JP3872547B2 - 異方性3−3連結型の圧電複合材 - Google Patents

異方性3−3連結型の圧電複合材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は圧電性又は電歪性の複合材に関するものである。更に詳しく言えば、本発明は電気機械装置において使用される異方性3−3連結型のセラミック−重合体複合材に関する。
【0002】
【発明の背景】
圧電性のセラミック−重合体複合材(以後は「圧電複合材」及び「圧電セラミック」と呼ぶ)は、医学的超音波撮像用の変換器において使用されている。医学的超音波用途においては、変換器の感度及び帯域幅によって決定される撮像範囲及び解像度の向上に対する要求が益々高まっている。また、腹腔鏡検査や血管内撮影のごとき内視鏡を用いた外科的手法のために高周波変換器を使用しようという動きもある。この場合、圧電複合材変換器を使用すれば、これらの医学的手法において一層良好な軸方向及び横方向解像度が得られることになる。
【0003】
圧電セラミックに比べて圧電複合材が有する3つの大きな利点は、比音響インピーダンス(Z)の低下、厚さ方向結合定数(kt) の増大、及び平面結合定数(kp) の減少である。なお、これら3つのパラメーターを同時に最適化することはできないので、圧電複合材の設計に際してはトレードオフを考慮に入れなければならない。
【0004】
現在、医学的な超音波変換器用途においては1−3連結型の圧電複合材が最も普通に使用されている。1−3連結型の複合材が常用される理由は、同じ材料から成る均質セラミック又は等方性3−3連結型の複合材を使用することによって達成し得る値に比べて平面結合定数(kp) が顕著に低いことである。
1−3連結型の複合材とは、一方の相(通例はセラミック相)が複合材の1つの方向(z方向又は厚さ方向)において自己連結されていると共に、他方の相(通例は浸透相)が複合材の3つの方向において自己連結されているようなものである。1−3連結型の複合材を製造するためには、整列したセラミック繊維又は棒材を浸透相中に包埋するか、あるいはモノリシックなセラミックブロック中に深い溝を切削してから空所に浸透相を充填すればよい。後者の技術は「ダイス・アンド・フィル法」と呼ばれている。1−3連結型の複合材の場合、セラミック柱状体及び空所の最小寸法は切削用の刃物及びセラミックの機械的強度によって制限される。その結果、1−3連結型の複合材は医学的な超音波用途における高周波変換器使用の要求の増大を必ずしも満足させるものではない。
【0005】
このようなわけで、相互連結されたラメラと相互連結されたラメラ間領域とから成る組織を有していて、1−3連結型の複合材に比べて改善された電気機械特性を有する異方性3−3連結型の複合材に加工し得るような圧電複合材を得ることが望ましいのである。また、平面結合定数の減少、厚さ方向結合定数の増大、及び比音響インピーダンスの低下を示すような電気機械装置において使用し得る圧電複合材を得ることも望ましい。更にまた、原価効率が高く、再現性が良く、かつ製造環境に適応させ得る複合材並びにそれを用いた電気機械装置を得ることも望ましい。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、相互連結されたラメラから成るセラミック相と浸透相を含有する相互連結されたラメラ間領域とから構成されるような、異方性3−3連結型を示す圧電性又は電歪性の複合材に関する。本発明は圧電性又は電歪性の材料に関連して記載されるが、本発明においてはその他の材料を使用することもできる。本発明はまた、約20メガ・レイル(MRayl)以下の比音響インピーダンス、約0.4より大きい厚さ方向結合定数、及び約0.4より小さい平面結合定数を有する異方性3−3連結型の複合材を用いて成る電気機械装置として記述することもできる。更に本発明は、(a) 相互連結されたラメラから成るセラミック相であって、z方向におけるラメラの連結性がx及びy方向におけるラメラの連結性より大きく、x及びy方向におけるラメラの連結性がほぼ相等しいか実質的に相等しく、ラメラが複合材全体の約5〜約80体積%を占め、かつラメラの幅が約200ミクロン以下であるようなセラミック相と、(b) 複合材全体の約20〜約95体積%を占めかつ約500ミクロン以下の幅を有するような相互連結されたラメラ間領域中に形成された浸透相とから構成されることを特徴とする異方性3−3連結型の複合材として記述することもできる。
【0007】
