JP3869917B2 - Toner for electrostatic image development - Google Patents
Toner for electrostatic image development Download PDFInfo
- Publication number
- JP3869917B2 JP3869917B2 JP30627497A JP30627497A JP3869917B2 JP 3869917 B2 JP3869917 B2 JP 3869917B2 JP 30627497 A JP30627497 A JP 30627497A JP 30627497 A JP30627497 A JP 30627497A JP 3869917 B2 JP3869917 B2 JP 3869917B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- image
- resin
- fine particles
- particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、静電荷潜像を顕在化するための静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法としては多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて紙などの転写材にトナー画像を転写した後、熱・圧力などにより転写材上にトナー画像を定着して複写物又は印刷物を得るものである。
【0003】
また、トナーを用いて現像する方法あるいは、トナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案されている。
【0004】
従来、これらの目的に使用するトナーは、一般的に熱可塑性樹脂中に染料または顔料からなる着色剤を溶融混練し、均一に分散させた後、微粉砕装置により微粉砕し、微粉砕物を分級機により分級して所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0005】
この製造方法ではかなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、すなわち、トナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば、樹脂着色剤分散体が十分にもろく、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなければならない。ところがこれらの要求を満たすために樹脂着色剤分散体をもろくすると、該分散体を実際に高速で微粉砕した場合、形成された粒子の粒径範囲が広くなりやすく、特に比較的大きな割合で微粒子がこれに含まれるという問題が生じる。さらに、このように脆性の高い材料から得られるトナーは、複写機等の現像器中でさらなる微粉砕乃至は粉化を受けやすい。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中に完全に均一分散することは困難であり、その分散の度合によっては、画像形成時におけるカブリの増大、画像濃度低下、混色性あるいは透明性の不良の原因となるので、着色剤の分散には十分な注意を払わなければならない。また、粉砕粒子の破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0006】
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、特公昭36−10231号、同43−10799号および同51−14895号公報等による懸濁重合法トナーを始めとして、各種重合法トナーやその製造方法が提案されている。たとえば、懸濁重合法トナーでは、重合性単量体、着色剤および重合開始剤、さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とした後、該単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、たとえば、水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ所望の粒径を有するトナー粒子を得る。この方法では、粉砕工程が全く含まれないため、トナーに脆性が必要ではなく、樹脂として軟質の材料を使用することができ、また、粒子表面への着色剤の露出が生ぜず、均一な摩擦帯電性を有するトナーが得られるという利点がある。また、得られるトナーの粒度分布が比較的シャープなことから分級工程を省略または、分級したとしても、高収率でトナーが得られる。
【0007】
これら重合法による球形トナーはその形状が均一であるため、潜像、特にエッジ部が忠実に現像されるため、高画質化に適している。さらには、粒子の小粒径化も容易であり一層高画質化に適したものとなる。
【0008】
このように球形のトナーは粉砕法によって得られたトナーの欠点をいくつか解決しているが、新たな欠点を引き起こすことがわかった。すなわち得られたトナーが真球状であるためにブレードを使用した場合、クリーニング性が劣ってしまう。
【0009】
また、一成分現像方式の画像形成方法に使用した場合、トナーが真球状であるために現像スリーブ上のトナー担持量を制御することが難しいことが挙げられる。
【0010】
このような欠点を解決すべく特開昭62−26656号公報等では、重合トナーの不定型化を図った方法が開示されているが、転写効率等十分なものではない。
【0011】
また、トナー粒子に別に合成しておいた微小粒子を固着せしめ、トナー表面に凹凸を設ける方法が試みられている(特開昭57−45558号公報,特開平1−257853号公報,特開平3−83068号公報等)が、生産工程が増加してしまう上に、該微小粒子は現像性、定着性を悪化させるものである。
【0012】
また、特開昭56−130762号公報において、懸濁重合によるトナー製造に際して、分散剤の除去を目的として界面活性剤を水系に共存させる方法が開示されているが、この時、副反応として生成する微小な粒子(いわゆる乳化粒子)も現像性、定着性を悪化させるものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上述のごとき問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0014】
具体的には、定着性が良好で、しかも細線再現性およびハイライト再現性に優れた画像を得ることの出来る帯電性、流動性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0015】
また、本発明の別の目的は、クリーニング性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、結着樹脂と離型剤を少なくとも含有するトナー粒子を有する静電荷像現像用トナーであって、
該トナーは、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であり、
該トナーは、該トナー粒子と微小粒子を有しており、該トナーを界面活性剤を含む水中で常温・常圧下において超音波処理を行ない、常温(23℃)・常圧下で24時間静置し、上澄みから回収される微小粒子の組成において、
該微小粒子の重量平均分子量Maと全トナー粒子の重量平均分子量Mbの比Ma/Mbが、下記関係
1.5≦Ma/Mb≦10.0
を満足し、
該微小粒子は、離型剤を0.1乃至10重量%含有しており、
該離型剤は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される分子量分布において、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、1.0乃至3.0であることを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0017】
本発明者らは、上記構成を満たす場合、良好な定着性を維持しつつ、高い帯電性を持った耐ブロッキング性、耐久安定性に優れたトナーとなることを見いだした。
【0018】
【発明の実施の形態】
微小粒子の重量平均分子量Maと全トナー粒子の重量平均分子量Mbの比Ma/Mbが、下記関係
1.5≦Ma/Mb≦10.0
である場合、耐久安定性と定着性が両立する。
【0019】
Ma/Mbが1.5未満である場合、微小粒子中に存在する離型剤がしみだし、その結果耐ブロッキング性や流動性に問題が生ずる。Ma/Mbが10より大きい場合、低温定着に劣るものとなり好ましくない。
【0020】
また、使用する離型剤の分子量分布(Mw/Mn)を1.0乃至3.0にすることにより、耐久安定性と定着性を向上させることが可能となる。これは、離型剤の分布をシャープにすることにより、シャープメルトな離型剤の微小粒子中への内包化が良好となるためと考えられる。
【0021】
Mw/Mnが3.0を超えると、微小粒子中での離型剤の不均一化が生じ、表面に突出した離型剤が、帯電性,流動性を悪化させることになる。
【0022】
また、微小粒子に含まれる離型剤組成を、0.1から10重量%の範囲にせしめることにより、耐オフセット性を達成できるものである。
【0023】
微小粒子中の離型剤量が0.1重量%未満の場合、低温領域の定着においてはトナーは完全溶融しきれず、表面の微小粒子にも離型作用が低いため低温オフセットしやすくなる。微小粒子中の離型剤量が10重量%より大きい場合、離型剤が微小粒子表面に突出しやすくなり、その結果、帯電性を妨害したり、流動性を悪化させる恐れがある。
【0024】
本発明において、「微小粒子」は次のように回収した。
【0025】
▲1▼トナー1gを、ノニオン性界面活性剤(和光純薬社製コンタミノンN)を0.1g溶解した水溶液100mlに均一に分散せしめ、100mlビーカー中、常温・常圧の条件下、10分間、超音波処理を行う。なお、超音波分散機として、SMT社製UH−50を使用し、20kHz,50Wの強度で処理を行う。
【0026】
▲2▼この分散液を24時間静置し、トナー粒子を沈降させ、乳白色になった上澄みのみをスポイト等で回収し、ポアサイズ0.10μmのろ紙を用いて濾過する。
【0027】
▲3▼固形分はイオン交換水により3回以上洗浄し、減圧乾燥させた。
【0028】
本発明における結着樹脂組成は、日本電子社製EX400を用いそのNMRスペクトル強度から算出した。
【0029】
本発明における離型剤含有量は、Perkinn Elmer社製DSC−7を用いその熱容量から算出した。
【0030】
本発明においては、ノニオン型界面活性剤0.1mgを溶解している水10mlにトナー5mgを分散して分散液を調製し、超音波(20kHz,50W)を分散液に5分間照射した場合のフロー式粒子像分析装置による粒径0.6乃至2.0μmの粒子の測定値Cが3〜50個数%であり、トナー粒子の形状係数SF−2が100〜140であり、トナーの重量平均粒径が4〜10μmであるトナーがよい。
【0031】
本発明では、フロー式粒子像分析装置(以下FPIA法と呼ぶ)測定値C1が3〜40個数%であることが好ましい。さらには測定値Cが3〜35個数%であることが好ましい。さらには、測定値Cが3〜30個数%であることがより好ましい。
【0032】
Cが40個数%を超えると、粒径0.6乃至2.0μmの微粒子が、スリーブや帯電部材を汚染しやすく、トナー帯電性の低下や、さらには、スリーブ上のトナーコート性を低下させ、画像にスジムラが発生しやすい。
【0033】
また、該微粒子は、外添剤を取り込んでしまい、トナーの流動性を低下させ、トナーの転写性を耐久時に、低下させてしまう。
【0034】
一方、Cが3個数%に満たない場合、特に、低湿環境下でトナーの帯電量が増加し(チャージアップ)、スリーブ上のトナーコート性を低下させ、ハーフトーン画像に波状のムラが発生しやすくなる。
【0035】
本発明のCは、東亜医用電子株式会社製 フロー式粒子像分析装置FPIA−1000にて測定した。測定試料作製には、ノニオン型界面活性剤として、和光純薬社製コンタミノンNを用い、超音波分散機として、SMT社製 UH−50を使用した。
【0036】
また、本発明においては、トナーの形状係数SF−1が100〜160であり、トナーの形状係数SF−2が100〜140であるものが好適に用いられる。さらに好ましくは、SF−1が100〜150、SF−2が100〜130である。
【0037】
本発明に用いられる形状係数を示すSF−1、SF−2とは、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い下式より算出し得られた値を、本発明においては形状係数SF−1,SF−2と定義した。
【0038】
【数1】
(AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最大長、PERI:周長)
【0039】
トナーの形状係数SF−1は球形度合を示し、160より大きいと球形から徐々に不定形となる。SF−2は凹凸度合を示し、140より大きいとトナー表面の凹凸が顕著となる。SF−1が160を超えたり、SF−2が140を超えると、転写性、耐久性が劣る場合がある。
【0040】
次に、本発明の静電荷像現像用トナーの製造法について説明する。
【0041】
従来のように界面活性剤を水等の分散媒中に混合した場合、懸濁重合による所望の粒径のトナー母体の他に、副反応として乳化重合が起こって微小粒子が生成する。この副反応は、水中に溶存する重合性モノマーに限られるため、微小粒子は離型剤や着色剤が入ることのほとんどないものである。この粒子を現像剤に用いようした場合、微小粒子はトナー母体から離れ帯電能低下や画像欠陥の原因になる。しかも、生成した微小粒子の分子量は非常に大きなものとなり、定着性にかならずしも満足がいくものではない。
【0042】
本発明者らは、無機化合物等をモノマー液滴分散安定剤として使用した懸濁重合において、界面活性能を有する物質を重合反応の前段階でモノマー分散質中に混合せしめることにより、重合反応の中間段階におけるモノマー液滴から分散媒への界面活性能物質のしみだしを制御できることを見いだした。
【0043】
このことにより、生産工程を複雑にすることなしに現像性、定着性を良化させるような組成を有する微小粒子を合成することが可能となった。
【0044】
さらに、この微小粒子は界面活性能物質がモノマー内部からしみだすことにより形成されるため、その大部分はトナー粒子に固着しており、またトナー表面を適度に異形化させ、クリーニング効果を高めることも可能になった。
【0045】
さらに本発明者らは、上記界面活性能物質にモノマー内添物質(樹脂、荷電制御剤、離型剤等)の一部において同種官能基、あるいは同種結合を有する物質を用いることにより、モノマー液滴から分散媒への界面活性能物質のしみだしをより制御しやすくできることを見いだした。これは、類似骨格を有する物質同士の相互作用によっていると考えられる。
【0046】
モノマー内添物と相互作用を持たない界面活性剤を使用した場合、分散媒へ即座に移動することになり、離型剤が入らない分子量の非常に大きな微小粒子が単独に多量に生成し、現像性、定着性に十分満足がいくものではない。
【0047】
同様に界面活性剤を分散媒系に添加する場合においても、離型剤が入らない分子量の非常に大きな微小粒子が単独に多量に生成し、現像性、定着性に十分満足がいくものではない。
【0048】
本発明において好ましくは、内添物質と相互作用を持つ界面活性能物質添加量が重合性モノマーに対して0.001〜0.3重量%であることが望まれる。
【0049】
界面活性能物質添加量が重合性モノマー系に対して0.001重量%未満である場合、本発明に必要なだけの微小粒子が生成しない。0.3重量%を超える場合は、微小粒子が多量に生成し、現像性、定着性に満足がいくものではない。
【0050】
好ましくは、本発明に使用する界面活性能物質として、同時にモノマー分散質に混合される樹脂、荷電制御剤、離型剤等と相互作用を持つような物質を使用することが望まれる。例として、同種官能基(水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホン基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、およびハロゲン等)や同種結合(アミド結合、エステル結合、ウレタン結合等)を有する物質間の相互作用があげられる。
【0051】
例として、樹脂としてはメタクリレートやアクリレート系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0052】
荷電制御剤としてはサリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸またはナフトエ酸の金属化合物等が挙げられる。
【0053】
離型剤としてはアミドワックス、エステルワックス等が挙げられる。
【0054】
これらの樹脂、荷電制御剤、離型剤等と相互作用を持つような界面活性能物質としてはカルボキシル基を有する物質が好ましい。
【0055】
上記トナー内添物質と界面活性能物質はアトライター、混練機等の混合装置によりあらかじめ処理を行なうのが好ましい。
【0056】
また好ましくは、重合温度、重合時間といったような重合反応条件を最適化することが望まれる。
【0057】
重合温度が高く反応が進みやすい場合、分子量が低くなるばかりでなく界面活性能物質のしみだしが抑えられ、本発明のような効果を発揮しにくい。重合温度が低く反応が進みにくい場合、界面活性能物質のしみだしが多くなり生成した微小粒子が現像に悪影響を及ぼす。
【0058】
また好ましくは、微小粒子がトナー粒子表面の5〜40%被覆していることが望まれる。これは、微小粒子がトナー粒子表面に5〜40%固着あるいは接触していることにより、クリーニング性を向上させ、さらに外添剤の埋め込み等による耐久性の悪化を防止するものである。
【0059】
該微小粒子の全トナー粒子に対する被覆率が5%未満の場合、特に低湿環境下でトナーの帯電量が増加し(チャージアップ)、スリーブ上のトナーコート性を低下させ、ハーフトーン画像に波状のムラが発生しやすくなる。さらに形状が真球状に近づくためクリーニング性が悪化する。
【0060】
該微小粒子の全トナー粒子に対する被覆率が40%より大きい場合、低温領域の定着における着色力低下や低温オフセットを招きやすい。さらにトナー粒子から分離し帯電部材等を汚染する微小粒子が多くなる。
【0061】
本発明において好ましくは、上記操作によりトナー粒子から微小粒子を回収した場合、操作前後の微小粒子被覆率の変化率が30%以下であることが望まれる。これは微小粒子被覆率の変化率が小さいほど、外添時や耐久時における微小粒子の脱落が少ないことを示す指標となり得る。
【0062】
トナー粒子から回収される微小粒子が操作前の全微小粒子の30%より大きい場合、トナー粒子から分離し帯電部材等を汚染する微小粒子が多くなり現像性を悪化させる。
【0063】
本発明における微小粒子の平均粒径および被覆率は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行った。
【0064】
本発明においては、必要に応じてトナー表面に存在する微小粒子を熱的処理あるいは機械的衝撃により固定化の度合いを強めてもよい。
【0065】
熱的処理としては、トナー粒子の生成工程後半あるいはトナー粒子の生成後に水溶性開始剤(好ましくは過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウム)による湿式表面改質を行なってもよい。このときトナー粒子100重量部あたり、0.005乃至5重量部、さらに好ましくは0.01乃至5重量部の水溶性開始剤を使用し、温度50乃至90度で60乃至600分間行なうのがよい。
【0066】
熱機械的処理としては、熱気流中を通過させる熱処理法や機械的エネルギーを付与してこすりながら処理する方法等が挙げられるが、本発明においてはローターを回転して機械的衝撃力を与える方式が好ましい。
【0067】
処理温度はトナー粒子のガラス転移点Tg付近の温度(Tg±10度)とするのが凝集防止、生産性の観点から好ましい。
【0068】
本発明のトナーに用いられる離型剤、すなわち低軟化点物質としては、例えば、パラフィン系ワックス、ポリオレフィン系ワックス、これらの変性物(例えば、酸化物やグラフト処理物)、高級脂肪酸およびその金属塩、アミドワックス、及びエステル系ワックスなどが挙げられる。
【0069】
その中でもより高品位なフルカラーOHP画像が得られる点でエステルワックスが特に好ましい。本発明に好ましい具体的なエステルワックスの代表的化合物の構造式を以下に、一般構造式▲1▼〜▲6▼として示す。
【0070】
【化1】
(式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4であり、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示し、且つR1とR2との炭素数差が10以上である基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることはない。)
【0071】
【化2】
(式中、a及びbは0〜4の整数を示し、a+bは4であり、R1は炭素数が1〜40の有機基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることはない。)
【0072】
【化3】
(式中、a及びbは0〜3の整数を示し、a+bは3以下であり、R1及びR2は炭素数が1〜40の有機基を示し、且つR1とR2との炭素数差が10以上である基を示し、R3は炭素数が1以上の有機基を示し、n及びmは0〜15の整数を示し、nとmが同時に0になることはない。)
【0073】
エステルワックスの一般構造式▲4▼
R1COOR2
(式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の炭化水素基を示し、且つR1及びR2は、お互いに同じでも異なる炭素数でもよい。)
【0074】
エステルワックスの一般構造式▲5▼
R1COO(CH2)nOOCR2
(式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の炭化水素基を示し、nは2〜20の整数であり、且つR1及びR2は、お互いに同じでも異なる炭素数でもよい。)
【0075】
エステルワックスの一般構造式▲6▼
R1OOC(CH2)nCOOR2
(式中、R1及びR2は炭素数が1〜40の炭化水素基を示し、nは2〜20の整数であり、且つR1及びR2は、お互いに同じでも異なる炭素数でもよい。)
【0076】
低軟化点物質の重量平均分子量(Mw)は200乃至2000、数平均分子量(Mn)は150乃至2000であることが好ましい。より好ましくはMwが200乃至1500、さらに好ましくは300乃至1000、Mnは200乃至1500、さらに好ましくは250乃至1000であることが良い。低軟化点物質のMwが200未満、Mnが150未満の場合には、トナーの耐ブロッキング性が低下する。低軟化点物質のMwが2000、Mnが2000を超える場合には、低軟化点物質自体の結晶性が発現し、透明性が低下する。
【0077】
更に、重量平均分子量/数平均分子量の比(Mw/Mn)が1.0乃至3.0になると、低軟化点物質のDSC吸熱曲線の極大ピークがよりシャープになり、室温時のトナー粒子の機械的強度が向上し、定着時にはシャープな溶融特性を示す特に優れたトナー物性が得られる。本発明においては、Mw/Mnが2.0以下になることが好ましく、さらには1.5以下になることが好ましい。
【0078】
本発明において低軟化点物質の分子量分布はダブルカラムを用いたGPCにより次の条件で測定される。
【0079】
(GPC測定条件)
装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製)
カラム:GMH−MT30cm2連(東ソー社製)
温度 :135℃
溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加)
流速 :1.0ml/min
試料 :0.15%の試料を0.4ml注入
【0080】
以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Houwink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン換算することによって分子量算出する。
【0081】
本発明に使用される低軟化点物質の溶解度パラメーター(SP値)は、8.4乃至10.5、好ましくは8.5乃至10.0の範囲であることが好ましい。SP値8.4未満の低軟化点物質を用いる場合には、用いるバインダー樹脂との相溶性が乏しく結果的にバインダー樹脂中への良好な分散が得られにくく、定着領域が狭くなるだけでなく、フルカラートランスペアレンシーの十分な透過性が得られなくなる。SP値が10.5を超える低軟化点物質を用いる場合には、トナーを長期保存した際トナー同士のブロッキングが発生しやすいことに加えて、バインダー樹脂と低軟化点物質の相溶性が良すぎるため定着時において定着部材とトナーバインダー樹脂層間に十分な離型性層が形成しにくく、オフセット現象を起こしやすい。
【0082】
本発明において、低軟化点物質及び結着樹脂の溶解度パラメーター(SP)値は、原子団の加成性を利用したFedorsの方法(Polym.Eng.Sci.,14(2)147(1974))を用いて算出する方法が挙げられる。
【0083】
定着器の低熱容量で十分透明なOHP画像を得るためには、トナー中に含有せしめる低軟化点物質の結晶性を低下せしめることが重要である。通常定着後でも溶解しなかった一部未溶解のトナー粒界が存在したり、低軟化点物質層の結晶性が光の乱反射により、実効的な光の透過性を低下させ、結果的にヘイズ低下を招くことがある。更に、トナー中に混合された成分が定着時に十分溶解せしめられたとしても、溶解後のトナー層と定着部材間に形成された低軟化点物質層との屈折率差が大きいと、これも光の乱反射の原因となり好ましくない。
【0084】
光の乱反射の増加は、投影像の明度低下や色の鮮鋭度の低下につながる。特に反射型オーバーヘッドプロジェクターを用いた場合には、透過型オーバーヘッドプロジェクターを用いる場合よりも更にこの弊害が増加する。
【0085】
即ち、低軟化点物質の結晶性を低下させるためには、低軟化点物質単独の結晶化度を低くすることが肝要である。更に、トナー定着層中に未溶融トナー粒界を存在させないためには、バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)と低軟化点物質の融点(mp)をなるべく合わせる工夫と、低エネルギー量で迅速に溶解せしめるため、低軟化点物質の潜熱である溶融エンタルピー(ΔH)の小さな材料が特に好ましい。さらに溶融した低軟化点物質層が、バインダー樹脂と定着部材間に迅速に移行しオフセット防止層を形成させるため、バインダー樹脂と低軟化点物質間の溶解度パラメーター(SP)差を適度に調整することが好ましい。
【0086】
屈折率の測定方法としては、縦(20〜30)×横(8)×厚み(3〜10)の大きさの固体試料を作製し、次にプリズム面との密着性を良好にするために、ブロムナフタレンをプリズム面に少量つけ、その上に固体試料を載せ屈折率を測定する方法が例示される。測定機器としては、例えばアタゴ社製のアッペ屈折計2Tが挙げられる。
【0087】
バインダー樹脂と低軟化点物質との屈折率差は、温度25℃にて0.18以下、より好ましくは0.10以下が特に有効である。屈折率差が0.18を超える場合にはOHP画像の透明性を低下させやすく、特にハーフトーン投影像は、明度が低くなるために好ましくない。
【0088】
本発明に用いられる低軟化点物質の融点は30乃至150℃であることが好ましく、より好ましくは50乃至120℃が特に好ましい。低軟化点物質の融点が30℃より低い場合はトナーの耐ブロッキング性、多数枚の複写時でのスリーブ汚染制御及び感光体の汚染防止性が低下しやすい。低軟化点物質の融点が150℃を超える場合は、粉砕法によるトナーの製法においてはバインダー樹脂との均一混合に過大のエネルギーが必要になり、重合法によるトナーの製法においてもバインダー樹脂への均一化のために、粘度を高めることによる装置の大型化あるいは相溶する量に限界があるため、多量に含有させることが難しくなるなど好ましくない。
【0089】
本発明において、低軟化点物質の融点は、ASTM D3418−8に準じて測定される吸熱曲線における主体極大ピーク(main peak)値の温度とした。
【0090】
ASTM D3418−8に準ずる測定には、例えばパーキンエルマー社製DSC−7を用い行う。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルはアルミニウム製のパンを用い対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/min.で温度20乃至200℃の範囲で測定を行う。
【0091】
本発明に用いられる低軟化点物質の100℃における溶融粘度は1乃至50mpas・secであることが好ましく、更に好ましくは3乃至30mpas・secを有する低軟化点物質が特に好ましい。
【0092】
低軟化点物質の溶融粘度が1mpas・secより低い場合には、一成分現像方式で弾性ブレードの如き弾性力でトナー層厚を規制するトナー層厚規制部材によりスリーブにトナー層を薄層コーティングする際、機械的なズリ力によりスリーブ汚染を招きやすく、或いは、二成分現像方法においてもキャリアを用いトナーを現像する際にトナーとキャリヤー間のズリ力によりダメージを生じやすく、外添剤の埋没やトナー破砕が生じやすい。低軟化点物質の溶融粘度が50mpas・secを超える場合には、重合方法を用いてトナーを製造する際、分散質の粘度が高すぎ、均一な粒径を有する微小粒径のトナーを得ることが容易でなく、粒度分布の広いトナーとなりやすい。
【0093】
本発明において、低軟化点物質の溶融粘度の測定は、HAAKE社製VT−500にてコーンプレート型ローター(PK−1)を用い測定する方法が挙げられる。
【0094】
本発明に利用される低軟化点物質のビッカース硬度は0.3乃至5.0の範囲が好ましく、更に好ましいビッカース硬度は0.5乃至3.0が特に有効である。
【0095】
ビッカース硬度が0.3より低い低軟化点物質を含有したトナーは、多数枚複写において複写機のクリーニング部位で破砕されやすく、ドラム表面上にトナー融着を起こしやすく結果的に画像上に黒筋が発生しやすいことに加えて、画像サンプルを多重枚重ねて保存した際、表面にトナーが転写し所謂裏写りが発生しやすく好ましくない。ビッカース硬度が5.0を超える低軟化点物質を含有したトナーは、加熱定着時に用いる定着器に強い加圧力が必要とされるため定着器に必要以上の強度設計が必要となり好ましくなく、さらに通常の加圧力の定着器を用いて定着を行なうと耐オフセット性が低下しやすく好ましくない。
【0096】
本発明において、低軟化点物質の硬度の測定は、例えば島津ダイナミック超微小硬度計(DUH−200)を用いる測定法が挙げられる。測定条件は、ビッカース圧子を用い0.5g荷重下で9.67mg/秒の負荷速度にて10μm変位させた後、15秒保持させサンプル上に付いた打痕を解析することによりビッカース硬度を求める。サンプルは直径20mmφの金型を用い予め溶融したサンプルを5mm厚の円柱状に成型して用いる。
【0097】
本発明に用いられる低軟化点物質の結晶化度は10乃至50%、より好ましくは20乃至35%であることが良い。
【0098】
低軟化点物質の結晶化度が10%未満の場合には、トナー保存性、流動性が劣化しやすい。低軟化点物質の結晶化度が50%を超える場合には、OHP画像の透明性が悪化しやすい。
【0099】
本発明において低軟化点物質の結晶化度は、検量線は使用せず、非晶散乱ピークと結晶散乱ピークの面積比から以下の計算式にて測定する。
【0100】
【数2】
【0101】
測定装置としては、例えば理学電機社製のローターフレックスRU300(Cuターゲット、ポイントフォーカス、出力50KV/250mA)が挙げられる。測定法は透過法−回転法を用い、測定角度は2θ=5〜35°とする。
【0102】
本発明に使用されるワックスとしては、上述の如く、良好な低温定着性、耐オフセット性を発現させるためバインダー樹脂と適度な親和性を有し、疎水性が高くさらに低融点を有する低結晶性のものが好ましい。
【0103】
低軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠して、測定されたDSC吸熱曲線における吸熱メインピーク値が、55〜120℃、より好ましくは60〜90℃の値を示す低軟化点物質が好ましく、特に、DSC曲線の接線離脱温度が40℃以上の低軟化点物質が一層好ましい。吸熱メインピークが、55℃未満であると、低軟化点物質の自己凝集力が弱い為に、トナー粒子の内部又は中心部を構成しづらく、トナー粒子の製造時にトナー粒子表面に低軟化点物質が析出し、現像特性に悪影響を与えやすい。更に接線離脱温度が40℃未満になると、トナー粒子の強度が低下し、耐久試験時の現像特性の低下を招きやすい。得られる定着画像も、低軟化点物質の融点が低いことに起因して、べた付いた感じの画像になりやすい。
【0104】
一方、吸熱メインピークが120℃を超えると、定着時に低軟化点物質が浸み出しにくく、低温定着性が低下する。更に、直接重合方法によりトナー粒子を生成する場合には、重合性単量体組成物中への溶解性が低下し、水系媒体中での重合性単量体組成物のトナー粒子径サイズへの液滴の造粒中に低軟化点物質が析出して造粒が困難となり好ましくない。より好ましくは、60〜90、最も好ましくは60〜85℃の範囲である。更に、低軟化点物質は吸熱メインピークの半値幅が10℃以内、より好ましくは5℃以内のシャープな溶融物性を有するものが良い。
【0105】
低軟化点物質は、トナーの結着樹脂100重量部に対して5乃至40重量部、好ましくは10〜30重量部配合するのが良い。
【0106】
低軟化点物質の配合量が下限より少ないとオフセット防止効果が低下しやすく、上限を超える場合、耐ブロッキング効果が低下し耐オフセット効果にも悪影響を与えやすく、ドラム融着、スリーブ融着を起こしやすく、特に重合トナー製法の場合には粒度分布の広いトナーが生成する傾向にある。
【0107】
本発明のトナーに使用される結着樹脂としては、下記の結着樹脂の使用が可能である。
【0108】
例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレンおよびその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル;フェノール樹脂;天然変性フェノール樹脂;天然変性マレイン酸樹脂;アクリル樹脂;メタクリル樹脂;ポリ酢酸ビニール;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリウレタン;ポリアミド樹脂;フラン樹脂;エポキシ樹脂;キシレン樹脂;ポリビニルブチラール;テルペン樹脂;クマロンインデン樹脂;石油系樹脂が使用できる。好ましい結着物質としては、スチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂があげられる。
【0109】
スチレン系共重合体のスチレンモノマーに対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドのような二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換体;例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチルのような二重結合を有するジカルボン酸およびその置換体;例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルのようなビニルエステル類;例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンのようなエチレン系オレフィン類;例えば、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトンのようなビニルケトン類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルのようなビニルエーテル類;の如きビニル系単量体が単独もしくは2つ以上用いられる。
【0110】
本発明において、トナーの結着樹脂のTHF可溶分の数平均分子量は3,000〜1,000,000が好ましい。
【0111】
スチレン系重合体またはスチレン系共重合体は架橋されていても良く、さらに架橋されている樹脂と架橋されていない樹脂との混合樹脂でも良い。
【0112】
結着樹脂の架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を用いてもよい。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンのような芳香族ジビニル化合物;例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;例えば、ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンの如きジビニル化合物;および3個以上のビニル基を有する化合物;が単独もしくは混合物として用いられる。
【0113】
架橋剤の添加量としては、重合性単量体100重量部に対して0.001〜10重量部が好ましい。
【0114】
樹脂組成物のTHF可溶分の分子量分布の測定方法は次の通りである。
【0115】
ポリエステル樹脂の場合、GPC測定用の試料は以下のようにして作製する。
【0116】
ポリエステル樹脂をテトラヒドロフラン(THF)中に入れ、数時間放置した後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(ポリエステル樹脂の合一体がなくなるまで)、更に12時間以上静置する。このときTHF中への放置時間が24時間以上となるようにする。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通過させたものを、GPCの試料とする。ポリエステル樹脂濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなるように調整する。
【0117】
結着樹脂の場合、トナーのトルエン抽出液からトルエンをエバポレートし、得られた固形物をクロロホルムと混合し、クロロホルム分散液を得し、クロロホルム分散液をろ過して、クロロホルム不溶固形分とクロロホルム溶液のろ液とに分離する。ろ液からクロロホルムをエバポレートし、固形物をTHFと混合してポリエステル樹脂の場合と同様にしてGPC測定のための試料を作製する。
【0118】
ポリエステル樹脂のTHF可溶成分及び結着樹脂のTHF可溶成分のGPCによる分子量及び分子量分布は以下の方法で測定される40℃のヒートチャンバ中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、THF試料溶液を約100μl注入して測定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、たとえば、東ソー社製あるいは、昭和電工社製の分子量が102〜107程度のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。カラムとしては、市販のポリスチレンジェルカラムを複数本組み合わせるのが良く、たとえば昭和電工社製のshodex GPC KF−801,802,803,804,805,806,807,800Pの組み合わせや、東ソー社製のTSKgelG1000H(HXL),G2000H(HXL),G3000H(HXL),G4000H(HXL),G5000H(HXL),G6000H(HXL),G7000H(HXL) TSKguardcolumnの組み合わせが挙げられる。
【0119】
特に、カラム構成は、昭和電工社製A−801、802、803、804、805、806及び807を連結したものが好ましい。
【0120】
本発明のトナーは、荷電制御剤を含有しても良い。
【0121】
トナーを負荷電性に制御するものとして下記物質がある。
【0122】
例えば、有機金属化合物、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属化合物がある。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類などがある。また、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル−スルホン酸共重合体、ノンメタルカルボン酸系化合物等が挙げられる。
【0123】
トナーを正荷電性に制御するものとして下記物質がある。
【0124】
例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルフォン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、りんモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物など)、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレート類;これらを単独で或は2種類以上組合せて用いることができる。これらの中でも、ニグロシン系、4級アンモニウム塩の如き荷電制御剤が特に好ましく用いられる。
【0125】
これらの荷電制御剤は、樹脂成分100重量部に対して、0.01〜20重量部(より好ましくは0.5〜10重量部)使用するのが良い。
【0126】
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
【0127】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168、180等が好適に用いられる。
【0128】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アントラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0129】
本発明に用いられるシアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アントラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100重量部に対し1〜20重量部添加して用いられる。
【0130】
各種トナー特性付与を目的とした添加剤としては、トナー中に、あるいはトナーに添加した時の耐久性の点から、トナー粒子の体積平均径の1/5以下の粒径であることが好ましい。この添加剤の粒径とは、電子顕微鏡におけるトナー粒子の表面観察により求めたその平均粒径を意味する。これら特性付与を目的とした添加剤としては、たとえば、以下のようなものが用いられる。
【0131】
流動性付与剤としては、金属酸化物(酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタンなど)カーボンブラック、フッ化カーボン、シリカなどが挙げられ、それぞれ、疎水化処理を行ったものが、より好ましい。
【0132】
研磨剤としては、金属酸化物(チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化クロムなど)・窒化物(窒化ケイ素など)・炭化物(炭化ケイ素など)・金属塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど)が挙げられる。
【0133】
滑剤としては、フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなど)・脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなど)などが挙げられる。
【0134】
荷電制御性粒子としては、金属酸化物(酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなど)・カーボンブラックなどが挙げられる。
【0135】
これら添加剤は、トナー粒子100重量部に対し0.1〜10重量部が用いられ、好ましくは0.1〜5重量部が用いられる。これら添加剤は、単独で用いても、また、複数併用しても良い。
【0136】
次に本発明に用いられるトナーを製造するための方法について説明する。本発明に用いられるトナーは、粉砕トナー製法及び重合トナー製法を用いて製造することが可能である。
【0137】
本発明において、粉砕トナーの製造方法は結着樹脂、低軟化点物質、着色剤としての顔料、染料又は磁性体、必要に応じて荷電制御剤、その他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミルの如き混合機により充分混合し;得られた混合物を加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練し、樹脂成分を互いに相溶せしめた中に低軟化点物質、顔料、染料、磁性体を分散又は溶解せしめ;得られた混練物を冷却固化後粉砕及び分級を行ってトナーを得ることができる。
【0138】
さらに必要に応じてトナーと所望の添加剤をヘンシェルミキサーの如き混合機により充分混合し、本発明に用いられるトナーを得ることができる。
【0139】
本発明において、重合トナーの製造方法は、特公昭56−13945号公報等に記載のディスク又は多流体ノズルを用い溶融混合物を空気中に霧化し球状トナーを得る方法や、特公昭36−10231号公報,特開昭59−53856号公報,特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重合法を用いて直接トナーを生成する方法や、単量体には可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接トナーを生成する分散重合法又は水溶性極性重合開始剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重合法に代表される乳化重合法や、予め1次極性乳化重合粒子を作った後、反対電荷を有する極性粒子を加え会合させるヘテロ凝集法等を用いトナーを製造することが可能である。
【0140】
しかしながら、分散重合法においては、得られるトナーは極めてシャープな粒度分布を示すが、使用する材料の選択が狭い事や有機溶剤の利用が廃溶剤の処理や溶剤の引火性に関する観点から製造装置が複雑で煩雑化しやすい。ソープフリー重合に代表される乳化重合法は、トナーの粒度分布が比較的揃うため有効であるが、使用した乳化剤や開始剤末端がトナー粒子表面に存在した時に環境特性を悪化させやすい。
【0141】
従って、本発明においては比較的容易に粒度分布がシャープな微粒子トナーが得られる常圧下での、または、加圧下での懸濁重合法が特に好ましい。一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめる所謂シード重合方法も本発明に好適に利用することができる。
【0142】
本発明のトナー製造方法に直接重合方法を用いる場合においては、以下の如き製造方法によって具体的にトナーを製造することが可能である。単量体中に低軟化点物質,着色剤,荷電制御剤,重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体系を、分散安定剤を含有する水相中に通常の撹拌機またはホモミキサー,ホモジナイザー等により分散せしめる。好ましくは単量体液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように撹拌速度・時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行う。また、重合反応後半に昇温しても良く、更に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通常単量体系100重量部に対して水300〜3000重量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0143】
本発明に用いられるより好ましいトナーは、透過電子顕微鏡(TEM)を用いたトナーの断層面測定法で低軟化点物質が、外殻樹脂層で内包化された直接重合法を用いて製造されたものである。定着性の観点から多量の低軟化点物質をトナーに含有せしめる必要性から、必然的な低軟化点物質を外殻樹脂中に内包化せしめる必要がある。内包化せしめない場合のトナーは、粉砕工程において特殊な凍結粉砕を利用しないと十分な微粉砕化ができず結果的に粒度分布の広いものしか得られず、装置へのトナー融着も発生し甚だ好ましくない。また冷凍粉砕においては、装置への結露防止策のため装置が煩雑化したり、仮にトナーが吸湿した場合においてはトナーの作業性低下を招き、更に乾燥工程を追加することも必要となり問題となる。該低軟化点物質を内包化せしめる具体的な方法としては、水系媒体中での材料の極性を主要単量体より低軟化点物質の方を小さく設定し、更に少量の極性の大きな樹脂又は単量体を添加せしめることで低軟化点物質を外殻樹脂で被覆した所謂コア−シェル構造を有するトナーを得ることができる。トナーの粒度分布制御や粒径の制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分散剤の種類や添加量を変える方法や機械的装置条件例えばローターの周速・パス回数・撹拌羽根形状等の撹拌条件や容器形状又は、水溶液中での固形分濃度等を制御することにより所定の本発明のトナーを得ることができる。
【0144】
本発明においてトナーの断層面を測定する具体的な方法としては、常温硬化性のエポキシ樹脂中にトナーを十分分散させた後温度40℃の雰囲気中で2日間硬化させ得られた硬化物を四三酸化ルテニウム、必要により四三酸化オスミウムを併用し染色を施した後、ダイヤモンド歯を備えたミクロトームを用い薄片状のサンプルを切り出し透過電子顕微鏡(TEM)を用いトナーの断層形態を測定した。本発明においては、用いる該低軟化点物質と外殻を構成する樹脂との若干の結晶化度の違いを利用して材料間のコントラストを付けるため四三酸化ルテニウム染色法を用いることが好ましい。
【0145】
重合法によりトナーを製造する場合に用いられるラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体あるいは多官能性重合性単量体を使用することができる。
【0146】
単官能性重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンなどのスチレン系重合性単量体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートなどのアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートなどのメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルなどのビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類(G’’Tp/G’’Tp-25)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトン等のビニルケトン類などのビニル系重合性単量体等が挙げられる。
【0147】
多官能性重合性単量体としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス[4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2’−ビス[4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等を挙げることができる。
【0148】
前記単官能性重合性単量体を単独あるいは2種以上組み合わせて、また、単官能性重合性単量体と多官能性重合性単量体を組み合わせて使用することができる。また、前記多官能性重合性単量体を架橋剤として使用することも可能である。
【0149】
本発明において、トナーにコアーシェル構造を形成せしめるためには、極性樹脂を併用することが好ましい。本発明に使用できる極性重合体及び極性共重合体の如き極性樹脂を以下に例示する。
【0150】
極性樹脂としては、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如き含窒素単量体の重合体もしくは含窒素単量体とスチレン−不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;アクリロニトリルの如きニトリル系単量体;塩化ビニルの如き含ハロゲン系単量体;アクリル酸、メタクリル酸の如き不飽和カルボン酸;不飽和二塩基酸;不飽和二塩基酸無水物;ニトロ系単量体の重合体もしくはそれとスチレン系単量体との共重合体;ポリエステル;エポキシ樹脂;が挙げられる。より好ましいものとして、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。
【0151】
重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクシルペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、2,2−ビス(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素などが使用される。
【0152】
重合開始剤は重合性単量体の0.5〜20重量部の添加量が好ましく、単独で又は、併用しても良い。
【0153】
また、本発明では分子量をコントロールするために、公知の架橋剤、連鎖移動剤を添加しても良く、好ましい添加量としては0.001〜15重量部である。
【0154】
本発明において、乳化重合,分散重合,懸濁重合,シード重合,ヘテロ凝集法を用いる重合法等によって、重合法トナーを製造する際に用いられる分散媒には、いずれか適当な安定剤を使用する。例えば、無機化合物として、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリル酸メチル−eu−メタクリル酸)共重合体などが使用される。
【0155】
これら安定化剤の中で、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いても良いが、細かい粒子を得るために、分散媒中にて該無機化合物を生成させても良い。
【0156】
また、本発明において重合法トナーに用いられる着色剤としては、着色剤の持つ重合阻害性や水相移行性に注意を払う必要があり、前記着色剤を好ましくは表面改質、たとえば重合阻害のない疎水化処理を施したほうが良い。特に染料系やカーボンブラックは、重合阻害性を有しているものが多いので使用の際に注意を要する。染料系を表面処理する好ましい方法としては、これら染料の存在下に重合性単量体をあらかじめ重合せしめる方法が挙げられ、得られた着色重合体を単量体系に添加する。また、カーボンブラックについては、上記染料と同様の処理のほか、カーボンブラックの表面官能基と反応する物質、たとえば、ポリオルガノシロキサンなどで処理を行っても良い。
【0157】
本発明に用いられるトナーは、前述の如き、低軟化点物質と結着樹脂とのSP値差が適度であることが好ましく、具体的には結着樹脂のSP値は、低軟化点物質のSP値よりも高く、このSP値差は、好ましくは6.0乃至15.0、より好ましくは7.0乃至14.0であることが良い。このSP値差が6.0未満の場合には、低軟化点物質がトナー表面に出やすくなり、結果としてトナーの保存性が低下してしまうだけでなく、帯電部材への汚染もしやすくなる。このSP値差が15.0を超える場合には、低軟化点物質の結着樹脂中の分散(相溶)性が悪化し、それに伴い、着色剤の分散性も損われ、均一な着色力のトナーが得られにくい。
【0158】
結着樹脂のSP値は、好ましくは16乃至24、より好ましくは17乃至23であることが良い。結着樹脂のSP値が16未満の場合には、キャリアの如き帯電付与部材との接触による立ち上がりが悪化し、結果としてカブリトナー飛散が生じてしまう。結着樹脂のSP値が24を超える場合には、特に高湿下においてトナーの帯電能が低下して、画質劣化を生じてしまう。
【0159】
さらにトナーのワックス融点は結着樹脂のガラス転移温度よりも高く、その温度差は、好ましくは100℃以下、より好ましくは75℃以下、さらに好ましくは50℃以下であることが良い。この温度差が100℃を超える場合には、低温定着性が低下してしまう。さらにこの温度差は、近すぎる場合には、トナーの保存性と耐高温オフセット性との両立できる温度領域が狭くなることから、好ましくは2℃以上であることが良い。
【0160】
結着樹脂のガラス転移温度は、好ましくは40℃乃至90℃、より好ましくは50乃至85℃であることが良い。結着樹脂のガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存性が低下し、かつ流動性が悪化し、良好な画像が得られない。結着樹脂のガラス転移温度が90℃を超える場合には、低温定着性に劣るのに加え、フルカラートランスペアレンシーの透過性が悪化してしまう。とりわけ、ハーフトーン部がくすみ、彩度のない投影画像になりやすい。
【0161】
本発明のトナーは、通常一成分及び二成分系現像剤用として使用できる。一成分系現像剤として、磁性体を含有しない非磁性トナーを用いる場合には、ブレード又はローラを用い、現像スリーブにて強制的に摩擦帯電しスリーブ上にトナーを付着せしめることで搬送せしめる方法がある。
【0162】
二成分系現像剤として用いる場合には、本発明のトナーと共に、キャリアを用い現像剤として使用する。磁性キャリアとしては、鉄,銅,亜鉛,ニッケル,コバルト,マンガン,クロム元素からなる元素単独又は複合フェライト状態で構成される。磁性キャリアの形状として、球状,扁平又は不定形がある。更に磁性キャリア粒子表面状態の微細構造(たとえば表面凸凹性)をもコントロールすることが好ましい。一般的には、上記無機酸化物を焼成、造粒することにより、あらかじめ、磁性キャリアコア粒子を生成した後、樹脂にコーティングする方法が用いられている。磁性キャリアのトナーへの負荷を軽減する意味合いから、無機酸化物と樹脂を混練後、粉砕、分級して低密度分散キャリアを得る方法や、さらには、直接無機酸化物とモノマーとの混練物を水系媒体中にて懸濁重合せしめ真球状の磁性キャリアを得る方法も利用することが可能である。
【0163】
上記キャリア粒子の表面を樹脂で被覆する被覆キャリアは、特に好ましい。その方法としては、樹脂を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布しキャリアに付着せしめる方法、単に樹脂粉体とキャリア粒子とを混合して付着させる方法が適用できる。
【0164】
キャリア粒子表面への固着物質としてはトナー材料により異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアシド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂などが挙げられる。これらは単独或は複数で用いられる。
【0165】
これらキャリアの平均粒径は好ましくは10〜100μm、より好ましくは20〜50μmを有することがよい。
【0166】
本発明のトナーと磁性キャリアとを混合して二成分現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2重量%〜15重量%、好ましくは4重量%〜13重量%にすると通常良好な結果が得られる。
【0167】
〔画像形成装置〕
次に、上記のトナーがシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー及び/又はブラックトナーである場合に適用し得るマルチカラー又はフルカラー画像形成装置の一具体例を図2を参照しながら説明する。
【0168】
図2は電子写真プロセスを利用したモノカラー画像,マルチカラー画像及びフルカラー画像を形成し得る画像形成装置(複写機あるいはレーザプリンタ)の概略断面図である。中間転写体として中抵抗の弾性ローラ5を、2次接触転写手段として転写ベルト6を使用している。
【0169】
1は像担持体として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光体と記す)であり、矢印の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。感光体1はa−Se、CdS、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電絶縁物質を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトであっても良い。
【0170】
感光体1としては、アモルファスシリコン感光層又は有機系感光層を有する感光体が好ましく用いられる。
【0171】
有機感光層としては、感光層が電荷発生物質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する、単一層型でもよく、又は、電荷輸送層と電荷発生層を成分とする機能分離型感光層であっても良い。導電性基体上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0172】
有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂が特に、転写性、クリーニング性が良く、クリーニング不良、感光体へのトナーの融着、外添剤のフィルミングが起こりにくい。
【0173】
帯電工程では、コロナ帯電器を用いる感光体1とは非接触である方式と、ローラ等を用いる接触型の方式があり、いずれのものも用いられる。効率的な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化のために図2に示す如く接触方式のものが好ましく用いられる。
【0174】
帯電ローラ2は、中心の芯金2bとその外周を形成した導電性弾性層2aとを基本構成とするものである。帯電ローラ2は、感光体1面に押圧力をもって圧接され、感光体1の回転に伴い従動回転する。
【0175】
帯電ローラを用いた時の好ましいプロセス条件としては、ローラの当接圧が5〜500g/cmで、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時には、交流電圧=0.5〜5kVpp、交流周波数=50Hz〜5kHz、直流電圧=±0.2〜±1.5kVであり、直流電圧を用いた時には、直流電圧=±0.2〜±5kVである。
【0176】
この他の帯電手段としては、帯電ブレードを用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。これらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になったり、オゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0177】
接触帯電手段としての帯電ローラ及び帯電ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その表面に離型性被膜を設けても良い。離型性被膜としては、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能である。
【0178】
感光体ドラム1は回転過程で、1次帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手段(例えば、カラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受けることにより、目的のカラー画像の第1の色成分像(例えばシアン成分像)に対応した静電荷像が形成される。
【0179】
次いで、その静電荷像が第1現像器4−1(シアン現像器)により第1色であるシアントナー20により現像される。現像器4−1は装置ユニットであり、画像形成装置本体に着脱可能である。現像器4−1は拡大図を図3に示す。
【0180】
図3において、22は一成分非磁性シアントナー20を収容した外壁で、外壁22内にトナー担持体として、図中矢印a方向に回転する感光体1と対向配置した現像スリーブ16を備え、感光体1上の静電荷像をトナーで現像してトナー画像を感光体1上に形成する。現像スリーブ16は、図で見て右略半周面を外壁22内に突入し、左略半周面を外壁22外へ露出して、感光体1に対向するようにして、回転自在に横設されている。現像スリーブ16と感光体1との間には微小間隔が設けられる。現像スリーブ16は、感光体1の回転方向aに対し、矢印b方向に回転駆動される。
【0181】
上記現像スリーブ16のような円筒状に限られず、回転駆動する無端ベルトの形態をしても良い。導電性ゴムローラを用いても良い。
【0182】
更に外壁22内には、現像スリーブ16の上方位置に弾性規制部材として弾性ブレード19が設けられ、また弾性ブレード19よりも現像スリーブ16の回転方向上流側の位置にトナー塗布ローラ18が設けられている。弾性規制部材としては弾性ローラを用いても良い。
【0183】
弾性ブレード19は、現像スリーブ16の回転方向上流側に向けて下がる向きに傾斜して設けられ、現像スリーブ16の上部外周面に回転方向に対向して当接される。
【0184】
トナー塗布ローラ18は、現像スリーブ16に対して感光体1と反対側に当接され、且つ回転可能に支持されている。
【0185】
現像器4−1は、上記構成にて、トナー塗布ローラ18が矢印c方向に回転し、トナー塗布ローラ18の回転によりシアントナー20を担持して現像スリーブ16の近傍に供給し、現像スリーブ16とトナー塗布ローラ18とが当接する当接部(ニップ部)において、トナー塗布ローラ18上のシアントナー20が現像スリーブ16と摺擦されることにより、現像スリーブ16上に付着する。
【0186】
現像スリーブ16の回転に伴い、現像スリーブ16上に付着したシアントナー20は、弾性ブレード19と現像スリーブ16との当接部でこれらの間に侵入し、ここを通過する際に現像スリーブ16の表面と弾性ブレード19の両者により摺擦されて、十分な摩擦帯電荷を付与される。
【0187】
以上のようにして摩擦帯電されたトナー20は、弾性ブレード19と現像スリーブ16との当接部を通過し、現像スリーブ16上にシアントナー20の薄層が形成され、感光体1と対向している現像部へと搬送される。現像スリーブ16に、現像バイアスとして直流に交流を重畳した交互電圧をバイアス印加手段17により印加することにより、現像スリーブ16上のシアントナー20が感光体1の静電荷像に対応して転移し、静電荷像に付着、トナー画像を形成する。
【0188】
現像部において感光体1に移行せずに現像スリーブ16上に残存したシアントナー20は、現像スリーブ16の回転と共に現像スリーブ16の下部より外壁22内に回収される。
【0189】
回収されたシアントナー20は、トナー塗布ローラ18によって現像スリーブ16との当接部で現像スリーブ16から剥ぎ取られる。同時にトナー塗布ローラ18の回転により現像スリーブ16上に新たなシアントナー20が供給され、新たなシアントナー20は、再び現像スリーブ16と弾性ブレード19との当接部へ搬送される。
【0190】
一方、剥ぎ取られたシアントナー20の大部分は、トナー塗布ローラ18の回転に伴い、外壁22内の他のトナー20と混ざり合い、剥ぎ取られたトナーの摩擦電荷が分散される。トナー塗布ローラ18から離れた位置にあるトナーは、撹拌手段21により逐次トナー塗布ローラ18へ供給される。
【0191】
現像スリーブ16は、アルミニウム、ステンレススチールの如き金属又は合金で形成された導電性円筒が好ましく使用される。充分な機械的強度及び導電性を有する樹脂組成物で導電性円筒が形成されていても良い。さらに、現像スリーブ16は、金属製又は合金製の円筒表面に導電性微粒子が分散されている樹脂組成物で形成されている被覆層を有していても良い。
【0192】
被覆層は、樹脂材料に導電性微粒子が含まれているものが使用される。導電性微粒子は、120kg/cm2で加圧した後の抵抗値が0.5Ω・cm以下であるものが好ましい。
【0193】
導電性微粒子としては、カーボン微粒子、カーボン微粒子と結晶性グラファイトの混合物、または結晶性グラファイトが好ましい。導電性微粒子は、粒径0.005〜10μmを有するものが好ましい。
【0194】
樹脂材料は、例えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系樹脂、アクリル系樹脂の如き熱可塑性樹脂;エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂の如き熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂を使用することができる。
【0195】
中でもシリコーン樹脂、フッ素樹脂のような離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたものがより好ましい。特に、アクリル系樹脂又はフェノール樹脂が好ましい。
【0196】
導電性微粒子は、樹脂成分100重量部当り、3〜20重量部を使用するのが好ましい。
【0197】
カーボン微粒子とグラファイト粒子を組み合わせて使用する場合は、グラファイト100重量部当り、カーボン微粒子1乃至50重量部を使用するのが好ましい。
【0198】
導電性微粒子が分散されているスリーブの樹脂コート層の体積抵抗値は10-6乃至106Ω・cmが好ましい。
【0199】
マゼンタ現像器4−2、イエロー現像器4−3、及びブラック現像器4−4においても、シアン現像器4−1と同様な構造を有している非磁性一成分現像方式の現像器である。
【0200】
ブラック現像器のみは、場合により絶縁性磁性トナーを使用する磁性一成分現像方式の現像器であっても良い。
【0201】
中間転写体5は矢印方向に感光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0202】
感光ドラム1上に形成担持された第1色目のシアントナー画像は、感光ドラム1と中間転写体5とのニップ部を通過する過程で、中間転写体5に印加される1次転写バイアス6により形成される電界と圧力により、中間転写体5の外周面に中間転写されていく。以後この工程を1次転写という。中間転写体はドラム形状であっても、エンドレスベルト状であっても良い。
【0203】
以下、同様に第2色目のマゼンタトナー画像、第3色目のイエロートナー画像、第4色目のブラックトナー画像が順次中間転写体5上に重畳転写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成される。
【0204】
転写ベルト10は、中間転写体5の回転軸に対応し平行に軸受させて下面部に接触されて配設してある。転写ベルト10はバイアスローラ11とテンションローラ12とによって支持され、バイアスローラ11には、2次転写バイアス源23によって所望の2次転写バイアスが印加され、テンションローラ12は接地されている。
【0205】
感光ドラム1から中間転写体5への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源6から印加される。
【0206】
感光ドラム1から中間転写体5への第1〜第4色のトナー画像の順次転写実行工程において、転写ベルト10及び中間転写体クリーニングローラ7は中間転写体5から接離可能としている。
【0207】
中間転写体5上に重畳転写された合成カラートナー画像の転写材Pへの転写は、転写ベルト10が中間転写体5に当接されると共に、不図示の給紙カセットからレジストローラ13、転写前ガイド24を通過して中間転写体5と転写ベルト10との当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送され、同時に2次転写バイアスがバイアス電源23からバイアスローラ11に印加される。この2次転写バイアスにより中間転写体5から転写材Pへ合成カラートナー画像が転写される。以後この工程を2次転写という。第2次転写はバイアスが印加された転写ローラでおこなっても良い。
【0208】
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、加熱ローラ14及び加圧ローラ15を有する加熱加圧定着器25へ導入され加熱定着される。
【0209】
中間転写体5は、パイプ状の導電性芯金5bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層5aからなる。芯金5bは、プラスチックのパイプに導電性メッキをほどこしたものでも良い。
【0210】
中抵抗の弾性体層5aは、シリコーンゴム、テフロンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散して電気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ω・cmの中抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層である。
【0211】
必要により、着脱自在なクリーニング手段により、転写材へのトナー像の転写後に、中間転写体5の表面がクリーニングされる。中間転写体上にトナー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニング手段は、中間転写体表面から離される。
【0212】
例えば、中間転写体5のクリーニングは、感光体ドラム1から中間転写体5への1次転写と同時に、中間転写体5上の2次転写残トナーを、感光体ドラム1に逆転写して戻し、感光体ドラム1のクリーナ9で回収することによりおこなわれる。
【0213】
そのメカニズムを説明する。中間転写体5上に形成されたトナー像は、このトナー像の帯電極性(不極性)とは逆極性の2次転写バイアスがバイアスローラ11に印加されることによって形成される強力な電界により、転写ベルト10に送られた転写材Pに転写される。
【0214】
このとき、転写材Pに転写されずに中間転写体5に残留する2次転写残トナーは、正規の帯電極性(負極性)とは逆極性(正極性)に帯電されているものが多い。
【0215】
しかし、全ての2次転写残トナーが正極性に反転しているわけではなく、中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナーも一部存在する。
【0216】
部分的には中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているトナーをも、逆極性に反転させる帯電手段7を、2次転写位置後、1次転写位置前に設ける。
【0217】
その結果、2次転写残トナーのほとんど全てを感光体1に戻すことが可能となる。
【0218】
2次転写残トナーを感光体1へ逆転写することと、感光体1に形成されたトナー像を中間転写体5に1次転写することを同時に行った場合、中間転写体5上で逆帯電された2次転写残トナーと、1次転写される正規トナーは、感光体ドラム1と中間転写体5とのニップ部で、電気的に殆ど中和することなく、逆帯電されたトナーは感光体ドラム1へ、正規帯電しているトナーは中間転写体5へ各々転写する。
【0219】
これは、1次転写バイアスを低くすることによって、1次転写ニップでの感光体ドラム1と中間転写体5との間にかかる電界を弱くしてニップ部での放電を抑え、ニップ部でトナーの極性が変わることを防止しているためである。
【0220】
さらに、摩擦帯電性トナーは電気的絶縁性を有するため、逆極性のトナー同士では短時間で電荷を相殺して極性が反転したり、中和したりすることはない。
【0221】
従って、中間転写体5上の正極性に帯電された2次転写残トナーは感光体ドラム1へ転写され、感光体ドラム1上の負極性に帯電されたトナー像は中間転写体5へ転写されるといった各々独立した挙動をとる。
【0222】
一度の像形成開始信号によって1枚の転写材Pに画像を形成する際には、2次転写後、感光体ドラム1から中間転写体5へのトナー像の転写を行わずに、中間転写体に残留した2次転写残トナーを感光体ドラム1へ逆転写することが行われる。
【0223】
本例においては、中間転写体5上の2次転写残トナーを帯電する帯電手段として、接触型の帯電手段、具体的には複数層を有する弾性ローラを中間転写体クリーニングローラ7として用いている。
【0224】
〔定着器〕
定着器の機械的構成としては、画像支持体上のトナー層が直接接触する側のローラ(以後定着ローラという。図4の熱ローラ53が相当)として弾性ローラを使用することが好ましい。即ち、定着ローラが弾性を有する場合は、未定着のトナー像表面の凹凸に対して定着ローラ表面自身が変形して押圧するために、トナー像の均一な加熱、加圧が可能となり、光沢性の均一化に効果的である。
【0225】
図4は本発明の定着器の構成例を示す図である。53は定着ローラで、該定着ローラ53には加圧ローラ54が圧接して定着ローラ53との間にニップ部を形成しつつ従動回転を行うようになっている。該定着ローラ53は中空筒体の形態をなし、中空空間にはハロゲンヒータ55が内蔵され、定着に必要な熱供給がなされる。加圧ローラ54はハロゲンヒータ55により加熱される。ローラの温度制御は、定着ローラ53の非通紙領域に温度検知素子としてのサーミスタ58をもしくは加圧ローラ21にサーミスタ58を接触配置し、その検知温度に伴う抵抗値変化によりローラの表面温度を検知し、制御装置(図示せず)によりローラ表面温度を所定値となるようにハロゲンヒータ55の電流制御を行っている。
【0226】
以上のような本実施例装置において、未定着記録材はガイド62により案内されて右方よりニップ部に進入し、定着ローラ53の表面により加圧及び加熱を受け、定着された後排紙される。59は、定着された記録材と定着ローラ53または加圧ローラ54との分離爪である。
【0227】
定着ローラ53の構成は、カラー画像の単色〜4色の多重トナーの厚み(数〜数十μm)に追従するために、アルミニウム等の芯軸に弾性層を数十μm以上設けることが必要である。弾性が小さいとトナー凹部の未定着やトナーのつぶれによる解像低下をもたらす。上記弾性層の材質はメチル系,メチルビニル系の液体シリコーンゴムRTV,LTVタイプのものが弾性を備えているのが好適である。表層には上記のRTV,LTVを用いて、その下層に熱に強いHTVの層を設け、表層裏面の熱劣化や剥がれを防いだ多層構成としても良い。
【0228】
加圧ローラ21の構成は、定着ローラ53に比べ弾性が小さくても良いので単純化が可能でアルミニウム芯軸にHTV、フッ素ゴム等の層を設けるのみでも良い。勿論、定着ローラと略同一構成のものを用いても良い。加圧力は40〜60kgfとした。
【0229】
【実施例】
本発明を以下に実施例を示すことでより具体的に説明する。「部」は「重量部」を意味する。
【0230】
[実施例1]
本発明に用いるシアントナーは、次の如くして調製した。
【0231】
高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備えた2リットル用四つ口フラスコ中に、イオン交換水910部と0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450部を添加し回転数を12000rpmに調整し、55℃に加温せしめた。ここに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68部を徐々に添加し微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む分散媒系を調製した。
【0232】
一方、分散質系としては、
飽和ポリエステル 25部
(テレフタール酸−ビスフェノールA)
離型剤 40部
〔モノエステルワックス Mw=510,Mn=420,Mw/Mn=1.21,SP値8.5,融点69(℃),溶融粘度9.5(m・pa・s)〕
ジ−t−ブチルサリチル酸亜鉛化合物 1.9部
ジ−t−ブチルサリチル酸 0.1部
をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行い、混練機により溶融混練した。
【0233】
続いて、
該混練物 67部
スチレンモノマー 160部
n−ブチルアクリレートモノマー 40部
銅フタロシアニン顔料 10部
を混合し、アトライターを用いて温度約50℃で2時間分散を行った。
【0234】
該混合分散質に、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4部を添加し、続いて分散媒系に投入し回転数を12000rpmに維持しつつ10分間造粒を行った。
【0235】
その後、高速撹拌器からプロペラ撹拌ばねに交換し、50rpmで重合を55℃で1時間継続させた後、内温を70℃に昇温させ4時間重合を継続し、その後、内温を80℃に昇温させ5時間重合を継続した。
【0236】
重合終了後スラリーを冷却し、希塩酸を添加し分散剤を除去せしめた。
【0237】
更に洗浄し乾燥を行うことでシアン粒子を得た。
【0238】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、トナー表面には、突き出すように付着している微小粒子が多く観測され、表面に付着しているだけの微小粒子も少量存在した。
【0239】
得られた粒子100部に、疎水化処理シリカを1.5部外添し、流動性に優れたシアントナーNo.1を得た。また、コールターカウンターで測定したところ、重量平均粒径は6.3μmで、個数変動係数が24%であった。
【0240】
シアントナーNo.1を図3に示す装置ユニットである現像器4−1に入れ、図2に示す画像形成装置に装着し、常温常湿環境下(23℃,60%RH)でモノカラーモードで画出し試験を行なった。6000枚の多数枚耐久試験においても、高画像濃度のカブリのない良好なシアン色の定着画像が得られた。
【0241】
6000枚の耐久後においても、トナー塗布ローラ、現像スリーブ及び弾性ブレードにはトナー融着は見られず、良好な現像性を示した。
【0242】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0243】
[実施例2]
重合条件を回転数500rpmで55℃で5時間継続させた後、内温を80℃に昇温させ5時間重合を継続した他は実施例1と同様にした。
【0244】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0245】
[実施例3]
重合条件は実施例1と同様にしたが、反応5時間経過後に再び高速撹拌器を6000rpmに調製し、5分間異形化を図った。。
【0246】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0247】
[実施例4]
ジ−t−ブチルサリチル酸をドデシルベンゼン硫酸ナトリウムに変えた以外は実施例1と同様にした。
【0248】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、トナー表面には、表面に付着しているだけの微小粒子が多く観測され、突き出すように付着している微小粒子も少量存在した。
【0249】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0250】
[実施例5]
実施例1で得られたトナーを、ローターが回転して機械的衝撃力を与える方式の表面改質装置を用いて、周速70m/sで2分間表面処理を行なった。
【0251】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、表面に存在していた微小粒子は、ほぼ形をとどめたままトナー表面に固定化されていた。
【0252】
次にトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い形状係数SF−1,SF−2を算出したところ、SF−1が117,SF−2が114であった。
【0253】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0254】
[比較例1]
ジ−t−ブチルサリチル酸を添加しない以外は実施例1と同様にした。
【0255】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、トナー表面には、微小粒子はほとんど存在しなかった。
【0256】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0257】
[比較例2]
ジ−t−ブチルサリチル酸をドデシルベンゼン硫酸ナトリウムに変え、これを分散媒系に加えた以外は実施例1と同様にした。
【0258】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、トナー表面には、表面に付着しているだけの微小粒子が多く観測された。
【0259】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0260】
[比較例3]
ジ−t−ブチルサリチル酸を0.2部から1部に変えた以外は実施例1と同様にした。
【0261】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、トナー表面には、表面に付着しているだけの微小粒子が多く観測され、突き出すように付着している微小粒子も少量存在した。
【0262】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0263】
[比較例4]
重合条件を回転数50rpmで90℃で10時間継続させた他は実施例1と同様にした。
【0264】
トナーの物性を表1に、評価結果を表2に示す。
【0265】
[比較例5]
比較例2で得られたトナーをローターが回転して機械的衝撃力を与える方式の表面改質装置を用いて、周速70m/sで2分間表面処理を行なった。
【0266】
得られたトナーを日立製作所製FE−SEM(S−800)を用いてトナー像を観察したところ、表面に存在していた微小粒子は、ほぼ形をとどめたままトナー表面に固定化されていた。
【0267】
次にトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を行い形状係数SF−1,SF−2を算出したところ、SF−1が115,SF−2が114であった。
【0268】
評価結果を表2に示す。
【0269】
[比較例6]
離型剤として、モノエステルワックスに変えてポリプロピレンワックス〔Mw=3000,Mn=540,Mw/Mn=5.56,融点130(℃),溶融粘度11.0(m・pa・s)〕を加えた以外は、実施例1と同様にした。
【0270】
評価結果を表2に示す。
【0271】
【表1】
【0272】
【表2】
【0273】
評価方法は次の通りである。
【0274】
画像濃度
ベタ画像部をマクベス反射濃度計(マクベス社製)で測定する。その際、光沢度計(PG−3D,日本発色工業社製)で測定した。光沢度15〜20の部分を測定する。
【0275】
カブリの測定
カブリの測定は、東京電色社製のREFLECTOMETER MODEL TC−6DSを使用して測定し、シアントナー画像ではamberフィルターを使用し、下記式より算出した。数値が小さい程、カブリが少ない。
【0276】
【0277】
各環境におけるトナーの帯電量の測定
環境帯電量は各環境条件下にトナー及びキャリアを一昼夜放置した後、以下の方法により測定する。
【0278】
例えば、高温/高湿(30℃/80%RH),常温/常湿(23℃/60%RH),低温/低湿(15℃/10%RH)の環境下でブローオフ法に基づき、トナーの摩擦帯電量を測定する。
【0279】
図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明図である。先ず、底に500メッシュのスクリーン103のある金属製の測定容器102に摩擦帯電量を測定しようとするトナーとキャリアの重量比1:19の混合物を50〜100ml容量のポリエチレン製のビンに入れ、5〜10分間手で振盪し、該混合物(現像剤)約0.5〜1.5gを入れ金属製のフタ104をする。このときの測定容器102全体の重量を秤W1(g)とする。次に、吸引機101(測定容器102と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口から吸引し風量調節弁106を調整して真空計105の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行いトナーを吸引除去する。このときの電位計109の電位をV(ボルト)とする。ここで108はコンデンサーであり容量をC(μF)とする。吸引後の測定容器全体の重量を秤りW2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(mC/kg)は下式の如く計算される。
【0280】
【数3】
【0281】
現像スリーブ上のトナーの摩擦帯電量の測定
現像スリーブ上のトナーの摩擦帯電量は、吸引式ファラデーゲージ法を使用して求める。
【0282】
この吸引式ファラデーゲージ法は、その外筒を現像スリーブ表面に押しつけて現像スリーブ上の一定面積上のトナーを吸引し、内筒のフィルターに採取してフィルターの重量増加分より、吸引したトナーの重量を計算することができる。それと同時に外部から静電的にシールドされた内筒に蓄積された電荷量を測定することによって、現像スリーブ上のトナーの摩擦帯電量を求めることができる方法である。
【0283】
多数枚耐久中の現像器の評価
多数枚耐久中に、現像器に起因して画像欠損が生じた場合は、画出しを中断しトナー塗布ローラの表面、現像スリーブ表面及び弾性ブレード表面の汚れ及びトナーの融着状態を目視で評価した。
【0284】
多数枚耐久中に画像欠損が生じない場合は、多数枚耐久後にトナー塗布ローラの表面、現像スリーブ表面及び弾性ブレード表面の汚れ及びトナーの融着状態を目視で評価した。
【0285】
A:実質的に汚れ及びトナー融着なし
B:汚れ又はトナー融着があるが目立った画像欠損は発生せず
C:ひどい汚れ又はトナー融着が発生し、画像欠損が発生
【0286】
定着開始温度及び高温オフセットフリー温度
加熱加圧定着器のフッ素系樹脂の表面層を有する加熱ローラ及び加圧ローラの温度を100℃〜230℃の温度範囲で5℃おきに温調し、各温度で定着をおこない、得られた定着画像を50g/cm2の加重をかけたシルボン紙で2回摺擦し、摺擦前後の画像濃度低下率が10%以下となる定着温度を定着開始温度とする。
【0287】
定着温度を上げ、目視でオフセット現象の発生しない最高温度を高温オフセットフリー温度とする。
【0288】
トナーの凝集度の測定
パウダーテスター(ホソカワミクロ社製)の振動篩機を用い、振動台に400mesh、200mesh、100meshの篩を目開の狭い順に重なる様に、即ち100meshが最上位となる様に、400mesh、200mesh、100meshの篩の順に重ねてセットする。
【0289】
このセットした100meshの篩上に試料を加え、振動台への入力電圧が15Vになる様にし、その際の振動台の振幅が60〜90μmの範囲に入る様に調整し、約25秒間振動を加え、その後、各篩上に残った試料の重量を測定し、下式に基づき凝集度を得る。凝集度の値が小さい程、トナーの流動性は高い。
【0290】
【数4】
【0291】
トナーの耐ブロッキング性試験
約10gのトナーを100ccポリコップに入れ、50℃で3日放置した後、目視で評価する。
A:凝集物は見られない。
B:凝集物は見られるが、容易に崩れる。
C:凝集物が見られ、容易に崩れない。
【0292】
【発明の効果】
本発明においては、界面活性剤を含む水中で常温・常圧下において超音波処理を行ない、常温・常圧下で静置し、上澄みから回収される微小粒子の組成を特定の範囲にすることにより、定着性が良好で、帯電性、流動性そしてクリーニング性に優れた、静電荷像現像用トナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーの摩擦帯電量を測定するための測定装置の概略説明図である。
【図2】本発明が適用されうる画像形成装置の一例を示す概略説明図である。
【図3】図2に示す画像形成装置の装置ユニットの一例を示す概略説明図である。
【図4】本発明のトナーが適用されうる画像加熱定着装置の概略説明図である。
【符号の説明】
1 像担持体(感光体)
4 現像器
16 現像スリーブ
20 シアントナー
25 定着器
51 芯金
52 弾性層
53 定着ローラ
54 加圧ローラ
55 ハロゲンヒータ
58 サーミスタ
60 転写紙(記録材)
61 未定着カラートナー
63 フッ素系樹脂層(表面層)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electrostatic charge image developing toner for making an electrostatic charge latent image appear.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a number of methods are known as electrophotographic methods. In general, a photoconductive substance is used to form an electrical latent image on a photoreceptor by various means, and then the latent image is formed with toner. Development is performed to make a visible image, and a toner image is transferred to a transfer material such as paper as necessary. Then, the toner image is fixed on the transfer material by heat or pressure to obtain a copy or printed matter. .
[0003]
Various methods have been proposed for developing with toner or fixing a toner image.
[0004]
Conventionally, toners used for these purposes are generally obtained by melt-kneading a colorant composed of a dye or pigment in a thermoplastic resin, uniformly dispersing it, and then finely pulverizing it with a fine pulverizer. Toner having a desired particle size has been produced by classification with a classifier.
[0005]
Although this method of manufacture can produce fairly good toner, there are certain limitations, i.e., limited choice of toner materials. For example, the resin colorant dispersion must be sufficiently brittle and capable of being finely pulverized with economically possible production equipment. However, if the resin colorant dispersion is made brittle in order to satisfy these requirements, when the dispersion is actually pulverized at a high speed, the particle size range of the formed particles tends to be widened, and in particular, a relatively large proportion of fine particles. Is included in this. Further, the toner obtained from such a brittle material is likely to be further pulverized or powdered in a developing device such as a copying machine. Also, with this method, it is difficult to completely disperse solid fine particles such as a colorant in the resin. Depending on the degree of dispersion, an increase in fog at the time of image formation, a decrease in image density, color mixing, or transparency Sufficient attention must be paid to the dispersion of the colorant, as this can cause poor color. Further, exposure of the colorant to the fracture surface of the pulverized particles may cause a change in development characteristics.
[0006]
On the other hand, in order to overcome the problems of the toner due to the pulverization method, various polymerization method toners such as suspension polymerization method toners disclosed in Japanese Patent Publication Nos. 36-10231, 43-10799, and 51-14895 are disclosed. The manufacturing method has been proposed. For example, in a suspension polymerization method toner, a monomer composition is prepared by uniformly dissolving or dispersing a polymerizable monomer, a colorant and a polymerization initiator, and, if necessary, a crosslinking agent, a charge control agent and other additives. After that, the monomer composition is dispersed in a continuous phase containing a dispersion stabilizer, for example, an aqueous phase using a suitable stirrer, and at the same time, a polymerization reaction is performed to form toner particles having a desired particle size Get. In this method, since the pulverization step is not included at all, the toner does not need to be brittle, a soft material can be used as the resin, and the colorant is not exposed to the surface of the particles, and uniform friction is obtained. There is an advantage that a toner having chargeability can be obtained. Further, since the particle size distribution of the obtained toner is relatively sharp, even if the classification step is omitted or classified, the toner can be obtained in a high yield.
[0007]
Since these spherical toners formed by the polymerization method have a uniform shape, the latent image, particularly the edge portion, is faithfully developed, which is suitable for high image quality. Furthermore, it is easy to reduce the particle size of the particles, which is more suitable for higher image quality.
[0008]
As described above, the spherical toner has solved some of the disadvantages of the toner obtained by the pulverization method, but has been found to cause new disadvantages. That is, when the blade is used because the obtained toner has a spherical shape, the cleaning property is inferior.
[0009]
In addition, when used in an image forming method of a one-component development system, it is difficult to control the toner carrying amount on the developing sleeve because the toner is spherical.
[0010]
In order to solve such drawbacks, Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-26656 discloses a method for making the polymerized toner amorphous, but the transfer efficiency is not sufficient.
[0011]
In addition, a method has been attempted in which fine particles separately synthesized on toner particles are fixed to provide unevenness on the toner surface (Japanese Patent Laid-Open Nos. 57-45558, 1-225753, and 3). No. -83068) and the like increase the production process, and the fine particles deteriorate the developability and fixability.
[0012]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 56-130762 discloses a method of coexisting a surfactant in an aqueous system for the purpose of removing a dispersant during toner production by suspension polymerization. Fine particles (so-called emulsified particles) that deteriorate also developability and fixability.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a toner for developing an electrostatic image that solves the above-mentioned problems.
[0014]
Specifically, it is an object of the present invention to provide a toner for developing an electrostatic charge image having excellent chargeability and fluidity that can provide an image having good fixability and excellent fine line reproducibility and highlight reproducibility.
[0015]
Another object of the present invention is to provide an electrostatic charge image developing toner excellent in cleaning properties.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is an electrostatic charge image developing toner having toner particles containing at least a binder resin and a release agent,
The toner has a shape factor SF-1 of 100 to 160, a shape factor SF-2 of 100 to 140,
The toner has the toner particles and fine particles. The toner is subjected to ultrasonic treatment in water containing a surfactant at normal temperature and normal pressure.(23 ° C)・ Under normal pressure24 hoursIn the composition of microparticles that are allowed to stand and recovered from the supernatant,
The ratio Ma / Mb between the weight average molecular weight Ma of the fine particles and the weight average molecular weight Mb of all the toner particles has the following relationship:
1.5 ≦ Ma / Mb ≦ 10.0
Satisfied,
The fine particles contain 0.1 to 10% by weight of a release agent,
In the molecular weight distribution measured by GPC (gel permeation chromatography), the release agent has a weight average molecular weight (Mw) to number average molecular weight (Mn) ratio (Mw / Mn) of 1.0 to 3. The present invention relates to a toner for developing an electrostatic charge image, which is 0.
[0017]
The inventors of the present invention have found that, when satisfying the above-described configuration, the toner is excellent in blocking resistance and durability stability having high chargeability while maintaining good fixability.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The ratio Ma / Mb between the weight average molecular weight Ma of the fine particles and the weight average molecular weight Mb of all the toner particles has the following relationship:
1.5 ≦ Ma / Mb ≦ 10.0
In this case, both durability stability and fixability are compatible.
[0019]
When Ma / Mb is less than 1.5, the release agent present in the fine particles oozes out, resulting in problems in blocking resistance and fluidity. When Ma / Mb is larger than 10, it is inferior to low-temperature fixing, which is not preferable.
[0020]
Further, by setting the molecular weight distribution (Mw / Mn) of the release agent to be used to 1.0 to 3.0, it becomes possible to improve durability stability and fixability. This is presumably because sharper distribution of the release agent improves the encapsulation of the sharp melt release agent in the fine particles.
[0021]
When Mw / Mn exceeds 3.0, the release agent in the fine particles becomes non-uniform, and the release agent protruding on the surface deteriorates the chargeability and fluidity.
[0022]
Further, the anti-offset property can be achieved by setting the release agent composition contained in the fine particles in the range of 0.1 to 10% by weight.
[0023]
When the amount of the release agent in the fine particles is less than 0.1% by weight, the toner cannot be completely melted in the fixing in the low temperature region, and the fine particles on the surface have a low releasing action, so that the low temperature offset tends to occur. When the amount of the release agent in the microparticles is larger than 10% by weight, the release agent tends to protrude on the surface of the microparticles, and as a result, there is a possibility that the chargeability may be hindered or the fluidity may be deteriorated.
[0024]
In the present invention, “microparticles” were collected as follows.
[0025]
(1) 1 g of toner is uniformly dispersed in 100 ml of an aqueous solution in which 0.1 g of a nonionic surfactant (Contaminone N manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd.) is dissolved, and the mixture is kept at room temperature and normal pressure for 10 minutes in a 100 ml beaker. Perform sonication. In addition, processing is performed with the intensity | strength of 20 kHz and 50 W using UH-50 by SMT as an ultrasonic disperser.
[0026]
(2) The dispersion is allowed to stand for 24 hours to allow the toner particles to settle, and only the milky white supernatant is collected with a dropper or the like and filtered using a filter paper having a pore size of 0.10 μm.
[0027]
(3) The solid content was washed with ion exchange water three times or more and dried under reduced pressure.
[0028]
The binder resin composition in the present invention was calculated from the NMR spectrum intensity using EX400 manufactured by JEOL.
[0029]
The release agent content in the present invention was calculated from its heat capacity using DSC-7 manufactured by Perkin Elmer.
[0030]
In the present invention, a dispersion is prepared by dispersing 5 mg of toner in 10 ml of water in which 0.1 mg of a nonionic surfactant is dissolved, and the dispersion is irradiated with ultrasonic waves (20 kHz, 50 W) for 5 minutes. The measured value C of particles having a particle diameter of 0.6 to 2.0 μm by a flow type particle image analyzer is 3 to 50% by number, the toner particle shape factor SF-2 is 100 to 140, and the toner weight average A toner having a particle size of 4 to 10 μm is preferable.
[0031]
In the present invention, flow type particle image analyzer (hereinafter referred to as FPIA method) measured value C1Is preferably 3 to 40% by number. Further, the measured value C is preferably 3 to 35% by number. Furthermore, the measured value C is more preferably 3 to 30% by number.
[0032]
When C exceeds 40% by number, fine particles having a particle size of 0.6 to 2.0 μm are liable to contaminate the sleeve and the charging member, thereby lowering the toner charging property and further reducing the toner coating property on the sleeve. , The image is likely to be uneven.
[0033]
Further, the fine particles take in the external additive, lower the fluidity of the toner, and lower the transferability of the toner at the time of durability.
[0034]
On the other hand, when C is less than 3% by number, the charge amount of the toner increases (charges up) particularly in a low-humidity environment, the toner coat property on the sleeve is lowered, and wavy unevenness occurs in the halftone image. It becomes easy.
[0035]
C of the present invention was measured with a flow type particle image analyzer FPIA-1000 manufactured by Toa Medical Electronics Co., Ltd. For the measurement sample preparation, Contaminone N manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd. was used as a nonionic surfactant, and UH-50 manufactured by SMT was used as an ultrasonic disperser.
[0036]
In the present invention, toner having a shape factor SF-1 of 100 to 160 and a toner shape factor SF-2 of 100 to 140 is preferably used. More preferably, SF-1 is 100 to 150, and SF-2 is 100 to 130.
[0037]
SF-1 and SF-2 indicating the shape factor used in the present invention are 100 sampled toner images randomly using FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, and the image information is sent via the interface. In the present invention, the values obtained by introducing the image into the image analysis apparatus (Luxex 3) manufactured by Nicole Co., Ltd. and performing the analysis and calculating from the following equations are defined as the shape factors SF-1 and SF-2.
[0038]
[Expression 1]
(AREA: toner projection area, MXLNG: absolute maximum length, PERI: circumference)
[0039]
The toner shape factor SF-1 indicates the degree of sphericity, and when it is larger than 160, the shape gradually changes from spherical to indefinite. SF-2 indicates the degree of unevenness, and when it is larger than 140, the unevenness of the toner surface becomes remarkable. If SF-1 exceeds 160 or SF-2 exceeds 140, transferability and durability may be inferior.
[0040]
Next, a method for producing the electrostatic image developing toner of the present invention will be described.
[0041]
When a surfactant is mixed in a dispersion medium such as water as in the past, emulsion polymerization occurs as a side reaction in addition to a toner base having a desired particle diameter by suspension polymerization, and fine particles are generated. Since this side reaction is limited to the polymerizable monomer dissolved in water, the microparticles are hardly subjected to a mold release agent or a colorant. When these particles are used as a developer, the fine particles are separated from the toner base and cause a reduction in charging ability and image defects. In addition, the molecular weight of the generated fine particles is very large, and the fixing property is not always satisfactory.
[0042]
In suspension polymerization using an inorganic compound or the like as a monomer droplet dispersion stabilizer, the present inventors mixed a substance having a surface active ability into the monomer dispersion in the stage before the polymerization reaction, thereby allowing the polymerization reaction to proceed. It was found that the leaching of the surface active substance from the monomer droplet to the dispersion medium in the intermediate stage can be controlled.
[0043]
This makes it possible to synthesize fine particles having a composition that improves developability and fixability without complicating the production process.
[0044]
Furthermore, since these fine particles are formed by the surface active substance oozing out from the inside of the monomer, most of them are fixed to the toner particles, and the toner surface is appropriately deformed to enhance the cleaning effect. Also became possible.
[0045]
Furthermore, the present inventors have used a monomer liquid by using a substance having the same kind of functional group or the same kind of bond in a part of the monomer-added substance (resin, charge control agent, release agent, etc.) as the surface active substance. We have found that it is easier to control the leaching of the surface active substance from the droplets to the dispersion medium. This is considered to be due to the interaction between substances having similar skeletons.
[0046]
If a surfactant that does not interact with the monomer internals is used, it will immediately move to the dispersion medium, and a very large amount of very small particles with a molecular weight that does not contain a release agent are produced. The developability and fixability are not fully satisfactory.
[0047]
Similarly, even when a surfactant is added to the dispersion medium, a very large amount of fine particles having a molecular weight that does not contain a release agent is produced in large quantities independently, and the developability and fixability are not sufficiently satisfactory. .
[0048]
In the present invention, it is preferable that the addition amount of the surface active substance having an interaction with the internal additive substance is 0.001 to 0.3% by weight with respect to the polymerizable monomer.
[0049]
When the addition amount of the surface active substance is less than 0.001% by weight based on the polymerizable monomer system, the fine particles necessary for the present invention are not generated. If it exceeds 0.3% by weight, a large amount of fine particles are produced, and the developability and fixability are not satisfactory.
[0050]
Preferably, it is desirable to use a substance capable of interacting with a resin, a charge control agent, a release agent and the like which are simultaneously mixed with the monomer dispersoid as the surface active substance used in the present invention. For example, between substances having the same kind of functional group (hydroxyl group, carboxyl group, carbonyl group, sulfone group, amino group, nitro group, cyano group, halogen, etc.) or the same kind of bond (amide bond, ester bond, urethane bond, etc.) Interaction.
[0051]
Examples of the resin include methacrylate, acrylate resin, polyester resin, and the like.
[0052]
Examples of the charge control agent include salicylic acid, alkyl salicylic acid, dialkyl salicylic acid, and metal compounds of naphthoic acid.
[0053]
Examples of the mold release agent include amide wax and ester wax.
[0054]
As the surface active substance that interacts with these resins, charge control agents, release agents and the like, substances having a carboxyl group are preferable.
[0055]
The toner-added substance and the surface active substance are preferably treated in advance by a mixing device such as an attritor or a kneader.
[0056]
Preferably, it is desirable to optimize polymerization reaction conditions such as polymerization temperature and polymerization time.
[0057]
When the polymerization temperature is high and the reaction is likely to proceed, not only the molecular weight is lowered but also the surface active substance oozing is suppressed, and the effect as in the present invention is hardly exhibited. When the polymerization temperature is low and the reaction does not proceed easily, the surface active substance oozes out and the generated fine particles have an adverse effect on development.
[0058]
Further, it is desirable that the fine particles cover 5 to 40% of the toner particle surface. This is because the fine particles are fixed or in contact with the surface of the toner particles at 5 to 40%, thereby improving the cleaning property and further preventing the deterioration of durability due to embedding of external additives.
[0059]
When the covering ratio of the fine particles to all the toner particles is less than 5%, the charge amount of the toner increases (charge up) particularly in a low humidity environment, the toner coat property on the sleeve is lowered, and the halftone image has a wavy shape. Unevenness is likely to occur. Furthermore, since the shape approaches a perfect sphere, the cleaning property is deteriorated.
[0060]
When the coverage of all the fine particles with respect to all the toner particles is larger than 40%, a reduction in coloring power and a low temperature offset are easily caused in fixing in a low temperature region. Further, the number of fine particles that separate from the toner particles and contaminate the charging member and the like increases.
[0061]
Preferably, in the present invention, when the fine particles are collected from the toner particles by the above operation, the change rate of the fine particle coverage before and after the operation is desirably 30% or less. This can be an index indicating that the smaller the change rate of the fine particle coverage, the smaller the dropout of the fine particles during external addition or durability.
[0062]
If the fine particles recovered from the toner particles are larger than 30% of the total fine particles before the operation, the fine particles that separate from the toner particles and contaminate the charging member and the like increase and developability deteriorates.
[0063]
In the present invention, the average particle size and the coverage of the fine particles were randomly sampled 100 toner images using FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, Ltd. The analysis was carried out by introducing it into an analysis device (Luxex 3).
[0064]
In the present invention, if necessary, the degree of immobilization of the fine particles present on the toner surface may be increased by thermal treatment or mechanical impact.
[0065]
As the thermal treatment, wet surface modification with a water-soluble initiator (preferably potassium persulfate or ammonium persulfate) may be performed in the latter half of the toner particle production process or after the toner particles are produced. At this time, 0.005 to 5 parts by weight, more preferably 0.01 to 5 parts by weight of a water-soluble initiator is used per 100 parts by weight of the toner particles, and the temperature is 50 to 90 ° C. for 60 to 600 minutes. .
[0066]
Examples of the thermomechanical treatment include a heat treatment method for passing through a hot air stream and a method of treating while rubbing by applying mechanical energy. In the present invention, a method of applying a mechanical impact force by rotating a rotor. Is preferred.
[0067]
The treatment temperature is preferably a temperature near the glass transition point Tg (Tg ± 10 degrees) of the toner particles from the viewpoint of preventing aggregation and productivity.
[0068]
Examples of the release agent used in the toner of the present invention, that is, a low softening point substance include, for example, paraffin wax, polyolefin wax, modified products thereof (for example, oxides and grafted products), higher fatty acids and metal salts thereof. Amide wax, ester wax and the like.
[0069]
Among these, ester wax is particularly preferable in that a high-quality full-color OHP image can be obtained. Specific structural formulas of typical ester wax compounds preferable for the present invention are shown below as general structural formulas (1) to (6).
[0070]
[Chemical 1]
(In the formula, a and b represent an integer of 0 to 4, a + b is 4, and R1And R2Represents an organic group having 1 to 40 carbon atoms, and R1And R2And n and m are integers of 0 to 15, and n and m are not 0 at the same time. )
[0071]
[Chemical 2]
(In the formula, a and b represent an integer of 0 to 4, a + b is 4, and R1Represents an organic group having 1 to 40 carbon atoms, n and m represent integers of 0 to 15, and n and m are not 0 at the same time. )
[0072]
[Chemical Formula 3]
(Wherein, a and b represent an integer of 0 to 3, a + b is 3 or less, R1And R2Represents an organic group having 1 to 40 carbon atoms, and R1And R2And a group having a carbon number difference of 10 or more, and RThreeRepresents an organic group having 1 or more carbon atoms, n and m represent an integer of 0 to 15, and n and m are not 0 at the same time. )
[0073]
General structural formula of ester wax (4)
R1COOR2
(Wherein R1And R2Represents a hydrocarbon group having 1 to 40 carbon atoms, and R1And R2May be the same or different carbon numbers. )
[0074]
General structural formula of ester wax (5)
R1COO (CH2)nOOCR2
(Wherein R1And R2Represents a hydrocarbon group having 1 to 40 carbon atoms, n is an integer of 2 to 20 and R1And R2May be the same or different carbon numbers. )
[0075]
General structural formula of ester wax (6)
R1OOC (CH2)nCOOR2
(Wherein R1And R2Represents a hydrocarbon group having 1 to 40 carbon atoms, n is an integer of 2 to 20 and R1And R2May be the same or different carbon numbers. )
[0076]
The weight average molecular weight (Mw) of the low softening point material is preferably 200 to 2000, and the number average molecular weight (Mn) is preferably 150 to 2000. More preferably, Mw is 200 to 1500, more preferably 300 to 1000, and Mn is 200 to 1500, and more preferably 250 to 1000. When the Mw of the low softening point material is less than 200 and Mn is less than 150, the blocking resistance of the toner is lowered. When the Mw of the low softening point substance is 2000 and Mn exceeds 2000, the crystallinity of the low softening point substance itself is developed and the transparency is lowered.
[0077]
Further, when the ratio of the weight average molecular weight / number average molecular weight (Mw / Mn) is 1.0 to 3.0, the maximum peak of the DSC endothermic curve of the low softening point substance becomes sharper, and the toner particles at room temperature become sharper. The mechanical strength is improved, and particularly excellent toner physical properties showing a sharp melting characteristic at the time of fixing can be obtained. In the present invention, Mw / Mn is preferably 2.0 or less, more preferably 1.5 or less.
[0078]
In the present invention, the molecular weight distribution of the low softening point substance is measured by GPC using a double column under the following conditions.
[0079]
(GPC measurement conditions)
Apparatus: GPC-150C (manufactured by Waters)
Column: GMH-MT 30 cm 2 series (manufactured by Tosoh Corporation)
Temperature: 135 ° C
Solvent: o-dichlorobenzene (0.1% ionol added)
Flow rate: 1.0 ml / min
Sample: 0.4 ml of 0.15% sample was injected
[0080]
Measurement is performed under the above conditions, and a molecular weight calibration curve prepared from a monodisperse polystyrene standard sample is used in calculating the molecular weight of the sample. Further, the molecular weight is calculated by converting to polyethylene using a conversion formula derived from the Mark-Houwink viscosity formula.
[0081]
The solubility parameter (SP value) of the low softening point substance used in the present invention is preferably in the range of 8.4 to 10.5, preferably 8.5 to 10.0. When a low softening point material having an SP value of less than 8.4 is used, the compatibility with the binder resin to be used is poor and as a result, it is difficult to obtain good dispersion in the binder resin, and not only the fixing area becomes narrow. As a result, sufficient transparency of full color transparency cannot be obtained. When a low softening point material having an SP value of more than 10.5 is used, the toner is likely to be blocked when the toner is stored for a long time, and the compatibility between the binder resin and the low softening point material is too good. Therefore, it is difficult to form a sufficient release layer between the fixing member and the toner binder resin layer at the time of fixing, and an offset phenomenon is likely to occur.
[0082]
In the present invention, the solubility parameter (SP) value of the low softening point substance and the binder resin is calculated by the method of Fedors using the additivity of atomic groups (Polym. Eng. Sci., 14 (2) 147 (1974)). The method of calculating using is mentioned.
[0083]
In order to obtain a sufficiently transparent OHP image with a low heat capacity of the fixing device, it is important to reduce the crystallinity of the low softening point substance contained in the toner. There are some undissolved toner grain boundaries that did not dissolve even after normal fixing, and the crystallinity of the low softening point material layer reduces the effective light transmission due to diffused reflection of light, resulting in haze. May cause a drop. Furthermore, even if the components mixed in the toner are sufficiently dissolved at the time of fixing, if the difference in refractive index between the toner layer after dissolution and the low softening point material layer formed between the fixing members is large, this will also occur. This is not preferable because it causes diffuse reflection.
[0084]
An increase in the irregular reflection of light leads to a decrease in the brightness of the projected image and a decrease in the sharpness of the color. In particular, when a reflective overhead projector is used, this problem is further increased as compared with a case where a transmissive overhead projector is used.
[0085]
That is, in order to reduce the crystallinity of the low softening point material, it is important to reduce the crystallinity of the low softening point material alone. Further, in order to prevent the unfused toner grain boundary from being present in the toner fixing layer, a device that matches the glass transition temperature (Tg) of the binder resin and the melting point (mp) of the low softening point material as much as possible, and quickly with a low energy amount. A material having a low melting enthalpy (ΔH), which is the latent heat of the low softening point substance, is particularly preferable for dissolution. Furthermore, since the melted low softening point material layer quickly moves between the binder resin and the fixing member to form an offset prevention layer, the solubility parameter (SP) difference between the binder resin and the low softening point material should be adjusted appropriately. Is preferred.
[0086]
As a method for measuring the refractive index, a solid sample having a size of length (20 to 30) × width (8) × thickness (3 to 10) is prepared, and then the adhesion to the prism surface is improved. A method of measuring a refractive index by placing a small amount of bromonaphthalene on a prism surface and placing a solid sample on the prism surface is exemplified. An example of the measuring instrument is an Upe refractometer 2T manufactured by Atago Co., Ltd.
[0087]
The difference in refractive index between the binder resin and the low softening point substance is particularly effective at a temperature of 25 ° C., 0.18 or less, more preferably 0.10 or less. When the difference in refractive index exceeds 0.18, the transparency of the OHP image is liable to be lowered. In particular, the halftone projection image is not preferable because the brightness is lowered.
[0088]
The melting point of the low softening point material used in the present invention is preferably 30 to 150 ° C, more preferably 50 to 120 ° C. When the melting point of the low softening point material is lower than 30 ° C., the toner blocking resistance, the sleeve contamination control during the copying of a large number of sheets, and the contamination prevention property of the photoreceptor are liable to deteriorate. When the melting point of the low softening point substance exceeds 150 ° C., excessive energy is required for uniform mixing with the binder resin in the toner manufacturing method by the pulverization method, and even in the toner manufacturing method by the polymerization method. For this reason, there is a limit to the size of the apparatus by increasing the viscosity or the amount of compatibility due to the increase in viscosity.
[0089]
In the present invention, the melting point of the low softening point substance is defined as the temperature of the main peak value in the endothermic curve measured according to ASTM D3418-8.
[0090]
For the measurement according to ASTM D3418-8, for example, DSC-7 manufactured by Perkin Elmer is used. The temperature correction of the device detection unit uses the melting points of indium and zinc, and the correction of heat uses the heat of fusion of indium. As the sample, an aluminum pan was used, an empty pan was set as a control, and the heating rate was 10 ° C./min. The temperature is measured in the range of 20 to 200 ° C.
[0091]
The low softening point material used in the present invention preferably has a melt viscosity at 100 ° C. of 1 to 50 mpas · sec, more preferably 3 to 30 mpas · sec, particularly preferably a low softening point material.
[0092]
When the melt viscosity of the low softening point material is lower than 1 mpas · sec, the toner layer is thinly coated on the sleeve by a toner layer thickness regulating member that regulates the toner layer thickness by an elastic force such as an elastic blade in a one-component development method. At this time, it is easy to cause sleeve contamination due to mechanical shearing force, or when developing toner using a carrier even in the two-component development method, damage due to shearing force between the toner and the carrier is likely to occur, The toner is easily crushed. When the melt viscosity of the low softening point substance exceeds 50 mpas · sec, when the toner is produced using the polymerization method, the viscosity of the dispersoid is too high and a toner having a uniform particle size is obtained. However, the toner tends to have a wide particle size distribution.
[0093]
In the present invention, the melt viscosity of the low softening point substance may be measured by using a cone plate rotor (PK-1) with HAAKE VT-500.
[0094]
The Vickers hardness of the low softening point material used in the present invention is preferably in the range of 0.3 to 5.0, more preferably 0.5 to 3.0.
[0095]
Toner containing a low softening point material with a Vickers hardness of less than 0.3 tends to be crushed at the copier's cleaning site when copying many sheets, and easily causes toner fusion on the drum surface, resulting in black streaks on the image. In addition to the tendency to occur, when multiple image samples are stored in a stacked manner, toner is transferred to the surface and so-called show-through is likely to occur, which is not preferable. A toner containing a low softening point material having a Vickers hardness of more than 5.0 is not preferable because a strong pressurizing force is required for the fixing device used at the time of heat-fixing. If fixing is performed using a fixing device having a pressure of 5 mm, it is not preferable because offset resistance tends to decrease.
[0096]
In the present invention, the measurement of the hardness of the low softening point substance includes, for example, a measurement method using a Shimadzu dynamic ultra micro hardness tester (DUH-200). Measurement conditions are as follows: Vickers hardness is obtained by analyzing a dent on the sample after holding it for 10 seconds at a load speed of 9.67 mg / sec under a 0.5 g load using a Vickers indenter. . The sample used is a mold having a diameter of 20 mm and a previously melted sample formed into a 5 mm thick cylinder.
[0097]
The crystallinity of the low softening point material used in the present invention is 10 to 50%, more preferably 20 to 35%.
[0098]
When the crystallinity of the low softening point substance is less than 10%, toner storage stability and fluidity are likely to deteriorate. When the crystallinity of the low softening point substance exceeds 50%, the transparency of the OHP image tends to deteriorate.
[0099]
In the present invention, the crystallinity of the low softening point substance is measured by the following calculation formula from the area ratio of the amorphous scattering peak and the crystal scattering peak without using a calibration curve.
[0100]
[Expression 2]
[0101]
Examples of the measuring apparatus include a rotor flex RU300 (Cu target, point focus, output 50 KV / 250 mA) manufactured by Rigaku Corporation. The measurement method is a transmission method-rotation method, and the measurement angle is 2θ = 5 to 35 °.
[0102]
As described above, the wax used in the present invention has an appropriate affinity with the binder resin in order to develop good low-temperature fixability and offset resistance, and is low in crystallinity having a high hydrophobicity and a low melting point. Are preferred.
[0103]
As the low softening point material, a low softening point material having an endothermic main peak value in a measured DSC endothermic curve of 55 to 120 ° C., more preferably 60 to 90 ° C., in accordance with ASTM D3418-8. In particular, a low softening point material having a DSC curve tangential separation temperature of 40 ° C. or higher is more preferable. When the endothermic main peak is less than 55 ° C., the low softening point substance has a weak self-cohesive force, so it is difficult to form the inside or the center of the toner particle. Precipitates and tends to adversely affect development characteristics. Further, when the tangential separation temperature is less than 40 ° C., the strength of the toner particles decreases, and the development characteristics during the durability test tend to be deteriorated. The obtained fixed image also tends to be a sticky image due to the low melting point of the low softening point substance.
[0104]
On the other hand, when the endothermic main peak exceeds 120 ° C., the low softening point substance is difficult to ooze out during fixing, and the low-temperature fixability is lowered. Further, when toner particles are produced by a direct polymerization method, the solubility in the polymerizable monomer composition is reduced, and the toner particle size of the polymerizable monomer composition in the aqueous medium is reduced. During the granulation of the liquid droplets, a low softening point substance is precipitated, which makes granulation difficult, which is not preferable. More preferably, it is in the range of 60 to 90, most preferably 60 to 85 ° C. Further, the low softening point material should have a sharp melt property in which the half width of the endothermic main peak is within 10 ° C., more preferably within 5 ° C.
[0105]
The low softening point substance is blended in an amount of 5 to 40 parts by weight, preferably 10 to 30 parts by weight, based on 100 parts by weight of the toner binder resin.
[0106]
If the blending amount of the low softening point material is less than the lower limit, the effect of preventing offset tends to be lowered, and if the amount exceeds the upper limit, the anti-blocking effect is lowered and the anti-offset effect is easily adversely affected, causing drum fusion and sleeve fusion. In particular, in the case of a polymerized toner manufacturing method, a toner having a wide particle size distribution tends to be generated.
[0107]
As the binder resin used in the toner of the present invention, the following binder resins can be used.
[0108]
For example, styrene and its substituted homopolymers such as polystyrene, poly-p-chlorostyrene and polyvinyltoluene; styrene-p-chlorostyrene copolymer, styrene-vinyltoluene copolymer, styrene-vinylnaphthalene copolymer , Styrene-acrylic acid ester copolymer, styrene-methacrylic acid ester copolymer, styrene-α-chloromethyl methacrylate copolymer, styrene-acrylonitrile copolymer, styrene-vinyl methyl ether copolymer, styrene-vinyl Styrene copolymers such as ethyl ether copolymer, styrene-vinyl methyl ketone copolymer, styrene-butadiene copolymer, styrene-isoprene copolymer, styrene-acrylonitrile-indene copolymer; polyvinyl chloride; phenol Resin; natural modification Enol resin; Naturally modified maleic acid resin; Acrylic resin; Methacrylic resin; Polyvinyl acetate; Silicone resin; Polyester resin; Polyurethane; Polyamide resin; Furan resin: Epoxy resin; Xylene resin: Polyvinyl butyral; Petroleum resin can be used. Preferred binder materials include styrene copolymers or polyester resins.
[0109]
Examples of the comonomer for the styrene monomer of the styrene copolymer include acrylic acid, methyl acrylate, ethyl acrylate, butyl acrylate, dodecyl acrylate, octyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate, phenyl acrylate, methacrylic acid. Acid, methyl methacrylate, ethyl methacrylate, butyl methacrylate, octyl methacrylate, acrylonitrile, methacrylonitrile, monocarboxylic acid having a double bond such as acrylamide or a substituted product thereof; for example, maleic acid, butyl maleate, Dicarboxylic acids having a double bond such as methyl maleate and dimethyl maleate and substituted products thereof; for example, vinyl esters such as vinyl chloride, vinyl acetate and vinyl benzoate; for example, ethylene, propylene, Ethylene monomers such as ethylene; vinyl monomers such as vinyl methyl ketone, vinyl hexyl ketone; vinyl ethers such as vinyl methyl ether, vinyl ethyl ether, vinyl isobutyl ether; Are used alone or in combination of two or more.
[0110]
In the present invention, the number average molecular weight of the THF-soluble component of the toner binder resin is preferably 3,000 to 1,000,000.
[0111]
The styrenic polymer or styrenic copolymer may be cross-linked, or may be a mixed resin of a cross-linked resin and a non-cross-linked resin.
[0112]
As the crosslinking agent for the binder resin, a compound having two or more polymerizable double bonds may be mainly used. For example, aromatic divinyl compounds such as divinylbenzene and divinylnaphthalene; carboxylic acid esters having two double bonds such as ethylene glycol diacrylate, ethylene glycol dimethacrylate and 1,3-butanediol dimethacrylate; , Divinyl aniline, divinyl ether, divinyl sulfide, divinyl sulfone and the like; and compounds having three or more vinyl groups are used alone or as a mixture.
[0113]
The addition amount of the crosslinking agent is preferably 0.001 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polymerizable monomer.
[0114]
The measurement method of the molecular weight distribution of the THF soluble content of the resin composition is as follows.
[0115]
In the case of a polyester resin, a sample for GPC measurement is prepared as follows.
[0116]
The polyester resin is placed in tetrahydrofuran (THF) and allowed to stand for several hours, and then shaken well and mixed well with THF (until the polyester resin is completely united), and then allowed to stand for 12 hours or more. At this time, the standing time in THF is set to be 24 hours or longer. Thereafter, a sample processing filter (pore size 0.45 to 0.5 μm, for example, Mysori Disc H-25-5 manufactured by Tosoh Corporation, Excro Disc 25CR manufactured by Gelman Science Japan Co., Ltd., etc.) can be used. A sample of GPC is used. The polyester resin concentration is adjusted so that the resin component is 0.5 to 5 mg / ml.
[0117]
In the case of a binder resin, toluene is evaporated from the toluene extract of the toner, and the resulting solid is mixed with chloroform to obtain a chloroform dispersion. The chloroform dispersion is filtered, and the chloroform insoluble solid and chloroform solution are mixed. Separated into filtrate. Chloroform is evaporated from the filtrate, and the solid is mixed with THF to prepare a sample for GPC measurement in the same manner as the polyester resin.
[0118]
The molecular weight and molecular weight distribution by GPC of the THF soluble component of the polyester resin and the THF soluble component of the binder resin were stabilized in a 40 ° C. heat chamber measured by the following method. As a solvent, THF is allowed to flow at a flow rate of 1 ml / min, and about 100 μl of a THF sample solution is injected for measurement. In measuring the molecular weight of a sample, the molecular weight distribution of the sample is calculated from the relationship between the logarithmic value of a calibration curve prepared from several types of monodisperse polystyrene standard samples and the number of counts. Standard poly for creating calibration curvesstyreneExamples of the sample include a molecular weight of 10 manufactured by Tosoh Corporation or Showa Denko Corporation.2-107It is appropriate to use a standard polystyrene sample of about 10 points. An RI (refractive index) detector is used as the detector. As the column, it is preferable to combine a plurality of commercially available polystyrene gel columns. For example, a combination of shodex GPC KF-801, 802, 803, 804, 805, 806, 807, 800P manufactured by Showa Denko KK TSKgelG1000H (HXL), G2000H (HXL), G3000H (HXL), G4000H (HXL), G5000H (HXL), G6000H (HXL), G7000H (HXL) The combination of TSK guard column is mentioned.
[0119]
In particular, the column structure is preferably a combination of A-801, 802, 803, 804, 805, 806 and 807 manufactured by Showa Denko KK.
[0120]
The toner of the present invention may contain a charge control agent.
[0121]
The following substances are used for controlling the toner to be negatively charged.
[0122]
For example, organometallic compounds and chelate compounds are effective, and there are monoazo metal compounds, acetylacetone metal compounds, aromatic hydroxycarboxylic acids, and aromatic dicarboxylic acid-based metal compounds. Other examples include aromatic hydroxycarboxylic acids, aromatic mono- and polycarboxylic acids and metal salts thereof, anhydrides, esters, and phenol derivatives such as bisphenol. Also, urea derivatives, metal-containing salicylic acid compounds, metal-containing naphthoic acid compounds, boron compounds, quaternary ammonium salts, calixarene, silicon compounds, styrene-acrylic acid copolymers, styrene-methacrylic acid copolymers, styrene- An acrylic-sulfonic acid copolymer, a nonmetal carboxylic acid compound, etc. are mentioned.
[0123]
The following substances are used to control the toner to be positively charged.
[0124]
For example, modified products by nigrosine and fatty acid metal salts, guanidine compounds, imidazole compounds, quaternary ammonium salts such as tributylbenzylammonium-1-hydroxy-4-naphthosulfonate, tetrabutylammonium tetrafluoroborate, and the like Onium salts such as phosphonium salts and their lake pigments, triphenylmethane dyes and their lake pigments (as rake agents, phosphotungstic acid, phosphomolybdic acid, phosphotungsten molybdic acid, tannic acid, lauric acid, Gallic acid, ferricyanide, ferrocyanide, etc.), metal salts of higher fatty acids; diorganotin oxides such as dibutyltin oxide, dioctyltin oxide, dicyclohexyltin oxide; Over DOO, dioctyl tin borate, diorgano tin borate such as dicyclohexyl tin borate; can be used in combination of these alone, or two or more kinds. Among these, a charge control agent such as a nigrosine-type quaternary ammonium salt is particularly preferably used.
[0125]
These charge control agents may be used in an amount of 0.01 to 20 parts by weight (more preferably 0.5 to 10 parts by weight) with respect to 100 parts by weight of the resin component.
[0126]
As the colorant used in the present invention, a black colorant that is toned in black using carbon black, a magnetic material, and the following yellow / magenta / cyan colorant is used.
[0127]
As the yellow colorant, compounds typified by condensed azo compounds, isoindolinone compounds, anthraquinone compounds, azo metal complexes, methine compounds, and allylamide compounds are used. Specifically, C.I. I. Pigment Yellow 12, 13, 14, 15, 17, 62, 74, 83, 93, 94, 95, 109, 110, 111, 128, 129, 147, 168, 180, etc. are preferably used.
[0128]
As the magenta colorant, condensed azo compounds, diketopyrrolopyrrole compounds, anthraquinones, quinacridone compounds, basic dye lake compounds, naphthol compounds, benzimidazolone compounds, thioindigo compounds, and perylene compounds are used. Specifically, C.I. I.
[0129]
As the cyan colorant used in the present invention, copper phthalocyanine compounds and derivatives thereof, anthraquinone compounds, basic dye lake compounds, and the like can be used. Specifically, C.I. I.
[0130]
The additive for the purpose of imparting various toner characteristics preferably has a particle size of 1/5 or less of the volume average diameter of the toner particles from the viewpoint of durability in the toner or when added to the toner. The particle size of the additive means the average particle size obtained by observing the surface of the toner particles with an electron microscope. As additives for the purpose of imparting these characteristics, for example, the following are used.
[0131]
Examples of the fluidity-imparting agent include metal oxides (silicon oxide, aluminum oxide, titanium oxide, etc.) carbon black, carbon fluoride, silica and the like, and those subjected to hydrophobic treatment are more preferable.
[0132]
Abrasives include metal oxides (strontium titanate, cerium oxide, aluminum oxide, magnesium oxide, chromium oxide, etc.), nitrides (silicon nitride, etc.), carbides (silicon carbide, etc.), metal salts (calcium sulfate, barium sulfate, etc.) , Calcium carbonate, etc.).
[0133]
Examples of the lubricant include fluorine-based resin powders (such as vinylidene fluoride and polytetrafluoroethylene) and fatty acid metal salts (such as zinc stearate and calcium stearate).
[0134]
Examples of the charge controllable particles include metal oxides (such as tin oxide, titanium oxide, zinc oxide, silicon oxide, aluminum oxide) and carbon black.
[0135]
These additives are used in an amount of 0.1 to 10 parts by weight, preferably 0.1 to 5 parts by weight, based on 100 parts by weight of the toner particles. These additives may be used alone or in combination.
[0136]
Next, a method for producing the toner used in the present invention will be described. The toner used in the present invention can be manufactured using a pulverized toner manufacturing method and a polymerized toner manufacturing method.
[0137]
In the present invention, the method for producing a pulverized toner includes a binder resin, a low softening point substance, a pigment as a colorant, a dye or a magnetic substance, and, if necessary, a charge control agent and other additives such as a Henschel mixer and a ball mill. Mix thoroughly with a mixer; the resulting mixture is melt-kneaded using a heat kneader such as a heating roll, kneader, extruder, etc., while the resin components are mutually compatible, a low softening point substance, a pigment, a dye, The magnetic material is dispersed or dissolved; the obtained kneaded product is cooled and solidified, and then pulverized and classified to obtain a toner.
[0138]
Further, if necessary, the toner and the desired additive can be sufficiently mixed by a mixer such as a Henschel mixer to obtain the toner used in the present invention.
[0139]
In the present invention, a polymerized toner is produced by a method described in Japanese Examined Patent Publication No. 56-13945 or the like using a disk or a multi-fluid nozzle to atomize the molten mixture into the air to obtain a spherical toner, or Japanese Examined Patent Publication No. 36-10231. JP-A-59-53856, JP-A-59-61842, a method of directly producing toner using a suspension polymerization method, An emulsion polymerization method typified by a dispersion polymerization method in which a toner is directly produced using an aqueous organic solvent in which the coalescence is insoluble, or a soap-free polymerization method in which a toner is produced by direct polymerization in the presence of a water-soluble polar polymerization initiator, After making the polar emulsion polymer particles, it is possible to produce a toner using a hetero-aggregation method in which polar particles having opposite charges are added and associated.
[0140]
However, in the dispersion polymerization method, the obtained toner has a very sharp particle size distribution, but the production apparatus is used from the viewpoint of the processing of the waste solvent and the flammability of the solvent due to the narrow selection of materials used and the use of organic solvents. Complicated and complicated. An emulsion polymerization method typified by soap-free polymerization is effective because the particle size distribution of the toner is relatively uniform. However, when the used emulsifier and initiator terminal are present on the toner particle surface, the environmental characteristics are easily deteriorated.
[0141]
Therefore, in the present invention, a suspension polymerization method under normal pressure or under pressure, which can obtain a fine particle toner having a sharp particle size distribution relatively easily, is particularly preferable. A so-called seed polymerization method in which a monomer is further adsorbed to the polymer particles once obtained and then polymerized using a polymerization initiator can be suitably used in the present invention.
[0142]
When the direct polymerization method is used in the toner manufacturing method of the present invention, the toner can be specifically manufactured by the following manufacturing method. Addition of low softening point substance, colorant, charge control agent, polymerization initiator and other additives to the monomer, and the monomer system that is uniformly dissolved or dispersed by a homogenizer, ultrasonic disperser, etc. is a dispersion stabilizer Disperse in the aqueous phase containing the water with a normal stirrer, homomixer, homogenizer or the like. Preferably, granulation is performed by adjusting the stirring speed and time so that the monomer droplets have a desired toner particle size. Thereafter, stirring may be performed to such an extent that the particle state is maintained and the sedimentation of the particles is prevented by the action of the dispersion stabilizer. Polymerization is carried out at a polymerization temperature of 40 ° C. or higher, generally 50 to 90 ° C. In addition, the temperature may be raised in the latter half of the polymerization reaction, and in order to remove unreacted polymerizable monomers and by-products that cause odor during toner fixing, the latter half of the reaction, or the completion of the reaction. A part of the aqueous medium may be distilled off later. After completion of the reaction, the produced toner particles are recovered by washing and filtration and dried. In the suspension polymerization method, it is usually preferable to use 300 to 3000 parts by weight of water as a dispersion medium with respect to 100 parts by weight of the monomer system.
[0143]
A more preferable toner used in the present invention is manufactured by a direct polymerization method in which a low softening point substance is encapsulated in an outer shell resin layer in a tomographic measurement method of a toner using a transmission electron microscope (TEM). Is. From the viewpoint of fixing properties, it is necessary to include a large amount of a low softening point substance in the toner. Therefore, it is necessary to encapsulate the necessary low softening point substance in the outer shell resin. If the toner cannot be encapsulated, it will not be finely pulverized unless special freeze pulverization is used in the pulverization process, resulting in only a wide particle size distribution, and toner fusion to the device will also occur. That's bad. In freeze pulverization, the apparatus becomes complicated to prevent dew condensation on the apparatus, and if the toner absorbs moisture, the workability of the toner is reduced, and it is necessary to add a drying process. As a specific method for encapsulating the low softening point substance, the polarity of the material in the aqueous medium is set to be smaller than that of the main monomer, and a small amount of a large polar resin or simple substance is used. By adding a monomer, a toner having a so-called core-shell structure in which a low softening point substance is coated with an outer shell resin can be obtained. Toner particle size distribution control and particle size control can be done by changing the type and amount of a poorly water-soluble inorganic salt or protective colloid dispersant and mechanical device conditions such as rotor peripheral speed, number of passes, and stirring blades. The predetermined toner of the present invention can be obtained by controlling the stirring conditions such as the shape, the container shape, or the solid content concentration in the aqueous solution.
[0144]
In the present invention, as a specific method for measuring the tomographic plane of the toner, there are four cured products obtained by sufficiently dispersing the toner in a room temperature curable epoxy resin and curing it in an atmosphere at a temperature of 40 ° C. for two days. After staining with ruthenium trioxide and, if necessary, osmium tetroxide, a flaky sample was cut out using a microtome equipped with diamond teeth, and the tomographic morphology of the toner was measured using a transmission electron microscope (TEM). In the present invention, it is preferable to use a ruthenium tetroxide dyeing method in order to provide a contrast between materials by utilizing a slight difference in crystallinity between the low softening point substance used and the resin constituting the outer shell.
[0145]
A monofunctional polymerizable monomer or a polyfunctional polymerizable monomer can be used as the vinyl polymerizable monomer capable of radical polymerization used when a toner is produced by a polymerization method.
[0146]
Monofunctional polymerizable monomers include styrene, α-methyl styrene, β-methyl styrene, o-methyl styrene, m-methyl styrene, p-methyl styrene, 2,4-dimethyl styrene, pn-butyl. Styrene, p-tert-butyl styrene, pn-hexyl styrene, pn-octyl styrene, pn-nonyl styrene, pn-decyl styrene, pn-dodecyl styrene, p-methoxy styrene, p -Styrene polymerizable monomers such as phenyl styrene; methyl acrylate, ethyl acrylate, n-propyl acrylate, iso-propyl acrylate, n-butyl acrylate, iso-butyl acrylate, tert-butyl acrylate, n-amyl acrylate, n -Hexyl acrylate, 2-ethylhexyl acrylate Acrylic polymerizable monomers such as relate, n-octyl acrylate, n-nonyl acrylate, cyclohexyl acrylate, benzyl acrylate, dimethyl phosphate ethyl acrylate, dibutyl phosphate ethyl acrylate, 2-benzoyloxyethyl acrylate; methyl methacrylate, ethyl Methacrylate, n-propyl methacrylate, iso-propyl methacrylate, n-butyl methacrylate, iso-butyl methacrylate, tert-butyl methacrylate, n-amyl methacrylate, n-hexyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, n-octyl methacrylate, n-nonyl Methacrylate, diethyl phosphate ethyl methacrylate, dibutyl phosphate ethyl Methacrylic polymerizable monomers such as methacrylate; methylene aliphatic monocarboxylic acid esters; vinyl esters such as vinyl acetate, vinyl propionate, vinyl benzoate, vinyl butyrate, vinyl benzoate, vinyl formate; vinyl methyl ether, Vinyl ethers such as vinyl ethyl ether and vinyl isobutyl ether (G ''Tp/ G "Tp-25) Vinyl polymerizable monomers such as vinyl ketones such as vinyl methyl ketone, vinyl hexyl ketone and vinyl isopropyl ketone.
[0147]
As polyfunctional polymerizable monomers, diethylene glycol diacrylate, triethylene glycol diacrylate, tetraethylene glycol diacrylate, polyethylene glycol diacrylate, 1,6-hexanediol diacrylate, neopentyl glycol diacrylate, tripropylene glycol Diacrylate, polypropylene glycol diacrylate, 2,2'-bis [4- (acryloxy-diethoxy) phenyl] propane, trimethylolpropane triacrylate, tetramethylolmethane tetraacrylate, ethylene glycol dimethacrylate, diethylene glycol dimethacrylate, triethylene glycol Dimethacrylate, tetraethylene glycol dimethacrylate, polyethylene glycol Dimethacrylate, 1,3-butylene glycol dimethacrylate, 1,6-hexanediol dimethacrylate, neopentyl glycol dimethacrylate, polypropylene glycol dimethacrylate, 2,2′-bis [4- (methacryloxy-diethoxy) phenyl] propane, Examples include 2,2′-bis [4- (methacryloxy / polyethoxy) phenyl] propane, trimethylolpropane trimethacrylate, tetramethylolmethane tetramethacrylate, divinylbenzene, divinylnaphthalene, and divinyl ether.
[0148]
The monofunctional polymerizable monomers can be used alone or in combination of two or more, or a monofunctional polymerizable monomer and a polyfunctional polymerizable monomer can be used in combination. Moreover, it is also possible to use the said polyfunctional polymerizable monomer as a crosslinking agent.
[0149]
In the present invention, it is preferable to use a polar resin together in order to form a core-shell structure in the toner. Examples of polar resins such as polar polymers and polar copolymers that can be used in the present invention are given below.
[0150]
Polar resins include polymers of nitrogen-containing monomers such as dimethylaminoethyl methacrylate and diethylaminoethyl methacrylate, or copolymers of nitrogen-containing monomers and styrene-unsaturated carboxylic acid esters; nitriles such as acrylonitrile Monomer; Halogen-containing monomer such as vinyl chloride; Unsaturated carboxylic acid such as acrylic acid and methacrylic acid; Unsaturated dibasic acid; Unsaturated dibasic acid anhydride; Polymer of nitro monomer or Examples thereof include copolymers of styrene monomers and polyesters; epoxy resins. More preferable examples include a copolymer of styrene and (meth) acrylic acid, a maleic acid copolymer, a saturated polyester resin, and an epoxy resin.
[0151]
Examples of the polymerization initiator include 2,2′-azobis- (2,4-dimethylvaleronitrile), 2,2′-azobisisobutyronitrile, 1,1′-azobis (cyclohexane-1-carbonitrile). ), 2,2′-azobis-4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile, azo or isoazo polymerization initiators such as azobisisobutyronitrile, benzoyl peroxide, methyl ethyl ketone peroxide, diisopropyl peroxycarbonate, cumene hydro Peroxide, t-butyl hydroperoxide, di-t-butyl peroxide, dicyl peroxide, 2,4-dichlorobenzoyl peroxide, lauroyl peroxide, 2,2-bis (4,4-t-butylperoxycyclohexyl) propane, tris- (T-butyl peroxy ) Polymeric initiator having a side chain a peroxide-based initiator or a peroxide, such as triazine, potassium persulfate, persulfates such as ammonium persulfate, hydrogen peroxide, etc. are used.
[0152]
The polymerization initiator is preferably added in an amount of 0.5 to 20 parts by weight of the polymerizable monomer, and may be used alone or in combination.
[0153]
In the present invention, in order to control the molecular weight, a known crosslinking agent or chain transfer agent may be added, and a preferable addition amount is 0.001 to 15 parts by weight.
[0154]
In the present invention, any suitable stabilizer is used for the dispersion medium used in the production of the polymerization toner by emulsion polymerization, dispersion polymerization, suspension polymerization, seed polymerization, polymerization method using hetero-aggregation method, or the like. To do. For example, as an inorganic compound, tricalcium phosphate, magnesium phosphate, aluminum phosphate, zinc phosphate, calcium carbonate, magnesium carbonate, calcium hydroxide, magnesium hydroxide, aluminum hydroxide, calcium metasilicate, calcium sulfate, barium sulfate , Bentonite, silica, alumina and the like. As organic compounds, polyvinyl alcohol, gelatin, methylcellulose, methylhydroxypropylcellulose, ethylcellulose, sodium salt of carboxymethylcellulose, polyacrylic acid and its salts, starch, polyacrylamide, polyethylene oxide, poly (hydroxystearic acid-g-methacrylic acid) Methyl-eu-methacrylic acid) copolymer or the like is used.
[0155]
Among these stabilizers, when an inorganic compound is used, a commercially available one may be used as it is, but in order to obtain fine particles, the inorganic compound may be produced in a dispersion medium.
[0156]
In the present invention, it is necessary to pay attention to the polymerization inhibitory property and water phase migration property of the colorant as the colorant used in the polymerization method toner. The colorant is preferably used for surface modification, for example, polymerization inhibition. It is better to apply a hydrophobic treatment. In particular, dyes and carbon blacks have a polymerization inhibition property, so care must be taken when using them. A preferable method for surface-treating the dye system includes a method of polymerizing a polymerizable monomer in the presence of these dyes in advance, and the obtained colored polymer is added to the monomer system. Carbon black may be treated with a substance that reacts with the surface functional group of carbon black, such as polyorganosiloxane, in addition to the same treatment as the above dye.
[0157]
As described above, the toner used in the present invention preferably has a moderate difference in SP value between the low softening point substance and the binder resin. Specifically, the SP value of the binder resin is the same as that of the low softening point substance. It is higher than the SP value, and this SP value difference is preferably 6.0 to 15.0, more preferably 7.0 to 14.0. When the SP value difference is less than 6.0, the low softening point substance is likely to appear on the toner surface, and as a result, not only the storage stability of the toner is lowered but also the charging member is easily contaminated. When this SP value difference exceeds 15.0, the dispersibility (compatibility) of the low softening point substance in the binder resin deteriorates, and accordingly, the dispersibility of the colorant is also impaired, resulting in uniform coloring power. It is difficult to obtain the toner.
[0158]
The SP value of the binder resin is preferably 16 to 24, more preferably 17 to 23. When the SP value of the binder resin is less than 16, the rising due to contact with a charge imparting member such as a carrier is deteriorated, resulting in fog toner scattering. When the SP value of the binder resin exceeds 24, the chargeability of the toner is lowered particularly under high humidity, resulting in image quality degradation.
[0159]
Furthermore, the wax melting point of the toner is higher than the glass transition temperature of the binder resin, and the temperature difference is preferably 100 ° C. or less, more preferably 75 ° C. or less, and further preferably 50 ° C. or less. When this temperature difference exceeds 100 ° C., the low-temperature fixability deteriorates. Furthermore, if this temperature difference is too close, the temperature range in which both the storage stability of the toner and the high temperature offset resistance can be compatible becomes narrow, and therefore it is preferably 2 ° C. or more.
[0160]
The glass transition temperature of the binder resin is preferably 40 ° C. to 90 ° C., more preferably 50 to 85 ° C. When the glass transition temperature of the binder resin is less than 40 ° C., the storage stability of the toner is lowered and the fluidity is deteriorated, and a good image cannot be obtained. When the glass transition temperature of the binder resin exceeds 90 ° C., in addition to poor low temperature fixability, the transparency of full color transparency is deteriorated. In particular, the halftone part is dull and a projected image with no saturation is likely to occur.
[0161]
The toner of the present invention can usually be used for one-component and two-component developers. When a non-magnetic toner containing no magnetic material is used as a one-component developer, there is a method in which a blade or a roller is used to forcibly frictionally charge with a developing sleeve so that the toner adheres to the sleeve and is conveyed. is there.
[0162]
When used as a two-component developer, a carrier is used as a developer together with the toner of the present invention. The magnetic carrier is composed of an element composed of iron, copper, zinc, nickel, cobalt, manganese, and chromium elements alone or in a composite ferrite state. The magnetic carrier has a spherical shape, a flat shape, or an indeterminate shape. Furthermore, it is preferable to control the fine structure (for example, surface irregularity) of the surface state of the magnetic carrier particles. In general, a method is used in which magnetic carrier core particles are produced in advance by firing and granulating the inorganic oxide, and then coating the resin. From the viewpoint of reducing the load on the toner of the magnetic carrier, a method of obtaining a low-density dispersion carrier by kneading and classifying the inorganic oxide and the resin and further kneading the inorganic oxide and the monomer directly. A method of obtaining a true spherical magnetic carrier by suspension polymerization in an aqueous medium can also be used.
[0163]
A coated carrier in which the surface of the carrier particles is coated with a resin is particularly preferable. As the method, a method in which a resin is dissolved or suspended in a solvent and applied and adhered to a carrier, or a method in which resin powder and carrier particles are simply mixed and adhered can be applied.
[0164]
The substance adhering to the carrier particle surface varies depending on the toner material. For example, polytetrafluoroethylene, monochlorotrifluoroethylene polymer, polyvinylidene fluoride, silicone resin, polyester resin, styrene resin, acrylic resin, polyacid, polyvinyl butyral And aminoacrylate resins. These may be used alone or in plural.
[0165]
The average particle diameter of these carriers is preferably 10 to 100 μm, more preferably 20 to 50 μm.
[0166]
When a two-component developer is prepared by mixing the toner of the present invention and a magnetic carrier, the mixing ratio is 2% to 15% by weight, preferably 4% to 13% by weight, as the toner concentration in the developer. In general, good results are obtained.
[0167]
[Image forming apparatus]
Next, a specific example of a multi-color or full-color image forming apparatus that can be applied when the above toner is cyan toner, magenta toner, yellow toner, and / or black toner will be described with reference to FIG.
[0168]
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view of an image forming apparatus (a copying machine or a laser printer) capable of forming a monocolor image, a multicolor image, and a full color image using an electrophotographic process. An intermediate resistance elastic roller 5 is used as an intermediate transfer member, and a transfer belt 6 is used as a secondary contact transfer means.
[0169]
Reference numeral 1 denotes a rotating drum type electrophotographic photosensitive member (hereinafter referred to as a photosensitive member) that is repeatedly used as an image carrier, and is rotationally driven at a predetermined peripheral speed (process speed) in the clockwise direction of an arrow. The photoreceptor 1 is a-Se, CdS, ZnO.2It may be a photosensitive drum or a photosensitive belt having a photoconductive insulating material such as OPC and a-Si.
[0170]
As the photoreceptor 1, a photoreceptor having an amorphous silicon photosensitive layer or an organic photosensitive layer is preferably used.
[0171]
The organic photosensitive layer may be a single layer type in which the photosensitive layer contains a charge generation material and a material having charge transport performance in the same layer, or a function-separated type photosensitive layer comprising the charge transport layer and the charge generation layer as components. It may be. A laminated photosensitive layer having a structure in which a charge generation layer and then a charge transport layer are laminated in this order on a conductive substrate is one preferred example.
[0172]
The binder resin for the organic photosensitive layer is particularly a polycarbonate resin, a polyester resin, or an acrylic resin, and has good transferability and cleaning properties, and poor cleaning, toner fusion to the photoreceptor, and filming of external additives are unlikely to occur.
[0173]
In the charging process, there are a non-contact method using the corona charger 1 and a contact type method using a roller or the like, both of which are used. For efficient uniform charging, simplification, and low ozone generation, a contact type as shown in FIG. 2 is preferably used.
[0174]
The charging roller 2 is basically composed of a central core metal 2b and a conductive elastic layer 2a that forms the outer periphery thereof. The charging roller 2 is pressed against the surface of the photosensitive member 1 with a pressing force, and is driven to rotate as the photosensitive member 1 rotates.
[0175]
As a preferable process condition when using the charging roller, when the roller contact pressure is 5 to 500 g / cm and an AC voltage is superimposed on the DC voltage, AC voltage = 0.5 to 5 kVpp, AC Frequency = 50 Hz to 5 kHz, DC voltage = ± 0.2 to ± 1.5 kV, and when DC voltage is used, DC voltage = ± 0.2 to ± 5 kV.
[0176]
Other charging means include a method using a charging blade and a method using a conductive brush. These contact charging means are effective in that a high voltage is unnecessary and generation of ozone is reduced.
[0177]
The material of the charging roller and charging blade as the contact charging means is preferably conductive rubber, and a release coating may be provided on the surface thereof. As the releasable coating, nylon resin, PVDF (polyvinylidene fluoride), PVDC (polyvinylidene chloride), and the like are applicable.
[0178]
The photosensitive drum 1 is uniformly charged to a predetermined polarity / potential by the primary charging roller 2 during the rotation process, and then image exposure means (not shown) (for example, color separation / imaging exposure optical system for color original image) The first color component image of the target color image by receiving image exposure 3 by a scanning exposure system or the like by a laser scanner that outputs a laser beam modulated in accordance with a time-series electric digital pixel signal of image information An electrostatic charge image corresponding to (for example, a cyan component image) is formed.
[0179]
Next, the electrostatic image is developed by the first toner 4-1 (cyan developing device) with
[0180]
In FIG. 3,
[0181]
The developing
[0182]
Further, in the
[0183]
The
[0184]
The
[0185]
In the developing device 4-1, the
[0186]
As the developing
[0187]
The
[0188]
The
[0189]
The collected
[0190]
On the other hand, most of the peeled
[0191]
The developing
[0192]
As the coating layer, a resin material containing conductive fine particles is used. Conductive fine particles are 120kg / cm2The one having a resistance value of 0.5 Ω · cm or less after being pressed with is preferable.
[0193]
The conductive fine particles are preferably carbon fine particles, a mixture of carbon fine particles and crystalline graphite, or crystalline graphite. The conductive fine particles preferably have a particle size of 0.005 to 10 μm.
[0194]
Examples of the resin material include thermoplastic resins such as styrene resin, vinyl resin, polyethersulfone resin, polycarbonate resin, polyphenylene oxide resin, polyamide resin, fluororesin, fiber resin, and acrylic resin; epoxy resin, polyester A thermosetting resin or a photocurable resin such as a resin, an alkyd resin, a phenol resin, a melamine resin, a polyurethane resin, a urea resin, a silicone resin, or a polyimide resin can be used.
[0195]
Among them, those having releasability such as silicone resin and fluororesin, and those having excellent mechanical properties such as polyethersulfone, polycarbonate, polyphenylene oxide, polyamide, phenol resin, polyester, polyurethane, styrene resin are more. preferable. In particular, an acrylic resin or a phenol resin is preferable.
[0196]
The conductive fine particles are preferably used in an amount of 3 to 20 parts by weight per 100 parts by weight of the resin component.
[0197]
When carbon fine particles and graphite particles are used in combination, it is preferable to use 1 to 50 parts by weight of carbon fine particles per 100 parts by weight of graphite.
[0198]
The volume resistance value of the resin coating layer of the sleeve in which the conductive fine particles are dispersed is 10-6Thru 106Ω · cm is preferred.
[0199]
The magenta developing unit 4-2, yellow developing unit 4-3, and black developing unit 4-4 are also non-magnetic one-component developing type developing units having the same structure as the cyan developing unit 4-1. .
[0200]
Only the black developing device may be a magnetic one-component developing type developing device using an insulating magnetic toner.
[0201]
The intermediate transfer member 5 is driven to rotate in the direction of the arrow at the same peripheral speed as that of the photosensitive drum 1.
[0202]
The first color cyan toner image formed and supported on the photosensitive drum 1 is passed through the nip portion between the photosensitive drum 1 and the intermediate transfer member 5 by the primary transfer bias 6 applied to the intermediate transfer member 5. Intermediate transfer is performed on the outer peripheral surface of the intermediate transfer member 5 by the formed electric field and pressure. Hereinafter, this process is referred to as primary transfer. The intermediate transfer member may be a drum shape or an endless belt shape.
[0203]
Similarly, the second color magenta toner image, the third color yellow toner image, and the fourth color black toner image are successively superimposed and transferred onto the intermediate transfer body 5 to form a composite color toner image corresponding to the target color image. Is formed.
[0204]
The
[0205]
A primary transfer bias for sequentially superimposing and transferring toner images of the first to fourth colors from the photosensitive drum 1 to the intermediate transfer member 5 is applied from a bias power source 6 with a polarity (+) opposite to that of the toner.
[0206]
In the sequential transfer execution process of the first to fourth color toner images from the photosensitive drum 1 to the intermediate transfer member 5, the
[0207]
The transfer of the composite color toner image superimposed and transferred onto the intermediate transfer member 5 onto the transfer material P is performed by bringing the
[0208]
The transfer material P that has received the transfer of the toner image is introduced into a heat and
[0209]
The intermediate transfer member 5 includes a pipe-shaped
[0210]
Medium resistance elastic layer 5a is made of elastic material such as silicone rubber, Teflon rubber, chloroprene rubber, urethane rubber, EPDM (terpolymer of ethylene propylene diene), carbon black, zinc oxide, tin oxide, silicon carbide. The electrical conductivity value (volume resistivity) is 10 by mixing and dispersing a conductivity imparting material such asFive-1011Solid or foamed layer adjusted to medium resistance of Ω · cm.
[0211]
If necessary, the surface of the intermediate transfer member 5 is cleaned by a removable cleaning means after the toner image is transferred to the transfer material. When there is a toner image on the intermediate transfer member, the cleaning means is separated from the surface of the intermediate transfer member so as not to disturb the toner image.
[0212]
For example, the cleaning of the intermediate transfer member 5 is performed by simultaneously transferring the secondary transfer residual toner on the intermediate transfer member 5 back to the photosensitive drum 1 and returning it simultaneously with the primary transfer from the photosensitive drum 1 to the intermediate transfer member 5. It is performed by collecting with the cleaner 9 of the photosensitive drum 1.
[0213]
The mechanism will be described. The toner image formed on the intermediate transfer member 5 is subjected to a strong electric field formed by applying a secondary transfer bias having a polarity opposite to the charging polarity (nonpolarity) of the toner image to the bias roller 11. The image is transferred to the transfer material P sent to the
[0214]
At this time, the secondary transfer residual toner that is not transferred to the transfer material P and remains on the intermediate transfer member 5 is often charged with a polarity (positive polarity) opposite to the normal charging polarity (negative polarity).
[0215]
However, not all secondary transfer residual toners are inverted to positive polarity, and there are some toners that are neutralized and have no charge, and toners that maintain negative polarity.
[0216]
The charging means 7 for reversing the partially neutralized toner having no charge and the toner maintaining the negative polarity to the opposite polarity is provided after the secondary transfer position and before the primary transfer position.
[0217]
As a result, almost all of the secondary transfer residual toner can be returned to the photoreceptor 1.
[0218]
When the secondary transfer residual toner is reversely transferred to the photosensitive member 1 and the toner image formed on the photosensitive member 1 is transferred to the intermediate transfer member 5 at the same time, the toner is reversely charged on the intermediate transfer member 5. The secondary transfer residual toner and the normal toner to be primarily transferred are electrically neutralized at the nip portion between the photosensitive drum 1 and the intermediate transfer member 5 and the reversely charged toner is photosensitive. The normally charged toner is transferred to the intermediate drum 1 to the body drum 1.
[0219]
This is because by lowering the primary transfer bias, the electric field applied between the photosensitive drum 1 and the intermediate transfer member 5 at the primary transfer nip is weakened to suppress discharge at the nip portion, and the toner at the nip portion is suppressed. This is because the polarity of is prevented from changing.
[0220]
Furthermore, since the triboelectrically charged toner has an electrical insulating property, toners of opposite polarities do not reverse their charge in a short time and are not reversed or neutralized.
[0221]
Therefore, the secondary transfer residual toner charged to the positive polarity on the intermediate transfer member 5 is transferred to the photosensitive drum 1, and the toner image charged to the negative polarity on the photosensitive drum 1 is transferred to the intermediate transfer member 5. Each takes an independent behavior.
[0222]
When an image is formed on one transfer material P by a single image formation start signal, the toner image is not transferred from the photosensitive drum 1 to the intermediate transfer member 5 after the secondary transfer. The secondary transfer residual toner remaining on the toner is reversely transferred to the photosensitive drum 1.
[0223]
In this example, as the charging means for charging the secondary transfer residual toner on the intermediate transfer body 5, a contact-type charging means, specifically, an elastic roller having a plurality of layers is used as the intermediate transfer
[0224]
[Fixer]
As a mechanical configuration of the fixing device, it is preferable to use an elastic roller as a roller (hereinafter referred to as a fixing roller, which corresponds to the
[0225]
FIG. 4 is a diagram showing a configuration example of the fixing device of the present invention.
[0226]
In the apparatus of the present embodiment as described above, the unfixed recording material is guided by the
[0227]
The configuration of the fixing
[0228]
The configuration of the
[0229]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples. “Parts” means “parts by weight”.
[0230]
[Example 1]
The cyan toner used in the present invention was prepared as follows.
[0231]
In a 2 liter four-necked flask equipped with a high-speed stirring device TK-homomixer, 910 parts of ion-exchanged water and 0.1 mol / liter-NaThreePOFour450 parts of an aqueous solution was added, the rotation speed was adjusted to 12000 rpm, and the mixture was heated to 55 ° C. Here 1.0 mol / liter-CaCl2Gradual addition of 68 parts of aqueous solutionThree(POFour)2A dispersion medium system containing was prepared.
[0232]
On the other hand, as a dispersoid system,
25 parts of saturated polyester
(Terephthalic acid-bisphenol A)
40 parts release agent
[Monoester wax Mw = 510, Mn = 420, Mw / Mn = 1.21, SP value 8.5, melting point 69 (° C.), melt viscosity 9.5 (m · pa · s)]
Zinc di-t-butylsalicylate compound 1.9 parts
Di-tert-butylsalicylic acid 0.1 part
Was sufficiently premixed with a Henschel mixer and melt kneaded with a kneader.
[0233]
continue,
67 parts of the kneaded material
160 parts of styrene monomer
40 parts of n-butyl acrylate monomer
Were dispersed using an attritor at a temperature of about 50 ° C. for 2 hours.
[0234]
To the mixed dispersoid, 4 parts of 2,2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile), which is a polymerization initiator, is added, and then charged into the dispersion medium system for 10 minutes while maintaining the rotational speed at 12000 rpm. Granulation was performed.
[0235]
Thereafter, the propeller stirring spring is replaced from the high-speed stirrer, and the polymerization is continued at 50 ° C. for 1 hour at 55 ° C., then the internal temperature is raised to 70 ° C., and the polymerization is continued for 4 hours. The polymerization was continued for 5 hours.
[0236]
After completion of the polymerization, the slurry was cooled and diluted hydrochloric acid was added to remove the dispersant.
[0237]
Further, cyan particles were obtained by washing and drying.
[0238]
When the toner image of the obtained toner was observed using an FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, many fine particles adhering to the toner surface were observed and adhered to the surface. There was a small amount of fine particles.
[0239]
To 100 parts of the obtained particles, 1.5 parts of hydrophobized silica was externally added, and cyan toner no. 1 was obtained. Further, when measured with a Coulter counter, the weight average particle diameter was 6.3 μm and the number variation coefficient was 24%.
[0240]
Cyan toner no. 1 is placed in the developing unit 4-1, which is an apparatus unit shown in FIG. 3, and is mounted on the image forming apparatus shown in FIG. A test was conducted. Even in a 6000-sheet multi-sheet durability test, a good cyan fixed image without fogging having a high image density was obtained.
[0241]
Even after the endurance of 6000 sheets, no toner fusion was observed on the toner application roller, the developing sleeve, and the elastic blade, and good developability was exhibited.
[0242]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0243]
[Example 2]
The polymerization conditions were the same as in Example 1 except that the polymerization conditions were continued at 55 ° C. for 5 hours at 500 rpm and then the internal temperature was raised to 80 ° C. and the polymerization was continued for 5 hours.
[0244]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0245]
[Example 3]
The polymerization conditions were the same as in Example 1. However, after 5 hours of reaction, a high-speed stirrer was prepared again at 6000 rpm, and the profile was modified for 5 minutes. .
[0246]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0247]
[Example 4]
Example 1 was repeated except that di-t-butylsalicylic acid was changed to sodium dodecylbenzene sulfate.
[0248]
When the toner image of the obtained toner was observed using an FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, many fine particles adhering to the surface were observed, and the toner was adhered so as to protrude. There was also a small amount of fine particles.
[0249]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0250]
[Example 5]
The toner obtained in Example 1 was subjected to a surface treatment for 2 minutes at a peripheral speed of 70 m / s using a surface reforming apparatus of a system in which a rotor rotates to give a mechanical impact force.
[0251]
When the toner image of the obtained toner was observed using FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, the fine particles present on the surface were fixed on the toner surface while maintaining almost the shape. .
[0252]
Next, 100 toner images were randomly sampled, and the image information was introduced into the image analysis apparatus (Luxex 3) manufactured by Nicole via the interface and analyzed to calculate the shape factors SF-1 and SF-2. SF-1 was 117, and SF-2 was 114.
[0253]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0254]
[Comparative Example 1]
Example 1 was repeated except that di-t-butylsalicylic acid was not added.
[0255]
When the toner image of the obtained toner was observed using FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, there were almost no fine particles on the toner surface.
[0256]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0257]
[Comparative Example 2]
Example 1 was repeated except that di-t-butylsalicylic acid was changed to sodium dodecylbenzene sulfate and added to the dispersion medium.
[0258]
When the toner image of the obtained toner was observed using an FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, many fine particles adhering to the surface were observed.
[0259]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0260]
[Comparative Example 3]
Example 1 was repeated except that di-t-butylsalicylic acid was changed from 0.2 part to 1 part.
[0261]
When the toner image of the obtained toner was observed using an FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, many fine particles adhering to the surface were observed, and the toner was adhered so as to protrude. There was also a small amount of fine particles.
[0262]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0263]
[Comparative Example 4]
The polymerization conditions were the same as in Example 1 except that the polymerization conditions were continued at 90 ° C. for 10 hours at a rotation speed of 50 rpm.
[0264]
The physical properties of the toner are shown in Table 1, and the evaluation results are shown in Table 2.
[0265]
[Comparative Example 5]
The toner obtained in Comparative Example 2 was subjected to a surface treatment for 2 minutes at a peripheral speed of 70 m / s using a surface modifying apparatus in which a rotor rotates to give a mechanical impact force.
[0266]
When the toner image of the obtained toner was observed using FE-SEM (S-800) manufactured by Hitachi, the fine particles present on the surface were fixed on the toner surface while maintaining almost the shape. .
[0267]
Next, 100 toner images were randomly sampled, and the image information was introduced into the image analysis apparatus (Luxex 3) manufactured by Nicole via the interface and analyzed to calculate the shape factors SF-1 and SF-2. SF-1 was 115 and SF-2 was 114.
[0268]
The evaluation results are shown in Table 2.
[0269]
[Comparative Example 6]
As a mold release agent, polypropylene wax [Mw = 3000, Mn = 540, Mw / Mn = 5.56, melting point 130 (° C.), melt viscosity 11.0 (m · pa · s)] instead of monoester wax is used. The procedure was the same as Example 1 except for the addition.
[0270]
The evaluation results are shown in Table 2.
[0271]
[Table 1]
[0272]
[Table 2]
[0273]
The evaluation method is as follows.
[0274]
Image density
The solid image portion is measured with a Macbeth reflection densitometer (manufactured by Macbeth). At that time, the gloss was measured with a gloss meter (PG-3D, manufactured by Nippon Color Co., Ltd.). A portion having a glossiness of 15 to 20 is measured.
[0275]
Measurement of fog
The fog was measured using a REFECTOMETER MODEL TC-6DS manufactured by Tokyo Denshoku Co., Ltd., and for a cyan toner image, an amber filter was used and calculated from the following formula. The smaller the value, the less fog.
[0276]
[0277]
Measurement of toner charge in each environment
The amount of environmental charge is measured by the following method after the toner and the carrier are left overnight under various environmental conditions.
[0278]
For example, based on the blow-off method in a high temperature / high humidity (30 ° C./80% RH), normal temperature / normal humidity (23 ° C./60% RH), low temperature / low humidity (15 ° C./10% RH) environment, Measure the triboelectric charge.
[0279]
FIG. 1 is an explanatory diagram of an apparatus for measuring the tribo charge amount of toner. First, in a
[0280]
[Equation 3]
[0281]
Measurement of triboelectric charge of toner on developing sleeve
The triboelectric charge amount of the toner on the developing sleeve is obtained using a suction type Faraday gauge method.
[0282]
In this suction type Faraday gauge method, the outer cylinder is pressed against the surface of the developing sleeve, the toner on a certain area on the developing sleeve is sucked, collected in a filter of the inner cylinder, and the suctioned toner is extracted from the increase in weight of the filter. The weight can be calculated. At the same time, the amount of triboelectric charge of the toner on the developing sleeve can be obtained by measuring the amount of charge accumulated in the inner cylinder electrostatically shielded from the outside.
[0283]
Evaluation of a developing device with many sheets
If an image defect occurs due to the developing device during the endurance of a large number of sheets, the image output is interrupted, and the surface of the toner application roller, the surface of the developing sleeve, the surface of the elastic blade, and the fused state of the toner are visually observed. evaluated.
[0284]
When image loss did not occur during the endurance of a large number of sheets, the surface of the toner application roller, the surface of the developing sleeve, the surface of the elastic blade, and the fused state of the toner were visually evaluated after the endurance of the large number of sheets.
[0285]
A: Substantially no dirt and toner fusion
B: Contamination or toner fusion, but no noticeable image loss occurs
C: Severe dirt or toner fusing occurs and image loss occurs
[0286]
Fixing start temperature and high temperature offset free temperature
The temperature of the heating roller and the pressure roller having a fluororesin surface layer of the heat and pressure fixing device was adjusted every 5 ° C. within a temperature range of 100 ° C. to 230 ° C., and fixing was performed at each temperature. Fixed image 50g / cm2The fixing temperature at which the image density reduction rate before and after the rubbing is 10% or less is defined as the fixing start temperature.
[0287]
The fixing temperature is raised, and the highest temperature at which no offset phenomenon occurs visually is defined as the high temperature offset free temperature.
[0288]
Measurement of toner cohesion
Using a vibrating sieve machine of a powder tester (manufactured by Hosokawa Micro), 400 mesh, 200 mesh, 100 mesh are placed on the vibrating table so that 400 mesh, 200 mesh, and 100 mesh are overlapped in order of narrow opening, that is, 100 mesh is the highest. Set in the order of the sieves.
[0289]
Add the sample to the set 100 mesh sieve so that the input voltage to the shaking table is 15V, adjust the shaking table amplitude to be in the range of 60-90μm, and vibrate for about 25 seconds. In addition, after that, the weight of the sample remaining on each sieve is measured, and the degree of aggregation is obtained based on the following formula. The smaller the cohesion value, the higher the fluidity of the toner.
[0290]
[Expression 4]
[0291]
Toner blocking resistance test
About 10 g of toner is put into a 100 cc plastic cup, left at 50 ° C. for 3 days, and then visually evaluated.
A: Aggregates are not seen.
B: Although an aggregate is seen, it collapses easily.
C: Aggregates are observed and do not collapse easily.
[0292]
【The invention's effect】
In the present invention, ultrasonic treatment is performed at room temperature and normal pressure in water containing a surfactant, and the mixture is allowed to stand at normal temperature and normal pressure, and the composition of microparticles recovered from the supernatant is set to a specific range. It is possible to provide a toner for developing an electrostatic charge image that has good fixability and excellent chargeability, fluidity, and cleaning properties.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic explanatory diagram of a measuring apparatus for measuring the triboelectric charge amount of toner.
FIG. 2 is a schematic explanatory diagram illustrating an example of an image forming apparatus to which the present invention can be applied.
3 is a schematic explanatory diagram illustrating an example of an apparatus unit of the image forming apparatus illustrated in FIG.
FIG. 4 is a schematic explanatory diagram of an image heating and fixing apparatus to which the toner of the present invention can be applied.
[Explanation of symbols]
1 Image carrier (photoreceptor)
4 Developer
16 Development sleeve
20 cyan toner
25 Fixing device
51 cored bar
52 Elastic layer
53 Fixing roller
54 Pressure roller
55 Halogen heater
58 Thermistor
60 Transfer paper (recording material)
61 Unfixed color toner
63 Fluorine resin layer (surface layer)
Claims (7)
該トナーは、形状係数SF−1が100〜160であり、形状係数SF−2が100〜140であり、
該トナーは、該トナー粒子と微小粒子を有しており、該トナーを界面活性剤を含む水中で常温・常圧下において超音波処理を行ない、常温(23℃)・常圧下で24時間静置し、上澄みから回収される微小粒子の組成において、
該微小粒子の重量平均分子量Maと全トナー粒子の重量平均分子量Mbの比Ma/Mbが、下記関係
1.5≦Ma/Mb≦10.0
を満足し、
該微小粒子は、離型剤を0.1乃至10重量%含有しており、
該離型剤は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定される分子量分布において、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、1.0乃至3.0であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。An electrostatic charge image developing toner having toner particles containing at least a binder resin and a release agent,
The toner has a shape factor SF-1 of 100 to 160, a shape factor SF-2 of 100 to 140,
The toner has toner particles and fine particles, and the toner is subjected to ultrasonic treatment in water containing a surfactant at normal temperature and normal pressure, and left to stand at normal temperature (23 ° C.) and normal pressure for 24 hours. In the composition of the fine particles recovered from the supernatant,
The ratio Ma / Mb between the weight average molecular weight Ma of the fine particles and the weight average molecular weight Mb of all the toner particles is expressed as follows: 1.5 ≦ Ma / Mb ≦ 10.0
Satisfied,
The fine particles contain 0.1 to 10% by weight of a release agent,
In the molecular weight distribution measured by GPC (gel permeation chromatography), the release agent has a ratio (Mw / Mn) of the weight average molecular weight (Mw) to the number average molecular weight (Mn) of 1.0 to 3. A toner for developing electrostatic images, wherein the toner is zero.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30627497A JP3869917B2 (en) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | Toner for electrostatic image development |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30627497A JP3869917B2 (en) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | Toner for electrostatic image development |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11143116A JPH11143116A (en) | 1999-05-28 |
JP3869917B2 true JP3869917B2 (en) | 2007-01-17 |
Family
ID=17955120
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30627497A Expired - Fee Related JP3869917B2 (en) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | Toner for electrostatic image development |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3869917B2 (en) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011100162A (en) * | 2000-04-12 | 2011-05-19 | Mitsubishi Chemicals Corp | Electrophotographic cartridge, method for forming image by tandem system, and device for image formation |
JP2007199746A (en) * | 2000-04-12 | 2007-08-09 | Mitsubishi Chemicals Corp | Electrophotographic cartridge, method for forming image by tandem system and device for image formation |
JP4945614B2 (en) * | 2009-09-04 | 2012-06-06 | シャープ株式会社 | Photo-fixing toner and one-component developer and two-component developer containing the photo-fixing toner |
JP4967041B2 (en) * | 2010-03-17 | 2012-07-04 | シャープ株式会社 | Photofixing toner, two-component developer, and photofixing toner manufacturing method |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP30627497A patent/JP3869917B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11143116A (en) | 1999-05-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100279063B1 (en) | Process for Producing Toner for Developing Electrostatic Images | |
JP3347646B2 (en) | Magnetic black toner for developing electrostatic latent images and method for forming multi-color or full-color images | |
JP3227381B2 (en) | Electrostatic image developing toner, apparatus unit and image forming method | |
JP3368100B2 (en) | Toner for developing electrostatic images | |
JP3893258B2 (en) | Toner, toner manufacturing method and image forming method | |
JPH07209952A (en) | Image forming method | |
JP3332721B2 (en) | Toner for developing electrostatic images | |
JP4011793B2 (en) | Toner and image forming method | |
JPH11149182A (en) | Toner and image forming method | |
JPH10282822A (en) | Image forming method and fixing method | |
JP3563920B2 (en) | Image forming method | |
JP2002196532A (en) | Dry toner, method for producing the same and image forming method | |
JP3869917B2 (en) | Toner for electrostatic image development | |
JP3227397B2 (en) | Image forming method | |
JP4085590B2 (en) | Toner for developing electrostatic image, method for producing the same, and image forming apparatus | |
JP2000039742A (en) | Magnetic coated carrier and two-component developer using same | |
JP3253228B2 (en) | Image forming method and toner | |
JP3696925B2 (en) | Image forming method | |
JP4093171B2 (en) | Toner for developing electrostatic image and method for producing toner for developing electrostatic image | |
JP2003207925A (en) | Toner for non-magnetic one-component contact development and image forming method | |
JP3267509B2 (en) | Image forming method and heat fixing method | |
JP3943857B2 (en) | Method for producing polymerized toner | |
JP2005121867A (en) | Electrostatic charge image developing toner and method for manufacturing the electrostatic charge image developing toner | |
JP3969967B2 (en) | Method for producing polymerized toner | |
JP2005099240A (en) | Image forming method |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041001 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060417 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061003 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061016 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091020 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101020 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111020 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121020 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131020 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |