JP3881050B2 - スキャナ及びその走査ユニット及び走査システム - Google Patents

スキャナ及びその走査ユニット及び走査システム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、又、各種のタイプの指標を読み取るために携帯モード(手持ち式)及び固定モード(手離れ式)の両方式で作動できるスキャナに関する。本発明は、更に1次元(以下、1ーDと称する)及び2次元(以下、2ーDと称する)シンボルを走査できる新規で小型のスキャナ(集合体)に関する。本発明は、バーコードのような指標を読み取るための手持ち式及び手離れ式の組合せ走査システムの幾つかの態様に関し、特にユーザーに見えるように、比較的小さい密な第1の走査パターンで、及び、その後、解読のために第2のより大きい粗い走査パターンで、1−D及び2−Dバーコードなどのシンボルを走査するシステム及び方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
ラベル又は物品の表面に表示されたバーコードシンボルを読み取るために各種の光学的リーダ及び走査システムが開発されている。バーコードシンボル自身は、各種の幅のスペースを境界付けるために互いに離れた各種のバーの連続からなり、バー及びスペースは異なる光反射特性を有する指標の符号化されたパターンである。リーダ及び走査システムは、図形的指標を電気光学的に電気信号に変換し、この電気信号は物品又はそれらの幾つかの特性を表わす文字数字に解読される。このような文字は、通常、デジタル形式で表わされ、POS(Point−Of−Sale)処理、在庫目録の管理等に応用するためにデータ処理システムの入力として用いられる。この一般的なタイプの走査システムは、例えば米国特許第4251798号、第4360798号、第4369361号、第4387297号、第4409470号及び第4460120号に開示されている。
【0003】
上記した特許に開示されている、このような走査システムの1つの態様は、中でもユーザーによって把持される手持ち式携帯用レーザ走査ヘッドである。走査ヘッドはユーザーが光ビームを読み取るべきシンボルに射出するためにヘッドを目標に狙いを定めることができるような形状をしている。光源は、代表的にはガスレーザ又は半導体レーザからなる。走査ヘッドの光源として半導体レーザを用いることは、半導体レーザが小型、低コスト及び低電力であるため、特に望ましい。光ビームは、代表的にはレンズによって光学的に変調されて、目標距離において所定のサイズのビームスポットを形成する。目標距離におけるビームスポットサイズは光反射率の異なる領域、即ちシンボルのバーとスペースの最小幅とほぼ同等であることが好ましい。
【0004】
バーコードシンボルは色々な幅を有する、代表的には矩形状のバー又はエレメントから形成されている。エレメントの特別な配置は、符号化、即ち使用されたシンボル論によって特定された1組の規則と定義に従って表わされる文字を決定する。バーとスペースの相対的な大きさは、用いられた符号化の仕様によってバーとスペースの実際の大きさとして決定される。バーコードによって表わされる1インチ当りの文字の数はシンボル密度と称される。所望の文字の連続を符号化するために、文章の各文字がそれ自身の対応するエレメントのグループによって表わされるエレメントの配列の集合が連続して、完全なバーコードを形成する。或るシンボル論では、独特な“スタート”及び“ストップ”記号が、バーコードの“始まり”と“終わり”を示すために用いられる。多数の異なったシンボル論が存在する。例えば、UPC/EAN、CODE39、CODE128、CODABAR及びインターリーブド2of5などがある。
【0005】
所定量の表面積に表示され、蓄積されることのできるデータ量を増加するため、幾つかの新しいシンボル論が最近開発された。これらの新しいコード標準の1つであるCODE49は、バーを水平方向に延長する代わりに垂直方向に文字の行を積み重ねることにより、“2次元(2−D)”の概念を導入している。即ち、1つの行の代わりにバー及びスペースパターンの幾つかの行がある。CODE49の構成は、米国特許第4794239号に記載されている。
【0006】
通常の携帯式リーダとして提供されている1次元単一ライン走査は、光路に配置されたミラーのような走査要素を用いてバーコードシンボルを横切る1本の走査線又は一連の走査線で光ビームを繰り返し走査することによって機能する。走査要素はバーコードシンボルを横切ってビームスポットを掃引し、バーコードシンボルを横切って通過する走査線を追跡するか又はスキャナの視野を走査するか、又はその両方を行なうことができる。
【0007】
半導体タイプの走査システムは、通常、バーコードシンボルから反射された光を検出するように機能するセンサ、即ち光検出器を含む。従って、光検出器はスキャナ内に位置するか又は光路中にあって、その光路中で光検出器はバーコードシンボルを横切って、及び僅かに越えるように延びている視野を有する。バーコードシンボルから反射される反射光の一部は検出され、電気信号に変換される。そして電子回路またはソフトウェアはその電気信号を、走査されたバーコードシンボルによって表わされたデータのデジタル表示に解読する。例えば、光検出器からのアナログ電気信号は、通常、バー及びスペースの物理的な幅に対応するパルス幅変調デジタル信号に変換される。このような信号は、次に特別なシンボル論に従ってバーコードシンボルの中に符号化されたデータの2値化表示(デジタル表示)に解読され、バーコードシンボルに表示されている文字数字に解読される。
【0008】
公知の走査システムの解読プロセスは通常、次のように作動する。デコーダはスキャナからパルス幅変調デジタル信号を受信し、ソフトウェアに設けられたアルゴリズムは走査信号を解読しようと試みる。もし、スタート及びストップ記号及び走査されているそれらの間の記号が首尾よく完全に解読されたとするならば、解読プロセスは終り、読み取りが成功したという指示(緑色光の発光及び/又は可聴警告音の発生)がユーザーに与えられる。さもなければ、デコーダは次の走査信号を受信し、その走査信号に基づいて他の解読を試みる。そして走査信号が完全に解読されるか、又はそれ以上の走査信号が得られなくなるまで続く。
【0009】
米国特許第5235167号に記載されているような、より洗練された走査は1ーD及び2ーDバーコードの選択的走査を行なう。バーコードのタイプ及びサイズのような予備情報は比較的狭い可視のラスター走査パターンが目標に入射されるときに、照準モード中に予備的に解読される。スキャナによって目標から反射された光は受光され、電気信号に変換され、解読された予備情報に基づいて適当なサイズのラスター走査パターンが発生される。もしバーコードがラスター走査パターンの方向に対して捻れたり、又はきちんと整列されていないことが発見されれば、ラスター走査パターンはバーコードと整列した方向に発生される。
【0010】
走査パターンをバーコードに整列させることは、特に長い作動範囲における走査では厄介である。もしバーコードが、例えば容器に水平に位置していなければ、ユーザーはバーコードを走査するためにスキャナを側方に位置決めすることを余儀なくされる。上記の米国特許第5235167号に記載された1つの可能な解決策は、バーコードに対し走査パターンを自己修正するようにスキャナを制御することである。
【0011】
2ーD又はPDFバーコードをラスター走査パターンで走査するときにも同様な問題を生じる。或る作動範囲では、ラスター走査パターンの可視度は単一ライン走査線の可視度よりも劣り、走査パターンをバーコードに狙い付けることが厄介である。走査パターンが充分に良く見えると仮定すると、ユーザーは走査ランプの下で2ーDバーコードを水平に位置決めしようとすることができる。しかし、もし整列作業が必要でなければ理想的であろう。例えば、2ーDバーコードは紙面に垂直に整列された写真コピーであると考えることができる。走査時に、ユーザーは、先ず無意識に紙を水平にし、バーコードを垂直に表わそうとするかも知れない。スキャナによってバーコードの方向を瞬時に検出し、次にそれを走査するようにラスター走査パターンを位置決めすることはできないので、ユーザーは紙を垂直に整列し直すことを必要とされる。
【0012】
