JP3877055B2 - 軌道上の車両を位置特定する方法およびシステム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道上の車両を位置特定する方法に関し、特に車両の速度の近似測定値と車両上で測定される単一の慣性量とから車両の位置に関して大きな精度が得られることを可能にする鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定する方法に関する。
【0002】
本発明はまた、前記方法を実現する位置特定システムに関し、特に旅客の快適さを改善することを意図した被制御システムを制御するために使用できる位置特定システムに関する。
【0003】
【従来の技術】
鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定するために日常的に使用される最も単純な手法は、車両の速度を積分することによって、出発点から軌道上を走行した距離を測定することである。しかしながら車両の速度は通常、車軸の回転速度を測定することによって測定される。車輪の直径は、車輪が摩耗するにつれて減少し、車輪は高い駆動トルクと低い接着力が存在するときにスキッド(横滑り)する。したがって速度を積分することは、数10キロメートル走行後の車両の測定位置と実際の位置との間に大きな誤差を生じることがある。
【0004】
車両を位置特定するための他の従来技術は、車両が走行する軌道上の鉄道車両を正確に位置特定するために鉄道軌道にビーコンを装備させることからなる。しかしながらこの手法は、鉄道ネットワークのすべての鉄道軌道に沿ってビーコンを設置することを必要とするという欠点を有し、したがってそのコストは非常に高くなる。GPSシステムを用いて車両を位置特定することからなる手法は、トンネルといった物陰の領域では車両を位置特定できないという欠点を有する。
【0005】
本出願者によって出願されたフランス特許出願FR−9907435は、車両上に配置された複数の慣性センサーの出力から計算される軌道特性を以前の走行中に記憶された鉄道軌道のマップと相関させることによって、鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定することによって上記の欠点を改善している。しかしながらこの種の位置特定手法は、複数の慣性センサーの存在を必要とし、これはこれらのセンサーが鉄道車両のコストを増加させるという欠点を有する。更にこの種の位置特定方法は、測定値と記憶された軌道特性との間の相関に関してデータベースを探索することに基づいているので、連続的な位置特定を必ずしも保証していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、実現が単純で経済的であるように、追加の軌道側装置を必要とせずに、単に1個の慣性センサーを使用して、連続的収束によって軌道上の車両の正確な位置特定を可能にする方法を提案することによって上記の欠点を軽減することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定する方法であって、
車両の実際の速度の近似値を与える手段を使用して異なる時刻に車両の速度を測定するステップと、
車両の速度とカントまたは曲率半径といった軌道に固有の幾何学的特性とにのみ依存するように選択された慣性量を、前記車両上に配置された単一の慣性センサーを使用して異なる時刻に測定するステップと、
前記車両が位置特定されるべき時刻に先立つ異なる時刻に測定された前記車両の近似速度の既知の値と、前記慣性量の測定値と、前記軌道に固有の幾何学的特性とその空間的微分係数とが異なる曲線横座標に関して記憶されており、事前に行われた学習プロセスによって取得されたデータベースとから、非線形オブザーバに基づく収束性アルゴリズムを用いて軌道上の車両の横座標を計算するステップとを含むことを特徴とする前記方法を提供する。
【0008】
本発明の他の特徴によれば、
前記車両の速度Vmは一定の時間間隔DToで測定され、前記速度の測定値Vm(ti)は車両が位置特定されるべき測定時刻tNに先立つ観測時間ウィンドウToの時刻ti,i∈[1,N]で行われて、メモリに記憶され、
異なる時刻tiに関して車両上で行われる慣性量の測定値y(ti)がメモリに記憶され、また
時刻tNにおける車両の予測された曲線横座標
【数35】
が連続反復によって計算され、各新しい測定時刻tNは新しい観測ウィンドウToの開始点i=0がそれに先立つ反復の観測ウィンドウToの測定点i=1の横座標と一致するように観測ウィンドウToが量DToだけシフトされる新しい計算反復を生成し、前記予測された曲線横座標
【数36】
は方程式
【数37】
ただし
【数38】
を使って計算され、ここで
【数39】
は観測ウィンドウToの各時刻tiにおける車両の修正済みの速度であり、
【数40】
は相対速度誤差であり、
【数41】
は観測ウィンドウToの開始点の修正済み曲線横座標であり、
【数42】
と
【数43】
