JP3870925B2 - 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法 - Google Patents
送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3870925B2 JP3870925B2 JP2003102404A JP2003102404A JP3870925B2 JP 3870925 B2 JP3870925 B2 JP 3870925B2 JP 2003102404 A JP2003102404 A JP 2003102404A JP 2003102404 A JP2003102404 A JP 2003102404A JP 3870925 B2 JP3870925 B2 JP 3870925B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- balance adjustment
- transmission power
- mobile station
- cells
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Mobile Radio Communication Systems (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法に関し、特にセルラ通信システムにおけるソフトハンドオーバ時に、複数の基地局からある1つの移動局に対する送信電力のバランス調整を行う場合のバランス調整開始タイミングの決定方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
符号分割多重方式のセルラシステムでは多数の回線が同一の周波数を用いているので、ある回線の信号の受信電力(希望波電力)は、他の回線に対しては妨害となる干渉波電力となる。従って、移動局が送信して基地局が受信する上り回線においては、希望波電力が所定値以上となると、干渉波電力が増加するため、回線内容量が減少する。これを防ぐため、移動局の送信電力を厳しく制御する必要がある。上り回線の送信電力制御は、基地局が希望波電力を測定して、それを制御目標値と比較して、希望波電力が大きい場合には移動局に対して上り回線の送信電力(以下「上り送信電力」とも呼ぶ。)を減少させる上り制御命令を送信し、希望波電力が小さい場合には移動局に対して上り送信電力を増加させる上り制御命令を送信する。そして、移動局はその上り制御命令に従って上り送信電力を増減させる。この送信電力制御における上り制御命令の送信は、基地局から移動局へ送信する下り回線を用いる。
【0003】
一方、下り回線においても、希望波電力と干渉波電力との比が所定量となるように送信電力制御を行うことによって、高い回線容量を実現している。詳述すると、下り回線の送信電力制御では移動局が下り回線の受信品質を測定し、それを制御目標値と比較して、受信品質が制御目標値よりも高い場合には基地局に対して下り回線の送信電力(以下「下り送信電力」とも呼ぶ。)を減少させる下り制御命令を送信し、受信品質が制御目標値よりも低い場合には基地局に対して下り送信電力を増加させる下り制御命令を送信する。そして、基地局はその下り制御命令に従って下り送信電力を増減する。
【0004】
しかしながら、この方法では、移動局の場所の移動に伴って移動局から基地局までの伝搬損失が急激に増加した場合に、基地局は移動局からの下り制御命令を受信できなくなる。と同時に、移動局においても基地局からの上り制御命令を受信できなくなることがある。このとき、基地局が移動局からの下り制御命令によってのみ下り回線の送信電力を制御する従来の方法では、伝搬損失が増加したままの状態が続くと、基地局が移動局からの下り制御命令を受信できない間は、基地局は下り回線の送信電力を増加させないので、移動局においても基地局からの上り制御命令を受信できなくなる状態となり、上り回線の信号の上り送信電力を増加させることがなく、基地局との間の通信が中断した状態が続くという問題が発生する。
【0005】
また、一般に、基地局が受信する信号のうち、音声やデータなどのユーザ情報の部分は、受信誤りが瞬間的に発生しても誤り訂正などを行って正確に復号化できるように、比較的長い情報量をまとめて符号化して、復号化の際にも比較的長い時間をかけて長い情報量をまとめて復号化している。
【0006】
しかし、移動局が高速に移動する場合において、伝搬路の高速なフェージング変動に追従させて受信品質を一定に保つような高速な送信電力制御を行う場合には、たとえユーザ情報を正確に復号化できたとしても、制御命令の判定は瞬時に行う必要があるため、制御命令の判定は誤り訂正などの効果を得ることができず、誤っていることが比較的多い。
【0007】
このような制御命令の判定誤りは、伝搬損失の増減と関係して発生するため、連続して発生する可能性が比較的高い。そして、制御命令の判定誤りが連続すると、基地局は移動局からの下り制御命令に従って下り回線の信号の下り送信電力を制御できず、移動局において下り回線の信号の受信が正確に行えない状態となる可能性がある。一方、この状態では、移動局においても、下り回線の信号に含まれる基地局からの上り制御命令を受信できないため、上り回線の信号の上り送信電力も制御できなくなる可能性がある。このときには、基地局において上り回線の信号のうち、下り制御命令の判定誤りが多発するだけでなく、さらにユーザ情報も正確に受信できなくなる可能性がある。このような場合にも、基地局と移動局との間の通信が中断した状態が続くという問題が発生する。
【0008】
また、セルラシステムにおいて、移動局がセル間を移動するとき、その境界付近で複数の基地局と同時に回線を設定しながらセル間で回線を切り替えるソフトハンドオーバという技術がある。この技術は、特に符号分割多重方式を採用しているセルラシステムにおいては重要な技術である。
【0009】
ソフトハンドオーバ実行中の上り回線の送信電力制御は、上り回線の伝搬損失が最小となる可能性がある全ての基地局の上り制御命令が移動局で受信できるように行うことが重要である。
【0010】
このため、各基地局からの希望波電力が移動局において等しくなるように下り回線の送信電力を制御する方法が考えられる。しかしこの方法では、移動局までの伝搬損失が大きい基地局は下り送信電力をその分だけ大きく設定するので、干渉波電力が増加し、下り回線の容量が減少する。下り回線の容量の減少を抑える方法として、それぞれの基地局の下り送信電力が互いに等しくなるように制御する方法がある。
【0011】
