JP3892292B2 - Biopolymer detection device and biopolymer detection method, carbon nanotube structure used therefor, and disease diagnosis apparatus - Google Patents

Biopolymer detection device and biopolymer detection method, carbon nanotube structure used therefor, and disease diagnosis apparatus Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料中に存在する標的生体高分子を容易にかつ確実に検出可能であり、効率良く病気の診断等を行うことが可能な生体高分子検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ヒトゲノム計画は、ヒトの全遺伝子(DNA)を世界各国で分担して解読しようとする計画であり、1990年代から実行され、2000年夏にヒトの全遺伝子(DNA)に関する解読情報を記したドラフト版が公表された。このヒトの全遺伝子(DNA)におけるどの部分がどのような生体機能に関係しているかが明らかになれば、病気の診断、治療等の技術をはじめとしてライフサイエンス関連技術が更なる発展をとげるものと予想される。
【0003】
例えば、従来から行われてきている糖尿病の診断では、患者の体内におけるインシュリン産成能がどの程度であるかに基づいて、単にI型、II型と分類されるに過ぎない。前記糖尿病の場合、血糖のレセプター、該血糖値の量に応じてインシュリンを合成したり分解したりする酵素など、互いに複雑に機能し合っている複数のタンパク質等における機能や量のバランスがくずれ血糖値の調節が不完全となることによって発症するが、前記従来の糖尿病の診断の場合、糖尿病の直接の原因を知ることができないという問題があった。しかし、前記ヒトゲノム計画によって明らかにされたヒトの全遺伝子(DNA)の解読情報は、前記血糖値の調節に関与する酵素やレセプター等の各種タンパク質のアミノ酸配列をコードする遺伝子(DNA)情報の総てを我々に提示するものであり、この遺伝子(DNA)情報を分析することにより、前記血糖値の調節異常の原因となっているタンパク質を知ることができ、前記糖尿病を従来のようにI型、II型と大きく分類するのではなく、より詳細なサブタイプに分類することができ、前記糖尿病のより適切な診断と治療とを行うことが可能になる。近い将来、一連の機能的に密接な関係のある複数のタンパク質の機能や存在量等を分析することにより、病気の診断や治療をより適切に行う時代が到来するものと予想される。
【0004】
ところで、上述のような一連の機能的に密接な関係のある複数のタンパク質の存在量を簡便に測定可能な方法としては、現在のところ、二次元電気泳動と質量分析との併用による方法しか確立されていない。しかし、この方法では、病気の診断や治療に有効な情報が十分に得られず、測定も簡便に行うことができないという問題がある。
一方、DNAに関しては、測定対象であるDNAを予めPCR反応(polymerase chain reaction)によって増幅(増量)する際に蛍光標識色素を導入し、アレイ状に配した相補DNA鎖と結合した試料中のDNAに基づく蛍光強度によって、該試料中のDNA量を簡便に定量可能なDNAチップが提供されている。しかし、タンパク質に関しては、PCR反応に相当する増幅法がなく、また、蛋白質と蛍光標識色素との反応性が異なるため蛋白質が複数混在する場合には各タンパク質に蛍光標識色素を一様に導入することが困難であること等の理由から、試料中のタンパク質量を定量可能なチップは未だ提供されていないのが現状である。このため、蛍光標識色素を用いることなく、特定のタンパク質を簡便に定量可能なアレイチップ及びその関連技術の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる要望に応え、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、試料中に存在する一連の機能的に密接な関係のある複数の標的生体高分子の存在量を容易にかつ確実にしかも簡便に検出可能であり、効率良く病気の診断等を行うことが可能であり、アレイチップテクノロジーに適用可能な生体高分子検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
<1> 振動を誘起させる振動誘起手段と、カーボンナノチューブで形成され、該振動誘起手段により誘起された振動により共振可能であり、かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合手段と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否かを検出する検出手段とを有することを特徴とする生体高分子検出デバイスである。
前記<1>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記振動誘起手段が、振動を誘起させる。カーボンナノチューブで形成された前記結合手段が、前記振動誘起手段により誘起された振動により共振する。そして、該結合手段は、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能であるので、試料中に該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結合乃至相互作用する。前記検出手段が、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否かを検出することにより、試料中の前記標的生体高分子の量が簡便に定量される。
【0007】
<2> 振動誘起手段が、結合手段の一端に設けられた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有してなる前記<1>に記載の生体高分子検出デバイスである。
前記<2>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記基部電極が前記結合手段の一端に設けられ、前記振動誘起電極が前記結合手段の近傍に配置されており、両者は互いに電気的に完全な導通状態で接続されていないため、前記交流電源が交流電圧を印加すると、前記結合手段と前記振動誘起電極との間で交流電界が生じ、該結合手段がその導電性により前記交流電圧の周波数に応じて振動する。
【0008】
<3> 振動誘起手段が、圧電素子である前記<1>又は<2>に記載の生体高分子検出デバイスである。前記<3>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記圧電素子を駆動させると前記結合手段が該圧電素子による振動に共振する。
【0009】
<4> 結合手段が、振動誘起手段により印加された振動により共振可能な感応部と、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合部とを有する前記<1>から<3>いずれかに記載の生体高分子検出デバイスである。前記<4>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記感応部が、前記振動誘起手段により誘起された振動により共振する。前記結合部が、試料中に該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結合乃至相互作用する。
【0010】
<5> 感応部が、カーボンナノチューブである前記<4>に記載の生体高分子検出デバイスである。前記<5>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記カーボンナノチューブが、前記振動誘起手段により誘起された振動により共振する。
【0011】
<6> 結合手段が、カーボンナノチューブの先端に結合部が結合してなり、前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、結合部を形成する材料を反応させて結合させることにより製造された前記<3>から<5>のいずれかに記載の生体高分子検出デバイスである。前記<6>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記カーボンナノチューブが、前記振動誘起手段により誘起された振動により共振する。前記カーボンナノチューブの先端に、酸素プラズマ雰囲気下で処理して生成させたダングリングボンドに前記結合部を形成する材料を反応させて結合された前記結合部が、試料中に該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結合乃至相互作用する。
【0012】
<7> 結合部が、生理的条件下で標的生体高分子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及び抗体断片から選択される少なくとも1種である前記<4>から<6>のいずれかに記載の生体高分子検出デバイスである。前記<7>に記載の生体高分子検出デバイスにおいては、前記結合部が標的生体高分子と特異的に結合乃至相互作用可能であるので、特定の標的生体高分子が簡便に定量される。
【0013】
<8> 標的生体高分子と結合乃至相互作用可能であり、カーボンナノチューブで形成された結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合手段の振動変化を検出する検出工程とを含むことを特徴とする生体高分子検出方法である。
前記<8>に記載の生体高分子検出方法では、前記振動誘起工程において、カーボンナノチューブで形成された前記結合手段に振動が誘起される。該結合手段は、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能であるので、試料中に該標的生体高分子が存在すれば該標的生体高分子と結合乃至相互作用する。前記検出工程において、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否かが検出される。その結果、試料中の前記標的生体高分子の量が簡便に定量される。
【0014】
<9> 標的生体高分子に結合乃至相互作用可能な結合部をカーボンナノチューブの先端に有してなり、前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、前記結合部を形成する材料を反応させて結合させて製造されることを特徴とするカーボンナノチューブ構造体である。前記<9>に記載のカーボンナノチューブ構造体は、前記生体高分子検出装置、前記生体高分子検出方法等に好適に使用される。
【0015】
<10> 前記<1>から<7>のいずれかに記載の生体高分子検出デバイスを備えてなることを特徴とする疾病診断装置である。前記<10>に記載の疾病診断装置は、前記生体高分子検出デバイスを備えてなるので、前記標的生体高分子としての、病気の原因となっているタンパク質の試料中の存在量を短時間で定量できるので、疾病が容易にかつ詳細に診断される。
【0016】
【発明の実施の形態】
(生体高分子検出デバイス)
本発明の生体高分子検出デバイスは、振動誘起手段と、結合手段と、検出手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。
【0017】
−振動誘起手段−
前記振動誘起手段としては、振動を誘起させる機能を有する限り特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、周波数のある、電場、電流、音波、磁気、光及び機械的刺激から選択される少なくとも1種により振動を誘起可能であるものが好ましい。
【0018】
前記電流により振動を誘起可能な振動誘起手段としては、例えば、前記結合手段の一端に設けられた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有してなる電気回路や、圧電素子などが好適に挙げられる。前記電気回路の中でも、前記基部電極が固定されており、前記結合手段が立設状態で配置されており、前記振動誘起電極が該結合手段の周側面近傍に配置されているものが好ましい。この場合、前記交流電源から交流電圧を前記基部電極及び前記振動誘起電極とに印加すると、前記結合手段を略水平方向に該交流電圧の周波数に対応させて振動させることができる。
【0019】
前記音波により振動を誘起可能な振動誘起手段としては、例えば、超音波発振装置などが好適に挙げられる。この超音波発振装置の場合、該超音波発振装置が発振する超音波の周波数に対応させて該結合手段を振動させることができる。
【0020】
前記磁気により振動を誘起可能な振動誘起手段としては、例えば、磁気極性を付与させた前記結合手段の近傍に配置した、両極を備えた回転可能な永久磁石、電磁石などが好適に挙げられる。該回転可能な永久磁石の場合、該永久磁石が回転することにより前記結合手段に印加する極性の変化周期に対応させて該結合手段を振動させることができる。また、前記電磁石の場合、該電磁石を一定の周期でON−OFFに切り換えることにより該周期に対応させて前記結合手段を振動させることができる。
【0021】
前記光により振動を誘起可能な振動誘起手段としては、例えば、露光の有無あるいは露光光の波長の変化に応じて立体配座構造が変化可能な材料などが好適に挙げられる。このような材料に前記結合手段を結合させておくと、露光のON−OFFの切り換え周期、あるいは露光する露光光の種類の切り換え周期等に対応させて前記結合手段を振動させることができる。
【0022】
前記機械的刺激により振動を誘起可能な振動誘起手段としては、例えば、圧電素子、振とう装置、シェーカーなどが好適に挙げられる。これらの場合、その振動周波数に対応させて前記結合手段を振動させることができる。
【0023】
前記振動誘起手段が誘起する振動の周波数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、1〜10MHzが好ましく、1〜10kHzがより好ましい。
【0024】
前記振動誘起手段が誘起する振動の振幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.1nm〜10μmが好ましく、1nm〜100nmがより好ましい。
【0025】
−結合手段−
前記結合手段としては、前記振動誘起手段により誘起された振動により共振可能であり、かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能である限り特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、振動誘起手段により印加された振動により共振可能な感応部と、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合部とを有するもの、などが好適に挙げられる。
また、前記結合手段の形状、構造、大きさ、材質等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0026】
前記感応部としては、可撓性を有するものが好ましい。この場合、該感応部を効率良く振動させることができる点で有利である。また、前記感応部としては、導電性を有するものが好ましい。
【0027】
前記感応部として前記可撓性及び前記導電性を有するものとしては、例えば、カーボンナノチューブ、シリコン薄膜、水晶発振子などが挙げられ、これらの中でも耐久性、振動の制御性、製造容易性等の点でカーボンナノチューブが特に好ましい。
【0028】
前記カーボンナノチューブとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、その形状としては、直線状(略直線状の軸を有するもの)であってもよいし、曲線状(曲線状の軸を有するもの)であってもよいが、振動の制御性の観点からは直線状であるのが好ましく、また、その構造としては、シングルウォール構造であってもよいし、マルチウォール構造であってもよいが、良好な可撓性の観点からはシングルウォール構造が好ましい。また、その大きさとしては、直径が0.4〜10nm程度であるのが好ましい。
【0029】
前記カーボンナノチューブの製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法により製造することができるが、前記直線状のカーボンナノチューブを製造する観点からは、直流電場下で化学蒸着法(CVD)により製造する方法や、直流電場下で略直線状の空洞部を有する構造体を用いて化学蒸着法(CVD)により製造する方法がより好ましい。
【0030】
なお、前記略直線状の空洞部を有する構造体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、陽極酸化処理されたアルミナなどが好適に挙げられる。
また、前記化学蒸着法(CVD)でカーボンナノチューブを製造する場合には、触媒層を使用し、該触媒層上にカーボンナノチューブを成長させる。この場合、該触媒層の材料としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の遷移金属などが好適に挙げられる。
前記化学蒸着法(CVD)でカーボンナノチューブを製造する場合、原料ガスとしては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタンなどが好適に挙げられ、該化学蒸着法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱CVD、プラズマCVD、などが好適に挙げられ、該化学蒸着法を行うための装置としては、特に制限はなく公知のものを使用することができ、該化学蒸着の条件としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、基板温度を500℃以上とする条件などが挙げられる。
【0031】
なお、前記シリコン薄膜等は、例えば、マイクロマシンの製造プロセスにより製造することができる。
【0032】
前記結合部としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、生理的条件下で標的生体高分子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及び抗体断片から選択される少なくとも1種であるのが好ましい。
【0033】
前記標的生体高分子としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができ、例えば、核酸、脂質、糖、タンパク質などが挙げられる。
【0034】
前記物質としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、核酸、タンパク質、脂質、糖、酵素の基質となる物質、アロステリック制御物質、受容体タンパク質に対するアゴニスト、アンタゴニスト又はそれらの誘導体、生体内で前記標的生体高分子と相互作用をするタンパク質、生体内で前記標的生体高分子と複合体を形成するタンパク質、などが挙げられる。なお、該物質は、適宜合成して得てもよいし、単離精製して得てもよい。
【0035】
前記抗体としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、抗標的生体高分子IgG抗体、抗標的生体高分子IgA抗体、抗標的生体高分子IgM抗体、抗標的生体高分子IgD抗体、抗標的生体高分子IgE抗体、などが挙げられるが、これらの中でも抗標的生体高分子IgG抗体が好ましい。なお、該抗体は、モノクローナル抗体であってもよいし、ポリクローナル抗体であってもよいが、モノクローナル抗体であるのが好ましく、また、適宜公知の方法によって得ることができる。
【0036】
前記抗体断片としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記抗体のFabフラグメント、前記抗体の可変領域の一部乃至全部を含む断片、などが挙げられる。なお、該抗体断片は、適宜公知の方法、例えば、前記抗体を酵素処理等する方法、該抗体を産成するリンパ球細胞の遺伝子組換えによる方法、などによって得ることができる。
【0037】
これらの結合部は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよいが、一度に複数の標的生体高分子を定量する場合には、前記結合部として異なるものを2種以上併用するのが好ましく、該結合部が分画されて複数存在し、分画された各結合部毎に結合乃至相互作用可能な標的生体高分子が異なっている態様がより好ましい。
【0038】
前記感応部と前記結合部との結合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学結合、物理吸着等のいずれであってもよいが、安定性等の観点からは化学結合が好ましく、その中でも、共有結合、配位結合などがより好ましい。
【0039】
前記感応部がカーボンナノチューブである場合、例えば、酸素プラズマ雰囲気下で該カーボンナノチューブを処理した後、前記結合部を形成する材料(例えば前記抗体)の水溶液を該カーボンナノチューブに向けて噴霧することにより、断熱膨張により該水溶液を凍結させて前記結合部を形成する材料(例えば前記抗体)の乾燥体を生成し、該乾燥体を該カーボンナノチューブに供給し、該乾燥体を前記カーボンナノチューブの先端に結合させることができる。なお、前記水溶液としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、炭酸アンモニウムpH緩衝液(pH7)などが好適に挙げられる。
前記カーボンナノチューブは、炭素六原子による芳香環が連続したチューブ構造を有するが、その先端部分に炭素の五員環を含んでいる。該カーボンナノチューブを前記酸素プラズマ雰囲気下で処理すると、あるいは、該カーボンナノチューブをアルゴンプラズマ等を利用したミリングプロセスで処理すると、前記五員環部分が開環してダングリングボンドが生成する。そこに、前記結合部を形成する材料を噴霧させ、反応させると、該結合部を形成する材料が前記ダングリングボンドに効率良く化学結合する。この手法によれば、前記カーボンナノチューブの先端に所望の材料を容易にかつ簡便にしかも効率良く化学結合させることができる。
【0040】
−検出手段−
前記検出手段としては、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否かを検出することができる限り特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、通電の有無を検出するもの、振動変化を映像情報として検出するもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0041】
前記通電の有無を検出する検出手段としては、例えば、通電の有無を検出する測定部を有し、該測定部が、通電があったことを検出して、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検出するものなどが好適に挙げられる。
【0042】
前記振動変化を映像情報として検出する検出手段としては、例えば、前記結合手段の振動状態を撮影し、該結合手段の振幅変化を検知して振動変化を検出する測定部を有し、該測定部が、振幅変化があったことを検出して、前記結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検出するものなどが好適に挙げられる。
【0043】
なお、検出する前記振動変化としては、固有振動変化、振幅変化、定在波の節の位置変化、などが挙げられるが、これらの中でも前記結合手段の共振状態の変化を検出する観点からは、固有振動変化が好ましい。
【0044】
前記検出手段としては、前記測定部のほかに、該測定部が検出した検出結果と、前記標的生体高分子と前記結合部との解離定数とに基づき、試料中の前記標的生体高分子の存在量を算出するデータ処理部を有しているのが好ましく、また、検出結果を表示可能なデータ表示部等を有しているのが好ましい。なお、前記データ処理部、前記データ表示部等としては、公知のコンピュータ等を用いることができる。
【0045】
本発明の生体高分子検出デバイスは、例えば、前記結合手段を試料液中に配置させた状態で使用することができ、各種タンパク質の定量、病気の診断等に使用することができ、後述する本発明の生体高分子検出方法、本発明の疾病診断装置に特に好適に使用することができる。
【0046】
なお、前記試料液としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、血液、リンパ液、唾液等の生体液、消化物、尿等の排泄液、反応液、精製液、廃液、あるいはこれらの希釈液、などが挙げられる。
前記病気としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、複数のタンパク質が関与する生体反応において少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発症する病気が好適に挙げられ、例えば、糖尿病、高血圧症、高脂血症、ガン、その他の多因性疾患、などが好適に挙げられる。
【0047】
本発明の生体高分子検出デバイスの検出感度は、前記結合手段が結合する前記標的生体高分子の分子量に依存して変化し、また、該標的生体高分子と前記結合手段との結合定数によって変化するが、例えば、前記結合手段として結合定数が異なるものを、複数アレイ上に配置すること等により、検出の感度を高め、領域を広くすることができる。
【0048】
(生体高分子検出方法)
本発明の生体高分子検出方法は、前記標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な前記結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合手段の振動変化を検出する検出工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程を含む。
前記検出工程は、前記検出手段により好適に行うことができる。前記生体高分子検出方法は、前記本発明の生体高分子検出装置を用いて好適に実施することができる。
【0049】
本発明の生体高分子検出方法は、例えば、前記結合手段を前記試料液中に配置させた状態で使用することができ、各種タンパク質の定量、病気の診断等に好適に使用することができる。
【0050】
(カーボンナノチューブ構造体)
本発明のカーボンナノチューブ構造体は、標的生体高分子に結合乃至相互作用可能な結合部をカーボンナノチューブの先端に有してなり、更に必要に応じてその他の部を有してなる。なお、前記カーボンナノチューブの詳細は既述の通りである。
前記カーボンナノチューブ構造体は、前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、前記結合部を形成する材料を反応させて結合させて製造される。
【0051】
前記カーボンナノチューブと前記結合部との結合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学結合、物理吸着等のいずれであってもよいが、安定性等の観点からは化学結合が好ましく、その中でも、共有結合、配位結合などがより好ましい。
【0052】
前記結合の方法としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記カーボンナノチューブを処理した後、前記結合部を形成する材料、例えば前記抗体、の水溶液を該カーボンナノチューブに向けて噴霧することにより、断熱膨張により該水溶液を凍結させて前記結合部を形成する材料(例えば前記抗体)の乾燥体を生成し、該乾燥体を該カーボンナノチューブに供給し、該乾燥体を前記カーボンナノチューブの先端に結合させることができる。前記カーボンナノチューブは、炭素六原子による芳香環が連続したチューブ構造を有するが、その先端部分には炭素の五員環を含んでいる。該カーボンナノチューブを前記酸素プラズマ雰囲気下で処理すると、あるいは該カーボンナノチューブをアルゴンプラズマ等を利用したミリングプロセスで処理すると、前記五員環部分が開環してダングリングボンドが生成する。そこに、前記結合部を形成する材料を供給し反応させると、該結合部を形成する材料が前記ダングリングボンドに効率良く化学結合する。
【0053】
本発明のカーボンナノチューブ構造体は、各種用途に使用することができるが、本発明の前記生体高分子検出装置、前記生体高分子検出方法における前記結合手段として、あるいは以下の疾病診断装置、などに好適に使用することができる。
【0054】
(疾病診断装置)
本発明の疾病診断装置は、前記生体高分子検出デバイスを備えてなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の機器等を備えてなる。
【0055】
本発明の疾病診断装置においては、疾病の原因、マーカー等となる前記標的生体高分子を1種単独で検出可能に設計してもよいし、2種以上を検出可能に設計してもよい。
【0056】
前者の場合、前記生体高分子検出デバイスにおける前記結合手段の前記結合部が、特定の1種の前記標的生体高分子に結合可能であればよく、例えば、該結合部を、該特定の1種の前記標的生体高分子に対するモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体となるように設計するのが好ましい。
【0057】
後者の場合、前記生体高分子検出デバイスにおける前記結合手段の前記結合部が、特定の2種以上の前記標的生体高分子に結合可能であればよく、例えば、該結合部を、定量すべき前記標的生体高分子の種類(数)だけ分割し、かつ各結合部毎に、結合乃至相互作用可能な前記標的生体高分子が異なるように設計されていてもよいし、前記生体高分子検出デバイスを定量ユニットとして用い、該生体高分子検出デバイスを定量すべき前記特定の2種以上の前記標的生体高分子の種類(数)だけ有し、かつ各結合部毎に、結合乃至相互作用可能な前記標的生体高分子が異なるように設計されていてもよい。なお、各結合部は、それぞれ特定の前記標的生体高分子に対するモノクローナル抗体又はポリクローナル抗体となるように設計するのが好ましい。
【0058】
本発明の疾病診断装置は、複数のタンパク質が関与する生体反応において少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発症する病気の有無の診断等に特に好適に使用することができ、例えば、糖尿病、高血圧症、高脂血症、ガン、その他の多因性疾患、などの診断に特に好適に使用することができる。
【0059】
なお、本発明の疾病診断装置の測定対象である試料液としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、血液、リンパ液、唾液等の生体液、消化物、尿等の排泄液、反応液、精製液、廃液、あるいはこれらの希釈液、などが挙げられる。
【0060】
上述した本発明の生体高分子検出デバイス又は疾病診断装置によると、前記標的生体高分子と結合乃至相互作用を示す前記結合部、例えば抗体等をアレイ状に配置し、該標的生体高分子と該結合部とが結合する際に生ずる振動変化(結合シグナル)と、該結合部の位置(アレイ位置)との対応関係に基づいて、前記試料中に1種単独で存在する前記標的生体高分子(タンパク質等)の量を、あるいは前記試料中に存在する複数の前記標的生体高分子(タンパク質等)の量を、一括して検出し把握することができる。このため、本発明の生体高分子検出デバイス又は疾病診断装置は、プロテインチップとして機能させ好適に使用することができる。
【0061】
