JP3871583B2 - Olefin multilayer film - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オレフィン系多層フィルムの中でも、特に、オレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなる積層フィルムを、さらに圧着させて成形される多層フィルムを好適に製造する製造方法により得られ、農園芸用途に特に好適に用いられるオレフィン系多層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の樹脂層を積層してなる多層フィルムの中でも、オレフィン系多層フィルムは、その物性から、温度や湿度の変化が比較的激しい環境下でも好適に使用することが可能となっている。それゆえ、特に、風雨や直射日光にさらされる屋外での使用、例えば農園芸用の包装材料(具体的には、農業用のパイプハウスや鉄骨ハウスの被覆フィルム等)の用途として好適に用いられている。
【0003】
特に、農園芸用の包装材料としては、塩化ビニル樹脂製のものが多く用いられているが、近年、環境上の問題等から塩化ビニル樹脂をできる限り使用しないようになっている。そのため、オレフィン系多層フィルムは、塩化ビニル製の包装材料に代わる有望な包装材料となっている。
【0004】
ところで、上記オレフィン系多層フィルムの製造方法の一つとして、従来、オレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなる積層フィルムを、さらに圧着させて成形する技術が知られている。このような技術としては、具体的には、例えば、(1)特開昭64−22544号公報(特公平6−53407号公報)、(2)特開平5−50568号公報、(3)特開昭60−85946号公報(特公平4−24220号公報)等に開示されている技術が挙げられる。
【0005】
上記(1)の技術では、インフレーション法により、積層フィルムの内表面同士を、擬似接着層によって接着する方法が開示されている。また、上記(2)の技術では、一層からなる積層フィルムを折り返し、この折り返された積層フィルムの一方を切断することで、積層フィルムを圧着させる方法が開示されている。さらに、上記(3)の技術では、密度0.940g/cm以下の短鎖分岐を有する、直鎖状ポリエチレン樹脂よりなる積層フィルムを圧着する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の各技術を用いても、得られるオレフィン系多層フィルムの品質が十分に向上されず、それゆえ、用途によっては、実用性に欠ける等の問題点が生じている。
【0007】
具体的には、まず、上記(1)・(2)の技術を用いた場合、積層フィルムをさらに圧着させて多層フィルム成形することはできるが、積層フィルム同士がブロッキングにより接着されることになる。一般に、ブロッキングとは、剥離困難ではあるものの剥離が不可能ではないことを指し、具体的には、低温下では積層フィルム同士が剥離され易くなる。
【0008】
それゆえ、上記(1)・(2)の技術を用いると、積層フィルム同士が剥離し易くなって、積層フィルムの間に空気等が入り込んでしまい、得られるオレフィン系多層フィルムの透明性が劣化してしまう。さらに、このようなオレフィン系多層フィルムを、農園芸用の包装材料等として用いると、屋外の激しい温度変化のため、剥離した積層フィルムの間に、空気だけでなく水等も入り込み易くなってしまう。
【0009】
一方、(3)の技術では、積層フィルムの密度の範囲を限定した製造方法である。そのため、積層フィルムのすべての密度領域において効果があるとはいえず、この方法によって、適当なオレフィン系多層フィルムを得ることはできない。
【0010】
また、農園芸用の包装材料等では、使用時の透明性が重要となるため、例えば、屋外での使用時に包装材料が曇ることを防止する目的で、防曇剤等の塗布剤が表面に塗布されることが多い。しかしながら、上記従来の技術で得られるオレフィン系多層フィルムは、そもそもその透明性が低くなり易いため、防曇剤による防曇効果を有効に活用することができない。
【0011】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、積層フィルムを完全に圧着することで、低温でも互いに剥離せず、強固で透明性に優れたオレフィン系多層フィルムの製造方法、およびこの方法により得られるオレフィン系多層フィルム、並びにオレフィン系多層フィルム製造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のオレフィン系多層フィルムは、上記課題を解決するために、少なくともオレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなる積層フィルムを、圧着して得られる農園芸用オレフィン系多層フィルムにおいて、上記積層フィルムにて圧着される表面側の樹脂層を内層とし、この内層に用いられる内層樹脂は、密度が0.875g/cm 〜0.902g/cm のエチレン−α−オレフィン共重合体とし、上記内層樹脂の融点をTmin℃とするとともに、該内層の反対となる表面側の樹脂層を表層とし、この表層に用いられる表層樹脂の融点をTmout℃とした場合に、Tin<Tmoutの関係を満たすように、内層樹脂および表層樹脂を選択し、かつ、上記圧着時の温度を(Tmin−40)℃以上とすることを特徴としている。なお、ここでは融解温度を上記融点と定義している。該融点(融解温度)は、JIS K7121の方法により求めた。すなわち、DSCを用いて、150℃まで手動で上昇させ5分間予熱した。予熱の後、5℃/分で40℃まで降温した。その後、40℃から10℃/分で150℃まで昇温し、DSC曲線を描かせた。そして、融解ピークの頂点の温度を融点(融解温度)とした。複数のピークが存在する場合は、高いほうのピークについて融点を求めた。
【0013】
上記の構成により、積層フィルム圧着工程において、内層同士を、剥離のないレベルまで十分強固に接着することができる。また、内層の接着に伴って表層の積層状態が乱れるようなことがない。それゆえ、十分強固に接着しかつ透明度の高いオレフィン系多層フィルムを得ることができる。
【0014】
なお、本発明のオレフィン系多層フィルムは、上述したように、前記内層樹脂が、エチレン−α−オレフィン共重合体であるので、積層フィルム同士の圧着性が向上し、より強固に接着し、かつ透明なオレフィン系多層フィルムが得られる。
【0015】
また、上述したように、本発明のオレフィン系多層フィルムは、優れた透明性を発揮できるため、農園芸用途として好適に用いることができる。
【0016】
本発明のオレフィン系多層フィルムは、上記課題を解決するために、前記内層樹脂における融点Tmin℃が80℃未満であることが好ましい
【0017】
上記の構成により、積層フィルム同士の圧着性がさらに向上した、さらに強固に接着し、かつ透明なオレフィン系多層フィルムが得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1および図2に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
【0019】
本発明にかかるオレフィン系多層フィルム(以下、単に多層フィルムと略す)は、少なくともオレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなる積層フィルムであり、積層フィルム同士を圧着する場合の温度条件を最適化することで、積層フィルム同士を強固に圧着させている。
【0020】
ず、上記積層フィルムについて説明する。本発明で用いられる上記積層フィルムは、オレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなっておればよく、その積層構造については特に限定されるものではないが、各樹脂層を成形する樹脂の融点が所定の条件に最適化されている。
【0021】
具体的には、例えば、図1に示すように、本実施の形態における積層フィルム9が、2層の樹脂層11・12からなっている2層構造とする。このとき、該積層フィルム9にて圧着される表面側の樹脂層11を内層11とし、この内層11に用いられる内層樹脂の融点をTmin℃とする。一方、該内層11の反対となる表面側の樹脂層12を表層12とし、この表層12に用いられる表層樹脂の融点をTmout℃とする。この場合、内層樹脂および表層樹脂としては、Tmin<Tmoutの関係を満たすように、適切なオレフィン系樹脂が選択される。そして、後述するように、圧着時の温度は(Tmin−40)℃以上に設定される。
【0022】
内層樹脂の融点と表層樹脂の融点との間に上記関係が満たされていれば、すなわち内層樹脂の融点が表層樹脂の融点よりも低ければ、積層フィルム圧着工程において、図1に示すように、内層11同士を、剥離のないレベルまで十分強固に接着させることができるだけでなく、内層11の接着に伴って表層12の積層状態が乱れるようなことがない。それゆえ、十分強固に接着しかつ透明度の高い多層フィルム10を得ることができる。なお、図1では、多層フィルム10において、内層11同士が十分に接着されていることを示すため、内層11同士の接着面を点線で示している。
【0023】
一方、上記の関係が成立していない場合、すなわち、内層樹脂の融点が表層樹脂の融点と同等か、それよりも高ければ、内層11の圧着温度で表層12が容易に軟化してしまうため、内層11の接着に伴って表層12の積層状態が乱れて透明度が低下するなどしてしまい好ましくない。
【0024】
本発明で好適に用いられるオレフィン系樹脂としては、特に限定されるものではなく、モノマーとしてオレフィンを少なくとも一種含む樹脂、例えば、エチレン単独共重合体や、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリオレフィン系樹脂や、エチレン−スチレン共重合体などのオレフィンとビニル基含有芳香族系単量体との共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−スチレン−ノルボルネン共重合体などのオレフィンと環状単量体との共重合体も好適である。しかしながら、特に、上記内層樹脂としては、融点Tmin℃が80℃未満のオレフィン系樹脂が用いられることが好ましい。
【0025】
内層樹脂として用いられるオレフィン系樹脂の融点Tmin℃が80℃未満(Tmin℃<80℃)であれば、積層フィルム9同士の圧着性を向上させることが可能になり、本発明にかかる多層フィルム10をより強固かつ透明なものとすることができる。
【0026】
本発明で好適に用いられる、融点Tmin℃が80℃未満の上記オレフィン系樹脂としては、より具体的には、エチレン−α−オレフィン共重合体が用いられることがより好ましい。
【0027】
エチレン−α−オレフィン共重合体に用いられるα−オレフィンは、炭素数が3〜18のα−オレフィンであることがさらに好ましく、炭素数が4〜12であることが特に好ましい。
【0028】
α−オレフィンとしては、具体的には、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等が挙げられる。これらα−オレフィンは単独で用いてもよく、あるいはまた二種以上を併用してもよい。
【0029】
上記エチレン−α−オレフィン共重合体中のα−オレフィンモノマー単位の含有量(二種以上を併用した場合はその合計量)は、0.5モル%〜25モル%の範囲内であることが好ましく、0.5モル%〜15モル%の範囲内であることがより好ましい。
【0030】
エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレートは、0.1g/10分〜50g/10分の範囲内であることが好ましく、0.3g/10分〜10g/10分の範囲内であることがより好ましく、0.5g/10分〜5g/10分の範囲内であることがさらに好ましく、0.8g/10分〜2.5g/10分の範囲内であることが特に好ましい。該メルトフローレートの下限値が0.1g/10分未満であると、積層フィルムをオレフィン系多層フィルムとしてフィルム化する際の加工性に劣るため好ましくない。また、該メルトフローレートの上限値が50g/10分を超えると、上記フィルム化する際の加工性が劣り、また、得られるオレフィン系多層フィルムの強度が劣るために好ましくない。
【0031】
エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、JIS K7112(1980)の規定による測定では、0.875g/cm〜0.945g/cmの範囲内で用いられるが、0.875g/cm〜0.905g/cmの範囲内であることが好ましく、0.875g/cm〜0.902g/cmの範囲内であることがより好ましく、0.875g/cm〜0.890g/cmの範囲内であることが特に好ましい。密度が0.945g/cmよりも大きいと、積層フィルムの融点が高くなり、該積層フィルムの圧着成形に劣るため好ましくない。また、密度が0.875g/cmよりも小さいと、オレフィン系多層フィルムの強度や加工性が劣るため好ましくない。
【0032】
エチレン−α−オレフィン共重合体のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC;gel permeation chromatography)で求めた分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は、オレフィン系多層フィルムの強度、および加工性の点から、1.2〜4の範囲内であることが好ましく、1.5〜3.5の範囲内であることがより好ましく、1.7〜2.5の範囲内であることが特に好ましい。
【0033】
分子量分布の上限値が4を超えると、オレフィン系多層フィルムの透明性や強度が劣るため好ましくない。また、分子量分布の下限値を1.2未満にするには、エチレン−α−オレフィン共重合体の重合が困難になり、コストがかかるために好ましくない。
【0034】
エチレン−α−オレフィン共重合体は、下記の式で求められる組成分布変動係数Cxが0.5以下であることが好ましく、0.1〜0.4の範囲内であることがより好ましく、0.2〜0.35の範囲内であることがさらに好ましく、0.2〜0.3の範囲内であることが特に好ましい。
【0035】
Cx=σ/SCBave. ・・・(式1)
(式中、σは後述する温度上昇カラム分別法により、各温度における溶出量とその溶出成分の分岐度から求めた組成分布の標準偏差を表し、SCBave.は後述する方法により求められる、炭素数1000個あたりの短鎖分岐の数の平均値を表す。)
上記標準偏差σ、および短鎖分岐の数の平均値SCBave.の具体的な求め方は以下の通りである。SCBave.は、通常、ポリエチレン等の短鎖分岐の測定で行われているように、エチレン−α−オレフィン共重合体を、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR;Fourier transform infrared spectroscopy)で測定することにより求められる。ここで、短鎖分岐とは、通常、炭素数1〜4程度を有する分岐のことである。また、標準偏差σは、温度上昇カラム分別法の定法に従って、エチレン−α−オレフィン共重合体を所定の温度に加熱した溶媒に溶解し、カラムオーブン中のカラムに入れ、一旦、オーブンの温度を下げ、続いて所定の温度まで上昇させ、その温度で溶出した溶出成分の相対濃度と分岐度を、カラムに接続したFT−IRで測定する。引き続き、温度を段階的に上昇させ、最終温度(溶解したエチレン−α−オレフィン共重合体がすべて溶出する温度)まで上昇させる。得られた各溶出成分の相対濃度と分岐度を統計処理し、分岐度から求めた組成分布の標準偏差σを求めることができる。
【0036】
上記表層樹脂としては、具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のα−オレフィンの単独重合体;エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン/ヘキセン−1共重合体、エチレン/オクテン−1共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体;エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸メチル共重合体、アイオノマー樹脂等のα−オレフィンを主成分とする異種単量体との共重合体等が挙げられる。また、エチレン−スチレン共重合体などのオレフィンとビニル基含有芳香族系単量体との共重合体、エチレン−ノルボルネン共重合体、エチレン−スチレン−ノルボルネン共重合体などのオレフィンと環状単量体との共重合体も好適である。加工性や、価格等から、ポリエチレン、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体を用いることが好ましい。
【0037】
本発明で用いられる上記積層フィルムは、上記オレフィン系樹脂以外の樹脂からなる樹脂層をさらに積層していてもよい。該オレフィン系樹脂以外の樹脂としては、具体的には、特に限定されるものではなく、本発明にかかる多層フィルムの用途に応じて、従来公知の樹脂層を適宜選択して用いることができる。
【0038】
また、上記積層フィルムには、さらに、各種の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、具体的には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、防霧剤、防曇剤、ワックス、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、顔料、防藻剤、光安定剤等が挙げられる。
【0039】
本発明で用いられる上記積層フィルム9は、上記内層11および表層12以外に図示しない中間層を含んでいてもよい。該中間層としては、オレフィン系樹脂からなる層であれば特にその構成は限定されるものではない。
【0040】
次に、上記積層フィルム9を圧着する積層フィルム圧着工程について説明する。上述したように、本発明では、積層フィルム9において、Tmin<Tmoutの関係を満たすように内層樹脂および表層樹脂を選択しているが、さらに、上記積層フィルム圧着工程において、上記圧着時の温度を(Tmin−40)℃以上とする条件で、該積層フィルム9同士を圧着する。
【0041】
上記圧着時の温度が、(Tmin−40)℃以上であれば、積層フィルム圧着工程において、内層11同士を十分強固に接着させることができ、それゆえ十分強固に接着しかつ透明性に優れた多層フィルム10を得ることができる。一方、上記圧着時の温度が、(Tmin−40)℃未満であると、積層フィルム圧着工程において、内層11を十分に軟化させることができなくなり、積層フィルム9同士を十分に接着できなくなるため好ましくない。
【0042】
なお、圧着時の温度の下限は(Tmin−40)℃であるが、圧着時の温度の上限については特に限定されるものではない。しかしながら、あまり圧着時の温度が高くなりすぎると、内層11も表層12も軟化しすぎて、得られる多層フィルム10の品質が低下する場合もあり得る。また、本発明においては、後述する製造装置で説明するように、圧着時には、実質的に加熱はなされず、積層フィルム9を成形する時の成形温度を保持することで、上記下限以上の温度を実現するようになっている。それゆえ、圧着時の温度の上限としては、実用上、好ましくは、60℃以下である。
【0043】
次に、本発明にかかるオレフィン系多層フィルムを製造するための装置(以下、単に製造装置と略す。)について説明する。製造装置は、上記積層フィルム圧着工程を実施可能としており、本発明にかかるオレフィン系多層フィルムを製造できる装置であれば、その具体的な構成については特に限定されるものではない。本実施の形態では、例えば、図1に示すように、互いに対向するロール部材21・22からなり、積層フィルム9を、互いに内層11側が対向する状態で搬送しながら、上記下限の温度以上で内層11同士を圧着させる加圧ローラ型の積層フィルム圧着部(積層フィルム圧着手段)20を備えている構成が挙げられる。
【0044】
換言すれば、製造装置においては、図1に示すように、互いに内層11側が対向する状態で積層フィルム9を搬送させながら、内層11同士を、(Tmin−40)℃以上の温度で圧着できれば、積層フィルム圧着手段の具体的な構成は、図1に示す加圧ローラ型に限定されるものではない。
【0045】
上記積層フィルム圧着部20を構成する上記ロール部材21・22としては、一般的なロールが好適に用いられる。具体的には、例えば、金属製ロール;ゴム製ロール;ゴム層、ポリイミド等の樹脂層を表面に成形してなるコート型金属ロール;等が挙げられる。特に、本発明にかかる製造装置においては、上記ロール部材21・22のうちの少なくとも一方が、ゴム製ロールやゴム層を表面(ロール面)に成形してなるロール(以下、説明の便宜上、ゴム表面ロールと称する)が非常に好適に用いられる。
【0046】
このようなゴム表面ロールを用いれば、図2(a)または(b)に模式的に示すように、各ロール部材21・22の接触部位23に変形が生じ、各ロール部材21・22が面状に接触する。その結果、積層フィルム9に対して、線ではなく面で加圧することができ、積層フィルム9同士の圧着をより均一かつ効率的に実施することができる。なお、図2(a)では、ロール部材21・22双方ともにゴム表面ロールを用いた場合の例であり、図2(b)では、ロール部材21・22の一方のみにゴム表面ロールを用いた場合の例(同図では、ロール部材21がゴム表面ロール)である。
【0047】
もちろん、本発明では、図2(c)に示すように、金属ロールのように、加圧部位で実質的に変形が生じないロール部材21・22を用いてもよい。この場合、各ロール部材21・22の接触部位23に変形が生じず、各ロール部材21・22は線状に接触するが、積層フィルム9の種類等によっては、このようなロール部材21・22を用いる方が好ましい場合もある。
【0048】
層フィルム圧着部20においては、ロール部材21・22の間で掛けられる圧力(圧着時の圧力)については、積層フィルム9同士を十分に圧着できる程度であれば特に限定されるものではない。
【0049】
例えば、ゴム表面ロールを成形するゴム(表面のゴム層またはロール本体を成形するゴム)の種類、各ロール部材21・22に直接加えられる圧力等の条件が異なると、ロール部材21・22の表面における変形の程度も異なる。それゆえ、積層フィルム9の厚みや、内層11・表層12の材質等に応じて、圧着時の圧力も適宜変化させることができる。
