JP3864517B2 - Diffraction grating display - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画素(セル)を構成単位とするディスプレイに関する。
特に、画素(セル)となる回折格子が位相型回折格子であり、回折格子内の各位置での位相変調量が、回折格子面の少なくとも1方向について、中心部から周辺部へ向かって小さくなるような位相変調量の分布を有する回折格子ディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】
画素となるセルの集まりによって構成されるディスプレイには、各種のタイプがある。
このうち、セルが回折格子からなり、回折格子セルからの1次回折光によって画像を表示するタイプのディスプレイとして、本出願人による特開平2−72320号公報などが公知である。
【0003】
従来の回折格子ディスプレイでは、セルとして、図1に示すような、セル内では位相変調量の分布が変化しない単純な回折格子が用いられており、回折格子セルからの1次回折光の強度分布は、セル平面では、図2に示す矩形関数のグラフで表されることになる。
【0004】
すなわち、1次回折光の強度分布が、セル平面では、セルの範囲内で一定(セルの位置に応じて強度分布が変化することはない)であり、1次回折光の強度分布は、図2のような矩形関数で表される。
【0005】
上記の強度分布は、セル面におけるセルの範囲内(図2の、−dから+d)で当てはまる説明であり、ディスプレイを観察する距離とセルのサイズとの関係によっては、以下のように事情が変わることになる。
【0006】
下式のように定義するフレネル数(N)で、N<<1の条件での観察状態がフラウンホーファー領域に相当する。それ以外の条件での観察状態はフレネル領域に相当する。「N<<1」は、「Nが1よりもずっと小さい」ことを意味する。一般には、数倍以上の差があれば良い。
何れの領域においても、(位相変調量の分布が変化しない)単純な回折格子セルからの1次回折光の強度分布は、フレネル数に対して一義的に決定される。
【0007】
【数1】
【0008】
尚、上式において、セルから出射する光が球面波の位相を有する場合には、観察距離の値に、球面波の収束点あるいは発散点の距離を考慮する必要がある。
【0009】
観察状態がフラウンホーファー領域(一般に、セルのサイズが小さい場合)にあたる場合、セルでの回折の影響で、1次回折光は広がることになる。
すなわち、一つ一つのセルでの光強度分布は、周辺部でノイズ成分を伴うものとなり、セル間でのクロストークとなる。
【0010】
観察状態がフレネル領域にあたる場合でも、上記と同様に、セルからの1次回折光は、各周辺部でノイズ成分を伴うと共に、各中心部では光強度が激しく変化したものとなる。
【0011】
セル内で位相変調量の分布が変化しない単純な回折格子であり、上記2種類の観察状態では、周辺部でノイズ成分を伴うことになる1次回折光の光強度分布(波形)の一例を、図3に示す。
同図は、左側の図が、回折格子セルに光を入射させて1次回折光を出射させる状態を概念的に表し、右側の図(上下に3種類)が、1次回折光の光強度分布(波形)の種々の例を表す。周辺部でノイズ成分を伴う従来技術は、中段の波形で示される。
【0012】
また、セルのサイズがある程度大きい場合には、1次回折光により表示される画像を観察することが可能な範囲が極めて限定されてしまう。
この際、ディスプレイから出射する1次回折光に散乱性を持たせれば広い範囲から観察することが可能となるが、視域を自由に設定することが難しくなる。
【0013】
図4に示すような既存のディスプレイでは、セルに入射させる照明光は、ディスプレイを介して観察者とは反対側からのバックライトによる照明光であり、セルでの回折の影響で、結果的に1次回折光が広がる現象が見られることはあるが、意図的に出射する光を発散光とする工夫がなされた提案は、現在のところ報告されていない。
【0014】
尚、照明光が回折格子セルを介して観察者と反対側から入射し、表示光(1次回折光)が観察者側に透過回折して出射するような、上記の形態に限らず、
本発明は、照明光が回折格子セルに対して観察者側から入射し、観察者側に反射回折して出射するような形態も包含するものである。
【0015】
このように、従来のセルからの1次回折光の不均一さに起因して、ディスプレイを観察すると、観察者の視点位置によりディスプレイの明るさが変化したり、ディスプレイ面に明暗の縞が観察されるという問題が起こる。
【0016】
上記のような単純な回折格子セルを画素とするディスプレイで、観察する方向に応じて視差を持つ異なる2次元画像を視覚させることによって、立体感のある画像表示を行なわせる工夫がなされた提案が、本出願人による特開平3−206401号公報・特開平4−311916号公報などで報告されているが、1次回折光が各周辺部でノイズ成分を伴うことに起因する「セル間でのクロストーク」の解決を図った提案は、現在のところ報告されていない。
【0017】
上記ディスプレイ(図4参照)では、本来、視覚するべき2次元画像を構成する画素を、対応するセルからのメインローブ(特定セルからの1次回折光が到達する領域に瞳が位置し、そのセルを視覚した状態)における1次回折光を、クロストークによって鮮明に視覚できないことになる。
そればかりか、隣のセルからの1次回折光による画素も混合して視覚することになり、立体感のある画像表示の上では致命的な問題となる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、セルからの1次回折光が、各周辺部でノイズ成分を伴わないようにし、観察状態が、フラウンホーファー領域・フレネル領域のいずれにあたる場合であっても、セル間でのクロストークを回避し、ディスプレイを安定に(視点位置により明るさが変化せず、明暗の縞が観察されないように)視覚させることを主な目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ディスプレイを構成する画素となる回折格子(位相型回折格子)からなるセルからの1次回折光が、セル面の少なくとも1方向について、セルの中心部から周辺部へ向かって低くなる強度分布となるように、回折格子の位相変調量の分布を有することを特徴とする。
【0020】
請求項2の発明は、
回折格子セル内の各位置での位相変調量が、回折格子面の1方向では、中心部から周辺部へ向かって小さくなり、それと直交する方向では、中心部から周辺部へ向かって一定であることを特徴とする。
【0021】
回折格子セル内の各位置での位相変調量が変化する方向は、作製するディスプレイに応じて、観察者に対して水平(または、垂直)とすることができる。
【0022】
請求項5の発明は、
回折格子セル内の各位置での位相変調量が、中心部から周辺部へ向かって小さくなる回折格子面の方向で、
位相変調量が、中心部から周辺部へ向かってなだらかに減少することを特徴とする。
【0023】
請求項6の発明は、
回折格子セル内の各位置での位相変調量が、中心部から周辺部へ向かって小さくなる回折格子面の方向で、
位相変調量が、中心部近傍では一定であり、中心部から離れた位置から周辺部へ向かって減少していることを特徴とする。
【0024】
請求項7の発明は、
回折格子セルが、球面波状の位相分布を有する1次回折光を出射することを特徴とする。
球面波状の位相分布としては、作製するディスプレイに応じて、収束球面波状としたり、発散球面波状としたり、適宜に選択される。
【0025】
上記ディスプレイにおいて、立体感を持つ表示を行なうために、請求項11の発明は、
球面波状の位相分布を有する1次回折光を出射するセル状の回折格子を、後述する2次元画像の枚数に応じて複数に領域分割した各々を画素単位であるサブセルとし、
各サブセルが、サブセル面の少なくとも1方向について、サブセル内の各位置での回折格子の位相変調量が、中心部から周辺部へ向かって小さくなっており、各サブセルが、視差を有する複数枚の2次元画像を構成する画素とすることにより、立体画像を表示することを特徴とする。
【0026】
<作用>
位相型回折格子では、格子を屈折率の異なる媒質によって構成しており、この異なる屈折率の部分を通過するそれぞれの光に光路差が生じる。この光路差を光の波長で割ったものがそれぞれの光の位相差であり、ここでは、その位相差を生じるための媒質の屈折率差や厚みの差などを総じて位相変調量と呼ぶ。このとき、このような位相型回折格子による1次回折光の回折効率は位相変調量に依存する。
【0027】
具体的には、回折格子が透過型である場合、表面レリーフ型では、回折格子の谷(空気などの媒質)を光が通過する光学的な距離と、回折格子の山(基材の媒質)を光が通過する光学的な距離との差を光の波長で割ったものが、位相差である。
回折格子が反射型(表面レリーフ)である場合には、位相差は、回折格子の山と谷の光学的な距離の差の2倍に相当する。
【0028】
どのような形態の位相型回折格子であっても、位相変調量が小さいと、その部分からの回折光の回折効率は小さくなり、位相変調量がπのとき回折効率が最大となる。
従って、本発明のディスプレイにおいては、回折格子セル内で最大回折効率を得たい部分での位相変調量をπにするのが望ましい。具体的には、セル中心部を位相変調量πにするのが望ましい。
【0029】
すなわち、本発明における回折格子セルからの1次回折光は、セルの周辺部での光強度分布が中心部に比べて小さいものとなる。なお、実際に最大効率となる位相変調量は、(1+2n)π周期(nは整数)で示されるが、ここでは簡便のため、最大変調量がπとして説明する。
π以上の位相変調量を持つ回折格子を用いる場合でも、各セルの周辺部において回折効率がなだらかに減少するように位相変調量を減少させれば同様の効果が得られる。
図9,10に、本発明による回折格子セルの中心部と周辺部での位相分布を示す。図9は正弦波位相の回折格子、図10は2値位相の回折格子の場合である。それぞれの図において、上が中心部、下が周辺部についてである。
【0030】
以上のことから、
回折格子セルにおける回折格子の位相変調量が、中心部から周辺部へ向かって小さくなるように変化する方向に対して、個々のセルからの1次回折光の周辺部(特に、セルの幾何光学的な像よりも外側の部分)での強度を小さくすることができ、クロストークの原因となる周辺部のノイズ光が抑えられる。
【0031】
また、1次回折光の分布のメインローブ(特に、セルの幾何学的な像よりも内側の部分)内での均一性が向上する。
ここで、セル面の2方向(X方向,Y方向)に対して、回折格子の位相変調量を変化させた場合には、上記2方向に1次回折光の分布を均一にすることができるため、観察者にとって、ディスプレイの上下方向・左右方向共に、メインローブ内での均一性が向上する。(請求項1)
【0032】
セル面の1方向(X方向,Y方向の何れか一方)についてのみ、回折格子の位相変調量を変化させ、それと垂直な方向については、位相変調量を均一にした場合には、
2方向について変化させる場合よりも、セルから1次回折光が出射する割合が高くなり、光の利用効率が上がることになるため、ディスプレイの明るさが向上する。(請求項2)
【0033】
一般的に、観察者の視点の移動方向は水平方向が多いため、この方向に回折格子の位相変調量を変化(中心部から周辺部へ向かって低くなるように)させれば、観察者の移動に対し、明るさの変化の少ないディスプレイとなる。(請求項3)
【0034】
中心部から周辺部へ向かって低くなるように、回折格子の位相変調量を変化させる場合、
中心部から周辺部へ向かってなだらかに低くなるように(図7のような波形)しても良いが、(請求項5)
中心部付近では一定の最大値であり、中心部からある程度離れた位置から周辺部へ向かって低くなるように(図8に示す台形状の波形)すると、セルへの入射光を高効率で1次回折光として寄与させることができ、ディスプレイの明るさが向上する。(請求項6)
【0035】
セルから出射する1次回折光が、球面波状の位相分布を有するようにすることで、セルのサイズに依存せず、出射する1次回折光を任意の範囲に拡げることができる。(請求項7)
【0036】
ディスプレイの特定方向での視域(表示画像を観察可能な角度範囲)を限定する際、セルからの1次回折光に球面波状の位相分布を付与することが有効であるが、前記の範囲内での1次回折光の分布が、その方向では不均一になりやすい。しかし、上記方向と一致する方向に各セルの透過率もしくは反射率を変化させている場合には、上記方向での1次回折光の強度を均一にし、また、前記の範囲外への不要な光(ノイズ光)を減少させることが可能である。
この場合でも、観察者の視点の移動方向は水平方向が多いため、上記特定方向としては、水平方向が一層有効である。(請求項8)
【0037】
球面波状の位相分布としては、セルからの1次回折光が、特定位置から発散すれば良いから、特定焦点に集光した後発散するような「収束球面波状」でも始めから発散するような「発散球面波状」であっても良い。(請求項9,10)
【0038】
本発明を、立体感のある画像表示を行なうディスプレイに応用する場合には、クロストークによって、隣のセルからの1次回折光による視差を持つ画素も混合して視覚するという致命的な問題が回避され、鮮明な立体画像を視覚することができる。(請求項11)
【0039】
【発明の実施の形態】
本発明は、画素である回折格子セル内での回折格子の位相変調量を、少なくとも1方向について、中心部から周辺部へ向かって減少させることにより、メインローブ内での出射光の強度を均一にし、メインローブの外側でのノイズ光を減少するディスプレイである。
【0040】
回折格子の位相変調量に依存して回折効率が変化することは前述したが、回折光の強度分布は、その平方根である振幅分布と関連する。
本発明の回折格子セルにおける位相変調量の変化に依存して生じる1次回折光の振幅分布についての数学的な表現としては、sinc関数、Bartlett窓関数、一般化Hamming 窓関数などが例示される。
