JP3866596B2 - 粉体収容容器内の粉体レベルの測定方法 - Google Patents

粉体収容容器内の粉体レベルの測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粉体収容容器内に収容された、粉体もしくは粒体の存在量のレベルを測定する方法に関し、とくに、合成樹脂サイロ等の中の合成樹脂粉体もしくは粒体の存在量のレベルを測定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
合成樹脂製造もしくは加工の合成樹脂関連工場における、合成樹脂サイロのレベル計としては,超音波の反射音を検出して(特開平2001-133309号公報)、あるいは、静電容量の変化を検出して測定する方法が用いられてきた。超音波の場合は、配管中で超音波が発生し妨害されることや、超音波が広がり反射音が正確に検出できないこと、静電容量の場合は電極をサイロ下部の排出口付近まで設置することが困難である等の制約があり、サイロ内の樹脂レベルの測定が不正確で、特に内部の樹脂が完全に抜き取られたかどうかの確認が困難であった。
【0003】
そして、特に、樹脂のグレードの変更時には、異グレードの樹脂の混在を防止するためにサイロの樹脂残量を確実に検知することが望まれていた。
【0004】
このような粉体収容容器内の粉体レベルの測定方法として、レーザビームの性質を利用したレーザレベル計の適用が考えられるが、レーザビームを通すための覗き窓の窓ガラス(以下、サイトグラスともいう)の結露、樹脂ペレットの空送配管中の摩擦で生じた微粉(以下、フロスともいう)のサイトグラスへの付着などのために、レーザビームの透過が困難になるという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
結露に関しては、乾燥空気をサイトグラスの外部側表面に吹き付けることで解決するが、乾燥空気の吹き付けによってガラスが帯電し、フロスがガラスに付着することがわかった。
【0006】
そこで覗き窓のサイトグラスに導電性処理ガラスを採用し導電面を接地して静電気除去を行い、かつサイトグラスのサイロ側の表面に乾燥空気を吹き付けるようにした結果、フロスが付着せず、あるいは簡単に除去され、サイトグラス面の曇りもなくなり、長期にわたって正確かつ安定にレーザレベル計での樹脂レベルの測定が可能になることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体が収容された容器または装置において、窓ガラスが導電性処理ガラスからなり、当該窓ガラスの少なくとも内部側表面に気体流を吹き付ける構造を備えた覗き窓を通して、レーザ照射部およびレーザ反射光検知装置よりなるレーザ式レベル計を適用することにより、粉体収容容器または装置内部の合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体の存在量のレベルを測定する方法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における「粉体もしくは粒体が収容された容器または装置」とは、(1)各種化学工業をはじめ、ほぼ乾燥状態の粉体もしくは粒体を原料、中間品、製品として取り扱う各種製造業もしくは加工業における製造、加工、貯蔵、移送等のための容器または装置であって、かつ、(2)容器または装置内に収容されている、粉体もしくは粒体の存在量を把握する必要があり、そのための覗き窓をとりつけた容器または装置、である。
【0009】
ここで、「容器または装置」とは、粉体もしくは粒体が収容されるサイロ、コンテナ、ホッパー、パッカー、ボックス、ハウジングなどの容器類、および粉体もしくは粒体をその中に収容している製造・加工装置の部分等をいう。
【0010】
本発明における「粉体もしくは粒体」とは、上記(1)、(2)に該当する容器等に収容される粉体もしくは粒体であれば、とくに制限されないが、粉体等の物性、粒子径等の性状・物性上の理由により帯電しやすい粉体もしくは粒体において本発明の測定方法の効果がより明らかとなる。たとえば、合成樹脂等の粉体もしくは粒体(ペレット)は、通常、帯電しやすいものであるため、本発明の測定方法の効果が顕著に認められる。なかでも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはポリスチレンよりなる群から選ばれたものであるときにとくに効果が顕著である。
【0011】
たとえば、合成樹脂の製造工場において樹脂ペレットを収容したサイロ(もしくはホッパー)において、当該サイロはその製品グレード専用ということは少なく、他のグレードの樹脂ペレットや同樹脂であってもロットが違うというような場合が多いため、抜き出し作業は、完全に行われる必要がある。しかし、サイロは出口に向けて逆円錐状の形状をしているため、粉体もしくは粒体の存在量のレベルの変動の検出は終わりになるほど難しく、従来用いられていた超音波や静電容量による測定では不正確な測定結果となり、ほとんど適用し得ない。
【0012】
レーザ式レベル計は、振幅変調されたレーザビームを照射し被測定物から反射して戻ってきた光と照射した光との位相差を検出して被測定物までの距離を測定するものである。レーザビームは(超音波のように)広がるということがなく細い光で直進してゆくため、たとえサイロ出口の残り少ない粉体等であっても、ピンポイントでその存在量のレベルを検出することが可能である。
【0013】
しかしながら、レーザ式レベル計はレーザ照射部およびレーザ反射光検知装置よりなるものであるから、サイロ等の容器内でレーザビームを発生させることはできず、容器の外側から容器にとりつけられた覗き窓のサイトグラスを通してレーザビームを被測定物に当てる。しかし、レーザビームの性質上、光への障害物、遮蔽物があればそこで反射されてしまう。したがって、覗き窓のサイトグラスには、水滴や粉体が付着しているようであってはならない。
【0014】
本発明の覗き窓は、サイトグラスとして導電性処理ガラスを用い、サイトグラス表面への気体吹き付け構造とを備えることによって、結露がなく、粉体等の付着のない、レーザビームをよく通すことのできる透明なサイトグラスの覗き窓となっている。
【0015】
以下、本発明の測定方法に用いるレーザ式レベル計と覗き窓の組み合わせ構造を、一実施態様を示す図1及び図2を用いて説明する。
【0016】
図1はレーザ式レベル計と覗き窓の組み合わせ構造の概略図である。レーザ照射部1を内蔵するレーザ反射光検知器2よりなるレーザ式レベル計が、サイトグラス3を備える覗き窓の上方に据え付けられる。レーザ照射部1で発生させたレーザビームはレーザ式レベル計の前面ガラス4、覗き窓のサイトグラス3を透過して製品ホッパー5内に入り、検出対象である粉体製品に当たって反射し、反射光は覗き窓のサイトグラス3及びレーザ式レベル計の前面ガラス4を通って検知器2によりホッパー内の粉体製品の存在量が測定される。
【0017】
覗き窓のサイトグラス3のホッパー側表面は粉体付着防止のために乾燥空気が吹き付けられ(エアーパージ)、覗き窓とレーザ式レベル計との間は、防塵用の蛇腹保護筒(ゴム製)6がとりつけられ、サイトグラス3の外面等の結露防止のためには軽い加圧状態となるよう乾燥空気が流される。
【0018】
本発明は、レーザビームを通す覗き窓のサイトグラス3として導電性処理ガラスを用いることが最大の特徴である。乾燥気体流が流れる結果、サイトグラス3の表面が帯電しやすい状況となっても、導電性物質で処理されているので帯電が防止され、容器や装置中を流通する粉体もしくは粒体のサイトグラス表面への付着が防止され、レーザビームをよく通すことができる。
【0019】
サイトグラス3は、無機ガラス材料や透明プラスチック材料等、ガラスとして用いられる材料を、導電性物質で処理したものである。導電性物質としては、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム・スズ合金の酸化物、インジウム・亜鉛合金の酸化物よりなる群から選ばれたもので処理されたものが好ましく、インジウム・スズ合金の酸化物、インジウム・亜鉛合金の酸化物で処理するのがとくに好ましい。
【0020】
本発明で使用する気体とは、空気や窒素ガス等の、内容物とは反応活性がなく、悪影響を与えない気体であり、結露によるサイトグラス3の視界の遮蔽を避けるためには、水分を取り除かれた乾燥状態のものでなければならない。この吹き付け気体は、工場の乾燥空気ラインあるいは窒素ラインから取り出すことができる。
【0021】
本発明の覗き窓のサイトグラス3の内部側表面への気体吹き付け構造としては、二通りあり、そのいずれか、または両方を備えてよい。一つは、図2のように、上部フランジ7及びサイトグラス固定用金属ブロック部品8が気体吹き付けのための流路及び吹き付け口を備えていて、サイトグラス内部側表面へ横方向から層流状態で気体を吹き付けるものである。もう一つは、図1のように、サイトグラス3を収容した上部フランジ7の下側に容器側下部フランジ9との間に介在させた金属製環状スペーサー10にサイトグラス内部側表面へ斜め下方向から気体を吹き付けられるような気体吹き出し口(及びノズル)を設けた気体吹き付け構造である。
【0022】
それら2種類の気体吹き出し口の形状、大きさ、数及び配置は、横方向からあるいは斜め下方向からサイトグラス3の内部側表面を効率的に気体を吹き付けるようなものであれば、とくに制限されない。また、気体流の強さも、サイトグラス3の内部側表面への粉体等の付着を防ぐ目的を達する範囲で調節すればよい。
【0023】
これら2種類の気体吹き付け方式において、横方向からの吹き付け方式はサイトグラス内面の全面をカバーする層流としやすい利点がある。一方、斜め下方向からの吹き付け方式は、局所的吹き付けとなる傾向があるが、同じ気体流量であっても、サイトグラス内面に対し強い吹き付け状態が得られ、合成樹脂粉体等の帯電しやすく、より強固な付着状態になりやすい粉体を除去するのに効果的である。したがって、粉体の物性等により、いずれかの吹き付け方式を選択でき、あるいは両者を併用してもよく、また、斜め下方向からの強い局所的吹き付けは間歇的であってもよい。本発明のレーザレベル計での測定は、レーザビームの通る局所のサイトグラスが清浄であればよいといえるので、極端には、間歇的な斜め下方向からの強い局所的吹き付けだけであってもよい。
【0024】
【実施例】
レーザ照射部1を内蔵する検出器2よりなるレーザレベル計を、ポリプロピレン樹脂ペレットを収容するホッパー5の上部の覗き窓の上方に図1の如く設置し、レーザレベル計と覗き窓の間は防塵用の蛇腹保護筒(ゴム製)6をつけた。サイトグラス3の内面(ホッパー側)及び外面にそれぞれ乾燥空気を吹き付ける(エアーパージ)ことができるようにした。樹脂ペレットの受入を行いつつ、サイトグラス3を金属酸化物の蒸着を行っていない無機ガラスと導電性物質で処理された導電性処理ガラス(インジウム・スズ合金酸化物を無機ガラス表面に真空蒸着)の2種について、サイトグラス3の内面への乾燥空気吹き付け(横方向からの吹き付け又は斜め下方向からの吹き付け)および外面への乾燥空気吹き付けを行った場合、行わなかった場合について、レーザレベル計によりホッパー内のポリプロピレン樹脂ペレットの存在レベルの高さを長期にわたって測定し、かつ、サイトグラス3への樹脂微粉の付着状態や結露状態を観察した。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
Figure 0003866596
【0026】
【発明の効果】
本発明の粉体収容容器または装置の覗き窓は、サイトグラスが導電性処理ガラスからなり、かつ、サイトグラスの少なくとも内部側表面に気体流を吹き付ける構造を備えているため、当該ガラス内面への粉体等の付着が防止された覗き窓となり、レーザレベル計を用いて容器内部の粉体もしくは粒体の存在量のレベルを正確に、継続的に測定することが可能となる。
【0027】
なお、レーザレベル計を用いると、サイロ下部のサイロ出口の面を検出することができるので、サイロ中の樹脂が完全に抜き取られたかどうかを正確に検出でき、内容物に接触しないのでコンタミネーションを起こさず、内容物の形状や性質(誘電率等)に影響されずに測定できる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザ式レベル計と覗き窓の組み合わせ構造の一実施態様を示す概略図である。
【図2】本発明の覗き窓を構成する、サイトグラスを収容し、かつ横方向からの気体吹き付け構造を備えた上部フランジの構造の一実施態様を示すものである。
【符号の説明】
1 レーザ照射部
2 レーザ反射光検知器
3 サイトグラス
4 レーザ式レベル計の前面ガラス
5 製品ホッパー
6 蛇腹保護筒
7 上部フランジ
8 サイトグラス固定用金属ブロック部品
9 容器側下部フランジ
10 金属製環状スペーサー

Claims (4)

  1. 合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体が収容された容器または装置において、窓ガラスが導電性処理ガラスからなり、当該窓ガラスの少なくとも内部側表面に気体流を吹き付ける構造を備えた覗き窓を通して、レーザ照射部およびレーザ反射光検知装置よりなるレーザ式レベル計を適用することにより、粉体収容容器または装置内部の合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体の存在量のレベルを測定する方法。
  2. 前記気体流を吹き付ける構造が、当該窓ガラスの内部側表面に対し、気体流を横方向から吹き付ける構造及び/又は斜め下方向から吹きつける構造である請求項1記載の合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体の存在量のレベルを測定する方法。
  3. 前記導電性処理ガラスが、酸化インジウム、酸化スズ、インジウム・スズ合金の酸化物、インジウム・亜鉛合金の酸化物よりなる群から選ばれたもので処理されたものである請求項1又は2記載の合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体の存在量のレベルを測定する方法。
  4. 前記合成樹脂粉体もしくは粒体が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはポリスチレンよりなる群から選ばれたものである請求項1〜3記載の合成樹脂粉体もしくは合成樹脂粒体の存在量のレベルを測定する方法。
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