JP3872279B2 - Cathode ray tube - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陰極線管内部に備えられ、地磁気などの外部磁界による電子ビームのランディング位置ずれを少なくする内部磁気シールドを備えた陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】
図17は、従来のカラー陰極線管800の管軸を通る上下方向の断面図である。以下の説明の便宜のために、図示したように、管軸を通り、かつ管軸に垂直な水平方向軸をX軸、管軸を通り、かつ管軸に垂直な垂直方向軸をY軸、管軸をZ軸とするXYZ−3次元直交座標系を設定する。
【0003】
前面パネル801とファンネル802とが一体化されて外囲器803を形成する。前面パネル801の内面には略矩形状に蛍光体スクリーン804が形成されている。蛍光体スクリーン804から離間し、かつこれに対向して、色選別電極(例えばシャドウマスク)805がフレーム810に架張されて設置されている。フレーム810は、その外周面に設置された板バネ状の弾性支持体(図示せず)を、前面パネル801の内面に植設されたパネルピン(図示せず)に掛止することで、前面パネル801に保持されている。ファンネル802のネック部には電子銃806が内蔵される。ファンネル802の外周面上には偏向ヨーク808が設けられており、これによって電子銃806からの電子ビーム807は水平方向及び垂直方向に偏向されて、蛍光体スクリーン804上を走査する。
【0004】
フレーム810の電子銃806側の面には、エレクトロンシールド板820が設置されている。エレクトロンシールド板820の管軸側の端部は、フレーム810の内側面より管軸側に突出しており、かつ、電子銃806側にわずかに屈曲されている。エレクトロンシールド板820は、電子ビーム807の軌道が何らかの理由で本来の軌道より外側方向にずれたときに、電子ビーム807がフレーム810に衝突し、色選別電極805側に反射して、表示画像を乱すのを防止する。
【0005】
また、陰極線管に地磁気などの外部磁界が作用すると、電子ビーム807の軌道が変化して、電子ビーム807が蛍光体スクリーン804の所望する位置に到達せず、いわゆる「ミスランディング」を生じる。この結果、カラー陰極線管においては、色ずれなどの好ましくない現象が生じ、表示画像の品位を低下させる。外部磁界の方向は陰極線管の設置方向によって異なり、また、その大きさは陰極線管の設置位置によって異なる。したがって、陰極線管の設置方向や設置位置にかかわらず常に安定した画像表示を行なうためには、電子ビーム807を外部磁界から遮蔽するか、あるいは外部磁界を少なくともミスランディングを生じない方向の磁界に変換する必要がある。このような目的のため、フレーム810と偏向ヨーク808との間に内部磁気シールド830が設置されている。
【0006】
図18は、フレーム810、エレクトロンシールド板820、内部磁気シールド830からなる色選別構体の構成を示した分解斜視図である。
【0007】
フレーム810は、所定距離だけ離間して平行に配置された一対の長辺フレーム811a,811bと、所定距離だけ離間して平行に配置された一対の短辺フレーム812a,812bとからなる。長辺フレーム811a,811bは、金属板を断面が中空三角柱形状になるように折り曲げて形成され、その一側面を蛍光体スクリーン側に延伸させて、その端部に色選別電極805が架張される。短辺フレーム812a,812bは、金属板を断面が略コ字状になるように折り曲げて形成される。一対の長辺フレーム811a,811bと一対の短辺フレーム812a,812bとを略矩形状に組み合わせて、接合部を溶接してフレーム810が構成される。
【0008】
エレクトロンシールド板820は、一対の長辺シールド板821a,821bと、一対の短辺シールド板822a,822bとを、略矩形状に接合して構成される。
【0009】
内部磁気シールド830は、略台形状の対向する一対の長辺側板831a,831bと、略台形状の対向する一対の短辺側板832a,832bとを有し、これらを略四角錘面の一部を形成するように接合して構成される。長辺側板831a,831bのフレーム810側の辺(下側底辺)には、X−Y平面と略平行になるように屈曲された長辺スカート833a,833bが形成されている。また、短辺側板832a,832bのフレーム810側の辺には短辺スカート834a,834b(短辺スカート834bは図示せず)が形成されている。
【0010】
以上のように構成されたフレーム810の長辺フレーム811a,811b上に、エレクトロンシールド板820の長辺シールド板821a,821bと、内部磁気シールド830の長辺スカート833a,833bとを順に重ね合わせ、それぞれの接合箇所815,825,835で点溶接される。このとき、内部磁気シールド830の短辺スカート834a,834bは、短辺シールド板822aと短辺フレーム812aとの隙間、及び短辺シールド板822bと短辺フレーム812bとの隙間にそれぞれ挿入される。
【0011】
以上により、図19に示すような色選別構体が形成される。
【0012】
内部磁気シールドに関しては、地磁気などの外部磁界を、色ずれなどを生じない方向の磁界に変換する方法が種々提案されている。例えば、内部磁気シールド830の一対の短辺側板832a,832bにV字状の切り欠きを設けることで管軸(Z軸)方向の外部磁界(以下、「管軸磁界」という)によるミスランディングを防止できることが特開昭53−15061号公報に記載されている。また、一対の長辺側板831a,831bに、電子ビームの軌道方向に沿って(即ち、略台形状である長辺側板の上側底辺と下側底辺とを結ぶように)細長いスリット836,837を設けることにより、X軸方向の外部磁界(以下、「横磁界」という)によるミスランディングを防止できることが特開昭58−178945号公報に記載されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
コンピュータ技術の発展等に伴って、高精細な画像表示が要求されるようになり、表示画素はますますファインピッチ化されつつある。このため、電子ビームのミスランディングに対する許容範囲が厳しくなり、従来の内部磁気シールドの構成では、電子ビームのミスランディングによって無視できない色ずれを生じるようになりつつある。
【0014】
本発明者らは、電子ビームのミスランディングを起こさせる要因を種々検討した結果、新たな問題因子が存在することを見出した。以下、これについて説明する。
【0015】
図20は、図19のY−Z平面に平行なE−E線での矢印方向から見た断面図である。図20において、紙面上方向から下方向に走る管軸磁界が付与されている場合を考える。管軸磁界は、内部磁気シールド830の長辺側板831aに吸収されて、長辺スカート833aに流れる。そして、エレクトロンシールド板820の長辺シールド板821aに入り、更にその一部は長辺フレーム811aに入る。このとき、一部の磁界が長辺シールド板821a及び長辺フレーム811aの管軸寄りの端部から噴き出して、Y軸方向の磁界Byが発生する。ここでは、長辺側板831a側の断面を用いて説明したが、長辺側板831b側も同様に、長辺シールド板821b及び長辺フレーム811bから管軸側に向かってY軸方向の磁界Byが発生する。このような磁界Byは電子ビームの軌道をX軸方向に変位させるため、色ずれを発生させる。
【0016】
本発明は、長辺シールド板821a,821b及び長辺フレーム811a,811bのY軸方向端部から管軸側に噴き出す磁界Byの発生を少なくすることにより、管軸磁界による電子ビームのミスランディングの発生を防止できる陰極線管を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するために、以下の構成とする。
【0018】