走査パターンのバーコードへの整列に続いて、走査パターンは、その幅が大きくなりバーコードの全長に充分にわたるようにされる。そして、もしバーコードが2ーDバーコードであると決定されると、走査パターンの高さが大きくなり、バーコードの行の全体を解読するようにする。しかし、ラスター走査パターンがその大きさを増加する速度は一定であり、バーコードの大きさや携帯式スキャナと目標との間の距離とは無関係である。バーコードの大きさによって、走査パターンの大きさが共通の速度で増加するとき、走査パターンを大きくしてバーコードを解読するために0.1乃至0.2秒を要するであろう。目標までの距離は他のファクタである。バーコード全体が解読されるまで走査パターンの大きさは段階的に増加する。増加の各増分の大きさは、スキャナの作動範囲によって決定される。例えば、60フィートまで使用できる非常に長い作動範囲のスキャナでは、スタート及びストップ記号を含むバーコードの属性に関する情報の大部分が存在する作動範囲の端部においては、走査パターンが余りに早く大きくなり過ぎないように、より小さい増分を必要とする。従って、バーコード自身の特性に応じてバーコードを解読するために、走査パターンが大きくなる速度を制御することが望ましい。
【0013】
走査ユニットは、コンパクトでエネルギー効率が良く、1ーD及び2ーDバーコードの両方を走査できるものでなければならない。走査パターンは、走査ユニットが携帯(手持ち)モードであるか又は固定(手離れ)モードであるか、提示作動タイプ(指標が走査ランプの下を通過する)であるか又は通過作動タイプ(スーパーマーケットタイプ)であるか、及び読み取るべきバーコード又は他の指標のタイプに応じて適合されることが望ましい。
【0014】
従って、固定作動モード及び携帯作動モードの両方で使用できるスキャナを従来の技術状態から発展させることが本発明の全体的な目的である。本出願人は、比較的製造が容易であるばかりでなく、使用が容易で、美術的な各種の態様を提案している。
本発明の他の目的は、このような2モードスキャナの照準及び射出能力を改善することである。より特殊な目的は、スキャナの照準する際の走査パターンの可視度を改良することである。
【0015】
本発明の他の目的は、解読中に粗い走査パターンを提供することであり、更に他の目的は、スキャナに走査パターンをバーコードを含むシンボルの回転方向に自動的に向けさせることである。
更に他の目的は、1ーD又は2ーDバーコードを読み取っている間に、自動的に照準モードから解読モードへ、解読モードから照準モードへとモード切り替えることである。更に他の目的は、特別な応用として、読み取られている指標のタイプに適合した走査パターンを自動的に発生している間に、携帯式及び固定式の応用との間の変換可能性を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、把持可能なハンドル部と、ヘッド部とからなるスキャナ本体と、ヘッド部内に配置され、読み取るべき指標に向けて、スキャナ本体から走査ビームを射出し走査する走査手段と、指標から反射された反射ビームを受光し、指標を解読する解読手段と、を有するスキャナにおいて、ハンドル部にピボット的に支持され、接地面となる第1及び第2接地面が形成されているベースを有し、第1接地面を接地面とする第1配置および第2接地面を接地面とする第2配置とで作動するスキャナを提供する。
【0017】
また、本発明は、把持可能なハンドル部と、ヘッド部とからなるスキャナ本体と、ヘッド部内に配置され、読み取るべき指標に向けて、スキャナ本体から走査ビームを射出し走査する走査手段と、指標から反射された反射ビームを受光し、指標を解読する解読手段と、を有するスキャナにおいて、ヘッド部は上縁部、下縁部及び側縁部を有する湾曲板状であり、ハンドル部はヘッド部の湾曲板状の凹面側に配置されているスキャナを提供する。
【0018】
また、固定ベースユニット及び指標を読取るためのスキャナからなる走査ユニットにおいて、スキャナは固定ベースユニットに取り付けられるように配置されて作動する第1の作動モードと、固定ベースユニットから取り外されて作動する第2の作動モードとを有する走査ユニットを提供する。
好ましくは、この走査システムは作動が第1の作動モード(固定モード9であるか又は第2の作動モード(携帯モード)であるかを決定するための手段と、走査パターンをこのような作動モードに適したパターンに適合させる手段を含む。
【0019】
好ましくは、スキャナからの走査パターンは、指標のタイプ、及び走査が提示タイプ(走査ランプの下)か通過タイプ(スーパーマーケット)のいずれかで実施されているかに関係なく適合される。
また、スキャナは、読み取るべき指標に向けられた走査ビーム(走査パターン)を発生し、走査ビームを指標に沿って多方向走査パターン内を移動させる。即ち、走査パターン軌跡は、指標が横切られている間、1つ又は制限された数の方向に限定されない。光検出器は、指標から反射された光を受光し、反射光に相当する電気信号を発生し、走査パターンは電気信号に応じて制御される。走査パターンは半径方向に対称な回転ラインパターン又はスパイラルパターンでもよい。走査パターン制御により走査ビームの直径又は軌跡を変えることができ、特に電気信号により光ビームを第1の走査光路又は第2の走査光路に沿って選択的に移動させることができる。好ましくは、第1及び第2の走査光路は、回転軸の周りの回転により、第1の走査光路の回転軸の周りの第1の走査光路の回転により、走査光路を囲む直径の増加により、又は第1の走査パターンの回転中心の移動によって互いに異なる。走査パターンは読み取りの間、指標がパターンの行当り少なくとも2つの走査線によって横切られるようなものであることが好ましい。
【0020】
また、ユーザーが読み取られる指標に走査ビームの狙いを付けて指向し、指標を走査し、指標から反射される光を検出し、反射光に応じて電気信号を発生し、電気信号に応じて走査パターンの半径方向の直径を変調することができるように比較的明るいロゼッテ走査パターンを提供することを含む。
また、読み取られた指標に向けられる光ビームを発生するための光源、指標から反射された光を受光し、及びその反射光に応じて電気信号を発生する光検出器を提供する。この信号は指標の内容に対応するデータに変換される。光ビームは第1のデータを展開するために所定の走査パターンで指標を走査し、その後、第1のデータに依存した速度で走査パターンの大きさを増加するように制御される。好ましくは、走査パターンは指標に対応する最終的なデータを発生するために、解読された信号によって決定される大きさまで、或る速度で大きさが増加する。
【0021】
好ましくは、光ビームは照準モードで指標を走査し、その後、解読モードで走査するように制御される。解読モードは、トリガの2つの手動動作に応じて照準モードに続くか、又は自動的に生じる。照準モードでは、ユーザーに見えて指標の一部のみをカバーする第1の比較的小さい所定の走査パターンで指標を走査する。解読モードは、指標の一部を第2の(同じ又は異なる)所定の走査パターンで走査し、その後、解読している間、この第2の走査パターンの大きさを段階的に増加させる。照準及び解読に有効であることが判った走査パターンは、スパイラル、静止又は回転リサージュ、回転ライン及びロゼッテパターンであり、スパイラルパターンで、大抵の可視照準パターンを発生し、回転リサージュパターンは、大抵の粗い解読を行なう。静止又は揺動ラスターパターンは2ーDの指標の走査及び解読のために発生される。
【0022】
照準及び解読のための走査パターンは、同じでもよいかも知れないが、これらは異なっている方が好ましい。この点に関しては、指標が1−Dであるか又は2−Dであるかを決定するために、照準モード中に回転リサージュパターンを用いて、指標は予備的に分析される。そして本発明の他の態様に従って、もし指標が2−Dであるならば、光ビームは解読のために静止又は揺動ラスター走査パターンを形成するように、自動的に制御される。もし走査された指標が1−Dであると決定されたならば、照準及び解読の両方のための走査パターンは、回転リサージュであることが好ましい。走査制御回路は2次元走査のためにリサージュからラスターへのような、照準及び解読モードとの間を自動的に移行させる。
【0023】
本発明の他の態様は、スキャナは光ビームを通過させることのできる、ほぼ正方形の窓を有するハウジング内に収容される。ハウジングは把持するのに適しており、スキャナ保持部に取り外し可能に取り付けられる。好ましくは、スキャナ保持部はスキャナを垂直軸及び水平軸の周りに回転することができ、時にはスキャナの高さを調整可能とさせるために垂直延長部を含むこともある。
【0024】
本発明の更に他の態様は、ユーザーの予備知識がなくても、或る2−D走査機構の特徴であるスキャナから放射された走査線の垂れ下がり部分があるにも拘らず、水平から角度的に外れた指標を解読することに関する。有利なことに、光ビームは各種の角度を向いた指標、特にバーコードの行と整列するように連続するフレームの間を揺動するラスターの形を有する走査パターンで指標を横切るように制御される。
【0025】
本発明の他の態様は、ユーザーがリーダを保持し、読み取られる指標に狙いを定めることができるようにする手段を有する携帯用ハウジングを備えた電気光学リーダからなる、符号化された指標を読み取るための走査システムを提供する。このリーダは、光ビームを発生するための光源、指標から反射された光を受光するための光検出器及び、受光した光に応じて電気信号を発生し、電気信号を指標の情報内容を表わすデータに変換する手段を有する。静止固定装置(例えばPOS装置)は、ユーザーによって保持されていないときに、リーダの携帯用ハウジングを支持するための手段を有する。走査制御手段は指標の情報内容及び携帯用ハウジングが静止固定装置から分離されているか又は支持されているか否かに応じて、異なった所定の走査パターンで指標を走査するように光ビームを制御する。
【0026】
リーダが作動するとき、走査手段は回転リサージュのような走査パターンで指標を予備的に走査するように光ビームを制御し、この回転リサージュは、時間の関数として段階的に異なった方向に沿って指標を横切るように角度を割り出す。先ず、ハウジングが静止固定装置から離れていると仮定する。指標の内容が、予備走査の間に決定されたように、1ーDバーコードに対応するとき、解読のための走査パターンは回転リサージュパターンとして続く。指標の内容が2ーDバーコードに対応するとき、走査パターンは好ましくは揺動運動ラスターパターンに変わる。
【0027】
もし、ハウジングが静止固定装置に支持され、予備走査の間に決定されたように指標の内容が1ーDバーコードであるならば、解読用の走査パターンは単一線又は多重線走査パターンである。もし指標の内容が2ーDバーコードに対応するとき、走査パターンはラスターパターンでもよい。どちらの場合にも解読用の走査パターンは、予備走査された指標の分類(仕様)を読み取るために最適化される。
【0028】
本発明による、特に有利なスキャナの”照準及び射出”動作は、以下の通りである。作動は、先ず光ビームを読み取られるべき指標に向け、回転リサージュパターンの形の可視走査パターンで指標を走査するように光ビームを制御することにより、照準モードを実行し、次に、指標から反射された光を受光し、指標が1次元バーコードを表わすか又は2次元バーコードを表わすかを含む指標の属性を識別する第1のデータを発生することからなる。その後、作動は、(a)もし照準モード中に、指標が1次元バーコードであると決定されたならば、指標を走査するために回転リサージュパターンを用いる走査の間に解読する、及び、(b)もし、指標が2次元バーコードであると決定されたならば、指標を走査するためにラスター走査パターンを用いる間に解読する。
【0029】
本発明の更に他の目的及び利点は、以下の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるであろう。この場合、本発明の実施の形態のみが図示され、説明されているが、これは本発明を実施する最良の形態として考えられているものを単に例示的に示したに過ぎない。良く判るように、本発明は他の異なった実施例も可能であり、その幾つかの詳細は、全て本発明から逸脱することなく、各種の明白な観点から変形することができる。従って、図面及び説明は、本来、例示的なものであって限定的なものではないと考えるべきである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に用いられる文言“シンボル”は広く解釈され、各種の幅のバー及びスペースの交互からなるパターンだけではなく、他の1−D又は2−D図形パターン並びに文字数字をも含むように意図したものである。
本発明は、光ビームによって形成された走査パターンが多方向走査パターンを描くように制御され、シンボルから反射された光が検出され、従って、走査パターンが検出された信号に反応して制御されるスキャナ系を提供する。本発明は、又、走査ビームの走査パターンの空間的範囲の調整が、読み取るべきシンボルのタイプに依存する、走査パターンの適当なタイプを形成するように、反応して制御された速度で自動的に行なわれるスキャナ系と方法を提供する。本発明は、更に、標準ライン型バーコード(例えば1−Dバーコード)及び2ーDバーコードなどの2つの異なるタイプのシンボルを読み取ることができる走査系の作動を提供する。本発明は、シンボルのタイプ、その角度方向を決定する技術を提供し、2ーDバーコードを完全に走査し、読み取るためにラスター走査ビームの空間的範囲又は垂直掃引を調整する。
【0031】
また、本発明は、スキャナの作動モード(携帯式又は固定式)及び他の規準に依存して最適化された、指標を読み取るための走査パターンを発生する。バーコードを含む目標に光ビームを投射し、ユーザーが照準するために見えるように、比較的小さくて密度の高い走査パターンを用いて光ビームを走査することによってバーコードの一部が最初に走査される。バーコードの一部は、バーコードのタイプ、サイズ、それが1ーD又は2ーDバーコードであるか、及び、その角度方向を決定するために部分的に解読される。この目的のために回転リサージュパターンを用いることが好適である。何故ならば、他のパターンを用いることができるけれども、それが最も粗いと決められているからである。もし、バーコードが1ーDバーコードであることが判れば、走査パターンは所定の速度で、前に解読されたバーコードの部分と一致する最大サイズまで大きくなり、それから回転リサージュパターンでバーコード全体を解読する。もし、バーコードが2ーDバーコードであることが決定されたならば、回転リサージュパターンは、ラスターパターンに変換され、バーコードを解読するために所定の速度で大きくなる。好ましくは、ラスター走査パターンは2ーDバーコードと整列するように揺動運動をし、従って水平方向に対して異なった角度方向の2ーDバーコードを読み取る。
【0032】
図1を参照すると、公知のラスター走査パターンが1ーDバーコードを横切っているところが示されている。このような走査パターンは、米国特許第4387297号に記載されているように、水平方向に駆動された直線走査線の垂直移動によって発生することができる。多数の走査線がバーコードを横切るわけだが、1本だけの走査線が正しい解読のために必要なだけである。何故ならば、付加的な走査線は余分なものであり、バーコードの異なる垂直位置で同じデータを読み直しているに過ぎないからである。
【0033】
図2では、ラスター走査パターンが2ーDバーコードを横切り、バーコード全体を囲むために垂直方向に広がっている。2ーDバーコードは、光学エレメントの多数の行を含んでいるけれども、解読のためには図に示されているように、各行につき1回横切ることが必要なだけである。
長い作動範囲で走査するには、先ず、狙いを付け、次にコードを読み取るためにバーコードを走査することが自然である。これらの作動は以下、“照準モード”および“解読モード”と称する。通常、2つのトリガー引き込み位置が備えられるか、又はこれらの作動の各モードを発生させるためにトリガが2回引かれる。本発明の1つの態様によれば、図3(a),(b)に図示するように、トリガの第1の引き込みのときに、照準のための明るいスポットが、目標面に小さい可視パターンを形成するために用いられる。この技術は、米国特許第5117098号に開示されているものと類似している。この可視パターンは小さい走査線によって発生させることができるが、好ましくは明るいスポットで表わされるものがよい。このスポットは、図5(c)に示されているように円パターン又はスパイラルパターンに振動を与えることにより、拡大して大抵の可視的な形に表わすことができる。照準のために適当であることが判っている他のパターンは、ロゼッテ(図5(a),(b))、静止リサージュ(図5(d))、回転ライン(図5(e))及び回転リサージュ(図6)である。
【0034】
例えば、図5(e)の回転ライン走査パターンは、比較的短いライン走査パターンのビームを発生し、その走査パターンをその中心周りに急速に1回又は数回の走査ごとに回転することによって形成される。或いは、走査ラインは1回又は数回の回転ごとに所定の角度でランダムに位置することができ、その回転中心の周りの回転角は、バーコードから反射された光によって発生された読み取り信号に応じて制御することができる。スポットがバーコードの中心近傍に位置すると仮定すると、もし、バーコードが1ーDバーコードであれば、バーコードの方向は、後述するピーク検出器を用いて評価することができる。又は、この方向は走査ラインが異なった角度で位置するので戻ったデジタルバーパターン、即ちDBPから評価される。
【0035】
トリガの第2の引き込みにより、(又は、もしトリガが多目的用ならば同じストロークの他の引き込み)又は自動的な解読モードにより、図3(b)に示されているように、走査パターンはピーク検出器によって決定されたバーコードの正確な方向に広がり、そのためバーコード全体が解読される。回転ライン走査パターンの最終的な大きさ及びパターンの広がる速度は、照準モード中に解読されたタイプ、アスペクト比及び大きさのようなバーコードの属性によって制御される。時としては、バーコードは照準モード中に完全に解読されてもよく、もし、そうであれば、解読モード中に合致度チェックを行なってもよい。
【0036】
