JP3895814B2 - Method for producing carbohydrate separating agent - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭水化物用分離剤の製造方法に関する。さらに詳細には、再現性よく製造でき、寿命が長く、保持容量が大きい炭水化物用分離剤の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、高速液体クロマトグラフィー(以下HPLCともいう)は糖類の分離に広く利用されてきた。糖類は通常生体内で混合物として存在する。糖類の分離には、ホウ酸塩緩衝液を用いるアニオン交換カラムおよびアセトニトリル水溶液を用いるプロピルアミン結合シリカゲルカラムが一般に使用されてきた。
アニオン交換樹脂を用いる単糖類およびオリゴ糖類のイオン交換液体クロマトグラフィーは分析時間が長いという欠点を有する。他方アミン相カラムによる液体クロマトグラフィーは分析時間が短い。しかしながら、アミン相カラムは、例えばリボース、マンノースおよび多くの2−デオキシ糖のような、ある種の糖では回収率が低いという欠点を有する。これは、これらの糖が固定相のアミノ基と反応してN−グリコシドを生成し、あるいはアマドリ転移体を生成するためである。アミドカラムは、炭水化物の分析時間が短く、回収率も優れているが、クロマトグラフィーを行う際アノマーの分離を避けるために80℃近辺の高温で操作する必要がある。
【0003】
本発明者らは、主としてアルギニンからなる、自然に存在する強塩基性プロテインであるプロタミンが、シリカゲルと容易に結合することを見いだした。この特性を利用して、シリカゲルにプロタミンを塗布して高速液体クロマトグラフィー用充填剤として用いると、糖の分離が早く、回収率が優れていることを見いだした。しかしながら、このカラムは寿命が短いという欠点があった。また再現性よく製造できないという欠点があった。
本発明者らは、さらにプロタミンが共有結合した有機ポリマーを開発し、これを炭水化物の分離に適用した。この有機ポリマーを使用したカラムは、製造容易であり、かつ種々の炭水化物に対する分離性も優れていた。この分離能は従来使用されてきたアミン相カラムと同程度であった。このカラムは、アミン相カラムに比してアルドースの回収率が高く、プロタミンを塗布したカラムに比べて寿命も長かった。
しかしながら、このカラムは保持容量が少なく、溶離液組成として高濃度のアセトニトリルを使用しなければならないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アミン相カラムに比して糖の回収率が高く、保持容量が大きく、プロタミンのような天然高分子を固定化した分離剤に比して、品質、特性の安定した、保持容量の大きい、さらに寿命の長い炭水化物用分離剤の製造方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
発明は、アミノ基を有する化合物を結合した担体のアミノ基を化学反応によりグアニジル基に変えたことを特徴とする炭水化物用分離剤の製造方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明で使用される担体に結合するアミノ基を有する化合物としては、アルキルアミン、アルキルジアミン、アルキルポリアミン、ω−アミノカルボン酸が例示される。これらの類似物としては、アルキル基の中間部が炭素原子の代わりに、N、SまたはOで結合されたものであってもよい。上記化合物の炭素原子数は、1〜22、好ましく2〜12、さらに好ましくは3〜8である。少なくとも一端にアミノ基を有する化合物がより好ましく使用される。
これらの化合物をより具体的に例示すると次のとおりである。
プロピルアミノシラン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタンジアミン、β−アラニン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン等。
【0007】
本発明で使用されるアミノ基を有する化合物を固定化する担体としては、無機系担体としてシリカ、シリカゲル、多孔性アルミナ、有機系担体としてポリスチレンゲル、ポリスチレン水酸基ゲル、メタアクリレートゲル、エチレングリコール、デンプン、ビニルアルコール等が例示される。これらの担体は、あらかじめアミノ基を有する化合物を固定化したものであってもよく、市販品として容易に入手できる。それらを次に例示する。
