JP3881965B2 - Article processing equipment - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食材などの被処理物に対して処理液を用いて洗浄などの処理を施す物品処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば野菜などの食材を洗浄する洗浄装置に代表される、被処理物に処理液を接触させて所定の処理を行う物品処理装置には、種々の装置がある。このような物品処理装置には、小形化が求められている。また物品処理装置は、処理液として、たとえば洗浄液のような液体を用いるために、複雑な機構は、メンテナンス性が低く、好ましくない。被処理物に対して効率良く処理するためには、被処理物の表面に満遍なく流動する処理液を接触させる必要がある。このように被処理物の表面に満遍なく流動する処理液を接触させるためには、処理液を流動して、被処理物を攪拌することが必要である。
【0003】
図25は、第1の従来技術である冷却装置1Aを示す断面図である。冷却装置1Aは、小袋包装物が収納される袋体2を、貯留槽3A内の冷却用液体に浮遊させて、冷却用液体を供給部から取出部に向かう方向(図面に垂直な方向)に流すと共に、噴流ノズル4Aによって冷却用液体を回転流動させながら取出部方向に回転移送させて冷却させる(たとえば特許文献1参照)。
【0004】
図26は、第2の従来技術である洗浄機1Bを示す断面図である。洗浄機1Bは、水槽3Bの一側壁3aに設けられる第1の噴射部4aから、前記一側部3aに対向する他側壁3bに向けて高圧の水を噴射するとともに、他側壁3bに設けられる第2の噴射部4bから一側壁3aに向けて高圧の水を噴射して、水槽3B内の水を回転するように流動させる(たとえば特許文献2参照)。水槽3Bに投入された食材2Bは、このように回転する水とともに流動する。このとき食材2Bに付着していた異物が食材2Bから分離して、水槽3Bの下部に設けられるすのこ5Bを通過したり、水槽3Bの水面近傍に設けられるブラシ6Bに絡め取られる。
【0005】
図27は、第3の従来技術である洗浄装置1Cを示す断面図である。洗浄装置1Cの水が貯留される洗浄容器3Cには、仕切板5Cおよび振動攪拌機4Cの振動子4dによって、洗浄領域3dおよび戻り流路3eが形成される(たとえば特許文献3参照)。仕切板5Cには、洗浄領域3dと戻り流路3eとを連通する戻り孔5aが形成される。洗浄容器3Cの洗浄領域3dに葉物野菜などの食材2Cを投入して、振動攪拌機4Cを作動させて振動子4dを振動させると、洗浄領域3dから戻り流路3eへと流下する水の流れが生じ、このような水に浮遊する食材2Cに付着している異物が分離する。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−346740号公報
【特許文献2】
特開平8−257432号公報
【特許文献3】
特開2002−306147号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図25に示す第1の従来技術である冷却装置1Aを野菜などの食材を洗浄するために用いるときには、多くの問題点がある。まず、たとえば、ほうれん草およびレタスの葉などの水に容易に浮く食材を洗浄するとき、冷却装置1の構成では、食材が一度、水面に浮いてしまうと、洗浄液を回転流動させても貯留槽3の底部近くまで食材を沈めることが非常に困難である。さらに水面に浮いてしまった前述のような食材は、一側部5Aに近傍で淀んでしまって攪拌されず、洗浄効果が極めて低減してしまう。
【0008】
また、たとえば泥汚れの酷い馬鈴薯およびサツマイモのような食材を洗浄するとき、長時間の洗浄を行う必要があるけれども、冷却装置1は、水を供給部側から取出部側に向かう方向(図面に垂直な方向)に流すような構成であるので、食材が供給部から取出部へ流下する時間が短くなり、充分な洗浄時間を確保することが困難である。また冷却装置1には、噴射ノズル4とは別途に、水を供給部側から取出部側に向かう方向(図面に垂直な方向)に流す手段が設けられるので、冷却装置1の構造が複雑になる。
【0009】
食材から除去された泥および虫などは、食材とともに水の中に残って攪拌されるので、このような泥および虫などが再び食材に付着する可能性があり、充分な洗浄が期待できない。
【0010】
また図26に示す第2の従来技術の洗浄機1Bでは、水槽3Bに貯留されている水を回転するように流動させるために、複数の噴射部4a,4bを必要とするので、構成が複雑になる。また食材2Bが、たとえば、ほうれん草およびレタスの葉のような葉物野菜などの水に容易に浮き易いものである場合、水面付近に浮いてきた食材2Bは、ブラシ6B近傍で淀んでしまったり、ブラシ6Bに絡まったりして、攪拌されなくなり、洗浄効果が極めて低減してしまう。
【0011】
また図27に示す第3の従来技術の洗浄装置1Cでは、洗浄容器3Cの洗浄領域3dにおける水は、水平方向および上から下に向かう流れとなるので、馬鈴薯および人参のような水に沈み易い食材では、仕切板5Dに接触した状態で水とともに流動できない。したがってこのような食材は、水によって攪拌されず、洗浄効果が極めて低減してしまう。
【0012】
したがって本発明の目的は、処理液の流動によって、被処理物を攪拌しながら流動させて、被処理物が処理液に浮き易いか沈み易いかにかかわらず、可及的に確実に被処理物に対して処理できる物品処理装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、予め定める第1水平方向および前記第1水平方向に垂直な第2水平方向に相互にそれぞれ対向する各一対の側壁と、各一対の側壁の下部を連結して塞ぐ底壁とを有し、被処理物を処理するための処理液を貯留する貯留槽と、
前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか一方に配置される一側壁の処理液の液面に臨む上部に設けられ、下方に向かうにつれて他側壁から離反する方向に傾斜する案内面を有する案内部と、
前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁の処理液の液面に臨む上部付近に配置され、前記案内部に向けて処理液を噴射する複数のノズルと、
前記各ノズルに処理液を供給する供給手段とを含み、
前記各ノズルは、第2水平方向に並列して配置されて、仮想一水平面上で前記第1水平方向に対して予め定める角度を成して傾斜してそれぞれ設けられ、処理液をそれぞれ噴射することで第2水平方向に沿って延びる仮想軸線まわりに回転しながら仮想軸線方向一方または他方に進む螺旋軌道を描くように貯留槽内の処理液を流動させることを特徴とする物品処理装置である。
【0014】
本発明に従えば、貯留槽は、予め定める第1水平方向および前記第1水平方向に垂直な第2水平方向に相互にそれぞれ対向する各一対の側壁と、各一対の側壁の下部を連結して塞ぐ底壁とを有する。このような貯留槽に、被処理物を処理するための処理液が貯留される。貯留槽の第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか一方に配置される一側壁の処理液の液面に臨む上部には、下方に向かうにつれて他側壁から離反する方向に傾斜する案内面を有する案内部が設けられる。前記1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁の処理液の液面に臨む上部付近にはノズルが配置される。処理液が供給手段からノズルに供給されると、処理液は案内部に向けて噴射される。
【0015】
処理液がノズルから案内部に向けて噴射されると、処理液の液面付近の処理液は、ノズルから噴射される処理液によって、他側壁から案内部に向けて流動する。このように案内部に向かって流動する処理液は、案内部に衝突する。前述のように案内部は、一側壁の処理液の液面に臨む上部に、下方に向かうにつれて他側壁から離反する方向に傾斜する案内面を有するので、案内部に衝突した処理液は、案内部の案内面によって案内されて下方に流動する。貯留槽の一側壁に前述のような案内部が設けられていない場合、ノズルから一側壁に向けて噴射したとき、一側壁に衝突した処理液は、一側壁に沿うあらゆる方向および一側壁から離反する方向に拡散してしまい、処理液の流速のうち下方に向かって流動するための流速成分が極めて低くなってしまう。本発明では、前述のように、案内部に衝突した処理液を案内部の案内面によって案内して下方に流動させるので、案内部が設けられてない場合に比べて、下方に向かって流動する流速の低下が極めて小さくなる。これによって処理液は、ノズルから噴射されたときの噴射速度に近い流速で、案内部および一側壁に沿って、下方に流動することができる。
【0016】
このようにノズルから噴射された処理液は、前述のような高い流速を維持した状態で、一側壁の処理液の液面に臨む上部に設けられる案内部に向かって流動するとともに、案内部および一側壁に沿って下方に向かって流動するので、その勢いで底壁に沿って一側壁から他側壁に向かう方向に流動し、さらに他側壁に沿って上方に流動する。したがって処理液は、貯留槽内では、大略的には、第2水平方向に沿って延びる仮想軸線まわりに、ノズルから案内部に向かう方向に回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って流動することができる。またノズルは、他側壁の処理液の液面が配置される上部付近に配置されているので、ノズルから噴射された処理液は、貯留槽の処理液の液面付近、換言すれば、前記仮想軸線から半径方向に最も離れたところを流動する。したがってノズルが他側壁の処理液の液面が配置される上部付近を除く位置に配置されている場合に比べて、ノズルから処理液が噴射される速度が同じという条件において、処理液が貯留槽において、前述のような回転するように流動するためのモーメントを大きくすることができる。
【0017】
このように前記仮想軸線まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして処理液が流動している貯留槽に被処理物を浸漬させると、被処理物は、処理液とともに前記仮想軸線まわりに回転するようにして、貯留槽内で流動することができる。したがってたとえば被処理物が処理液に対して浮き易い場合であっても、第1水平方向に対向する一側壁および他側壁の間で処理液の液面近傍で、他側壁から一側壁に流動する被処理物を、一側壁近傍で滞留させることなく、案内部の案内面によって案内されて下方に流動する処理液とともに下方に流動させることができる。またたとえば被処理物が処理液に対して沈み易い場合であっても、底壁に臨んで浸漬している被処理物を、底壁付近で滞留させることなく、仮想軸線まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして流動している処理液によって、底壁に沿って、一側壁から他側壁に流動させ、さらに他側壁に沿って上方に流動させることができる。このように処理液に対して浮き易い被処理物であっても、処理液に対して沈み易い被処理物で有っても、処理液とともに前記仮想軸線まわりに回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って貯留槽内で流動させることができる。
【0018】
貯留槽内で流動している処理液は、巨視的には、前記仮想軸線まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして流動している。このように処理液を流動させることによって、処理液を、微視的には、非常に複雑な挙動、換言すればランダムな挙動をさせることができる。これによって処理液とともに流動する被処理物において、あらゆる方向から被処理物の表面に対して処理液の衝突および離脱が繰返されて、被処理物に対する処理液の相対速度を大きくすることができる。このようにして被処理物の全表面に処理液を満遍なく当てて、処理液と被処理物との摩擦を繰返すことで、被処理物を効率良くかつ確実に攪拌することができる。また他側壁に沿って上方に流動して処理液の液面近傍に浮いてきた被処理物は、ノズルから噴射される処理液が被処理物の表面に直接当たることができるとともに、他側壁から一側壁に向かって流動することができる。
【0019】
これによって、たとえば被処理物に付着する泥および虫などの被除去物を除去して洗浄する洗浄処理を行う場合、あらゆる方向から被処理物の表面に対して処理液の衝突および離脱による処理液と被処理物との摩擦が繰返されることによって、被処理物の表面に付着する被除去物が被処理物の表面から剥離して、被処理物を効率的に洗浄することができる。また、たとえば被処理物を冷却する冷却処理または加熱する加熱処理を行う場合、あらゆる方向から被処理物に対して処理液の衝突および離脱が繰返されることによって、被処理物に衝突して被処理物との熱交換がなされた処理液は、速やかに被処理物から離脱して、被処理物との熱交換がまだなされていない処理液が続いて被処理物に衝突するというように、被処理物と処理液との熱交換が効率的に行われるので、冷却処理および加熱処理に要する時間を短縮することが期待できる。
【0020】
さらに処理液を前述のように流動させるための手段を、案内部ならびにノズルおよび供給手段以外に別途備える必要がないので、極めて簡単な構成で前述の効果を達成する物品処理装置を実現することができる。
【0022】
また各ノズルは、仮想一水平面上で前記第1水平方向に対して予め定める角度を成して傾斜して設けられるので、処理液は、案内部に向けて、仮想一水平面上で前記第1水平方向に対して予め定める角度を成して傾斜する方向に噴射される。これによって各ノズルから噴射される処理液には、第1水平方向に平行な第1の速度成分と、仮想一水平面上で前記第1の速度成分に垂直、換言すれば第2水平方向に平行な第2の速度成分とが与えられる。したがってこのように各ノズルから処理液をそれぞれ噴射することによって、処理液は、貯留槽内では、大略的には、前記仮想軸線まわりに、各ノズルから案内部に向かう方向に回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って流動するとともに、第2水平方向一方または他方、換言すれば、前記仮想軸線方向一方または他方に沿って流動する。これによって貯留槽内の処理液は、大略的には、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして流動する。したがって被処理物も、大略的に、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして、貯留槽内を前記仮想軸線方向一方または他方に向けて流動させることができる。このようにして処理液を貯留槽の前記仮想軸線方向一方または他方に向けて流動させる手段、および被処理物を貯留槽において前記仮想軸線方向一方または他方に向けて搬送させるような構成を、各ノズルおよび供給手段だけで実現できるので、極めて簡単な構成で、被処理物を前記仮想軸線まわりに回転させて攪拌しながら、貯留槽において前記仮想軸線方向一方または他方に向けて流動させることができる。
【0023】
また被処理物を、前述のように螺旋軌道を描くように流動させるので、その螺旋軌道の長さは、被処理物を貯留槽において前記仮想軸線方向に向けて直線的に流動させるときに流動する距離に比べて充分に長くなる。これによって被処理物の流動速度が同じとき、たとえば貯留槽の前記仮想軸線方向に向けて流動する時間を長くすることができる。このように貯留槽の前記仮想軸線方向に流動する時間が長くなると、被処理物に処理液が衝突および離脱する回数も多くなるので、たとえば泥汚れの酷い被処理物であっても、処理液が被処理物の表面に満遍なく当たりながら充分に攪拌されるので、被処理物から泥を可及的に確実に除去することができる。また被処理物を、螺旋軌道を描くように流動させるので、被処理物を前述のように直線状に流動させるときに比べて、被処理物が流動する経路長を所定の長さにするのに必要な、貯留槽の第2水平方向の寸法を大幅に小さくすることができる。これによって物品処理装置を小形化することができる。
【0024】
請求項2記載の本発明は、前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁に対して、第1水平方向に間隔をあけて配置されて、貯留槽内の空間を上下方向に仕切る縦仕切板をさらに含み、
ノズルは、縦仕切板よりも前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁側に配置され、
縦仕切板には、ノズルに臨んで開口し、ノズルから噴射される処理液が通過可能な複数の噴射孔が形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、ノズルから案内部に向けて噴射された処理液は、大略的には、前記仮想軸線まわりにノズルから案内部に向かう方向に回転するように流動する。このとき回転流動する処理液は、縦仕切板に沿って上方に流動することで、ノズルに衝突することが防がれる。これによって被処理物がノズルに衝突して破損することを防止することができる。
請求項3記載の本発明は、底壁から上方に間隔をあけて、前記底壁に対向するように略水平に配置される濾過板をさらに含み、
濾過板は、上下方向に貫通し、被処理物の通過を阻止する貫通孔が複数形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、被処理物が処理液に対して沈みやすい場合であっても、仮想軸線まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして流動している処理液によって、濾過板に臨んで浸漬している被処理物を、濾過板付近で滞留させることなく、流動化させることができる。
請求項4記載の本発明は、ノズルは、開口から処理液が扇状に広がって噴射するように形成されることを特徴とする。
本発明に従えば、ノズルから噴射される処理液が扇状に広がることで、噴射される処理液が、貯留層の液面よりも上方および下方に広がることを可及的に阻止することができる。
請求項5記載の本発明は、前記貯留槽には、この貯留槽内の被処理物を外部へ払出すコンベア払出部が設けられ、前記コンベア払出部は、
貯留槽の処理液に浸漬する被処理物を処理液から引揚げて、上方に向かって傾斜する搬送方向に搬送する傾斜搬送手段と、
前記傾斜搬送手段の上端部よりも下方に配置され、傾斜搬送手段からの上端部から落下する被処理物を乗載して、予め定める搬出方向に搬送するクッションコンベアとを備え、
前記クッションコンベアは、
駆動源からの駆動力によって回転する駆動ローラと、
駆動ローラに搬出方向に間隔をあけて平行に配置される従動ローラと、
駆動ローラおよび従動ローラ間にわたって巻掛けられて張架され、少なくとも上張架部分がほぼ水平なベルトと、
駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反する方向の弾発力を発生するとともに、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位することを許容する緩衝手段とを有することを特徴とする。
【0025】
本発明に従えば、コンベア払出部は、傾斜搬送手段およびクッションコンベアを備える。傾斜搬送手段は、貯留槽の処理液に浸漬する被処理物を処理液から引揚げて、上方に向かって傾斜する搬送方向に搬送する。貯留槽の処理液に浸漬する被処理物は、傾斜搬送手段によって、処理液から引揚げられて、上方に向かって傾斜する搬送方向に搬送されているうちに、被処理物に付着している処理液をある程度自然に離脱させることができる。このように被処理物にある程度付着している処理液を離脱させるためには、被処理物を処理液から引揚げて、上端部から落下させるまでの時間を長くすればよい。このためには搬送速度を低くすることが考えられるけれども、処理液から引揚げる被処理物の時間当たりの数量が少なくなり、これにともなって時間当たりに処理できる被処理物の数量も少なくなる。このようなことを避けるためには、搬送速度を変化させることなく、傾斜搬送手段の搬送方向の長さ寸法を大きくすればよいけれども、傾斜搬送手段が延びる水平方向一方向の寸法が長くなる。このように傾斜搬送手段が延びる水平方向一方向の寸法が長くなることを回避するために、水平面に対する傾斜角度を大きくすればよい。しかし傾斜搬送手段の搬送方向の長さ寸法を大きくするとともに、水平面に対する傾斜角度を大きくすると、傾斜搬送手段の上端部の、物品処理装置の設置面からの上下方向の高さが高くなる。
【0026】
このように傾斜搬送手段の上端部の、物品処理装置の設置面からの上下方向の高さが高くなると、傾斜搬送手段によって処理液から引揚げられて上端部から、たとえば前記上端部の下方に設けられる処理後の被処理物が投入されるホッパなどに落下した被処理物は、落下したときの衝撃によって損傷する危険性が高い。また、たとえば傾斜搬送手段の上端部の下方に、下方に傾斜する傾斜面を有するシュートを設けて、被処理物を前記シュートの傾斜面を転がらせてホッパに投入させるようにしても、傾斜搬送手段の高い位置にある上端部からホッパまでのシュートの傾斜面の長さが長くなり、このような長いシュートの傾斜面を転がり落ちる間に被処理物は損傷する危険性が高い。
【0027】
そこで本発明では、前記傾斜搬送手段の上端部よりも下方に、クッションコンベアを配置する。クッションコンベアは、傾斜搬送手段からの上端部から落下する被処理物を乗載して、予め定める搬出方向に搬送する。クッションコンベアは、駆動ローラ、従動ローラ、ベルトおよび緩衝手段を有する。駆動ローラは、駆動源からの駆動力によって回転する。従動ローラは、駆動ローラに搬出方向に間隔をあけて平行に配置される。ベルトは、駆動ローラおよび従動ローラ間にわたって巻掛けられて張架され、少なくとも上張架部分がほぼ水平である。緩衝手段は、駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反する方向の弾発力を発生するとともに、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位することを許容する。
【0028】
傾斜搬送手段の上端部から落下した被処理物は、クッションコンベアのベルトの上張架部分に落下する。このとき被処理物が落下した衝撃によって、ほぼ水平であったベルトの上張架部分の被処理物が衝突した部分が下方に変位して、ベルトの張力が大きくなる。緩衝部材によって、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位することが許容されるので、このようにベルトの張力が大きくなると、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位する。これによってベルトの張力がさらに低下して、ベルトの少なくとも上張架部分が下方へ変位可能になり、被処理物がベルトの上張架部分との衝突時に上張架部分から受ける衝撃力を大幅に低減することができ、衝撃による被処理物の破損を可及的に防止することができる。このようにベルトの少なくとも上張架部分が下方へ変位した後に、緩衝部材は、駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反する方向の弾発力が発生する。これによって駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反して、ベルトの少なくとも上張架部分がほぼ水平となって、ベルトの張力が被処理物を乗載して搬出方向に搬送可能な張力に回復する。この状態で駆動ローラは、駆動源からの駆動力によって回転して、その駆動力がベルトを介して従動ローラにも伝達して、ベルトの上張架部分に載置されている被処理物は、搬出方向に搬送され、たとえばホッパに投入される。
【0029】
また前述のように傾斜搬送手段の上端部から被処理物は、クッションコンベアのベルトの上張架部分まで一気に落下させても、被処理物の破損を可及的に防止する。これによって、たとえば前述のようなシュートの傾斜面を転がらせる場合に比べて、被処理物の破損を可及的に防止できるだけでなく、傾斜搬送手段の上端部からホッパに投入されるまでの時間を大幅に短くすることができる。またクッションコンベアは、ベルトの上張架部分がほぼ水平となって、搬出方向に変位するので、被処理物がベルトの上張架部分に落下したときに、被処理物が、万一ベルトの上張架部分において跳ねて前記上張架部分から離間しても、被処理物の跳ねる方向は、可及的にベルト上張架部分の変位する方向、すなわち搬出方向に制限することができる。これによって被処理物が、万一ベルトの上張架部分において跳ねて前記上張架部分から離間しても、予期せぬ方向へ跳ねてしまうことを可及的に防止できる。
【0030】
請求項6記載の本発明は、前記貯留槽には、この貯留槽内の被処理物を外部へ払出す払出部が設けられ、前記払出部は、
貯留槽の第2水平方向一端部に配置され、開口を少なくとも第2水平方向他端部に向けて貯留槽の処理液に浸漬される浸漬位置と、貯留槽から上方に引揚げられて開口を第2水平方向一端部側に向けた払出位置とにわたって、第1水平方向に沿って延びる軸線まわりに角変位自在に設けられる払出バケットと、
前記払出バケットを浸漬位置と払出位置とにわたって角変位駆動する払出側角変位駆動手段とを備えることを特徴とする。
【0031】
本発明に従えば、払出部は、払出バケットおよび払出側角変位駆動手段を備える。払出バケットは、貯留槽の第2水平方向一端部に配置され、開口を少なくとも第2水平方向他端部に向けて貯留槽の処理液に浸漬される浸漬位置と、貯留槽から上方に引揚げられて開口を第2水平方向一端部側に向けた払出位置とにわたって、第1水平方向に沿って延びる軸線まわりに角変位自在に設けられる。払出側角変位駆動手段は、前記払出バケットを浸漬位置と払出位置とにわたって角変位駆動する。払出バケットが浸漬位置にあるとき、開口が少なくとも第2水平方向他端部に向かって貯留槽の処理液に浸漬しているので、貯留槽内の被処理物を前記開口から収容することができる。このように被処理物を収容した状態で、払出側角変位駆動手段によって払出バケットを角変位駆動して払出位置に角変位させると、払出バケットは、払出位置に角変位する。払出位置では、払出バケットは、貯留槽から上方に引揚げられて、開口が第2水平方向一端部側に向いているので、払出バケットに収容されている被処理物を第2水平方向一端部側に向いている開口から外部に払出すことができる。
【0032】
請求項7記載の本発明は、前記貯留槽には、この貯留槽内の被処理物が前記払出部の払出バケットに収容されることを許容および阻止する遮断部がさらに設けられ、前記遮断部は、
前記払出部よりも第2水平方向他端部側に配置され、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが連通される連通位置と、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断される遮断位置とにわたって、第1水平方向に沿って延びる軸線まわりに角変位自在に設けられる遮断手段と、
前記遮断手段を連通位置と遮断位置とにわたって角変位駆動する遮断側角変位駆動手段とを備えることを特徴とする。
【0033】
本発明に従えば、遮断部は、遮断手段および遮断側角変位駆動手段を備える。遮断手段は、前記払出部よりも第2水平方向他端部側に配置され、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが連通される連通位置と、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断される遮断位置とにわたって、第1水平方向に沿って延びる軸線まわりに角変位自在に設けられる。遮断側角変位駆動手段は、前記遮断手段を連通位置と遮断位置とにわたって角変位駆動する。
【0034】
前記払出部の払出バケットが浸漬位置にあり、かつ遮断部の遮断手段が連通位置にあるとき、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが連通するので、貯留槽の処理空間にある被処理物は、払出バケットに収容可能となる。払出部の払出バケットが浸漬位置にある状態で、遮断部の遮断手段が遮断側角変位駆動手段によって連通位置から遮断位置に角変位されると、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断されるので、貯留槽の処理空間にある被処理物は、払出バケットに収容不可能となる。遮断部の遮断手段が遮断位置にあり、払出バケットに被処理物が収容される状態で、払出側角変位駆動手段によって払出バケットを角変位駆動して払出位置に角変位させると、払出バケットは払出位置に角変位されて、払出バケットに収容されている被処理物が開口から外部に払出される。このとき遮断位置にある遮断手段によって、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断されているので、被処理物が収容されている払出バケットが浸漬位置から払出位置に角変位するときに、収容されている被処理物が払出バケットから貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間に戻ってしまうことを可及的に防止することができる。
【0035】
また払出部の払出バケットが浸漬位置にないとき、遮断位置にある遮断手段によって、貯留槽において浸漬位置にある払出バケットが配置されているべき空間である貯留槽内の第2水平方向一端部側のバケット浸漬空間と、貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とを遮断することによって、被処理物が前記バケット浸漬空間に流動することを阻止できる。これによって、被処理物のバケット浸漬空間への流動を阻止せずに、被処理物がバケット浸漬空間にある状態で、払出バケットが浸漬位置に角変位されるときに、払出バケットによってバケット浸漬空間にある被処理物が破損することを防止できる。