【0050】
しかしながら、ロール部材21・22の少なくとも一方にゴム表面ロールを用いる場合、上記圧着時の圧力としては、実用的には、面圧換算で20kg/cm以上であることが好ましい。これによって、積層フィルム9同士を十分に接着できるだけでなく、各積層フィルム9の間の接着状態をより均一にすることができる。
【0051】
一方、圧着時の圧力の上限は特に限定されるものではない。すなわち、積層フィルム9を十分に接着させることを考慮すれば、圧着時の圧力はより高いことが好ましくなる。しかしながら、あまり圧力が高すぎると、それに見合うだけの高い接着強度で積層フィルム9を圧着することができなくなる上に、積層フィルム9が破断するおそれもある。さらに、ロール部材21・22の構造や材質によっては、加圧能力に限界がある。それゆえ、実用的には、面圧換算で100kg/cm以下であることが好ましい。
【0052】
あるいは、ロール部材21・22の双方が金属ロールであれば、図2(c)に示すように、各ロール部材21・22においては、加圧部位で実質的に変形が生じないと見なせる。そのため、圧着時の圧力としては、線圧換算で5kg/cm以上であることが好ましく、10kg/cm以上であることがより好ましい。圧着時の圧力が、線圧換算で5kg/cm以上であれば、積層フィルム9同士の接着強さを十分に向上させることができる。
【0053】
また、双方が金属ロールである場合でも、圧着時の圧力の上限も特に限定されるものではない。しかしながら、前述したように、圧着の効率、積層フィルム9の破断の回避や、加圧能力の限界から、実用的には、400kg/cm以下であることが好ましい。
【0054】
上記ゴム表面ロールの具体的な構成は特に限定されるものではなく、その形状(外径他)については、従来公知の構成を適用することができる。さらに、本実施の形態では、表面のゴムが、JIS K6301に従うA型スプリング式硬さ試験に基づくスプリング硬さ(JIS A)で80度以上の硬度を有していることがより好ましい。
【0055】
上記スプリング硬さが80度以上あるような硬質ゴムを表面に有するロール部材21・22が用いられると、積層フィルム9を、面圧換算で20kg/cm以上の高い圧力で圧着することが可能となる。一般に、上記積層フィルム9や金属箔など、表面積に対する厚みの小さい「薄物」同士を圧着するときには、「薄物」同士の接着強度にばらつきが生じやすい。このばらつきは、「薄物」が有する厚み斑(厚みのムラ)に起因すると推定される。しかしながら、本発明では、ロール部材21・22の少なくとも一方として、上記ゴム表面ロールを用いれば、「薄物」同士に効果的に圧力を加えることができる。その結果、接着強度のばらつきを効果的に防止することができる。
【0056】
一方、上記ゴム表面ロールの表面硬さの上限としては、上記スプリング硬さで95度以下であるとより好ましい。95度以下であれば、得られる多層フィルム10において、内層11同士の接着強さをより均一することができる。逆に、95度を超えると、表面が硬くなりすぎて、圧着時に、ロール部材21および/またはロール部材22の表面が適度に変形できなくなり、接着強さにムラが生ずるおそれがあるため好ましくないことがある。
【0057】
上記スプリング硬さが80度以上の硬質ゴムとしては、例えば、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム等の合成ゴム、あるいは、天然ゴムにおいて加硫剤、アルカリ性物質等の加硫促進剤、異方性充填剤等の補強性充填剤の配合等によって加硫硬化処理を施すことで得られるゴムが挙げられる。
【0058】
上記金属ロールの具体的な構成も特に限定されるものではなく、従来公知の構成を用いることができる。一般に、金属ロールとしては、強度の観点からスチール鋼、ステンレス鋼(SUS鋼)等の材質が好適に用いられる。
【0059】
造装置では、上記積層フィルム圧着部20において、互いに内層11側が対向する状態で積層フィルム9が搬送されていれば、ロール部材21・22の加圧回転によって、積層フィルム9の内層11同士を順次接着することができる。それゆえ、製造装置には、互いに内層11側が対向する状態で積層フィルム9を搬送させる積層フィルム搬送手段が備えられていることがより好ましい。
【0060】
上記積層フィルム搬送手段としては、積層フィルム9を上記の状態で搬送できるものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、積層フィルム9および多層フィルム10を平板状に張り渡す張架ローラを挙げることができる。該張架ローラの具体的な構成は特に限定されるものではなく、従来公知の構成を好適に用いることができる。加圧ロールによる圧着時のオレフィン系多層フィルムの移動速度に制限はないが、0.1m/分〜200m/分、好ましくは1m/分〜50m/分、特に2m/分〜20m/分が好ましい。
【0061】
造装置においては、多層フィルム10を連続的に製造するために、積層フィルム成形部(積層フィルム成形手段)を備えていることが好ましい。特に、積層フィルム成形部により連続的に積層フィルム9を成形するすぐ下流側に、上記積層フィルム圧着部20を配置させれば、成形直後の積層フィルム9を圧着させることになる。そのため、積層フィルム圧着部20にて、特に保温手段や加熱手段を用いなくても、圧着時の温度を(Tmin−40)℃以上に保持しながら、上記状態の積層フィルム9を圧着させることができる。
【0062】
上記積層フィルム成形部の具体的な構成としては、特に限定されるものではなく、カレンダー成形等、従来公知のフィルム成形手法を用いることができるが、中でも、積層フィルム9をチューブ状に成形するインフレーション成形機が用いられることがより好ましい。
【0063】
インフレーション成形機では、可塑化装置(各種押出機等)で可塑化された熱可塑性樹脂(本発明では、上記オレフィン系樹脂)を、該可塑化装置に連結されたダイス先端の環状スリットからチューブ状に排出し、これを鉛直方向に引きながらチューブ内に空気を吹き込んで延伸させる。そのため、積層フィルム成形部としてインフレーション成形機を用いれば、積層フィルム9がチューブ状になるため、互いに内層11側が対向する状態を容易かつ確実に実現することができる。
【0064】
〔実施の形態2〕
本発明の実施の一形態について図3に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。また、説明の便宜上、前記実施の形態1で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
【0065】
本実施の形態では、前記実施の形態1で説明した積層フィルム圧着工程の後に、少なくとも、表層となる表面に塗布剤を塗布する塗布工程が実施される。
【0066】
例えば、前記実施の形態1で説明した製造装置により得られた多層フィルム10の表面に各種塗布剤を塗布することで、該多層フィルム10に対して、種々の特性を外的に付与することができる。
【0067】
上記塗布剤としては、多層フィルム10の表面に塗布可能なものであれば特に限定されるものではないが、一般的には、液体、特に水性の液体(主な媒体液が水)であることが好ましい。塗布剤に含まれる成分としても特に限定されるものではなく、有機系材料であってもよく無機系材料であってもよい。
【0068】
例えば、塗布剤として、無機系材料が用いられ、媒体液として主に水が用いられる場合には、該無機系材料が無機微粒子であることが好ましい。無機微粒子を用いることで、本発明にかかる多層フィルム10の両面に親水性を付与することができる。上記無機微粒子としては、具体的には、Si、Al、Ti、Zn、Se、Snからなる群より選ばれる少なくとも一種の原子を含有する無機微粒子が挙げられる。該無機微粒子がSi、Al、Tiからなる群より選ばれる少なくとも一種の原子を含有する無機微粒子であれば、多層フィルム10の両面に対して、防汚性、防曇性を付与することができる。また、該無機微粒子がZn、Se、Snを主成分としてなるコロイド物質であれば、上記多層フィルム10の両面に、該多層フィルム10における熱線の吸収を防止する、熱線カット性を付与することができる。
【0069】
本発明にかかる多層フィルム10は、原反である2枚の積層フィルム9を互いに剥離できない程度に強固に接着することができる。そのため、優れた透明性を発揮でき、例えば、農園芸用の包装材料として好適に用いることができる。ここで、農園芸用の包装材料では、使用時の透明性が重要となるため、例えば、屋外での使用時に包装材料が曇ることを防止する目的で、防曇剤等の塗布剤が表面に塗布される。それゆえ、上記塗布剤として防曇剤を用いることで、本発明にかかる多層フィルム10を、農園芸用に好適に用いることができる。
【0070】
上記塗布工程で実施される具体的な塗布方法としては特に限定されるものではなく、従来公知の各種塗布方法を好適に用いることができる。中でも、マイヤーバー法、グラビアコート法を用いることが好ましい。
【0071】
本実施の形態では、上記塗布工程にて、媒体液に無機系材料等を溶解または分散させた塗布液を用いる場合には、該塗布工程の後に、塗布剤に含まれる媒体液を除去する媒体液除去工程が実施されることが好ましい。具体的な媒体液除去手法としては、ドライヤーなどによる乾燥を挙げることができる。この工程が実施されることで、水等の媒体液を自然乾燥によらず迅速に除去することができるので、多層フィルム10の表面に、無機系材料の層を迅速かつ効率的に成形することができる。
【0072】
次に、本実施の形態における製造装置について説明する。本実施の形態では、少なくとも上記塗布工程を実施できる製造装置であればよく、その具体的な構成は特に限定されるものではない。本実施の形態では、前記実施の形態1で述べたインフレーション成形機を用い、かつ両面に塗布剤を塗布する場合について説明する。
【0073】
例えば、図3に示すように、本実施の形態にかかる製造装置は、前記積層フィルム圧着部20に加えて、インフレーション成形機(積層フィルム成形手段)31、張架ローラ32、送液部33、マイヤーバー34、ドライヤー(乾燥手段)35、巻取部36を備えている。
【0074】
上記積層フィルム圧着部20、インフレーション成形機31および張架ローラ32については、前記実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0075】
張架ローラ32の作用によって、多層フィルム10は移動する。そして、積層フィルム9を圧着して多層フィルム10を成形した後に、送液部33で、表層12に、上記塗布剤を塗布する。
【0076】
上記マイヤーバー34は、多層フィルム10の移動方向に対して垂直になるように、かつ多層フィルム10を挟み込むように2本配置される。そして、送液部33を通過して、その表面に塗布剤が塗布された多層フィルム10をしごくことで、余分な塗布剤を取り除き、所定の厚みで塗布剤を塗布する。なお、マイヤーバー34の具体的な構成は特に限定されるものではなく、従来公知の構成を用いることができる。
【0077】