この方法では、移動局までの伝搬損失が小さい基地局からの上り制御命令の受信電力が、伝搬損失が大きい基地局からの上り制御命令の受信電力に比べて大きく、その差が大きいときには、伝搬損失が大きい基地局からの上り制御命令の受信に失敗する確率が高くなる。このような場合は、上り回線の送信電力は、伝搬損失が小さい基地局からの上り制御命令によって主に制御されるので、余り問題にならない。一方、伝搬損失の差が小さいときには、両方の基地局に従って上り送信電力を制御することが重要である。このような場合には、それぞれの上り制御命令をほぼ等しい電力で受信できるので、両方の上り制御命令を正確に受信できる確率が高くなる。従って、上り回線の送信電力制御のために、上り回線の伝搬損失が最小となる可能性のある基地局からの上り制御命令を全て受信できることになる。
【0012】
また、ソフトハンドオーバの実行中は、フェージング変動などによって、移動局からそれぞれの基地局までの伝搬損失の大小が高速に入れ替わった場合に、移動局に対して送信を行う基地局を、それに応じて高速に切り替えなくても、如何なる瞬間においても、伝搬損失が最小となっている基地局が送信を行っている。このとき、基地局の下り送信電力が互いに等しくなければ、伝搬損失が最小になる基地局が切り替わるときに、受信品質が増減するため、受信品質が劣化しやすくなる。しかし、それぞれの基地局の下り送信電力が互いに等しくなっていれば、伝搬損失が最小になる基地局が切り替わっても、受信品質がほぼ一定に保たれるダイバーシチ効果により、受信品質を一層向上させることもできる。
【0013】
このような下り回線の送信電力制御では、移動局が下り回線の受信品質を測定し、それを制御目標値と比較して、受信品質が制御目標値よりも高い場合には基地局に対して下り送信電力を減少させる下り制御命令を送信し、受信品質が制御目標値よりも低い場合には基地局に対して下り送信電力を増加させる下り制御命令を送信する。ソフトハンドオーバの実行中には、移動局が送信する下り制御命令を複数の基地局が受信する。そして、それぞれの基地局は、その下り制御命令に従って下り送信電力を同じように増加または減少させながら制御する。従って、それぞれの基地局の下り送信電力の初期値が互いに等しければ、同じように増加または減少を繰り返すので、下り制御命令の受信に誤りがなければ、下り送信電力は互いに等しい状態を保ったまま制御されることになる。
【0014】
しかしながら、この方法では、移動局までの伝搬損失が最も小さい基地局では、移動局からの下り制御命令をほぼ正確に受信できるが、移動局からの伝搬損失が大きい基地局では、下り制御命令の電信電力が小さいために移動局からの下り制御命令の受信に失敗することが多くなる。従って、それぞれの基地局の下り送信電力を互いに等しく保つことができなくなる。
【0015】
そこで、ソフトハンドオーバ実行中に、それぞれの基地局において下り制御命令の受信に誤りが生じても、各基地局が互いにほぼ等しい電力で送信できる様にして、高い回線容量が得られる様にしたセルラ通信システムにおける送信電力制御方法が、特開平11−340910号公報に提案されている。
【0016】
図6にそのセルラシ通信ステムの概略構成が示されている。図6において、サービスエリアが第1および第2のセル11,12に分割されており、第1および第2のセルには、それぞれ、第1および第2の基地局(#1)21,22(#2)が配置されると共に、第1および第2の移動局61,62が存在する。第1および第2の基地局21,22は共通の制御局71に接続されており、制御局71は更に他の制御局からなる通信網(図示せず)に接続されている。尚、図示しないが、このセルラ通信システムは、他に多数の基地局を備えており、各セル内には多数の移動局が存在するものとする。
【0017】
第1および第2の基地局21,22はそれぞれ一定の送信電力で第1および第2のパイロット信号31,32を送信する。各移動局61,62は、パイロット信号の電力を測定するためのSIR(希望波と干渉電力との比)測定器を備えており、第1および第2のパイロット信号31,32の受信電力をそれぞれ測定する。移動局は、パイロット信号の測定器を図7に示すような短い時間スロット単位に切り替えて、フレーム毎に複数の基地局のパイロット信号のそれぞれを1回ずつ測定する。図7の例では、1フレームに6スロットあるので、最大6つの基地局からのパイロット信号を測定できる。尚、図6において、41,41a,41b,42は下り回線の信号、51,52は上り回線の信号である。
【0018】
次に、図8を参照して図6に図示したセルラ通信システムにおける下り回線のための送信電力制御について説明する。図8は、ソフトハンドーバの実行中に、基地局が移動局からの下り制御命令を受けて下り回線の下り送信電力を決定するフロー図である。ここでは、下り送信電力Pはデシベル値で表されるとする。
【0019】
尚、基地局が移動局とソフトハンドオーバを開始するとき、その基地局が以前からその移動局に対して送信を行っている主要基地局であれば、下り送信電力Pは、その移動局に対する送信電力の直前の値のままとし、その基地局が新たにその移動局に対して送信を開始した補助基地局であれば下り送信電力Pを初期値P0に設定するものとする。また、主要基地局と補助基地局は、制御局71からソフトハンドオーバを開始するフレーム番号を通知されるものとする。初期値P0は下り送信電力の制御範囲にある任意の値とする。
【0020】
先ず、制御局71より複数基地局間の送信電力バランス制御メッセージが到着すると、基地局はフレームカウンタをI=0にリセットし(ステップS201)、フレーム毎にIを+1する(ステップS202)。ここで、下り制御命令(TPC:Transmission Power Control)は移動局より一定の間隔で通知されるが、この新たに通知された下り制御命令が存在して(ステップS203)、その下り制御命令が電力増加を指示している場合には(ステップS204)、下り回線の送信電力Pを所定の値△Pだけ増加させ(ステップS205)、下り制御命令が電力減少を指示している場合には、下り回線の送信電力Pを所定の値△Pだけ減少させる(S206)。
【0021】
以上の処理S203〜S206が予め定められたバランス調整期間としてのフレーム数Nperiodだけ繰り返えされ、その期間が経過した場合、(ステップS207)すなわちI=Nperiodとなった場合には、予め定めた基準電力(目標値や参照値とも称される)Cと更新前の下り送信電力Pとの差(C−P)に係数(1−r)を乗じた値を下り送信電力Pに積算して、
P=P+(1−r)(C−P)
とする(ステップS208)。係数rは予め定めた一定値であり、係数rは0以上1未満の値とする。また、Cは下り送信電力Pの最大電力Pmax と最小電力Pmin との中間電力とする。
【0022】