シリカゲルとして、“Spherisorb Si”(フェーズ・セパレーション社製)、“YMC GEL Silicagel 60”(山村化学社製)、多孔性アルミナとして、“Aumina Alox 60”(ナーゲル社製)、“LiChrosorb Alox T"(メルク社製)、シリカゲル担体にアミノ基を有する化合物を固定化したものとして、“マイクロボンダスフェアーNH2”(ウォーターズ社製)、“YMCーGEL NH2”(山村化学社製)、“Zorbax NH2"(Du Pont社製)、シリカゲル担体にアミノ/シアノ基を有する化合物を固定したものとして、“Partisil 5 PAC"(ワットマン社製)、シリカゲル担体にヒドロキシル基を有する化合物を固定化したものとして、“LiChrosorb DIOL”(メルク社製)、シリカゲル担体にポリアミンを有する化合物を固定化したものとして、“YMC−GEL PA"(山村化学社製)等の無機系担体が例示される。
有機系担体としては、ポリスチレンゲルとして、“日立ゲル 3010,3011,3019”(日立社製)、“MCI GEL GHP 20P”(三菱化学社製)、“Shodex polymer pak D"(昭和電工社製)、 “TSK gel LS 110,111"(東ソー社製)、メタアクリレートゲルとして、“Shodex RS pak DE 613"(昭和電工社製)、“TSK GEL LS 120,130,140" (東ソー社製)、エチレングリコールとして、“TSK GEL LS 160”(東ソー社製)、デンプンとして、“TSK GEL LS170”(東ソー社製)、ビニルアルコール系として、“Asahipak GS 220 ■ 620”(旭化成社製)、その他の有機系ポーラスポリマーとして、“MCI GEL LQA 32S”(三菱化学社製、-(CH2)6NH2)等が例示される。これらの担体は、分離剤の用途に応じ適宜選択使用できる。
【0008】
本発明のグアニジル基含有化合物を担体に固定化した分離剤の製造法の一例を次に説明する。
有機系担体、例えばポリビニルアルコールを担体とする場合の分離剤の製造法は次のとおりである。ポリビニルアルコールにポリアミンを結合した担体に、イソチオ尿素硫酸塩を加えてアミノ基をグアニジル基に変え、ついで硫酸根を水酸化ナトリウム水溶液で除くことにより、グアニジル含有化合物を担体に固定化した分離剤を得ることができる。
無機系担体、例えばシリカゲルを担体とする場合の分離剤の製造法は次のとおりである。シリカゲルを担体とした場合には、まずシリカゲルにプロピルアミノ基を結合させる。ついでO−メチルイソ尿素亜硫酸塩水溶液中にプロピルアミノ基を結合したシリカゲル担体を加えてアミノ基をグアニジル基に変え、引き続き亜硫酸根を水酸化ナトリウム水溶液で除くことにより、グアニジル基含有化合物を担体に固定化した分離剤を得ることができる。
【0009】
従来担体として、多糖類から作られるセルロース、アガロース、セファデックス等、石油化学製品で球状、細管状や網状にしたポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン等に代表される柔らかな有機高分子系、およびシリカ、アルミナ、チタニア等に代表される無機高分子系のものが使用されてきた。これらの担体はそのまま吸着濾過剤として、あるいは液体クロマトグラフィー用充填剤として使われている。また、これら担体の表面を天然高分子の蛋白質、多糖類、あるいは合成高分子のシリコーンゴム、カーボワックス、ポリシロキサン等で表面処理して担体の特性を変え、適用範囲を広げる試みもなされてきた。
これらの担体の特性を高めるために、表面を低分子化合物で化学処理する方法も、分離剤として、例えばクロマトグラフィー用充填剤用として広く採用されてきた。すなわち、天然高分子で表面処理する場合には、天然高分子がたとえ安定に供給されたとしても、その品質、純度が一定でないため、再現性のある充填剤を得ることが難しい。しかし、低分子化合物を用いて、化学反応により担体の表面処理を行う場合には、品質管理が容易であり、品質、特性の安定した製品を市場に供給することができる。
【0010】
本発明のグアニジル基を担体に固定化した分離剤は、プロタミンのような天然高分子を固定化した分離剤に比して、品質、特性の安定した製品を市場に供給することができる。さらに、用途に応じて適宜担体を選択することにより、酸や塩基にも耐える製品とすることができ、広い用途に適応した分離剤を提供できることとなる。とりわけ生化学の分野での応用が広く期待できる。
【0011】
以下本発明を実施例に基づいてより詳細に説明する。
製造例1 ポリビニルアルコール系グアニジノカラムの製造
Asahipak NH2P-50(長さ150mm、内径4.6mm)にS−メチルイソチオ尿素硫酸塩水溶液(16.4g/リットル)を80℃で3リットル流した。その後、50mM水酸化ナトリウム水溶液100ミリリットルで洗浄し、硫酸イオンを除いた。さらに、洗浄液が中性になるまで水洗し、分析用カラムとした。
【0012】
製造例2 グアニジル基結合シリカゲルカラムの製造
