JP3917030B2 - Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material - Google Patents
Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material Download PDFInfo
- Publication number
- JP3917030B2 JP3917030B2 JP2002207151A JP2002207151A JP3917030B2 JP 3917030 B2 JP3917030 B2 JP 3917030B2 JP 2002207151 A JP2002207151 A JP 2002207151A JP 2002207151 A JP2002207151 A JP 2002207151A JP 3917030 B2 JP3917030 B2 JP 3917030B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diffusion coefficient
- equation
- solvent
- diffusion
- specimen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染物をセメントや固化材等を用いて不溶化処理することで得られる固化体からの汚染物溶出の定量的な評価に関する。
【0002】
【従来の技術】
有害な汚染物を含む地盤に施す対策として、セメントや固化材等を用いて汚染物を不溶化する工法がよく用いられる。これは、セメントや固化材が土中水及び粘土鉱物と反応してできる水和物により汚染物を物理的、化学的に固定化し、同時に水和物を土中間隙に充填することによって、地盤を不透水性とし、汚染物の当該地盤外への溶出の低減あるいは防止を図るものである。通常、セメントや固化材で不溶化処理された地盤はもとの状態と比較して著しく大きい強度を持つ固化体となる。また、汚染物を含む土砂や汚染物自体をセメントや固化材等を用いて不溶化処理した固化体とし、しかる後に土中に埋設するという処理方法も存在する。
【0003】
土壌汚染に係る安全性に関して、我が国では、環境省告示第46号(平成3年8月23日)に基づく評価方法が用いられている。環境省告示第46号に規定されている方法で試験を行う場合、その対象となる土壌を風乾後2mm以下に分級し、溶媒(純水)中に浸して、6時間経過後に溶媒中に溶出した汚染物の濃度と基準値とを比較する(但し、カドミウム、砒素については含有量による評価を併用)。即ち、セメントや固化材等で処理した固化土壌について上記の評価方法を用いようとすると、固化土壌を粉砕してふるいにかけることとなる。汚染物の溶出を抑制するために固化処理を施したにもかかわらず、その固化体を敢えて粉砕した試料を用いて試験を行うことは、固化土壌からの汚染物溶出の定量的評価を行うために適切であるとは言い難い。
【0004】
固化体に含まれる汚染物は時間を経るに従い外部に溶出し、その溶出速度は固化体中の拡散係数に依存する。よって、汚染物の溶出による影響を定量的に予測するには、固化体より溶出する汚染物の最大量と、固化体中の汚染物の拡散係数とが必要となる。勿論、上記の環境省告示第46号に基づく方法では、所定時間後に溶媒中に溶出した汚染物濃度の値のみが結果として得られるに過ぎず、固化体からの汚染物の溶出の定量的予測を行うことは不可能である。オランダでは、汚染物をコンクリートに封じ込めて処理した場合の安全性に関して、拡散試験に基づく評価法を用いている。欧州委員会でも、オランダを参考に、汚染物を封じ込めたコンクリート体の安全性評価の規格の策定を検討している。以下、欧州委員会案(1996年12月4日改訂、以下CEN案と称呼)について述べる。
【0005】
CEN案によれば、汚染物の最大溶出量を決定するAvailability試験と、固化体中の拡散係数を決定する拡散試験とをともに実行する。Availability試験、拡散試験の概要を、図1に示す。Availability試験では、粉径125μm以下に粉砕した試料をpH7及びpH4の2種類の溶媒に浸し、溶媒中に溶出した汚染物量を測定することで、試験対象である固化体の乾燥質量当たりの汚染物量Ubes(g/dry−g)を得る。固化体の乾燥密度をρ(dry−g/cm3)とおくと、該固化体の体積当たりの汚染物溶出可能量をρ・Ubes(g/cm3)と表すことができる。拡散試験では、固化体の供試体を所定時間浸した後の溶媒中の汚染物濃度を測定する。拡散試験は、5の時間区間に分けて行う。各時間区間の長さについて、図2に示す。各時間区間の終了時に、溶媒中に溶出した汚染物濃度を測定し、溶媒を更新する。
【0006】
そして、各時間区間毎に拡散係数を算定する。時間区間iの終了時における溶媒中の汚染物濃度Cf,i(g/cm3)を下式(数6)に代入し、供試体表面積当たりの汚染物溶出質量Edif,i(g/cm2)を求める。なお、供試体表面積;A(cm2)、溶媒体積;Vf(cm3)である。
【0007】
【数6】
【0008】
続いて、各時間区間i毎の拡散係数De,i(cm2/s)を、下式(数7)に基づき計算する。なお、時間区間i終了時点における積算時間;ti(s)である。
【0009】
【数7】
【0010】
以上より、体積当たりの汚染物溶出可能量ρ・Ubes並びに拡散係数De,iを得ることができ、経時的に固化体から溶出する汚染物質量を予測することが可能となる。CEN案では、時刻tが経過したときに固化体から溶出する汚染物質量Mdif(t)(g)を、下式(数8)により求める。但し、有効拡散係数De(cm2/s)は、各時間区間i毎に算定した拡散係数De,iの相乗平均値である。
【0011】
【数8】
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、CEN案に準拠して算定した固化体中の拡散係数の値を用いて汚染物溶出の予測を行い、現実の結果と比較してみると、誤差が存在することが分かる。検討したところ、CEN案による拡散係数の算定値が真値よりも小さい値となっていると考えられ、このことが誤差を生じせしめている有力な要因であることが明らかとなった。
【0013】
以上の問題に鑑みて、本発明は、拡散係数の算定値が真値より小さくなることの原因を解析し、より精確な拡散係数算出方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決すべく、本発明では、固化体の供試体並びに供試体中の汚染物の拡散を、以下に掲げる条件;
(a)供試体の形状を、所定の寸法を有する直方体と仮定
(b)供試体中の汚染物について、所定の初期汚染物濃度分布を設定
(c)供試体と溶媒との境界近傍における汚染物濃度は常に一定であると見なす(d)供試体中の汚染物濃度分布の経時変化はFickの法則に従う
でモデル化して経過時間並びに溶媒中の汚染物濃度の変化量と固化体中の汚染物の拡散係数との関係式を導き、該関係式に拡散試験における経過時間と汚染物濃度の変化量との各々の測定値を代入して拡散係数を算出することとした。
【0015】
後に詳述するが、CEN案における拡散係数の算出式(数7)は、供試体の形状を図3に示すような薄板状と仮定して導出されたものである。しかし、拡散試験に使用される供試体は、直方体状あるいは円柱状であることが通常である。つまり、薄板モデルより導かれた算出式に、非薄板形状をなす供試体に対する拡散試験の結果の値を代入することが、拡散係数の算定値に誤りをもたらす原因の一つとなっていた。本発明は、このような不合理に初めて着目してなされたものであって、供試体を所定の寸法を有する直方体としてモデル化して算出式を導出することにより、拡散係数の算出の精確化を図るものである。また、CEN案に準拠する拡散試験では、供試体を最小寸法4cm以上のモノリス状体と規定している(特に、10cm角の立方体を推奨)。従って、直方体モデルに基づく拡散係数の算出式を提供することで、汚染物を不溶化処理して得られる固化体の中長期的な安全性に関し、CEN案を代替し得る評価方法を提案することにもつながる。
【0016】
さらに、CEN案における拡散係数の算出式(数7)は、供試体表面の汚染物濃度を常に0と仮定して導出されている。しかしながら、供試体表面の汚染物濃度を常に0と見なすことができるのは、厳密には溶媒の体積並びに溶媒中の拡散係数がともに無限大の場合のみである。即ち、拡散試験の際に溶媒中に溶出する汚染物質量は、供試体表面の汚染物濃度を常に0と見なすことができる理想条件下での溶出汚染物質量よりも少ない。よって、拡散試験の結果得られる測定値を算出式(数7)に代入して算出した拡散係数の算定値は、真値よりも必ず小さくなる。そこで、本発明では、前記関係式を利用して得た拡散係数Dm,jと溶媒中の汚染物の拡散係数Dfとを用いて定められる、拡散試験における溶媒の体積及び溶媒中の汚染物の拡散係数が有限であることに関する補正因子d(Dm,j,Df)により補正を行い、より真値に近づけた拡散係数Dm,j+1を算出する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。まず、CEN案における拡散係数の算出式(数7)の導出過程について説明する。汚染物を不溶化処理して得られる固化体の供試体からの汚染物の溶出を、供試体中の汚染物濃度と溶媒中の汚染物濃度との差によるものと考え、供試体中の汚染物濃度の変化量がその濃度勾配に比例する、即ち、供試体中の汚染物濃度分布の経時変化がFickの法則に従うものと仮定する。かつ、供試体中の汚染物について、時刻t=0において汚染物濃度C0が供試体中に一様分布しているものとする。そして、供試体と溶媒との境界近傍における汚染物濃度を常に0であると見なして、供試体中の汚染物の外部への溶出に関する境界値問題を考える。
【0018】
ここで特記しておくと、CEN案における拡散係数の算出式の誘導は、実は、図3に示すような薄板モデルが起点となっている。固化体の供試体を薄板状をなすものと仮定した場合、該薄板中に含まれている汚染物の溶出はその大半が上面ないし下面を経由するものとなる。つまり、上面ないし下面からの溶出量が側面からの溶出量と比較して卓越するから、薄板中の汚染物濃度分布の経時変化を厚み方向の1次元問題として近似可能である。上面ないし下面での汚染物濃度を常に0とすれば、薄板中の汚染物濃度CS(z,t)は下式(数9)で与えられる。
【0019】
【数9】
【0020】
なお、薄板の厚さを2H、薄板の上下面からの深度をzとおいている。また、λn=(2n+1)π/2、T=Dt/H2、Dは拡散係数、CS(z,0)=C0である。即ち、図3に示すように、薄板中の汚染物濃度CS(z,t)は厚さの中心面に対称に分布する。上式(数9)を空間パラメタzで平均化すると、下式(数10)となる。
【0021】
【数10】
【0022】
しかして、下式(数11)で定義される平均溶出度F(t)を導入する。
【0023】
【数11】
【0024】
平均溶出度F(t)は、供試体を溶媒に浸して時間tが経過したときに該供試体中に当初含まれていた初期汚染物質量のうち何割が溶媒中に溶出したかを表し、F(0)=0、F(∞)=1である。Cdif(t)は、時刻tまでに溶媒中に溶出した供試体体積当たりの汚染物質量を表し、Cdif(t)=C0・F(t)である。平均溶出度F(t)と時間係数Tとの相関を、図4に示す。薄板の厚さ2H及び拡散係数Dを不変とすると、初期の平均溶出度F(t)は√tにほぼ比例し、F(t)の大きさが0.5程度までであれば下式(数12)で近似できる。