上記ドライヤー35は、内部で多層フィルム10を移動させながら、熱風を多層フィルム10表面に当てることで、塗布剤に含まれる水性の媒体液を乾燥させて除去する。なお、ドライヤー35の構成も特に限定されるものではなく、従来公知の構成を用いることができる。また、ドライヤー35における熱風の温度としては、積層フィルム10を構成する樹脂層の融点よりも低いことが好ましい。これによって、多層フィルム10の過剰な軟化とこれに伴う形状の劣化を回避することができる。なお、ドライヤー35における熱風の風速としては、多層フィルム10が周囲のドライヤー35に接触する等して、乾燥や移動に支障を来たさない程度であればよく、特に限定されるものではない。
【0078】
上記巻取部36は、塗布・乾燥後の多層フィルム10を牽引しながら巻き取る。なお、該巻取部36の具体的な構成も特に限定されるものではなく、従来公知の構成を好適に用いることができる。
【0079】
以上のように、本発明にかかる多層フィルムは、前記実施の形態1または2で説明した製造方法(製造装置)によって得られるものであり、2層の積層フィルムを強固に貼り合わせてなっている。それゆえ、優れた強度と高い透明性とを有しており、例えば、農園芸用途、具体的には、屋外展帳用ハウス資材等として好適に用いられる。
【0080】
特に、実施の形態2で説明したような製造装置を用いれば、インフレーション成形法を利用して、透明性の高いオレフィン系多層フィルムを得ることができるだけでなく、この透明性の高い多層フィルムの両面に防曇剤等の塗布剤を連続的に塗布して、該多層フィルムの両面に、防曇性を容易に付与することができる。それゆえ、高品質のオレフィン系多層フィルムを低コストで製造することが可能となる。
【0081】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明
はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0082】
〔実施例1〕
内層樹脂としてメタロセン系触媒で製造されたLLDPE(密度0.898、MI=2、融点100℃)、中間層としてEVA(住友化学工業製、エバテートH2031)、外層としてLDPE(住友化学工業製、スミカセンF200、密度0.922、MI=2、融点114℃)を用いて、内層20μm/中間層60μm/外層20μmになるように共押出したフィルムを準備した。
【0083】
金属ロールとゴムロールが対になった圧着装置を用いて、フィルムの内層同士を圧着した。圧着条件は、加圧ローラの温度を80℃、圧着速度を3m/分とした。
【0084】
得られたオレフィン系多層フィルムそれぞれの1.8cm幅の試験片を、温度が20℃、相対湿度が65%の条件下で2日間保持した後、同条件で、得られたオレフィン系多層フィルムの透明性を測定した。また、180°剥離法により、オレフィン系多層フィルムの層間剥離強さ、および剥離部位を評価した。
【0085】
オレフィン系多層フィルムの層間剥離強さの測定には、島津製作所製AGS−100を用いた。剥離速度が300mm/分で上記オレフィン系多層フィルムを剥離したときの、10mm幅の層間剥離強さ、および剥離したときの剥離部位を評価した。
【0086】
〔比較例1〕
加圧ローラの温度を50℃にする以外は、実施例1と同様にして、オレフィン系多層フィルムを製造した。そして、得られたオレフィン系多層フィルムの透明性、層間剥離強さ、および剥離部位を測定した。
【0087】
〔実施例2〕
内層樹脂としてメタロセン系触媒で製造されたLLDPE(密度0.887、MI=4、融点80℃)、加圧ローラの温度を50℃にした以外は、実施例1と同様にしてオレフィン系多層フィルムを製造した。そして、得られたオレフィン系多層フィルムの透明性、層間剥離強さ、および剥離部位を測定した。
【0088】
上記実施例1および2、ならびに比較例1で得られた結果を表1に示す。なお、剥離部位については、剥離場所が層内の凝集破壊の場合を○で表している。
【0089】
【表1】

Figure 0003871583
【0090】
表1に示すように、加圧ローラで圧着させるときの温度が、(内層樹脂の融点Tmin−40)℃以上であれば、得られるオレフィン系多層フィルムは、透明性を有し、層間剥離強さが大きくなる。しかしながら、上記圧着させるときの温度が(内層樹脂の融点Tmin−40)℃未満であれば、透明性に劣り、接着しないオレフィン系多層フィルムとなることがわかる。
【0091】
【発明の効果】
本発明のオレフィン系多層フィルムは、以上のように、少なくともオレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなる積層フィルムを、圧着して得られる農園芸用オレフィン系多層フィルムにおいて、上記積層フィルムにて圧着される表面側の樹脂層を内層とし、この内層に用いられる内層樹脂は、密度が0.875g/cm 〜0.902g/cm のエチレン−α−オレフィン共重合体とし、上記内層樹脂の融点をTmin℃とするとともに、該内層の反対となる表面側の樹脂層を表層とし、この表層に用いられる表層樹脂の融点をTmout℃とした場合に、Tin<Tmoutの関係を満たすように、内層樹脂および表層樹脂を選択し、かつ、上記圧着時の温度を(Tmin−40)℃以上とする構成である。
【0092】
それゆえ、積層フィルム圧着工程において、内層同士を、剥離のないレベルまで十分強固に接着することができる。また、内層の接着に伴って表層の積層状態が乱れるようなことがない。それゆえ、十分強固に接着しかつ透明度の高いオレフィン系多層フィルムを得ることができるという効果を奏する。
【0093】
また、本発明のオレフィン系多層フィルムは、上述したように、前記内層樹脂が、エチレン−α−オレフィン共重合体であるので、積層フィルム同士の圧着性がさらに向上し、さらに強固に接着し、かつ透明なオレフィン系多層フィルムが得られる。
【0094】
また、上述したように、本発明のオレフィン系多層フィルムは、農園芸用途に用いられる構成である。
【0095】
それゆえ、オレフィン系多層フィルムは、優れた透明性を発揮できるため、農園芸用途として好適に用いることができるという効果を奏する。
【0096】
本発明のオレフィン系多層フィルムは、以上のように、前記内層樹脂における融点Tmin℃が80℃未満である構成であることが好ましい
【0097】
それゆえ、積層フィルム同士の圧着性が向上し、より強固に接着し、かつ透明なオレフィン系多層フィルムが得られるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態にかかるオレフィン系多層フィルムの製造方法の概要を示す模式図である。
【図2】 (a)〜(c)は、図1に示す製造方法にて用いられる、積層フィルム圧着部を構成するロール部材が対向して接触している状態を示す模式図である。
【図3】 本発明の実施の他の形態にかかるオレフィン系多層フィルムの製造装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
9 積層フィルム
10 オレフィン系多層フィルム
11 内層
12 表層
20 積層フィルム圧着部(積層フィルム圧着手段)
21 ロール部材
22 ロール部材
31 インフレーション成形部(積層フィルム成形手段)
32 張架ローラ(積層フィルム搬送手段)
33 送液部
35 ドライヤー(乾燥手段)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention suitably produces a multilayer film formed by further pressing a laminated film formed by laminating two or more resin layers made of an olefin resin, among olefin multilayer films.MadeOlefin-based multilayer film obtained by the production method and particularly suitable for agricultural and horticultural applicationsToIt is related.
[0002]
[Prior art]
  Among the multilayer films formed by laminating a plurality of resin layers, the olefin-based multilayer film can be suitably used even in an environment where changes in temperature and humidity are relatively severe due to its physical properties. Therefore, it is particularly suitable for outdoor use exposed to wind and rain or direct sunlight, such as packaging materials for agricultural and horticultural use (specifically, coating films for agricultural pipe houses and steel house). Yes.
[0003]
  In particular, as packaging materials for agricultural and horticultural use, those made of vinyl chloride resin are often used, but in recent years, vinyl chloride resin is not used as much as possible due to environmental problems. Therefore, the olefin-based multilayer film is a promising packaging material that can replace the packaging material made of vinyl chloride.
[0004]
  By the way, as one of the manufacturing methods of the said olefin type multilayer film, the technique which carries out the crimping | compression-bonding of the laminated | multilayer film formed by laminating | stacking two or more resin layers which consist of olefin resin conventionally is known. Specifically, as such a technique, for example,(1)Japanese Patent Application Laid-Open No. 64-22544 (Japanese Patent Publication No. 6-53407),(2)JP-A-5-50568,(3)The technique currently disclosed by Unexamined-Japanese-Patent No. 60-85946 (Japanese Patent Publication No. 4-24220) etc. is mentioned.