本発明に係る陰極線管は、前面パネル及びファンネルからなる外囲器と、前記前面パネルの内面に形成された蛍光体スクリーンと、前記蛍光体スクリーンに対向して配置された色選別電極と、前記色選別電極を保持するフレームと、前記ファンネル内に設置された電子銃と、前記フレームに保持されて、前記色選別電極より前記電子銃側に設置された内部磁気シールドと、前記フレームと前記内部磁気シールドとの間に配置されたエレクトロンシールド板とを有する。前記内部磁気シールドは、対向して配置された略台形状の一対の長辺側板と、対向して配置された略台形状の一対の短辺側板とが、略四角錐面の一部を形成するように組み合わされてなる。前記長辺側板の下側底辺に沿って又はこれを切断するように、前記長辺側板にスリット又は切り欠きが形成されている。前記エレクトロンシールド板は、その長手方向が前記一対の長辺側板の前記下側底辺と平行である一対の長辺シールド板を含むことを特徴とする。
【0019】
ここで、本発明において「下側底辺」とは、略台形状を有する長辺側板の平行な一対の辺のうち、長い方の辺を意味する。なお、他方の短い方の辺を「上側底辺」と呼ぶことにする。
【0021】
上記本発明の陰極線管によれば、スリット又は切り欠きが内部磁気シールド内を通過する管軸磁界に対して磁気抵抗として作用して、長辺シールド板及び長辺フレームのY軸方向端部から管軸側に噴き出す磁界Byの発生を少なくするすることができる。その結果、管軸磁界による電子ビームのミスランディングが抑えられ、色ずれの発生を防止することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1のカラー陰極線管の構成は、図17に示したカラー陰極線管800と、内部磁気シールドを除いて同様である。したがって、内部磁気シールド以外の構成についての詳細な説明を省略する。
【0023】
図1は、本実施の形態1のカラー陰極線管に使用される色選別構体の構成を示した分解斜視図である。
【0024】
フレーム810及びエレクトロンシールド板820は図18に示したものと同一であり、図18と同一の部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0025】
内部磁気シールド100は、略台形状の対向する一対の長辺側板101a,101bと、略台形状の対向する一対の短辺側板102a,102bとを有し、これらを略四角錘面の一部を形成するように接合して構成される。長辺側板101a,101bのフレーム810側の辺(下側底辺)には、X−Y平面と略平行になるように屈曲された長辺スカート103a,103bが形成されている。また、短辺側板102a,102bのフレーム810側の辺には短辺スカート104a,104b(短辺スカート104bは図示せず)が形成されている。
【0026】
本実施の形態では、長辺側板101a,101bに、X軸方向を長手方向とする細長い第1スリット111,112が形成されている。第1スリット111,112は、長辺側板101a,101bと長辺スカート103a,103bとの境界である屈曲部109(これは、略台形状の長辺側板101a,101bの下側底辺に一致する)を開口の一方の端部とし、長辺側板101a,101b側に所定高さで開口している。第1スリット111のX軸方向の中心点は屈曲部(下側底辺)109の中点に一致し、その両側の第1スリット112は屈曲部(下側底辺)109の中点から離れた位置に、該中点に対して対称に形成されている。
【0027】
更に、一対の長辺側板101a,101bに、電子ビームの軌道方向に沿って(即ち、略台形状である長辺側板の上側底辺と下側底辺とを結ぶように)細長い第2スリット106,107が形成されている。第2スリット106は略長方形状でX軸方向の中央の位置に、その両側の第2スリット107は略台形状でスリット106に対して対称の位置に対称形状に形成されている。
【0028】
内部磁気シールド100及びエレクトロンシールド板820は、高透磁率の材料(例えば軟鉄)を用いて、プレスなどの周知の方法で製造される。
【0029】
このような内部磁気シールド100は、従来と同様に、エレクトロンシールド板820を介してフレーム810に装着され、接合箇所105,825,815で点溶接されて、図2に示す色選別構体が得られる。
【0030】
次に、本実施の形態の第1スリット111,112の作用について説明する。
【0031】
図3は、図2のY−Z平面に平行なA−A線での矢印方向から見た断面図である。図3において、紙面上方向から下方向に走る管軸磁界が付与されている場合を考える。管軸磁界は、内部磁気シールド100の長辺側板101aに吸収されて、長辺スカート103a側に流れようとする。ところが、本実施の形態では、長辺側板101aと長辺スカート103aとの間に第1スリット111が存在し、これが抵抗となって管軸磁界の通過を妨げる。その結果、長辺シールド板821a及び長辺フレーム811aの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を、図20の場合に比べて弱めることができ、電子ビームのランディング位置のずれ量を少なくすることができる。第1スリット112も同様の作用を有する。また、長辺側板101b側においても同様に、第1スリット111,112により長辺シールド板821b及び長辺フレーム811bの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を弱めることができる。
【0032】
上記の作用を具体例を用いて更に詳細に説明する。
【0033】
上記の図1〜図3に示す構造を有する、対角サイズが38インチのカラー陰極線管用の色選別構体を製作した。各種寸法は以下の通りである。内部磁気シールド100を長辺側板101a側から見た側面図を示した図4において、中央の第1スリット111のX軸方向長さW1=160mm、そのZ軸方向高さH1=3mm、両側の第1スリット112のX軸方向長さW2=80mm、そのZ軸方向高さH2=3mm、長辺側板101aの下側底辺の長さL=600mm、長辺側板101aのX軸方向端部から第1スリット112の近い方の端部までの長さD1=60mm、第1スリット111と第1スリット112との間隔D2=80mmとした(実施例1)。
【0034】
また、両側の第1スリット112を形成せず、中央の第1スリット111のみを上記と同じ位置に同じ大きさで形成する以外は上記の実施例1と同様にして色選別構体を製作した(実施例2)。
【0035】
また、第1スリット111,112を形成しない以外は上記の実施例1と同様にして色選別構体を製作した(比較例1)。
【0036】
実施例1,2及び比較例1の色選別構体に対して管軸磁界を付与して、長辺シールド板821a及び長辺フレーム811aの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向磁界By(図3,図20参照)を、X軸方向に沿って測定した。
【0037】
その結果を図5〜図8に示す。
【0038】
図5において、横軸は、下側底辺の中点をX=0mmとしたときのX軸方向の位置を示す。縦軸は、X軸方向の各位置での上記Y軸方向磁界Byの磁束密度を示す。色選別構体は、X=0の位置を中心として対称に形成されており、磁界Byの測定結果もX=0の位置を中心として対称であったので、X≦0の領域のみを図示してある。図5の上部に示した領域Iは実施例1において中央部の第1スリット111が形成されている領域を示し、領域IIはその両側の1スリット112が形成されている領域を示す。
【0039】
また、図6,図7,図8は、それぞれ実施例1,実施例2,比較例1のY軸方向磁界Byの発生状況を、図5に示した結果にしたがって視覚的に示した分解斜視図である。図6〜図8に示した磁界Byの矢印の長さは、磁界の強さ(磁束密度)に対応している。また、図7において、100’は、長辺方向の中央部にのみ第1スリット111を設けた実施例2の内部磁気シールドを示す。
【0040】
第1スリット111,112を設けない比較例1においては、図5及び図8に示すように、磁界Byは長辺方向の端部(X=±300mmの地点)から中央部に行くにしたがって急激に増加し、X値が−150〜+150mmの範囲で最大かつ一定となる。
【0041】
これに対して、長辺方向の中央部のみに第1スリット111を設けた実施例2においては、図5及び図7に示すように、磁界Byは比較例1と同様に長辺方向の端部(X=±300mmの地点)から中央部に行くにしたがって急激に増加している。しかしながら、磁界ByはほぼX=±150mmの地点で最大となり、これより中央部に行くにしたがって急激に低下する。長辺方向中央部での磁界Byの低下は第1スリット111に起因する。即ち、第1スリット111は、管軸磁界に対して磁気抵抗として作用して、長辺方向中央部での磁界Byの吹き出し量を低下させている。
【0042】
更に、長辺方向中央部の第1スリット111に加えて、その両側に第1スリット112を設けた実施例1においては、図5及び図6に示すように、磁界Byの最大値が実施例2の磁界Byの最大値の約半分程度にまで低下し、中央部での磁界Byの強度も実施例2より大きく低下している。このように、実施例1では、第1スリットを長辺方向に3箇所設けたことで、長辺方向の全幅にわたって磁界Byの吹き出し量を低下させることができ、また、幅方向の磁界Byの強度のばらつきも低減させることができる。
【0043】
以上から明らかなように、内部磁気シールドの長辺側板の、フレームとの接続部近傍に、長辺方向を長手方向とする細長いスリットを設けることにより、管軸磁界が内部磁気シールド内を通過するのを妨げることができる。したがって、長辺シールド板821a,821bや長辺フレーム811a,811bの管軸側の端部から噴き出すY軸方向磁界Byを低減することができる。その結果、電子ビームのミスランディングを少なくし、色ずれの発生を抑えることができる。
【0044】
第1スリットのX軸方向の形成位置は、上記の効果が奏される限り、上記の実施例に限定されない。例えば、実施例1において、長辺方向中央部の第1スリット111を設けずに、両側の第1スリット112のみを設けることもできる。あるいは、第1スリット111と第1スリット112とを連続させて形成することもできる。但し、長辺方向に長いスリットは内部磁気シールドの機械的強度を低下させ、振動の発生原因ともなるので、長辺方向において第1スリットが下側底辺に占める割合(図4の例では、(W2+W1+W2)/L)が3/4以下、更には1/2以下であるのが好ましく、これを満足する範囲内で、磁界Byの分布が最適になるように、必要に応じて第1スリットを長辺方向に複数に分割して設けることが好ましい。
【0045】
また、内部磁気シールド100をフレーム810に固定するための接合箇所105と固定強度とを確保するために、第1スリットを下側底辺の端部まで形成するのは好ましくない。即ち、図4において、下側底辺の端部から第1スリットの該端部側の端までの距離D1は20mm以上であることが好ましく、40mm以上であることがより好ましい。
【0046】
いずれの場合であっても、第1スリットは下側底辺の中点(X=0の地点)に対して対称の位置に対称形状に設けることが、画面の左右の色ずれ量のバランスを確保する観点から好ましい。
【0047】
また、第1スリットの管軸方向の開口高さ(図4のH1,H2)は、管軸磁界の通過を効果的に阻止するために必要なサイズである必要があり、3mm以上であることが好ましい。しかしながら、開口高さが大きすぎると、電子ビームが通過してハレーションを発生させたり、内部磁気シールドの機械的強度が低下したりする。したがって、上記開口高さは5mm程度以下とするのが好ましい。
【0048】
また、上記の例のように、電子ビームの軌跡方向に沿った第2スリット106,107を設ける場合、これらと第1スリット111,112とを接続して形成するのは好ましくない。また、可能な限り、第2スリットの延長線上を回避して第1スリットを設けることが好ましい。いずれも、内部磁気シールドの機械的強度を確保するためである。
【0049】
また、上記の例では、第1スリットは、長辺スカート103a,103bと長辺側板101a,101bとの境界である屈曲部109に沿って、即ち、第1スリットの開口の一方の端部が屈曲部109と一致するように、長辺側板側に設けている。屈曲部109から電子銃側に離間して設けると、第1スリットと屈曲部109との間の領域に管軸磁界が回り込むので、第1スリットの磁気抵抗としての効果が低減する。
【0050】
次に、第2スリット106,107について説明する。
【0051】
第2スリットは、電子ビームの軌道方向に沿って設けられて、横磁界に対して磁気抵抗として作用する。したがって、そのX軸方向の開口幅は横磁界の通過を効果的に阻止するために必要なサイズである必要があり、3mm以上であることが好ましい。しかしながら、開口幅が大きすぎると、管軸磁界に対する遮蔽効果が低減したり、内部磁気シールドの機械的強度が低下したりする。したがって、上記開口幅は20mm程度以下とするのが好ましい。
【0052】
また、一方の長辺側板に形成する第2スリットの本数は上記のように3本に限定されず、陰極線管のサイズなどに応じて適宜変更できる。スリット本数が多いほど横磁界の阻止効果は向上すが、管軸磁界に対する遮蔽効果や機械的強度は低下する。一般には3〜9本が好ましい。第2スリットの配置と形状は、X=0の地点を通るY−Z平面に平行な直線に対して対称であることが好ましい。各第2スリットのX軸方向の位置を変えることで、管軸磁界及び横磁界のそれぞれによる電子ビームのランディング位置の変位量及び変位方向を調整することができる。
【0053】
(実施の形態2)
本実施の形態2は、内部磁気シールドの第1スリットを除いて上記の実施の形態1と同様である。
【0054】
図9は、実施の形態2の内部磁気シールド200の概略構成を示した斜視図である。図9において、実施の形態1の内部磁気シールド100と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
【0055】
本実施の形態の内部磁気シールド200の第1スリット211,212は、実施の形態1の第1スリット111,112と異なり、長辺側板101a,101bから屈曲部109を越えて長辺スカート103a,103bに及ぶように形成されている。
【0056】
本実施の形態2の内部磁気シールド200は、実施の形態1と同様に、エレクトロンシールド板820を介してフレーム810に装着されて(図1参照)、色選別構体を構成する。
【0057】
図10は、本実施の形態2の内部磁気シールド200を用いた色選別構体を図9のY−Z平面に平行なB−B線に相当する面で切断した場合の断面図である。図10において、紙面上方向から下方向に走る管軸磁界が付与されている場合を考える。実施の形態1の場合と同様に、管軸磁界は、内部磁気シールド200の長辺側板101aに吸収されて、長辺スカート103a側に流れようとするが、長辺側板101aと長辺スカート103aとの間の第1スリット211が抵抗となって管軸磁界の通過を妨げる。その結果、長辺シールド板821a及び長辺フレーム811aの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を、図20の場合に比べて弱めることができ、電子ビームのランディング位置のずれ量を少なくすることができる。第1スリット212も同様の作用を有する。また、長辺側板101b側においても同様に、第1スリット211,212により長辺シールド板821b及び長辺フレーム811bの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を弱めることができる。
【0058】
第1スリット211,212のX軸方向の形成位置やX軸方向の長さ、屈曲部109からの管軸(Z軸)方向の開口高さ、第2スリット106,107との関係は実施の形態1における説明が同様に適用できる。
【0059】
このように、屈曲部109を切断するように(屈曲部109を跨ぐように)第1スリットを長辺側板に設けても、実施の形態1と同様の効果が得られる。
【0060】
(実施の形態3)
本実施の形態3は、内部磁気シールドの長辺スカートを除いて上記の実施の形態2と同様である。
【0061】
図11は、実施の形態3の内部磁気シールド300の概略構成を示した斜視図である。図11において、実施の形態2の内部磁気シールド200と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
【0062】
本実施の形態3の内部磁気シールド300の長辺スカート320a,320bは、屈曲部109を介して長辺側板101a,101bと接続された長辺第1スカート321a,321bと、長辺第1スカート321a,321bと接続された長辺第2スカート322a,322bとからなる。長辺第1スカート321a,321bはX−Y平面と略平行であり、また、長辺第2スカート322a,322bはX−Z平面と略平行である。
【0063】
第1スリット211,212は、実施の形態2と同様に、長辺側板101a,101bから屈曲部109を越えて長辺第1スカート321a,321bに及ぶように形成されている。