前記生体高分子検出デバイス又は疾病診断装置によると、例えば、糖尿病の診断も従来よりも詳細に行うことができる。前記糖尿病は、肝細胞がインシュリンの受容状態に応じて細胞内グリコーゲン代謝を切り換える場合等において、インシュリン受容体からグリコーゲン分解酵素に至る一連のタンパク質の相互作用ネットワークにおける一部乃至全部が低下乃至昂進した結果として発症するものであるが、前記生体高分子検出デバイス又は疾病診断装置を使用することにより、前記一連のタンパク質について、リン酸化や糖鎖付加等の翻訳後修飾も含めてそのポピュレーションを把握することが可能となり、該糖尿病の原因となっているタンパク質を把握することができる。その結果、前記糖尿病を、従来のように発現症状のみに基づいて大括りに診断するのではなく、機能不全乃至異常の原因タンパク質を確実に検出し、より適切な治療を行うことが可能となるような詳細な診断を行うことができるようになる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
図1〜図3を参照しながら実施例1の生体高分子検出装置について説明する。図1に示すように、実施例1の生体高分子検出装置1は、シリコン基板10と、抗CEA抗体Fabフラグメント20と、カーボンナノチューブ40と、基部電極60aと、振動誘起電極80と、交流電源82と、基部電極60bと、振動検出電極90と、電流計92とを有している。
【0064】
シリコン基板10は、前記生体高分子検出装置の各部材等を固定するための支持体である。実施例1では、シリコン基板としたが、他の材質による基板を前記支持体としてもよい。
【0065】
シリコン基板10上には、基部電極60bと基部電極60aとがこの順に積層されている。実施例1では、基部電極60b及び基部電極60aはチタン製である。また、基部電極60a上には触媒層50が設けられている。実施例1では、触媒層50は、鉄としたが、ニッケル、コバルト等としてもよい。触媒層50上に、以下のようにしてカーボンナノチューブ40を形成した。即ち、直流電圧をシリコン基板10と直交する方向に印加した状態で、シリコン基板10の温度を500℃以上にし、メタンガスを原料ガスとして供給し、熱CVDによって触媒層50上に略直線状のカーボンナノチューブ40をシリコン基板10に略垂直方向に成長させた。実施例1においては、カーボンナノチューブ40が前記感応部として機能する。
次に、カーボンナノチューブ40の先端に、以下のようにして抗CEA抗体Fabフラグメントを結合させた。即ち、酸素プラズマでカーボンナノチューブ40をアッシング処理し、カーボンナノチューブ40の先端に存在する5員環を開環させてダングリングボンド30を形成した。そして、10mMの炭酸アンモニウムpH緩衝液(pH7)に溶解した抗CEA抗体Fabフラグメントを霧状にしてダングリングボンド30を有するカーボンナノチューブ40が配置された真空系内に導入した。すると、断熱膨張により水分が氷結し昇華し、抗CEA抗体Fabフラグメントのフリーズドライ粉体が生成され、該抗CEA抗体Fabフラグメントのフリーズドライ粉体と、カーボンナノチューブ40のダングリングボンド30とが反応し、抗CEA抗体Fabフラグメント20がカーボンナノチューブ40の先端に固定される。実施例1においては、抗CEA抗体Fabフラグメント20が前記結合部として機能する。そして、抗CEA抗体Fabフラグメント20とカーボンナノチューブ40とで前記結合手段として機能する。
【0066】
また、シリコン基板10上には、カーボンナノチューブ40の近傍に振動誘起電極載置用凸部70が設けられており、振動誘起電極載置用電極70上に振動誘起電極80が配置されている。振動誘起電極80と基部電極60aとは交流電源82を介して導通可能に接続されている。交流電源82と、これと導通可能に接続された振動誘起電極80と基部電極60aとが、前記振動誘起手段として機能する。実施例1では、振動誘起電極80はアルミニウム製である。
【0067】
また、カーボンナノチューブ40の近傍には、振動検出電極90が配置されており、振動検出電極90と基部電極60bとは電流計92を介して導通可能に接続されている。電流計92と、これと導通可能に接続された振動検出電極90と基部電極60bとが、前記検出手段として機能する。実施例1では、振動検出電極90はアルミニウム製である。
【0068】
実施例1の生体高分子検出デバイス1においては、交流電源82から交流電圧を印加すると、振動誘起電極80と基部電極60aとの間で、交流電界が印加されて、導電性のカーボンナノチューブ40が、該交流電界の周波数に応じて、図2に示すように、振動誘起電極80に近づいたり離れたりして共振した。カーボンナノチューブ40の先端に結合した抗CEA抗体Fabフラグメント20もカーボンナノチューブ40と共に共振した。
実施例1では、共振するカーボンナノチューブ40の振動周波数は1〜10MHzであり、振幅は数nm〜数10μmであった。
【0069】
カーボンナノチューブ40の先端に固定された抗CEA抗体Fabフラグメント20は、前記標的生体高分子としてのガンマーカーであるCEAタンパク質100と抗原抗体反応により結合可能であるので、抗CEA抗体Fabフラグメント20を、前記標的生体高分子としてのガンマーカーであるCEAタンパク質100が存在する試料液中に配置させると、抗CEA抗体Fabフラグメント20は、CEAタンパク質100と抗原抗体反応により結合した。このとき、抗CEA抗体Fabフラグメント20とCEAタンパク質100とは、結合したままの状態にあるのではなく、抗CEA抗体Fabフラグメント20の解離定数に従って、結合したり解離したりしていた。
【0070】
カーボンナノチューブ40が振動誘起電極80に近づいたり離れたりして共振している状態は、カーボンナノチューブ40の近傍に配置された振動検出電極90と、カーボンナノチューブ40の端部に設けられた基部電極60bとの間に流れる電流の導通断続パターンとして電流計92により測定(モニタ)した。なお、実施例1においては、振動検出電極90と基部電極60bとで形成される電気回路に1Vの直流電圧が印加した状態で、振動検出電極90と基部電極60bとの間に流れる電流の導通断続パターンを測定(モニタ)した。
【0071】
抗CEA抗体Fabフラグメント20がCEAタンパク質100と結合すると、カーボンナノチューブ40の先端質量が増加するため、カーボンナノチューブ40の共振周波数が変化し、図3に示すように、カーボンナノチューブ40の振幅が大きくなり、これに伴い、振動検出電極90と基部電極60bとの間に流れる電流の導通断続パターンも変化した。この電流の導通断続パターンの変化を検出することにより、試料液中のCEAタンパク質100の存在を検出することができ、更に該試料中に存在するCEAタンパク質100の量と抗CEA抗体Fabフラグメント20との間の解離定数に従って、該試料中のCEAタンパク質100の量を定量することができた。
【0072】
(実施例2)
図4〜図6を参照しながら実施例2の生体高分子検出装置について説明する。図4に示すように、実施例4の生体高分子検出装置1は、振動検出電極90の位置がカーボンナノチューブ40の直近くに配置されている点で、実施例1の生体高分子検出装置1と異なっている。実施例4の生体高分子検出装置1においては、抗CEA抗体Fabフラグメント20がCEAタンパク質100と結合する前においては、図5に示すように、実施例1の場合と同様にカーボンナノチューブ40が振動しているが、抗CEA抗体Fabフラグメント20がCEAタンパク質100と結合すると、図6に示すように、カーボンナノチューブ40の振幅が大きくなって振動検出電極90と接触し、振動検出電極90と基部電極60bとの間に電流が直接導通した。そして、この電流の直接の導通パターンの変化を検出することにより、試料液中のCEAタンパク質100の存在を検出することができ、更に該試料中に存在するCEAタンパク質100の量と抗CEA抗体Fabフラグメント20との間の解離定数に従って、該試料中のCEAタンパク質100の量を定量することができた。
【0073】
なお、実施例1及び2における生体高分子検出装置1を、ブロック構成図にして説明すると、図7に示す通りであり、シリコン基板10上に、振動誘起部2と検出部3と感応部4と結合部5とが配置されている。これらは、試料液が収容された試料容器9内に配置されている。
振動誘起部2は、振動誘起電極載置用凸部70、振動誘起電極80、交流電源82及び基部電極60aにより構成される。検出部3は、基部電極60b、振動検出電極90及び電流計92により構成される。結合部5は、抗CEA抗体Fabフラグメント20により構成される。測定部6は、振動誘起部2と検出部3と感応部4と接続されており、これらにおける電流の変化を測定(モニタ)する。また、測定部6は、データ処理部7に接続されており、測定データを校正値データ7a及びアレイ配置データ7bと照合し演算し、試料液中のCEAタンパク質100の量を定量する。
【0074】
また、図8に示すブロック構成図は、実施例1及び2における生体高分子検出装置1とは異なり、振動誘起部2として圧電素子を、シリコン基板10における検出部3と感応部4と結合部5とが配置されている側とは反対側に配置させた生体高分子検出装置のものである。この生体高分子検出装置においても、実施例1及び2における生体高分子検出装置1と同様の作用効果を示す。
【0075】
ここで、本発明の好ましい態様を付記すると、以下の通りである。
(付記1) 振動を誘起させる振動誘起手段と、該振動誘起手段により誘起された振動により共振可能であり、かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合手段と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否かを検出する検出手段とを有することを特徴とする生体高分子検出デバイス。
(付記2) 振動誘起手段が、周波数のある電流、超音波、磁気、光及び機械的刺激から選択される少なくとも1種により振動を誘起可能である前記付記1に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記3) 振動誘起手段が、結合手段の一端に設けられた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有してなる前記付記1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記4) 振動誘起手段が、基部電極が固定され、結合手段が立設状態で配置され、振動誘起電極が該結合手段の周側面近傍に配置された前記付記3に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記5) 振動誘起手段が、圧電素子である前記付記1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記6) 振動誘起手段が超音波発振装置である前記付記1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記7) 振動の周波数が1〜10MHzである前記付記1から6のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記8) 振動の振幅が0.1nm〜10μmである前記付記1から7のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記9) 結合手段が、振動誘起手段により印加された振動により共振可能な感応部と、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合部とを有する前記付記1から8のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記10) 感応部が可撓性である前記付記9に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記11) 感応部が導電性である前記付記9又は10に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記12) 感応部が、シリコン薄膜及び水晶発振子のいずれかである前記付記9から11のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記13) 感応部が、カーボンナノチューブである前記付記9から11のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記14) カーボンナノチューブがシングルウォール構造を有する前記付記13に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記15) カーボンナノチューブが略直線状の軸を有する前記付記14又は14に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記16) カーボンナノチューブが直流電場下で化学蒸着法により製造された前記付記13から15のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記17) カーボンナノチューブが略直線状の空洞部を有する構造体を用いて製造された前記付記13から16のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記18) 略直線状の空洞部を有する構造体が陽極酸化処理されたアルミナである前記付記17に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記19) 結合手段が、カーボンナノチューブの先端に結合部が結合してなり、酸素プラズマ雰囲気下で前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、結合部を形成する材料を反応させて結合させることにより製造された前記付記13から18のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記20) 結合部が、生理的条件下で標的生体高分子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及び抗体断片から選択される少なくとも1種である前記付記9から19のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記21) 抗体が、抗標的生体高分子IgG抗体であり、抗体断片が抗標的生体高分子IgG抗体のFabフラグメント及びその断片である前記付記20に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記22) 検出手段が、振動変化を検出する測定部を有し、該測定部が、該振動変化を検出して、結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検出する前記付記1から21のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記23) 振動変化が固有振動変化である前記付記22に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記24) 検出手段が、通電の有無を検出する測定部を有し、該測定部が、通電があったことを検出して、結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検出する前記付記1から21のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記25) 検出手段が、結合手段の振動状態を撮影し、該結合手段の振幅変化を検知して振動変化を検出する測定部を有し、該測定部が、振幅変化があったことを検出して、結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したことを検出する前記付記1から21のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記26) 検出手段が、測定部が検出した検出結果と、標的生体高分子と結合部との解離定数とに基づき、試料中の前記標的生体高分子の含有量を算出するデータ処理部を有する前記付記22から25のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記27) 結合手段が試料液中に配置された前記付記1から26のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記28) 病気の診断に用いられる前記付記1から27のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。
(付記29) 病気が、複数のタンパク質が関与する生体反応において少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発症する病気であり、
結合部が、分画されて複数存在し、分画された各結合部毎に結合乃至相互作用可能な標的生体高分子が異なる前記付記28に記載の生体高分子検出デバイス。
(付記30) 標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合手段の振動変化を検出する検出工程とを含むことを特徴とする生体高分子検出方法。
(付記31) 標的生体高分子に結合乃至相互作用可能な結合部をカーボンナノチューブの先端に有してなり、酸素プラズマ雰囲気下で前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、前記結合部を形成する材料を反応させて結合させて製造されることを特徴とするカーボンナノチューブ構造体。
(付記32) 前記付記1から29のいずれかに記載の生体高分子検出デバイスを備えてなることを特徴とする疾病診断装置。
(付記33) 複数のタンパク質が関与する生体反応において少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発症する病気の有無を診断する疾病診断装置であって、
前記生体高分子検出デバイスにおける結合部を前記複数のタンパク質の数だけ分割し、かつ各結合部毎に、結合乃至相互作用可能な標的生体高分子が異なる前記付記32に記載の疾病診断装置。
(付記34) 複数のタンパク質が関与する生体反応において少なくとも1種のタンパク質が所要量よりも減少乃至増加したことにより発症する病気の有無を診断する疾病診断装置であって、
前記生体高分子検出デバイスを前記複数のタンパク質の数だけ有し、かつ各結合部毎に、結合乃至相互作用可能な標的生体高分子が異なる前記付記32に記載の疾病診断装置。
【0076】
【発明の効果】
本発明によると、前記要望に応え、従来における前記問題を解決することができ、試料中に存在する一連の機能的に密接な関係のある複数の標的生体高分子の存在量を容易にかつ確実にしかも簡便に検出可能であり、効率良く病気の診断等を行うことが可能であり、アレイチップテクノロジーに適用可能な生体高分子検出デバイス及び生体高分子検出方法、それに用いるカーボンナノチューブ構造体、並びに、疾病診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の生体高分子検出装置を用いた本発明の生体高分子検出方法の一実施例を示す概略説明図である。
【図2】図2は、図1における生体高分子検出装置の動作の一例を示す概略説明図である。
【図3】図3は、図1における生体高分子検出装置の検出の一例を示す概略説明図である。
【図4】図4は、本発明の生体高分子検出装置を用いた本発明の生体高分子検出方法の他の実施例を示す概略説明図である。
【図5】図5は、図4における生体高分子検出装置の動作の一例を示す概略説明図である。
【図6】図6は、図4における生体高分子検出装置の検出の一例を示す概略説明図である。
【図7】図7は、本発明の生体高分子検出装置の一例を示すブロック図である。
【図8】図8は、本発明の生体高分子検出装置の他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 生体高分子検出装置
2 振動誘起部
3 検出部
4 感応部
5 結合部
6 測定部
7 データ処理部
7a 校正値データ
7b アレイ配置データ
8 表示部
9 試料容器
10 シリコン基板
20 抗CEA抗体Fabフラグメント
30 ダングリングボンド
40 カーボンナノチューブ
50 触媒層
60a 基部電極
60b 基部電極
70 振動誘起電極載置用凸部
80 振動誘起電極
82 交流電源
90 振動検出電極
92 電流計
100 CEAタンパク質
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a biopolymer detection device and a biopolymer detection method capable of easily and reliably detecting a target biopolymer present in a sample and capable of efficiently diagnosing a disease, and the like. The present invention relates to a carbon nanotube structure and a disease diagnosis apparatus.
[0002]
[Prior art]
The Human Genome Project is a plan to share all human genes (DNA) in various countries around the world, and has been implemented since the 1990s. In the summer of 2000, a draft was written that included information about all human genes (DNA). A version has been published. If it becomes clear what parts of all human genes (DNA) are related to what biological functions, life science-related technologies will be further developed, including technologies for diagnosing and treating diseases. It is expected to be.
[0003]
For example, conventionally diagnosed diabetes is simply classified as type I or type II based on the level of insulin producing ability in the patient's body. In the case of diabetes, the balance of functions and amounts in a plurality of proteins that function in a complex manner such as a receptor for blood glucose and an enzyme that synthesizes or degrades insulin according to the amount of the blood glucose level is lost. It develops due to incomplete adjustment of the value, but the conventional diagnosis of diabetes has a problem that the direct cause of diabetes cannot be known. However, the decoding information of all human genes (DNA) revealed by the Human Genome Project is the total of gene (DNA) information encoding amino acid sequences of various proteins such as enzymes and receptors involved in the regulation of blood glucose level. By analyzing this gene (DNA) information, it is possible to know the protein that causes the abnormal regulation of blood glucose level. Therefore, it can be classified into more detailed subtypes rather than classified as type II, and more appropriate diagnosis and treatment of diabetes can be performed. In the near future, by analyzing the functions and abundances of a series of functionally closely related proteins, it is expected that the era of more appropriate diagnosis and treatment of diseases will arrive.
[0004]
By the way, at present, the only method that can easily measure the abundance of a plurality of proteins that are closely related to each other as described above is based on the combined use of two-dimensional electrophoresis and mass spectrometry. It has not been. However, this method has a problem that information effective for diagnosing or treating a disease cannot be obtained sufficiently and measurement cannot be easily performed.
On the other hand, with respect to DNA, a DNA in a sample bound with complementary DNA strands arranged in an array when a DNA to be measured is amplified (increase) in advance by PCR reaction (polymerase chain reaction). There is provided a DNA chip capable of easily quantifying the amount of DNA in the sample by the fluorescence intensity based on the above. However, for proteins, there is no amplification method corresponding to the PCR reaction, and since the reactivity of the protein and the fluorescent labeling dye is different, when multiple proteins are mixed, the fluorescent labeling dye is uniformly introduced into each protein. Currently, no chip capable of quantifying the amount of protein in a sample has yet been provided. For this reason, there is a demand for the development of an array chip that can easily quantify a specific protein and related technology without using a fluorescent labeling dye.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in response to such a demand, and solves the above-described problems and achieves the following objects. That is, the present invention can easily and reliably detect abundance of a plurality of target biopolymers having a series of functionally close relationships existing in a sample, and can efficiently diagnose diseases, etc. It is an object of the present invention to provide a biopolymer detection device and a biopolymer detection method applicable to array chip technology, a carbon nanotube structure used therefor, and a disease diagnosis apparatus.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
Means for solving the above problems are as follows.
<1> vibration inducing means for inducing vibration, Formed of carbon nanotubes, A coupling means capable of resonating by vibration induced by the vibration inducing means and capable of binding or interacting with the target biopolymer; and whether or not the coupling means has bound or interacted with the target biopolymer. It is a biopolymer detection device characterized by having a detection means to detect.
In the biopolymer detection device according to <1>, the vibration inducing unit induces vibration. Formed with carbon nanotubes The coupling means resonates due to the vibration induced by the vibration inducing means. Since the binding means can bind to or interact with the target biopolymer, if the target biopolymer is present in the sample, it binds to or interacts with the target biopolymer. The detection means detects whether or not the binding means has bound or interacted with the target biopolymer, whereby the amount of the target biopolymer in the sample can be quantified easily.
[0007]
<2> The vibration inducing means is connected to the base electrode provided at one end of the coupling means, the vibration inducing electrode disposed in the vicinity of the coupling means, the base electrode and the vibration inducing electrode in a conductive manner, and an alternating current The biopolymer detection device according to <1>, further comprising an AC power supply capable of applying a voltage.
In the biopolymer detection device according to <2>, the base electrode is provided at one end of the coupling unit, the vibration-inducing electrode is disposed in the vicinity of the coupling unit, and the two are electrically connected to each other. When the AC power supply applies an AC voltage, an AC electric field is generated between the coupling means and the vibration-inducing electrode, and the coupling means is connected to the AC voltage due to its conductivity. Vibrates according to frequency.
[0008]
<3> The biopolymer detection device according to <1> or <2>, wherein the vibration inducing means is a piezoelectric element. In the biopolymer detection device according to <3>, when the piezoelectric element is driven, the coupling unit resonates with vibration by the piezoelectric element.
[0009]
<4> Any one of <1> to <3>, wherein the coupling unit includes a sensitive unit capable of resonating by vibration applied by the vibration inducing unit and a coupling unit capable of coupling or interacting with the target biopolymer. The biopolymer detection device described. In the biopolymer detection device according to <4>, the sensitive part resonates due to vibration induced by the vibration inducing means. If the target biopolymer is present in the sample, the binding unit binds to or interacts with the target biopolymer.
[0010]
<5> The biopolymer detection device according to <4>, wherein the sensitive part is a carbon nanotube. In the biopolymer detection device according to <5>, the carbon nanotube resonates due to vibration induced by the vibration inducing means.
[0011]
<6> The bonding means is formed by bonding the bonding portion to the tip of the carbon nanotube, and reacting the material forming the bonding portion with the dangling bond at the tip of the carbon nanotube generated by processing the carbon nanotube. The biopolymer detection device according to any one of <3> to <5>, which is manufactured by bonding. In the biopolymer detection device according to <6>, the carbon nanotube resonates due to vibration induced by the vibration inducing unit. The bonding part bonded to the tip of the carbon nanotube by reacting the material forming the bonding part with a dangling bond generated by treatment in an oxygen plasma atmosphere is bonded to the target biopolymer in the sample. If present, it binds to or interacts with the target biopolymer.
[0012]
<7> Any of the above <4> to <6>, wherein the binding part is at least one selected from a substance, an antibody and an antibody fragment capable of binding to or interacting with a target biopolymer under physiological conditions A biopolymer detection device according to claim 1. In the biopolymer detection device according to <7>, since the binding portion can specifically bind to or interact with the target biopolymer, the specific target biopolymer is easily quantified.
[0013]
<8> Can bind to or interact with the target biopolymer And formed with carbon nanotubes A biopolymer detection method comprising: a vibration inducing step for inducing vibration in a coupling means; and a detection step for detecting a vibration change of the coupling means when the coupling means is coupled to the target biopolymer. It is.
In the biopolymer detection method according to <8>, in the vibration induction step, Formed with carbon nanotubes Vibration is induced in the coupling means. Since the binding means can bind to or interact with the target biopolymer, if the target biopolymer is present in the sample, it binds to or interacts with the target biopolymer. In the detection step, it is detected whether or not the binding means has bound or interacted with the target biopolymer. As a result, the amount of the target biopolymer in the sample is easily quantified.
[0014]
<9> A bond part that can bind to or interact with the target biopolymer is formed at the tip of the carbon nanotube, and the bond part is formed on the dangling bond at the tip of the carbon nanotube generated by treating the carbon nanotube. It is a carbon nanotube structure manufactured by reacting and bonding materials that form the structure. The carbon nanotube structure according to <9> is preferably used in the biopolymer detection device, the biopolymer detection method, and the like.
[0015]
<10> A disease diagnosis apparatus comprising the biopolymer detection device according to any one of <1> to <7>. Since the disease diagnosis apparatus according to <10> includes the biopolymer detection device, the abundance in the sample of the protein causing the disease as the target biopolymer can be reduced in a short time. Since it can be quantified, the disease can be diagnosed easily and in detail.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Biopolymer detection device)
The biopolymer detection device of the present invention includes vibration inducing means, coupling means, and detection means, and further includes other means appropriately selected as necessary.
[0017]
-Vibration induction means-
The vibration inducing means is not particularly limited as long as it has a function of inducing vibration, and can be appropriately selected from known ones according to the purpose. However, it has an electric field, current, sound wave, magnetism, light having a frequency. And those capable of inducing vibration by at least one selected from mechanical stimuli.
[0018]
The vibration inducing means capable of inducing vibration by the current includes, for example, a base electrode provided at one end of the coupling means, a vibration inducing electrode disposed in the vicinity of the coupling means, the base electrode, and the vibration inducing means. Preferred examples include an electric circuit having an AC power source that is electrically connected to the electrode and capable of applying an AC voltage, and a piezoelectric element. Among the electric circuits, it is preferable that the base electrode is fixed, the coupling means is disposed in an upright state, and the vibration-inducing electrode is disposed in the vicinity of the peripheral side surface of the coupling means. In this case, when an AC voltage is applied from the AC power source to the base electrode and the vibration inducing electrode, the coupling means can be vibrated in a substantially horizontal direction corresponding to the frequency of the AC voltage.
[0019]
As the vibration inducing means capable of inducing vibration by the sound wave, for example, an ultrasonic oscillating device or the like is preferably exemplified. In the case of this ultrasonic oscillating device, the coupling means can be vibrated in accordance with the frequency of the ultrasonic wave oscillated by the ultrasonic oscillating device.
[0020]
As the vibration inducing means capable of inducing vibration by the magnetism, for example, a rotatable permanent magnet having both poles, an electromagnet, and the like disposed in the vicinity of the coupling means to which a magnetic polarity is imparted are preferably exemplified. In the case of the rotatable permanent magnet, the coupling means can be vibrated in accordance with the polarity change period applied to the coupling means by rotating the permanent magnet. In the case of the electromagnet, the coupling means can be vibrated corresponding to the cycle by switching the electromagnet to ON-OFF at a constant cycle.
[0021]
As the vibration inducing means capable of inducing vibration by the light, for example, a material whose conformation structure can be changed in accordance with the presence or absence of exposure or a change in the wavelength of exposure light can be preferably cited. If the coupling means is coupled to such a material, the coupling means can be vibrated in accordance with the ON / OFF switching cycle of exposure or the switching cycle of the type of exposure light to be exposed.
[0022]
Suitable examples of the vibration inducing means capable of inducing vibration by mechanical stimulation include a piezoelectric element, a shaking device, and a shaker. In these cases, the coupling means can be vibrated corresponding to the vibration frequency.
[0023]
There is no restriction | limiting in particular as a frequency of the vibration induced by the said vibration induction means, Although it can select suitably according to the objective, For example, 1-10 MHz is preferable and 1-10 kHz is more preferable.
[0024]
There is no restriction | limiting in particular as an amplitude of the vibration which the said vibration induction means induces, Although it can select suitably according to the objective, For example, 0.1 nm-10 micrometers are preferable, and 1 nm-100 nm are more preferable.
[0025]
-Coupling means-
The coupling means is not particularly limited as long as it can resonate by vibrations induced by the vibration inducing means and can be coupled to or interacts with the target biopolymer. Preferred examples include those having a sensitive part capable of resonating by vibration applied by the vibration inducing means and a binding part capable of binding to or interacting with the target biopolymer.
Moreover, there is no restriction | limiting in particular about the shape of the said coupling | bonding means, a structure, a magnitude | size, a material, etc., It can select suitably according to the objective.
[0026]
The sensitive part is preferably a flexible part. In this case, it is advantageous in that the sensitive part can be vibrated efficiently. Further, the sensitive part is preferably one having conductivity.
[0027]
Examples of the sensitive portion having the flexibility and the conductivity include carbon nanotubes, silicon thin films, crystal oscillators, etc. Among these, durability, vibration controllability, ease of manufacture, etc. Carbon nanotubes are particularly preferred in this respect.
[0028]
The carbon nanotube is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the purpose. For example, the carbon nanotube may be linear (having a substantially linear axis) or curved It may be a shape (having a curved axis), but is preferably linear from the viewpoint of vibration controllability, and the structure may be a single wall structure, A multi-wall structure may be used, but a single-wall structure is preferable from the viewpoint of good flexibility. The size is preferably about 0.4 to 10 nm in diameter.
[0029]
There is no restriction | limiting in particular as a manufacturing method of the said carbon nanotube, Although it can manufacture by a well-known method, from a viewpoint of manufacturing the said linear carbon nanotube, it manufactures by a chemical vapor deposition method (CVD) under a direct current electric field. And a method of manufacturing by chemical vapor deposition (CVD) using a structure having a substantially linear cavity under a direct current electric field is more preferable.
[0030]
The structure having the substantially linear cavity is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the intended purpose. For example, anodized alumina is preferable.
Moreover, when manufacturing a carbon nanotube by the said chemical vapor deposition method (CVD), a catalyst layer is used and a carbon nanotube is grown on this catalyst layer. In this case, preferred examples of the material for the catalyst layer include transition metals such as iron, nickel, and cobalt.
When carbon nanotubes are produced by the chemical vapor deposition method (CVD), the raw material gas is not particularly limited and can be appropriately selected according to the purpose. For example, methane and the like are preferably used. Is not particularly limited and can be appropriately selected according to the purpose. For example, thermal CVD, plasma CVD, and the like are preferable, and an apparatus for performing the chemical vapor deposition method is not particularly limited and is known. The conditions for the chemical vapor deposition are not particularly limited and may be appropriately selected according to the purpose. Examples thereof include conditions for setting the substrate temperature to 500 ° C. or higher.
[0031]
The silicon thin film or the like can be manufactured by, for example, a micromachine manufacturing process.
[0032]
The binding part is not particularly limited and can be appropriately selected according to the purpose. At least selected from substances, antibodies, and antibody fragments that can bind to or interact with the target biopolymer under physiological conditions. One type is preferred.
[0033]
The target biopolymer is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the intended purpose. Examples thereof include nucleic acids, lipids, sugars, and proteins.
[0034]
The substance is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the intended purpose.For example, nucleic acid, protein, lipid, sugar, substance serving as an enzyme substrate, allosteric regulator, agonist for receptor protein, antagonist or These derivatives, proteins that interact with the target biopolymer in vivo, and proteins that form a complex with the target biopolymer in vivo. The substance may be obtained by appropriately synthesizing or isolated and purified.
[0035]
The antibody is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the intended purpose. For example, anti-target biopolymer IgG antibody, anti-target biopolymer IgA antibody, anti-target biopolymer IgM antibody, anti-target biomolecule High molecular IgD antibodies, anti-target biopolymer IgE antibodies, and the like can be mentioned, and among these, anti-target biopolymer IgG antibodies are preferable. The antibody may be a monoclonal antibody or a polyclonal antibody, but is preferably a monoclonal antibody, and can be appropriately obtained by a known method.