もし、更新した送信電力Pが最大電力Pmax よりも大きい場合には、下り送信電力Pを最大電力Pmax とし(ステップS209,S210)、更新した送信電力Pが最小電力Pmin よりも小さい場合には、下り送信電力Pを最小電力Pmin とする(ステップS211,S212)。そして、再びステップS202より処理を繰り返すのである。
【0023】
この方法によれば、ソフトハンドオーバを開始した時点では、主要基地局と補助基地局の下り送信電力の初期値が異なるので、主要基地局の下り送信電力P1と補助基地局の下り送信電力P2との間には差|P1―P2|がある。また、1つまたは複数の基地局が下り制御命令の受信に失敗すると、これら下り送信電力P1とP2の差|P1―P2|が増加することがある。しかし、ステップS203〜S206の部分の制御、即ち移動局からの下り制御命令によって下り送信電力を増加または減少させる部分では、それぞれの基地局は、同じ下り制御命令の通知を受けるので、それぞれの基地局がその下り制御命令の受信に失敗しなければ、下り送信電力P1とP2を同じように増加または減少させるので、これら下り送信電力PとP2の差|P1―P2|が変わることはない。
【0024】
一方、同時にI=Nperiodのフレーム数毎に、主要基地局と補助基地局は下り送信電力P1とP2を、それぞれP1+(1−r)(C−P1)、P2+(1−r)(C−P2)と同時に更新するから、これら下り送信電力P1とP2の差|P1―P2|は、r|P1―P2|となる。このように、下り送信電力の差|P1―P2|は、時間Nperiod毎にr倍になる。そして、係数rは1よりも小さいから、新たな下り制御命令の受信誤りによって下り送信電力の差|P1―P2|が増加しない限り、制御量の差は等比級数的に減少して0に収束する。また、たとえ新たな下り制御命令の受信誤りの発生によって下り送信電力の差|P1―P2|が増加しても、その差|P1―P2|を減少させることができる。従って、下り制御命令の受信に失敗しても、基地局の間で下り送信電力に関する情報を互いにやりとりすることなく、下り回線の送信電力Pi(i=1,2)を基地局の間で相互にほぼ等しい値に合わせることができる。
【0025】
すなわち、ステップS203〜S206の部分での制御で、下り送信電力を増加または減少後、ステップS207〜S212の部分の制御にて、複数の基地局の下り送信電力の違いを少なくする(バランス調整)と共に、複数の基地局の間で共通に定めた基準電力Cに近づくように下り送信電力が更新されることになる。
【0026】
このように、移動局がソフトハンドオーバの実行中に、それぞれの基地局が移動局に対して、上り回線の送信電力制御の上り制御命令を、基地局の間でほぼ等しい電力で送信するので、それぞれの基地局から移動局までの伝搬損失がほぼ同じで、何れの基地局にも上り回線の伝搬損失が最小となる可能性があるときには、移動局では全ての上り制御命令を受信できる。従って、移動局は、何れの基地局に対しても希望波電力が過剰にならないように上り送信電力を制御できるのである。
【0027】
また、ソフトハンドオーバの実行中に、フェージング変動などによって、移動局からそれぞれの基地局までの伝搬損失の大小が高速に入れ替わった場合にも、受信品質がほぼ一定に保たれるダイバーシチ効果により、移動局における受信品質を一層向上させることもできるのである。このように、希望波電力が過剰にならないように上り送信電力を制御することにより、上り回線の回線容量が増大し、また、ダイバーシチ効果により、移動局における受信品質を向上できれば、受信品質を一定としたときの下り回線の回線容量が増大することになる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
この様に、各基地局においては、送信電力のバランス調整期間において、調整量だけ送信電力を減少させるのであるが、この調整量は調整期間の開始時点の送信電力と基準値である参照値Cとの差の所定の割合である。この様子を図9(a)に示している。図において、Pbali(i=1,2)が調整すべき電力量でありT1,T2,T3が調整タイミングを示している。なお、図においては、r=0としてPbali の幅を示している。
【0029】
各基地局の送信電力は、移動局からの同一送信電力制御命令(TPCビット)に従って増減するために、送信電力制御命令に受信誤りがなけれは、同じように増減する。このとき、調整期間の開始時点が各基地局で同一タイミングであれば、2つの基地局のうち一方の基地局の送信電力が大きい時(P1>P2)、調整期間の開始時点の送信電力と参照値Cとの差Pbal も、他方の基地局に比べて大きいために(Pbal1>Pbal2)、調整期間には当該一方の送信電力(P1)を大きく減少させる。この様に、送信電力が大きい基地局が大きく送信電力を減少させることから、基地局間の送信電力の差は小となって、バランス調整がなされることになる。
【0030】
しかしながら、図9(b)に示す如く、調整期間の開始時点が基地局毎にT1、T1´の様に異なると、送信電力制御命令により送信電力は常時変化しているので、2つの基地局のうち、一方の基地局の送信電力が他方の基地局のそれよりも大きくても(P1>P2)、前者の基地局の調整開始時点T1が送信電力の比較的小さい瞬間であり、後者の基地局の調整開始時点が送信電力の比較的大きい瞬間であれば、前者よりも後者の基地局の方が、調整期間の開始時点の送信電力と参照値Cとの差が大となり(Pbal1<Pbal2)、調整期間の送信電力を大きく減少させることになる。そのために、基地局間の送信電力の差が大きくなって電力バランスが困難となる。その結果、基地局間の送信電力の均衡が図れず、回線容量が減少するという問題がある。
【0031】
この様に、調整期間の開始時点が基地局毎にT1,T1´の様に異なる現象は、制御局71から各基地局21,22への送信電力バランス調整のための制御メッセージが、制御局と基地局間での伝送遅延のばらつきに起因して生するものである。図2(a)にかかる従来の電力バランス調整のための制御メッセージの受信タイミングが基地局間で異なる場合の例を示したものである。図2(a)では、バランス調整期間としてNperiod=2とし、フレーム番号は0〜7の合計8個の番号をとるものとして、これを繰り返すものとしている。この様に、従来例では、電力バランス制御メッセージの受信タイミングの差が以降常に続くので、基地局間でのPbal の計算タイミングが常時ずれることになって、図9(b)に示した様なPbal1とPbal2との逆転現象が生じることになるのである。
【0032】
