JP3898612B2 - プラズマ処理装置及び処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラズマ処理装置及び方法に係り、特に高精細度の加工を施すことのできるプラズマ処理装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマを用いてエッチング処理を行う場合、処理ガスを電離して活性化効率を上げることで処理の高速化を図り、また被処理材に高周波電力を供給してイオンを垂直に入射させることにより、エッチング形状に異方性を付与して高精度エッチング処理を行っている。このような処理を行うプラズマ処理装置としては、例えば特許文献1記載のように、真空容器外周部に空心コイルを設け、マイクロ波、UHF波、VHF波等の電磁波を伝送路より処理室に導入し、電子サイクロトロン共鳴現象を用いてプラズマを形成し、さらに、試料台(基板電極)に接続した高周波電源によりプラズマ中のイオンの被処理材への入射エネルギーを制御するようにした装置が知られている。ディープトレンチ(またはホール)、HARC(High Aspect Ratio Contact)等の高アスペクト比エッチング加工は、これらの装置を用いプロセスガスの種類、圧力、流量、およびプラズマ生成用電磁波発生電源の出力、イオンエネルギー制御用高周波電源の出力、ウエハ載置用電極の温度、磁場プロファイル等のプロセス条件を最適化することによりおこなわれている。
【0003】
また、被処理材を試料台に固定する方法としては、例えば特許文献2記載のように、高周波電力が印加され水冷された試料台上に誘電膜を介して被処理材を載置し、試料台に直流電圧を印加して静電吸着力生じさせ、被処理材を試料台に吸着させる装置が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平07−235394号公報
【0005】
【特許文献2】
特公昭56−53853号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のプラズマ処理装置では、試料台(基板電極)に正弦波の高周波電圧が印加されているため、被処理材である試料に入射するイオンのエネルギーは、被処理材に供給する高周波電力により発生するセルフバイアス電圧によって決定されていた。この場合、試料に入射するイオンのイオンエネルギー分布は低エネルギー側と高エネルギー側にピークを持つサドルピーク型にほぼ固定される。このためイオンエネルギー分布の幅は、プラズマ密度および印加する高周波電圧に関係するイオンシースの厚さと高周波電源の周波数に依存する。
【0007】
一方、半導体デバイスプロセスでは、素子分離、キャパシタ形成、配線接続等のため、ディープトレンチ(またはホール)、HARC等の高アスペクト比加工が要求されている。高アスペクト比加工では、(1)ラジカル、反応生成物の置換不足、(2)チャージングによるイオンエネルギー、イオン量減少、等により、アスペクト比が増加するほどエッチレートが低下する問題(マイクロローディング)がある。このため所望のエッチング深さの加工を実現するには、マスク選択比の向上が重要である。
【0008】
また近年、生産性向上の観点から被処理材であるシリコンウエハの外径がφ200mmからφ300mmへと大口径化している。このため、高周波電圧が印加されるウエハ載置用電極の面積Swと処理室のアース面積Sgの比Sw/Sgが大きくなる。このため、セルフバイアス電圧の絶対値が小さくなり、プラズマ電位が増加する。処理室のアース近傍には、プラズマ電位に応じてイオンシースが形成されるため、プラズマ電位が増加するとイオンシース中で加速された高エネルギーイオンにより処理室側壁(実効アース部)がスパッタされ、金属汚染の増加等の問題が生じる。また処理室下部へのプラズマ拡散が増加するため、異物の発生が増加し、歩留まりが低下するという問題が生じる。さらにプラズマ電位の増加はチャージングダメージの増加を引き起こしている。
【0009】
本発明は、これらの問題点に鑑みてなされたもので、高精度な加工を実現することのできるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を採用した。
【0011】
真空処理室、該真空処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置、前記真空処理室内に配置され基板を載置する基板電極、該基板電極に基板バイアス電圧を供給する基板バイアス電源、前記真空処理室内にプラズマを生成するプラズマ生成手段、及び前記基板電極の表面を被覆する誘電体膜を備え、コンデンサとして機能する前記誘電体膜を介して基板バイアスを前記基板に供給してプラズマ処理を施すプラズマ処理装置であって、前記基板バイアス電源から出力された正弦波の高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方を任意のDC電圧の正側あるいは負側で除去し時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように電圧波形操作を行うためのダイオード部と、該得られた電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方の平坦な電圧波形部分が時間とともに電圧の絶対値が増加する傾きを生じ、かつ該傾き部の傾斜を調節するためにDC電圧を制御できる直流電源部から構成されるクリップ回路を有し、前記基板に発生する高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方について任意のDC電圧の正側あるいは負側で時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように制御する。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施例1]