[0036]
The antibody fragment is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the intended purpose. Examples thereof include a Fab fragment of the antibody and a fragment containing a part or all of the variable region of the antibody. The antibody fragment can be obtained by appropriately known methods, for example, a method of treating the antibody with an enzyme, a method of gene recombination of lymphocyte cells producing the antibody, and the like.
[0037]
These binding parts may be used singly or in combination of two or more. However, when quantifying a plurality of target biopolymers at a time, different binding parts may be used. Two or more types are preferably used in combination, and a plurality of the binding portions are present in a fractionated manner, and a mode in which the target biopolymers capable of binding or interacting with each of the fractionated binding portions is more preferable.
[0038]
The bond between the sensitive part and the bond part is not particularly limited and may be appropriately selected according to the purpose. For example, any of chemical bond, physical adsorption, etc. may be used. From the viewpoint, a chemical bond is preferable, and among them, a covalent bond, a coordinate bond, and the like are more preferable.
[0039]
When the sensitive part is a carbon nanotube, for example, after treating the carbon nanotube in an oxygen plasma atmosphere, an aqueous solution of a material forming the binding part (for example, the antibody) is sprayed toward the carbon nanotube. The aqueous solution is frozen by adiabatic expansion to produce a dried body of the material forming the binding part (for example, the antibody), the dried body is supplied to the carbon nanotube, and the dried body is attached to the tip of the carbon nanotube. Can be combined. In addition, there is no restriction | limiting in particular as said aqueous solution, Although it can select suitably according to the objective, For example, an ammonium carbonate pH buffer solution (pH7) etc. are mentioned suitably.
The carbon nanotube has a tube structure in which aromatic rings with six carbon atoms are continuous, and includes a carbon five-membered ring at the tip. When the carbon nanotube is treated in the oxygen plasma atmosphere, or when the carbon nanotube is treated by a milling process using argon plasma or the like, the five-membered ring portion is opened and a dangling bond is generated. When the material forming the bonding portion is sprayed and reacted therewith, the material forming the bonding portion efficiently chemically bonds to the dangling bond. According to this method, a desired material can be chemically bonded to the tip of the carbon nanotube easily, simply and efficiently.
[0040]
-Detection means-
The detection means is not particularly limited as long as it can detect whether or not the binding means has bound or interacted with the target biopolymer, and may be appropriately selected from known ones according to the purpose. For example, one that detects the presence / absence of energization, one that detects a vibration change as video information, and the like. These may be used individually by 1 type and may use 2 or more types together.
[0041]
The detection means for detecting the presence / absence of energization includes, for example, a measurement unit for detecting the presence / absence of energization, the measurement unit detects that there is energization, and the binding means detects the target biopolymer. Suitable examples include those that detect that they have bound or interacted with each other.
[0042]
The detection means for detecting the vibration change as video information includes, for example, a measurement unit that captures the vibration state of the coupling unit and detects the amplitude change of the coupling unit to detect the vibration change. However, it is preferable to detect a change in amplitude and detect that the binding means has bound or interacted with the target biopolymer.
[0043]
The vibration change to be detected includes natural vibration change, amplitude change, position change of standing wave node, etc., among these, from the viewpoint of detecting the change in the resonance state of the coupling means, Natural vibration changes are preferred.
[0044]
As the detection means, in addition to the measurement unit, the presence of the target biopolymer in the sample based on the detection result detected by the measurement unit and the dissociation constant between the target biopolymer and the binding unit It is preferable to have a data processing unit that calculates the amount, and it is preferable to have a data display unit that can display the detection result. A known computer or the like can be used as the data processing unit, the data display unit, or the like.
[0045]
The biopolymer detection device of the present invention can be used, for example, in a state where the binding means is arranged in a sample solution, and can be used for quantification of various proteins, diagnosis of diseases, etc. The biopolymer detection method of the invention and the disease diagnosis apparatus of the invention can be used particularly preferably.
[0046]
The sample solution is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the intended purpose. Examples thereof include biological fluids such as blood, lymph and saliva, excreta such as digested products and urine, reaction solutions, and purified solutions. , Waste liquid, or diluted solutions thereof.
The disease is not particularly limited and can be appropriately selected according to the purpose. However, there is a disease that develops when at least one protein is reduced or increased from the required amount in a biological reaction involving a plurality of proteins. Suitable examples include, for example, diabetes, hypertension, hyperlipidemia, cancer, other multifactorial diseases, and the like.
[0047]
The detection sensitivity of the biopolymer detection device of the present invention varies depending on the molecular weight of the target biopolymer to which the binding means binds, and also changes depending on the binding constant between the target biopolymer and the binding means. However, for example, by arranging the coupling means having different coupling constants on a plurality of arrays, the detection sensitivity can be increased and the area can be widened.
[0048]
(Biopolymer detection method)
The biopolymer detection method of the present invention includes a vibration inducing step of inducing vibration in the coupling means capable of binding or interacting with the target biopolymer, and the binding means when the binding means is coupled to the target biopolymer. A detecting step for detecting a vibration change of the coupling means, and further including other steps appropriately selected as necessary.
The detection step can be suitably performed by the detection means. The biopolymer detection method can be preferably implemented using the biopolymer detection apparatus of the present invention.
[0049]
The biopolymer detection method of the present invention can be used, for example, in a state where the binding means is arranged in the sample solution, and can be suitably used for quantification of various proteins, diagnosis of diseases, and the like.
[0050]
(Carbon nanotube structure)
The carbon nanotube structure of the present invention has a binding part that can bind to or interact with the target biopolymer at the tip of the carbon nanotube, and further has other parts as necessary. The details of the carbon nanotube are as described above.
The carbon nanotube structure is manufactured by reacting and bonding a material forming the coupling portion to a dangling bond at the tip of the carbon nanotube generated by processing the carbon nanotube.
[0051]
There is no restriction | limiting in particular as a coupling | bonding of the said carbon nanotube and the said coupling | bond part, According to the objective, it can select suitably, For example, any, such as a chemical bond and physical adsorption, stability etc. From the viewpoint, a chemical bond is preferable, and among them, a covalent bond, a coordinate bond, and the like are more preferable.
[0052]
The binding method is not particularly limited and may be appropriately selected depending on the purpose. For example, after the carbon nanotube is treated, an aqueous solution of a material that forms the binding portion, for example, the antibody, is added to the carbon. By spraying toward the nanotubes, the aqueous solution is frozen by adiabatic expansion to produce a dried body of the material forming the binding portion (for example, the antibody), supplying the dried body to the carbon nanotubes, and drying A body can be bonded to the tip of the carbon nanotube. The carbon nanotube has a tube structure in which aromatic rings of carbon six atoms are continuous, and a carbon five-membered ring is included at the tip portion thereof. When the carbon nanotube is treated in the oxygen plasma atmosphere, or when the carbon nanotube is treated by a milling process using argon plasma or the like, the five-membered ring portion is opened and a dangling bond is generated. If the material which forms the said connection part is supplied and made to react there, the material which forms this connection part will chemically bond with the said dangling bond efficiently.
[0053]
The carbon nanotube structure of the present invention can be used for various applications, but as the binding means in the biopolymer detection device, the biopolymer detection method of the present invention, or in the following disease diagnosis device, etc. It can be preferably used.
[0054]
(Disease diagnosis device)
The disease diagnosis apparatus of the present invention includes the biopolymer detection device, and further includes other equipment and the like appropriately selected as necessary.
[0055]
In the disease diagnosis apparatus of the present invention, the target biopolymer that becomes the cause of the disease, the marker, or the like may be designed so as to be detectable alone, or may be designed so that two or more types can be detected.
[0056]
In the former case, the binding part of the binding means in the biopolymer detection device only needs to be able to bind to a specific one type of the target biopolymer. It is preferable to design so that it may become the monoclonal antibody or polyclonal antibody with respect to said target biopolymer.
[0057]
In the latter case, the binding part of the binding means in the biopolymer detection device may be capable of binding to two or more specific target biopolymers. For example, the binding part should be quantified. The type (number) of target biopolymers may be divided, and the respective target biopolymers that can be bound or interacted with may be designed to be different for each coupling portion. As the quantification unit, the biopolymer detection device has only the types (numbers) of the two or more specific target biopolymers to be quantified, and can be bound or interacted with for each binding part The target biopolymer may be designed to be different. Each binding portion is preferably designed to be a monoclonal antibody or a polyclonal antibody against the specific target biopolymer.
[0058]
The disease diagnosis apparatus of the present invention can be particularly suitably used for diagnosis of the presence or absence of a disease caused by a decrease or increase in at least one protein in a biological reaction involving a plurality of proteins. For example, it can be particularly suitably used for diagnosis of diabetes, hypertension, hyperlipidemia, cancer, and other multifactorial diseases.
[0059]
The sample liquid that is a measurement target of the disease diagnosis apparatus of the present invention is not particularly limited and can be appropriately selected according to the purpose. For example, biological fluid such as blood, lymph, saliva, digested material, urine And the like, and excretion liquids, reaction liquids, purified liquids, waste liquids, or diluted liquids thereof.
[0060]
According to the above-described biopolymer detection device or disease diagnosis apparatus of the present invention, the binding parts that bind to or interact with the target biopolymer, such as antibodies, are arranged in an array, and the target biopolymer and the target biopolymer Based on the correspondence between the vibration change (binding signal) that occurs when the binding portion is bound and the position of the binding portion (array position), the target biopolymer (single type) present in the sample alone ( The amount of protein or the like, or the amount of the plurality of target biopolymers (protein or the like) present in the sample can be detected and grasped collectively. For this reason, the biopolymer detection device or disease diagnosis apparatus of the present invention can function and function suitably as a protein chip.
[0061]
According to the biopolymer detection device or the disease diagnosis apparatus, for example, diabetes can be diagnosed in more detail than before. In the above-mentioned diabetes, when hepatocytes switch intracellular glycogen metabolism according to the insulin accepting state, a part or all of the interaction network of proteins from the insulin receptor to the glycogenase is reduced or promoted. As a result, the population of the series of proteins, including post-translational modifications such as phosphorylation and glycosylation, can be grasped by using the biopolymer detection device or disease diagnosis device. It is possible to grasp the protein causing the diabetes. As a result, it is possible to reliably detect the causative protein of dysfunction or abnormality and perform more appropriate treatment instead of diagnosing the diabetes generally based only on the manifestation symptoms as in the past. Such a detailed diagnosis can be performed.
[0062]
【Example】
Examples of the present invention will be specifically described below, but the present invention is not limited to these examples.
