第一の薬液通過部４と第二の薬液通過部３が当接する方向と、第二の薬液通過部３と振動板１とが弱接触する方向が異なる態様である。かかる態様は、第一の薬液通過部４の当接により発生する応力が、第二の薬液通過部３と振動板１との弱接触の方向に直接影響しないため、弱接触の程度が変化しないという利点を有するものである。なお、Ｃ１は正面図でありＣ２は側面図である。
【００２９】
本明細書において、第一の薬液通過部及び第二の薬液通過部が互いに当接する圧力は２００ｇ／ｃｍ² 以下が好ましいが、安定して第一の薬液通過部から第二の薬液通過部に薬液供給されるように、０．１〜１００ｇ／ｃｍ² の範囲で、前述した、第一と第二の薬液通過部の当接方向や両通過部の構成によって適宜設定することが特に好ましい。
【００３０】
本発明においては、第一の薬液通過部と第二の薬液通過部との当接により、少なくとも一方の部材が圧縮される態様が好ましい。この圧縮により、両薬液通過部の接触が安定し、局所的に細孔が形成されて薬液の吸い上げ速度が高められるといった効果が期待できるだけではなく、かかる細孔には、薬液中に異物が含まれていたとしても異物の移動を防ぐフィルターとしての役割が期待できる。
【００３１】
該フィルター効果は、小さな粒子を噴霧させる場合、例えばピエゾ噴霧部における振動板に設けた多数の孔がφ１０μｍ以下の径で構成される場合に特に有用である。該細孔の直径は０．５〜３０μｍ程度でもよく振動板に設けた孔の径に対して必ずしも小さくある必要はない。かかる細孔の直径は、薬液通過部に使用する部材を相応に圧縮し、該切断面を顕微鏡等により拡大して測定することができる。
【００３２】
上記のように、吸液芯を第一の薬液通過部と第二の薬液通過部とに分割することにより、薬液の補充や薬液容器の交換を容易にし、ピエゾ噴霧部と吸液芯（第二の薬液通過部）との間隔又は接触状態を一定にすることが達成される。即ち、ピエゾ噴霧部と吸液芯の間隔や接触状態に変化を与え得る、薬液容器を構成する部材のサイズのバラツキや容器収納時の設置位置のバラツキを吸収できるため、薬液容器の生産管理をより簡易にできる。
【００３３】
本発明に用いられる第一の薬液通過部及び／又は第二の薬液通過部の材質としては、連通孔を有する多孔質体、連続気泡を有する樹脂体又は樹脂繊維の集合体が好ましいものとして例示できる。具体的には、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルホルマール、ポリスチレン等からなる連続気泡を有する樹脂体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等の樹脂微粒子を主成分として打錠焼結させた多孔質体、ポリフッ化エチレン等からなる多孔質体、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、レーヨン、ウール等からなるフェルト部材、あるいはポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリフラール繊維、アラミド繊維等からなる不織布等の樹脂繊維の集合体、セラミック等の無機粉体を主成分として打錠焼結した多孔質の無機粉焼結体が例示できるが、何らこれらに限定されるものではない。また、これらに界面活性剤を処理したものでもよい。さらに第一の薬液通過部と第二の薬液通過部の材質は同じであっても異なっていても良い。
【００３４】
第一の薬液通過部及び第二の薬液通過部は、薬液をピエゾ噴霧部へ供給する媒体であるから、薬液の浸透性が高いものが好ましい。具体的には、第一の薬液通過部に使用する部材の薬液の吸い上げ速度が１０分間以内のものが好ましく、５分間以内のものがより好ましい。さらに好ましくは、該吸い上げ速度が上記の範囲内であることに加えて、該薬液通過部材の薬液吸い上げ能力が４０ｍｍ以上のものであり、特に好ましくは該吸い上げ能力が５０ｍｍ以上のものである。本発明において薬液吸い上げ速度とは、室温２５℃において、薬液中に幅５ｍｍ、厚み５ｍｍ、長さ６０ｍｍの部材をその下部より１０ｍｍの位置まで浸漬し、薬液面から上方３０ｍｍの位置に薬液が到達するまでの時間を意味する。また、薬液吸い上げ能力とは、前記吸い上げ速度と同じ方法において、浸漬開始から６０分後に到達した薬液の高さを意味する。
【００３５】
ここで、薬液通過部材が不織布等であって、これらの厚み寸法が確保できないものにあっては、幅５ｍｍ、長さ７０ｍｍの部材で厚みは特に規定しない。薬液の吸い上げ速度及び吸い上げ能力の測定は、噴霧しようとする薬液を用いて行う。
【００３６】
次に、第二の薬液通過部に使用する部材にあっては、前記第一の薬液通過部材と同様の条件を満足することが好ましいが、実用上の観点から、第二の薬液通過部材は、第一の薬液通過部材から供給される薬液をピエゾ噴霧部に安定して供給できるものであればよく、その吸い上げ速度及び吸い上げ能力は特に限定されるものではない。
【００３７】
また、ピエゾ噴霧部と第二の薬液通過部との間隔又は接触状態は、使用条件等に左右されることなく常に一定であることが好ましい。したがって、第二の薬液通過部への薬液の染み入りによる第二の薬液通過部の膨潤の程度はより小さいことが好ましい。
【００３８】
本発明においては、効率良く噴霧粒子を発生させる観点から、吸液芯に該当する第一の薬液通過部及び第二の薬液通過部の薬液供給速度は速い方が好ましい。また、第一の薬液通過部及び第二の薬液通過部の薬液供給速度は、ピエゾ噴霧部による薬液噴霧速度に対して、同等ないし速く設定するのが一般的であるが、薬液噴霧量の精度を高める手法として、第一の薬液通過部及び／又は、第二の薬液通過部の薬液供給速度を該噴霧速度よりも遅く設定して、噴霧量を制御することもできる。この手法は、特に比較的短時間の噴霧をくり返して行う噴霧装置において効果的であり、機械的又は電気的な噴霧量制御に加えて、薬液通過部における薬液供給量制御が行われるため、一回当りの噴霧量、ひいては単位時間当りの噴霧量の精度を向上させるのに好適である。
【００３９】
本発明における噴霧装置内への薬液容器の収納方式は、薬液容器が噴霧装置内に着脱自在であり、噴霧装置内に薬液容器を収納した場合に第一の薬液通過部の一端と第二の薬液通過部の一端とが当接するような方式であれば特に限定されない。例えば、薬液容器を横方向から水平に移行させて嵌合させるという方式（横スライド嵌合方式）、薬液容器を横方向からわずかな回転角度をともなって嵌合させるという方式（側方スナップ嵌合方式）、薬液容器をピエゾ噴霧部に対して略垂直（上方側）から嵌合させるという方式（上方装着方式）、又は、略垂直（下方側）から嵌合させるという方式（下方装着方式）等が挙げられる。これらのうち、横スライド嵌合方式、側方スナップ嵌合方式又は上方装着方式が薬液容器着脱に対して装置本体を持ち上げる等の操作が不用で、薬液容器の取りかえが簡便という観点からより好ましい収納方式である。
【００４０】
次に、図面により本発明の装置について説明する。
【００４１】
図２は、本発明のピエゾ式薬液噴霧装置の一実施態様を示す概略構成図であり、噴霧装置の断面図である。噴霧装置１１内には薬液容器１２が備えられている。該薬液容器１２は噴霧装置１１内に着脱自在に収納されており、噴霧装置１１に設けられている回転式カバー１３を開けることにより、該薬液容器１２の噴霧装置１１内への出し入れを行う。また、吸液芯としての部材は第一の薬液通過部４と第二の薬液通過部３に分割されており、薬液容器１２が噴霧装置１１の所定の位置に収納されることにより、第一の薬液通過部４の他端と第二の薬液通過部３の一端が当接し、吸液芯として機能する。ここで、薬液容器１２の収納方式は側方スナップ嵌合方式である。
【００４２】
薬液容器１２には第一の薬液通過部４が設けられ、その一端は薬液１４に接している。さらに第一の薬液通過部４の他端は噴霧装置１１に設けられた第二の薬液通過部３の一端に当接している。
【００４３】
噴霧装置１１には、ピエゾ発振子１５及びピエゾ発振子１５に固着した振動板１が設けられ、該振動板には多数の孔が規則的な配列で設けられている。ここで、第二の薬液通過部３の他端は振動板１と弱接触している。
【００４４】
図２の装置においては、電源として電池１６が用いられている。電池カバー２１を開けることにより、噴霧装置１１内への電池１６の出し入れを行う。また、図示していないが、ピエゾ発振子１５に接続されてなる発振制御回路を有し、該発振制御回路はピエゾ発振制御機能及びタイマー制御機能を有するものである。第一の薬液通過部４と第二の薬液通過部３との当接部周辺にはパッキン部材１７が設けられている。薬液容器１２には薬液１４の液面よりも高い位置にベント孔１８が設けられている。
【００４５】
スライドスイッチ２０を図示した位置にスライドさせることにより、噴霧口１９が開口されて、噴霧作動を開始する。
【００４６】
薬液は、図中の矢印に示すように、薬液容器１２から第一の薬液通過部４及び第二の薬液通過部３を通過して、第二の薬液通過部３の他端と弱接触している振動板１に供給される。振動板１の振動により、薬液は噴霧口１９を通って噴霧される。
【００４７】
図３は、本発明の他の態様の概略構成を示す断面図である。
【００４８】
かかる態様においては、ピエゾ発振子２上に微小な間隙を有して、薄板としての金属メッシュ７が配設され、該間隙に対して第二の薬液通過部３から薬液が供給されるものである。
【００４９】
薬液は図中矢印に示すように、薬液容器１２から第一の薬液通過部４及び第二の薬液通過部３を通過して、第二の薬液通過部３の他端よりピエゾ発振子２の上面に供給され、そして前記微小間隙に薬液が広がって入り込む。さらに金属メッシュに設けられた各孔に薬液が入り、微小な液柱を形成し、これがピエゾ発振子の厚み方向の振動で霧化噴霧される。
【００５０】
【実施例】
以下、実施例、比較例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例等により何ら限定されるものではない。
【００５１】
図２に示されるピエゾ式薬液噴霧装置と同様（類似）の薬液噴霧装置を作製した。かかる薬液噴霧装置を実施例１〜１０、比較例１〜４で使用した。
【００５２】
本装置におけるピエゾ発振子には環状ディスク型を使用し、ピエゾ発振子に接着された振動板にはφ３〜５μｍの多数の孔が規則的な配列で設けられている。ここで、孔は振動板においてその薬液供給面（裏面）から薬液噴霧面（表面）に向けて縮径した構造であり、ここでいう孔径は振動板表面側の開口サイズである。また、振動板の有効噴霧面積を約５０ｍｍ² としている。
【００５３】
ピエゾ発振子の駆動には、電源としてＤＣ３ＶのＡＣアダプターを使用し、装置内の発振制御回路にて周波数１１３ＫＨｚ、電圧４３Ｖに制御し、さらにこの出力を約０．５秒間出力、約２９．５秒間休止させるタイマー制御を行って、ピエゾ発振子を間欠駆動させた。
【００５４】
実施例１〜１０
前述の薬液噴霧装置において、該噴霧装置内の所定の位置に薬液容器を装着した時、第一の薬液通過部の一端と第二の薬液通過部の一端は当接し、第二の薬液通過部の他端が振動板と弱接触するように、第二の薬液通過部を装置本体に固定した。第一の薬液通過部の長さは３０ｍｍ、第二の薬液通過部の長さは、実施例１では水平方向に２０ｍｍ、実施例２〜１０では垂直方向に１５ｍｍとした。薬液通過部に使用した部材、薬液通過部の接合方式、薬液容器の嵌合方式を表１、表２に示す。尚、無機粉焼結体には比較的密度の低いセラミック製多孔質体を使用した。
【００５５】
また、薬液容器の上部には０．８ｍｍ² のベント孔を設け、容器内部の圧力が常に外圧と等しくなるようにした。
【００５６】
比較例１〜４
前述の薬液噴霧装置及び薬液容器において、比較例１〜４では、吸液芯は分割されたものではなく、吸液芯が直接振動板へ薬液を供給する方式とした。吸液芯と振動板は、初回取り付け時において薬液容器を噴霧装置内の所定の位置に装着した際に両者が弱接触するようにその間隔を調整した。薬液通過部に使用した部材、薬液容器の嵌合方式を表１、表２に示す。尚、比較例４における無機粉粘結体には一般に液体式加熱蒸散剤に使用されているクレー、タルク、ケイソウ土等の無機粉体を有気質粘結剤で固めた密度の高い吸液芯を使用した。
【００５７】
また、薬液容器の上部には０．８ｍｍ² のベント孔を設けた。
【００５８】
【表１】

【００５９】
【表２】

【００６０】
薬液通過部の接合方式について、タイプＡとは図１のＡ１、Ａ２に示される方式であり、タイプＢとは図１のＢ１、Ｂ２に示される方式であり、タイプＤとは図２に示される方式である。
【００６１】
比較例５
従来より用いられている液体式加熱蒸散装置を比較例５とした。吸液芯は無機粉粘結体である。容器形状の都合により吸液芯の長さは３０ｍｍとし、薬液容器内部における吸液芯の下部にポリエチレン焼結体を接続した構造とした。また、液体式加熱蒸散装置はＡＣ１００Ｖ印加によりＰＴＣ発熱体が発熱し、該吸液芯の上方が間接的に加熱されて薬液が蒸散する構成である。
【００６２】
試験例１
実施例１〜４及び比較例１〜３の装置を用いて、薬液噴霧試験を行った。
【００６３】
薬液容器を装置本体に装着して装置を２４時間作動させ、初回の薬液噴霧量を求めた。次いで、薬液容器を装置本体から取り外し、再び取り付ける操作を繰り返した。これを所定回数（１０回、２０回、３０回）行った時点で、装置を２４時間作動させて薬液噴霧量を求めた。それぞれについて装置を２４時間作動させた時の薬液減少重量から１時間当りの噴霧量（容量）を算出した。
【００６４】
試験例１で用いた薬液は、有効成分としてｄ・ｄ−Ｔ８０−プラレトリン（エトック）を２．６７％（ｗ／ｖ）含有するｎ−パラフィン溶液であり、このｎ−パラフィンは炭素原子数１４の脂肪族飽和炭化水素を主に含有するものであった。
【００６５】
試験においては、初期の１時間当りの噴霧量を約３０μｌに設定した。
【００６６】
結果を表３に示す。
【００６７】
【表３】

【００６８】
表３より、薬液容器の着脱にかかわらず、本発明の装置の噴霧量は非常に安定していることが分かった。一方、比較例の装置は、薬液容器の着脱によって噴霧量が大きくばらついていた。これは、本発明の装置は、薬液容器の着脱にかかわらず、振動板と吸液芯との接触状態が一定であるのに対し、比較例の装置は薬液容器の着脱毎にその接触状態にぶれが生じることによるものと思われる。
【００６９】
試験例２
実施例３〜１０及び比較例４、５の装置を用いて、薬液の噴霧又は蒸散を行った。噴霧又は蒸散開始から所定時間（１０時間、３００時間、６００時間、９００時間、１２００時間）経過後の有効成分の放出量を求めた。結果を表４に示す。
【００７０】
噴霧の態様は、約０．５秒間噴霧後、約２９．５秒間休止するサイクルを繰り返す間欠噴霧とし、初期の１時間当りの噴霧量を約３０μｌに設定した。ただし、比較例４については、比較例１の装置及び薬液容器において、第一の薬液通過部の材質のみ変更して装置を作動させた。
【００７１】
有効成分の放出量は次のようにして求めた。即ち、噴霧又は蒸散した薬液（有効成分）をシリカゲルに吸引捕集し、これをアセトン抽出して抽出物を得、そして得られる抽出物をガスクロマトグラフ法により定量分析して有効成分の放出量を求めた。
【００７２】
試験例２で用いた薬液は、有効成分としてｄ・ｄ−Ｔ８０−プラレトリン（エトック）を２．６７％（ｗ／ｖ）含有するｎ−パラフィン溶液であり、このｎ−パラフィンは炭素原子数１４の脂肪族飽和炭化水素を主に含有するものであった。
【００７３】
【表４】