【0036】
請求項8記載の本発明は、貯留槽の下方に配置され、貯留槽の第2水平方向一端部および第2水平方向他端部において、貯留槽内の処理空間に上下方向に連通する補助流路と、
前記補助流路内に配置され、貯留槽の第2水平方向一端部から処理液を補助流路に導くとともに、補助流路内の処理液を貯留槽の第2水平方向他端部に導くようにして、補助流路内の処理液を流動化する流動化手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0037】
本発明に従えば、貯留槽の下方には、貯留槽の第2水平方向一端部および第2水平方向他端部において、貯留槽内の処理空間に上下方向に連通する補助流路が配置される。前記補助流路内には、貯留槽の第2水平方向一端部から処理液を補助流路に導くとともに、補助流路内の処理液を貯留槽の第2水平方向他端部に導くようにして、補助流路内の処理液を流動化する流動化手段が配置される。流動化手段によって補助流路内の処理液が流動化されると、貯留槽の第2水平方向一端部から貯留槽内の処理液が補助流路内に導かれるとともに、補助流路内の処理液が貯留槽の第2水平方向他端部に導かれる。これによって、補助流路の上方にある貯留槽内において、処理液は、第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かって流動することができる。
【0038】
このように貯留槽の第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かって処理液が流動している状態で、前記1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁の処理液の液面に臨む上部付近配置されるノズルから処理液が、貯留槽の第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか一方に配置される一側壁の処理液の液面に臨む上部には、下方に向かうにつれて他側壁から離反する方向に傾斜する案内面を有する案内部が設けられる。前記1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁の処理液の液面に臨む上部付近には、前述のようにノズルが配置される。処理液が供給手段からノズルに供給されると、前述のように処理液は案内部に向けて噴射される。
【0039】
これによってノズルから噴射される処理液には、貯留槽の他側壁から一側壁の上部の案内部に向かう方向の第1の速度成分と、貯留槽の第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かう方向(以後「第2水平方向一方向」と表記することがある)の第2の速度成分とが与えられる。したがってこのように流動化手段によって補助流路内の処理液が流動化と、ノズルからの処理液の噴射とによって、処理液は、貯留槽内では、大略的には、前記仮想軸線まわりに、ノズルから案内部に向かう方向に回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って流動するとともに、第2水平方向一方向に流動する。これによって貯留槽内の処理液は、大略的には、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして流動する。したがって被処理物も、大略的に、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして、貯留槽内を前記仮想軸線方向一方向に向けて流動させることができる。
【0040】
また被処理物を、前述のように螺旋軌道を描くように流動させるので、その螺旋軌道の長さは、被処理物を貯留槽において第2水平方向一方向に沿って直線的に流動させるときに流動する距離に比べて充分に長くなる。これによって被処理物の流動速度が同じとき、たとえば貯留槽の第2水平方向一方向に向けて流動する時間を長くすることができる。このように貯留槽の第2水平方向一方向に流動する時間が長くなると、被処理物に処理液が衝突および離脱する回数も多くなるので、たとえば泥汚れの酷い被処理物であっても、処理液が被処理物の表面に満遍なく当たりながら充分に攪拌されるので、被処理物から泥を可及的に確実に除去することができる。また貯留槽内で処理液を前記仮想軸線まわりに回転するようにして流動する手段と、貯留槽内の処理液を第2水平方向一方向に流動させる手段とを別にすることで、貯留槽における処理液のこれらの2つの流動を独立して制御することができる。これによって、たとえば流動化手段による補助流路内の処理液の流動速度を低くすることで、貯留槽における処理液の第2水平方向一方に流動する速度だけを低くして、貯留槽内における被処理物の処理時間を増加することができる。さらに被処理物を、螺旋軌道を描くように流動させるので、被処理物を前述のように直線状に流動させるときに比べて、被処理物が流動する経路長を所定の長さにするのに必要な、貯留槽の第2水平方向の寸法を大幅に小さくすることができる。これによって物品処理装置を小形化することができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施形態の物品処理装置100を示す正面図である。図2は、物品処理装置100を示す平面図である。図3は、物品処理装置100を示す左側面図である。図1〜図3は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。物品処理装置100は、たとえば野菜などの食材である被処理物に対して、洗浄、殺菌および熱処理などの各種の処理を、処理液を用いて行う装置である。本実施の形態では、物品処理装置100は、処理液である洗浄液を用いて、被処理物である被洗浄物に付着している泥および虫などを除去して洗浄する洗浄装置である。洗浄液は、たとえば水および水に洗剤などが混入される混合液などである。物品処理装置100は、貯留槽103、案内部104、複数のノズル105、洗浄液供給部106およびコンベア払出部107を含んで構成される。
【0057】
図4は、貯留槽103の処理槽部103Aを拡大して示す正面図である。図5は、処理槽部103Aを拡大して示す平面図である。図6は、図5の切断面線S6−S6から見た断面図である。貯留槽103は、後述する第2水平方向一方向B1上流側の部分である処理槽部103Aと、第2水平方向一方向B1下流側の部分である払出槽部103Bとを含む。貯留槽103は、第1側壁108、第2側壁109、第3側壁110、第4側壁111および底壁112を有する。第1側壁108および第2側壁109は、予め定める第1水平方向Aに相互に対向する一対の側壁である。第3側壁110および第4側壁111は、前記第1水平方向Aに垂直な第2水平方向Bに相互に対向する一対の側壁である。
【0058】
第1側壁108は、第1水平方向一方向A1下流側に配置され、第2水平方向Bに延びる板状に形成される。第2側壁109は、第1水平方向一方向A1上流側に配置され、第2水平方向Bに延びる板状に形成される。第3側壁110は、第2水平方向一方向B1上流側に配置され、第1水平方向Aに延びる板状に形成される。第4側壁111は、第2水平方向一方向B1下流側に配置され、第1水平方向Aに延びる板状に形成される。
【0059】
底壁112は、第1〜第4側壁108〜111の下部を連結して塞ぐ板状に形成される。底壁112は、詳細には、処理槽部103Aにおける底壁112Aは、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて、下方に傾斜するようにして設けられる。また底壁112は、さらに詳細に述べると、第1水平方向A中間部から、第1側壁108および第2側壁109に向かうにつれて上方に傾斜するように形成される。貯留槽103は、このように形成され、上方に開放し、被洗浄物を洗浄するための洗浄液が貯留される処理空間が形成される。
【0060】
案内部104は、第1水平方向Aに対向する一対の側壁108,109のうち、いずれか一方に配置される一側壁である第1側壁108の洗浄液の液面に臨む上部113に設けられ、下方に向かうにつれて他側壁である第2側壁109から離反する方向に傾斜する案内面114を有する。案内部104は、詳細に述べると、処理槽部103Aにおける第1側壁108の上部113に、第1側壁108に着脱可能にして設けられる。詳細には、案内部104の上端部には、第1水平方向一方向A1に延び、遊端部が下方に突出する係止部104aが複数個、本実施の形態では2個設けられ、係止部104aの遊端部が第1側壁108の上端部に着脱可能に係止される。このとき案内部104の下端部は、第1側壁108に第2水平方向Bにわたって当接している。
【0061】
案内部104の案内面114は、詳細に述べると、第2水平方向Bに沿い、貯留槽103の処理空間の略中央部を通る仮想軸線L103を軸線として第2水平方向Bに延びる円筒の内周面状に湾曲して形成される。案内部104は、貯留槽103の第1側壁108に着脱可能にして設けられる。案内部104は、さらに詳細に述べると、第1側壁108とは第1水平方向Aに関して間隔をあけて配置され、第1側壁108および案内部104に臨むとともに上方に開放する第1空間123が形成される。また案内部104の上端は、第1側壁108の上部113の上端よりも下方に配置される。貯留槽103および案内部104は、たとえばステンレス鋼製であってもよい。
【0062】
ノズル105は、第1水平方向Aに対向する一対の側壁108,109のうち、いずれか他方に配置される他側壁である第2側壁109の洗浄液の液面に臨む上部付近に配置され、案内部104に向けて洗浄液を噴射する。ノズル105は、処理槽部103Aにおいて、複数、本実施の形態では15個設けられ、第2水平方向Bに沿って大略的に等間隔に並列して配置される。各ノズル105は、詳細に述べると、図5に示すように、仮想一水平面上で前記第1水平方向Aに対して予め定める角度ψを成して傾斜して設けられる。各ノズル105は、さらに詳細に述べると、案内部104に向かうにつれて、第2水平方向一方向B1下流側に、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して角度ψで傾斜する噴射方向C0に洗浄液を噴射するように配置される。ノズル105の第2水平方向Bの並列間隔s105は、たとえば100ミリメートルであってもよい。またノズル105の傾斜角度ψは、たとえば30度であってもよい。
【0063】
供給手段である洗浄液供給部106は、循環タンク115、配液管116およびポンプ117を含んで構成される。循環タンク115は、貯留槽103からオーバーフローした洗浄液を貯留する。配液管116は、各ノズル105に連通する。ポンプ117は、循環タンク115と配液管116との間に介在され、図示しない制御部によって制御されて、循環タンク115に貯留される洗浄液を各ノズル105に供給する。
【0064】
物品処理装置100は、第2側壁109に着脱可能にして設けられる縦仕切板118をさらに含む。縦仕切板118は、処理槽部103Aにおける第2側壁109から第1水平方向一方向A1下流側に間隔をあけて、底壁112に連通し、第1側壁108に対向するように配置される。これによって第2側壁109、底壁112および縦仕切板118に臨むとともに上方に開放する第2空間124が形成される。縦仕切板118の上端は、第2側壁109の上部109の上端と同じくらいの上下位置に配置される。縦仕切板118には、厚み方向に貫通する複数の噴射孔119が形成される。噴射孔119は、各噴射孔119に対向して設けられるノズル105に臨んで開口し、ノズル105から噴射される洗浄液が通過可能なように配置される。ノズル105の先端部は、縦仕切板118よりも第2側壁109側に配置される。縦仕切板118の上端部には、第1水平方向他方向A2に延び、遊端部が下方に突出する係止部118aが複数個、本実施の形態では2個設けられ、係止部118aの遊端部が第2側壁109の上端部に着脱可能に係止される。
【0065】
物品処理装置100は、第1排水部120、第2排水部121および排水受部122をさらに含む。第1排水部120は、貯留槽103の第1側壁108の上部113の第1水平方向一方向A1下流側に、第2水平方向Bに延びて設けられる。第1排水部120は、詳細に述べると、貯留槽103の第2水平方向一方向B1上流側端部から第2水平方向一方向B1下流側端部にわたって延びるとともに、第1排水部120の第2水平方向一方向B1下流側端部は、貯留槽103の第2水平方向一方向B1下流側端部の第2水平方向一方向B1側に設けられる排水受部122に連通する。第1排水部120は、第1排水底部120aおよび第1排水側部120bを有する。第1排水底部120aは、貯留槽103の第1側壁108の上下方向中央部に連結され、第2水平方向一方向B1に向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。第1排水側部120bは、その下部が第1排水底部120aに連通し、貯留槽103の第1側壁108の上部108に対向するようにして略平行に延びて設けられる。これによって貯留槽103の第1側壁108および第1排水部120に臨むとともに上方に開放する第1排水空間120Aが形成される。
【0066】
第2排水部121は、貯留槽103の第2側壁109の上部123の第1水平方向一方向A1上流側に、第2水平方向Bに延びて設けられる。第2排水部121は、詳細に述べると、貯留槽103の第2水平方向一方向B1上流側端部から第2水平方向一方向B1下流側端部にわたって延びるとともに、第2排水部121の第2水平方向一方向B1下流側端部は、前記排水受部122に連通する。第2排水部121は、第2排水底部121aおよび第2排水側部121bを有する。第2排水底部121aは、貯留槽103の第2側壁109の上下方向中央部に連結され、第2水平方向一方向B1に向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。第2排水側部121bは、その下部が第2排水底部121aに連通し、貯留槽103の第2側壁109の上部123に対向するようにして略平行に延びて設けられる。これによって貯留槽103の第2側壁109および第2排水部121に臨むとともに上方に開放する第2排水空間121Aが形成される。
【0067】
排水受部122は、貯留槽103の第2水平方向一方向B1下流側端部、換言すれば、払出槽部103Bの第2水平方向一方向B1下流側端部の第2水平方向一方向B1側に設けられ、第1排水部120および第2排水部121に連通する。排水受部122には、上下方向に貫通する排水口126が設けられる。前記排水口126の下部には、前記排水口126を流下する洗浄液の通過を許容し、かつ除去物の通過を阻止するネットなどの濾過手段が設けられるようにしてもよい。排水受部122の下方には、前述した貯留槽103外に設置され、少なくとも排水口126に臨んで上方に開放する循環タンク115が設けられる。第1排水部120、第2排水部121、排水受部122および循環タンク115は、たとえばステンレス鋼から成ってもよい。第1排水部120は、たとえばスポット溶接によって、第1側壁108に接合されてもよい。第2排水部121は、たとえばスポット溶接によって、第2側壁109に接合されてもよい。
【0068】
第1側壁108の第1排水部120の第1排水側部120bに対向する部分には、厚み方向、換言すれば、第1水平方向Aに貫通する越流孔108aが設けられる。第1側壁108の越流孔108aは、第1排水部120の第1排水底部120aよりも上方に配置され、前記越流孔108aの開口の下部は、前記第1排水底部120aよりも上方の仮想水平面に沿って配置される。第1側壁108の越流孔108aによって、第1空間123と第1排水空間121Aとが連通する。また第2側壁109の第2排水部121の第2排水側部121bに対向する部分には、厚み方向、換言すれば、第1水平方向Aに貫通する越流孔109aが設けられる。第2側壁109の越流孔109aは、第2排水部121の第2排水底部120aよりも上方に配置され、前記越流孔109aの開口の下部は、前記第2排水底部121aよりも上方の仮想水平面に沿って配置される。第2側壁109の越流孔109aによって、第2空間124と第2排水空間121Aとが連通する。
【0069】
処理槽部103Aには、その底壁112Aから上方に間隔をあけて、前記底壁112Aに対向するように略水平に配置される濾過板129を設けるようにしてもよい。濾過板129には、厚み方向、換言すれば、上下方向に貫通し、被洗浄物30の通過を阻止し、かつ被処理物30から除去された除去物の通過を許容する透孔が複数個形成される。
【0070】
払出槽部103Bには、上方に開放し、処理槽部103Aの処理空間に連通する払出待空間が形成される。払出槽部103Bの底壁112Bと、処理槽部103Aの底壁112Aとは、連通するとともに段差が形成されており、払出槽部103Bの底壁112Bは、処理槽部103Aの底壁112Aよりも下方に配置される。また処理槽部103Aの底壁112Aと払出槽部103Bの底壁112Bとの連通部127には、貯留槽103内の空間と外部との連通および遮断を切換可能な開閉部128が設けられる。
【0071】
図7は、コンベア払出部107の主要部分を拡大して示す正面図である。図1〜図3も併せて参照する。コンベア払出部107は、貯留槽103の払出槽部103Bに設けられ、払出槽部103B内の払出待空間の被洗浄物を外部へ払出す。コンベア払出部107は、傾斜搬送コンベア130およびクッションコンベア131を含む。傾斜搬送手段である傾斜搬送コンベア130は、払出槽部103の洗浄液に浸漬する被洗浄物を洗浄液から引揚げて、上方に向かって傾斜する搬送方向H1に搬送する。傾斜搬送コンベア130は、第1回転軸132、第2回転軸133および搬送ベルト体134を含む。
【0072】
第1回転軸132は、払出槽部103B内の第2水平方向B中央部に、その軸線である第1回転軸線L132が第1水平方向Aに沿うようにして設けられ、傾斜搬送コンベア130の上端部を構成する。第2回転軸133は、払出槽部103Bの第2水平方向一方向B1下流側の外部に、かつ払出槽部103Bの払出待空間よりも上方に位置し、その軸線である第2回転軸線L133が前記第1回転軸線L132に平行になるようにして設けられる。第1回転軸132および第2回転軸133は、これらの回転軸132,133の回転軸線L132,L133方向両側から挟持する一対の第1支持板137によって、これらの回転軸132,133が各回転軸線L132,L133まわりに回転自在にして支持される。
【0073】
搬送ベルト体134は、第1回転軸132および第2回転軸133間にわたって巻掛けられて張架される。搬送ベルト体134は、互いに間隔をあけて、周方向に並んで配置される複数の搬送軸134aを有する。このように搬送ベルト体134が形成されることで、搬送ベルト体134によって搬送されている被洗浄物102に付着していた洗浄液が被洗浄物102から離脱すると、この洗浄液は、各搬送軸134aの間を通り抜けて、傾斜搬送コンベア130の下方に配置される排水受部122および液受板136に落下することができる。
【0074】
また搬送ベルト体134は、予め定める個数の搬送軸134aに固定され、搬送ベルト体134の外方に突出し、互いに、被洗浄物102よりも大きな間隔をあけて設けられる複数の板部材134bを有する。傾斜搬送コンベア130の第1回転軸線L132方向両側には、傾斜搬送コンベア130によって搬送されている被洗浄物102が、搬送ベルト体134の第1回転軸線L1方向両端部から落下することを防止するための一対の落下防止板135が設けられる。
【0075】
傾斜搬送コンベア130は、第1および第2回転軸132,133のいずれか一方、たとえば第2回転軸133が、図示しない駆動源からの駆動力によって矢符K1に示すような、図7において第2回転軸線L133まわりの時計回りに回転して、搬送ベルト体134が回転する。このとき搬送ベルト体134の上張架部の板部材134bは、第2水平方向一方向B1に向かうにつれて上方に傾斜する搬送方向H1に変位する。これによって被洗浄物102は、板部材134bに掬い取られるようにして、払出槽部Bから引上げられる。
【0076】
クッションコンベア131は、傾斜搬送コンベア130の上端部よりも下方に配置され、傾斜搬送コンベア130からの上端部から落下する被処理物102を乗載して、予め定める搬出方向H2に搬送する。クッションコンベア131は、駆動ローラ138、従動ローラ139、搬出ベルト140および緩衝部141を含む。駆動ローラ138は、円筒状に形成され、その軸線である駆動軸線L138が、傾斜搬送コンベア130の第2回転軸133の第2回転軸L133に平行して第2回転軸133の下方に配置される。
【0077】
傾斜搬送コンベア130の第2回転軸133の第2回転軸線方向一端部には、第2回転軸133とともに第2回転軸線L133まわりに回転可能な第1プーリ142が設けられる。クッションコンベア131の駆動ローラ138の駆動軸線方向一端部には、駆動ローラ138とともに駆動軸線方向L138まわりに回転可能な第2プーリ143が設けられる。また第1プーリ142および第2プーリ143間にわたって巻掛けられて張架される伝達ベルト144が設けられる。第1プーリ142の有効径は、第2プーリ143の有効径の2倍に設定される。このようにして駆動ローラ138は、伝達ベルト144を介して駆動源となる傾斜搬送コンベア130の第2回転軸133からの駆動力によって、矢符K2に示すような、図7において駆動軸線L138まわりの時計回りに回転する。
【0078】
従動ローラ139は、円筒状に形成され、その軸線である従動軸線L139が、駆動ローラ138の駆動軸線L138に平行にして、駆動ローラ138に搬出方向に間隔をあけて配置される。搬出ベルト140は、駆動ローラ138および従動ローラ139間にわたって巻掛けられて張架される。駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反する方向に外力が与えられて、搬出ベルト140が弛んでいない状態では、少なくとも上張架部分140aがほぼ水平となる。搬出ベルト140は、たとえばポリウレタンゴムなどの弾発性を有する合成樹脂から成ってもよい。
【0079】
駆動ローラ138および従動ローラ139は、これらのローラ138,139の軸線L138,L139方向両側から挟持する一対の第2支持板145によって、これらのローラ138,139が各軸線L138,L139まわりに回転自在にして支持される。また従動ローラ139は、第2支持板145によって、従動ローラ139が駆動ローラ138に対して近接および離反する方向(以後「ローラ近接離反方向」と表記することがある)に変位自在にして支持される。詳細に述べると、各第2支持板145には、近接離反方向に延びる長円形に開口し、厚み方向に貫通する支持孔145aが形成され、従動ローラ139は、これらの支持孔145aによって、従動軸線L139まわりに回転自在、かつ駆動ローラ138に対して近接および離反する方向に変位自在にして支持される。前述の一対の第2支持板145は、傾斜搬送コンベア130に設けられる一対の第1支持板137にそれぞれ連結される。
【0080】
一対の緩衝部141は、一対の第1支持板137の駆動軸線方向両外方側に設けられる。各緩衝部141は、ばね部材146、第1ばね受部材147、第2ばね受部材148および摺動軸149を含む。ばね部材146は、たとえば圧縮コイルばねで実現され、その伸縮方向が近接離反方向に沿って、各第1支持板137の駆動軸線方向両外方側に配置される。第1ばね受部材147は、駆動ローラ138と従動ローラ139との間に配置されて、各第1支持板137の駆動軸線方向両外方側の表面部に固定され、ばね部材146の伸縮方向一端部に当接する。また第1ばね受部材147は、近接離反方向に貫通し、摺動軸149をその軸線方向に滑らかに摺動自在にして支持する挿通孔が形成される。第2ばね受部材148は、各第1支持板137の駆動軸線方向両外方側に配置され、その一端部が、ばね部材146の伸縮方向他端部に当接し、その他端部が、従動ローラ139を従動軸線L139まわりに回転自在にして支持するようにして、従動ローラ139に連結される。
【0081】
摺動軸149は、円柱状に形成され、ばね部材146に包囲されて、その軸線が近接離反方向に沿って配置される。摺動軸149は、軸線方向一端部が、第1ばね受部材147の挿通孔に、軸線方向に摺動自在にして支持されるとともに、軸線方向他端部が、第2ばね受部材148の一端部に固定される。したがって第1ばね受部材147と第2ばね受部材148とによって挟持されるばね部材146は、第1ばね受部材147および第2ばね受部材148が離反する方向にばね力を発生する。このばね力によって、駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反する方向に力を与えて、搬出ベルト140には、弛まないような張力が与えられて、少なくとも上張架部分140aがほぼ水平となる。伝達ベルト144を介して駆動源となる傾斜搬送コンベア130の第2回転軸133からの駆動力によって、駆動ローラ138が、矢符K2に示すような、図7において駆動軸線L138まわりの時計回りに回転すると、搬出ベルト140の上張架部分140aが、搬出方向H2に変位するようにして搬出ベルト140が回転し、従動ローラ139も回転する。
【0082】
このような各第1支持板137の支持孔145aおよび緩衝部141によって、駆動ローラ138および従動ローラ149が互いに離反する方向のばね部材146による弾発力を発生するとともに、駆動ローラ148および従動ローラ149が互いに近接する方向に変位することを許容する緩衝手段が構成される。このとき駆動ローラ148と従動ローラ149との間であって、搬出ベルト140の上張架部分140aと下張架部分140bとの間には、搬出ベルト140の上張架部分140aが下方に変位することを阻止する物体が配置されていないので、少なくとも搬出ベルト140の上張架部分140aは、下方向に変位可能である。
【0083】
クッションコンベア131の下方には、排水受部122に向かって下方に傾斜する液受板136が設けられる。液受板136に落下した洗浄液は、排水受部122に流入する。クッションコンベア131の従動ローラ139の下方には、搬出方向H2に向かうにつれて下方に傾斜する傾斜面150aを有するシュート150が設けられる。クッションコンベア131によって搬出方向H2に搬送された被洗浄物102は、前記シュート150に投入されて、シュート150の傾斜面150aに沿って、次の他の処理装置に移動する。またクッションコンベア131の上方であって、一対の第2支持板145の間を塞ぐようにして配置される、飛出防止板153が設けられる。これによって、被洗浄物102がクッションコンベア131に落下したときに、万が一、不所望に弾んでも、飛出防止板153によって被洗浄物102が上方に飛び出すことを防止して、被洗浄物102を、可及的に確実にシュート150に案内することができる。
【0084】
図8は、貯留槽103の処理槽部103Aにおける洗浄液101および被洗浄物102の流動を説明するための図である。図8における矢符J1〜J7は、洗浄液の実際の流れのうちの第1水平方向A成分である。また適宜、図5も併せて参照する。洗浄液が第2側壁109に設けられるノズル105から案内部104に向けて矢符J1に示すように噴射されると、図8の矢符J2に示すように、処理槽部103A内の洗浄液101の液面101aに沿って、第2側壁109から案内部104に向かう方向に流動する。このように案内部104に向かって流動する洗浄液は、案内部104に衝突する。前述のように案内部104は、第1側壁108の洗浄液101の液面101aに臨む上部113に、下方に向かうにつれて第2側壁109から離反する方向に傾斜する案内面114を有するので、案内部104に衝突した洗浄液は、矢符J3に示すように、案内部104の案内面114によって案内されて下方に流動する。
【0085】
処理槽部103Aの第1側壁108に前述のような案内部104が設けられていない場合、ノズル105から第1側壁108に向けて噴射したとき、第1側壁108に衝突した洗浄液は、第1側壁108に沿うあらゆる方向および第1側壁108から離反する方向に拡散してしまい、洗浄液の流速のうち下方に向かって流動するための流速成分が極めて低くなってしまう。本実施の形態では、前述のように、案内部104に衝突した洗浄液を案内部104の案内面114によって案内して下方に流動させるので、案内部104が設けられてない場合に比べて、下方に向かって流動する流速の低下が極めて小さくなる。これによって洗浄液は、ノズル105から噴射されたときの噴射速度に近い流速で、矢符J3に示すように、案内部104および第1側壁108に沿って、下方に流動することができる。
【0086】
このようにノズル105から噴射された洗浄液は、前述のような高い流速を維持した状態で、第1側壁108の洗浄液101の液面101aに臨む上部113に設けられる案内部104に向かって流動するとともに、案内部104および第1側壁108に沿って下方に向かって流動するので、その勢いで、矢符J4に示すように、底壁112の上方に設けられる濾過板129に沿って、矢符J5に示すように、第1側壁108から第2側壁109に向かう方向に流動する。このような矢符J5に示すように、第1側壁108から第2側壁109に向かう方向に流動する洗浄液は、さらに矢符J6に示すように、第2側壁109から第1水平方向一方向A1下流側に間隔をあけて、底壁112に連通し、第1側壁108に対向するように配置される縦仕切板118に沿って上方に流動する。したがって洗浄液は、処理槽部103A内では、大略的には、第2水平方向Bに沿って延びる仮想軸線L103まわりに、ノズル105から案内部104に向かう方向に回転するようにして、処理胴部103Aの第1側壁108、濾過板129および縦仕切板118に沿って流動することができる。
