JP3888136B2 - Composite material vibration device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、様々な振動部材を該振動部材の振動に影響を与えることなく保持し得る構造を備えた複合材料振動装置に関し、例えば、振動部材として圧電素子や電歪素子を用いた複合材料振動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、共振子やフィルタ等に圧電振動部品が広く用いられている。例えば圧電共振子では、目的とする共振周波数を得るために、様々な振動モードが用いられている。これらの振動モードとしては、厚み縦振動、厚みすべり振動、長さ振動、幅振動、拡がり振動、または屈曲振動等が知られている。
【0003】
圧電共振子においては、振動モードの種類によって保持構造が異なる。厚み縦振動や厚みすべり振動を用いた場合には、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を構成し得るので、圧電共振子の端部において圧電共振子を機械的に保持することができる。この種の厚みすべり振動を利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子の一例を図44に示す。圧電共振子201では、ストリップ状の圧電板202の上面に共振電極203が形成されており、圧電板202の下面に共振電極203と対向するように共振電極204が形成されている。共振電極203,204は圧電板202の長さ方向中央で対向されており、該対向部分がエネルギー閉じ込め型の圧電振動部を構成している。エネルギー閉じ込め型であるため、振動は圧電振動部にほぼ閉じ込められる。従って、圧電共振電極201では、圧電振動部の振動を阻害することなく端部において機械的に保持することができる。
【0004】
もっとも、エネルギー閉じ込め型の圧電共振電極201では、圧電振動部に振動エネルギーが閉じ込められるものの圧電振動部の外側に比較的大きな面積の振動減衰部を構成しなければならない。従って、例えば、厚みすべりモードを利用したストリップ状の圧電共振子201では、長さ寸法が大きくならざるを得なかった。
【0005】
他方、長さ振動、幅振動、拡がり振動または屈曲振動を利用した圧電共振子では、エネルギー閉じ込め型の圧電共振部を構成することができない。従って、共振特性に影響を与えないために、バネ性を有する金属端子を用い、該金属端子を圧電共振子の振動のノードに接触させることにより保持構造が構成されている。
【0006】
他方、特開平10−270979号公報には、図45に示すバルク型音波フィルタ211が開示されている。バルク型音波フィルタ211では、基板212上に複数の膜を積層することによりフィルタが構成されている。すなわち、この積層構造中には、圧電層213が形成されており、該圧電層213の上面及び下面に電極214,215が積層されて、圧電共振子が構成されている。また、この圧電共振子の下面には、シリコンやポリシリコン等の膜を積層することにより上層216、中層217及び下層218からなる積層構造の音響ミラー219が構成されている。ここでは、中層217の音響インピーダンスが、上層216及び下層218の音響インピーダンスよりも高くされている。この音響ミラー219により、圧電共振子により生じた振動の基板212への伝達が遮断されるとされている。
【0007】
他方、圧電共振子の上方には、同様に構成された音響ミラー220が積層されており、該音響ミラー220上にパッシベーション膜221が形成されている。パッシべーション膜221は、エポキシ、SiO2あるいはその他の適当な保護性材料で構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエネルギー閉じ込め型の圧電共振子では、圧電振動部の外側に振動減衰部を構成する必要があるため、接着剤等を用いて機械的に保持し得るものの、圧電共振子201の寸法が大きくならざるを得なかった。
【0009】
他方、長さ振動モードや拡がり振動モードを利用した非エネルギー閉じ込め型の圧電共振子では、振動減衰部は必要でないものの、圧電共振子自体を接着剤や半田等を用いて固定・保持した場合には共振特性が損なわれる。従って、バネ端子等を用いて支持しなければならず、支持構造が複雑であり、かつ多数の部品を必要とする。
【0010】
特開平10−270979号公報に記載のバルク型音波フィルタでは、上記のように基板202上に複数の膜を積層することにより圧電共振子と、該圧電共振子と基板とを音響的に絶縁する音響ミラー119が構成されている。従って、圧電共振子が基板212に対して積層構造を有する音響ミラー219により音響的に遮断されて支持されている。
【0011】
しかしながら、上記バルク型音波フィルタ211では、基板212上において、多数の層を積層し、下部の音響ミラー219と、圧電共振子や圧電フィルタを構成する積層構造と、上部音響ミラー220を構成する多数の層を形成しなければならず、さらに最上部にパッシベーション膜221を形成しなければならなかった。従って、構造が複雑であり、かつ利用する圧電共振子における振動モードについても積層構造により構成されるものであるため制約があった。
【0012】
上記のように、従来、圧電共振子等の振動源を、その振動特性を阻害することなく支持するには、振動モードの制約があったり、部品が大型化したり、構造が複雑になったりするという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消し、様々なモードの振動部材を、比較的簡単な構造で該振動部材の振動特性に影響をほとんど与えることなく支持することが可能な構造を備えた複合材料振動装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のある広い局面によれば、音響インピーダンスが異なる複数の材料部分が結合されている複合材料振動装置であって、第1の音響インピーダンス値Z1を有する材料からなり、振動発生源となる振動部材と、第1の音響インピーダンス値Z1よりも低い第2の音響インピーダンス値Z2を有する材料からなり、かつ前記振動部材の両側に連結された各1個のエポキシ樹脂からなる第1,第2の反射層と、前記第2の音響インピーダンス値Z2よりも大きな第3の音響インピーダンス値Z3を有する材料からなり、前記第1,第2の反射層の振動部材が連結されている側とは反対側に連結された絶縁性セラミックスからなる第1,第2の保持部材と、振動部材の一対の互いに対向した面に設けられた一対の励振電極と、前記反射層及び/または保持部材の前記振動部材側以外の面に設けられた前記一対の励振電極にそれぞれ接続されている一対の端子電極とを備え、前記振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、前記反射層の前記振動部材に連結されている面の面積をS2としたときにS2/S1が1以下であり、前記反射層と前記保持部材との界面において前記振動部材から反射層に伝播してきた振動が反射されるように構成され、前記振動部材が単独で振動したときの振動の波長をλとしたときに、反射層と振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離が、n・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲にされている複合材料振動装置が提供される。
【0015】
本発明の別の広い局面によれば、音響インピーダンスが異なる複数の材料部分が結合されている複合材料振動装置であって、第1の音響インピーダンス値Z1を有する材料からなり、かつ振動発生源となる振動部材と、第1の音響インピーダンス値Z1より低い第2のインピーダンス値Z2を有する材料からなり、かつ前記振動部材に連結された1個のエポキシ樹脂からなる反射層と、前記第2の音響インピーダンス値Z2よりも大きな第3の音響インピーダンス値Z3を有する材料からなり、前記反射層の振動部材が連結されている側とは反対側に連結された絶縁性セラミックスからなる保持部材と、前記振動部材の一対の互いに対向した面に設けられた一対の励振電極と、前記反射層及び/または保持部材の前記振動部材側以外の面に設けられ前記一対の励振電極にそれぞれ接続されている一対の端子電極とを備え、前記振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、前記反射層の前記振動部材に連結されている面の面積をS2としたときにS2/S1が1以下であり、前記反射層と前記保持部材との1個の界面において前記振動部材から反射層に伝播してきた振動が反射されるように構成され、前記振動部材が単独で振動したときの振動の波長をλとしたときに、反射層と振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離が、n・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲にされていることを特徴とする、複合材料振動装置が提供される。
【0018】
本発明のある限定的な局面では、上記振動部材として電気機械結合変換素子が用いられ、より限定的な局面では、該電気機械結合変換素子として圧電素子または電歪素子が用いられる。
【0019】
本発明の他の特定の局面では、前記第1及び/または第2の保持部材の前記第1,第2の反射層が連結されている側とは反対側に、第3の反射層、第2の振動部材、第4の反射層及び第3の保持部材がこの順序で連結されている。
【0020】
本発明のさらに別の広い局面によれば、音響インピーダンスが異なる複数の材料部分が結合されてなる複合材料振動装置であって、第1の音響インピーダンス値Z1を有する材料からなり、かつ振動発生源となる第1,第2の振動部材と、第1の音響インピーダンス値Z1よりも低い第2の音響インピーダンス値Z2を有するエポキシ樹脂からなる第1,第2,第3の反射層と、第2の音響インピーダンスZ2よりも大きな第3の音響インピーダンスZ3を有する絶縁性セラミックスからなる第1,第2の保持部材と、前記第1,第2の振動部材の一対の互いに対向した面に設けられた一対の励振電極と、前記第1,第3の反射層及び/または前記各保持部材の前記第1,第2の振動部材側以外の面に設けられ前記一対の励振電極にそれぞれ接続されている一対の端子電極とを備え、第1の保持部材、第1の反射層、第1の振動部材、第2の反射層、第2の振動部材、第3の反射層及び第2の保持部材がこの順序で連結されており、前記振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、前記反射層の前記振動部材に連結されている面の面積をS2としたときにS2/S1が1以下であり、第1,第2の振動部材で発生した各振動が、第1または第3の反射層と、第1または第2の保持部材とのそれぞれ1個の界面により、並びに前記第2の反射層の第2の振動部材または第1の振動部材との1個の界面により反射され、前記振動部材が単独で振動したときの振動の波長をλとしたときに、反射層と振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離が、n・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲にされていることを特徴とする、複合材料振動装置が提供される。
【0022】
本発明に係る複合材料振動装置では、振動部材の振動変位方向をA、振動部材における振動伝播方向をB、反射層における振動伝播方向をCとしたとき、方向A〜Cについては、様々に組み合わせることができる。例えば、方向A〜Cは互いに平行であってもよい。また、方向Aと方向Bとが平行であり、方向Bと方向Cとが直交する関係にあってもよい。さらに、方向Aと方向Bとが直交しており、方向Bと方向Cとが平行であってもよい。また、方向Aと方向Bとが直交しており、方向Bと方向Cとが直交していてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施例を説明することにより、本発明をより詳細に説明する。
【0024】
図1(a),(b)は、本発明の一実施例に係る複合材料振動装置としての圧電共振子を示す斜視図及び縦断面図である。
圧電共振子1は、振動部材としてのストリップ状の圧電素子2と、圧電素子2の長さ方向両端に連結された反射層3,4と、反射層3,4の外側に連結された保持部材5,6とを有する。
【0025】
上記反射層3,4が連結されている圧電素子2の端面2a,2bの面積をS1、反射層3,4の圧電素子2に連結されている面の面積をS2としたとき、本実施例ではS2/S1が1とされている。すなわち、圧電素子2の横断面形状と、該横断面に平行な反射層3,4の圧電素子2に連結されている面とは同じ形状とされている。
【0026】
さらに、本願発明者らは、振動部材の反射層が連結される面の面積S 1 と、上記面積S2を種々変化させ、共振周波数の変化率を測定した。但し、上記実験例に基づき用いた圧電共振子1において、反射層3,4の圧電素子2の端面2a,2bに連結される面の面積を種々異ならせ、様々な圧電共振子を作製し、共振周波数を測定した。結果を図15に示す。
【0027】
図15から明らかなように、上記面積比S2/S1が1以下の場合共振周波数変化率が0.4%以下と低いのに対し、S2/S1が1を超えると、共振周波数変化率が大幅に大きくなることがわかる。従って、面積比S2/S1を1以下とすることにより、反射層3,4及び保持部材5,6により支持構造の振動部材の振動への影響をより効果的に低減し得ることがわかる。
【0028】
圧電素子2は、チタン酸鉛系セラミックスからなり、その音響インピーダンスZ1は3.4×107kg/(m2・s)である。圧電素子2は、矢印P方向に、すなわち長さ方向に分極処理されている。
【0029】
圧電素子2は、ストリップ状の形状を有し、上面、下面、及び一対の側面が矩形の形状を有する。言い換えれば、圧電素子2は、角棒状の形状を有する。圧電素子2の対向し合う一対の端面2a,2bには、励振電極7,8が形成されている。励振電極7,8から交流電圧を印加することにより圧電素子2は端面2a,2bを長さ方向とする長さモードで振動する。すなわち、圧電素子2は、長さモードを利用した圧電共振素子である。圧電共振子1においては、励振電極7,8に電気的に接続されるように圧電共振子1の上面に端子電極9,10が形成されている。端子電極9,10は、圧電共振子1の上面だけでなく、端面である保持部材5,6の外側端面5a,6aに至るように形成されている。従って、プリント回路基板等に、端子電極9,10を利用して容易に表面実装することができる。反射層3,4は、本実施例では、音響インピーダンスが1.87×106kg/(m2・s)であるエポキシ樹脂により構成されている。また、保持部材5,6は、音響インピーダンスが3.4×107kg/(m2・s)であるセラミックスからなるセラミックスにより構成されている。
【0030】
長さモードを利用した圧電共振素子は、振動の伝播方向が長さ方向であり、分極方向Pと平行な方向であるため、通常、振動に影響を与えることなく端面2a,2bにおいて支持することができない。
