JP3865134B2 - Biochip cartridge - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DNAやRNA(mRNAやcDNAなど)、蛋白などの生体高分子の検査のためのバイオチップ用カートリッジに関し、特に安全性が高く検査コストの低減が可能なバイオチップ用カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バイオチップによるDNAなどの検査方法は従来よりよく知られている。図8に、ハイブリダイズされたDNAチップをバイオチップ読取装置により走査して未知のDNAの配列を読取る従来のバイオチップ用カートリッジ(単にバイオチップとも呼ばれる)の一例を示す(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この装置では、バイオチップ読取装置20により、バイオチップ10内のハイブリダイズされたDNAチップに励起光を照射すると共に、蛍光標識から発生する蛍光を読取って、未知のDNAの配列などを検出する。なお、容器11は前記励起光や蛍光に対して透明な材質で形成されている。
【0004】
この場合のバイオチップ10は、図9に示すように容器11内に、多数の既知のDNAチップのサイトCLをアレイ状に配置した基板12を格納したものである。このバイオチップ10は読取操作前に、図10に示すように導入口13より予め蛍光標識を付着した未知のDNA断片を含む溶液15をスポイトなどの溶液導入手段14を用いて注入し、既知のDNAチップとハイブリダイズさせておく。
【0005】
しかしながら、検査対象の試料である血液などはHIVなどのウイルスに汚染されていることがあり、安全性のために注射器などの医療器具は使い捨て式の器具を用いるようになっている。図10に示すような溶液の導入方式では溶液導入手段14から容器11への溶液の移し替え作業が行われるため、誤操作により溶液に接触してHIVなどに感染するという危険性がある。
また、使い捨てにより廃棄する医療器具も注射器や、前処理に用いた器具、溶液導入手段、DNAチップなどと多くなり、検査コストが高くなるという問題がある。
【0006】
図11はこの点を解決するものである。採血管31は従来のスピッツ管の代わりに注射器に挿入されて採血を行なうもので、励起光や蛍光に対して透明な固形材料で円筒状に形成されている。この採血管31の開口部はその中央部に針が穿刺されるゴム栓32で封止され、採血管31全体は負圧になっている。
【0007】
針を介して採取された血液は、一旦採取部33に保持された後、前処理部34に導かれて前処理が施される。前処理は、例えば血液からリンパ球を分離し、分離されたリンパ球からDNAを抽出し、抽出したDNAに蛍光標識を付加するなどの一連の処理である。
【0008】
採血管31の一番奥には、図8に示すのと同様な、既知のDNAがアレイ状に配置された基板35が収納されており、前処理部34から浸透して来るDNAと前記既知のDNAとのハイブリダイズが行われる。
【0009】
しかしながら、このようなバイオチップは血液採取から前処理、ハイブリダイズなどが一貫して自動的に行われる利点はあるものの、固い採血管が必要で高価であることや、負圧にするための空気吸引ポンプ等が必要で全体として高価になるという問題がある。
【0010】
本願出願人によって提出された特開2002−365299号には、この点を解決したバイオチップが記載されている。このバイオチップは図12に示すような構造である。このバイオチップ40は可撓性に富み励起光や蛍光に対して透明な材料により偏平な密封状のバッグ型に形成されたものである。
【0011】
この採血バッグ41は、図12(b)の平面図に示すように、外形が四角状であって、その周辺部は密封状に接合され、中央部は魚形状の袋になっている。魚の口に相当するバッグの開口部は栓42で密封されている。この栓42はゴム状の材質で形成されており、採血時には注射針がここに刺し通される。採血後注射針を抜くとその針孔は直ちに塞がり、採取した血液が外部へ漏れることはない。
【0012】
採血バッグ41はこの栓42から奥に向かって順に、採取部43、前処理部44、結合部45、廃液収容部47が形成されている。
採取部43には採血した血液が保存される。採取部43の膜の表面と裏面にはそれぞれフック431が形成されており、採血時にはこのフック431に掛合した掛合部材を外側に引っ張って採取部43を膨らませるようにする。
【0013】
前処理部44では、採取した血液から対象の未知の試料を抽出する処理を行なう。結合部45は、既知の試料(ここではDNAとする)を複数個アレイ状に配置した基板46を備え、前処理部44で抽出した試料をこの既知の試料に相補的に結合させることができるようになっている。
廃液収容部47は、前処理部44および結合部45から押し出された不要な溶液を溜めるために設けられた袋部分であり、その袋は初期状態では圧縮されている。
【0014】
前処理部44の両脇には背びれと腹びれに相当するような袋部48と50が魚の背びれと腹びれとはそれぞれ逆向きの関係で形成されている。この袋部48,50には、血液から未知の試料(DNA、RNAあるいは蛋白等)を抽出するために必要な溶液がそれぞれ封入されている。
袋部48,50と前処理部44との接続部分(細い通路)には隔壁用の弁49,51が形成されていて、袋部の溶液の圧力が高くなると破れるように形成されている。
【0015】
このような採決バッグ41の採取部43に採血した血液を保存した後、図13に示すように採血バッグ41を回転するローラ61,62に挟んで採取部43から前処理部44へと押しつぶして行く。
ローラ61,62は、その軸方向の長さが採血バッグ41の幅よりも長くなっていて、採血バッグ41の全幅を一様に圧接する。
【0016】
ローラ61,62の回転により採取血液は前処理部44へ押しやられる。ローラ61,62の位置が進み、袋部48を押しつぶし始めると、袋部48内の圧力が上昇して弁49が破れる。弁49が破れると、袋部48内の溶液が前処理部44に流れ込んでその溶液による所定の処理が行なわれる。
続いて、袋部50もローラ61,62により押しつぶされると、同様に弁51が破れて袋部50内の溶液が前処理部44内に流れ込んで所定の処理が行なわれる。
【0017】
したがって、袋部の取付け位置をずらせておくことにより容易に時間差処理を行なわせることができる。すなわち、血液からリンパ球を分離し、分離したリンパ球からDNAを抽出する処理と、抽出したDNAに蛍光標識を付加する処理等を時間的にずらせて行なわせることができる。
【0018】
前処理部44での処理が終了すれば、続いてローラ61,62を回転させる。これにより、処理された血液が結合部45へ送られ、基板46に配置された既知のDNAチップとのハイブリダイズが行われる。
前処理部44から押し出された余分な血液や溶液は廃液収容部47に溜まる。ハイブリダイズの行われたDNAチップは従来と同様にバイオチップ読み出し装置(図示せず)により読み出される。
【0019】
このように、血液採取から、前処理、ハイブリダイズまでの処理が一貫して密閉の採血バッグ内で行われ、誤操作により溶液に接触するような事故も未然に防ぐことができる。また、このような採血バックは柔軟な可撓性の安価な材料で容易に作製されるので、安価なバイオチップを容易に実現することもできる。
【0020】
【特許文献1】
特開2001−235468号公報(第2頁−第5頁、図1、図4−図6)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のバイオチップでは次のような課題がある。
(1)ローラ61,62でバッグ41を押しつぶして行くが、バッグのつぶれ方が不均一で血液や溶液の流れが安定し難い。
(2)バッグ41が柔かく、接着剤や、コーティング、可塑剤などのために自己蛍光が出易くなる。この自己蛍光がバックグラウンドノイズとなり、S/Nが変化するため、DNAに標識した蛍光物質からの微弱な蛍光(微弱信号)を検出できなくなる。
【0022】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、表面に硬質の材料を使用することにより、血液や溶液の送りを安定化すると共に自己蛍光の出難いバイオチップ用カートリッジを実現することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、請求項1の発明は、
弾性体の材料で形成された平板状の基板部材と、
この基板部材より硬い材質を有しこの基板部材の上下の表面に密着して取りつけられた可撓性のカバーを備え、
前記基板部材には、生体高分子を溜めておく採取部と、前記生体高分子に対して前処理を行う前処理部と、前処理を行った生体高分子の中からあらかじめ用意された生体高分子に結合する生体高分子を検出する検出部と、前記採取部と前処理部と検出部をつなぐ流路の各空隙部を形成し、
前記採取部側から前処理部を経て検出部側へと順次生体高分子を移動させることができるように構成したことを特徴とする。
【0024】
これにより、生体サンプル注入後からハイブリダイゼーションまでの処理が一貫して密閉のカートリッジ内で行われ、誤操作により注入した溶液に接触するような事故も未然に防止できる。
また、安価な材料で作製でき、また作製も容易であり、安価なバイオチップ用カートリッジを容易に提供することができる。
さらに、流路が定まっているためサンプルの残りや押しむらが減少し、正確な送り出しができる。また、基板部材の押圧に硬質のカバーを用いており、カバーからの自己蛍光も発生しにくいという利点がある。
【0025】
この場合、生体高分子を含むサンプルの移動は、請求項2のように、ローラ状剛体でカバーを押下し、前記採取部から前記検出部側へと前記基板部材の各空隙部を押し潰して行くことにより行われる。
【0026】
また、サンプルに対して前処理を施すために、請求項3のように、基板部材に前処理液が充填される袋部を設け、ローラで押下することにより袋部に蓄えられた前処理液を前処理部に送り出すように構成する。
【0027】
また、基板部材には、請求項4のように、検出部から排出される廃液を溜める廃液収容部を形成する。
また、カバーは、請求項5のように基板部材の表面または表面と裏面にそれぞれ取付ける構造でもよい。
【0028】
また、基板部材に形成された流路は、請求項6のように、ローラ状剛体でのカバー押下によりその空隙が潰れるように形成される。
また、請求項7のように、カバーはプラスチックまたはガラスまたは石英で形成したものを使用することができる。
さらに、生体高分子を光学的に検出する場合は、請求項8のように、カバーを少なくとも検出部において光学的検出が可能であるように透明な材料により形成したものを用いる。
【0029】
また、請求項9のように、前処理液を保存する袋部は、複数個をそれぞれ異なる位置に配置する。これにより、ローラ状剛体により基板部材を押し潰して行くとき各袋部から前処理液が時間差をもって前処理部に流入する。
また、請求項10のように、基板部材を、その厚さが採取部側から検出部側に向って次第に薄くなる楔状に形成することもできる。
【0030】
また、請求項11のように、流路には溶液の流れを止める弁を設け、流路に流れる溶液に圧力が加わると弁が開くように形成することができる。
また、基板部材は、請求項12のように、塑性変形可能な材料またはゲルで形成することもできる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係るバイオチップ用カートリッジの一実施例を示す構成図である。図1(a)は側面図、図1(b)は基板部材の平面図、図1(c)は図1(b)のA−A’断面図(ただし、カバーを含む)である。
【0032】
図1(a)のバイオチップ用カートリッジ100において、101,102は透明でかつ可撓性に富む硬質プラスチックなどのカバー、110は気密状で弾力性のあるゴムなどの弾性体で形成された基板部材である。基板部材100の上下面にはカバー101、102が、例えば接着などにより、密封状に取り付けられている。
【0033】
この基板部材110には、図1(b)に示すように、入口の流路111用の貫通孔が形成されると共に、複数の部屋すなわち、採取部112、第1および第2の袋部113と114、前処理部115、検出部116、廃液収容部117、およびそれらを互いに連結する流路118用の各貫通孔がそれぞれ形成されている。
この基板部材110の表裏にカバー101,102を接着することにより、各孔は上下から塞がれる。例えば、流路118は図1(c)に示すような形の空隙(空洞)になる。
【0034】
各流路や部屋についてさらに詳述する。通路111は、採取した血液などの生体高分子を含む溶液(以下単にサンプルという)を注入するためのサンプル注入路である。なお、基板部材110自体がゴム状の弾性体であることを利用して、通路111は設けないで、直接注射針を基板部材110に突刺して採取部112にサンプルを注入するようにしても構わない。
【0035】
採取部112は、採取した血液などの採取サンプルを溜めておく部屋である。第1および第2の袋部113と114には、採取部112のサンプルから検出対象の生体高分子を分離、精製、増幅などするための前処理液が保存される。
【0036】
前処理部115においては、サンプルと袋部113,114からの前処理液が混ざり合って分離、精製、増幅などの前処理が行われる。検出部116は、生体高分子が固定されたアレイチップ(図示せず)を備え、この生体高分子に前記前処理されたサンプルの生体高分子を相補結合(ハイブリダイズ)させ、生体高分子を検出する部屋である。
廃液収容部117は、ハイブリダイズ後に検出部116より排出される廃液を溜めておくための部屋である。
【0037】
このように形成されたバイオチップ用カートリッジ100の使用方法および動作を次に説明する。サンプルを採取部112に注入した後、バイオチップ用カートリッジ100を例えば平板(図示せず)の上に置き、図2(a)に示すように、カバー101の上から円柱型のローラ状剛体(以下単にローラという)200をカバーに平行に押しつけ、入口側から前処理部115へ向って回転移動させて行く。
【0038】
ローラ200の押下によりカバー101が撓み、基板部材110は押しつぶされる。これによってローラ200の中心直下の流路111は狭められて塞がり、一時的な弁が形成される。ローラ200を回転させて紙面の右方向へ移動させると、その弁も右方へ移って行く。この弁には逆流防止の効果がある。
【0039】
採取部112がローラ200で押し潰されて行くと、採取部112に蓄えられたサンプルは右方へ押し出され、流路118を通って前処理部115へ送り出されるて行く。
【0040】
次に、袋部113が同様にローラ200で押し潰されて行くと、前処理液が流路118を通って前処理部115へ送り込まれる。ローラ200がさらに右へ進むと、袋部114が同様に押し潰されて、ここに溜めてあった前処理液も前処理部115に送り込まれる。これにより前処理部115においてサンプルに前処理液が混入し、生体高分子の分離、精製、増幅などの前処理が行われる。
図1(b)のように、袋部113と114の配置を紙面の右方向にずらせておくことにより、容易に時間差処理を行わせることができる。
【0041】
前処理が終った段階でローラ200を回転させ、前処理部115を押し潰して処理済のサンプルを検出部116へ送る。検出部115では、サンプル中の生体高分子とアレイチップに固定の生体高分子とのハイブリダイゼーションが行われる。ハイブリダイズしなかった生体高分子と溶液は、ローラ200を右方向へ回転移動するかまたはバイオチップ用カートリッジ全体を傾斜させるかして廃液収容部117へ送る。
【0042】
ハイブリダイゼーションの行われたアレイチップは周知のバイオチップ読出装置(図示せず)を用いて透明なカバー101を通して読み出すことができる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
例えば、図3に示すように、ローラ200の他にシャッタ210を備え、このシャッタ210を押下することにより適宜に流路を塞ぎ、サンプルが不用意に先へ進まないように抑止することもできる。
【0044】
また、2個のローラでカートリッジ100を上下から挟み、上記実施例と同様にサンプルや前処理液を送り出すようにしても構わない。
また、図4に示すように、採取部112の出口の流路118に栓119を設けておき、採取部112にサンプルを注入するときは塞がっていて、その後ローラで採取部112を押し潰して行くときにはじめて栓119が破れて流路が開き、サンプルが流路118を流れ出して行くように形成しても構わない。
【0045】
また、基板部材110は、その厚さが均等ではなく、図5に示すように、採取部側が厚く廃液収容部側が薄い、楔状の形状にしても構わない。これによって流路や袋部の形状を場所によって変えることができるため、設計の自由度が大きくなる。
また、基板部材110の各部屋や流路は貫通孔ではなく、図6に示すように凹状の穴にしてもよい。さらに、下側のカバー102を除去した図7のような構造にしても構わない。
【0046】
また、上下のカバーはガラス板あるいは石英板とすることもできる。なお、ハイブリダイズした生体高分子を電気的に検出できる場合には、前記のような透明板でなくてもよい。
また、基板部材はゲルでも構わない。あるいは、使い捨てのバイオチップ用カートリッジの場合には、基板部材として塑性変形して戻らない材料を使用することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば次のような効果がある。
(1)サンプル注入後からハイブリダイゼーションまでの処理が一貫して密閉のカートリッジ内で行われる。そのため、誤操作により注入した溶液に接触するような事故も未然に防止できる。
(2)安価な材料で容易に作製でき、安価なバイオチップ用カートリッジを容易に提供することができる。
【0048】
(3)流路が定まっているためサンプルの残りや押しむらが減少し、正確な送り出しができる。
(4)基板部材の押圧に硬質のカバーを用いており、カバーからの自己蛍光は発生しにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイオチップ用カートリッジの一実施例を示す構成図である。
【図2】動作を説明するための図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す構成図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例を示す構成図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例を示す構成図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例を示す構成図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例を示す構成図である。
【図8】従来の従来のバイオチップの一例を示す構成図である。
【図9】図8のバイオチップの平面図である。
【図10】従来のバイオチップへの溶液注入法を示す説明図である。
【図11】従来の他のバイオチップの一例を示す構成図である。
【図12】従来のさらに他のバイオチップの一例を示す構成図である。
【図13】図12に示すバイオチップの操作方法を示す説明図である。
【符号の説明】
100 バイオチップ用カートリッジ
101,102 カバー
110 基板部材
111 流路
112 採取部
113 第1の袋部
114 第2の袋部
115 前処理部
116 検出部
117 廃液収容部
118 流路
200 ローラ
210 シャッタ
300 蛍光読取装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a biochip cartridge for testing biopolymers such as DNA, RNA (mRNA, cDNA, etc.) and protein, and more particularly to a biochip cartridge that is highly safe and can reduce test costs. is there.
[0002]
[Prior art]
A method for testing DNA or the like using a biochip has been well known. FIG. 8 shows an example of a conventional cartridge for biochip (also simply referred to as biochip) that scans a hybridized DNA chip with a biochip reader and reads an unknown DNA sequence (see, for example, Patent Document 1). ).
[0003]
In this apparatus, the
[0004]
The biochip 10 in this case is one in which a
[0005]
However, blood, which is a sample to be examined, may be contaminated with viruses such as HIV, and for safety, medical instruments such as syringes are used as disposable instruments. In the solution introduction method as shown in FIG. 10, since the solution transfer operation from the solution introduction means 14 to the
In addition, there are problems that the medical instruments to be discarded due to the disposable increase in the number of syringes, instruments used for pretreatment, solution introduction means, DNA chips, and the like, resulting in high inspection costs.
[0006]
FIG. 11 solves this point. The
[0007]
The blood collected through the needle is once held in the
[0008]
A
[0009]
However, although such a biochip has an advantage that blood collection, pretreatment, hybridization, etc. are performed automatically and consistently, a solid blood collection tube is necessary and expensive, and air for making negative pressure There is a problem in that a suction pump or the like is required and the whole is expensive.
[0010]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-365299 filed by the present applicant describes a biochip that solves this problem. This biochip has a structure as shown in FIG. This biochip 40 is formed into a flat sealed bag shape with a material that is flexible and transparent to excitation light and fluorescence.
[0011]
As shown in the plan view of FIG. 12 (b), the blood collection bag 41 has a square outer shape, its peripheral part is joined in a sealed manner, and its central part is a fish-shaped bag. The opening of the bag corresponding to the fish mouth is sealed with a
[0012]
In the blood collection bag 41, a
The collected blood is stored in the
[0013]
The preprocessing
The waste
[0014]
On both sides of the
[0015]
After the collected blood is stored in the
The rollers 61 and 62 have a length in the axial direction longer than the width of the blood collection bag 41, and press the entire width of the blood collection bag 41 uniformly.
[0016]
The collected blood is pushed to the
Subsequently, when the bag portion 50 is also crushed by the rollers 61 and 62, the valve 51 is similarly broken, and the solution in the bag portion 50 flows into the
[0017]
Therefore, the time difference process can be easily performed by shifting the attachment position of the bag portion. That is, a process of separating lymphocytes from blood and extracting DNA from the separated lymphocytes, a process of adding a fluorescent label to the extracted DNA, and the like can be performed while being shifted in time.
[0018]
When the processing in the
Excess blood and solution pushed out from the
[0019]
In this manner, the processes from blood collection to pretreatment and hybridization are performed consistently in a sealed blood collection bag, and accidents such as accidental contact with the solution can be prevented. In addition, since such a blood collection bag is easily made of a soft, flexible and inexpensive material, an inexpensive biochip can be easily realized.
[0020]
[Patent Document 1]
JP 2001-235468 A (2nd page-5th page, FIG. 1, FIG. 4-6)
[0021]
[Problems to be solved by the invention]
However, such conventional biochips have the following problems.
(1) Although the bag 41 is crushed by the rollers 61 and 62, the bag is not uniformly crushed and the flow of blood and solution is difficult to stabilize.
(2) The bag 41 is soft and easily emits autofluorescence due to an adhesive, coating, plasticizer, and the like. This self-fluorescence becomes background noise and the S / N changes, so that it is impossible to detect weak fluorescence (weak signal) from a fluorescent substance labeled on DNA.
[0022]
An object of the present invention is to solve the above-described problems, and to realize a biochip cartridge that stabilizes blood and solution feeding and is less prone to self-fluorescence by using a hard material on the surface. is there.
[0023]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve such an object, the invention of claim 1
A flat substrate member made of an elastic material;
A flexible cover having a material harder than the substrate member and attached in close contact with the upper and lower surfaces of the substrate member,
The substrate member includes a collection unit for storing biopolymers, a pretreatment unit for pretreating the biopolymers, and a biological height prepared in advance from the pretreated biopolymers. A detection unit for detecting a biopolymer that binds to a molecule, and each gap portion of a flow path connecting the collection unit, the pretreatment unit, and the detection unit,
The biopolymer may be sequentially moved from the collection unit side through the pretreatment unit to the detection unit side.
[0024]
As a result, the processes from the injection of the biological sample to the hybridization are performed consistently in the sealed cartridge, and accidents such as contact with the injected solution due to erroneous operation can be prevented.
Further, it can be manufactured with an inexpensive material and is easy to manufacture, and an inexpensive biochip cartridge can be easily provided.
Furthermore, since the flow path is fixed, the remaining sample and uneven pressing are reduced, and accurate feeding can be performed. In addition, since a hard cover is used for pressing the substrate member, there is an advantage that autofluorescence from the cover hardly occurs.
[0025]
In this case, the movement of the sample containing the biopolymer, as described in claim 2, presses the cover with a roller-like rigid body, and crushes the voids of the substrate member from the collection unit to the detection unit side. Done by going.
[0026]
Further, in order to perform pretreatment on the sample, a pretreatment liquid stored in the bag portion by providing a bag portion filled with the pretreatment liquid on the substrate member and pressing the roller with a roller as in claim 3 Is sent to the pre-processing unit.
[0027]
Further, the substrate member is provided with a waste liquid storage part for storing the waste liquid discharged from the detection part.
Further, the cover may be structured to be attached to the front surface or the front surface and the back surface of the substrate member as in the fifth aspect.
[0028]
Further, the flow path formed in the substrate member is formed such that the gap is crushed by pressing the cover with a roller-like rigid body, as in claim 6.
Further, the cover can be made of plastic, glass or quartz.
Furthermore, when the biopolymer is optically detected, a cover formed of a transparent material is used so that the cover can be optically detected at least in the detection portion.
[0029]
Further, as in claim 9, a plurality of bag portions for storing the pretreatment liquid are arranged at different positions. Thus, when the substrate member is crushed by the roller-like rigid body, the pretreatment liquid flows from each bag portion into the pretreatment portion with a time difference.
Further, as in claim 10, the substrate member can be formed in a wedge shape in which the thickness gradually decreases from the sampling portion side toward the detection portion side.
[0030]
Further, as in
The substrate member can also be formed of a plastically deformable material or gel as in the twelfth aspect.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram showing an embodiment of a biochip cartridge according to the present invention. 1A is a side view, FIG. 1B is a plan view of the substrate member, and FIG. 1C is a cross-sectional view taken along the line AA ′ in FIG. 1B (including a cover).
[0032]
In the biochip cartridge 100 of FIG. 1 (a), 101 and 102 are transparent and flexible covers such as hard plastic, and 110 is a substrate formed of an airtight and elastic material such as elastic rubber. It is a member.
[0033]
As shown in FIG. 1 (b), the
By bonding the
[0034]
Each flow path and room will be further described in detail. The
[0035]
The collection unit 112 is a room for collecting collected samples such as collected blood. The first and second bag portions 113 and 114 store pretreatment liquids for separating, purifying, and amplifying the biopolymer to be detected from the sample of the collection unit 112.
[0036]
In the pretreatment unit 115, the sample and the pretreatment liquid from the bag portions 113 and 114 are mixed to perform pretreatment such as separation, purification, and amplification. The detection unit 116 includes an array chip (not shown) to which a biopolymer is fixed, and the biopolymer of the pretreated sample is complementarily bonded (hybridized) to the biopolymer, thereby It is a room to detect.
The waste liquid storage unit 117 is a room for storing waste liquid discharged from the detection unit 116 after hybridization.
[0037]
Next, a method of using and operating the biochip cartridge 100 formed as described above will be described. After injecting the sample into the collecting unit 112, the biochip cartridge 100 is placed on, for example, a flat plate (not shown), and a cylindrical roller-like rigid body (from the top of the cover 101 (see FIG. 2A)). (Hereinafter simply referred to as a roller) 200 is pressed in parallel with the cover, and is rotated from the inlet side toward the pretreatment unit 115.
[0038]
When the
[0039]
When the collecting unit 112 is crushed by the
[0040]
Next, when the bag portion 113 is similarly crushed by the
As shown in FIG. 1B, the time difference process can be easily performed by shifting the positions of the bag portions 113 and 114 to the right in the drawing.
[0041]
When the preprocessing is completed, the
[0042]
The array chip subjected to hybridization can be read through the
[0043]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and includes many changes and modifications without departing from the essence thereof.
For example, as shown in FIG. 3, a
[0044]
Further, the cartridge 100 may be sandwiched from above and below by two rollers, and the sample and the pretreatment liquid may be sent out as in the above embodiment.
In addition, as shown in FIG. 4, a stopper 119 is provided in the
[0045]
Further, the thickness of the
Further, each room or flow path of the
[0046]
The upper and lower covers may be glass plates or quartz plates. In addition, when the hybridized biopolymer can be electrically detected, the transparent plate as described above may not be used.
The substrate member may be a gel. Alternatively, in the case of a disposable biochip cartridge, a material that does not return after plastic deformation can be used as the substrate member.
[0047]
【The invention's effect】
As described above, the present invention has the following effects.
(1) Processing from sample injection to hybridization is performed consistently in a sealed cartridge. Therefore, accidents that come into contact with the injected solution due to an erroneous operation can be prevented.
(2) It is possible to easily produce an inexpensive biochip cartridge that can be easily manufactured with an inexpensive material.
[0048]
(3) Since the flow path is fixed, the remainder of the sample and uneven pressing are reduced, and accurate delivery is possible.
(4) A hard cover is used to press the substrate member, and autofluorescence from the cover is unlikely to occur.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing an embodiment of a biochip cartridge according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram for explaining an operation;
FIG. 3 is a block diagram showing another embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a block diagram showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a block diagram showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a block diagram showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a block diagram showing still another embodiment of the present invention.
FIG. 8 is a block diagram showing an example of a conventional biochip.
9 is a plan view of the biochip of FIG. 8. FIG.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a conventional method of injecting a solution into a biochip.
FIG. 11 is a block diagram showing an example of another conventional biochip.
FIG. 12 is a block diagram showing an example of still another conventional biochip.
13 is an explanatory diagram showing a method for operating the biochip shown in FIG. 12. FIG.
[Explanation of symbols]
100
Claims (12)
この基板部材より硬い材質を有しこの基板部材の上下の表面に密着して取りつけられた可撓性のカバーを備え、
前記基板部材には、生体高分子を溜めておく採取部と、前記生体高分子に対して前処理を行う前処理部と、前処理を行った生体高分子の中からあらかじめ用意された生体高分子に結合する生体高分子を検出する検出部と、前記採取部と前処理部と検出部をつなぐ流路の各空隙部を形成し、
前記採取部側から前処理部を経て検出部側へと順次生体高分子を移動させることができるように構成したことを特徴とするバイオチップ用カートリッジ。A flat substrate member made of an elastic material;
A flexible cover having a material harder than the substrate member and attached in close contact with the upper and lower surfaces of the substrate member,
The substrate member includes a collection unit for storing biopolymers, a pretreatment unit for pretreating the biopolymers, and a biological height prepared in advance from the pretreated biopolymers. A detection unit for detecting a biopolymer that binds to a molecule, and each gap portion of a flow path connecting the collection unit, the pretreatment unit, and the detection unit,
A biochip cartridge characterized in that the biopolymer can be sequentially moved from the collection part side through the pretreatment part to the detection part side.
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