【0025】
【数12】
【0026】
上式(数12)を拡散係数Dについての式に変形すると、
【0027】
【数13】
【0028】
となる。(数12)より、Cdif(t)もまた√tに比例すると見なすことができる。Cdif(t)〜√tの比例関係が成立する範囲内では、Cdif(t)の増分についての下式(数14)が成り立つ。なお、時刻ti-1から時刻tiまでの供試体体積当たりの汚染物溶出質量;ΔCdif,iである。
【0029】
【数14】
【0030】
式(数14)を式(数13)に代入すると、下式(数15)が得られる。
【0031】
【数15】
【0032】
時刻ti-1から時刻tiまでの供試体表面積当たりの汚染物溶出質量Edif,iと、上記のΔCdif,iとの間には、Edif,i=ΔCdif,i・VS/Aなる関係が成り立つ。但し、供試体体積をVS、供試体表面積をAとおいている。既に述べたように、供試体が薄板状をなし、汚染物の溶出が専ら薄板の上下面を経由して起こっていると仮定しており、従ってVS=B・L・2H、A=2B・L=VS/H(即ち、薄板側面を無視)とすることができる。以上より、拡散係数Dに関する式、
【0033】
【数16】
【0034】
を得ることができる。初期汚染物濃度C0を、Availability試験の結果得られる固化体の体積当たりの汚染物溶出可能量ρ・Ubesとすれば、式(数16)は式(数7)に一致する。
【0035】
また、拡散試験では、溶媒中の汚染物濃度が測定される。各時間区間iにおいて供試体から溶出した汚染物質量は、溶媒中に存在する汚染物質量に等しいため、
【0036】
【数17】
【0037】
が成立する。式(数17)は、式(数6)に一致する。
【0038】
因みに、式(数12)より、時刻tまでに溶出する供試体体積当たりの汚染物質量Cdif(t)を下式(数18)のように表すことができる。
【0039】
【数18】
【0040】
よって、時刻tまでに供試体から溶出する汚染物質量を、下式(数19)を用いて求めることができる。
【0041】
【数19】
【0042】
C0をρ・Ubesとし、DをDeとすれば、式(数19)は式(数8)に一致する。
【0043】
このようにして、CEN案における拡散係数の算出式(数19)は導出されている。しかしながら、該算出式を利用して得られる拡散係数の算定値は、拡散係数の真値と比べてやや小さくなる傾向があると思われる。以降では、CEN案よりも精確に拡散係数を算出する方法について述べる。
【0044】
CEN案の方法が有している問題の一つは、拡散係数の算出式(数7)を導くために仮定した供試体のモデルにある。即ち、供試体を薄板状をなすものとしている点、及び、薄板の側面からの汚染物溶出を無視している点が、実際に拡散試験で使用される供試体にそぐわないことにある。そこで、供試体のモデルをより現実に即したものとして、拡散係数の算出式を導出することを試みる。
【0045】
固化体の供試体の形状を、図5に示すような2Lx、2Ly、2Lzの寸法を有する直方体と仮定する。供試体中の汚染物について、所定の初期汚染物濃度分布、言い換えれば供試体体積当たりの汚染物質量の初期分布を予め設定する。議論を簡単にするため、ここでは、時刻t=0において汚染物濃度C0が供試体中に一様分布しているものとする。そして、供試体と溶媒との境界近傍における汚染物濃度を常に一定であると見なし、供試体中の汚染物濃度分布の経時変化がFickの法則に従うものとして、供試体中の汚染物の外部への溶出に関する境界値問題を考え、拡散係数における経過時間並びに溶媒中の汚染物濃度の変化量と固化体中の汚染物の拡散係数との関係式を導く。
【0046】
汚染物は、供試体の上下面、左右側面並びに前後面の6面を経由して溶出するものとする。このとき、x軸、y軸、z軸を供試体の1点で交わる3面にそれぞれ垂直となるように設定すると、供試体中の汚染物濃度分布の経時変化を、x軸方向、y軸方向、z軸方向の各方向の1次元問題に分解して考えることが可能である。x軸方向に関する平均溶出度Fx(t)、y軸方向に関する平均溶出度Fy(t)並びにz軸方向に関する平均溶出度Fz(t)を用いれば、該直方体モデルに関する平均溶出度F(t)を下式(数20)で表すことができる。
【0047】
【数20】
【0048】
ここで、供試体中の汚染物の拡散係数は等方的であるとする。供試体表面近傍での汚染物濃度を常に0と見なせば、Fx(t)、Fy(t)並びにFz(t)について、上述した薄板モデルに関する議論をそのまま持ち込むことができる。即ち、時刻t=0において汚染物濃度C0が供試体中に一様分布しているとすると、所要の時間を経過させた後の供試体中の汚染物濃度分布は、供試体の中心を通りx軸に平行な面、供試体の中心を通りy軸に平行な面、供試体の中心を通りz軸に平行な面の各々に対称となる。x軸方向、y軸方向、z軸方向の各方向毎に時間係数Tx、Ty、Tzを導入すれば、Fx(t)、Fy(t)、Fz(t)がそれぞれ√tに比例すると仮定して、
【0049】
【数21】
【0050】
の近似を行うことができる。なお、Tx(t)=Dmt/Lx 2、Ty(t)=Dmt/Ly 2、Tz(t)=Dmt/Lz 2、Dmは拡散係数である。
【0051】
但し、上式(数21)の近似が妥当性を有するのは、Fx(t)、Fy(t)、Fz(t)の大きさがそれぞれ0.5程度までの場合である。直方体の寸法2Lx、2Ly、2Lzのうち、仮に2Lxが最小であるとすると、max[Fx(t),Fy(t),Fz(t)]≦0.51が満たされる場合の近似式(数21)をx軸方向の平均溶出度Fxの多項式として表すことができる。
【0052】
【数22】
【0053】
供試体全体に係る平均溶出度F(t)は、拡散試験により得られる測定値を下式(数23)に代入することで計算できる。なお、拡散試験に係る時間区間i終了時点での平均溶出度;F(ti)、時間区間i終了時点での積算時間;ti、時間区間i終了時点での溶媒中の汚染物濃度;Cf,i、供試体中の初期汚染物濃度;C0、溶媒体積;Vf、供試体体積;VSである。
【0054】
【数23】
【0055】
拡散試験の結果よりF(ti)を得ることができるから、式(数22)を解いてFx(ti)を求めることができる。さらに、時間係数Ta(但し、a=x,y,z)とFa(t)との間には、下式(数24)の関係が近似的に成立している。
【0056】
【数24】
【0057】
従って、t、Fx(t)を上式(数24)に代入して拡散係数Dmを求めることができる。また、特に、供試体の形状を立方体と見なすことができる場合には、Fx(t)=Fy(t)=Fz(t)が成立することから、Fx(t)を下式(数25)で表すことができる。
【0058】
【数25】
【0059】
よって、立方体状の供試体について、拡散係数Dmを下式(数26)により算出することができる。
【0060】
【数26】
【0061】
以上より、経過時間ti並びに溶媒中の汚染物濃度の変化量Cf,iと固化体中の汚染物の拡散係数Dmとの関係式(数22)、(数23)、(数24)を導出することができた。これら関係式(数22)、(数23)、(数24)に、拡散試験における測定値ti、Cf,iを代入すれば、拡散係数Dmを算出することが可能である。因みに、初期汚染物濃度C0は、供用状態にある供試体より時刻t=∞までに溶出する供試体体積当たりの汚染物質量を意味する。言い換えるならば、供試体より溶媒中に溶出し得る汚染物の供試体体積当たりの最大質量を意味する。勿論、C0に供試体体積VSを乗じたものが初期汚染物質量となる。供試体中の初期汚染物濃度C0として、例えば、上述したAvailability試験の結果得られる固化体の体積当たりの汚染物溶出可能量ρ・Ubesの値を用いることができる。但し、Availability試験以外の方法により初期汚染物濃度C0を決定することを妨げない。
【0062】
なお、既に述べたように、拡散試験は複数の時間区間に分けて行われる。拡散試験を5の時間区間に分けて行ったときには、5回の測定が実施され、その測定結果より5つのF(ti)の値が得られる。即ち、5つの拡散係数Dmが算出される。よって、これらを相乗平均して、固化体の拡散係数の値とすることができる。このとき、Fa(ti)と√tiとが略比例している時間区間iに係る拡散係数Dmのみを相乗平均して、固化体の拡散係数の値とすることが好ましい。例えば、Fa(ti)<0.5の条件を満たしている拡散係数Dmのみを相乗平均し、Fa(ti)<0.5の条件を満たさない拡散係数Dmの値は採用しないことが好ましい。これは、式(数22)、(数24)がFa(t)〜√tの比例関係を利用して導かれていることによる。
【0063】
CEN案による拡散係数算出方法が有している別の問題として、拡散係数の算出式(数7)の導出過程において供試体表面の汚染物濃度を常に0と仮定している点を挙げることができる。供試体表面の汚染物濃度を常に0と見なすことができるのは、厳密には溶媒の体積並びに溶媒中の拡散係数がともに無限大の場合のみである。CEN案に準拠して拡散試験を行うときには、溶媒の体積Vfを供試体の体積VSの4〜6倍に設定する。また、溶媒中の汚染物の拡散係数は、通常10-5cm2/s程度である。つまり、拡散試験の際に溶媒中に溶出する汚染物質量は、供試体表面の汚染物濃度を常に0と見なすことができる理想条件下での溶出汚染物質量よりも少ない。従って、拡散試験の結果得られる測定値を算出式(数7)に代入して算出した拡散係数の算定値は、真値よりも必ず小さくなる。このことは、本発明に係る算出方法により算出される拡散係数Dmに関しても言えることである。なぜならば、式(数22)等の導出過程においても、供試体と溶媒との境界近傍の汚染物濃度を常に0と仮定しているからである。
【0064】
そこで、拡散係数Dmを補正し、より真値に近づけることを考える。上記のように、溶媒に関して存在している物理的制約は、拡散試験の際に溶媒中に溶出する汚染物質量に影響する。即ち、平均溶出度F(t)の値に影響を与える。よって、拡散試験における溶媒の体積及び溶媒中の汚染物の拡散係数が有限であることに関する補正因子を用いて、F(t)、ひいては拡散係数の算定値を補正することを試みる。
【0065】
以下、拡散係数をDm,jと表記し、平均溶出度F(t)を1回補正することにより算出した拡散係数をDm,j+1とおくこととする。但し、算出式(数22)、(数24)より直接算出した(補正していない)拡散係数をDm,1とする(即ち、添字j=1)。溶媒体積Vf、供試体体積VSを所定値に設定した場合、平均溶出度F(t)を補正するための補正因子を、供試体中の拡散係数Dm,jと、溶媒中の汚染物の拡散係数Dfとを用いて近似的に定めることができると予想される。該補正因子d(Dm,j,Df)を定めるべく、本実施形態では、供試体中の汚染物濃度分布の経時変化を有限要素法を用いて解析した結果を援用することとする。
【0066】