本発明の複合材の利点は、3−3組織連結性を有しながらも異方性を示し、それによって1−3連結型複合材の電気機械特性を有することである。なお、その他の公知3−3連結型複合材はいずれも等方性である。もう1つの利点は、本発明に基づく異方性3−3連結型の圧電複合材を用いた本発明の装置が等方性3−3連結型の圧電複合材を用いた装置よりも小さい横方向連結性を有し、従って装置の平面結合モードが低減することである。本発明の装置によって達成される結合モードの組合せは、等方性3−3連結型の圧電複合材から製造された装置に比べ、医学的超音波用途における解像度及び撮像範囲の向上をもたらす。本発明に基づく異方性3−3連結型の圧電複合材を用いた装置は、改善された結合モードのため、擬似的な1−3連結型複合材装置として動作する。更にまた、本発明によれば、1−3連結型の複合材を製造するための現行の方法に比べてより微小な寸法のラメラ及びラメラ間領域を使用することが可能となる。それ故、本発明の装置は医学的超音波用途において要求される高周波範囲内で使用することができるのである。
【0008】
【発明の詳しい説明】
本発明者は、電気機械装置用の改良された複合材として、相互連結されたラメラから成るセラミック相と浸透相を含有する相互連結されたラメラ間領域とから構成される異方性3−3連結型の複合材を見出した。一般的に述べれば、かかる複合材は圧電性又は電歪性の複合材である。ここで使用される「圧電性」という用語は、印加された電界を除去した後にも残留分極及び残留ひずみを保持するような複合材を意味する。同様に、「電歪性」という用語は印加された電界の二乗に比例する顕著な分極又はひずみを示すような材料を意味する。
【0009】
ここで言う「相互連結されたラメラ」(以後は単に「ラメラ」とも呼ぶ)とは、セラミック材料から成る相互連結された壁体を含有し、かつx、y及びz方向の3つの平面内において自己連結されているような複合材中の領域を意味する。図1中の1aは、相互連結されたラメラである複合材中の領域を表わしている。なお、相互連結されたセラミックラメラは異方性3−3連結型の複合材を製造するための予備成形物中において規則正しい整列状態で配列されていることに留意すべきである。かかるセラミックラメラは少なくとも95%の密度を有するように高密度化されている。
【0010】
また、ここで言う「相互連結されたラメラ間領域」(以後は単に「ラメラ間領域」とも呼ぶ)とは、相互連結されたラメラ間に存在する複合材中の領域を意味する。この領域もまた、3つの平面内において自己連結されている。相互連結されたラメラ間領域は複合材中の浸透相を含有するが、この浸透相は重合体、ガラス又はセメントから成り得る。相互連結されたラメラ間領域は、複合材中の相互連結されたラメラであるセラミック相とからみ合った骨格を成している。図1中の1bは、相互連結されたラメラ間領域である複合材中の領域を表わしている。
【0011】
本発明の装置は電気機械装置であって、以後は単に「装置」と呼ばれる。本発明を適用し得る装置の実例としては変換器、作動器、センサー及びそれらの変形物が挙げられるが、それらのみに限定されるわけではない。前述のごとく、本発明の複合材は圧電性又は電歪性の複合材であり得る。これは複合材中のセラミック相によって決定される。たとえば、本発明のセラミック相は、金属チタン酸塩、金属ジルコン酸塩、金属ニオブ酸塩、金属タンタル酸塩、金属タングステン酸塩、金属スズ酸塩又はそれらの固溶体のごとき圧電性又は電歪性の物質から成り得る。通常使用される物質の実例としては、(PZTとも呼ばれる)ジルコン酸チタン酸鉛及び(PMN−PTとも呼ばれる)ニオブ酸鉛マグネシウム−チタン酸鉛が挙げられる。本発明においてセラミック相として使用し得る金属チタン酸塩の実例は、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム及びチタン酸ビスマスである。金属ジルコン酸塩の実例はジルコン酸鉛である。金属ニオブ酸塩の実例は、ニオブ酸鉛、ニオブ酸ストロンチウムバリウム、ニオブ酸リチウム及びメタニオブ酸鉛である。固溶体の実例は、ジルコン酸チタン酸鉛、ニオブ酸鉛マグネシウム−チタン酸鉛、及びニオブ酸鉛亜鉛−チタン酸鉛である。
【0012】
複合材中の浸透相は、重合体、比音響インピーダンスの低いガラス、比音響インピーダンスの低いセメント、又はそれらの混合物から成り得る。重合体としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エラストマー、シリコーン及びそれらの混合物が挙げられる。ここで言う「比音響インピーダンスの低いガラス」及び「比音響インピーダンスの低いセメント」とは、約12メガ・レイル以下の比音響インピーダンスを有するガラス及びセメントを意味する。
【0013】
「異方性3−3連結型」とは、本発明の複合材の微細構造を表わしている。「異方性」という用語は、相異なる座標軸(すなわち、x、y及びz軸)に沿って測定した場合に複合材の材料特性が相異なる値を示し得ることを意味している。異方性3−3連結型の複合材及びそれを用いた装置の材料特性のうちで特に重要なものは、誘電率(K33 T)、平面結合定数(kp)、比音響インピーダンス(Z)及び厚さ方向結合定数(kt) である。「異方性3−3連結型の複合材」中の「3−3」という語句は、複合材中のセラミック相及び浸透相が自己結合されている方向の数を表わしている。3−3連結型を示す本発明の複合材においては、複合材中のそれぞれの相(すなわち、セラミック相及び浸透相)は3つの連結方向を有している。また、これら2つの相は3つの方向において相互連結され、それによって各相の相互連結された骨格を形成している(図1参照)。
【0014】
3−3連結型の複合材は、3つの方向において均質な構造を有するために等方性の特性を示すのが通例である。しかるに本発明の複合材は、3−3連結型のものであるにもかかわらず、誘電率、比音響インピーダンス及び結合定数に関して異方性の電気機械特性を示す。その原因は、z方向又は厚さ方向におけるセラミックラメラの連結性がx及びy方向における連結性と同じでないことにある。換言すれば、x−y平面内又は横方向におけるラメラの連結性は本質的に等方性であるが、z方向における連結性はx及びy方向における連結性よりも大きく、そのために3−3連結型の複合材が異方性の特性を示すのである。かかる異方性3−3連結型の複合材によって示される電気機械特性は、医学的超音波用途及びソナーハイドロホンにおいて現在使用されている1−3連結型の複合材によって示される電気機械特性と同様である。
【0015】
本発明の場合、複合材の組織は3つの方向においてランダムではないのであって、3つの平面内において相互連結されているにもかかわらず互いに実質的に平行であるようなラメラから成るセラミック相を有している。本発明の複合材の異方性材料特性が生じる理由は、異方性3−3連結型複合材中のセラミック相を構成するラメラが互いに実質的に平行に整列していることにある。ここで使用される「実質的に平行」という用語は、本発明のラメラがランダムではなくて図2に示されるごとく1つの優先方向に偏った特異な相互配列状態を有することを意味している。更にまた、優先方向におけるラメラの整列は複合材の誘電率によっても証明される。このような異方性材特性を有する結果、本発明の装置は同一又は類似の化学組成を有する等方性3−3連結型複合材を用いた装置よりも優れたものとなる。すなわち、3−3連結型のものであるにもかかわらず、本発明の複合材は1−3連結型複合材により近似した電気機械特性を示し、従って異方性3−3連結型の複合材を成すのである。
【0016】
本発明の異方性3−3連結型複合材を製造するためには、実質的に平行なラメラから成る焼結セラミック予備成形物を作製し、次いでその中に別の相を浸透させればよい。セラミック予備成形物は、セラミック粒子、水、結合剤及び分散剤から成るスラリーに対して凍結乾燥による方向性凝固を施すことによって作製される。また、ゲルを使用することもできる。凍結乾燥の結果、固体のセラミック材料から成る実質的に平行なラメラが形成される。こうして得られた予備成形物を焼結することによってセラミックラメラが高密度化される。次に、高密度の開放構造を持ったセラミックラメラから成る予備成形物に浸透相を含浸させ、それから熱処理を施すことによって複合材が製造される。
【0017】
本発明の好適な具体例は、異方性3−3連結型の圧電複合材を含む変換器である。かかる異方性3−3連結型の圧電複合材は、相容性を有する圧電セラミックと別種の材料との任意の組合せを用いて製造することができる。組合わせて使用した場合に所望の材料特性(たとえば、厚さ方向結合定数、誘電率、密度及び比音響インピーダンス)を与えるセラミック相及び浸透相を選定することは当業者にとって自明であろう。実例を挙げれば、電気機械装置において使用するために特に有利な異方性3−3連結型の圧電複合材は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)のラメラから成るセラミック相及びウレタン樹脂から成るラメラ間の浸透相を含むものである。
【0018】
