JP3864944B2 - 連続流血液ポンプを用いた血流循環補助装置および生体の血流循環状態の診断装置 - Google Patents

連続流血液ポンプを用いた血流循環補助装置および生体の血流循環状態の診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、血液の送液補助のために連続流血液ポンプを用いた血流循環補助装置、および該血流循環補助装置を使用した生体の血流循環状態の診断装置に関する。
血流の循環補助のために使用される拍動流血液ポンプとしては、ダイアフラム式、プッシャープレート式ポンプなどの容積型ポンプがある。容積型ポンプにおいては、完全充満−完全拍出モードで駆動させることにより、生体の要求に見合ったポンプ拍出制御が行われている。しかし、容積型ポンプは、機構が複雑であることなどから、人工心臓としての開発は困難を極めている。
一方、連続流血液ポンプには、遠心式、軸流式、斜流式ポンプのような典型的なもの以外にも、回転体、才差運動体、揺動運動体あるいは振動や波動などを用いて血液を駆出するポンプが、生体の循環補助を目的として開発されている。これらは機構が単純で安価に製造できることから、容積型ポンプより有望視されている。しかし、連続流血液ポンプは、容積型ポンプに比べ、制御が困難とされている。
生体の要求に見合った循環補助を行うために、血圧、ポンプや生体の血液流量、交感神経活動、静脈の酸素飽和度などを、単独もしくは組み合わせて、特殊なセンサーを用いてモニターする方法も考案されている。しかし、長期間交換することなく連続的に使用できるセンサーの開発は進んでいない。
また、特殊なセンサーを用いずに、連続流血液ポンプの駆動を制御する方法として、モータ消費電流の平均値と、使用されるポンプの駆動特性から、ポンプの駆出流量を推定し、流量を一定にするように制御を行う方法が提唱されている。すなわち、連続流血液ポンプでは、ポンプの回転数、発生揚程(圧)、駆出流量、およびモータ消費電流の相互の関係を求めることが可能である。従って、回転数とモータ消費電流が判れば、その時のポンプの発生揚程や駆出流量を推定することができる。また、回転数とモータ消費電流は、特別にセンサーを用いることなく、モータの内部データとして抽出し利用できるので、簡単な構成で、流量が一定となるように回転数の制御を行うことができる(非特許文献1参照)。
"Control of Centrifugal Blood Pumo Based on the Motor Current", Tatsuhiko Iijima, et. al., Artificial Organs Vol.21, No.7, 1997, Japanese Society of Artificial Organs
しかしながら、モータ消費電流の平均値と、使用されるポンプの駆動特性から、ポンプの駆出流量を推定し、流量を一定にするように制御を行う方法には、いくつかの問題点がある。
第一の問題点は、前記制御方法では、生体の血液の適切な循環補助を行うのは不可能であるという点である。生体が必要とする血液流量は、生体の個々の状況によって大きく異なる。例えば、個体の個々の大きさ、活動状態、循環血液量などが、至適血液流量に影響する。具体的には、10kgの乳幼児では、通常の心拍出量は1L/min程度であり、成人の運動時には、心拍出量は10L/minを越えることもある。したがって、生体の血液の適切な循環補助を行うに際しては、単にポンプの駆出流量を一定に保つような制御法は、不適切である。
第二の問題点は、モータの消費電流は、送液の際の液体の動粘度の影響を受けるため、例えば液体が血液であるような場合、その性状が変われば、駆出流量の推定に大きな誤差を生じるという点である。血液の動粘度に影響を及ぼす因子として、赤血球数(あるいはヘマトクリット値)、血清脂質値、血清総蛋白値などがある。これらの値は、生体の生理的な状態によって変動する。しかしながら、血液の動粘度や血液の成分の濃度を連続的にモニターする方法は考案されていない。したがって、血液の性状、例えば動粘度の影響を受けずに、所望の流量を得るよう送液の制御を行う方法は、実現困難である。
上記のような従来技術の問題点を解消するため、本発明は、血液の性状をモニターするための特殊なセンサーを要さずに生体の血液循環状態を検出し、生体の血液循環状態に応じた適切な循環補助を行うことが可能な、連続流血液ポンプを用いた血流循環補助装置を提供することを目的とする。
本発明の血流循環補助装置は、血流の送液補助のために非容積型ポンプで構成した連続流血液ポンプと、一端が生体の脱血部位に装着可能で他端が前記連続流血液ポンプの流入部に接続された脱血管と、一端が生体の送血部位に装着可能で他端が前記連続流血液ポンプの流出部に接続された送血管とを備え、前記脱血管を通して脱血し、前記連続流血液ポンプにより前記送血管を通して所定流量になるよう血液を駆出する装置である。
