JP3866608B2 - 反射板およびそれを用いた反射型液晶表示装置 - Google Patents
反射板およびそれを用いた反射型液晶表示装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は反射板、および、それを用いた反射型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
反射型液晶表示装置として、画素を構成する表示領域にスイッチング素子として薄膜トランジスタTFT(TFT:Thin Film Transistor)素子を設けた構造のアクティブマトリックス方式が多く提案されている。
【0003】
この種の液晶表示装置においては、一対の基板の間に液晶層を挿入し、この液晶層を各基板で挟持した構造が採用されている。一方の基板(TFT基板)側にはTFT素子、画素電極、走査信号や映像信号の電極や配線、および配線と外部駆動回路とを接続するための端子等が形成されている。他方の基板(CF基板)側にはカラーフィルタ、ブラックマトリクス、対向電極が形成されており、基板面にほぼ垂直な縦電界を印加して表示する、ツイストネマチック表示方式を採用している。
【0004】
上記アクティブマトリクス方式の反射型液晶表示装置には、外光を反射させるための反射板が必須であるが、現在は一般的に画素電極をAlやAg等の高反射率の金属表面に微細な凹凸を付与した反射板が用いられている。
【0005】
前記反射板は前記凹凸の高さ,大きさ,断面の形状等の設計により散乱性が定められるため、前記凹凸の設計が重要である。前記凹凸は底面が円形、八角形、六角形等で凹凸の断面形状が対称なパターンを平面内にランダムに配置した形状が一般的に用いられている。
【0006】
また、この表面凹凸は反射板の下に樹脂層を配置し、その樹脂層に付与した凹凸の上に反射板を成膜することにより反射板の表面に樹脂層の凹凸を反映させる方法が一般的に用いられる。
【0007】
これに対し、使用環境を考慮して更なる高輝度化を実現する凹凸パターンとして、特開2000−180610号,特開平10−177106号,特開平9−80426号公報等に記載されているように、凹凸の断面形状を非対称形状とする方法が提案されている。断面形状を非対称形状とすることにより、反射型液晶表示装置の上方向からの入射光を、正面方向に返す割合を増加させることができる。
【0008】
その分、下方向からの入射光を正面方向に返す割合は低減するが、使用環境においては、下方向からの入射光が元来少ないため、上記非対称形状の凹凸を形成することによって、高輝度化を実現することができる。
【0009】
断面形状が非対称な凹凸形状の作製は、具体的には以下の方法がある。
【0010】
(1) 感光性を有する樹脂膜を成膜し、樹脂膜をパターン1で露光した後、パターン1の個々領域内で一定方向に偏った部分を規定するパターン2に従って樹脂膜をさらに露光し、異方性を付与する露光工程を行う。続いて樹脂膜を現像して異方性の付与された柱状体を個々の領域毎に形成する現像工程を行う。そして加熱処理を施し、個々の柱状体の異方性を残した状態で、その形状をなだらかに変形して凹凸層を形成するリフロー工程を行う。最後になだらかに変形した凹凸層の上に金属膜を形成する成膜工程を行う。
【0011】
(2) レジスト膜を塗布、プリベークした後、ランダムな位置に配置した半円の遮光部を有するフォトマスクをガラス基板に平行にセットし、露光および現像を行い、微細な半円柱部を形成する。次に、ガラス基板を半円柱部の半円の直径部分が下方となるように傾斜させ、その状態を保持し熱処理を実施する。
【0012】
(3) レジスト膜を塗布、プリベークした後に電子線露光装置を用いて電子ビームをレジスト膜の微細な部分に照射し、非対称の凸部を形成する。
【0013】
(4) 扇状や円形状の凹凸構造を有するロールを接触させて賦型することにより形成する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、断面が非対称な凹凸を形成するために、様々なプロセスが提案されているが、以下のような課題がある。なお、下記括弧内番号は前記作成方法の番号に対応した課題である。
【0015】
(1) パターン1およびパターン2のパターンの合せずれによる指向性の変化については、一定方向に傾けて指向性を付与する。このパターンの合せずれにより偏りがなくなった場合、ずれの量によっては断面形状が対称な凹凸を有する反射板よりも暗い反射板となる。また、断面が対称な凹凸に比べてプロセスが増大する。
【0016】
(2) 基板を傾斜させ熱処理を実施する方式に関しては、熱処理の際の基板傾斜の制御、熱処理実施中の空気の対流等の影響によりパターンの制御が困難で、再現性を得にくい。
【0017】
(3) 従来技術の中では最も形状を制御し易い方法であるが、量産プロセスとしては形成に時間がかかり過ぎるため適用することができない。
等の課題がある。
【0018】
そこで、本発明では通常のホトリソグラフィ工程を経て、断面形状を対称な形状とし、簡単に、かつ、効果的に指向性を付与することができる反射板の構造を提案することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
通常のホトリソグラフィ工程で断面を非対称形状とすることなく、指向性が付与された反射板として以下のものがある。
【0020】
(1) 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
前記扁平パターンの長軸方向が、反射板面の横方向成分のものよりも縦方向成分のものが多く形成されていることを特徴とする。
【0021】
(2) 前記扁平パターンの長軸方向の向きの度数分布P(φ)が式〔1〕
【0022】
【数12】
(但し、基板表面と平行する直線βとの平行方向を0°とし、反時計回りの方位角をφとする)を満たすよう構成した前記の反射板にある。
【0023】
(3) 前記反射板が次式
【0024】
【数13】
で示される指向度VOが1.2〜5である前記の反射板にある。
【0025】
(4) 前記凸部または/および凹部の断面形状が、凸部の場合は頂上部、凹部の場合は谷底部を中心とした線対称に構成した前記の反射板にある。
【0026】
