JP3881112B2 - Gas appliance components - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フッ素樹脂被覆層を備えるガス器具用部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、調理の際に吹き溢れた煮汁等の拭き取りを容易にするために、コンロのトッププレート、汁受け等のガス器具用部材にフッ素樹脂被覆層を備えたものが知られている。
【0003】
前記従来のガス器具用部材は、SUS430等のステンレス鋼板を所定の形状にプレス加工し、該ステンレス鋼板の表面にフッ素樹脂被覆層を設けたものである。前記ガス器具用部材は、調理時には高温に加熱され、また洗剤、漂白剤等で頻繁に洗浄されるというで過酷な環境下で使用されるために、前記フッ素樹脂被覆層が剥離しやすい。
【0004】
そこで、前記ステンレス鋼板の表面にショットブラスト加工を施して、該ステンレス鋼板の表面積を大きくすることにより、前記フッ素樹脂の密着性を向上することが行われている。ところが、前記ステンレス鋼板に前記ショットブラスト加工を施すと、該ステンレス鋼板が太鼓状に歪むという問題がある。
【0005】
一方、前記ステンレス鋼板は伸びが小さく、前記プレス加工を施したときに、所定形状が得られないことがあるという問題がある。前記問題を解決するために、前記ステンレス鋼板より伸びが大きいホウロウ用鋼板を用いることが考えられる。
【0006】
しかしながら、前記ホウロウ用鋼板の表面にフッ素樹脂被覆層を設けようとすると、前記ステンレス鋼板の場合と同様に、過酷な使用環境下では前記フッ素樹脂被覆層が剥離しやすく、また素材である前記ホウロウ用鋼板自体の耐食性が劣るとの不都合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる不都合を解消して、製造容易で、密着性に優れたフッ素樹脂被覆層を備えるガス器具用部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明のガス器具用部材は、フッ素樹脂被覆層を備えるガス器具用部材において、ホウロウ用鋼板の表面に設けられた平均粒径10〜15μmの無機酸化物粒子を含む第1のホウロウ釉を塗布し、焼成してなる第1の下塗りホウロウ層と、該第1の下塗りホウロウ層の上に設けられた平均粒径20〜25μmの無機酸化物粒子を含む第2のホウロウ釉を塗布し、焼成してなる第2の下塗りホウロウ層と、該第2の下塗りホウロウ層の上に設けられたフッ素樹脂被覆層とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明のガス器具用部材は、伸びの大きいホウロウ用鋼板からなるので、プレス加工により容易に所定形状を得ることができる。
【0010】
また、本発明のガス器具用部材は、前記ホウロウ用鋼板の上にフッ素樹脂被覆層を形成したものであるが、フッ素樹脂は一般に他の物質に対する密着性に乏しく、この性質は前記煮汁等を拭き取る上では有利であるが、鋼板の表面に被覆層を形成するときには不利になる。そこで、本発明のガス器具用部材は、前記ホウロウ用鋼板の表面に、まず前記下塗りホウロウ層を設け、該下塗りホウロウ層の上に前記フッ素樹脂被覆層を設ける。
【0011】
前記下塗りホウロウは、一般のホウロウ加工の際に前記ホウロウ用鋼板の表面に塗布されて下地を形成し、その上に塗布される上塗りホウロウ釉とホウロウ用鋼板とを接続するものである。従って、前記下塗りホウロウ層は、ホウロウ用鋼板に対して優れた密着性が得られる。
【0012】
また、前記下塗りホウロウは、化粧用ホウロウとは異なり、前記範囲の平均粒径を備える無機酸化物粒子を含むホウロウ釉からなるので、形成される下塗りホウロウ層が多孔質となり、該下塗りホウロウ層の上に前記フッ素樹脂被覆層を設けることにより、フッ素樹脂に対するアンカー効果が得られる。従って、前記フッ素樹脂被覆層は前記下塗りホウロウ層に対して優れた密着性が得られる。
【0013】
この結果、前記フッ素樹脂被覆層は前記下塗りホウロウ層を介して前記ホウロウ用鋼板に密着し、高温に加熱されたり、洗剤、漂白剤等で頻繁に洗浄されるという過酷な環境下でも剥離しにくいという優れた効果を奏することができる。
【0014】
前記下塗りホウロウ層は、前記ホウロウ釉に含まれる無機酸化物の平均粒径が10μmより小さいと前記フッ素樹脂被覆層に対するアンカー効果を得るために適した多孔質層が得られないことがあり、前記無機酸化物の平均粒径が25μmより大きいと前記ホウロウ用鋼板に対する密着性を確保できなくなる。
【0015】
前記下塗りホウロウ層は、前記ホウロウ用鋼板に対する密着性を良くするために前記ホウロウ用鋼板の側では前記無機酸化物の粒径が小さく、前記多孔質層を得るために前記フッ素樹脂被覆層の側では前記無機酸化物の粒径が大きくなっている。
【0016】
前記第1の下塗りホウロウ層は、前記第1のホウロウ釉に含まれる無機酸化物の平均粒径が10μmより小さいと前記第2の下塗りホウロウ層に対して馴染みにくくなり、前記無機酸化物の平均粒径が15μmより大きいと前記ホウロウ用鋼板に対する密着性が低くなる。また、前記第2の下塗りホウロウ層は、前記第2のホウロウ釉に含まれる無機酸化物の平均粒径が20μmより小さいと前記フッ素樹脂に対するアンカー効果に適した多孔質層が得られないことがあり、前記平均粒径が25μmより大きいと前記第1の下塗りホウロウ層に対して馴染みにくくなる。
【0017】
また、本発明のガス器具用部材において、前記フッ素樹脂被覆層は、前記下塗りホウロウ層との間に、ポリイミド樹脂またはポリエーテルサルフォン樹脂を含むフッ素樹脂からなるプライマー層を備えることを特徴とする。
【0018】
前記フッ素樹脂は、前記のように他の物質に対する密着性に乏しいが、前記ポリイミド樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等の他の樹脂を含有することにより、密着性を改良することができる。また、同種の樹脂同士は親和性があるので、前記フッ素樹脂被覆層は前記プライマー層に対して優れた密着性を得ることができる。従って、前記プライマー層を設けることにより、前記フッ素樹脂被覆層の密着性を強固なものとすることができる。
【0019】
本発明を適用できる前記ガス器具用部材としては、例えば、コンロのトッププレートまたは汁受け等を挙げることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態のフッ素樹脂被覆層を設けたシステムキッチン用コンロの一例を示す斜視図であり、図2は本実施形態のフッ素樹脂被覆層の一構成例を示す説明的断面図である。
【0021】
図1示のように、システムキッチン用コンロは、複数のバーナ(図示せず)を内蔵するコンロ本体1の上面にパッキン2を介して取着されたトッププレート3に五徳4が載置されるようになっている。また、コンロ本体1の側面にはグリル5が設けられている。
【0022】
尚、図1示のシステムキッチン用コンロにおいて、6はバーナ部、7はバーナ部6に冠着されるバーナリング、8はグリル5の燃焼排気孔、9は排気孔8に冠着される排気ガードである。
【0023】
本実施形態のトッププレート3は、プレス加工したホウロウ用鋼板にフッ素樹脂被覆層を形成したものである。次に、その構成について、図2を参照して説明する。
【0024】
図2示のように、本実施形態のトッププレート3は、ホウロウ用鋼板11の表面にグランドコート層12とアンダーコート層13とからなる下塗りホウロウ層14が設けられ、下塗りホウロウ層14の上にプライマー層15を介してフッ素樹脂被覆層16が設けられている。
【0025】
ホウロウ用鋼板11は、JIS G 3133に規定されているホウロウ用脱炭素鋼板を用いることができる。前記ホウロウ用脱炭素鋼板は、前記JISの規定によれば、0.008%以下の炭素、0.50%以下のマンガン、0.040%以下のリン、0.040以下のイオウを含み、伸びが38%以上である。
【0026】
前記ホウロウ用脱炭素鋼板は、ステンレス鋼板SUS430の炭素含有量が0.12%以下であるのに比べて、格段に炭素含有量が低く、ホウロウ加工に適している。尚、炭素含有量の高い鋼板にホウロウ加工を施すと、焼成の際にホウロウ釉に含まれる水素が鋼板中の炭素と化合して鋼板中に取り込まれ、冷却後に再び水素となって放出されるために、爪飛び等の不良の原因となる。また、前記ホウロウ用脱炭素鋼板は、ステンレス鋼板SUS430の伸びが22%以上であるのに比較して伸びが大きく、プレス加工による深絞りに適している。
【0027】
また、ホウロウ用鋼板11として、ボロン添加ホウロウ用鋼板、チタン添加ホウロウ用鋼板、ニオブ添加ホウロウ用鋼板、高酸素ホウロウ用鋼板等を用いてもよい。ホウロウ用鋼板11として、例えば前記高酸素ホウロウ用鋼板を使用すると、前記ホウロウ釉に含まれる水素が鋼板中の酸素に包み込まれてトラップされるので、前記爪飛び等の不良の発生を防止することができる。
【0028】
前記グランドコート層12は、平均粒径10〜15μmの無機酸化物粒子を含む第1のホウロウ釉をホウロウ用鋼板11上に塗布して、焼成することにより、焼成後の厚さが90〜120μmの範囲となるように形成されている。前記無機酸化物粒子は、SiO2 ,B2 O3 ,Al2 O3 ,CoO,NiO、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物等からなるフリットをボールミル等で粉砕することにより得られた粒子を用いる。
【0029】
グランドコート層12の厚さは、90μm未満ではホウロウ釉がホウロウ用鋼板11に付着しにくく、特にホウロウ用鋼板11の端面部に焼き切れ現象が生じる。また、グランドコート層12の厚さが120μmを超えると、アンダーコート層13に割れ等の不具合が発生することがある。
【0030】
前記アンダーコート層13は、平均粒径20〜25μmの無機酸化物粒子を含む第2のホウロウ釉をグランドコート層12の上に塗布して、焼成することにより、焼成後の厚さが100〜150μmの範囲となるように形成されている。前記無機酸化物粒子は、SiO2 ,B2 O3 、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物等からなるフリットをボールミル等で粉砕することにより得られた粒子を用いる。
【0031】
アンダーコート層13の厚さは、100μm未満ではフッ素樹脂に対して十分なアンカー効果が得られない。また、アンダーコート層13の厚さが150μmを超えると、グランドコート層12との膨張率の相違が明瞭になり、剥離することがある。
【0032】
前記プライマー層15は、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂に対してポリイミド樹脂を含有させたもので、ポリイミド樹脂はプライマー層15の全量に対して、40〜70重量%の範囲で含まれる。ポリイミド樹脂の含有量がプライマー層15の全量に対して40重量%未満のときには、グランドコート層12とアンダーコート層13とからなる下塗りホウロウ層14に対するプライマー層15の密着性を向上させる効果が得られず、70重量%を超えるとプライマー層15とフッ素樹脂層16との密着性が劣る。
【0033】
前記プライマー層15は、前記ポリイミド樹脂を含有するフッ素樹脂を前記アンダーコート層13上に塗布して、乾燥させることにより、乾燥後の厚さが10〜25μmの範囲となるように形成される。プライマー層15の厚さは10μm未満ではフッ素樹脂層16との密着性が劣り、不良の原因となり、25μmを超えるとフッ素塗膜(フッ素樹脂層16)のふくれ、はがれ等の不良の原因となると共にコストアップになる。
【0034】
前記フッ素樹脂層16は、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂を前記プライマー層15上に塗布して、乾燥させることにより、乾燥後の厚さが15〜30μmの範囲となるように形成される。フッ素樹脂層16の厚さは15μm未満では汚れに対する清掃性が劣ると共に、調理時の高温に対する耐熱性、洗剤や漂白剤に対する耐薬品性が十分に得られないことがあり、30μmを超えるとフッ素塗膜(フッ素樹脂層16)のふくれ、はがれ等の不良の原因となると共にコストアップになる。
【0035】
次に、本実施形態のトッププレート3の製造方法について説明する。
【0036】
トッププレート3を製造するときには、まず、プレス加工により所定形状とされたホウロウ用鋼板11の前処理を行う。前処理は、アルカリ脱脂、水洗、酸洗、水洗、硫酸ニッケル処理、水洗の順に行ったのち、中和処理を行い、さらに150〜300℃の温度で乾燥する。
【0037】
次に、前記のようにして前処理を行ったホウロウ用鋼板11上に、前記第1のホウロウ釉をスプレー等により塗布する。前記第1のホウロウ釉は、150〜300℃で乾燥した後、さらに800〜850℃で4〜6分間の焼成を行い、前記グランドコート層12を形成する。
【0038】
次に、前記のようにして形成したグランドコート層12上に、第2のホウロウ釉をスプレー等により塗布する。前記第2のホウロウ釉は、150〜300℃で乾燥した後、さらに800〜850℃で4〜6分間の焼成を行い、前記アンダーコート層13を形成する。
【0039】
次に、前記のようにしてグランドコート層12及びアンダーコート層13が形成されたホウロウ用鋼板11をエアブローし、さらに40〜80℃で予備乾燥した後、アンダーコート層13上に、前記ポリイミドを含むフッ素樹脂を塗布する。前記樹脂の塗布は、スプレー塗装、ディップ塗装、静電塗装、ロール塗装、カーテン塗装、遠心力塗装等により行うことができる。次いで、前記のようにして塗装された前記ポリイミドを含むフッ素樹脂を、80〜100℃で15〜20分間乾燥することにより、プライマー層15を形成する。
【0040】
次に、前記プライマー層15上に前記フッ素樹脂のみを塗装し、350〜4000℃で20〜25分間焼付、乾燥することにより、フッ素樹脂被覆層16を形成する。前記フッ素樹脂は、前記ポリイミドを含むフッ素樹脂と同一の方法により行うことができる。
【0041】
本実施形態では、前記製造方法により、鉛筆硬度Bの硬度を備えるフッ素樹脂被覆層16が得られた。前記フッ素樹脂被覆層16の密着性について、次に示す各項目の試験を行った。
(1)密着強度:フッ素樹脂被覆層16にカッターで1mm間隔の碁盤目状の切れ目を入れ、粘着性テープを貼り付けた後、該テープを剥離する。
(2)耐熱性:350℃の温度に8時間加熱維持する。
(3)耐洗剤性A:40℃の中性洗剤(ライオン株式会社製、商品名「ママレモン」)原液に8時間浸漬する。
(4)耐洗剤性B:室温の塩素系漂白剤(花王株式会社製、商品名「キッチンハイター」)原液に8時間浸漬する。
(5)耐磨耗性:フッ素樹脂被覆層16の表面を研磨剤入りナイロン製タワシ(キクロン株式会社製、商品名「キクロン」)で200回擦る。
(6)耐汚染性:汚染液を滴下後、加熱し、焦げつきが拭き取れるサイクルを測定する。
【0042】
前記試験項目の(1)から(5)については、各試験後、目視で検査したところ、結果は何れも良好でフッ素樹脂被覆層16の剥離は認められなかった。試験項目(6)は、10サイクルまで行ったが、焦げつきの拭き取りが可能であった。
【0043】
尚、本実施形態ではシステムキッチン用コンロのトッププレート3を例に挙げて説明しているが、本発明はシステムキッチン以外のコンロの汁受けや、オーブンのクッキング皿等の他のガス器具用部材や、電気調理器、食器洗浄機等、その他、過酷な環境下で耐熱性、耐食性、耐薬品性、耐汚染性の機能が必要とされる箇所の部材としても適用することができる。
【0044】
また、本実施形態では、プライマー層16として、ポリイミド樹脂を含むフッ素樹脂を用いているが、前記ポリイミド樹脂に替えてポリエーテルサルフォン樹脂を含むフッ素樹脂を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】フッ素樹脂被覆層を設けたガス器具用部材の一例を示す斜視図。
【図2】フッ素樹脂被覆層の一構成例を示す説明的断面図。
【符号の説明】
3…ガス器具用部材、 11…ホウロウ用鋼板、 12…第1の下塗りホウロウ層、 13…第2の下塗りホウロウ層、 14…下塗りホウロウ層、 15…プライマー層、 16…フッ素樹脂被覆層。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a gas appliance member provided with a fluororesin coating layer.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in order to facilitate the wiping off of the broth that has been blown over during cooking, a gas appliance member such as a stove top plate or a soup pan is provided with a fluororesin coating layer.
[0003]
The conventional gas appliance member is formed by pressing a stainless steel plate such as SUS430 into a predetermined shape and providing a fluororesin coating layer on the surface of the stainless steel plate. Since the gas appliance member is used in a harsh environment because it is heated to a high temperature during cooking and frequently washed with a detergent, a bleaching agent, etc., the fluororesin coating layer is easily peeled off.
[0004]
Therefore, shot blasting is performed on the surface of the stainless steel plate to increase the surface area of the stainless steel plate, thereby improving the adhesion of the fluororesin. However, when the stainless steel plate is subjected to the shot blasting, there is a problem that the stainless steel plate is distorted like a drum.
[0005]
On the other hand, the stainless steel plate has a small elongation, and there is a problem that a predetermined shape may not be obtained when the pressing is performed. In order to solve the above problem, it is conceivable to use a steel plate for enamel that has a larger elongation than the stainless steel plate.
[0006]
However, when the fluororesin coating layer is provided on the surface of the steel plate for the enamel, the fluororesin coating layer is easily peeled off under severe use environment as in the case of the stainless steel plate, and the enamel is the material. There is an inconvenience that the steel plate itself has poor corrosion resistance.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a member for a gas appliance that includes such a fluororesin coating layer that eliminates such disadvantages and is easy to manufacture and excellent in adhesion.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the gas appliance member of the present invention comprises an inorganic oxide particle having an average particle size of 10 to 15 μm provided on the surface of a steel plate for enamel in a gas appliance member provided with a fluororesin coating layer. A first undercoat enamel layer formed by applying and firing a first enamel bran containing the second enamel, and an inorganic oxide particle having an average particle diameter of 20 to 25 μm provided on the first undercoat enamel layer. of enamel glaze is applied to the second undercoat enamel layer formed by firing, characterized in that it comprises a said fluorocarbon resin coating layer formed on the second undercoating enamel layer.
[0009]
Since the member for gas appliances of the present invention is made of a steel plate for enamel having a large elongation, a predetermined shape can be easily obtained by press working.
[0010]
In addition, the gas appliance member of the present invention is obtained by forming a fluororesin coating layer on the enamel steel plate, but the fluororesin generally has poor adhesion to other substances. Although it is advantageous for wiping, it is disadvantageous when a coating layer is formed on the surface of the steel sheet. Therefore, in the gas appliance member of the present invention, the undercoat enamel layer is first provided on the surface of the enamel steel plate, and the fluororesin coating layer is provided on the undercoat enamel layer.
[0011]
The undercoat enamel is applied to the surface of the enamel steel plate during general enamel processing to form a base, and the overcoat enamel and the enamel steel plate to be applied thereon are connected. Therefore, the said undercoat enamel layer can acquire the outstanding adhesiveness with respect to the steel plate for enamel.
[0012]
In addition, unlike the cosmetic wax, the undercoat enamel is composed of a enamel bran containing inorganic oxide particles having an average particle diameter in the above range, so that the formed undercoat enamel layer is porous, By providing the fluororesin coating layer thereon, an anchor effect for the fluororesin can be obtained. Accordingly, the fluororesin coating layer has excellent adhesion to the undercoat hollow layer.
[0013]
As a result, the fluororesin coating layer is in close contact with the steel plate for enamel through the undercoat enamel layer, and is not easily peeled even in a harsh environment where it is heated to a high temperature or frequently washed with a detergent, a bleach, or the like. An excellent effect can be achieved.
[0014]
The undercoat enamel layer may not be a porous layer suitable for obtaining an anchor effect on the fluororesin coating layer if the average particle size of the inorganic oxide contained in the enamel is less than 10 μm, When the average particle size of the inorganic oxide is larger than 25 μm, it becomes impossible to ensure adhesion to the steel plate for enamel.
[0015]
The undercoat enamel layer has a small particle size of the inorganic oxide on the side of the enamel steel plate in order to improve adhesion to the enamel steel plate, and on the fluororesin coating layer side to obtain the porous layer. in the particle diameter of the inorganic oxide that is greater.
[0016]
If the average particle size of the inorganic oxide contained in the first undercoat layer is smaller than 10 μm, the first undercoat enamel layer becomes difficult to become familiar with the second undercoat enamel layer. When the particle size is larger than 15 μm, the adhesion to the steel plate for enamel is lowered. Further, in the second undercoat enamel layer, if the average particle size of the inorganic oxide contained in the second enamel bran is less than 20 μm, a porous layer suitable for the anchor effect on the fluororesin may not be obtained. If the average particle size is larger than 25 μm, it becomes difficult to adjust to the first undercoat enamel layer.
[0017]
In the gas appliance member of the present invention, the fluororesin coating layer includes a primer layer made of a fluororesin containing a polyimide resin or a polyether sulfone resin between the undercoat enamel layer. .
[0018]
Although the fluororesin has poor adhesion to other substances as described above, the adhesion can be improved by containing other resins such as the polyimide resin and the polyether sulfone resin. Moreover, since the same kind of resins have affinity, the fluororesin coating layer can obtain excellent adhesion to the primer layer. Therefore, the adhesion of the fluororesin coating layer can be strengthened by providing the primer layer.
[0019]
Examples of the gas appliance member to which the present invention can be applied include a top plate of a stove or a juice receiver.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described in more detail with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a perspective view showing an example of a stove for a system kitchen provided with the fluororesin coating layer of the present embodiment, and FIG. 2 is an explanatory sectional view showing an example of the configuration of the fluororesin coating layer of the present embodiment. .
[0021]
As shown in FIG. 1, in the stove for a system kitchen, the virtues 4 are placed on the
[0022]
In the stove for the system kitchen shown in FIG. 1, 6 is a burner part, 7 is a burner ring that is crowned on the
[0023]
The
[0024]
As shown in FIG. 2, in the
[0025]
As the enamel steel plate 11, a decarbonized steel plate for enamel specified in JIS G 3133 can be used. The decarbonized steel sheet for enamel contains 0.008% or less of carbon, 0.50% or less of manganese, 0.040% or less of phosphorus, and 0.040 or less of sulfur, according to the JIS regulations. Is 38% or more.
[0026]
The decarbonized steel sheet for enamel is significantly lower in carbon content than the stainless steel sheet SUS430 having a carbon content of 0.12% or less, and is suitable for enamel processing. In addition, when a steel plate with a high carbon content is subjected to a wax process, the hydrogen contained in the steel sheet is combined with the carbon in the steel sheet during firing and is taken into the steel sheet and is released again as hydrogen after cooling. Therefore, it becomes a cause of defects such as skipping of nails. Further, the decarbonized steel sheet for enamel is larger in elongation than the stainless steel sheet SUS430 is 22% or more, and is suitable for deep drawing by press working.
[0027]
Moreover, as the steel plate 11 for a boron, a boron-added enamel steel plate, a titanium-added enamel steel plate, a niobium-added enamel steel plate, a high-oxygen enamel steel plate, or the like may be used. As the steel plate 11 for enamel, for example, when the steel plate for high oxygen enamel is used, hydrogen contained in the enamel bran is trapped by being wrapped in oxygen in the steel plate, thereby preventing the occurrence of defects such as jumping of the claws. Can do.
[0028]
The
[0029]
When the thickness of the
[0030]
The
[0031]
If the thickness of the
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
Next, the manufacturing method of the
[0036]
When the
[0037]
Next, the first enamel brazing is applied by spray or the like on the enamel steel plate 11 that has been pretreated as described above. The first enamel bran is dried at 150 to 300 ° C. and then baked at 800 to 850 ° C. for 4 to 6 minutes to form the
[0038]
Next, a second enamel is applied on the
[0039]
Next, the blown steel plate 11 on which the
[0040]
Next, only the fluororesin is coated on the
[0041]
In this embodiment, the
(1) Adhesion strength: A grid-like cut at intervals of 1 mm is made in the
(2) Heat resistance: maintained at a temperature of 350 ° C. for 8 hours.
(3) Detergent resistance A: Immerse in a stock solution of neutral detergent (manufactured by Lion Corporation, trade name “Mama Lemon”) at 40 ° C. for 8 hours.
(4) Detergent resistance B: Immerse in a stock solution of chlorine bleach at room temperature (trade name “Kitchen Hiter” manufactured by Kao Corporation) for 8 hours.
(5) Abrasion resistance: The surface of the
(6) Contamination resistance: After dripping the contaminated liquid, it is heated and the cycle at which the scorch is wiped off is measured.
[0042]
The test items (1) to (5) were visually inspected after each test. As a result, the results were all good and no peeling of the
[0043]
In the present embodiment, the
[0044]
In the present embodiment, a fluororesin containing a polyimide resin is used as the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an example of a gas appliance member provided with a fluororesin coating layer.
FIG. 2 is an explanatory cross-sectional view showing a configuration example of a fluororesin coating layer.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
ホウロウ用鋼板の表面に設けられた平均粒径10〜15μmの無機酸化物粒子を含む第1のホウロウ釉を塗布し、焼成してなる第1の下塗りホウロウ層と、該第1の下塗りホウロウ層の上に設けられた平均粒径20〜25μmの無機酸化物粒子を含む第2のホウロウ釉を塗布し、焼成してなる第2の下塗りホウロウ層と、該第2の下塗りホウロウ層の上に設けられたフッ素樹脂被覆層とを備えることを特徴とするガス器具用部材。In a gas appliance member comprising a fluororesin coating layer,
A first undercoat enamel layer formed by applying and firing a first enamel wax layer containing inorganic oxide particles having an average particle diameter of 10 to 15 μm provided on the surface of a steel plate for enamel, and the first undercoat enamel layer the second enamel glaze coating comprising inorganic oxide particles having an average particle diameter of 20~25μm provided on the, and the second undercoat enamel layer formed by firing, on the said second undercoat enamel layer A gas appliance member comprising: a fluororesin coating layer provided.
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