本発明の目的は、制御局から基地局間の制御メッセージの伝送遅延のばらつきがあって送信電力バランス調整の開始点が異なっても、調整期間Nperiodを繰返すうちに調整開始タイミングが互いに一致して同期がとれるようになって、基地局間の均衡を図って回線容量の増大を可能とした送信電力制御システム、その制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法を得ることである。
【0033】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける送信電力制御システムであって、前記基地局の各々は、前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する手段と、前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す手段と、CFNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する手段とを有することを特徴とする送信電力制御システムが得られる。
【0034】
本発明によれば、複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける送信電力制御方法であって、前記基地局の各々において、前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始するステップと、前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返すステップと、CFNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開するステップとを有することを特徴とする送信電力制御方法が得られる。
【0035】
本発明によれば、複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局であって、前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する手段と、前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す手段と、CFNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する手段とを有することを特徴とする基地局が得られる。
【0036】
本発明によれば、複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局での送信電力制御方法であって、前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始するステップと、前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返すステップと、CFNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開するステップとを有することを特徴とする送信電力制御方法が得られる。
【0037】
本発明によれば、複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局での送信電力制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する処理と、前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す処理と、CFNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する処理とを有するプログラムを記録した記録媒体が得られる。
【0038】
本発明の作用を述べる。ある移動局が複数の基地局とソフトハンドオーバにある時に、複数の基地局から当該移動局への送信電力のバランス調整を行う場合に、各基地局におけるバランス調整を行うためのバランス調整期間の開始を、このバランス調整期間のフレーム数に基いて定められたフレーム番号から行うよう制御するものである。これにより、制御局からのバランス制御メッセージの受信タイミングが伝送遅延のばらつきに起因して各基地局でずれた場合にも、バランス調整期間を繰り返すうちに互いにバランス調整のためのバランス計算タイミングが、基地局間で同期がとれて、基地局間の送信電力バランスが正確に可能となる。
【0039】
また、移動局への送信フレームのフレーム番号が最大値から最小値(または最小値から最大値に)不連続に変化する前後で、バランス制御メッセージが各々の基地局に受信されたとき、バランス調整の周期とフレーム総数の関係に起因してバランス調整のタイミングが基地局間でずれることがある。しかし、バランス調整期間の開始をフレームを定める規則と同一の規則により定められたフレームから、前記バランス調整期間を再開することにより、フレーム番号が、最大値から最小値まで戻って繰り返しても、バランス調整期間の開始の候補となるフレーム番号は不変となる。従って、バランス計算タイミング基地局間で同期がとれて、基地局間の送信電力バランスを正確にとることが可能となる。
【0040】
また、移動局への送信フレームのフレーム番号の総数をCFN、バランス計算の周期となるバランス調整期間をNperiodとして、このNperiodを、k×Nperiod=CFNmax (kは整数)なる関係を満たすkが存在する値に選定することにより、フレーム番号が最大値から最小値まで戻って繰り返しても、バランス調整期間の開始の候補となるフレーム番号は不変となる。従って、フレーム番号が最大値から最小値(または、最小値から最大値に)不連続に変化する前後で、バランス制御メッセージが各々の基地局に受信されても、バランス計算タイミングが基地局間で同期がとれて、基地局間の送信電力バランスを正確にとることが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施例につき説明する。図1は本発明の実施例に使用する基地局の概略構成図であり、システム構成例は図6に示したものと同一であり、また各基地局(#1)21及び(#2)22から移動局61への下り回線のフレーム構成は図7の例と同一であって、基地局間で、同一時刻に送信されるフレームのフレーム番号は同一であるものとする。
【0042】
図1を参照すると、基地局は、アンテナ201と、送受信共用部202と、受信信号の受信処理を行って受信信号を端子207へ出力する受信回路203と、下り回線のSIR測定を行うSIR測定部204と、このSIR測定結果等を参照して送信電力の制御を行う送信電力制御部205と、端子208からの送信信号やSIR測定結果信号を重畳して、送信電力制御部205からの制御に応じて増幅制御する送信回路206とを含んでいる。また、これ等各部の動作制御をなすためのCPU(制御装置)209と、このCPUの動作制御のためのをプログラムが予め格納された読出し専用の記録媒体(ROM)210をも含んでいるものとする。
【0043】
本発明においては、図9(b)で示した如く、制御局71からの電力バランス制御メッセージが、基地局#1と#2とにおいて、T1やT1´の様にずれることに起因する基地局間の送信電力の差が大きくなってバランスしなくなることを防止するものである。そのために、図2(b)の様に、基地局間で電力バランスの調整開始タイミングを同一として、互いに同期をとる様にしている。
【0044】
尚、図2(b)の例では、フレーム番号CFNが0〜7(フレーム(番号)総数をCFNmax として、CFNmax −1=7)の8フレームで構成され、これが繰り返される場合であり、調整期間をNperiod=2としたものが示されている。
【0045】
これを一般的に表現すれば、次の3つの態様が考えられる。先ず、第一の態様としては、
mod(CFN,m×Nperiod)=L
(但し、mは自然数、Lは0またはm×Nperiodより小なる自然数であって全ての基地局に共通とする)となるフレーム番号CFNのフレームから、バランス調整期間を開始制御する場合である。すなわち、フレーム番号CFNをm ×Nperiodで割った余りが“L”となる様なフレーム番号のフレームで、バランス調整を開始するのである。以降は、Nperiod毎にバランス調整がなされることになる。図2(b)の例では、m=1、L=0の場合に相当する。尚、図2では、Pbal の計算タイミングはフレ−ムの先頭として示しているが、実際には、これ等フレ−ムの所定タイミング(例えばSスロット目)としても良いものである。
【0046】
第二の態様としては、フレーム番号CFNをm×Nperiod進数(mは自然数)で表現したとき、その1桁目の数が所定値となるフレームから、バランス調整を開始するのである。以降は、同様にNperiod毎にバランス調整がなされることになる。図2(b)の例では、m=1、所定値=0の場合に相当する。
【0047】
第三の態様としては、フレーム番号CFNがm×Nperiod+Lとなるフレームからバランス調整を開始するのである。尚、mは0または自然数、Lは全ての基地局に共通な0または自然数とする。図2(b)の例では、m=1、L=0の場合に相当している。
【0048】
図3は上述した各態様における基地局の動作を示したフローチャートであり、制御局からの電力バランス制御メッセージの到着(受信)に応答して、図3の制御動作が開始される。先ず、現在のフレーム番号CFNを取得し(ステップS11)、フレームカウンタ(特に図示せず)IをI=mod(CFN,Nperiod)に設定する(ステップS12)。そして、図9に示したPbal =(1−r)(C−P)を0にリセットする(ステップS13)。尚、図9では、基準値Cが各基地局の送信電力P1,P2に対して小なるレベルとして描かれており、その場合にはPbal =(1−r)(P−C)となるが、本例では、以下基準値Cが各基地局の送信電力P1,P2よりも大に設定されている場合につき説明する。
【0049】
次に、スロットカウンタ(特に図示せず)JをJ=0にリセットして(ステップS14)、TPCビットの受信待ちとなる(ステップS15)。TPCビットの受信に応答して、このTPCビットが電力増加命令であれば(ステップS16)、送信電力Pが所定量S1だけ増加制御され(ステップS17)、逆に減少命令であれば、送信電力Pが所定量S1だけ減少制御される(ステップS18)。そして、Pbal が所定量S2よりも大の場合には(ステップS19)、送信電力Pが所定量S2だけ増加制御されると共に(ステップS20)、Pbal は所定量S2だけ減少制御されることになる(ステップS21)。
【0050】
ステップS19において、Pbal が所定量S2よりも小の場合には、Pbal と−S2との比較がなされ(ステップS22)、−S2よりも小ならば、P−S2の処理がなされると共に(ステップS23)、Pbal は所定量S2だけ増加制御されることになる(ステップS24)。ステップS2l、S24の後、またステップS22で“NO”の場合には、スロットカウンタJが+1される(ステップS25)。
【0051】
以上のステップS15〜S25の処理が、1フレームを構成するスロット数Nslotだけ繰り返されることになる(ステップS26)。Nslotだけ繰り返されてJ=Nslotとなると、フレームカウンタIが+1され、次のフレームの処理に移ることになる(ステップS28)。このとき、IがNperiodに等しくなるまで、上記のステップS14〜S27の処理が繰り返される。
【0052】
I=Nperiodになると、Pbal の調整が開始される。すなわち、Pbal =(1−r)(C−P)の計算がなされ(ステップS29)、フレームカウンタI=0のリセットがなされるのである(ステップS30)。そして、再びステップS14へ戻って、次のフレームの最初のスロットJ=0から、送信電力制御が開始されることになる。
【0053】
以上の処理により、各スロット毎におけるTPCビットによる下り回線の各基地局の送信電力の制御がなされつつ、制御局からの電力バランス制御メッセージの伝送遅延によるばらつきに起因する基地局相互間の電力バランスの開始タイミングの同期が図れることになるのである。
【0054】
図3に示した動作フローは、フレーム番号CFNが0〜最大値(CFNmax −1)をとり、フレーム総数がCFNmax 個で繰返される場合(例えば、図2では0〜7の8個のフレーム数が繰返される場合)において、CFNmax がNperiodの整数倍であるときに限り成り立つ動作フローである。しかるに、CFNmax がNperiodの整数倍ではない場合には、例えば、図4に示す様に、基地局#1のPbal の計算タイミングが、フレーム番号CFN=4から開始され以後Nperiod=3毎に実行されると、次の0〜7のフレームでは、フレーム番号CFN=2が計算タイミングとなる。このとき、基地局#2への電力バランス制御メッセージの到着タイミングがフレーム番号CFN=1であれば、この基地局#2では、フレーム番号CFN=4からPbal の計算タイミングが開始されることになる。すると、両基地局の計算タイミングの同期がとれなくなり、やはり問題が生ずることになる。
【0055】
そこで、かかる場合には、基地局#1において、フレーム番号CFNを“0”リセットして、m×Nperiod+L(mは0または自然数、Lは全ての基地局に共通な0または自然数)のフレーム番号から、計算タイミングを再開することで、図4に示すように、基地局#1と#2との同期がとれることになる。尚、図4の例では、m=0、L=1としている。
【0056】
このように、前記フレーム番号が最大値から最小値(または最小値から最大値に)不連続に変化するときには、バランス調整期間の開始のフレームを定める規則と同一の規則により定められたフレームから、前記バランス制御期間を再開することで、同期がとれることになる。
【0057】
このような場合の、基地局の動作フローを図5に示しており、図3の動作フローのステップと同等ステップは同一符号を付して示している。図3と相違する部分についてのみ説明すると、ステップS27の次に、フレーム番号カウンタCFNを設けて、このフレーム番号カウンタの値を+1する(ステップS31)。そして、このフレーム番号カウンタの値が最大値CFNmax になったか否かを判定し(ステップS32)、この判定の結果が“YES”であれば、フレーム番号カウンタCFNを“0”リセットするのである(ステップS33)。そして、ステップS29へ移行することになる。
【0058】
尚、図4,図5の説明では、フレーム番号カウンタの値が昇順の場合であるが、逆に降順の場合にも同様に適用できるものである。
【0059】
尚、図5においては、CFN=0を含むNperiodフレーム毎のフレームの最後の電力値Pで、Pbal を計算するものとして示している。また、図3及び図5の両フローにおいては、Pbal はPbal =(1−r)(C−P)として計算し、この計算毎にPbal の更新をなすようにしているが、Pbal =Pbal +(1−r)(C−P)として、積算する例であっても良いものである。
【0060】
尚、Nperiodとして、k×Nperiod=CFNmax となる様な整数kが存在する値に選定しておくことにより、上記のフレーム番号カウンタCFNを“0”リセットする実施例は不要となることは勿論である。この場合、k×Nperiod=CFNmax となる様な整数kが存在する値に、Nperiodを選択するのは基地局で行っても良いが、一般には制御局にて選定され、これが各基地局へ通知されることになる。従って各基地局では、m×Nperiod+Lとなるフレームからバランス調整を開始することで、フレーム番号CFNが最大値から最小値(または、その逆に最小値から最大値に戻してカウントダウンする場合も含めて)に変化したとしても、以降も両基地局の計算タイミングの同期が可能となる。例えば、CFNmax =256であるときには、Nperiodは、1、2、4、8、16、32、64、128、256の中から選定することになる。
【0061】
また、上記図3及び図5の動作フローについては、図1に示したROM210等の記録媒体に格納されたプログラムをCPU209が読取って実行することで、処理されることになる。制御局における機能ブロック図や動作フローについては、特に示していないが、同様に記録媒体に予め動作制御プログラムを格納してCPUなどによりこれを読み取らせつつ実行させることで、送信電力バランス制御メッセージの送出やNperiod の選定などの動作が可能であることは明白である。
【0062】
【発明の効果】
以上述べた様に、本発明によれば、制御局から基地局までの制御信号の伝送遅延にばらつきに起因する制御信号の受信タイミングが異なった場合、最初の調整期間の開始点が相違することはあっても、以降のバランス調整のタイミングは同期がとれることになるので、これにより、基地局間の送信電力のバランスが改善され、回線容量の増加につながるという効果がある。
【0063】
特に、再開制御を行う発明では、Nperiodとしてk×CFNmax となるようなkが存在しない値に選定しても、バランス調整のタイミングの同期がとれるため、CFNmax の値とは関係なくNperiodを選定できる。基地局間の送信電力のバランスに対する所定の要求基準を満足するためには、バランス調整の頻度を所定の頻度以上にする必要があるが、CFNmax の値とは関係なくNperiod を選定できるため、バランス調整の頻度を所定の頻度以上で最小にできる。このため、バランス調整のタイミングの同期をとる制御の処理を少なくできるという効果がある。
【0064】
また、Nperiodとして、k×Nperiod=CFNmax となるようなkが存在する値に選定する発明では、フレーム総数に限りがある場合でも、再開制御が不要になるので、バランス調整のタイミングの同期をとる制御の処理を少なくできるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の基地局の概略構成図である。
【図2】本発明による送信電力バランスの計算タイミングを、従来例との対比で示す図である。
【図3】本発明の基地局の一実施例の動作を示すフローであり、CFNmax がNperiodの整数倍であるときのものである。
【図4】CFNmax がNperiodの整数倍ではないときの動作例を示す図である。
【図5】本発明の基地局の他の実施例の動作を示すフローであり、CFNmax がNperiodの整数倍ではないときのものである。
【図6】本発明が適用されるシステム構成図である。
【図7】本発明におけるフレーム構成図である。
【図8】従来システムにおける基地局動作フロー図である。
【図9】制御局からの電力バランス制御メッセージが伝送遅延のばらつきに起因して、基地局間で違ったタイミングで到着したときに、送信電力のバランス調整が良好とはならない場合を説明する図である。
【符号の説明】
11,12 セル
21,22 基地局
61,62 移動局
71 制御局
201 アンテナ
202 送受信共用回路
203 受信回路
204 SIR測定部
205 送信電力制御部
206 送信回路
209 CPU
210 ROM(記録媒体)
Claims (10)
- 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける送信電力制御システムであって、
前記基地局の各々は、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する手段と、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す手段と、
C FNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する手段とを有することを特徴とする送信電力制御システム。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける送信電力制御方法であって、
前記基地局の各々において、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始するステップと、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返すステップと、
C FNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開するステップとを有することを特徴とする送信電力制御方法。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局であって、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する手段と、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す手段と、
C FNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する手段とを有することを特徴とする基地局。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局での送信電力制御方法であって、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始するステップと、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返すステップと、
C FNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開するステップとを有することを特徴とする送信電力制御方法。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局での送信電力制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をCFN、前記バランス調整期間をNperiodフレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(CFN,m×Nperiod)=0(但し、mは自然数)となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する処理と、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す処理と、
C FNが0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する処理とを有するプログラムを記録した記録媒体。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける送信電力制御システムであって、
前記基地局の各々は、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をC FN 、前記バランス調整期間をN period フレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(C FN ,N period )=0となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する手段と、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す手段と、
C FN が0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する手段とを有することを特徴とする送信電力制御システム。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける送信電力制御方法であって、
前記基地局の各々において、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をC FN 、前記バランス調整期間をN period フレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(C FN ,N period )=0となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始するステップと、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返すステップと、
C FN が0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開するステップとを有することを特徴とする送信電力制御方法。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局であって、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をC FN 、前記バランス調整期間をN period フレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(C FN ,N period )=0となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する手段と、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す手段と、
C FN が0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する手段とを有することを特徴とする基地局。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局 と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局での送信電力制御方法であって、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をC FN 、前記バランス調整期間をN period フレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(C FN ,N period )=0となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始するステップと、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返すステップと、
C FN が0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開するステップとを有することを特徴とする送信電力制御方法。 - 複数のセルと、これ等複数のセルにそれぞれ配置された複数の基地局と、これ等セル内を移動する移動局と、これ等複数の基地局に共通に設けられ、これ等基地局から前記移動局への送信電力のバランス調整をなすためのバランス調整期間を含む制御命令を前記基地局へ送出する制御局とを含むセルラ通信システムにおける基地局での送信電力制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した記録媒体であって、
前記移動局への送信フレームのフレーム番号をC FN 、前記バランス調整期間をN period フレームとしたとき、前記制御命令の受信に応答して、mod(C FN ,N period )=0となるフレームの最初のスロットでバランス調整を開始する処理と、
前記バランス調整期間毎にバランス調整を繰り返す処理と、
C FN が0となるフレームの最初のスロットで前記バランス調整を再開する処理とを有するプログラムを記録した記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003102404A JP3870925B2 (ja) | 2003-04-07 | 2003-04-07 | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003102404A JP3870925B2 (ja) | 2003-04-07 | 2003-04-07 | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000198059A Division JP3473555B2 (ja) | 2000-06-25 | 2000-06-30 | 送信電力制御方式、制御方法及び基地局、制御局並びに記録媒体 |
Related Child Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006229974A Division JP4595912B2 (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 |
JP2006229973A Division JP4595911B2 (ja) | 2006-08-28 | 2006-08-28 | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003283426A JP2003283426A (ja) | 2003-10-03 |
JP3870925B2 true JP3870925B2 (ja) | 2007-01-24 |
Family
ID=29244538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003102404A Expired - Lifetime JP3870925B2 (ja) | 2003-04-07 | 2003-04-07 | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3870925B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4595912B2 (ja) * | 2006-08-28 | 2010-12-08 | 日本電気株式会社 | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 |
-
2003
- 2003-04-07 JP JP2003102404A patent/JP3870925B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003283426A (ja) | 2003-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3473555B2 (ja) | 送信電力制御方式、制御方法及び基地局、制御局並びに記録媒体 | |
JP4595912B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 | |
JP3870925B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに基地局における送信電力制御方法 | |
JP4595911B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 | |
JP4595918B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 | |
JP4595917B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 | |
JP4595916B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 | |
JP4385230B2 (ja) | 送信電力制御システム、制御方法及び基地局並びに移動局 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051027 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060403 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060627 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060828 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060926 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061009 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3870925 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091027 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101027 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111027 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121027 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131027 Year of fee payment: 7 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |