JP3889959B2 - アーク放電ランプ - Google Patents
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- Common Detailed Techniques For Electron Tubes Or Discharge Tubes (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はアーク放電ランプに関する。
【０００２】
【従来の技術】
多くのアーク放電ランプは、動作するためにアーク流における水銀の存在に依存している。水銀は、ランプが動作していないときに、元素の水銀として、または固体か液体アマルガムとして存在する。例えばU.S. 5,717,290及び5,834,905により公知のような無電極蛍光ランプのようなタイプのランプにおいては、固体または液体アマルガムが、ランプのルーメン出力及びルーメン温度を変化させる可能性のあるアーク環境において沈着しないようにすることが重要である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、固体または液体アマルガムがランプのルーメン出力及びルーメン温度を変化させる可能性のあるアーク環境において沈着しないようにする、アーク放電ランプを提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題は、アマルガム保持部材はセラミックフェルトから成り、所与の直径を有するアマルガム先端部への挿入前には、この直径よりも大きい直径を有し、かつ狭窄領域と隣接しており、振動に影響されにくく、固体及び液体アマルガムに対しては非透過性であり、水銀蒸気に対しては透過性であることよって解決される。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に基づき以下に説明する。
【０００６】
これから図面をより詳細に説明するが、図１は無電極ランプ１０を示し、ここでは明確にするために外部の電気的結合は省略されている。そのようなランプは上述のアメリカ合衆国特許明細書に記載されているようなタイプ、すなわち低圧無電極蛍光ランプでもよい。ランプ１０はアマルガム先端部１２を有し、このアマルガム先端部１２は狭窄領域１４を介してランプ１０の内部に取り付けられ連通している。狭窄領域１４は図２において非常に明瞭に示されている。この図においては、狭窄領域１４はアマルガム先端部の「首状にしぼられた」部分として示されているが、しかしながら、ランプ本体に小さい直径の孔を形成し、そしてそれよりも大きな直径を有するアマルガム先端部を取り付けるような他の狭窄領域も適している。他の同様の構造でも動作する。
【０００７】
アマルガム保持部材１６がアマルガム先端部１２内に設けられており、狭窄領域１４と隣接している。アマルガム保持部材は有利には、後述するように摩擦ばめによって保持されている。アマルガム保持部材１６は振動に影響されにくい材料から成る。すなわち、ランプが運搬時または使用時に適度に受ける可能性のある通常の振動量によっても所定の位置を維持する。さらにアマルガム保持部材は、固体及び液体アマルガムに対しては非透過性でなければならず、さらに水銀蒸気に対しては透過性でなければならない。
【０００８】
この条件を満たす理想的な材料は、アルミナと酸化シリコンを混合した繊維から成るセラミックフェルトである。有利には繊維は１０ミクロン未満の直径を有する。
【０００９】
そのような材料は、Contronics Corporation, Brooklyn, NYの1/8インチの厚さを有するシート状のセラミックペーパー「Contronics CorporationＴＭ type 300」から使用できる。この適用事例においては、４．８ミリメートルの直径を有するアマルガム保持部材はこの1/8インチの薄い材料から切り取られ、そして４．０ミリメートルの内径を有するアマルガム先端部に挿入されている。狭窄領域の内径は約３．５ミリメートルである。
【００１０】
図３に示されたステップよって完全な形態がもたらされる。つまり、最初にランプ本体が形成され、そして次に、前述の４．０ミリメートルの内径を有するチューブ状のアマルガム先端部が取り付けられる。狭窄領域１４は、チューブの取り付けと同時にまたは取り付け後に形成することができる。次に、アマルガム保持部材１６が適当な直径に圧縮されてアマルガム先端部に挿入される。アマルガム保持部材１６は摩擦によってその位置に保持され、この摩擦とはアマルガム先端部の側壁に対する圧力が及ぼす自身の圧縮された力である。続けて固体または液体のアマルガム１８が挿入され、そして先端部が密閉される。アマルガム保持部材を用いるランプが無電極蛍光ランプであるときには、アマルガムは有利にはビスマスとインジウムを含む。
【００１１】
温度が１２５℃（この温度ではアマルガムは完全に溶けている）に制御されたアマルガム先端部を有するランプ（Osram Sylvania Inc., Danvers, MAから使用できる１５０ワットICETRONＴＭランプ）の作動時に検査を行うと、全てのランプはアマルガムの完全な閉じ込めを示す。使用された検査条件は高加速度の垂直方向での正弦波変動であり、ここでは４から２５Ｈｚに変化する周波数を用い、最大加速度は１２及び２５Ｈｚでの４ｇ、最大速度は０．５２０メートル毎秒、そして最大変位のピークピークは１７．２７ミリメートルである。ランプは水平の位置でもまた垂直の位置でも検査された。垂直の位置ではアマルガム先端部は上方に位置した。
【００１２】
ここで既述したアマルガム保持部材を使用することは、蛍光ランプのアマルガム先端部内のアマルガムを保持するための低コストで確実な手段を提供し、つまり固定具への取り付け及び照明への適応に関して如何なる位置にも取り付けられるランプを提供し、また橋の上の柱の先またはポールに取り付けられた固定具で生じる可能性のあるような、過酷な振動条件の下でも安定した性能を提供するであろう。
【００１３】
揮発性または有機の結合剤が除かれていれば、非常に細かい無機または非金属の表面繊維を有する他の多孔性セラミックペーパーまたはフェルトを使用することができる。結合剤が存在するのであれば、そのような如何なる結合剤もランプに使用する前に除去されなければならない。
【００１４】
目下有利な実施形態と見なされていることについて述べてきたが、ここで添付の請求項によって規定された本発明の範囲を逸脱することなく多様に変更及び修正できることは当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図１】無電極ランプの図である。
【図２】図１のライン２−２に沿った断面図である。
【図３】ランプを作製するための組み立て作業のフローチャートである。
【符号の説明】
１０ 無電極ランプ、 １２アマルガム先端部、 １４ 狭窄領域、 １６ アマルガム保持部材、 １８ アマルガム
【発明の属する技術分野】
本発明はアーク放電ランプに関する。
【０００２】
【従来の技術】
多くのアーク放電ランプは、動作するためにアーク流における水銀の存在に依存している。水銀は、ランプが動作していないときに、元素の水銀として、または固体か液体アマルガムとして存在する。例えばU.S. 5,717,290及び5,834,905により公知のような無電極蛍光ランプのようなタイプのランプにおいては、固体または液体アマルガムが、ランプのルーメン出力及びルーメン温度を変化させる可能性のあるアーク環境において沈着しないようにすることが重要である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、固体または液体アマルガムがランプのルーメン出力及びルーメン温度を変化させる可能性のあるアーク環境において沈着しないようにする、アーク放電ランプを提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題は、アマルガム保持部材はセラミックフェルトから成り、所与の直径を有するアマルガム先端部への挿入前には、この直径よりも大きい直径を有し、かつ狭窄領域と隣接しており、振動に影響されにくく、固体及び液体アマルガムに対しては非透過性であり、水銀蒸気に対しては透過性であることよって解決される。
【０００５】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に基づき以下に説明する。
【０００６】
これから図面をより詳細に説明するが、図１は無電極ランプ１０を示し、ここでは明確にするために外部の電気的結合は省略されている。そのようなランプは上述のアメリカ合衆国特許明細書に記載されているようなタイプ、すなわち低圧無電極蛍光ランプでもよい。ランプ１０はアマルガム先端部１２を有し、このアマルガム先端部１２は狭窄領域１４を介してランプ１０の内部に取り付けられ連通している。狭窄領域１４は図２において非常に明瞭に示されている。この図においては、狭窄領域１４はアマルガム先端部の「首状にしぼられた」部分として示されているが、しかしながら、ランプ本体に小さい直径の孔を形成し、そしてそれよりも大きな直径を有するアマルガム先端部を取り付けるような他の狭窄領域も適している。他の同様の構造でも動作する。
【０００７】
アマルガム保持部材１６がアマルガム先端部１２内に設けられており、狭窄領域１４と隣接している。アマルガム保持部材は有利には、後述するように摩擦ばめによって保持されている。アマルガム保持部材１６は振動に影響されにくい材料から成る。すなわち、ランプが運搬時または使用時に適度に受ける可能性のある通常の振動量によっても所定の位置を維持する。さらにアマルガム保持部材は、固体及び液体アマルガムに対しては非透過性でなければならず、さらに水銀蒸気に対しては透過性でなければならない。
【０００８】
この条件を満たす理想的な材料は、アルミナと酸化シリコンを混合した繊維から成るセラミックフェルトである。有利には繊維は１０ミクロン未満の直径を有する。
【０００９】
そのような材料は、Contronics Corporation, Brooklyn, NYの1/8インチの厚さを有するシート状のセラミックペーパー「Contronics CorporationＴＭ type 300」から使用できる。この適用事例においては、４．８ミリメートルの直径を有するアマルガム保持部材はこの1/8インチの薄い材料から切り取られ、そして４．０ミリメートルの内径を有するアマルガム先端部に挿入されている。狭窄領域の内径は約３．５ミリメートルである。
【００１０】
図３に示されたステップよって完全な形態がもたらされる。つまり、最初にランプ本体が形成され、そして次に、前述の４．０ミリメートルの内径を有するチューブ状のアマルガム先端部が取り付けられる。狭窄領域１４は、チューブの取り付けと同時にまたは取り付け後に形成することができる。次に、アマルガム保持部材１６が適当な直径に圧縮されてアマルガム先端部に挿入される。アマルガム保持部材１６は摩擦によってその位置に保持され、この摩擦とはアマルガム先端部の側壁に対する圧力が及ぼす自身の圧縮された力である。続けて固体または液体のアマルガム１８が挿入され、そして先端部が密閉される。アマルガム保持部材を用いるランプが無電極蛍光ランプであるときには、アマルガムは有利にはビスマスとインジウムを含む。
【００１１】
温度が１２５℃（この温度ではアマルガムは完全に溶けている）に制御されたアマルガム先端部を有するランプ（Osram Sylvania Inc., Danvers, MAから使用できる１５０ワットICETRONＴＭランプ）の作動時に検査を行うと、全てのランプはアマルガムの完全な閉じ込めを示す。使用された検査条件は高加速度の垂直方向での正弦波変動であり、ここでは４から２５Ｈｚに変化する周波数を用い、最大加速度は１２及び２５Ｈｚでの４ｇ、最大速度は０．５２０メートル毎秒、そして最大変位のピークピークは１７．２７ミリメートルである。ランプは水平の位置でもまた垂直の位置でも検査された。垂直の位置ではアマルガム先端部は上方に位置した。
【００１２】
ここで既述したアマルガム保持部材を使用することは、蛍光ランプのアマルガム先端部内のアマルガムを保持するための低コストで確実な手段を提供し、つまり固定具への取り付け及び照明への適応に関して如何なる位置にも取り付けられるランプを提供し、また橋の上の柱の先またはポールに取り付けられた固定具で生じる可能性のあるような、過酷な振動条件の下でも安定した性能を提供するであろう。
【００１３】
揮発性または有機の結合剤が除かれていれば、非常に細かい無機または非金属の表面繊維を有する他の多孔性セラミックペーパーまたはフェルトを使用することができる。結合剤が存在するのであれば、そのような如何なる結合剤もランプに使用する前に除去されなければならない。
【００１４】
目下有利な実施形態と見なされていることについて述べてきたが、ここで添付の請求項によって規定された本発明の範囲を逸脱することなく多様に変更及び修正できることは当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図１】無電極ランプの図である。
【図２】図１のライン２−２に沿った断面図である。
【図３】ランプを作製するための組み立て作業のフローチャートである。
【符号の説明】
１０ 無電極ランプ、 １２アマルガム先端部、 １４ 狭窄領域、 １６ アマルガム保持部材、 １８ アマルガム
Claims (5)
- アーク放電ランプであって、
アークチャンバと、
狭窄領域を介して前記アークチャンバに取り付けられ連通しているアマルガム先端部と、
前記アマルガム先端部内に包含されているアマルガムと、
前記アマルガム先端部内に保持されているアマルガム保持部材とを有する、アーク放電ランプにおいて、
前記アマルガム保持部材はセラミックフェルトから成り、所与の直径を有する前記アマルガム先端部への挿入前には、前記直径よりも大きい直径を有し、かつ前記狭窄領域と隣接しており、振動に影響されにくく、固体及び液体アマルガムに対しては非透過性であり、水銀蒸気に対しては透過性であることを特徴とするアーク放電ランプ。 - 前記セラミックフェルトは、アルミナと酸化シリコンを混合した繊維から成る、請求項１記載のアーク放電ランプ。
- 前記繊維の直径は１０ミクロン未満である、請求項２記載のアーク放電ランプ。
- 前記ランプは低圧放電ランプである、請求項３記載のアーク放電ランプ。
- 前記アマルガムはビスマス及びインジウムを含む、請求項４記載のアーク放電ランプ。
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