【0041】
【数2】
【0042】
【数3】
【0043】
【数4】
【0044】
上式において、回折格子セルが円形の場合、xはセル中心からの距離であり、回折格子セルが矩形の場合、xは矩形の任意の辺に垂直な軸をとり、開口中心を0とした座標である。
尚、Tはセルの大きさ(円形セルの場合は直径、矩形セルの場合は1辺の長さ)であり、−T/2≦x≦T/2の範囲の値をとる。
【0045】
一般化Hamming 窓関数においては、αにより関数の形を最適化できるが、α=0.5や0.54が一般的である。
【0046】
セル直後において、セルの中心部の振幅分布を一定にし、中心部から離れた位置から周辺部へ向かって減少するように(波形を台形状に)した場合は、台形関数に相当する。
ただし、本発明においては、台形関数として斜辺部は直線とは限らないものとする。(すなわち、中心付近で一定値をとり、その両側でなだらかに減少するような関数を台形関数と称することとする)
【0047】
なお、ここではセルからの1次回折光の振幅関数として、代表的ないくつかの関数をあげたが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
上記の関数のフーリエ変換は、矩形関数のフーリエ変換に比べて、その振幅の値が周辺部で著しく小さくなることは知られている。
フーリエ変換は、光学系においては、平行光状の位相を持つ任意の振幅分布についてのフラウンホーファー領域(十分遠方)における回折光分布の計算と等価である。
すなわち、これらの関数を振幅分布とする1次回折光のフラウンホーファー領域における分布は、周辺部での強度が著しく小さいことになる。
【0049】
セルからの1次回折光が、球面波状の位相分布を有する場合、通常の観察条件(観察者とディスプレイとの距離が30cm〜1m程度)においても、1次回折光の分布が、セルの直後における振幅分布のフーリエ変換とは異なってしまい、一層不均一になりやすい。
この際、セルの振幅率が変化していると、1次回折光の分布を均一にすることができると共に、1次回折光の強度分布を周辺部において小さくすることができる。
【0050】
上記のように、セル内における回折格子の位相変調量によりセル直後における1次回折光の振幅分布を変化させた場合、セル直後における1次回折光が、球面波状の位相分布を有する場合であっても、周辺部での強度を小さくできる。
ただし、球面波状の位相分布を有する場合には、矩形関数で表されるセルでは、メインローブでの1次回折光分布の不均一さが顕著になりやすいのに対し、上述のような本発明のセルでは、1次回折光の強度分布が均一になる傾向がある。
本発明による回折格子セルの一例を図6に示す。
また、本発明による回折格子セルからの、セル平面における1次回折光の強度分布の例を図7,8のグラフに示す。
【0051】
1次回折光に、球面波状の位相分布を持たせる手段としては、
(1)回折格子を曲線で構成する。(例えば、ゾーンプレートの一部を回折格子として用いる)
(2)1次回折光を発生させるための照明光を、平行光ではなく球面波状の位相分布を持つ光(例えば、点光源からの発散光)とする。
などがある。
【0052】
セル直後の1次回折光の振幅分布が台形関数の場合、1次回折光の強度分布が周辺部で減少を伴ったまま、中心部での強度を上げることができ、入射光の利用効率を上げることができるため、一層効果的である。
ただし、台形の斜辺部を小さくし過ぎる(矩形に近くする)と、セルからの1次回折光の強度分布が周辺部で上がり、効果が小さくなる。具体的には、例えばセルの大きさが50μmのとき、台形の斜辺部が10μm程度(上辺が30μmのような台形)なら、十分な効果がある。
【0053】
上記のような回折格子セルを画素とするディスプレイでの画像表示においては、従来のディスプレイと同様に、各画素(セル)への入射光(照明光)の強度や波長を変化させたり、あるいは画素毎にセルのサイズや位相変調量の最大値を変化させるなどにより、画像を表示すればよい。
【0054】
セル内で格子の位相変調量が変化する方向は、観察者に対して水平および/または垂直とすることができる。
【0055】
通常、ディスプレイを視覚する場合には、観察者の視点位置は、垂直方向には比較的狭い範囲に限定できる。(水平方向での観察者の移動に比べて、体格差・観察する姿勢による変位が少ないため)
そこで、1次回折光について、垂直方向に球面波状の位相分布を持たせるようにすると、その方向での光の利用効率を高くできる。
しかし、1次回折光の分布が不均一になりやすく、このため、セル内で、観察者に対して垂直方向で格子の位相変調量を変化させることによって、1次回折光の分布を均一にすることができる。
同様のことが、水平方向についても当てはまる。
【0056】
球面波状の位相分布として、収束球面波状とすることにより、収束位置近辺に配置した別の素子(例えば、波長選択用のフィルターなど)へ、セルからの1次回折光を入射させることが容易になる。特に、その素子がディスプレイの画素と同様の配列である場合には非常に有効である。
【0057】
球面波状の位相分布として、発散球面波状とすることにより、照明光源からの入射光が画素(セル)を通過する前に、入射光の収束点に相当する場所がある場合には、この位置(収束点に相当する場所)に前述のような別の素子を配置することが可能である。
【0058】
このようなディスプレイで、両眼視差により立体感を伴う表示を行なうには、球面波状の位相分布を有する光を出射するセルを、観察者に対して水平方向(左右の眼が並ぶ方向)に複数に領域分割して、それぞれをサブセルとする。
領域分割する数は、視差を有する2次元画像の枚数に応じることになる。
上記ディスプレイを図5に概念的に示す。同図では、サブセル(視差を有する2次元画像)は4種類である。
【0059】
各サブセルを、観察する方向に応じて視差を持つ異なる2次元画像を構成する画素とすることで、ディスプレイが立体感のある画像表示を行なうことについての詳細は、前述の本出願人による特開平3−206401号公報・特開平4−311916号公報などに記載されている。
【0060】
各サブセルは、それぞれ少なくとも1方向(少なくとも、観察者に対して左右の眼が並ぶ水平方向)について、中心部から周辺部へ向かって低くなるような格子の位相変調量の分布を有しており、各々が、上記の2次元画像を構成する画素単位となる。
【0061】
サブセルを適正に配置して、ディスプレイとすることにより、観察する方向に応じて視差を持つ異なる2次元画像を視覚させることができ、立体感のある画像表示を行なわせることが可能となる。
【0062】
このとき、本発明のディスプレイにおいては、各視差画像に対する視域内(上記のメインローブに相当)では1次回折光の強度分布が均一になりる。
さらに、観察者に対し水平方向に位相変調量を変化させているとき、他の視域から観察されるべき視差画像が重複して観察されてしまう「クロストーク(上記のメインローブの外側のノイズ光に相当)」が減少するため、より高品位な立体画像を表示できる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディスプレイでは、個々の画素(回折格子セル)からの出射光である1次回折光の強度を周辺部において小さくすることができる。
従って、観察者の視点位置に依存するディスプレイの明るさの変化が少なく、ディスプレイ面に明暗の縞なども現れない、均一な画像の表示が可能である。
特に、観察者に対して(両眼の並ぶ)左右方向に、各画素からの出射光の強度を周辺部において小さくし、かつ、出射光に球面波の位相を付与している場合には、各画素からの出射光によるクロストークが回避されると共に、各出射光分布のメインローブでの均一性が向上するため、立体感のある画像表示を行なわせる上で有効である。
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の回折格子セルを示す説明図。
【図2】従来の回折格子セルからの1次回折光の強度分布(セル平面での)を示すグラフ。
【図3】従来の回折格子セルからの、周辺部でノイズ成分を伴うことになる1次回折光の光強度分布(波形)の一例を示すグラフ。
【図4】回折格子ディスプレイの一例を概念的に示す説明図。
【図5】立体表示の可能な回折格子ディスプレイを示す説明図。
【図6】本発明の回折格子セルの一例を示す説明図。
【図7】本発明の回折格子セルからの1次回折光の強度分布(セル平面での)の一例を示すグラフ。
【図8】本発明の回折格子セルからの1次回折光の強度分布(セル平面での)の一例を示すグラフ。
【図9】本発明の回折格子セルの中心部と周辺部での位相分布を示す説明図。
【図10】本発明の回折格子セルの中心部と周辺部での位相分布を示す説明図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a display having pixels (cells) as constituent units.
In particular, the diffraction grating serving as a pixel (cell) is a phase-type diffraction grating, and the amount of phase modulation at each position in the diffraction grating decreases from the center to the periphery in at least one direction of the diffraction grating surface. The present invention relates to a diffraction grating display having such a phase modulation amount distribution.
[0002]
[Prior art]
There are various types of displays configured by a collection of cells serving as pixels.
Among these, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-72320 by the present applicant is known as a type of display in which the cell is formed of a diffraction grating and an image is displayed by the first-order diffracted light from the diffraction grating cell.
[0003]
In the conventional diffraction grating display, a simple diffraction grating in which the distribution of the phase modulation amount does not change in the cell as shown in FIG. 1 is used as the cell, and the intensity distribution of the first-order diffracted light from the diffraction grating cell is The cell plane is represented by the graph of the rectangular function shown in FIG.
[0004]
That is, the intensity distribution of the first-order diffracted light is constant within the range of the cell in the cell plane (the intensity distribution does not change depending on the position of the cell), and the intensity distribution of the first-order diffracted light is shown in FIG. It is represented by a rectangle function like
[0005]
The above intensity distribution is an explanation that is applied within the range of the cell on the cell plane (from -d to + d in FIG. 2). Depending on the relationship between the distance to observe the display and the size of the cell, there are circumstances as follows. Will change.
[0006]
The observation state under the condition of N << 1 with the Fresnel number (N) defined as in the following equation corresponds to the Fraunhofer region. The observation state under other conditions corresponds to the Fresnel region. “N << 1” means “N is much smaller than 1.” Generally, a difference of several times or more is sufficient.
In any region, the intensity distribution of the first-order diffracted light from a simple diffraction grating cell (the phase modulation amount distribution does not change) is uniquely determined with respect to the Fresnel number.
[0007]
[Expression 1]
[0008]
In the above equation, when the light emitted from the cell has a phase of a spherical wave, it is necessary to consider the distance of the convergence point or the divergence point of the spherical wave as the observation distance value.
[0009]
When the observation state is in the Fraunhofer region (generally when the cell size is small), the first-order diffracted light spreads due to the influence of diffraction in the cell.
In other words, the light intensity distribution in each cell is accompanied by a noise component in the peripheral portion, resulting in crosstalk between cells.
[0010]
Even when the observation state corresponds to the Fresnel region, the first-order diffracted light from the cell is accompanied by a noise component in each peripheral part and the light intensity changes drastically in each central part as described above.
[0011]
An example of the light intensity distribution (waveform) of the first-order diffracted light that is a simple diffraction grating in which the distribution of the phase modulation amount does not change in the cell, and in the above two types of observation states, is accompanied by a noise component in the periphery. As shown in FIG.
In the figure, the left figure conceptually shows the state in which light is incident on the diffraction grating cell and the first order diffracted light is emitted, and the right figure (upper and lower three types) shows the light intensity distribution (first and second order diffracted light) Various examples of (waveform) are shown. The prior art with noise components at the periphery is shown by the middle waveform.
[0012]
In addition, when the cell size is large to some extent, the range in which an image displayed by the first-order diffracted light can be observed is extremely limited.
At this time, if the first-order diffracted light emitted from the display has a scattering property, it is possible to observe from a wide range, but it becomes difficult to freely set the viewing zone.
[0013]
In the existing display as shown in FIG. 4, the illumination light incident on the cell is illumination light from the opposite side of the observer through the display, and as a result, due to the diffraction of the cell, Although a phenomenon in which the first-order diffracted light spreads may be seen, no proposal has been reported so far that has been devised to make the emitted light intentionally divergent.
[0014]
The illumination light is incident from the side opposite to the observer through the diffraction grating cell, and the display light (first-order diffracted light) is transmitted and diffracted to the observer side and is emitted.
The present invention also includes a mode in which illumination light is incident on the diffraction grating cell from the observer side and is reflected and diffracted to the observer side.
[0015]
As described above, when the display is observed due to the nonuniformity of the first-order diffracted light from the conventional cell, the brightness of the display changes depending on the viewpoint position of the observer, and bright and dark stripes are observed on the display surface. Problem occurs.
[0016]
There is a proposal that has been devised to display a three-dimensional image by visualizing different two-dimensional images having parallax according to the viewing direction on a display having the simple diffraction grating cell as described above as a pixel. As reported in Japanese Patent Laid-Open Nos. 3-206401 and 4-31916 by the present applicant, the first-order diffracted light is accompanied by a noise component in each peripheral portion. No proposal has been reported to resolve the “talk”.
[0017]
In the display (see FIG. 4), pixels that originally constitute a two-dimensional image to be visually observed are arranged in the main lobe from the corresponding cell (the pupil is located in the region where the first-order diffracted light from the specific cell reaches) The first-order diffracted light in a state in which (a) is viewed) cannot be clearly seen due to crosstalk.
In addition, the pixels by the first-order diffracted light from the adjacent cells are also mixed and viewed, which is a fatal problem when displaying a three-dimensional image.
[0018]
[Problems to be solved by the invention]
In the present invention, the first-order diffracted light from the cell is not accompanied by a noise component in each peripheral portion, and crosstalk between the cells is performed regardless of whether the observation state is the Fraunhofer region or the Fresnel region. The main objective is to avoid and make the display visually stable (so that the brightness does not change depending on the viewpoint position and light and dark stripes are not observed).
[0019]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, the intensity at which the first-order diffracted light from a cell composed of a diffraction grating (phase diffraction grating) serving as a pixel constituting a display decreases from the center to the periphery of the cell in at least one direction of the cell surface. It is characterized by having a distribution of the phase modulation amount of the diffraction grating so as to be a distribution.
[0020]
The invention of claim 2
The amount of phase modulation at each position in the diffraction grating cell decreases from the central part to the peripheral part in one direction of the diffraction grating surface, and is constant from the central part to the peripheral part in the direction orthogonal thereto. It is characterized by that.
[0021]
The direction in which the phase modulation amount changes at each position in the diffraction grating cell can be horizontal (or vertical) with respect to the observer, depending on the display to be manufactured.
[0022]
The invention of claim 5
In the direction of the diffraction grating surface where the amount of phase modulation at each position in the diffraction grating cell decreases from the center to the periphery,
The amount of phase modulation gradually decreases from the center to the periphery.
[0023]
The invention of claim 6
In the direction of the diffraction grating surface where the amount of phase modulation at each position in the diffraction grating cell decreases from the center to the periphery,
The amount of phase modulation is constant near the center, and decreases from a position away from the center toward the periphery.
[0024]
The invention of claim 7
The diffraction grating cell emits first-order diffracted light having a spherical wave-like phase distribution.
The spherical wave-like phase distribution is appropriately selected according to the display to be produced, such as a convergent spherical wave shape or a diverging spherical wave shape.
[0025]
In order to perform a display with a stereoscopic effect on the display, the invention of claim 11
A cell-like diffraction grating that emits a first-order diffracted light having a spherical wave-like phase distribution is divided into a plurality of regions according to the number of two-dimensional images to be described later, and each subcell is a pixel unit.
In each subcell, the phase modulation amount of the diffraction grating at each position in the subcell is decreased from the central portion to the peripheral portion in at least one direction of the subcell surface, and each subcell has a plurality of parallaxes. A stereoscopic image is displayed by using pixels constituting a two-dimensional image.
[0026]
<Action>
In the phase type diffraction grating, the grating is composed of media having different refractive indexes, and an optical path difference occurs in each light passing through the portions having different refractive indexes. The optical path difference divided by the light wavelength is the phase difference of each light, and here, the refractive index difference and thickness difference of the medium for generating the phase difference are collectively referred to as a phase modulation amount. At this time, the diffraction efficiency of the first-order diffracted light by such a phase type diffraction grating depends on the phase modulation amount.
[0027]
Specifically, when the diffraction grating is a transmission type, in the surface relief type, the optical distance through which light passes through a trough (medium such as air) of the diffraction grating and the peak of the diffraction grating (base material medium) The difference between the optical distance through which light passes and divided by the wavelength of the light is the phase difference.
When the diffraction grating is of a reflective type (surface relief), the phase difference corresponds to twice the difference in optical distance between the peaks and valleys of the diffraction grating.
[0028]
Regardless of the type of phase type diffraction grating, if the phase modulation amount is small, the diffraction efficiency of the diffracted light from that portion becomes small, and the diffraction efficiency becomes maximum when the phase modulation amount is π.
Therefore, in the display of the present invention, it is desirable to set the phase modulation amount at the portion where the maximum diffraction efficiency is desired in the diffraction grating cell to π. Specifically, it is desirable to set the cell center to a phase modulation amount π.
[0029]
That is, the first-order diffracted light from the diffraction grating cell according to the present invention has a smaller light intensity distribution at the periphery of the cell than at the center. Note that the phase modulation amount that is actually the maximum efficiency is indicated by (1 + 2n) π periods (n is an integer), but here, for the sake of simplicity, the maximum modulation amount will be described as π.
Even when a diffraction grating having a phase modulation amount of π or more is used, the same effect can be obtained if the phase modulation amount is reduced so that the diffraction efficiency is gently reduced in the peripheral portion of each cell.
9 and 10 show phase distributions at the center and the periphery of the diffraction grating cell according to the present invention. FIG. 9 shows a case of a sinusoidal phase diffraction grating, and FIG. 10 shows a case of a binary phase diffraction grating. In each figure, the upper part is for the central part and the lower part is for the peripheral part.
[0030]
From the above,
With respect to the direction in which the phase modulation amount of the diffraction grating in the diffraction grating cell changes so as to decrease from the central portion toward the peripheral portion, the peripheral portion of the first-order diffracted light from each cell (especially the geometric optical characteristics of the cell). The intensity at the outer portion of the image) can be reduced, and noise light in the peripheral portion that causes crosstalk can be suppressed.
[0031]
Further, the uniformity of the distribution of the first-order diffracted light within the main lobe (particularly the portion inside the cell geometric image) is improved.
Here, when the phase modulation amount of the diffraction grating is changed with respect to the two directions (X direction and Y direction) of the cell surface, the distribution of the first-order diffracted light can be made uniform in the two directions. For the observer, the uniformity in the main lobe is improved in both the vertical and horizontal directions of the display. (Claim 1)
[0032]
When the phase modulation amount of the diffraction grating is changed only in one direction of the cell surface (one of the X direction and the Y direction) and the phase modulation amount is made uniform in the direction perpendicular thereto,
Compared with the case where the direction is changed in two directions, the ratio of the first-order diffracted light emitted from the cell is increased, and the light utilization efficiency is increased. Therefore, the brightness of the display is improved. (Claim 2)
[0033]
In general, since the observer's viewpoint moves in many horizontal directions, changing the phase modulation amount of the diffraction grating in this direction (lowering from the center to the periphery) will change the observer's viewpoint. A display with little change in brightness with respect to movement. (Claim 3)
[0034]
When changing the phase modulation amount of the diffraction grating so as to decrease from the center to the periphery,
Although it may be gradually lowered from the center to the periphery (waveform as shown in FIG. 7), (Claim 5)
In the vicinity of the central portion, the maximum value is constant, and when it is lowered toward the peripheral portion from a position somewhat away from the central portion (the trapezoidal waveform shown in FIG. 8), the incident light to the cell is highly efficient. It can contribute as the next diffracted light, and the brightness of the display is improved. (Claim 6)
[0035]
By allowing the first-order diffracted light emitted from the cell to have a spherical wave-like phase distribution, the emitted first-order diffracted light can be expanded to an arbitrary range without depending on the cell size. (Claim 7)
[0036]
When limiting the viewing area (angle range in which the display image can be observed) in a specific direction of the display, it is effective to give a spherical wave-like phase distribution to the first-order diffracted light from the cell. The first-order diffracted light distribution tends to be non-uniform in that direction. However, when the transmittance or reflectance of each cell is changed in a direction coinciding with the above direction, the intensity of the first-order diffracted light in the above direction is made uniform, and unnecessary light outside the above range is obtained. (Noise light) can be reduced.
Even in this case, since the moving direction of the observer's viewpoint is often the horizontal direction, the horizontal direction is more effective as the specific direction. (Claim 8)
[0037]
As the spherical wave phase distribution, the first-order diffracted light from the cell only needs to diverge from a specific position. It may be “spherical”. (Claims 9 and 10)
[0038]
When the present invention is applied to a display that displays a three-dimensional image, a fatal problem that a pixel having a parallax caused by first-order diffracted light from an adjacent cell is mixed and viewed by crosstalk is avoided. And a clear stereoscopic image can be visualized. (Claim 11)
[0039]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention reduces the phase modulation amount of the diffraction grating in the diffraction grating cell, which is a pixel, from the central portion to the peripheral portion in at least one direction, thereby uniforming the intensity of the emitted light in the main lobe. The display reduces noise light outside the main lobe.
[0040]
As described above, the diffraction efficiency changes depending on the phase modulation amount of the diffraction grating, but the intensity distribution of the diffracted light is related to the amplitude distribution that is the square root thereof.
As a mathematical expression for the amplitude distribution of the first-order diffracted light generated depending on the change of the phase modulation amount in the diffraction grating cell of the present invention, a sinc function, a Bartlett window function, a generalized Hamming window function, and the like are exemplified.
[0041]
[Expression 2]
[0042]
[Equation 3]
[0043]
[Expression 4]
[0044]
In the above equation, when the diffraction grating cell is circular, x is a distance from the cell center, and when the diffraction grating cell is rectangular, x takes an axis perpendicular to an arbitrary side of the rectangle and the opening center is 0. Coordinates.
T is the size of the cell (diameter in the case of a circular cell, length of one side in the case of a rectangular cell), and takes a value in the range of −T / 2 ≦ x ≦ T / 2.
[0045]
In the generalized Hamming window function, the shape of the function can be optimized by α, but α = 0.5 or 0.54 is general.
[0046]
Immediately after the cell, when the amplitude distribution at the center of the cell is made constant and decreases from the position away from the center toward the periphery (the waveform is trapezoidal), this corresponds to a trapezoid function.
However, in the present invention, the hypotenuse as a trapezoidal function is not necessarily a straight line. (That is, a function that takes a constant value near the center and decreases gently on both sides is called a trapezoidal function.)
[0047]
Here, several typical functions are given as the amplitude function of the first-order diffracted light from the cell, but the present invention is not limited to these.
[0048]
It is known that the Fourier transform of the above function has a significantly smaller amplitude value at the peripheral portion than the Fourier transform of the rectangular function.
In the optical system, the Fourier transform is equivalent to calculation of a diffracted light distribution in the Fraunhofer region (sufficiently far) for an arbitrary amplitude distribution having a parallel light phase.
That is, the distribution in the Fraunhofer region of the first-order diffracted light having these functions as the amplitude distribution has an extremely small intensity at the peripheral portion.
[0049]
When the first-order diffracted light from the cell has a spherical wave-like phase distribution, the distribution of the first-order diffracted light has an amplitude immediately after the cell even under normal observation conditions (distance between the observer and the display is about 30 cm to 1 m). This is different from the Fourier transform of the distribution and tends to be more non-uniform.
At this time, if the amplitude ratio of the cell is changed, the distribution of the first-order diffracted light can be made uniform and the intensity distribution of the first-order diffracted light can be reduced in the peripheral portion.
[0050]
As described above, when the amplitude distribution of the first-order diffracted light immediately after the cell is changed by the phase modulation amount of the diffraction grating in the cell, even if the first-order diffracted light immediately after the cell has a spherical wave-like phase distribution. The strength at the periphery can be reduced.
However, in the case of a spherical wave-like phase distribution, in the cell represented by the rectangular function, the non-uniformity of the first-order diffracted light distribution in the main lobe tends to be noticeable. In the cell, the intensity distribution of the first-order diffracted light tends to be uniform.
An example of a diffraction grating cell according to the present invention is shown in FIG.
Examples of the intensity distribution of the first-order diffracted light in the cell plane from the diffraction grating cell according to the present invention are shown in the graphs of FIGS.
[0051]
As means for giving the first-order diffracted light a spherical wave-like phase distribution,
(1) The diffraction grating is configured by a curve. (For example, a part of the zone plate is used as a diffraction grating)
(2) Illumination light for generating the first-order diffracted light is not parallel light but light having a spherical wave phase distribution (for example, divergent light from a point light source).
and so on.
[0052]
When the amplitude distribution of the first-order diffracted light immediately after the cell is a trapezoid function, the intensity at the center can be increased while the intensity distribution of the first-order diffracted light is decreasing at the periphery, and the incident light utilization efficiency can be increased. Is more effective.
However, if the hypotenuse of the trapezoid is made too small (closer to a rectangle), the intensity distribution of the first-order diffracted light from the cell rises at the periphery, and the effect becomes small. Specifically, for example, when the cell size is 50 μm, if the trapezoid hypotenuse is about 10 μm (the trapezoid such that the upper side is 30 μm), there is a sufficient effect.
[0053]
In the image display on the display using the diffraction grating cell as a pixel as described above, the intensity or wavelength of incident light (illumination light) to each pixel (cell) is changed, or the pixel is displayed as in the conventional display. The image may be displayed by changing the cell size or the maximum value of the phase modulation amount every time.
[0054]
The direction in which the phase modulation amount of the grating changes in the cell can be horizontal and / or vertical to the observer.
[0055]
Usually, when viewing the display, the viewpoint position of the observer can be limited to a relatively narrow range in the vertical direction. (Because there is little displacement due to physique difference and observation posture compared to the movement of the observer in the horizontal direction)
Therefore, if the first-order diffracted light has a spherical wave-like phase distribution in the vertical direction, the light use efficiency in that direction can be increased.
However, the distribution of the first-order diffracted light tends to be non-uniform. For this reason, the distribution of the first-order diffracted light is made uniform by changing the amount of phase modulation of the grating in the cell in the direction perpendicular to the observer. Can do.
The same is true for the horizontal direction.
[0056]
By making the spherical wave phase distribution into a convergent spherical wave shape, it becomes easy to make the first-order diffracted light from the cell incident on another element (for example, a wavelength selection filter) arranged near the convergence position. . This is particularly effective when the elements are arranged in the same manner as the display pixels.
[0057]
By using a divergent spherical wave distribution as the spherical wave phase distribution, if there is a place corresponding to the convergence point of the incident light before the incident light from the illumination light source passes through the pixel (cell), this position ( It is possible to arrange another element as described above at a location corresponding to the convergence point.
[0058]
In such a display, in order to display a stereoscopic effect by binocular parallax, a cell that emits light having a spherical wave-like phase distribution is placed horizontally with respect to the observer (the direction in which the left and right eyes are arranged). A plurality of areas are divided into subcells.
The number of area divisions depends on the number of two-dimensional images having parallax.
The display is conceptually shown in FIG. In the figure, there are four types of subcells (two-dimensional images having parallax).
[0059]
The details about the display of a three-dimensional image on the display by using each subcell as a pixel constituting a different two-dimensional image having a parallax depending on the viewing direction is described in Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei. No. 3-206401 and JP-A-4-391616.
[0060]
Each subcell has a distribution of the phase modulation amount of the grating that decreases in the direction from the center to the periphery in at least one direction (at least the horizontal direction in which the left and right eyes are aligned with the observer). , Each is a pixel unit constituting the two-dimensional image.
[0061]
By appropriately arranging the subcells and using the display, different two-dimensional images having parallax can be visualized according to the viewing direction, and a three-dimensional image display can be performed.
[0062]
At this time, in the display of the present invention, the intensity distribution of the first-order diffracted light is uniform within the viewing area (corresponding to the main lobe described above) for each parallax image.
Furthermore, when changing the amount of phase modulation in the horizontal direction with respect to the observer, parallax images to be observed from other viewing zones are observed in an overlapping manner, “crosstalk (noise outside the main lobe described above). (Corresponding to light) ”is reduced, so that a higher-quality stereoscopic image can be displayed.
[0063]
【The invention's effect】
As described above, in the display of the present invention, the intensity of the first-order diffracted light that is the light emitted from each pixel (diffraction grating cell) can be reduced in the peripheral portion.
Therefore, a change in the brightness of the display depending on the viewpoint position of the observer is small, and a uniform image can be displayed with no bright and dark stripes appearing on the display surface.
In particular, when the intensity of the emitted light from each pixel is reduced in the peripheral part in the left-right direction (both eyes lined up) with respect to the observer, and the phase of the spherical wave is given to the emitted light, Crosstalk due to the light emitted from each pixel is avoided and the uniformity of the distribution of each emitted light at the main lobe is improved, which is effective for displaying a three-dimensional image.
[0064]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing a conventional diffraction grating cell.
FIG. 2 is a graph showing an intensity distribution (on a cell plane) of first-order diffracted light from a conventional diffraction grating cell.
FIG. 3 is a graph showing an example of the light intensity distribution (waveform) of the first-order diffracted light that is accompanied by a noise component in the peripheral portion from a conventional diffraction grating cell.
FIG. 4 is an explanatory diagram conceptually showing an example of a diffraction grating display.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a diffraction grating display capable of stereoscopic display.
FIG. 6 is an explanatory view showing an example of a diffraction grating cell of the present invention.
FIG. 7 is a graph showing an example of the intensity distribution (in the cell plane) of the first-order diffracted light from the diffraction grating cell of the present invention.
FIG. 8 is a graph showing an example of the intensity distribution (in the cell plane) of the first-order diffracted light from the diffraction grating cell of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing phase distributions at the center and the periphery of the diffraction grating cell of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a phase distribution at the center and the periphery of the diffraction grating cell of the present invention.
Claims (11)
回折格子が位相型回折格子であり、
回折格子内の各位置での位相変調量が、回折格子面の少なくとも1方向について、中心部から周辺部へ向かって小さくなっていることを特徴とする回折格子ディスプレイ。In a display configured with a diffraction grating as a pixel,
The diffraction grating is a phase type diffraction grating,
A diffraction grating display characterized in that the phase modulation amount at each position in the diffraction grating decreases from the central part to the peripheral part in at least one direction of the diffraction grating surface.
回折格子が位相型回折格子であり、
回折格子内の各位置での位相変調量が、回折格子面の1方向では、中心部から周辺部へ向かって小さくなり、それと直交する方向では、中心部から周辺部へ向かって一定であることを特徴とする回折格子ディスプレイ。In a display configured with a diffraction grating as a pixel,
The diffraction grating is a phase type diffraction grating,
The amount of phase modulation at each position in the diffraction grating decreases from the central part to the peripheral part in one direction of the diffraction grating surface, and is constant from the central part to the peripheral part in a direction perpendicular to the central part. A diffraction grating display.
位相変調量が、中心部から周辺部へ向かってなだらかに減少することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の回折格子ディスプレイ。In the direction of the diffraction grating surface where the amount of phase modulation at each position in the diffraction grating decreases from the center to the periphery,
The diffraction grating display according to any one of claims 1 to 4, wherein the amount of phase modulation gradually decreases from the central portion toward the peripheral portion.
位相変調量が、中心部近傍では一定であり、中心部から離れた位置から周辺部へ向かって減少していることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の回折格子ディスプレイ。In the direction of the diffraction grating surface where the amount of phase modulation at each position in the diffraction grating decreases from the center to the periphery,
5. The diffraction grating display according to claim 1, wherein the phase modulation amount is constant near the center and decreases from a position away from the center toward the periphery.
観察者に対して、サブセル面の少なくとも水平方向について、サブセル内の各位置での回折格子の位相変調量が、中心部から周辺部へ向かって小さくなっており、
各サブセルが、視差を有する複数枚の2次元画像を構成する画素とすることにより、立体画像を表示することを特徴とする請求項7または8に記載のディスプレイ。A cell-like diffraction grating that emits a first-order diffracted light having a spherical wave-like phase distribution is divided into a plurality of regions according to the number of two-dimensional images to be described later, and each subcell is a pixel unit.
For the observer, the phase modulation amount of the diffraction grating at each position in the subcell is reduced from the center to the periphery, at least in the horizontal direction of the subcell surface.
The display according to claim 7 or 8, wherein each subcell displays a stereoscopic image by using pixels constituting a plurality of two-dimensional images having parallax.
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