[0005]
  the above(1)This technique discloses a method in which inner surfaces of laminated films are bonded to each other by a pseudo-adhesion layer by an inflation method. Also, above(2)In this technique, a method is disclosed in which a laminated film composed of a single layer is folded, and one of the folded laminated films is cut to press the laminated film. In addition, the above(3)The density of 0.940 g / cm3A method of pressure-bonding a laminated film made of a linear polyethylene resin having the following short chain branching is disclosed.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
  However, even if each of the above conventional techniques is used, the quality of the resulting olefin-based multilayer film is not sufficiently improved. Therefore, there are problems such as lack of practicality depending on applications.
[0007]
  Specifically, first, the above(1) ・ (2)When this technique is used, the laminated film can be further pressure-bonded to form a multilayer film, but the laminated films are bonded together by blocking. In general, blocking means that although it is difficult to peel, peeling is not impossible. Specifically, laminated films are easily peeled off at low temperatures.
[0008]
  Therefore, the above(1) ・ (2)When this technique is used, the laminated films are easily separated from each other, air or the like enters between the laminated films, and the transparency of the resulting olefin-based multilayer film is deteriorated. Furthermore, when such an olefin-based multilayer film is used as a packaging material for agricultural and horticultural use, not only air but also water etc. can easily enter between the peeled laminated films due to a drastic outdoor temperature change. .
[0009]
  on the other hand,(3)In this technique, the density range of the laminated film is limited. Therefore, it cannot be said that it is effective in all density regions of the laminated film, and an appropriate olefin-based multilayer film cannot be obtained by this method.
[0010]
  For packaging materials for agricultural and horticultural use, transparency during use is important.For example, an antifogging agent or the like is applied to the surface for the purpose of preventing the packaging material from being fogged when used outdoors. Often applied. However, since the transparency of the olefin-based multilayer film obtained by the above conventional technique tends to be low in the first place, the antifogging effect by the antifogging agent cannot be effectively utilized.
[0011]
  The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and its purpose is to produce a strong and transparent olefin-based multilayer film that does not peel from each other even at low temperatures by completely pressing the laminated film. The object is to provide a method, and an olefin-based multilayer film obtained by this method, and an olefin-based multilayer film production apparatus.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
  Olefin-based multilayer film of the present inventionIsIn order to solve the above-mentioned problem, a laminated film formed by laminating at least two resin layers made of an olefin-based resin is bonded by pressure.For agriculture and horticultureOlefin-based multilayer fillToIn this case, the resin layer on the surface side to be pressure-bonded by the laminated film is an inner layer, and the inner layer resin used for the inner layerHas a density of 0.875 g / cm 3 ~ 0.902 g / cm 3 An ethylene-α-olefin copolymer of the above inner layer resinMelting point of TminThe surface side resin layer opposite to the inner layer is the surface layer, and the melting point of the surface layer resin used for this surface layer is Tm.outWhen ℃, Tmin<TmoutThe inner layer resin and the surface layer resin are selected so that the relationship ofin-40) It is characterized by being at or above ° C. Here, the melting temperature is defined as the melting point. The melting point (melting temperature) was determined by the method of JIS K7121. That is, using DSC, it was manually raised to 150 ° C. and preheated for 5 minutes. After preheating, the temperature was lowered to 40 ° C. at 5 ° C./min. Thereafter, the temperature was raised from 40 ° C. to 150 ° C. at 10 ° C./min, and a DSC curve was drawn. The temperature at the top of the melting peak was taken as the melting point (melting temperature). When multiple peaks exist, the melting point was determined for the higher peak.
[0013]
  With the above configuration, the inner layers can be bonded sufficiently firmly to a level without peeling in the laminated film crimping step. Moreover, the laminated state of the surface layer is not disturbed with the adhesion of the inner layer. Therefore, it is possible to obtain an olefin-based multilayer film that adheres sufficiently firmly and has high transparency.
[0014]
In the olefin-based multilayer film of the present invention, as described above, since the inner layer resin is an ethylene-α-olefin copolymer, the pressure-bonding property between the laminated films is improved, and it is more firmly bonded. A transparent olefin-based multilayer film is obtained.
[0015]
Moreover, since the olefin type multilayer film of this invention can exhibit the outstanding transparency as mentioned above, it can be used suitably for agricultural and horticultural use.
[0016]
  Olefin-based multilayer film of the present inventionIsIn order to solve the above problems, the melting point Tm of the inner layer resinin℃ is less than 80 ℃Is preferred.
[0017]
  With the above configuration, the adhesiveness between laminated filmsfurtherImproved,furtherFirmGlue toAnd a transparent olefin type multilayer film is obtained.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  [Embodiment 1]
  An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. Note that the present invention is not limited to this.
[0019]
  Olefin-based multilayer film according to the present invention (hereinafter simply referred to as multilayer film)), A laminated film formed by laminating at least two resin layers made of olefin resinInYes,productBy optimizing the temperature conditions when pressure-bonding layer films, the laminated films can be firmly pressed together.HaveThe
[0020]
  MaFirst, the laminated film will be described. The laminated film used in the present invention may be formed by laminating two or more resin layers made of an olefin resin, and the laminated structure is not particularly limited, but each resin layer is molded. The melting point of the resin is optimized for a predetermined condition.
[0021]
  Specifically, for example, as shown in FIG. 1, the laminated film 9 in the present embodiment has a two-layer structure including two resin layers 11 and 12. At this time, the resin layer 11 on the surface side to be pressure-bonded by the laminated film 9 is used as the inner layer 11, and the melting point of the inner layer resin used for the inner layer 11 is Tm.in℃. On the other hand, the resin layer 12 on the surface side opposite to the inner layer 11 is a surface layer 12, and the melting point of the surface layer resin used for the surface layer 12 is Tm.out℃. In this case, as the inner layer resin and the surface layer resin, Tmin<TmoutAn appropriate olefin resin is selected so as to satisfy the above relationship. As will be described later, the temperature at the time of pressure bonding is (Tmin−40) It is set to a temperature not lower than ° C.
[0022]
  If the above relationship is satisfied between the melting point of the inner layer resin and the melting point of the surface layer resin, that is, if the melting point of the inner layer resin is lower than the melting point of the surface layer resin, as shown in FIG. Not only can the inner layers 11 be bonded sufficiently firmly to a level where there is no peeling, but the laminated state of the surface layer 12 is not disturbed with the bonding of the inner layer 11. Therefore, it is possible to obtain the multilayer film 10 that is sufficiently firmly bonded and highly transparent. In FIG. 1, in order to show that the inner layers 11 are sufficiently bonded to each other in the multilayer film 10, the bonding surfaces of the inner layers 11 are indicated by dotted lines.
[0023]
  On the other hand, if the above relationship is not established, that is, if the melting point of the inner layer resin is equal to or higher than the melting point of the surface layer resin, the surface layer 12 is easily softened at the pressure bonding temperature of the inner layer 11, As the inner layer 11 is adhered, the laminated state of the surface layer 12 is disturbed, and the transparency is lowered.
[0024]
  The olefin resin suitably used in the present invention is not particularly limited, and a resin containing at least one olefin as a monomer, for example, an ethylene homopolymer, an ethylene-α-olefin copolymer, a polyolefin-based resin Resins, copolymers of olefins such as ethylene-styrene copolymers and vinyl group-containing aromatic monomers, ethylene-norbornene copolymers, ethylene-styrene-norbornene copolymers such as olefins and cyclic monomers Copolymers with the body are also suitable. However, in particular, the inner layer resin has a melting point Tm.inIt is preferable to use an olefin resin having a temperature of less than 80 ° C.
[0025]
  Melting point Tm of olefin resin used as inner layer resinin℃ is less than 80 ℃ (TminIf it is (C <80 degreeC), it will become possible to improve the crimping | bonding property of laminated | multilayer film 9, and the multilayer film 10 concerning this invention can be made stronger and transparent.
[0026]
  Melting point Tm suitably used in the present inventioninMore specifically, an ethylene-α-olefin copolymer is more preferably used as the olefin resin having a temperature of less than 80 ° C.
[0027]
  The α-olefin used in the ethylene-α-olefin copolymer is more preferably an α-olefin having 3 to 18 carbon atoms, and particularly preferably 4 to 12 carbon atoms.
[0028]
  Specific examples of the α-olefin include propylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene and the like. . These α-olefins may be used alone or in combination of two or more.
[0029]
  The content of the α-olefin monomer unit in the ethylene-α-olefin copolymer (the total amount when two or more are used in combination) is in the range of 0.5 mol% to 25 mol%. Preferably, it is in the range of 0.5 mol% to 15 mol%.
[0030]
  The melt flow rate of the ethylene-α-olefin copolymer is preferably in the range of 0.1 g / 10 min to 50 g / 10 min, and in the range of 0.3 g / 10 min to 10 g / 10 min. More preferably, it is more preferably in the range of 0.5 g / 10 min to 5 g / 10 min, and particularly preferably in the range of 0.8 g / 10 min to 2.5 g / 10 min. If the lower limit of the melt flow rate is less than 0.1 g / 10 minutes, the processability when forming the laminated film as an olefin-based multilayer film is inferior. On the other hand, if the upper limit of the melt flow rate exceeds 50 g / 10 minutes, the processability when forming into a film is inferior, and the strength of the resulting olefin-based multilayer film is inferior.
[0031]
  The density of the ethylene-α-olefin copolymer is 0.875 g / cm as measured according to JIS K7112 (1980).3~ 0.945g / cm3In the range of 0.875 g / cm3~ 0.905 g / cm3Is preferably within the range of 0.875 g / cm.3~ 0.902 g / cm3Is more preferably in the range of 0.875 g / cm.3~ 0.890g / cm3It is particularly preferable that the value falls within the range. Density is 0.945g / cm3If it is larger than 1, the melting point of the laminated film becomes high, which is not preferable because it is inferior to the pressure-bonding of the laminated film. The density is 0.875 g / cm3If it is smaller than 1, the strength and workability of the olefin-based multilayer film are inferior.