【0087】
またノズル105は、第2側壁109の洗浄液101の液面101aが配置される上部125付近に配置されているので、ノズル105から噴射された洗浄液は、処理槽部103Aの洗浄液101の液面101a付近、換言すれば、前記仮想軸線L103から半径方向に離れたところを流動する。したがってノズル105が第2側壁109の洗浄液101の液面101aが配置される上部125付近を除く位置に配置されている場合に比べて、ノズル105から洗浄液が噴射される速度が同じという条件において、洗浄液101が処理槽部103Aにおいて、前述のような回転するように流動するためのモーメントを大きくすることができる。
【0088】
このように前記仮想軸線L103まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして洗浄液が流動している処理槽部103Aに被洗浄物102を浸漬させると、被洗浄物102は、洗浄液101とともに前記仮想軸線L103まわりに回転するようにして、処理槽部103A内で流動することができる。したがってたとえば被洗浄物102が洗浄液101に対して浮き易い場合であっても、第1水平方向Aに対向する第1側壁108および縦仕切板118の間で洗浄液101の液面101a近傍で、縦仕切板118から第1側壁108に流動する被洗浄物102を、第1側壁108近傍で滞留させることなく、矢符J3に示すような、案内部104の案内面114によって案内されて下方に流動する洗浄液とともに下方に流動させることができる。またたとえば被洗浄物102が洗浄液101に対して沈み易い場合であっても、濾過板129に臨んで浸漬している被洗浄物102を、濾過板129付近で滞留させることなく、仮想軸線L103まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして流動している洗浄液101によって、矢符J5に示すように、濾過板129に沿って、第1側壁108から縦仕切板118に流動させ、さらに矢符J6,J7に示すように、縦仕切板118に沿って上方に流動させることができる。このように洗浄液101に対して浮き易い被洗浄物102であっても、洗浄液101に対して沈み易い被洗浄物102で有っても、洗浄液101とともに前記仮想軸線L103まわりに回転するようにして、処理槽部103Aの第1側壁108、濾過板129および縦仕切板118に沿って処理槽103A内で流動させることができる。またノズル105の先端部は、縦仕切板118よりも第2側壁109側に配置されるので、縦仕切板118に沿って上方に流動する被洗浄物102がノズル105に衝突することを防止できる。これによって被洗浄物102がノズル105に衝突して破損することを防止できる。
【0089】
処理槽部103A内で流動している洗浄液101は、巨視的には、前記仮想軸線L103まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして流動している。このように洗浄液101を流動させることによって、洗浄液101を、微視的には、非常に複雑な挙動、換言すればランダムな挙動をさせることができる。これによって洗浄液101とともに流動する被洗浄物102において、あらゆる方向から被洗浄物102の表面に対して洗浄液101の衝突および離脱が繰返されて、被洗浄物102に対する洗浄液102の相対速度を大きくすることができる。このようにして被洗浄物102の全表面に洗浄液101を満遍なく当てて、洗浄液101と被洗浄物102との摩擦を繰返すことで、被洗浄物102を効率良くかつ確実に攪拌することができる。また縦仕切板118に沿って上方に流動して洗浄液101の液面101a近傍に浮いてきた被洗浄物102は、ノズル105から噴射される洗浄液が被洗浄物102の表面に直接当たることができるとともに、縦仕切板118から第1側壁108に向かって流動することができる。
【0090】
このように被洗浄物102に付着する泥および虫などの被除去物を除去して洗浄する洗浄処理を行う場合、あらゆる方向から被洗浄物102の表面に対して洗浄液101の衝突および離脱による洗浄液101と被洗浄物102との摩擦が繰返されることによって、被洗浄物の表面に付着する被除去物が被洗浄物102の表面から剥離して、被洗浄物102を効率的に洗浄することができる。被洗浄物102から離脱した被除去物のうち、洗浄液101に浮き易い被除去物151は、ノズル105から洗浄液が噴射されることによって、貯留槽103内の洗浄液101の液面101aが上昇して、第1および第2側壁108,109に形成される各越流孔108a,109aを越流する洗浄液とともに、矢符M1,M2に示すように、前記越流孔108a,109aを越流して、第1および第2排水部120,121に流入する。このように第1および第2排水部120,121に流入した被除去物151は、洗浄液とともに排水受部122に流下して、循環タンク115に貯留される。
【0091】
また洗浄液101に沈み易い被除去物152は、自重および遠心力によって下方に沈んで、矢符M3に示すように、濾過板129の透孔を通過して、処理槽部103Aの底壁112A上に落下する。このような被除去物152は、さらに矢符M5,M6に示すように、前記底壁112Aの傾斜に沿って、第1水平方向A中央部に集まる。さらに前記底壁112Aの傾斜に沿って、第2水平方向一方向B1に移動する。
【0092】
また図5に示すように、ノズル105は、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して予め定める角度を成して傾斜して設けられるので、洗浄液は、案内部104に向けて、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して予め定める角度を成して傾斜する噴射方向C0に噴射される。これによってノズル105から噴射される洗浄液には、第1水平方向一方向A1に平行な第1の速度成分と、仮想一水平面上で前記第1の速度成分に垂直、換言すれば第2水平方向一方向B1に平行な第2の速度成分とが与えられる。したがってこのようにノズル105から洗浄液を噴射することによって、洗浄液101は、処理槽部103A内では、大略的には、前記仮想軸線L103まわりに、ノズル105から案内部104に向かう方向に回転するようにして、処理槽部103A第1側壁108、濾過板129および縦仕切板118に沿って流動するとともに、第2水平方向一方向B1に沿って流動する。これによって処理槽部103A内の洗浄液は、大略的には、前記仮想軸線L103を中心軸線とする螺旋軌道G0を描くようにして流動する。したがって被洗浄物102も、大略的に、前記仮想軸線L103を中心軸線とする螺旋軌道G0を描くようにして、処理槽部103A内を第2水平方向一方向B1下流側に向けて流動させることができる。このようにして洗浄液101を処理槽部103Aの第2水平方向一方向B1下流側に向けて流動させる手段、および被洗浄物102を処理槽部103Aにおいて第2水平方向一方向B1下流側に向けて搬送させるような構成を、ノズル105および洗浄液供給部106で実現できるので、極めて簡単な構成で、被洗浄物102を前記仮想軸線L103まわりに回転させて攪拌しながら、処理槽部103Aにおいて第2水平方向一方向B1下流側に向けて流動させることができる。このようにして被洗浄物102は、貯留槽103の払出槽部103Bに搬送される。
【0093】
また被洗浄物102を、前述のように螺旋軌道G0を描くように流動させるので、その螺旋軌道G0の長さは、被洗浄物102を処理槽部103Aにおいて第2水平方向一方向B1下流側に向けて直線的に流動させるときに流動する距離に比べて充分に長くなる。これによって被洗浄物102の流動速度が同じとき、たとえば処理槽部103Aの第2水平方向一方向B1下流側に向けて流動する時間を長くすることができる。このように処理槽部103Aの第2水平方向一方向B1下流側に流動する時間が長くなると、被洗浄物102に洗浄液101が衝突および離脱する回数も多くなるので、たとえば泥汚れの酷い被洗浄物102であっても、洗浄液101が被洗浄物102の表面に満遍なく当たりながら充分に攪拌されるので、被洗浄物102から泥を可及的に確実に除去することができる。また被洗浄物102を、螺旋軌道G0を描くように流動させるので、被洗浄物102を前述のように直線状に流動させるときに比べて、被洗浄物102が流動する経路長を所定の長さにするのに必要な、処理槽部103Aの第2水平方向Bの寸法を大幅に小さくすることができる。これによって物品処理装置100を小形化することができる。洗浄液101を前述のように流動させるための手段を、案内部104ならびにノズル105および洗浄液供給部106以外に別途備える必要がないので、極めて簡単な構成で前述の効果を達成する物品処理装置100を実現することができる。
【0094】
貯留槽103の払出槽部103Bに搬送された被洗浄物102は、コンベア払出部107によって、外部に払出される。コンベア払出部107の傾斜搬送コンベア130は、払出槽部103Bの洗浄液に浸漬する、被除去物が除去された被洗浄物102を洗浄液から引揚げて、上方に向かって傾斜する搬送方向H1に搬送する。払出槽部103Bの洗浄液に浸漬する被洗浄物102は、傾斜搬送コンベア130によって、洗浄液から引揚げられて、上方に向かって傾斜する搬送方向H1に搬送されているうちに、被洗浄物102に付着している洗浄液をある程度自然に離脱させることができる。
【0095】
このように被洗浄物102にある程度付着している洗浄液を離脱させるためには、被洗浄物102を洗浄液から引揚げて、上端部から落下させるまでの時間を長くすればよい。このためには搬送速度を低くすることが考えられるけれども、洗浄液から引揚げる被洗浄物102の時間当たりの数量が少なくなり、これにともなって時間当たりに処理できる被洗浄物102の数量も少なくなる。このようなことを避けるためには、搬送速度を変化させることなく、傾斜搬送コンベア130の搬送方向H1の長さ寸法を大きくすればよいけれども、傾斜搬送コンベア130が延びる第2水平方向Bの寸法が長くなる。このように傾斜搬送コンベア130が延びる第2水平方向Bの寸法が長くなることを回避するために、水平面に対する傾斜角度を大きくすればよい。しかし傾斜搬送コンベア130の搬送方向H1の長さ寸法を大きくするとともに、水平面に対する傾斜角度を大きくすると、傾斜搬送コンベア130の上端部の、物品処理装置100の設置面からの上下方向の高さが高くなる。
【0096】
このように傾斜搬送コンベア130の上端部の、物品処理装置100の設置面からの上下方向の高さが高くなると、傾斜搬送コンベア130によって洗浄液から引揚げられて上端部から、たとえば前記上端部の下方に設けられる処理後の被処理物102が投入されるホッパなどに落下した被洗浄物102は、落下したときの衝撃によって損傷する危険性が高い。また、たとえば傾斜搬送コンベア130の上端部の下方に、下方に傾斜する傾斜面を有するシュートを設けて、被洗浄物102を前記シュートの傾斜面を転がらせてホッパに投入させるようにしても、傾斜搬送コンベア130の高い位置にある上端部からホッパまでのシュートの傾斜面の長さが長くなり、このような長いシュートの傾斜面を転がり落ちる間に被洗浄物130は損傷する危険性が高い。
【0097】
そこで本実施の形態の物品処理装置100では、前記傾斜搬送コンベア130の上端部よりも下方に、クッションコンベア131を配置する。クッションコンベア131は、傾斜搬送コンベア130からの上端部から落下する被処理物102を乗載して、予め定める搬出方向H2に搬送する。傾斜搬送コンベア130の上端部から落下した被洗浄物102は、クッションコンベア131の搬出ベルト140の上張架部分140aに落下する。このとき被洗浄物102が落下した衝撃によって、ほぼ水平であった搬出ベルト140の上張架部分140aの被洗浄物102が衝突した部分が下方に変位して、搬出ベルト140の張力が大きくなる。緩衝部141によって、従動ローラ139が駆動ローラ138に近接する方向に変位することが許容されるので、このように搬出ベルト140の張力が大きくなると、従動ローラ139が駆動ローラ138に近接する方向に変位する。これによって搬出ベルト140の張力がさらに低下して、搬出ベルト140の少なくとも上張架部分140aが下方へ変位可能になり、被洗浄物102が搬出ベルト140の上張架部分140aとの衝突時に上張架部分140aから受ける衝撃力を大幅に低減することができ、衝撃による被洗浄物102の破損を可及的に防止することができる。
【0098】
このように搬出ベルト140の少なくとも上張架部分140aが下方へ変位した後に、緩衝部141は、従動ローラ139が駆動ローラ138から離反する方向の弾発力であるばね力を発生する。これによって従動ローラ139が駆動ローラ138から離反して、搬出ベルト140の少なくとも上張架部分140aがほぼ水平となって、搬出ベルト140の張力が被洗浄物102を乗載して搬出方向H2に搬送可能な張力に回復する。この状態で駆動ローラ138は、駆動源からの駆動力によって回転して、その駆動力が搬出ベルト140を介して従動ローラ139にも伝達して、搬出ベルト140の上張架部分140aに載置されている被洗浄物102は、搬出方向H2に搬送され、シュート150を介して、たとえばホッパに投入される。
【0099】
また前述のように傾斜搬送コンベア130の上端部から被洗浄物102は、クッションコンベア131のベルト140の上張架部分140aまで一気に落下させても、被洗浄物102の破損を可及的に防止する。これによって、たとえば前述のようなシュートの傾斜面を転がらせる場合に比べて、被洗浄物102の破損を可及的に防止できるだけでなく、傾斜搬送コンベア130の上端部からホッパに投入されるまでの時間を大幅に短くすることができる。
【0100】
またクッションコンベア131は、搬出ベルト140の上張架部分140aがほぼ水平となって、搬出方向H2に変位するので、被洗浄物102が搬出ベルト140の上張架部分140aに落下したときに、被洗浄物102が、万一、搬出ベルト140の上張架部分140aにおいて跳ねて前記上張架部分140aから離間しても、被洗浄物102の跳ねる方向は、可及的に搬出ベルト140の上張架部分140aの変位する方向、すなわち搬出方向H2に制限することができる。これによって被洗浄物102が、万一、搬出ベルト140の上張架部分140aにおいて跳ねて前記上張架部分140aから離間しても、予期せぬ方向へ跳ねてしまうことを可及的に防止できる。またクッションコンベア131の駆動軸線方向両側は、一対の第2支持板145によって覆われ、さらに上方は、飛出防止板153によって覆われているので、被洗浄物102が、万一、搬出ベルト140の上張架部分140aにおいて跳ねて前記上張架部分140aから離間しても、予期せぬ方向へ跳ねてしまうことをほぼ確実に防止できる。
【0101】
図9は、本発明に関連する第2の実施形態の物品処理装置200を示す正面図である。図10は、物品処理装置200を示す平面図である。図11は、物品処理装置200を示す左側面図である。図9〜図11は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。物品処理装置200は、貯留槽103、案内部104、複数のノズル105、洗浄液供給部106ならびに払出部201および遮断部202を含んで構成される。本実施の形態の物品処理装置200において、貯留槽103、案内部104、複数のノズル105および洗浄液供給部106は、前述の第1の実施形態の物品処理装置100の貯留槽103、案内部104、複数のノズル105および洗浄液供給部106と同様であるので、同一の参照符号を付して、詳細な説明は省略する。本実施の形態において、処理槽部103Aにおける底壁112Aおよび払出槽部103Bにおける底壁112Bは、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて、上方に傾斜するようにして設けられる。
【0102】
図12は、払出部201および遮断部202を示す正面図である。図13は、払出部201および遮断部202を示す平面図である。図14は、背面から見た払出部201および遮断部202の主用構成および動作を示す図である。払出部201は、貯留槽103の払出槽部103Bに設けられ、払出槽部103B内の払出待空間の被洗浄物を外部へ払出す。遮断部202は、貯留槽103の払出槽部103Bに設けられ、払出槽部103B内の被洗浄物が後述する払出部201の払出バケット203に収容されることを許容および阻止する。
【0103】
払出部201は、払出バケット203および払出駆動部204を含む。払出バケット203は、貯留槽103の払出槽部103Bの第2水平方向一方向B1下流側端部に配置され、開口206を少なくとも第2水平方向一方向B1下流側に向けて払出槽部103Bの洗浄液に浸漬される、図14の実線で示す浸漬位置P11と、払出槽部103Bから上方に引揚げられて、開口206を少なくとも第2水平方向一方向P2下流側に向けた、図14の仮想線で示す払出位置P12とにわたって、第1水平方向Aに沿って延びる第1角変位軸線L201まわりに角変位自在に設けられる。このように払出バケット203は、浸漬位置P11から払出位置P12に向かう払出方向C11、および払出位置P12から浸漬位置P11に向かう浸漬方向C12に、第1角変位軸線L201まわりに角変位自在に設けられる。払出バケット203の、浸漬位置P11と払出位置P12とにわたる角変位角度は、たとえば120度であってもよい。
【0104】
払出バケット201は、詳細に述べると、たとえばステンレス鋼から成る。払出バケット201は、払出底部207、払出第1側部208、払出第2側部209および払出第3側部210を有する。払出底部207は、払出バケット201が浸漬位置P11に配置された状態で、略水平に配置される。払出第1側部208は、払出バケット201が浸漬位置P11に配置された状態で、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて上方に傾斜し、その下端部が払出底部207に滑らかに連通する。払出第2側部209および払出第3側部210は、第1水平方向Aに対向して、略鉛直方向に立設して配置される。払出第2側部209は、払出底部207および第1払出側部208の第1水平方向一方向A1下流側端部に連通する。払出第3側部210は、払出底部207および第1払出側部208の第1水平方向一方向A1上流側端部に連通する。したがって払出バケット203が浸漬位置P11に配置された状態では、開口206は、第2水平方向一方向B1上流向きと上方とに開放する。また払出バケット203が浸漬位置P11に配置される状態では、払出底部207が貯留槽103の底壁112Bに対向して間隔をあけて、第1払出側部208が貯留層103の第4側壁111に対向し、払出第2側部209が貯留層103の第1側壁108に対向し、払出第3側部210が貯留層103の第2側壁109に対向して、払出槽部103Bに収納される。
【0105】
払出バケット203が払出位置P12に配置される状態では、開口206が、上方と第2水平方向一方向B1下流向きとに開放し、第1払出側部208が、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて、下方に大きく傾斜する。このときの第1払出側部208の水平面に対する傾斜角度は、たとえば60度であってもよい。払出底部207および第1払出側部208には、洗浄液の通過を許容し、かつ被洗浄物の通過を阻止する複数の透孔が形成される。前記透孔は、たとえば直径が10ミリメートルであってもよい。
【0106】
また第2および第3払出側部209,210の上端部には、第1水平方向Aに沿って延びる円柱状の払出側角変位軸205が連結される。払出側角変位軸205は、その軸線と第1角変位軸線L201とが同軸にして、軸線方向両端部が払出槽部103Bの所定の箇所に、第1角変位軸線L201まわりに角変位自在にして軸支される。これによって払出バケット203は、浸漬位置P11と払出位置P12とにわたって第1角変位軸線L201まわりに角変位自在に設けられる。
【0107】
払出側角変位駆動手段である払出駆動部204は、前記払出バケット203を浸漬位置P11と払出位置P12とにわたって角変位駆動する。払出駆動部204は、詳細に述べると、第1アクチュエータ211および第1角変位アーム212を含む。第1アクチュエータ211は、たとえば空気圧複動シリンダで実現され、図示しない空気圧源からの作動空気が供給されて、ピストン棒211aを伸長および縮退させる。ピストン棒211aの先端は、第1角変位アーム212に連結されている。第1角変位アーム211は、払出バケット203の払出側角変位軸205の軸線方向一端部に連結されている。これによって第1アクチュエータ211がピストン棒211aを伸長および縮退させて、払出側角変位軸205を角変位させると、払出バケット203を浸漬位置P11から払出位置P12に向かう払出方向C11、および払出位置P12から浸漬位置P11に向かう浸漬方向C12の双方向に、角変位させることができる。
【0108】
払出駆動部204は、さらに詳細に述べると、払出槽部103Bの外部に連結して設けられるハウジング213に収納される。第1アクチュエータ211は、ピストン棒211aを上方に配置してハウジング213内に収納され、ハウジング213の底部に固定される第1ブラケット214に、傾動自在に支持される。払出側角変位軸205は、その軸線方向一端部がハウジング213内に挿入されており、ハウジング213に固定される第1軸受部215によってさらに軸支される。払出側角変位軸205に第1角変位アーム212の一端部が固定され、他端部が第1アクチュエータ211のピストン棒211aの先端に角変位自在に連結される。
【0109】
第1アクチュエータ211には、たとえば近接スイッチによって実現される検出器を設けられてもよい。このような検出器によってピストン棒211aが固定される図示しないピストンを検出することで、払出側角変位軸205、すなわち払出バケット203の角変位位置を検出するようにしてもよい。このような払出駆動部204を用いて、払出バケット203を浸漬位置P11に配置して、処理槽部103Aにおいて洗浄されて、払出槽部103Bに流動してきた被洗浄物を、払出バケット203内の収容空間に収容して、払出バケット203を払出方向C11に角変位させることによって、払出バケット203を払出位置P12に配置し、払出バケット203内の洗浄後の被洗浄物を、たとえば後続の洗浄ユニットのバケットおよび運搬用の容器などに排出することができる。このとき払出バケット203内の洗浄液は、払出バケット203の透孔を通過して、払出槽部103Bに流下する。
【0110】
遮断部202は、遮断壁体216、遮断駆動部217および遮断案内部218を含む。遮断手段である遮断壁体216は、払出部201よりも第2水平方向一方向B1上流側に配置され、払出バケット203内の収容空間と払出槽部103B内の払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1上流側の処理空間とが連通される図14の実線で示す連通位置P21と、払出バケット203内の収容空間と払出槽部103B内の払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1上流側の処理空間とが遮断される図14の仮想線で示す遮断位置P22とにわたって、第1水平方向Aに沿って延びる第2角変位軸線L202まわりに角変位自在に設けられる。このように遮断壁体216は、連通位置P21から遮断位置P22に向かう遮断方向C21、および遮断位置P22から連通位置P21に向かう連通方向C22に、第2角変位軸線L202まわりに角変位自在に設けられる。遮断壁体216の、連通位置P21と遮断位置P22とにわたる角変位角度は、たとえば54度であってもよい。
【0111】
遮断壁体216は、詳細に述べると、たとえばステンレス鋼から成る。遮断壁体216は、遮断底部219、遮断第1側部220および遮断第2側部221を有する。遮断底部219は、遮断壁体216が連通位置P21に配置された状態で、その上方に臨む面が、後述する遮断案内部218の案内底部222の上方に臨む面とが、大略的に同一平面上となるように配置される。遮断底部219は、詳細に述べると、図14に示すように、遮断壁体216が連通位置P21に配置された状態で、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて上方に傾斜し、第2水平方向一方向B1下流側端部219aが略水平となる。遮断底部219には、洗浄液の通過を許容し、かつ被洗浄物の通過を阻止する複数の透孔が形成される。前記透孔は、たとえば直径が10ミリメートルであってもよい。
【0112】
遮断第1側部220および遮断第2側部221は、第1水平方向Aに対向して、略鉛直方向に立設して配置される。遮断第1側部220および遮断第2側部221は、遮断底部219に連通する。遮断第1側部220は、詳細に述べると、遮断壁体216が連通位置P21に配置された状態で、第2水平方向一方向B1下流側端部220aが、図13に示すように、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて、第1水平方向一方向A1下流側に傾斜する。遮断第2側部221は、詳細に述べると、遮断壁体216が連通位置P21に配置された状態で、第2水平方向一方向B1下流側端部221aが、図13に示すように、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて、第1水平方向一方向A1上流側に傾斜する。
【0113】
したがって遮断壁体216が連通位置P21に配置された状態では、第2水平方向一方向B1上流向きおよび下流向きならびに上方に開放する。また遮断壁体216が連通位置P21に配置される状態では、払出底部が207が貯留槽103の底壁112Bに対向して間隔をあけて、第1払出側部208が貯留層103の第4側壁111に対向し、払出第2側部209が貯留層103の第1側壁108に対向し、払出第3側部210が貯留層103の第2側壁109に対向して、払出槽部103Bに収納される。遮断壁体216が遮断位置P21に配置された状態では、遮断底部219は、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて上方に大きく傾斜する。このときの遮断底部219の水平面に対する傾斜角度は、たとえば15度であってもよい。
【0114】
また遮断底壁219の第2水平方向一方向B1上流側端部には、第1水平方向Aに沿って延びる円柱状の遮断側角変位軸223が連結される。遮断側角変位軸223は、その軸線と第2角変位軸線L202とが同軸にして、軸線方向両端部が払出槽部103Bの所定の箇所に設けられる第2軸受部224によって、第2角変位軸線L202まわりに角変位自在にして軸支される。これによって遮断壁体216は、連通位置P21と遮断位置P22とにわたって第2角変位軸線L202まわりに角変位自在に設けられる。
【0115】
遮断側角変位駆動手段である遮断駆動部217は、遮断壁体216を連通位置P21と遮断位置P22とにわたって角変位駆動する。遮断駆動部217は、詳細に述べると、第2アクチュエータ225および第1角変位アーム226を含む。第2アクチュエータ225は、たとえば空気圧複動シリンダで実現され、図示しない空気圧源からの作動空気が供給されて、ピストン棒225aを伸長および縮退させる。ピストン棒225aの先端は、第2角変位アーム226に連結されている。第2角変位アーム226は、遮断壁体216の遮断側角変位軸223の軸線方向一端部に連結されている。これによって第2アクチュエータ225がピストン棒225aを伸長および縮退させて、遮断側角変位軸223を角変位させると、遮断壁体216を連通位置P21から遮断位置P22に向かう遮断方向C21、および遮断位置P22から連通位置P21に向かう連通方向C22の双方向に、角変位させることができる。
【0116】
第2アクチュエータ225は、詳細に述べると、ピストン棒225aを第2水平方向一方向B1上流側に配置して、払出槽部103Bの第1側壁108の外方側に配置され、前記第1側壁108の外方側の面部に固定される第2ブラケット227に、傾動自在に支持される。遮断側角変位軸223は、その軸線方向一端部が払出槽部103Bの第1側壁108の外方に突出しており、第2軸受部224に軸支される。遮断側角変位軸223に第2角変位アーム226の一端部が固定され、他端部が第2アクチュエータ225のピストン棒225aの先端に角変位自在に連結される。
【0117】
第2アクチュエータ225には、たとえば近接スイッチによって実現される検出器を設けられてもよい。このような検出器によってピストン棒225aが固定される図示しないピストンを検出することで、遮断側角変位軸223、すなわち遮断壁体216の角変位位置を検出するようにしてもよい。
【0118】