【0031】
本実施例では、反射層3,4及び保持部材5,6を有するため、長さモードを利用した圧電素子2の振動特性に影響を与えることなく圧電共振子1を支持することが可能とされている。これを、図2〜図5を参照して説明する。なお、以下において、長さとは圧電共振子1の長さ方向に沿う寸法をいうものとする。
【0032】
圧電素子2の長さL1=0.98mm、共振子周波数F1=2MHz、反射層3,4の長さL2=0.25mm、保持部材5,6の長さ=0.4mmとして上記圧電共振子1の変位状態を有限要素法で解析した。結果を図2に示す。
【0033】
図2から明らかなように、保持部材5,6では、変位がほとんど生じていない。従って、圧電素子2の共振特性に影響を与えることなく保持部材5,6を利用して、圧電共振子1を支持し得ることがわかる。これは、反射層3,4の音響インピーダンスZ2が圧電素子2の音響インピーダンスZ1よりも低く、かつ保持部材5,6の音響インピーダンスZ3よりも低いため、反射層3,4と保持部材5,6との界面A,Bにおいて圧電素子2から伝播してきた振動が反射され、振動が保持部材5,6にほとんど伝播しないためと考えられる。
【0034】
本願発明者らは、圧電共振子1の結果に鑑み、圧電共振子1における圧電素子2、反射層3,4及び保持部材5,6を構成する材料及びこれらの寸法を種々変更して実験を繰り返したところ、上記のように、第1,第2の反射層3,4の音響インピーダンスZ2を、圧電素子2の音響インピーダンスZ1及び保持部材5,6の音響インピーダンスZ3よりも小さくすれば、上記実施例と同様に保持部材5,6への圧電素子2からの振動の伝播をほぼ抑制し得ることを見い出した。これを、図4及び図5を参照しつつ具体的な実験例に基づいて説明する。
【0035】
図4は、下記の仕様で圧電共振子1を構成した場合のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を示す。なお、実線が位相−周波数特性を、破線がインピーダンス−周波数特性を示す。また、図4及び図5の縦軸及び横軸のNE+Onは、N×10nであることを示し、例えば1E+O2は1×102である。
【0036】
圧電共振子1の仕様
(1)圧電素子2…音響インピーダンスZ1=3.4×107kg/(m2・s)であるチタン酸鉛系セラミックスにより構成。長さ寸法L1=412μm、共振周波数5.4MHz
(2)反射層3,4…音響インピーダンスZ2=1.87×106kg/(m2・s)のエポキシ樹脂により構成。長さ寸法L2=0.07mm
(3)保持部材5,6…音響インピーダンスZ3=3.4×107kg/(m2・s)のチタン酸鉛系セラミックスにより構成。長さ寸法L3=300μm
なお、圧電共振子1における幅方向寸法は250mm、厚みは200mmとした。
【0037】
また、上記圧電共振子1を図3に示すように基板11に導電性接着剤12を用いて接合し、固定した。なお、導電性接着剤12による固定により、圧電素子2の下面と基板11の上面との間に振動を妨げないための空間を確保するように導電性接着剤12による接合が行われている。
【0038】
また、導電性接着剤12は、上記端子電極9,10と基板11上の電極13,14とを接合しており、圧電素子2及び反射層3,4には導電性接着剤12は付着していない。
【0039】
基板11に実装された後の圧電共振子1の周波数特性を図5に示す。図5においても、破線がインピーダンス−周波数特性を、実線が位相−周波数特性を示す。
【0040】
図4と図5を比較すれば明らかなように、圧電共振子1自体の周波数特性と、基板11に固定された後の圧電共振子1の周波数特性とがほとんど変わらないことがわかる。すなわち、圧電共振子1は保持部材5,6において機械的に固定したとしても、圧電素子2の共振特性が損なわれないことがわかる。
【0041】
図1〜図5から明らかなように、本発明に従って構成された複合材料振動装置としての圧電共振子1では、振動部材としての圧電素子2の両側に反射層3,4を設け、反射層3,4の外側に保持部材5,6を連結することにより、圧電素子2の振動を妨げることなく圧電共振子1を支持し得ることがわかる。これを、図6により包括的に示すと、本発明に係る複合材料振動装置は、振動源としての振動部材21の両側に振動部材21からの振動が伝播されるように反射層22,23が連結されており、該反射層22,23の外側に保持部材24,25を連結した構造に相当する。この場合、上記のように反射層22,23の音響インピーダンスZ2を、振動部材21の音響インピーダンスZ1及び保持部材24,25の音響インピーダンスZ3よりも小さくすることにより、上記実施例と同様に、振動部材21の振動特性に影響を与えることなく保持部材24,25において複合材料振動装置20を機械的に支持し得る。
【0042】
すなわち、上記実施例では、振動部材として圧電素子2を用いたが、本発明においては、振動部材21、反射層22,23及び保持部材24,25のインピーダンス値Z1〜Z3間に上記関係が満たされ得る限り上記実施例と同様に、反射層22,23と、保持部材24,25との界面において伝播してきた振動を反射させることができるので、振動部材21については特に限定されるものではない。すなわち、振動部材21としては、圧電素子2の他、電歪素子や他の様々な振動を発生する部材を広く用いることができる。
【0043】
また、反射層22,23を構成する材料及び保持部材24,25を構成する材料についても特に限定されるものではなく、上記音響インピーダンス値の関係を満たす限り任意の材料を用いることができる。
【0044】
本願発明者らは、上記圧電共振子1において、反射層を構成する材料を種々異ならせ、圧電共振子1の共振周波数及び帯域幅の各変化率を測定した。結果を図7及び図8に示す。ここでは、圧電素子2を構成するセラミックス及び反射層3,4を構成するエポキシ樹脂を種々異ならせ、音響インピーダンスZ2の規格化された値すなわち、比Z2/Z1を種々異ならせ、共振周波数変化率(%)及び比帯域変化率(%)を測定した。
【0045】
図7及び図8から明らかなうに、音響インピーダンス比Z2/Z1が0.2以下、好ましく0.1以下において、共振周波数の変化率が0.2%以下と非常に小さく0.1以下では、0.01%以下と低いことがわかる。同様に、比帯域変化率についても、音響インピーダンス比Z2/Z1が0.2以下で−15%以下、0.1以下で−8%以下となることがわかる。
【0046】
従って、好ましくは音響インピーダンス比Z2/Z1は、0.2以下、より好ましくは0.1以下とされる。
また、本願発明者らは、反射層3,4及び保持部材5,6を構成する材料を異ならせ、音響インピーダンス比Z2/Z3を種々異ならせ、同様に圧電共振子1の周波数変化率(%)及び比帯域変化率(%)を測定した。結果を図9及び図10に示す。
【0047】
図9及び図10から明らかなように、音響インピーダンス比Z2/Z3を0.2以下とすることにより、周波数変化率が0.2%以下、比帯域幅が−7%以下、さらに0.1以下とすることにより0.05%以下、比帯域幅を−6%以下とし得ることがわかる。よって、音響インピーダンス比Z2/Z3は、好ましくは、0.2以下、より好ましくは0.1以下とされる。
【0048】
また、音響インピーダンス比Z2/Z1を変化させて、圧電共振子1の共振周波数率及び比帯域変化率を測定した。結果を図11及び図12に示す。図11及び図12においては、反射層3,4を構成する材料として、エポキシ樹脂、セラミックスあるいはこれらに他の音響インピーダンス値を有する粉末を配合すること等により、音響インピーダンスZ2が音響インピーダンスZ1の1/128から任意の範囲で変化されている。
【0049】
なお、図11及び図12における横軸は、反射層3,4の長さ方向寸法(圧電共振子1の長さ方向に沿う寸法)となる。反射層3,4の長さ方向寸法とは、言い換えれば、振動部材としての圧電素子2に連結されている反射層面と、振動部材5,6に連結されている反射層面とを結ぶ方向の寸法、すなわち、振動が反射面を伝播する方向の寸法である。
【0050】
図11及び図12から明らかなように、音響インピーダンス比Z2/Z1がさらに小さく1/32以下、より好ましくは1/64以下の場合、反射層3,4の長さ方向寸法すなわち厚みがλ/4から若干変動したとしても、周波数変化率及び比帯域変化率があまり変動しないことがわかる。よって、好ましくは、Z2/Z1を1/32以下、より好ましくは1/64以下とすることにより、反射層3,4の長さ方向寸法の制約が少ないことがわかる。
【0051】
もっとも、図11及び図12から明らかなようにZ2/Z1の値のいかんに関わらず、反射層3,4の長さ寸法がλ/4及びその近傍の場合には、圧電共振子1の周波数変化率及び比帯域幅変化率は非常に小さくなる。
【0052】
また、上記反射層3,4の厚みと周波数変化率及び比帯域変化率との関係を、反射層3,4のより広い厚みにわたり調べた。結果を図13及び14にそれぞれを示す。従って、図11〜図14から明らかなように、好ましくは、反射層3,4長さ寸法はn・λ/4±(λ/8)(nは奇数)の範囲とされ、より好ましくは、λ/4及びその近傍とされる。
【0053】
すなわち、圧電素子62の反射層65,66が連結されている面の面積S1と、反射層65,66の圧電素子62に連結されている部分の面積S2とは等しくされている。言い換えれば、S2/S1は1とされている。
【0054】
図16(a),(b)は、本発明の第2の実施例の複合材料振動装置としての圧電共振子を示す斜視図及び部分切欠縦断面図である。
圧電共振子31は、ストリップ状あるいは角棒状の圧電素子32を有する。圧電素子32は、長さモードの6倍波を利用した圧電素子である。本実施例の圧電共振子31は、圧電素子2の代わりに圧電素子32を用いたこと、並びに圧電素子32を励振するための電極構造が異なっていることを除いては、第1の実施例の圧電共振子1と同様に構成されている。
【0055】
圧電素子32は、本実施例では、音響インピーダンス値2.6×107kg/(m2・s)のチタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスにより構成されている。
【0056】
圧電素子32では、長さモードの6倍波を励振するために、圧電素子32の横断面方向に延びる6枚の励振電極32a〜32fが形成されている。言い換えれば、励振電極32a〜23f間に5層の圧電層が存在するように、励振電極32a〜32fが互いに平行にかつ圧電共振子32の横断面方向に位置するように形成されている。また、5層の圧電層は、長さ方向に一様に分極されている。
【0057】
励振電極32a,32c,32eに電気的に接続されるように、端子電極37が圧電共振子31の上面に形成されている。圧電共振子31の下面には、端子電極38が形成されており、励振電極32b,32d,32fに電気的に接続されている。
【0058】
なお、励振電極32b,32d,32fと端子電極37との電気的絶縁を図るために、励振電極32b,32d,32fの上端には、絶縁性材料39a〜39cが付与されている。同様に、励振電極32a,32c,32eと端子電極38との電気的絶縁を果たすために、励振電極32a,32c,32eの下端には絶縁性材料39d〜39fが配置されている。
【0059】
反射層33,34は、圧電素子32の長さ方向両端に位置されており、音響インピーダンス比Z2/Z1=1/16となるエポキシ樹脂により構成されている。反射層33,34の外側には、音響インピーダンス比Z2/Z3=1/16となるチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスからなる保持部材35,36が連結されている。
【0060】
なお、端子電極37,38は、圧電共振子31の対向し合う端面、すなわち保持部材35,36の外側端面35a,36aに至るように形成されている。
本実施例においても、反射層33,34及び保持部材35,36の横断面形状は圧電素子32と同一とされている。従って、圧電共振子31は、角棒状の形状を有する。
【0061】
第2の実施例のように、振動部材としての圧電素子32は長さモードの高調波を利用したものであってもよい。
圧電共振子31のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を図18に示す。また、図17に示すように、圧電共振子31を実装基板41上に導電性接着剤42,43を用いて、接合・固定した後のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を図19に示す。図18及び図19において、実線が位相−周波数特性を、破線がインピーダンス−周波数特性をそれぞれ示す。
【0062】
図18及び図19の比較から明らかなように、第2の実施例においても、実装基板41に実装される前(すなわち圧電共振子31単体)の特性と、実装基板41に実装された後の特性がほとんど変わらないことがわかる。
【0063】
従って、第2の実施例においても、保持部材35,36において、圧電共振子31を機械的に保持したとしても、圧電素子32の共振特性にほとんど影響が生じないことがわかる。
【0064】
なお、図20に分解斜視図で示すように、複数の圧電共振子31を絶縁性接着剤51,52を介して接合し、実装基板53上を実装してもよい。図20に示す構造では、2つの圧電共振子31,31が接合され、かつフィルタ回路を構成するように電気的に接続される。2つの圧電共振子31間の電気的接続は、実装基板53上に形成された導電パターン54a〜54dにより果たされる。また、実装基板53上には、金属キャップ55が固定される。金属キャップ55は、圧電共振子31,31を囲繞し、かつ封止するように絶縁性接着剤を用いて実装基板53に固定される。図20に示したフィルタ部品のように本発明に係る複合材料振動装置は、圧電共振子だけでなく、フィルタにも適用することができる。
【0065】
図21は、本発明の第3の実施例に係る圧電共振子を示す斜視図である。圧電共振子61は、厚みすべりモードを利用した圧電素子62を有する。圧電素子62は、本実施例では、圧電セラミックスからなる矩形板状の形状を有し、上面に励振電極63が、下面に励振電極64が形成されている。圧電素子62は、その長さ方向に分極処理されている。励振電極63,64から交流電圧を印加することにより、圧電素子62が厚みすべりモードで励振される。
【0066】
なお、従来の厚みすべりモードを利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子201(図44参照)とは異なり、圧電素子62では、上面及び下面の全面に励振電極63,64が形成されている。従って、圧電素子62は、エネルギー閉じ込め型の圧電共振子ではない。
【0067】
もっとも、圧電素子62の長さ方向両側には、第1の実施例と同様に反射層65,66及び保持部材67,68が連結されている。なお、反射層65,66の厚み、すなわち圧電素子62と保持部材67,68とを結ぶ方向の寸法は、伝播してきた振動の波長をλとしたときに約λ/4とされている。そして、共振電極63,64は、端子電極69,70に連ねられている。端子電極70,69は、圧電共振子62の端面、すなわち保持部材67,68の外側端面67a,68aに至るように形成されている。
【0068】
本実施例の圧電共振子61では、圧電素子62は、エネルギー閉じ込め型ではないが、反射層65,66及び保持部材67,68が第1の実施例と同様に構成されている。
【0069】
すなわち、圧電素子62の反射層65,66が連結されている面の面積S1と、反射層65,66の圧電素子62に連結されている部分の面積S2とは等しくされている。言い換えれば、S2/S1は1とされている。
【0070】
また、圧電素子62の音響インピーダンス値Z1と、反射層65,66の音響インピーダンス値Z2と、保持部材67,68の音響インピーダンス値Z3が第1の実施例と同様に選ばれているため、圧電素子62から長さ方向に伝播した振動は、反射層65,66と保持部材67,68の界面で反射される。従って、第1の実施例と同様に保持部材67,68により機械的に支持したとしても、圧電素子62の共振特性にほとんど影響が生じない。このように、厚みすべりモードを利用した場合であっても、本発明を利用することにより、振動減衰部をなくすことができ、厚みすべりモードを利用した圧電共振子の小型化を図ることができる。
【0071】
すなわち、反射層65,66の厚み(共振61の長さ方向に沿う寸法)はλ/4程度でよいため、従来のエネルギー閉じ込め型の圧電共振子201のような大きな振動減衰部を必要としない。また、保持部材67,68は、その圧電共振子61の長さ方向に沿う寸法は非常に小さくてよく、上記反射面を構成するだけでよいため、圧電共振子61は、圧電共振子201に比べてその長さ寸法を小さくすることができる。
【0072】
本実施例の圧電共振子61の周波数特性、並びに図22に示すように実装基板71上に圧電共振子61を導電性接着剤72,73を用いて固定した状態の周波数特性は、ほとんど変わらなかった。図23の破線はインピーダンス−周波数特性を、実線は位相−周波数特性を示し、図23では実装基板71に実装された後の特性が示されているが、実装前の特性もほとんど変わらないため図示を省略する。本発明に係る複合材料振動装置としての圧電共振子については、第1〜第3の実施例で利用した振動モードを利用したものに限らず、振動部材としての圧電素子の振動モードは特に限定されない。
【0073】
図24は、本発明に係る複合材料振動装置としての圧電共振子の変形例を示す略図的断面図である。図24に示した圧電共振子81では、厚み縦振動を利用した矩形板状の圧電素子82が用いられている。圧電素子82の上面及び下面には、圧電素子82を介して対向するように励振電極83,84が形成されている。圧電素子82の上面及び下面には、反射層85,86を介して保持部材としてのセラミック板87,88が積層されている。また、励振電極83,84に電気的に接続される端子電極89,90がそれぞれ圧電共振子81の外表面に形成されている。
【0074】
圧電素子82のように、厚み縦振動モードを利用した圧電素子を本発明における振動部材として用いてもよい。また、圧電共振子81のように圧電素子82の上下に反射層83,84及び保持部材87,88を積層してもよい。
【0075】
さらに、図25に示す圧電共振子91のように、積層型の厚み縦振動モードを利用した圧電共振子にも本発明を適用することができる。ここでは、圧電素子92は、励振電極93,94に加えて、圧電素子92内に構成された内部電極95,96を有する。従って、厚み縦振動の高調波を利用した圧電素子92が構成されている。圧電素子92の上下には、圧電共振子81と同様に、反射層83,84及び保持部材87,88が積層されている。
【0076】
また、本発明における複合材料振動装置において、振動部材の振動方向をA、振動部材における振動伝播方向をB、反射層における振動伝播方向をCとしたとき、方向A〜方向Cの組み合わせは適宜変形され得る。
【0077】
すなわち、図26(a)〜(c)に示す圧電共振子101〜103のように、方向Aと方向Bとが平行であり、方向Bと方向Cが直交されるように配置されていてもよい。なお、図26(a)〜(c)は、いずれも長さ振動を利用した圧電共振子であり、各圧電素子101a,101b,101cそれぞれ、図示の矢印方向に分極処理されている。また、104aは反射層、104bは保持部材を示す。
【0078】
図26(a)〜(c)に示す圧電共振子101〜103では、圧電素子101a〜101cの下面が反射層に連結される面であり、該下面の面積をS1としたとき、反射層104a,104bの圧電素子101a〜101cに連結されている面の面積S2は、S1よりも小さくされている。
【0079】
すなわち、本発明においては、振動部材における振動伝播方向に対して垂直に反射層を配置してもよい。このような構造の有限要素法による変位分布を解析した結果を図27に示す。図27では、振動部材として、音響インピーダンス値Z1が3.0×107kg/(m2・s)の圧電セラミックスからなり、長さL1が0.98mm、共振子周波数が2MHzである長さモードを利用した圧電素子106が構成されている。この圧電素子106の側面に、すなわち、圧電素子106の振動伝播方向に対して直交する方向に反射層107,108が配置されている。圧電素子106の側面の面積S1は0.294mm2である。反射層107,108は、音響インピーダンス値Z2が1.87×106kg/(m2・s)、厚み(圧電素子106と反射層107,108との界面から反射層107,108の反対側の面に至る方向の寸法)が0.15mmとされており、かつ反射層107,108の圧電素子106に連結されている部分の面積S2は0.084mm2とされている。保持部材109,110は、音響インピーダンスZ3=3.0×107kg/(m2・s)のチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスからなり、上記反射層107,108に連結されている。
【0080】
図27から明らかなように、圧電共振子105においても、保持部材109,110にほとんど振動が漏洩していないことがわかる。
従って、本発明に係る複合材料振動装置においては、振動部材における振動伝播方向に対して直交する方向に反射層が連結されていてもよい。このような例は、前述した図26(a)〜(c)に示した圧電共振子101〜103において具現化されている。
【0081】
また、図28(a),(b)に略図的に示す圧電共振子111,112のように、厚み縦振動モードを利用した圧電素子111a,112aの振動伝播方向(矢印で示されている分極方向と平行)と直交する方向に反射層113,114を配置してもよい。なお、図28(b)に示す圧電素子112aは内部電極を有する積層型の厚み縦振動を利用した圧電共振素子である。
【0082】
図28(a),(b)では、厚み縦振動を利用した圧電素子111a,112aの両側に、圧電素子111a,112aにおける振動伝播方向と直交する方向に反射層113,114が配置されている。また、反射層113,114が圧電素子111a,112aと結合されている面とは反対側の面に、保持部材115,116が連結されている。
【0083】
さらに、本発明に係る複合材料振動装置では、図29に示す圧電共振子117のように、振動部材における振動変位方向と振動部材における振動伝播方向とが直交し、かつ振動部材における振動伝播方向と反射層における振動伝播方向が平行であってもよい。圧電共振子117では、圧電素子117aが備えられている。圧電素子117aは、圧電セラミックスの両主面に励振電極118,119を形成した構造を有し、図29における紙面−紙背方向に分極処理されている。従って、圧電素子117aは、厚み捩れ振動モードを利用した圧電素子である。この圧電素子117aの外側に反射層113,114及び保持部材115,116が連結されている。
【0084】
図26〜図29及び後述の図31(a)〜(c)から明らかなように、本発明において、振動部材の振動変位方向と、振動部材における振動伝播方向と、反射層における振動伝播方向とは様々な関係に構成することができ、いずれの場合にも、上述した音響インピーダンスZ1〜Z3が上記特定の関係を満たす限り、第1の実施例と同様に、圧電素子の共振特性に影響を与えることなく、保持部材において圧電共振子を機械的に保持することができる。
【0085】
また、本発明は、圧電効果を利用した他の共振子やフィルタ、例えば表面波装置にも適用することができる。図30は、本発明に係る複合材料振動装置の第4の実施例としての表面波共振子を示す平面図である。表面波共振子121では、矩形板状の圧電基板122上に、第1,第2のインターデジタルトランスデューサー(IDT)123,124が表面波伝播方向において隔てられて配置されている。そして、圧電板122の表面波伝播方向外側に、第1,第2の反射層125,126が結合されており、反射層125,126の外側にセラミック板からなる保持部材127,128が連結されている。ここでは、圧電板122の音響インピーダンス値Z1、反射層125,126の音響インピーダンス値Z2及び保持部材127,128の音響インピーダンスZ3が第1の実施例と同様に選択されており、面積比S2/S1=1であるので、反射層125,126の保持部材127,128との界面で表面波が反射され、表面波共振子として動作させることができる。従って、反射器を省略することができるので、表面波共振子の小型化を図ることができる。
【0086】
図31(a)〜(c)に示す圧電共振子131〜133は、それぞれ、振動部材の振動変位方向Aと振動部材における振動伝播方向Bと、反射層における振動伝播方向Cとが互いに直交する関係にある圧電共振子を示す各略図的断面図である。
【0087】
圧電共振子131では、厚みすべりモードを利用した圧電素子134が用いられている。ここでは、圧電素子134は、図示の矢印方向に分極処理されており、励振電極135,136を有し、振動変位方向Aは励振電極に平行な成分もあるが、垂直な成分もあるものとなり、圧電素子134における振動伝播方向Bは励振電極135,136と平行な方向とされている。これに対して反射層137,138は、圧電素子134の下面に連結されており、該反射層137,138における振動伝播方向は圧電素子134における振動伝播方向と直交されている。保持部材139a,139bは、反射層137,138の圧電素子134と連結されている面と反対側の面に連結されている。
【0088】
図31(b)では、保持部材140が用いられており、該保持部材140は図31(a)の保持部材139a,139bを連結し、一体化した構造に相当する。
【0089】
このように、反射層の外側に設けられる保持部材は、第1,第2の反射層の双方に連結されていてもよい。
【0090】
図31(c)に示す圧電共振子133では厚み捩れ振動を利用した圧電素子141が用いられている。その他の点については、図31(a)に示した圧電共振子1と同様である。
【0091】
上述してきたように、本発明に係る複合材料振動装置では、振動部材として、様々な振動モードを利用した圧電素子を用いることができるが、圧電素子に代えて、電歪効果素子を用いてもよい。さらに、圧電素子や電歪素子等の電気機械結合変換素子に限らず、様々な振動を発生させる振動源を、本発明に係る複合材料振動装置の振動部材として用いることができる。
【0092】
また、本発明において、振動部材、反射層及び保持部材の連結関係は、上述した各実施例及び変形例に限定されない。例えば、図32(a),(b),(c)及び図33に示すように、複数の振動部材を用いた複合材料振動装置も構成することができる。
【0093】
図32(a)に示す複合材料振動装置では、第1,第2の振動部材151,152が反射層153を介して連結されており、第1,第2の振動部材151,152の各外側に反射層154,155及び保持部材156,157が連結されている。ここでは、反射層155,156が本発明における第1,第2の反射層を構成し、保持部材156,157が本発明における第1,第2の保持部材を構成している。そして、第1,第2の振動部材151,152が反射層153で連結している構造を、本発明における複合材料振動装置の1つの振動部材と把握することができる。また、第1,第2の振動部材151,152は、反射層153を介して連結されているので、第1の振動部材から反射層153側に伝播した振動は、反射層153と第2の振動部材152との界面で反射され、逆に、振動部材152から反射層153側に伝播した振動は、反射層153と第1の振動部材151との界面で反射される。
【0094】
図32(b)に示す複合材料振動装置では、振動部材161の両側に第1,第2の反射層162,163が連結されており、第1,第2の反射層162,163の外側に保持部材164,165が連結されている。すなわち、ここまでは、第1の実施例と同様の構造である。異なるところは、第2の保持部材165の外側に、第3の反射層166、第2の振動部材167、第4の反射層168、及び第3の保持部材169がこの順序で連結されていることにある。ここでは、第2の振動部材169で生じた振動が、反射層166,168と保持部材165,169との界面により反射される。すなわち、第1の実施例の複合材料振動装置を2個用意し、両者の一方の保持部材を兼ねることにより、2個の複合材料振動装置が連結されている構造に相当する。
【0095】
図33に示す複合材料振動装置171では、第1の実施例と同様にして構成された複合材料振動装置172,173が、反射層174を介して連結されている。
【0096】
また、図32(c)に示すように、振動部材181の両側に反射層182,183及び保持部材184,185を連結した構造のさらに各保持部材184,185の外側に、反射層186,187,保持部材188,189を連結してもよい。
【0097】
図34は、本発明のさらに他の実施例の複合材料振動装置としての厚み滑りモードを利用した圧電共振子を示す斜視図である。
圧電共振子301は、振動部材としての厚み滑りモードを利用した圧電素子302と、圧電素子302の一端に連結された反射層303と、反射層303の外側に連結された保持部材304とを有する。
【0098】
圧電素子302は、圧電体302aを有する。圧電体302aは、ストリップ状の形状を有し、長さ方向に分極処理されている。圧電体302aの上面及び下面には、励振電極302b,302cが形成されている。励振電極302b,302c間に交流電圧を印加することにより、圧電素子302は厚み滑りモードで共振される。
【0099】
他方、励振電極302b,302cに連なるように、引出電極302d,302eが、反射層303及び保持部材304の上面及び下面に至るように形成されている。
【0100】
本実施例においても、反射層303が連結されている圧電素子302の端面302fの面積をS1、反射層303の圧電素子302に連結されている面の面積をS2としたとき、S2/S1が1とされている。すなわち、圧電素子302の横断面形状と、該横断面に平行な反射層303の圧電素子302に連結されている面とは同じ形状とされている。ここで、圧電素子302は、チタン酸鉛系セラミックスからなり、その音響インピーダンスZ1は3.4×107kg/(m2・s)である。
【0101】
他方、反射層303は、音響インピーダンスが1.87×106kg/(m2・s)であるエポキシ樹脂により構成されている。また、保持部材304は、音響インピーダンスが3.4×107kg/(m2・s)であるセラミックスにより構成されている。
【0102】
本実施例の圧電共振子301において、圧電素子302の長さすなわち分極方向に沿う寸法を0.75mm、共振周波数を4.0MHz、反射層303の厚みすなわち圧電素子302の長さ方向に沿う寸法を0.08mm、保持部材304の長さを0.04mmとし、上記圧電共振子301の変位状態を有限要素法で解析した。結果を図35に示す。
【0103】
図35から明らかなように、保持部材304においては変位がほとんど生じていない。従って、圧電素子302の共振特性に影響を与えることなく保持部材304を利用して圧電共振子301を支持し得ることがわかる。すなわち、図1に示した実施例と同様に、反射層303において圧電素子302から伝播してきた振動が反射され、保持部材304にはほとんど振動が伝播しないためと考えられる。
【0104】
本実施例からも明らかなように、本発明においては、反射層及び保持部材は、振動部材の一方側にのみ設けられていてもよい。
【0105】
図36は、上記のようにして構成された圧電共振子のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を示す。なお、実線がインピーダンス−周波数特性を、破線が位相−周波数特性を示す。なお、図36の縦軸の1.E+Onは、1×10nであることを示し、例えば、1.E+02は、1×102であることを示す。
【0106】
上記圧電共振子301では、厚み滑りモードを利用した圧電素子302が設けられていたが、図37に示すように、厚み縦振動モードを利用した圧電素子312を用いてもよい。図37に示す圧電共振子311では、厚み縦振動モードを利用した圧電素子312の下面に反射層313が設けられており、反射層313の下面に保持部材314が積層されている。
【0107】
このように、圧電素子312の一方面側にのみ反射層及び保持部材314を設けた構成では、両面に反射層及び保持部材を設けた構造に比べて薄型化を進めることができる。
【0108】
図38〜図43は、図34に示した実施例と同様に、振動部材の片側にのみ反射層及び保持部材が設けられた複合材料振動装置の各変形例を示す。
図38(a)に示す構造では、長さ振動モードを利用した圧電素子322の長さ方向一端側に反射層323及び保持部材324が設けられている。このように、長さモードを利用した圧電素子322を用いても、上記実施例の圧電共振子301と同様に構成することができる。
【0109】
図38(b)は、長さ振動モードを利用した積層型の圧電素子332を有する。すなわち、圧電素子332の長さ方向一端に反射層333及び保持部材334が設けられている。言い換えれば、図38(b)に示した圧電共振子331は、図16に示した圧電共振子31の片側の反射層及び保持部材を除去した構造に相当する。
【0110】
また、図39(a)は、図37に示した変形例の圧電共振子の正面断面図である。
図39(b)は、図37及び図39(a)に示した圧電共振子を積層型の厚み縦圧電共振子に変更した例を示す。また、複数の励振電極342a〜342dがセラミック層を介して重なり合うように配置されて、厚み縦振動モードの積層型の圧電素子332が構成されている。
【0111】
図38(a)〜図39(b)に示す各圧電共振子では、いずれも、振動部である圧電素子における振動変位方向と、圧電素子における振動伝播方向と、反射層における振動伝播方向が平行とされている例に相当する。
【0112】
次に、振動部の振動変位方向と、振動部における振動伝播方向とが平行であり、これらの方向に対して反射層における振動伝播方向が直交する方向とされている変形例を図40及び図41に示す。
【0113】
図40(a)に示す圧電共振子351では、長さ振動モードを利用した圧電素子352の長さ方向一端側において、圧電素子352の下面に反射層353が連結されており、該反射層353の下面に保持部材354が連結されている。これらは、反射層における振動伝播方向が、圧電素子352における振動変位方向及び振動伝播方向と直交する方向とされている場合であっても、上記実施例と同様に、保持部材354への振動の伝播を反射層353で振動を反射させることにより抑制することができる。
【0114】
図40(b)は、圧電素子362が積層型の長さ振動モードを利用した圧電共振子であることを除いては、圧電共振子351と同様に構成されている。
また、図41(a)に示す圧電共振子371では、厚み縦振動モードを利用した圧電素子372の一方の側面に、反射層373及び保持部材374が連結されている。この場合においても、反射層373により圧電素子372から伝播してきた振動が反射され、保持部材374への振動の伝播を抑制することができる。また、図41(b)に示すように、厚み縦モードを利用した圧電素子は、複数の励振電極392a〜392dを有する積層型の圧電素子392であってもよい。
【0115】
次に、振動部材の振動変位方向に対して、振動部材における振動伝播方向が直交しており、振動部材における振動伝播方向と反射器における振動伝播方向が平行である変形例を図42に示す。
【0116】
図42(a)に示す圧電共振子401では、厚み滑りモードを利用した圧電素子402の長さ方向一端に反射層403及び保持部材404が連結されている。また、図42(b)に示す圧電共振子411では、厚み捩れ振動を利用した圧電素子412の長さ方向一端に反射層413及び保持部材414が連結されている。
【0117】
さらに、振動部材の振動変位方向と振動部材における振動伝播方向が直交しており、振動部材における振動伝播方向と反射器における振動伝播方向が直交されている構造であってもよく、このような構造の例としては、図43(a)及び(b)に示す圧電共振子421,431が挙げられる。圧電共振子421では、厚み滑りモードを利用した圧電共振子422の下面において、長さ方向一端側に反射層423が連結されており、反射層423の下面に保持部材424が連結されている。また、図43(b)に示す圧電共振子431では、厚み捩れ振動を利用した圧電共振子432の下面において、その一端側近傍に反射層433及び保持部材434が積層されている。
【0118】
図43(a)及び(b)に示すように、振動部材の振動変位方向と振動部材における振動伝播方向が直交しており、振動部材における振動伝播方向と反射層における振動伝播方向が直交されている場合でも、図34に示した実施例と同様に、反射層の存在により、圧電素子の共振特性に影響を与えることなく保持部材により機械的に圧電共振子を保持することができる。
【0119】
【発明の効果】
本発明のある広い局面で提供される複合材料振動装置では、振動発生源の両側に第1,第2の反射層が連結されており、第1、第2の反射層の振動部材が連結されている側とは反対側に第1,第2の保持部材が連結されており、反射層の音響インピーダンス値Z2が振動部材及び保持部材の音響インピーダンス値Z1,Z3よりも低くされており、面積比S2/S1が1以下とされているので、反射層と保持部材との界面において、振動部材から反射層に伝播してきた振動がほぼ確実に反射される。従って、振動部材の振動特性に影響を与えることなく、第1,第2の保持部材により機械的に支持することができる。
【0120】
本発明の別の広い局面により提供される複合材料振動装置においても、反射層の音響インピーダンス値Z2が振動部材及び保持部材の音響インピーダンス値Z1,Z3よりも低くされており、面積S2/S1が1以下とされているので、反射層と保持部材との界面において、振動部材から反射層に伝播してきた振動がほぼ確実に反射される。従って、振動部材の振動特性に影響を与えることなく、保持部材において複合材料振動装置を機械的に支持することができる。また、この場合には、反射層及び保持部材が振動部材の一方側にのみ設けられているため、複合材料振動装置の小型化を図ることができる。
【0121】
本発明では、上記振動部材に対して反射層及び保持部材を上記のように連結して反射層と保持部材との界面において反射層に伝播してきた振動が反射されるので、振動部材の振動モードや具体的な構造については特に限定されない。従って、例えば、圧電振動素子を振動部材として用いる場合、長さ振動モード、屈曲振動モード、拡がりモード等様々な振動モードを利用することができ、従来エネルギー閉じ込め型圧電振動素子を構成することができなかった振動モードを利用して、バネ端子等の複雑な支持構造を必要とすることなく支持され得る複合材料振動装置を構成することができる。
【0122】
また、従来のエネルギー閉じ込め型厚みすべりモードを利用した圧電共振子等でも、比較的大きな面積の振動減衰部を構成しなければならなかったのに対し、本発明に係る複合材料振動装置ではこのような振動減衰部を必要としない。従って、振動モードを用いた場合、従来のエネルギー閉じ込め型の圧電振動素子に比べて、本発明を利用することにより、より小型の圧電共振子や圧電フィルタを提供することができる。
【0123】
音響インピーダンス比Z2/Z1が0.2以下である場合には、振動部材における振動特性への影響をほとんど与えることなく複合材料振動装置を保持部材において支持することができ、同様に、音響インピーダンス比Z2/Z3が0.2以下の場合にも、保持部材により機械的に支持したとしても振動部材の振動特性へのより一層小さくすることができる。
【0124】
第1及び/または第2の保持部材の第1,第2の反射層が連結されている側とは反対側に、第3の反射層、第2の振動部材、第4の反射層及び第3の保持部材がこの順序で連結されている場合には、本発明に従って、2つの振動部材を用いたフィルタ等を容易に構成することができる。また、第1の保持部材、第1の反射層、第1の振動部材、第2の反射層、第2の振動部材、第3の反射層及び第2の保持部材がこの順序で連結されている複合材料振動装置においても、本発明に従って、第1,第2の振動部材の振動特性に影響を与えることなく、第1,第2の保持部材により機械的に支持することができるので、様々な振動モードを利用した小型の圧電フィルタや複合圧電共振部品等を提供することができる。
【0125】
本発明において、反射層の振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離を、伝播されてきた振動の波長をλとしたとき、n・λ/4±λ/8の範囲とした場合には、保持部材による機械的支持を行なった場合の振動部材の振動特性の影響をより一層軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b)は、本発明の第1の実施例に係る複合材料振動装置としての圧電共振子を示す斜視図及び縦断面図。
【図2】 図1に示した圧電共振子の有限要素法で解析された変位分布を示す模式的縦断面図。
【図3】 第1の実施例に係る圧電共振子を実装基板に実装した状態を示す斜視図。
【図4】 第1の実施例に係る圧電共振子の実装基板に実装する前の共振特性を示す図。
【図5】 第1の実施例に係る圧電共振子の実装基板に実装した後の共振特性を示す図。
【図6】 本発明に係る複合材料振動装置の概略構成図。
【図7】 第1の実施例の圧電共振子における音響インピーダンス比Z2/Z1と共振周波数変化率との関係を示す図。
【図8】 第1の実施例の圧電共振子における音響インピーダンス比Z2/Z1と比帯域変化率との関係を示す図。
【図9】 第1の実施例の圧電共振子における音響インピーダンス比Z2/Z3と共振周波数変化率との関係を示す図。
【図10】 第1の実施例の圧電共振子における音響インピーダンス比Z2/Z3と比帯域変化率との関係を示す図。
【図11】 様々な音響インピーダンスの反射層を用いた場合の反射層の圧電共振子の長さ方向に沿う寸法と共振子周波数変化率との関係を示す図。
【図12】 様々な音響インピーダンスの反射層を用いた場合の反射層の圧電共振子の長さ方向に沿う寸法と比帯域変化率との関係を示す図。
【図13】 反射層の厚み、すなわち圧電共振子の長さ方向に沿う寸法を変化させた場合の周波数変化率を示す図。
【図14】 反射層の厚み、すなわち圧電共振子の長さ方向に沿う寸法を変化させた場合の比帯域変化率を示す図。
【図15】 振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、反射層の振動部材に連結されている面の面積をS2としたときに、面積比S2/S1を変化させた場合の共振周波数変化率を示す図。
【図16】 (a),(b)は、本発明の第2の実施例としての圧電共振子の斜視図及び部分切欠断面縦断面図。
【図17】 第2の実施例の圧電共振子を実装基板上に実装した状態を示す斜視図。
【図18】 第2の実施例の圧電共振子を実装基板に実装する前の状態の共振特性を示す図。
【図19】 第2の実施例の圧電共振子を実装基板に実装した後の状態の共振特性を示す図。
【図20】 2個の圧電共振子を用いたフィルタ部品としての応用例を説明するための分解斜視図。
【図21】 本発明に係る複合材料振動装置の第3の実施例としての厚みすべりモードを利用した圧電共振子を示す斜視図。
【図22】 第3の実施例の圧電共振子を実装基板に実装した状態を示す斜視図。
【図23】 第3の実施例の圧電共振子を実装基板に実装した状態の共振特性を示す図。
【図24】 本発明の複合材料振動装置の変形例としての厚み縦振動を利用した圧電共振子を示す略図的断面図。
【図25】 本発明に係る複合材料振動装置の他の変形例としての積層型の厚み縦振動モードを利用した圧電共振子を説明するための略図的断面図。
【図26】 (a)〜(c)は、本発明に従って構成された長さモードを利用した圧電共振子の各変形例を示す略図的断面図。
【図27】 本発明において、長さモードを利用した圧電素子の振動伝播方向に対して直交する方向に反射層を配置した構成の有元要素法により解析された変位分布を示す図。
【図28】 (a),(b)は、本発明に従って構成されており、厚み縦振動を利用した圧電素子の両側に反射層及び保持部材が連結されてなる圧電共振子の各変形例を示す略図的断面図。
【図29】 本発明に従って構成された複合材料振動装置であって、振動部材として厚みねじれモードを利用した圧電素子を有する圧電共振子の略図的断面図。
【図30】 本発明に係る複合材料振動装置の他の変形例としての表面波共振子を示す平面図である。
【図31】 (a)〜(c)は、本発明に係る複合材料振動装置の変形例としての厚みすべりモードを利用した各圧電共振子を示す略図的断面図。
【図32】 (a)〜(c)は、本発明に係る複合材料振動装置の概略ブロック図であり、それぞれ、第1,第2の振動部材を有する複合材料振動装置の変形例を示す。
【図33】 第1、第2の振動部材を有する本発明に係る複合材料振動装置の他の例を示す概略ブロック図。
【図34】 本発明の第4の実施例に係る複合材料振動装置の斜視図。
【図35】 図34に示した複合材料振動装置における有限要素法で解析された変位分布を示す模式的縦断面図。
【図36】 第4の実施例の圧電共振子のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を示す図。
【図37】 第4の実施例のある変形例に係る厚み縦圧電共振子を示す斜視図。
【図38】 (a)及び(b)は、本発明に係る複合材料振動装置のさらに他の変形例を示す縦断面図。
【図39】 (a)及び(b)は、本発明に係る複合材料振動装置のさらに別の変形例を示す各正面断面図。
【図40】 (a)及び(b)は、本発明に係る複合材料振動装置のさらに他の変形例を示す縦断面図。
【図41】 (a)及び(b)は、本発明に係る複合材料振動装置のさらに別の変形例を示す各正面断面図。
【図42】 (a)及び(b)は、本発明に係る複合材料振動装置のさらに他の変形例を示す縦断面図。
【図43】 (a)及び(b)は、本発明に係る複合材料振動装置のさらに別の変形例を示す各正面断面図。
【図44】 従来のエネルギー閉じ込め型圧電共振子を基板上に実装した状態を説明するための略図的部分切欠縦断面図。
【図45】 従来のバルク型音波フィルタの一例を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…圧電共振子(複合材料振動装置)
2…圧電素子
3,4…第1,第2の反射層
5,6…第1,第2の保持部材
7,8…励振電極
9,10…端子電極
31…圧電共振子(複合材料振動装置)
32…圧電素子(複合材料振動装置)
33,34…第1,第2の反射層
35,36…第1,第2の保持部材
61…圧電共振子(複合材料振動装置)
62…圧電素子
65,66…反射層
67,68…保持部材
81…圧電共振子
82…圧電素子
85,86…反射層
87,88…保持部材
91…圧電共振子
92…圧電素子
101〜103…圧電共振子
104…圧電素子
105,106…反射層
107,108…保持部材
111,112…圧電共振子
111a,112a…圧電素子
113…圧電共振子
113a…圧電素子
115,116…反射層
117,118…保持部材
121…表面波共振子
122…圧電板
125,126…反射層
127,128…保持部材
151,152…振動部材
153…反射層
154,155…反射層
156,157…保持部材
161…第1の振動部材
162,163…第1,第2の反射層
164,165…第1,第2の保持部材
166…反射層
167…振動部材
168…反射層
169…保持部材
171…複合材料振動装置
172,173…複合材料振動装置
174…反射層
301…圧電共振子
302…圧電素子
303…反射層
304…保持部材
311…圧電共振子
312…圧電素子
313…反射層
314…保持部材
321…圧電共振子
322…圧電素子
323…反射層
324…保持部材
331…圧電共振子
332…圧電素子
333…反射層
334…保持部材
342a〜342d…励振電極
351…圧電共振子
352…圧電素子
353…反射層
354…保持部材
362…圧電素子
371…圧電共振子
372…圧電素子
373…反射層
374…保持部材
421…圧電共振子
422…圧電共振子
431…圧電共振子
432…圧電共振子
433…反射層
434…保持部材[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composite material vibration device having a structure capable of holding various vibration members without affecting the vibration of the vibration member, for example, a composite material vibration using a piezoelectric element or an electrostrictive element as the vibration member. Relates to the device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, piezoelectric vibration parts have been widely used for resonators, filters, and the like. For example, in a piezoelectric resonator, various vibration modes are used to obtain a target resonance frequency. As these vibration modes, thickness longitudinal vibration, thickness shear vibration, length vibration, width vibration, spread vibration, bending vibration, or the like is known.
[0003]
In the piezoelectric resonator, the holding structure differs depending on the type of vibration mode. When thickness longitudinal vibration or thickness shear vibration is used, an energy confining type piezoelectric resonator can be formed, and therefore the piezoelectric resonator can be mechanically held at the end of the piezoelectric resonator. An example of an energy confinement type piezoelectric resonator using this type of thickness shear vibration is shown in FIG. In the
[0004]
However, in the energy confinement type
[0005]
On the other hand, a piezoelectric resonator using length vibration, width vibration, spread vibration, or flexural vibration cannot form an energy confining type piezoelectric resonator. Accordingly, in order not to affect the resonance characteristics, a metal terminal having a spring property is used, and the holding structure is configured by bringing the metal terminal into contact with a vibration node of the piezoelectric resonator.
[0006]
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-270979 discloses a bulk
[0007]
On the other hand, a similarly configured
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional energy confinement type piezoelectric resonator, since it is necessary to form a vibration damping portion outside the piezoelectric vibration portion, the size of the
[0009]
On the other hand, in the non-energy confining type piezoelectric resonator using the length vibration mode and the spreading vibration mode, the vibration damping part is not necessary, but the piezoelectric resonator itself is fixed and held using an adhesive or solder. The resonance characteristics are impaired. Therefore, it must be supported using a spring terminal or the like, the support structure is complicated, and a large number of parts are required.
[0010]
In the bulk acoustic wave filter described in JP-A-10-270979, the piezoelectric resonator and the piezoelectric resonator and the substrate are acoustically insulated by stacking a plurality of films on the
[0011]
However, in the bulk
[0012]
As described above, in order to support a vibration source such as a piezoelectric resonator without hindering its vibration characteristics, there are restrictions on vibration modes, parts are enlarged, and the structure is complicated. There was a problem.
[0013]
The object of the present invention is to solve the above-mentioned drawbacks of the prior art and to support a vibration member of various modes with a relatively simple structure and hardly affecting the vibration characteristics of the vibration member. It is providing the composite material vibration apparatus provided with.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
According to a broad aspect of the present invention, there is provided a composite material vibration device in which a plurality of material portions having different acoustic impedances are coupled, wherein the first acoustic impedance value Z1Made of material with, ShakeA vibration member serving as a motion generation source and a first acoustic impedance value Z;1Lower second acoustic impedance value Z2And is connected to both sides of the vibration member.Each one is made of epoxy resinThe first and second reflective layers and the second acoustic impedance value Z;2Greater third acoustic impedance value ZThreeAnd is connected to the opposite side of the first and second reflective layers to which the vibrating member is connected.1st and 2nd made of insulating ceramicsHolding member andA pair of excitation electrodes provided on a pair of opposed surfaces of the vibration member and a pair of excitation electrodes provided on a surface other than the vibration member side of the reflective layer and / or the holding member, respectively. A pair of terminal electrodesThe area of the surface to which the reflective layer of the vibrating member is connected is S1, S represents the area of the surface of the reflective layer connected to the vibrating member.2When S2/ S1Is less than 1, and is configured such that vibration propagated from the vibrating member to the reflecting layer is reflected at the interface between the reflecting layer and the holding member.When the wavelength of vibration when the vibrating member vibrates alone is λ, the distance from the interface between the reflective layer and the vibrating member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / 8 (where n is an odd number)A composite material vibration device is provided.
[0015]
According to another broad aspect of the present invention, there is provided a composite material vibration device in which a plurality of material portions having different acoustic impedances are coupled, wherein the first acoustic impedance value Z1And a first acoustic impedance value Z.1Lower second impedance value Z2And is connected to the vibrating member.Made of one epoxy resinA reflective layer and the second acoustic impedance value Z;2Greater third acoustic impedance value ZThreeThe reflective layer is connected to the side opposite to the side to which the vibrating member is connected.Made of insulating ceramicsHolding member andA pair of excitation electrodes provided on a pair of opposed surfaces of the vibration member, and a pair of excitation electrodes provided on a surface other than the vibration member side of the reflective layer and / or the holding member, respectively. A pair of terminal electrodesThe area of the surface to which the reflective layer of the vibrating member is connected is S1, S represents the area of the surface of the reflective layer connected to the vibrating member.2When S2/ S1Is 1 or less, and the reflection layer and the holding memberOneThe vibration propagating from the vibrating member to the reflective layer is reflected at the interface.When the wavelength of vibration when the vibrating member vibrates alone is λ, the distance from the interface between the reflective layer and the vibrating member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / 8 (where n is an odd number)A composite material vibration device is provided.
[0018]
In a limited aspect of the present invention, an electromechanical coupling conversion element is used as the vibration member, and in a more limited aspect, a piezoelectric element or an electrostrictive element is used as the electromechanical coupling conversion element.
[0019]
In another specific aspect of the present invention, a third reflective layer, a first reflective layer on the opposite side of the first and / or second holding member to the side to which the first and second reflective layers are connected. The two vibration members, the fourth reflection layer, and the third holding member are connected in this order.
[0020]
According to still another broad aspect of the present invention, there is provided a composite material vibration device in which a plurality of material portions having different acoustic impedances are coupled, wherein the first acoustic impedance value Z1And a first acoustic impedance value Z, and a first acoustic impedance value Z1Lower second acoustic impedance value Z2HaveEpoxy resinConsist of1st, 2nd, 3rdReflective layer and second acoustic impedance Z2Greater third acoustic impedance Z thanThreeHaveInsulating ceramicsConsist of1st and 2ndHolding member andA pair of excitation electrodes provided on a pair of opposed surfaces of the first and second vibrating members, and the first and second reflecting layers and / or the first and second of the holding members. A pair of terminal electrodes provided on a surface other than the vibrating member side and connected to the pair of excitation electrodes, respectivelyThe first holding member, the first reflective layer, the first vibrating member, the second reflective layer, the second vibrating member, the third reflective layer, and the second holding member are connected in this order. The area of the surface to which the reflective layer of the vibrating member is connected is S1, S represents the area of the surface of the reflective layer connected to the vibrating member.2When S2/ S1Is 1 or less, and each vibration generated in the first and second vibrating members is caused by the first or third reflecting layer and the first or second holding member.One eachBy the interface and with the second vibrating member or the first vibrating member of the second reflective layer.OneReflected by the interfaceWhen the wavelength of vibration when the vibrating member vibrates alone is λ, the distance from the interface between the reflective layer and the vibrating member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / 8 (where n is an odd number)A composite material vibration device is provided.
[0022]
In the composite material vibration device according to the present invention, when the vibration displacement direction of the vibration member is A, the vibration propagation direction in the vibration member is B, and the vibration propagation direction in the reflection layer is C, the directions A to C are variously combined. be able to. For example, the directions A to C may be parallel to each other. Further, the direction A and the direction B may be parallel, and the direction B and the direction C may be orthogonal to each other. Furthermore, the direction A and the direction B may be orthogonal, and the direction B and the direction C may be parallel. Further, the direction A and the direction B may be orthogonal, and the direction B and the direction C may be orthogonal.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by describing specific embodiments of the present invention with reference to the drawings.
[0024]
FIGS. 1A and 1B are a perspective view and a longitudinal sectional view showing a piezoelectric resonator as a composite material vibration device according to an embodiment of the present invention.
The
[0025]
The area of the end faces 2a and 2b of the
[0026]
Furthermore, the inventors of the present application provide an area of a surface to which the reflective layer of the vibration member is connected.S 1 When,the aboveArea S2The change rate of the resonance frequency was measured with various changes. However, in the
[0027]
As is apparent from FIG. 15, the area ratio S2/ S1When the resonance frequency is 1 or less, the resonance frequency change rate is as low as 0.4% or less.2/ S1It can be seen that when the ratio exceeds 1, the rate of change in resonance frequency is significantly increased. Therefore, the area ratio S2/ S1It can be seen that by setting 1 to 1 or less, the reflection layers 3 and 4 and the holding
[0028]
The
[0029]
The
[0030]
In the piezoelectric resonant element using the length mode, since the propagation direction of vibration is the length direction and is parallel to the polarization direction P, it is usually supported on the end faces 2a and 2b without affecting the vibration. I can't.
[0031]
In this embodiment, since the reflecting
[0032]
Length L of
[0033]
As apparent from FIG. 2, the holding
[0034]
In view of the result of the
[0035]
FIG. 4 shows impedance-frequency characteristics and phase-frequency characteristics when the
[0036]
Specifications of
(1)
(2)
(3)
The width direction dimension of the
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
FIG. 5 shows frequency characteristics of the
[0040]
4 and 5 clearly show that the frequency characteristics of the
[0041]
As is apparent from FIGS. 1 to 5, in the
[0042]
That is, in the above embodiment, the
[0043]
Further, the material constituting the
[0044]
The inventors of the present invention measured various rates of change in the resonance frequency and bandwidth of the
[0045]
As apparent from FIGS. 7 and 8, the acoustic impedance ratio Z2/ Z1Is 0.2 or less, preferably 0.1 or less, the change rate of the resonance frequency is very small as 0.2% or less, and when it is 0.1 or less, it can be seen that it is as low as 0.01% or less. Similarly, the acoustic impedance ratio Z is also applied to the rate of change in the ratio band.2/ Z1Is -15% or less at 0.2 or less, and -8% or less at 0.1 or less.
[0046]
Therefore, preferably the acoustic impedance ratio Z2/ Z1Is 0.2 or less, more preferably 0.1 or less.
In addition, the inventors of the present application differed in the materials constituting the
[0047]
As is clear from FIGS. 9 and 10, the acoustic impedance ratio Z2/ ZThreeIs 0.2% or less, the frequency change rate is 0.2% or less, the specific bandwidth is −7% or less, and further 0.1 or less is 0.05% or less, and the specific bandwidth is −6. It can be seen that it can be less than or equal to%. Therefore, the acoustic impedance ratio Z2/ ZThreeIs preferably 0.2 or less, more preferably 0.1 or less.
[0048]
Also, the acoustic impedance ratio Z2/ Z1The resonance frequency rate and the ratio band change rate of the
[0049]
The horizontal axis in FIGS. 11 and 12 is the dimension in the length direction of the
[0050]
As is clear from FIGS. 11 and 12, the acoustic impedance ratio Z2/ Z1Is 1/32 or less, more preferably 1/64 or less, even if the lengthwise dimension, that is, the thickness of the
[0051]
However, as is clear from FIG. 11 and FIG.2/ Z1Regardless of the value of, when the length of the
[0052]
Further, the relationship between the thickness of the reflection layers 3 and 4 and the frequency change rate and the ratio band change rate was examined over a wider thickness of the reflection layers 3 and 4. The results are shown in FIGS. 13 and 14, respectively. Accordingly, as is apparent from FIGS. 11 to 14, the length of the
[0053]
That is, the area S of the surface where the
[0054]
16A and 16B are a perspective view and a partially cutaway longitudinal sectional view showing a piezoelectric resonator as a composite material vibration device according to a second embodiment of the present invention.
The
[0055]
In the present embodiment, the
[0056]
In the
[0057]
A
[0058]
In order to electrically insulate the
[0059]
The reflection layers 33 and 34 are located at both ends of the
[0060]
The
Also in the present embodiment, the cross-sectional shapes of the
[0061]
As in the second embodiment, the
The impedance-frequency characteristics and phase-frequency characteristics of the
[0062]
As is apparent from the comparison between FIGS. 18 and 19, also in the second embodiment, the characteristics before being mounted on the mounting substrate 41 (that is, the
[0063]
Therefore, also in the second embodiment, it can be seen that even if the
[0064]
Note that, as shown in an exploded perspective view in FIG. 20, a plurality of
[0065]
FIG. 21 is a perspective view showing a piezoelectric resonator according to a third embodiment of the present invention. The
[0066]
Unlike the conventional energy confinement type piezoelectric resonator 201 (see FIG. 44) using the thickness shear mode, the
[0067]
However, the
[0068]
In the
[0069]
That is, the area S of the surface where the
[0070]
In addition, the acoustic impedance value Z of the
[0071]
That is, since the thickness of the
[0072]
The frequency characteristics of the
[0073]
FIG. 24 is a schematic cross-sectional view showing a modification of the piezoelectric resonator as the composite material vibration device according to the present invention. In the
[0074]
A piezoelectric element using a thickness longitudinal vibration mode, such as the
[0075]
Furthermore, the present invention can also be applied to a piezoelectric resonator using a laminated thickness longitudinal vibration mode, such as a
[0076]
In the composite material vibration device according to the present invention, when the vibration direction of the vibration member is A, the vibration propagation direction of the vibration member is B, and the vibration propagation direction of the reflection layer is C, the combination of directions A to C is appropriately deformed. Can be done.
[0077]
That is, even if the
[0078]
In the
[0079]
That is, in the present invention, the reflective layer may be arranged perpendicular to the vibration propagation direction in the vibration member. FIG. 27 shows the result of analyzing the displacement distribution by the finite element method having such a structure. In FIG. 27, the acoustic impedance value Z is used as the vibration member.1Is 3.0 × 107kg / (m2・ S) Piezoelectric ceramics, length L1Is a
[0080]
As can be seen from FIG. 27, even in the
Therefore, in the composite material vibration device according to the present invention, the reflective layer may be coupled in a direction orthogonal to the vibration propagation direction in the vibration member. Such an example is embodied in the
[0081]
Further, like the
[0082]
In FIGS. 28A and 28B, reflection layers 113 and 114 are arranged on both sides of the piezoelectric elements 111a and 112a using the thickness longitudinal vibration in a direction orthogonal to the vibration propagation direction in the piezoelectric elements 111a and 112a. . Further, holding
[0083]
Furthermore, in the composite material vibration device according to the present invention, as in the
[0084]
As is clear from FIGS. 26 to 29 and FIGS. 31A to 31C described later, in the present invention, the vibration displacement direction of the vibration member, the vibration propagation direction in the vibration member, and the vibration propagation direction in the reflection layer Can be configured in various relationships, and in any case, the acoustic impedance Z described above1~ ZThreeAs long as the above relationship is satisfied, the piezoelectric resonator can be mechanically held by the holding member without affecting the resonance characteristics of the piezoelectric element, as in the first embodiment.
[0085]
The present invention can also be applied to other resonators and filters using the piezoelectric effect, such as surface wave devices. FIG. 30 is a plan view showing a surface wave resonator as a fourth embodiment of the composite material vibration device according to the invention. In the
[0086]
In each of the
[0087]
In the
[0088]
In FIG. 31B, a holding
[0089]
Thus, the holding member provided outside the reflective layer may be connected to both the first and second reflective layers.
[0090]
In the
[0091]
As described above, in the composite material vibration device according to the present invention, a piezoelectric element using various vibration modes can be used as the vibration member. However, an electrostrictive effect element may be used instead of the piezoelectric element. Good. Furthermore, not only electromechanical coupling conversion elements such as piezoelectric elements and electrostrictive elements, but also a vibration source that generates various vibrations can be used as the vibration member of the composite material vibration device according to the present invention.
[0092]
Moreover, in this invention, the connection relationship of a vibration member, a reflection layer, and a holding member is not limited to each Example and modification mentioned above. For example, as shown in FIGS. 32 (a), (b), (c) and FIG. 33, a composite material vibration device using a plurality of vibration members can also be configured.
[0093]
In the composite material vibrating device shown in FIG. 32A, the first and second vibrating
[0094]
In the composite material vibration device shown in FIG. 32 (b), the first and second
[0095]
In the composite
[0096]
Further, as shown in FIG. 32 (c), the reflection layers 182 and 183 and the holding
[0097]
FIG. 34 is a perspective view showing a piezoelectric resonator using a thickness shear mode as a composite material vibration device of still another embodiment of the present invention.
The
[0098]
The
[0099]
On the other hand,
[0100]
Also in this embodiment, the area of the end surface 302f of the
[0101]
On the other hand, the
[0102]
In the
[0103]
As is clear from FIG. 35, the holding
[0104]
As is clear from the present embodiment, in the present invention, the reflective layer and the holding member may be provided only on one side of the vibration member.
[0105]
FIG. 36 shows the impedance-frequency characteristics and phase-frequency characteristics of the piezoelectric resonator configured as described above. In addition, a continuous line shows an impedance-frequency characteristic and a broken line shows a phase-frequency characteristic. Note that 1. on the vertical axis of FIG. E + On is 1 × 10nFor example, 1. E + 02 is 1 × 102Indicates that
[0106]
In the
[0107]
As described above, in the configuration in which the reflective layer and the holding
[0108]
38 to 43 show modifications of the composite material vibration device in which the reflective layer and the holding member are provided only on one side of the vibration member, similarly to the embodiment shown in FIG.
In the structure shown in FIG. 38A, the
[0109]
FIG. 38B includes a stacked
[0110]
FIG. 39A is a front sectional view of the piezoelectric resonator according to the modification shown in FIG.
FIG. 39 (b) shows an example in which the piezoelectric resonator shown in FIGS. 37 and 39 (a) is changed to a laminated thickness longitudinal piezoelectric resonator. In addition, a plurality of
[0111]
In each of the piezoelectric resonators shown in FIGS. 38A to 39B, the vibration displacement direction in the piezoelectric element that is the vibrating portion, the vibration propagation direction in the piezoelectric element, and the vibration propagation direction in the reflective layer are parallel. Corresponds to the example.
[0112]
Next, a modification in which the vibration displacement direction of the vibration part and the vibration propagation direction in the vibration part are parallel to each other and the vibration propagation direction in the reflective layer is orthogonal to these directions are shown in FIGS. 41.
[0113]
In the
[0114]
FIG. 40B shows the same configuration as that of the
In the piezoelectric resonator 371 shown in FIG. 41A, a
[0115]
Next, FIG. 42 shows a modification in which the vibration propagation direction in the vibration member is orthogonal to the vibration displacement direction of the vibration member, and the vibration propagation direction in the vibration member and the vibration propagation direction in the reflector are parallel.
[0116]
In the
[0117]
Further, the vibration displacement direction of the vibration member and the vibration propagation direction in the vibration member may be orthogonal, and the vibration propagation direction in the vibration member and the vibration propagation direction in the reflector may be orthogonal. Examples thereof include
[0118]
As shown in FIGS. 43A and 43B, the vibration displacement direction of the vibration member and the vibration propagation direction in the vibration member are orthogonal to each other, and the vibration propagation direction in the vibration member and the vibration propagation direction in the reflection layer are orthogonal to each other. Even in this case, as in the embodiment shown in FIG. 34, the presence of the reflective layer makes it possible to mechanically hold the piezoelectric resonator by the holding member without affecting the resonance characteristics of the piezoelectric element.
[0119]
【The invention's effect】
In the composite material vibration device provided in a wide aspect of the present invention, the first and second reflection layers are connected to both sides of the vibration generation source, and the vibration members of the first and second reflection layers are connected. The first and second holding members are connected to the side opposite to the side where the reflection is present, and the acoustic impedance value Z of the reflective layer2Is the acoustic impedance value Z of the vibrating member and holding member1, ZThreeArea ratio S2/ S1Therefore, vibration propagated from the vibrating member to the reflecting layer is almost certainly reflected at the interface between the reflecting layer and the holding member. Therefore, the first and second holding members can be mechanically supported without affecting the vibration characteristics of the vibration member.
[0120]
Also in the composite material vibration device provided by another broad aspect of the present invention, the acoustic impedance value Z of the reflective layer2Is the acoustic impedance value Z of the vibrating member and holding member1, ZThreeLower than the area S2/ S1Therefore, vibration propagated from the vibrating member to the reflecting layer is almost certainly reflected at the interface between the reflecting layer and the holding member. Therefore, the composite material vibration device can be mechanically supported by the holding member without affecting the vibration characteristics of the vibration member. In this case, since the reflective layer and the holding member are provided only on one side of the vibration member, the composite material vibration device can be reduced in size.
[0121]
In the present invention, the reflection layer and the holding member are connected to the vibration member as described above, and the vibration propagated to the reflection layer is reflected at the interface between the reflection layer and the holding member. The specific structure is not particularly limited. Therefore, for example, when a piezoelectric vibration element is used as a vibration member, various vibration modes such as a length vibration mode, a bending vibration mode, and a spread mode can be used, and a conventional energy confinement type piezoelectric vibration element can be configured. By utilizing the vibration mode that has not been provided, it is possible to configure a composite material vibration device that can be supported without requiring a complicated support structure such as a spring terminal.
[0122]
In addition, even in a conventional piezoelectric resonator using an energy confinement type thickness-shear mode, a vibration damping unit having a relatively large area had to be configured, whereas in the composite material vibration device according to the present invention, No need for a vibration damping part. Therefore, when the vibration mode is used, a smaller piezoelectric resonator or piezoelectric filter can be provided by using the present invention as compared with the conventional energy confinement type piezoelectric vibration element.
[0123]
Acoustic impedance ratio Z2/ Z1Is 0.2 or less, the composite vibration device can be supported on the holding member with little influence on the vibration characteristics of the vibration member, and similarly, the acoustic impedance ratio Z2/ ZThreeEven when 0.2 is 0.2 or less, even if it is mechanically supported by the holding member, the vibration characteristics of the vibrating member can be further reduced.
[0124]
On the opposite side of the first and / or second holding member to the side where the first and second reflective layers are connected, a third reflective layer, a second vibrating member, a fourth reflective layer, and a first reflective layer are provided. When the three holding members are connected in this order, a filter using two vibrating members can be easily configured according to the present invention. The first holding member, the first reflective layer, the first vibrating member, the second reflective layer, the second vibrating member, the third reflective layer, and the second holding member are connected in this order. Even in the composite material vibration device, the first and second holding members can be mechanically supported according to the present invention without affecting the vibration characteristics of the first and second vibration members. It is possible to provide a small piezoelectric filter, a composite piezoelectric resonance component and the like using various vibration modes.
[0125]
In the present invention, the distance from the interface of the reflective layer to the vibration member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / 8, where λ is the wavelength of the transmitted vibration. In this case, it is possible to further reduce the influence of the vibration characteristics of the vibration member when mechanical support is performed by the holding member.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are a perspective view and a longitudinal sectional view showing a piezoelectric resonator as a composite material vibration device according to a first embodiment of the present invention.
2 is a schematic longitudinal sectional view showing a displacement distribution analyzed by a finite element method of the piezoelectric resonator shown in FIG.
FIG. 3 is a perspective view showing a state in which the piezoelectric resonator according to the first embodiment is mounted on a mounting board.
FIG. 4 is a diagram showing resonance characteristics before mounting the piezoelectric resonator according to the first embodiment on the mounting board;
FIG. 5 is a diagram showing resonance characteristics after the piezoelectric resonator according to the first embodiment is mounted on the mounting substrate.
FIG. 6 is a schematic configuration diagram of a composite material vibration device according to the present invention.
FIG. 7 is an acoustic impedance ratio Z in the piezoelectric resonator of the first embodiment.2/ Z1The figure which shows the relationship between and resonance frequency change rate.
FIG. 8 shows an acoustic impedance ratio Z in the piezoelectric resonator of the first embodiment.2/ Z1The figure which shows the relationship between and a specific band change rate.
FIG. 9 shows an acoustic impedance ratio Z in the piezoelectric resonator of the first embodiment.2/ ZThreeThe figure which shows the relationship between and resonance frequency change rate.
FIG. 10 shows an acoustic impedance ratio Z in the piezoelectric resonator of the first embodiment.2/ ZThreeThe figure which shows the relationship between and a specific band change rate.
FIG. 11 is a diagram showing the relationship between the dimension of the reflective layer along the length direction of the piezoelectric resonator and the rate of change of the resonator frequency when a reflective layer having various acoustic impedances is used.
FIG. 12 is a diagram showing the relationship between the size of the reflective layer along the length direction of the piezoelectric resonator and the rate of change in the specific band when reflective layers having various acoustic impedances are used.
FIG. 13 is a diagram showing the frequency change rate when the thickness of the reflective layer, that is, the dimension along the length direction of the piezoelectric resonator is changed.
FIG. 14 is a diagram showing a rate of change in a specific band when the thickness of the reflective layer, that is, the dimension along the length direction of the piezoelectric resonator is changed.
FIG. 15 shows the area of the surface to which the reflective layer of the vibration member is connected as S1The surface of the surface connected to the vibrating member of the reflective layerProductS2Area ratio S2/ S1The figure which shows the resonant frequency change rate at the time of changing this.
FIGS. 16A and 16B are a perspective view and a partially cutaway longitudinal sectional view of a piezoelectric resonator as a second embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a perspective view showing a state in which the piezoelectric resonator according to the second embodiment is mounted on a mounting substrate.
FIG. 18 is a diagram illustrating resonance characteristics in a state before the piezoelectric resonator according to the second embodiment is mounted on a mounting substrate.
FIG. 19 is a diagram showing resonance characteristics in a state after the piezoelectric resonator according to the second embodiment is mounted on a mounting substrate.
FIG. 20 is an exploded perspective view for explaining an application example as a filter component using two piezoelectric resonators.
FIG. 21 is a perspective view showing a piezoelectric resonator using a thickness-slip mode as a third embodiment of the composite material vibration device according to the invention.
FIG. 22 is a perspective view showing a state in which the piezoelectric resonator of the third embodiment is mounted on a mounting board.
FIG. 23 is a diagram illustrating resonance characteristics in a state where the piezoelectric resonator according to the third embodiment is mounted on a mounting substrate.
FIG. 24 is a schematic cross-sectional view showing a piezoelectric resonator using thickness longitudinal vibration as a modification of the composite material vibration device of the present invention.
FIG. 25 is a schematic cross-sectional view for explaining a piezoelectric resonator using a laminated thickness longitudinal vibration mode as another modification of the composite material vibration device according to the invention.
26 (a) to 26 (c) are schematic cross-sectional views showing modifications of the piezoelectric resonator using the length mode configured according to the present invention.
FIG. 27 is a diagram showing a displacement distribution analyzed by the element element method in which a reflective layer is arranged in a direction orthogonal to a vibration propagation direction of a piezoelectric element using a length mode in the present invention.
FIGS. 28A and 28B are each a modified example of a piezoelectric resonator configured in accordance with the present invention, in which a reflective layer and a holding member are connected to both sides of a piezoelectric element utilizing thickness longitudinal vibration. FIG.
FIG. 29 is a schematic cross-sectional view of a piezoelectric resonator having a piezoelectric element using a thickness torsion mode as a vibration member, which is a composite material vibration device configured according to the present invention.
30 is a plan view showing a surface acoustic wave resonator as another modification of the composite material vibration device according to the present invention. FIG.
FIGS. 31A to 31C are schematic cross-sectional views showing piezoelectric resonators using a thickness-slip mode as a modification of the composite material vibration device according to the present invention. FIGS.
32 (a) to (c) are schematic block diagrams of the composite material vibration device according to the present invention, each showing a modification of the composite material vibration device having first and second vibration members.
FIG. 33 is a schematic block diagram showing another example of the composite material vibration device according to the present invention having first and second vibration members.
FIG. 34 is a perspective view of a composite material vibration device according to a fourth example of the present invention.
35 is a schematic longitudinal sectional view showing a displacement distribution analyzed by a finite element method in the composite material vibration device shown in FIG. 34. FIG.
FIG. 36 is a diagram showing impedance-frequency characteristics and phase-frequency characteristics of the piezoelectric resonator according to the fourth embodiment.
FIG. 37 is a perspective view showing a thickness-longitudinal piezoelectric resonator according to a modification of the fourth embodiment.
FIGS. 38A and 38B are longitudinal sectional views showing still another modified example of the composite material vibration device according to the present invention. FIGS.
39 (a) and 39 (b) are front cross-sectional views showing still another modified example of the composite material vibration device according to the present invention.
40 (a) and 40 (b) are longitudinal sectional views showing still another modified example of the composite material vibration device according to the present invention.
41 (a) and 41 (b) are front sectional views showing still another modification of the composite material vibration device according to the present invention.
42 (a) and 42 (b) are longitudinal sectional views showing still another modified example of the composite material vibration device according to the present invention.
43 (a) and 43 (b) are front cross-sectional views showing still another modification of the composite material vibration device according to the present invention.
FIG. 44 is a schematic partially cutaway longitudinal sectional view for explaining a state in which a conventional energy confining piezoelectric resonator is mounted on a substrate.
FIG. 45 is a longitudinal sectional view showing an example of a conventional bulk type acoustic wave filter.
[Explanation of symbols]
1. Piezoelectric resonator (composite material vibration device)
2 ... Piezoelectric element
3, 4 ... 1st and 2nd reflective layer
5, 6 ... first and second holding members
7, 8 ... Excitation electrode
9, 10 ... Terminal electrode
31. Piezoelectric resonator (composite material vibration device)
32. Piezoelectric element (composite material vibration device)
33, 34 ... first and second reflective layers
35, 36 ... first and second holding members
61 ... Piezoelectric resonator (composite material vibration device)
62: Piezoelectric element
65, 66 ... reflective layer
67, 68 ... holding member
81: Piezoelectric resonator
82: Piezoelectric element
85, 86 ... reflective layer
87, 88 ... Holding member
91: Piezoelectric resonator
92: Piezoelectric element
101-103 ... piezoelectric resonator
104: Piezoelectric element
105, 106 ... reflective layer
107, 108 ... holding member
111, 112 ... piezoelectric resonator
111a, 112a ... piezoelectric element
113: Piezoelectric resonator
113a ... Piezoelectric element
115, 116 ... reflective layer
117, 118 ... holding member
121 ... surface wave resonator
122 ... piezoelectric plate
125, 126 ... reflective layer
127, 128 ... holding member
151, 152 ... Vibration member
153: Reflective layer
154, 155 ... reflective layer
156, 157 ... Holding member
161. First vibration member
162, 163 ... first and second reflective layers
164,165 ... first and second holding members
166: Reflective layer
167 ... Vibration member
168 ... reflective layer
169 ... Holding member
171 ... Composite material vibration device
172, 173 ... Composite material vibration device
174 ... Reflective layer
301: Piezoelectric resonator
302 ... Piezoelectric element
303 ... reflective layer
304 ... Holding member
311: Piezoelectric resonator
312 ... Piezoelectric element
313: Reflective layer
314 ... Holding member
321 ... Piezoelectric resonator
322 ... Piezoelectric element
323 ... Reflective layer
324 ... Holding member
331: Piezoelectric resonator
332 ... Piezoelectric element
333 ... Reflective layer
334 ... Holding member
342a to 342d ... excitation electrodes
351: Piezoelectric resonator
352 ... Piezoelectric element
353 ... reflective layer
354 ... Holding member
362 ... Piezoelectric element
371: Piezoelectric resonator
372 ... Piezoelectric element
373 ... reflective layer
374 ... Holding member
421 ... piezoelectric resonator
422 ... Piezoelectric resonator
431 ... Piezoelectric resonator
432 ... Piezoelectric resonator
433 ... reflective layer
434 ... Holding member
Claims (10)
第1の音響インピーダンス値Z1を有する材料からなり、振動発生源となる振動部材と、
第1の音響インピーダンス値Z1よりも低い第2の音響インピーダンス値Z2を有する材料からなり、かつ前記振動部材の両側に連結された各1個のエポキシ樹脂からなる第1,第2の反射層と、
前記第2の音響インピーダンス値Z2よりも大きな第3の音響インピーダンス値Z3を有する材料からなり、前記第1,第2の反射層の振動部材が連結されている側とは反対側に連結された絶縁性セラミックスからなる第1,第2の保持部材と、
振動部材の一対の互いに対向した面に設けられた一対の励振電極と、
前記反射層及び/または保持部材の前記振動部材側以外の面に設けられた前記一対の励振電極にそれぞれ接続されている一対の端子電極とを備え、
前記振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、前記反射層の前記振動部材に連結されている面の面積をS2としたときにS2/S1が1以下であり、
前記反射層と前記保持部材との界面において前記振動部材から反射層に伝播してきた振動が反射されるように構成され、
前記振動部材が単独で振動したときの振動の波長をλとしたときに、反射層と振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離が、n・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲にされていることを特徴とする、複合材料振動装置。A composite vibration device in which a plurality of material portions having different acoustic impedances are combined,
A vibration member made of a material having a first acoustic impedance value Z 1 and serving as a vibration source;
First and second reflections made of a material having a second acoustic impedance value Z 2 lower than the first acoustic impedance value Z 1 and made of one epoxy resin each connected to both sides of the vibration member Layers,
It is made of a material having a third acoustic impedance value Z 3 larger than the second acoustic impedance value Z 2, and is connected to the opposite side of the first and second reflective layers to which the vibrating member is connected. First and second holding members made of insulating ceramics ,
A pair of excitation electrodes provided on a pair of opposed surfaces of the vibration member;
A pair of terminal electrodes respectively connected to the pair of excitation electrodes provided on a surface other than the vibration member side of the reflection layer and / or the holding member;
S 2 / S 1 is 1 or less when the area of the surface of the vibrating member connected to the reflecting member is S 1 and the area of the surface of the reflecting layer connected to the vibrating member is S 2 . ,
The vibration propagating from the vibrating member to the reflective layer is reflected at the interface between the reflective layer and the holding member ,
When the wavelength of vibration when the vibrating member vibrates alone is λ, the distance from the interface between the reflective layer and the vibrating member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / The composite material vibration device according to claim 8, wherein n is an odd number .
第1の音響インピーダンス値Z1を有する材料からなり、かつ振動発生源となる振動部材と、
第1の音響インピーダンス値Z1より低い第2のインピーダンス値Z2を有する材料からなり、かつ前記振動部材に連結された1個のエポキシ樹脂からなる反射層と、
前記第2の音響インピーダンス値Z2よりも大きな第3の音響インピーダンス値Z3を有する材料からなり、前記反射層の振動部材が連結されている側とは反対側に連結された絶縁性セラミックスからなる保持部材と、
前記振動部材の一対の互いに対向した面に設けられた一対の励振電極と、
前記反射層及び/または保持部材の前記振動部材側以外の面に設けられ前記一対の励振電極にそれぞれ接続されている一対の端子電極とを備え、
前記振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、前記反射層の前記振動部材に連結されている面の面積をS2としたときにS2/S1が1以下であり、
前記反射層と前記保持部材との1個の界面において前記振動部材から反射層に伝播してきた振動が反射されるように構成され、
前記振動部材が単独で振動したときの振動の波長をλとしたときに、反射層と振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離が、n・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲にされていることを特徴とする、複合材料振動装置。A composite vibration device in which a plurality of material portions having different acoustic impedances are combined,
A vibration member made of a material having a first acoustic impedance value Z 1 and serving as a vibration source;
A reflective layer made of a material having a second impedance value Z 2 lower than the first acoustic impedance value Z 1 and made of one epoxy resin connected to the vibrating member;
An insulating ceramic made of a material having a third acoustic impedance value Z 3 larger than the second acoustic impedance value Z 2 and connected to the opposite side of the reflective layer to which the vibrating member is connected A holding member ,
A pair of excitation electrodes provided on a pair of mutually opposed surfaces of the vibration member;
A pair of terminal electrodes provided on a surface other than the vibrating member side of the reflective layer and / or holding member and connected to the pair of excitation electrodes, respectively.
S 2 / S 1 is 1 or less when the area of the surface of the vibrating member connected to the reflecting member is S 1 and the area of the surface of the reflecting layer connected to the vibrating member is S 2 . ,
The vibration propagating from the vibrating member to the reflective layer is reflected at one interface between the reflective layer and the holding member ,
When the wavelength of vibration when the vibrating member vibrates alone is λ, the distance from the interface between the reflective layer and the vibrating member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / The composite material vibration device according to claim 8, wherein n is an odd number .
第1の音響インピーダンス値Z1を有する材料からなり、かつ振動発生源となる第1,第2の振動部材と、
第1の音響インピーダンス値Z1よりも低い第2の音響インピーダンス値Z2を有するエポキシ樹脂からなる第1,第2,第3の反射層と、
第2の音響インピーダンスZ2よりも大きな第3の音響インピーダンスZ3を有する絶縁性セラミックスからなる第1,第2の保持部材と、
前記第1,第2の振動部材の一対の互いに対向した面に設けられた一対の励振電極と、
前記第1,第3の反射層及び/または前記各保持部材の前記第1,第2の振動部材側以外の面に設けられ前記一対の励振電極にそれぞれ接続されている一対の端子電極とを備え、
第1の保持部材、第1の反射層、第1の振動部材、第2の反射層、第2の振動部材、第3の反射層及び第2の保持部材がこの順序で連結されており、前記振動部材の反射層が連結されている面の面積をS1、前記反射層の前記振動部材に連結されている面の面積をS2としたときにS2/S1が1以下であり、
第1,第2の振動部材で発生した各振動が、第1または第3の反射層と、第1または第2の保持部材とのそれぞれ1個の界面により、並びに前記第2の反射層の第2の振動部材または第1の振動部材との1個の界面により反射され、
前記振動部材が単独で振動したときの振動の波長をλとしたときに、反射層と振動部材との界面から反射層と保持部材との界面までの距離が、n・λ/4±λ/8(nは奇数)の範囲にされていることを特徴とする、複合材料振動装置。A composite material vibration device in which a plurality of material portions having different acoustic impedances are combined,
A first and second vibrating member made of a material having a first acoustic impedance value Z 1 and serving as a vibration source;
First , second, and third reflective layers made of an epoxy resin having a second acoustic impedance value Z 2 that is lower than the first acoustic impedance value Z 1 ;
A first, second holding member made of insulating ceramic having a second major third than the acoustic impedance Z 2 of the acoustic impedance Z 3,
A pair of excitation electrodes provided on a pair of opposed surfaces of the first and second vibrating members;
A pair of terminal electrodes provided on surfaces of the first and third reflective layers and / or the holding members other than the first and second vibrating members and respectively connected to the pair of excitation electrodes; Prepared,
The first holding member, the first reflecting layer, the first vibrating member, the second reflecting layer, the second vibrating member, the third reflecting layer, and the second holding member are connected in this order, S 2 / S 1 is 1 or less when the area of the surface of the vibrating member connected to the reflecting member is S 1 and the area of the surface of the reflecting layer connected to the vibrating member is S 2 . ,
Each vibration generated in the first and second vibrating members is caused by one interface between the first or third reflective layer and the first or second holding member, and the second reflective layer. Reflected by one interface with the second vibrating member or the first vibrating member ;
When the wavelength of vibration when the vibrating member vibrates alone is λ, the distance from the interface between the reflective layer and the vibrating member to the interface between the reflective layer and the holding member is n · λ / 4 ± λ / 8 (n is an odd number) you characterized in that it is in the range of, composite vibration device.
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