JP3882034B2 - Intestinal absorption control liposome - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬品、化粧品をはじめ医学・薬学分野において応用し得る、癌などの標的細胞・組織を認識し局所的に薬剤や遺伝子を患部に送り込むための治療用のドラッグデリバリーシステムや診断用の細胞・組織センシングプローブとして利用できるものであって、特に腸管吸収性に優れた糖鎖修飾リポソーム、およびこれに薬剤あるいは遺伝子等を封入したリポソーム製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
米国の国家ナノテク戦略(NNI)によって実現を目指す具体的目標の一例として、「癌細胞や標的組織を狙い撃ちする薬物や遺伝子送達システム(DDS:ドラッグデリバリーシステム)」を掲げた。日本の総合科学技術会議のナノテクノロジー・材料分野推進戦略でも、重点領域として「医療用極小システム・材料、生物のメカニズムを活用し制御するナノバイオロジー」があり、その5年間の研究開発目標の1つとして「健康寿命延伸のための生体機能材料・ピンポイント治療等技術の基本シーズ確立」が掲げられている。一方、高齢化社会となるに伴い癌の発症率・死亡率は年々増えており、新規な治療材料である標的指向DDSの開発が待望されている。その他の病気においても副作用のない標的指向DDSナノ材料の重要性が注目されており、その市場規模は近い将来に10兆円を超えると予測されている。また、これらの材料は治療とともに診断への利用においても期待されている。
【0003】
医薬品の治療効果は、薬物が特定の標的部位に到達し、そこで作用することにより発現される。その一方で、医薬品による副作用とは、薬物が不必要な部位に作用してしまうことである。従って、薬物を有効かつ安全に使用するためにもドラッグデリバリーシステムの開発が求められている。その中でも特に標的指向(ターゲティング)DDSとは、薬物を「体内の必要な部位に」、「必要な量を」、「必要な時間だけ」送り込むといった概念である。そのための代表的な材料としての微粒子性キャリアーであるリポソームが注目されている。この粒子に標的指向機能をもたせるために、リポソームの脂質の種類、組成比、粒子径、表面電荷を変化させるなどの受動的ターゲティング法が試みられているが、いまだ本法は不十分であり更なる改良が求められている。
【0004】
一方、高機能のターゲティングを可能にするために、能動的ターゲティング法も試みられている。これは"ミサイルドラッグ”ともよばれ理想的なターゲティング法であるが、国内外においていまだ完成されたものはなく今後の発展が大いに期待されているものである。本法は、リポソーム膜面上にリガンドを結合させ、標的組織の細胞膜面上に存在するレセプターに特異的に認識させることによって、積極的にターゲティングを可能にさせる方法である。この能動的ターゲティング法での標的となる細胞膜面上に存在するレセプターのリガンドとしては、抗原、抗体、ペプチド、糖脂質や糖蛋白質などが考えられる。これらのうち、糖脂質や糖蛋白質の糖鎖は、生体組織の発生や形態形成、細胞の増殖や分化、生体防御や受精機構、癌化とその転移機構などの様々な細胞間コミュニケーションにおいて情報分子としての重要な役割を果たしていることが明らかにされつつある。
【0005】
また、その標的となる各組織の細胞膜面上に存在するレセプターとしてのセレクチン、シグレック、ガレクチンなどの各種のレクチン(糖鎖認識蛋白質)についての研究も進んできたことから、各種の分子構造を有する糖鎖は新しいDDSリガンドとして注目されてきている(▲1▼Yamazaki, N., Kojima, S., Bovin, N.V., Andre, S., Gabius, S. and Gabius, H.-J. (2000) Adv. Drug Delivery Rev. 43, 225-244. ▲2▼Yamazaki, N., Jigami, Y., Gabius, H.-J., Kojima, S (2001) Trends in Glycoscience and Glycotechnology 13, 319-329. http://www.gak.co.jp/TIGG/71PDF/yamazaki.pdf)。
【0006】
外膜表面にリガンドを結合したリポソームについては、癌などの標的部位に選択的に薬物や遺伝子などを送達するためのDDS材料として多くの研究がなされてきた。しかしながら、それらは、生体外では標的細胞に結合するが、生体内では期待される標的細胞や組織にターゲティングされないものがほとんどである(▲1▼Forssen, E. and Willis, M. (1998) Adv. Drug Delivery Rev. 29, 249-271.▲2▼高橋俊雄・橋田充編(1999)、今日のDDS・薬物送達システム、159-167頁、医薬ジャーナル社、大阪)。糖鎖の分子認識機能を利用したDDS材料の研究開発においても、糖鎖を有する糖脂質を導入したリポソームについて若干の研究が知られているが、それらの機能評価は生体外(in vitro)によるもののみであり、糖鎖を有する糖蛋白質を導入したリポソームの研究はほとんど進んでいない(▲1▼DeFrees, S.A., Phillips, L., Guo, L. and Zalipsky, S. (1996) J. Am. Chem. Soc. 118, 6101-6104. ▲2▼Spevak, W., Foxall, C., Charych, D.H., Dasqupta, F. and Nagy, J.O. (1996) J. Med. Chem. 39, 1018-1020. ▲3▼Stahn, R., Schafer, H., Kernchen, F. and Schreiber, J. (1998) Glycobiology 8, 311-319. ▲4▼Yamazaki, N., Jigami, Y., Gabius, H.-J., Kojima, S (2001) Trends in Glycoscience and Glycotechnology 13, 319-329. http://www.gak.co.jp/TIGG/71PDF/yamazaki.pdf)。したがって、糖脂質や糖蛋白質の多種多様な糖鎖を結合したリポソームについての調製法と生体内動態(in vivo)解析を含めた体系的な研究は、これまで未開発で今後の進展が期待される重要課題である。
さらに新しいタイプのDDS材料研究として、投与が最も簡便・安価に行える経口投与で使用可能なDDS材料開発も重要課題である。たとえば、ペプチド性医薬品などは一般的に水溶性で高分子量であり消化管の小腸粘膜透過性が低いため酵素分解を受けるなどにより経口投与してもほとんど腸管吸収されない。そこでこれらの高分子量の医薬品や遺伝子などを腸管から血液中へ送達するためのDDS材料としてリガンド結合リポソームの研究が注目されつつある(Lehr, C.-M. (2000) J. Controlled Release 65, 19-29)。しかしながら、これらのリガンドとして糖鎖を用いた腸管吸収制御性リポソームの研究は未だ報告されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、各種組織の細胞表面上に存在する各種のレクチン(糖鎖認識蛋白質)に対して特異的な結合活性を有するとともに、特に腸管吸収性に優れた糖鎖修飾リポソーム複合体、および該リポソームに薬剤や遺伝子を封入したリポソーム製剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明者等は鋭意研究の結果、リポソーム表面が特定の糖鎖で修飾されたリポソームが、腸管吸収性に極めて優れ、薬剤、遺伝子の各種組織への生体内輸送において有用な製剤となることを見いだし、本発明を完成させるに至ったものである。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)に係るものである。
(1) ラクトース2糖鎖、2’-フコシルラクトース三糖鎖、ジフコシルラクトース四糖鎖および3-フコシルラクトース三糖鎖から選ばれた糖鎖により修飾されたリポソームであって、上記糖鎖がリンカー蛋白質を介してリポソーム膜に結合していることを特徴とする、リポソーム。
(2)リポソーム表面および/またはリンカー蛋白質が、親水性化されたものである上記(1)に記載のリポソーム。
(3)リポソーム表面および/またはリンカー蛋白質がトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンにより親水性化されたものである上記(2)に記載のリポソーム
(4)リンカー蛋白質がヒト血清アルブミンまたはウシ血清アルブミンである上記(1)〜(3)のいずれか一に記載のリポソーム。
(5)リポソームが腸管吸収機能を有するものである上記(1)〜(4)のいずれか一に記載のリポソーム。
(6)リポソーム膜上の糖鎖結合量を調整したものである上記(1)〜(5)のいずれか一に記載のリポソーム。
(7)上記(1)〜(6)のいずれか一に記載のリポソームに薬剤または遺伝子を封入したものであるリポソーム製剤。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
リポソームとは、通常、膜状に集合した脂質層および内部の水層から構成される閉鎖小胞を意味する。本発明におけるリポソームは、 ラクトース二糖鎖(Gal.beta.1-4Glc)、2’-フコシルラクトース三糖鎖(Fuc.alpha.1-2Gal.beta.1-4Glc)、ジフコシルラクトース四糖鎖(Fuc.alpha.1-2Gal.beta.1-4(Fuc.alpha.1-3)Glc)および3-フコシルラクトース三糖鎖(Gal.beta.1-4(Fuc.alpha.1-3)Glc)から選ばれた糖鎖により修飾されたものである。なお、これらの糖鎖は市販されている。
本発明においては、これら糖鎖をリンカー蛋白質を介してリポソーム表面に結合していることが好ましい。この場合のリポソームの構造をこれら糖鎖の化学構造とともに図1〜4に示す。なお、これらの図は模式図であり、糖鎖−リンカー蛋白質は、実際にはリポソーム表面に多数結合している。
リンカー蛋白質としては、例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)、ウシ血清アルブミン(BSA)等の動物の血清アルブミンが挙げられるが、特にヒト血清アルブミンを使用する場合は、各組織に対する取り込みが多いことがマウスについての実験により確かめられている。
【0010】
本発明のリポソームを構成する脂質としては、例えば、フォスファチジルコリン類、フォスファチジルエタノールアミン類、フォスファチジン酸類、ガングリオシド類または糖脂質類またはフォスファチジルグリセロール類、コレステロール等が挙げられ、フォスファチジルコリン類としては、ジミリストイルフォスファチジルコリン、ジパルミトイルフォスファチジルコリン、ジステアロイルフォスファチジルコリン等が、また、フォスファチジルエタノールアミン類としては、ジミリストイルフォスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン、ジステアロイルフォスファチジルエタノールアミン等が、フォスファチジン酸類としては、ジミリストイルフォスファチジン酸、ジパルミトイルフォスファチジン酸、ジステアロイルフォスファチジン酸、ジセチルリン酸等が、ガングリオシド類としては、ガングリオシドGM1、ガングリオシドGD1a、ガングリオシドGT1b等が、糖脂質類としては、ガラクトシルセラミド、グルコシルセラミド、ラクトシルセラミド、スルファチド、グロボシド等が、フォスファチジルグリセロール類としては、ジミリストイルフォスファチジルグリセロール、ジパルミトイルフォスファチジルグリセロール、ジステアロイルフォスファチジルグリセロール等が好ましい。
【0011】
本発明において使用するリポソームは、通常のものでも使用できるが、その表面は親水性化されていることが望ましい。
【0012】
リポソーム自体は、周知の方法に従い製造することができるが、これには、薄膜法、逆層蒸発法、エタノール注入法、脱水−再水和法等をを挙げることができる。
【0013】
また、超音波照射法、エクストルージョン法、フレンチプレス法、ホモジナイゼーション法等を用いて、リポソームの粒子径を調節ことも可能である。本発明のリポソーム自体の製法について、具体的に述べると、例えば、まず、フォスファチジルコリン類、コレステロール、フォスファチジルエタノールアミン類、フォスファチジン酸類、ガングリオシド類または糖脂質類またはフォスファチジルグリセロール類を配合成分とする脂質と界面活性剤コール酸ナトリウムとの混合ミセルを調製する。
【0014】
とりわけ、フォスファチジルエタノールアミン類の配合は親水性化反応部位として、ガングリオシド類または糖脂質類またはフォスファチジルグリセロール類の配合はリンカー蛋白質の結合部位として必須のものである。そして、これにより得られる混合ミセルの限外濾過を行うことによりリポソームを作製する。続いて、リポソーム膜の脂質フォスファチジルエタノールアミン上に架橋用の2価試薬とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンとを用いてリポソーム表面を親水性化する。
【0015】
リポソームの親水性化は、従来公知の方法、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体等を共有結合により結合させたリン脂質を用いてリポソームを作成する方法(特開20010−302686号)等も用いることが可能ではあるが、本発明においては、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを用いてリポソーム表面を親水性化することが特に好ましい。
【0016】
本発明のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを用いる手法は、ポリエチレングリコールなどを用いる従来の親水性化方法と比較していくつかの点で好ましい。例えば、本発明のように糖鎖をリポソーム上に結合してその分子認識機能を標的指向性に利用するものでは、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンは低分子量物質であるので従来のポリエチレングリコールなどの高分子量物質を用いる方法に比べて、糖鎖に対する立体障害となりにくく標的細胞膜面上のレクチン(糖鎖認識蛋白質)による糖鎖分子認識反応の進行を妨げないので特に好ましい。
【0017】
また、本発明によるリポソームは該親水化処理後においても粒径分布や成分組成、分散特性が良好であり、長時間の保存性や生体内安定性も優れているのでリポソーム製剤化して利用するために好ましい。
【0018】
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを用いてリポソーム表面を親水性化するには、例えばジミリストイルフォスファチジルエタノールアミン、ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン、ジステアロイルフォスファチジルエタノールアミン等の脂質を用いて、常法により得たリポソーム溶液にビススルフォスクシニミヂルスベラート、ジスクシニミヂルグルタレート、ジチオビススクシニミヂルプロピオネート、ジスクシニミヂルスベラート、3,3'-ジチオビススルフォスクシニミヂルプロピオネート、エチレングリコールビススクシニミヂルスクシネート、エチレングリコールビススルフォスクシニミヂルスクシネート等の2価試薬加えて反応させることにより、リポソーム膜上のジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン等の脂質に2価試薬を結合させ、次いでトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを、該2価試薬の一方の結合手と反応させることにより、リポソーム表面にトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを結合せしめる。
【0019】
本発明における、糖鎖によるリポソームの修飾手段について具体的に述べると、例えば、糖鎖はリンカー蛋白質を介してリポソーム結合させるが、リンカー蛋白質をリポソームに結合する手段としては、まず、リポソームを、NaIO、Pb(OCCH)、NaBiO等の酸化剤で処理して、リポソーム膜面に存在するガングリオシドを酸化し、次いで、NaBHCN、NaBH等の試薬を用いて、リンカー蛋白質とリポソーム膜面上のガングリオシドを、還元的アミノ化反応により結合させる。
【0020】
このリンカー蛋白も、親水性化するのが好ましく、これには リンカー蛋白質にヒドロキシ基を有する化合物を結合させるが、例えば、ビススルフォスクシニミヂルスベラート、ジスクシニミヂルグルタレート、ジチオビススクシニミヂルプロピオネート、ジスクシニミヂルスベラート、3,3'-ジチオビススルフォスクシニミヂルプロピオネート、エチレングリコールビススクシニミヂルスクシネート、エチレングリコールビススルフォスクシニミヂルスクシネート等の2価試薬を用いて、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンをリポソーム上のリンカー蛋白質と結合させればよい。具体的に述べると、まず、リンカー蛋白質の全てのアミノ基に架橋用2価試薬の一端を結合する。そして、各種糖鎖の還元末端をグリコシルアミノ化反応して得られる糖鎖グリコシルアミン化合物を調製し、この糖鎖のアミノ基とリポソーム上の上記で結合された架橋2価試薬の一部分の他の未反応末端とを結合する。次に、このようにして得られる糖鎖結合リポソーム膜面上蛋白質の表面に糖鎖が結合していない未反応で残っている大部分の2価試薬未反応末端を用いて親水性化処理を行う。つまり、このリポソーム上蛋白質に結合している2価試薬の未反応末端とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンとの結合反応を行い、リポソーム表面を親水性化することにより本発明のリポソームを得ることができる。
【0021】
リポソーム表面およびリンカー蛋白質の親水性化は、各種組織への移行性、および各種組織での帯留性を向上させる。これは、リポソーム表面およびリンカー蛋白質表面が親水性化されることによって、糖鎖以外の部分が、各組織等においてはあたかも生体内水分であるかのように見え、これにより、標的以外の組織等に認識されず、糖鎖のみがその標的組織のレクチン(糖鎖認識蛋白質)により認識されることに起因するものと思われる。
【0022】
次いで、糖鎖を、上記リポソーム上のリンカー蛋白質と結合させる。例えば、まず、糖鎖を構成する糖類の還元末端を、NHHCO、NHCOONH等のアンモニウム塩を用いてグリコシルアミノ化し、次いで、ビススルフォスクシニミヂルスベラート、ジスクシニミヂルグルタレート、ジチオビススクシニミヂルプロピオネート、ジスクシニミヂルスベラート、3,3'-ジチオビススルフォスクシニミヂルプロピオネート、エチレングリコールビススクシニミヂルスクシネート、エチレングリコールビススルフォスクシニミヂルスクシネート等の2価試薬を用いて、リポソーム膜面上に結合したリンカー蛋白質と、上記グリコシルアミノ化された糖類とを結合させ、図1〜4に示されるようなリポソームを得る。
【0023】
また、本発明のリポソームは、全般的に腸管吸収性は極めて高いものの、さらに、リポソーム上の糖鎖の密度の調節を行うことにより、腸管吸収性を制御し、より効率的に標的部位へ薬剤を移行させることが可能となり、副作用の軽減化を図ることができる。例えば、実施例における図6〜9においては、上記4種の糖鎖修飾リポソームにおける糖鎖結合量を3段階に変更した場合における、腸管から血中への移行性(すなわち腸管吸収性)を示す。
【0024】
なお、この糖鎖結合量の変更は、リンカー蛋白質結合リポソームに対して糖鎖を3段階の濃度で(▲1▼50μg、▲2▼200μg、▲3▼1mg)で結合せしめることにより行ったものである。これによれば、ラクトース二糖鎖の場合、糖鎖密度を高くするにつれ、腸管吸収性が順次低下するが、2’-フコシルラクトース三糖鎖およびジフコシルラクトース四糖鎖の場合は腸管吸収性が逆に上昇する。
【0025】
また、3-フコシルラクトース三糖鎖が、一度低下しまた上昇する。これらのことは、腸管吸収性は、リポソーム上の糖鎖の結合量により、糖鎖の種類毎に異なることを示す。したがって、糖鎖の種類毎にリポソーム上の糖鎖結合量を適宜設定することにより、腸管吸収性を制御することが可能となる。
【0026】
本発明の糖鎖修飾リポソームに、抗癌剤等の薬剤あるいは遺伝子治療のための遺伝子等を封入するには、周知の方法を用いればよく、例えば、薬剤等の含有溶液とフォスファチジルコリン類、フォスファチジルエタノールアミン類の脂質を用いてリポソームを形成することにより、薬剤等はリポソーム内に封入される。
【0027】
以下、本発明の実現性を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0028】
【実施例1】
リポソームの調製
リポソームは既報の手法(Yamazaki, N., Kodama, M. and Gabius, H.-J. (1994) Methods Enzymol. 242, 56-65)により、改良型コール酸透析法を用いて調製した。すなわち、ジパルミトイルフォスファチジルコリン、コレステロール、ジセチルフォスフェート、ガングリオシド及びジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミンをモル比でそれぞれ35:40:5:15:5の割合の合計脂質量45.6mgにコール酸ナトリウムを46.9mg添加し、クロロホルム/メタノール溶液3mlに溶解した。この溶液を蒸発させ、沈殿物を真空中で乾燥させることによって脂質膜を得た。得られた脂質膜をTAPS緩衝液(pH 8.4)3mlに懸濁、超音波処理して、透明なミセル懸濁液を得た。さらに、ミセル懸濁液をPM10膜(Amicon Co.,USA)とPBS緩衝液(pH 7.2)を用いた限外濾過にかけ均一リポソーム(平均粒径100nm)10mlを調製した。
【0029】
【実施例2】
リポソーム脂質膜面上の親水性化処理
実施例1で調製したリポソーム溶液10mlをXM300膜(Amicon Co.,USA)とCBS緩衝液(pH 8.5)を用いた限外濾過にかけ溶液のpHを8.5にした。次に、架橋試薬bis(sulfosuccinimidyl)suberate (BS3; Pierce Co.,USA)10mlを加え、25℃で2時間攪拌した。その後、更に7℃で一晩攪拌してリポソーム膜上の脂質ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミンとBS3との化学結合反応を完結した。そして、このリポソーム液をXM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過にかけた。次に、CBS緩衝液(pH 8.5)1mlに溶かしたtris(hydroxymethyl)aminomethane 40mgをリポソーム液10mlに加えて、25℃で2時間攪拌後、7℃で一晩攪拌してリポソーム膜上の脂質に結合したBS3とtris(hydroxymethyl)aminomethaneとの化学結合反応を完結した。これにより、リポソーム膜の脂質ジパルミトイルフォスファチジルエタノールアミン上にtris(hydroxymethyl)aminomethaneの水酸基が配位して水和親水性化された。
【0030】
【実施例3】
リポソーム膜面上へのヒト血清アルブミン(HSA)の結合
既報の手法(Yamazaki, N., Kodama, M. and Gabius, H.-J. (1994) Methods Enzymol. 242, 56-65)により、カップリング反応法を用いて行った。すなわち、この反応は2段階化学反応で行い、まずはじめに、実施例2で得られた10mlのリポソーム膜面上に存在するガングリオシドを1mlのTAPS緩衝液(pH 8.4)に溶かしたメタ過ヨウ素酸ナトリウム43mgを加えて室温で2時間攪拌して過ヨウ素酸酸化した後、XM300膜とPBS緩衝液(pH 8.0)で限外濾過することにより酸化されたリポソーム10mlを得た。このリポソーム液に、20mgのヒト血清アルブミン(HSA)を加えて25℃で2時間攪拌し、次にPBS(pH 8.0)に2M NaBH3CN 100μlを加えて10℃で一晩攪拌してリポソーム上のガングリオシドとHSAとのカップリング反応でHSAを結合した。そして、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過をした後、HSA結合リポソーム液10mlを得た。
【0031】
【実施例4】
リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上へのラクトース二糖鎖の結合(糖鎖結合量が異なるもの3種類)
ラクトース二糖鎖(Wako Pure Chemical Co.,Japan)(▲1▼50μg、又は、▲2▼200μg、又は、▲3▼1mg)を0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結してラクトース二糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを得た。次に、(実施例3)で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポソーム液に上記のラクトース二糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPにラクトース二糖鎖の結合を行った。その結果、糖鎖結合量が異なるもの3種類の図1で示されるラクトース二糖鎖とヒト血清アルブミンとリポソームとが結合したリポソーム(略称: ▲1▼LAC−1、▲2▼LAC−2,▲3▼LAC−3 )各2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
【0032】
【実施例5】
リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上への2’-フコシルラクトース三糖鎖の結合(糖鎖結合量が異なるもの3種類)
2’-フコシルラクトース三糖鎖(Wako Pure Chemical Co.,Japan)(▲1▼50μg、又は、▲2▼200μg、又は、▲3▼1mg)を0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結して2’-フコシルラクトース三糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを得た。次に、(実施例3)で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSA に結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポソーム液に上記の2’-フコシルラクトース三糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPに2’-フコシルラクトース三糖鎖の結合を行った。その結果、糖鎖結合量が異なるもの3種類の図2で示される2’-フコシルラクトース三糖鎖とヒト血清アルブミンとリポソームとが結合したリポソーム(略称: ▲1▼2FL−1、▲2▼2FL−2,▲3▼2FL−3 )各2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
【0033】
【実施例6】
リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上へのジフコシルラクトース四糖鎖の結合(糖鎖結合量が異なるもの3種類)
ジフコシルラクトース四糖鎖(Wako Pure Chemical Co.,Japan)(▲1▼50μg、又は、▲2▼200μg、又は、▲3▼1mg)を0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結してジフコシルラクトース四糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを得た。次に、(実施例3)で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポソーム液に上記のジフコシルラクトース四糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPにジフコシルラクトース四糖鎖の結合を行った。その結果、糖鎖結合量が異なるもの3種類の図3で示されるジフコシルラクトース四糖鎖とヒト血清アルブミンとリポソームとが結合したリポソーム(略称: ▲1▼DFL−1、▲2▼DFL−2,▲3▼DFL−3 )各 2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
【0034】
【実施例7】
リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上への3-フコシルラクトース三糖鎖の結合(糖鎖結合量が異なるもの3種類)
3-フコシルラクトース三糖鎖(Wako Pure Chemical Co.,Japan)(▲1▼50μg、又は、▲2▼200μg、又は、▲3▼1mg)を0.25gのNH4HCO3を溶かした0.5ml水溶液に加え、37℃で3日間攪拌した後、0.45μmのフィルターで濾過して糖鎖の還元末端のアミノ化反応を完結して3-フコシルラクトース三糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを得た。次に、(実施例3)で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポソーム液に上記の3-フコシルラクトース三糖鎖のグリコシルアミン化合物50μgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPに3-フコシルラクトース三糖鎖の結合を行った。その結果、糖鎖結合量が異なるもの3種類の図4で示される3-フコシルラクトース三糖鎖とヒト血清アルブミンとリポソームとが結合したリポソーム(略称: ▲1▼3FL−1、▲2▼3FL−2,▲3▼3FL−3 )各 2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
【0035】
【実施例8】
リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上へのtris(hydroxymethyl)aminomethaneの結合
比較試料としてのリポソームを調製するために、実施例3で得たリポソーム液の一部分1mlに架橋試薬3,3’-dithiobis(sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co.,USA)1mgを加えて25℃で2時間、続いて7℃で一晩攪拌し、XM300膜とCBS緩衝液(pH 8.5)で限外濾過してDTSSPがリポソーム上のHSAに結合したリポソーム1mlを得た。次に、このリポソーム液にtris(hydroxymethyl)aminomethane(Wako Co.,Japan)13mgを加えて、25℃で2時間攪拌し、その後7℃で一晩攪拌し、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過してリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン上のDTSSPにtris(hydroxymethyl)aminomethaneの結合を行った。この工程で既に大過剰である13mgのtris(hydroxymethyl)aminomethaneが存在するのでリポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上の親水性化処理も同時に完結した。その結果、最終産物である親水性化処理された図5で示されるtris(hydroxymethyl)aminomethaneとヒト血清アルブミンとリポソームとが結合した比較試料としてのリポソーム(略称:TRIS ) 2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)が得られた。
【0036】
【実施例9】
リポソーム膜面結合ヒト血清アルブミン(HSA)上の親水性化処理実施例4〜7の手段により調整された各12種類の糖鎖が結合したリポソームについて、それぞれ別々に以下の手順によりリポソーム上のHSA 蛋白質表面の親水性化処理を行った。12種の糖鎖結合リポソーム2mlに、別々に、tris(hydroxymethyl)aminomethane 13mgを加えて、25℃で2時間、その後7℃で一晩攪拌した後、XM300膜とPBS緩衝液(pH 7.2)で限外濾過し未反応物を除去して、最終産物である親水性化処理された12種類の糖鎖結合リポソーム複合体(略称: LAC−1、 LAC−2、 LAC−3、 2FL−1、 2FL−2、 2FL−3、 DFL−1、 DFL−2、 DFL−3、 3FL−1、 3FL−2、 3FL−3)各2ml(総脂質量2mg、総蛋白量200μg、平均粒径100nm)を得た。
【0037】
【実施例10】
各種の糖鎖結合リポソーム複合体によるレクチン結合活性阻害効果の測定実施例4〜7および実施例9の手段により調製した各12種の糖鎖結合リポソーム複合体のin vitroでのレクチン結合活性は、常法(Yamazaki,N.(1999) Drug Delivery System, 14, 498-505)に従いレクチン固定化マイクロプレートを用いた阻害実験で測定した。すなわち、レクチン(E-selectin; R&D Systems Co.,USA)を96穴マイクロプレートに固化定した。このレクチン固定化プレートに、比較リガンドであるビオチン化したフコシル化フェチュイン0.1μgとともに、濃度の異なる各種の糖鎖結合リポソーム複合体(蛋白質量として、0.01μg、0.04μg、0.11μg、0.33μg、1μg)を加え、4℃で2時間インキュベートした。PBS(pH 7.2)で3回洗浄した後、horseradish peroxidase(HRPO)結合ストレプトアビジンを添加し、さらに4℃で1時間インキュベート、PBS(pH 7.2)で3回洗浄し、ペルオキシダーゼ基質を添加して室温で静置、405nmの吸光度をマイクロプレートリーダー(Molecular Devices Corp.,USA)で測定した。フコシル化フェチュインのビオチン化は、sulfo-NHS-biotin reagent(Pierce Co.,USA)処理後、Centricon-30(Amicon Co.,USA)により精製した。HRPO結合ストレプトアビジンは、HRPOの酸化とNaBH3CNを用いた還元アミノ化法によるストレプトアビジンの結合により調製した。この測定結果を表1に示す。
【表1】

Figure 0003882034
【0038】
【実施例11】
クロラミンT法による各種糖鎖結合リポソームの125I標識
クロラミンT(Wako Pure Chemical Co.,Japan)溶液並びに二亜硫酸ナトリウム溶液をそれぞれ3mg/ml 並びに5mg/ml となるように用事調製して用いた。 (実施例4)から(実施例9)により調製した13種の糖鎖結合リポソーム並びにtris(hydroxymethyl)aminomethane結合リポソームとを50μl ずつ別々にエッペンチューブに入れ、続いて125I-NaI(NEN Life Science Product,Inc.USA)を15μl、クロラミンT溶液を10μl 加え反応させた。5 分ごとにクロラミンT溶液10μl を加え、この操作を2 回繰り返した後15 分後に還元剤として二亜硫酸ナトリウム100μl 加え、反応を停止させた。次に、Sephadex G-50(Phramacia Biotech.Sweden)カラムクロマト上に乗せ、PBS で溶出、標識体を精製した。最後に、非標識-リポソーム複合体を添加して比活性(4 x 106 Bq/mg protein)を調整して13種類の125I標識リポソーム液を得た。
【0039】
【実施例12】
各種の糖鎖結合リポソーム複合体のマウスでの腸管から血中への移行量の測定
一昼夜水分以外絶食した雄性ddYマウス(7週齢)に、(実施例11)により125I標識された13種の糖鎖結合並びにtris(hydroxymethyl)aminomethane結合リポソーム複合体0.2mlを蛋白質量として3μg/一匹の割合になるように、マウス用経口ゾンデで腸管内に強制投与した後、10分後にネンブタール麻酔下で下大動脈より血液1mlを採血した。そして、血中の125I放射能をガンマーカウンター(Alola ARC300)で測定した。さらに、各種のリポソーム複合体の生体内安定性を調べる目的で、各血液の血清をSephadex G-50で再クロマトしたが、いずれも大半の放射能が高分子量のボイドフラクションにみられ、各種のリポソーム複合体は生体内においても安定性を有していた。なお、腸管から血中への放射能移行量は、投与全放射能に対する血液1ml当たりの放射能の割合(%投与量/ml血液)で表示した。この結果を図6から図9に示す。
【0040】
【発明の効果】
本発明の上記糖鎖修飾リポソームは腸管吸収性に優れ、腸管を経由するという、従来のリポソーム使用製剤にはみられない新たな投与形態で投与可能なものであるという点で画期的なものである。さらに、腸管吸収性は、リポソームに対する糖鎖結合量の設定と、糖鎖の選択によって制御することができ、これにより、効率的、かつ副作用がなく安全に、薬剤あるいは遺伝子等を腸管経由で生体組織に移行することが可能となり、医学、薬学分野において特に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、ラクトース二糖鎖により修飾されたリポソームの構造例を示す模式図である。
【図2】は、2’-フコシルラクトース三糖鎖により修飾されたリポソームの構造例を示す模式図である。
【図3】は、ジフコシルラクトース四糖鎖により修飾されたリポソームの構造例を示す模式図である。
【図4】は、3-フコシルラクトース三糖鎖により修飾されたリポソームの構造例を示す模式図である。
【図5】は、比較試料としてtris(hydroxymethyl)aminomethaneを結合したリポソームの模式図である。
【図6】は、ラクトース二糖鎖の結合量を変えた3種のリポソーム複合体の腸管内投与10分後の血中への移行量をコントロールとともに示す図である。
【図7】は、2’-フコシルラクトース三糖鎖の結合量を変えた3種のリポソーム複合体の腸管内投与10分後の血中への移行量をコントロールとともに示す図である。
【図8】は、ジフコシルラクトース四糖鎖の結合量を変えた3種のリポソーム複合体の腸管内投与10分後の血中への移行量をコントロールとともに示す図である。
【図9】は、3-フコシルラクトース三糖鎖の結合量を変えた3種のリポソーム複合体の腸管内投与10分後の血中への移行量をコントロールとともに示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention can be applied in the medical and pharmaceutical fields including pharmaceuticals and cosmetics, recognizes a target cell / tissue such as cancer, and locally delivers a drug or gene to an affected area. The present invention relates to a sugar chain-modified liposome that can be used as a cell / tissue sensing probe, and particularly excellent in intestinal absorption, and a liposome preparation in which a drug or gene is encapsulated.
[0002]
[Prior art]
As an example of a specific goal to be realized by the US National Nanotechnology Strategy (NNI), “Drug and gene delivery system (DDS: drug delivery system) that targets cancer cells and target tissues” was listed. In the Nanotechnology / Materials Promotion Strategy of the Japan Science and Technology Council, there is “Nanobiology that uses and controls the medical microsystems / materials / biological mechanisms” as one of the priority areas. One example is “Establishing basic seeds for biofunctional materials and pinpoint treatment for extending healthy life expectancy”. On the other hand, with the aging of society, the incidence and death rates of cancer are increasing year by year, and the development of target-oriented DDS, which is a novel therapeutic material, is awaited. The importance of target-oriented DDS nanomaterials with no side effects in other diseases is drawing attention, and the market size is predicted to exceed 10 trillion yen in the near future. These materials are also expected to be used for diagnosis as well as treatment.
[0003]
The therapeutic effect of a drug is manifested by the drug reaching a specific target site and acting there. On the other hand, a side effect caused by a drug is that a drug acts on an unnecessary site. Therefore, development of a drug delivery system is also required in order to use the drug effectively and safely. Among them, in particular, targeting DDS is a concept of delivering a drug “to a necessary site in the body”, “a necessary amount”, and “only for a necessary time”. Liposomes, which are fine particle carriers, are attracting attention as a representative material for that purpose. Passive targeting methods such as changing the lipid type, composition ratio, particle size, and surface charge of liposomes have been attempted in order to give these particles a target-directing function. There is a need for improvements.
[0004]
On the other hand, active targeting methods have also been attempted to enable highly functional targeting. This is an ideal targeting method, also called "missile drug", but it has not been completed in Japan and overseas, and future development is highly expected. In this method, a ligand is bound on the surface of the liposome membrane, and the receptor present on the cell membrane surface of the target tissue is specifically recognized, thereby enabling targeting actively. As a ligand for a receptor present on the cell membrane surface as a target in this active targeting method, an antigen, an antibody, a peptide, a glycolipid, a glycoprotein, or the like can be considered. Among these, glycolipids and glycoprotein sugar chains are information molecules in various cell-to-cell communications such as generation and morphogenesis of biological tissues, cell proliferation and differentiation, biological defense and fertilization mechanisms, canceration and metastasis mechanisms. It is becoming clear that it plays an important role.
[0005]
In addition, research on various lectins (glycan recognition proteins) such as selectin, siglec, and galectin as receptors existing on the cell membrane surface of each target tissue has advanced, and thus has various molecular structures. Sugar chains have attracted attention as new DDS ligands (1) Yamazaki, N., Kojima, S., Bovin, NV, Andre, S., Gabius, S. and Gabius, H.-J. (2000) Adv. Drug Delivery Rev.43, 225-244. (2) Yamazaki, N., Jigami, Y., Gabius, H.-J., Kojima, S (2001) Trends in Glycoscience and Glycotechnology13, 319-329.http://www.gak.co.jp/TIGG/71PDF/yamazaki.pdf).
[0006]
With regard to liposomes having a ligand bound to the outer membrane surface, many studies have been made as DDS materials for selectively delivering drugs or genes to target sites such as cancer. However, most of them bind to target cells in vitro but are not targeted to target cells and tissues expected in vivo ((1) Forssen, E. and Willis, M. (1998) Adv Drug Delivery Rev.29249-271. (2) Toshio Takahashi and Mitsuru Hashida (1999), Today's DDS / Drug Delivery System, pages 159-167, Pharmaceutical Journal, Osaka). In research and development of DDS materials that utilize the molecular recognition function of sugar chains, some studies have been made on liposomes into which glycolipids having sugar chains have been introduced. Their function evaluation is performed in vitro. However, research on liposomes into which glycoproteins having sugar chains have been introduced has hardly progressed ((1) DeFrees, SA, Phillips, L., Guo, L. and Zalipsky, S. (1996) J. Am Chem. Soc.118(2) Spevak, W., Foxall, C., Charych, D.H., Dasqupta, F. and Nagy, J.O. (1996) J. Med. Chem.39, 1018-1020. (3) Stahn, R., Schafer, H., Kernchen, F. and Schreiber, J. (1998) Glycobiology8, 311-319. (4) Yamazaki, N., Jigami, Y., Gabius, H.-J., Kojima, S (2001) Trends in Glycoscience and Glycotechnology13, 319-329.http://www.gak.co.jp/TIGG/71PDF/yamazaki.pdf). Therefore, systematic research including preparation methods and in vivo kinetics (in vivo) analysis of liposomes bound to a wide variety of glycolipids of glycolipids and glycoproteins has not been developed so far, and future progress is expected. This is an important issue.
Furthermore, as a new type of DDS material research, the development of DDS materials that can be used by oral administration, which can be administered most simply and inexpensively, is also an important issue. For example, peptide drugs and the like are generally water-soluble and have a high molecular weight, and the gastrointestinal tract has a low permeability to the small intestinal mucosa, so that they are hardly absorbed in the intestinal tract even if administered orally due to enzymatic degradation. Therefore, research on ligand-bound liposomes has been attracting attention as a DDS material for delivering these high molecular weight drugs and genes from the intestinal tract into the blood (Lehr, C.-M. (2000) J. Controlled Release).65, 19-29). However, studies on intestinal absorption-controllable liposomes using sugar chains as these ligands have not yet been reported.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a sugar chain-modified liposome complex that has specific binding activity to various lectins (sugar chain recognition proteins) present on the cell surface of various tissues and that is particularly excellent in intestinal absorbability. It is to provide a liposome preparation in which a drug and a gene are encapsulated in the body and the liposome.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
  In order to solve the above problems, as a result of intensive studies, the present inventors have found that liposomes whose surface is modified with a specific sugar chain are extremely excellent in intestinal absorbability, and can be applied to various tissues of drugs and genes in vivo. It has been found that the preparation is useful in transportation, and the present invention has been completed.
  That is, the present invention relates to the following (1) to (7).
(1) Lactose disaccharide chain, 2'-fucosyl lactose trisaccharide chain, difucosyl lactoseTetrasaccharide chainAnd liposomes modified with sugar chains selected from 3-fucosyl lactose trisaccharide chainsA liposome characterized in that the sugar chain is bound to a liposome membrane via a linker protein.
(2) The liposome according to (1) above, wherein the liposome surface and / or linker protein is made hydrophilic.
(3)The above (the liposome surface and / or the linker protein is made hydrophilic by tris (hydroxymethyl) aminomethane (2)Liposomes described
(4)Linker protein is human serum albuminOr any one of said (1)-(3) which is bovine serum albuminThe liposome according to 1.
(5)The above-mentioned liposome having intestinal absorption function (1) to any one of (4)The liposome described.
(6)The above (adjusted amount of sugar chain on the liposome membrane (1) to (5)The liposome according to any one of the above.
(7) Above (A liposome preparation in which a drug or gene is encapsulated in the liposome according to any one of 1) to (6).
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
Liposomes usually mean closed vesicles composed of a lipid layer assembled in a membrane and an aqueous layer inside. The liposome in the present invention comprises lactose disaccharide chain (Gal.beta.1-4Glc), 2′-fucosyl lactose trisaccharide chain (Fuc.alpha.1-2Gal.beta.1-4Glc), difucosyl lactose tetrasaccharide chain (Fuc.alpha.1-2Gal.beta.1-4 (Fuc.alpha.1-3) Glc) and 3-fucosyl lactose trisaccharide (Gal.beta.1-4 (Fuc.alpha.1-3) Glc) is modified with a sugar chain selected from. These sugar chains are commercially available.
In the present invention, these sugar chains are preferably bound to the liposome surface via a linker protein. The structure of the liposome in this case is shown in FIGS. 1 to 4 together with the chemical structure of these sugar chains. These figures are schematic diagrams, and many sugar chain-linker proteins are actually bound to the liposome surface.
Examples of the linker protein include animal serum albumin such as human serum albumin (HSA) and bovine serum albumin (BSA). In particular, when human serum albumin is used, it is often the case that mouse tissue has a large uptake into each tissue. It is confirmed by the experiment about.
[0010]
Examples of the lipid constituting the liposome of the present invention include phosphatidylcholines, phosphatidylethanolamines, phosphatidic acids, gangliosides or glycolipids or phosphatidylglycerols, cholesterol, and the like. As phosphatidylcholines, dimyristoyl phosphatidylcholine, dipalmitoyl phosphatidylcholine, distearoyl phosphatidylcholine, etc., and as phosphatidylethanolamines, dimyristoyl phosphatidylethanolamine, Dipalmitoyl phosphatidylethanolamine, distearoyl phosphatidylethanolamine, etc. include phosphatidic acids such as dimyristoyl phosphatidic acid, dipalmitoyl phosphine. Thydic acid, distearoyl phosphatidic acid, dicetyl phosphoric acid, etc. are gangliosides, ganglioside GM1, ganglioside GD1a, ganglioside GT1b, etc., and glycolipids are galactosylceramide, glucosylceramide, lactosylceramide, sulfatide, globoside As the phosphatidylglycerols, dimyristoylphosphatidylglycerol, dipalmitoylphosphatidylglycerol, distearoylphosphatidylglycerol and the like are preferable.
[0011]
The liposome used in the present invention may be a normal one, but it is desirable that its surface be made hydrophilic.
[0012]
The liposome itself can be produced according to a well-known method, and examples thereof include a thin film method, a reverse layer evaporation method, an ethanol injection method, and a dehydration-rehydration method.
[0013]
Moreover, it is also possible to adjust the particle diameter of the liposome using an ultrasonic irradiation method, an extrusion method, a French press method, a homogenization method, or the like. The production method of the liposome itself of the present invention will be specifically described. For example, first, phosphatidylcholines, cholesterol, phosphatidylethanolamines, phosphatidic acids, gangliosides or glycolipids, or phosphatidylglycerol. A mixed micelle of a lipid and a surfactant sodium cholate is prepared.
[0014]
In particular, the formulation of phosphatidylethanolamines is essential as a hydrophilization reaction site, and the formulation of gangliosides or glycolipids or phosphatidylglycerols is essential as a linker protein binding site. And a liposome is produced by performing ultrafiltration of the mixed micelle obtained by this. Subsequently, the liposome surface is hydrophilized using a divalent reagent for crosslinking and tris (hydroxymethyl) aminomethane on the lipid phosphatidylethanolamine of the liposome membrane.
[0015]
Hydrophilization of liposomes is achieved by a conventionally known method, for example, a method of preparing liposomes using a phospholipid obtained by covalently bonding polyethylene glycol, polyvinyl alcohol, maleic anhydride copolymer or the like (Japanese Patent Laid-Open No. 2010-302686). In the present invention, it is particularly preferable to make the liposome surface hydrophilic using tris (hydroxymethyl) aminomethane.
[0016]
The method using tris (hydroxymethyl) aminomethane of the present invention is preferable in several respects as compared with the conventional hydrophilization method using polyethylene glycol or the like. For example, in the case where a sugar chain is bound on a liposome as in the present invention and its molecular recognition function is utilized for target orientation, tris (hydroxymethyl) aminomethane is a low molecular weight substance, so that conventional polyethylene glycol or the like can be used. Compared to the method using a high molecular weight substance, it is particularly preferable because it is less likely to cause steric hindrance to the sugar chain and does not hinder the progress of the sugar chain molecule recognition reaction by the lectin (sugar chain recognition protein) on the target cell membrane surface.
[0017]
In addition, the liposome according to the present invention has a good particle size distribution, component composition, and dispersion characteristics even after the hydrophilization treatment, and is excellent in long-term storage and in vivo stability. Is preferable.
[0018]
In order to make the liposome surface hydrophilic using tris (hydroxymethyl) aminomethane, for example, lipids such as dimyristoyl phosphatidylethanolamine, dipalmitoyl phosphatidylethanolamine, and distearoyl phosphatidylethanolamine are used. Bissulfosuccinimidyl suberate, disuccinimidyl glutarate, dithiobissuccinimidyl propionate, disuccinimidyl suberate, 3,3'-dithiobissulfate Dipalmitoyl phosphate on the liposome membrane by reacting with a divalent reagent such as fosuccinimidyl propionate, ethylene glycol bissuccinimidyl succinate, ethylene glycol bissulfosuccinimidyl succinate, etc. Zirethanol A divalent reagent is bound to a lipid such as min, and then tris (hydroxymethyl) aminomethane is reacted with one of the bonds of the divalent reagent to bind tris (hydroxymethyl) aminomethane to the liposome surface. .
[0019]
Specifically, the means for modifying liposomes with sugar chains in the present invention will be described. For example, sugar chains are bound to liposomes via linker proteins. As means for binding linker proteins to liposomes, first, liposomes are treated with NaIO.4, Pb (O2CCH3)4, NaBiO3To oxidize gangliosides present on the liposome membrane surface, and then NaBH3CN, NaBH4The linker protein and the ganglioside on the liposome membrane surface are bound by a reductive amination reaction using a reagent such as
[0020]
This linker protein is also preferably made hydrophilic, in which a compound having a hydroxy group is bound to the linker protein. For example, bissulfosuccinimidyl suberate, disuccinimidyl glutarate, dithiobissk Cynimidyl propionate, disuccinimidyl suberate, 3,3'-dithiobissulfosuccinimidyl propionate, ethylene glycol bissuccinimidyl succinate, ethylene glycol bissulfosuccinimidyls What is necessary is just to couple | bond tris (hydroxymethyl) aminomethane with the linker protein on a liposome using bivalent reagents, such as a succinate. Specifically, first, one end of a divalent reagent for crosslinking is bound to all amino groups of the linker protein. A sugar chain glycosylamine compound obtained by subjecting the reducing end of each sugar chain to a glycosyl amination reaction is prepared, and the amino group of this sugar chain and another part of the cross-linked divalent reagent bonded above on the liposome are prepared. Join the unreacted end. Next, hydrophilic treatment is carried out using the unreacted end of most of the divalent reagent remaining unreacted with no sugar chain attached to the surface of the protein on the sugar chain-bound liposome membrane thus obtained. Do. In other words, the liposome of the present invention can be obtained by performing a binding reaction between the unreacted end of the divalent reagent bound to the protein on the liposome and tris (hydroxymethyl) aminomethane to make the liposome surface hydrophilic. it can.
[0021]
Hydrophilization of the liposome surface and the linker protein improves the migration to various tissues and the retention in various tissues. This is because when the liposome surface and the linker protein surface are rendered hydrophilic, the portions other than sugar chains appear to be water in the body in each tissue, etc. This is probably due to the fact that only the sugar chain is recognized by the lectin (sugar chain recognition protein) of the target tissue.
[0022]
Next, the sugar chain is bound to the linker protein on the liposome. For example, first, the reducing end of the saccharide constituting the sugar chain is NH4HCO3, NH2COONH4Glycosylamination using ammonium salts such as bissulfosuccinimidyl suberate, disuccinimidyl glutarate, dithiobis succinimidyl propionate, disuccinimidyl suberate, 3,3 ′ -Dithiobissulfosuccinimidyl propionate, ethylene glycol bissuccinimidyl succinate, ethylene glycol bissulfosuccinimidyl succinate and other divalent reagents were used to bind on the liposome membrane surface The linker protein and the glycosylated amino sugar are bound to obtain a liposome as shown in FIGS.
[0023]
Moreover, although the liposome of the present invention generally has extremely high intestinal absorbability, it further controls the intestinal absorbability by adjusting the density of sugar chains on the liposome, and more efficiently delivers the drug to the target site. Can be transferred, and side effects can be reduced. For example, FIGS. 6 to 9 in the examples show the transferability from the intestinal tract to the blood (that is, intestinal absorbability) when the sugar chain binding amount in the four types of sugar chain-modified liposomes is changed to three stages. .
[0024]
The amount of sugar chain binding was changed by binding sugar chains to linker protein-bound liposomes at three levels (1) 50 μg, (2) 200 μg, (3) 1 mg). It is. According to this, in the case of lactose disaccharide chain, the intestinal absorbability decreases gradually as the sugar chain density increases, but in the case of 2'-fucosyl lactose trisaccharide chain and difucosyl lactose tetrasaccharide chain, the intestinal absorbability Conversely rises.
[0025]
In addition, the 3-fucosyl lactose trisaccharide chain once decreases and increases. These facts indicate that the intestinal absorbability varies with the type of sugar chain depending on the amount of sugar chains bound on the liposome. Therefore, intestinal absorbability can be controlled by appropriately setting the amount of sugar chain bound on the liposome for each type of sugar chain.
[0026]
In order to encapsulate a drug such as an anticancer drug or a gene for gene therapy in the sugar chain-modified liposome of the present invention, a well-known method may be used. For example, a solution containing a drug or the like, phosphatidylcholine, phosphatidylcholine, etc. By forming liposomes using lipids of fatidylethanolamines, drugs and the like are encapsulated in the liposomes.
[0027]
Hereinafter, the feasibility of the present invention will be specifically described with reference to examples. However, the present invention is not limited to these examples.
[0028]
[Example 1]
Preparation of liposomes
Liposomes have been reported in a previously reported method (Yamazaki, N., Kodama, M. and Gabius, H.-J. (1994) Methods Enzymol.242, 56-65), using a modified cholate dialysis method. That is, dipalmitoyl phosphatidylcholine, cholesterol, dicetyl phosphate, ganglioside and dipalmitoyl phosphatidylethanolamine in a molar ratio of 35: 40: 5: 15: 5, respectively, to a total lipid content of 45.6 mg and cholic acid 46.9 mg of sodium was added and dissolved in 3 ml of chloroform / methanol solution. The solution was evaporated and the precipitate was dried in vacuo to obtain a lipid membrane. The obtained lipid membrane was suspended in 3 ml of TAPS buffer (pH 8.4) and sonicated to obtain a transparent micelle suspension. Furthermore, the micelle suspension was subjected to ultrafiltration using a PM10 membrane (Amicon Co., USA) and PBS buffer (pH 7.2) to prepare 10 ml of uniform liposomes (average particle size 100 nm).
[0029]
[Example 2]
Hydrophilization treatment on the liposomal lipid membrane surface
The liposome solution 10 ml prepared in Example 1 was subjected to ultrafiltration using an XM300 membrane (Amicon Co., USA) and a CBS buffer (pH 8.5) to adjust the pH of the solution to 8.5. Next, the crosslinking reagent bis (sulfosuccinimidyl) suberate (BSThreePierce Co., USA) 10 ml was added and stirred at 25 ° C. for 2 hours. Then, further stirring overnight at 7 ° C, lipid dipalmitoylphosphatidylethanolamine and BS on the liposome membraneThreeThe chemical bonding reaction with was completed. This liposome solution was subjected to ultrafiltration with an XM300 membrane and a CBS buffer (pH 8.5). Next, add 40 mg of tris (hydroxymethyl) aminomethane dissolved in 1 ml of CBS buffer (pH 8.5) to 10 ml of liposome solution, stir at 25 ° C. for 2 hours, and then at 7 ° C. overnight to form lipids on the liposome membrane. Combined BSThreeCompleted the chemical bonding reaction between tris (hydroxymethyl) aminomethane and tris (hydroxymethyl) aminomethane. As a result, the hydroxyl group of tris (hydroxymethyl) aminomethane was coordinated on the lipid dipalmitoylphosphatidylethanolamine of the liposome membrane to make it hydrated and hydrophilic.
[0030]
[Example 3]
Binding of human serum albumin (HSA) to the liposome membrane surface
Previously reported methods (Yamazaki, N., Kodama, M. and Gabius, H.-J. (1994) Methods Enzymol.24256-65) using a coupling reaction method. That is, this reaction is a two-step chemical reaction. First, sodium metaperiodate in which ganglioside present on the surface of 10 ml of liposome membrane obtained in Example 2 was dissolved in 1 ml of TAPS buffer (pH 8.4). After adding 43 mg and stirring at room temperature for 2 hours to oxidize periodate, 10 ml of oxidized liposomes were obtained by ultrafiltration with XM300 membrane and PBS buffer (pH 8.0). To this liposome solution, 20 mg of human serum albumin (HSA) was added and stirred at 25 ° C. for 2 hours, then 2M NaBH in PBS (pH 8.0)Three100 μl of CN was added and stirred overnight at 10 ° C., and HSA was bound by a coupling reaction between ganglioside on liposome and HSA. After ultrafiltration with XM300 membrane and CBS buffer (pH 8.5), 10 ml of HSA-bound liposome solution was obtained.
[0031]
[Example 4]
Binding of lactose disaccharide chain onto liposome membrane surface bound human serum albumin (HSA) (Three types with different sugar chain binding amount)
Lactose disaccharide chain (Wako Pure Chemical Co., Japan) (1) 50μg or 2) 200μg or 3) 1mg 0.25g NHFourHCOThreeAfter stirring at 37 ° C for 3 days, filtration through a 0.45 μm filter completes the amination reaction of the reducing end of the sugar chain to obtain 50 μg of a glycosylamine compound of lactose disaccharide chain. It was. Next, 1 mg of the crosslinking reagent 3,3′-dithiobis (sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co., USA)) was added to 1 ml of a part of the liposome solution obtained in (Example 3), followed by 2 hours at 25 ° C. The mixture was stirred overnight at 0 ° C. and ultrafiltered with XM300 membrane and CBS buffer (pH 8.5) to obtain 1 ml of liposomes in which DTSSP was bound to HSA on the liposomes. Add 50 μg of the chain glycosylamine compound, stir at 25 ° C. for 2 hours, then stir at 7 ° C. overnight, ultrafilter with XM300 membrane and PBS buffer (pH 7.2), and bind to liposome membrane surface bound human serum albumin Lactose disaccharide chains were linked to the above DTSSP, and as a result, three types of lactose disaccharide chains, human serum albumin, and liposomes shown in Fig. 1 were combined (abbreviation: abbreviation: (1) LAC-1, (2) LAC-2, (3) LAC-3) 2ml each (total lipid Amount 2 mg, total protein amount 200 μg, average particle size 100 nm).
[0032]
[Example 5]
Binding of 2'-fucosyl lactose trisaccharide to liposome membrane surface bound human serum albumin (HSA) (Three types with different amounts of sugar chain binding)
2'-fucosyl lactose trisaccharide chain (Wako Pure Chemical Co., Japan) (1) 50μg or 2) 200μg or 3) 1mg is added to 0.25g NHFourHCOThreeAfter stirring at 37 ° C for 3 days, the mixture is filtered through a 0.45 µm filter to complete the amination reaction of the reducing end of the sugar chain, and the glycosylamine of the 2'-fucosyl lactose trisaccharide chain 50 μg of compound was obtained. Next, 1 mg of the crosslinking reagent 3,3′-dithiobis (sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co., USA)) was added to 1 ml of a part of the liposome solution obtained in (Example 3), followed by 2 hours at 25 ° C. The mixture was stirred overnight at 0 ° C., and ultrafiltered with XM300 membrane and CBS buffer (pH 8.5) to obtain 1 ml of liposome in which DTSSP was bound to HSA on the liposome. Add 50 μg of fucosyllactose trisaccharide glycosylamine compound, stir at 25 ° C. for 2 hours, then stir at 7 ° C. overnight, ultrafilter with XM300 membrane and PBS buffer (pH 7.2), and liposome membrane surface 2'-fucosyl lactose trisaccharide chain was conjugated to DTSSP on conjugated human serum albumin, and as a result, 3 kinds of 2'-fucosyl lactose trisaccharide chain shown in Fig. 2 and humans with different sugar chain binding amount Liposomes in which serum albumin and liposomes are bound (abbreviations: (1) 2FL-1, (2) 2FL- 2, 3) 2FL-3) 2 ml each (total lipid amount 2 mg, total protein amount 200 μg, average particle size 100 nm) was obtained.
[0033]
[Example 6]
Binding of difucosyl lactose tetrasaccharide chain to liposome membrane surface bound human serum albumin (HSA) (Three types with different sugar chain binding amount)
Difucosyl lactose tetrasaccharide chain (Wako Pure Chemical Co., Japan) (1) 50μg or (2) 200μg or (3) 1mg) 0.25g NHFourHCOThreeAfter stirring at 37 ° C for 3 days, filtration through a 0.45 μm filter completes the amination reaction of the reducing end of the sugar chain, and 50 μg of the glycosylamine compound of the difucosyl lactose tetrasaccharide chain Got. Next, 1 mg of the crosslinking reagent 3,3′-dithiobis (sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co., USA)) was added to 1 ml of a part of the liposome solution obtained in (Example 3), followed by 2 hours at 25 ° C. The mixture was stirred overnight at 0 ° C., and ultrafiltered with an XM300 membrane and CBS buffer (pH 8.5) to obtain 1 ml of liposomes in which DTSSP was bound to HSA on the liposomes. Add 50μg of tetrasaccharide glycosylamine compound, stir at 25 ° C for 2 hours, then stir overnight at 7 ° C, ultrafilter with XM300 membrane and PBS buffer (pH 7.2) and bind to liposome membrane surface bound human Difucosyl lactose tetrasaccharide chains were bound to DTSSP on serum albumin, and as a result, three types of difucosyl lactose tetrasaccharide chains, human serum albumin and liposomes shown in Fig. 3 were produced. Bound liposome (abbreviation: (1) DFL-1, (2) DFL-2, 3 ▼ DFL-3) each 2 ml (total lipid amount 2 mg, total protein mass 200 [mu] g, average particle size 100 nm) was obtained.
[0034]
[Example 7]
Binding of 3-fucosyl lactose trisaccharide to liposome membrane-bound human serum albumin (HSA) (Three types with different amounts of sugar chain binding)
3-fucosyl lactose trisaccharide (Wako Pure Chemical Co., Japan) (1) 50 μg, or (2) 200 μg, or (3) 1 mg) to 0.25 g NHFourHCOThreeThe solution is added to a 0.5 ml aqueous solution in which the solution is dissolved and stirred at 37 ° C. for 3 days, and then filtered through a 0.45 μm filter to complete the amination reaction of the reducing end of the sugar chain, thereby completing the glycosylamine compound of 3-fucosyl lactose trisaccharide 50 μg was obtained. Next, 1 mg of the crosslinking reagent 3,3′-dithiobis (sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co., USA)) was added to 1 ml of a part of the liposome solution obtained in (Example 3), followed by 2 hours at 25 ° C. The mixture was stirred overnight at 0 ° C. and ultrafiltered with XM300 membrane and CBS buffer (pH 8.5) to obtain 1 ml of liposomes in which DTSSP was bound to HSA on the liposomes. Add 50μg of glycosylamine compound of lactose trisaccharide chain, stir at 25 ° C for 2 hours, then stir at 7 ° C overnight, ultrafilter with XM300 membrane and PBS buffer (pH 7.2) and bind to liposome membrane surface 3-fucosyl lactose trisaccharide chain was bound to DTSSP on human serum albumin, and as a result, three types of 3-fucosyl lactose trisaccharide chain shown in Fig. 4 and human serum albumin Liposomes bound with liposomes (abbreviations: (1) 3FL-1, (2) 3FL-2, ▼ 3FL-3) each 2 ml (total lipid amount 2 mg, total protein mass 200 [mu] g, average particle size 100 nm) was obtained.
[0035]
[Example 8]
Binding of tris (hydroxymethyl) aminomethane onto liposomal membrane-bound human serum albumin (HSA)
In order to prepare liposomes as comparative samples, 1 mg of the crosslinking reagent 3,3′-dithiobis (sulfosuccinimidyl propionate (DTSSP; Pierce Co., USA)) was added to 1 ml of a part of the liposome solution obtained in Example 3 at 25 ° C. The mixture was stirred for 2 hours and then overnight at 7 ° C., and ultrafiltered with an XM300 membrane and CBS buffer (pH 8.5) to obtain 1 ml of liposomes in which DTSSP was bound to HSA on the liposomes. Add 13 mg of tris (hydroxymethyl) aminomethane (Wako Co., Japan), stir at 25 ° C for 2 hours, then stir overnight at 7 ° C, and ultrafilter with XM300 membrane and PBS buffer (pH 7.2). Tris (hydroxymethyl) aminomethane was bound to DTSSP on liposomal membrane-bound human serum albumin, and 13 mg of tris (hydroxymethyl) aminomethane, which is already in large excess, was present in this process. The hydrophilization treatment on HSA) was completed at the same time, and as a result, the final product was made hydrophilic. 2 ml of liposome (abbreviation: TRIS) as a comparative sample in which tris (hydroxymethyl) aminomethane, human serum albumin, and liposome shown in FIG. 5 are bound (total lipid amount 2 mg, total protein amount 200 μg, average particle size 100 nm) was gotten.
[0036]
[Example 9]
Hydrophilization treatment on liposome membrane surface-bound human serum albumin (HSA) For liposomes to which 12 kinds of sugar chains prepared by the means of Examples 4 to 7 were bound, HSA on the liposome was separately treated by the following procedure. The protein surface was hydrophilized. Separately add 13 mg of tris (hydroxymethyl) aminomethane to 2 ml of 12 kinds of sugar chain-bound liposomes, stir at 25 ° C for 2 hours, and then at 7 ° C overnight, then with XM300 membrane and PBS buffer (pH 7.2) The unreacted product is removed by ultrafiltration, and 12 kinds of sugar chain-bound liposome complexes (abbreviations: LAC-1, LAC-2, LAC-3, 2FL-1, 2FL-2, 2FL-3, DFL-1, DFL-2, DFL-3, 3FL-1, 3FL-2, 3FL-3) 2 ml each (total lipid amount 2 mg, total protein amount 200 μg, average particle size 100 nm) Got.
[0037]
[Example 10]
Measurement of lectin binding activity inhibitory effect by various sugar chain-bound liposome complexes In vitro lectin binding activity of each of the 12 sugar chain-bound liposome complexes prepared by the means of Examples 4 to 7 and Example 9, Conventional method (Yamazaki, N. (1999) Drug Delivery System,14, 498-505) in an inhibition experiment using a lectin-immobilized microplate. That is, lectin (E-selectin; R & D Systems Co., USA) was solidified on a 96-well microplate. On this lectin-immobilized plate, 0.1 μg of biotinylated fucosylated fetuin, a comparative ligand, and various sugar chain-bound liposome complexes with different concentrations (0.01 μg, 0.04 μg, 0.11 μg, 0.33 μg, 1 μg as protein mass) ) And incubated at 4 ° C. for 2 hours. After washing 3 times with PBS (pH 7.2), add horseradish peroxidase (HRPO) -conjugated streptavidin, further incubate for 1 hour at 4 ° C, wash 3 times with PBS (pH 7.2), add peroxidase substrate and room temperature. The absorbance at 405 nm was measured with a microplate reader (Molecular Devices Corp., USA). Biotinylation of fucosylated fetuin was purified by Centricon-30 (Amicon Co., USA) after treatment with sulfo-NHS-biotin reagent (Pierce Co., USA). HRPO-coupled streptavidin, HRPO oxidation and NaBHThreeIt was prepared by conjugation of streptavidin by reductive amination method using CN. The measurement results are shown in Table 1.
[Table 1]
Figure 0003882034
[0038]
Example 11
Of various glycan-linked liposomes by chloramine T method125I sign
Chloramine T (Wako Pure Chemical Co., Japan) solution and sodium disulfite solution were prepared and used at 3 mg / ml and 5 mg / ml, respectively. Each of the 13 types of sugar chain-bound liposomes and tris (hydroxymethyl) aminomethane-bound liposomes prepared according to (Example 4) to (Example 9) was separately placed in an Eppendorf tube, 50 μl,12515 μl of I-NaI (NEN Life Science Product, Inc. USA) and 10 μl of chloramine T solution were added and reacted. Every 5 minutes, 10 μl of chloramine T solution was added, and this operation was repeated twice. After 15 minutes, 100 μl of sodium disulfite was added as a reducing agent to stop the reaction. Next, it was placed on a Sephadex G-50 (Phramacia Biotech. Sweden) column chromatography, eluted with PBS, and the labeled product was purified. Finally, unlabeled-liposome complex was added to achieve a specific activity (4 x 106 Bq / mg protein)125An I-labeled liposome solution was obtained.
[0039]
Example 12
Measurement of various sugar chain-bound liposome complexes from the intestinal tract to the blood in mice
To male ddY mice (7 weeks old) fasted except for water all day and night, according to (Example 11)125After forced administration into the intestinal tract with an oral sonde for mice, 0.2 ml of 13 types of I-labeled sugar chain linkages and tris (hydroxymethyl) aminomethane-linked liposome complex as a protein amount of 3 μg / unit, Ten minutes later, 1 ml of blood was collected from the lower aorta under Nembutal anesthesia. And in the blood125I radioactivity was measured with a gamma counter (Alola ARC300). Furthermore, in order to investigate the in vivo stability of various liposome complexes, serum of each blood was rechromatographed with Sephadex G-50, and all of them showed high radioactivity in high molecular weight void fractions. The liposome complex was stable in vivo. The amount of radioactivity transferred from the intestinal tract into the blood was expressed as the ratio of radioactivity per ml of blood relative to the total radioactivity administered (% dose / ml blood). The results are shown in FIGS.
[0040]
【The invention's effect】
The above-mentioned sugar chain-modified liposome of the present invention is innovative in that it is excellent in intestinal absorbability and can be administered in a new dosage form that is not seen in conventional preparations using liposomes, through the intestinal tract. It is. Furthermore, intestinal absorbability can be controlled by setting the amount of sugar chain bound to the liposome and selecting the sugar chain, which enables efficient and safe side effects of drugs or genes via the intestine. It can be transferred to tissues and is particularly useful in the medical and pharmaceutical fields.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a structural example of a liposome modified with a lactose disaccharide chain.
FIG. 2 is a schematic diagram showing an example of the structure of a liposome modified with a 2'-fucosyl lactose trisaccharide chain.
FIG. 3 is a schematic diagram showing a structure example of a liposome modified with a difucosyl lactose tetrasaccharide chain.
FIG. 4 is a schematic view showing a structural example of a liposome modified with 3-fucosyl lactose trisaccharide chain.
FIG. 5 is a schematic view of a liposome bound with tris (hydroxymethyl) aminomethane as a comparative sample.
FIG. 6 is a view showing the amount of transfer of three types of liposome complexes with different lactose disaccharide chain binding amounts into the blood 10 minutes after administration in the intestinal tract together with the control.
FIG. 7 is a view showing, together with controls, the amount of transfer of three types of liposome complexes in which the binding amount of 2′-fucosyl lactose trisaccharide chain is changed into the blood 10 minutes after intestinal administration.
FIG. 8 is a view showing, together with controls, the amount of three liposome complexes with different amounts of difucosyl lactose tetrasaccharide chains transferred into the blood 10 minutes after administration in the intestinal tract.
FIG. 9 is a view showing the amount of transfer of three types of liposome complexes with different binding amounts of 3-fucosyl lactose trisaccharide chain into the blood 10 minutes after administration in the intestinal tract together with the control.

Claims (7)

ラクトース2糖鎖、2’-フコシルラクトース三糖鎖、ジフコシルラクトース四糖鎖および3-フコシルラクトース三糖鎖から選ばれた糖鎖により修飾されたリポソームであって、上記糖鎖がリンカー蛋白質を介してリポソーム膜に結合していることを特徴とする、リポソーム。 A liposome modified with a sugar chain selected from a lactose disaccharide chain , a 2′-fucosyl lactose trisaccharide chain , a difucosyl lactose tetrasaccharide chain and a 3-fucosyl lactose trisaccharide chain , wherein the sugar chain contains a linker protein; A liposome characterized by being bound to a liposome membrane via リポソーム表面および/またはリンカー蛋白質が、親水性化されたものである請求項1に記載のリポソーム。The liposome according to claim 1, wherein the liposome surface and / or the linker protein is made hydrophilic. リポソーム表面および/またはリンカー蛋白質がトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンにより親水性化されたものである請求項2に記載のリポソームThe liposome according to claim 2, wherein the liposome surface and / or the linker protein is hydrophilized with tris (hydroxymethyl) aminomethane. リンカー蛋白質がヒト血清アルブミンまたはウシ血清アルブミンである請求項1〜3のいずれか一項に記載のリポソーム。The liposome according to any one of claims 1 to 3, wherein the linker protein is human serum albumin or bovine serum albumin . リポソームが腸管吸収機能を有するものである請求項1〜4のいずれか一項に記載のリポソーム。The liposome according to any one of claims 1 to 4, wherein the liposome has an intestinal absorption function. リポソーム膜上の糖鎖結合量を調整したものである請求項1〜5のいずれか一項に記載のリポソーム。The liposome according to any one of claims 1 to 5 , wherein the amount of sugar chain binding on the liposome membrane is adjusted. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のリポソームに薬剤または遺伝子を封入したものであるリポソーム製剤。  A liposome preparation comprising a drug or gene encapsulated in the liposome according to any one of claims 1 to 6.
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