以下、本発明の第1の実施例を図1から図8を用いて説明する。 図1は、本発明を適用するプラズマ処理装置の一実施例であるエッチング装置の縦断面図である。上部が開放された真空容器101の上部に真空容器101内にエッチングガスを導入するためのシャワープレート102(例えば石英製)、誘電体窓103(例えば石英製)を設置し密封することにより処理室104を形成する。シャワープレート102はエッチングガスを流すための多孔構造となっておりガス供給装置105に接続されている。また真空容器101には真空排気口106を介し真空排気装置(図示省略)が接続されている。誘電体窓103上部には処理室104と略同径に構成された円筒壁107が処理室104と電気的に接続されて設けられ、円筒壁107の上部開口部には中央に円形の開口部を有する天板108が円筒壁107と電気的に接続されて設けられ、誘電体窓103と円筒壁107と天板108とで囲まれた円筒空洞部109が設けられている。
【0013】
円筒空洞部109は円矩形変換導波管110を介して矩形導波管111、電磁波発生用電源112(例えばマグネトロン)と接続されている。電磁波発生用電源112(例えばマグネトロン)から発振された電磁波(例えば、マイクロ波)は、矩形導波管内111を伝播した後、円矩形変換導波管110を介して円筒空洞部109に導入される。
【0014】
処理室104の外周部には、処理室104内に磁場を形成する磁場発生コイル113が設けてある。また、被処理材114を載置可能な基板電極115は真空容器101下部に設置され、整合器116を介して基板バイアス電源117(例えば周波数400kHz)に接続されている。基板電極115の上面は誘電体膜で覆われており、基板電極115に接続された静電チャック電源118から直流電圧を印加することによって誘電体膜上に設置された被処理材114は静電吸着されている。
【0015】
図2に整合器116及び静電チャック電源118の回路構成例を示す。インダクタ(L1、L2)およびコンデンサ(C1)で構成される整合部200よりも負荷側のアクティブライン203とグランド線204との間にダイオード(D1、D2)と直流電源部(Vb1、Vb2)とを直列に接続したクリップ回路(基板バイアス電源117の高周波電圧を平坦化する高周波電圧波形制御回路とすることができる)201とインダクタ(L3)と直流電源(Vb3)とを直列に接続した静電吸着回路を接続する。このとき、クリップ回路と静電吸着回路とを接続するアクティブラインにはコンデンサ(C2)を挿入する。クリップ回路201におけるダイオード(D1)は高周波電圧の正電圧側をカットし、直流電源部(Vb1)によって正電位を与えるようにして、直流電源(Vb1)の設定値によりダイオード(D1)の動作電圧を設定する。ダイオード(D2)は高周波電圧の負側をカットし、直流電源部(Vb2)によって負電位を与えるようにして、直流電源部(Vb2)の設定値によりダイオード(D2)の動作電圧を設定する。
【0016】
また直流電源(Vb1、Vb2)の電圧を時間変化させることで、クリップした高周波電圧波形の平坦部の傾きを任意に調整することができる。また直流電源(Vb1、Vb2)の出力部にあるコンデンサの容量を変化させることでも、高周波電圧波形の平坦部の傾きを調整することができる。特にコンデンサの容量を小さくすると、平坦部の電圧の絶対値が時間とともにより大きく増加するように調整することができる。この回路構成により正電圧側および負電圧側の電圧波形を任意の値にクリップ(平坦化または切取り)することが可能となり、かつそのクリップ部(平坦部)の傾きを調整することが可能となる。
【0017】
また、基板電極115には直流電源(Vb3)より直流電圧が印加され、プラズマ処理によって生ずるセルフバイアス電圧とこの直流電圧とにより、被処理材114は基板電極115に静電吸着されて保持される。このとき、クリップ回路201と静電吸着回路203をDCレベルで遮断するコンデンサ(C2)によって、ダイオード(D1、D2)の動作電圧は安定しかつ直流電源(Vb3)の電流容量を小さくすることができる。コンデンサ(C2)が無い場合、ダイオ-ド(D1、D2)を介して直流電源部(Vb1、Vb2)を通過する電流に対して直流電源(Vb3)の内部抵抗により電圧降下が発生するためダイオード(D1、D2)の動作電圧が変動する。またダイオード(D1、D2)の動作電圧を安定させるため直流電源(Vb3)の電流容量を大容量化しなければならない。つまりコンデンサ(C2)を挿入することでクリップ回路201と静電吸着回路203をDCレベルで遮断し相互に影響しない構成としている。
【0018】
図3は前記整合器116及び静電チャック電源118の回路の他の構成例を示す図である。インダクタ(L1、L2)およびコンデンサ(C1)で構成される整合部202よりも負荷側のアクティブライン203とグランド線204との間にスイッチング素子(例えばトランジスタTr1,Tr2)を設置し、トランジスタTr1,Tr2のベース電極に直流電源Vb1,Vb2を接続してクリップ回路201bを構成する。直流電源Vb1,Vb2を任意の電圧に設定し、この電圧でトランジスタをスイッチング動作さる。この回路によれば電源側電圧を任意の電圧に高精度にクリップすることができる。
【0019】
図4は前記整合器116及び静電チャック電源118の回路の更に他の構成例を示す図である。インダクタ(L1、L2)およびコンデンサ(C1)で構成される整合部203よりも負荷側のアクティブライン203とグランド線204との間にスイッチング素子(例えばトランジスタTr1,Tr2)を設置し、トランジスタTr1,Tr2のベース電極にスイッチ動作用電源301、302を接続してクリップ回路201cを構成する。スイッチ動作用電源301、302は基板バイアス電源117と同一周波数で同期しており、スイッチ動作用電源301、302にそれぞれ接続した直流電源Vb1,Vb2によりオフセットを独立に印加可能にしてある。このスイッチ動作用電源301、302によりバイアス周期中の任意の時間幅でトランジスタTr1,Tr2をスイッチングさせることにより、電源側電圧を任意の電圧に高精度にクリップすることができる。
【0020】
図1に示す装置において、処理室104内部を真空排気装置(図示省略)により減圧した後、ガス供給装置105によりエッチングガスを処理室104内に導入し所望の圧力に調整する。電磁波発生用電源112より発振された、例えば、マイクロ波帯の周波数2.45GHzのマイクロ波電力を矩形同軸線路111を経由し、円矩形変換導波管110を介して円筒空洞部109に導入する。円筒空洞部109に導入されたマイクロ波電力は、誘電体窓103、シャワープレート102を伝播して処理室104内に導入され、磁場発生用コイル113(例えばソレノイドコイル)により形成された磁場との相互作用により処理室104内に高密度プラズマを生成する。特に、磁場発生用コイル113によって電子サイクロトロン共鳴を起こす磁場強度(例えば、0.0875T)を処理室104内に形成した場合、効率良く高密度プラズマを生成することができる。また基板電極115に載置された被処理材114は基板バイアス電源117より高周波電力が供給され、表面処理(例えば、エッチング処理)される。
【0021】
図5に整合器116のクリップ回路を用いて負側の電圧をクリップした場合の電圧波形301を示す。この電圧は例えば静電吸着回路を介して基板電極115に印加する。なお、図において縦軸は電圧で横軸は時間である。
【0022】
前述したように、図2に示すクリップ回路201において直流電源部(Vb1、Vb2)を任意に設定することにより、例えば、周波数400kHzの正弦波の電圧波形を任意の電圧でクリップ(平坦化)し、かつ平坦部の傾きを調整することができる。この場合、試料は基板電極115上に誘電体膜を被覆した静電チャックによって保持されている。このため、基板バイアス電源117から電極に印加する高周波電圧はコンデンサとして機能する前記誘電体膜を介して試料に伝送されることになる。このため、平坦にクリップされた高周波電圧波形を前記静電容量を介して基板電極115に印加すると、試料に発生する電圧波形は平坦部に傾き(サグ)が生じる。
【0023】
従って、基板電極115に印加する電圧波形は図5の電圧波形301のように時間とともに電圧の絶対値が増加するように平坦部に傾きを生じさせておくことで、誘電体膜を介した試料に発生する電圧波形は、図5の電圧波形302のように平坦部を一定電圧でクリップさせた波形とすることができる。
【0024】
図2に示すクリップ回路では、コンデンサを含む直流電源部を1段の構成としたが、図6に示すように多段の構成とすることができる。図6の場合は直流電源部V1のコンデンサ容量を大きく設定し、直流電源部V2の可変容量を小さく設定している。これにより、図7に示すようにクリップ電圧と平坦部電圧の傾きをそれぞれ制御することができる。以上は負側のクリップについて説明したが、正側のクリップについても同様である。
【0025】
図8(a)に正弦波の高周波電圧波形のVpp(ピーク・トウ・ピーク電圧)を変化させた場合の、被処理材114に入射するイオンのエネルギー分布を3次元的に示す。縦軸はイオン量(任意単位)で横軸はイオンエネルギであり、電圧波形401、402、403の順にVppが減少している。一般に、被処理材であるウエハに高周波電力を印加した場合のイオンエネルギ分布は、M. J. Kushner、 J. Appl. Phys. 58、 4024(1985) に示されているように、高エネルギ側と低エネルギ側の2個所にピークを持った分布となることが知られている。
【0026】
図8(b)に直流電源部(Vb2)を変化させ電圧波形302を制御した場合の、被処理材114に入射するイオンのエネルギ分布を示す。図8(b)には、基板電極115に正弦波電圧波形を印加した場合のイオンエネルギ分布波形401と、被処理材116に発生する電圧波形の平坦部を−800Vに設定した場合のイオンエネルギ分布波形404と、被処理材114に発生する電圧波形の平坦部を−600Vに設定した場合のイオンエネルギ分布波形405を三次元的に示す。
【0027】
図8(a)に示すように、正弦波の電圧Vppを増加させても高エネルギピークと低エネルギピークの割合は変化しない。しかしながら図8(b)に示すように正弦波をクリップし平坦部の電圧を−800V、−600Vと変化させることによって、高エネルギピークの割合を増加させることができる。言い換えれば、単色に近いイオンエネルギ分布を実現できる。これを利用することによりディープトレンチ(またはホール)、HARC等の高アスペクト比加工が実現できる。例えばディープトレンチの場合、SiOをマスクとしてSi基板をエッチングする。CMOS用キャパシタを作成する場合には、開口径0.2〜0.15μm、深さ8〜10μmのエッチングが必要であり、マスクを含めるとアスペクト比50〜100で垂直な微細加工が要求されている。エッチングガスとしてSF/HBr/O/SiF/あるいはNF/HBr/O等を使用する。上述のようにウエハに正弦波をクリップした波形を印加することにより、単色近いイオンエネルギ分布が得られるため、高アスペクト比のホールあるいはトレンチ内に垂直に効率よくイオンが入射し、高速で高アスペクト比の加工ができるという効果がある。 同様にコンタクトホール用のHARCの場合は、エッチングガスとしてAr/C/O、Ar/C/OあるいはこれらのガスにCOを添加した混合ガスを使用し、レジストをマスクとしてSiOをエッチングする。HARCの場合はCF系のガスを使用するため、高アスペクト比ではホール内のラジカル組成が変化しエッチストップしやすい。しかしながら、上述のようにウエハに正弦波をクリップした波形を印加することにより単色に近いイオンエネルギ分布が得られるため、エッチングの抜け性が向上し、エッチレートが増加するという効果がある。上述ではキャパシタ用ディープトレンチ(またはホール)、コンタクトホール用のHARCについて述べたが、素子分離用のディープトレンチ、後工程の配線接続部の加工、積層チップ等のスーパーコネクト、あるいは半導体デバイスに限らず、マイクロマシン、MEMS(Micro Electro−Mechanical System)用の高アスペクト比加工において適用でき、同様の作用効果がある。また単色に近いイオンエネルギ分布が得られるため、微細加工性が向上する。トランジスタゲートの加工では、デバイス特性に影響するため、ゲート長のCD制御が重要である。Poly−SiゲートではHBr/Cl/O等でエッチングするが、上述のようにウエハに正弦波をクリップした波形を印加することにより単色に近いイオンエネルギが得られるため、垂直加工が可能であり、CD制御性が向上する。メタルゲートやダマシンゲート加工でも同様の効果がある。またレジストをマスクとしたハードマスクの加工においてもCD制御が重要であり、この場合にも同様の作用効果がある。
【0028】
またクリップ電圧を変化させ、高エネルギイオンと低エネルギイオンの割合を変化させることにより、ガス種、圧力等のプロセス条件を変化させることなくエッチング形状、すなわちテーパ角等も制御することができる。これは上述のゲート加工、ディープトレンチ(ホール)、HARCの加工ばかりでなく、Al配線、ダマシン加工等の配線工程でのエッチングおよびSTI等の加工において有効である。特にCl/Oガスを使用するSTI(Shallow Trench Isolation;浅溝素子分離)では応力集中を緩和するため、トップラウンド、ボトムラウンドと呼ばれる開口部と底部にラウンド加工が要求されている。この場合は、エッチング中にクリップ電圧を徐々にあるいはステップ状に変化させることにより前記ラウンド加工を実現できるという効果がある。
【0029】
入射イオンエネルギとエッチレート(エッチイールド)との関係は一般に被エッチング材料ごとに異なる。このこととイオンエネルギの単色化を利用すれば、高選択比エッチングを実現できる。すなわちマスク材料や下地材料に対してはエッチングレートは小さいが、被処理材に対してはエッチレートが大きいイオンエネルギを選択すれば良い。例として高アスペクト比のディープトレンチエッチングにおける、被エッチング材(例えばシリコン)とマスク材(例えばシリコン酸化膜)のイオンエネルギ(E)に対するエッチングレートの関係を図9に示す。ここで被エッチング材(例えばシリコン)のエッチングレートを501、マスク材(例えばシリコン酸化膜)のエッチングレートを502で示す。図9に示すように、イオンエネルギを0eVから増加させるとエッチングが開始するしきい値のイオンエネルギが現れる。この閾値は、被エッチング材ではA(eV)、マスク材ではB(eV)である。したがってA(eV)からB(eV)の単色に近いイオンエネルギ分布のイオンをウエハに入射すれば、理論上、被エッチング材とマスク材の選択比は無限大となる。図8のようなイオンエネルギ分布を有する場合において、イオンエネルギ分布γ(E)と図9のエッチングレートとイオンエネルギとの関係Ψ(E)をもとに(1)式より各材料のエッチングレート(ER)を求めることができる。
【0030】
【数1】
Figure 0003898612
図10に(1)式より求めた、被エッチング材のエッチングレートと、被エッチング材とマスク材との選択比の関係を示す。ここで図8(a)の正弦波電圧波形のVpp(ピーク・トウ・ピーク電圧)を変化させた場合が曲線601であり、図8(b)のクリップ電圧を変化させた場合が曲線602である。図8(b)に示すように、高エネルギイオンの割合を増加させることにより、同じエッチングレートで高い選択比を得ることができるという効果がある。これは前述のHARCエッチングにおけるマスク材のレジストと被処理材のSiOとの選択比向上、BCl/Clを用いたAlエッチングにおけるマスク材のレジストと被処理材のAlとの選択比向上、N/HあるいはNHを用いた有機Low−k(低誘電率)エッチングにおけるマスク材のSiOと被処理材のFLARE、SiLk等の有機Low−kとの選択比向上、あるいは無機Low−kエッチングにおける選択比向上等に効果がある。
【0031】
配線材料のエッチングとしては、上記のAlエッチング以外にもTiN、W等にも適用できる。またLow−k材のエッチングとしてはFSG,MSQ等にも適用できる。上述のようなマスク材と被処理材との選択比向上以外にも、被処理材と下地材料との選択比向上にも効果がある。特にゲート材料の場合には下地の酸化膜の膜厚は数nmと非常に薄く、高い選択比が要求される。この場合にも正弦波をクリップした電圧波形をウエハに印加することにより、高エネルギイオンの割合を増加させ、ゲート材料であるPoly−Siおよび下地材料であるSiO2のイオンエネルギとエッチングイールドとの関係から選択比を向上させることができる。ゲート材料としてはSiGe、メタル系材料も適用でき、下地材料としては窒化膜も適用できる。また被エッチング材がSiOC、下地材料がSiCの無機Low−kエッチングの場合にも同様の作用効果がある。また前述のディープトレンチ(またはホール)、HARC等の高アスペクト比エッチングにおいてもマスク材との高選択比が要求され、同様の作用効果がある。
【0032】
また高エネルギのイオンが被エッチング材に入射すると、格子欠陥を生じダメージを与える可能性がある。たとえばコンタクトホールのエッチングではコンタクト抵抗が増加する。本実施例のイオンエネルギ制御によれば、エッチレートを確保し、かつダメージを与えないエッチング処理が可能となり、高品質でスループットおよび歩留まりの高い表面処理が可能であるという効果がある。
【0033】
図11(a)は、基板電極115に正弦波電圧を印加した場合における被処理材114に発生した電圧波形701とプラズマ電位波形702を示す。縦軸は電圧で横軸は時間である。一般に、基板電極に高周波電力を印加した場合のプラズマ電位は、電気書院1985年発行「プラズマプロセシングの基礎」p150〜156記載のように高周波電圧の正電圧側の振幅に依存し大きく変動する。図11(b)に整合器116のクリップ回路201を用いて正側の電圧をクリップさせ、その平坦部の傾きを調整した場合、被処理材114に発生する電圧波形703とプラズマ電位704を示す。図2のクリップ回路における直流電源部(Vb1、Vb2)を任意に設定することにより、例えば、周波数400kHzの正弦波の電圧波形を任意の電圧でクリップすることができ、かつその平坦部の傾きを調整することができる。
【0034】
図11に示すように、被処理材114に発生する電圧波形を調整することにより、プラズマ電位を制御することが可能である。処理室104側壁(実効的アース部)の近傍には、プラズマ電位に応じてイオンシースが形成される。したがってプラズマ電位が増加するとイオンシース中の電界により加速されたイオンのエネルギが大きくなり、処理室104側壁をスパッタし金属汚染が増加する。しかしながら図11(b)に示すように正電圧側の波形をクリップすることによりプラズマ電位の上昇を抑制することで、処理室104側壁のスパッタによる金属汚染を低減することが可能となる。これにより、高品質でスループットおよび歩留まりの高い表面処理が可能であるという効果が生じる。また前述のHARCプロセスでは、ウエハに高周波電圧波形でVpp(ピーク・トウ・ピーク電圧)で1〜2kV程度の大きな高周波電圧を印加することが一般的である。この場合プラズマ電位も大きく変動し、通常使用されるアルミアルマイトの処理室104側壁をスパッタし、CF系のガスと反応してAlF異物が発生し歩留まりが低下する。このため処理室104を大気開放して清掃すると真空の再立ち上げ時間も含めれば装置稼働率が大幅に低下する。またプラズマ電位が増加すると処理室104下部にまでプラズマが拡散し異物発生個所が増大したり、あるいは異常放電(局部放電)が発生する可能性が高くなる。したがって、正弦波の正電圧側をクリップすることによりプラズマ電位を抑制し、AlF異物の発生を抑制することができる。また処理室104下部へのプラズマ拡散も抑制できることから処理室104下部での異常放電(局部放電)の発生も抑制できるという効果がある。また、プラズマ電位の上昇を抑制することでチャージングダメージの低減も可能であり、安定したプラズマ処理を実施することができるという効果がある。
【0035】
特にウエハ外径がφ200mmからφ300mmと大口径化されると、高周波電圧が印加されるウエハ電極面積と実効的アース面積との比が大きくなるため、セルフバイアス電圧の絶対値が小さくなりプラズマ電位が増加する。このため本発明における高周波電圧波形の正電圧側の波形平坦化によるプラズマ電位の抑制は装置の小型化の点でも有効と言える。
【0036】
また図1〜11に使用する基板バイアス電源117は連続発振の高周波電源を使用したが、高周波電圧波形の振幅を時間変調することができる時間変調高周波電源(TMバイアス電源)を使用しても良い。図12にRF周波数400kHz、デューティ比50%のTMバイアス電源を使用したときのクリップ電圧波形を示す。デューティ比を制御することにより、プラズマ中のエッチング反応とデポジション反応の割合を制御することができるので、基板バイアス波形をクリップすることによるイオンエネルギ制御と合わせて、より高精度のエッチング形状制御を行うことができるという効果がある。
【0037】
[実施例2]
本発明の第2の実施例を図13を用いて説明する。上部が開放された真空容器101の上部に処理容器104、誘電体窓102(例えば石英製)、アンテナ電極901(例えばシリコン製)を設置し密封することにより処理室104を形成する。アンテナ電極901はエッチングガスを流すための多孔構造となっておりガス供給装置105に接続されている。アンテナ電極901上部には同軸線路902、整合器903、整合器904、フィルタ905、906を介して高周波電源907(例えば周波数450MHz)、アンテナバイアス電源908(例えば周波数13.56MHz)が接続されている。なお、図において図1に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】
上述のように構成された装置では、高周波電源907より発振された、例えば、UHF帯の周波数450MHzの高周波電力は同軸線路902を伝播し、アンテナ電極901および誘電体窓102を介して処理室104内に導入され、磁場発生用コイル113(例えばソレノイドコイル)により形成された磁場との相互作用により、処理室104内に高密度プラズマを生成する。特に、磁場発生用コイル113によって電子サイクロトロン共鳴を起こす磁場強度(例えば、0.016T)を処理室104内に形成した場合、効率良く高密度プラズマを生成することができる。また、アンテナバイアス電源908より高周波電力が同軸線路902を介して基板電極115の対向電極となるアンテナ電極901に供給される。また基板電極115に載置された被処理材114は、基板バイアス電源117より高周波電力が供給され、表面処理(例えば、エッチング処理)される。
【0039】
アンテナバイアス電源908によりアンテナ電極901に高周波電圧を印加することにより、アンテナ電極901にバイアス電圧が生じ、アンテナ電極材料とプラズマ中のラジカルとの反応を生じさせることができ、これにより被処理材を処理するためのプラズマの組成を制御できる(例えばアンテナ電極にシリコンを用いた場合にはプラズマ中のフッ素を減少することができる)。
【0040】
したがって、本装置構成では、主として450MHzの高周波電源907によりプラズマを生成し、アンテナバイアス電源908により、プラズマ組成あるいはプラズマ分布を制御して、プラズマ生成(イオン量)とプラズマ組成(ラジカル濃度比)を独立に制御できるというメリットがあり、本発明のイオンエネルギ制御効果を、より精度良く実現することが可能である。
【0041】
[実施例3]
本発明の第3の実施例を図14を用いて説明する。アンテナバイアス電源908(例えば、周波数800kHz)は外部トリガー信号により発振を制御することができる。また、基板バイアス電源117(例えば、周波数800kHz)は外部トリガー信号により発振を制御可能である。アンテナバイアス電源908と基板バイアス電源117は位相制御器1001に接続されており、アンテナバイアス電源908と基板バイアス電源117より出力される高周波の位相を制御することができる。ここではアンテナバイアス電源908と基板バイアス電源117の周波数は同一周波数としてある。なお、図において図1に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。
【0042】
アンテナ電極901と基板電極115に印加される高周波電圧が逆相(180°±30°以内)の場合、例えば、基板電極115に正の電圧が印加されているとき、アンテナ電極901には負の電圧が印加されるので、アンテナ電極901にはイオンが入射するが電子は入射せず、アンテナ電極901近傍は電子リッチな状態になり、対向する基板電極が効率よくアースとしての機能を有することになる。このためプラズマ電位が基板バイアス電源の高周波電力によらず、高周波電圧のピーク電圧値からすれば、ほぼ0Vに近い20〜30V程度の電圧値で固定されることになる。従って、実施例1で示した基板電極115側のイオンエネルギ制御効果をより精度良く実現することが可能である。また、これにより、チャージングダメージの低減も行うことができるという効果がある。本実施例では基板バイアス電源117の周波数を800kHzとしたが、400kHz、2MHz他の場合でも同様の作用効果がある。
【0043】
以上説明したように、本発明の各実施例によれば、基板電極に印加する高周波電圧波形あるいはアンテナバイアス電源に印加する高周波電圧波形を調整するのでイオンエネルギ分布やプラズマ電位を制御し高精度なプラズマ処理が可能である。
【0044】
また上述の実施例では各効果について代表的な被エッチング材、マスク材、下地材料、プロセス条件を用いて具体的に示したが、類似の特性を示す材料、プロセスであれば、同様の作用効果が得られるのは言うまでもない。