このような遮断駆動部217を用いて、遮断壁体216を連通位置P21に配置して、処理槽部103Aにおいて洗浄されて、払出槽部103Bに流動してきた被洗浄物を、浸漬位置P11に配置されている払出バケット203内の収容空間に導くことができる。払出バケット203が浸漬位置P11に配置され、かつ遮断壁体216が連通位置P21に配置されている状態では、遮断壁体216の遮断底部219の第2水平方向一方向B1下流側端部219aが、払出バケット203の払出底部207の第2水平方向一方向B1上流側端部に、上方から当接している。またこのとき遮断壁体216の遮断第1側部220の第2水平方向一方向B1下流側端部220aが、払出バケット203の払出第2側部209の第2水平方向一方向B1上流側端部に、第1水平方向一方向A1上流側から当接している。またこのとき遮断壁体216の遮断第2側部221の第2水平方向一方向B1下流側端部220aが、払出バケット203の払出第3側部210の第2水平方向一方向B1上流側端部に、第1水平方向一方向A1下流側から当接している。したがってこのとき、遮断壁体216の第2水平方向一方向B1下流側端部が、払出バケット203に収納されている状態となる。
【0119】
またこのような遮断駆動部217を用いて、遮断壁体216を遮断位置P22に配置して、処理槽部103Aにおいて洗浄されて、払出槽部103Bに流動してきた被洗浄物が第2水平方向一方向B1下流側に流動することを阻止できる。このとき洗浄液は、遮断壁体216の遮断壁部219の透孔を通過して、払出槽部103Bに流下する。
【0120】
浸漬位置P11に配置される払出バケット203の第1角変位軸線L201まわりの払出方向C11への角変位、および連通位置P21に配置される遮断壁体216の第2角変位軸線L202まわりの遮断方向C21への角変位は、ほぼ同時に行われるように制御される。また払出位置P12に配置される払出バケット203の第1角変位軸線L201まわりの浸漬方向C12への角変位、および遮断位置P22に配置される遮断壁体216の第2角変位軸線L202まわりの連通方向C22への角変位は、払出バケット203が浸漬位置P11に配置されてから、遮断壁体216が第2角変位軸線L202まわりに連通方向C22に角変位するように制御される。浸漬位置P11に配置される払出バケット203の第1角変位軸線L201まわりの払出方向C11への角変位、および連通位置P21に配置される遮断壁体216の第2角変位軸線L202まわりの遮断方向C21への角変位の制御は、たとえば払出バケット203に収容される被処理物の量が、払出バケット203の収容可能な被処理物の最大量に達するまでの時間を予め測定しておき、その時間間隔で動作を繰返すようにしてもよい。
【0121】
遮断案内部218は、遮断部202よりも第2水平方向一方向B1上流側に配置される。遮断案内部218は、詳細に述べると、たとえばステンレス鋼から成り、第2水平方向一方向B1上流側に向かうにつれて、拡開するように形成される。遮断案内部218は、案内壁部222、案内第1側部228および案内第2側部229を有する。案内底部22は、遮断壁体216が連通位置P21に配置された状態で、その上方に臨む面が、遮断壁体216の遮断底部219の上方に臨む面とが、大略的に同一平面上となるように配置される。また案内底部22は、その上方に臨む面が、処理槽部103Aの底壁112Aの上方に配置される濾過板129(たとえば図6参照)の上方に臨む面とが、大略的に同一平面上となるように配置される。案内底部222には、洗浄液の通過を許容し、かつ被洗浄物の通過を阻止する複数の透孔が形成される。前記透孔は、たとえば直径が10ミリメートルであってもよい。
【0122】
案内第1側部228および案内第2側部229は、第1水平方向Aに対向して、略鉛直方向に立設して配置される。案内第1側部228および案内第2側部229は、案内底部222に連通する。案内第1側部228は、詳細に述べると、払出槽部103Bの第1側壁108の第1水平方向A1上流側に間隔をあけて、第1側壁108に対向して設けられる。案内第1側部228は、さらに詳細に述べると、第2水平方向一方向B1下流側端部が、遮断壁体216の遮断第1側部220の第2水平方向一方向B1上流側端部の第1水平方向A1上流側にわずかに間隔をあけて、前記遮断第1側部220に対向して配置される。案内第2側部229は、詳細に述べると、払出槽部103Bの第2側壁109の第1水平方向A1下流側に間隔をあけて、第2側壁109に対向して設けられる。案内第2側部228は、さらに詳細に述べると、第2水平方向一方向B1下流側端部が、遮断壁体216の遮断第2側部221の第2水平方向一方向B1上流側端部の第1水平方向A1下流側にわずかに間隔をあけて、前記遮断第2側部221に対向して配置される。
【0123】
払出部201の払出バケット203が浸漬位置P11に配置され、遮断部202の遮断壁体216が連通位置P21に配置されている状態では、払出バケット203の払出第1〜第3側部208〜210、遮断壁体216の遮断第1および第2側部220,221ならびに遮断案内部218の案内第1および第2側部228,229の上端は、貯留槽103に貯留される洗浄液の液面よりも充分に上方に配置される。前述のように遮断案内部218、遮断壁体216および払出バケット203は配置されるので、被洗浄物が、これらの内空間から離脱することを防止できる。
【0124】
また遮断部202の遮断壁体216が遮断位置P21に配置されている状態では、遮断壁体216の遮断底部219、遮断第1側部220および遮断第2側部221の上方に臨む部分は、貯留槽103に貯留される洗浄液の液面よりも充分に上方に配置される。前述のように遮断案内部218および遮断壁体216は配置されるので、被洗浄物が、これらの内空間から離脱することを防止できる。
【0125】
本実施の形態の物品処理装置200の払出部201および遮断部202によれば、払出部201の払出バケット203が浸漬位置P11にあり、かつ遮断部202の遮断壁体216が連通位置P21にあるとき、払出バケット203内の収容空間と貯留槽103内の前記払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1上流側の処理空間とが連通するので、貯留槽103の処理空間にある被処理物は、払出バケット203に収容可能となる。払出部201の払出バケット203が浸漬位置P11にある状態で、遮断部202の遮断壁体216が遮断駆動部217によって連通位置P21から遮断位置P22に角変位されると、払出バケット203内の収容空間と貯留槽103内の前記払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1上流側の処理空間とが遮断されるので、貯留槽103の処理空間にある被処理物は、払出バケット203に収容不可能となる。遮断部202の遮断壁体216が遮断位置P22にあり、払出バケット203に被処理物が収容される状態で、払出駆動部204によって払出バケット203を角変位駆動して払出位置P12に角変位させると、払出バケット203は払出位置P12に配置されて、払出バケット203に収容されている被処理物が開口206から外部に払出される。このとき遮断位置P22にある遮断壁体216によって、払出バケット203内の収容空間と貯留槽103内の前記払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1上流側端部の処理空間とが遮断されているので、被処理物が収容されている払出バケット203が浸漬位置P11から払出位置P12に角変位するときに、収容されている被処理物が払出バケット203から貯留槽103内の前記払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1上流側の処理空間に戻ってしまうことを可及的に防止することができる。
【0126】
また払出部201の払出バケット203が浸漬位置P11にないとき、遮断位置P22にある遮断壁体216によって、貯留槽103において浸漬位置P11にある払出バケット203が配置されているべき空間である払出槽部103B内の第2水平方向一方向B1下流側のバケット浸漬空間と、貯留槽103内の前記払出バケット203よりも第2水平方向一方向B1下流側の払出待空間とを遮断することによって、被処理物が前記バケット浸漬空間に流動することを阻止できる。これによって、被処理物のバケット浸漬空間への流動を阻止せずに、被処理物がバケット浸漬空間にある状態で、払出バケット203が浸漬位置P11に角変位されるときに、払出バケット203によってバケット浸漬空間にある被処理物が破損することを防止できる。
【0127】
前述の第1および第2の実施形態の物品処理装置100,200は、貯留槽103の処理槽部103Aに縦仕切板118および濾過板129を設ける構成としたけれども、これに限ることはない。たとえば縦仕切板118および/または濾過板129が無い構成であってもよく、このような構成でも、前述の図8と同様の洗浄液の流動が可能である。また縦仕切板118の代わりに、後述する第3および第4実施形態の物品処理装置10,50における案内濾過部13を、貯留槽103に設けるようにしてもよい。
【0128】
図15は、本発明の第3の実施形態である物品処理装置10を示す断面図である。図16は、物品処理装置10を示す平面図である。図17は、物品処理装置10を示す正面図である。図15は、図16の切断面線S15−S15から見た断面図である。図15〜図17は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。物品処理装置10は、たとえば野菜などの食材である被処理物に対して、洗浄、殺菌および熱処理などの各種の処理を、処理液を用いて行う装置である。本実施の形態では、物品処理装置10は、処理液である洗浄液22を用いて、被処理物である被洗浄物に付着している泥および虫などを除去して洗浄する洗浄装置である。洗浄液22は、たとえば水および水に洗剤などが混入される混合液などである。物品処理装置10は、貯留槽11、噴射部12、案内濾過部13、第1排水部14、第2排水部15、第1案内部36、排水受部37、ポンプ16および循環タンク28を含んで構成される。
【0129】
貯留槽11は、第1側壁19、第2側壁20および底壁21ならびに第3側壁24および第4側壁25を有する。予め定める第1水平方向Aに相互に対向する一対の側壁の一側壁である第1側壁19および他側壁である第2側壁20は、前記第1水平方向Aに垂直な第2水平方向Bに延びる。第1側壁19は、第1水平方向一方向A1下流側に配置され、第2側壁20は、第1水平方向一方向A1上流側に配置される。
【0130】
また第2水平方向Bに相互に対向する一対の側壁の一側壁である第3側壁24および他側壁である第4側壁25は、第1水平方向Aに延びる。底壁21は、各一対の側壁、すなわち第1側壁19および第2側壁20ならびに第3側壁24および第4側壁25の下部を連結して塞ぐ。第3側壁24は、第1側壁19、第2側壁20および底壁21に連結するようにして、貯留槽11の第2水平方向一方向B1上流側に配置される。第4側壁25は、第1側壁19、第2側壁20および底壁21に連結するようにして、貯留槽11の第2水平方向一方向B1下流側に配置される。これによって貯留槽11には、第1側壁19および第2側壁20、第3側壁24および第5側壁25ならびに底壁21に臨み、上方に開放する処理空間が設けられる。前記処理空間には、被洗浄物30を洗浄するための洗浄液22が貯留される。以後、貯留槽11において、貯留槽11の第4側壁25を含む第2水平方向一方向A1下流側端部を「第2水平方向一端部」と表記し、貯留槽11の第3側壁24を含む第2水平方向一方向A1上流側端部を「第2水平方向他端部」と表記することがある。
【0131】
貯留槽11のうち、第1側壁19、底壁21および第2側壁20は、1枚のステンレス鋼製の板材を曲げ加工して作成してもよい。これによって、たとえば第1側壁19、第2側壁20および底壁21をそれぞれ別体にして形成してから、互いに溶接などによって接合して作成することに比べて、貯留槽11を非常に簡単に作成することができる。貯留槽11の第2水平方向Bの長さ寸法は、たとえば2メートルであってもよい。
【0132】
第1側壁19の少なくとも上下方向上部19aおよび上下方向中央部は、第2水平方向Bを長手方向とする平板状に形成され、その厚み方向が第1水平方向Aに平行になるように配置される。第1側壁19の洗浄液22の液面22aに臨む上部19aには、下方に向かうにつれて第2側壁20から離反する方向に傾斜する案内面36aを有する案内部である第1案内部36が、第1側壁19の上部19aに着脱可能にして設けられる。第1案内部36は、詳細に述べると、第2水平方向Bに延びる板材であり、その上端は第1側壁19の上部19aの上端よりも上方に配置され、その第2水平方向一端部が第4側壁25に連結し、その第2水平方向他端部が第3側壁24に連結し、その上下方向下端部36bが第1側壁19の上下方向中央部に連結する。これによって第1案内部36と第1側壁19の上部19aと第3側壁24と第4側壁25とに臨み、上方に開放する補助貯留空間32が設けられる。第1案内部36は、たとえばステンレス鋼から成ってもよい。
【0133】
第1案内部36の洗浄液22の液面22aに臨む部分には、厚み方向に貫通するように形成され、被洗浄物30の通過を阻止し、かつ被洗浄物30から除去された除去物の通過を許容する透孔23が設けられる。また透孔23の上下方向の配置位置は、第1側壁19の上部19aの上端部とほぼ同じ程度である。貯留槽11の処理空間と補助処理空間32とは、前記透孔23を介して連通する。第1案内部36の透孔23は、詳細に述べると、洗浄液22の液面22aに臨んで開口し、第1案内部36の第2水平方向B一端部から他端部にわたって、互いに第2水平方向Bに所定の間隔s23をあけて配置される。第1案内部36の透孔23は、各ノズル18の配置位置に基づいて配置され、詳細に述べると、ノズル18の噴射口部18b(図18および図19参照)から、ノズル18が洗浄液を噴射する方向である噴射方向C1(図16参照)に伸ばした直線(図16において破線で示す)が第1案内部36に交差する位置に配置される。第1案内部36の透孔23の直径は、たとえば10ミリメートル程度であってもよい。また前記透孔23の第2水平方向Bの間隔s23は、たとえば200ミリメートル程度であってもよい。除去物とは、たとえば洗浄前の被洗浄物に付着していて、洗浄されることによって前記被洗浄物から離脱した泥および虫などである。
【0134】
第1側壁19の下部は、下方に向かうにつれて第2側壁20に近接する方向に傾斜するように形成される。このようにして第1側壁19の下部には、下方に向かうにつれて第2側壁20に近接する方向に傾斜する第2案内面を有する第2案内部19aが設けられる。
【0135】
第2側壁20は、大略的には第2水平方向Bを長手方向とする平板状に形成され、その厚み方向が第1水平方向Aに平行になるように配置される。第2側壁20の上部20bは、その上端が、第1側壁の上部19aの上端と上下方向に関して同じ位置に配置される。
【0136】
底壁21は、平板状に形成されるとともに、第1側壁19から第2側壁20に向かうにつれて下方に傾斜する。第1側壁19の第2案内部19bと底壁21とは、滑らかに連結する。さらに第2側壁20の下部20aと底壁21とは、滑らかに連結する。第2側壁20の下部20aと底壁21との連結部29は、その処理空間に臨む表面が、貯留槽11の外方に向けて突出し、かつ滑らかに湾曲する曲面状に形成される。また前記連結部29近傍の底壁21の第2水平方向一方向B1下流側端部には、開閉自在のバルブを備える底排水部37が設けられる。これらによって前記連結部29に、たとえば土砂などが堆積しても、底排出部37から容易に除去することができる。このように容易に土砂を除去できるので、土砂などが堆積することに起因して、貯留槽11内に雑菌が発生することを確実に防止して、物品処理装置100の洗浄を容易に行うことができる。
【0137】
第1排水部14は、貯留槽11の第1側壁19の上部19aの第1水平方向一方向A1下流側に、第2水平方向Bに延びて設けられる。第1排水部14は、詳細に述べると、貯留槽11の第2水平方向他端部から第2水平方向一端部にわたって延びるとともに、第1排水部14の第2水平方向一方向B1下流側端部は、貯留槽11の第2水平方向一端部の第2水平方向一方向B1側に設けられる排水受部37に連通する。第1排水部14は、第1排水底部14aおよび第1排水側部14bを有する。第1排水底部14aは、貯留槽11の第1側壁19の上下方向中央部に連結され、第2水平方向一方向B1に向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。第1排水側部14bは、その下部が第1排水底部14aに連通し、貯留槽11の第1側壁19の上部19aに対向するようにして略平行に延びて設けられる。
【0138】
第2排水部15は、貯留槽11の第2側壁20の上部20aの第1水平方向一方向A1上流側に、第2水平方向Bに延びて設けられる。第2排水部15は、詳細に述べると、貯留槽11の第2水平方向他端部から第2水平方向一端部にわたって延びるとともに、第2排水部14の第2水平方向一方向B1下流側端部は、前記排水受部37に連通する。第2排水部15は、第2排水底部15aおよび第2排水側部15bを有する。第2排水底部15aは、貯留槽11の第2側壁20の上下方向中央部に連結され、第2水平方向一方向B1に向かうにつれて下方に傾斜して設けられる。第2排水側部15bは、その下部が第2排水底部15aに連通し、貯留槽11の第2側壁20の上部20aに対向するようにして略平行に延びて設けられる。
【0139】
排水受部37は、貯留槽11の第2水平方向一端部の第2水平方向一方向B1側に設けられ、第1排水部14および第2排水部15に連通する。排水受部37には、上下方向に貫通する排水口34が設けられ、その排水口34の下部には、前記排水口34を流下する洗浄液22の通過を許容し、かつ除去物の通過を阻止するネット35が設けられる。排水受部37の下方には、貯留槽11外に設置され、少なくとも排水口34に臨んで上方に開放する循環タンク28が設けられる。第1排水部14、第2排水部15、排水受部37および循環タンク28は、たとえばステンレス鋼から成ってもよい。第1排水部14は、たとえばスポット溶接によって、第1側壁19に接合されてもよい。第2排水部15は、たとえばスポット溶接によって、第2側壁20に接合されてもよい。
【0140】
噴射部12は、配液管17と、複数、本実施の形態では13個のノズル18とを含んで構成される。配液管17は、ノズル18に接続されて、後述するポンプ16から供給される洗浄液を各ノズル18に導く。配液管17は、第2水平方向Bに延び、各ノズル18と、後述するポンプ16とを接続する。配液管17は、貯留槽11の上方に、貯留槽11に着脱可能にして設けられる。
【0141】
図18は、ノズル18を示す正面図である。図19は、ノズル18を示す側面図である。ノズル18は、大略的に筒状に形成され、その軸線であるノズル軸線L18方向一端部には導入部18aが形成され、ノズル軸線L18方向他端部には噴射口部18bが形成される。導入部18aは、円筒状に形成され、配液管17に連結される。噴射口部18bは、その噴射口の、ノズル軸線L18に垂直な第1ノズル方向N1の寸法が、ノズル軸線L18と前記第1ノズル方向N1とに垂直な第2ノズル方向N2の寸法よりも大きくなるように、偏平にして形成される。したがって噴射口部18bは、長円状に開口する。
【0142】
ノズル18は、第2側壁20の処理液22の液面22aに臨む上部20b付近に配置される。各ノズル18は、ノズル軸線L18が第1案内部36に延びるようにして配置される。各ノズル18は、詳細に述べると、図16に示すように、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して予め定める角度θを成して傾斜して設けられる。各ノズル18は、さらに詳細に述べると、第1案内部36に向かうにつれて、第2水平方向一方向B1下流側に、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して角度θで傾斜する噴射方向C1に、ノズル軸線L18が沿うとともに、第1ノズル方向N1が仮想一水平面に沿うようにして配置される。このときノズル18の噴射口は、仮想一水平面に沿って延びるようにして配置される。各ノズル18は、第2水平方向一方向B1に所定の間隔s18をあけて並列して配置される。各ノズル18は、配液管17とともに上下方向に変位可能、かつ噴射方向C1を変更可能にして設けられる。ノズル18は、たとえばステンレス鋼から成ってもよい。また各ノズル18の第2水平方向一方向B1の間隔s18は、たとえば200ミリメートル程度であってもよい。またノズル18の傾斜角度θは、たとえば10度であってもよい。
【0143】
図20は、案内濾過部13を示す正面図である。図15をも併せて参照する。案内濾過手段である案内濾過部13は、貯留槽11の第2側壁20から間隔をあけて第1側壁19に対向するように配置されて、処理空間に収容される。案内濾過部13は、その第2水平方向一方向B1上流側端部が、貯留槽11の第3側壁24に連通し、その第2水平方向一方向B1下流側端部が、貯留槽11の第4側壁25に連通するようにして、貯留槽11の第2側壁20に着脱可能にして部分的に連結される。また案内濾過部13の下部から上下方向中央部にかけて、上方に向かうにつれて第2側壁20に近接する方向に傾斜する第3案内面を有する第3案内部13aが設けられる。第3案内部13aは、詳細には、仮想軸線L26を中心とする仮想円筒の部分内周面状に湾曲して形成される。第3案内部13aの湾曲の曲率半径は、たとえば洗浄液の粘土などの物性値に基づいて、洗浄液が第3案内部13aに沿って容易に流動できるような値に決定される。
【0144】
案内濾過部13には、被洗浄物30の通過を阻止し、かつ被処理物30から除去された除去物の通過を許容する透孔31が複数個形成される。前記透孔31は、少なくとも第3案内部13aに形成され、円形状に開口する。前記透孔31は、詳細に述べると、仮想軸線方向および周方向に並列するマトリクス状に配置される複数個の透孔31から成る複数の透孔群31Aが、仮想軸線方向に互いに間隔をあけて配置される。第3案内部13aの透孔31の直径は、たとえば10ミリメートル程度であってもよい。各透孔群31Aに含まれる透孔31の数は、たとえば仮想軸線方向に5個並び、周方向に8個並ぶような40個、および仮想軸線方向に2個並び、周方向に8個並ぶような16個であってもよい。透孔群31Aにおいて、仮想軸線方向に隣り合う透孔31の間隔は、たとえば30ミリメートルであってもよく、周方向に隣り合う透孔31の間隔は、たとえば30ミリメートルであってもよい。仮想軸線方向に隣り合う透孔群31Aの間隔は、たとえば140ミリメートル程度であってもよい。
【0145】
また案内濾過部13の上部には、上方に向かうにつれて第2側壁20に離反する方向に傾斜する第4案内面を有する第4案内部13bが設けられる。第4案内部13bの上端部は、ノズル18よりも下方かつ、ノズル18の噴射口部18bよりも第2側壁20側に配置される。第4案内部13bの鉛直方向に対する傾斜角度は、たとえば25度であってもよい。
【0146】
第3案内部13aの下端部は、たとえば被洗浄物の通過を阻止し、かつ除去物の通過を許容する程度に底壁21と間隔をあけて配置されていてもよいし、底壁21に当接していてもよい。第3案内部13aの下端部と底壁21との間の間隔は、たとえば5ミリメートル程度であってもよい。また案内濾過部13は、前述のように貯留槽11に着脱可能に設けられるので、利用者が案内濾過部13を貯留槽11から離脱して、貯留槽11を容易に清掃することができる。このように物品処理装置10のメンテナンス性を向上することができる。案内濾過部13は、たとえばステンレス鋼から成る。
【0147】
前述のようにして案内濾過部13を配置することによって、処理空間は、第1側壁19、底壁21および案内濾過部13に臨む洗浄領域26と、第2側壁20、底壁21および案内濾過部13に臨む滞留領域27とに分けられる。洗浄領域26と滞留領域27とは、案内濾過部13の透孔31によって連通している。洗浄領域26に臨む第1側壁19、底壁21および案内濾過部13の第3案内部13aは、大略的に、仮想軸線L26を軸線とする円筒の内周面状に形成される。
【0148】
循環タンク28は、洗浄液を貯留する。循環タンク28は、第1排水部14および第2排水部15を流下して、排水受部37の排水口34のネット35によって除去物が取除かれた洗浄液を貯留する。ポンプ16は、たとえば遠心ポンプによって実現され、循環タンク28と配液管17との間に介在される。ポンプ16は、循環タンク28に貯留される洗浄液を、配液管17を介してノズル18に供給する。
【0149】
配液管17には、図示しない空気供給手段から供給される空気を配液管17内に導く空気導入部38が設けられる。ポンプ16によって配液管17に洗浄液を流しながら空気導入部38から空気を配液管17内に導くことによって、配液管17内で洗浄液と空気とが混合して、各ノズル18から気泡を含む洗浄液を噴射することができる。配液管17および循環タンク28の少なくともいずれか一方には、洗浄液に存在する除去物を含む不純物を除去するための、たとえばメッシュ加工が施されたフィルタなどの除去手段をさらに設けるようにしてもよい。本実施の形態では、供給手段は、配液管17、ポンプ16および循環タンク28を含む。
【0150】
図21は、貯留槽11における洗浄液22および被洗浄物30の流動を説明するための図である。図21は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。また図21における矢符E1〜E8は、洗浄液の実際の流れのうちの第1水平方向A成分である。また適宜、図16も併せて参照する。
【0151】
貯留槽11の貯留可能な最大量の洗浄液が貯留槽11に貯留されていて、ノズル18から洗浄液が噴射されていないとき、洗浄液22の液面22aは、第1側壁19の上部19aの上端、および第2側壁20の上部20bの上端と同じ位置に配置される。この状態で、各ノズル18の噴射口は、洗浄液22の液面22aよりもわずかに下方に配置される。またこのとき第1案内部36の透孔23は、洗浄液22の液面22aとは上下方向に大略的に同じ位置に配置される。またこのとき第1案内部19aの上端部は、少なくとも洗浄領域26の洗浄液が越流不可能な程度に、洗浄液22の液面22aよりも上方に配置される。
【0152】
この状態でノズル18から洗浄液が噴射されると、貯留槽11に貯留されている噴射した洗浄液の量と同量の洗浄液22が、主に第2側壁20の上部20bを越流して第2排水部15に流入する。また一部の洗浄液22は、第1案内部36の透孔23を介して補助貯留空間32に流入し、さらに第1側壁19の上部19aを越流して第1排水部14に流入する。第1および第2排水部14,15に流入した洗浄液は、第1および第2排水部14,15を流下して、排水受部37の排水口34のネット35を介して、循環タンク28に排出される。ノズル18と案内濾過部13の第4案内部13bとの位置関係は、ノズル18からの洗浄液の噴射によって、滞留領域27の洗浄液が、洗浄領域26に流入しないように設定される。
【0153】
ポンプ16から洗浄液が、配液管17を介してノズル18に供給されると、各ノズル18は、第1案内部36に向けて洗浄液を噴射する。ノズル18は、詳細に述べると、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して予め定める角度θを成して傾斜して洗浄液を噴射する。各ノズル18は、さらに詳細に述べると、第1案内部36に向かうにつれて、第2水平方向一方向B1下流側に、仮想一水平面上で第1水平方向Aに対して角度θで傾斜する噴射方向C1に、ノズル軸線L18が沿うようにして、洗浄液を噴射する(図16参照)。
【0154】
このように洗浄液22の液面22a付近に洗浄液をノズル18によって噴射することで、洗浄液が第1案内部36、第1側壁19、底壁21、案内濾過部13に沿って回転するように流動するためのモーメントを効率良く発生するので、ノズル18から洗浄液を噴射する圧力を大きくする必要がない。これによってノズル18から噴射された洗浄液が被洗浄物30に当たることによって、被洗浄物30が破損することを可及的に防止することができる。またノズル18は、図18および図19に示すような形状であるので、上方から見たときに、ノズル18から噴射される洗浄液は、ノズル18の開口を中心とする扇形状に拡がる。このとき噴射される洗浄液は、液面22aよりも上方および下方に広がることが可及的に阻止される。
【0155】
このようにノズル18から洗浄液が噴射されると、液面22a付近の洗浄液22は、ノズル18から噴射される洗浄液によって、矢符E1に示すように、第2側壁20から第1案内部36に向けて流動する。このときノズル18の開口を中心とする扇形状に拡がる洗浄液によって、被洗浄物30は、矢符G1に示すように、攪拌されながら、洗浄液とともに、矢符E1の方向に流動する。このように被洗浄物30が攪拌されるということは、換言すれば、洗浄液の被洗浄物30に対する相対速度が大きいということであり、被処理物30の表面には、あらゆる方向からの洗浄液の衝突および離脱が繰返されている。このようにして被処理物30の全表面に洗浄液を満遍なく当てて、洗浄液と被処理物との摩擦を繰返すことで、被処理物を効率良くかつ確実に攪拌することができる。これによって、被洗浄物30に付着する泥および虫などを確実かつ効率的に除去することができる。レタスおよびキャベツなどの葉物の野菜のような、不定形状の被洗浄物30であっても、攪拌することによって、洗浄液を被洗浄物30の表面全体に満遍なく確実に当てることができる。また馬鈴薯およびサツマイモなどのように表面部に凹凸のある複雑な形状の被洗浄物30であっても、攪拌することによって、洗浄液を被洗浄物30の表面全体に満遍なく確実に当てることができる。
【0156】
さらに洗浄液は、矢符E2に示すように、第1案内部36に案内されることによって、第1側壁19に沿って、矢符E3に示すように、第1側壁19の上部から下部に向けて下方に流動する。被洗浄物30は、このように流動する洗浄液22とともに、矢符E2に示すように、第1案内部36に案内されて、第1側壁19に沿って、矢符E3に示すように、第1側壁19の上部から下部に向けて下方に流動する。したがって、たとえばほうれん草およびレタスの葉のように被洗浄物30が洗浄液22に浮き易くても、被洗浄物30を、第1案内部36に沿って第1側壁19の上部から下部に流動する洗浄液によって、浮き上がることを防止して、第1案内部36、第2案内部19bおよび底壁21の順に沿って流動させることができる。
【0157】
このとき被洗浄物30から除去された虫などの洗浄液に非常に浮き易い除去物39Aは、洗浄液22の液面22a付近に浮かんだ状態で、矢符F1に示すように流動する洗浄液とともに、第1案内部36の透孔23を通過して、補助処理空間32に流入する。さらに前記除去物39Aは、矢符F2に示すように第1側壁19の上部19aを越流する洗浄液とともに、第1側壁19の上部19aを越流して第1排水部14に流入する。このように第1流入部14に流入した除去物39Aおよび洗浄液は、第1排水部14を第2水平方向一方向B1下流向きに流下して、排水受部37の排水口34のネット35を介して循環タンク28に排出される。このように被洗浄物30から除去された洗浄液に非常に浮き易い除去物39Aを、速やかに洗浄領域26から排出して、除去物39Aが被洗浄物30に再び付着することを確実に防止することができる。
【0158】
第1側壁19に沿って下方に流動した洗浄液は、矢符E4に示すように、第1側壁19の第2案内部19bに案内されることによって、第2案内部19bから底壁21に向けて流動する。洗浄液は、さらに、矢符E5に示すように、底壁21に沿って、第1側壁19から第2側壁20に向かう方向に流動する。このように流動した洗浄液は、さらに案内濾過部13の第3案内部13aに沿って、矢符E6に示すように、上方に流動する。このときも被洗浄物30は、矢符G1に示すように、攪拌されながら、洗浄液とともに、矢符E3,E4,E5,E6の方向に流動する。
【0159】
底壁21に沿って、矢符E5に示すように流動する洗浄液によって、被洗浄物30から除去された土砂などの洗浄液に非常に沈み易い除去物39Bは、矢符F8に示すように、第2側壁20に向かうようにして、底壁21と案内濾過部13の下端部との間を通過して、滞留領域27に流入する。また底壁21と案内濾過部13の下端部との間を通過できなかった洗浄液に非常に沈み易い除去物39Bは、洗浄液とともに、案内濾過部13の第3案内部13aに沿って、矢符E6に示すように、上方に流動する。このとき前記除去物39Bは、仮想軸線L26を中心として第3案内部13aに沿って回転することで生じる遠心力と自重とによって、矢符F3に示すように、第3案内部13aに形成される透孔31を通過して、滞留領域27に流入する。
【0160】
滞留領域27に流入した洗浄液に非常に沈み易い除去物39Bは、矢符F7に示すように、第2側壁20に向かうにつれて下方に傾斜する底壁21に沿って、自重によって下方に移動し、第2側壁20と底壁21との連結部29近傍に堆積する。滞留領域27の連結部29近傍は、洗浄領域26における洗浄液の流動の影響がほとんど無いので、ここに堆積する除去物39Bは、巻き上がって再び洗浄領域26に流入することがない。このように被洗浄物30から除去された洗浄液に非常に沈み易い除去物39Bを、速やかに洗浄領域26から滞留領域27に排出して、除去物39Bが被洗浄物30に再び付着することを確実に防止することができる。
【0161】
連結部29の処理空間に臨む表面が、底壁21と第2側壁20とを滑らかに連通するような曲面に形成されるので、利用者が、連結部29付近に堆積している除去物39Bを容易かつ確実に除去することができる。これによって利用者による作業の負担を軽減して作業効率を向上することができる。したがって装置のメンテナンス性を向上することができる。
【0162】
また洗浄液の比重と同程度の比重である除去物39Cは、洗浄液とともに、案内濾過部13の第3案内部13aに沿って、矢符E6に示すように、上方に流動する。このとき前記除去物39Cは、仮想軸線L26を中心として第3案内部13aに沿って回転することで生じる遠心力と自重とによって、矢符F3に示すように、第3案内部13aに形成される透孔31を通過して、滞留領域27に流入する。滞留領域27に流入した洗浄液の比重と同程度の比重である除去物39Cとともに滞留領域27に流入し、流入したときの慣性で、第2側壁20に向かうにつれて上方に向かうように流動する洗浄液によって、前記除去物39Cは、矢符F6およびF5に示すように、第2側壁20の上部20bに移動する。
【0163】
第2側壁20の上部20bに移動した前記除去物39Cは、洗浄液とともに第2側壁20の上部20bを越流して、第2排水部15に流入する。前記除去物39Cは、第2排水部15を第2水平方向B下流側に流下して、循環タンク28に排出される。このように被洗浄物30から除去された洗浄液の比重と同程度の比重の除去物39Cを、速やかに洗浄領域26から排出して、除去物39Cが被洗浄物30に再び付着することを確実に防止することができる。また案内濾過部13の第4案内部13bは、液面22aよりも充分に上方に配置されるので、除去物39Cを含む洗浄液が、滞留領域27から案内濾過部13の第4案内部13bを越流して、洗浄領域26に流入することを防止できる。
【0164】
一方、洗浄領域26内の洗浄液は、さらに矢符E7,E8に示すように、案内濾過部13の上部にある第4案内部13bに沿って流動する。洗浄領域26内の液面22a近傍に流動した洗浄液は、ノズル18から噴射される洗浄液によって、矢符E8に示すように、再び液面22aに沿って流動する。被洗浄物30も、洗浄液とともに、矢符E7,E8に示すように、案内濾過部13の第4案内部13bに沿って流動して、矢符E8に示すように流動して、再び液面22a近傍を流動する。したがって被洗浄物30が洗浄液に沈み易くても、被洗浄物30を、底壁21および案内濾過部19の第3案内部13aに沿って流動する洗浄液によって、底壁21付近に沈んで動かなくなることを防止して、案内濾過部13の第3案内部13aから第4案内部13bに向けて流動させることができる。
【0165】
このように洗浄液は、貯留槽11の洗浄領域26内では、大略的に、第1水平方向Aと上下方向とに垂直な仮想軸線L26を中心として、貯留槽11の第1案内部36、第1側壁19、底壁21および案内濾過部13に沿い、ノズル18から第1案内部19aに向かう方向の回転をするようにして流動する。また洗浄液は、貯留槽11の液面11a付近、換言すれば、前記仮想軸線L26から半径方向に最も離れたところに、ノズル18によって噴射されるので、洗浄液が前述のような回転するように流動するためのモーメントを効率良く発生させることができる。このような貯留槽11の洗浄領域26内での洗浄液の流動によって、貯留槽11の洗浄領域26内に貯留される洗浄液に浸漬している被洗浄物30を、洗浄液とともに、前記仮想軸線L26を中心として、貯留槽11の第1案内部36、第1側壁19、底壁21および案内濾過部13に沿い、ノズル18から第1案内部19aに向かう方向の回転をするようにして流動しながら攪拌することができる。
【0166】
またノズル18から噴射される洗浄液は、図16に示す噴射方向C1のように、第1水平方向A成分の速度だけでなく、第2水平方向B成分の速度も有している。これによって貯留槽11の洗浄領域26に貯留される洗浄液22は、大略的に、仮想軸線L26を中心とする螺旋軌道G2を描くようにして流動する。したがって被洗浄物30も、大略的に、仮想軸線L26を中心とする螺旋軌道G2を描くようにして、貯留槽11の洗浄領域26を第3側壁24から第4側壁25に向かう方向に流動させることができる。このようにして洗浄液を貯留槽11の洗浄領域26の第3側壁24から第4側壁25に向かう方向に流動させる手段、および被洗浄物30を貯留槽11の洗浄領域26の第3側壁24から第4側壁25に向かう方向に搬送させる手段を、ノズル18およびポンプ16だけで実現するので、極めて簡単な構成で、被洗浄物30を仮想軸線L26まわりに回転させて攪拌しながら、貯留槽11の洗浄領域26の第3側壁24から第4側壁25に向けて流動させることができる。
【0167】
被洗浄物30を洗浄するにあたって、被洗浄物30は、貯留槽11の、具体的には洗浄領域26の第2水平方向一方向B1上流側の第3側壁24近傍に設けられる投入位置から、たとえば利用者によって投入される。洗浄領域26に投入された被洗浄物30は、洗浄領域26の洗浄液の流動とともに、螺旋軌道G2を描きながら、洗浄領域26の第2水平方向一方向B1下流側の第4側壁15近傍に設けられる取出位置に向けて流動する。取出位置に、前述の第1の実施形態の物品処理装置100におけるコンベア払出部107および第2の実施形態の物品処理装置200における払出部201を設けるようにしてもよい。これによって被洗浄物30が取出位置に到達した被洗浄物30は、貯留槽11の外部に払出すことができる。このように被洗浄物30を、螺旋軌道G2を描くようにして流動させることによって、洗浄領域26の投入位置から取出位置に流動させることができる。
【0168】
また被洗浄物30の流動速度が一定であるとき、被洗浄物30が投入位置から取出位置に向けて直線状に流動するときに比べて、流動時間を長くすることができる。これによって被洗浄物30が攪拌される時間が長くなるので、たとえば泥汚れの酷い被洗浄物であっても、充分に攪拌されて、被洗浄物30から泥を確実に除去することができる。また被洗浄物を、螺旋軌道G2を描くようにして流動させるので、被洗浄物30が流動する経路長を所定の長さにするのに必要な、貯留槽11の第2水平方向Bの寸法を大幅に小さくすることができる。これによって物品処理装置10を小形化することができる。
【0169】
被洗浄物30から除去された除去物39A〜39Cは、第1案内部36の透孔23および案内濾過部13の透孔31を通過させて、速やかに洗浄領域26から第1排水部14、第2排水部15および滞留領域27に排出される。これによって洗浄領域26の洗浄液22が流動していても、除去物39A〜39Cが洗浄領域26に再び戻ることを確実に防止できる。これによって洗浄領域26の洗浄液を、除去物32によって汚濁されることを防止して、清潔に保持することができる。したがって被洗浄物30に除去物39A〜39Cが付着することを防止することができる。また洗浄領域26の洗浄液が、清潔に保持されるので、投入した被洗浄物の洗浄が終了するたびに、物品処理装置10の運転を一旦停止して清掃するといった手間をかけることなく、物品処理装置10を連続して運転することができる。したがって被洗浄物を所定回数だけ投入する場合に、投入した被洗浄物の洗浄が終了するたびに、物品処理装置10の運転を停止する場合に比べて、洗浄時間が短くなるので、作業効率を向上することができる。
【0170】
本実施の形態の物品処理装置10において、第1案内部36は、第1側壁19とは一体の構成であってもよい。第2案内部19bは、第1側壁19とは別体の構成であってもよく、この場合、たとえば第2案内部19bは、第1側壁19に着脱自在に連結されるようにしてもよい。
【0171】
図22は、本発明に関連する第4の実施形態の物品処理装置50を示す平面図である。図23は、図22の切断面線S23−S23から見た断面図である。図24は、図22の切断面線S24−S24から見た断面図である。図22〜図24は、理解を容易にするために、部分的に厚みを省略している。物品処理装置50は、たとえば野菜などの食材である被処理物に対して、洗浄、殺菌および熱処理などの各種の処理を、処理液を用いて行う装置である。本実施の形態では、物品処理装置50は、処理液である洗浄液22を用いて、被処理物である被洗浄物に付着している泥および虫などを除去して洗浄する洗浄装置である。洗浄液22は、たとえば水および水に洗剤などが混入される混合液などである。物品処理装置50は、貯留槽11A、噴射部12A、案内濾過部13、第1排水部14、第2排水部15、第1案内部36、排水受部37、ポンプ16、循環タンク28、補助流路51、流動化部52および払出部53を含んで構成される。
【0172】
貯留槽11Aは、第1側壁19、第2側壁20および底壁部21Aならびに第3側壁24および第4側壁25を有する。予め定める第1水平方向Aに相互に対向する一対の側壁の一側壁である第1側壁19および他側壁である第2側壁20は、前記第1水平方向Aに垂直な第2水平方向Bに延びる。第1側壁19は、第1水平方向一方向A1下流側に配置され、第2側壁20は、第1水平方向一方向A1上流側に配置される。また第2水平方向Bに相互に対向する一対の側壁の一側壁である第3側壁24および他側壁である第4側壁25は、第1水平方向Aに延びる。
【0173】
底壁部21Aは、各一対の側壁、すなわち第1側壁19および第2側壁20ならびに第3側壁24および第4側壁25の下部を連結して、大略的に塞ぐ。底壁部21Aは、第2水平方向一方向B1上流側の部分である第1底壁21aと、第2水平方向一方向B1下流側の部分である第2底壁21bとを含む。第3側壁24は、第1側壁19、第2側壁20および底壁部21Aの第1底壁21aに連結するようにして、貯留槽11Aの第2水平方向一方向B1上流側に配置される。第4側壁25は、第1側壁19、第2側壁20および底壁部21Aの第2底壁21bに連結するようにして、貯留槽11Aの第2水平方向一方向B1下流側に配置される。これによって貯留槽11Aには、第1側壁19および第2側壁20、第3側壁24および第5側壁25ならびに底壁部21Aの第1底壁21aに臨み、上方に開放する処理空間が設けられる。前記処理空間には、被洗浄物30を洗浄するための洗浄液22が貯留される。以後、貯留槽11Aにおいて、貯留槽11Aの第4側壁25を含む第2水平方向一方向A1下流側端部を「第2水平方向一端部」と表記し、貯留槽11Aの第3側壁24を含む第2水平方向一方向A1上流側端部を「第2水平方向他端部」と表記することがある。
【0174】
本実施の形態における貯留槽11Aの第1側壁19および第2側壁20、ならびに第1案内部36および案内濾過部13の形状は、前述の第3の実施形態に物品処理装置10における貯留槽11の第1側壁19および第2側壁20、ならびに第1案内部36および案内濾過部13の形状と同様であるので、詳細な説明は省略する。ただし第1案内部36の透孔23は、各ノズル18の配置位置に基づいて配置され、詳細に述べると、ノズル18の噴射口部18b(図18および図19参照)から、ノズル18が洗浄液を噴射する方向である噴射方向C2(図22参照)に伸ばした直線(図22において破線で示す)が第1案内部36に交差する位置に配置される。
【0175】
補助流路51は、貯留槽11Aの下方に配置され、貯留槽11Aの第2水平方向一端部および第2水平方向他端部において、貯留槽11A内の処理空間に上下方向に連通するように設けられる。詳細に述べると、貯留槽11Aの第2水平方向他端部に配置される底壁部21Aの第1底壁21aには、上下方向に貫通する第1貫通孔54が形成される。また貯留槽11Aの第2水平方向一端部に配置される底壁部21Aの第2底壁21bには、上下方向に貫通する第2貫通孔55が形成される。補助流路51は、貯留槽11Aの第3側壁24に連結されて、前記第2貫通孔55近傍まで第2水平方向Bに延びる補助流路壁部56と、貯留槽11Aの第1側壁19と、貯留槽11Aの底壁部21Aの第1底壁21aとによって囲まれるようにして設けられる。
【0176】
補助流路壁部56は、第1補助壁部56a、第2補助壁部56b、第3補助壁部56cおよび第4補助壁部56dを含む。第1補助壁部56aは、第2水平方向Bに延び、第1水平方向一方向A1に向かうにつれて上方に傾斜して、その上端部が貯留槽11Aの第1側壁19に連結される板材である。第2補助壁部56bは、第2水平方向Bに延び、第1水平方向他方A2に向かうにつれて上方に傾斜して、その上端部が貯留槽11Aの底壁部21Aの第1底壁21aに連結される板材である。第3補助壁部56cは、第2水平方向Bに延び、その第1水平方向一方向A1下流側端部が第1補助壁部56aの下端部に連結されるとともに、その第1水平方向他方向A2下流側端部が第2補助壁部56bの下端部に連結されて塞ぐような板材である。第1補助壁部56aと第3補助壁部56bとの成す角および第2補助壁部56bと第3補助壁部56bとの成す角のうち、補助流路56内に臨む方の角度は鈍角に設定される。また第1補助壁部56aと第3補助壁部56bとが連通する部分、および第2補助壁部56bと第3補助壁部56bとが連通する部分は、外方に向かって突出するように湾曲していてもよい。
【0177】
第1〜第3補助壁部56a〜56cの各第2水平方向一方向B1上流側端部は、貯留槽11Aの第3側壁24に連結されて、第2水平方向他方向B2には塞がれる。第1〜第3補助壁部56a〜56cの各第2水平方向一方向B1下流側端部は、第4補助壁部56dに連結されて、第2水平方向一方向B1には塞がれる。第4補助壁部56dは、上下方向に延び、その上端部が底壁部21Aの第2底壁21bに連結される板材である。
【0178】
貯留槽11Aのうち、第1側壁19および底壁21は、1枚のステンレス鋼製の板材を曲げ加工して作成してもよい。これによって、たとえば第1側壁19および底壁21をそれぞれ別体にして形成してから、互いに溶接などによって接合して作成することに比べて、貯留槽11Aを非常に簡単に作成することができる。補助流路壁部56は、たとえば1枚のステンレス鋼製の板材を曲げ加工して、第1補助壁部56a、第2補助壁部56bおよび第3補助壁部56cを成型するようにして作成してもよい。したがって補助流路51は、貯留槽11Aの底壁部21Aの第1底壁21aによって仕切られ、補助流路51と貯留槽11Aの処理空間とは底壁部21Aの第1貫通孔54および第2貫通孔55を介して連通している。
【0179】
さらに詳細には、貯留槽11Aの第1側壁19は、その上部19aが補助流路壁部56の第1補助壁部56aに連通し、貯留槽11Aの第2側壁20は、補助流路壁部56の第2補助壁部56bに連通するようにして、貯留槽11Aの第1側壁19の上部19aと第2側壁20と補助流路壁部56とが1枚のステンレス鋼製の板材を曲げ加工して、全体槽70が作成される。この場合、第1側壁19の上下方向中央部および下部19bと、底壁部21Aの第1底壁21aとが連通するようにして、1枚のステンレス鋼製の板材を曲げ加工して、仕切板71が作成される。このとき、言うまでも無く、第1側壁19において、上部19aは、上下方向中央部および下部19bとは別体となる。このようにして作成された全体槽70に仕切板71を着脱可能に連結することで、全体槽70の仕切板71よりも上方の空間が処理空間となり、全体槽70の仕切板71よりも下方の空間が補助流路51となる。さらに処理空間内に第1案内部36を第1側壁19の上部19aに着脱可能に連結し、案内濾過部13を第2側壁19の一部に着脱可能にして連結することによって、下方に補助流路51が配置される貯留槽11Aが形成される。
【0180】
このような物品処理装置50自体を洗浄するなどのメンテナンスを行うときには、ノズル18が連結される配液管17、第1案内部36、案内濾過部13および仕切板71を離脱することで、全体槽70の底が開放されるので、全体槽70の洗浄が極めて容易である。また配液管17、第1案内部36、案内濾過部13および仕切板71は、個別に、容易に洗浄できる。したがって物品処理装置50は、極めてメンテナンス性が良好である。
【0181】
流動化手段である流動化部52は、電動モータ57、シャフト58、軸受部59およびスクリュー60を含む。電動モータ57は、図示しない制御部によって回転子の回転数が制御される。シャフト58は、円柱状の軸状に形成され、軸線方向一端部が電動モータ57の回転子の軸線と同軸にして連結される。軸受部59は、シャフト58がその軸線L58まわりに回転自在になるようにして、シャフト58を軸支する。スクリュー60は、複数枚の羽根を有し、シャフト58の軸線L58と同軸にして、シャフト58の軸線方向他端部に連結される。スクリュー60は、補助流路51内であって、第2貫通孔55よりも第2水平方向一方向B1上流側に配置される。スクリュー60は、補助流路51内の洗浄液が、少なくとも第2水平方向Bに流動自在となるようなケーシング61によって覆われており、洗浄液以外の物体がスクリュー60に衝突することを防止する。
【0182】
流動化部52のうち少なくとも電動モータ57および軸受部59は、貯留槽11Aおよび補助流路51の外部に配置される。軸受部59は、補助流路51の外部から補助流路壁部56の第4補助壁部56dに連結される。第4補助壁部56dには、軸受部59に臨み、第2水平方向Bに貫通する挿通孔が形成される。シャフト58は、スクリュー60が連結される軸線方向他端部が補助流路51内に配置されるとともに、電動モータ57の回転子に連結される軸線方向一端部が貯留槽11Aおよび補助流路51の外部に配置されるようにして、その軸線L58が第2水平方向Bに沿うようにして、軸受部59に軸支される。軸受部59は、補助流路51内の洗浄液が外部に漏れ出ないように、シールが達成されている。
【0183】
払出部53は、貯留槽11Aの第2水平方向一端部に設けられ、貯留槽11A内の被洗浄物30を外部に払出す。払出部53は、ベルトコンベア63および払出案内板63を含む。ベルトコンベア63は、その第2水平方向一方向B1上流側端部62aが、貯留槽11Aの第2貫通孔55の上方を完全に覆うようにして配置される。またベルトコンベア63は、その第2水平方向一方向B1下流側端部62bが、貯留槽11Aの第2水平方向一端部よりも上方かつ第2水平方向一方向B1側に配置される。ベルトコンベア63のベルト64は、第2水平方向一方向B1上流側端部62aおよび第2水平方向一方向B1下流側端部62bに配置される1対のローラに巻掛けられて張架され、少なくとも上張架部分が第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて上方に傾斜する。また前記ベルト64は、その厚み方向に貫通し、除去物の通過を阻止し、かつ洗浄液の通過を許容する透孔が形成されている。
【0184】
払出案内板63は、その第2水平方向一方向B1上流側端部が、第2貫通孔55よりも貯留槽11Aの第2水平方向他端部側であって、貯留槽11Aの底壁部21Aの上面部に滑らかに連通し、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて上方に傾斜して、ベルトコンベア63の第2水平方向一方向B1上流側端部62aとはわずかに間隔をあけて配置される。払出案内板63の上面部と、ベルトコンベア62のベルト64の上張架部分は、同一仮想平面上にあるようにして配置される。貯留槽11Aの底壁部21Aの第2底壁21bは、第2水平方向一方向B1下流側に向かうにつれて上方に傾斜し、その第2水平方向一方向B1下流側端部が第4側壁25の下部に連結されるようにして設けられる。
【0185】
本実施の形態において、第1排水部14、第2排水部15、排水受部37および循環タンク28は、前述の第3の実施形態の物品処理装置10の第1排水部14、第2排水部15、排水受部37および循環タンク28と同様であるので、同一の参照符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0186】
噴射部12Aは、配液管17と、複数、本実施の形態では13個のノズル18とを含んで構成される。配液管17は、ノズル18に接続されて、後述するポンプ16から供給される洗浄液を各ノズル18に導く。配液管17は、第2水平方向Bに延び、各ノズル18と、後述するポンプ16とを接続する。配液管17は、貯留槽11の上方に、貯留槽11に着脱可能にして設けられる。本実施の形態においてノズル18は、前述の第3の実施形態の物品処理装置10におけるノズル18と同様であるので、同一の参照符号を付して、詳細な説明は省略する。ノズル18は、第2側壁20の処理液22の液面22aに臨む上部20b付近に配置される。各ノズル18は、ノズル軸線L18が第1案内部36に延びるようにして配置される。各ノズル18は、詳細に述べると、図22に示すように、第1水平方向Aに沿う噴射方向C2に、ノズル軸線L18が沿うとともに、第1ノズル方向N1が仮想一水平面に沿うようにして配置される。このときノズル18の噴射口は、仮想一水平面に沿って延びるようにして配置される。
【0187】
本実施の形態の循環タンク28、ポンプ16および空気導入部38は、前述の第3の実施形態の物品処理装置10における循環タンク28およびポンプ16と同様であるので、同一の参照符号を付して、詳細な説明は省略する。本実施の形態では、供給手段は、配液管17、ポンプ16および循環タンク28を含む。
【0188】
貯留槽11Aに洗浄液22が貯留されている状態では、言うまでもなく、補助流路51内は洗浄液22で満たされている。この状態で流動化部52の電動モータ57を回転させると、スクリュー60が回転して、貯留槽11Aの第2水平方向一端部側から洗浄液が、第2貫通孔55を介して補助流路51に導かれるとともに、補助流路51内の洗浄液が、第1貫通孔54を介して貯留槽11Aの第2水平方向他端部に導かれる。これによって、貯留槽11A内において、洗浄液22は、第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かって流動することができる。
【0189】
さらに補助流路壁部56において、第1補助壁部56aは、第1水平方向一方向A1に向かうにつれて上方に傾斜し、第2補助壁部56bは、第1水平方向他方A2に向かうにつれて上方に傾斜し、第3補助壁部56cは、第1補助壁部56aの下端部および第2補助壁部56bの下端部に連結されて塞いでいるとともに、第1補助壁部56aと第3補助壁部56bとの成す角および第2補助壁部56bと第3補助壁部56bとの成す角のうち、補助流路56内に臨む方の角度は鈍角に設定される。これによって補助流路壁部56の第1〜第3補助壁部56a〜56cは、スクリュー60の外周部近傍に配置されるので、スクリュー60が回転するときに、補助流路51内の洗浄水の大部分をスクリュー60によって流動化することができる。したがって補助流路51内の洗浄水を、第2水平方向他方向B2下流側へ効率良く流動化することができる。
【0190】
このように流動化部12によって、貯留槽11A内において、洗浄液22が、第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かって流動している状態で、ポンプ16から洗浄液が、配液管17を介してノズル18に供給されると、各ノズル18は、第1案内部36に向けて洗浄液を噴射する。ノズル18は、詳細に述べると、第1水平方向Aに沿う噴射方向C2に、ノズル軸線L18が沿うようにして、洗浄液を噴射する(図22参照)。したがって貯留槽11Aの洗浄領域26において、ノズル18からの前記噴射方向C2、換言すれば第1水平方向一方向A1への洗浄液の噴射による洗浄液の流動と、流動化部12による貯留槽11Aの第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かう方向、換言すれば第2水平方向一方向B1への洗浄液の流動とによって、洗浄液および被洗浄物30は、前述の第3の実施形態の物品処理装置10と同様にして流動をする(図21参照)。この洗浄液22および被洗浄物30の流動の詳細な説明は、前述の第3の実施形態と同様であるので省略する。したがって本実施の形態の物品処理装置50は、第3の実施形態の物品処理装置10と同様の作用および効果を達成する。
【0191】
被洗浄物30を洗浄するにあたって、被洗浄物30は、貯留槽11Aの、具体的には洗浄領域26の第2水平方向一方向B1上流側の第3側壁24近傍に設けられる投入位置から、たとえば利用者によって投入される。補助流路51から貯留槽11Aの洗浄領域26に流動する洗浄液は、図23の矢符G3に示すように、第1貫通孔54を介して下方から上方に向かって流動するので、投入された被洗浄物は、このように上方に向かって流動する洗浄液によって押し上げられる。これによって前述のように上方に向かって流動する洗浄液が緩衝材の役目をして、投入した被洗浄物が洗浄液に沈み易い物であっても、当該被洗浄物が貯留槽11Aの底壁部21Aの第1底壁21aに衝突したり、第1貫通孔54から補助流路51に進入してしまうことを可及的に防止することができる。
【0192】
洗浄領域26に投入された被洗浄物30は、洗浄領域26の洗浄液の流動とともに、螺旋軌道G2を描きながら、払出部53のベルトコンベア62に向けて流動する。このように流動した被洗浄物は、払出案内板63によって、ベルトコンベア62に案内される。ベルトコンベア62の第2水平方向一方向B1上流側端部62aに到達した被洗浄物30は、ベルト64の上張架部分に乗載されて、上方に向かって搬送されて、貯留槽11Aの外部に払出される。
【0193】
貯留槽11Aの洗浄領域26の洗浄液が第2貫通孔55を介して補助流路51に流動するとき、図23の矢符G4に示すように、ベルトコンベア62のベルト64を通過する。これによって前記ベルト64がフィルタの役目となって、通過する洗浄液に含まれる除去物の通過を阻止する。さらにベルト64は、除去物を付着した状態で回転するので、ベルト64に付着する除去物を除去する手段を設けておくことによって、第2貫通孔55の上方に配置されるベルト64は、フィルタとして常に良好な状態を保つことができる。
【0194】
また本実施の形態の物品処理装置50は、ノズル18で実現される貯留槽11A内で洗浄液を前記仮想軸線L26まわりに回転するようにして流動する手段と、補助流路51および流動化部52で実現される貯留槽11A内の洗浄液を第2水平方向一方向B1に流動させる手段とを別にすることで、貯留槽11Aにおける洗浄液のこれらの2つの流動を独立して制御することができる。これによって、たとえばスクリュー60による補助流路51内の洗浄液の流動速度を低くすることで、貯留槽11Aにおける洗浄液の第2水平方向一方B1に流動する速度だけを低くして、貯留槽11A内における被洗浄物30の処理時間を増加することができる。
【0195】
またこのように貯留槽11A内で洗浄液を前記仮想軸線L26まわりに回転するようにして流動する手段と、貯留槽11A内の洗浄液を第2水平方向一方向B1に流動させる手段とを別にする場合、貯留槽11A内の洗浄液を第2水平方向一方向B1に流動させる手段として、補助流路51を設けずして、たとえば貯留槽11Aの第3側壁24に第2水平方向一方向B1に洗浄液を噴射するノズルを設けることが考えられる。しかしノズルはその性質上、噴射距離が長くなるほど噴射方向に垂直な方向に拡散し、さらにノズルから噴射される洗浄液は、局所的であるので、貯留槽11Aの第2水平方向Bの長さ寸法が長くなると、貯留槽11Aの第2水平方向一方向B1下流側に進むにつれて、洗浄液の第2水平方向一方向B1の速度成分が非常に小さくなり、ベルトコンベア62まで被洗浄物を流動させることが困難になる。このことを回避するために、洗浄槽11Aの複数箇所に多数のノズルを設けることが考えられるけれども、これによって装置構成が非常に複雑になってしまう。したがって本実施の形態のように、貯留槽11A内の洗浄液を第2水平方向一方向B1に流動させる手段を補助流路51および流動化部52によって実現することで、前述の問題を全て解決することができる。
【0196】
本実施の形態における払出部53の代わりに、前述の第1の実施形態の物品処理装置100におけるコンベア払出部107および第2の実施形態の物品処理装置200における払出部201を設けるようにしてもよい。
【0197】
前述の第3および第4の実施形態の物品処理装置10,50において、案内濾過部13の第4案内部13bの上端部は、ノズル18よりも下方かつ、ノズル18の噴射口部18bよりも第2側壁20側に配置されるとしたけれども、これに限ることはない。たとえば、案内濾過部13の第4案内部13bは、その上端部が、洗浄液22の液面22aよりも上方に配置され、第4案内部13bの下端部が、前記液面22aよりも下方に配置されるようにして、ノズル18の噴射口部18bに対向する位置に、厚み方向に貫通し、ノズル18の噴射口部18bに臨んで開口する噴射孔が形成されるようにしてもよい。このような噴射孔は、ノズル18から噴射される洗浄液が通過可能なように配置される。またこの場合、ノズル18の噴射孔部18bは、案内濾過部13の第4案内部13bよりも第2側壁20側に配置することによって、第4案内部13bに沿って流動する被洗浄物30がノズル18に衝突することを防止して、ノズル18との衝突による破損を防止することができる。
【0198】
前述の第3および第4の実施形態の物品処理装置10,50は、貯留槽11に案内濾過部13を設ける構成としたけれども、これに限ることはない。たとえば案内濾過部13が無い構成であってもよく、このような構成でも、前述の図21と同様の洗浄液の流動が可能である。また案内濾過部13の代わりに、第1および第2実施形態の物品処理装置100,200における縦仕切板118を、貯留槽11に設けるようにしてもよい。
【0199】
前述の第1〜第4実施形態の物品処理装置100,200,10,50において、各部材に形成される透孔の直径、数および配置位置は、前述の具体的な数値に限定するものではなく、たとえば被洗浄物の種類および大きさに基づいて、適宜変更してもよい。
【0200】
前述の第1〜第4実施形態の物品処理装置100,200,10,50は、本発明の例示に過ぎず、構成を変更できる。たとえば第1〜第4実施形態の物品処理装置100,200,10,50は、前述の被洗浄物を洗浄するだけに限らず、処理液を加熱する加熱手段および処理液を冷却する冷却手段をさらに備えて、処理液を所定温度にして、処理液と被処理物との間で熱交換させる熱処理をする構成であってもよい。また被処理物が、スープなどが充填される袋体であって、このような被処理物を冷却する場合、第1〜第4実施形態の物品処理装置を用いることによって、処理液によって袋体を攪拌して、袋体の全表面に満遍なく処理液を接触させることができる。このとき袋体内のスープも攪拌できるので、さらに効率良く、処理液との熱交換をすることができる。
【0201】
また第1〜第4実施形態の物品処理装置100,200,10,50は、洗浄液の代わりに殺菌作用を有する処理液を被処理物に接触させて、殺菌処理する構成であってもよい。またノズルの配置位置は、洗浄、殺菌および熱処理などの各種の使用目的、および被処理物に応じて、自由に変更してもよい。
【0202】
また被処理物は、ほうれん草、レタスの葉、馬鈴薯およびサツマイモに限らず、玉葱、セロリ、人参およびごぼうなどの野菜であってもよいし、魚介類および肉類であってもよい。
【0203】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、処理液は、貯留槽内では、大略的には、第2水平方向に沿って延びる仮想軸線まわりに、ノズルから案内部に向かう方向に回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って、大きなモーメントで流動することができる。このように前記仮想軸線まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして処理液が流動している貯留槽に被処理物を浸漬させると、被処理物は、処理液に対して浮き易くても、処理液に対して沈み易くても、処理液とともに前記仮想軸線まわりに回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って貯留槽内で流動させることができる。このように処理液を流動させることによって、処理液を、あらゆる方向から被処理物の表面に対して処理液の衝突および離脱が繰返されて、被処理物に対する処理液の相対速度を大きくして、被処理物の全表面に処理液を満遍なく当てて、処理液と被処理物との摩擦を繰返すことで、被処理物を効率良くかつ確実に攪拌することができる。さらに処理液を前述のように流動させるための手段を、案内部ならびにノズルおよび供給手段以外に別途備える必要がないので、極めて簡単な構成で前述の効果を達成する物品処理装置を実現することができる。
【0204】
またノズルから噴射される処理液には、第1水平方向に平行な第1の速度成分と、仮想一水平面上で前記第1の速度成分に垂直、換言すれば第2水平方向に平行な第2の速度成分とが与えられるので、処理液は、貯留槽内では、大略的には、前記仮想軸線まわりに、ノズルから案内部に向かう方向に回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って流動するとともに、第2水平方向一方または他方、換言すれば、前記仮想軸線方向一方または他方に沿って流動する。これによって貯留槽内の処理液は、大略的には、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして流動する。したがって被処理物も、大略的に、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして、貯留槽内を前記仮想軸線方向一方または他方に向けて流動させることができる。このようにして処理液を貯留槽の前記仮想軸線方向一方または他方に向けて流動させる手段、および被処理物を貯留槽において前記仮想軸線方向一方または他方に向けて搬送させるような構成を、ノズルおよび供給手段だけで実現できるので、極めて簡単な構成で、被処理物を前記仮想軸線まわりに回転させて攪拌しながら、貯留槽において前記仮想軸線方向一方または他方に向けて流動させることができる。また被処理物を、前述のように螺旋軌道を描くように流動させるので、その螺旋軌道の長さは、被処理物を貯留槽において前記仮想軸線方向に向けて直線的に流動させるときに流動する距離に比べて充分に長くなる。これによって被処理物の流動速度が同じとき、たとえば貯留槽の前記仮想軸線方向に向けて流動する時間を長くすることができる。このように貯留槽の前記仮想軸線方向に流動する時間が長くなると、被処理物に処理液が衝突および離脱する回数も多くなるので、たとえば泥汚れの酷い被処理物であっても、処理液が被処理物の表面に満遍なく当たりながら充分に攪拌されるので、被処理物から泥を可及的に確実に除去することができる。また被処理物を、螺旋軌道を描くように流動させるので、被処理物を前述のように直線状に流動させるときに比べて、被処理物が流動する経路長を所定の長さにするのに必要な、貯留槽の第2水平方向の寸法を大幅に小さくすることができる。これによって物品処理装置を小形化することができる。
【0205】
請求項2記載の本発明によれば、ノズルから案内部に向けて噴射された処理液は、大略的には、前記仮想軸線まわりにノズルから案内部に向かう方向に回転するように流動する。このとき回転流動する処理液は、縦仕切板に沿って上方に流動することで、ノズルに衝突することが防がれる。これによって被処理物がノズルに衝突して破損することを防止することができる。
請求項3記載の本発明によれば、被処理物が処理液に対して沈みやすい場合であっても、仮想軸線まわりに大きな回転モーメントで回転するようにして流動している処理液によって、濾過板に臨んで浸漬している被処理物を、濾過板付近で滞留させることなく、流動化させることができる。
請求項4記載の本発明によれば、ノズルから噴射される処理液が扇状に広がることで、噴射される処理液が、貯留層の液面よりも上方および下方に広がることを可及的に阻止することができる。
請求項5記載の本発明によれば、傾斜搬送手段の上端部から落下した被処理物は、クッションコンベアのベルトの上張架部分に落下する。このとき被処理物が落下した衝撃によって、ほぼ水平であったベルトの上張架部分の被処理物が衝突した部分が下方に変位して、ベルトの張力が大きくなる。緩衝部材によって、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位することが許容されるので、このようにベルトの張力が大きくなると、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位する。これによってベルトの張力がさらに低下して、ベルトの少なくとも上張架部分が下方へ変位可能になり、被処理物がベルトの上張架部分との衝突時に上張架部分から受ける衝撃力を大幅に低減することができ、衝撃による被処理物の破損を可及的に防止することができる。またクッションコンベアは、ベルトの上張架部分がほぼ水平となって、搬出方向に変位するので、被処理物がベルトの上張架部分に落下したときに、被処理物が、万一ベルトの上張架部分において跳ねて前記上張架部分から離間しても、被処理物の跳ねる方向は、可及的にベルト上張架部分の変位する方向、すなわち搬出方向に制限することができる。これによって被処理物が、万一ベルトの上張架部分において跳ねて前記上張架部分から離間しても、予期せぬ方向へ跳ねてしまうことを可及的に防止できる。
【0206】
請求項6記載の本発明によれば、払出バケットが浸漬位置にあるとき、開口が少なくとも第2水平方向他端部に向かって貯留槽の処理液に浸漬しているので、貯留槽内の被処理物を前記開口から収容することができる。このように被処理物を収容した状態で、払出側角変位駆動手段によって払出バケットを角変位駆動して払出位置に角変位させると、払出バケットは、払出位置に角変位する。払出位置では、払出バケットは、貯留槽から上方に引揚げられて、開口が第2水平方向一端部側に向いているので、払出バケットに収容されている被処理物を第2水平方向一端部側に向いている開口から外部に払出すことができる。
【0207】
請求項7記載の本発明によれば、前記払出部の払出バケットが浸漬位置にあり、かつ遮断部の遮断手段が連通位置にあるとき、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが連通するので、貯留槽の処理空間にある被処理物は、払出バケットに収容可能となる。払出部の払出バケットが浸漬位置にある状態で、遮断部の遮断手段が遮断側角変位駆動手段によって連通位置から遮断位置に角変位されると、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断されるので、貯留槽の処理空間にある被処理物は、払出バケットに収容不可能となる。遮断部の遮断手段が遮断位置にあり、払出バケットに被処理物が収容される状態で、払出側角変位駆動手段によって払出バケットを角変位駆動して払出位置に角変位させると、払出バケットは払出位置に角変位されて、払出バケットに収容されている被処理物が開口から外部に払出される。このとき遮断位置にある遮断手段によって、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断されているので、被処理物が収容されている払出バケットが浸漬位置から払出位置に角変位するときに、収容されている被処理物が払出バケットから貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間に戻ってしまうことを可及的に防止することができる。また払出部の払出バケットが浸漬位置にないとき、遮断位置にある遮断手段によって、貯留槽において浸漬位置にある払出バケットが配置されているべき空間である貯留槽内の第2水平方向一端部側のバケット浸漬空間と、貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とを遮断することによって、被処理物が前記バケット浸漬空間に流動することを阻止できる。これによって、被処理物のバケット浸漬空間への流動を阻止せずに、被処理物がバケット浸漬空間にある状態で、払出バケットが浸漬位置に角変位されるときに、払出バケットによってバケット浸漬空間にある被処理物が破損することを防止できる。
【0208】
請求項8記載の本発明によれば、流動化手段によって補助流路内の処理液が流動化されると、貯留槽の第2水平方向一端部から貯留槽内の処理液が補助流路内に導かれるとともに、補助流路内の処理液が貯留槽の第2水平方向他端部に導かれる。これによって、補助流路の上方にある貯留槽内において、処理液は、第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かって流動することができる。このように貯留槽の第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かって処理液が流動している状態で、処理液が供給手段からノズルに供給されると、前述のように処理液は案内部に向けて噴射される。これによってノズルから噴射される処理液には、貯留槽の他側壁から一側壁の上部の案内部に向かう方向の第1の速度成分と、貯留槽の第2水平方向他端部から第2水平方向一端部に向かう方向(以後「第2水平方向一方向」と表記することがある)の第2の速度成分とが与えられる。したがってこのように流動化手段によって補助流路内の処理液が流動化と、ノズルからの処理液の噴射とによって、処理液は、貯留槽内では、大略的には、前記仮想軸線まわりに、ノズルから案内部に向かう方向に回転するようにして、貯留槽の一側壁、底壁および他側壁に沿って流動するとともに、第2水平方向一方向に流動する。これによって貯留槽内の処理液は、大略的には、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして流動する。したがって被処理物も、大略的に、前記仮想軸線を中心軸線とする螺旋軌道を描くようにして、貯留槽内を前記仮想軸線方向一方向に向けて流動させることができる。また被処理物を、前述のように螺旋軌道を描くように流動させるので、その螺旋軌道の長さは、被処理物を貯留槽において第2水平方向一方向に沿って直線的に流動させるときに流動する距離に比べて充分に長くなる。これによって被処理物の流動速度が同じとき、たとえば貯留槽の第2水平方向一方向に向けて流動する時間を長くすることができる。このように貯留槽の第2水平方向一方向に流動する時間が長くなると、被処理物に処理液が衝突および離脱する回数も多くなるので、たとえば泥汚れの酷い被処理物であっても、処理液が被処理物の表面に満遍なく当たりながら充分に攪拌されるので、被処理物から泥を可及的に確実に除去することができる。また貯留槽内で処理液を前記仮想軸線まわりに回転するようにして流動する手段と、貯留槽内の処理液を第2水平方向一方向に流動させる手段とを別にすることで、貯留槽における処理液のこれらの2つの流動を独立して制御することができる。これによって、たとえば流動化手段による補助流路内の処理液の流動速度を低くすることで、貯留槽における処理液の第2水平方向一方に流動する速度だけを低くして、貯留槽内における被処理物の処理時間を増加することができる。さらに被処理物を、螺旋軌道を描くように流動させるので、被処理物を前述のように直線状に流動させるときに比べて、被処理物が流動する経路長を所定の長さにするのに必要な、貯留槽の第2水平方向の寸法を大幅に小さくすることができる。これによって物品処理装置を小形化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の物品処理装置100を示す正面図である。
【図2】物品処理装置100を示す平面図である。
【図3】物品処理装置100を示す左側面図である。
【図4】貯留槽103の処理槽部103Aを拡大して示す正面図である。
【図5】処理槽部103Aを拡大して示す平面図である。
【図6】図5の切断面線S6−S6から見た断面図である。
【図7】コンベア払出部107の主要部分を拡大して示す正面図である。
【図8】貯留槽103の処理槽部103Aにおける洗浄液101および被洗浄物102の流動を説明するための図である。
【図9】 本発明に関連する第2の実施形態の物品処理装置200を示す正面図である。
【図10】物品処理装置200を示す平面図である。
【図11】物品処理装置200を示す左側面図である。
【図12】払出部201および遮断部202を示す正面図である。
【図13】払出部201および遮断部202を示す平面図である。
【図14】背面から見た払出部201および遮断部202の主用構成および動作を示す図である。
【図15】本発明の第3の実施形態である物品処理装置10を示す断面図である。
【図16】物品処理装置10を示す平面図である。
【図17】物品処理装置10を示す正面図である。
【図18】ノズル18を示す正面図である。
【図19】ノズル18を示す側面図である。
【図20】案内濾過部13を示す正面図である。
【図21】貯留槽11における洗浄液22および被洗浄物30の流動を説明するための図である。
【図22】 本発明に関連する第4の実施形態の物品処理装置50を示す平面図である。
【図23】図21の切断面線S23−S23から見た断面図である。
【図24】図21の切断面線S24−S24から見た断面図である。
【図25】第1の従来技術である冷却装置1Aを示す断面図である。
【図26】第2の従来技術である洗浄機1Bを示す断面図である。
【図27】第3の従来技術である洗浄装置1Cを示す断面図である。
【符号の説明】
10,50,100,200 物品処理装置
11,11A,103 貯留槽
16 ポンプ
17 配液管
18,105 ノズル
19,108 第1側壁
20,109 第2側壁
21,112 底壁
22,101 洗浄液
22a,101a 液面
24,110 第3側壁
25,111 第4側壁
30,102 被洗浄物
36 第1案内部
51 補助流路
52 流動化部
104 案内部
107 コンベア払出部
130 傾斜搬送コンベア
131 クッションコンベア
138 駆動ローラ
139 従動ローラ
140 搬出ベルト
141 緩衝部
201 払出部
202 遮断部
203 払出バケット
204 払出駆動部
206 開口
216 遮断壁体
217 遮断駆動部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an article processing apparatus for performing processing such as cleaning on an object to be processed such as food using a processing liquid.In placeRelated.
[0002]
[Prior art]
For example, there are various types of article processing apparatuses that perform a predetermined process by bringing a processing liquid into contact with an object to be processed, such as a cleaning apparatus that cleans foods such as vegetables. Such an article processing apparatus is required to be downsized. In addition, since the article processing apparatus uses a liquid such as a cleaning liquid as the processing liquid, a complicated mechanism is not preferable because it has low maintainability. In order to efficiently process an object to be processed, it is necessary to contact a processing liquid that flows evenly on the surface of the object to be processed. Thus, in order to contact the processing liquid that flows evenly on the surface of the object to be processed, it is necessary to flow the processing liquid and stir the object to be processed.
[0003]
FIG. 25 is a cross-sectional view showing a
[0004]
FIG. 26 is a cross-sectional view showing a
[0005]
FIG. 27 is a cross-sectional view showing a
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-11-346740
[Patent Document 2]
JP-A-8-257432
[Patent Document 3]
JP 2002-306147 A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
There are many problems when the
[0008]
In addition, for example, when washing foods such as potatoes and sweet potatoes that are heavily mud-stained, it is necessary to perform washing for a long time. Since it is configured to flow in a vertical direction), the time for the food to flow down from the supply unit to the extraction unit is shortened, and it is difficult to ensure a sufficient cleaning time. In addition, the
[0009]
The mud and insects removed from the food remain in the water together with the food and are agitated. Therefore, such mud and insect may adhere to the food again, and sufficient cleaning cannot be expected.
[0010]
In addition, the second prior
[0011]
In the
[0012]
Therefore, the object of the present invention is to cause the treatment object to flow while stirring the treatment liquid to ensure that the treatment object is treated as reliably as possible regardless of whether the treatment object tends to float or sink in the treatment liquid. Article processing equipment that can be processedPlaceIs to provide.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In the first aspect of the present invention, a pair of side walls facing each other in a predetermined first horizontal direction and a second horizontal direction perpendicular to the first horizontal direction are connected to the lower portions of the pair of side walls. A storage tank for storing a processing liquid for processing an object to be processed;
A guide that is provided in an upper part facing the liquid surface of the processing liquid on one side wall disposed on one of the pair of side walls facing in the first horizontal direction, and that is inclined in a direction away from the other side wall as it goes downward. A guide having a surface;
Of the pair of side walls opposed in the first horizontal direction, the other side wall disposed on the other side is disposed in the vicinity of the upper portion facing the liquid surface of the processing liquid, and the processing liquid is ejected toward the guide portion.pluralA nozzle,
SaideachSupply means for supplying the processing liquid to the nozzle.See
Each of the nozzles is arranged in parallel in the second horizontal direction, is provided at an angle with respect to the first horizontal direction at a predetermined angle on a virtual horizontal plane, and injects a processing liquid, respectively. In this way, the processing liquid in the storage tank is caused to flow so as to draw a spiral trajectory that advances around one or the other in the virtual axis direction while rotating around the virtual axis extending along the second horizontal direction.This is an article processing apparatus.
[0014]
According to the present invention, the storage tank connects the pair of side walls facing each other in a first horizontal direction and a second horizontal direction perpendicular to the first horizontal direction, and a lower portion of each pair of side walls. And a bottom wall for closing. The processing liquid for processing a to-be-processed object is stored in such a storage tank. Of the pair of side walls opposed to the first horizontal direction of the storage tank, the upper part facing the liquid level of the processing liquid on one side wall disposed on either side is inclined in a direction away from the other side wall as it goes downward. A guide portion having a guide surface is provided. A nozzle is disposed in the vicinity of the upper part facing the liquid level of the processing liquid on the other side wall of the pair of side walls opposed in the one horizontal direction. When the processing liquid is supplied from the supply means to the nozzle, the processing liquid is sprayed toward the guide unit.
[0015]
When the processing liquid is ejected from the nozzle toward the guide part, the processing liquid near the liquid level of the processing liquid flows from the other side wall toward the guide part by the processing liquid ejected from the nozzle. Thus, the process liquid which flows toward the guide unit collides with the guide unit. As described above, the guide portion has a guide surface that is inclined in a direction away from the other side wall as it goes downward at the upper portion facing the liquid surface of the treatment solution on one side wall. It is guided by the guide surface of the part and flows downward. When the guide portion as described above is not provided on one side wall of the storage tank, the treatment liquid that has collided with the one side wall is separated from the one side wall in all directions along the one side wall when sprayed from the nozzle toward the one side wall. And the flow velocity component for flowing downward in the flow velocity of the processing liquid becomes extremely low. In the present invention, as described above, the processing liquid that has collided with the guide portion is guided by the guide surface of the guide portion and flows downward, so that it flows downward as compared with the case where the guide portion is not provided. The decrease in flow rate is extremely small. As a result, the processing liquid can flow downward along the guide portion and the one side wall at a flow velocity close to the injection speed when being injected from the nozzle.
[0016]
Thus, the processing liquid sprayed from the nozzle flows toward the guide portion provided at the upper part facing the liquid level of the processing liquid on one side wall while maintaining the high flow rate as described above, and the guide portion and Since the fluid flows downward along the one side wall, the fluid flows along the bottom wall in the direction from the one side wall to the other side wall, and further flows upward along the other side wall. Therefore, in the storage tank, the processing liquid is rotated about the virtual axis extending along the second horizontal direction in the direction from the nozzle toward the guide portion, so that one side wall and bottom wall of the storage tank And can flow along other side walls. Further, since the nozzle is disposed near the upper portion where the liquid level of the processing liquid on the other side wall is disposed, the processing liquid sprayed from the nozzle is near the liquid level of the processing liquid in the storage tank, in other words, the virtual It flows in the place farthest away from the axis in the radial direction. Therefore, the processing liquid is stored in the storage tank under the condition that the speed at which the processing liquid is ejected from the nozzle is the same as that in the case where the nozzle is arranged at a position other than the vicinity of the upper part where the liquid level of the processing liquid on the other side wall is arranged. In this case, the moment for flowing so as to rotate as described above can be increased.
[0017]
When the object to be processed is immersed in the storage tank in which the processing liquid flows so as to rotate around the virtual axis with a large rotational moment, the object to be processed rotates around the virtual axis together with the processing liquid. Thus, it can flow in the storage tank. Therefore, for example, even when the workpiece is likely to float with respect to the processing liquid, it flows from the other side wall to the one side wall in the vicinity of the liquid level of the processing liquid between the one side wall and the other side wall opposed in the first horizontal direction. The object to be processed can be caused to flow downward together with the processing liquid that is guided by the guide surface of the guide portion and flows downward without staying in the vicinity of one side wall. In addition, for example, even when the object to be processed is likely to sink into the processing liquid, the object to be processed that is immersed in the bottom wall does not stay near the bottom wall, and has a large rotational moment around the virtual axis. With the processing liquid flowing in a rotating manner, it can flow from one side wall to the other side wall along the bottom wall, and further flow upward along the other side wall. In this way, even if the object is easy to float with respect to the processing liquid or the object is easy to sink with respect to the processing liquid, the storage tank is rotated around the virtual axis along with the processing liquid. Can flow in the reservoir along the one side wall, the bottom wall and the other side wall.
[0018]
Macroscopically, the processing liquid flowing in the storage tank is flowing so as to rotate with a large rotational moment around the virtual axis. By flowing the treatment liquid in this manner, the treatment liquid can be microscopically made to have a very complicated behavior, in other words, a random behavior. As a result, in the object to be processed flowing together with the processing liquid, the collision and separation of the processing liquid with respect to the surface of the object to be processed are repeated from all directions, and the relative speed of the processing liquid with respect to the object to be processed can be increased. In this way, by uniformly applying the treatment liquid to the entire surface of the object to be treated and repeating the friction between the treatment liquid and the object to be treated, the object to be treated can be stirred efficiently and reliably. In addition, the object to be processed that has flowed upward along the other side wall and floated in the vicinity of the liquid level of the processing liquid can directly contact the surface of the object to be processed with the processing liquid sprayed from the nozzle. It can flow toward one side wall.
[0019]
Thus, for example, when performing a cleaning process that removes and removes to-be-removed objects such as mud and insects attached to the object to be processed, the process liquid by collision and separation of the process liquid from the surface of the object to be processed from all directions By repeating the friction between the workpiece and the object to be processed, the object to be removed attached to the surface of the object to be processed is peeled off from the surface of the object to be processed, and the object to be processed can be efficiently cleaned. Further, for example, when performing a cooling process for cooling an object to be processed or a heat treatment for heating, the collision of the processing liquid with respect to the object to be processed and the separation from the direction are repeated, so that the object to be processed collides with the object to be processed. The processing liquid that has been heat exchanged with the object is quickly separated from the object to be processed, and the processing liquid that has not yet been heat exchanged with the object to be processed collides with the object to be processed. Since heat exchange between the processed material and the processing liquid is efficiently performed, it can be expected that the time required for the cooling processing and the heat processing is reduced.
[0020]
Furthermore, since it is not necessary to separately provide a means for flowing the treatment liquid as described above other than the guide unit, the nozzle, and the supply means, it is possible to realize an article processing apparatus that achieves the above-described effects with a very simple configuration. it can.
[0022]
Also eachSince the nozzle is provided at a predetermined angle with respect to the first horizontal direction on the virtual horizontal plane, the processing liquid is directed to the guide unit toward the first horizontal direction on the virtual horizontal plane. Injected in a direction that inclines at a predetermined angle with respect to. by thiseachThe treatment liquid ejected from the nozzle includes a first velocity component parallel to the first horizontal direction and a second velocity component that is perpendicular to the first velocity component on the virtual one horizontal plane, in other words, parallel to the second horizontal direction. Of the velocity component. So like thiseachProcessing liquid from nozzleRespectivelyBy injecting, the processing liquid is approximately around the imaginary axis in the storage tank.eachAs it rotates in the direction from the nozzle toward the guide part, it flows along one side wall, the bottom wall and the other side wall of the storage tank, and one or the other in the second horizontal direction, in other words, one side in the virtual axis direction or It flows along the other side. As a result, the processing liquid in the storage tank generally flows in a spiral orbit having the virtual axis as the central axis. Therefore, the object to be processed can also flow in the storage tank in one direction or the other in the virtual axis direction so as to draw a spiral trajectory having the virtual axis as the central axis. In this way, a configuration for causing the treatment liquid to flow toward one or the other of the virtual axis direction of the storage tank, and a configuration for conveying the object to be processed toward the one or the other of the virtual axis direction in the storage tank,eachSince it can be realized only by the nozzle and the supply means, it is possible to cause the object to be processed to flow toward one or the other in the virtual axis direction in the storage tank while rotating and stirring around the virtual axis with a very simple configuration. .
[0023]
Further, since the object to be processed is made to flow in a spiral orbit as described above, the length of the spiral orbit is changed when the object to be processed is made to flow linearly in the virtual axis direction in the storage tank. It will be long enough compared to the distance. Accordingly, when the flow rate of the workpiece is the same, for example, the time for flowing toward the virtual axis direction of the storage tank can be lengthened. Thus, if the time for flowing in the virtual axis direction of the storage tank becomes longer, the number of times that the processing liquid collides with and leaves the processing object also increases. Is sufficiently stirred while uniformly hitting the surface of the object to be treated, so that mud can be removed from the object to be treated as reliably as possible. In addition, since the object to be processed is made to flow in a spiral orbit, the length of the path through which the object to be processed flows is set to a predetermined length as compared with the case where the object to be processed is made to flow linearly as described above. Required for the second horizontal direction of the storage tank can be greatly reduced. As a result, the article processing apparatus can be miniaturized.
[0024]
According to a second aspect of the present invention, the first side wall of the pair of side walls facing each other in the first horizontal direction is spaced from the other side wall arranged on the other side in the first horizontal direction and stored. It further includes a vertical partition plate that partitions the space in the tank in the vertical direction,
The nozzle is disposed on the other side of the pair of side walls opposed to the first horizontal direction than the vertical partition, on the other side,
The vertical partition plate is formed with a plurality of injection holes that open toward the nozzle and allow the processing liquid injected from the nozzle to pass therethrough.
According to the present invention, the processing liquid ejected from the nozzle toward the guide portion flows so as to rotate about the virtual axis in the direction from the nozzle toward the guide portion. At this time, the rotating and flowing processing liquid flows upward along the vertical partition plate, thereby preventing collision with the nozzle. This prevents the object to be processed from colliding with the nozzle and being damaged.
The present invention according to claim 3 further includes a filter plate that is disposed substantially horizontally so as to face the bottom wall at a distance upward from the bottom wall.
The filter plate penetrates in the vertical direction, and multiple through holes are formed to prevent the workpiece from passingIt is characterized by being.
According to the present invention, even when the object to be processed is likely to sink into the processing liquid, it is immersed in the filter plate by the processing liquid flowing so as to rotate with a large rotational moment around the virtual axis. The object to be processed can be fluidized without being retained near the filter plate.
The present invention according to
According to the present invention, the processing liquid sprayed from the nozzle spreads in a fan shape, and thus the sprayed processing liquid can be prevented as much as possible from spreading above and below the liquid level of the reservoir layer. .
Claim5According to the present invention described above, the storage tank is provided with a conveyor payout unit that discharges an object to be processed in the storage tank to the outside.
Inclined conveying means for lifting the object to be immersed in the treatment liquid of the storage tank from the treatment liquid and conveying it in the conveying direction inclined upward,
A cushion conveyor which is disposed below the upper end of the inclined conveying means, mounts the object to be dropped from the upper end from the inclined conveying means, and conveys in a predetermined unloading direction;
The cushion conveyor is
A driving roller that is rotated by a driving force from a driving source;
A driven roller arranged in parallel with a gap in the carry-out direction to the drive roller;
A belt that is wound and stretched between the driving roller and the driven roller, and at least the upper stretching portion is substantially horizontal;
The driving roller and the driven roller generate a resilient force in a direction away from each other, and have a buffer unit that allows the driving roller and the driven roller to be displaced in directions close to each other.
[0025]
According to the present invention, the conveyor dispensing unit includes an inclined conveying means and a cushion conveyor. The inclined conveying means lifts up the object to be immersed in the treatment liquid in the storage tank from the treatment liquid and conveys it in the conveyance direction inclined upward. The object to be processed immersed in the processing liquid in the storage tank is attached to the object to be processed while being lifted from the processing liquid by the inclined conveying means and being conveyed in the conveying direction inclined upward. The treatment liquid can be released naturally to some extent. In order to release the processing liquid adhering to the processing object to some extent as described above, it suffices to lengthen the time until the processing object is lifted from the processing liquid and dropped from the upper end. For this purpose, it is conceivable to lower the conveyance speed, but the number of objects to be processed that are withdrawn from the processing liquid per unit time decreases, and accordingly, the number of objects to be processed that can be processed per unit time decreases. In order to avoid such a situation, the length dimension in the transport direction of the inclined transport means may be increased without changing the transport speed, but the dimension in one horizontal direction in which the tilt transport means extends becomes longer. Thus, in order to avoid an increase in the dimension in one horizontal direction in which the inclined conveying means extends, the inclination angle with respect to the horizontal plane may be increased. However, when the length of the inclined conveying unit in the conveying direction is increased and the inclination angle with respect to the horizontal plane is increased, the height of the upper end portion of the inclined conveying unit from the installation surface of the article processing apparatus is increased.
[0026]
As described above, when the height of the upper end portion of the inclined conveying means in the vertical direction from the installation surface of the article processing apparatus is increased, the inclined conveying means lifts the processing liquid from the processing liquid, for example, below the upper end portion. An object to be processed dropped to a hopper or the like into which an object to be processed after being provided is placed has a high risk of being damaged by an impact when the object is dropped. In addition, for example, a chute having an inclined surface inclined downward is provided below the upper end portion of the inclined conveying means, and the object to be processed is thrown into the hopper by rolling the inclined surface of the chute. The length of the inclined surface of the chute from the upper end portion at the high position of the means to the hopper becomes long, and there is a high risk of damaging the workpiece while rolling down the inclined surface of such a long chute.
[0027]
Therefore, in the present invention, a cushion conveyor is disposed below the upper end of the inclined conveying means. The cushion conveyor mounts the workpiece to be dropped from the upper end from the inclined conveying means and conveys it in a predetermined unloading direction. The cushion conveyor has a driving roller, a driven roller, a belt, and buffering means. The driving roller is rotated by a driving force from a driving source. The driven roller is arranged in parallel with the drive roller at an interval in the carry-out direction. The belt is wound and stretched between the driving roller and the driven roller, and at least the upper stretching portion is substantially horizontal. The buffer means generates an elastic force in a direction in which the driving roller and the driven roller are separated from each other, and allows the driving roller and the driven roller to be displaced in a direction in which they are close to each other.
[0028]
The object to be processed that has dropped from the upper end of the inclined conveying means falls on the upper stretched portion of the belt of the cushion conveyor. At this time, due to the impact of the object to be processed being dropped, the substantially horizontal part of the belt overhanging part to which the object to be processed collides is displaced downward, and the belt tension increases. Since the buffer member allows the driving roller and the driven roller to be displaced in directions close to each other, when the belt tension is increased in this way, the driving roller and the driven roller are displaced in directions close to each other. As a result, the belt tension further decreases, and at least the upper tension part of the belt can be displaced downward, and the impact force received from the upper tension part when the workpiece collides with the upper tension part of the belt is greatly increased. It is possible to reduce the damage to the object to be processed due to the impact as much as possible. Thus, after at least the upper stretch portion of the belt is displaced downward, the buffer member generates a resilient force in a direction in which the driving roller and the driven roller are separated from each other. As a result, the driving roller and the driven roller are separated from each other, so that at least the upper stretched portion of the belt becomes substantially horizontal, and the tension of the belt recovers to the tension that allows the workpiece to be loaded and conveyed in the unloading direction. In this state, the driving roller is rotated by the driving force from the driving source, and the driving force is transmitted to the driven roller via the belt so that the object to be processed placed on the belt overhanging portion is Then, it is transported in the carry-out direction and put into, for example, a hopper.
[0029]
Further, as described above, even if the object to be processed is dropped from the upper end portion of the inclined conveying means to the upper stretched portion of the belt of the cushion conveyor, damage to the object to be processed is prevented as much as possible. Thus, for example, as compared with the case where the inclined surface of the chute is rolled as described above, not only can the workpiece be prevented from being damaged as much as possible, but also the time from the upper end portion of the inclined conveying means until it is put into the hopper. Can be significantly shortened. In addition, the cushion conveyor has an approximately horizontal belt extension and is displaced in the unloading direction. When the workpiece falls on the belt extension, the workpiece is Even if the upper tension part is bounced away from the upper tension part, the direction in which the workpiece is bounced can be limited to the direction in which the belt upper tension part is displaced, that is, the carry-out direction as much as possible. As a result, even if the object to be processed jumps in the upper stretch part of the belt and is separated from the upper stretch part, it is possible to prevent as much as possible from jumping in an unexpected direction.
[0030]
Claim6According to the present invention described above, the storage tank is provided with a payout portion for paying out an object to be processed in the storage tank to the outside.
An immersion position that is disposed at one end of the second horizontal direction of the storage tank and is immersed in the treatment liquid of the storage tank with the opening at least toward the other end of the second horizontal direction, and the opening is lifted upward from the storage tank. A payout bucket provided so as to be angularly displaceable about an axis extending along the first horizontal direction over a payout position toward the second horizontal direction one end side;
Discharging side angular displacement driving means for angularly driving the discharging bucket over the immersion position and the discharging position is provided.
[0031]
According to the present invention, the payout unit includes a payout bucket and payout side angular displacement drive means. The payout bucket is disposed at one end portion in the second horizontal direction of the storage tank, and is lifted upward from the storage tank and an immersion position where the opening is immersed in at least the second horizontal direction other end portion in the processing liquid of the storage tank. Thus, the opening is provided so as to be angularly displaceable about an axis extending along the first horizontal direction across the payout position with the opening directed toward the one end portion in the second horizontal direction. The payout side angular displacement driving means drives the payout bucket to be angularly displaced across the immersion position and the payout position. When the payout bucket is in the immersion position, the opening is immersed in the treatment liquid in the storage tank at least toward the other end in the second horizontal direction, so that the object to be processed in the storage tank can be accommodated from the opening. . When the work piece is accommodated in this manner and the payout bucket is angularly displaced by the payout side angular displacement driving means and angularly displaced to the payout position, the payout bucket is angularly displaced to the payout position. At the payout position, the payout bucket is lifted upward from the storage tank, and the opening faces the one end side in the second horizontal direction. It can pay out to the outside through the opening facing to the side.
[0032]
Claim7According to the present invention described above, the storage tank is further provided with a blocking unit that allows and blocks the object to be processed in the storage tank from being stored in the discharge bucket of the discharge unit,
Communication that is arranged on the second horizontal direction other end side than the payout part, and that allows communication between the accommodation space in the payout bucket and the processing space on the second horizontal direction other end side than the payout bucket in the storage tank. An axis extending along the first horizontal direction over a position and a blocking position where the accommodation space in the payout bucket and the processing space in the second horizontal direction other end side than the payout bucket in the storage tank are blocked A blocking means provided to be freely angularly displaceable,
And a blocking-side angular displacement driving unit configured to angularly drive the blocking unit between the communication position and the blocking position.
[0033]
According to the present invention, the blocking unit includes a blocking unit and a blocking side angular displacement driving unit. The shut-off means is disposed on the second horizontal direction other end side than the payout part, and a storage space in the payout bucket and a processing space on the second horizontal direction other end side than the payout bucket in the storage tank are provided. Along the first horizontal direction across the communication position to be communicated and the shut-off position where the accommodation space in the payout bucket and the processing space in the second horizontal direction other end side than the payout bucket in the storage tank are shut off. It is provided so as to be angularly displaceable about an extending axis. The blocking-side angular displacement driving means drives the blocking means to be angularly displaced across the communication position and the blocking position.
[0034]
When the payout bucket of the payout part is in the immersion position and the blocking means of the blocking part is in the communication position, the second horizontal direction other end side of the storage space in the payout bucket and the payout bucket in the storage tank Since the processing space communicates, the object to be processed in the processing space of the storage tank can be accommodated in the payout bucket. When the shut-off means of the shut-off part is angularly displaced from the communication position to the shut-off position by the shut-off side angular displacement driving means in a state where the pay-out bucket of the pay-out part is in the immersion position, the storage space in the pay-out bucket and the storage tank Since the processing space on the second horizontal direction other end side than the payout bucket is blocked, the object to be processed in the processing space of the storage tank cannot be accommodated in the payout bucket. When the shut-off means of the shut-off portion is in the shut-off position, and the workpiece is accommodated in the pay-out bucket, when the pay-out bucket is angularly driven by the pay-out side angular displacement drive means and angularly displaced to the pay-out position, the pay-out bucket is The object to be processed, which is angularly displaced to the payout position and is accommodated in the payout bucket, is discharged from the opening to the outside. At this time, since the storage space in the payout bucket and the processing space on the other end side in the second horizontal direction with respect to the payout bucket in the storage tank are blocked by the blocking means at the blocking position, the object to be processed is stored. When the dispense bucket is angularly displaced from the dipping position to the dispense position, the object to be processed is moved from the dispense bucket to the processing space on the second other end side in the second horizontal direction from the dispense bucket in the storage tank. It is possible to prevent the return as much as possible.
[0035]
Further, when the payout bucket of the payout portion is not in the immersion position, the second horizontal direction one end side in the storage tank which is the space where the discharge bucket in the immersion position should be arranged in the storage tank by the blocking means in the blocking position By shutting off the bucket immersion space and the processing space on the second horizontal direction other end side than the dispensing bucket in the storage tank, it is possible to prevent the workpiece from flowing into the bucket immersion space. Thus, when the processing object is in the bucket immersion space and the discharge bucket is angularly displaced to the immersion position without blocking the flow of the processing object to the bucket immersion space, the bucket immersion space is It is possible to prevent the object to be processed from being damaged.
[0036]
Claim8The present invention described is disposed below the storage tank, and at the second horizontal end and the second horizontal other end of the storage tank, an auxiliary flow path communicating with the processing space in the storage tank in the vertical direction;
It arrange | positions in the said auxiliary flow path, and it guide | induces a process liquid to the auxiliary flow path from the 2nd horizontal direction one end part of a storage tank, and guides the process liquid in an auxiliary flow path to the 2nd horizontal direction other end part of a storage tank. And fluidizing means for fluidizing the processing liquid in the auxiliary flow path.
[0037]
According to the present invention, an auxiliary channel that communicates with the processing space in the storage tank in the vertical direction is disposed below the storage tank at the second horizontal end and the second horizontal other end of the storage tank. The In the auxiliary channel, the processing liquid is guided to the auxiliary channel from the second horizontal end of the storage tank, and the processing liquid in the auxiliary channel is guided to the second horizontal other end of the storage tank. Thus, fluidizing means for fluidizing the processing liquid in the auxiliary flow path is disposed. When the processing liquid in the auxiliary flow path is fluidized by the fluidizing means, the processing liquid in the storage tank is guided into the auxiliary flow path from the second horizontal one end of the storage tank, and the processing in the auxiliary flow path is performed. The liquid is guided to the second horizontal other end of the storage tank. Thereby, in the storage tank above the auxiliary flow path, the processing liquid can flow from the second horizontal direction other end portion toward the second horizontal direction one end portion.
[0038]
Thus, in the state which the process liquid is flowing toward the second horizontal direction one end part from the second horizontal direction other end part of the storage tank, either one of the pair of side walls facing the one horizontal direction is set on the other side. One side wall disposed on either one of the pair of side walls facing the first horizontal direction of the storage tank from the nozzle disposed near the upper portion facing the liquid level of the processing liquid on the other side wall disposed A guide portion having a guide surface that inclines in a direction away from the other side wall as it goes downward is provided at an upper portion facing the liquid surface of the processing liquid. As described above, the nozzle is arranged in the vicinity of the upper portion of the pair of side walls facing in the one horizontal direction that faces the liquid surface of the processing liquid on the other side wall arranged on the other side. When the processing liquid is supplied from the supply means to the nozzle, the processing liquid is jetted toward the guide portion as described above.
[0039]
Thus, the processing liquid sprayed from the nozzle includes a first velocity component in a direction from the other side wall of the storage tank toward the upper guide portion of the one side wall, and a second horizontal direction from the other second horizontal end of the storage tank. And a second velocity component in a direction toward one end of the direction (hereinafter, sometimes referred to as “second horizontal direction”). Therefore, the treatment liquid in the auxiliary flow path is fluidized by the fluidizing means and the treatment liquid is ejected from the nozzle, so that the treatment liquid is approximately around the virtual axis in the storage tank. As it rotates in the direction from the nozzle toward the guide, it flows along one side wall, the bottom wall, and the other side wall of the storage tank, and flows in one direction in the second horizontal direction. As a result, the processing liquid in the storage tank generally flows in a spiral orbit having the virtual axis as the central axis. Accordingly, the object to be treated can also flow in the storage tank in one direction in the virtual axis direction so as to draw a spiral trajectory having the virtual axis as the central axis.
[0040]
Further, since the object to be processed is made to flow so as to draw a spiral trajectory as described above, the length of the spiral trajectory is determined when the object to be processed is linearly flowed in the second horizontal direction in the storage tank. It becomes sufficiently long compared to the distance that flows. Thereby, when the flow rate of the workpiece is the same, for example, the time for flowing in one direction of the second horizontal direction of the storage tank can be lengthened. Thus, when the time to flow in one direction in the second horizontal direction of the storage tank becomes long, the number of times the processing liquid collides and detaches from the object to be processed increases. Since the treatment liquid is sufficiently stirred while uniformly hitting the surface of the object to be treated, mud can be removed from the object to be treated as reliably as possible. Further, by separating the means for flowing the processing liquid in the storage tank so as to rotate around the virtual axis and the means for flowing the processing liquid in the storage tank in one direction in the second horizontal direction, These two flows of the treatment liquid can be controlled independently. As a result, for example, by reducing the flow rate of the processing liquid in the auxiliary flow path by the fluidizing means, only the speed of the processing liquid flowing in the second horizontal direction in the storage tank is reduced, thereby reducing the flow rate in the storage tank. The processing time of a processed material can be increased. Furthermore, since the object to be processed is made to flow in a spiral orbit, the path length through which the object to be processed flows is set to a predetermined length as compared with the case where the object to be processed is made to flow linearly as described above. Required for the second horizontal direction of the storage tank can be greatly reduced. As a result, the article processing apparatus can be miniaturized.