[0032]
  The molecular weight distribution (weight average molecular weight / number average molecular weight) determined by gel permeation chromatography (GPC) of the ethylene-α-olefin copolymer is from the viewpoint of the strength and workability of the olefin-based multilayer film. It is preferably in the range of 1.2 to 4, more preferably in the range of 1.5 to 3.5, and particularly preferably in the range of 1.7 to 2.5.
[0033]
  When the upper limit of the molecular weight distribution exceeds 4, the transparency and strength of the olefin-based multilayer film are inferior, which is not preferable. In addition, when the lower limit of the molecular weight distribution is less than 1.2, it is not preferable because polymerization of the ethylene-α-olefin copolymer becomes difficult and costs increase.
[0034]
  The ethylene-α-olefin copolymer preferably has a composition distribution coefficient of variation Cx determined by the following formula of 0.5 or less, more preferably in the range of 0.1 to 0.4, 0 More preferably within the range of 0.2 to 0.35, particularly preferably within the range of 0.2 to 0.3.
[0035]
      Cx = σ / SCBave. (Formula 1)
      (In the formula, σ represents the standard deviation of the composition distribution obtained from the elution amount at each temperature and the branching degree of the elution component by the temperature rising column fractionation method described later, and SCBave. Is the carbon number determined by the method described later. (The average value of the number of short chain branches per 1000 is represented.)
  The specific method for obtaining the standard deviation σ and the average value SCBave of the number of short chain branches is as follows. SCBave. Usually measures ethylene-α-olefin copolymers by Fourier transform infrared spectroscopy (FT-IR), as is done by measuring short chain branching such as polyethylene. Is required. Here, the short chain branch is usually a branch having about 1 to 4 carbon atoms. In addition, the standard deviation σ is determined by dissolving the ethylene-α-olefin copolymer in a solvent heated to a predetermined temperature in accordance with a standard method of temperature rising column fractionation method, placing it in a column in a column oven, and once setting the temperature of the oven. Then, the temperature is raised to a predetermined temperature, and the relative concentration and branching degree of the eluted components eluted at that temperature are measured by FT-IR connected to the column. Subsequently, the temperature is raised stepwise to the final temperature (the temperature at which all dissolved ethylene-α-olefin copolymer elutes). The relative concentration and branching degree of the respective eluted components obtained are statistically processed, and the standard deviation σ of the composition distribution obtained from the branching degree can be obtained.
[0036]
  Specific examples of the surface layer resin include homopolymers of α-olefin such as polyethylene and polypropylene; ethylene / propylene copolymer, ethylene / butene-1 copolymer, ethylene / 4-methyl-1- Ethylene-α-olefin copolymers such as pentene copolymer, ethylene / hexene-1 copolymer, ethylene / octene-1 copolymer; ethylene / vinyl acetate copolymer, ethylene / acrylic acid copolymer, ethylene / Methyl methacrylate copolymer, ethylene / vinyl acetate / methyl methacrylate copolymer, and a copolymer with a different monomer having an α-olefin as a main component such as an ionomer resin. Also, copolymers of olefins such as ethylene-styrene copolymers and vinyl group-containing aromatic monomers, ethylene-norbornene copolymers, olefins such as ethylene-styrene-norbornene copolymers and cyclic monomers A copolymer with is also suitable. From the viewpoint of processability and cost, it is preferable to use polyethylene, an ethylene / α-olefin copolymer, an ethylene / vinyl acetate copolymer, or an ethylene / methyl methacrylate copolymer.
[0037]
  The laminated film used in the present invention may be further laminated with a resin layer made of a resin other than the olefin resin. The resin other than the olefin resin is not particularly limited, and a conventionally known resin layer can be appropriately selected and used according to the use of the multilayer film according to the present invention.
[0038]
  Moreover, the laminated film may further contain various additives. Specific additives include antioxidants, ultraviolet absorbers, inorganic fillers, antifogging agents, antifogging agents, waxes, antistatic agents, lubricants, antiblocking agents, pigments, antialgae agents, and light stabilizers. Agents and the like.
[0039]
  The laminated film 9 used in the present invention may include an intermediate layer (not shown) in addition to the inner layer 11 and the surface layer 12. The intermediate layer is not particularly limited as long as it is a layer made of an olefin resin.
[0040]
  Next, the laminated film crimping process for crimping the laminated film 9 will be described. As mentioned above,In the lightIs the Tm in the laminated film 9in<TmoutThe inner layer resin and the surface layer resin are selected so as to satisfy the above relationship. In the laminated film pressure bonding step, the temperature at the time of pressure bonding is set to (Tmin−40) The laminated films 9 are pressure-bonded to each other under the condition of ℃ or higher.
[0041]
  The temperature at the time of the crimping is (TminIf it is -40) degree C or more, in the laminated | multilayer film crimping | compression-bonding process, the inner layers 11 can be adhere | attached sufficiently firmly, Therefore The multilayer film 10 which adhere | attached sufficiently firmly and was excellent in transparency can be obtained. On the other hand, the temperature at the time of the crimping is (TminWhen the temperature is lower than −40) ° C., the inner layer 11 cannot be sufficiently softened in the laminated film pressure-bonding step, and the laminated films 9 cannot be sufficiently bonded to each other.
[0042]
  The lower limit of the temperature at the time of crimping is (TminAlthough it is −40) ° C., the upper limit of the temperature at the time of pressure bonding is not particularly limited. However, if the temperature during pressure bonding becomes too high, the inner layer 11 and the surface layer 12 are too soft, and the quality of the resulting multilayer film 10 may be deteriorated. In the present invention, as will be described in the manufacturing apparatus described later, substantially no heating is performed at the time of pressure bonding, and the temperature above the lower limit is maintained by maintaining the molding temperature when the laminated film 9 is molded. It has come to be realized. Therefore, the upper limit of the temperature during pressure bonding is preferably 60 ° C. or less for practical use.
[0043]
  Next, according to the present inventionOlefin-based multilayer filmManufacturingin order toapparatus(Hereinafter, simply referred to as a manufacturing apparatus.)To explain. MadeThe manufacturing apparatus is not particularly limited as long as it is capable of performing the laminated film crimping process and can manufacture the olefin-based multilayer film according to the present invention. In the present embodiment, for example, as shown in FIG. 1, the rolls 21 and 22 are opposed to each other, and the laminated film 9 is conveyed in a state where the inner layers 11 face each other, while the inner layer is heated above the lower limit temperature. The structure provided with the pressurization roller type laminated | multilayer film crimping | compression-bonding part (laminated film crimping | compression-bonding means) 20 which crimps 11 mutually.
[0044]
  In other words, MadeIn the manufacturing apparatus, as shown in FIG. 1, while transporting the laminated film 9 in a state where the inner layer 11 sides face each other,inAs long as it can be pressure-bonded at a temperature of −40) ° C. or higher, the specific configuration of the laminated film pressure-bonding means is not limited to the pressure roller type shown in FIG.
[0045]
  As said roll member 21 * 22 which comprises the said laminated | multilayer film crimping | compression-bonding part 20, a general roll is used suitably. Specific examples include metal rolls; rubber rolls; coated metal rolls formed by molding a resin layer such as a rubber layer or polyimide on the surface. In particular, in the manufacturing apparatus according to the present invention, at least one of the roll members 21 and 22 is a roll formed by forming a rubber roll or a rubber layer on the surface (roll surface) (hereinafter, rubber for convenience of explanation). (Referred to as surface roll) is very preferably used.
[0046]
  When such a rubber surface roll is used, as shown schematically in FIG. 2 (a) or (b), deformation occurs in the contact portion 23 of each roll member 21 and 22, and each roll member 21 and 22 is a surface. Contact. As a result, the laminated film 9 can be pressed with a surface instead of a line, and the laminated films 9 can be more uniformly and efficiently pressed. In addition, in FIG. 2A, it is an example at the time of using the rubber surface roll for both roll members 21 and 22, and in FIG. 2B, the rubber surface roll was used for only one of the roll members 21 and 22. This is an example (in the figure, the roll member 21 is a rubber surface roll).
[0047]
  Of course, in this invention, as shown in FIG.2 (c), you may use the roll members 21 * 22 which do not produce a deformation | transformation substantially like a metal roll like a metal roll. In this case, the contact portions 23 of the roll members 21 and 22 are not deformed, and the roll members 21 and 22 are linearly contacted. However, depending on the type of the laminated film 9 and the like, such roll members 21 and 22 are in contact with each other. It may be preferable to use.
[0048]
  productIn the layer film crimping | compression-bonding part 20, about the pressure (pressure at the time of crimping | compression-bonding) applied between the roll members 21 * 22, if it is a grade which can fully crimp | stack the laminated films 9, it will not specifically limit.
[0049]
  For example, if the conditions such as the type of rubber for molding the rubber surface roll (rubber for forming the surface rubber layer or roll body), the pressure applied directly to each roll member 21 or 22 are different, the surface of the roll member 21 or 22 The degree of deformation is also different. Therefore, depending on the thickness of the laminated film 9 and the material of the inner layer 11 and the surface layer 12, the pressure at the time of pressure bonding can be appropriately changed.
[0050]
  However, when a rubber surface roll is used for at least one of the roll members 21 and 22, the pressure during the pressure bonding is practically 20 kg / cm in terms of surface pressure.2The above is preferable. Thereby, not only the laminated films 9 can be sufficiently bonded to each other, but also the bonding state between the laminated films 9 can be made more uniform.
[0051]
  On the other hand, the upper limit of the pressure at the time of pressure bonding is not particularly limited. That is, considering that the laminated film 9 is sufficiently adhered, it is preferable that the pressure during pressure bonding is higher. However, if the pressure is too high, the laminated film 9 cannot be pressure-bonded with a high adhesive strength commensurate with it, and the laminated film 9 may be broken. Furthermore, depending on the structure and material of the roll members 21 and 22, there is a limit to the pressurizing capacity. Therefore, practically, 100 kg / cm in terms of surface pressure.2The following is preferable.
[0052]
  Alternatively, if both roll members 21 and 22 are metal rolls, as shown in FIG. 2 (c), it can be considered that each roll member 21 and 22 is not substantially deformed at the pressurizing portion. Therefore, the pressure during pressure bonding is preferably 5 kg / cm or more, more preferably 10 kg / cm or more in terms of linear pressure. If the pressure at the time of pressure bonding is 5 kg / cm or more in terms of linear pressure, the adhesive strength between the laminated films 9 can be sufficiently improved.
[0053]
  Moreover, even when both are metal rolls, the upper limit of the pressure at the time of pressure bonding is not particularly limited. However, as described above, it is preferable that the pressure is practically 400 kg / cm or less from the viewpoint of the efficiency of pressure bonding, avoidance of breakage of the laminated film 9 and the limit of the pressure capacity.
[0054]
  The specific configuration of the rubber surface roll is not particularly limited, and a conventionally known configuration can be applied to the shape (outer diameter, etc.). Furthermore, in the present embodiment, it is more preferable that the rubber on the surface has a hardness of 80 degrees or more in spring hardness (JIS A) based on an A-type spring hardness test according to JIS K6301.
[0055]
  When roll members 21 and 22 having hard rubber having a spring hardness of 80 degrees or more on the surface are used, the laminated film 9 is converted to a surface pressure of 20 kg / cm.2It becomes possible to press-fit with the above high pressure. In general, when the “thin” having a small thickness with respect to the surface area, such as the laminated film 9 or the metal foil, is bonded to each other, the adhesive strength between the “thin” is likely to vary. This variation is presumed to be caused by thickness spots (thickness unevenness) of the “thin”. However, in the present invention, if the rubber surface roll is used as at least one of the roll members 21 and 22, pressure can be effectively applied to the “thin objects”. As a result, it is possible to effectively prevent variations in adhesive strength.
[0056]
  On the other hand, the upper limit of the surface hardness of the rubber surface roll is more preferably 95 degrees or less in terms of the spring hardness. If it is 95 degrees or less, in the obtained multilayer film 10, the adhesive strength of the inner layers 11 can be made more uniform. On the other hand, if it exceeds 95 degrees, the surface becomes too hard, and the surface of the roll member 21 and / or the roll member 22 cannot be appropriately deformed at the time of pressure bonding, which may cause unevenness in the adhesive strength. Sometimes.
[0057]
  Examples of the hard rubber having a spring hardness of 80 degrees or more include synthetic rubbers such as silicone rubber and fluorine rubber, or vulcanization accelerators such as vulcanizing agents and alkaline substances in natural rubber, and anisotropic filling. Examples thereof include rubbers obtained by vulcanization and curing treatment by blending reinforcing fillers such as agents.
[0058]
  The specific configuration of the metal roll is not particularly limited, and a conventionally known configuration can be used. Generally, as a metal roll, materials, such as steel steel and stainless steel (SUS steel), are used suitably from a viewpoint of intensity | strength.
[0059]
  MadeIn the manufacturing apparatus, if the laminated film 9 is transported in the laminated film crimping portion 20 in a state where the inner layer 11 faces each other, the inner layers 11 of the laminated film 9 are sequentially brought together by the pressure rotation of the roll members 21 and 22. Can be glued. therefore, MadeMore preferably, the manufacturing apparatus is provided with a laminated film conveying means for conveying the laminated film 9 with the inner layer 11 sides facing each other.
[0060]
  The laminated film conveying means is not particularly limited as long as the laminated film 9 can be conveyed in the above state, but in general, the laminated film 9 and the multilayer film 10 are stretched in a flat plate shape. Mention may be made of a rack roller. The specific configuration of the tension roller is not particularly limited, and a conventionally known configuration can be suitably used. Although there is no restriction | limiting in the moving speed of the olefin type multilayer film at the time of press-fit with a pressure roll, 0.1 m / min-200 m / min, Preferably it is 1 m / min-50 m / min, Especially 2 m / min-20 m / min are preferable. .
[0061]
  MadeIn the manufacturing apparatus, in order to continuously produce the multilayer film 10, it is preferable to include a laminated film forming section (laminated film forming means). In particular, if the laminated film crimping part 20 is arranged immediately downstream of the laminated film molding part, the laminated film 9 immediately after molding is crimped. Therefore, in the laminated film crimping portion 20, the temperature during crimping (Tmin−40) The laminated film 9 in the above-described state can be pressure-bonded while being maintained at a temperature of not lower than −40 ° C.
[0062]
  The specific configuration of the laminated film forming portion is not particularly limited, and conventionally known film forming techniques such as calendering can be used. Among them, inflation for forming the laminated film 9 into a tube shape is possible. More preferably, a molding machine is used.
[0063]
  In an inflation molding machine, a thermoplastic resin (in the present invention, the olefin resin in the present invention) plasticized by a plasticizing device (such as various extruders) is formed into a tube shape from an annular slit at the tip of a die connected to the plasticizing device. Then, air is blown into the tube and drawn while pulling it vertically. Therefore, if an inflation molding machine is used as the laminated film forming section, the laminated film 9 becomes a tube shape, and thus the state in which the inner layer 11 sides face each other can be easily and reliably realized.
[0064]
  [Embodiment 2]
  An embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. Note that the present invention is not limited to this. For convenience of explanation, members having the same functions as those used in the first embodiment are denoted by the same member numbers, and description thereof is omitted.
[0065]
  In the present embodiment, after the laminated film press-bonding step described in the first embodiment, an application step of applying an application agent to at least the surface to be the surface layer is performed.
[0066]
  For example, as described in the first embodimentMadeVarious properties can be externally imparted to the multilayer film 10 by applying various coating agents to the surface of the multilayer film 10 obtained by the manufacturing apparatus.
[0067]
  The coating agent is not particularly limited as long as it can be applied to the surface of the multilayer film 10, but is generally a liquid, particularly an aqueous liquid (the main medium liquid is water). Is preferred. The component contained in the coating agent is not particularly limited, and may be an organic material or an inorganic material.
[0068]
  For example, when an inorganic material is used as the coating agent and water is mainly used as the medium liquid, the inorganic material is preferably inorganic fine particles. By using inorganic fine particles, hydrophilicity can be imparted to both surfaces of the multilayer film 10 according to the present invention. Specific examples of the inorganic fine particles include inorganic fine particles containing at least one atom selected from the group consisting of Si, Al, Ti, Zn, Se, and Sn. If the inorganic fine particles are inorganic fine particles containing at least one atom selected from the group consisting of Si, Al, and Ti, antifouling properties and antifogging properties can be imparted to both surfaces of the multilayer film 10. . Further, if the inorganic fine particles are colloidal materials mainly composed of Zn, Se, and Sn, heat ray cutting property that prevents absorption of heat rays in the multilayer film 10 can be imparted to both surfaces of the multilayer film 10. it can.
[0069]
  The multilayer film 10 according to the present invention can firmly bond the two laminated films 9 that are the original fabric to such an extent that they cannot be separated from each other. Therefore, excellent transparency can be exhibited, and for example, it can be suitably used as a packaging material for agriculture and horticulture. Here, in packaging materials for agriculture and horticulture, transparency at the time of use becomes important. For example, for the purpose of preventing the packaging material from fogging when used outdoors, a coating agent such as an antifogging agent is applied to the surface. Applied. Therefore, the multilayer film 10 according to the present invention can be suitably used for agriculture and horticulture by using an antifogging agent as the coating agent.
[0070]
  The specific coating method carried out in the coating step is not particularly limited, and various conventionally known coating methods can be suitably used. Of these, the Mayer bar method and the gravure coating method are preferably used.
[0071]
  Form of this implementationIn stateIn the coating step, when a coating solution in which an inorganic material or the like is dissolved or dispersed in the medium solution is used, a medium solution removing step for removing the medium solution contained in the coating agent is performed after the coating step. Preferably, it is implemented. Specific examples of the medium liquid removal method include drying with a dryer. By carrying out this step, it is possible to quickly remove a medium liquid such as water without depending on natural drying, so that a layer of an inorganic material is quickly and efficiently formed on the surface of the multilayer film 10. Can do.
[0072]
  Next, the manufacturing apparatus in the present embodiment will be described. In the present embodiment, any manufacturing apparatus capable of performing at least the coating step may be used, and the specific configuration is not particularly limited. In the present embodiment, a case where the inflation molding machine described in the first embodiment is used and a coating agent is applied to both surfaces will be described.
[0073]
  For example, as shown in FIG. 3, the manufacturing apparatus according to the present embodiment includes an inflation molding machine (laminated film forming means) 31, a stretching roller 32, a liquid feeding unit 33, in addition to the laminated film crimping unit 20. A Mayer bar 34, a dryer (drying means) 35, and a winding unit 36 are provided.
[0074]
  Since the laminated film crimping unit 20, the inflation molding machine 31, and the stretching roller 32 are the same as those in the first embodiment, the description thereof is omitted.
[0075]
  The multilayer film 10 moves by the action of the tension roller 32. Then, after the laminated film 9 is pressure-bonded to form the multilayer film 10, the coating agent is applied to the surface layer 12 in the liquid feeding section 33.
[0076]
  Two Meyer bars 34 are arranged so as to be perpendicular to the moving direction of the multilayer film 10 and sandwich the multilayer film 10. And the excess coating agent is removed by passing the liquid feeding part 33, and rubbing the multilayer film 10 by which the coating agent was apply | coated to the surface, and a coating agent is apply | coated by predetermined thickness. The specific configuration of the Mayer bar 34 is not particularly limited, and a conventionally known configuration can be used.
[0077]
  The dryer 35 applies hot air to the surface of the multilayer film 10 while moving the multilayer film 10 inside, thereby drying and removing the aqueous medium liquid contained in the coating agent. The configuration of the dryer 35 is not particularly limited, and a conventionally known configuration can be used. Further, the temperature of the hot air in the dryer 35 is preferably lower than the melting point of the resin layer constituting the laminated film 10. Thereby, it is possible to avoid excessive softening of the multilayer film 10 and deterioration of the shape associated therewith. Note that the wind speed of the hot air in the dryer 35 is not particularly limited as long as the multilayer film 10 is in contact with the surrounding dryer 35 and does not hinder drying and movement.
[0078]
  The winding unit 36 winds up the multilayer film 10 after application and drying. In addition, the specific structure of this winding part 36 is not specifically limited, A conventionally well-known structure can be used suitably.
[0079]
  As described above, the multilayer film according to the present invention is obtained by the manufacturing method (manufacturing apparatus) described in the first or second embodiment, and is formed by firmly bonding two layers of laminated films. . Therefore, it has excellent strength and high transparency, and is suitably used, for example, as an agricultural or horticultural application, specifically as a house material for outdoor exhibition books.
[0080]
  In particular, if the manufacturing apparatus as described in Embodiment 2 is used, not only can a highly transparent olefin-based multilayer film be obtained using an inflation molding method, but both surfaces of the highly transparent multilayer film can be obtained. A coating agent such as an anti-fogging agent can be continuously applied to the anti-fogging agent on both sides of the multilayer film. Therefore, a high-quality olefin-based multilayer film can be produced at a low cost.
[0081]
【Example】
  Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples.
Is not limited by these.
[0082]
  [Example 1]
  LLDPE (density 0.898, MI = 2, melting point 100 ° C.) produced with a metallocene catalyst as the inner layer resin, EVA (manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ebate H2031) as the intermediate layer, and LDPE (Sumitomo Chemical Co., Ltd., Sumikasen) as the outer layer resin F200, density 0.922, MI = 2, melting point 114 ° C.) were used to prepare a film that was coextruded so that the inner layer was 20 μm / intermediate layer 60 μm / outer layer 20 μm.
[0083]
  The inner layers of the film were pressure bonded using a pressure bonding device in which a metal roll and a rubber roll were paired. The pressure bonding conditions were a pressure roller temperature of 80 ° C. and a pressure bonding speed of 3 m / min.
[0084]
  Each test piece having a width of 1.8 cm for each of the obtained olefin-based multilayer films was held for 2 days under the conditions of a temperature of 20 ° C. and a relative humidity of 65%. Transparency was measured. Moreover, the delamination strength of an olefin type multilayer film and the peeling site | part were evaluated by the 180 degree peeling method.
[0085]
  AGS-100 manufactured by Shimadzu Corporation was used to measure the delamination strength of the olefin-based multilayer film. When the olefin-based multilayer film was peeled off at a peeling speed of 300 mm / min, the 10 mm wide delamination strength and the peeled site when peeled were evaluated.
[0086]
  [Comparative Example 1]
  An olefin-based multilayer film was produced in the same manner as in Example 1 except that the temperature of the pressure roller was 50 ° C. And the transparency, delamination strength, and peeling site | part of the obtained olefin type multilayer film were measured.
[0087]
  [Example 2]
  An olefin-based multilayer film in the same manner as in Example 1, except that LLDPE (density 0.887, MI = 4, melting point 80 ° C.) produced with a metallocene catalyst as the inner layer resin, and the pressure roller temperature was 50 ° C. Manufactured. And the transparency, delamination strength, and peeling site | part of the obtained olefin type multilayer film were measured.
[0088]
  The results obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Example 1 are shown in Table 1. In addition, about the peeling site | part, the case where a peeling location is the cohesive failure in a layer is represented by (circle).
[0089]
[Table 1]
Figure 0003871583
[0090]
  As shown in Table 1, the temperature when pressing with the pressure roller is (the melting point Tm of the inner layer resin).inIf it is -40) degree C or more, the obtained olefin type multilayer film has transparency and delamination strength becomes large. However, the temperature at which the pressure is applied is (the melting point Tm of the inner layer resin).inIf it is less than -40) degreeC, it turns out that it becomes inferior to transparency and becomes an olefin type multilayer film which does not adhere.
[0091]
【The invention's effect】
  Olefin-based multilayer film of the present inventionIsAs mentioned above, a laminated film formed by laminating two or more resin layers made of at least an olefin-based resin,For agriculture and horticultureOlefin-based multilayer fillToIn this case, the resin layer on the surface side to be pressure-bonded by the laminated film is an inner layer, and the inner layer resin used for the inner layerHas a density of 0.875 g / cm 3 ~ 0.902 g / cm 3 An ethylene-α-olefin copolymer of the above inner layer resinMelting point of TminThe surface side resin layer opposite to the inner layer is the surface layer, and the melting point of the surface layer resin used for this surface layer is Tm.outWhen ℃, Tmin<TmoutThe inner layer resin and the surface layer resin are selected so that the relationship ofin-40) It is the structure made into ° C or more.
[0092]
  Therefore, in the laminated film press-bonding step, the inner layers can be bonded sufficiently firmly to a level at which no peeling occurs. Moreover, the laminated state of the surface layer is not disturbed with the adhesion of the inner layer. Therefore, it is possible to obtain an olefin-based multilayer film that is sufficiently firmly bonded and highly transparent.
[0093]
Further, as described above, since the inner layer resin is an ethylene-α-olefin copolymer in the olefin-based multilayer film of the present invention, the pressure-bonding property between the laminated films is further improved, and further strongly bonded, And a transparent olefin type multilayer film is obtained.
[0094]
Moreover, as above-mentioned, the olefin type multilayer film of this invention is the structure used for agricultural and horticultural use.
[0095]
Therefore, since the olefin-based multilayer film can exhibit excellent transparency, there is an effect that it can be suitably used for agricultural and horticultural applications.
[0096]
  Olefin-based multilayer film of the present inventionIsAs described above, the melting point Tm of the inner layer resininIt is the composition which ° C is less than 80 ° CIs preferable.
[0097]
  Therefore, the crimping property between laminated films is improved.AndStrongerGlue toIn addition, there is an effect that a transparent olefin-based multilayer film can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an outline of a method for producing an olefin-based multilayer film according to an embodiment of the present invention.
FIGS. 2A to 2C are schematic views showing a state in which roll members constituting a laminated film pressure-bonding portion are opposed to and used in the manufacturing method shown in FIG.
FIG. 3 is a schematic view showing an example of an apparatus for producing an olefin-based multilayer film according to another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
  9 Laminated film
10 Olefin-based multilayer film
11 Inner layer
12 Surface
20 Laminated film crimping part (laminated film crimping means)
21 Roll member
22 Roll member
31 Inflation molding part (laminated film molding means)
32 Tension roller (laminated film transport means)
33 Liquid feeding part
35 Dryer (Drying means)

Claims (2)

少なくともオレフィン系樹脂からなる樹脂層が2層以上積層してなる積層フィルムを、圧着して得られる農園芸用オレフィン系多層フィルムにおいて、
上記積層フィルムにて圧着される表面側の樹脂層を内層とし、この内層に用いられる内層樹脂は、密度が0.875g/cm〜0.902g/cmのエチレン−α−オレフィン共重合体とし、上記内層樹脂の融点をTmin℃とするとともに、該内層の反対となる表面側の樹脂層を表層とし、この表層に用いられる表層樹脂の融点をTmout℃とした場合に、
in<Tmoutの関係を満たすように、内層樹脂および表層樹脂を選択し、かつ、上記圧着時の温度を(Tmin−40)℃以上とすることを特徴とする農園芸用オレフィン系多層フィルム。
Oite least a laminated film resin layer made of olefin resin formed by laminating two or more layers, the olefin-based multilayer fill arm horticultural obtained by crimping,
The resin layer on the surface side to be pressure-bonded by the laminated film is an inner layer, and the inner layer resin used for the inner layer is an ethylene-α-olefin copolymer having a density of 0.875 g / cm 3 to 0.902 g / cm 3. When the melting point of the inner layer resin is Tm in ° C. and the resin layer on the surface side opposite to the inner layer is a surface layer, and the melting point of the surface layer resin used for this surface layer is T m out ° C.,
Agricultural and horticultural olefins characterized in that the inner layer resin and the surface layer resin are selected so as to satisfy the relationship of T min in <Tm out , and the temperature at the time of the pressure bonding is (Tmin in −40) ° C. or higher. multi-layer fill-time.
前記内層樹脂における融点Tmin℃が80℃未満であることを特徴とする請求項1に記載の農園芸用オレフィン系多層フィルム。 Agricultural and horticultural olefin multilayer fill beam according to claim 1, wherein the melting point Tm in ° C. in the inner layer resin is less than 80 ° C..
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