【0045】
また上述の実施例では半導体デバイスの前工程を中心に各効果を説明したが、半導体デバイスの後工程(配線接続、スーパーコネクト)、マイクロマシン、MEMS(ディスプレイ分野、光スイッチ分野、通信分野、ストレージ分野、センサー分野、イメージャ分野、小型発電機分野、小型燃料電池分野、マイクロプロ−バー分野、プロセス用ガス制御システム分野、医学バイオ分野の関係含む)等の分野でのエッチング加工技術に適用しても同様の作用効果が得られる。
【0046】
また上述の各実施例では、マイクロ波ECRタイプ、UHF―ECRタイプの装置について述べたが、他の平行平板型RIE装置、マグネトロンRIE装置、2周波励起プラズマ装置、表面波励起プラズマ装置、VHFプラズマ、TCP、ICP、ECR等のタイプの装置についても同様の効果がある。
【0047】
また上述の各実施例では、エッチング装置について述べたが、アッシング装置、プラズマCVD装置など、基板電極へ高周波電力を供給する他のプラズマ処理装置に同様に適用することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高精度な加工を実現することのできるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るプラズマ処理装置を説明する図である。
【図2】整合器及び静電チャックの回路構成例を示す図である。
【図3】整合器及び静電チャックの他の回路構成例を示す図である。
【図4】整合器及び静電チャックの更に他の回路構成例を示す図である。
【図5】負側の電圧をクリップした場合の電圧波形を示す図である。
【図6】コンデンサを含む直流電源部を多段構成した例を示す図である。
【図7】クリップ電圧と平坦部電圧の傾きを制御した例を示す図である。
【図8】被処理材に入射するイオンのエネルギ分布を示す図である。
【図9】イオンエネルギとエッチングレートの関係を示す図である。
【図10】被エッチング材のエッチングレートと、被エッチング材とマスク材との選択比の関係を示す図である。
【図11】正側の電圧をクリップした場合の電圧波形を示す図である。
【図12】デューティ比50%のバイアス電源を使用したときのクリップ電圧波形を示す図である。
【図13】第2の実施例に係るプラズマ処理装置を説明する図である。
【図14】第3の実施例に係るプラズマ処理装置を説明する図である。
【符号の説明】
101 真空容器
102 シャワープレート
103 誘電体窓
104 処理室
105 ガス供給装置
106 真空排気口
107 円筒壁
108 天板
109 円筒空洞部
110 円矩形変換導波管
111 矩形導波管
112 電磁波発生用電源
113 磁場発生用コイル
114 被処理材
115 基板電極
116 整合器
117 基板バイアス電源
118 静電チャック電源
111 同軸線路
114 磁場発生コイル
115 基板電極
116 被処理材
117 基板バイアス電源
200 整合部
201 クリップ回路
202 静電吸着回路
203 アクティブライン
204 グランド線
301 基板電極電圧波形
302 試料電圧波形
901 アンテナ電極
902 同軸線路
903,904 整合器
904 整合器
905,906 フィルタ
907 高周波電源
908 アンテナバイアス電源
1001 位相制御器

Claims (4)

  1. 真空処理室、該真空処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置、前記真空処理室内に配置され基板を載置する基板電極、該基板電極に基板バイアス電圧を供給する基板バイアス電源、前記真空処理室内にプラズマを生成するプラズマ生成手段、及び前記基板電極の表面を被覆する誘電体膜を備え、コンデンサとして機能する前記誘電体膜を介して基板バイアスを前記基板に供給してプラズマ処理を施すプラズマ装置であって、
    前記基板バイアス電源から出力された正弦波の高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方を任意のDC電圧の正側あるいは負側で除去し時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように電圧波形操作を行うためのダイオード部と、該得られた電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方の平坦な電圧波形部分が時間とともに電圧の絶対値が増加する傾きを生じ、かつ該傾き部の傾斜を調節するためにDC電圧を制御できる直流電源部から構成されるクリップ回路を有し、前記基板に発生する高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方について任意のDC電圧の正側あるいは負側で時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように制御することを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 真空処理室、該真空処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置、前記真空処理室内に配置され基板を載置する基板電極、該基板電極に基板バイアス電圧を供給する基板バイアス電源、前記真空処理室内にプラズマを生成するプラズマ生成手段、及び前記基板電極の表面を被覆する誘電体膜を備え、コンデンサとして機能する前記誘電体膜を介して基板バイアスを前記基板に供給してプラズマ処理を施すプラズマ装置であって、
    前記プラズマ生成手段は真空処理室内に配置され該真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成するアンテナ及びアンテナバイアス電圧を前記アンテナに供給するためのアンテナバイアス電源を備え、前記基板バイアス電源から出力された正弦波の高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方を任意のDC電圧の正側あるいは負側で除去し時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように電圧波形操作を行うためのダイオード部と、該得られた電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方の平坦な電圧波形部分が時間とともに電圧の絶対値が増加する傾きを生じ、かつ該傾き部の傾斜を調節するためにDC電圧を制御できる直流電源部から構成されるクリップ回路を有し、前記基板に発生する高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方について任意のDC電圧の正側あるいは負側で時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように制御することを特徴とするプラズマ処理装置。
  3. 真空処理室、該真空処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置、前記真空処理室内に配置され基板を載置する基板電極、該基板電極に基板バイアス電圧を供給する基板バイアス電源、前記真空処理室内にプラズマを生成するプラズマ生成手段、及び前記基板電極の表面を被覆する誘電体膜を備え、コンデンサとして機能する前記誘電体膜を介して基板バイアスを前記基板に供給してプラズマ処理を施すプラズマ処理方法であって、
    前記基板バイアス電源から出力された正弦波の高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方を任意のDC電圧の正側あるいは負側で除去し時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように電圧波形操作を行うためのダイオード部と、該得られた電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方の平坦な電圧波形部分が時間とともに電圧の絶対値が増加する傾きを生じ、かつ該傾き部の傾斜を調節するためにDC電圧を制御できる直流電源部から構成されるクリップ回路を有し、前記基板に発生する高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方について任意のDC電圧の正側あるいは負側で時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように制御することを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 真空処理室、該真空処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置、前記真空処理室内に配置され基板を載置する基板電極、該基板電極に基板バイアス電圧を供給する基板バイアス電源、前記真空処理室内にプラズマを生成するプラズマ生成手段、及び前記基板電極の表面を被覆する誘電体膜を備え、コンデンサとして機能する前記誘電体膜を介して基板バイアスを前記基板に供給してプラズマ処理を施すプラズマ処理方法であって、
    前記プラズマ生成手段は真空処理室内に配置され該真空処理室内に高周波電力を供給してプラズマを生成するアンテナ及びアンテナバイアス電圧を前記アンテナに供給するためのアンテナバイアス電源を備え、前記基板バイアス電源から出力された正弦波の高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方を任意のDC電圧の正側あるいは負側で除去し時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように電圧波形操作を行うためのダイオード部と、該得られた電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方の平坦な電圧波形部分が時間とともに電圧の絶対値が増加する傾きを生じ、かつ該傾き部の傾斜を調節するためにDC電圧を制御できる直流電源部から構成されるクリップ回路を有し、前記基板に発生する高周波電圧波形の正側あるいは負側の少なくともいずれか一方について任意のDC電圧の正側あるいは負側で時間的に平坦な電圧波形部分を得られるように制御することを特徴とするプラズマ処理方法。
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