【００７４】
表４より、実施例３〜１０における有効成分の放出量は作動開始から長期に亘って安定しており、比較例５における従来の液体式加熱蒸散方式に比べても有効成分の放出が安定していた。比較例４では初期段階から噴霧に支障を来たし、経時的には有効成分が放出されなくなった。
【００７５】
【発明の効果】
本発明のピエゾ式薬液噴霧装置は、薬液の交換操作が容易で薬液交換時の液こぼれがなく、噴霧安定性が優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明における、振動板、ピエゾ発振子、第二の薬液通過部及び第一の薬液通過部の構成例である。
【図２】図２は、本発明のピエゾ式薬液噴霧装置の一実施態様を示す概略構成図であり、噴霧装置の断面図である。
【図３】図３は、本発明のピエゾ式薬液噴霧装置の一実施態様を示す概略構成図であり、噴霧装置の断面図である。
【符号の説明】
１振動板
２ピエゾ発振子
３第二の薬液通過部
４第一の薬液通過部
５固定片
６固定部
７金属メッシュ
１１噴霧装置
１２薬液容器
１３回転式カバー
１４薬液
１５ピエゾ発振子
１６電池
１７パッキン部材
１８ベント孔
１９噴霧口
２０スライドスイッチ
２１電池カバー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a piezo-type chemical solution spraying device for spraying a chemical solution for the purpose of insecticidal, acaricidal, insect growth inhibition, repelling, aroma, deodorization, sterilization and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally used methods for releasing a drug into the air for the purpose of insecticide and the like include a method using a so-called mosquito coil and a mosquito mat, and a method using a liquid heating transpiration device. Each of these methods has their merits and demerits, and they are selectively used according to the usage scene and period of use. Recently, a method using a liquid heating transpiration apparatus, which has the advantage of not requiring replacement for a long period of time, is often used.
[0003]
However, any of these methods evaporates the active ingredient by heating. For example, the heated part may be 100 ° C. or higher, which is dangerous. In some cases, flammable kerosene is used as a solvent. Furthermore, those that cause the chemicals to evaporate by heating tend to decrease the amount of the chemicals evaporated over time. In particular, in a case where a chemical liquid is sucked up by a liquid absorbent core and a part of the liquid absorbent core is heated, a clogging phenomenon due to deterioration of an active ingredient due to heating or the like is likely to occur in the heated portion of the liquid absorbent core. Therefore, there has been an urgent need to develop a technique for stably discharging a chemical into a space without using a heating means.
[0004]
By the way, as a method of spraying liquid that does not use heat, there is a liquid spray technique using a piezo oscillator (Japanese Patent Laid-Open No. 7-501481, etc.). In such a method using a so-called piezo-type spraying device, spray particles are generated by supplying a liquid to be sprayed to a vibrating part that vibrates at a high frequency. As a method of supplying the liquid to the vibration part, for example, a method of bringing a liquid holding material (liquid absorption core) impregnated with the liquid into contact or weak contact with the vibration part (Japanese Patent Laid-Open Nos. 5-329411 and 6-320083). Etc.).
[0005]
In such an apparatus that supplies liquid to the vibrating portion using the liquid absorption core, the distance or contact state between the vibration portion and the liquid absorption core is extremely important.
[0006]
For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-501481 discloses a small water droplet manufacturing apparatus for supplying fluid to a membrane as a diaphragm directly by a capillary water supply apparatus or the like. Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-329411 discloses an ultrasonic atomizer liquid supply structure having a structure in which a perforated diaphragm is fixed to a piezoelectric vibrator. Further, JP-A-6-320083 discloses an ultrasonic spray apparatus having a structure in which an atomizing end of a liquid retaining material is brought into contact with a diaphragm by a load adding means.
[0007]
In particular, in the piezo-type spraying methods disclosed in these three publications, when the gaps are wide enough that they do not weakly contact with each other, the chemical solution is not supplied to the diaphragm well, and spray particles are not generated. In addition, when the diaphragm and the liquid absorbent core are in contact with each other too much, the liquid absorbent core tends to hinder the desired vibration of the diaphragm or shorten the life of the diaphragm. Therefore, in the piezo type spraying device, it is preferable that the distance or contact state between the piezo spraying part (for example, the vibration plate) and the liquid absorbent core is always constant regardless of the use conditions and the like.
[0008]
In a piezo-type spray device that supplies liquid to a piezo spray section (for example, a diaphragm) using a liquid absorbent wick as described above, a container (chemical solution container) for storing the liquid in the device body is integrated with the device body. Are known to be installed in a separable or separable manner. When the chemical solution container is installed integrally with the apparatus main body, the replenishment of the liquid is very complicated, and there is a risk that the liquid may spill during the replenishment or directly touch the human hand. In addition, when the chemical container is separable from the main body of the device, only the chemical container is removed while the liquid core is attached to the main body, and the liquid core is replaced at the same time as the chemical container is replaced. Has been proposed. In the former case, there is a risk of liquid spilling or directly touching the human hand because the liquid absorption core mounting part of the chemical liquid container is open as above, and in the latter case, the size variation of the members constituting the chemical liquid container In addition, there are many possibilities that the distance between the diaphragm and the liquid absorbent core and the contact state may change due to artificial factors such as how the chemical solution container is mounted.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, the object of the present invention is to make it easy to change the chemical solution without any liquid spillage during the chemical solution change, and further, the deviation or contact state between the piezo spraying part composed of a diaphragm, a piezoelectric oscillator, etc. and the liquid absorption core It is an object of the present invention to provide a piezo-type chemical liquid spraying device that suppresses the change in the pressure and improves the spray stability.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is as follows.
[1] A piezo-type chemical liquid spraying apparatus that includes a chemical liquid container that is detachably stored in the spraying apparatus, and supplies a chemical liquid to a piezo spraying section provided in the spraying apparatus using a liquid absorption wick,
(A) The liquid absorption core is divided into a first chemical liquid passage part and a second chemical liquid passage part,
(B) The first chemical solution passage portion is provided in the chemical solution container so that one end thereof is in contact with the chemical solution, and the other end is in contact with one end of the second chemical solution passage portion,
(C) The other end of the second chemical liquid passage part is provided at a position where the other end of the second chemical liquid passage part is weakly contacted or contacted with the piezo spray part, and the chemical liquid passes through the first chemical liquid passage part and the second chemical liquid passage part and passes through the piezo. Piezo-type chemical liquid spraying device, characterized in that it can be supplied to the spraying unit,
[2] The chemical spraying device according to [1], wherein the member of the piezo spraying unit that is weakly contacted or in contact with the other end of the second chemical solution passing unit is any one of a diaphragm, a thin plate, and a piezo oscillator,
[0011]
[3] The [1] or [1], wherein the first chemical liquid passage part and / or the second chemical liquid passage part is constituted by a porous body having communication holes, a resin body having open cells, or an aggregate of resin fibers. 2] The chemical spraying device described in the above,
[4] The chemical spray apparatus according to any one of [1] to [3], wherein the chemical liquid sucking speed of the member used for the first chemical liquid passage part is within 10 minutes,
[5] The chemical spray apparatus according to any one of [1] to [4], wherein at least one member is compressed by the contact between the first chemical liquid passage and the second chemical liquid passage.
[6] The opening area of the hole in the chemical container is 1 mm ² The chemical spraying device according to any one of [1] to [5], wherein the following vent hole is provided,
[7] The chemical spray apparatus according to any one of [1] to [6], wherein a packing member is provided around a contact portion between the first chemical solution passage section and the second chemical solution passage section,
[8] The chemical solution spraying apparatus according to any one of [1] to [7], wherein the chemical solution container is stored in a lateral slide fitting method, a side snap fitting method, or an upper mounting method.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The piezo-type chemical liquid spraying apparatus of the present invention includes a chemical liquid container that is detachably accommodated in the spraying apparatus, and supplies the chemical liquid to the piezo spraying section provided in the spraying apparatus using a liquid absorbent core. A spraying device,
(A) The liquid absorption core is divided into a first chemical liquid passage part and a second chemical liquid passage part,
(B) The first chemical solution passage portion is provided in the chemical solution container so that one end thereof is in contact with the chemical solution, and the other end is in contact with one end of the second chemical solution passage portion,
(C) The other end of the second chemical liquid passage part is provided at a position where the other end of the second chemical liquid passage part is weakly contacted or contacted with the piezo spray part, and the chemical liquid passes through the first chemical liquid passage part and the second chemical liquid passage part and passes through the piezo. It is possible to be supplied to the spraying section.
[0013]
In the piezo-type chemical liquid spraying apparatus of the present invention, the liquid absorption core is divided into a first chemical liquid passage part and a second chemical liquid passage part. In addition, the chemical solution container and the apparatus main body are detachably independent, and the chemical solution container is provided with a first chemical solution passage part, and the apparatus main body is provided with a second chemical solution passage part. Since the first chemical liquid passage part is provided in the chemical liquid container, the position of the second chemical liquid passage part does not change when the chemical liquid container is attached or detached. The contact state with the piezo spraying part can be made constant.
[0014]
The chemical solution container in the present invention has a structure that is detachably accommodated in the spraying device, and is provided with a first chemical solution passage portion. The first chemical solution passage part absorbs the chemical solution in the chemical solution container, serves as a medium for transmitting the chemical solution to the second chemical solution passage part, and prevents the chemical solution from spilling even when the chemical solution container rolls over This is a member having a function as a simple stopper. Accordingly, one end of the first chemical liquid passage part is provided in the chemical liquid container so as to be in contact with the chemical liquid in the chemical liquid container, and the other end is provided so as to be in contact with one end of the second chemical liquid passage part.
[0015]
In the chemical solution container of the chemical solution spraying apparatus of the present invention, the hole area is 1 mm at a position higher than the liquid level of the chemical solution. ² The following vent holes (openings) may be provided. The vent hole serves to keep the pressure in the chemical solution container at a constant external pressure, in order to stably supply the chemical solution to the second chemical solution passage part, and thus to the piezo spray part, and to prevent leakage during container storage. In order to function, it can be said that the chemical spraying device in which such a vent hole is provided in the chemical container is preferable. In general, in such a chemical container, the pressure in the container rises with respect to the external pressure due to an increase in temperature, approaching low pressure, etc., and the amount of chemical liquid supplied from the first chemical liquid passage part increases extremely, Furthermore, there may be a phenomenon that a large amount of chemical solution overflows. ² The vent holes that open below are useful. From the viewpoint of preventing liquid leakage from the vent hole during a fall, the opening area of the hole is 1 mm. ² The following is preferred.