は先行する反復において、速度の測定値Vm(ti)と、各時刻tiにおける単一の慣性量y(ti)と、方程式
【数44】
を使って評価された曲線横座標
【数45】
のレベルにおける幾何学的特性
【数46】
とその空間的微分係数
【数47】
とから非線形オブザーバに基づく収束性アルゴリズムによって得られる。
【0009】
本発明による方法は更に、個別に、または技術的に実施可能な如何なる組み合わせにおいてでも下記の特徴、すなわち、
前記データベースは、トリプレット(sj,ROj,DROj)のデータの正確な知識を保証する運行条件の下で軌道に沿った車両の以前の走行中の異なる横座標sjにおける慣性量y(tj)を測定することによって得られる前記トリプレットを含むことと、
前記軌道の如何なる予測された横座標
【数48】
に関しても、幾何学的特性の値
【数49】
と空間的微分係数
【数50】
は、前記データベース内に記憶された二つのトリプレット(sj,ROj,DROj)間の補間によって計算されることと、
前記慣性センサーは、偏揺れレート・ジャイロであることと、
前記慣性センサーは、横揺れレート・ジャイロであることと、
前記車両は、鉄道軌道に沿って走行する鉄道車両であることと、
軌道上の車両を位置特定する前記方法は、ティルト・システムまたはアクティブな横向き懸架システムといった軌道の幾何学的形状、または乗客へのアナウンスの記録、または車両に課せられた速度特性によって位相が制御されなければならない鉄道車両の被制御システムを制御するために使用されることとのうちの一つ以上を含むことが出来る。
【0010】
本発明はまた、車両の近似的な速度を与える測定手段と、
単一の慣性センサーと、
軌道に固有の幾何学的特性とその軌道の異なる曲線横座標に関するその空間的微分係数とが記憶されたデータベースと、
前記速度測定手段と前記センサーとから情報を受け取り、前記データベースに接続されていて、前記軌道上の前記車両の横座標を計算するコンピュータと
を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を使用する、軌道上の車両を位置特定するシステムを提供する。
【0011】
他の特徴と利点は、本発明による位置特定方法の一実施形態の下記の説明から明らかになるであろう。そしてそれは、単に例として、また付属図面に参照して与えられた説明である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、軌道上を走行する鉄道車両を示しており、この鉄道車両は、好ましくは偏揺れレート・ジャイロである慣性センサー12と、鉄道車両上に通常備えられており、車軸の回転速度に基づく方法を使用する種類の、車両の近似的実速度を測定するための手段とを組み入れている。この位置特定方法の変形例では、慣性センサー12は横揺れレート・ジャイロまたは横断方向加速度センサーである。
【0013】
図2は、車両が鉄道軌道上で正確に位置特定されることを可能にする、鉄道車両を位置特定するシステムのブロック図である。図2に見られるように、本位置特定システムは、片揺れレート・ジャイロ12と、車両の近似的速度を測定する手段13とに接続されたコンピュータ14を含んでいる。コンピュータ14は、軌道に固有の幾何学的特性ROjと軌道の異なる横座標sjに関するその空間的微分係数DROjとがトリプレット(sj,ROj,DROj)の形で記憶されているデータベース16に関連している。このデータベース16内に記憶された幾何学的特性は、使用される慣性センサー12に依存しており、また車両の速度と共に、センサー12によって供給される慣性測定値の理論値が計算されることを可能にしなくてはならない。
【0014】
したがってもし慣性センサー12が偏揺れレート・ジャイロであれば、データベース16に含まれる特性ROは、軌道の曲率である。鉄道軌道の曲率ρ(s)は、カーブ内の横座標sの関数として単に非常にゆっくり変化し、またしたがって片揺れレート・ジャイロによって供給される測定値y(t)は、
【数51】
と書くことが出来るが、ここでρ(s)は横座標sにおける軌道の曲率であり、V(s)は車両の速度である。
【0015】
もし慣性センサー12が、横揺れレート・ジャイロであれば、データベース16に含まれる特性ROは、軌道のカント(横断面傾斜)D(s)である。カントは一般に、レール間の距離Lに比べて小さく、横揺れレート・ジャイロによって供給される測定値y(t)は、
【数52】
と書くことが出来る。
【0016】
データベース16内のトリプレット(ROj,DROj,sj)は、鉄道軌道上を走行する鉄道車両を必要とする学習プロセスと、車両の速度を積分することによって得られる異なる横座標sjのための慣性測定手段12を用いて慣性値を測定することとによって得られる。無論、このデータベース16を学習させるためのこの車両走行中に、測定された速度およびそれにしたがって取得された軌道の横座標が正確であるように、車輪とレールとの間にスリップがないように、速度測定手段13が較正され、走行条件が選択される。軌道の幾何学的特性とカントは、前述の方程式の一つの逆適用によって、それから横座標に関して微分することによってオフラインで計算される。
【0017】
次にこの位置特定システムの一般的機能を示す流れ図である図3を参照して説明するように、コンピュータ14は、図1に示す幅Toの観測時間ウィンドウ内で片揺れレート・ジャイロ12と速度測定手段13とによって測定された値に基づいて一連の計算ステップを連続的に反復する。
【0018】
次にこの位置特定システムの一般的機能を示す流れ図である図3を参照して説明するように、コンピュータ14は、片揺れレート・ジャイロ12によって生成された値y(ti)と速度測定手段13によって生成された値Vm(ti)とが、一定の期間DToだけ分離された種々の時刻tiである異なる時刻ti、i∈[1,N]に、車両の曲線横座標
【数53】
に対応して記憶されている幅Toの観測時間ウィンドウ内で一連の計算ステップを反復する。先行する反復観測ウィンドウToが破線で示されている図1に見られるように、観測ウィンドウToは、新しい観測ウィンドウの開始点に対応する新しい横座標
【数54】
が先行する反復で使用された観測ウィンドウの横座標
【数55】
に対応するように、各新しい反復ごとに時間間隔DToだけシフトされる。
【0019】
計算を単純にするために、今後説明される位置特定方法の特定の実施形態では、速度はゆっくり変化し、したがって測定された速度に関する相対誤差の微分係数
【数56】
は観測時間Toに亘ってゼロであると仮定している。各反復ごとに、すなわち観測ウィンドウが時間的にDToだけシフトされる度ごとにコンピュータ14によって実行される一連の計算ステップを以下に説明する。最後の点tNは、最後の測定点に対応している。
【0020】
第1のステップ18でコンピュータ14は、偏揺れレート・ジャイロ12からの第N番目の値y(tN)と速度測定手段13からの第N番目の値Vm(tN)とを受け取ってそのメモリに格納し、そのメモリ内で、車両が位置特定されるべき現在時刻tNに先立つ幅Toの観測時間ウィンドウ内に在る種々の時刻tiに得られた測定値に加えられる。
【0021】
第1のステップ18の時にコンピュータ14はまた、観測された曲線横座標
【数57】
と先の反復時にコンピュータ14によって計算された相対速度誤差
【数58】
とを受け取る。横座標
【数59】
は、新しい観測ウィンドウの開始点に対応する。この計算プロセスを開始するために、先行する反復が存在しない最初の計算反復に関して、開始時曲線横座標
【数60】
は近似的に知られていると仮定しており、
【数61】
は例えばゼロであると仮定している。
【0022】
上記のデータからコンピュータ14は、方程式
【数62】
から観測ウィンドウTo内の各時刻tiごとに修正済み速度
【数63】
を計算する。
【0023】
次のステップ20でコンピュータ14は、観測ウィンドウTo、言い換えれば
【数64】
における修正済み速度
【数65】
の時間積分によって各曲線横座標の推定値
【数66】
を計算する。
【0024】
ステップ20の終了時i=Nに関して、現在時刻tNにおける車両の推定位置は、方程式
【数67】
から知られ、その横座標は本位置特定方法によって得られた鉄道軌道上の鉄道車両の修正済み位置に対応している。
【0025】
後続の計算ステップは、観測ウィンドウToの点1の修正済み横座標
【数68】
と、同じ点1で観測された相対速度誤差
【数69】
とを計算し、これらの値
【数70】
と
【数71】
はそれぞれ、次の計算反復時に車両の修正済み位置を計算するための規準データ
【数72】
【数73】
として役に立つ。
【0026】
ステップ22でコンピュータ14は最初に、各推定曲線横座標
【数74】
ごとに曲率半径の値
【数75】
とその空間的微分係数の値
【数76】
とを計算する。これらの値
【数77】
と
【数78】
は、データベース16から抽出された二つの隣接するトリプレット(ROj,DROj,sj)間の線形補間によって計算される。
【0027】
同じステップ22で各推定曲線横座標
【数79】
における慣性測定値
【数80】
は、方程式
【数81】
を使用して評価される。
【0028】
次のステップ24でコンピュータ14は、滑り水平状態オブザーバ方法を使用して、観測ウィンドウTo内の点1で測定された速度に関して観測された横座標の微分係数
【数82】
と相対速度誤差の微分係数
【数83】
とを計算する。この方法の理論は、1999年に発行された雑誌「International Journal of Control」、第72巻、第13号の1204から1217ページのMazen ALAMIRによる論文に記載されている。
【0029】
値
【数84】
と
【数85】
は、上記の数学的方法を鉄道車両の位置特定に適用することによって得られる下記の方程式
【数86】
から計算され、ここで
【数87】
であり、ここで
【数88】
【数89】
および
【数90】
である。中間変数
【数91】
【数92】
は、下記の方程式
【数93】
【数94】
から決定される。
【0030】
上記の方程式でkとαはパラメータである。例えばオブザーバが最小の誤差で推定を行うことを保証するためには
【数95】
であり、また直線における安定性を保証するためにはα=1である。
【0031】
【数96】
と
【数97】
とを計算し、それから時間積分によって、観測ウィンドウTo内の点1における修正済み横座標と速度に関する相対速度誤差とにそれぞれ対応する修正済み値
【数98】
と
【数99】
とが得られる。
【0032】
それからステップ24で得られた値
【数100】
と
【数101】
は、これらの値が次の計算反復時に使用できるように第1の計算ステップ18の入力にフィードバックされるが、こうして得られた値
【数102】
と
【数103】
は新しい計算反復で使用される
【数104】
【数105】
の値に対応しており、その計算反復のために、観測ウィンドウToは、新しい観測ウィンドウの開始点i=0がそれに先行する観測ウィンドウの点i=1に対応するようにシフトされる。
【0033】
上記の種類の位置特定方法は、各測定時刻tNで正確に鉄道車両を位置特定するという利点を持っている。
【0034】
本発明による位置特定方法は好ましくは、ティルト・システムまたはアクティブな横向き懸架システムといった鉄道軌道の幾何学形状、または車両に課せられた速度特性によって位相が制御されることを必要とする鉄道車両の被制御システムを制御するために使用される。
【0035】
今ここに説明した本発明は、車両上にただ1個の慣性センサーと、車両の近似的な速度と軌道に固有の幾何学的特性を含むデータベースとを必要とするだけで、経済的に実現できるという利点を持っている。
【0036】
上述の例は計算を単純にするために、速度はゆっくり変化するということ、またしたがって速度の相対誤差の微分係数は時間ウィンドウToに亘ってゼロであるということを仮定しているが、本発明は決してどの点においても上述の例に限定されないことは言うまでもない。それどころか逆に本位置特定方法は、滑り水平状態オブザーバ理論を更に一般的に使用でき、下記の方程式
【数106】
を使用することによって速度のより早い変化を考慮に入れることができる。ここで
【数107】
は、
【数108】
などによる相対速度誤差eの連続した微分係数を表す。
【0037】
上記の方程式でkとαは変数パラメータであり、Gはシステムの状態の関数としての規準Jの勾配であり、これは下記の微分マトリックス方程式
【数109】
の解Aによって与えられる。ここで
【数110】
【数111】
である。
【0038】
したがってゼロ・オーダーのオブザーバの場合を取れば、すなわち観測ウィンドウTo内で
【数112】
を取れば、前述の特定の実施形態で使用した方程式が得られる。すなわち
【数113】
である。
【0039】
第2のオーダーのオブザーバの場合、すなわち観測ウィンドウToで
【数114】
に関しては、下記の方程式
【数115】
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置特定方法の特定の一実施形態に使用される観測時間ウィンドウの原理を示す図。
【図2】本発明による位置特定方法の構成を示すブロック図。
【図3】本発明による位置特定方法の主要なステップを示す流れ図。
【符号の説明】
12 慣性センサー
13 車両の近似的速度を測定する手段
14 コンピュータ
16 データベース
【発明の属する技術分野】
本発明は、軌道上の車両を位置特定する方法に関し、特に車両の速度の近似測定値と車両上で測定される単一の慣性量とから車両の位置に関して大きな精度が得られることを可能にする鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定する方法に関する。
【0002】
本発明はまた、前記方法を実現する位置特定システムに関し、特に旅客の快適さを改善することを意図した被制御システムを制御するために使用できる位置特定システムに関する。
【0003】
【従来の技術】
鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定するために日常的に使用される最も単純な手法は、車両の速度を積分することによって、出発点から軌道上を走行した距離を測定することである。しかしながら車両の速度は通常、車軸の回転速度を測定することによって測定される。車輪の直径は、車輪が摩耗するにつれて減少し、車輪は高い駆動トルクと低い接着力が存在するときにスキッド(横滑り)する。したがって速度を積分することは、数10キロメートル走行後の車両の測定位置と実際の位置との間に大きな誤差を生じることがある。
【0004】
車両を位置特定するための他の従来技術は、車両が走行する軌道上の鉄道車両を正確に位置特定するために鉄道軌道にビーコンを装備させることからなる。しかしながらこの手法は、鉄道ネットワークのすべての鉄道軌道に沿ってビーコンを設置することを必要とするという欠点を有し、したがってそのコストは非常に高くなる。GPSシステムを用いて車両を位置特定することからなる手法は、トンネルといった物陰の領域では車両を位置特定できないという欠点を有する。
【0005】
本出願者によって出願されたフランス特許出願FR−9907435は、車両上に配置された複数の慣性センサーの出力から計算される軌道特性を以前の走行中に記憶された鉄道軌道のマップと相関させることによって、鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定することによって上記の欠点を改善している。しかしながらこの種の位置特定手法は、複数の慣性センサーの存在を必要とし、これはこれらのセンサーが鉄道車両のコストを増加させるという欠点を有する。更にこの種の位置特定方法は、測定値と記憶された軌道特性との間の相関に関してデータベースを探索することに基づいているので、連続的な位置特定を必ずしも保証していない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、実現が単純で経済的であるように、追加の軌道側装置を必要とせずに、単に1個の慣性センサーを使用して、連続的収束によって軌道上の車両の正確な位置特定を可能にする方法を提案することによって上記の欠点を軽減することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
したがって本発明は、鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定する方法であって、
車両の実際の速度の近似値を与える手段を使用して異なる時刻に車両の速度を測定するステップと、
車両の速度とカントまたは曲率半径といった軌道に固有の幾何学的特性とにのみ依存するように選択された慣性量を、前記車両上に配置された単一の慣性センサーを使用して異なる時刻に測定するステップと、
前記車両が位置特定されるべき時刻に先立つ異なる時刻に測定された前記車両の近似速度の既知の値と、前記慣性量の測定値と、前記軌道に固有の幾何学的特性とその空間的微分係数とが異なる曲線横座標に関して記憶されており、事前に行われた学習プロセスによって取得されたデータベースとから、非線形オブザーバに基づく収束性アルゴリズムを用いて軌道上の車両の横座標を計算するステップとを含むことを特徴とする前記方法を提供する。
【0008】
本発明の他の特徴によれば、
前記車両の速度Vmは一定の時間間隔DToで測定され、前記速度の測定値Vm(ti)は車両が位置特定されるべき測定時刻tNに先立つ観測時間ウィンドウToの時刻ti,i∈[1,N]で行われて、メモリに記憶され、
異なる時刻tiに関して車両上で行われる慣性量の測定値y(ti)がメモリに記憶され、また
時刻tNにおける車両の予測された曲線横座標
【数35】
が連続反復によって計算され、各新しい測定時刻tNは新しい観測ウィンドウToの開始点i=0がそれに先立つ反復の観測ウィンドウToの測定点i=1の横座標と一致するように観測ウィンドウToが量DToだけシフトされる新しい計算反復を生成し、前記予測された曲線横座標
【数36】
は方程式
【数37】
ただし
【数38】
を使って計算され、ここで
【数39】
は観測ウィンドウToの各時刻tiにおける車両の修正済みの速度であり、
【数40】
は相対速度誤差であり、
【数41】
は観測ウィンドウToの開始点の修正済み曲線横座標であり、
【数42】
と
【数43】
は先行する反復において、速度の測定値Vm(ti)と、各時刻tiにおける単一の慣性量y(ti)と、方程式
【数44】
を使って評価された曲線横座標
【数45】
のレベルにおける幾何学的特性
【数46】
とその空間的微分係数
【数47】
とから非線形オブザーバに基づく収束性アルゴリズムによって得られる。
【0009】
本発明による方法は更に、個別に、または技術的に実施可能な如何なる組み合わせにおいてでも下記の特徴、すなわち、
前記データベースは、トリプレット(sj,ROj,DROj)のデータの正確な知識を保証する運行条件の下で軌道に沿った車両の以前の走行中の異なる横座標sjにおける慣性量y(tj)を測定することによって得られる前記トリプレットを含むことと、
前記軌道の如何なる予測された横座標
【数48】
に関しても、幾何学的特性の値
【数49】
と空間的微分係数
【数50】
は、前記データベース内に記憶された二つのトリプレット(sj,ROj,DROj)間の補間によって計算されることと、
前記慣性センサーは、偏揺れレート・ジャイロであることと、
前記慣性センサーは、横揺れレート・ジャイロであることと、
前記車両は、鉄道軌道に沿って走行する鉄道車両であることと、
軌道上の車両を位置特定する前記方法は、ティルト・システムまたはアクティブな横向き懸架システムといった軌道の幾何学的形状、または乗客へのアナウンスの記録、または車両に課せられた速度特性によって位相が制御されなければならない鉄道車両の被制御システムを制御するために使用されることとのうちの一つ以上を含むことが出来る。
【0010】
本発明はまた、車両の近似的な速度を与える測定手段と、
単一の慣性センサーと、
軌道に固有の幾何学的特性とその軌道の異なる曲線横座標に関するその空間的微分係数とが記憶されたデータベースと、
前記速度測定手段と前記センサーとから情報を受け取り、前記データベースに接続されていて、前記軌道上の前記車両の横座標を計算するコンピュータと
を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法を使用する、軌道上の車両を位置特定するシステムを提供する。
【0011】
他の特徴と利点は、本発明による位置特定方法の一実施形態の下記の説明から明らかになるであろう。そしてそれは、単に例として、また付属図面に参照して与えられた説明である。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、軌道上を走行する鉄道車両を示しており、この鉄道車両は、好ましくは偏揺れレート・ジャイロである慣性センサー12と、鉄道車両上に通常備えられており、車軸の回転速度に基づく方法を使用する種類の、車両の近似的実速度を測定するための手段とを組み入れている。この位置特定方法の変形例では、慣性センサー12は横揺れレート・ジャイロまたは横断方向加速度センサーである。
【0013】
図2は、車両が鉄道軌道上で正確に位置特定されることを可能にする、鉄道車両を位置特定するシステムのブロック図である。図2に見られるように、本位置特定システムは、片揺れレート・ジャイロ12と、車両の近似的速度を測定する手段13とに接続されたコンピュータ14を含んでいる。コンピュータ14は、軌道に固有の幾何学的特性ROjと軌道の異なる横座標sjに関するその空間的微分係数DROjとがトリプレット(sj,ROj,DROj)の形で記憶されているデータベース16に関連している。このデータベース16内に記憶された幾何学的特性は、使用される慣性センサー12に依存しており、また車両の速度と共に、センサー12によって供給される慣性測定値の理論値が計算されることを可能にしなくてはならない。
【0014】
したがってもし慣性センサー12が偏揺れレート・ジャイロであれば、データベース16に含まれる特性ROは、軌道の曲率である。鉄道軌道の曲率ρ(s)は、カーブ内の横座標sの関数として単に非常にゆっくり変化し、またしたがって片揺れレート・ジャイロによって供給される測定値y(t)は、
【数51】
と書くことが出来るが、ここでρ(s)は横座標sにおける軌道の曲率であり、V(s)は車両の速度である。
【0015】
もし慣性センサー12が、横揺れレート・ジャイロであれば、データベース16に含まれる特性ROは、軌道のカント(横断面傾斜)D(s)である。カントは一般に、レール間の距離Lに比べて小さく、横揺れレート・ジャイロによって供給される測定値y(t)は、
【数52】
と書くことが出来る。
【0016】
データベース16内のトリプレット(ROj,DROj,sj)は、鉄道軌道上を走行する鉄道車両を必要とする学習プロセスと、車両の速度を積分することによって得られる異なる横座標sjのための慣性測定手段12を用いて慣性値を測定することとによって得られる。無論、このデータベース16を学習させるためのこの車両走行中に、測定された速度およびそれにしたがって取得された軌道の横座標が正確であるように、車輪とレールとの間にスリップがないように、速度測定手段13が較正され、走行条件が選択される。軌道の幾何学的特性とカントは、前述の方程式の一つの逆適用によって、それから横座標に関して微分することによってオフラインで計算される。
【0017】
次にこの位置特定システムの一般的機能を示す流れ図である図3を参照して説明するように、コンピュータ14は、図1に示す幅Toの観測時間ウィンドウ内で片揺れレート・ジャイロ12と速度測定手段13とによって測定された値に基づいて一連の計算ステップを連続的に反復する。
【0018】
次にこの位置特定システムの一般的機能を示す流れ図である図3を参照して説明するように、コンピュータ14は、片揺れレート・ジャイロ12によって生成された値y(ti)と速度測定手段13によって生成された値Vm(ti)とが、一定の期間DToだけ分離された種々の時刻tiである異なる時刻ti、i∈[1,N]に、車両の曲線横座標
【数53】
に対応して記憶されている幅Toの観測時間ウィンドウ内で一連の計算ステップを反復する。先行する反復観測ウィンドウToが破線で示されている図1に見られるように、観測ウィンドウToは、新しい観測ウィンドウの開始点に対応する新しい横座標
【数54】
が先行する反復で使用された観測ウィンドウの横座標
【数55】
に対応するように、各新しい反復ごとに時間間隔DToだけシフトされる。
【0019】
計算を単純にするために、今後説明される位置特定方法の特定の実施形態では、速度はゆっくり変化し、したがって測定された速度に関する相対誤差の微分係数
【数56】
は観測時間Toに亘ってゼロであると仮定している。各反復ごとに、すなわち観測ウィンドウが時間的にDToだけシフトされる度ごとにコンピュータ14によって実行される一連の計算ステップを以下に説明する。最後の点tNは、最後の測定点に対応している。
【0020】
第1のステップ18でコンピュータ14は、偏揺れレート・ジャイロ12からの第N番目の値y(tN)と速度測定手段13からの第N番目の値Vm(tN)とを受け取ってそのメモリに格納し、そのメモリ内で、車両が位置特定されるべき現在時刻tNに先立つ幅Toの観測時間ウィンドウ内に在る種々の時刻tiに得られた測定値に加えられる。
【0021】
第1のステップ18の時にコンピュータ14はまた、観測された曲線横座標
【数57】
と先の反復時にコンピュータ14によって計算された相対速度誤差
【数58】
とを受け取る。横座標
【数59】
は、新しい観測ウィンドウの開始点に対応する。この計算プロセスを開始するために、先行する反復が存在しない最初の計算反復に関して、開始時曲線横座標
【数60】
は近似的に知られていると仮定しており、
【数61】
は例えばゼロであると仮定している。
【0022】
上記のデータからコンピュータ14は、方程式
【数62】
から観測ウィンドウTo内の各時刻tiごとに修正済み速度
【数63】
を計算する。
【0023】
次のステップ20でコンピュータ14は、観測ウィンドウTo、言い換えれば
【数64】
における修正済み速度
【数65】
の時間積分によって各曲線横座標の推定値
【数66】
を計算する。
【0024】
ステップ20の終了時i=Nに関して、現在時刻tNにおける車両の推定位置は、方程式
【数67】
から知られ、その横座標は本位置特定方法によって得られた鉄道軌道上の鉄道車両の修正済み位置に対応している。
【0025】
後続の計算ステップは、観測ウィンドウToの点1の修正済み横座標
【数68】
と、同じ点1で観測された相対速度誤差
【数69】
とを計算し、これらの値
【数70】
と
【数71】
はそれぞれ、次の計算反復時に車両の修正済み位置を計算するための規準データ
【数72】
【数73】
として役に立つ。
【0026】
ステップ22でコンピュータ14は最初に、各推定曲線横座標
【数74】
ごとに曲率半径の値
【数75】
とその空間的微分係数の値
【数76】
とを計算する。これらの値
【数77】
と
【数78】
は、データベース16から抽出された二つの隣接するトリプレット(ROj,DROj,sj)間の線形補間によって計算される。
【0027】
同じステップ22で各推定曲線横座標
【数79】
における慣性測定値
【数80】
は、方程式
【数81】
を使用して評価される。
【0028】
次のステップ24でコンピュータ14は、滑り水平状態オブザーバ方法を使用して、観測ウィンドウTo内の点1で測定された速度に関して観測された横座標の微分係数
【数82】
と相対速度誤差の微分係数
【数83】
とを計算する。この方法の理論は、1999年に発行された雑誌「International Journal of Control」、第72巻、第13号の1204から1217ページのMazen ALAMIRによる論文に記載されている。
【0029】
値
【数84】
と
【数85】
は、上記の数学的方法を鉄道車両の位置特定に適用することによって得られる下記の方程式
【数86】
から計算され、ここで
【数87】
であり、ここで
【数88】
【数89】
および
【数90】
である。中間変数
【数91】
【数92】
は、下記の方程式
【数93】
【数94】
から決定される。
【0030】
上記の方程式でkとαはパラメータである。例えばオブザーバが最小の誤差で推定を行うことを保証するためには
【数95】
であり、また直線における安定性を保証するためにはα=1である。
【0031】
【数96】
と
【数97】
とを計算し、それから時間積分によって、観測ウィンドウTo内の点1における修正済み横座標と速度に関する相対速度誤差とにそれぞれ対応する修正済み値
【数98】
と
【数99】
とが得られる。
【0032】
それからステップ24で得られた値
【数100】
と
【数101】
は、これらの値が次の計算反復時に使用できるように第1の計算ステップ18の入力にフィードバックされるが、こうして得られた値
【数102】
と
【数103】
は新しい計算反復で使用される
【数104】
【数105】
の値に対応しており、その計算反復のために、観測ウィンドウToは、新しい観測ウィンドウの開始点i=0がそれに先行する観測ウィンドウの点i=1に対応するようにシフトされる。
【0033】
上記の種類の位置特定方法は、各測定時刻tNで正確に鉄道車両を位置特定するという利点を持っている。
【0034】
本発明による位置特定方法は好ましくは、ティルト・システムまたはアクティブな横向き懸架システムといった鉄道軌道の幾何学形状、または車両に課せられた速度特性によって位相が制御されることを必要とする鉄道車両の被制御システムを制御するために使用される。
【0035】
今ここに説明した本発明は、車両上にただ1個の慣性センサーと、車両の近似的な速度と軌道に固有の幾何学的特性を含むデータベースとを必要とするだけで、経済的に実現できるという利点を持っている。
【0036】
上述の例は計算を単純にするために、速度はゆっくり変化するということ、またしたがって速度の相対誤差の微分係数は時間ウィンドウToに亘ってゼロであるということを仮定しているが、本発明は決してどの点においても上述の例に限定されないことは言うまでもない。それどころか逆に本位置特定方法は、滑り水平状態オブザーバ理論を更に一般的に使用でき、下記の方程式
【数106】
を使用することによって速度のより早い変化を考慮に入れることができる。ここで
【数107】
は、
【数108】
などによる相対速度誤差eの連続した微分係数を表す。
【0037】
上記の方程式でkとαは変数パラメータであり、Gはシステムの状態の関数としての規準Jの勾配であり、これは下記の微分マトリックス方程式
【数109】
の解Aによって与えられる。ここで
【数110】
【数111】
である。
【0038】
したがってゼロ・オーダーのオブザーバの場合を取れば、すなわち観測ウィンドウTo内で
【数112】
を取れば、前述の特定の実施形態で使用した方程式が得られる。すなわち
【数113】
である。
【0039】
第2のオーダーのオブザーバの場合、すなわち観測ウィンドウToで
【数114】
に関しては、下記の方程式
【数115】
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置特定方法の特定の一実施形態に使用される観測時間ウィンドウの原理を示す図。
【図2】本発明による位置特定方法の構成を示すブロック図。
【図3】本発明による位置特定方法の主要なステップを示す流れ図。
【符号の説明】
12 慣性センサー
13 車両の近似的速度を測定する手段
14 コンピュータ
16 データベース
Claims (10)
- 鉄道軌道上の鉄道車両を位置特定する方法であって、
車両の実際の速度の近似値を与える手段(13)を使用して異なる時刻に車両の速度を測定するステップと、
車両の速度と軌道に固有の幾何学的特性とにのみ依存するように選択された慣性量を、車両上に配置された単一の慣性センサー(12)を使用して異なる時刻に測定するステップと、
車両が位置特定されるべき時刻に先立つ異なる時刻に測定された車両の近似速度の既知の値と、前記慣性量の測定値と、軌道に固有の前記幾何学的特性とその空間的微分係数とが異なる曲線横座標に関して記憶されているデータベース(16)であって事前に行われた学習プロセスによって取得された前記データベースとから、非線形オブザーバに基づく収束性のアルゴリズムによって軌道上の車両の横座標を計算するステップとを含むことを特徴とする方法。 -
車両の速度Vmは一定の時間間隔DToで測定され、前記速度の測定値Vm(ti)は車両が位置特定されるべき測定時刻tNに先立つ観測時間ウィンドウToの時刻ti,i∈[1,N]で行われて、メモリに記憶され、
異なる時刻tiに関して車両上で行われる慣性量の測定値y(ti)がメモリに記憶されることを特徴とし、また
時刻tNにおける車両の予測された曲線横座標
- データベース(16)はトリプレット(sj,ROj,DROj)のデータの正確な知識を保証する運行条件の下で軌道に沿った車両の以前の走行中の異なる横座標sjにおける慣性量y(tj)を測定することによって得られるトリプレットを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の軌道上の車両を位置特定する方法。
- 前記慣性センサー(12)は偏揺れレート・ジャイロであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の軌道上の車両を位置特定する方法。
- 前記慣性センサー(12)は横揺れレート・ジャイロであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の軌道上の車両を位置特定する方法。
- 前記方法は、ティルト・システムまたはアクティブな横向き懸架システムといった軌道の幾何学的形状、または車両に課せられた速度特性によって位相が制御されなければならない鉄道車両の被制御システムを制御するために使用されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の軌道上の車両を位置特定する方法。
- 車両の近似的な速度を与える測定手段(13)と、
単一の慣性センサー(12)と、
軌道に固有な幾何学的特性とその軌道の異なる曲線横座標に関するその空間的微分係数とが記憶されているデータベース(16)と、
測定手段(13)とセンサー(12)とから情報を受け取り、データベース(16)に接続されていて、軌道上の車両の横座標を計算するコンピュータとを備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を使用する軌道上の車両を位置特定するシステム。
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