(5) 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
基板表面と並行するベクトルαの向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角φ、基板との成す角をθとしたとき、反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)が式〔3〕
【0027】
【数14】
を満たすよう構成されていることを特徴とする。
【0028】
(6) 反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)が式〔4〕
【0029】
【数15】
を満たすものである前記の反射板にある。
【0030】
(7) 反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)が式〔5〕
【0031】
【数16】
を満たすものである前記の反射板にある。
【0032】
(8) 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
基板表面と並行するベクトルαの向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角φ,基板の法線との成す角をθとしたとき(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)が式〔6〕
【0033】
【数17】
を満たすよう構成されていることを特徴とする。
【0034】
(9) 前記(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)が式〔7〕
【0035】
【数18】
を満たす前記の反射板にある。
【0036】
(10) 前記(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)が式〔8〕
【0037】
【数19】
を満たす前記の反射板にある。
【0038】
(11) 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
基板表面と並行するベクトルαの向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角φ,基板の法線との成す角をθとしたとき、(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の、
【0039】
【数20】
を満たすよう構成されていることを特徴とする。
【0040】
(12) 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
基板表面と並行するベクトルαの向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角φ,基板の法線との成す角をθとしたとき、(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の、基板表面と並行するベクトルαの向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角φ,基板の法線との成す角をθとしたとき、(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の、
【0041】
【数21】
を満たすよう構成されていることを特徴とする。
【0042】
(13) 前記(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,0),(θ,π/2)方向の散乱強度I(θ,0),I(θ,π/2)が式〔11〕
【0043】
【数22】
を満たすものである前記の反射板にある。
【0044】
前記(1)において、ひも状のパターンの縦方向、横方向の定義の仕方として、ドット状の扁平パターンが平面的に連続した構造として捉えて、ドット状の扁平パターンの長軸方向が、反射板面の横方向成分のものよりも縦方向成分のものが多く形成されていると云い換えることができる。
【0045】
ここで、上記で表記した縦方向,横方向の定義について説明する。基板表面と平行する直線βとの平行方向を0°とし、反時計回りの方位角をφとしたとき,φがπ/4から3π/4の範囲にあるもの縦方向、−π/4からπ/4の範囲にあるものを横方向と定義する。
【0046】
前記構造で指向性が付与される理由は従来技術と同様で、傾斜角分布の方位角方向に依存性を付与することによるものである。しかし、本発明では、方位角方向に依存性を持たせるために断面形状を対称とし、前記(1)〜(4)に示すように、平面パターンが扁平な凹凸を形成することにより、傾斜角分布の方位角方向の依存性を付与できることが大きな特徴である。
【0047】
具体的には凹凸の長辺と直交する軸方向の傾斜角分布が増大し、短辺の向きと直交する軸方向の傾斜角分布が減少するため前記(5),(7)に示したような指向性を付与することができる。
【0048】
その結果、上記のように凹凸の長辺の向きと直交する軸方向の散乱光を増大させ、短辺の向きと直交する軸方向の散乱光を減少させることができる。
【0049】
ここで、前記構造の特徴として断面形状が対称であるため、前上(12)のようにφ=γ(γは定数)、および、γ+πでの光学特性はほぼ同じ特性となる。
【0050】
ここで、上記(12)に示すようにφ=γ(γは定数)およびγ+πでの光学特性が完全に一致しない理由として、反射板の作成工程におけるばらつき、例えば、メルトした際の基板の微小傾斜による断面形状の不一致等により一致しない場合がある。このばらつきは任意に付与するものではないため、上記(9)〜(13)の範囲に収まるようになる。
【0051】
前記反射板を用いる際には入射光が多い方位角方向に凹凸の長辺を直交させるように反射板を配置することで、高輝度の反射板として使用することができる。具体的には、一般的に反射板を使用する環境においては、上方向、および、左右方向からは、ほぼ一様に入射光が存在するものの、下方向からは入射光が少ないことから、左右方向に散乱光強度が強いように反射板を配置することにより高輝度の反射板を得ることができる。
【0052】
具体的にどの程度の輝度向上効果があるかを図15に示す平面構造の反射板を用いて評価した。
【0053】
図15の反射板は図中黒部が凸部、白部が凹部であり、凸部および凹部は扁平パターンが平面的に連続となった構造である。その扁平パターンの向きの度数分布に偏りがある。偏りを表すため図18に示すように直線βを定義し、扁平パターンの長辺と平行な直線UNELと直線βの成す角をφと定義する。
【0054】
平面内に存在する全ての凸部および凹部の各々の扁平パターンの方位角φを求めそれを度数分布P(φ)で表す。図15中の平面パターンは、扁平パターンの向きの度数分布が式〔1〕
【0055】
【数23】
が成立するように配置したパターンとした。
【0056】
凸部および凹部は、それぞれの幅が、ほぼ一定となるように配置されている。前記反射板を指向性反射板と呼ぶことにする。輝度測定の際には、直線βを地面と平行になるように基板を配置した。
【0057】
前記指向性反射板の図15中A−A面の断面形状は図17に示すように凸部および凹部がなだらかな曲面を有し、連続的に高さが変化する構造とした。測定にはリファレンスとして図16に示す平面構造の反射板を評価した。
【0058】
図16の反射板は、図15と同様に図中黒部が凸部、白部が凹部であり、凸部および凹部は、扁平パターンが平面的に連続となった構造である。但し、前記指向性反射板と異なるのは、その扁平パターンの向きの度数分布に偏りはなく、
【0059】
【数24】
が成立するように配置したパターンとなっている。
【0060】
また、凸部および凹部は、それぞれの幅が、ほぼ一定となるように配置されている。前記反射板を無指向性反射板と呼ぶことにする。
【0061】
前記無指向性反射板の図16中A−A面の断面形状も、指向性反射板の断面形状と同様に凸部および凹部がなだらかな局面を有し、連続的に高さが変化する構造とした。
【0062】
上記二種類の反射板の輝度を測定し、指向性反射板の輝度を無指向性反射板の輝度で規格化することで、輝度向上効果を倍率(以下輝度向上率と云う)で表した。
【0063】
さらに、反射板の特性においては、明るさは重要な特性の一つであるが、周囲の光環境が変わった場合でも、無指向性反射板に比べて暗くならないような特性(以下、明るさの変化と云う)も必要である。そこで、本測定では場所を変えて数箇所で実施することにより、明るさの変化も同時に測定した。
【0064】
指向性反射板の輝度向上率は、図19に示すように測定箇所によらず1.0を超えており、明るさの変化がなく、無指向性反射板と同等もしくはそれ以上の輝度が得られることを示している。その輝度向上率は、測定場所によって違いがあるが、平均で1.2倍、最大で1.7倍の輝度向上効果が得られた。
【0065】
なお、上記指向性反射板および無指向性反射板は、全く同一のプロセスを経て作成されたもので、それぞれの凸部の幅および凹部の幅は、ほぼ同一に形成されている。従って、得られた反射板の断面形状は同一形状となり、反射板の輝度向上効果は平面パターンの違いにのみ、依存するものである。
【0066】
次に、反射板表面における扁平パターンの向きの偏りを変えた場合に、明るさが、どのように変化するかを主観評価で確認した。
【0067】
ここで、扁平パターンの向きの度数分布を表すパラメータとして指向度を定義した。指向度は、反射板表面の傾斜の度数分布で表される。反射板表面の傾斜は極角θと方位角φの2つがあり、図21に示すように、基板表面SUBSと並行するベクトルα、基板表面の法線ベクトルCOSUB、および、反射板表面の傾斜の法線ベクトルCORPSから定義される。
【0068】
極角θは、基板表面の法線ベクトルCOSUBと反射板表面の法線ベクトルCORPSとの成す角として定義し、方位角φは、反射板表面の法線ベクトルCORPSの基板表面への射影CSRPSとベクトルαとの反時計回りに成す角と定義した。これを反射板表面の全ての領域において算出し、それを度数分布で表したものが、反射板表面の傾斜の度数分布である。
【0069】
指向度はこの反射板表面の度数分布P(θ,φ)を用いて、
【0070】
【数25】
で定義される。
【0071】
ここで、指向度VAは反射板表面の傾斜の度数分布で表されるが、前述した扁平パターンとの向きの度数分布とは以下の関係がある。
【0072】
【数26】
反射板表面の方位角方向の傾斜は、殆どの領域で扁平パターンの長辺方向の向きと直行した値となるため上式が成立する。
【0073】
主観評価で観測者は椅子に座った状態で評価した。上記ベクトルαは図20に示すように、観測者の水平右向きとなるように反射板を配置した。主観評価では、指向度が1のサンプルをリファレンスとして一対比較法にて評価した。評価の項目は「明るさ」とした。観測者は、事前評価で明るさを識別する能力を有することを確認しており、評価場所を変えることによる明るさの変化についても評価した。
【0074】
主観評価の結果は図22に示すように、指向度が1.2〜5.0の範囲で指向度1の反射板に比べて優位差が現れると云う結論が得られた。指向度が5.0を超えた反射板は明るさの変化が大きいため、場所によっては指向性付与の効果が悪い方向に作用して、無指向性反射板が明るく見えたために優位差が現れなかった。このことから、指向性反射板の指向度は1.2〜5.0の範囲が適当である。
【0075】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
【0076】
〔実施例 1〕
図1において、UNEPは反射板表面の凸部、UNEMは反射板表面の凹部を示し、αは反射板表面の傾斜の度数分布を算出する際に使用するベクトル、βは反射板表面に形成した扁平パターンの向きの度数分布を算出する際に使用する直線を示す。また、図2,4において、OP1,OP2は凹凸を形成するための塗布型絶縁膜、RPは反射膜、SUBは基板を示す。
【0077】
図1は、基板SUB上に形成した指向性反射板の平面の概要図である。図中、黒部が反射板表面の凸部であり、その平面形状は角が丸くなった長方形の扁平パターンで、該扁平パターンの向きの度数分布に偏りがある。扁平パターンの向きの度数分布が、
【0078】
【数27】
が成立するように配置したパターンとした。
【0079】
また、凸部および凹部は、それぞれの幅がほぼ一定となるように配置されている。ここで本実施例においては凸部、および、凹部の幅をそれぞれ平均で10μmとした。また凸部の頂上部と凹部の谷底部の高さは0.7μmとした。
【0080】
図2は図1のA−A’面の模式断面図で、凹凸は塗布型絶縁膜OP1、OP2により形成されている。塗布型絶縁膜OP1は、ホトリソグラフィ法によってパターン形成後、熱処理により断面形状をなだらかにした。前記ホトリソグラフィは、図1に示す遮光部を有するホトマスクを使用した。
【0081】
塗布型絶縁膜OP2は、OP1のパターン間に存在する平坦部にも、なだらかな曲線を付与するために配置されており、該塗布型絶縁膜OP2を配置することにより、正反射光の少ない反射板を実現できる。
【0082】
個々の凸部および凹部の断面形状は、それぞれ頂上部、谷底部を軸に線対称(但し、僅かな非対称部の存在は問題としない:以下も同様)となっており、前記反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)は、前記扁平パターンの向きの度数分布を反映して、
【0083】
【数28】
となった。
【0084】
光学特性は前記傾斜角を反映して(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)は、
【0085】
【数29】
図3は、本実施例を実現するためのプロセスのフロー図である。また、図4は図3の各プロセス毎の基板SUBの断面形状を示す模式断面図である。
【0086】
本実施例においては、具体的には下記(A)〜(F)の6段階の工程を経て反射板が完成する。
【0087】
工程(A):基板SUBの表面の全域に、例えば、スピンコート法により、イミド系、アクリル系、エポキシ系、ベンジシクロブテン系等のポリマー、または、有機溶媒に可溶なSiを含む無機ポリマー、例えば、SOG膜等の感光性を有する塗布型絶縁膜OP1を、膜厚200nm〜4μm、好ましくは3μm形成する。
【0088】
工程(B):次に、図1に示すような遮光部を有するホトマスクを用いて露光し、現像によりパターンを形成する。
【0089】
工程(C):形成された塗布型絶縁膜OP1パターンの表面をなだらかにし、硬化するため150℃〜240℃、好ましくは220℃で、2分〜2時間、好ましくは1時間処理する。
【0090】
工程(D):基板SUBの表面の全域に、例えば、スピンコート法によりイミド系、アクリル系、エポキシ系、ベンジシクロブテン系などのポリマー、または、有機溶媒に可溶なSiを含む無機ポリマー、例えば、SOG膜等の塗布型絶縁膜OP2を200nm〜3μm、好ましくは1.5μmの膜厚で形成する。
【0091】
工程(E):形成された塗布型絶縁膜OP2パターンを硬化するため150℃〜240℃、好ましくは220℃の温度で2分〜2時間、好ましくは1時間熱処理を施す。
【0092】
工程(F):透明絶縁基板SUBの表面全域に、例えば、スパッタリング法により反射板となるAlを主成分とした合金膜を50〜300nm、好ましくは200nm形成する。
【0093】
以上の工程により本実施例の反射板が完成する。本実施例によれば、断面形状が対称な凹凸で指向性を有し、高輝度の反射板を得ることができる。
【0094】
〔実施例 2〕
図5〜図8を用い本実施例を説明する。なお、図1〜4と同様の構成要素は同じ符号で示す。図5は、基板SUB上に形成された指向性反射板の平面の概要図である。図中黒部が凸部であり、凸部および凹部は平面形状が長方形の扁平パターンが平面的に連続した構造となっている。
【0095】
ここで扁平パターンの長辺の向きを長辺と直線βの成す角φで定義すると、扁平パターンの向きの度数分布が、
【0096】
【数30】
が成立するように配置した平面構造とした。
【0097】
本実施例では凸部および凹部の幅をそれぞれ平均で10μmとした。また、凸部の頂上部と凹部の谷底部の高さは0.7μmとした。
【0098】
図6は、図5のA−A’の模式断面図である。凹凸は、塗布型絶縁膜OP1により形成され、該絶縁膜OP1はホトリソグラフィ法によってパターン形成後、熱処理により、断面形状がなだらかになる。
【0099】
前記ホトリソグラフィ法には、図5に示すような遮光部を有するホトマスクを使用した。また、塗布型絶縁膜OP1の露光工程においては、中途露光により、露光が通過する部分にも塗布型絶縁膜を残すような工程とすることにより、塗布型絶縁膜OP1一層のみで、正反射光の少ない反射板を実現することができた。個々の凸部および凹部の断面形状は、それぞれ頂上部、谷底部を軸に線対称となっており、反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)は、前記扁平パターンの向きの度数分布を反映して、
【0100】
【数31】
となった。
【0101】
前記傾斜角を反映して(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)は、前記反射板表面の傾斜の度数分布を反映して、
【0102】
【数32】
となった。
【0103】
図7は、本実施例を実現するためのプロセスのフロー図である。また、図8は図7のプロセス毎の反射板の断面形状を示す模式断面図である。
【0104】
前記実施例1においては、(A)〜(D)の4段階の工程を経て反射板が完成するが、実施例1と異なる工程(B)について以下説明する。
【0105】
工程(B):図5に示すような遮光部を有するホトマスクを用いて露光,現像しパターンを形成する。ここでホトマスクの光を透過する領域(以下露光部と云う)については、塗布型絶縁膜OP1が完全に露光されないような露光量とすることにより、露光部にも塗布型絶縁膜OP1が残るようパターンを形成した。
【0106】
上記の工程により、断面形状が対称な凹凸形状で、指向性を有し高輝度の反射板を得ることができる。
【0107】
〔実施例 3〕
図9を用いて本実施例を説明するが、前記の実施例と同一の構成要素には同一の記号を付した。
【0108】
図9は、基板SUB上に作成した指向性反射板の平面概要図である。図中白部が凹部であり、その平面形状は角が丸くなった長方形の扁平パターンである。扁平パターンの向きの度数分布には偏りがある。扁平パターンの長辺の向きを長辺と直線βの成す角φで定義すると、扁平パターンの向きの度数分布が、
【0109】
【数33】
が成立するように配置した平面構造とした。
【0110】
本実施例においては凸部および凹部の幅をそれぞれ平均で10μmとした。また凸部の頂上部と凹部の谷底部の高さは0.7μmとした。なお、反射板の断面形状については実施例1と同一であるため説明を省略する。
【0111】
個々の凸部および凹部の断面形状は、それぞれ頂上部、谷底部を軸に線対称となっている。該反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)は、前記扁平パターンの向きの度数分布を反映して、
【0112】
【数34】
となった。
【0113】
前記傾斜角を反映して(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)は、前記反射板表面の傾斜の度数分布を反映して、
【0114】
【数35】
となった。
【0115】
本実施例の構成を実現するためのプロセスのフローは実施例1と同じであるためその説明を省略する。本実施例によれば、断面形状が対称な凹凸で指向性と、高輝度の反射板を得ることができる。
【0116】
〔実施例 4〕
図10を用いて本実施例について説明するが、前記の実施例と同一の構成要素には同一記号を付す。図10は、基板SUB上に作成した指向性反射板の平面の概要図である。図中黒部が凸部であり、凸部の平面形状は六角形の扁平パターンで、該扁平パターンの向きの度数分布には偏りがある。扁平パターンの長辺の向きを長辺と直線βの成す角φで定義すると、扁平パターンの向きの度数分布が、
【0117】
【数36】
が成立するように配置した平面構造とした。
【0118】
ここで本実施例においては凸部および凹部の幅をそれぞれ平均で10μmとした。また、凸部の頂上部と凹部の谷底部の高さは0.7μmとした。
【0119】
反射板の断面形状については実施例1と同じであるためその説明を省略する。個々の凸部および凹部の断面形状はそれぞれ頂上部、谷底部を軸に線対称となっている。該反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)は、前記扁平パターンの向きの度数分布を反映して、
【0120】
【数37】
となった。
【0121】
前記傾斜角を反映して(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)は、前記反射板表面の傾斜の度数分布を反映して、
【0122】
【数38】
となった。
【0123】
本実施例を実現するためのプロセスは実施例1と同一のため説明を省略する。本実施例によれば、断面形状が対称な凹凸で指向性を有し、高輝度の反射板を得ることができる。
【0124】
〔実施例 5〕
図11を用い本実施例について説明する。図11において前述の実施例と同一の構成要素については、同一の記号を付す。図11は、基板SUB上に作成された指向性反射板の平面の概要図である。
【0125】
図11中黒部が凸部であり、凸部の平面形状は角の丸くなった長方形の扁平パターンである。扁平パターンの向きの度数分布には偏りがある。扁平パターンの長辺の向きを長辺と直線βの成す角φで定義すると、扁平パターンの向きの度数分布が、
【0126】
【数39】
が成立するように配置した平面構造とした。
【0127】
ここで本実施例においては、凸部および凹部の幅をそれぞれ平均で10μmとした。また、凸部の頂上部と凹部の谷底部の高さは0.7μmとした。反射板の断面形状については、実施例1と同じであるためその説明は省略する。
【0128】
個々の凸部および凹部の断面形状は、それぞれ頂上部、谷底部を軸に線対称となっている。該反射板表面の傾斜の度数分布P(θ,φ)は、前記扁平パターンの向きの度数分布を反映して、
【0129】
【数40】
となった。
【0130】
前記傾斜角を反映して(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)は、前記反射板表面の傾斜の度数分布を反映して、
【0131】
【数41】
となった。
【0132】
本実施例を実現するためのプロセスのフローは、実施例1と同じであるためその説明を省略する。
【0133】
本実施例においては、前記実施例のように扁平パターンがランダムに配置された構造ではなく、特定の領域においては扁平パターンが全て同一方向を向いた平面形状となっている。
【0134】
上記特定領域の大きさは、最大で80μm×80μmである。反射板を観察する場合には、観測者は上記領域の光学特性を見ている訳ではなく、もっと大きな領域、例えば、150μm×150μm程度の領域の光学特性を平均化して見ることになる。そのため、平均的に見たときに上式を満足している本実施例の反射板にも、前述の実施例と同様の指向性を付与することができた。
【0135】
本実施例によれば、断面形状が対称な凹凸で指向性を有する高輝度の反射板を得ることができる。
【0136】
〔実施例 6〕
図12〜図14を用い、本実施例について説明する。図12〜図14において、前述の実施例と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0137】
図12は、本実施例のアクティブマトリックス型液晶表示装置における単位画素の薄膜トランジスタが配置される側の透明絶縁基板SUB1の表面図である。図13は本実施例のアクティブマトリックス型液晶表示装置の断面図で、図12に示したA−A’断面図である。
【0138】
図12において、SIは半導体層、PXは画素電極、TFTは薄膜トランジスタ、DEは薄膜トランジスタのドレイン電極、SEは薄膜トランジスタのソース電極、GEは薄膜トランジスタのゲート電極、GLは走査信号配線、DLは映像信号配線、そして、THはソース電極と画素電極を接続するためのスルーホールを示す。
【0139】
また、図13において、POLは偏光板、SUB1,2は透明絶縁基板、BMは遮光パターン、CFはカラーフィルタ、OCはオーバーコート膜、CEは共通電極、LCは液晶層、ORI1,ORI2は配向膜、GIはゲート絶縁膜、PASは薄膜トランジスタの表面保護膜、NSIは薄膜トランジスタのソース,ドレイン電極と半導体層のコンタクトを保証するための電極をそれぞれ示す。
【0140】
薄膜トランジスタが配置される側の透明絶縁基板SUB1は、TFT基板と称され、該TFT基板と液晶を介して対向配置される透明絶縁基板SUB2はCF基板と称される。
【0141】
CF基板(SUB2)は、その液晶層LC側の面のTFT上の画素電極との間隙に、各画素領域を画するようにして遮光パターンBMが形成され、この遮光パターンBMの実質的な画素領域を決定する開口部には、カラーフィルタCFが形成されている。そして、遮光パターンBM、および、カラーフィルタCFを覆って、例えば、樹脂膜からなるオーバーコート膜OCが形成される。
【0142】
このオーバーコート膜OCの表面には、共通信号電極CEが形成され、その表面には配向膜ORI2が形成されている。CF基板(SUB2)それぞれの外側の面(液晶層LC側とは反対の面)には、偏光板POLが形成されている。
【0143】
一方、TFT基板側には、逆スタガの薄膜トランジスタTFTを配置している。薄膜トランジスタTFTは、走査信号配線GLに薄膜トランジスタTFTのしきい値以上の電圧が加わると、半導体層SIが導通状態となり、薄膜トランジスタTFTのドレイン電極DEとソース電極SE間が導通となる。その際に映像信号配線DLに印加されている電圧が、画素電極PXに伝達される。
【0144】
また、走査信号配線GLの電圧が薄膜トランジスタのしきい値電圧以下の場合には、薄膜トランジスタTFTのドレイン電極DEと、ソース電極SE間が絶縁状態となり、映像信号配線DLに印加されている電圧は、画素電極に伝達されず、画素電極PXはドレイン電極DEとソース電極SEが導通状態の時に伝達された電圧を保持する。
【0145】
なお、ドレイン電極DE、および、ソース電極SEとシリコン層Siの間には、リン等の不純物をドープしたシリコン膜からなる電極NSIが形成されている。
【0146】
スルーホールTHは、薄膜トランジスタの表面保護膜PASに形成されており、画素電極とソース電極がスルーホールTHを介して電気的に接続されている。画素電極PXは、偏光板POL側から入射した光を反射させる機能も有しており、この反射光を用いて表示する。
【0147】
配向膜ORI1,ORI2は、その表面をラビング法等により処理すことで、液晶層を一定方向に配向させる機能を有している。
【0148】
偏光板POLは、入射した光を直線偏光に変換する機能を有している。偏光板POL側から入射した光は、液晶層LCを通り画素電極PXで反射し、再度、液晶層LCを通過して偏光板POLに到達する。
【0149】
液晶層LCは屈折率異方性を有している、この屈折率異方性は、液晶層LCに印加された電界によりその特性が変化する。
【0150】
例えば、液晶に電界が印加されない状態での白表示をするノーマリーホワイト型においては、液晶層に電界が印加されている場合は黒表示となる。それは、偏光板POLを通過した光は、画素電極PXで反射し、再度、偏光板POLに到達し、位相差板NFと液晶層LCにより、偏光板の吸収軸に対して平行な偏光となる。そして、偏光板で吸収されて、反射型液晶表示装置の外には出射しないために黒表示となる。
【0151】
一方、液晶層LCに電界が印加されていない場合は白表示となる。それは液晶層LCにより、画素電極PXで反射し偏光板POLに到達した光が、偏光板の吸収軸に対して垂直な偏光となり、偏光板POLで吸収されずに反射型液晶表示装置の外に出射しないため白表示となる。
【0152】
本実施例では図13に示すように、走査信号配線GLおよび映像信号配線DLにより分けられた領域に薄膜トランジスタTFT、画素電極PXがそれぞれ1つずつ形成されて画素を構成している。
【0153】
図14は、本実施例を実現するためのプロセスのフロー図である。本実施例においては、具体的には(A)〜(F)の6段階のホトリソグラフィ工程を経て、TFT基板SUB1が完成する。以下、その工程順に説明する。
【0154】
工程(A):透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えば、スパッタリング法によりCr膜を100〜300nm、好ましくは160nm膜厚で形成する。
【0155】
次に、ホトリソグラフィ法によりCr膜をエッチングし、走査信号配線GL、ゲート電極GE、および、走査信号配線用端子GTMの形成領域には、走査信号配線GLの延在部を形成する。
【0156】
工程(B):透明絶縁基板SUB1表面全域に、例えば、プラズマCVD法によりゲート絶縁膜GIとなる窒化シリコン膜を200〜700nm程度、好ましくは350nmの膜厚で形成する。
【0157】
さらに、このゲート絶縁膜GIの表面全域に、例えばプラズマCVD法によって、アモルファスシリコン膜を50〜300nm、好ましくは200nmの膜厚で積層する。次いで、n型不純物としてリンをドーピングしたアモルファスシリコン膜を10〜100nm、好ましくは20nmの膜厚で順次積層する。
【0158】
次に、ホトリソグラフィ法により、アモルファスシリコン膜をエッチングし、画素領域内に島状パターンSI1,SI2を形成する。
【0159】
工程(C):透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えば、スパッタリング法によりCr膜を100〜300nm、好ましくは160nmの膜厚で形成する。
【0160】
次に、ホトリソグラフィ法によりCr膜をエッチングし、画素領域内には薄膜トランジスタTFTのドレイン電極DE、ソース電極SE、および、映像信号配線DLを、また、映像信号配線用端子DTMの形成領域には、映像信号配線DLの延在部を形成する。
【0161】
その後、Cr膜をエッチングしたパターンをマスクに、n型不純物としてリンをドーピングしたアモルファスシリコン膜をエッチングする。
【0162】
工程(D):透明絶縁基板SUB1の表面の全域に、例えば、プラズマCVD法によって、薄膜トランジスタTFTの表面保護膜PASとなる窒化シリコン膜を200nm〜900nm、好ましくは350nmの膜厚で形成する。
【0163】
次に、ホトリソグラフィ法で表面保護膜PASをエッチングし、画素領域内に薄膜トランジスタTFTのソース電極SEの一部を露出するためのコンタクトホールTHを形成する。これと共に、走査信号配線GTMの形成領域には、表面保護膜PASの下層に位置するゲート絶縁膜GIにまで、スルーホールTHを貫通させて、走査信号配線GLの一部を露出させる。
【0164】
工程(E):透明絶縁基板SUB1表面の全域に、例えば、スピンコート法によって、イミド系、アクリル系、エポキシ系、または、ベンジシクロブテン系のポリマー、または、有機溶媒に可溶なSiを含む無機ポリマー、例えば、SOG膜等の塗布型絶縁膜OP1を200nm〜4μm、好ましくは1μm〜3μmの膜厚で形成する。
【0165】
次に、ホトリソグラフィ法により、工程(D)において表面保護膜PAS上にスルーホールTHを開口した位置にはスルーホールTHを、画素電極が配置される領域には凹凸パターンをそれぞれ形成する。
【0166】
工程(F):透明絶縁基板SUB1の表面全域に、例えば、スパッタリング法によって、画素電極となるAlを主成分としta合金膜を50〜300nm、好ましくは200nm形成する。
【0167】
次に、ホトリソグラフィ法を用いて、Al−Nd膜をエッチングし、画素領域内には、スルーホールTHを介して、ソース電極SEと接続された画素電極PXを形成する。
【0168】
以上に示した工程により、TFT基板側が完成する。一方、CF(SUB2)基板側には顔料分散法により作製したカラーフィルタCF、および、Cr系もしくは有機材料からなる遮光パターンBMが形成される。
【0169】
その後、平坦化層となるオーバーコート膜を形成し、TFT基板とCF基板を貼り合せ、液晶層LCを封入し、CF基板の外側に偏光板POLを配置することにより反射型液晶表示装置を完成する。
【0170】
本実施例においては、反射板の下に形成する塗布型絶縁膜OP1の平面パターンを実施例1〜5に示した平面形状を有するパターンとした。ここで、反射板の扁平パターンの向きを規定するためのベクトルα、および、直線βは反射型液晶表示装置の水平方向に隣接する画素電極とほぼ平行となるようにし、図20に示すように、観測者に水平方向となるように配置した。
【0171】
本実施例においては、液晶層は電圧無印加時にツイステッドネマチック相(ツイスト角90度)、若しくは、ツイスト角が90度以外でこれに類似な配向状態をとるものとする。これに電圧を印加した場合に、液晶層のダイレクタは電界方向を追従するように立ち上がり、配向変化が生じる。
【0172】
上記ダイレクタの立ち上がり方向の方位は、上下の配向膜面から等しく離れた厚み部分における電圧無印加時のダイレクタの方位に概略等しい。この方位を視角方向と呼ぶことにする。
【0173】
即ち、視角方向においては、概略正の一軸性を示す液晶層をその光学軸方向近傍から観察することになるために、僅かの視角変化に伴い光学特性が著しく変化する。明るさも僅かの視角変化に伴い著しく変化するため、視角方向では視認性が低下する。
【0174】
具体的には、視角方向では暗表示の黒浮きや、中間調の階調反転等が生じる。本発明では、指向性反射板の光拡散性が弱い方位各方向と、液晶の視角方向を合わせることにより、液晶表示装置の表示特性に対する液晶の視角方向の寄与を減少し、液晶表示装置の視認性を全体的に向上することが可能となる。
【0175】
本実施例によれば、断面形状を非対称とせずに、指向性を付与した反射板を反射型液晶表示装置に適用することにより、高輝度な反射型液晶表示装置を得ることができる。
【0176】
また,液晶の視角方向と反射板のベクトルαを定めることにより、暗表示の黒浮き、中間調の階調反転等が生じにくい反射型液晶表示装置を得ることができる。
【0177】
前記の全ての実施例において、扁平パターンの長辺の向きを、長辺と直線βの成す角φで定義した扁平パターンの向きの度数分布が、
【0178】
【数42】
全ての実施例において、(θ,φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ,φ)方向の散乱光強度I(θ,φ)は、
【0179】
【数43】
が成立するような散乱特性を得ることができる反射板であれば、同様の効果が得られる。
【0180】
実施例1〜5において、扁平パターンの平面形状を角の丸まった長方形、または、六角形としたが、平面形状が三角形、八角形等でも扁平パターンで、かつ、反射板表面の傾斜の度数分布が上記範囲を満たせば同様の効果が得られる。
【0181】
実施例1〜5において、塗布型絶縁膜OP1,OP2に感光性を有する材料を使用した。しかし、感光性を持たない材料を用いて、その上にレジストを塗布し、該レジストをホトリソグラフィにより所望のパターンに形成後、エッチング工程によりパターンを形成しても同様の効果が得られる。
【0182】
実施例4において、図10中黒部を凸部としたが、白部が凹部でも同様の効果が得られる。
【0183】
実施例6において、半導体層としてアモルファスシリコンを用いた逆スタガ型薄膜トランジスタをスイッチング素子として用いた。しかし、正スタガ型、コープレーナー型の薄膜トランジスタ、あるいは、半導体層として多結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ等を用いた場合でも、マスクを共通化できる効果は変わらない。
【0184】
全ての実施例において、反射板としてAlを主成分とする合金膜を使用したが、反射率の高いAgを主成分とする合金膜、誘電体の多層膜からなる反射板を用いても同様の効果が得られる。
【0185】
【発明の効果】
本発明によれば、基板上に形成した表面に凹凸を有する反射板の、前記凸部の少なくとも一つは真円、正n角形(nは自然数)以外の扁平パターンで、かつ、前記扁平パターンの基板平面に対する向きに偏りを持たせる。これにより簡単で、効果的に指向性を付与することができ、高輝度の反射板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における基板SUB上に形成した指向性反射板の平面概要図。
【図2】図1のA−A’の模式断面図。
【図3】実施例1を実現するためのプロセスのフロー図。
【図4】図3の各プロセス毎の基板SUBの断面形状を示す模式断面図。
【図5】実施例2における基板SUB上に作成した指向性反射板の平面概要図。
【図6】図5のA−A’の模式断面図。
【図7】実施例2を実現するためのプロセスのフロー図。
【図8】図7の各プロセス毎の基板SUBの断面形状を示す模式断面図。
【図9】実施例3における基板SUB上に作成した指向性反射板の平面概要図。
【図10】実施例4における基板SUB上に作成した指向性反射板の平面概要図。
【図11】実施例5における基板SUB上に作成した指向性反射板の平面概要図。
【図12】実施例6のアクティブマトリックス型液晶表示装置の断面図。
【図13】実施例6に示すアクティブマトリックス型液晶表示装置の単位画素の薄膜トランジスタ配置側の透明絶縁基板の表面図。
【図14】実施例6を実現するためのプロセスのフロー図。
【図15】輝度向上率を評価した指向性反射板の平面図。
【図16】輝度向上率を評価する際にリファレンスとして使用した無指向性反射板の平面図。
【図17】輝度向上率を評価した指向性反射板の断面図。
【図18】扁平パターンの方位角を定義する図。
【図19】指向性反射板の輝度向上率の測定結果を示すグラフ。
【図20】主観評価の指向性反射板の観察方法を示す模式図。
【図21】反射板表面の傾きを定義する図。
【図22】指向性反射板の主観評価結果を示すグラフ。
【符号の説明】
RP…反射膜、SUB…基板、UNEP…反射板表面の凸部、UNEM…反射板表面の凹部、OP1,OP2…塗布型絶縁膜、α…反射板表面の傾斜の度数分布を算出する際に使用するベクトル、β…反射板表面に形成した扁平パターンの向きの度数分布を算出する際に使用する直線、TFT…薄膜トランジスタ、DL…映像信号配線、GL…走査信号配線、DE…薄膜トランジスタのドレイン電極、SE…薄膜トランジスタのソース電極、TH…スルーホール、PX…画素電極、SI…薄膜トランジスタの半導体層、POL…偏向板、SUB2…カラーフィルタが配置される側の透明絶縁基板、BM…遮光パターン、CF…カラーフィルタ、OC…オーバーコート膜、CE…共通電極、ORI1,2…配向膜、LC…液晶層、PAS…薄膜トランジスタの表面保護膜、GI…ゲート絶縁膜、SUB1…薄膜トランジスタが配置される側の透明絶縁基板、RPS…反射板表面の傾斜、CORPS…反射板表面の傾斜の法線ベクトル、CSRPS…反射板表面の傾斜の法線ベクトルの基板平面への射影、COSUB…反射板の法線ベクトル、SUBS…基板表面、θ…極角、φ…方位角。
Claims (8)
- 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対象な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
前記基板表面の傾斜の度数分布を算出する際に使用するものであって、前記反射板と向き合った観察者から見て水平右向きを示すベクトルαとそれと平行で基板表面に形成した扁平パターンの向きの度数分布を算出する際に使用する直線βとの平行方向を0°とし、その並行方向に対する反時計回りの方位角をφとし、φがπ/4から3π/4までの範囲にあるものを縦方向、−π/4からπ/4までの範囲にあるものを横方向と定義するとき、前記扁平パターンの長軸方向が、反射板の前記観察者から見て、反射板面の横方向成分のものよりも縦方向成分のものが多く形成されていて、前記反射板の指向度Voが、式〔2〕
- 前記凸部または/および凹部の断面形状が、凸部の場合は頂上部、凹部の場合は谷底部を中心とした実質的に線対称に構成された請求項1に記載の反射板。
- 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
前記基板表面の傾斜の度数分布を算出する際に使用するものであって、前記反射板と向き合った観察者から見て水平右向きを示すベクトルαと、基板表面に形成した扁平パターンの向きの度数分布を算出する際に使用する直線βとの平行な向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角をφ、基板との成す角をθとしたとき、反射板表面の傾斜の度数分布P(θ、φ)が式〔3〕
- 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
前記基板表面の傾斜の度数分布を算出する際に使用するものであって、前記反射板と向き合った観察者から見て水平右向きを示すベクトルαと、基板表面に形成した扁平パターンの向きの度数分布を算出する際に使用する直線βの平行な向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角をφ、基板の法線との成す角をθとしたとき(θ、φ)=(0,0)から反射板に入射した光の(θ、φ)方向の散乱光強度I(θ、φ)が式〔6〕
- 基板表面に凹凸を有し、凸部または/および凹部の断面形状が曲線で形成された実質的に対称な扁平パターンで、該パターンの平面形状が真円、正n角形(nは自然数)を除くドット状または紐状の扁平パターンである反射板であって、
前期基板表面の傾斜の度数分布を算出する際に使用するものであって、反射板と向き合った観察者から見て水平右向きを示すベクトルαと、基板表面に形成した扁平パターンの向きの度数分布を算出する際に使用する直線βと平行な向きを0°とし、基板表面に反時計回りに方位角をφ、基板の法線との成す角をθとしたとき、(θ、φ)=(0,0)から反射板に入射した光の、
- 一対の基板と、該一対の基板に挟持された液晶層と、前記一対の基板の一方に形成された透明性を有する共通信号配線と、前記一対の基板の他方に形成された複数の走査信号配線と、該走査信号配線とほぼ直交する複数の映像信号配線と、前記走査信号配線と前期映像信号配線との交点付近の少なくとも一部に形成された薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタに接続された反射板としての機能を備えた画素電極を有する反射型液晶表示装置であって、
前記画素電極として請求項1〜5のいずれかに記載の反射板を用いたことを特徴とする反射型液晶表示装置。 - 前記反射板の基板表面と並行する前記ベクトルαは、表示装置の水平方向に隣接する画素電極とほぼ平行である請求項6に記載の反射型液晶表示装置。
- 前記液晶層の視角方向を前記ベクトルαに対しほぼ垂直とした請求項6に記載の反射型液晶表示装置。
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