JP3882387B2 - Eddy current reducer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の主ブレーキとしてのフットブレーキを補助し、車両に減速制動を与えるための渦電流式減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両が長い坂道を下る際に、車両に生じる加速を抑制するためには車両に制動力を連続的に作用させる必要があり、この制動力を主ブレーキであるフットブレーキのみによって作用せしめると、ブレーキライニングが焼付き焼損する。このような問題を解消するために大型車両においては、従来から排気ブレーキを装備して降坂時等に補助ブレーキとして使用しているが、エンジンの高過給化によるエンジンの小排気量化等により十分な制動力が得られないのが現状である。そこで、車両の降坂時等において車両の走行速度を減速または制限する減速制動装置(リターダ)として渦電流式減速装置が提案され、実用に供されている。
【0003】
渦電流式減速装置は、例えば特公平6ー14782号公報に開示されている。特公平6ー14782号公報に開示された渦電流式減速装置は、車両に搭載された変速機の出力軸に取り付けられたドラム状のロータと、周方向に等間隔をおいて複数個の永久磁石を装着した環状の磁石手段と、該磁石手段をロータに近接せしめて磁石手段がロータに磁界を及ぼす制動位置とロータから離間せしめて磁石手段がロータに磁界を及ぼさない制動解除位置に選択的に作動せしめるアクチュエータとからなっており、アクチュエータによって磁石手段を制動位置に位置付けると制動作用が行われ、永久磁石が制動解除位置に位置付けられると制動作用が解除される。
【0004】
上述したような渦電流式減速装置の制動能力は、磁石の磁力、ロータの直径、ロータの回転数にそれぞれ比例し、ロータの材質により異なる。ロータの直径は車両の搭載空間によって制限されるため、大きくするには限界がある。また、ロータの回転数は、ロータを結合する回転軸の回転数によって規制される。このため、従来の渦電流式減速装置は、磁石の磁力を高めたり、ロータの材質を選択することにより、制動能力の向上を図ってきた。しかしながら、制動力を高めると、ロータの発熱量が多くなり、ロータの冷却性に問題が生じ、制動能力の飛躍的向上を図ることができない。
【0005】
上述した本題を解消するために本出願人は、回転軸とロータとの間に遊星歯車機構等からなる増速機構を配設し、回転軸の回転速度よりロータの回転速度を高めることにより制動能力を向上させるとともに、ロータの冷却効率も向上することができる渦電流式減速装置を特願平10ー102016号として提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上記特願平10ー102016号の渦電流式減速装置は、ロータが固定部材であるロータ支持部材によって回転可能に支持されているので、ロータの回転速度が高められることに伴って、ロータとロータ支持部材との相対回転速度が大きいために、両者間に配設される軸受の耐久性が問題となり、さらに、ロータの高回転化による空気抵抗の増大が問題となる。
【0007】
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、回転軸とロータとの間に増速機構を配設した渦電流式減速装置においても、ロータと該ロータを回転可能に支持する支持部材との相対回転速度差を小さくして、軸受の耐久性を向上させることができる渦電流式減速装置を提供することにある。また、渦電流式減速装置が車両に制動作用を及ぼしていない状態、つまり、車両の通常走行状態において、ロータが回転することに伴う空気抵抗を排除し、車両の燃費を向上し得る渦電流式減速装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記技術的課題を解決するために、
「回転軸によって駆動されるロータと、
該ロータと対向して配設され複数個の磁石を備えた磁石手段と、
該回転軸の駆動力を増速して該ロータに伝達する増速機構と、を具備する渦電流式減速装置において、
該増速機構は、固定部材に装着された太陽歯車と、該ロータに装着されたリング歯車と、該回転軸に取り付けられ該ロータを回転可能に支持するロータ支持部材と、該ロータ支持部材に装着され該太陽歯車と該リング歯車とに噛合する遊星歯車とからなり、さらに、
該太陽歯車は該固定部材に回転可能に支持されており、該太陽歯車と該固定部材とを選択的に係合するクラッチを具備している」
ことを特徴とする渦電流式減速装置が提供される。
【0009】
上記クラッチは、摩擦クラッチとして構成することができる。また、車両の変速機等において用いられる同期噛合クラッチを採用することも可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された渦電流式減速装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。ここで、図1乃至図6は、本発明に従って改良された、基本形態をなす渦電流式減速装置の構成及びその作動を示すものである。
【0011】
図1には、基本形態の渦電流式減速装置が車両に搭載された変速機の出力軸に装着された断面図が示されている。図示の基本形態における渦電流式減速装置、変速機10の出力軸11にスプライン嵌合され且つナット12によって取り付けられた取付けフランジ13に固着されたロータ支持部材20を具備している。このロータ支持部材20は、環状に形成された支持部21と、該支持部21の内周面中央部から径方向内方に突出して形成された取付部22とによって構成されており、取付部22が上記取付けフランジ13にボルト14aおよびナット14b等の締結手段によって固着されている。
【0012】
このように構成されたロータ支持部材20の外周面には、軸受25を介してロータ30が回転可能に配設されている。ロータ30は、環状の被支持部31と、該被支持部31の図において右端から上方に延びる端壁32、および該端壁32の上端に溶接等の固着手段によって取り付けられた環状の制動部33とによってドラム状に形成されており、被支持部31が上記ロータ支持部材20の支持部21の外周面に配設された軸受25に嵌合される。制動部33は、磁性材によって構成されており、その外周面には複数個の放熱フィン34が装着されている。なお、上記ロータ支持部材20の支持部21とロータ30の被支持部31における図において右端部間にはシール36が装着されている。
【0013】
図示の基本形態における渦電流式減速装置は、上記出力軸11に取り付けられたロータ支持部材20の駆動力を増速して上記ロータ30に伝達する増速機構50を具備している。この増速機構50は、太陽歯車51とリング歯車52および遊星歯車53とを有する遊星歯車機構によって構成されている。太陽歯車51は、ボス部511と該ボス部511の外周に形成された歯車512とからなっており、ボス部511が固定部材である上記変速機10のケース15に締結ボルト16によって取り付けられている。リング歯車52は、上記ロータ30を構成する被支持部31の図1において左端に連続して一体に形成された円筒部521と、該円筒部521の内周に形成された歯車522とからなっており、該歯車522が上記太陽歯車51の歯車512と対向して設けられている。遊星歯車53は、上記ロータ支持部材20を構成する支持部21の図1において左端に装着された支軸54に回転可能に支持されており、上記太陽歯車51の歯車512とリング歯車52の歯車522に噛合している。なお、上記リング歯車52の円筒部521の図1において左端部と上記太陽歯車51のボス部511の図1において左端部との間にはシール37が装着されている。
【0014】
図示の基本形態における増速機構50は以上のように構成されており、出力軸11に取り付けられたロータ支持部材20に伝達された駆動力は、支軸54を介して遊星歯車53に伝達され、この遊星歯車53が太陽歯車51の周囲に沿って公転しつつ自転しながらリング歯車52を駆動する。この結果、リング歯車52を取り付けたロータ30は、ロータ支持部材20即ち出力軸11の回転速度の約1.5〜2倍の回転速度で回転駆動せしめられる。このようにして、ロータ30は増速されるが、ロータ30を回転可能に支持するロータ支持部材20もロータ30の約1/1.5〜1/2の回転速度で回転しているので、両者の相対速度差はロータ30が固定部材に支持された従来のものと比較して約1/1.5〜1/2となるため、ロータ支持部材20とロータ30との間に配設された軸受25の耐久性を向上させることができる。
【0015】
次に、上記ロータ30の制動部33と対向して配設された磁石ハウジング60および該磁石ハウジング60内に収容される磁石手段70について説明する。
磁石ハウジング60は、取付け部材61と、該取付け部材61の外周に一体に形成された中空円環状のハウジング本体62とによって構成されている。取付け部材61は円盤状に形成されており、その内周側端部が上記変速機10のケース15に締結ボルト16によって上記太陽歯車51を共締めされている。中空円環状のハウジング本体62は、内周壁621と外周壁622と右端壁623と左端壁624および外周壁622の図において左端から上方に突出して形成された中間壁625を備えており、外周壁622が上記ロータ30を構成する環状の制動部33の内周面と僅かな隙間をもって対向して配置されている。ハウジング本体62を構成する外周壁622および右端壁623は、磁気的絶縁材である例えばアルミニウム等の非磁性材によって形成されており、外周壁622には図2に示すように周方向に所定の間隔をおいて複数個の窓622aが形成されている。この複数個の窓622aには、強磁性材からなるポールピース626が配設されている。好ましくは、ポールピース626は外周壁622の成型時に鋳ぐるまれる。なお、右端壁623と中間壁625の上端には蓋板627が取付けボルト628によって装着されるようになっている。
【0016】
磁石手段70は、上記内周壁621の外周面に内周面がそれぞれ嵌合して配設され、上記外周壁622に装着されたポールピース626と対向する位置に配置された第1の磁石支持筒71と第2の磁石支持筒72とを具備している。第1の磁石支持筒71は、磁性材によって形成されており、固定ピン629によって上記右端壁623に固定されている。第2の磁石支持筒72は、磁性材によって形成され、その下面にはステンレススチールに摩擦係数の小さい材料である例えばテフロン(商品名)をコーティングした筒状の摺動部材630が装着されており、上記内周壁621の外周面上を周方向に摺動可能に配設されている。上記第1の磁石支持筒71の外周面には、上記ポールピース626と対向する位置に周設された複数個の永久磁石73からなる第1の永久磁石群が装着されている。この永久磁石73は、第1の磁石支持筒71に接合する内面とポールピース626に対向する外面とが磁極となっており、外面の極性をN極とS極が交互になるように配列されている。また、上記第2の磁石支持筒72の外周面にも、上記第1の永久磁石群を構成する複数個の永久磁石73の間隔と同一の間隔を置いて配設された複数個の永久磁石74からなる第2の永久磁石群が装着されている。この上記永久磁石74も、第2の磁石支持筒72に接合する内面とポールピース626に対向する外面とが磁極となっており、外面の極性をN極とS極が交互になるように配列されている。なお、第1の永久磁石群および第2の永久磁石群を構成する永久磁石73および74は、軽量で強力な磁力を有するネオジム等の希土類から構成されている。
【0017】
上記第2の磁石支持筒72には、その図1において左端にアーム75が取り付けられている。このアーム75は、図示しない磁石作動アクチュエータに連結されている。図示しない磁石作動アクチュエータは第2の磁石支持筒72を上記内周壁621の外周面上を周方向に摺動せしめる。なお、磁石作動アクチュエータによる第2の磁石支持筒72の作動量は、第2の磁石支持筒72に配設された第2の永久磁石群を構成する複数個の永久磁石74の1ピッチ分に設定されている。
【0018】
図示の基本形態における渦電流式減速装置は以上のように構成されており、以下その作動について説明する。
先ず、制動動作について説明する。図示しない磁石作動アクチュエータによって第2の磁石支持筒72が一方向に回動せしめられ、第1の磁石支持筒71の外周面に装着された第1の永久磁石群の各永久磁石73と、この各永久磁石73にそれぞれ隣接する第2の磁石支持筒72の外周に装着された第2の永久磁石群の各永久磁石74とが図3に示すように同極の状態に位置付けられると、制動作用が行われる。
【0019】
以下、制動作用について、図3および図4を参照して説明する。
図3および図4に示すように、第1の磁石支持筒71の外周面に装着された第1の永久磁石群の各永久磁石73と、第2の磁石支持筒72の外周に装着された第2の永久磁石群の各永久磁石74は、ロータ30の制動部33の周方向に沿ってそれぞれN極とS極が交互に配設されていることから、制動部33の周方向に隣接する磁石相互が、第1の永久磁石群および第2の永久磁石群と制動部33との間に配設され非磁性材によって形成されたハウジング本体62の外周壁622で磁気的に絶縁された強磁性材からなるポールピース626を磁気通路として、ロータ30の制動部33と磁気的に接続される。この結果、固定側である第1の磁石支持筒71および第2の磁石支持筒72と回転側であるロータ30の制動部33とを通る磁気回路77および77が形成される。従って、第1の磁石支持筒71および第2の磁石支持筒72とロータ30の制動部33と相対速度差によって制動部33の内周面に渦電流が生じ、制動部33は制動トルクを受ける。
【0020】
上記制動時において、ロータ30は上述したように増速機構50の作用により出力軸11の回転速度の約1.5〜2倍の回転速度で回転駆動せしめられるので、ロータ30を出力軸11に直結したものと比較して、永久磁石73および74の磁力が同一の場合には約2〜4倍の制動トルクが得られる。この制動トルクの増加によりロータ30の発熱量も増加するが、ロータ30に装着された放熱フィン34もロータ30を出力軸11に直結したものに比して約1.5〜2倍の回転速度で回転するため、ロータ30の冷却効率も約1.5〜2倍となり、ロータ30の過熱を防止することができる。また、上記のようにロータ30が増速されても、ロータ30を回転可能に支持するロータ支持部材20もロータ30の1/1.5〜1/2の回転速度で回転しているので、両者の相対回転速度差はロータ30が固定部材に支持された従来のものと比較して約1/1.5〜1/2となるため、ロータ支持部材20とロータ30との間に配設された軸受25の耐久性を向上させることができる。
【0021】
次に、制動解除動作について説明する。
上記図3および図4に示す状態から、図示しない磁石作動アクチュエータによって第2の磁石支持筒72を他方向に回動せしめる。そして、第1の磁石支持筒71の外周面に装着された第1の永久磁石群の各永久磁石73と、この各永久磁石73にそれぞれ隣接する第2の磁石支持筒72の外周に装着された第2の永久磁石群の各永久磁石74とが図5に示すように異極の状態に位置付けられると、制動作用が解除される。
【0022】
以下、制動作用が解除される理由にについて、図5および図6を参照して説明する。
図5および図6に示すように、第1の磁石支持筒71の外周面に装着された第1の永久磁石群の各永久磁石73と、この各永久磁石73にそれぞれ隣接する第2の磁石支持筒72の外周に装着された第2の永久磁石群の各永久磁石74とは、互いに異極となっていることから、ポールピース626を介して磁気的に接続され、ポールピース626を通る磁気短絡回路78が形成される。従って、ロータ30の制動部33の内面へ垂直に作用する磁界は極めて微弱なものとなり、制動部33には制動トルクが発生せず、制動作用が解除される。
【0023】
次に、本発明に従って構成された渦電流式減速装置の一実施形態について、図7を参照して説明する。本発明における渦電流式減速装置は、太陽歯車51と固定部材である磁石ハウジング60との間に両者を選択的に係合または係合解除するクラッチを配設したもので、他の構成は図1乃至図6に示す基本形態と実質的に同一であるので、同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、図7に示す実施形態においては、上記クラッチは多板摩擦クラッチ80からなっている。
図7に示す渦電流式減速装置においては、増速機構50を構成する太陽歯車51が、固定部材である上記変速機10のケース15に締結ボルト16によって取り付けられた太陽歯車支持部材56の外周上に軸受25を介して回転可能に支持されている。この太陽歯車51の図7において左端部には、多板摩擦クラッチ80を構成するためのスプライン811を備えた第1のクラッチ板支持部81が設けられている。また、固定部材である磁石ハウジング60の取付け部材61には、上記第1のクラッチ板支持部81と対向してスプライン821を備えた第2のクラッチ板支持部82が設けられている。第1のクラッチ板支持部81と第2のクラッチ板支持部82には、複数枚の第1のクラッチ板83と複数枚の第2のクラッチ板84が交互にそれぞれ軸方向(図7において左右方向)に摺動可能にスプライン嵌合されている。
【0024】
図示の実施形態における渦電流式減速装置は、上記多板摩擦クラッチ80を図7において右方向に押圧するクラッチ作動アクチュエータ85を具備している。クラッチ作動アクチュエータ85は、上記磁石ハウジング60の取付け部材61に配設されている。このクラッチ作動アクチュエータ85は、上記取付け部材61に上記多板摩擦クラッチ80と対向して設けられたシリンダ86と、該シリンダ86内に摺動可能に配設されたピストン87と、該ピストン87の上記多板クラッチ80側(図7において右側)端面から突出形成されたピストンロッド88とからなっている。このように構成されたクラッチ作動アクチュエータ85は、シリンダ86におけるピストン87の図7において左側に形成される作動室89が図示しない油圧または圧縮空気等の流体圧作動回路が接続されている。従って、作動室89に流体圧が作用すると、ピストン87が図7において右方に移動し、ピストンロッド88を介して上記第1のクラッチ板83と第2のクラッチ板84とを押圧して両者を摩擦係合せしめる。第1のクラッチ板83と第2のクラッチ板84とが摩擦係合することにより、太陽歯車51は固定部材である上記磁石ハウジング60の取付け部材61と一体化されて固定せしめられる。
【0025】
図7に示す渦電流式減速装置は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
上記クラッチ作動アクチュエータ85の作動室89に流体圧を作用せしめると、上述したように第1のクラッチ板83と第2のクラッチ板84とが摩擦係合して、太陽歯車51を固定する。太陽歯車51が固定されると、増速機構50が上記図1乃至図6の基本形態と同様に機能して、ロータ30は出力軸11の回転速度の約1.5〜2倍の回転速度で回転駆動せしめられる。このとき、磁石手段70を図3および図4に示す状態に位置付ければ、上述したように制動トルクが発生する。
【0026】
次に、制動を解除する場合について説明する。
制動を解除する場合は、磁石手段70を図5および図6に示す状態に位置付ければ、上述したように制動作用は解除される。制動作用を解除しても制動作用で発熱したロータ30を冷却するために、クラッチ作動アクチュエータ85を所定時間作動し続けてロータ30の回転を継続する。このようにして、制動解除後に所定時間ロータ30の回転を継続したら、ロータ30が冷却したものと判断して、クラッチ作動アクチュエータ85の作動室89に作用している流体圧を開放する。この結果、第1のクラッチ板83と第2のクラッチ板84との摩擦係合が解除されて、太陽歯車51は太陽歯車支持部材56に対して回転可能となる。従って、遊星歯車53および太陽歯車51は空転し、ロータ30は駆動されないので、制動トルクは発生しない。なお、このとき、磁石手段70を図3および図4に示す状態に位置付けることにより、磁石手段70の磁力によってロータ30の連れ回りが防止される。このように、車両の通常走行時には、多板摩擦クラッチ80の係合を解除してロータ30を停止することにより、ロータ30が回転することによって生ずる放熱フィン34の風切り抵抗による燃費の悪化が防止できるとともに、放熱フィン34による風切り騒音の発生を防止することができる。なお、上記リング歯車52と上記太陽歯車51との間に装着されたシール37は、多板摩擦クラッチ80の係合を解除すると相対回転速度差が無くなるので、耐久性が向上する。
【0027】
次に、本発明に従って構成された渦電流式減速装置の更に他の実施形態について、図8および図9を参照して説明する。なお、図8および図9に示す渦電流式減速装置は、磁石ハウジング60および該磁石ハウジング60内に収容される磁石手段70と、上記クラッチ80の形式が上記図7に示す実施形態と異なるが、他の構成は図7に示す実施形態と実質的に同一であるので、同一部材には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
図8および図9に示す渦電流式減速装置における磁石ハウジング60は、中空円環状のハウジング本体62を構成する外周壁622a即ち、ロータ30を構成する環状の制動部33の内周面と対向する外周壁622aが、非磁性材からなる薄板によって形成されている。この外周壁622aは、例えばオーステナイト系のステンレススチール、アルミニウム、耐熱性合成樹脂、強化繊維入りカーボン材等によって厚さ0.5〜1.0mm程度で円筒状に形成され、ボルト等の固着手段によってハウジング本体62を構成する右端壁623および中間壁625により結合されている。このように図8および図9に示す渦電流式減速装置においては、ハウジング本体62を構成する外周壁622aを非磁性材からなる薄板によって形成することにより、上記図7に示す実施形態におけるポールピース626を除去することができる。
【0028】
磁石手段70は、上記ハウジング本体62を構成する内周壁621の外周面に内周面が嵌合された強磁性材からなる磁石支持筒72aを具備し、この磁石支持筒72aが軸方向(図8において左右方向)に摺動可能に配設されている。磁石支持筒72aの外周面には、周方向に複数個の永久磁石74aからなる永久磁石群が装着されている。この永久磁石74aは、磁石支持筒72aに接合する内面と、上記外周壁622aを経てロータ30を構成する環状の制動部33の内周面に対向する外面とが磁極となっており、外面の極性をN極とS極が交互になるように配列されている。上記磁石支持筒72aには、その図8において左端に作動ロッド75aが取り付けられている。この作動ロッドは、図示しない磁石作動アクチュエータに連結されている。
【0029】
図8および図9に示す渦電流式減速装置においては、太陽歯車51とこの太陽歯車51を回転可能に支持する固定部材である太陽歯車支持部材56との間に配設するクラッチが同期噛合クラッチ80aによって構成されている。
太陽歯車51の図8において左端部には、ドッグ歯81aおよびコーン面82aが設けられている。このコーン面82a上に外周に歯831aを備えた同期リング83aが配設されている。一方、固定部材である太陽歯車支持部材56には、上記ドッグ歯81aおよび同期リング83aと対向する位置にクラッチハブ84aが設けられている。クラッチハブ84aの外周には外歯スプライン841aが形成されており、この外歯スプライン841aに内歯スプライン851aを備えたクラッチスリーブ85aが軸方向(図8において左右方向)に摺動可能に嵌合されている。クラッチスリーブ85aの外周には環状溝852aが設けられており、この環状溝852aにクラッチフォーク86aの一端部が係合されている。クラッチフォーク86aは、その他端が図示しないクラッチ作動アクチュエータに連結されている。なお、上述した同期噛合クラッチ80aは、一般に車両に搭載された変速機に装備されている変速段切替用の同期噛合クラッチと実質的に同様の構成でよい。
【0030】
図8および図9に示す渦電流式減速装置は以上のように構成されており、その作用について説明する。
渦電流式減速装置によって制動を行う場合は、図8に示す状態から図示しないクラッチ作動アクチュエータを作動し、クラッチフォーク86aを介してクラッチスリーブ85aを図8において右方に移動せしめる。クラッチスリーブ85aが図8において右方に移動すると、クラッチスリーブ85aの内歯スプライン851aの端面に形成されたチャンファと同期リング83aの外周に設けられた歯831aの端面に形成されたチャンファとが係合して同期リング83aが図8において右方に移動せしめられる。従って、同期リング83aの内周面がコーン面82aに圧接して、その摩擦力によって太陽歯車51の回転が停止せしめられる。太陽歯車51の回転が停止するとクラッチスリーブ85aは、同期リング83aを周方向に歯幅の半分に相当する角度だけ回動して押し退け、図8において2点鎖線で示すようにドッグ歯81aと噛合する。この結果、太陽歯車51が固定部材である上記磁石ハウジング60の取付け部材61と一体化されて固定せしめられる。太陽歯車51が固定されると、増速機構50が上記図7の実施形態と同様に機能して、ロータ30は出力軸11の回転速度の約1.5〜2倍の回転速度で回転駆動せしめられる。このとき、図示しない磁石作動アクチュエータを作動して、磁石支持筒72aおよび永久磁石74aを図8において実線で示す制動位置に位置付けられていれば、制動作用が行われる。即ち、磁石支持筒72aおよび永久磁石74aが制動位置に位置付けられると、永久磁石74aは非磁性材からなる薄肉の外周壁622aを経てロータ30を構成する環状の制動部33へ磁界を及ぼし、図9に示すように制動部33を磁石支持筒72aとの間に磁気回路77aが形成される。従って、回転する制動部33が磁界を横切る際に制動部33に渦電流が発生じ、制動部33は制動トルクを受ける。
【0031】
次に、制動を解除する場合について説明する。
図9において実線で示す制動状態から、図示しない磁石作動アクチュエータを作動して、磁石支持筒72aおよび永久磁石74aは、図8において2点鎖線で示す制動解除位置に位置付ける。磁石支持筒72aおよび永久磁石74aが制動解除位置に位置付けられると、永久磁石74aはロータ30を構成する環状の制動部33と対向しないので、制動部33は制動トルクを受けない。
制動作用を解除したならば、上記図7で示す実施形態と同様に同期噛合クラッチ80aを所定時間だけ噛合状態に維持しロータ30の回転を継続する。そして、制動解除後に所定時間ロータ30の回転を継続したら、ロータ30が冷却したものと判断して、図示しないクラッチ作動アクチュエータを作動してクラッチスリーブ85aを図8において2点鎖線で示す位置から左方に移動して、実線で示す非制動位置に位置付ける。この結果、太陽歯車51は太陽歯車支持部材56に対して回転可能となり、遊星歯車53および太陽歯車51は空転し、ロータ30は駆動されないので、制動トルクは発生しない。なお、このとき、磁石手段70を図8に示す状態に位置付けることにより、磁石手段70の磁力によってロータ30の連れ回りが防止される。このように、車両の通常走行時には、同期噛合クラッチ80aの噛合を解除してロータ30を停止することにより、ロータ30が回転することによって生ずる放熱フィン34の風切り抵抗による燃費の悪化が防止できるとともに、放熱フィン34による風切り騒音の発生を防止することができる。
【0032】
以上、本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲で種々の変形は可能である。例えば、図示の実施形態においては、磁石装置70として永久磁石を用いた例を示したが、電磁石を用いてもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明による渦電流式減速装置は以上のように構成されているので、以下に述べる作用効果を奏する。
【0034】
即ち、本発明の基本形態をなす渦電流式減速装置は、回転軸によって駆動されるロータと、該ロータと対向して配設され複数個の磁石を備えた磁石手段と、回転軸の回転速度を増速してロータに伝達する遊星歯車式増速機構とを具備しており、遊星歯車式増速機構においては、回転軸に取り付けられ遊星歯車が装着されるロータ支持部材を設け、これにロータを回転可能に支持している。ロータは増速機構によって増速されるが、このロータを回転可能に支持しているロータ支持部材も回転軸と一体に回転しているため、ロータとロータ支持部材との相対回転速度差はロータが固定部材に支持された従来のものと比較して少なく、従って、ロータ支持部材とロータとの間に配設される軸受の耐久性を向上させることができる。
さらに、本発明では、遊星歯車式増速機構の太陽歯車が固定部材に回転可能に支持されるとともに、これらを選択的に係合するクラッチを設置している。クラッチを締結し太陽歯車を固定部材に固着すると、ロータを増速して回転させることが可能となり、クラッチを切断するとロータは回転を停止する。そのため、車両の通常走行時においてはクラッチを切断してロータの回転に起因する空気抵抗をなくすことができ、車両の燃費の向上、騒音の低減、さらにはシールや軸受の耐久性の向上を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本形態をなす渦電流式減速装置を示す要部断面図。
【図2】 図1に示す渦電流式減速装置を構成する磁石ハウジングおよび磁石手段を示す部分斜視図。
【図3】 図1に示す渦電流式減速装置の制動状態における磁石手段の部分斜視図。
【図4】 図1に示す渦電流式減速装置の制動状態におけるA−A線断面図。
【図5】 図1に示す渦電流式減速装置の非制動状態における磁石手段の部分斜視図。
【図6】 図1に示す渦電流式減速装置の非制動状態における要部断面図。
【図7】 本発明に従って構成された渦電流式減速装置の一実施形態を示す要部断面図。
【図8】 本発明に従って構成された渦電流式減速装置の他の実施形態を示す要部断面図。
【図9】 図8に示す渦電流式減速装置の制動状態におけるB−B線断面図。
【符号の説明】
10:変速機
11:変速機の出力軸
20:ロータ支持部材
21:ロータ支持部材の支持部
22:ロータ支持部材の取付部
30:ロータ
31:ロータの被支持部
32:ロータの端壁
33:ロータの制動部
34:ロータの放熱フィン
36、37:シール
50:増速機構
51:太陽歯車
52:リング歯車
53:遊星歯車
60:磁石ハウジング
61:磁石ハウジングの取付け部材
62:磁石ハウジングのハウジング本体
626:ポールピース
70:磁石手段
71:磁石手段の第1の磁石支持筒
72:磁石手段の第2の磁石支持筒
73、74:永久磁石
80:多板摩擦クラッチ
81:第1のクラッチ板支持部
82:第2のクラッチ板支持部
83:第1のクラッチ板
84:第2のクラッチ板
85:クラッチ作動アクチュエータ
86:クラッチ作動アクチュエータのシリンダ
87:クラッチ作動アクチュエータのピストン
88:クラッチ作動アクチュエータのピストンロッド
89:クラッチ作動アクチュエータの作動室
80a:同期噛合クラッチ
81a:同期噛合クラッチのドッグ歯
82a:同期噛合クラッチのコーン面
83a:同期噛合クラッチの同期リング
84a:同期噛合クラッチのクラッチハブ
85a:同期噛合クラッチのクラッチスリーブ
86a:同期噛合クラッチのクラッチフォーク[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an eddy current type reduction device for assisting a foot brake as a main brake of a vehicle and for applying deceleration braking to the vehicle.
[0002]
[Prior art]
When the vehicle goes down a long slope, it is necessary to continuously apply braking force to the vehicle in order to suppress acceleration generated in the vehicle. If this braking force is applied only by the foot brake, which is the main brake, The lining burns out and burns out. In order to solve this problem, large vehicles have conventionally been equipped with exhaust brakes and used as auxiliary brakes when going downhill.High superchargingAt present, a sufficient braking force cannot be obtained due to a reduction in engine displacement due to the above. Therefore, an eddy current type reduction device has been proposed and put into practical use as a deceleration braking device (retarder) for reducing or limiting the traveling speed of the vehicle when the vehicle is going downhill.
[0003]
An eddy current type speed reducer is disclosed in, for example, Japanese Patent Publication No. 6-14782. Japanese Patent Publication No. 6-14782 discloses an eddy current type speed reducer that includes a drum-shaped rotor attached to an output shaft of a transmission mounted on a vehicle and a plurality of permanent gears at equal intervals in the circumferential direction. An annular magnet means mounted with a magnet, and a braking position where the magnet means is placed close to the rotor and the magnet means applies a magnetic field to the rotor, and a braking release position where the magnet means does not exert a magnetic field on the rotor by separating the magnet means from the rotor. When the magnet means is positioned at the braking position by the actuator, the braking action is performed. When the permanent magnet is positioned at the braking release position, the braking action is released.
[0004]
The braking ability of the eddy current type reduction gear as described above is proportional to the magnetic force of the magnet, the diameter of the rotor, and the rotational speed of the rotor, and varies depending on the material of the rotor. Since the diameter of the rotor is limited by the mounting space of the vehicle, there is a limit to increase it. Further, the rotational speed of the rotor is regulated by the rotational speed of the rotary shaft that couples the rotor. For this reason, the conventional eddy current type speed reducer has improved the braking capability by increasing the magnetic force of the magnet or selecting the material of the rotor. However, when the braking force is increased, the amount of heat generated by the rotor increases, causing a problem in the cooling performance of the rotor, and the braking ability cannot be dramatically improved.
[0005]
In order to solve the above-described problem, the present applicant arranges a speed increasing mechanism such as a planetary gear mechanism between the rotating shaft and the rotor, and performs braking by increasing the rotating speed of the rotor from the rotating speed of the rotating shaft. Japanese Patent Application No. 10-102016 has proposed an eddy current type speed reducer capable of improving the capacity and improving the cooling efficiency of the rotor.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, in the eddy current type speed reducer disclosed in Japanese Patent Application No. 10-102016, since the rotor is rotatably supported by the rotor support member which is a fixed member, the rotational speed of the rotor is increased. Since the relative rotational speed between the rotor and the rotor support member is large, the durability of the bearing disposed between them becomes a problem.Furthermore, an increase in air resistance due to higher rotor rotation becomes a problem..
[0007]
The present invention has been made in view of the above facts,The technical challenge isEven in an eddy current type speed reducer in which a speed increasing mechanism is disposed between the rotating shaft and the rotor, the relative rotational speed difference between the rotor and the support member that rotatably supports the rotor is reduced, and the durability of the bearing is reduced. An object of the present invention is to provide an eddy current type speed reducer capable of improving the performance.In addition, the eddy current type that can improve the fuel efficiency of the vehicle by eliminating the air resistance caused by the rotation of the rotor in a state where the eddy current type speed reduction device does not exert a braking action on the vehicle, that is, in a normal running state of the vehicle. To provide a reduction gear.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention,Technical issues aboveTo solve
“A rotor driven by a rotating shaft,
Magnet means provided with a plurality of magnets arranged opposite to the rotor;
An eddy current reduction device comprising: a speed increasing mechanism that speeds up and transmits the driving force of the rotating shaft to the rotor;
The speed increasing mechanism includes a sun gear attached to a fixed member, a ring gear attached to the rotor, a rotor support member attached to the rotating shaft and rotatably supporting the rotor, and the rotor support member. A planetary gear mounted and meshed with the sun gear and the ring gear;
The sun gear is rotatably supported by the fixing member, and includes a clutch that selectively engages the sun gear and the fixing member. ''
An eddy current type speed reducer characterized by the above is provided.
[0009]
The clutch can be configured as a friction clutch. It is also possible to employ a synchronous mesh clutch used in a vehicle transmission or the like..
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a preferred embodiment of an eddy current type speed reducer constructed according to the present invention will be described in more detail with reference to the accompanying drawings.Here, FIG. 1 to FIG. 6 show the configuration and operation of an eddy current type speed reducer which is a basic form improved according to the present invention..
[0011]
In FIG.Basic form of eddy current reducer1 is a cross-sectional view of a gear mounted on an output shaft of a transmission mounted on a vehicle. The eddy current type reduction device in the illustrated basic form includes a
[0012]
A
[0013]
IllustratedBasic formThe eddy current type speed reducer includes a
[0014]
IllustratedBasic formThe
[0015]
Next, the
The
[0016]
The magnet means 70 is provided with a first magnet support disposed at a position facing the
[0017]
An
[0018]
IllustratedBasic formThe eddy current type speed reducer is configured as described above, and its operation will be described below.
First, the braking operation will be described. The second
[0019]
Hereinafter, the braking action will be described with reference to FIGS. 3 and 4.
As shown in FIGS. 3 and 4, each
[0020]
At the time of braking, the
[0021]
Next, the braking release operation will be described.
From the state shown in FIGS. 3 and 4, the second
[0022]
Hereinafter, the reason why the braking action is released will be described with reference to FIGS. 5 and 6.
As shown in FIGS. 5 and 6, each
[0023]
Then configured according to the present inventionAn embodiment of an eddy current reduction deviceWill be described with reference to FIG.The eddy current type speed reducer in the present invention isA clutch that selectively engages or disengages them is disposed between the
In the eddy current reduction device shown in FIG. 7, the outer periphery of the sun
[0024]
In the illustrated embodiment, the eddy current type speed reducer includes the multi-plate friction clutch 80.FIG.In FIG. 2, a
[0025]
The eddy current type speed reducer shown in FIG. 7 is configured as described above, and its operation will be described below.
When fluid pressure is applied to the working
[0026]
Next, a case where braking is released will be described.
When releasing the brake, if the magnet means 70 is positioned in the state shown in FIGS. 5 and 6, the braking action is released as described above. In order to cool the
[0027]
Next, still another embodiment of the eddy current type speed reducer configured according to the present invention will be described with reference to FIGS. 8 and 9 is different from the embodiment shown in FIG. 7 in the
The
[0028]
The magnet means 70 includes a
[0029]
8 and 9, the clutch disposed between the
A
[0030]
The eddy current type speed reducer shown in FIGS. 8 and 9 is configured as described above, and its operation will be described.
In the case of braking by the eddy current type speed reducer, a clutch operating actuator (not shown) is operated from the state shown in FIG. 8, and the
[0031]
Next, a case where braking is released will be described.
From a braking state indicated by a solid line in FIG. 9, a magnet actuating actuator (not shown) is operated to position the
If the braking action is released, the synchronous meshing clutch 80a is maintained in meshing state for a predetermined time and the rotation of the
[0032]
Although the present invention has been described based on the illustrated embodiment, the present invention is not limited to the embodiment, and various modifications are possible within the scope of the technical idea of the present invention. For example, in the illustrated embodiment, an example in which a permanent magnet is used as the
[0033]
【The invention's effect】
Since the eddy current type speed reducer according to the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
[0034]
That is,Forms the basic form of the present inventionThe eddy current type speed reducer includes a rotor driven by a rotating shaft, magnet means arranged to face the rotor and having a plurality of magnets, and the rotational speed of the rotating shaft is increased and transmitted to the rotor.A planetary gear type speed increasing mechanism, and a planetary gear type speed increasing mechanism is provided with a rotor support member attached to the rotating shaft to which the planetary gear is mounted and rotatably supporting the rotor. .The rotor is accelerated by a speed increasing mechanism. Since the rotor support member that rotatably supports the rotor is also rotated integrally with the rotation shaft, the relative rotational speed difference between the rotor and the rotor support member is the rotor. Therefore, the durability of the bearing disposed between the rotor support member and the rotor can be improved.
Further, in the present invention, the sun gear of the planetary gear type speed increasing mechanism is rotatably supported by the fixed member, and a clutch that selectively engages the sun gear is provided. When the clutch is engaged and the sun gear is fixed to the fixed member, the rotor can be increased in speed and rotated. When the clutch is disconnected, the rotor stops rotating. Therefore, during normal driving of the vehicle, the clutch can be disconnected to eliminate the air resistance caused by the rotation of the rotor, thereby improving the fuel consumption of the vehicle, reducing noise, and improving the durability of seals and bearings. It is possible.
[Brief description of the drawings]
[Figure 1]An eddy current type speed reducer constituting the basic form of the present inventionFIG.
FIG. 2 is a partial perspective view showing a magnet housing and magnet means constituting the eddy current reduction device shown in FIG.
FIG. 3 is a partial perspective view of magnet means in a braking state of the eddy current type speed reducer shown in FIG.
4 is a cross-sectional view taken along line AA in the braking state of the eddy current type reduction gear shown in FIG.
FIG. 5 is a partial perspective view of the magnet means in the non-braking state of the eddy current type reduction gear shown in FIG.
6 is a cross-sectional view of the main part of the eddy current type speed reducer shown in FIG. 1 in a non-braking state.
FIG. 7 shows an eddy current type speed reducer constructed according to the present invention.One implementationThe principal part sectional drawing which shows a state.
FIG. 8 is an eddy current reduction device constructed according to the present invention.OtherThe principal part sectional view showing an embodiment.
FIG. 9 is a cross-sectional view taken along line BB in the braking state of the eddy current type reduction gear shown in FIG.
[Explanation of symbols]
10: Transmission
11: Output shaft of transmission
20: Rotor support member
21: Support portion of rotor support member
22: Mounting portion of rotor support member
30: Rotor
31: Supported portion of the rotor
32: End wall of the rotor
33: Braking part of the rotor
34: Radiator fin of rotor
36, 37: Seal
50: Speed increasing mechanism
51: Sun gear
52: Ring gear
53: Planetary gear
60: Magnet housing
61: Mounting member for magnet housing
62: Housing body of magnet housing
626: Pole piece
70: Magnet means
71: 1st magnet support cylinder of a magnet means
72: Second magnet support cylinder of the magnet means
73, 74: Permanent magnet
80: Multi-plate friction clutch
81: First clutch plate support
82: Second clutch plate support
83: First clutch plate
84: Second clutch plate
85: Clutch actuation actuator
86: Cylinder actuator actuator cylinder
87: Piston for clutch actuator
88: Piston rod of the clutch actuator
89: Operating chamber of the clutch actuator
80a: Synchronous meshing clutch
81a: dog teeth of synchronous mesh clutch
82a: Cone surface of synchronous mesh clutch
83a: Synchronous engagement clutch synchronization ring
84a: Clutch hub of synchronous mesh clutch
85a: Clutch sleeve of synchronous mesh clutch
86a: Clutch fork of synchronous mesh clutch
Claims (3)
該ロータと対向して配設され複数個の磁石を備えた磁石手段と、
該回転軸の駆動力を増速して該ロータに伝達する増速機構と、を具備する渦電流式減速装置において、
該増速機構は、固定部材に装着された太陽歯車と、該ロータに装着されたリング歯車と、該回転軸に取り付けられ該ロータを回転可能に支持するロータ支持部材と、該ロータ支持部材に装着され該太陽歯車と該リング歯車とに噛合する遊星歯車とからなり、さらに、
該太陽歯車は該固定部材に回転可能に支持されており、該太陽歯車と該固定部材とを選択的に係合するクラッチを具備している
ことを特徴とする渦電流式減速装置。A rotor driven by a rotating shaft;
Magnet means provided with a plurality of magnets arranged opposite to the rotor;
An eddy current reduction device comprising: a speed increasing mechanism that speeds up and transmits the driving force of the rotating shaft to the rotor;
The speed increasing mechanism includes a sun gear attached to a fixed member, a ring gear attached to the rotor, a rotor support member attached to the rotating shaft and rotatably supporting the rotor, and the rotor support member. A planetary gear mounted and meshed with the sun gear and the ring gear;
The sun gear is rotatably supported by the fixed member, and includes a clutch that selectively engages the sun gear and the fixed member. apparatus.
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