【0064】
本実施の形態3の内部磁気シールド300は、実施の形態1,2と同様に、エレクトロンシールド板820を介してフレーム810に装着されて(図1参照)、色選別構体を構成する。
【0065】
図12は、本実施の形態3の内部磁気シールド300を用いた色選別構体を図11のY−Z平面に平行なC−C線に相当する面で切断した場合の断面図である。
【0066】
図12において、紙面上方向から下方向に走る管軸磁界が付与されている場合を考える。実施の形態1,2の場合と同様に、管軸磁界は、内部磁気シールド300の長辺側板101aに吸収されて、長辺スカート320a側に流れようとするが、長辺側板101aと長辺スカート320aとの間の第1スリット211が抵抗となって管軸磁界の通過を妨げる。その結果、長辺シールド板821a及び長辺フレーム811aの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を、図20の場合に比べて弱めることができ、電子ビームのランディング位置のずれ量を少なくすることができる。第1スリット112も同様の作用を有する。また、長辺側板101b側においても同様に、第1スリット211,212により長辺シールド板821b及び長辺フレーム811bの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を弱めることができる。
【0067】
また、本実施の形態では図12に示すように、長辺第1スカート321aは長辺シールド板821aを介して長辺フレーム811aの上面(管軸と垂直な面)に積層され、長辺第2スカート322aは長辺フレーム板811aの外側側面と接触する。図示していないが、対向する長辺側の長辺第1スカート321b、長辺第2スカート322bも同様の構造を採る。このように、長辺フレーム811a,811bの外側側面と接するように長辺第2スカート322a,322bを設けることにより、管軸磁界の磁束が長辺第2スカート322a,322bを介して長辺フレーム811a,811bの外側側面に流れるので、長辺シールド板821a,821b及び長辺フレーム811a,811bの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byを更に弱めることができる。
【0068】
第1スリット211,212のX軸方向の形成位置やX軸方向の長さ、屈曲部109からの管軸(Z軸)方向の開口高さ、第2スリット106,107との関係は実施の形態1における説明が同様に適用できる。
【0069】
上記に示した内部磁気シールド300の第1スリット211,212は実施の形態2と同様の構成であるが、これに代えて実施の形態1と同様の第1スリット111,112を形成しても良い。
【0070】
(実施の形態4)
本実施の形態4は、内部磁気シールドの第1スリットを除いて上記の実施の形態1と同様である。
【0071】
図13は、実施の形態4の内部磁気シールド400の概略構成を示した斜視図である。図13において、実施の形態1の内部磁気シールド100と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
【0072】
本実施の形態の内部磁気シールド400には、実施の形態1の第1スリット111,112に代えて、長辺スカート103a,103bの自由端側から屈曲部109を越えて長辺側板101a,101bに及ぶような略矩形状の切り欠き411,412が形成されている。
【0073】
本実施の形態4の内部磁気シールド400は、実施の形態1と同様に、エレクトロンシールド板820を介してフレーム810に装着されて(図1参照)、色選別構体を構成する。
【0074】
図14は、本実施の形態4の内部磁気シールド400を用いた色選別構体を図13のY−Z平面に平行なD−D線に相当する面で切断した場合の断面図である。図14において、紙面上方向から下方向に走る管軸磁界が付与されている場合を考える。実施の形態1と同様に、管軸磁界は、内部磁気シールド400の長辺側板101aに吸収されて、長辺スカート103a側に流れようとするが、長辺側板101aに形成された切り欠き411が抵抗となって管軸磁界の通過を妨げる。その結果、長辺シールド板821a及び長辺フレーム811aの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を、図20の場合に比べて弱めることができ、電子ビームのランディング位置のずれ量を少なくすることができる。切り欠き412も同様の作用を有する。また、長辺側板101b側においても同様に、切り欠き411,412により長辺シールド板821b及び長辺フレーム811bの管軸寄りの端部から噴き出すY軸方向の磁界Byの発生を弱めることができる。
【0075】
切り欠き411,412のX軸方向の形成位置やX軸方向の長さ、屈曲部109からの管軸(Z軸)方向の開口高さ、第2スリット106,107との関係は実施の形態1における説明が同様に適用できる。
【0076】
上記に示した内部磁気シールド400の長辺スカートを、その自由端側端部を延長しX−Z平面と平行となるように折り曲げることにより、実施の形態3の長辺スカート320a,320bと同様の形状にしても良い。
【0077】
(実施の形態5)
本実施の形態5は、内部磁気シールドの第2スリットを除いて上記の実施の形態1と同様である。
【0078】
図15は、実施の形態5の内部磁気シールド500の概略構成を示した斜視図である。図15において、実施の形態1の内部磁気シールド100と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
【0079】
本実施の形態の内部磁気シールド500の第2スリット506,507は、実施の形態1の第2スリット106,107と異なり、長辺側板101a,101bの電子銃側(図15の紙面の上方向)の端部(上側底辺)にまで達するように形成されている。
【0080】
このような構成により、第2スリットによる横磁界に対する磁気抵抗効果がより大きく発現し、横磁界による電子ビームのミスランディングをより一層低減することができる。
【0081】
なお、全ての第2スリットを上記のように上側底辺に達するように形成するのではなく、その一部のみを本実施の形態5のように形成し、他を実施の形態1のように形成しても良い。
【0082】
本実施の形態の第2スリットは、上述した実施の形態2〜4の内部磁気シールドにも同様に適用することができる。
【0083】
(実施の形態6)
図16は、実施の形態6の内部磁気シールド600の概略構成を示した斜視図である。図16において、実施の形態5の内部磁気シールド500と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付してある。
【0084】
本実施の形態6の内部磁気シールド600では、長辺側板101a,101bに実施の形態5と同様に第2スリット506,507が形成され、その上側底辺に沿って非磁性体材料(例えば、ステンレス鋼SUS304など)からなる保持板601a,601bを貼り付けて(溶接して)構成されている。
【0085】
このような構成により、長辺側板101a,101bの第2スリット506,507によって分割された上側底辺が保持板601a,601bで連結されるので、内部磁気シールド600の機械的強度が向上し、有害な振動の発生を防止でき、陰極線管の組立作業も容易になる。
【0086】
また、保持板601a,601bを長辺側板101a,101bの上側底辺に沿って取り付けているので、上側底辺と下側底辺との間の位置に取り付ける場合に比べて、機械的強度や振動に対する改善効果が大きい。また、内部磁気シールドの形状精度を維持しやすいので、ラスター歪みや、外部磁界による電子ビームのランディング位置ずれの陰極線管ごとのばらつきを小さく抑えることができる。
【0087】
上記の各実施の形態で説明した本発明の内部磁気シールドの短辺側板102a,102bには、電子銃側端部からフレーム側に向かってV字状の切り欠きを設けても良い。
【0088】
また、上記の説明では、フレーム810と内部磁気シールドとの間にエレクトロンシールド板820を設置した陰極線管を示したが、本発明はエレクトロンシールド板820が設けられていない陰極線管についても適用でき、上記と同様の効果を奏する。但し、エレクトロンシールド板820を備えた場合は、図20に示したY軸方向磁界Byの吹き出し量が増大するので、本発明の効果はエレクトロンシールド板820を備えた陰極線管においてより顕著に発現する。
【0089】
また、本発明においてフレーム810の材質は特に問わず、例えば鉄系材料、インバー材などが使用できるが、インバー材を用いた場合に図20に示したY軸方向磁界Byの吹き出し量が増大するので、本発明の効果はインバー材からなるフレーム810を備えた陰極線管においてより顕著に発現する。
【0090】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、長辺側板の下側底辺に沿って形成したスリットが内部磁気シールド内を通過する管軸磁界に対して磁気抵抗として作用して、長辺シールド板及び長辺フレームのY軸方向端部から管軸側に噴き出す磁界Byの発生を少なくするすることができる。その結果、管軸磁界による電子ビームのミスランディングが抑えられ、色ずれの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のカラー陰極線管に使用される色選別構体の構成を示した分解斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態1のカラー陰極線管に使用される色選別構体の全体斜視図である。
【図3】 図2のA−A線での矢印方向から見た断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1の内部磁気シールドを長辺側板側から見た側面図である。
【図5】 実施例1,2及び比較例1の色選別構体の、Y軸方向磁界Byの磁束密度分布を示した図である。
【図6】 実施例1のY軸方向磁界Byの発生状況を示した分解斜視図である。
【図7】 実施例2のY軸方向磁界Byの発生状況を示した分解斜視図である。
【図8】 比較例1のY軸方向磁界Byの発生状況を示した分解斜視図である。
【図9】 本発明の実施の形態2の内部磁気シールドの概略構成を示した斜視図である。
【図10】 本発明の実施の形態2の色選別構体の、第1スリットを通りY−Z平面に平行な面における断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態3の内部磁気シールドの概略構成を示した斜視図である。
【図12】 本発明の実施の形態3の色選別構体の、第2スリットを通りY−Z平面に平行な面における断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態4の内部磁気シールドの概略構成を示した斜視図である。
【図14】 本発明の実施の形態4の色選別構体の、切り欠きを通りY−Z平面に平行な面における断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態5の内部磁気シールドの概略構成を示した斜視図である。
【図16】 本発明の実施の形態6の内部磁気シールドの概略構成を示した斜視図である。
【図17】 陰極線管の概略構成を示した断面図である。
【図18】 従来のカラー陰極線管に使用される色選別構体の構成を示した分解斜視図である。
【図19】 従来のカラー陰極線管に使用される色選別構体の全体斜視図である。
【図20】 図19のE−E線での矢印方向から見た断面図である。
【符号の説明】
100,100’ 内部磁気シールド
101a,101b 長辺側板
102a,102b 短辺側板
103a,103b 長辺スカート
104a,104b 短辺スカート
105 接合箇所
106,107 第2スリット
109 屈曲部
111,112 第1スリット
200 内部磁気シールド
211,212 第1スリット
300 内部磁気シールド
320a,320b 長辺スカート
321a,321b 長辺第1スカート
322a,322b 長辺第2スカート
400 内部磁気シールド
411,412 切り欠き
500 内部磁気シールド
506,507 第2スリット
600 内部磁気シールド
601a,601b 保持板
800 カラー陰極線管
801 前面パネル
802 ファンネル
803 外囲器
804 蛍光体スクリーン
805 色選別電極
806 電子銃
807 電子ビーム
808 偏向ヨーク
810 フレーム
811a,811b 長辺フレーム
812a,812b 短辺フレーム
815 接合箇所
820 エレクトロンシールド板
821a,821b 長辺シールド板
822a,822b 短辺シールド板
825 接合箇所
830 内部磁気シールド
831a,831b 長辺側板
832a,832b 短辺側板
833a,833b 長辺スカート
834a,834b 短辺スカート
835 接合箇所
836,837 スリット[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides an internal magnetic seal that is provided inside a cathode ray tube and reduces the landing position deviation of an electron beam due to an external magnetic field such as geomagnetism. Do The present invention relates to a provided cathode ray tube.
[0002]
[Prior art]
FIG. 17 is a vertical sectional view passing through the tube axis of a conventional color
[0003]
The
[0004]
An
[0005]
Further, when an external magnetic field such as geomagnetism acts on the cathode ray tube, the trajectory of the
[0006]
FIG. 18 is an exploded perspective view showing the configuration of the color selection structure including the
[0007]
The
[0008]
The
[0009]
The internal
[0010]
On the
[0011]
Thus, a color selection structure as shown in FIG. 19 is formed.
[0012]
With respect to the internal magnetic shield, various methods have been proposed for converting an external magnetic field such as geomagnetism into a magnetic field in a direction that does not cause color shift. For example, by providing V-shaped cutouts in the pair of
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
With the development of computer technology and the like, high-definition image display is required, and display pixels are becoming increasingly fine pitch. For this reason, an allowable range for mislanding of the electron beam becomes strict, and the conventional internal magnetic shield configuration is causing a color shift that cannot be ignored due to the mislanding of the electron beam.
[0014]
As a result of various studies on factors that cause electron beam mislanding, the present inventors have found that there are new problem factors. This will be described below.
[0015]
20 is a cross-sectional view as seen from the direction of the arrows along the line EE parallel to the YZ plane of FIG. In FIG. 20, a case is considered where a tube axis magnetic field that runs from the upper side to the lower side of the drawing is applied. The tube axis magnetic field is absorbed by the
[0016]
The present invention reduces mislanding of electron beams due to the tube axis magnetic field by reducing the generation of the magnetic field By ejected from the Y-axis direction ends of the long
[0017]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention has the following configuration.
[0018]
According to the present invention Cathode ray tube Is An envelope composed of a front panel and a funnel; a phosphor screen formed on the inner surface of the front panel; a color selection electrode disposed opposite the phosphor screen; and a frame for holding the color selection electrode; An electron gun installed in the funnel, an internal magnetic shield held by the frame and installed on the electron gun side from the color selection electrode, and disposed between the frame and the internal magnetic shield. And an electron shield plate. The inner magnetic shield is A pair of substantially trapezoidal long side plates disposed opposite to each other, and a pair of substantially trapezoidal short side plates disposed opposite to each other. But , Combined to form part of a substantially quadrangular pyramid surface Being done. A slit or notch is formed in the long side plate so as to cut or cut along the bottom side of the long side plate. Yes. The electron shield plate includes a pair of long side shield plates whose longitudinal direction is parallel to the lower base of the pair of long side plates. It is characterized by that.
[0019]
Here, in the present invention, the “lower base” means the longer side of a pair of parallel sides of the long side plate having a substantially trapezoidal shape. The other shorter side is referred to as the “upper base”.
[0021]
The present invention Shade of According to the polar tube, the slit or notch acts as a magnetic resistance to the tube axis magnetic field passing through the inner magnetic shield, and the tube axis side from the Y-axis direction end of the long side shield plate and the long side frame It is possible to reduce the generation of the magnetic field By ejected to the surface. As a result, the mislanding of the electron beam due to the tube axis magnetic field is suppressed, and the occurrence of color misregistration can be prevented.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Embodiment 1)
The configuration of the color cathode ray tube according to Embodiment 1 of the present invention is the same as that of the color
[0023]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing the configuration of a color selection structure used in the color cathode ray tube of the first embodiment.
[0024]
The
[0025]
The internal
[0026]
In the present embodiment, elongated
[0027]
Furthermore, the
[0028]
The inner
[0029]
Such an internal
[0030]
Next, the operation of the
[0031]
FIG. 3 is a cross-sectional view seen from the direction of the arrow along the line AA parallel to the YZ plane of FIG. In FIG. 3, a case is considered in which a tube axis magnetic field that runs from the upper side to the lower side of the drawing is applied. The tube axis magnetic field is absorbed by the
[0032]
The above operation will be described in more detail using a specific example.
[0033]
A color selection structure for a color cathode ray tube having a diagonal size of 38 inches having the structure shown in FIGS. Various dimensions are as follows. In FIG. 4 showing a side view of the internal
[0034]
Further, a color selection structure was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the
[0035]
Further, a color selection structure was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the
[0036]
A Y-axis direction magnetic field By (FIG. 5) is applied to the color selection structures of Examples 1 and 2 and Comparative Example 1 and is ejected from the ends of the long-
[0037]
The results are shown in FIGS.
[0038]
In FIG. 5, the horizontal axis indicates the position in the X-axis direction when the midpoint of the lower base is X = 0 mm. The vertical axis indicates the magnetic flux density of the Y-axis direction magnetic field By at each position in the X-axis direction. Since the color selection structure is formed symmetrically around the position X = 0, and the measurement result of the magnetic field By is also symmetrical around the position X = 0, only the region where X ≦ 0 is illustrated. is there. The area I shown in the upper part of FIG. 5 shows the area where the
[0039]
6, 7, and 8 are exploded perspective views visually showing the generation state of the Y-axis direction magnetic field By of Example 1, Example 2, and Comparative Example 1, respectively, according to the results shown in FIG. 5. FIG. The length of the arrow of the magnetic field By shown in FIGS. 6 to 8 corresponds to the strength of the magnetic field (magnetic flux density). In FIG. 7,
[0040]
In Comparative Example 1 in which the
[0041]
On the other hand, in the second embodiment in which the
[0042]
Further, in the first embodiment in which the
[0043]
As is clear from the above, by providing an elongated slit with the long side direction as the longitudinal direction in the vicinity of the connection portion of the long side plate of the internal magnetic shield with the frame, the tube axis magnetic field passes through the internal magnetic shield. Can be prevented. Therefore, it is possible to reduce the Y-axis direction magnetic field By ejected from the end portions on the tube axis side of the long
[0044]
The formation position of the first slit in the X-axis direction is not limited to the above-described embodiment as long as the above effect is achieved. For example, in the first embodiment, it is possible to provide only the
[0045]
In addition, it is not preferable to form the first slit to the end of the lower bottom side in order to secure the
[0046]
In any case, the first slit is provided in a symmetrical shape at a symmetrical position with respect to the midpoint of the lower base (X = 0 point), thereby ensuring a balance between the color misregistration amounts on the left and right sides of the screen. From the viewpoint of
[0047]
Further, the opening height (H1, H2 in FIG. 4) of the first slit in the tube axis direction needs to be a size necessary to effectively prevent passage of the tube axis magnetic field, and is 3 mm or more. Is preferred. However, if the opening height is too large, the electron beam passes and halation is generated, and the mechanical strength of the internal magnetic shield is reduced. Therefore, the opening height is preferably about 5 mm or less.
[0048]
Moreover, when providing the
[0049]
In the above example, the first slit is formed along the
[0050]
Next, the
[0051]
The second slit is provided along the trajectory direction of the electron beam and acts as a magnetic resistance against the transverse magnetic field. Therefore, the opening width in the X-axis direction needs to be a size necessary for effectively preventing the passage of the transverse magnetic field, and is preferably 3 mm or more. However, if the opening width is too large, the shielding effect against the tube axis magnetic field is reduced, and the mechanical strength of the internal magnetic shield is reduced. Therefore, the opening width is preferably about 20 mm or less.
[0052]
Further, the number of the second slits formed in one long side plate is not limited to three as described above, and can be appropriately changed according to the size of the cathode ray tube. As the number of slits increases, the transverse magnetic field blocking effect improves, but the shielding effect and mechanical strength against the tube axis magnetic field decrease. Generally 3 to 9 are preferred. The arrangement and shape of the second slit are preferably symmetric with respect to a straight line parallel to the YZ plane passing through the point X = 0. By changing the position of each second slit in the X-axis direction, the displacement amount and the displacement direction of the landing position of the electron beam by the tube axis magnetic field and the transverse magnetic field can be adjusted.
[0053]
(Embodiment 2)
The second embodiment is the same as the first embodiment except for the first slit of the internal magnetic shield.
[0054]
FIG. 9 is a perspective view showing a schematic configuration of the internal
[0055]
Unlike the
[0056]
As in the first embodiment, the inner
[0057]
FIG. 10 is a cross-sectional view of the color selection structure using the internal
[0058]
The positions of the
[0059]
Thus, even if the first slit is provided in the long side plate so as to cut the bent portion 109 (so as to straddle the bent portion 109), the same effect as in the first embodiment can be obtained.
[0060]
(Embodiment 3)
The third embodiment is the same as the second embodiment except for the long side skirt of the internal magnetic shield.
[0061]
FIG. 11 is a perspective view showing a schematic configuration of the internal
[0062]
The
[0063]
As in the second embodiment, the
[0064]
As in the first and second embodiments, the internal
[0065]
FIG. 12 is a cross-sectional view of the color selection structure using the internal
[0066]
In FIG. 12, a case where a tube axis magnetic field that runs from the upper side to the lower side in the drawing is applied is considered. As in the first and second embodiments, the tube axis magnetic field is absorbed by the
[0067]
In the present embodiment, as shown in FIG. 12, the first
[0068]
The positions of the
[0069]
The
[0070]
(Embodiment 4)
The fourth embodiment is the same as the first embodiment except for the first slit of the internal magnetic shield.
[0071]
FIG. 13 is a perspective view showing a schematic configuration of the internal
[0072]
In the inner
[0073]
As in the first embodiment, the inner
[0074]
FIG. 14 is a cross-sectional view of the color selection structure using the internal
[0075]
The positions of the
[0076]
Similar to the long-
[0077]
(Embodiment 5)
The fifth embodiment is the same as the first embodiment except for the second slit of the internal magnetic shield.
[0078]
FIG. 15 is a perspective view showing a schematic configuration of the internal
[0079]
Unlike the
[0080]
With such a configuration, the magnetoresistive effect with respect to the transverse magnetic field by the second slit is more greatly exhibited, and mislanding of the electron beam due to the transverse magnetic field can be further reduced.
[0081]
Not all the second slits are formed so as to reach the upper base as described above, but only a part thereof is formed as in the fifth embodiment, and the other is formed as in the first embodiment. You may do it.
[0082]
The second slit of the present embodiment can be similarly applied to the internal magnetic shields of the above-described second to fourth embodiments.
[0083]
(Embodiment 6)
FIG. 16 is a perspective view showing a schematic configuration of the internal
[0084]
In the internal
[0085]
With such a configuration, since the upper bases divided by the
[0086]
Further, since the holding
[0087]
The
[0088]
In the above description, the cathode ray tube in which the
[0089]
In the present invention, the material of the
[0090]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the slit formed along the lower base of the long side plate acts as a magnetic resistance against the tube axis magnetic field passing through the internal magnetic shield, and the long side shield plate and It is possible to reduce the generation of the magnetic field By ejected from the end of the long side frame in the Y-axis direction toward the tube axis. As a result, the mislanding of the electron beam due to the tube axis magnetic field is suppressed, and the occurrence of color misregistration can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a configuration of a color selection structure used in a color cathode ray tube according to Embodiment 1 of the present invention.
FIG. 2 is an overall perspective view of a color selection structure used in the color cathode ray tube according to Embodiment 1 of the present invention.
3 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
FIG. 4 is a side view of the internal magnetic shield according to the first embodiment of the present invention as viewed from the long side plate side.
5 is a diagram showing a magnetic flux density distribution of a Y-axis direction magnetic field By of the color selection structures of Examples 1 and 2 and Comparative Example 1. FIG.
6 is an exploded perspective view showing a state of generation of a Y-axis direction magnetic field By of Embodiment 1. FIG.
FIG. 7 is an exploded perspective view illustrating a generation state of a Y-axis direction magnetic field By of the second embodiment.
8 is an exploded perspective view showing a state of generation of a Y-axis direction magnetic field By of Comparative Example 1. FIG.
FIG. 9 is a perspective view showing a schematic configuration of an internal magnetic shield according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a color selection structure according to a second embodiment of the present invention on a plane that passes through the first slit and is parallel to the YZ plane.
FIG. 11 is a perspective view showing a schematic configuration of an internal magnetic shield according to a third embodiment of the present invention.
12 is a cross-sectional view of a color selection structure according to a third embodiment of the present invention on a plane that passes through the second slit and is parallel to the YZ plane. FIG.
FIG. 13 is a perspective view showing a schematic configuration of an internal magnetic shield according to a fourth embodiment of the present invention.
14 is a cross-sectional view of a color selection structure according to a fourth embodiment of the present invention on a plane that passes through the notch and is parallel to the YZ plane. FIG.
FIG. 15 is a perspective view showing a schematic configuration of an internal magnetic shield according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 16 is a perspective view showing a schematic configuration of an internal magnetic shield according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 17 is a cross-sectional view showing a schematic configuration of a cathode ray tube.
FIG. 18 is an exploded perspective view showing a configuration of a color selection structure used in a conventional color cathode ray tube.
FIG. 19 is an overall perspective view of a color selection structure used in a conventional color cathode ray tube.
20 is a cross-sectional view taken along the line E-E in FIG. 19 as viewed from the direction of the arrows.
[Explanation of symbols]
100,100 'internal magnetic shield
101a, 101b Long side plate
102a, 102b Short side plate
103a, 103b Long side skirt
104a, 104b Short side skirt
105 joints
106,107 Second slit
109 Bend
111, 112 1st slit
200 Internal magnetic shield
211, 212 1st slit
300 Internal magnetic shield
320a, 320b Long side skirt
321a, 321b Long side first skirt
322a, 322b Long side second skirt
400 Internal magnetic shield
411, 412 cutout
500 Internal magnetic shield
506, 507 Second slit
600 Internal magnetic shield
601a, 601b holding plate
800 color cathode ray tube
801 Front panel
802 Funnel
803 Envelope
804 phosphor screen
805 Color selection electrode
806 electron gun
807 Electron beam
808 deflection yoke
810 frames
811a, 811b Long side frame
812a, 812b Short side frame
815 Joint
820 Electron shield plate
821a, 821b Long side shield plate
822a, 822b Short side shield plate
825 junction
830 Internal magnetic shield
831a, 831b Long side plate
832a, 832b Short side plate
833a, 833b Long side skirt
834a, 834b Short side skirt
835 joint
836, 837 slit
Claims (11)
前記内部磁気シールドは、対向して配置された略台形状の一対の長辺側板と、対向して配置された略台形状の一対の短辺側板とが、略四角錐面の一部を形成するように組み合わされてなり、前記長辺側板の下側底辺に沿って又はこれを切断するように、前記長辺側板にスリット又は切り欠きが形成されており、
前記エレクトロンシールド板は、その長手方向が前記一対の長辺側板の前記下側底辺と平行である一対の長辺シールド板を含むことを特徴とする陰極線管。 An envelope composed of a front panel and a funnel; a phosphor screen formed on the inner surface of the front panel; a color selection electrode disposed opposite the phosphor screen; and a frame for holding the color selection electrode; An electron gun installed in the funnel, an internal magnetic shield held by the frame and installed on the electron gun side from the color selection electrode, and disposed between the frame and the internal magnetic shield. A cathode ray tube having an electron shield plate,
The internal magnetic shield includes a pair of long sides plates substantially trapezoidal arranged opposite, and the pair of short sides plates substantially trapezoidal disposed facing, forming part of the substantially rectangular cone combination is made by so that, to cut or this along the lower bottom of the long side plates, and a slit or cutout is formed in the long side plates,
The electron shield plate may be a cathode ray tube whose longitudinal direction is characterized in that it comprises a pair of long sides shield plate is parallel to the lower base of the pair of long sides plates.
前記色選別電極は前記一対の長辺フレームにより架張されており、The color selection electrode is stretched by the pair of long side frames,
前記長辺フレームの前記中空三角柱断面は管軸寄りの端部を備え、The hollow triangular prism section of the long side frame has an end near the tube axis,
前記短辺フレームと前記色選別電極との間には空間が形成されており、A space is formed between the short side frame and the color selection electrode,
前記一対の長辺フレームと前記一対の長辺シールド板とが重ね合わされている請求項1に記載の陰極線管。The cathode ray tube according to claim 1, wherein the pair of long side frames and the pair of long side shield plates are overlapped.
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