[0016]
Furthermore, in the chemical spraying device of the present invention, it is preferable that a packing member is provided around the contact portion between the first chemical solution passing portion and the second chemical solution passing portion, and the packing member is installed on the container body side. However, it may be installed on the apparatus main body side, and the installation method is not particularly limited. Providing such a packing member is preferable because confidentiality around the contact portion of the chemical solution passage portion can be maintained and dripping can be prevented.
[0017]
In the spray device according to the present invention, the other end of the second chemical solution passage portion is provided at a position where the other end of the second chemical solution passage portion is in weak contact with or in contact with the piezo spray portion in the spray device. In addition, a piezo oscillator, an oscillation circuit, and the like that are generally provided in a piezo spraying apparatus are provided. In addition, the shape of the piezo spray part is not particularly limited, and a commonly used known shape can be used. For example, a diaphragm provided with a large number of holes is directly or indirectly fixed to the piezo oscillator. The piezo spraying part made is preferably used. Further, the installation direction of the piezo spray unit is not limited to be horizontal with respect to the floor (that is, upward as the spray direction), and may be an arbitrary angle. In addition, as the diaphragm and the piezo oscillator used in the present invention, known ones that are usually used can be cited.
[0018]
Specific examples of the member in which the other end of the second chemical liquid passage part is weakly contacted or in contact with the piezoelectric spraying part include a diaphragm, a thin plate, a piezoelectric oscillator, and the like. Examples of the diaphragm and the thin plate include a porous plate and a net plate.
[0019]
In particular, in a chemical spraying device having a piezo spraying part equipped with a diaphragm, the contact state between the piezo spraying part and the other end of the second chemical liquid passing part is such that the other end is in weak contact with the piezo spraying part. . Here, “weak contact” means a state in which the other end of the second chemical solution passage part is in light contact with the diaphragm or the piezoelectric oscillator so as not to interfere with vibration, or an upper surface portion of the other end of the second chemical solution passage part. A state in which the liquid film of the chemical solution formed in the above has a slight interval so as to come into contact with a piezo spraying part such as a vibration plate. In this way, the weakly contacting piezo spraying part and the other end of the second chemical liquid passage part allow the second chemical liquid passage without disturbing the vibration of the diaphragm for spraying the chemical liquid and the piezoelectric oscillator. The chemical solution is stably supplied from the section to the piezo spray section.
[0020]
The “slight spacing” in the above-mentioned weak contact depends on the shape of the piezo spray part and the liquid film thickness of the chemical liquid formed on the upper surface of the second chemical liquid passage part. Since it is influenced by the surface tension and the surface energy of the second chemical solution passage part, it cannot be said unconditionally. For example, the vibration width of the diaphragm provided with a large number of holes is set as the minimum distance, and the maximum distance is, for example, 0.5 mm or less. Is preferable, 0.3 mm or less is more preferable, and 0.1 mm or less is particularly preferable.
[0021]
Further, in the above weak contact, when the piezo spraying portion and the second chemical liquid passage portion are “lightly contacted”, it is more preferable that the second chemical liquid passage portion is made of a relatively flexible material.
[0022]
Further, in the chemical liquid spraying apparatus having a piezo spraying part provided with a porous or net-like thin plate, the contact state between the piezo spraying part and the other end of the second chemical liquid passing part is set, and the other end is a piezo spraying part. To the extent that it comes into contact. As a specific example of the piezo spraying part in such a mode, a porous or net-like circular thin plate is placed on the spraying part side (for example, the upper surface) of a disk-like piezo oscillator, and these peripheral parts are elastic ring-shaped fixing parts. Examples are those that are integrally held and arranged so that the other end of the second chemical liquid passage part contacts this part. At this time, a minute gap is formed between the spray portion side of the piezo oscillator and the lower surface of the thin plate, and the chemical solution supplied from the second chemical solution passage portion enters the gap and spreads. Therefore, the second chemical liquid passage part can be stably supplied with the other end reliably contacting the piezo spray part.
[0023]
As described above, since the interval or contact state between the piezo spraying part and the second chemical liquid passage part is extremely important, the chemical liquid container is housed in the spraying device and the first chemical liquid passage part and the second chemical liquid passage part are accommodated. It is preferable that the second chemical solution passage part is always stably fixed to the piezo spray part in the apparatus main body so that the distance or the contact state does not change even when the part comes into contact.
[0024]
In the piezo-type chemical spraying device of the present invention, one end of the first chemical solution passage portion is provided in the chemical solution container, the other end abuts on one end of the second chemical solution passage portion, and the second chemical solution passage portion Since the other end is provided at a position where the other end is weakly contacted or contacted with the piezo spray unit, the chemical solution is supplied from the chemical solution container to the piezo spray unit through the first chemical solution passing unit and the second chemical solution passing unit. The
[0025]
In FIG. 1, the structural example of the diaphragm 1, the piezoelectric oscillator 2, the 2nd chemical | medical solution passage part 3, and the 1st chemical | medical solution passage part 4 in this invention is shown. In FIG. 1, configurations other than the diaphragm 1, the piezo oscillator 2, the second chemical solution passage portion 3, the first chemical solution passage portion 4, and the fixed piece 5 are omitted for easy explanation.
[0026]
In A1 and A2 of FIG. 1, the position where the first chemical liquid passage portion 4 and the second chemical liquid passage portion 3 abut is shifted in the horizontal direction from the position where the second chemical liquid passage portion 3 and the diaphragm 1 are weakly contacted. It is the aspect which is. In this aspect, even when the first chemical liquid passage portion 4 contacts the second chemical liquid passage portion 3 from below, the stress generated by the corresponding contact is not directly transmitted to the diaphragm 1, and the second chemical liquid passage is performed. This has the advantage of not affecting (changing) the interval or contact state between the passage portion 3 and the diaphragm 1. A1 is a front view and A2 is a side view.
[0027]
B1 and B2 in FIG. 1 are embodiments in which the second chemical liquid passage portion 3 is formed of a relatively hard porous material, and the fixing piece 5 is firmly fixed to the main body container. In this aspect, since the second chemical liquid passage part 3 is relatively hard, the position of the second chemical liquid passage part 3 in the spraying device changes even when a load is applied due to the contact of the first chemical liquid passage part 4. Has the advantage of not. B1 is a front view and B2 is a side view.
[0028]
C1 and C2 in FIG. 1 are different from each other in a direction in which the first chemical liquid passage portion 4 and the second chemical liquid passage portion 3 are in contact with each other and a direction in which the second chemical liquid passage portion 3 and the diaphragm 1 are in weak contact. is there. In this aspect, since the stress generated by the contact of the first chemical solution passage portion 4 does not directly affect the weak contact direction between the second chemical solution passage portion 3 and the diaphragm 1, the degree of weak contact does not change. It has the advantage that. C1 is a front view and C2 is a side view.
[0029]
In this specification, the pressure at which the first chemical solution passage portion and the second chemical solution passage portion abut each other is 200 g / cm. ² The following is preferable, but 0.1 to 100 g / cm so that the chemical solution is stably supplied from the first chemical solution passage portion to the second chemical solution passage portion. ² In this range, it is particularly preferable to set as appropriate according to the contact direction of the first and second chemical liquid passage portions and the configuration of both passage portions.
[0030]
In the present invention, an embodiment in which at least one member is compressed by contact between the first chemical solution passage portion and the second chemical solution passage portion is preferable. This compression not only has the effect of stabilizing the contact between the two chemical solution passage parts and locally forming pores to increase the suction speed of the chemical solution, but these pores contain foreign substances in the chemical solution. Even if it is, it can be expected to serve as a filter that prevents the movement of foreign matter.
[0031]
The filter effect is particularly useful when spraying small particles, for example, when a large number of holes provided in the diaphragm in the piezo spray section are configured with a diameter of φ10 μm or less. The diameter of the pores may be about 0.5 to 30 μm, and is not necessarily smaller than the diameter of the holes provided in the diaphragm. The diameter of the pore can be measured by compressing a member used for the chemical solution passage part and enlarging the cut surface with a microscope or the like.
[0032]
As described above, the liquid absorption core is divided into the first chemical liquid passage part and the second chemical liquid passage part, thereby facilitating the replenishment of the chemical liquid and the replacement of the chemical liquid container. It is achieved that the distance or contact state between the second chemical solution passage part) is constant. In other words, it is possible to absorb the variations in the size of the components that make up the chemical solution container and the installation position when the container is stored, which can change the spacing and contact state between the piezo spraying part and the liquid absorbent core. It can be made simpler.
[0033]
As a material of the first chemical liquid passage part and / or the second chemical liquid passage part used in the present invention, a porous body having communication holes, a resin body having open cells, or an aggregate of resin fibers is exemplified as a preferable material. it can. Specifically, a resin body having open cells composed of polyurethane, polyethylene, polyethylene terephthalate, polyvinyl formal, polystyrene, etc., a porous body obtained by compressing and sintering a resin fine particle such as polyethylene, polypropylene, nylon, etc. Porous material made of ethylene fluoride, felt member made of polyester, polypropylene, nylon, acrylic, rayon, wool, etc., or polyolefin fiber, polyester fiber, nylon fiber, rayon fiber, acrylic fiber, vinylon fiber, polyfural fiber, aramid fiber Examples thereof include an aggregate of resin fibers such as non-woven fabric and the like, and a porous inorganic powder sintered body obtained by compressing and sintering an inorganic powder such as ceramic as a main component, but are not limited thereto. These may be treated with a surfactant. Furthermore, the materials of the first chemical solution passage portion and the second chemical solution passage portion may be the same or different.
[0034]
Since the first chemical liquid passage section and the second chemical liquid passage section are media for supplying the chemical liquid to the piezo spray section, those having high chemical liquid permeability are preferable. Specifically, the member used for the first chemical solution passage portion preferably has a chemical liquid suction speed of within 10 minutes, and more preferably within 5 minutes. More preferably, in addition to the suction speed being in the above range, the chemical solution passing member has a chemical suction capability of 40 mm or more, and particularly preferably, the suction capability is 50 mm or more. In the present invention, the chemical liquid suction speed means that at room temperature 25 ° C., a member having a width of 5 mm, a thickness of 5 mm, and a length of 60 mm is immersed in a chemical solution up to a position 10 mm from the bottom, and the chemical liquid reaches a position 30 mm above the chemical liquid surface. It means time to do. Moreover, the chemical | medical solution suction capability means the height of the chemical | medical solution reached | attained 60 minutes after the immersion start in the same method as the said suction speed.
[0035]
Here, in the case where the chemical solution passing member is a nonwoven fabric or the like and these thickness dimensions cannot be ensured, the thickness is not particularly defined by a member having a width of 5 mm and a length of 70 mm. The measurement of the sucking speed and sucking ability of the chemical solution is performed using the chemical solution to be sprayed.
[0036]
Next, in the member used for the second chemical liquid passage part, it is preferable to satisfy the same conditions as the first chemical liquid passage member, but from a practical viewpoint, the second chemical liquid passage member is As long as the chemical liquid supplied from the first chemical liquid passage member can be stably supplied to the piezo spray unit, the suction speed and the suction capacity are not particularly limited.
[0037]
Moreover, it is preferable that the space | interval or contact state of a piezo spraying part and a 2nd chemical | medical solution passage part is always constant, without being influenced by use conditions. Therefore, it is preferable that the degree of swelling of the second chemical solution passage portion due to the penetration of the chemical solution into the second chemical solution passage portion is smaller.
[0038]
In the present invention, from the viewpoint of efficiently generating spray particles, it is preferable that the chemical supply speeds of the first chemical solution passage portion and the second chemical solution passage portion corresponding to the liquid absorption core are fast. In addition, the chemical solution supply rates of the first chemical solution passage section and the second chemical solution passage section are generally set to be equal to or faster than the chemical solution spray speed of the piezo spray section, but the accuracy of the chemical solution spray amount As a technique for improving the spraying amount, the spray amount can be controlled by setting the chemical solution supply speed of the first chemical solution passage section and / or the second chemical solution passage section slower than the spray speed. This method is particularly effective in a spraying apparatus that repeats spraying for a relatively short period of time. In addition to mechanical or electrical spray amount control, the chemical solution supply amount control in the chemical solution passage section is performed. It is suitable for improving the accuracy of the spray amount per time, and hence the spray amount per unit time.
[0039]
In the method of storing the chemical solution container in the spray device according to the present invention, the chemical solution container is detachable in the spray device, and when the chemical solution container is stored in the spray device, one end of the first chemical solution passage part and the second There is no particular limitation as long as it is a system in which one end of the chemical solution passage part comes into contact. For example, a method in which the chemical solution container is moved horizontally from the horizontal direction and fitted (lateral slide fitting method), and a method in which the chemical solution container is fitted with a slight rotation angle from the horizontal direction (side snap fitting) Method), a method of fitting the chemical container from the substantially vertical (upper side) to the piezo spraying part (upper mounting method), a method of fitting from the substantially vertical (lower side) (lower mounting method), etc. Is mentioned. Among these, the side slide fitting method, the side snap fitting method, or the upper mounting method does not require operations such as lifting the apparatus main body with respect to the chemical container attachment and detachment, and more preferable storage from the viewpoint of easy replacement of the chemical liquid container. It is a method.
[0040]
Next, the apparatus of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0041]
FIG. 2 is a schematic configuration diagram showing an embodiment of the piezo chemical spraying device of the present invention, and is a cross-sectional view of the spraying device. A chemical solution container 12 is provided in the spraying device 11. The chemical solution container 12 is detachably accommodated in the spraying device 11, and the chemical solution container 12 is taken in and out of the spraying device 11 by opening the rotary cover 13 provided in the spraying device 11. Further, the member as the liquid absorption core is divided into the first chemical liquid passage part 4 and the second chemical liquid passage part 3, and the chemical liquid container 12 is accommodated in a predetermined position of the spray device 11, thereby The other end of the chemical solution passage portion 4 and one end of the second chemical solution passage portion 3 come into contact with each other and function as a liquid absorption core. Here, the storing method of the chemical solution container 12 is a side snap fitting method.
[0042]
The chemical solution container 12 is provided with a first chemical solution passage portion 4, and one end thereof is in contact with the chemical solution 14. Furthermore, the other end of the first chemical liquid passage portion 4 is in contact with one end of the second chemical liquid passage portion 3 provided in the spray device 11.
[0043]
The spraying device 11 is provided with a piezo oscillator 15 and a diaphragm 1 fixed to the piezo oscillator 15, and the diaphragm is provided with a number of holes in a regular arrangement. Here, the other end of the second chemical liquid passage portion 3 is in weak contact with the diaphragm 1.
[0044]
In the apparatus of FIG. 2, a battery 16 is used as a power source. By opening the battery cover 21, the battery 16 is taken into and out of the spraying device 11. Although not shown, an oscillation control circuit connected to the piezo oscillator 15 is provided, and the oscillation control circuit has a piezo oscillation control function and a timer control function. A packing member 17 is provided around the contact portion between the first chemical solution passage portion 4 and the second chemical solution passage portion 3. The chemical solution container 12 is provided with a vent hole 18 at a position higher than the liquid level of the chemical solution 14.
[0045]
By sliding the slide switch 20 to the illustrated position, the spray port 19 is opened and the spray operation is started.
[0046]
The chemical liquid passes through the first chemical liquid passage part 4 and the second chemical liquid passage part 3 from the chemical liquid container 12 and weakly contacts the other end of the second chemical liquid passage part 3 as shown by the arrows in the figure. Is supplied to the diaphragm 1. Due to the vibration of the diaphragm 1, the chemical liquid is sprayed through the spray port 19.
[0047]
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a schematic configuration of another aspect of the present invention.
[0048]
In such an embodiment, a metal mesh 7 as a thin plate is provided on the piezo oscillator 2 with a minute gap, and a chemical solution is supplied from the second chemical solution passage portion 3 to the gap. is there.
[0049]
The chemical solution passes from the chemical solution container 12 through the first chemical solution passage portion 4 and the second chemical solution passage portion 3 as shown by the arrows in the figure, and from the other end of the second chemical solution passage portion 3, the piezo oscillator 2 The liquid is supplied to the upper surface, and the chemical solution spreads into the minute gap. Further, a chemical solution enters each hole provided in the metal mesh to form a minute liquid column, which is atomized and sprayed by vibration in the thickness direction of the piezo oscillator.
[0050]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example, a comparative example, and a test example demonstrate this invention further in detail, this invention is not limited at all by this Example etc.
[0051]
A chemical solution spraying device similar to (similar to) the piezo chemical solution spraying device shown in FIG. 2 was produced. This chemical | medical solution spraying apparatus was used in Examples 1-10 and Comparative Examples 1-4.
[0052]
An annular disk type is used for the piezo oscillator in this device, and a large number of holes of φ3 to 5 μm are provided in a regular arrangement on the diaphragm bonded to the piezo oscillator. Here, the hole has a structure in which the diameter of the vibration plate is reduced from the chemical solution supply surface (back surface) toward the chemical solution spray surface (front surface), and the hole diameter is an opening size on the vibration plate surface side. Also, the effective spray area of the diaphragm is about 50 mm ² It is said.
[0053]
For driving the piezo oscillator, a DC 3V AC adapter is used as a power source, and the oscillation control circuit in the apparatus controls the frequency to 113 KHz and the voltage 43 V, and further outputs this output for about 0.5 seconds, about 29.5. The piezo oscillator was intermittently driven by performing a timer control to pause for 2 seconds.
[0054]
Examples 1-10
In the above-described chemical spraying device, when the chemical solution container is mounted at a predetermined position in the spraying device, one end of the first chemical solution passing portion and one end of the second chemical solution passing portion come into contact with each other, and the second chemical solution passing portion The second chemical solution passage portion was fixed to the apparatus main body so that the other end of the plate was in weak contact with the diaphragm. The length of the first chemical liquid passage part was 30 mm, the length of the second chemical liquid passage part was 20 mm in the horizontal direction in Example 1, and 15 mm in the vertical direction in Examples 2 to 10. Tables 1 and 2 show the members used for the chemical solution passage, the joining method of the chemical solution passage, and the fitting method of the chemical solution container. A ceramic porous body having a relatively low density was used as the inorganic powder sintered body.
[0055]
The top of the chemical container is 0.8 mm ² Vent holes were provided so that the pressure inside the container was always equal to the external pressure.
[0056]
Comparative Examples 1-4
In the above-described chemical liquid spraying apparatus and chemical liquid container, in Comparative Examples 1 to 4, the liquid absorption core is not divided, and the liquid absorption core directly supplies the chemical liquid to the diaphragm. The interval between the liquid absorption core and the diaphragm was adjusted so that when the chemical solution container was mounted at a predetermined position in the spraying device at the time of initial attachment, the liquid absorption core and the vibration plate were in weak contact with each other. Tables 1 and 2 show the members used for the chemical solution passage and the fitting method of the chemical solution container. In addition, the inorganic powder caking body in Comparative Example 4 is a liquid absorbent core having a high density in which inorganic powders such as clay, talc, diatomaceous earth and the like generally used for liquid heating transpiration agents are solidified with an aerobic caking agent. It was used.
[0057]
The top of the chemical container is 0.8 mm ² Vent holes were provided.
[0058]
[Table 1]

[0059]
[Table 2]

[0060]
Regarding the joining method of the chemical solution passage part, type A is the method shown in A1 and A2 in FIG. 1, type B is the method shown in B1 and B2 in FIG. 1, and type D is shown in FIG. It is a method.
[0061]
Comparative Example 5
A liquid heating transpiration apparatus conventionally used is referred to as Comparative Example 5. The liquid absorption core is an inorganic powder caking body. Due to the container shape, the length of the liquid absorbent core was 30 mm, and a polyethylene sintered body was connected to the lower part of the liquid absorbent core inside the chemical liquid container. In addition, the liquid heating transpiration device is configured such that the PTC heating element generates heat when AC 100 V is applied, and the chemical solution is evaporated by indirectly heating the upper part of the liquid absorption core.
[0062]
Test example 1
A chemical spray test was performed using the apparatuses of Examples 1 to 4 and Comparative Examples 1 to 3.
[0063]
The chemical solution container was attached to the apparatus main body, the apparatus was operated for 24 hours, and the initial chemical spray amount was determined. Subsequently, the operation of removing the chemical container from the apparatus main body and attaching it again was repeated. When this was performed a predetermined number of times (10 times, 20 times, and 30 times), the apparatus was operated for 24 hours to determine the amount of chemical spray. The spray amount (capacity) per hour was calculated from the reduced weight of the chemical solution when the device was operated for 24 hours.
[0064]
The chemical solution used in Test Example 1 is an n-paraffin solution containing 2.67% (w / v) of d · d-T80-praretrin (Etoc) as an active ingredient, and this n-paraffin has 14 carbon atoms. Of the aliphatic saturated hydrocarbon.
[0065]
In the test, the initial spray amount per hour was set to about 30 μl.
[0066]
The results are shown in Table 3.
[0067]
[Table 3]

[0068]
From Table 3, it was found that the spray amount of the apparatus of the present invention was very stable regardless of whether the chemical container was attached or detached. On the other hand, the spray amount of the apparatus of the comparative example varied greatly depending on the attachment / detachment of the chemical solution container. This is because, in the device of the present invention, the contact state between the diaphragm and the liquid absorption core is constant regardless of whether the chemical solution container is attached or detached, whereas the device of the comparative example is in the contact state every time the chemical solution container is attached or detached. This is thought to be due to blurring.
[0069]
Test example 2
Using the devices of Examples 3 to 10 and Comparative Examples 4 and 5, the chemical solution was sprayed or evaporated. The amount of active ingredient released after a predetermined time (10 hours, 300 hours, 600 hours, 900 hours, 1200 hours) from the start of spraying or transpiration was determined. The results are shown in Table 4.
[0070]
The spraying mode was intermittent spraying in which the cycle of spraying for about 0.5 seconds and then resting for about 29.5 seconds was repeated, and the initial spraying amount per hour was set to about 30 μl. However, for Comparative Example 4, in the apparatus and the chemical solution container of Comparative Example 1, only the material of the first chemical liquid passage portion was changed and the apparatus was operated.
[0071]
The amount of active ingredient released was determined as follows. That is, a sprayed or evaporated chemical solution (active ingredient) is sucked and collected on silica gel, and this is extracted with acetone to obtain an extract. The resulting extract is quantitatively analyzed by gas chromatography to determine the amount of released active ingredient. Asked.
[0072]
The chemical solution used in Test Example 2 is an n-paraffin solution containing 2.67% (w / v) of d · d-T80-praretrin (Etoc) as an active ingredient, and this n-paraffin has 14 carbon atoms. Of the aliphatic saturated hydrocarbon.
[0073]
[Table 4]