[0056]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a front view showing an
[0057]
FIG. 4 is an enlarged front view showing the
[0058]
The
[0059]
The
[0060]
The
[0061]
More specifically, the
[0062]
The
[0063]
The cleaning
[0064]
The
[0065]
The
[0066]
The
[0067]
The
[0068]
A portion of the
[0069]
The
[0070]
A payout waiting space that opens upward and communicates with the processing space of the
[0071]
FIG. 7 is an enlarged front view showing the main part of the
[0072]
The
[0073]
The conveying
[0074]
The
[0075]
The
[0076]
The
[0077]
A
[0078]
The driven
[0079]
The driving
[0080]
The pair of
[0081]
The sliding
[0082]
Due to the support holes 145a and the
[0083]
Below the
[0084]
FIG. 8 is a diagram for explaining the flow of the cleaning
[0085]
When the
[0086]
Thus, the cleaning liquid sprayed from the
[0087]
Further, since the
[0088]
As described above, when the object to be cleaned 102 is immersed in the
[0089]
Macroscopically, the cleaning
[0090]
In this way, when performing a cleaning process for removing the object to be removed such as mud and insects adhering to the
[0091]
Further, the
[0092]
Further, as shown in FIG. 5, the
[0093]
Further, since the object to be cleaned 102 is made to flow so as to draw the spiral trajectory G0 as described above, the length of the spiral trajectory G0 is the downstream side in the second horizontal direction B1 in the
[0094]
The to-
[0095]
In order to release the cleaning liquid adhering to the object to be cleaned 102 to some extent as described above, it is only necessary to lengthen the time until the object to be cleaned 102 is lifted from the cleaning liquid and dropped from the upper end. For this purpose, it is conceivable to lower the conveyance speed, but the number of objects to be cleaned 102 drawn from the cleaning liquid per hour decreases, and accordingly, the number of objects to be cleaned 102 that can be processed per hour also decreases. . In order to avoid such a situation, the length dimension in the transport direction H1 of the
[0096]
As described above, when the height of the upper end portion of the
[0097]
Therefore, in the
[0098]
Thus, after at least the upper stretched
[0099]
Further, as described above, even if the article to be cleaned 102 is dropped from the upper end of the
[0100]
Further, the
[0101]
FIG. 9 shows the present invention.is connected withIt is a front view which shows the
[0102]
FIG. 12 is a front view showing the
[0103]
The
[0104]
More specifically, the
[0105]
In a state in which the
[0106]
A cylindrical payout side
[0107]
The
[0108]
More specifically, the
[0109]
The
[0110]
The blocking
[0111]
More specifically, the blocking
[0112]
The blocking
[0113]
Therefore, in the state where the blocking
[0114]
Further, a columnar blocking-side
[0115]
A blocking
[0116]
More specifically, the
[0117]
The
[0118]
Using such a
[0119]
Further, using such a shut-
[0120]
Angular displacement of the dispensing
[0121]
The blocking
[0122]
The guide
[0123]
In a state where the
[0124]
In the state where the blocking
[0125]
According to the
[0126]
Further, when the
[0127]
Although the
[0128]
FIG. 15 is a cross-sectional view showing an
[0129]
The
[0130]
The
[0131]
In the
[0132]
At least the upper and lower direction
[0133]
A portion of the
[0134]
The lower part of the
[0135]
The
[0136]
The
[0137]
The
[0138]
The
[0139]
The
[0140]
The
[0141]
FIG. 18 is a front view showing the
[0142]
The
[0143]
FIG. 20 is a front view showing the
[0144]
The
[0145]
In addition, a
[0146]
The lower end portion of the
[0147]
By disposing the
[0148]
The
[0149]
The
[0150]
FIG. 21 is a diagram for explaining the flow of the cleaning
[0151]
When the maximum amount of cleaning liquid that can be stored in the
[0152]
When the cleaning liquid is sprayed from the
[0153]
When the cleaning liquid is supplied from the
[0154]
In this way, the cleaning liquid is jetted near the
[0155]
When the cleaning liquid is ejected from the
[0156]
Further, the cleaning liquid is guided by the
[0157]
At this time, the removed
[0158]
The cleaning liquid that has flowed downward along the
[0159]
As shown by an arrow F8, a removed
[0160]
As shown by an arrow F7, the
[0161]
Since the surface of the connecting
[0162]
The removed
[0163]
The removed
[0164]
On the other hand, the cleaning liquid in the
[0165]
As described above, the cleaning liquid is roughly disposed in the
[0166]
The cleaning liquid ejected from the
[0167]
In cleaning the object to be cleaned 30, the object to be cleaned 30 is stored in the
[0168]
Further, when the flow rate of the
[0169]
The removed objects 39A to 39C removed from the object to be cleaned 30 pass through the through
[0170]
In the
[0171]
FIG. 22 shows the present invention.is connected withIt is a top view which shows the
[0172]
The
[0173]
The
[0174]
The shape of the
[0175]
The
[0176]
The auxiliary flow
[0177]
The second horizontal direction one direction B1 upstream end of each of the first to third
[0178]
In the
[0179]
More specifically, the
[0180]
When performing maintenance such as cleaning the
[0181]
The fluidizing
[0182]
At least the
[0183]
The
[0184]
The
[0185]
In the present embodiment, the
[0186]
12 A of injection parts are comprised including the liquid distribution pipe |
[0187]
Since the
[0188]
Needless to say, in the state where the cleaning
[0189]
Further, in the auxiliary flow
[0190]
As described above, the cleaning
[0191]
In cleaning the
[0192]
The to-
[0193]
When the cleaning liquid in the
[0194]
Further, the
[0195]
Further, when the means for flowing the cleaning liquid in the
[0196]
Instead of the dispensing
[0197]
In the
[0198]
Although the
[0199]
In the
[0200]
The
[0201]
Further, the
[0202]
The object to be treated is not limited to spinach, lettuce leaves, potatoes, and sweet potatoes, but may be vegetables such as onions, celery, carrots, and burdock, and seafood and meat.
[0203]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the treatment liquid is rotated in the direction from the nozzle toward the guide portion around the virtual axis extending along the second horizontal direction in the storage tank. Thus, it can flow with a large moment along one side wall, the bottom wall, and the other side wall of the storage tank. In this way, when the object to be processed is immersed in the storage tank in which the processing liquid flows so as to rotate around the virtual axis with a large rotational moment, the object to be processed is likely to float with respect to the processing liquid. Even if it is easy to sink with respect to the processing liquid, it can flow in the storage tank along one side wall, the bottom wall and the other side wall of the storage tank so as to rotate around the virtual axis along with the processing liquid. By causing the treatment liquid to flow in this way, the treatment liquid is repeatedly collided and detached from the surface of the object to be treated from all directions, thereby increasing the relative speed of the treatment liquid with respect to the object to be treated. By uniformly applying the treatment liquid to the entire surface of the treatment object and repeating the friction between the treatment liquid and the treatment object, the treatment object can be stirred efficiently and reliably. Furthermore, since it is not necessary to separately provide a means for flowing the treatment liquid as described above other than the guide unit, the nozzle, and the supply means, it is possible to realize an article processing apparatus that achieves the above-described effects with a very simple configuration. it can.
[0204]
AlsoThe treatment liquid ejected from the nozzle includes a first velocity component parallel to the first horizontal direction and a second velocity component that is perpendicular to the first velocity component on the virtual one horizontal plane, in other words, parallel to the second horizontal direction. Therefore, in the storage tank, the processing liquid is rotated around the virtual axis in the direction from the nozzle toward the guide portion, so that one side wall, bottom of the storage tank is provided. While flowing along the wall and the other side wall, it flows along one or the other in the second horizontal direction, in other words, along one or the other in the virtual axis direction. As a result, the processing liquid in the storage tank generally flows in a spiral orbit having the virtual axis as the central axis. Therefore, the object to be processed can also flow in the storage tank in one direction or the other in the virtual axis direction so as to draw a spiral trajectory having the virtual axis as the central axis. In this way, the nozzle is configured to cause the processing liquid to flow toward one or the other in the virtual axis direction of the storage tank, and to convey the object to be processed toward one or the other in the virtual axis direction in the storage tank. Since it can be realized only by the supply means, the workpiece can be made to flow toward one or the other in the virtual axis direction in the storage tank while rotating and stirring around the virtual axis with a very simple configuration. Further, since the object to be processed is made to flow in a spiral orbit as described above, the length of the spiral orbit is changed when the object to be processed is made to flow linearly in the virtual axis direction in the storage tank. It will be long enough compared to the distance. Accordingly, when the flow rate of the workpiece is the same, for example, the time for flowing toward the virtual axis direction of the storage tank can be lengthened. Thus, if the time for flowing in the virtual axis direction of the storage tank becomes longer, the number of times that the processing liquid collides with and leaves the processing object also increases. Is sufficiently stirred while uniformly hitting the surface of the object to be treated, so that mud can be removed from the object to be treated as reliably as possible. In addition, since the object to be processed is made to flow in a spiral orbit, the length of the path through which the object to be processed flows is set to a predetermined length as compared with the case where the object to be processed is made to flow linearly as described above. Required for the second horizontal direction of the storage tank can be greatly reduced. As a result, the article processing apparatus can be miniaturized.
[0205]
According to the second aspect of the present invention, the processing liquid sprayed from the nozzle toward the guide portion flows so as to rotate about the virtual axis in a direction from the nozzle toward the guide portion. At this time, the rotating and flowing processing liquid flows upward along the vertical partition plate, thereby preventing collision with the nozzle. This prevents the object to be processed from colliding with the nozzle and being damaged.
According to the third aspect of the present invention, even when the object to be processed is likely to sink with respect to the processing liquid, it is filtered by the processing liquid flowing so as to rotate with a large rotational moment around the virtual axis. It is possible to fluidize the object to be processed immersed in the plate without staying in the vicinity of the filter plate.
According to the fourth aspect of the present invention, the treatment liquid ejected from the nozzle spreads in a fan shape, so that the treatment liquid ejected spreads upward and downward from the liquid level of the reservoir layer as much as possible. Can be blocked.
Claim5According to the described invention, the object to be processed that has dropped from the upper end of the inclined conveying means falls on the upper stretched portion of the belt of the cushion conveyor. At this time, due to the impact of the object to be processed being dropped, the substantially horizontal part of the belt overhanging part to which the object to be processed collides is displaced downward, and the belt tension increases. Since the buffer member allows the driving roller and the driven roller to be displaced in directions close to each other, when the belt tension is increased in this way, the driving roller and the driven roller are displaced in directions close to each other. As a result, the belt tension further decreases, and at least the upper tension part of the belt can be displaced downward, and the impact force received from the upper tension part when the workpiece collides with the upper tension part of the belt is greatly increased. It is possible to reduce the damage to the object to be processed due to the impact as much as possible. In addition, the cushion conveyor has an approximately horizontal belt extension and is displaced in the unloading direction. When the workpiece falls on the belt extension, the workpiece is Even if the upper tension part is bounced away from the upper tension part, the direction in which the workpiece is bounced can be limited to the direction in which the belt upper tension part is displaced, that is, the carry-out direction as much as possible. As a result, even if the object to be processed jumps in the upper stretch part of the belt and is separated from the upper stretch part, it is possible to prevent as much as possible from jumping in an unexpected direction.
[0206]
Claim6According to the described invention, when the dispensing bucket is in the dipping position, the opening is dipped in the treatment liquid in the storage tank toward at least the second horizontal other end, It can be accommodated from the opening. When the work piece is accommodated in this manner and the payout bucket is angularly displaced by the payout side angular displacement driving means and angularly displaced to the payout position, the payout bucket is angularly displaced to the payout position. At the payout position, the payout bucket is lifted upward from the storage tank, and the opening faces the one end side in the second horizontal direction. It can pay out to the outside through the opening facing to the side.
[0207]
Claim7According to the present invention described above, when the payout bucket of the payout portion is in the immersion position and the blocking means of the blocking portion is in the communication position, it is more than the storage space in the payout bucket and the payout bucket in the storage tank. 2 Since the processing space on the other end side in the horizontal direction communicates, the object to be processed in the processing space of the storage tank can be accommodated in the payout bucket. When the shut-off means of the shut-off part is angularly displaced from the communication position to the shut-off position by the shut-off side angular displacement driving means in a state where the pay-out bucket of the pay-out part is in the immersion position, the storage space in the pay-out bucket and the storage tank Since the processing space on the second horizontal direction other end side than the payout bucket is blocked, the object to be processed in the processing space of the storage tank cannot be accommodated in the payout bucket. When the shut-off means of the shut-off portion is in the shut-off position, and the workpiece is accommodated in the pay-out bucket, when the pay-out bucket is angularly driven by the pay-out side angular displacement drive means and angularly displaced to the pay-out position, the pay-out bucket is The object to be processed, which is angularly displaced to the payout position and is accommodated in the payout bucket, is discharged from the opening to the outside. At this time, since the storage space in the payout bucket and the processing space on the other end side in the second horizontal direction with respect to the payout bucket in the storage tank are blocked by the blocking means at the blocking position, the object to be processed is stored. When the dispense bucket is angularly displaced from the dipping position to the dispense position, the object to be processed is moved from the dispense bucket to the processing space on the second other end side in the second horizontal direction from the dispense bucket in the storage tank. It is possible to prevent the return as much as possible. Further, when the payout bucket of the payout portion is not in the immersion position, the second horizontal direction one end side in the storage tank which is the space where the discharge bucket in the immersion position should be arranged in the storage tank by the blocking means in the blocking position By shutting off the bucket immersion space and the processing space on the second horizontal direction other end side than the dispensing bucket in the storage tank, it is possible to prevent the workpiece from flowing into the bucket immersion space. Thus, when the processing object is in the bucket immersion space and the discharge bucket is angularly displaced to the immersion position without blocking the flow of the processing object to the bucket immersion space, the bucket immersion space is It is possible to prevent the object to be processed from being damaged.
[0208]
Claim8According to the described invention, when the processing liquid in the auxiliary flow path is fluidized by the fluidizing means, the processing liquid in the storage tank is guided into the auxiliary flow path from the second horizontal end of the storage tank. At the same time, the processing liquid in the auxiliary flow path is guided to the second horizontal other end of the storage tank. Thereby, in the storage tank above the auxiliary flow path, the processing liquid can flow from the second horizontal direction other end portion toward the second horizontal direction one end portion. As described above, when the processing liquid is supplied from the supply means to the nozzle in the state where the processing liquid flows from the second horizontal other end of the storage tank to the second horizontal one end, as described above. The processing liquid is sprayed toward the guide unit. Thus, the processing liquid sprayed from the nozzle includes a first velocity component in a direction from the other side wall of the storage tank toward the upper guide portion of the one side wall, and a second horizontal direction from the other second horizontal end of the storage tank. And a second velocity component in a direction toward one end of the direction (hereinafter, sometimes referred to as “second horizontal direction”). Therefore, the treatment liquid in the auxiliary flow path is fluidized by the fluidizing means and the treatment liquid is ejected from the nozzle, so that the treatment liquid is approximately around the virtual axis in the storage tank. As it rotates in the direction from the nozzle toward the guide, it flows along one side wall, the bottom wall, and the other side wall of the storage tank, and flows in one direction in the second horizontal direction. As a result, the processing liquid in the storage tank generally flows in a spiral orbit having the virtual axis as the central axis. Accordingly, the object to be treated can also flow in the storage tank in one direction in the virtual axis direction so as to draw a spiral trajectory having the virtual axis as the central axis. Further, since the object to be processed is made to flow so as to draw a spiral trajectory as described above, the length of the spiral trajectory is determined when the object to be processed is linearly flowed in the second horizontal direction in the storage tank. It becomes sufficiently long compared to the distance that flows. Thereby, when the flow rate of the workpiece is the same, for example, the time for flowing in one direction of the second horizontal direction of the storage tank can be lengthened. Thus, when the time to flow in one direction in the second horizontal direction of the storage tank becomes long, the number of times the processing liquid collides and detaches from the object to be processed increases. Since the treatment liquid is sufficiently stirred while uniformly hitting the surface of the object to be treated, mud can be removed from the object to be treated as reliably as possible. Further, by separating the means for flowing the processing liquid in the storage tank so as to rotate around the virtual axis and the means for flowing the processing liquid in the storage tank in one direction in the second horizontal direction, These two flows of the treatment liquid can be controlled independently. As a result, for example, by reducing the flow rate of the processing liquid in the auxiliary flow path by the fluidizing means, only the speed of the processing liquid flowing in the second horizontal direction in the storage tank is reduced, thereby reducing the flow rate in the storage tank. The processing time of a processed material can be increased. Furthermore, since the object to be processed is made to flow in a spiral orbit, the path length through which the object to be processed flows is set to a predetermined length as compared with the case where the object to be processed is made to flow linearly as described above. Required for the second horizontal direction of the storage tank can be greatly reduced. As a result, the article processing apparatus can be miniaturized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing an
FIG. 2 is a plan view showing the
3 is a left side view showing the
4 is an enlarged front view showing a
FIG. 5 is an enlarged plan view showing a
6 is a cross-sectional view taken along section line S6-S6 in FIG.
FIG. 7 is an enlarged front view showing a main part of the
FIG. 8 is a view for explaining the flow of the cleaning
FIG. 9is connected withIt is a front view which shows the
10 is a plan view showing an
11 is a left side view showing the
12 is a front view showing a
13 is a plan view showing a
FIG. 14 is a diagram showing a main configuration and operation of the
FIG. 15 is a cross-sectional view showing an
16 is a plan view showing the
17 is a front view showing the
18 is a front view showing the
FIG. 19 is a side view showing the
20 is a front view showing the
FIG. 21 is a view for explaining the flow of the cleaning
FIG. 22is connected withIt is a top view which shows the
23 is a sectional view taken along section line S23-S23 in FIG.
24 is a cross-sectional view taken along section line S24-S24 in FIG.
FIG. 25 is a cross-sectional view showing a
FIG. 26 is a cross-sectional view showing a
FIG. 27 is a cross-sectional view showing a
[Explanation of symbols]
10, 50, 100, 200 Article processing apparatus
11, 11A, 103 Storage tank
16 pump
17 Distribution pipe
18,105 nozzles
19,108 First side wall
20,109 Second side wall
21,112 Bottom wall
22,101 Cleaning solution
22a, 101a Liquid level
24,110 third side wall
25,111 4th side wall
30,102 Object to be cleaned
36 First Guide
51 Auxiliary flow path
52 Fluidization Department
104 Guide
107 Conveyor delivery section
130 Inclined conveyor
131 Cushion conveyor
138 Drive roller
139 Followed roller
140 Unloading belt
141 Buffer
201 Dispensing department
202 Blocking part
203 payout bucket
204 Dispensing drive unit
206 opening
216 Blocking wall
217 Shut-off drive unit
Claims (8)
前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか一方に配置される一側壁の処理液の液面に臨む上部に設けられ、下方に向かうにつれて他側壁から離反する方向に傾斜する案内面を有する案内部と、
前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁の処理液の液面に臨む上部付近に配置され、前記案内部に向けて処理液を噴射する複数のノズルと、
前記各ノズルに処理液を供給する供給手段とを含み、
前記各ノズルは、第2水平方向に並列して配置されて、仮想一水平面上で前記第1水平方向に対して予め定める角度を成して傾斜してそれぞれ設けられ、処理液をそれぞれ噴射することで第2水平方向に沿って延びる仮想軸線まわりに回転しながら仮想軸線方向一方または他方に進む螺旋軌道を描くように貯留槽内の処理液を流動させることを特徴とする物品処理装置。Each of the pair of side walls facing each other in a first horizontal direction and a second horizontal direction perpendicular to the first horizontal direction, and a bottom wall connecting and closing the lower portions of the pair of side walls, A storage tank for storing a processing liquid for processing a processed material;
A guide that is provided in an upper part facing the liquid surface of the processing liquid on one side wall disposed on one of the pair of side walls facing in the first horizontal direction, and that is inclined in a direction away from the other side wall as it goes downward. A guide having a surface;
A pair of side walls opposed to said first horizontal direction, are disposed near the top facing the liquid surface of the treatment liquid other side wall which is arranged in the other, a plurality of ejecting the processing liquid toward the guide portion A nozzle,
Look including a supply means for supplying the processing liquid to the each nozzle,
Each of the nozzles is arranged in parallel in the second horizontal direction, is provided at an angle with respect to the first horizontal direction at a predetermined angle on a virtual horizontal plane, and injects a processing liquid, respectively. An article processing apparatus that causes the processing liquid in the storage tank to flow so as to draw a spiral trajectory that travels in one or the other in the virtual axis direction while rotating around a virtual axis extending along the second horizontal direction .
ノズルは、縦仕切板よりも前記第1水平方向に対向する一対の側壁のうち、いずれか他方に配置される他側壁側に配置され、
縦仕切板には、ノズルに臨んで開口し、ノズルから噴射される処理液が通過可能な複数の噴射孔が形成されることを特徴とする請求項1記載の物品処理装置。 Of the pair of side walls facing in the first horizontal direction, the other side wall arranged on the other side is arranged at an interval in the first horizontal direction to partition the space in the storage tank in the vertical direction. Further including a vertical divider,
The nozzle is disposed on the other side of the pair of side walls opposed to the first horizontal direction than the vertical partition, on the other side,
2. The article processing apparatus according to claim 1 , wherein the vertical partition plate is formed with a plurality of injection holes that open toward the nozzle and allow the processing liquid injected from the nozzle to pass therethrough .
濾過板は、上下方向に貫通し、被処理物の通過を阻止する貫通孔が複数形成されることを特徴とする請求項1または2記載の物品処理装置。 Further comprising a filter plate disposed substantially horizontally so as to face the bottom wall with an interval upward from the bottom wall;
Filtration plate penetrates vertically, article processing apparatus according to claim 1 or 2, wherein a through hole for blocking the passage of the workpiece is characterized Rukoto formed in plural.
貯留槽の処理液に浸漬する被処理物を処理液から引揚げて、上方に向かって傾斜する搬送方向に搬送する傾斜搬送手段と、
前記傾斜搬送手段の上端部よりも下方に配置され、傾斜搬送手段からの上端部から落下する被処理物を乗載して、予め定める搬出方向に搬送するクッションコンベアとを備え、
前記クッションコンベアは、
駆動源からの駆動力によって回転する駆動ローラと、
駆動ローラに搬出方向に間隔をあけて平行に配置される従動ローラと、
駆動ローラおよび従動ローラ間にわたって巻掛けられて張架され、少なくとも上張架部分がほぼ水平なベルトと、
駆動ローラおよび従動ローラが互いに離反する方向の弾発力を発生するとともに、駆動ローラおよび従動ローラが互いに近接する方向に変位することを許容する緩衝手段とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の物品処理装置。The storage tank is provided with a conveyor payout unit that discharges an object to be processed in the storage tank to the outside.
Inclined conveying means for lifting the object to be immersed in the treatment liquid of the storage tank from the treatment liquid and conveying it in the conveying direction inclined upward,
A cushion conveyor which is disposed below the upper end of the inclined conveying means, mounts the object to be dropped from the upper end from the inclined conveying means, and conveys in a predetermined unloading direction;
The cushion conveyor is
A driving roller that is rotated by a driving force from a driving source;
A driven roller arranged in parallel with a gap in the carry-out direction to the drive roller;
A belt that is wound and stretched between the driving roller and the driven roller, and at least the upper stretching portion is substantially horizontal;
Claims drive roller and the driven roller while generating a resilient force in a direction away from each other, and wherein the Rukoto which have a a buffer means for allowing the displacement in the direction driving roller and the driven roller are close to each other The article processing apparatus according to any one of 1 to 4.
貯留槽の第2水平方向一端部に配置され、開口を少なくとも第2水平方向他端部に向けて貯留槽の処理液に浸漬される浸漬位置と、貯留槽から上方に引揚げられて開口を第2水平方向一端部側に向けた払出位置とにわたって、第1水平方向に沿って延びる軸線まわりに角変位自在に設けられる払出バケットと、
前記払出バケットを浸漬位置と払出位置とにわたって角変位駆動する払出側角変位駆動 手段とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の物品処理装置。 The storage tank is provided with a payout part for paying out the object to be processed in the storage tank to the outside.
An immersion position that is disposed at one end of the second horizontal direction of the storage tank and is immersed in the treatment liquid of the storage tank with the opening at least toward the other end of the second horizontal direction, and the opening is lifted upward from the storage tank. A payout bucket provided so as to be angularly displaceable about an axis extending along the first horizontal direction over a payout position toward the second horizontal direction one end side;
The article processing apparatus according to any one of claims 1-4, characterized in that it comprises a dispensing side angular displacement driving means for angular displacement driving the dispensing bucket over the immersed position and dispensing position.
前記払出部よりも第2水平方向他端部側に配置され、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが連通される連通位置と、払出バケット内の収容空間と貯留槽内の前記払出バケットよりも第2水平方向他端部側の処理空間とが遮断される遮断位置とにわたって、第1水平方向に沿って延びる軸線まわりに角変位自在に設けられる遮断手段と、Communication that is arranged on the second horizontal direction other end side than the payout part, and that allows communication between the accommodation space in the payout bucket and the processing space on the second horizontal direction other end side than the payout bucket in the storage tank. An axis extending along the first horizontal direction over a position and a blocking position where the accommodation space in the payout bucket and the processing space in the second horizontal direction other end side than the payout bucket in the storage tank are blocked A blocking means provided to be freely angularly displaceable,
前記遮断手段を連通位置と遮断位置とにわたって角変位駆動する遮断側角変位駆動手段とを備えることを特徴とする請求項6記載の物品処理装置。The article processing apparatus according to claim 6, further comprising: a blocking-side angular displacement driving unit configured to angularly drive the blocking unit over a communication position and a blocking position.
前記補助流路内に配置され、貯留槽の第2水平方向一端部から処理液を補助流路に導くとともに、補助流路内の処理液を貯留槽の第2水平方向他端部に導くようにして、補助流路内の処理液を流動化する流動化手段とをさらに含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の物品処理装置。It arrange | positions in the said auxiliary flow path, and it guide | induces a process liquid to an auxiliary flow path from the 2nd horizontal direction one end part of a storage tank, and guides the process liquid in an auxiliary flow path to the 2nd horizontal direction other end part of a storage tank. The article processing apparatus according to claim 1, further comprising fluidizing means for fluidizing the processing liquid in the auxiliary flow path.
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