上記課題を解決するために、前記連続流血液ポンプのポンプ流量に対応した情報を直接的に得るための流量検出手段と、前記流量検出手段の出力から、所定時間間隔における前記流量検出手段の出力の最大値及び最小値を検出し、その最大値および最小値の差である流量振幅を出力する流量振幅検出手段と、前記連続流血液ポンプを駆動するモータの回転数を所定範囲に亘って変化させ、それによる前記流量振幅検出手段の出力の変化に基づいて、前記ポンプによる循環補助が部分補助から完全補助に移行する点であるt点、または前記脱血管の血液流入口が生体壁に吸い付き始めることにより前記流量振幅の変動が顕著になり始める点であるs点の少なくとも一方を検出し、検出したt点またはs点の少なくとも一方に対応する前記モータの回転数に対して所定の関係になるように、前記モータの回転数を制御する制御手段とを備える。
上記構成の装置によれば、所定時間間隔における流量振幅値に基づき、生体における血液循環状態に応じたt点あるいはs点を検出し、それに基づきポンプの運転を制御するので、特別なセンサーを要さずに、生体の血液循環状態に適合した良好な循環補助を容易に行うことができる。
本発明の血流循環補助装置を用いて本発明の目的を達成し得ることをより明確にするために、血流循環補助に関する臨床的背景、および上記構成の装置のより詳しい作用について、以下に説明する。
〈連続流血液ポンプの消費電流波形の脈動〉
連続流ポンプにおいては、通常の運転状態では、ポンプの駆出する流れは定常流となり、その消費電流も脈動を示さない。一方、生体の心臓は停止あるいは停止に匹敵する不整脈状態でなければ、拍動流を示す。したがって、連続流ポンプを循環補助のために生体に用いた場合には、本来定常流であるはずのポンプが駆出する流れは、生体の心臓の影響を受け、脈動を示すようになる。その結果として、ポンプを駆動するモータの消費電流波形が脈動を示すことになる。
本発明者は、この生体に用いた際に特異的に現れる脈動に着目し、モータの消費電流の平均値ではなく、消費電流値の脈動に基づくことにより、適切な循環補助を行うことが可能となることに気づいて、本発明を構成した。
〈モータの回転数と消費電流波形の関係〉
以下の説明において、血流の循環補助に関して「完全補助」とは、生体の心臓からの血液の拍出が全く認められず、全て血液ポンプから駆出されている場合を言う。但し、生体の心臓が停止しているという意味ではない。従って、生体の心臓が何らかの圧力を発生していても構わない。一方、「部分補助」とは、生体の心臓が血液を拍出しており、かつ血液ポンプも同時に血液を駆出している状態を言う。
1)t点について
低回転では、ポンプの駆出力より生体の心臓の駆出力が勝り、生体の循環は拍動流となり、その結果モータの消費電流波形にも脈動が見られる。回転を上げるにつれ、ポンプの駆出力が生体の心臓の血液駆出力に近くなり、やがて同等となる。この点を本発明ではt点(total assist point に由来する)と言う。t点を過ぎてさらに回転数を上げると、ポンプの駆出力が生体の心臓の駆出力を凌駕するため、生体の心臓からは血液の拍出がなくなり、循環補助は部分補助から完全補助に移行する。したがって、生体の循環は拍動流から定常流に変化していく。この結果、モータの消費電流波形に現れていた脈動が減少していく。
この様子を図1のグラフに示す。同グラフは、モータの回転数と各モニター指標の関係の一例を示す。このグラフについては、後に詳述するので、ここでは、電流振幅指数についてのみ着目する。電流振幅指数とは、電流変動の振幅の大きさを、その時の電流平均値で除した値である。電流振幅指数を用いる理由は次の通りである。
モータ消費電流の平均値は回転数の増加とともに増えるため、生体の状態に変化がなくても、回転数の増加に伴って消費電流振幅の大きさも増加傾向をとる。従って、生体の循環における拍動流の変化を、電流変動の振幅の変化から直接捉えるのは困難である。すなわち、電流変動の振幅の絶対値は、モータ回転数の変化による影響を含んだものである。そこで、生体の循環における拍動流の変化のみを抽出するために、電流振幅指数を指標とすることが望ましい。後述するように、モータ消費電流ではなく、血液の流量を直接計測する流量計を用いて拍動流の変化を検出する場合は、このような指標化は、本質的には不要である。
t−p点、及びt−i点とあるのは、上記のt点に対応する点であるが、ポンプの循環補助が部分的から完全に移行する点を同定方法によって区別するために、収縮期動脈圧と収縮期左室圧から同定された点をt−p点、電流振幅指数から同定された点をt−i点とする。後述するように、両点は略一致する。この項の説明におけるt点とはt−i点のことである。
図1から明らかなとおり、t点は、モータの回転数の上昇に従って極めて明瞭に現れる特異な点である。
2)s点について
ポンプの回転数が増すにつれて、脱血部位には吸い付きという現象が生じ始める。吸い付きは通常、生体の心臓の拍動に一致して間欠的に発生するため、吸い付きによりポンプの血流は脈動を生じる。この吸い付きは、ポンプの脱血が適切で、循環血液量が不足していない状態では、前記t点より高回転で、生体とポンプの循環が定常流に極めて近くなった状態より、さらに高回転で顕著となる。したがって、消費電流波形における変動の振幅の大きさは、定常流に近くなった時点で最小となり、吸い付きが顕著になれば再び増加する。この点を本発明ではs点(sucking point に由来する)と呼ぶ。図1に示したとおり、s点を超えると、電流振幅指数は、大きくなり始める。
以上のように、前記のモータの回転数と電流変動の振幅の関係をモータの回転数と電流振幅指数(振幅を電流平均値で除した値)で示すと、循環補助が部分補助から完全補助に移行するt点と、吸い付きによるポンプの血流脈動が生じ始めるs点の二つの特異な点が存在する。
〈特異点tとsの意味付け、その生体の循環状態の診断およびポンプ制御への応用〉
t点は前記のようにポンプの循環補助が部分補助から完全補助に移行する点である。この完全補助を可能とするためには、ポンプが静脈還流量の全てを駆出し、かつ、ポンプが流量を維持できる揚程を発生させ得る必要がある。揚程はポンプの吸入管と吐出管の圧力差であるが、生体では送血側の血圧に大きく依存している。この血圧は静脈還流量と生体の末梢血管抵抗により規定されるので、t点は、静脈還流と末梢血管抵抗に主として依存している。
ここで、生体の循環状態が変化し、t点に対応する回転数が変化した場合を想定する。この場合に回転数が増加するのは、血圧が不変であれば、静脈還流が増加したことを意味し、逆に静脈還流が不変であれば血圧が増加したことを意味する。また、回転数が滅少するのは、前記の現象と逆の現象が生じているためである。すなわち、t点の変化は、生体の循環状態の変化に対応するので、ポンプの回転数を、例えば、常にt点またはt点近傍となるように制御を行うことにより、生体の変化に応じて、生体にとって過不足のない循環補助が実現できる。
なお、t点近傍とは、生体の循環状態の変化を推定するのに実用上十分な精度が得られる範囲を意味し、例えばt点の回転数に対して±2〜3%の範囲の回転数とする。
但し、t点を基準として制御を行うことは、流量変動の振幅、ここではモータの消費電流変動の振幅を用いて、生体の循環状態に応じた制御が可能であることを示す一例であり、制御の基準は、目的に応じて選択され得る。
以上の説明では循環補助についてのみ言及したが、さらに、t点またはt点近傍の消費電流波形における変動の振幅の大きさを利用すれば、血液流入口の流入状態や心臓の充満状態の診断が可能である。
s点は吸い付きによるポンプ血流の拍動が顕著になり始める点である。ポンプの脱血管の血液流入部に問題がなく、吸い付きが生じにくい状態であれば、s点、またはs点近傍での電流値変動の振幅の大きさは、ポンプの定常流化を反映して殆ど0に近くなる。従って、s点での電流振幅の大きさを知ることにより、ポンプの脱血管の血液流入部の問題、具体的には、脱血管のズレによる脱血不良、血栓や他の障害物の発生、あるいは顕著な循環血液量の減少(脱水やショック)等の問題を発見できるので、血液の循環補助を適切に制御することができる。その制御は、正確にs点でなくとも、s点近傍での電流値変動の振幅の大きさを知ることでも、実用上満足のできる程度に行うことができる。s点近傍とは、生体の循環状態の変化を推定するのに実用上十分な精度が得られる範囲を意味し、例えばs点の回転数に対して±2〜3%の範囲の回転数とする。なお、前記「殆ど0」とは、s点、またはs点近傍で前記問題を発見でき、血液の循環補助を適切に制御することができる範囲の電流振幅の大きさを言う。
また、s点、またはs点近傍は、顕著な吸い付きが生じず、かつ、生体の心臓の発生する圧が最小となる点である。これは心臓の負担軽減効果が安全かつ最大に得られることを意味する。従って、ポンプの回転数を常にs点、またはs点近傍となるように制御することにより、心臓にとって安全かつ最大の負担軽減効果が実現できる。
以上の記載から明らかなように、ポンプの回転数を常にt点近傍とs点近傍の間になるように制御することによって、生体にとって過不足がなく、心臓の負担軽減効果が最大に得られる安全且つ有効な循環補助が実現できる。
〈制御指標〉
生体の脈動の影響を受けて連続流血液ポンプに反映される測定パラメータに基づく全ての指標が、ポンプ装置の制御に利用できる。本発明においては、このような制御指標として特に、拍動の振幅の大きさを用いる。また、ポンプ用モータの電流値を用いる場合であれば、電流値の脈動の振幅の大きさを基に指標化した数値であっても良い。具体的には、ポンプ用モータの電流値変動の振幅の大きさを電流平均値で除したもの、振幅の大きさを同回転数でのポンプの開放運転時と閉め切り運転時の消費電流の差(理論的最大振幅)で除したもの等が挙げられる。ここで「開放運転時」とは、ポンプの流出口に連なる導管を開放して運転する場合を指し、また前記「閉め切り運転時」とは、ポンプの流出口に連なる導管を閉止して運転する場合を指す。
〈センサー〉
本発明においては、血液の性状をモニターするためのセンサーのような特殊なセンサーを必要としない。血液の循環についての検出は、単に流量を計測すればよい。流量の計測は、流量センサーを用いて直接計測しても、他の間接的な計測手段を用いても良い。
間接的な計測手段としては、例えば、連続流血液ポンプのモータの消費電流を用いる。消費電流は電圧を積算することにより電力となるので電力を用いても構わない。消費電流はモータの内部データとして抽出可能であるので、センサーを用いる必要がなく、その場合は、装置の単純化、信頼性や安全性の向上、長期の耐久性の向上、コスト削減、小型化などを図ることが出来る。
また、直接的な流量計測手段としては、超音波流量計のような流量センサーを用いる。その場合でも、センサーとしては、常套的に使用されるものであるため、血液の性状をモニターするための特殊なセンサーを必要とする場合に比べれば、遙かに装置の構成は容易である。
〈ポンプの種類、該ポンプの設置個所および該ポンプによる補助の期間〉
本発明で使用するポンプは連続流血液ポンプであれば良く、特定のポンプに限定されるものではない。また、ポンプは体外設置式、あるいは体内設置式のどちらでも良く、補助の期間は短期でも長期でも良い。ポンプの脱血部位や送血部位も限定されない。右心補助、左心補助の限定もない。
以上の記載から明らかなように、本発明は、上述の基本的な構成に加えて、実用に供するのに適した以下のとおりの様々な態様をとり得る。
前記流量検出手段を、連続流血液ポンプ近傍に配置した流量センサーにより構成することができる。それにより、血液の性状をモニターするための特殊なセンサーを必要とせずに、簡易な構造でありながら、生体の臨床的な血液循環状態に応じた適切な循環補助を行うことが可能な装置を実現できる。
制御の一例として、前記t点またはt点近傍に対応する回転数となるように前記モータを制御してもよい。または、前記t点近傍と前記s点近傍の間に対応する回転数となるように前記モータを制御してもよい。あるいは、前記s点における前記流量振幅の大きさが実質的に0となるように前記モータを制御するように構成してもよい。
あるいは、前記連続流血液ポンプのポンプ流量に対応した情報を直接的に得るための流量検出手段と、前記流量検出手段の出力から、所定時間間隔における前記流量検出手段の出力の最大値及び最小値を検出し、その最大値および最小値の差である流量振幅を出力する流量振幅検出手段と、前記連続流血液ポンプを駆動するモータの回転数を所定範囲に亘って変化させ、それによる前記流量振幅検出手段の出力の変化に基づいて、前記モータの回転数と前記流量振幅の大きさの関係が負の相関となる範囲に前記モータの回転数を制御する制御手段とを備えた構成とすることもできる。
それらの構成により、心臓にとって安全かつ最大の負担軽減効果を奏する装置を実現できる。
上記構成の血流循環補助装置を備え、検出した前記t点またはその近傍、あるいは前記s点またはその近傍における前記流量振幅の大きさに基づいて、血液流入口の流入状態および/または心臓の充満状態の検知を行うようにして、血流循環状態の診断装置を構成することができる。
あるいは、上記構成の血流循環補助装置を備え、検出した前記t点またはその近傍、あるいは前記s点またはその近傍に対応する前記モータ回転数の変化を検知し、該回転数の変化により生体の循環状態の変化を検知するようにして、血流循環状態の診断装置を構成することができる。
上記の診断装置において、前記t点、またはt点近傍に対応する前記モータの回転数が増加したときに、血圧が不変の場合には静脈還流が増加したと判断し、また静脈還流が不変の場合には血圧が増加したと判断するように構成することができる。または、前記t点、またはt点近傍に対応する前記モータの回転数が減少した場合に、血圧が不変の場合には静脈還流が減少したと判断し、また静脈還流が不変の場合には血圧が減少したと判断するように構成することができる。
以上の血流循環状態の診断装置によれば、簡単な構成で、生体の血流循環の状態を、容易に診断可能な装置、あるいは、吸い付きに起因する傷害が発生することを未然に防止するための診断装置を実現できる。
以下に、本発明の実施の形態における血流循環補助装置について、図面を参照して具体的に説明する。
図2(a)は、本発明の一実施の形態における血流循環補助装置を示すブロック図である。1は連続流血液ポンプであり、遠心式ポンプ、軸流式ポンプ、斜流式ポンプ、あるいは、回転体、才差運動体、揺動運動体、振動や波動などを用いて血液を駆出するポンプ等の、種々のポンプを用いることができる。ポンプ1の吸込口には、脱血管2が、吐出口には送血管3が接続されている。装置の使用に際して、脱血管2の自由端は生体の脱血部位に装着され、送血管3の自由端は送血部位に装着される。ポンプ1はモータ4により駆動される。
モータ4は、制御部5を介して電源6に接続されている。電流計測部7は、モータ4に流れる消費電流を計測するよう接続されている。電流計測部7の出力は振幅検出部8に印加される。振幅検出部8は、電流計測部7の出力から、その電流値変動の振幅を検出し、制御部5に出力する。制御部5は振幅検出部8の出力に基づき、モータ4の回転数を制御する。
電流計測部7は、電流波形を例えば120Hzで3秒間サンプリングし、A/D変換したデータを出力する。その出力の変動の振幅の大きさを検出するために、振幅検出部8は、そのデータを用いて最大値と最小値を求め、それらの差を求めれば、電流変動の振幅の大きさが得られる。
ここで、電流計測部7により検出されるモータ4に流れる電流値は、ポンプ1による駆出流量に対応する。従って、振幅検出部8の出力である電流振幅指数の大きさは、結局、流量振幅の大きさに対応している。すなわち、電流計測部7は流量検出手段を構成し、振幅検出部8は流量振幅検出手段を構成することは、明らかであろう。
但し、「発明の開示の〈モータの回転数と消費電流波形の関係〉」の項に記載した理由で、振幅検出部8は、電流変動の振幅の大きさの値そのものではなく、電流変動の振幅の大きさをその時の電流平均値で除した値である電流振幅指数を求め、その値を出力するよう構成することが望ましい。
なお、電流計測部7は、少なくとも、生体の心臓の拍動の間隔に起因する流量変動の振幅を検出し得るよう、その計測のための時間を設定される必要がある。
制御部5による制御は、例えば、次のように行う。
モータ4の回転数を変化させ、振幅検出部8の出力である電流振幅指数を用いて、t点あるいはs点を同定する。同定されたt点あるいはs点に対応する回転数を基準にして、モータを制御すれば良い。例えば、t点近傍の回転数を維持するように制御する。
t点あるいはs点の同定は、図1に示すグラフに示される特性に基づいて行う。同図に示されるように、t点とs点の間は、電流振幅指数が安定して右下がりになる。つまり、モータの回転数と電流振幅指数の関係が負の相関となる。従って、一定時間間隔で、十分な回転数範囲に亘ってモータ4の回転数を強制的に変化させ、上記相関が正か負かを検出すれば、モータ4の回転数が、t点とs点の間に対応する回転数域にあるか否かを、容易に検出可能である。ここで十分な回転数範囲とは、図1に示すs点より高い回転数において現れるような、電流振幅指数の一時的な高下を排除するのに十分という意味であり、臨床的に適宜決めればよい。このようにして、モータの回転数と電流振幅指数の関係が負の相関となる回転数域の始まりを検出し、その始まりの点をt点と同定する。s点についても同様に、同回転数域の終わりを検出し、その点をs点と同定すればよい。このような処理は、上述のように振幅検出部8の出力がデジタル化されていれば、コンピュータにより容易に実現できる。
上記の知見、すなわち、モータ4の回転数がt点とs点の間にある時、モータの回転数と電流振幅指数の関係が負の相関となることを利用した制御も有効である。すなわち、一定時間、モータ4の回転数を強制的に変化させ、上記相関の状態を検出して、相関が負となる範囲にモータ4の回転数を制御する。一度の作動で負の相関が得られなければ、再度異なる回転数範囲でモータ4を駆動する。このような制御をすれば、t点およびs点を実際に検出することなく、t点とs点の間の回転数になるように、容易にモータを制御できる。回転数の変化は、所定の範囲でモータ4の回転数を上昇させても、下降させてもよい。
上記のような、t点あるいはs点の検出、あるいは、モータの回転数が望ましい範囲にあるか否かの検出のタイミングは、臨床的な状況に応じて、適宜決めればよい。
上記の実施の形態においては、ポンプ1による駆出流量を計測する手段として電流計測部7を用い、電流値から流量に対応する値を得るよう構成したが、流量センサを用いて流量を直接計測しても良い。例えば、送血管3に超音波流量計を装着し、その出力を振幅検出部8で処理する構成も可能である。この場合、流量振幅検出手段である振幅検出部8は、流量センサーの出力変動の振幅の大きさそのものを出力すればよく、上述のモータ4の電流値を用いる場合のように指数化する必要はない。
電流計測部7からの入力信号が上述のようにデジタル処理されておれば、解析と診断や制御はコンピュータプログラムにより自動化が容易である。しかし、アナログ信号であっても、電流振幅を視覚的に表示させて、手動的に解析と診断や制御を行うことができ、それも簡便で有効な方法である。もちろん、デジタル処理された信号を用いて同様な手動を含む装置を構成しても良い。そのような装置の例を図2の(b)に示す。
図2の(b)において、ポンプ1、脱血管2、送血管3、モータ4、電流計測部7、および振幅検出部8の構成は、前述の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。モータ4は調整部9を介して電源6に接続されている。振幅検出部8の出力は、表示部10に印可される。すなわち、検出された電流変動の振幅を示す情報が、表示部10により、視覚的に提供される。その情報に基づいて、操作者は、調整部9を操作し、モータ4の運転を適切な状態に調整することができる。
表示部10に表示される情報は、種々の形態をとり得る。例えば、電流振幅の大きさを表す数値、振幅の最大値と最小値、電流振幅指数値、等の数値を用い得る。あるいは、電流振幅または電流振幅指数の変化を示す波形であっても良い。
本実施の形態の装置を用いる場合、電流振幅の変化波形を表示部10に表示し、t点あるいはs点の同定を、目視により行うことが可能である。
診断や制御を手動的に行う場合には、現在のポンプの駆動がt−i点の近傍にある時や、s点の近傍にある時に、そのことを表示する機能を装置に備えることは有効である。これらの解析、診断、制御のシステムはモータのコントローラに組み込むことにより、装置の小型化、簡略化が可能であるが、別個の装置としても良い。
以上ような装置は、短時間の補助にも、長期間の補助にも使用できる。また、このような装置は、体外に設置しても良いし、体内に埋め込むことも可能である。
さらに、上記実施の形態の装置を利用して、生体の血流循環の状態を診断するための装置を構成することができる。例えば、図2の(b)の装置を用いれば、表示部10による表示内容から、循環状態を判断することが可能である。また、振幅検出部8の出力を更に処理して、循環状態を直接表す指標にして、表示部10に表示すれば、より便利である。
以下、本発明の血流循環補助装置を生体に装着し、生体の血液の循環補助のために用いた場合に関して、動物実験での実験例を示す。
(実験例1)
8頭(体重10.2〜17.2kg、平均13.6kg)のビーグル犬を用いた。気管内挿管、調節呼吸による全身麻酔下に左第5肋間開胸により、心臓を露出した。脱血管は、左心耳より経僧帽弁的に血液流入部位を左心室内に、送血管は、胸部下行大動脈に端側吻合した。ポンプは、インぺラ直径32mmの斜流式ポンプを用いた。ポンプのモータ消費電流、大動脈圧、左室圧、ポンプ流量の波形をモニターした。回転数を2300rpmから5000rpmまで、連続的に増加させた。回転数と各モニター指標の関係の一例を図1に示す。
モータ消費電流の平均値は回転数の増加とともに増えるため、振幅の大きさも増加傾向をとる。従って、振幅の大きさの変化を明確にするため、振幅の大きさをその時の電流平均値で除した値を、電流振幅指数として指標とした。
ポンプの循環補助が部分的から完全に移行する点を同定方法によって区別するために、収縮期動脈圧と収縮期左室圧から同定された点をt−p点、電流振幅指数から同定された点をt−i点とする。図1で明らかなように、t−i点でピークを取った電流振幅指数はs点で最小となる。t−i点、s点とも特異な点であり、同定は容易である。
s点より高回転では、電流波形は吸い付き特有の乱れた波形となり、電流振幅指数も再び増加する。このグラフではt−i点での回転数は2800rpm、s点の回転数は3600rpmであった。収縮期動脈圧と収縮期左室圧に注目すると、回転数の増加とともに、t−p点までは収縮期動脈圧と収縮期左室圧が一致していたのが、t−p点を過ぎると解離し、収縮期左室圧が低下する。この状態では大動脈弁は開かず、左室から大動脈への血液の拍出はない。従って、ポンプが部分補助から完全補助に移行したことを意味する。
本実験では、t−pとt−i点の回転数は全く一致している。電流振幅指数から同定されたt−i点は、ポンプが部分補助から完全補助に移行した点と一致している。収縮期左室圧は、s点までは低下するが、低下はs点までで、それより高回転では低下しない。従って、心臓の負荷軽減は、s点で最大であり、これ以上の高回転は顕著な吸い付きによる心臓損傷が発生し危険である。ポンプ流量は回転敷の増加とともに増える。
本実験でのポンプ装着前の心拍出量は0.92L/minであった。図1のグラフでのt−i点でのポンプ血流量は1.1L/minであることから、t−i点ではほぼ静脈還流量に一致した流量が出ている。t−i点からs点までも、ポンプ血流量は増加しているが、動脈圧が増加していないことを考えると、有効な生体への血流増加ではなく、大動脈弁での逆流等の無効な血流増加を反映していると考えられる。s点より高回転では、顕著な吸い付きのため、ポンプ血流量は増加しない。
t点とs点の同定のためには、ポンプの回転数を能動的に変化させ、回転数と電流振幅指数の関係をコンピューターにより自動的に求めることにより可能である。回転数を変化させる操作は、常時行っても、間欠的に行っても、何らかの異常が検出された時に行っても良い。
また、本実験では、ポンプの回転数の変化の幅2000〜5000rpmの範囲で収縮期左心圧や電流振幅指数等を測定することによって、t点やs点を同定しているが、臨床においては回転数の変化の幅は、前記のように大きくすることは必ずしも必要ではなく、例えば変化幅を100rpm程度で行い、回転数と電流振幅指数の関係が負の相関であれば、t点からs点の間で駆動されていると考えられる。従って、t点またはs点を含むそれぞれの点の近傍、t点とs点の近傍を含むt点とs点の間でポンプの回転数をコントロールするのが好ましい。
(実験例2)
8頭のビーグル犬に対し、一時的冠動脈遮断による心不全作成と輸液負荷試験を行った。冠動脈前下行枝の中枢と末梢、さらに回旋枝の主要分枝(通常は鈍縁枝)の計3カ所を30分間遮断後、解除した。解除後120分間ポンプにより、心補助を行い、最後に低分子デキストラン500mlを急速輸液し輸液負荷を行った。冠動脈遮断前、遮断中、遮断後30分、60分、90分、120分、輸液負荷後の計7回の回転数を一時的に連続変化させt点とs点の同定試験を行った。合計52回のt点、s点の同定試験の計測に対して、統計処理を行った。
収縮期動脈圧と収縮期左室圧から同定されたt−p点と、電流振幅指数から同定されたt−i点の関係を見ると、両者の回転数(Nt−pとNt−i)の間には、高い相関関係が認められ(重相関係数R^2=0.787)、有意な回帰係数が得られた(危険率P<0.0001)(図2)。この結果により、電流振幅からポンプの補助状態の診断が可能と考えられた。
t点のポンプ制御における意義を検討するために、t−i点でのポンプ流量(Qt−i)を目的変数、ポンプを瞬間的に遮断して測定した左室dp/dt(dp/dt)、左室拡張末期圧(LVEDP)、収縮期大動脈圧(AoPsys)を説明変数とし、重回帰分析を行ったところ、高い相関関係が認められた(重相関係数R^2=0.559)。また、それぞれの回帰係数の検定では、LVEDPのみ有意であった(dp/dt:P=0.21、LVEDP:P<0.0001、AoPsys:P=0.37)。
前記dp/dtとは、圧変化を時間で微分したものであり、時間による圧変化を示し、臨床的には心収縮力の指標となるものである。
それぞれの単相関係数は、t−i点でのポンプ流量と左室dp/dtの間ではR^2=0.013(図3)、t−i点でのポンプ流量とLVEDPの間ではR^2=0.474(図4)、t−i点でのポンプ流量と収縮期大動脈圧(AoPsys)の間ではR^2=0.144であった(図5)。
これらの結果により、t−i点でのポンプ流量は、左室拡張末期圧(LVEDP)と高い相関を有する。すなわち、t−i点でのポンプ流量は左室の前負荷(心臓に戻ってくる血液量を示す)によって決定され、左室の収縮力や後負荷には依存していないと考えられる。これは心臓に存在する血液量を送り出すという点で無理、無駄が無くこれは自然心臓や拍動型の全人工心臓の制御に近いものと言える。
本発明によれば、生体における血液循環状態を特別なセンサーを要さずに検出でき、それにより生体の血液循環状態に適合した良好な循環補助を容易に行うことが可能であり、血流循環補助装置に有用である。
本発明の実施の形態におけるポンプを駆動するモータの回転数と各モニター指標の関係の一例を示すグラフ (a)は本発明の一実施の形態における血流循環補助装置を示すブロック図、(b)は本発明の他の実施の形態における血流循環補助装置を示すブロック図 本発明の実施の形態におけるt−p点とt−i点の回転数の関係を示す図 同t−i点でのポンプ流量と左室dp/dtの関係を示す図 同t−i点でのポンプ流量と左室拡張末期圧の関係を示す図 同t−i点でのポンプ流量と収縮期大動脈圧の関係を示す図
符号の説明
1 ポンプ
2 脱血管
3 送血管
4 モータ
5 制御部
6 電源
7 電流計測部
8 振幅検出部
9 調整部
10 表示部

Claims (10)

  1. 血流の送液補助のために非容積型ポンプで構成した連続流血液ポンプと、一端が生体の脱血部位に装着可能で他端が前記連続流血液ポンプの流入部に接続された脱血管と、一端が生体の送血部位に装着可能で他端が前記連続流血液ポンプの流出部に接続された送血管とを備え、前記脱血管を通して脱血し、前記連続流血液ポンプにより前記送血管を通して所定流量になるよう血液を駆出する血流循環補助装置において、
    前記連続流血液ポンプのポンプ流量に対応した情報を直接的に得るための流量検出手段と、
    前記流量検出手段の出力から、所定時間間隔における前記流量検出手段の出力の最大値及び最小値を検出し、その最大値および最小値の差である流量振幅を出力する流量振幅検出手段と、
    前記連続流血液ポンプを駆動するモータの回転数を所定範囲に亘って変化させ、それによる前記流量振幅検出手段の出力の変化に基づいて、前記ポンプによる循環補助が部分補助から完全補助に移行する点であるt点、または前記脱血管の血液流入口が生体壁に吸い付き始めることにより前記流量振幅の変動が顕著になり始める点であるs点の少なくとも一方を検出し、検出したt点またはs点の少なくとも一方に対応する前記モータの回転数に対して所定の関係になるように、前記モータの回転数を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする血流循環補助装置。
  2. 前記流量検出手段は、前記連続流血液ポンプ近傍に配置された流量センサーを用いて前記ポンプ流量に対応した出力を得るように構成された請求項1記載の血流循環補助装置。
  3. 前記t点またはt点近傍に対応する回転数となるように前記モータを制御する請求項1記載の血流循環補助装置。
  4. 前記t点近傍と前記s点近傍の間に対応する回転数となるように前記モータを制御する請求項1記載の血流循環補助装置。
  5. 前記s点における前記流量振幅の大きさが実質的に0となるように前記モータを制御する請求項1記載の血流循環補助装置。
  6. 血流の送液補助のために非容積型ポンプで構成した連続流血液ポンプと、一端が生体の脱血部位に装着可能で他端が前記連続流血液ポンプの流入部に接続された脱血管と、一端が生体の送血部位に装着可能で他端が前記連続流血液ポンプの流出部に接続された送血管とを備え、前記脱血管を通して脱血し、前記連続流血液ポンプにより前記送血管を通して所定流量になるよう血液を駆出する血流循環補助装置において、
    前記連続流血液ポンプのポンプ流量に対応した情報を直接的に得るための流量検出手段と、
    前記流量検出手段の出力から、所定時間間隔における前記流量検出手段の出力の最大値及び最小値を検出し、その最大値および最小値の差である流量振幅を出力する流量振幅検出手段と、
    前記連続流血液ポンプを駆動するモータの回転数を所定範囲に亘って変化させ、それによる前記流量振幅検出手段の出力の変化に基づいて、前記モータの回転数と前記流量振幅の大きさの関係が負の相関となる範囲に前記モータの回転数を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする血流循環補助装置。
  7. 請求項1記載の血流循環補助装置を備え、検出した前記t点またはその近傍、あるいは前記s点またはその近傍における前記流量振幅の大きさに基づいて、血液流入口の流入状態および/または心臓の充満状態の検知を行うよう構成した血流循環状態の診断装置。
  8. 請求項1記載の血流循環補助装置を備え、検出した前記t点またはその近傍、あるいは前記s点またはその近傍に対応する前記モータ回転数の変化を検知し、該回転数の変化により生体の循環状態の変化を検知することを特徴とする血流循環状態の診断装置。
  9. 前記t点、またはt点近傍に対応する前記モータの回転数が増加したときに、血圧が不変の場合には静脈還流が増加したと判断し、また静脈還流が不変の場合には血圧が増加したと判断するよう構成された請求項8記載の血流循環状態の診断装置。
  10. 前記t点、またはt点近傍に対応する前記モータの回転数が減少した場合に、血圧が不変の場合には静脈還流が減少したと判断し、また静脈還流が不変の場合には血圧が減少したと判断する請求項8記載の血流循環状態の診断装置。
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