[0063]
Example 1
The biopolymer detection apparatus of Example 1 will be described with reference to FIGS. As shown in FIG. 1, the biopolymer detection apparatus 1 of Example 1 includes a silicon substrate 10, an anti-CEA antibody Fab fragment 20, a carbon nanotube 40, a base electrode 60a, a vibration induction electrode 80, and an AC power source. 82, a base electrode 60b, a vibration detection electrode 90, and an ammeter 92.
[0064]
The silicon substrate 10 is a support for fixing each member of the biopolymer detection device. Although the silicon substrate is used in the first embodiment, a substrate made of another material may be used as the support.
[0065]
On the silicon substrate 10, a base electrode 60b and a base electrode 60a are stacked in this order. In Example 1, the base electrode 60b and the base electrode 60a are made of titanium. A catalyst layer 50 is provided on the base electrode 60a. In Example 1, the catalyst layer 50 is made of iron, but may be made of nickel, cobalt, or the like. Carbon nanotubes 40 were formed on the catalyst layer 50 as follows. That is, in a state where a DC voltage is applied in a direction orthogonal to the silicon substrate 10, the temperature of the silicon substrate 10 is set to 500 ° C. or higher, methane gas is supplied as a raw material gas, and a substantially linear carbon is formed on the catalyst layer 50 by thermal CVD. Nanotubes 40 were grown on the silicon substrate 10 in a substantially vertical direction. In Example 1, the carbon nanotube 40 functions as the sensitive part.
Next, the anti-CEA antibody Fab fragment was bound to the tip of the carbon nanotube 40 as follows. That is, the dangling bond 30 was formed by ashing the carbon nanotube 40 with oxygen plasma and opening the five-membered ring present at the tip of the carbon nanotube 40. Then, the anti-CEA antibody Fab fragment dissolved in 10 mM ammonium carbonate pH buffer (pH 7) was atomized and introduced into a vacuum system in which the carbon nanotubes 40 having the dangling bonds 30 were arranged. Then, moisture is frozen and sublimated by adiabatic expansion to produce freeze-dried powder of the anti-CEA antibody Fab fragment, and the freeze-dried powder of the anti-CEA antibody Fab fragment reacts with the dangling bond 30 of the carbon nanotube 40. Then, the anti-CEA antibody Fab fragment 20 is fixed to the tip of the carbon nanotube 40. In Example 1, the anti-CEA antibody Fab fragment 20 functions as the binding portion. The anti-CEA antibody Fab fragment 20 and the carbon nanotube 40 function as the binding means.
[0066]
Further, on the silicon substrate 10, a vibration inducing electrode mounting convex portion 70 is provided in the vicinity of the carbon nanotube 40, and the vibration inducing electrode 80 is disposed on the vibration inducing electrode mounting electrode 70. The vibration induction electrode 80 and the base electrode 60a are connected to each other through an AC power source 82 so as to be conductive. The AC power source 82, the vibration induction electrode 80 and the base electrode 60a that are connected so as to be conductive with each other function as the vibration induction means. In Example 1, the vibration induction electrode 80 is made of aluminum.
[0067]
In addition, a vibration detection electrode 90 is disposed in the vicinity of the carbon nanotube 40, and the vibration detection electrode 90 and the base electrode 60b are connected to each other through an ammeter 92 so as to be conductive. The ammeter 92, the vibration detection electrode 90 and the base electrode 60b that are connected so as to be conductive with each other function as the detection means. In the first embodiment, the vibration detection electrode 90 is made of aluminum.
[0068]
In the biopolymer detection device 1 of Example 1, when an AC voltage is applied from the AC power source 82, an AC electric field is applied between the vibration inducing electrode 80 and the base electrode 60a, and the conductive carbon nanotubes 40 are formed. According to the frequency of the alternating electric field, as shown in FIG. The anti-CEA antibody Fab fragment 20 bound to the tip of the carbon nanotube 40 also resonated with the carbon nanotube 40.
In Example 1, the vibration frequency of the resonating carbon nanotube 40 was 1 to 10 MHz, and the amplitude was several nm to several tens of μm.
[0069]
Since the anti-CEA antibody Fab fragment 20 fixed to the tip of the carbon nanotube 40 can bind to the CEA protein 100, which is a cancer marker as the target biopolymer, by an antigen-antibody reaction, the anti-CEA antibody Fab fragment 20 is When placed in a sample solution in which CEA protein 100, which is a cancer marker as the target biopolymer, is present, anti-CEA antibody Fab fragment 20 was bound to CEA protein 100 by an antigen-antibody reaction. At this time, the anti-CEA antibody Fab fragment 20 and the CEA protein 100 were not in a state of being bound, but were bound or dissociated according to the dissociation constant of the anti-CEA antibody Fab fragment 20.
[0070]
The state in which the carbon nanotube 40 is resonating toward and away from the vibration-inducing electrode 80 includes a vibration detection electrode 90 disposed in the vicinity of the carbon nanotube 40 and a base electrode 60b provided at the end of the carbon nanotube 40. Was measured (monitored) by an ammeter 92 as a conduction intermittent pattern of current flowing between them. In Example 1, conduction of current flowing between the vibration detection electrode 90 and the base electrode 60b in a state where a DC voltage of 1 V is applied to the electric circuit formed by the vibration detection electrode 90 and the base electrode 60b. The intermittent pattern was measured (monitored).
[0071]
When the anti-CEA antibody Fab fragment 20 binds to the CEA protein 100, the tip mass of the carbon nanotube 40 increases, so the resonance frequency of the carbon nanotube 40 changes, and the amplitude of the carbon nanotube 40 increases as shown in FIG. Along with this, the conduction intermittent pattern of the current flowing between the vibration detection electrode 90 and the base electrode 60b also changed. By detecting the change in the conduction intermittent pattern of the current, the presence of the CEA protein 100 in the sample solution can be detected, and the amount of the CEA protein 100 present in the sample, the anti-CEA antibody Fab fragment 20 and According to the dissociation constant between, the amount of CEA protein 100 in the sample could be quantified.
[0072]
(Example 2)
A biopolymer detection apparatus of Example 2 will be described with reference to FIGS. As shown in FIG. 4, the biopolymer detection device 1 according to the fourth embodiment has a configuration in which the position of the vibration detection electrode 90 is disposed in the immediate vicinity of the carbon nanotube 40. Is different. In the biopolymer detection apparatus 1 of Example 4, before the anti-CEA antibody Fab fragment 20 binds to the CEA protein 100, the carbon nanotubes 40 vibrate as shown in FIG. However, when the anti-CEA antibody Fab fragment 20 binds to the CEA protein 100, as shown in FIG. 6, the amplitude of the carbon nanotubes 40 increases and comes into contact with the vibration detection electrode 90, and the vibration detection electrode 90 and the base electrode Current directly conducted to 60b. The presence of CEA protein 100 in the sample solution can be detected by detecting a change in the direct conduction pattern of the current, and the amount of CEA protein 100 present in the sample and the anti-CEA antibody Fab According to the dissociation constant with fragment 20, the amount of CEA protein 100 in the sample could be quantified.
[0073]
The biopolymer detection apparatus 1 in the first and second embodiments will be described with reference to a block configuration diagram as shown in FIG. 7. On the silicon substrate 10, the vibration inducing unit 2, the detection unit 3, and the sensitive unit 4. And the coupling part 5 are arranged. These are arranged in a sample container 9 in which a sample solution is accommodated.
The vibration inducing portion 2 includes a vibration inducing electrode placement convex portion 70, a vibration inducing electrode 80, an AC power source 82, and a base electrode 60a. The detection unit 3 includes a base electrode 60b, a vibration detection electrode 90, and an ammeter 92. The binding portion 5 is composed of an anti-CEA antibody Fab fragment 20. The measuring unit 6 is connected to the vibration inducing unit 2, the detecting unit 3, and the sensitive unit 4, and measures (monitors) changes in current in these. The measurement unit 6 is connected to the data processing unit 7, compares the measurement data with the calibration value data 7a and the array arrangement data 7b, and calculates the amount of the CEA protein 100 in the sample solution.
[0074]
8 is different from the biopolymer detection apparatus 1 in the first and second embodiments in that the piezoelectric element is used as the vibration inducing unit 2, and the detection unit 3, the sensitive unit 4, and the coupling unit in the silicon substrate 10. 5 is a biopolymer detection device arranged on the side opposite to the side on which 5 is arranged. This biopolymer detection device also exhibits the same effects as the biopolymer detection device 1 in the first and second embodiments.
[0075]
Here, it will be as follows if the preferable aspect of this invention is appended.
(Supplementary Note 1) Vibration inducing means for inducing vibration, coupling means capable of resonating by vibration induced by the vibration inducing means, and capable of binding to or interacting with a target biopolymer; A biopolymer detection device comprising detection means for detecting whether or not the biopolymer has bound or interacted with the biopolymer.
(Supplementary note 2) The biopolymer detection device according to Supplementary note 1, wherein the vibration inducing means is capable of inducing vibration by at least one selected from current having a frequency, ultrasonic waves, magnetism, light, and mechanical stimulation.
(Supplementary Note 3) The vibration inducing means is connected to the base electrode provided at one end of the coupling means, the vibration inducing electrode disposed in the vicinity of the coupling means, and the base electrode and the vibration inducing electrode so as to be conductive. The biopolymer detection device according to appendix 1 or 2, comprising an AC power supply capable of applying an AC voltage.
(Supplementary note 4) The biopolymer detection according to Supplementary note 3, wherein the vibration inducing means is configured such that the base electrode is fixed, the coupling means is disposed upright, and the vibration inducing electrode is disposed in the vicinity of the peripheral side surface of the coupling means. device.
(Supplementary note 5) The biopolymer detection device according to Supplementary note 1 or 2, wherein the vibration inducing means is a piezoelectric element.
(Appendix 6) The biopolymer detection device according to Appendix 1 or 2, wherein the vibration inducing means is an ultrasonic oscillator.
(Additional remark 7) The biopolymer detection device in any one of the said additional remarks 1-6 whose frequency of vibration is 1-10 MHz.
(Supplementary note 8) The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 1 to 7, wherein an amplitude of vibration is 0.1 nm to 10 µm.
(Supplementary Note 9) The supplementary note 1 is described in any one of the supplementary notes 1 to 8, wherein the coupling unit includes a sensitive unit that can resonate by vibration applied by the vibration inducing unit, and a coupling unit that can bind to or interact with the target biopolymer. Biopolymer detection device.
(Supplementary note 10) The biopolymer detection device according to supplementary note 9, wherein the sensitive part is flexible.
(Appendix 11) The biopolymer detection device according to Appendix 9 or 10, wherein the sensitive part is conductive.
(Supplementary note 12) The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 9 to 11, wherein the sensitive part is any one of a silicon thin film and a crystal oscillator.
(Supplementary note 13) The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 9 to 11, wherein the sensitive part is a carbon nanotube.
(Supplementary note 14) The biopolymer detection device according to supplementary note 13, wherein the carbon nanotube has a single wall structure.
(Supplementary note 15) The biopolymer detection device according to Supplementary note 14 or 14, wherein the carbon nanotube has a substantially linear axis.
(Supplementary note 16) The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 13 to 15, wherein the carbon nanotube is produced by a chemical vapor deposition method under a direct current electric field.
(Additional remark 17) The biopolymer detection device in any one of said additional remark 13 to 16 manufactured using the structure in which a carbon nanotube has a substantially linear cavity part.
(Supplementary note 18) The biopolymer detection device according to supplementary note 17, wherein the structure having a substantially linear cavity is anodized alumina.
(Supplementary note 19) The coupling means is formed by coupling the coupling portion to the tip of the carbon nanotube, and forming the coupling portion in the dangling bond at the tip of the carbon nanotube generated by processing the carbon nanotube in an oxygen plasma atmosphere. 19. The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 13 to 18, which is manufactured by reacting and binding a material to be processed.
(Supplementary note 20) In any one of the supplementary notes 9 to 19, wherein the binding part is at least one selected from a substance, an antibody, and an antibody fragment that can bind to or interact with a target biopolymer under physiological conditions. The biopolymer detection device described.
(Supplementary note 21) The biopolymer detection device according to supplementary note 20, wherein the antibody is an anti-target biopolymer IgG antibody, and the antibody fragment is a Fab fragment of the anti-target biopolymer IgG antibody and a fragment thereof.
(Additional remark 22) A detection means has a measurement part which detects a vibration change, This measurement part detects this vibration change, and detects that the coupling | bonding means couple | bonded thru | or interacted with the said target biopolymer. The biopolymer detection device according to any one of appendices 1 to 21.
(Supplementary note 23) The biopolymer detection device according to supplementary note 22, wherein the vibration change is a natural vibration change.
(Supplementary Note 24) The detection means has a measurement unit that detects the presence / absence of energization, the measurement unit detects that there is energization, and the binding means has bound or interacted with the target biopolymer. 22. The biopolymer detection device according to any one of appendices 1 to 21, which detects
(Supplementary Note 25) The detection means has a measurement unit that captures the vibration state of the coupling unit, detects the amplitude change of the coupling unit, and detects the vibration change, and the measurement unit indicates that the amplitude change has occurred. 22. The biopolymer detection device according to any one of appendices 1 to 21, wherein the biopolymer detection device detects and detects that a binding unit has bound or interacted with the target biopolymer.
(Additional remark 26) The data processing part which a detection means calculates content of the said target biopolymer in a sample based on the detection result which the measurement part detected, and the dissociation constant of a target biopolymer and a coupling | bond part. The biopolymer detection device according to any one of Supplementary Notes 22 to 25, which has the above.
(Supplementary note 27) The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 1 to 26, wherein the binding means is disposed in the sample solution.
(Supplementary note 28) The biopolymer detection device according to any one of Supplementary notes 1 to 27, which is used for diagnosis of a disease.
(Supplementary Note 29) A disease is a disease that develops due to a decrease or increase in at least one protein from a required amount in a biological reaction involving a plurality of proteins,
29. The biopolymer detection device according to appendix 28, wherein there are a plurality of the binding portions and the target biopolymers that can be bound or interacted are different for each of the fractionated binding portions.
(Supplementary Note 30) A vibration inducing step for inducing vibration in a binding means capable of binding or interacting with a target biopolymer, and detecting a vibration change of the binding means when the binding means is bound to the target biopolymer. A biopolymer detection method comprising: a detection step.
(Additional remark 31) The dangling of the front-end | tip of this carbon nanotube which has the coupling | bond part which can be couple | bonded with a target biopolymer at the front-end | tip of a carbon nanotube, and was produced | generated by processing the said carbon nanotube in oxygen plasma atmosphere A carbon nanotube structure produced by reacting and bonding a material forming the bonding portion to a bond.
(Appendix 32) A disease diagnosis apparatus comprising the biopolymer detection device according to any one of Appendices 1 to 29.
(Supplementary note 33) A disease diagnostic apparatus for diagnosing the presence or absence of a disease caused by at least one protein being reduced or increased from a required amount in a biological reaction involving a plurality of proteins,
33. The disease diagnosis apparatus according to appendix 32, wherein a binding part in the biopolymer detection device is divided by the number of the plurality of proteins, and a target biopolymer that can be bound or interacted is different for each binding part.
(Supplementary note 34) A disease diagnostic apparatus for diagnosing the presence or absence of a disease caused by at least one protein being reduced or increased from a required amount in a biological reaction involving a plurality of proteins,
33. The disease diagnosis apparatus according to appendix 32, wherein the biopolymer detection device has the same number of the plurality of proteins and the target biopolymers that can be bound or interacted are different for each binding portion.
[0076]
【The invention's effect】
According to the present invention, the above-mentioned problems can be solved in response to the above-mentioned demand, and the abundance of a plurality of target biopolymers having a series of functionally close relationships existing in a sample can be easily and reliably obtained. In addition, the biopolymer detection device and the biopolymer detection method applicable to the array chip technology, which can be easily detected, can efficiently diagnose a disease, and the like, a carbon nanotube structure used therefor, and A disease diagnosis apparatus can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory view showing one embodiment of the biopolymer detection method of the present invention using the biopolymer detection apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a schematic explanatory diagram showing an example of the operation of the biopolymer detection apparatus in FIG. 1;
FIG. 3 is a schematic explanatory diagram showing an example of detection by the biopolymer detection apparatus in FIG. 1;
FIG. 4 is a schematic explanatory view showing another embodiment of the biopolymer detection method of the present invention using the biopolymer detection apparatus of the present invention.
FIG. 5 is a schematic explanatory diagram showing an example of the operation of the biopolymer detection apparatus in FIG. 4;
6 is a schematic explanatory diagram showing an example of detection by the biopolymer detection device in FIG. 4. FIG.
FIG. 7 is a block diagram showing an example of a biopolymer detection apparatus of the present invention.
FIG. 8 is a block diagram showing another example of the biopolymer detection apparatus of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Biopolymer detector
2 Vibration induction part
3 detector
4 sensitive parts
5 joints
6 Measurement unit
7 Data processing section
7a Calibration value data
7b Array layout data
8 Display section
9 Sample container
10 Silicon substrate
20 Anti-CEA antibody Fab fragment
30 dangling bonds
40 carbon nanotubes
50 catalyst layer
60a Base electrode
60b Base electrode
70 Convex part for placing vibration induction electrode
80 Vibration-inducing electrode
82 AC power supply
90 Vibration detection electrode
92 Ammeter
100 CEA protein

Claims (10)

振動を誘起させる振動誘起手段と、
カーボンナノチューブで形成され、該振動誘起手段により誘起された振動により共振可能であり、かつ標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合手段と、
該結合手段が前記標的生体高分子と結合乃至相互作用したか否かを検出する検出手段と
を有することを特徴とする生体高分子検出デバイス。
Vibration inducing means for inducing vibration,
A binding means formed of carbon nanotubes, capable of resonating by vibration induced by the vibration inducing means, and capable of binding to or interacting with a target biopolymer;
A biopolymer detection device comprising: detection means for detecting whether or not the binding means has bound or interacted with the target biopolymer.
振動誘起手段が、結合手段の一端に設けられた基部電極と、該結合手段の近傍に配置された振動誘起電極と、該基部電極及び該振動誘起電極と導通可能に接続され、交流電圧を印加可能な交流電源とを有してなる請求項1に記載の生体高分子検出デバイス。  The vibration inducing means is connected to the base electrode provided at one end of the coupling means, the vibration inducing electrode disposed in the vicinity of the coupling means, the base electrode and the vibration inducing electrode in a conductive manner, and an AC voltage is applied. The biopolymer detection device according to claim 1, comprising a possible AC power source. 振動誘起手段が、圧電素子である請求項1又は2に記載の生体高分子検出デバイス。  The biopolymer detection device according to claim 1 or 2, wherein the vibration inducing means is a piezoelectric element. 結合手段が、振動誘起手段により印加された振動により共振可能な感応部と、標的生体高分子と結合乃至相互作用可能な結合部とを有する請求項1から3いずれかに記載の生体高分子検出デバイス。  The biopolymer detection according to any one of claims 1 to 3, wherein the coupling means includes a sensitive part capable of resonating by vibration applied by the vibration inducing means and a coupling part capable of binding to or interacting with the target biopolymer. device. 感応部が、カーボンナノチューブである請求項4に記載の生体高分子検出デバイス。  The biopolymer detection device according to claim 4, wherein the sensitive part is a carbon nanotube. 結合手段が、カーボンナノチューブの先端に結合部が結合してなり、酸素プラズマ雰囲気下で前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、結合部を形成する材料を反応させて結合させることにより製造された請求項3から5のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。  The bonding means is formed by bonding the bonding portion to the tip of the carbon nanotube, and reacts the material forming the bonding portion with the dangling bond at the tip of the carbon nanotube generated by processing the carbon nanotube in an oxygen plasma atmosphere. The biopolymer detection device according to any one of claims 3 to 5, wherein the biopolymer detection device is manufactured by bonding them together. 結合部が、生理的条件下で標的生体高分子と結合乃至相互作用可能である、物質、抗体及び抗体断片から選択される少なくとも1種である請求項4から6のいずれかに記載の生体高分子検出デバイス。  The living body height according to any one of claims 4 to 6, wherein the binding portion is at least one selected from a substance, an antibody, and an antibody fragment that can bind to or interact with a target biopolymer under physiological conditions. Molecular detection device. 標的生体高分子と結合乃至相互作用可能であり、カーボンナノチューブで形成された結合手段に振動を誘起させる振動誘起工程と、該結合手段が前記標的生体高分子と結合した際の該結合手段の振動変化を検出する検出工程とを含むことを特徴とする生体高分子検出方法。A vibration inducing step capable of binding or interacting with the target biopolymer and inducing vibration in the binding means formed of carbon nanotubes; and vibration of the binding means when the binding means is bound to the target biopolymer. A biopolymer detection method comprising: a detection step of detecting a change. 標的生体高分子に結合乃至相互作用可能な結合部をカーボンナノチューブの先端に有してなり、前記カーボンナノチューブを処理して生成させた該カーボンナノチューブ先端のダングリングボンドに、前記結合部を形成する材料を反応させて結合させて製造されることを特徴とするカーボンナノチューブ構造体。  The carbon nanotube has a bond portion that can bind to or interact with the target biopolymer, and the bond portion is formed in a dangling bond at the carbon nanotube tip generated by processing the carbon nanotube. A carbon nanotube structure produced by reacting and bonding materials. 請求項1から7のいずれかに記載の生体高分子検出デバイスを備えてなることを特徴とする疾病診断装置。  A disease diagnosis apparatus comprising the biopolymer detection device according to any one of claims 1 to 7.
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