アミノプロピルシリカゲル10gをO−メチルイソチオ尿素硫酸塩2.8gを溶かした水100ミリリットルに加え、80℃で2日間加熱した。濾紙で濾過した後、1mM水酸化ナトリウム水溶液1リットルで洗浄し、亜流酸イオンを除いた。さらに、濾液が中性になるまで水洗した後、アセトンで過剰の水を除き、風乾した。
合成したグアニジル基結合シリカゲルを通常通りにカラムに充填し、HPLC用充填カラムとした。
【0013】
実施例1
製造例1で得られた長さ15cm、内径4.6mmのポリビニルアルコール系グアニジノカラムに、80%アセトニトリル水溶液を溶離液として、流速1ミリリットル/分で送液し、示差屈折計検出器でモニターし、各種糖の保持比および回収率を求めた。その結果を表1に示した。
表1において、水酸型とは、グアニジル基結合シリカゲルを合成した段階のものである。リン酸型とは、水酸型カラムにリン酸水溶液を流して得られたものである。
【0014】
比較例1
アミノ基をグアニジル基に置換する以前のポリビニルアルコール系アミノカラムを使用し、実施例1と同一条件で各種糖の保持比および回収率を求めた。その結果を表1に示した。
【0015】

Figure 0003895814
【0016】
Figure 0003895814
【0017】
表1から明らかなように、アミノカラムは糖の回収率が低く、糖の分離分析には適していない。例えば、フラクトースの回収率を100%とするとグルコースの回収率は84%、キシロースの回収率は42%、マンノース、ガラクトース、リボース、アラビノースの回収率は10〜20%であった。2−デオキシグルコースと2−デオキシリボースは吸着されて回収できなかった。これに対しグアニジノカラムの場合には、グルコース、マンノース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、リボースおよび2−デオキシグルコースの回収率はほぼ100%であった。さらにアミノカラムに比して保持容量が大きく、例えばグルコースで2倍、フラクトース、キシロース、リボースで3倍であり、糖の分離分析に適したカラムであった。
表1に見られるように、グアニジル基の対イオンが水酸型、リン酸型であるかにより、糖の保持比、回収率が異なっている。本発明においては、分離目的に応じてイオン型、例えば、酢酸型、リン酸型、硫酸型、ホウ酸型等のいずれかに変えて、保持比、回収率を適宜の範囲とすることができる。
さらにグアニジノカラムとプロタミンカラムでの糖の保持比を比較した。プロタミンカラムでは、保持時間を長くするために、濃度87.5%のアセトニトリル水溶液を使用する必要があった。これに対しグアニジノカラムでは濃度80.0%のアセトニトリル水溶液を使用した。プロタミンカラムの場合、高濃度のアセトニトリル水溶液を使用しているにも拘わらず、グルコースおよびキシロースの保持比は、グアニジノカラムのそれぞれ約1/3の3.6と2.1であった。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、品質が安定であり、かつ寿命の長い炭水化物の分離用に適した分離剤が提供される。さらに本発明によれば、炭水化物の回収率が高く、保持容量の高い分離剤が提供される。
さらに本発明によれば、プロタミン結合カラムのような強大な蛋白質を使用するものではないため、合成反応の制御が容易であり、保持容量の均一な、再現性よく、品質管理の保証された分離剤が提供される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a separating agent for carbohydrates. More specifically, the present invention relates to a method for producing a separating agent for carbohydrates that can be produced with good reproducibility, has a long life, and has a large retention capacity.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, high performance liquid chromatography (hereinafter also referred to as HPLC) has been widely used for separation of saccharides. Sugars are usually present as a mixture in vivo. For separation of saccharides, anion exchange columns using borate buffer and propylamine-bonded silica gel columns using aqueous acetonitrile have been used.
Ion exchange liquid chromatography of monosaccharides and oligosaccharides using anion exchange resins has the disadvantage of long analysis times. On the other hand, liquid chromatography using an amine phase column has a short analysis time. However, amine phase columns have the disadvantage of low recovery rates for certain sugars, such as ribose, mannose and many 2-deoxy sugars. This is because these sugars react with the amino group of the stationary phase to produce N-glycosides or to produce Amadori transition. The amide column has a short carbohydrate analysis time and an excellent recovery rate, but it needs to be operated at a high temperature around 80 ° C. in order to avoid separation of anomer during chromatography.
[0003]
The present inventors have found that protamine, which is a naturally occurring strong basic protein mainly composed of arginine, easily binds to silica gel. Using this characteristic, if by applying the protamine silica gel have use in high-speed packing material for liquid chromatography, it found that the separation of sugar quickly, recovery is excellent. However, this column has the disadvantage of a short lifetime. In addition, there is a drawback that it cannot be manufactured with good reproducibility.
The inventors further developed an organic polymer covalently bound to protamine and applied it to carbohydrate separation. The column using this organic polymer was easy to manufacture and was excellent in separability with respect to various carbohydrates. This resolution was comparable to that of the conventionally used amine phase column. This column had a higher aldose recovery rate than the amine phase column and a longer life than the column coated with protamine.
However, this column has a disadvantage that it has a small holding capacity and has to use a high concentration of acetonitrile as an eluent composition.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has a high sugar recovery rate as compared to an amine phase column, a large retention capacity, and a stable retention capacity and quality compared to a separation agent immobilized with a natural polymer such as protamine. An object of the present invention is to provide a method for producing a separating agent for carbohydrates having a large life and a longer life.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides a method for producing a separating agent for carbohydrates, wherein the amino group of a carrier to which a compound having an amino group is bound is converted to a guanidyl group by a chemical reaction.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the compound having an amino group bonded to the carrier used in the present invention include alkylamine, alkyldiamine, alkylpolyamine, and ω-aminocarboxylic acid. These analogs may be those in which the intermediate part of the alkyl group is bonded with N, S or O instead of a carbon atom. The number of carbon atoms of the compound is 1 to 22, preferably 2 to 12, and more preferably 3 to 8. A compound having an amino group at least at one end is more preferably used.
Specific examples of these compounds are as follows.
Propylaminosilane, butylamine, hexylamine, octylamine, decylamine, hexamethylenediamine, 2-methyl-1,5-pentanediamine, β-alanine, bis (hexamethylene) triamine and the like.
[0007]
As the carrier for immobilizing the compound having an amino group used in the present invention, silica, silica gel, porous alumina as an inorganic carrier, polystyrene gel, polystyrene hydroxyl gel, methacrylate gel, ethylene glycol, starch as an organic carrier And vinyl alcohol. These carriers may be obtained by immobilizing a compound having an amino group in advance, and are easily available as commercial products. These are illustrated below.
As silica gel, “Spherisorb Si” (manufactured by Phase Separation), “YMC GEL Silicagel 60” (manufactured by Yamamura Chemical), and as porous alumina, “Aumina Alox 60” (manufactured by Nagel), “LiChrosorb Alox T” ( Merck Co., Ltd.), “Micro Bonder Sphere NH 2 ” (manufactured by Waters Co., Ltd.), “YMC-GEL NH 2 ” (manufactured by Yamamura Chemical Co., Ltd.), “Zorbax NH” 2 "(Du Pont) as a compound with amino / cyano group immobilized on a silica gel carrier," Partisil 5 PAC "(Whatman) as a compound with hydroxyl group immobilized on a silica gel carrier "LiChrosorb DIOL" (manufactured by Merck & Co., Inc.), a compound having a polyamine immobilized on a silica gel carrier, such as "YMC-GEL PA" (manufactured by Yamamura Chemical Co., Ltd.) Machine based support is exemplified.
As an organic carrier, polystyrene gel, "Hitachi gel 3010,3011,3019" (manufactured by Hitachi), "MCI GEL GHP 20P" (manufactured by Mitsubishi Chemical), "Shodex polymer pak D" (manufactured by Showa Denko) , “TSK gel LS 110,111” (manufactured by Tosoh Corporation), “Shodex RS pak DE 613” (manufactured by Showa Denko), “TSK GEL LS 120,130,140” (manufactured by Tosoh Corporation), “TSK” as ethylene glycol GEL LS 160 ”(manufactured by Tosoh Corporation), starch,“ TSK GEL LS170 ”(manufactured by Tosoh Corporation), vinyl alcohol,“ Asahipak GS 220 ■ 620 ”(manufactured by Asahi Kasei), other organic porous polymers, “MCI GEL LQA 32S” (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation, — (CH 2 ) 6 NH 2 ) and the like are exemplified. These carriers can be appropriately selected and used depending on the use of the separating agent.
[0008]
Next, an example of a method for producing a separating agent in which the guanidyl group-containing compound of the present invention is immobilized on a carrier will be described.
A method for producing a separating agent when an organic carrier, for example, polyvinyl alcohol is used as a carrier, is as follows. A separation agent in which a guanidyl-containing compound is immobilized on a carrier is obtained by adding isothiourea sulfate to a carrier in which polyamine is bonded to polyvinyl alcohol to change the amino group to a guanidyl group, and then removing the sulfate radical with an aqueous sodium hydroxide solution. Obtainable.
A method for producing a separating agent when an inorganic carrier such as silica gel is used is as follows. When silica gel is used as a carrier, propylamino groups are first bonded to the silica gel. Next, a silica gel carrier bonded with a propylamino group was added to an aqueous solution of O-methylisourea sulfite to change the amino group to a guanidyl group, and then the sulfite group was removed with an aqueous sodium hydroxide solution to fix the guanidyl group-containing compound to the carrier. The separated separating agent can be obtained.
[0009]
Soft organic polymers such as cellulose, agarose, and Sephadex made from polysaccharides as conventional carriers, such as polyvinyl alcohol, poly (meth) acrylate, polystyrene, and the like made into petrochemical products in the form of spheres, tubes, and nets. Inorganic polymers such as silica, alumina, titania and the like have been used. These carriers are used as they are as adsorbent filtration agents or as packing materials for liquid chromatography. In addition, attempts have been made to change the properties of the carriers by extending the surface of these carriers with natural polymer proteins, polysaccharides, or synthetic polymers such as silicone rubber, carbowax, polysiloxane, etc., thereby expanding the range of application. .
In order to enhance the properties of these carriers, a method of chemically treating the surface with a low molecular weight compound has also been widely adopted as a separating agent, for example, a chromatographic filler. That is, when the surface treatment is performed with a natural polymer, it is difficult to obtain a reproducible filler because the quality and purity are not constant even if the natural polymer is stably supplied. However, when a surface treatment of a carrier is performed by a chemical reaction using a low molecular weight compound, quality control is easy, and a product with stable quality and characteristics can be supplied to the market.
[0010]
The separating agent having a guanidyl group immobilized on a carrier of the present invention can supply products with stable quality and characteristics to the market as compared with a separating agent having a natural polymer such as protamine immobilized thereon. Furthermore, by selecting an appropriate carrier according to the application, the product can withstand acid and base, and a separation agent suitable for a wide range of applications can be provided. In particular, it can be widely applied in the field of biochemistry.
[0011]
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples.
Production Example 1 Production of polyvinyl alcohol guanidino column
An S-methylisothiourea sulfate aqueous solution (16.4 g / liter) was passed through Asahipak NH2P-50 (length 150 mm, inner diameter 4.6 mm) at 80 ° C. for 3 liters. Then, it was washed with 100 ml of 50 mM sodium hydroxide aqueous solution to remove sulfate ions. Further, the column was washed with water until the washing solution became neutral and used as an analytical column.
[0012]
Production Example 2 Production of Guanidyl Group Bonded Silica Gel Column 10 g of aminopropyl silica gel was added to 100 ml of water in which 2.8 g of O-methylisothiourea sulfate was dissolved, and heated at 80 ° C. for 2 days. After filtering with filter paper, it was washed with 1 liter of 1 mM sodium hydroxide aqueous solution to remove sulfite ions. Furthermore, after washing with water until the filtrate became neutral, excess water was removed with acetone and air-dried.
The synthesized guanidyl group-bonded silica gel was packed into a column as usual to prepare a packed column for HPLC.
[0013]
Example 1
An 80% acetonitrile aqueous solution was used as an eluent at a flow rate of 1 ml / min to the 15 cm long polyvinyl alcohol guanidino column obtained in Production Example 1 and monitored with a differential refractometer detector. The retention ratio and recovery rate of various sugars were determined. The results are shown in Table 1.
In Table 1, the hydroxyl type refers to a stage in which guanidyl group-bonded silica gel has been synthesized. The phosphoric acid type is obtained by flowing a phosphoric acid aqueous solution through a hydroxide type column.
[0014]
Comparative Example 1
Using a polyvinyl alcohol amino column before the amino group was replaced with a guanidyl group, the retention ratios and recovery rates of various sugars were determined under the same conditions as in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0015]
Figure 0003895814
[0016]
Figure 0003895814
[0017]
As is apparent from Table 1, the amino column has a low sugar recovery rate and is not suitable for sugar separation analysis. For example, when the recovery rate of fructose was 100%, the recovery rate of glucose was 84%, the recovery rate of xylose was 42%, and the recovery rates of mannose, galactose, ribose, and arabinose were 10 to 20%. 2-deoxyglucose and 2-deoxyribose were adsorbed and could not be recovered. In contrast, in the case of the guanidino column, the recovery rate of glucose, mannose, galactose, arabinose, xylose, ribose and 2-deoxyglucose was almost 100%. Furthermore, the retention capacity was larger than that of the amino column. For example, glucose was doubled, and fructose, xylose and ribose were tripled, and the column was suitable for sugar separation analysis.
As can be seen in Table 1, the sugar retention ratio and the recovery rate differ depending on whether the counter ion of the guanidyl group is a hydroxyl type or a phosphate type. In the present invention, the retention ratio and the recovery rate can be adjusted to appropriate ranges by changing to an ionic type, for example, an acetic acid type, a phosphoric acid type, a sulfuric acid type, or a boric acid type, depending on the purpose of separation. .
Furthermore, the sugar retention ratios of the guanidino column and the protamine column were compared. In the protamine column, it was necessary to use an acetonitrile aqueous solution having a concentration of 87.5% in order to increase the retention time. On the other hand, an acetonitrile aqueous solution having a concentration of 80.0% was used for the guanidino column. In the case of a protamine column, the retention ratio of glucose and xylose was 3.6 and 2.1, which was about 1/3 of that of a guanidino column, despite the use of a high concentration acetonitrile aqueous solution.
[0018]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided a separating agent that is stable in quality and suitable for separating a long-lived carbohydrate. Furthermore, according to the present invention, a separating agent having a high carbohydrate recovery rate and a high retention capacity is provided.
Furthermore, according to the present invention, since a strong protein such as a protamine-binding column is not used, the synthesis reaction can be easily controlled, the retention capacity is uniform, the reproducibility is ensured, and the quality control is guaranteed. An agent is provided.

Claims (1)

アミノ基を有する化合物を結合した担体のアミノ基を化学反応によりグアニジル基に変えたことを特徴とする炭水化物用分離剤の製造方法。  A method for producing a separating agent for carbohydrates, wherein the amino group of a carrier to which a compound having an amino group is bonded is converted to a guanidyl group by a chemical reaction.
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