[0074]
From Table 4, the release amount of the active ingredient in Examples 3 to 10 is stable over a long period from the start of operation, and the release of the active ingredient is stable even compared with the conventional liquid heating transpiration method in Comparative Example 5. It was. In Comparative Example 4, spraying was hindered from the initial stage, and the active ingredient was not released over time.
[0075]
【The invention's effect】
The piezo-type chemical spraying device of the present invention is easy to exchange chemicals, has no liquid spillage during chemical exchange, and has excellent spray stability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration example of a diaphragm, a piezo oscillator, a second chemical liquid passage section, and a first chemical liquid passage section in the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration diagram showing an embodiment of the piezo-type chemical liquid spraying device of the present invention, and is a cross-sectional view of the spraying device.
FIG. 3 is a schematic configuration diagram showing an embodiment of the piezo chemical spraying device of the present invention, and is a cross-sectional view of the spraying device.
[Explanation of symbols]
1 Diaphragm
2 Piezo oscillator
3 Second chemical solution passage
4 First chemical solution passage
5 fixed pieces
6 fixed part
7 Metal mesh
11 Spraying device
12 Chemical container
13 Rotating cover
14 Chemical
15 Piezo oscillator
16 batteries
17 Packing material
18 Vent hole
19 Spray port
20 Slide switch
21 Battery cover

Claims

A piezo-type chemical spraying device comprising a chemical solution container detachably accommodated in a spraying device and supplying a chemical solution to a piezo spraying section provided in the spraying device using a liquid absorption wick,
(A) The liquid absorption core is divided into a first chemical liquid passage part and a second chemical liquid passage part,
(B) The first chemical solution passage portion is provided in the chemical solution container so that one end thereof is in contact with the chemical solution, and the other end is in contact with one end of the second chemical solution passage portion,
(C) The other end of the second chemical liquid passage part is provided at a position where the other end of the second chemical liquid passage part is weakly contacted or contacted with the piezo spray part, and the chemical liquid passes through the first chemical liquid passage part and the second chemical liquid passage part, A piezo chemical spraying device characterized in that it can be supplied to a spraying section.

The chemical spraying device according to claim 1, wherein the member of the piezo spraying unit where the other end of the second chemical solution passing unit is weakly contacted or is in contact is any one of a diaphragm, a thin plate, and a piezo oscillator.

The chemical liquid spray according to claim 1 or 2, wherein the first chemical liquid passage part and / or the second chemical liquid passage part is constituted by a porous body having communication holes, a resin body having open cells, or an aggregate of resin fibers. apparatus.

The chemical | medical solution spraying apparatus in any one of Claims 1-3 whose suction speed of the chemical | medical solution of the member used for a 1st chemical | medical solution passage part is within 10 minutes.

The chemical spray apparatus according to any one of claims 1 to 4, wherein at least one member is compressed by contact between the first chemical solution passage section and the second chemical solution passage section.

The chemical solution spraying device according to any one of claims 1 to 5, wherein the chemical solution container is provided with a vent hole having an opening area of 1 mm ² or less.

The chemical | medical solution spraying apparatus in any one of Claims 1-6 in which the packing member was provided in the contact part periphery of a 1st chemical | medical solution passage part and a 2nd chemical | medical solution passage part.

The chemical solution spraying device according to any one of claims 1 to 7, wherein a storage method of the chemical solution container is a horizontal slide fitting method, a side snap fitting method, or an upper mounting method.