本発明に基づく異方性3−3連結型の圧電性又は電歪性の複合材は等方性3−3連結型の複合材に比べて改善された電気機械結合定数及び比音響インピーダンスを示すから、かかる異方性3−3連結型の複合材は解像度及び撮像範囲の向上の要求が益々高まっている医学的超音波用途のための変換器において使用することができる。
【0019】
異方性3−3連結型複合材の空間尺度及び化学組成は、装置の材料特性に影響を及ぼす。ここで使用される「空間尺度」という用語は、浸透相(図1中の1a)を成すラメラ間領域の幅及びセラミック相(図1中の1b)を成すラメラの幅を意味する。異方性3−3連結型複合材において達成可能な空間尺度は、1−3連結型複合材において現在達成可能な空間尺度よりも微細であり、従って本発明の異方性3−3連結型複合材を用いた電気機械装置はより高い周波数レベルで動作する。
【0020】
ラメラ間領域の幅は約500ミクロン以下であればよいが、約100ミクロン以下であればより好ましく、また約10ミクロン以下であれば最も好ましい。更にまた、相互連結された個々のラメラの幅は約200ミクロン以下であればよい。なお、相互連結されたラメラの幅は約50ミクロン以下であればより好ましく、また約5ミクロン以下であれば最も好ましい。
【0021】
異方性3−3連結型複合材の組成は、約5〜約80体積%のセラミック相及び約20〜約95体積%の浸透相から成っている。好適な組成は約5〜約60体積%のセラミック相及び約40〜約95体積%の浸透相から成るものであり、また最も好適な組成は約5〜約30体積%のセラミック相及び約70〜約95体積%の浸透相から成るものである。なお、特定の用途において所望される材料特性を生み出すセラミック相の体積パーセント及び空間尺度を選定することは当業者にとって自明であろう。
【0022】
本発明はまた、約20メガ・レイル(MRayl)以下の比音響インピーダンス、約0.4より大きい厚さ方向結合定数、及び約0.4より小さい平面結合定数を有する異方性3−3連結型の複合材を用いて成る電気機械装置として記述することもできる。なお、本発明の好適な比音響インピーダンスは約15メガ・レイル以下である。
【0023】
下記の実施例は本発明を更に例証するものである。
【0024】
【実施例1】
約60体積%のPZT−5Hセラミック及び約40体積%のポリエーテルアミンエポキシ樹脂から成りかつ1.4cm×2.0cm×0.10cmの寸法を有する異方性3−3連結型の圧電複合材を用いて変換器を作製した。ラメラの幅は約10〜約80ミクロンの範囲内にあり、またラメラ間領域の幅は約10〜約50ミクロンの範囲内にあった。他方、同じ寸法の100%PZT−5Hセラミックを用いて第2の変換器を作製した。これら2個の変換器の材料特性を測定した。セラミックと複合材との比較データを下記の表1中に示す。
【0025】
PZT−5H/エポキシ樹脂複合材の微細構造を図3及び4に示す。図3の側断面図を見れば、セラミック相の実質的に平行なラメラ配列状態が認められよう。他方、セラミック相の横方向結合性は低減している。
図5及び6に示されるごとく、PZT−5H/エポキシ樹脂複合材を用いて作製された変換器における平面結合は、100%のPZT−5Hセラミックを用いて作製された変換器における平面結合に比べて低減している。100%のPZT−5Hセラミックを用いて作製された変換器においては、低周波数の横方向モードに原因する一連の周期的共鳴が認められるが、これはPZT−5H/エポキシ樹脂複合材を用いて作製された変換器にはほとんど存在しない。
【0026】
【表1】
Figure 0003872547
【0027】
【実施例2】
異方性3−3連結型複合材の10個の試料を作製した。セラミック相はPZT−5Hであり、また浸透相はポリエーテルアミンエポキシ樹脂であった。下記表2中に示されるごとく、これらの試料の材料特性を測定した。
60体積%のPZT−5Hを含有する等方性3−3連結型複合材の誘電率(K33 T) の典型的な値は約600〜1000である。等方性3−3連結型複合材の場合、相1及び2の体積パーセント及び誘電率をそれぞれV及びK33 T とすれば、log K33 T=V1 log K33 T 1+V2 log K33 T 2 である。3−3連結型複合材が等方性から異方性に変化するのに伴って誘電率は変化し、そしてラメラ及びラメラ間領域が最も異方性の配列状態を示した場合にK33 T=V1 33 T 1+V233 T 2となる。表2中に示される通り、本発明の異方性3−3連結型複合材の試料の誘電率(K33 T) の値は増大しているが、これはラメラが実質的に平行に整列していることを実証している。
【0028】
更にまた、厚さ方向結合定数(kt) 及び比音響インピーダンス(Z)は本発明の異方性3−3連結型複合材を用いて製造された電気機械装置の性能の向上を示している。
【0029】
【表2】
Figure 0003872547

【図面の簡単な説明】
【図1】60体積%のPZT−5Hと40体積%のポリエーテルアミンエポキシ樹脂とから成る異方性3−3連結型複合材の顕微鏡写真であって、図中の1aは複合材中の相互連結されたラメラを示し、また1bは複合材中の相互連結されたラメラ間領域を示す。
【図2】(A)は本発明の異方性3−3連結型複合材中における相互連結されたラメラの配列状態を側方から見たところを示す略図、(B)は上方から見たところを示す略図である。
【図3】60体積%のPZT−5Hと40体積%のポリエーテルアミンエポキシ樹脂とから成る異方性3−3連結型複合材を側方から見たところを示す顕微鏡写真である。
【図4】60体積%のPZT−5Hと40体積%のポリエーテルアミンエポキシ樹脂とから成る異方性3−3連結型複合材を上方から見たところを示す顕微鏡写真である。
【図5】100体積%のPZT−5Hセラミックを用いた変換器の電気インピーダンスを様々な周波数に対してプロットしたグラフである。
【図6】60体積%のPZT−5Hと40体積%のポリエーテルアミンエポキシ樹脂とから成る異方性3−3連結型複合材を用いた変換器の電気インピーダンスを様々な周波数に対してプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1a 相互連結されたラメラ
1b 相互連結されたラメラ間領域

Claims (10)

  1. 相互連結されたラメラから成るセラミック相であって、z方向における前記ラメラの連結性がx及びy方向における前記ラメラの連結性より大きく、x及びy方向における前記ラメラの連結性が相等しく、前記ラメラが複合材全体の5〜80体積%を占め、かつ前記ラメラの幅が200ミクロン以下であるセラミック相と、前記複合材全体の20〜95体積%を占めかつ500ミクロン以下の幅を有する相互連結されたラメラ間領域中に形成された浸透相とを含むことを特徴とする異方性3−3連結型の複合材。
  2. 前記複合材が変換器、作動器、センサー又はそれらの変形物である電気機械装置に使用される請求項1記載の複合材。
  3. 前記セラミックが圧電性又は電歪性のものである請求項1記載の複合材。
  4. 前記セラミックが金属チタン酸塩、金属ジルコン酸塩、金属ニオブ酸塩、金属タンタル酸塩、金属タングステン酸塩、金属スズ酸塩及びそれらの固溶体から成る群より選ばれる請求項1記載の複合材。
  5. 前記金属チタン酸塩がチタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウム及びチタン酸ビスマスから成る群より選ばれる請求項4記載の複合材。
  6. 前記セラミックがジルコン酸チタン酸鉛又はニオブ酸チタン酸鉛マグネシウムである請求項4記載の複合材。
  7. 前記浸透相が重合体、比音響インピーダンスの低いガラス、及び比音響インピーダンスの低いセメントから成る群より選ばれたものであって、前記ガラス及びセメントの比音響インピーダンスが12MRayl以下であり、また前記重合体がウレタン樹脂、エラストマー、シリコーン又はそれらの混合物である請求項1記載の複合材。
  8. 相互連結されたラメラから成る圧電性又は電歪性のセラミック相であって、z方向における前記ラメラの連結性がx及びy方向における前記ラメラの連結性より大きく、かつx及びy方向における前記ラメラの連結性が相等しいセラミック相と、相互連結されたラメラ間領域中に形成された浸透相であって、重合体、比音響インピーダンスの低いガラス、及び比音響インピーダンスの低いセメントから成る群より選ばれ、かつ前記ガラス及びセメントの比音響インピーダンスが12MRaylより小さい浸透相とを含むことを特徴とする、電気機械装置として使用するための異方性3−3連結型複合材。
  9. 0.4より大きい厚さ方向結合定数、0.4より小さい平面結合定数、及び20MRayl以下の比音響インピーダンスを有する請求項8記載の異方性3−3連結型複合材。
  10. 0.4より大きい厚さ方向結合定数、0.4より小さい平面結合定数、及び20MRayl以下の比音響インピーダンスを有する請求項1記載の複合材。
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