図5(e)に示される走査パターンは、単一ラインで走査する際の照準モード時の走査パターンであり、この走査パターンは解読前のバーコードの方向を識別するためには特に有効である。この単一ラインを回転させるため、又は任意の角度に位置決めするためには、両方の軸(X,Y)に、等しい共振周波数の2つの自由度を有するエレメントが必要である。水平及び垂直振動は、次の式で与えられる。
X^(t)=sin(ωt)cos(θ)
Y^(t)=sin(ωt)sin(θ)
ここでθはX軸に対する回転角である。この角は通常マイクロプロセッサシステムを経て回転系に表われるデジタル量で形成される。共振周波数ωは角度評価/照準期間中の活動の損失が明らかにならないように、充分に高く選択されるべきである。
【0037】
バーコードの全ての可能な方向をカバーするために、走査ラインは180゜回転できなければならない。そして、読み取りの間、全バーコードが少なくとも2つの走査ラインがバーパターンの各行を横切るようにカバーされることが好ましい。しかし、回転の分解能は、アスペクト比とバーコードの大きさに依存する。もし180゜全体をカバーするために、d秒の間に、r度の分解能で各s回の走査ごとに1回、走査ラインを回転することが必要ならば、
ω=180πs/rd
が選択される。
【0038】
例えば、もし、0.1秒間に各走査について10゜の分解能で完全な180゜の回転を行なうべきであるとするならば、ω/2π=90Hzが満足される。
短い単一ラインパターンが最も見え易いけれども、それは方向を示唆し、心理的に散漫にするかも知れないので、照準のためには不利である。図5(a)乃至図5(d)に示されているように、大きいスポットは円形パターンの大きさを変調することによって形成され、図5(a)に示されたスパイラルパターンを発生することにより、開口を変えることなくシミュレートすることができる。前述したようにスパイラルパターンは最も見易く、方向性がなく、示唆的でなく、容易に形成できる。図5(a)乃至図5(d)の全ての照準モードの走査パターンは、以下の式で与えられ、図8で象徴的に示された回路によって形成することができる。
x(t)=sin(ω2 t)A(t) (1)
y(t)=sin(ω1 t)A(t) (2)
関数A(t)は任意に設定することができる。例えば、A(t)=sin(ωω3 t)とする。図5(a)のロゼッテパターンは、ω1 =ω2 及びω3 =4ω2 で作られ、図5(b)のロゼッテパターンは、ω1 =ω2 及びω3 =2ω2 及びA(t)=|sin(ω2 /50)|で作られる。そして図5(d)の静止リサージュパターンは、ω1 =ω2 /1.1及びA(t)=1で作られる。図5(E)の回転パターンは、変調関数A(t)=sin(ωSCANt)及びω1 t=ω2 t=θで作られ、ここでθは走査ラインの角度であり、及びω/2πは走査周波数である。
【0039】
照準のために用いることができる他の走査パターンとしては、後述するが、図6に示された回転リサージュパターンがある。回転リサージュパターンは照準用としては若干劣る。何故ならば、その可視度が他のパターンよりも若干明確でないからである。しかし、回転リサージュパターンは、照準中に解読する能力が、考慮されている全てのパターンの中で最も粗いという点においては、特に有利である。
【0040】
照準のために特に有効であることが判った他のパターンは、解読のために用いられるロゼッテの直径よりも小さい直径を有する明るいロゼッテパターンである。
一旦、照準が完了すると、スキャナはバーコードを解読するのに適当な走査パターンで光ビームを偏向し始める。解読のための走査パターンは、照準のためのための走査パターンと同じものでよく、又は異なったパターンでもよく、2つのモード間での移行時に変位する回転中心を有する同じ又は異なったパターンでもよい。好ましくは、発生される解読走査パターンは、バーコードが1−Dバーコード(好適な解読パターンが多方向のとき)又は2−Dバーコード(好適な解読パターンがラスターのとき)のどちらであるかによる。走査パターンの切り替えは、第2のトリガの引き込みに応答してもよく、又は自動的に発生してもよい。
【0041】
例えば図4(a)を参照すると、回転リサージュ照準パターンは、図に示されているように2−Dバーコードを有する目標に向けられる。バーコードは、バーコードのタイプ及び方向を決定するために部分的に解読される。バーコードの第1行は、バーコードが1−D又は2−Dバーコードであるかを決定するために解読されてもよい。或いは、アルゴリズムは、検出され、解読されたシンボル論に基づいて、読み取られた部分が1−D又は2−Dバーコードの一部であるか否かを決定することができるように用いられる。
【0042】
この例において、バーコードが2−Dバーコードであると決定すると、走査パターンは、このようなバーコードを走査するのに必要な、図4(b)に示されているようなラスターパターンに変えられる。照準モード中でバーコードから読み取られたデータに基づいて走査パターンの幅は、それが少なくともバーコードの幅にまたがるまで大きくなり、走査パターンの高さはバーコード全体が解読されるまで段階的に増加する。走査パターンの高さが増加するにつれて、走査パターンによって囲まれたバーコードの行は読み取られ、解読され、米国特許第5235167号に記載されているように2−Dバーコードが走査されたか否かを決定するために解釈される。バーコードの各行は1本の走査ラインで横切ることが必要であるが、少なくとも2本の走査ラインで横切られることが望ましい。一旦、バーコードが読み取られると、例えば、ユーザーへの可聴音という形のフィードバックが、バーコードリーダー内の制御処理回路によって表示されることができる。
【0043】
本発明の重要な態様では、スキャナによって形成された特別なパターンは、指標の特別な分類に最適なパターンであり、スキャナが携帯モードで作動しているか、又は、その固定装置に支持されている固定モードで作動しているかに依存するものであることが好ましい。走査パターンは、それが最小の時間で、及び合理的な経済的制約の中で、所定のパターンを読み取り、解読すると最適化されたとみなされる。
【0044】
もし、スキャナが固定モードで作動するならば、バーコードに対する走査パターンの回転方向は限定されない。携帯モードでは、もし、スキャナが照準及び射出モードで作動するならば、走査パターンは手動でバーコードに対し整列される。形成された特別な走査パターンは読み取られているバーコードの特別な分類のバーコードを解読するために最適化されるべきである。
【0045】
従って、図10を参照すると、読み取るべきシンボルの分類、例えば、シンボルが1−Dバーコードであるか、又は2−Dバーコードであるかを決定するために適当な走査パターンが発生される。示された例では、回転リサージュ走査パターンはその多方向性及び確実な解読能力のために選択される。同時にスキャナが携帯作動モード又は固定作動モードであるかが決定される(最初の2つのステップのシーケンスの順序は任意である)。このことは、例えば、スキャナが固定作動モードで、固定ホルダーの中に置かれたときに作動するように配置された機械的又は磁気的近接スイッチ手段によって行なわれる。
【0046】
先ず、スキャナが固定作動モードにあり、バーコードを読み取るために配置されていると仮定する。シンボルは、それが1−D又は2−Dバーコードであるかが決定され、バーコードのスタート及びストップ記号を検出するために回転リサージュ走査パターンを用いて予備的に読み取られる。もし、走査されているシンボルが1−Dバーコードであると決定されたならば、図10に示されているように、走査パターンは、1−Dバーコードに最適化されたものと決定された回転リサージュパターンのまま変わらない。
【0047】
また、スキャナが固定作動モードで、シンボルが2−Dバーコードであると決定されると、走査パターンは、又、図10に示されているように、自己整列ラスターパターンに変えられる(自己整列ラスターパターンは2−Dバーコードを横切るように、回転し、又は揺動運動をし、バーコードの回転方向とは独立に、それを読み取るラスターパターンである。自己整列ラスターパターンは、図7に図示されている揺動運動ラスターパターンであり、後でより詳細に説明する)。
【0048】
更に、図10を参照し、スキャナが携帯モードで作動していると決定され、リサージュパターンで読み取られているシンボルが、2−Dバーコードであると決定されたとき、スキャナはラスタータイプの走査パターンを発生する。このラスターパターンは、好ましくは静止したものであるが、各種の回転方向のバーコードを読み取るように揺動運動をし、又は回転するように増強することもできる。また、もし、シンボルが1−Dバーコードシンボルであると決定されたならば、走査は単一又は回転走査線又は回転リサージュのように1−Dバーコードを読み取るために最適化されたパターンで続けられる。
【0049】
スキャナが携帯及び固定モードで作動しているとき、1−D又は2−Dバーコードを解読するために発生された特別な走査パターンは、特殊な応用及び特別な光学特性の係数によって変更することができる。重要なことは、手で制御されるか、好ましくは自動的に制御されるスキャナが、最適化された、即ち選択された作動モード及び読み取られる指標の分類に対して、実施可能な限り粗い解読走査パターンを発生するのに適しているということである。
【0050】
好ましくは、走査パターンは、又走査が提示タイプ(走査ランプの下で)リーダで実施されるか、又は通過タイプ(スーパーマーケット)リーダで実施されるかによっても最適化される。提示タイプのリーダでは、読み取るべきバーコード又は他のシンボルを付けた物品がリーダの所に持ってこられるか又は、リーダが物品の所に持ってこられる。読み取りは、バーコードに非常に接近して行なわれるため、照準を合わせる必要はない。通過式リーダでは、バーコードを付けた物品が固定された光源から発生される走査パターンを通過する。これらの2つのタイプは、バーコードリーダに異なった解読の要件を提供する(読み取りの通過タイプでは、物品は走査領域を比較的急速に通過し、一方、提示タイプでは、バーコードは読み取りのとき、比較的静止している)。従って、もし読み取りが通過タイプで実施され、そしてバーコードが極めて不完全なもの(即ち、バーコードが細いもの)でなければ、間隔がまばらだが、繰り返しの多い走査線を発生する走査パターンは、バーコードをより横切り易いので好ましい。即ち、掃引が早ければ早いほど、バーコードは密であるべきであり、従って比較的密なバーコードのために最適化された回転リサージュパターンのような走査パターンが好ましい。
【0051】
ここで、照準及び射出走査において、回転リサージュパターンが照準のために発生された(図4(a))と仮定する。図4(b)から図4(c)まで変動するラスターパターンの大きさの増加速度は、バーコードの大きさと性質に依存して制御される。走査パターンが大きく速度は、大きいバーコードについては速くなるように制御してもよい。各増分の大きさは、スキャナの作動範囲に依存してもよい。例えば、約60フィートまでの非常に長い作動範囲のスキャナでは、作動範囲の端部において、余りに速く大きくなり過ぎないように増分を小さくすることもできる。
【0052】
図6に示された解読のために好適な回転リサージュパターンは周波数比x/yが1.1から1.3にわたり、1走査当り1゜乃至4゜の間の速度で回転することが好ましい。これらの数字は、高度に省略された1−Dバーコードを走査するのに適していることが判った。この点に関しては、回転リサージュパターンは、連続的で、合理的に外れている走査パターンの連続でもって、静止リサージュパターンよりも解読のために、より確実であることが判った。最適な静止リサージュパターンは周波数比0.7である。しかし、最適な回転リサージュパターンは、静止リサージュパターンに対して17%の解読効率の改善が見られる。回転リサージュパターンが、多方向で2−Dバーコードを走査するためにラスターパターンに変換されたとき、周波数比は遅い走査周波数yを増加することにより高くされる。
【0053】
図9(a)及び図9(d)は、各々、完全に整列した2−D及び1−Dバーコードを走査するラスターパターンである。しかし、実際には走査パターンの方向はバーコードと完全に整列しないので、走査パターンは図9(b)及び図9(e)に示されているように、若干傾く。更に、2−D走査線機構は僅かに非直線になる傾向があり、通常若干湾曲又は垂れ下がったりする傾向があるので、図9(c)及び図9(f)に示されたような走査パターンは、バーコードの完全な1行が全部走査されないときは、バーコードの解読が困難となる。
【0054】
走査パターンとバーコードの間の回転的非整合又は、走査パターンの中の垂れ下がり部分を補償するためには、ラスターパターンは角度的に変位した又は直線に沿って向いていないバーコードエレメントを横切るように揺動運動をする。
図7を参照すると、ラスターパターンの各線の掃引角は、僅かに揺動又は傾斜し、従って光ビームはバーコードをジクザクパターンで横切る。続く走査パターンが前の走査パターンから回転的に外れる揺動運動は、走査パターンのy成分に対するx成分の比が整数でないときに発生する。好ましくは、走査比は1.75:1である。例えば、x成分周波数が毎秒120走査であるならば、y成分周波数は毎秒68.5走査である(120を1.75で割ったもの)。スキャナは走査比が常に1.75:1になるように設計されることができる。しかし揺動運動は、コンピュータドライバーにより、y周波数走査を作動させることによって達成される。1行当り1本の走査線だけが必要であるが、バーコードの各行は、2本の走査線によって横切られることが好ましい。
【0055】
最終的なジグザグパターンは、光ビームをバーコードに対し多数の異なる角度で掃引させ、それによって約30゜まで角度的にずれたバーコードの線は、揺動運動の間にラスターパターンによって読み取られることができる。同様に、もしスキャナによって放射された光ビームが、或る程度の垂れ下がり部分を含んでいるとすれば、連続するフレームの間に揺動運動するラスターパターンが各バーコードの線を走査する。
【0056】
次に、本発明のスキャナハウジング及びそれを含むPOSユニットの実施の形態を図11乃至図22を参照して説明する。図11乃至図22に示されたスキャナ及びそのPOSユニットの実施の形態については、既に説明した特徴の少なくとも幾つかのものを含むことが(本質的ではないが)好ましい。
図11(a)乃至図11(e)は、本発明のスキャナ及びそのPOSユニットの第1の実施の形態を示すものであり、携帯モード及び固定モードの何れでも使用できるスキャナを示す。スキャナは、把持できるハンドル部62及びヘッド部64を有する、いわゆる“ピストル”型のスキャナ本体60からなる。ハンドル部62の端部のピボット66に、68で示されている調整可能なベースがピボット支持されている。好ましくはモールド成形されたプラスチック材料からなるベース68は、下部70、中央部72及び上部74からなる。
【0057】
ハンドル部62には、トリガスイッチ62’が設けられ、これは本発明による態様において、ハンドル部62の一縁部の主要部に沿って延びており、それによってユーザーの4本の指がトリガスイッチ62’を握ることを許し、トリガを引き、それを作動させる。このような延在したトリガー62’は、通常のピストル型、即ち、ベース68を含まないスキャナに装備されてもよい。
【0058】
ユーザーの4本の指の各々は、より快適な握り動作を許すようにトリガスイッチ62’に窪みを形成してもよい。ベース68の形状は、スキャナが各種の位置で支持されることを許す。例えば、図11(a)において、スキャナがベース68の下部70(第1接地面)の傾斜面の上に置かれているのが判るであろう(第1配置)。図11(b)は、支持面が水平であることを除けば図11(a)で示される状態と同様である。
【0059】
ベース68の下部70の長さは、スキャナの重心が広い範囲にわたって、その部分にかかるように充分に長い。図11(c)から判るようにスキャナは、そのヘッド部64を下方に向けて、ベース68の中央部72(第2接地面)で立つこともできる(第2配置)。その位置では、スキャナ本体はヘッド部64を所望の方向に位置決めするように、ベース68に対してピボット支持することもできる。中央部72の長さは、支持面の広い範囲にわたって、そして又、ベース68に対するスキャナのピボット位置の広い範囲にわたっても、スキャナの重心がその部分にかかるように充分に長い。
【0060】
図11(d)及び図11(e)でよく判るように、ベース68の上部74はヘッド部64の前面部76の窓78の前に直接、ベース68の折り曲げられた位置にある。ガラスのない開口80が上部74に備えられて、走査ビーム及び走査されている指標(図示せず)からの反射を妨げずに通過させる。例えば、82に図式的に示されているようなストッパーが備えられ、これは図11(d)及び図11(e)に示されている場合よりも更にスキャナ本体の方へ折り曲げられることを防ぐ。その位置では、ヘッド部64の前面76と開口80の前面との間に決定された間隔がある。間隔dは、走査を容易にするために適当な距離に設定され、そのため、もし、ユーザーが望むならば、スキャナのハンドル部62を把持し、指標を開口80に隣接するまで近づけて直接走査するように持ってくることができる。このような間隔は、ユニットが図11(c)に示されている固定位置に使用されるとき、ヘッド部64の指標(下側支持面上にある)からの間隔が最適位置に非常に近いことをも意味する。
【0061】
もし、ユーザーがスキャナを携帯モードで使用したいと望み、調整可能なベースが不便であることに気付いたならば、単にスキャナを手持ちモードにして振り動かせばよい。
本発明のスキャナ及びそのPOSユニットの第2の実施の形態が図12及び図13(a)乃至図13(h)に示されている。ここでは、スキャナは一旦、ユーザーの手で持たれるか又は、単に作動面に位置決めし、そこで使用されるかのどちらかである。スキャナは、比較的薄く前方に向いた窓99を有する全体として短形の湾曲したヘッド部86からなる。ヘッド部86の後ろの凹面側に、全体として円筒形のハンドル部88がある(図13(a)および図13(g)参照)。図13(c)及び図13(d)に示されている携帯用の”指向及び射出”モードでは、ユーザーは単にハンドル部88を握り、ヘッド部86を走査すべき指標(図示せず)の方向に向けるだけでよい。
【0062】
スキャナは、又、図12に示されるように、スーパーマーケットチェックアウト作業面100のような作業面上に単に置かれることにより、“手離れ”(固定)モードで使用することもできる。或る“手離れ”作動モードでは、ユニットは図13(a)に示されているように、作動面100に垂直に立つこともできる。ここでは、ユニットはヘッド部86の平らな端面90上に立つか又は、ハンドル部88の平らな端面92上に立つ。
【0063】
安定性を与えるために、端面90、92は一平面上にある(図13(a)では例示を容易にするために、端面90、92は上部に示されているが、ヘッド部及びハンドル部には同じ面が反対側にあることは勿論、理解されるべきである)。この位置では、走査ビームは窓99から実質的に水平に射出される。
他の“手離れ”モードで使用される状態が図13(b)に示されている。ここでは、スキャナは作業面上に位置し、従ってスキャナはヘッド部の片(側)縁部94およびハンドル部88の縦方向(軸方向)に沿って作業面上に載置される。この位置では走査ビームは上方に傾斜する。
【0064】
POSユニット全体の状態が図12に図示されており、スキャナは102で示されている。ここでは、スキャナはヘッド部の片縁部94で作業面100上に配置され、他の縁部は作業面の角度縁部104に向かい合っている。
このスキャナの他の実施の形態として、図13(f)に示されるベースユニット106を備えてもよい。これはハンドル部88にピボット的に固定され、作業面の多数の異なった方向(または角度)にヘッドを支持することを可能にする。交互に曲がった形の他のベース108が図13(e)に示されている。
【0065】
図13(h)は、ヘッド部86がハンドル部88から取り外せて、ヘッド部86を把持して携帯モードで使用される状態を示している。その後、ヘッド部86は他の形のハンドル(図示せず)に固定されるか、又はPOSユニットのような固定走査ユニットの係合位置に支持されることができる。或いは、ハンドル部88は図13(e)及び図13(f)に示されているような適当なベース106、108によって(それと共に任用する代わりに)置き換えられることもできる。
【0066】
本発明のPOSユニット110の第3の実施の形態が図14(a)乃至図14(d)に示されている。POSユニット110はチェックアウト面116に位置するための全体として平らな下側(図示せず)を、及び大きい中央窓120を含む湾曲上面118を備えた本体部114を有するベースユニット112からなる。本体部114は、ユニット112を作業面に正しく位置決めする事を助けるために、その一端に下方に延在するフランジ122を形成する。
【0067】
バーコードスキャナ124は、その一端の開口128によって本体部114内に取り外し可能に位置する。スキャナ124は、制御入力のための窓130及びキー132を有する。スキャナ124がPOSユニット110と接続して使用されるときは、本体部114内に挿入され、そこで本体部114の上面に設けられたキー134(図14(b))によって制御されることができる。しかし、固定位置から重い物品又は嵩ばる物品を走査することはしばしば困難であるが、このような物品については、チェックアウトオペレータ(ユーザー)は単にスキャナ124を取り外し、携帯モードでスキャナ124を使用すればよい。大きい又は重い物品が走査されたとき、スキャナ124はその後、本体114内に再挿入される。スキャナ上の電気接点(図示せず)は、スキャナ124が挿入されたとき、本体114と接続され、それによって遠方で(形態モードで)走査された物品についての任意の情報が自動的に中央コンピュータに伝達される。
【0068】
図14(c)に示されている変形例では、ユニット112を制御すべきキー134’が上部ではなく(又は、それに加えて)本体114の一端、又はフランジ122’上に位置することができる。更に、他の変形例が図14(d)に示され、これは顧客のためのLCD表示装置136を加えて示している。表示装置136は、フランジ122から離れた本体114の端部にあることが好ましいが、顧客が見えやすいように上部又は任意の他の位置に配置することもできる。
【0069】
図15乃至図22は、本発明のPOSユニットの第4の実施の形態を示す。ここでは取り外し可能のスキャナ150がスキャナ保持部154の凹部152内に収容されるように配置されている(図17参照)。スキャナ保持部154は、それ自身がチェックアウトカウンタ158から支持されるか又はその一部を形成する垂直柱156から片持ち梁の形で保持される(図16参照)。手で調整できるナット160が、ユーザーがスキャナ保持部154を、支柱156に沿って上下にスライドさせ、その後、適当な位置で固定することできるように備えられている。同様にユーザーは支柱156に対してスキャナ保持部154の角度位置を調整することができる。スキャナ保持部154の先端部は、走査ビームが通過して、購入したいと思う物品166上のバーコード164に入射させる窓162を有する。
【0070】
支柱156の上端には、全体として水平なカウンタ部分170と傾斜部172からなるチェック書き込みカウンタ168がある。図18から判るように、傾斜部172は、その中にLCDユニット176を位置決めすることができるスロット174を形成してもよい。これは、又、顧客に現在走査されている個々の物品の情報及び/又は全累積価格を提供することができる。LCDユニット176の代わりに他のユニットをスロット174の中に位置決めするように備えられることもできる。例えば、1つの可能性として、POS広告ユニット178がある。これは、単に一定の広告を表示するパネルでもよく、又は、現在走査中の物品、前に走査された物品、又は特別な既知の選択によって、各種の広告を表示する電子ユニットからなってもよい。
【0071】
もし、顧客が、カウンタ面180上に簡単に置くことのできない重い、又は嵩ばる物品を購入したいと思ったときは、店員(ユーザー)は単にスキャナ150を支持部154から取り外して、それを“手持ち”モードでもって使用する。スキャナ150が支持部154に戻されたときは、スキャナは“手持ち”モードで走査された1つ又はそれ以上の物品の情報を自動的に報告するように配置されている。
【0072】
各種の支持部154の変形例が、図19以下に参照番号154’として示されている。この支持部154’又はベースと共に用いるために、POS販売者は図20に示されているような標準スキャナ、図21のような(キーボードを有する)ターミナルスキャナ、又は、図22のような(無線通信手段を有する)ラジオスキャナの何れかを提供することができる。
【0073】
上述した図11乃至図22の態様の互換性のある特徴を組み合わせることができることは理解されるであろう。特別に考慮されたこのような互換性ある組合せをここで説明し、対応する特許請求の範囲内にあるものと意図している。
従って、上述のように、好ましくは、バーコードに照準している間にユーザーに見易い回転リサージュ走査パターン、又は他の走査パターンを発生し、そして、手動制御又は自動的な制御によって、粗く、一定の速度でバーコードに依存する大きさまで広がる解読走査パターンに変換する。もし、バーコードが1−Dバーコードであるならば、解読パターンは走査線と回転的に外れている行を走査できるような揺動ラスターパターンでもよい。走査は、ここで説明したような、新規で小型の1−D及び2−Dバーコードスキャナ(小型集合体)によって行なわれる。
【0074】
必要な2次元走査パターンを発生することのできるスキャナの他の例として、振動運動を発生するマイラーモータ上に配置されたホルダによって支持された走査エレメントを用いるタイプのものがある。この走査エレメントは把持できるハウジング内の回路基板に支持されている。走査モータ及び走査エレメントの成分は、実質的にモールドされたプラスチック材料で形成される。例えば、1991年12月24日出願の米国特許出願第07/812923号を参照されたい。
【0075】
以上説明した本発明の実施の形態は、以下のように要約することができる。
1.把持可能なハンドル部と、ヘッド部とからなるスキャナ本体と、ヘッド部内に配置され、読み取るべき指標に向けて、前記スキャナ本体から走査ビームを射出し走査する走査手段と、前記指標から反射された反射ビームを受光し、前記指標を解読する解読手段と、を有するスキャナにおいて、前記ハンドル部にピボット的に支持され、接地面となる第1及び第2接地面が形成されているベースを有し、前記第1接地面を接地面とする第1配置および前記第2接地面を接地面とする第2配置とで作動するスキャナ。
【0076】
2.前記ベースは長い脚部からなり、前記第1接地面は前記ハンドル部に隣接し、前記第2接地面は前記第1接地面と隣接して前記ハンドル部から離れている前記第1項記載のスキャナ。
3.前記ベースは、前記ハンドル部に接近した位置で、前記ハンドル部に対しほぼ平行に延びている前記第2項記載のスキャナ。
【0077】
4.前記ベースは、前記ハンドル部に接近した状態で、前記第1及び第2配置で作動できるように配置されている前記第3項記載のスキャナ。
5.前記ベースは、前記第1又は第2配置の状態で、前記ハンドル部をピボット調整させることにより他の配置を提供し、該他の配置で作動するように配置されている前記第1項記載のスキャナ。
【0078】
6.前記ベースは、前記ハンドル部に接近した位置で、前記ヘッド部の前まで延在している前記第1項記載のスキャナ。
7.前記ベースの先端に開口を形成し、該開口は前記ハンドル部に接近した位置で、前記ヘッド部の前に位置し、前記走査ビームが読み取るべき指標に達するために前記開口を通過する前記第6項記載のスキャナ。
【0079】
8.前記開口に隣接した前記ベースの一部が、前記ヘッド部先端から所望の距離よりも近づくことを防ぐためのストッパ手段である前記第7項記載のスキャナ。
9.前記ベースの先端部に開口が形成され、前記ベースの基端部にハンドル部とのピボットが形成されている前記第8項記載のスキャナ。
【0080】
10.前記第1接地面は前記ハンドル部に隣接しており、前記第2接地面は前記第1接地面に隣接しており、前記開口は前記第2接地面に隣接している前記第9項記載のスキャナ。
11.前記第2接地面は、前記開口が前記ヘッド部の前にあるとき、全体として前記ハンドル部に平行に延びている前記第2項記載のスキャナ。
【0081】
12.前記スキャナ本体が前記第2配置で配置されているとき、前記第2接地面に隣接し、前記第2接地面と共通面内にある指標を走査するように前記ヘッド部が配置されている前記第1項記載のスキャナ。
13.前記スキャナ本体は、前記ヘッド部は前方を向く前記ヘッド部と、前記ヘッド部からある角度をもって後方に延在するハンドル部とからなるピストル型である前記第2項記載のスキャナ。
【0082】
14.前記第1及び第2接地面の間の角度が、前記ヘッド部と前記ハンドル部の間の角度と実質的に等しい前記第13項記載のスキャナ。
15.把持可能なハンドル部と、ヘッド部とからなるスキャナ本体と、ヘッド部内に配置され、読み取るべき指標に向けて、前記スキャナ本体から走査ビームを射出する走査手段と、前記指標から反射された反射ビームを受光し、前記指標を解読する解読手段と、を有するスキャナにおいて、前記ヘッド部は、上縁部、下縁部及び側縁部を有する湾曲板状であり、前記ハンドル部は、前記ヘッド部の湾曲板状の凹面側に配置されているスキャナ。
【0083】
16.前記湾曲板状の前記下縁部を接地面とする第1配置で作動するように配置されている前記第15項記載のスキャナ。
17.前記ハンドル部は、その一端に接地部を有し、スキャナは前記ヘッド部の下縁部及びハンドル部の接地部を接地面として立つ前記第16項記載のスキャナ。
【0084】
18.前記ヘッド部の下縁部は実質的に平面である前記第16項記載のスキャナ。
19.前記接地部は、前記ハンドル部の前記端部に形成された平面からなる前記第17項記載のスキャナ。
20.前記ヘッド部の下縁部及び前記ハンドル部の前記端部に形成された平面は同一平面にある前記第18及び第19項記載のスキャナ。
【0085】
21.前記ハンドル部の側面及び前記ヘッド部の前記側縁部を接地面とする第2配置で作動するように配置されている前記15項記載のスキャナ。
22.前記ヘッド部の側縁部が実質的に平面である前記第21項記載のスキャナ。
23.前記ヘッド部の2つの側縁部は互いに約90゜の角度で形成されている前記第22項記載のスキャナ。
【0086】
24.前記ヘッド部は1軸についてのみ湾曲している前記第15項記載のスキャナ。
25.前記ヘッド部は一部円筒面状として形成されており、該円筒面は約90゜の角度の円弧である前記第24項記載のスキャナ。
26.前記ハンドル部は実質的に円筒形である前記第15項記載のスキャナ。
【0087】
27.前記ハンドル部は前記ヘッド部に対し、取り外し可能である前記15項記載のスキャナ。
28.前記ヘッド部の指向角度を調整可能とするベースを前記ヘッド部に取り付けた前記第15項記載のスキャナ。
29.前記ベースが前記ハンドルに固定可能である前記第28項記載のスキャナ。
【0088】
30.前記ハンドルは前記ヘッド部に対し取り外し可能であり、前記ベースは前記ハンドルの代わりに前記ヘッドに固定可能である前記第28項記載のスキャナ。
31.固定ベースユニット及び指標を読み取るためのスキャナからなる走査ユニットにおいて、前記スキャナは、前記固定ベースユニットに取り付けられるように配置されて作動する第1の作動モードと、前記固定ベースユニットから取り外されて作動する第2の作動モードと、を有する。
【0089】
32.前記固定ベースユニットは、作業面に位置決めするための接地面と、走査ビームを射出する窓を形成する上面とを有する本体からなり、前記スキャナは前記本体内に位置して使用するように配置される前記第31項記載の走査ユニット。
33.前記固定ベースユニットは、前記スキャナを前記本体に着脱可能とする開口を備えた前記32項記載の走査ユニット。
【0090】
34.前記固定ベースユニットは、前記作業面の縁部に対して位置決めするための垂直フランジを有する前記31項記載の走査ユニット。
35.前記固定ベースユニットは、前記第1のモードで作動したときの、前記スキャナの制御のためのキー手段を有する前記31項記載の走査ユニット。
36.前記固定ベースユニットは、表示手段を有する前記31項記載の走査ユニット。
【0091】
37.前記固定ベースユニットの上面は1つの軸についてのみ湾曲している前記第32項記載の走査ユニット。
38.前記固定ベースユニットは、前記スキャナを保持する保持部を支持する支柱を有し、前記第1の作動モードの間、前記スキャナは前記スキャナ保持部によって保持され続ける前記第31項記載の走査ユニット。
【0092】
39.前記スキャナ保持部は前記支柱から片持ち梁式に支持されている前記第38項記載の走査ユニット。
40.前記スキャナ保持部は前記支柱の軸方向に沿って、その位置が調整可能である前記第38項記載の走査ユニット。
41.前記スキャナ保持部は前記支柱に対する角度が調整可能である前記第38項記載の走査ユニット。
【0093】
42.チェック書き込みカウンタを有する前記第31項記載の走査ユニット。
43.チェック書き込みカウンタを有する前記第38項記載の走査ユニット。
44.前記チェック書き込みカウンタを前記支柱に配置した前記第43項記載の走査ユニット。
45.前記チェック書き込みカウンタは、チェック書き込み面と顧客用表示手段とを有する前記第42項記載の走査ユニット。
【0094】
46.前記顧客用表示手段は、POS広告からなる前記第45項記載の走査ユニット。
47.前記顧客用表示手段は、現在の取引の詳細を表示する表示装置からなる前記第42項記載の走査ユニット。
48.前記顧客用表示手段は、選択可能な多数の顧客用表示パネルの1つを保持する表示手段保持部を有する前記第45項記載の走査ユニット。
【0095】
49.前記スキャナは、前記第2の作動モードで使用するためのキーボード手段を有する前記第31項記載の走査ユニット。
50.前記スキャナは、前記第2の作動モードで、中央コンピュンタと無線通信するための送信器及び受信器の少なくとも一方を有する前記第31項記載の走査ユニット。
【0096】
51.前記第1項又は前記第15項記載のスキャナ、及び前記第31記載の走査ユニットの少なくとも一方を有する走査システム。
52.前記スキャナが第1または第2の作動モードで作動しているかを決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された作動モードにおける最適な走査パターンに適合させる適合手段とを有する前記51項記載の走査システム。
【0097】
53.前記走査システムが作動している作動モードを検出する検出手段を有し、前記検出手段によってり検出された作動モードに基づいて、最適化された走査パターンで前記指標を横切るように前記走査手段が光ビームを制御する前記第52項記載の走査システム。
54.前記解読手段によって読み取られている前記指標の情報内容に応じて、前記走査手段は、前記指標を読み取るために適合された走査パターンで指標を横切るように光ビームを制御する前記第52項記載の走査システム。
【0098】
55.前記走査手段は、前記走査システムが前記第1の作動モードで作動し、前記指標が2次元バーコードであるとき、自己整列ラスターパターンを発生させる前記第54項記載の走査システム。
56.前記走査手段は、前記走査システムが前記第1の作動モードで作動し、前記指標が1次元バーコードであるとき、回転リサージュパターンを発生させる前記第54項記載の走査システム。
【0099】
57.前記走査手段は、前記走査システムが前記第2の作動モードで作動し、前記指標が1次元バーコードであるとき、単一ラインパターンを発生させる前記第54項記載の走査システム。
58.前記走査手段は、前記走査システムが前記第2の作動モードで作動し、前記指標が1次元バーコードであるとき、多方向パターンを発生させる前記第55項記載の走査システム。
【0100】
59.前記走査手段は、前記走査システムが前記第2の作動モードで作動し、前記指標が2次元バーコードであるとき、静止ラスターパターンを発生させる前記第55項記載の走査システム。
この明細書において、本発明の好ましい実施の形態のみ図示し、説明したが、前述のように本発明は各種の他の組合せと、周囲状況で使用することができ、ここに説明した発明思想の範囲内で変形し、改良することのできることは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、1次元バーコードに対するラスター走査パターンを示す図である。
【図2】 図2は、2次元バーコードに対するラスター走査パターンを示す図である。
【図3】 図3(a)は、照準するための1次元バーコードの一部を走査する比較的小さい走査パターンを示し、図3(b)バーコード全体を解読するための走査パターンの大きくなる様子を示す図である。す。
【図4】 図4(a)は、照準するために2次元バーコードを走査する比較的小さい回転リサージュパターンを示し、図4(b)は、解読のために2次元バーコードを走査するラスターパターンを示し、図4(c)は、バーコード全体を解読するために大きくなったラスターパターンを示す図である。
【図5】 図5(a)及び図5(b)は、照準のための異なる密度のロゼッテパターンを示し、図5(c)は、スパイラルパターンを示し、図5(d)は、静止リサージュパターンを示し、図5(e)自動走査整列で照準するための回転ラインパターンを示す図である。
【図6】 図6は、1次元バーコードの照準及び解読のための回転リサージュパターンを示す図である。
【図7】 図7は、いろいろな方向に配置された2次元バーコードを解読するための揺動ラスター走査パターンを示す図である。
【図8】 図8は照準及び回転ラインパターンを発生するための回路のブロック図である。
【図9】 図9(a)は、2次元バーコードを走査するラスターパターンを示し、図9(b)は、2次元バーコードに対し走査パターンが水平方向から外れていることを示し、図9(c)は、2次元バーコードに対し走査パターンがある程度の垂れ下がり部分を有することを示し、図9(d)は、1次元バーコードを走査するラスターパターンを示し、図9(e)は、1次元バーコードに対し走査パターンが水平方向から外れていることを示し、図9(f)は、1次元バーコードに対し走査パターンがある程度の垂れ下がり部分を有することを示す図である。
【図10】 図10は、1次元バーコード及び2次元バーコードに対する携帯モード及び固定モードのスキャナの動作を示すフローチャートである。
【図11】 図11(a)及び図11(b)は、本発明のスキャナの固定モードの第1の状態を示す側面図であり、図11(c)は、本発明のスキャナの固定モードの第2の状態を示す側面図であり、図11(d)は、本発明のスキャナの後方斜視図であり、図11(e)は、本発明のスキャナの前方斜視図である。
【図12】 図12は、本発明のスキャナの他の態様とそれを含む走査ユニットを示す図である。
【図13】 図13(a)及び図13(b)は図12に示されるスキャナの固定モードで使用される状態を示す斜視図であり、図13(c)及び図13(d)は、携帯モードで使用されるスキャナの状態を示す斜視図であり、図13(e)及び図13(f)は、ベースが取り付けられ固定モードで使用される状態のスキャナを示す側面図であり、図13(g)は、スキャナのヘッド部とハンドル部が分離されている状態を示す斜視図であり、図13(h)は、ヘッド部を把持され携帯モードで使用される状態を示す図である。
【図14】 図14(a)は、スキャナを着脱可能とする固定ベースユニットを示し、図14(b)は、そのスキャナおよび固定ベースユニットを含むPOSユニットを示し、図14(c)及び図14(d)は固定ベースユニットの変形例を示す図である。
【図15】 図15は、固定ベースユニットにスキャナを取り付けて固定モードで使用されているPOSユニットを示す斜視図である。
【図16】 図16は、図15のPOSユニットを異なる方向から見た斜視図である。
【図17】 図17は、図15のPOSはユニットのスキャナを取り外し可能に保持するスキャナ保持部を示す斜視図である。
【図18】 図18は、図15のPOSユニットのチェック書き込みカウンタにLCDユニットあるいはPOS広告ユニットが着脱されること示す斜視図である。
【図19】 図19は、図15のPOSユニットのスキャナ保持部の変形例1を示す斜視図である。
【図20】 図20は、図15のPOSユニットのスキャナ保持部の変形例2を示す斜視図である。
【図21】 図21は、図15のPOSユニットのスキャナ保持部の変形例3を示す斜視図である。
【図22】 図22は、図15のPOSユニットのスキャナ保持部の変形例4を示す斜視図である。
【符号の説明】
60 スキャナ本体
62 ハンドル部
62’ トリガスイッチ
64 ヘッド部
66 ピボット
68 ベース
70 ベースの下部
72 ベースの中央部
74 ベースの上部
76 ヘッド部の前面部(先端部)
78 窓
80 開口
82 ストッパ
86 ヘッド部
88 ハンドル部
90 ヘッド部の上端面及び下端面
92 ハンドル部の端面
94 ヘッド部の片端面(側端面)
99 窓
100 作業面
102 スキャナ
104 作業面の壁面
106,108 ベース
110 POSユニット
112 固定ベースユニット
114 固定ベースユニットの本体部
116 チェックアウト面
118 固定ベースユニットの湾曲上面
120 固定ベースユニットの中央窓
122,122’ フランジ
124 スキャナ
128 開口
130 窓
132,134,134’ キー
136 LCD表示装置
150 スキャナ
152 スキャナ保持部の凹部
154,154’ スキャナ保持部
156 支柱
158 チェックアウトカウンタ
160 ナット
162 窓
164 バーコード
166 物品
168 チェック書き込みカウンタ
170 カウンタ部分
172 傾斜部
174 スロット
176 LCDユニット
178 POS広告ユニット
180 カウンタ面

Claims (7)

  1. ベースユニットと、ハンドフリーモード操作または携帯モード操作のいずれかで、走査パターンを使って指標を読取る光学的スキャナと、該スキャナがどの前記モードにあるかを検出するための手段と、前記走査パターンを前記検出されたモードに関して最適化されたパターンに変更する手段と、からなる指標を電気光学的に読取るPOSユニットであって、
    前記ベースユニットが開口部を有しており、
    前記光学的スキャナが、前記携帯モードである場合に、前記開口部を介し前記ベースユニットから取り外し可能であり、前記ハンドフリーモードである場合には前記ベースユニット内に完全に収納されることを特徴とするPOSユニット。
  2. 前記ベースユニットは、ほぼ平坦な作業面上に位置するための水平な下側の面と、窓を有する上側の面とを有しており、前記ハンドフリーモードにおいて、前記スキャナが前記窓の下側に配置されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のPOSユニット。
  3. 前記ベースユニットは、前記開口部を貫通し延在する垂直方向端部フランジを有することを特徴とする請求項2に記載のPOSユニット。
  4. 前記上側の面が1平面においてのみ湾曲状であることを特徴とする請求項2に記載のPOSユニット。
  5. 前記ベースユニットは前記ベースユニットが調整されて取り付けられる細長い支柱を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のPOSユニット。
  6. 前記支柱の上側にチェック書き込みカウンタを含むことを特徴とする請求項5に記載のPOSユニット。
  7. 前記ベースユニットは、前記開口部が貫通して延びる上側面を有することを特徴とする請求項1に記載のPOSユニット。
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