JP3869485B2 - Method for producing photosensitive resin plate - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は段ボール印刷、フィルム印刷、プレプリント印刷、ラベル印刷のような凸版印刷用の感光性樹脂版の製造方法に関するものであり、特に感光性樹脂版の表面粘着性を改良するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に液状感光性樹脂を用いた印刷版の製造は、以下のような方法で行われる。
(1−a)まず図1のように、下部透明基板1の上にネガフィルム3及びカバーフィルム4を真空等の手段により密着しておき、その上に感光性樹脂層5を積層し、これにベースフィルム6とマスキングフィルム7を重ねる。その後、感光性樹脂版の厚みを決めるために、セットされたスペーサー8の上に置かれた上部透明基板2を通して活性光を照射してレリーフ部分の基部を形成させるためのマスキング露光を行い、次にレリーフ部の画像を形成させるために、下部透明基板1からネガフィルム3を介して活性光を照射して露光を行った後、図2のようにマスキングフィルム7を取り除いて、形成されたレリーフ部A,Bをベースフィルム6に安定的に固定させるためのバック露光を上部透明基板2側から行う。 または、
(1−b)マスキングフィルムを使用しないで、下部透明基板1の上にネガフィルム3及びカバーフィルム4を密着して置き、その上に感光性樹脂層5を積層し、これにベースフィルム6を重ねる。その後、感光性樹脂版の厚みを決めるためにセットされたスペーサー8の上に置かれた上部透明基板2を通して活性光を照射して版の基部を形成させるためのバック露光を行い、次に下部透明基板1側からネガフィルム3を介して活性光を照射してレリーフ露光を行う。
【0003】
(2)上記(1−a)又は(1−b)の方法で露光された感光性樹脂版から、適当な洗剤で未硬化部分を洗い出して現像した後、後露光及び乾燥処理を施して印刷版を得る。
一般に、活性光線照射により重合硬化する感光性樹脂組成物は硬化した後も未反応物が残っていることから、多かれ少なかれ得られた印刷版の表面にべとつき、すなわち粘着性を有している。これは印刷版の貯蔵、取り扱いあるいは使用上好ましくない。すなわち、粘着性の大きい版を印刷に供した場合、版の版胴に対する装脱着時のハンドリング上の問題、置き版時における版同士の接着やゴミ付着の問題、さらに被印刷物が紙である場合には、版に対する紙紛の付着、紙ムケ等の問題が挙げられる。特に印刷中、版の粘着性が原因となり紙紛付着や紙ムケを起こした場合、印刷の収率低下をもたらすばかりでなく、印刷を中断し版拭きを行う必要があり作業低下をもたらす。
【0004】
なお、上記製版方法の後露光工程は、現像後に得られた硬化版の内部及び表面の未反応物を硬化させることにより機械的強度を増加させたり、版の表面粘着性を減じるためにさらに活性光線を印刷版に照射する工程であるが、後露光を行った印刷版でも表面粘着性の除去は必ずしも十分ではない。
この様な問題を解消する方法として、後露光時、液体中に感光性樹脂版を浸して活性光線を照射したり(水中後露光方法)、不活性ガス中で後露光して感光性樹脂層表面の重合を促進する方法、各種ゴムラテックス、サランラテックス等のコーティング材を感光性樹脂版にコーティングし表面を低粘着化したり、あるいは酸化剤、還元剤を単独使用もしくは混合使用し感光性樹脂版を化学処理する方法若しくはこれらを組み合わせた方法等が採用されている。またコーティング法の一種として高級アルキル基を有する化合物(滑剤)を感光性樹脂組成物中に含有させ、製版後経時で該化合物が印刷版表面に結晶化析出することを利用した表面粘着性除去方法も提案されている。(特開昭61−120142号公報参照)しかしながら、これらの方法は効果そのものが不十分であったり、効果はあっても使用薬品の取り扱い性が問題となる場合がある。具体的には、下記のような問題点が挙げられる。
【0005】
(1)コーティング法は印刷中にコーティング層が剥がれていくという欠点があり、効果の持続性が不十分である。
(2)感光性樹脂組成物の種類によっては液体中、不活性ガス中のような酸素を遮断した雰囲気中における後露光でも粘着性除去そのものが不十分な場合がある。
【0006】
(3)酸化剤、還元剤を使用する処理方法は、一般に使用する薬剤の取扱いに注意が必要であったり、該処理液が接触する装置に錆止加工が必要になる。
特に、上記(2)は、酸素を遮断することにより組成物中の重合性二重結合のラジカル重合を効率よく行わせることによって、三次元構造化させ、機械的強度の増加と同時に、未反応(すなわち、架橋されていない)のプレポリマーの存在を極力なくして粘着性低減をはかろうとするものであるが、プレポリマー1分子中の重合性2重結合の数が2以下のものを多く含む場合などは、機械的強度増加は認められるが、粘着性除去効果は不十分である。また重合性2重結合の数が2を越えるものについての場合でも、十分な粘着性除去効果を達成するためには活性光線の照射時間を非常に長く必要とする。つまり、現状の製版工程では末端二重結合をすべて反応させることは困難であるし、プレポリマー末端に有する二重結合がすべて反応しても粘着性が全くない版は得られない場合が多い。従ってこの様なプレポリマーを含む感光性樹脂組成物の粘着性除去をより十分に行うためには、重合性2重結合の重合以外の方法も行わせてプレポリマーを三次元架橋させることが有効である。
【0007】
このような二重結合以外の反応による三次元架橋として、特公昭56ー16182号公報では、末端二重結合がモノマーあるいはプレポリマーと反応したプレポリマー主鎖の水素を引き抜くことによりラジカルを生成させ、プレポリマー主鎖間に結合を生じさせることにより架橋する方法を開示している。すなわち、活性光線を照射されることによって化合物中の水素原子を引き抜くことのできる水素引き抜き剤を、ラジカル重合性樹脂硬化物の表面層に含浸させた後、該硬化物の含浸部分に300nm以下、好ましくは200〜300nmの波長を有する活性光線を照射することによって、ラジカル重合性樹脂硬化物の表面粘着性を除去する方法である。
【0008】
また、水素引き抜き剤を含浸する手段として特公昭56ー16182号公報では、水素引き抜き剤を溶解した溶液をラジカル重合性樹脂硬化物に刷毛あるいはスプレーにより塗布したり、該水素引き抜き剤溶液にラジカル重合性樹脂硬化物を浸漬する方法を挙げている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記手法により水素引き抜き剤を含浸させた場合、表面粘着性除去効果は十分に認められるものの通常の工程での製版に比較して、水素引き抜き剤溶液への浸漬、乾燥が必要となり製版工程の増加、煩雑化となり、新規設備の投入、生産量の減少から生じる製版コストの増大といった問題が起こる。すなわち十分な表面粘着性除去効果を得るための水素引き抜き剤溶液としては、浸漬時間とのかね合いもあるが水素引き抜き剤を溶解させるために高濃度の有機溶媒を多量に使用しなければならず、取り扱いに注意が必要である。取り扱い性を考慮して引火点の高い溶媒を使用したり、水との混合系により引火点を高くした溶媒を使った場合、室温での放置で溶媒が蒸発しないため溶液が残っている部分では、版表面への活性光線の照射量が減少することにより表面粘着性除去が十分でなく版表面にむらが生じる。このため活性光線照射前に強制的な乾燥が必要となり防爆型の乾燥機、強制排気装置等、より高価な設備が必要となる。
【0010】
そこで、本発明は、従来の水素引き抜き剤による架橋反応を利用した樹脂硬化物表面層の表面粘着性除去方法により生じる作業性、あるいは生産性への問題を解決し、表面粘着性の低い凸版印刷用感光性樹脂版の製版方法を提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願の第一の発明は、ネガフィルム、上部に水素引き抜き剤溶液が塗布されたカバーフィルム、液状感光性樹脂及びベースフィルムをこの順序に配置し、露光、未露光部分の除去を行った後、版面全面に活性光線を照射する後露光を行うことを特徴とする感光性樹脂版の製造方法である。
【0012】
また、本願の第二の発明は、ネガフィルム、カバーフィルムをこの順序に配置した後、カバーフィルム表面に水素引き抜き剤溶液を塗布配置し、次いで液状感光性樹脂及びベースフィルムをこの順序に配置し、露光、未露光部分の除去を行った後、版面全面に活性光線を照射する後露光を行うことを特徴とする感光性樹脂版の製造方法である。本願の第一発明の具体的態様としては、以下の態様が挙げられる。
【0013】
(1)まず、下部透明基板の上にネガフィルム、カバーフィルム、液状感光性樹脂、ベースフィルム、マスキングフィルム、上部透明基板をこの順序に積層し、まず上部透明基板を通してマスキング露光を行い、次いで下部透明基板を通してレリーフ露光をおこない、更にマスキングフィルムを除去した上で上部透明基板を通してバック露光を行った後、未硬化の液状感光性樹脂を除去して感光性樹脂版を作成する方法において、活性光線を照射されることによって化合物中の水素原子を引き抜くことができる水素引き抜き剤を、積層時にカバーフィルムに塗布配置することで液状感光性樹脂の下部表面層に含浸した後、露光、現像し、硬化後の該表面層に活性光線を照射する。 または、
(2)下部透明基板の上にネガフィルム、カバーフィルム、液状感光性樹脂、ベースフィルム、上部透明基板をこの順序に積層し、まず上部透明基板を通してバック露光を行い、次いで下部透明基板を通してレリーフ露光を行った後、未硬化の液状感光性樹脂を除去して感光性樹脂版を作成する方法において、活性光線を照射されることによって化合物中の水素原子を引き抜くことができる水素引き抜き剤を、積層時にカバーフィルムに塗布配置することで液状感光性樹脂の下部表面層に含浸した後、露光、現像し、硬化後の該表面層に活性光線を照射する。
【0014】
なお、水素引き抜き剤が塗布配置されたカバーフィルムを用いる第二の発明の場合も、積層時に水素引き抜き剤を、カバーフィルムに塗布配置しないことを除けば、同様の態様がとりうる。
また、本願の第一の発明の場合、ネガフィルムの画像を参照し水素引き抜き剤をカバーフィルムの表面の所望の部分のみに塗布することも好ましい態様の一つである。
【0015】
本発明によれば、従来の製版工程、製版装置を変えることなく印刷面の粘着性の低い感光性樹脂印刷版を得ることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明方法が適用される感光性樹脂は、特に制限されるものではないが、例えば、特公昭52−7761号公報、特開昭60−191237号公報、特開昭63−88555号公報、特開平1−245245号公報等で示される液状感光性樹脂を使用することができる。
【0016】
通常、版厚が4mm以上のいわゆる厚手版を製造する場合は、まず図1のように、透明基板1の上にネガフィルム3及びカバーフィルム4を重ねておき、透明基板1に加工された穴・溝及び真空配管によりネガフィルム3及びカバーフィルム4を透明基板1に真空密着する。その後、カバーフィルム4上に、水素引き抜き剤を塗布し、さらに感光性樹脂層5を積層し、これにベースフィルム6とマスキングフィルム7を重ねる。その後、感光性樹脂版の厚みを決めるためにセットされたスペーサー8の上に透明基板2を乗せ、この透明基板2を通して活性光を照射してレリーフ部分の基部を形成させるための背面露光(マスキング露光)を行い、画像のレリーフ部分を形成させるために透明基板1側からネガフィルム3を介して活性光を照射するレリーフ露光を行う。次にマスキングフィルム7を取り除いて、形成されたレリーフ部A・Bとベースフィルム6を固定させるためのバック露光を透明基板2側から行う。
【0017】
次に、適当な洗剤で未硬化の感光性樹脂を洗浄除去し、後露光及び乾燥処理を施すことにより印刷版が得られる。
本発明に用いる水素引き抜き剤としては、活性光線照射によって励起し他の化合物中の水素原子を引き抜くことが可能な有機カルボニル化合物が望ましいが、該水素引き抜き反応が励起状態のカルボニル基の他の反応、たとえば、ノリッシュ(Norrish)の1型反応、すなわちカルボニル化合物が光照射下でそのα位開裂をする反応、又は2型反応、すなわちカルボニル基のγ位に引き抜かれる水素を持ったケトンが光照射下でオレフィンと低分子ケトン化合物に開裂する反応に比べ同程度かそれ以上の反応を示す有機カルボニル化合物が適している。
【0018】
本発明に使用し得る代表的な有機カルボニル化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、4・4’−ジクロロベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、3・5−ヒドロキシベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノンといった置換又は無置換ベンゾフェノン類;アセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3・5−ジメチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、2−あるいは4−クロロアセトフェノン、2−クロロ−3−(あるいは5−)ニトロアセトフェノン、α−クロロ−α−フェニルアセトフェノン、α、α−ジクロロアセトフェノン、2・6−ジメトキシアセトフェノン、4−ヒドロキシアセトフェノン等の置換又は無置換アセトフェノン類;デオキシベンゾイン、フェニルナフチルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、ベンゾイン−n−プロピルエ−テル、ベンゾイン−i−プロピルエ−テル、ベンゾイン−n−ブチルエ−テル、ベンゾイン−i−ブチルエ−テル、ベンゾイン−t−ブチルエ−テル等のベンゾインアルキルエ−テル化合物といった置換または無置換芳香族ケトン類;p−ベンゾキノン、2・5−ジメチル−p−ベンゾキノン、2・6−ジクロロ−p−ベンゾキノン、9・10−アンスラキノン、2−ブロモアンスラキノン、1−ニトロ−2−カルボキシ−9・10−アンスラキノン、2−エチルキノン、2−エチル−5・6・7・8−テトラヒドロアンスラキノン、1・4−ナフトキノン、2・3−ジクロロナフトキノン、2・3−ジメチル−1・4−ナフトキノン、2−エチル−1・4−ナフトキノン、フエナンスラキノン、1・2−ナフトキノンといった各種o・p−キノン化合物類;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンといった置換または無置換チオキサントン類など各種の有機カルボニル化合物が本発明の水素引き抜き剤として用いることができる。
【0019】
このような水素引き抜き剤の好ましい例としては、有機カルボニル化合物が、カルボニル炭素に少なくとも1つの置換、あるいは無置換の芳香族が結合したものであり、以下に示す式1、式2又は式3で表される構造を有する有機カルボニル化合物は、本発明の水素引き抜き剤として効果的である。式1、式2又は式3で示される化合物は少なくとも1つを使用すればよいが、もちろん2種以上の水素引き抜き剤を組み合わせて使用しても良い。
【0020】
【化1】
【0021】
(式1中R1、R2は水素原子、炭素数が1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のアルコキシル基、F、Cl、Br、Iのハロゲン原子、炭素数が1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルコキシル基および4級アンモニウム塩誘導体の中から選ばれた基である。)
【0022】
【化2】
【0023】
(式2中X1は、水素原子、F、Cl、Br、Iのハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルコキシル基、の中から選ばれた基であり、R3は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルコキシル基、4級アンモニウム塩誘導体、
【0024】
【化3】
【0025】
(但しX2はF、Cl、Br、Iのハロゲン原子、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルコキシル基および4級アンモニウム塩誘導体)の中から選ばれた基である。)
【0026】
【化4】
【0027】
(式3中R4、R5、R6は、水素原子、F、Cl、Br、Iのハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシル基、ヒドロキシル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素数が1〜5のヒドロキシアルコキシル基および4級アンモニウム塩誘導体の中から選ばれた基である。)
また、重合性二重結合を有する式1、式2又は式3の誘導体も本発明の水素引き抜き剤として用いることができる。
【0028】
この様な化合物として具体的には、ベンゾフェノン、4・4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、デオキシベンゾイン、アセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、2−クロロアセトフェノン、アントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどを例示することができる。
また式1、式2又は式3の4級アンモニウム塩誘導体としては、(2−アクリロイルオキシ)(4−ベンゾイルベンジル)ジメチル臭化アンモニウム塩、(4−ベンゾイルベンジル)塩化トリメチルアンモニウム、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロポキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサンソン−9−オンメソクロライドなどが挙げられる。
【0029】
水素引き抜き剤を未硬化樹脂の表面層に含浸させるにはどのような方法でもかまわないが、例えば水素引き抜き剤を適当な溶剤に溶解させて得られた処理液をハケあるいはスプレーによりカバーフィルム上に塗布し、その後液状感光性樹脂を積層する方法が実用的である。また、あらかじめ水素引き抜き剤が塗布されたカバーフィルムを用いて製版してもよい。
【0030】
上記溶剤としては水素引き抜き剤を溶解し得るものならいずれも使用できるが、該溶剤の蒸発が十分でないとレリーフ形成にムラが生じるため常温での蒸発速度が速い溶剤がより好ましい。水素引き抜き剤を溶液にして用いる場合、その濃度は溶剤100重量部に対し多くとも2重量部であれば、表面粘着性除去効果は十分発揮される。その濃度をあまり増大させても意味はなく、むしろ露光後の未硬化樹脂を回収して再使用する場合は樹脂の感度特性を損なうことになり好ましくない。
【0031】
後露光時に、水素引き抜き剤を含浸させた樹脂版に硬化後に照射する活性光線は、水素引き抜き剤を効率よく励起させる波長領域に波長を有していることが必要である。上述した有機カルボニル化合物を水素引き抜き剤として用いる場合、紫外線、特に300nm以下の短波長領域に波長分布を有する紫外線を用いることが好ましい。しかし、200nm以下に波長を有する活性光線を空気中で照射する場合、オゾンの発生、硬化物に対する酸化反応が無視できないため、200〜300nmの波長領域に分布を有する活性光源が好ましい。そのような活性光源としては、たとえば、低圧水銀灯、殺菌灯、重水素ランプ等を挙げることができる。
【0032】
十分な表面粘着性除去効果を得るための適正露光量は、硬化樹脂版の樹脂組成、樹脂組成に対する水素引き抜き剤の含浸量により異なるが、少なくとも500mJ/cm2 (オーク製作所紫外線測定器UV−M02により250nmの波長における照射量を測定し、照射時間から算出した値)以上を必要とし、通常、1000〜3000mJ/cm2の範囲で露光することが好ましい。5000mJ/cm2 以上の露光量では版表面に微少なクラックが生じるので好ましくない。
【0033】
本発明において、水素引き抜き剤を含浸させた後、露光・現像した硬化樹脂版に対する活性光線の照射は、通常製版で行われている後露光工程と同時に行っても良いし、また別途露光工程を設けて行っても良い。すなわち通常製版の後露光工程とは、機械的強度の促進を主目的とした現像後硬化物への活性光照射であり、レリーフ露光に用いる300nm以上の波長領域に分布を有する活性光源(例えば高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ等)と200〜300nmの波長領域に分布を有する活性光源を併用して用いられているため、本発明の活性光線照射を通常行われている後露光工程に供して行うことが可能であり、また生産性の点で好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(印刷版表面の粘着性評価)
直径50mm、巾13mmのアルミニウム輪の円周部表面にポリエチレンフィルムを貼り付けたものを、あらかじめ付着物を拭き取ったレリーフ表面層に接触させ、アルミニウム輪に500gの荷重をかけて4秒間放置した後、毎分30mmの速度でアルミニウム輪を引き上げ、アルミニウム輪がレリーフ表面から離れる時の粘着力をプッシュブルゲージで読みとるタイプのタックテスター(東洋紡機社製)により行う。タックテスターで測定される値が小さい方が表面粘着性がない印刷版であるといえる。ただし、本粘着性評価においては、印刷時に剥がれ落ちてしまうコーティング層がない状態で、すなわち感光性樹脂組成中に表面粘着性除去を目的とした滑剤が含まれる場合は滑剤を除去して、感光性樹脂基質の粘着性を測定しなければならない。
【0035】
タックテスターによる指示値がおよそ50gを超えるものは、印刷版表面に異物が付着して印刷物に不良をきたし、また100gを超えるものは、印刷版を重ね置きしたときに版同志が密着してしまったり、被印刷物が紙である場合には印刷面と紙との粘着により紙ムケの現象が起こる。良好な非粘着性印刷版としては0gであることが望ましいが、50g以下であれば実用上粘着性に起因する問題は起こり得ないと考えられている。印刷版の中でも特に粘着性が悪いとされている液状感光性樹脂印刷版では、表面粘着性除去の為の何らかの処置を施していない場合、タックテスターによる指示値が100gを超えるものが一般的である。
【0036】
【実施例】
液状感光性樹脂APR:F−47(旭化成工業(株)製)をAWF型製版機(旭化成工業(株)製)を用いて、7mm厚の樹脂版を製版した。成形工程において、下部透明基板の上にネガフィルム、カバーフィルムを積層しカバーフィルム上に、ベンゾフェノンを20g/リットル含有するエチルアルコール溶液をハケを用いて塗布し、エチルアルコールが乾燥後、液状感光性樹脂APR:F−47を積層し、その上にポリエステルベースフィルム及びマスキングフィルムを積層し、上部透明基板を載置した。2枚の基板の間はスペーサにより保持した。次いで上下透明基板より真空吸引してネガフィルム及びマスキングフィルムの密着性を保ちながら3分保持した後、上部透明基板及びマスキングフィルムを通して活性光を照射してマスキング露光を125秒行い、その後、下部透明基板及びネガフィルムを通して活性光を照射するレリーフ露光を130秒行い、マスキングフィルムを除去した。次に上部透明基板を通して活性光を照射するバック露光を20秒行い画像形成露光を完了した。
【0037】
このようにして露光処理した感光層を常法に従って洗浄液で洗い出し、現像した後、水道水中に現像後の版を浸せきさせ、紫外線蛍光灯(露光量2000mJ/cm2 )、殺菌灯(露光量1000mJ/cm2 )の条件で後露光を実施した。
この様にして得られた版表面の粘着性をタックテスターで測定したところ、15gであり、測定後、版表面をエチルアルコールを染み込ませた布で激しく拭いて、エチルアルコールが揮発した後、版表面の粘着性をタックテスターで測定したところ、20gであった。
【0038】
【比較例】
ベンゾフェノンのエチルアルコール溶液を塗布すること以外は、すべて実施例と同様に製造された版表面の粘着性をタックテスターで測定したところ、200gであり、測定後、版表面をエチルアルコールを染み込ませた布で激しく拭いて、エチルアルコールが揮発した後、版表面の粘着性をタックテスターで測定したところ、400gであった。
【0039】
【発明の効果】
本発明による感光性樹脂印刷版の製造方法では、液状感光性樹脂を用いた印刷版製版工程として挙げられる露光工程、現像工程、後露光工程、乾燥工程の一連の作業工程を増やすことがないため製版コストにかかる影響は全くない。また本発明により得られる感光性樹脂版は、印刷前後ならびに印刷中において版表面の粘着性が現れることはなく、製版を行った後、印刷中、置き版時において版表面に異物が付着することがないため版表面を拭く等の作業を行う必要がなく、その作業性はゴム版を用いる場合とほとんど変わることなく取り扱い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光性樹脂版の露光工程の説明用断面図(マスキング露光とレリーフ露光を終えた状態。)
【図2】バック露光を終えた状態の断面図
【符号の説明】
1.下部透明基板
2.上部透明基板
3.ネガフィルム
4.カバーフィルム
5.感光性樹脂層
6.ベースフィルム
7.マスキングフィルム
8.スペーサー
9.スペーサー
10.スポンジテープ
11.スポンジテープ
A.大面積レリーフ部
B.小面積レリーフ部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a photosensitive resin plate for letterpress printing such as cardboard printing, film printing, preprint printing, and label printing, and more particularly to a method for improving the surface adhesiveness of the photosensitive resin plate. .
[0002]
[Prior art]
In general, the production of a printing plate using a liquid photosensitive resin is performed by the following method.
(1-a) First, as shown in FIG. 1, a
(1-b) Without using a masking film, the
[0003]
(2) After washing and developing an uncured portion with a suitable detergent from the photosensitive resin plate exposed by the method (1-a) or (1-b), printing is performed by post-exposure and drying Get a version.
In general, a photosensitive resin composition that is polymerized and cured by irradiation with actinic rays remains unreacted even after being cured, and thus is more or less sticky to the surface of the obtained printing plate, that is, has adhesiveness. This is not preferable for storage, handling or use of the printing plate. In other words, when printing a plate with high adhesiveness, handling problems when loading and unloading the plate cylinder, problems of adhesion between plates and adhesion of dust at the time of placing the plate, and when the substrate to be printed is paper Includes problems such as adhesion of paper dust to the plate and paper smearing. In particular, when printing paper adhesion or paper smearing occurs due to the stickiness of the plate during printing, not only does the printing yield decrease, but it is necessary to interrupt printing and wipe the plate, resulting in reduced work.
[0004]
The post-exposure step of the plate making method is more active in order to increase the mechanical strength by curing unreacted materials inside and on the surface of the cured plate obtained after development, or to reduce the surface tackiness of the plate. Although it is a step of irradiating the printing plate with light, removal of surface tackiness is not always sufficient even with a printing plate subjected to post-exposure.
As a method for solving such a problem, at the time of post-exposure, a photosensitive resin plate is immersed in a liquid and irradiated with actinic rays (in-water post-exposure method), or after exposure in an inert gas, the photosensitive resin layer. A method for promoting surface polymerization, coating various photosensitive materials such as rubber latex and saran latex on the photosensitive resin plate to reduce the surface, or using an oxidizing agent and a reducing agent alone or in combination. A method of chemically treating these or a combination of these methods is employed. Further, as a kind of coating method, a compound having a higher alkyl group (lubricant) is contained in the photosensitive resin composition, and the surface tackiness removing method utilizing the fact that the compound crystallizes and precipitates on the printing plate surface after the plate making. Has also been proposed. However, these methods may be insufficient in the effect itself or may have a problem in handling of chemicals used even if the method is effective. Specifically, there are the following problems.
[0005]
(1) The coating method has a drawback that the coating layer is peeled off during printing, and the durability of the effect is insufficient.
(2) Depending on the type of the photosensitive resin composition, the adhesive removal itself may be insufficient even after post-exposure in an atmosphere in which oxygen is blocked, such as in a liquid or an inert gas.
[0006]
(3) In the treatment method using an oxidizing agent and a reducing agent, attention is generally required for handling of chemicals used, and rust prevention processing is required for an apparatus in contact with the treatment liquid.
In particular, the above (2) has a three-dimensional structure by efficiently carrying out radical polymerization of polymerizable double bonds in the composition by blocking oxygen, and at the same time increases mechanical strength and unreacts. In other words, the number of polymerizable double bonds in one molecule of the prepolymer is 2 or less. When it is contained, an increase in mechanical strength is observed, but the tackiness removing effect is insufficient. Even in the case where the number of polymerizable double bonds exceeds 2, a long irradiation time of active light is required to achieve a sufficient adhesive removal effect. That is, in the current plate making process, it is difficult to react all the terminal double bonds, and even if all the double bonds at the end of the prepolymer react, it is often impossible to obtain a plate having no tackiness. Therefore, in order to more fully remove the tackiness of a photosensitive resin composition containing such a prepolymer, it is effective to perform a method other than polymerization of a polymerizable double bond to crosslink the prepolymer three-dimensionally. It is.
[0007]
In Japanese Examined Patent Publication No. 56-16182, as such a three-dimensional cross-linking by a reaction other than a double bond, radicals are generated by extracting hydrogen from a prepolymer main chain in which a terminal double bond reacts with a monomer or a prepolymer. Discloses a method of crosslinking by forming bonds between prepolymer backbones. That is, after impregnating the surface layer of the radical polymerizable resin cured product with a hydrogen abstracting agent capable of extracting a hydrogen atom in the compound by irradiation with actinic rays, the impregnated portion of the cured product is 300 nm or less, Preferably, the surface tackiness of the radically polymerizable resin cured product is removed by irradiating with an actinic ray having a wavelength of 200 to 300 nm.
[0008]
In Japanese Patent Publication No. 56-16182, as a means for impregnating a hydrogen abstracting agent, a solution in which a hydrogen abstracting agent is dissolved is applied to a radically polymerizable resin cured product by brush or spray, or radical polymerization is performed on the hydrogen abstracting agent solution. The method to immerse the cured resin is cited.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, when impregnated with a hydrogen abstraction agent by the above method, the surface tack removal effect is sufficiently recognized, but compared to plate making in a normal process, it is necessary to immerse and dry in a hydrogen abstraction agent solution, and the plate making process Increase in complexity and complexity, resulting in problems such as the introduction of new equipment and an increase in plate making costs resulting from a decrease in production. That is, as a hydrogen abstracting agent solution for obtaining a sufficient surface tack removing effect, a high concentration organic solvent must be used in a large amount in order to dissolve the hydrogen abstracting agent although there is a tradeoff with the immersion time. Care must be taken in handling. If a solvent with a high flash point is used in consideration of handleability, or if a solvent with a high flash point is used by mixing with water, the solvent will not evaporate when left at room temperature. When the amount of actinic rays applied to the plate surface is reduced, the surface tackiness is not sufficiently removed and the plate surface is uneven. For this reason, forced drying is required before actinic ray irradiation, and more expensive equipment such as an explosion-proof dryer and forced exhaust device is required.
[0010]
Therefore, the present invention solves the problem of workability or productivity caused by the method of removing the surface adhesiveness of the surface layer of the cured resin using a crosslinking reaction by a conventional hydrogen abstraction agent, and letterpress printing with low surface adhesiveness. It is an object of the present invention to provide a method for making a photosensitive resin plate for use in printing.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
1st invention of this application arrange | positions a negative film, the cover film by which the hydrogen abstraction agent solution was apply | coated to the upper part, a liquid photosensitive resin, and a base film in this order, and after removing an exposure and an unexposed part, A method for producing a photosensitive resin plate, comprising performing post-exposure by irradiating the entire plate surface with actinic rays.
[0012]
In the second invention of the present application, a negative film and a cover film are arranged in this order, and then a hydrogen abstracting agent solution is applied and arranged on the surface of the cover film, and then a liquid photosensitive resin and a base film are arranged in this order. A method for producing a photosensitive resin plate, comprising performing post-exposure by irradiating an entire surface of the plate with actinic rays after removing exposed and unexposed portions. Specific embodiments of the first invention of the present application include the following embodiments.
[0013]
(1) First, a negative film, a cover film, a liquid photosensitive resin, a base film, a masking film, and an upper transparent substrate are laminated in this order on the lower transparent substrate. First, masking exposure is performed through the upper transparent substrate, and then the lower portion. In the method of making a photosensitive resin plate by performing relief exposure through a transparent substrate, further removing the masking film, performing back exposure through the upper transparent substrate, and then removing the uncured liquid photosensitive resin. A hydrogen abstraction agent capable of extracting hydrogen atoms in the compound by irradiating is impregnated into the lower surface layer of the liquid photosensitive resin by applying and arranging it on the cover film during lamination, and then exposing, developing, and curing The subsequent surface layer is irradiated with actinic rays. Or
(2) A negative film, a cover film, a liquid photosensitive resin, a base film, and an upper transparent substrate are laminated in this order on the lower transparent substrate. First, back exposure is performed through the upper transparent substrate, and then relief exposure is performed through the lower transparent substrate. In the method of preparing a photosensitive resin plate by removing the uncured liquid photosensitive resin, a hydrogen abstraction agent capable of abstracting hydrogen atoms in the compound by irradiating with actinic rays is laminated. Occasionally, the lower surface layer of the liquid photosensitive resin is impregnated by being applied and disposed on the cover film, and then exposed and developed, and the surface layer after curing is irradiated with actinic rays.
[0014]
In the case of the second invention using the cover film on which the hydrogen abstraction agent is applied and arranged, the same aspect can be adopted except that the hydrogen abstraction agent is not applied and arranged on the cover film at the time of lamination.
In the case of the first invention of the present application, referring to the image of the negative film, it is also one of preferred embodiments that the hydrogen abstracting agent is applied only to a desired portion of the surface of the cover film.
[0015]
According to the present invention, it is possible to obtain a photosensitive resin printing plate having low printing surface adhesion without changing the conventional plate making process and plate making apparatus.
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The photosensitive resin to which the method of the present invention is applied is not particularly limited. For example, JP-B-52-7761, JP-A-60-191237, JP-A-63-88555, The liquid photosensitive resin shown by Kaihei 1-245245 etc. can be used.
[0016]
Usually, when manufacturing a so-called thick plate having a plate thickness of 4 mm or more, first, a
[0017]
Next, the uncured photosensitive resin is washed and removed with a suitable detergent, and post-exposure and drying are performed to obtain a printing plate.
The hydrogen abstraction agent used in the present invention is preferably an organic carbonyl compound that can be excited by irradiation with actinic rays to extract a hydrogen atom in another compound. However, the hydrogen abstraction reaction is another reaction of an excited carbonyl group. For example, a Norrish type 1 reaction, that is, a reaction in which a carbonyl compound undergoes α-position cleavage under light irradiation, or a
[0018]
Representative organic carbonyl compounds that can be used in the present invention include, for example, benzophenone, 4-bromobenzophenone, 4 · 4′-dichlorobenzophenone, 4-methylbenzophenone, 4-hydroxybenzophenone, 3 · 5-hydroxybenzophenone, 4 -Substituted or unsubstituted benzophenones such as phenylbenzophenone; acetophenone, 4-methylacetophenone, 3,5-dimethylacetophenone, 4-methoxyacetophenone, 2- or 4-chloroacetophenone, 2-chloro-3- (or 5-) nitro Substituted or unsubstituted acetophenones such as acetophenone, α-chloro-α-phenylacetophenone, α, α-dichloroacetophenone, 2,6-dimethoxyacetophenone, 4-hydroxyacetophenone; Zoin, phenyl naphthyl ketone, benzoin, benzoin methyl ether, benzoin ethyl ether, benzoin-n-propyl ether, benzoin-i-propyl ether, benzoin-n-butyl ether, benzoin-i-butyl ether Substituted or unsubstituted aromatic ketones such as benzoin alkyl ether compounds such as tereline and benzoin-t-butyl ether; p-benzoquinone, 2,5-dimethyl-p-benzoquinone, 2,6-dichloro-p-benzoquinone 9,10-anthraquinone, 2-bromoanthraquinone, 1-nitro-2-carboxy-9.10-anthraquinone, 2-ethylquinone, 2-ethyl-5,6,7,8-tetrahydroanthraquinone, 1 4-naphthoquinone, 2,3-dichloronaphthoquinone, 2,3- Various o-p-quinone compounds such as methyl-1,4-naphthoquinone, 2-ethyl-1,4-naphthoquinone, phenanthraquinone, 1,2-naphthoquinone; thioxanthone, 2-chlorothioxanthone, 2-methylthioxanthone, Various organic carbonyl compounds such as substituted or unsubstituted thioxanthones such as 2-isopropylthioxanthone can be used as the hydrogen abstraction agent of the present invention.
[0019]
As a preferable example of such a hydrogen abstracting agent, the organic carbonyl compound is a compound in which at least one substituted or unsubstituted aromatic is bonded to the carbonyl carbon, and in the following formula 1,
[0020]
[Chemical 1]
[0021]
(In formula 1, R1 and R2 are hydrogen atoms, alkyl groups having 1 to 5 carbon atoms, alkoxyl groups having 1 to 5 carbon atoms, halogen atoms of F, Cl, Br and I, and hydroxy groups having 1 to 5 carbon atoms. It is a group selected from an alkyl group, a hydroxyalkoxyl group having 1 to 5 carbon atoms, and a quaternary ammonium salt derivative.)
[0022]
[Chemical 2]
[0023]
(In
[0024]
[Chemical 3]
[0025]
(However, X2 is a halogen atom of F, Cl, Br, or I, a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, an alkoxyl group having 1 to 5 carbon atoms, a hydroxyalkyl group having 1 to 5 carbon atoms, or a carbon number. 1-5 hydroxyalkoxyl groups and quaternary ammonium salt derivatives). )
[0026]
[Formula 4]
[0027]
(In
Moreover, the derivative | guide_body of Formula 1,
[0028]
Specific examples of such compounds include benzophenone, 4 · 4′-dimethoxybenzophenone, 4-hydroxybenzophenone, deoxybenzoin, acetophenone, 4-methylacetophenone, 2-chloroacetophenone, anthraquinone, 2-methylanthraquinone, 2-ethyl. Anthraquinone, 2,4-diethylthioxanthone, 2-chlorothioxanthone and the like can be exemplified.
The quaternary ammonium salt derivatives of Formula 1,
[0029]
Any method may be used for impregnating the surface layer of the uncured resin with the hydrogen abstraction agent. For example, a treatment liquid obtained by dissolving the hydrogen abstraction agent in an appropriate solvent is applied onto the cover film by brushing or spraying. A method of applying and then laminating a liquid photosensitive resin is practical. Moreover, you may plate-making using the cover film previously apply | coated with the hydrogen abstraction agent.
[0030]
Any solvent can be used as long as it can dissolve the hydrogen abstracting agent. However, if the solvent is not sufficiently evaporated, unevenness in relief formation occurs, and a solvent having a high evaporation rate at room temperature is more preferable. When the hydrogen abstracting agent is used as a solution, if the concentration is at most 2 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the solvent, the effect of removing surface tackiness is sufficiently exhibited. It is meaningless to increase the concentration too much. Rather, when the uncured resin after exposure is recovered and reused, the sensitivity characteristics of the resin are impaired, which is not preferable.
[0031]
At the time of post-exposure, the actinic ray irradiated to the resin plate impregnated with the hydrogen abstraction agent after curing needs to have a wavelength in a wavelength region that excites the hydrogen abstraction agent efficiently. When the above-described organic carbonyl compound is used as a hydrogen abstracting agent, it is preferable to use ultraviolet rays, particularly ultraviolet rays having a wavelength distribution in a short wavelength region of 300 nm or less. However, when irradiating an actinic ray having a wavelength of 200 nm or less in the air, generation of ozone and oxidation reaction to the cured product cannot be ignored. Therefore, an actinic light source having a distribution in the wavelength region of 200 to 300 nm is preferable. Examples of such an active light source include a low-pressure mercury lamp, a germicidal lamp, and a deuterium lamp.
[0032]
The appropriate exposure amount for obtaining a sufficient surface adhesive removal effect varies depending on the resin composition of the cured resin plate and the impregnation amount of the hydrogen abstracting agent with respect to the resin composition, but is at least 500 mJ / cm 2 (Oak Seisakusho UV-M02 The amount of irradiation at a wavelength of 250 nm is measured by the above and a value calculated from the irradiation time) is required, and it is usually preferable to expose in the range of 1000 to 3000 mJ /
[0033]
In the present invention, after the impregnation with a hydrogen abstracting agent, the exposed and developed cured resin plate may be irradiated with actinic rays at the same time as the post-exposure step that is usually performed in plate making, or a separate exposure step may be performed. It may be provided. In other words, the post-exposure step for normal plate making is irradiation of actinic light to a post-development cured product whose main purpose is to promote mechanical strength, and an active light source having a distribution in a wavelength region of 300 nm or more used for relief exposure (for example, high pressure) Mercury lamps, ultra-high pressure mercury lamps, ultraviolet fluorescent lamps, carbon arc lamps, xenon lamps, etc.) and active light sources having a distribution in the wavelength region of 200 to 300 nm are used in combination. It can be used in the post-exposure process, which is preferable in terms of productivity.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples.
(Evaluation of tackiness of printing plate surface)
Diameter 50 mm, the circumference surface of the aluminum wheel width 13mm those stuck poly ethylene film is brought into contact with the relief surface layer wiping advance deposit and left aluminum wheels under a load of 500
[0035]
When the value indicated by the tack tester exceeds about 50 g, foreign matter adheres to the surface of the printing plate and the printed matter is defective. When the value exceeds 100 g, the plates are in close contact with each other when the printing plates are placed on top of each other. When the printed material is paper, a paper blur phenomenon occurs due to adhesion between the printing surface and the paper. As a good non-tacky printing plate, 0 g is desirable, but if it is 50 g or less, it is considered that problems due to tackiness cannot occur practically. In liquid photosensitive resin printing plates that are considered to have particularly poor adhesiveness among printing plates, when the tackiness tester does not take any measures for removing surface adhesiveness, it is common that the indicated value by the tack tester exceeds 100 g. is there.
[0036]
【Example】
A liquid photosensitive resin APR: F-47 (Asahi Kasei Kogyo Co., Ltd.) was used to make a 7 mm thick resin plate using an AWF type plate making machine (Asahi Kasei Kogyo Co., Ltd.). In the molding process, a negative film and a cover film are laminated on the lower transparent substrate, and an ethyl alcohol solution containing 20 g / liter of benzophenone is applied onto the cover film using a brush. Resin APR: F-47 was laminated, a polyester base film and a masking film were laminated thereon, and an upper transparent substrate was placed thereon. A space between the two substrates was held by a spacer. Next, vacuum suction is performed from the upper and lower transparent substrates and held for 3 minutes while maintaining the adhesion between the negative film and the masking film, and then the masking exposure is performed for 125 seconds by irradiating active light through the upper transparent substrate and the masking film. Relief exposure of irradiating active light through the substrate and negative film was performed for 130 seconds, and the masking film was removed. Next, back exposure by irradiating active light through the upper transparent substrate was performed for 20 seconds to complete image formation exposure.
[0037]
The photosensitive layer thus exposed is washed with a washing solution according to a conventional method and developed, and then the developed plate is immersed in tap water, and an ultraviolet fluorescent lamp (exposure amount 2000 mJ / cm 2 ), germicidal lamp (exposure amount 1000 mJ). / Cm 2 ) post-exposure was performed.
The tackiness of the plate surface obtained in this way was measured with a tack tester to find 15 g. After the measurement, the plate surface was vigorously wiped with a cloth soaked with ethyl alcohol, and after the ethyl alcohol had volatilized, the plate It was 20g when the adhesiveness of the surface was measured with the tack tester.
[0038]
[Comparative example]
Except for applying an ethyl alcohol solution of benzophenone, the tackiness of the plate surface produced in the same manner as in the examples was measured with a tack tester, which was 200 g. After the measurement, the plate surface was soaked with ethyl alcohol. After violently wiping with a cloth and ethyl alcohol volatilized, the tackiness of the plate surface was measured with a tack tester to be 400 g.
[0039]
【The invention's effect】
In the method for producing a photosensitive resin printing plate according to the present invention, there is no need to increase a series of work steps such as an exposure step, a development step, a post-exposure step, and a drying step, which are cited as printing plate making steps using a liquid photosensitive resin. There is no impact on the plate making cost. In addition, the photosensitive resin plate obtained by the present invention does not show the adhesiveness of the plate surface before and after printing and during printing, and foreign matter adheres to the plate surface during printing and placing after printing. Therefore, there is no need to perform operations such as wiping the plate surface, and the workability can be handled almost the same as when a rubber plate is used.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view for explaining an exposure process of a photosensitive resin plate (a state where masking exposure and relief exposure are completed).
FIG. 2 is a cross-sectional view after back exposure is completed.
1. 1. Lower
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