JP3893603B2 - 電池性能劣化時の保護制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は溶融炭酸塩型燃料電池に係わり、更に詳しくは、溶融炭酸塩型燃料電池の性能劣化時の保護制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融炭酸塩型燃料電池は、図4に模式的に示すように、薄い平板状の電解質板(タイル)1を燃料極(アノード)2と空気極(カソード)3の2枚の電極で挟んで単セル4が構成され、更に複数のセル4と導電性のバイポーラプレート(セパレータ)5を交互に積層して高電圧を発生する積層電池(スタック)が構成される。
【0003】
上述した燃料電池のV−I特性は、図5(A)に示すように、電流を取り出さないOCV(Open Circuit Voltage)において電圧Vが最大Vmax となり、電流Iを増すにつれて内部抵抗等の影響で必ず右下がりの傾向を示す。更に、燃料電池のW−I特性は、図5(B)に示すように、ある電流値Ia で最大出力Wmax を示す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
燃料電池で発電した直流電流は、インバータにより交流出力に変換され、外部に出力される。インバータは逆変換装置により制御され、出力指令に応じて燃料電池から取り出す電流を制御して、所望の出力を得るようになっている。
従って、燃料電池が図5に実線で示す所定の性能を保持している場合には、かかる出力制御は、図5(B)の矢印で示す範囲で行われ、電流を増すほど出力が増大し、必要な出力を常に維持することができる。
【0005】
しかし、燃料電池が劣化すると、図5に破線で示すような特性に変化するため、性能劣化等で電圧が低下しあるしきい値を下回ると、必要電力を取り出すために大きな電流が必要となり、それが図5(B)の電流値Ia ′を越えると、電流を増しても出力が増大せず、また電圧を下げる要因となり崩壊的に電流が増加、電圧が低下し、最終的に電池をトリップさせて劣化を更に加速してしまう問題点があった。
【0006】
劣化時の特性は、時々刻々変化し、最大出力Wmax 、及び最大出力が得られる電流値Ia ′も、全く予測ができないため、従来かかる現象を防止することが困難であり、劣化した電池の制御は、経験と勘を頼りに運転員が常時(24時間)監視する以外に対応策がなく、その自動化が強く要望されていた。
【0007】
本発明は、かかる問題を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、燃料電池が劣化した場合でも、その劣化の度合に応じて、燃料電池の出力及び電流を自動的に制御し、常に安全に必要電力或いはそれに近い最大出力を発電制御できる電池性能劣化時の保護制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、燃料電池の電力Wと電流Iの関係が、その最大出力W max でdW/dI=0となり、最大出力W max での燃料電池の電流値I a よりも電流Iが小さい領域でdW/dI>0となり、最大出力W max での燃料電池の電流値I a よりも電流Iが大きい領域でdW/dI<0となる燃料電池に対する電池性能劣化時の保護制御装置であって、一定の正値αを予め設定して、燃料電池の電圧Vと電流Iを周期的に計測し、f(I)=(I/V)(dV/dt)+dI/dtを演算し、f(I)>αの場合には、出力指令に応じて電流値を増減して出力を調整し、f(I)≒αの場合には、計測した電流値Iを上限値として出力を調整し、f(I)<αの場合には、その前の計測電流値を上限値として出力を調整する、ことを特徴とする電池性能劣化時の保護制御装置が提供される。
【0009】
上記本発明の電池性能劣化時の保護制御装置によれば、燃料電池の直流側の電流Iと電圧Vの時間変化を測定し、これを比較することにより、出力可能な電流又は出力を演算し、逆変換装置の入力電流又は出力電力を制限するので、負荷変化中の過渡的な性能劣化が生じた場合や、継続的な性能劣化が進行することなどの理由で、目標の電力が出力できない状況になった場合、直流電流又は発電出力を制限することにより電池をトリップさせることなく運転を継続でき、トリップによる電池へのダメージを防ぐことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
図1は、本発明の電池保護制御装置の構成図である。この図において、6は燃料電池、7はインバータ回路、8は出力制御回路であり、出力制御回路8により出力指令に応じて電流を増減して出力を調節するようになっている。かかる構成は、従来と同様である。
【0011】
本発明の保護制御装置10は、燃料電池6の電圧Vと電流Iを周期的に計測し、この計測値から出力電流の上限値Imax を演算して、出力制御回路8に出力するようになっている。
【0012】
図2は、本発明の原理図である。この図において、(A)(B)は、図5(A)(B)に示した燃料電池のV−I特性と、W−I特性である。
図2(B)に示すように、W−I特性におけるカーブの極大点は1点のみと予想することができるので、最大出力Wmax 点でdW/dI=0であり、最大出力Wmax よりも電流が小さい領域でdW/dI>0、最大出力Wmax よりも電流が大きい領域でdW/dI<0となる。従って、ある電流値においてdW/dI≦0(式▲1▼)の場合には、出力のピーク以上の負荷を取ろうとしているといえる。
【0013】
式▲1▼を変形すると、W=V×Iであるからd(V×I)/dI≦0となり、変形してVdI/dI+IdV/dI≦0→dV/V≦−dI/I→IdV/V≦−dIとなり、更に両辺をdtで割ると、次の式▲2▼が得られる。
(I/V)(dV/dt)+dI/dt≦0...式▲2▼
すなわち、式▲2▼が成り立つ場合には、出力のピーク以上の負荷を取ろうとしている状態にあるといえる。
【0014】
図2(C)は、式▲2▼の関係図である。この図に示すように、横軸をdI/dt、縦軸をdV/dtとする直交座標において、原点を通り傾きが−(I/V)の直線(式▲2▼の等号に相当する)より、下方に位置する点(斜線部)は、式▲2▼が成り立ち、出力のピーク以上の負荷(すなわち電流)を取ろうとしている状態にあることがわかる。
【0015】
図3は、本発明の電池保護制御装置の制御図であり、(A)は回路図、(B)は特性図を示している。(A)において、11a、11bは直流電圧Vと直流電流Iの検出器、11c(a/b)はI/Vを計算する演算器、11d(d/dt)は微分回路、11e(×)は積算器、11f(Σ)は加算器、11g(H/L)は比較器、11hは電流制限器、11iはバイアス調節器、11jは切換器である。
【0016】
この回路により、直流電圧Vと直流電流Iを検出し、I/Vを計算し、f(I)=(I/V)(dV/dt)+dI/dtを演算し、この演算値が予め設定した一定の正値αより大きい場合には、燃料電池が劣化していない正常の状態(図3(B)の直線より上のA領域)に有り、バイアス調節器11iにより電流の最大値は実電流+バイアスとなり、電流値に制限はつかない。一方、f(I)が一定の正値α以下の場合には、燃料電池が劣化し図3(B)の直線より下のA領域にあることになり、比較器11gにより、アラーム信号ANNを表示すると共に、切換器11jを切り換えて電流制限器11hにより実電流を電流の最大値として電流をホールドする。
【0017】
すなわち、本発明の電池性能劣化時の保護制御装置10は、▲1▼一定の正値αを予め設定し、▲2▼燃料電池の電圧Vと電流Iを周期的に計測し、▲3▼f(I)=(I/V)(dV/dt)+dI/dtを演算し、▲4▼f(I)>αの場合には、出力指令に応じて電流値を増減して出力を調整し、▲5▼f(I)≒αの場合には、計測した電流値Iを上限値として出力を調整し、▲6▼f(I)<αの場合には、その前の計測電流値を上限値として出力を調整するようになっている。
【0018】
この構成により、燃料電池の直流側の電流Iと電圧Vの時間変化を測定し、これを比較することにより、出力可能な電流又は出力を演算し、逆変換装置の入力電流又は出力電力を制限するので、負荷変化中の過渡的な性能劣化が生じた場合や、継続的な性能劣化が進行することなどの理由で、目標の電力が出力できない状況になった場合、直流電流又は発電出力を制限することにより電池をトリップさせることなく運転を継続でき、トリップによる電池へのダメージを防ぐことができる。
【0019】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0020】
【発明の効果】
上述したように、本発明の電池性能劣化時の保護制御装置は、発電設備において、逆変換装置を用いて発電出力を制御する方法と場合、燃料電池の電流と電圧の時間変化率を計測し、電流或いは発電量を安定領域側になるように制限することで、過渡的継続的な燃料電池の性能劣化が生じて電圧が低下した場合でも、目標の出力をとるための過剰な電流を取りにいくことを防ぐものである。
【0021】
すなわち、本発明の電池性能劣化時の保護制御装置は、燃料電池が劣化した場合でも、その劣化の度合に応じて、燃料電池の出力及び電流を自動的に制御し、常に安全に必要電力或いはそれに近い最大出力を発電制御できる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池保護制御装置の構成図である。
【図2】本発明の原理図である。
【図3】本発明の電池保護制御装置の制御図である。
【図4】燃料電池の模式的構成図である。
【図5】燃料電池の特性図である。
【符号の説明】
1 電解質板(タイル)
2 燃料極(アノード)
3 空気極(カソード)
4 単セル
5 バイポーラプレート(セパレータ)
6 燃料電池
7 インバータ回路
8 出力制御回路
10 保護制御装置
Claims (1)
- 燃料電池の電力Wと電流Iの関係が、その最大出力W max でdW/dI=0となり、最大出力W max での燃料電池の電流値I a よりも電流Iが小さい領域でdW/dI>0となり、最大出力W max での燃料電池の電流値I a よりも電流Iが大きい領域でdW/dI<0となる燃料電池に対する電池性能劣化時の保護制御装置であって、
一定の正値αを予め設定して、燃料電池の電圧Vと電流Iを周期的に計測し、f(I)=(I/V)(dV/dt)+dI/dtを演算し、f(I)>αの場合には、出力指令に応じて電流値を増減して出力を調整し、f(I)≒αの場合には、計測した電流値Iを上限値として出力を調整し、f(I)<αの場合には、その前の計測電流値を上限値として出力を調整する、ことを特徴とする電池性能劣化時の保護制御装置。
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