固化体の供試体を所定の寸法に設定するとともに、溶媒体積Vfと供試体体積VSとの比を定数とする。かつ、溶媒中の汚染物の拡散係数Dfを所定値と仮定する。このような前提条件の下で、有限要素法を用いて供試体中の汚染物濃度分布の経時変化を解析することにより、溶媒に関する物理的制約を考慮に入れた平均溶出度Gを計算する。他方、同一寸法の供試体で、溶媒体積Vfを無限大としたとき、即ち供試体と溶媒との境界面上の汚染物濃度を常に0としたときの平均溶出度Fは、式(数22)を利用して得ることができる。そして、有限体積の溶媒中へ汚染物が拡散する場合を考慮した平均溶出度Gの、無限体積の溶媒中へ汚染物が拡散する場合における平均溶出度Fに対する比G/F=αとおく。供試体中の汚染物の拡散係数を種々の値に変化させてαを計算し、αとDm,j/Dfとの相関をプロットすると、図6に示すようになる。図6に示すDm,j/Df−α平面上のプロット点に近似曲線(図6が片対数グラフであるため、図示例では近似直線)を当てはめると、α(Dm,j/Df)の近似式を得る。
【0067】
このα(Dm,j/Df)を用いれば、平均溶出度F(t)を補正することができる。Tx=Dmt/Lx 2より明らかに式(数22)の右辺は拡散係数Dm,jについての関数であるから、これをA(Dm,j)とおくと、1回補正後の拡散係数Dm,j+1に関する下式(数27)が成り立つ。
【0068】
【数27】
【0069】
即ち、補正因子d(Dm,j,Df)は、α(Dm,j/Df)の逆数となる。上式(数27)を基に、補正をした拡散係数Dm,j+1を算出することができる。さらに、上式(数27)における添字jを逐次増加させて、拡散係数Dm,jに対して複数回の補正を行うことが可能である。
【0070】
因みに、図6に示している例では、固化体の供試体を一辺10cmの立方体形状のものとし、溶媒体積Vfを供試体体積VSの5倍、溶媒中の汚染物の拡散係数Df=10-5cm2/sと仮定して、αを計算している。図6に示すDm,j/Df−α平面上のプロット点に当てはめた近似曲線の式α(Dm,j/Df)は、
【0071】
【数28】
【0072】
と表される。N1、N2は定数である。当該例では、N1≒0.74、N2≒0.12となる。勿論、供試体の形状、寸法その他の条件が異なる場合にあっても、上記と同様の方法によりα(Dm,j/Df)を決定することが可能である。
【0073】
また、供試体の形状を立方体と見なすことができる場合には、拡散係数Dm,jの算出式(数26)が成り立つことから、補正因子d=1/αを用いて1回補正した拡散係数Dm,j+1を下式(数29)で表すことができる。
【0074】
【数29】
【0075】
なおかつ、所定の条件を満たすまで複数回の補正を行い、拡散係数Dm,jをより真値に近づけていくことも好ましい。所定の条件としては、例えば、α≧1となった場合、|α(Dm,j+1/Df)−α(Dm,j/Df)|が予め設定した値(例えば、0.001)よりも小さくなった場合、あるいは、|Dm,j+1−Dm,j|が所定値よりも小さくなった場合、等が考えられる。以上に述べた拡散係数算出の手順を総合すると、図7、図8に示すフローチャートのようになる。
【0076】
因みに、図7、図8に示しているフローチャートに準拠し、コンピュータ1を、拡散試験を行うことにより得られる経過時間tiと溶媒中の汚染物濃度の変化量Cf,iとの各々の測定値を格納する測定値格納手段、前記測定値格納手段に格納している測定値を関係式(数22)、(数23)、(数24)に代入することで得られる拡散係数を算出する拡散係数算出手段、並びに、前記関係式を利用して得た拡散係数Dm,jに補正因子d(Dm,j,Df)を乗じて補正をした拡散係数Dm ,j+1を算出する補正手段として機能させるプログラムを作成することができる。あるいは、測定値格納部11、拡散係数算出部12並びに補正部13を具備し、図7、図8に示しているフローチャートに準拠した処理を実行可能な拡散係数算出装置1を構成することができる。
【0077】
本発明に係るプログラムを基に機能するコンピュータ1、若しくは本発明に係る拡散係数算出装置1は、例えば、図9に示すようなハードウェア資源を具備してなる。即ち、コンピュータ若しくは拡散係数算出装置1は、プロセッサ1a、主記憶装置1b、補助記憶装置1c、外部とデータの授受を行うためのI/Oインタフェース1d、等のハードウェア資源を具備する。通常、プロセッサ1aによって実行されるべきプログラムが補助記憶装置1cに格納されており、プログラムの実行の際には補助記憶装置1c主記憶装置1bに読み込まれ、プロセッサ1aによって解読される。そして、当該プログラムに従って上記のハードウェア資源を作動し、少なくとも、図10に示す測定値格納部11、拡散係数算出部12としての機能を発揮するようにしている。
【0078】
測定値格納部11は、拡散試験を行うことにより得られる、経過時間tiと、溶媒中の汚染物濃度の変化量Cf,iとの各々の測定値を格納する。通常、測定値格納部11は、主記憶装置1bまたは補助記憶装置1cの所要の領域を用いて構成される。
【0079】
拡散係数算出部12は、前記測定値格納部11に格納している測定値を関係式(数22)、(数23)、(数24)に代入することで得られる拡散係数を算出する。拡散係数算出部12は、例えば、ソフトウェアを主体として構成される。
【0080】
さらに、コンピュータ若しくは拡散係数算出装置1は、補正部13としての機能をも発揮し得るものであることが望ましい。補正部13は、前記拡散係数算出部12によって算出される拡散係数Dm,jに補正因子d(Dm,j,Df)を乗じて、補正をした拡散係数Dm,j+1を算出する。補正部13もまた、例えば、ソフトウェアを主体として構成される。
【0081】
当該コンピュータ若しくは拡散係数算出装置の1の動作に関して、図7、図8のフローチャートを参照して説明する。まず、拡散試験の結果得られる測定値ti、Cf,iを格納する(ステップS1)。iは時間区間を表示する添字で、拡散試験をCEN案と同様に行う場合にはi=(1,2,…,5)となる。初期設定として、変数j=1、α1=1とする(ステップS2)。なお、αj=α(Dm,j/Df)である。そして、各時間区間i毎に、関係式(数22)、(数23)、(数24)に測定値ti、Cf,iを代入した結果得ることができる拡散係数Dmを計算する(ステップS3、S4、S5、S6)。但し、ここで算出される拡散係数Dmは、補正因子dによる補正をしたものである。
【0082】
全ての時間区間iについて拡散係数Dmを算出した後、Fx(ti)/αj<0.5を満足する時間区間iに係るDmのみを選出してこれらを相乗平均する(ステップS7)。より精確な拡散係数の算定値を得るべく、Fx(ti)と√tiとが略比例している期間内での測定値ti、Cf,iを用いて拡散係数の算出を行うことが好ましいためである。補正因子dを司るαjは、供試体と溶媒との境界近傍における汚染物濃度が0よりも大きくなることに鑑みて平均溶出度Fを補正するものであり、通常、αj<1(従って、F(ti)<F(ti)/αj)となる。相乗平均した結果の値を、Dm,jとおく。
【0083】
得られたDm,jを用いて、式(数28)を基にαj+1=α(Dm,j+1/Df)を計算する(ステップS8)。所定の条件を満足する場合、例えば、αj+1≧1となったとき(ステップS9)、|αj+1−αj|が予め設定した値(例えば、0.001)よりも小さくなったとき(ステップS10)、Dm,jを固化体中の汚染物の拡散係数の算定値として(ステップS12)、処理を終了する。所定の条件を満足しない場合には、上記のステップS3に戻り、Dm,j+1を算出する(ステップS11)。
【0084】
以降、実施例として、10cm角の立方体状の供試体に対する拡散試験を仮想的に行い、その結果得られる測定値を用いて、CEN案における拡散係数算出方法、並びに本発明に係る拡散係数算出方法により拡散係数を算定し両者を比較する。前提条件として、溶媒体積Vfを供試体体積VSの5倍とし、溶媒中の拡散係数Df=10-5cm2/sとする。そして、拡散係数DSが10-7cm2/s、10-6cm2/sの2種類の供試体を想定し、供試体中から溶媒中に溶出する汚染物の拡散に関し有限要素法を用いて解析を行うことで、拡散試験の結果得られるti、F(ti)を仮想的に計算する。これらの値ti、F(ti)を用いて、CEN案に準拠した拡散係数の算出と、本発明に係る方法を用いた拡散係数の算出とを行う。算定した拡散係数De(CEN案法による)、Dm(本発明による)とDSとの比を、図11に示す。図11中の「相乗平均」の欄は、各時間区間について算出した拡散係数を相乗平均した値である。因みに、本例では、溶出時間区間i=1ないしi=5までにおいて、供試体の最小寸法方向(x方向)の平均溶出度Fx(ti)≦0.5を満足している。設定値DS=10-7cm2/s、DS=10-6cm2/sの両方のケースともに、CEN案法による拡散係数Deは本発明による拡散係数Dmより小さく、DS=10-6cm2/sのケースでは、CEN案法による拡散係数の算定値は真値の半分程度である。本発明に係る算出方法を用いて得た拡散係数の値はより真値に近く、特にDS=10-7cm2/sのケースでは誤差が4%程度である。
【0085】
さらに、本発明の方法を利用して算出した拡散係数Dm,jを、式(数27)に示す補正因子d(Dm,j,Df)を用いて補正した拡散係数Dm,j+1を、図12に示す。特に、DS=10-7cm2/sのケースでは、3回の補正を実行した結果、ほぼ真値を得られている。DS=10-6cm2/sのケースにおいても、真値との誤差が8%程度となり、補正により十分な精度の拡散係数を得ることができることを示している。
【0086】
本実施形態によれば、汚染物を不溶化処理して得られる固化体の供試体を溶媒に浸し所要の時間を経過させ、経過時間と、溶媒中の汚染物濃度の変化量とを測定する拡散試験を行い、
供試体及び該供試体中の汚染物の拡散を以下に掲げる条件;
(a)供試体の形状を、所定の寸法を有する立方体と仮定
(b)供試体中の汚染物について、所定の初期汚染物濃度分布を設定
(c)供試体と溶媒との境界近傍における汚染物濃度は常に一定であると見なす
(d)供試体中の汚染物濃度分布の経時変化はFickの法則に従う
でモデル化することにより導かれる、経過時間並びに溶媒中の汚染物濃度の変化量と固化体中の汚染物の拡散係数との関係式に、拡散試験における経過時間と汚染物濃度の変化量との各々の測定値を代入して拡散係数を算出するものとしている。従って、供試体の実際の形状により即した算出式を導出して用いるものとなっており、より真値に近い拡散係数の値を得ることが可能となっている。
【0087】
さらに、前記関係式を利用して得た拡散係数Dm,jと溶媒中の汚染物の拡散係数Dfとを用いて定められる、拡散試験における溶媒の体積及び溶媒中の汚染物の拡散係数が有限であることに関する補正因子d(Dm,j,Df)を乗じて平均溶出度F(t)を補正することで、補正をした拡散係数Dm,j+1を算出しているため、溶媒の体積や溶媒中の拡散係数が有限であるという物理的制約を考慮に入れた、より真値に近い拡散係数の値を得ることが可能となる。
【0088】
特に、図7、図8に示しているフローチャートに準拠し、コンピュータを、拡散試験を行うことにより得られる、経過時間と、溶媒中の汚染物濃度の変化量との各々の測定値を格納する測定値格納手段、及び、前記測定値格納手段に格納している測定値を前記関係式に代入することで得られる拡散係数を算出する拡散係数算出手段として機能させるプログラムを作成することができる。該プログラムを、さらに、コンピュータを、前記関係式を利用して得た拡散係数Dm,jに、該拡散係数Dm,jと溶媒中の汚染物の拡散係数Dfとを用いて定められる、拡散試験における溶媒の体積及び溶媒中の汚染物の拡散係数が有限であることに関する補正因子d(Dm,j,Df)を乗じて平均溶出度F(t)を補正することで拡散係数Dm,j+1を算出する補正手段として機能させるものとして構成してもよい。
【0089】
加えて、上記の式(数20)より、円柱状供試体より経時的に溶出する供試体体積当たりの汚染物質量Cdif(t)を下式(数30)のように表すことができる。
【0090】
【数30】
【0091】
上式(数30)におけるFx(t)、Fy(t)、Fz(t)は、供試体中の拡散係数を決定することで導出できる。Fa(t)≦0.5(但し、a=x,y,z)を満たす場合、Fa(t)を式(数24)により近似することができる。一方で、Fa(t)>0.5となる場合には、式(数24)による近似は必ずしも適当ではない。Fa(t)は、厳密には下式(数31)で表される。
【0092】
【数31】
【0093】
上式(数31)において、n=0の項のみを加味すれば、下式(数32)を得る。
【0094】
【数32】
【0095】
上式(数32)を式(数30)に代入して、時刻tまでに供試体より溶媒中に溶出する供試体体積当たりの汚染物質量Cdif(t)=C0F(t)の近似式を得てもよい。即ち、式(数30)を基に関数式Cdif(t)=C0F(t)を導出するにあたり、Fa(t)〜√tの比例関係が成立すると見なすことができる期間(例えば、Fa(t)≦0.52を満足する期間)にあっては式(数24)を、Fa(t)〜√tの比例関係が成立すると見なすことができない期間(例えば、Fa(t)>0.52を満足する期間)にあっては式(数32)を、用いることとすればよい。因みに、Fa(t)≒0.52としたとき、式(数24)の値と式(数32)の値とが一致する。拡散係数の算定値を得ることで導かれる関数式Cdif(t)を用いれば、供試体より溶出する汚染物質量の予測を簡便に行うことが可能となる。しかも、CEN案における予測の式(数8)ではMdif(∞)=∞となってしまうが、上式(数30)ではCdif(∞)=C0となる。即ち、式(数8)を用いるよりも式(数30)を用いる方が、汚染物の溶出量に関して正しく予測できると言える。
【0096】
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成は上記実施形態には限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0097】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明によれば、より精確に拡散係数を算出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Availability試験及び拡散試験の概要を説明する表
【図2】拡散試験における時間区間の区切りを説明する表
【図3】CEN案法における薄板モデルを示す図
【図4】F(t)と√tとの相関を示す図
【図5】本発明における直方体モデルを示す図
【図6】α(Dm,j/Df)を示す図
【図7】本発明に係る拡散係数算出方法の手順を示すフローチャート
【図8】本発明に係る拡散係数算出方法の手順を示すフローチャート
【図9】コンピュータ若しくは拡散係数算出装置が具備するハードウェア資源の内容を示す図
【図10】コンピュータ若しくは拡散係数算出装置の機能ブロック図
【図11】本発明の一実施例に係る、拡散係数の算定値を示す図
【図12】補正因子dを用いて得た補正後の拡散係数の値を示す図
【符号の説明】
1…コンピュータ若しくは拡散係数算出装置
11…測定値格納部
12…拡散係数算出部
13…補正部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to quantitative evaluation of contaminant elution from a solidified body obtained by insolubilizing a contaminant using cement, a solidifying material, or the like.
[0002]
[Prior art]
As a countermeasure to be applied to the ground containing harmful pollutants, a method of insolubilizing the pollutants using cement or a solidified material is often used. This is because the soil and soil are fixed physically and chemically by hydrates formed by the reaction of cement and solidified material with soil water and clay minerals. It is intended to reduce or prevent the elution of contaminants outside the ground. Usually, the ground insolubilized with cement or a solidified material becomes a solidified body having a remarkably high strength compared to the original state. There is also a treatment method in which soil and sand containing contaminants or the contaminants themselves are insolubilized using cement or a solidifying material, and then embedded in the soil.
[0003]
In Japan, an evaluation method based on Ministry of the Environment Notification No. 46 (August 23, 1991) is used in Japan for safety related to soil contamination. When testing by the method stipulated in Ministry of the Environment Notification No. 46, the target soil is air-dried, classified to 2 mm or less, immersed in a solvent (pure water), and eluted in the solvent after 6 hours. Compare the concentration of the contaminated contaminants with the reference value (however, for cadmium and arsenic, the evaluation based on the content is also used). That is, if it is going to use said evaluation method about the solidified soil processed with cement, the solidified material, etc., the solidified soil will be grind | pulverized and sieved. In order to quantitatively evaluate the elution of contaminants from the solidified soil, it is necessary to test using a sample that has been solidified to suppress the elution of contaminants. It is hard to say that it is appropriate.
[0004]
Contaminants contained in the solidified body are eluted to the outside as time passes, and the dissolution rate depends on the diffusion coefficient in the solidified body. Therefore, in order to quantitatively predict the influence due to the elution of the contaminant, the maximum amount of the contaminant eluted from the solidified body and the diffusion coefficient of the contaminant in the solidified body are required. Of course, in the method based on the above-mentioned Ministry of the Environment Notification No. 46, only the value of the contaminant concentration eluted in the solvent after a predetermined time is obtained as a result, and the quantitative prediction of the dissolution of the contaminant from the solidified body is obtained. It is impossible to do. In the Netherlands, evaluation methods based on diffusion tests are used for the safety of contaminated materials contained in concrete. The European Commission is also considering the development of standards for the safety evaluation of concrete bodies containing contaminants, with reference to the Netherlands. The European Commission proposal (revised on December 4, 1996, hereinafter referred to as the CEN proposal) is described below.
[0005]
According to the CEN proposal, the Availability test for determining the maximum amount of contaminants to be eluted and the diffusion test for determining the diffusion coefficient in the solidified body are performed together. An outline of the availability test and the diffusion test is shown in FIG. In the Availability test, the amount of contaminants per dry mass of the solidified body to be tested is measured by immersing a sample pulverized to a powder size of 125 μm or less in two kinds of solvents of
[0006]
Then, the diffusion coefficient is calculated for each time interval. The contaminant concentration C f, i (g / cm 3 ) in the solvent at the end of the time interval i is substituted into the following equation (Equation 6), and the contaminant elution mass E dif, i (g / cm 2 ). In addition, it is the specimen surface area; A (cm < 2 >), solvent volume; Vf (cm < 3 >).
[0007]
[Formula 6]
[0008]
Subsequently, the diffusion coefficient De, i (cm 2 / s) for each time interval i is calculated based on the following equation (Expression 7). The accumulated time at the end of time interval i; t i (s).
[0009]
[Expression 7]
[0010]
From the above, the contaminant elution possible amount ρ · U bes per volume and the diffusion coefficient De , i can be obtained, and the amount of contaminants eluted from the solidified material over time can be predicted. In the CEN proposal, the amount of contaminant M dif (t) (g) eluted from the solidified material when time t has elapsed is obtained by the following equation (Equation 8). However, the effective diffusion coefficient De (cm 2 / s) is a geometric mean value of the diffusion coefficients De, i calculated for each time interval i.
[0011]
[Equation 8]
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the contaminant elution is predicted using the diffusion coefficient value in the solidified body calculated according to the CEN proposal and compared with the actual result, it can be seen that there is an error. As a result of the examination, it is considered that the calculated value of the diffusion coefficient according to the CEN plan is smaller than the true value, and it has become clear that this is an influential factor causing an error.
[0013]
In view of the above problems, the present invention seeks to provide a more accurate diffusion coefficient calculation method by analyzing the cause that the calculated value of the diffusion coefficient becomes smaller than the true value.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, in the present invention, the solidified specimen and the diffusion of contaminants in the specimen are as follows:
(A) Assuming that the shape of the specimen is a rectangular parallelepiped having a predetermined dimension. (B) Setting a predetermined initial contaminant concentration distribution for the contaminants in the specimen. (C) Contamination near the boundary between the specimen and the solvent. (D) The change with time in the concentration distribution of contaminants in the specimen is modeled according to Fick's law, and the elapsed time, the amount of change in the concentration of contaminants in the solvent, and the contamination in the solidified body. A relational expression with the diffusion coefficient of the object was derived, and the diffusion coefficient was calculated by substituting each measured value of the elapsed time in the diffusion test and the amount of change in the contaminant concentration into the relational expression.
[0015]
As will be described in detail later, the diffusion coefficient calculation formula (Expression 7) in the CEN proposal is derived on the assumption that the shape of the specimen is a thin plate as shown in FIG. However, the specimen used for the diffusion test is usually a rectangular parallelepiped shape or a cylindrical shape. In other words, substituting the value of the diffusion test result for the specimen having a non-thin plate shape into the calculation formula derived from the thin plate model has been one of the causes of errors in the calculated diffusion coefficient. The present invention has been made by paying attention to such unreasonableness for the first time. By modeling the specimen as a rectangular parallelepiped having a predetermined size and deriving a calculation formula, the calculation of the diffusion coefficient can be accurately performed. It is intended. Further, in the diffusion test based on the CEN proposal, the specimen is defined as a monolithic body having a minimum dimension of 4 cm or more (especially, a 10 cm square cube is recommended). Therefore, by providing an equation for calculating the diffusion coefficient based on a rectangular parallelepiped model, we propose an evaluation method that can replace the CEN proposal for medium- to long-term safety of solidified products obtained by insolubilizing contaminants. Is also connected.
[0016]
Further, the diffusion coefficient calculation formula (Equation 7) in the CEN proposal is derived on the assumption that the contaminant concentration on the surface of the specimen is always zero. However, strictly speaking, the contaminant concentration on the surface of the specimen can always be regarded as 0 only when the volume of the solvent and the diffusion coefficient in the solvent are both infinite. That is, the amount of contaminants eluted in the solvent during the diffusion test is smaller than the amount of contaminants eluted under ideal conditions where the contaminant concentration on the surface of the specimen can always be regarded as zero. Therefore, the calculated value of the diffusion coefficient calculated by substituting the measured value obtained as a result of the diffusion test into the calculation formula (Equation 7) is necessarily smaller than the true value. Therefore, in the present invention, the volume of the solvent in the diffusion test and the contamination in the solvent, which are determined by using the diffusion coefficient D m, j obtained by using the relational expression and the diffusion coefficient D f of the contaminant in the solvent. Correction is performed with a correction factor d (D m, j , D f ) relating to the fact that the diffusion coefficient of the object is finite, and a diffusion coefficient D m, j + 1 that is closer to the true value is calculated.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. First, the process of deriving the diffusion coefficient calculation formula (Formula 7) in the CEN plan will be described. The elution of contaminants from the solid specimen obtained by insolubilizing the contaminant is considered to be due to the difference between the contaminant concentration in the specimen and the contaminant concentration in the solvent. It is assumed that the amount of change in concentration is proportional to the concentration gradient, that is, the change with time in the concentration distribution of contaminants in the specimen follows Fick's law. In addition, regarding the contaminants in the specimen, the contaminant concentration C 0 is uniformly distributed in the specimen at time t = 0. Then, assuming that the contaminant concentration in the vicinity of the boundary between the specimen and the solvent is always 0, a boundary value problem relating to the elution of contaminants in the specimen to the outside is considered.
[0018]
In particular, the guidance of the calculation formula for the diffusion coefficient in the CEN proposal actually starts from a thin plate model as shown in FIG. When it is assumed that the solid specimen is a thin plate, most of the contaminants contained in the thin plate are eluted from the upper surface or the lower surface. That is, since the elution amount from the upper surface or the lower surface is superior to the elution amount from the side surface, it is possible to approximate the temporal change in the contaminant concentration distribution in the thin plate as a one-dimensional problem in the thickness direction. If the contaminant concentration on the upper surface or the lower surface is always 0, the contaminant concentration C S (z, t) in the thin plate is given by the following equation (Equation 9).
[0019]
[Equation 9]
[0020]
The thickness of the thin plate is 2H, and the depth from the upper and lower surfaces of the thin plate is z. Further, λ n = (2n + 1) π / 2, T = Dt / H 2 , D is a diffusion coefficient, and C S (z, 0) = C 0 . That is, as shown in FIG. 3, the contaminant concentration C S (z, t) in the thin plate is distributed symmetrically on the center plane of the thickness. When the above equation (Equation 9) is averaged with the spatial parameter z, the following equation (Equation 10) is obtained.
[0021]
[Expression 10]
[0022]
Therefore, the average elution degree F (t) defined by the following formula (Equation 11) is introduced.
[0023]
## EQU11 ##
[0024]
The average elution degree F (t) indicates what percentage of the initial amount of contaminants originally contained in the specimen when the specimen t was immersed in the solvent and time t had elapsed. F (0) = 0 and F (∞) = 1. C dif (t) represents the amount of contaminant per sample volume eluted in the solvent by time t, and C dif (t) = C 0 · F (t). The correlation between the average dissolution degree F (t) and the time coefficient T is shown in FIG. If the
[0025]
[Expression 12]
[0026]
When the above equation (Equation 12) is transformed into an equation for the diffusion coefficient D,
[0027]
[Formula 13]
[0028]
It becomes. From (Equation 12), it can be considered that C dif (t) is also proportional to √t. Within the range where the proportional relationship of C dif (t) to √t is established, the following equation (Equation 14) holds for the increment of C dif (t). Note that the contaminant elution mass per specimen volume from time t i-1 to time t i ; ΔC dif, i .
[0029]
[Expression 14]
[0030]
Substituting Equation (14) into Equation (13) yields the following Equation (15).
[0031]
[Expression 15]
[0032]
Between the elution mass E dif, i per specimen surface area from time t i-1 to time t i and the above ΔC dif, i , E dif, i = ΔC dif, i · V S The relationship / A is established. However, the specimen volume is V S and the specimen surface area is A. As already mentioned, it is assumed that the specimen is in the form of a thin plate, and the elution of contaminants occurs exclusively via the upper and lower surfaces of the thin plate, so that V S = B · L · 2H, A = 2B L = V S / H (that is, the side surface of the thin plate is ignored). From the above, the expression related to the diffusion coefficient D,
[0033]
[Expression 16]
[0034]
Can be obtained. Assuming that the initial contaminant concentration C 0 is the contaminant elution possible amount ρ · U bes per volume of the solidified body obtained as a result of the Availability test, Equation (16) agrees with Equation (7).
[0035]
In the diffusion test, the contaminant concentration in the solvent is measured. Since the amount of contaminants eluted from the specimen in each time interval i is equal to the amount of contaminants present in the solvent,
[0036]
[Expression 17]
[0037]
Is established. Equation (Equation 17) matches equation (Equation 6).
[0038]
Incidentally, from the equation (Equation 12), the amount of contaminant C dif (t) per specimen volume eluted by time t can be expressed as the following equation (Equation 18).
[0039]
[Formula 18]
[0040]
Therefore, the amount of contaminants eluted from the specimen by time t can be obtained using the following equation (Equation 19).
[0041]
[Equation 19]
[0042]
The C 0 and ρ · U bes, if the D and D e, equation (19) corresponds to the equation (8).
[0043]
In this way, the diffusion coefficient calculation formula (Formula 19) in the CEN proposal is derived. However, it seems that the calculated value of the diffusion coefficient obtained using this calculation formula tends to be slightly smaller than the true value of the diffusion coefficient. In the following, a method for calculating the diffusion coefficient more accurately than the CEN plan will be described.
[0044]
One of the problems that the CEN proposed method has is the model of the specimen assumed to derive the diffusion coefficient calculation formula (Equation 7). That is, the point that the specimen is made into a thin plate shape and the point that the contaminant elution from the side surface of the thin plate is ignored are not suitable for the specimen actually used in the diffusion test. Therefore, an attempt is made to derive a formula for calculating the diffusion coefficient, assuming that the model of the specimen is more realistic.
[0045]
The shape of the solid specimen is assumed to be a rectangular parallelepiped having dimensions of 2L x , 2L y , and 2L z as shown in FIG. For the contaminants in the specimen, a predetermined initial contaminant concentration distribution, in other words, an initial distribution of the contaminant amount per specimen volume is set in advance. In order to simplify the discussion, it is assumed here that the contaminant concentration C 0 is uniformly distributed in the specimen at time t = 0. The contaminant concentration in the vicinity of the boundary between the specimen and the solvent is always regarded as constant, and the change in the contaminant concentration distribution in the specimen follows the Fick's law. Considering the boundary value problem related to the elution of water, the relationship between the elapsed time in the diffusion coefficient and the amount of change in the contaminant concentration in the solvent and the diffusion coefficient of the contaminant in the solidified body is derived.
[0046]
Contaminants shall elute via the upper and lower surfaces, left and right side surfaces, and front and rear surfaces of the specimen. At this time, if the x-axis, y-axis, and z-axis are set so as to be perpendicular to the three planes intersecting at one point of the specimen, the change over time in the concentration distribution of contaminants in the specimen is expressed in the x-axis direction, y-axis It can be divided into a one-dimensional problem in each direction in the direction and the z-axis direction. Using the average dissolution degree F x (t) in the x-axis direction, the average dissolution degree F y (t) in the y- axis direction and the average dissolution degree F z (t) in the z-axis direction, the average dissolution degree F in the rectangular parallelepiped model (t) can be expressed by the following equation (Equation 20).
[0047]
[Expression 20]
[0048]
Here, it is assumed that the diffusion coefficient of contaminants in the specimen is isotropic. If the contaminant concentration in the vicinity of the surface of the specimen is always regarded as 0, the above discussion on the thin plate model can be brought in as it is for F x (t), F y (t) and F z (t). That is, assuming that the contaminant concentration C 0 is uniformly distributed in the specimen at time t = 0, the contaminant concentration distribution in the specimen after the lapse of the required time is the center of the specimen. A plane parallel to the x-axis, a plane passing through the center of the specimen and parallel to the y-axis, and a plane passing through the center of the specimen and parallel to the z-axis are symmetric. If time coefficients T x , T y , T z are introduced for each of the x-axis direction, y-axis direction, and z-axis direction, F x (t), F y (t), and F z (t) Assuming proportional to √t,
[0049]
[Expression 21]
[0050]
Can be approximated. T x (t) = D m t / L x 2 , T y (t) = D m t / L y 2 , T z (t) = D m t / L z 2 , D m are diffusion coefficients. is there.
[0051]
However, the approximation of the above equation (Equation 21) is valid when the sizes of F x (t), F y (t), and F z (t) are up to about 0.5, respectively. Of the dimensions 2L x , 2L y , 2L z of the rectangular parallelepiped, if 2L x is the smallest, max [F x (t), F y (t), F z (t)] ≦ 0.51 is satisfied. The approximate expression (Equation 21) in this case can be expressed as a polynomial of the average dissolution degree F x in the x-axis direction.
[0052]
[Expression 22]
[0053]
The average dissolution F (t) relating to the entire specimen can be calculated by substituting the measured value obtained by the diffusion test into the following equation (Equation 23). It should be noted that the average dissolution rate at the end of time interval i in the diffusion test; F (t i ), the integrated time at the end of time interval i; t i , the concentration of contaminants in the solvent at the end of time interval i; C f, i , initial contaminant concentration in the specimen; C 0 , solvent volume; V f , specimen volume; V S.
[0054]
[Expression 23]
[0055]
Since F (t i ) can be obtained from the result of the diffusion test, F x (t i ) can be obtained by solving equation (Equation 22). Furthermore, the relationship of the following equation (Equation 24) is approximately established between the time coefficient T a (where a = x, y, z) and F a (t).
[0056]
[Expression 24]
[0057]
Accordingly, the diffusion coefficient D m can be obtained by substituting t and F x (t) into the above equation (Equation 24). In particular, when the shape of the specimen can be regarded as a cube, since F x (t) = F y (t) = F z (t) holds, F x (t) is expressed by the following equation: (Expression 25).
[0058]
[Expression 25]
[0059]
Therefore, the diffusion coefficient D m can be calculated for the cubic specimen by the following equation (Equation 26).
[0060]
[Equation 26]
[0061]
From the above, the relational expressions (Equation 22), (Equation 23), (Equation 24) between the elapsed time t i and the change amount C f, i of the contaminant concentration in the solvent and the contaminant diffusion coefficient D m in the solidified body. ) Could be derived. If the measured values t i and C f, i in the diffusion test are substituted into these relational expressions (Equation 22), (Equation 23), and (Equation 24), the diffusion coefficient D m can be calculated. Incidentally, the initial contaminant concentration C 0 means the amount of contaminant per sample volume that elutes by time t = ∞ from the specimen in service. In other words, it means the maximum mass per sample volume of contaminants that can elute from the sample into the solvent. Of course, the initial pollutant amount is obtained by multiplying C 0 by the specimen volume V S. As the initial contaminant concentration C 0 in the specimen, for example, the value of the contaminant elution possible amount ρ · U bes per volume of the solidified body obtained as a result of the above-described availability test can be used. However, it does not prevent the initial contaminant concentration C 0 from being determined by a method other than the Availability test.
[0062]
As described above, the diffusion test is performed in a plurality of time intervals. When the diffusion test is divided into five time intervals, five measurements are performed, and five F (t i ) values are obtained from the measurement results. That is, five diffusion coefficients Dm are calculated. Therefore, these can be geometrically averaged to obtain the value of the diffusion coefficient of the solidified product. At this time, it is preferable that only the diffusion coefficient D m related to the time interval i in which F a (t i ) and √t i are approximately proportional is geometrically averaged to obtain the value of the diffusion coefficient of the solidified body. For example, only the diffusion coefficient D m satisfying the condition of F a (t i ) <0.5 is geometrically averaged, and the value of the diffusion coefficient D m not satisfying the condition of F a (t i ) <0.5 is It is preferable not to employ. This is because the equations (Equation 22) and (Equation 24) are derived using the proportional relationship of F a (t) to √t.
[0063]
Another problem of the diffusion coefficient calculation method according to the CEN proposal is that the contaminant concentration on the specimen surface is always assumed to be 0 in the process of deriving the diffusion coefficient calculation formula (Equation 7). it can. Strictly speaking, the contaminant concentration on the surface of the specimen can always be regarded as 0 only when the volume of the solvent and the diffusion coefficient in the solvent are both infinite. When performing a diffusion test according to the CEN proposal, the volume V f of the solvent is set to 4 to 6 times the volume V S of the specimen. The diffusion coefficient of contaminants in the solvent is usually about 10 −5 cm 2 / s. That is, the amount of contaminants eluted in the solvent during the diffusion test is smaller than the amount of contaminants eluted under ideal conditions where the contaminant concentration on the surface of the specimen can always be regarded as zero. Therefore, the calculated value of the diffusion coefficient calculated by substituting the measured value obtained as a result of the diffusion test into the calculation formula (Equation 7) is necessarily smaller than the true value. This is also true for the diffusion coefficient D m calculated by the calculation method according to the present invention. This is because the contaminant concentration in the vicinity of the boundary between the specimen and the solvent is always assumed to be 0 even in the derivation process of Equation (Equation 22) and the like.
[0064]
Therefore, it is considered that the diffusion coefficient Dm is corrected to be closer to the true value. As noted above, the physical constraints that exist for the solvent affect the amount of contaminants that elute into the solvent during the diffusion test. That is, the average elution degree F (t) is affected. Therefore, it is attempted to correct F (t) and thus the calculated value of the diffusion coefficient using a correction factor relating to the finite diffusion coefficient of the solvent in the diffusion test and the contamination in the solvent.
[0065]
Hereinafter, the diffusion coefficient is expressed as D m, j, and the diffusion coefficient calculated by correcting the average dissolution degree F (t) once is set as D m, j + 1 . However, the diffusion coefficient directly calculated (not corrected) from the calculation formulas (Equation 22) and (Equation 24) is D m, 1 (ie, subscript j = 1). When the solvent volume V f and the specimen volume V S are set to predetermined values, the correction factors for correcting the average dissolution degree F (t) are the diffusion coefficient D m, j in the specimen and the contamination in the solvent. using the diffusion coefficient D f of the object is expected can be determined approximately. In this embodiment, in order to determine the correction factor d (D m, j , D f ), a result obtained by analyzing the change over time in the contaminant concentration distribution in the specimen using the finite element method is used.
[0066]
The solid specimen is set to a predetermined size, and the ratio of the solvent volume V f to the specimen volume V S is set as a constant. Further, it is assumed that the diffusion coefficient D f of the contaminant in the solvent is a predetermined value. Under such preconditions, the average elution degree G taking into account the physical constraints regarding the solvent is calculated by analyzing the temporal change of the contaminant concentration distribution in the specimen using the finite element method. On the other hand, when the solvent volume V f is infinite for specimens having the same dimensions, that is, when the contaminant concentration on the boundary surface between the specimen and the solvent is always 0, the average elution degree F is expressed by the formula (several 22). Then, the ratio G / F = α of the average elution degree G considering the case where contaminants diffuse into a finite volume of solvent to the average elution degree F when contaminants diffuse into an infinite volume of solvent is set. FIG. 6 shows a plot of the correlation between α and D m, j / D f when α is calculated by changing the diffusion coefficient of contaminants in the specimen to various values. When an approximate curve (approximate straight line in the illustrated example because FIG. 6 is a semilogarithmic graph) is applied to plot points on the D m, j / D f -α plane shown in FIG. 6, α (D m, j / D Get an approximate expression of f ).
[0067]
If this α (D m, j / D f ) is used, the average elution degree F (t) can be corrected. As apparent from T x = D m t / L x 2, the right side of the equation (Equation 22) is a function for the diffusion coefficient D m, j , and if this is A (D m, j ), it is corrected once. The following equation (Equation 27) holds for the subsequent diffusion coefficient D m, j + 1 .
[0068]
[Expression 27]
[0069]
That is, the correction factor d (D m, j , D f ) is the reciprocal of α (D m, j / D f ). Based on the above equation (Equation 27), the corrected diffusion coefficient D m, j + 1 can be calculated. Furthermore, the subscript j in the above equation (Equation 27) can be sequentially increased to correct the diffusion coefficient D m, j a plurality of times.
[0070]
Incidentally, in the example shown in FIG. 6, the specimen of the solidified body has a cubic shape with a side of 10 cm, the solvent volume V f is five times the specimen volume V S , and the diffusion coefficient D f of the contaminant in the solvent. Assuming = 10 −5 cm 2 / s, α is calculated. The equation α (D m, j / D f ) of the approximate curve applied to the plot points on the D m, j / D f −α plane shown in FIG.
[0071]
[Expression 28]
[0072]
It is expressed. N 1 and N 2 are constants. In this example, N 1 ≈0.74 and N 2 ≈0.12. Of course, α (D m, j / D f ) can be determined by the same method as described above even when the shape, dimensions, and other conditions of the specimen are different.
[0073]
In addition, when the shape of the specimen can be regarded as a cube, since the calculation formula (Equation 26) of the diffusion coefficient D m, j is satisfied, the diffusion corrected once using the correction factor d = 1 / α. The coefficient D m, j + 1 can be expressed by the following equation (Equation 29).
[0074]
[Expression 29]
[0075]
In addition, it is also preferable that correction is performed a plurality of times until a predetermined condition is satisfied so that the diffusion coefficient D m, j is made closer to the true value. As the predetermined condition, for example, when α ≧ 1, | α (D m, j + 1 / D f ) −α (D m, j / D f ) | is a preset value (for example, 0 .001) or when | Dm, j + 1− Dm, j | is smaller than a predetermined value. When the diffusion coefficient calculation procedure described above is integrated, the flowcharts shown in FIGS. 7 and 8 are obtained.
[0076]
Incidentally, in accordance with the flowcharts shown in FIGS. 7 and 8, the
[0077]
The
[0078]
The measured
[0079]
The diffusion
[0080]
Furthermore, it is desirable that the computer or the diffusion
[0081]
The operation of the computer or the diffusion
[0082]
After calculating the diffusion coefficient D m for all the time intervals i, only D m related to the time interval i satisfying F x (t i ) / α j <0.5 is selected and geometrically averaged (step S7). In order to obtain a more accurate calculation value of the diffusion coefficient, the diffusion coefficient is calculated using measured values t i and C f, i within a period in which F x (t i ) and √t i are approximately proportional. It is because it is preferable to perform. Α j , which controls the correction factor d, corrects the average dissolution F in view of the fact that the concentration of contaminants in the vicinity of the boundary between the specimen and the solvent is greater than 0, and usually α j <1 (accordingly, , F (t i ) <F (t i ) / α j ). A value obtained as a result of geometric averaging is set as D m, j .
[0083]
Using the obtained D m, j , α j + 1 = α (D m, j + 1 / D f ) is calculated based on the equation (Equation 28) (step S8). When the predetermined condition is satisfied, for example, when α j + 1 ≧ 1 (step S9), | α j + 1 −α j | becomes smaller than a preset value (for example, 0.001). (Step S10), D m, j is set as the calculated value of the diffusion coefficient of the contaminants in the solidified body (step S12), and the process is terminated. If the predetermined condition is not satisfied, the process returns to step S3, and D m, j + 1 is calculated (step S11).
[0084]
Hereinafter, as an example, a diffusion test is virtually performed on a 10 cm-square cubic specimen, and a measurement value obtained as a result is used to calculate a diffusion coefficient in the CEN proposal and a diffusion coefficient calculation method according to the present invention. Calculate the diffusion coefficient and compare the two. As a precondition, the solvent volume V f is set to 5 times the specimen volume V S , and the diffusion coefficient in the solvent is D f = 10 −5 cm 2 / s. Assuming two types of specimens with a diffusion coefficient D S of 10 −7 cm 2 / s and 10 −6 cm 2 / s, a finite element method is used for the diffusion of contaminants eluted from the specimen into the solvent. By performing an analysis using this, t i and F (t i ) obtained as a result of the diffusion test are virtually calculated. Using these values t i and F (t i ), the calculation of the diffusion coefficient conforming to the CEN plan and the calculation of the diffusion coefficient using the method according to the present invention are performed. FIG. 11 shows the calculated ratios of diffusion coefficients D e (according to the CEN proposal) and D m (according to the present invention) and D S. The column of “geometric average” in FIG. 11 is a value obtained by geometrically averaging the diffusion coefficients calculated for each time interval. Incidentally, in this example, in the elution time interval i = 1 to i = 5, the average elution degree F x (t i ) ≦ 0.5 in the minimum dimension direction (x direction) of the specimen is satisfied. In both cases of the set values D S = 10 −7 cm 2 / s and D S = 10 −6 cm 2 / s, the diffusion coefficient D e according to the CEN proposal is smaller than the diffusion coefficient D m according to the present invention, and D S In the case of = 10 −6 cm 2 / s, the calculated value of the diffusion coefficient according to the CEN proposal method is about half of the true value. The value of the diffusion coefficient obtained by using the calculation method according to the present invention is closer to the true value, and the error is about 4% particularly in the case of D S = 10 −7 cm 2 / s.
[0085]
Furthermore, the diffusion coefficient D m which method was calculated using the present invention, a j, correction factor d as shown in equation (27) (D m, j, D f) the diffusion coefficient was corrected by using the D m, j +1 is shown in FIG. In particular, in the case of D S = 10 −7 cm 2 / s, a true value is almost obtained as a result of executing the correction three times. Even in the case of D S = 10 −6 cm 2 / s, the error from the true value is about 8%, indicating that a sufficiently accurate diffusion coefficient can be obtained by correction.
[0086]
According to the present embodiment, the diffusion of measuring the elapsed time and the amount of change in the concentration of contaminants in the solvent by immersing the solidified specimen obtained by insolubilizing the contaminants in the solvent and allowing the required time to elapse. Conducted the test,
The conditions listed below for the specimen and the diffusion of contaminants in the specimen;
(A) Assuming that the shape of the specimen is a cube having a predetermined dimension (b) Setting a predetermined initial contaminant concentration distribution for the contaminants in the specimen (c) Contamination near the boundary between the specimen and the solvent (D) Changes in the concentration distribution of contaminants in the specimen over time are derived by modeling according to Fick's law. The diffusion coefficient is calculated by substituting each measured value of the elapsed time in the diffusion test and the amount of change in the contaminant concentration into the relational expression with the diffusion coefficient of the contaminant in the solidified body. Accordingly, a calculation formula adapted to the actual shape of the specimen is derived and used, and a diffusion coefficient value closer to the true value can be obtained.
[0087]
Furthermore, the volume of the solvent in the diffusion test and the diffusion coefficient of the contaminant in the solvent are determined using the diffusion coefficient D m, j obtained by using the relational expression and the diffusion coefficient D f of the contaminant in the solvent. The corrected diffusion coefficient D m, j + 1 is calculated by correcting the average dissolution degree F (t) by multiplying by a correction factor d (D m, j , D f ) relating to the fact that is finite. Therefore, it is possible to obtain a diffusion coefficient value closer to the true value in consideration of the physical restriction that the volume of the solvent and the diffusion coefficient in the solvent are finite.
[0088]
In particular, according to the flowcharts shown in FIG. 7 and FIG. 8, the computer stores each measured value of the elapsed time and the amount of change in the contaminant concentration in the solvent obtained by performing a diffusion test. A program that functions as a measurement value storage unit and a diffusion coefficient calculation unit that calculates a diffusion coefficient obtained by substituting the measurement value stored in the measurement value storage unit into the relational expression can be created. The program is further determined by using the diffusion coefficient D m, j and the diffusion coefficient D f of the contaminant in the solvent as the diffusion coefficient D m, j obtained by using the relational expression. Diffusion by correcting the average dissolution F (t) by multiplying by the correction factor d (D m, j , D f ) regarding the finite diffusion coefficient of the solvent volume and the contaminants in the solvent in the diffusion test It may be configured to function as a correction unit that calculates the coefficient D m, j + 1 .
[0089]
In addition, from the above equation (Equation 20), the amount of contaminant C dif (t) per specimen volume eluted from the cylindrical specimen with time can be expressed as the following equation (Equation 30).
[0090]
[30]
[0091]
F x (t), F y (t), and F z (t) in the above equation (Equation 30) can be derived by determining the diffusion coefficient in the specimen. When F a (t) ≦ 0.5 (where a = x, y, z) is satisfied, F a (t) can be approximated by the equation (Equation 24). On the other hand, when F a (t)> 0.5, approximation by the equation (Equation 24) is not necessarily appropriate. Strictly speaking, F a (t) is expressed by the following equation (Equation 31).
[0092]
[31]
[0093]
In the above equation (Equation 31), if only the term of n = 0 is considered, the following equation (Equation 32) is obtained.
[0094]
[Expression 32]
[0095]
Substituting the above equation (Equation 32) into the equation (Equation 30), the amount of contaminant C dif (t) = C 0 F (t) per volume of the specimen eluted from the specimen into the solvent by time t An approximate expression may be obtained. That is, in deriving the functional expression C dif (t) = C 0 F (t) based on the expression (Equation 30), a period during which the proportional relationship of F a (t) to √t can be considered to hold (for example, , F a (t) ≦ 0.52), the equation (Equation 24) can be expressed as a period during which the proportional relationship of F a (t) to √t cannot be established (for example, F a If (t)> 0.52), the equation (Equation 32) may be used. Incidentally, when F a (t) ≈0.52, the value of the equation (Equation 24) matches the value of the equation (Equation 32). If the functional expression C dif (t) derived by obtaining the calculated value of the diffusion coefficient is used, it is possible to easily predict the amount of contaminants eluted from the specimen. Moreover, although M dif (∞) = ∞ in the prediction formula (Equation 8) in the CEN plan, C dif (∞) = C 0 in the above equation (Equation 30). That is, it can be said that the use of the equation (Equation 30) can correctly predict the amount of contaminants eluted rather than the equation (Equation 8).
[0096]
The present invention is not limited to the embodiment described in detail above. The specific configuration of each part is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made without departing from the spirit of the present invention.
[0097]
【The invention's effect】
According to the present invention described in detail above, the diffusion coefficient can be calculated more accurately.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a table for explaining the outline of the availability test and diffusion test. FIG. 2 is a table for explaining a time interval in the diffusion test. FIG. 3 is a view showing a thin plate model in the CEN proposal. ) And √t FIG. 5 is a diagram showing a rectangular parallelepiped model in the present invention. FIG. 6 is a diagram showing α (D m, j / D f ). FIG. 7 is a diffusion coefficient calculation according to the present invention. 8 is a flowchart showing the procedure of the method. FIG. 8 is a flowchart showing the procedure of the diffusion coefficient calculation method according to the present invention. FIG. 9 is a diagram showing the contents of hardware resources included in the computer or the diffusion coefficient calculation apparatus. Fig. 11 is a functional block diagram of a diffusion coefficient calculation device. Fig. 11 is a diagram showing calculated diffusion coefficients according to an embodiment of the present invention. Fig. 12 is a corrected diffusion coefficient value obtained using a correction factor d. Figure Akira]
DESCRIPTION OF
Claims (10)
前記固化体の供試体を溶媒に浸し所要の時間を経過させ、経過時間と、溶媒中の汚染物濃度の変化量とを測定する拡散試験を行い、
供試体及び該供試体中の汚染物の拡散を以下に掲げる条件;
(a)供試体の形状を、所定の寸法を有する直方体と仮定
(b)供試体中の汚染物について、所定の初期汚染物濃度分布を設定
(c)供試体と溶媒との境界近傍における汚染物濃度は常に一定であると見なす
(d)供試体中の汚染物濃度分布の経時変化はFickの法則に従う
でモデル化することにより導かれる、経過時間並びに溶媒中の汚染物濃度の変化量と固化体中の汚染物の拡散係数との関係式に、拡散試験における経過時間と汚染物濃度の変化量との各々の測定値を代入して拡散係数を算出する拡散係数算出方法。A method for calculating a diffusion coefficient used for analyzing the amount of contaminants eluted from a solidified product obtained by insolubilizing contaminants,
Soaking the specimen of the solidified body in a solvent, allowing the required time to elapse, and performing a diffusion test to measure the elapsed time and the amount of change in contaminant concentration in the solvent
The conditions listed below for the specimen and the diffusion of contaminants in the specimen;
(A) Assuming that the shape of the specimen is a rectangular parallelepiped having a predetermined dimension. (B) Setting a predetermined initial contaminant concentration distribution for the contaminants in the specimen. (C) Contamination near the boundary between the specimen and the solvent. (D) Changes in the concentration distribution of contaminants in the specimen over time are derived by modeling according to Fick's law. A diffusion coefficient calculation method for calculating a diffusion coefficient by substituting each measured value of an elapsed time in a diffusion test and a change amount of the contaminant concentration into a relational expression with a diffusion coefficient of the contaminant in the solidified body.
拡散試験を行うことにより得られる、経過時間と、溶媒中の汚染物濃度の変化量との各々の測定値を格納する測定値格納手段、及び、
前記測定値格納手段に格納している測定値を前記関係式に代入することで得られる拡散係数を算出する拡散係数算出手段として機能させるプログラム。It is used for carrying out the diffusion coefficient calculation method according to claim 1, 2, 3, 4, 5 or 6, comprising a computer,
A measured value storage means for storing measured values of the elapsed time and the amount of change in the concentration of contaminants in the solvent, obtained by performing a diffusion test; and
A program that functions as a diffusion coefficient calculation unit that calculates a diffusion coefficient obtained by substituting a measurement value stored in the measurement value storage unit into the relational expression.
拡散試験を行うことにより得られる、経過時間と、溶媒中の汚染物濃度の変化量との各々の測定値を格納する測定値格納部と、
前記測定値格納部に格納している測定値を前記関係式に代入した結果を算出する拡散係数算出部とを具備する拡散係数算出装置。It is used for carrying out the diffusion coefficient calculation method according to claim 1, 2, 3, 4, 5 or 6,
A measured value storage unit for storing measured values of the elapsed time obtained by performing the diffusion test and the amount of change in the concentration of contaminants in the solvent;
A diffusion coefficient calculation apparatus comprising: a diffusion coefficient calculation unit that calculates a result of substituting measurement values stored in the measurement value storage unit into the relational expression.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002207151A JP3917030B2 (en) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002207151A JP3917030B2 (en) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004053271A JP2004053271A (en) | 2004-02-19 |
JP3917030B2 true JP3917030B2 (en) | 2007-05-23 |
Family
ID=31931689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002207151A Expired - Fee Related JP3917030B2 (en) | 2002-07-16 | 2002-07-16 | Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3917030B2 (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009042208A (en) * | 2007-07-17 | 2009-02-26 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | Method for computing diffusion factor on pollutant melt out from solidified object |
CN104237075A (en) * | 2013-06-13 | 2014-12-24 | 中国石油天然气集团公司 | Method for evaluating diffusion and permeation properties of dissolved carbon dioxide in anticorrosion coating |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109443995B (en) * | 2018-11-29 | 2021-09-03 | 朗缪环保科技(天津)有限公司 | Method for measuring diffusion coefficient and predicting adsorption capacity of porous material |
-
2002
- 2002-07-16 JP JP2002207151A patent/JP3917030B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009042208A (en) * | 2007-07-17 | 2009-02-26 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | Method for computing diffusion factor on pollutant melt out from solidified object |
CN104237075A (en) * | 2013-06-13 | 2014-12-24 | 中国石油天然气集团公司 | Method for evaluating diffusion and permeation properties of dissolved carbon dioxide in anticorrosion coating |
CN104237075B (en) * | 2013-06-13 | 2016-08-31 | 中国石油天然气集团公司 | Evaluate solubilised state carbon dioxide to spread in corrosion-inhibiting coating and the method for permeance property |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004053271A (en) | 2004-02-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Brown | Bias in image analysis and its solution: unbiased stereology | |
Halmer et al. | Fast exponential fitting algorithm for real-time instrumental use | |
Baroghel-Bouny et al. | AgNO 3 spray tests: advantages, weaknesses, and various applications to quantify chloride ingress into concrete. Part 2: Non-steady-state migration tests and chloride diffusion coefficients | |
Zhao et al. | Study on failure characteristic of rock‐like materials with an open‐hole under uniaxial compression | |
US20090150088A1 (en) | Method of analyzing behavior of pollutants through prediction of transverse dispersion coefficient using basic hydraulic data in stream | |
De Mast et al. | Gauge R&R studies for destructive measurements | |
Chen et al. | A combined inverse finite element–elastoplastic modelling method to simulate the size-effect in nanoindentation and characterise materials from the nano to micro-scale | |
Bolzon et al. | Mechanical Characterisation of Metals by Indentation Tests: An Experimental Verification Study for On‐site Applications | |
JP3917030B2 (en) | Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material | |
JP3878079B2 (en) | Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material | |
CN109145426B (en) | Method and device for predicting influence of sample geometry and loading mode on fatigue life | |
Spragg | Development of performance related specifications that include formation factor | |
CN103575618A (en) | Measuring method for quantification of central looseness of casting blank | |
JP3878078B2 (en) | Diffusion test method for contaminants eluted from solidified material | |
JP2000258306A (en) | Evaluation technique for creep life by maximum void grain boundary occupation rate method | |
JPH06331630A (en) | Method for judging calibration result and method for dealing with calibration result | |
CN110333219B (en) | Decoupling detection method and device for stress component | |
JP2004053270A (en) | Method for determining initial concentration of contaminant related to contaminant contained in solidified body | |
Hay | Measuring substrate-independent modulus of dielectric films by instrumented indentation | |
JPH1130566A (en) | Vibration-characteristic analyzer | |
JP5098626B2 (en) | Calculation method of diffusion coefficient related to contaminants eluted from solidified material | |
CN111366281A (en) | Method for detecting accuracy of residual stress by XRD (X-ray diffraction) method and calculating shear stress | |
Chaix et al. | Quality, Uncertainties and Variabilities | |
JP2927654B2 (en) | Method and apparatus for correcting bias in X-ray fluorescence analysis | |
Costa et al. | Determination of the compliance of an instrumented indentation testing machine |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061031 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070206 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070207 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |