JP3864279B2 - Composition and molded article produced using the composition - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、湿潤状態で極めて加工が容易である組成物及びこれを用いて作製した、軽量、かつ高強度である成形品に関するものであり、さらに、マイナスイオンを発生し、耐火性等に優れる組成物及び成形品に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
加工が極めて容易であるものの代表例として粘土が挙げられる。粘土は、適量の水を含んでいるときに粘性と可塑性を示す微粒の天然物で、層状構造をもった含水ケイ酸塩鉱物の集合体である。粘土は、湿潤状態では、適度な粘性と可塑性を有するが、乾けば剛性を示し、高い温度で焼くと分解されて結晶水を放出して焼結し、粘土の性質が失われる。
【０００３】
近年、生活空間においてプラスイオンが過多となっているが、プラスイオンが人体内に蓄積すると、細胞の新陳代謝がスムーズでなくなり、細胞活動が鈍化して様々な症例の要因になることが知られているため、種々のマイナスイオンを生成する製品が提案されている。
【０００４】
本願発明者は、既に提案しているアルカリ性耐火液の持つ優れた耐火性等の性質を損なうことなく、人体によいマイナスイオンを多量に発生する中性耐火液などの発明を提案している（特願２０００−３１６６０１）。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
粘土は、湿潤状態では、適度な粘性と可塑性を有し、乾燥すると、堅くなるが、もろくなってひび割れなどが起きやすく、水等により表面などが元の湿潤状態に戻ってしまったりする。また、植物素材の粉体は、長期間保存が難しく、空気中の湿気でカビが生えたりする。
【０００６】
本願発明者が既に提案している中性耐火液は、液体であるため、母材の表面の一部又は全部に層着する必要があり、重量、強度、加工性等の物性は母材に依存してしまうという制約がある。
【０００７】
本願発明の目的とするところは、湿潤状態で、粘土と同じような粘性と可塑性を有し、乾燥状態にしても、もろくならず、軽量かつ高強度であり、表面などが元の湿潤状態に戻らず、カビも生えない性質を有する組成物及びこれを用いて作製した、軽量、かつ高強度である成形品を提供するものであり、さらに、人体によいマイナスイオンを発生し、耐火性等に優れる組成物及び成形品を提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、上記目的を達成すべく様々な検討を重ねた結果、植物素材の粉体及び生分解性樹脂を含有する組成物、さらに特定の水溶性無機反応生成物を含有する組成物が上記目的を達成することを見い出し、本願発明をするに至った。
【０００９】
即ち、本願発明の組成物は、植物素材を乾燥し、粉砕してできた粉体と、生分解性樹脂を含んで成る。
【００１０】
本願発明の好適形態においては、上記組成物は、さらに、水、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を混合してなる溶液に、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン及び水を反応させて生成したアルカリ性液体を水で希釈した溶液を混合し、反応させて生成した中性液体を含んで成る。前記植物素材は、麻植物であり、木材、木材又は木製品の製造時に発生する廃材、木材又は木製品の削りくず、おがくずのいずれか一種又は二種以上の混合物であり、麻植物と、木材、木材又は木製品の製造時に発生する廃材、木材又は木製品の削りくず、おがくずのいずれか一種又は二種以上の混合物である。
【００１１】
また上記組成物は、さらに、貝殻を粉砕してできた粉体を含んで成る。前記貝殻は、ホタテ貝の貝殻及び／又はカキの貝殻である。
【００１２】
本願発明の成形品は、上記組成物を用いて作製したものである。
【００１３】
【発明の実施の形態】
本願発明の組成物は、植物素材を乾燥し、粉砕してできた粉体と、生分解性樹脂を含んでなる。
【００１４】
本願発明に用いる植物素材としては、植物、植物の一部分、植物を加工したもののいずれであってもよく、これらの混合物であってもよい。具体的には、例えば、木、草、海草などの植物、葉、茎、根、幹、枝、樹皮、果実の皮、種子、籾殻、原木、落ち葉などの植物の一部分、木材、廃材、削りくず、おがくず、製紙工程で生じるスラッジなどの植物を加工したもののいずれか一種又は二種以上の混合物が挙げられる。
【００１５】
その中でも、麻植物が好ましく、木材、木材又は木製品の製造時に発生する廃材、木材又は木製品の削りくず、おがくずのいずれか一種又は二種以上の混合物が好ましく、麻植物と、木材、木材又は木製品の製造時に発生する廃材、木材又は木製品の削りくず、おがくずのいずれか一種又は二種以上の混合物が好ましい。これらは、入手が容易であり、原料コストも非常に安くつき、廃物利用にもなってリサイクルに寄与するからである。なお、麻植物の中ではケナフが好ましく、ここにいう木製品には鉛筆も含まれる。
【００１６】
植物素材の乾燥方法は、特に限定されず、具体的には、例えば、乾燥機を５０℃〜８０℃程度にして乾燥する方法や天日にさらして乾燥する方法などが挙げられる。
【００１７】
植物素材の粉砕方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。なお、得られる粉体の粒径は、細かければ細かい程よく、特に限定されないが、平均粒径は８マイクロメートル以下にすることが好ましい。植物素材を乾燥した後に粉砕してできた粉体の平均粒径が８マイクロメートルより大きいと、その粉体を含有する組成物は、湿潤状態において、粘土と同じような粘性と可塑性を持つに至らず、取り扱いが難しくなるため、好ましくないからである。
【００１８】
前記の乾燥工程と粉砕工程については、いずれを先に行ってもよく、乾燥した後、粉砕し、再び乾燥してもよい。
【００１９】
本願発明において、生分解性樹脂はバインダー（結合材）として用いられる。生分解性樹脂は、使用時は汎用のプラスチックとほぼ同等の物性を持つが、廃棄後、活性汚泥中、土壌中、水中、堆肥中等の自然環境下において速やかにバクテリアやカビ等の微生物又は温度、湿度、光等の自然条件により、分解、資化される高分子である。
【００２０】
本願発明に用いる生分解性樹脂としては、各種配合物に対しバインダーとして機能すれば、特に限定されず、従来から知られている澱粉−ＥＶＯＨ（ポリビニルアルコール）系樹脂、ＥＶＯＨ−脂肪族ポリエステル系樹脂、脂肪族ポリエステル樹脂−ポリオレフィン系樹脂等のブレンド系の樹脂組成物のいずれも使用することができる。
【００２１】
生分解性樹脂の配合重量は、植物素材を、乾燥し、粉砕してできた粉体の配合重量を１とすると、３〜１０であるのが好ましい。生分解性樹脂の配合重量が植物素材を、乾燥し、粉砕してできた粉体の配合重量の３倍より少ないと、生分解性樹脂を配合した効果が得られないおそれがあるからであり、逆に、１０倍を超えると、配合後の組成物は、湿潤状態であっても、粘度が高くなりすぎ、加工しにくくなるため、好ましくないからである。
【００２２】
本願発明の組成物には、さらに、水、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を混合してなる溶液に、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン及び水を反応させて生成したアルカリ性液体を水で希釈した溶液を混合し、反応させて生成した中性液体を含有させるのが好ましい。本願発明の組成物に中性液体を含有させると、組成物及びこの組成物を用いて作製した成形品は多量のマイナスイオンを発生し、耐火性等の中性液体の持つ性質を付与することができるだけでなく、湿潤状態における組成物の粘度を調節する効果も有するからである。
【００２３】
本願発明に用いる中性液体は、水、ホウ砂、ホウ酸、リン酸及び本願発明者が既に提案しているアルカリ性液体を水で希釈した溶液を反応させることにより得られる。ここにいう中性液体は、ｐＨが６〜８のものをいう。
【００２４】
中性液体を得るために使用する水として水道水を用いることができる。ここで、使用する水の量は、配合されるホウ砂、ホウ酸及びリン酸を溶解できる量であれば十分であり、その重量は、配合、溶解されるホウ砂、ホウ酸及びリン酸の総重量の１．１倍〜２倍であることが好ましい。使用する水の重量がこの範囲にないと、中性液体を配合した効果が十分に発揮されないことがあるからである。なお、水の温度を、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を加える前に５０℃程度まで加熱しておくと、反応時間を短縮することができる。
【００２５】
中性液体を得るために加えるホウ砂、ホウ酸及びリン酸は、市販品を用いることができるが、ホウ砂は、粒径が数マイクロメートル程度のものが好ましい。ここで、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸の配合重量比は、ホウ砂の重量を１とした場合に、ホウ酸が０．６〜１．５、リン酸が０．１〜０．５であるのが好ましい。ホウ砂、ホウ酸及びリン酸の配合割合がこの範囲にないと、中性液体をを配合した効果が十分に発揮されないことがあるからである。
【００２６】
中性液体を得るために加えるアルカリ性液体は、反応槽内に、粉末状又は粒状の水酸化カリウム、粉末状又は粒状の炭酸ナトリウム、メタルシリコンの塊及び水を投入すると、自然に反応が開始され、生成される。
【００２７】
アルカリ性液体を得るためには、水酸化カリウム及び炭酸ナトリウムは粉末状又は粒状のものを用い、メタルシリコンは塊状のものを用いる。この場合、粉末、粒、塊のそれぞれの大きさ（直径等）は、特に限定されず、粉末状又は粒状の水酸化カリウム、粉末状又は粒状の炭酸ナトリウム、塊状のメタルシリコンであれば、市販品を用いることができる。なお、炭酸ナトリウムは、炭酸ナトリウムの無水塩（俗称「ソーダ灰」）を用いるのが好ましい。
【００２８】
アルカリ性液体を得るために加える水の量は、生成するアルカリ性液体の耐火効果に影響を及ぼす。即ち、加えた水の重量を反応に供する水酸化カリウム及び炭酸ナトリウムの総重量で割った値が少ない方が生成するアルカリ性液体の耐火効果は高いという傾向にある。ここで、反応槽に投入する水の量は、水酸化カリウムと炭酸ナトリウムの総重量の２．５倍程度から４．７倍程度が好ましい。水の量が水酸化カリウムと炭酸ナトリウムの総重量の４．７倍程度より多くなると、得られたアルカリ性液体の耐火効果が低下するからであり、逆に、水の量が水酸化カリウムと炭酸ナトリウムの総重量の２．５倍程度より少なくなると、生成反応が順調に進まなくなるからである。
【００２９】
アルカリ性液体を生成する場合、反応槽にまず水酸化カリウムを投入し、その上に炭酸ナトリウム（ソーダ灰）を投入し、更にその上にメタルシリコンを置いてから水を投入するのが最も好ましい。反応槽に水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタルシリコン及び水を投入すると、自然に反応が開始されるが、水酸化カリウムが激しく反応するため、水酸化カリウムを最下層に配置すると、反応槽内で下側から上側への対流が活発になることから、反応が進行しやすくなると考えられるからである。
【００３０】
アルカリ性液体の生成反応は、６０℃〜９０℃まで温度が上昇し、２時間〜１０時間で終了する。反応に供する水酸化カリウムなどの量が少なければ、生成反応に要する時間が短くなり、逆に水酸化カリウムなどの量が多ければ、生成反応に要する時間が長くなる。水を５０℃〜７０℃まで加熱して反応槽に投入すれば、生成反応に要する時間を短縮することができる。
【００３１】
反応が終了した後には、未反応のメタルシリコンが残る。未反応のメタルシリコンの量は、加えた水の量に依存し、反応槽に投入した水の量が増えると、アルカリ性耐火液の生成反応の終了時に残存するメタルシリコンの量も増加する。この未反応のメタルシリコンを水で洗浄した残留メタルシリコンは、アルカリ性液体の原料として再利用することができる。即ち、反応槽内に水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、残留メタルシリコン及び／又は新たなメタルシリコン及び水を順次投入することにより、２回目のアルカリ性液体の生成反応を開始することができる。
【００３２】
なお、前記アルカリ性液体は遠赤外線を放射する。
【００３３】
中性液体を得るためには、前記方法により得られたアルカリ性液体を水で希釈したものを水、ホウ砂、ホウ酸及びリン酸を混合してなる溶液に加える必要がある。希釈割合は、アルカリ性液体の重量を１とした場合に、４倍〜８倍の重量の水で希釈するのが好ましく、７倍程度の重量の水で希釈するのがより好ましい。４倍未満の重量の水で希釈したものを用いた場合には、反応後にゼリー状になってしまい、逆に８倍を超える重量の水で希釈したものを用いた場合には、耐火効果が低下するため、好ましくない。
【００３４】
中性液体を生成する場合、反応槽にまず水を投入し、攪拌しながら５０℃程度まで昇温させた後、ホウ砂を投入し、温度が９０℃程度まで一気に上昇するように加熱及び攪拌をし、透明になった時点でリン酸を投入し、加熱及び攪拌を続け、透明になったところでホウ酸を投入し、加熱及び攪拌を更に続け、くもった状態が透明になったら水で希釈したアルカリ性液体を投入するのが好ましい。反応は、水で希釈したアルカリ性液体を投入後３０分程度で終了する。この方法によって得られた中性液体のＰＨは、６〜８となる。
【００３５】
前記中性液体はマイナスイオンを多量に発生する。本願発明者が前記中性溶液の周辺空気をキョウリツエレクトロニクス株式会社製のエアーイオンカウンターＫＥＣ−８００を用いて測定してみたところ、平均して８００〜１６００個／立方センチメートルのマイナスイオンが検出されたからである。
【００３６】
中性液体の配合重量は、植物素材を、乾燥し、粉砕してできた粉体の配合重量を１とすると、０．０２〜０．１５であるのが好ましい。中性液体の配合重量が植物素材を、乾燥し、粉砕してできた粉体の配合重量の０．０２倍より少ないと、中性液体を配合した効果が得られないおそれがあるからであり、逆に、０．１５倍を超えると、配合後の組成物は、湿潤状態であっても、粘度が高くなりすぎ、取り扱いが難しくなるため、好ましくないからである。
【００３７】
中性液体は、植物素材を乾燥し、粉砕してできた粉体、生分解性樹脂などと同時に混合してもよく、これらを混合攪拌した後の湿潤状態の組成物に混合してもよい。なお、湿潤状態の組成物に中性液体を少量加えて練ると、組成物の固さを微調整することができ、粘りも消すことができる。
【００３８】
本願発明の組成物には、さらに、貝殻を粉砕してできた粉体を含有させるのが好ましい。本願発明の組成物に貝殻を粉砕してできた粉体を含有させると、組成物及びこの組成物を用いて作製した成形品に消臭作用及び殺菌作用を付与することができるからである。
【００３９】
ここにいう貝殻は、消臭作用及び殺菌作用を持つものであれば、特に限定されず、いずれも使用することができるが、これらの効果や廃物利用の点から、ホタテ貝の貝殻及び／又はカキの貝殻を好ましく使用することができる。
【００４０】
貝殻を粉砕してできた粉体は、焼成したものであっても、未焼成のものであってもよいが、高温で焼成すると、粒子が細かくなり、気体の吸着効果も良好になる。貝殻を粉砕してできた粉体の粒径は、細かければ細かい程よく、特に限定されないが、平均粒径は６マイクロメートル以下にすることが好ましい。
【００４１】
貝殻を粉砕してできた粉体の配合重量は、植物素材を、乾燥し、粉砕してできた粉体の配合重量を１とすると、０．００７以上０．３以下であることが好ましい。貝殻の粉末の配合重量が、植物素材を、乾燥し、粉砕してできた粉体の配合重量の０．００７倍より少ないと、組成物及びこの組成物を用いて作製した成形品が消臭作用及び殺菌作用を十分発揮しないおそれがあるからであり、逆に、０．３倍より多いと、組成物の粘度が低くなり、取り扱いが難しくなるため、好ましくないからである。
【００４２】
本願発明の組成物には、本願発明の効果を妨げない範囲で、植物素材を乾燥し、粉砕してできた粉体、生分解性樹脂、中性液体、貝殻を粉砕してできた粉体以外のものも混合することができる。
【００４３】
例えば、組成物及びこの組成物を用いて作製した成形品に色を付ける場合には、色粉、顔料を混ぜることができる。
【００４４】
また、組成物及びこの組成物を用いて作製した成形品からよい香りを発生させる場合には、天然香料や合成香料を混ぜることができる。なお、天然香料や合成香料は、各種配合物を混合して攪拌する前又は攪拌最中に混ぜてもよく、湿潤状態の組成物に混合して練り込んでもよく、乾燥状態の組成物に塗布したり、噴霧したり、含浸させてもよい。
【００４５】
本願発明の湿潤状態の組成物は、例えば、植物素材を乾燥し、粉砕してできた粉体、生分解性樹脂、貝殻を粉砕してできた粉体及び中性液体をミキサーの中に投入し、常温で攪拌することにより得られる。
【００４６】
湿潤状態の組成物は、粘土と同じような粘性と可塑性を有するため、加工が極めて容易であり、粘土と同様の用途、例えば、児童の工作材料や建築用粘土製品、食卓用器などの製造原料に使用可能である。
【００４７】
前記湿潤状態の組成物を所定の厚さに延伸して乾燥すれば、軽量かつ高強度である建材、ボード、シートなどを得ることができ、前記湿潤状態の組成物に中性液体が含有されていれば、マイナスイオンを発生し、軽量かつ高強度で、耐火性、断熱性、遮音性等に優れた、耐火建材、耐火ボード、耐火シートなどを得ることができる。
【００４８】
前記湿潤状態の組成物をそのまま常温で放置すると、その大きさにもよるが、約１〜２週間程度で乾燥状態になる。乾燥状態への移行を早めるためには、乾燥機などを用いればよいが、２００℃以上の高温処理は適さない。ここで、一旦乾燥状態にすれば、液体中に保存しても、元の湿潤状態に戻らない。
【００４９】
前記乾燥状態の組成物は、もろくなったり、ひび割れなどが発生せず、木材より軽量かつ高強度で、ナイフなどで加工することもでき、カビも生えず、電気を通さない。なお、前記乾燥状態の組成物の重量は、前記湿潤状態の組成物の約三分の一程度となる。
【００５０】
本願発明の成形品は、前記湿潤状態の組成物を任意の形状とした後、加圧成形したり、乾燥することにより得られる。
【００５１】
任意の形状にした後に行う加圧成形は、公知の種々の加圧成形方法を用いることができる。具体的には、例えば、温プレス、圧延成形、押し出し成形などを例示することができ、加圧成形を行う場合には、例えば、１００℃乃至１３０℃にて、１０分乃至３０分間行うことが好ましい。
【００５２】
任意の形状にした後に行う乾燥方法は、特に限定されないが、２００℃以上の高温処理は適さない。具体的には、例えば、５０℃〜８０℃程度に保った乾燥機の中で乾燥する方法や天日にさらして乾燥する方法などが挙げられる。
【００５３】
本願発明の成形品は、木材より軽量かつ高強度で、ナイフなどにより加工容易な絶縁体である。中性液体が含有されている場合には、さらに、耐火性、断熱性、遮音性に優れ、多量のマイナスイオンを発生する。従って、本願発明の成形品は、これらの性質が要求される種々の用途、例えば、建築材料、建具、家具の製造に使用され得る部材、家電製品の型枠のみならず、置物、バンパー、ダッシュボードなどの自動車の合成樹脂部品の材料、段ボール、発泡スチロール製等のトレー等の包装用材料等に用いることができ、桐の代用にもなる。
【００５４】
【実施例】
（１）アルカリ性液体の作成
（実施例１）
反応槽内に、粉末状の水酸化カリウム３ｋｇ、粉末状の炭酸ナトリウムの無水塩（株式会社旭硝子製）２ｋｇ、市販のメタルシリコンの塊１５ｋｇを順次投入した。その後、水２０リットルを投入したところ、自然に反応が開始され、最下層の水酸化カリウムが激しく反応し、反応槽内で下側から上側への対流が生じることが確認された。反応温度は、自然に８０℃〜９０℃に上昇したが、最高でも９２℃を越えることはなかった。反応は、３．５時間程度で終了した。反応終了後、残った固形物を分離してアルカリ性液体１を得た。アルカリ性液体１のｐＨは１１であった。残った固形物の大部分は、メタルシリコンの塊であった。残った固形物を水で洗浄すると、約１３ｋｇのメタルシリコンが得られた。この残留メタルシリコンは、アルカリ性液体の原料として再利用することができる。
【００５５】
（２）中性液体の作成
（実施例２）
反応槽内へ水道水８０ｋｇを投入した後、攪拌しながら、２０，０００カロリーのプロパンガスコンロで加熱して水温を５０℃にし、反応槽内に平均粒径７マイクロメートルのホウ砂２０ｋｇを投入した。攪拌を続け、反応槽の温度を徐々に９０℃程度となるように加熱した。反応槽内の溶液が透明になった時点で市販のホウ酸１５ｋｇを投入した。その後加熱及び攪拌を続け、透明になったところで市販のリン酸５ｋｇを投入した。更に加熱及び攪拌をし続け、くもった状態が透明になったところで、アルカリ性液体１を７倍の重量の水道水で希釈した溶液を３ｋｇ投入した。反応が進行している間、反応槽内の温度は９２℃位であった。水で希釈したアルカリ性液体１を最後に投入した後３０分程度加熱及び攪拌を続け、中性液体２を得た。中性液体２のｐＨは７であった。
【００５６】
（３）湿潤状態の組成物の作成
（実施例３）
ケナフを乾燥した後、粉砕し、平均粒径０．７マイクロメートルのケナフ粉体３ａを得た。
【００５７】
ケナフ粉体３ａを３００ｇ、中性溶液２を３０ｇ及び生分解性樹脂（日本コーンスターチ株式会社製コ−ンポール（登録商標）樹脂）２．１ｋｇをミキサーに投入し、約５分間攪拌して本願発明となる湿潤状態の組成物３を得た。組成物３は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００５８】
（実施例４）
ケナフを乾燥した後、粉砕し、平均粒径０．７マイクロメートルのケナフ粉体４ａを得た。これとは別に、ホタテの貝殻を粉砕し、平均粒径０．５マイクロメートルのホタテ貝殻粉体４ｂを得た。
【００５９】
ケナフ粉体４ａを３００ｇ、ホタテ貝殻粉体４ｂを１０ｇ、中性溶液２を３０ｇ及び生分解性樹脂（日本コーンスターチ株式会社製コ−ンポール（登録商標）樹脂）２．１ｋｇをミキサーに投入し、約５分間攪拌して本願発明となる湿潤状態の組成物４を得た。組成物４は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００６０】
（実施例５）
ケナフを乾燥した後、粉砕し、平均粒径０．７マイクロメートルのケナフ粉体５ａを得た。これとは別に、ホタテの貝殻を粉砕し、平均粒径０．５マイクロメートルのホタテ貝殻粉体５ｂを得た。
【００６１】
ケナフ粉体５ａを５００ｇ、ホタテ貝殻粉体５ｂを１００ｇ、中性溶液２を３０ｇ及び生分解性樹脂（日本コーンスターチ株式会社製コ−ンポール（登録商標）樹脂）４．０ｋｇをミキサーに投入し、約１５分間攪拌して本願発明となる湿潤状態の組成物５を得た。組成物５は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００６２】
（実施例６）
鉛筆の製造時に出た廃材、削りくず、おがくず等を乾燥した後、粉砕し、平均粒径０．６マイクロメートルの木粉６ａを得た。これとは別に、カキの貝殻を粉砕し、平均粒径０．５マイクロメートルのカキ貝殻粉体６ｂを得た。
【００６３】
木粉６ａを３００ｇ、カキ貝殻粉体６ｂを１０ｇ、中性溶液２を３０ｇ及び生分解性樹脂（日本コーンスターチ株式会社製コ−ンポール（登録商標）樹脂）２．１ｋｇをミキサーに投入し、約５分間攪拌して本願発明となる湿潤状態の組成物６を得た。組成物６は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００６４】
（実施例７）
鉛筆の製造時に出た廃材、削りくず、おがくず等を乾燥した後、粉砕し、平均粒径０．５マイクロメートルの木粉７ａを得た。これとは別に、ホタテの貝殻を粉砕し、平均粒径０．５マイクロメートルのホタテ貝殻粉体７ｂを得た。
【００６５】
木粉７ａを１ｋｇ、ホタテ貝殻粉体７ｂを１００ｇ、中性溶液２を１００ｇ及び生分解性樹脂（日本コーンスターチ株式会社製コ−ンポール（登録商標）樹脂）６．０ｋｇをミキサーに投入し、約１５分間攪拌して本願発明となる湿潤状態の組成物７を得た。組成物７は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００６６】
（実施例８）
鉛筆の製造時に出た廃材、削りくず、おがくず等を、箪笥の製造時に出た廃材、削りくず、おがくず等に代えた以外は、実施例７と同様の操作を繰り返し、本願発明となる湿潤状態の組成物８を得た。組成物８は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００６７】
（実施例９）
中性溶液２の配合量を１５０ｇから０ｇに代えた以外は実施例３と同様の操作を繰り返し、本願発明となる湿潤状態の組成物９を得た。組成物９は、粘土と同じような粘性と可塑性を有していた。
【００６８】
（比較例１）
中性溶液２の配合量を１５０ｇから０ｇに代え、生分解性樹脂２．１ｋｇを澱粉糊（ヤマト株式会社製ヤマト糊）７００ｇに代えた以外は実施例３と同様の操作を繰り返し、比較例となる湿潤状態の混合物１Ｒを得た。
【００６９】
（４）湿潤状態の組成物の性能試験
（試験例１）
組成物３〜９、混合物１Ｒ、デパートで買った市販の油粘土２Ｒの周辺３０カ所における空気をエアーイオンカウンターＫＥＣ−８００（キョウリツエレクトロニクス株式会社製）を使用して測定したところ、組成物３〜８についてはいずれも３００〜６００個／立方センチメートルのマイナスイオンが検出されたが、組成物９、混合物１Ｒ及び油粘土２Ｒからは、マイナスイオンは検出されなかった。
【００７０】
これらの結果から、中性液体を含有する本願発明の組成物は、多量のマイナスイオンを発生することが明らかとなった。
【００７１】
（試験例２）
アトピー性皮膚炎等のアレルギー体質を持つ児童を８人集め、児童３〜９とした。児童３〜９には、組成物３〜９のそれぞれを与え、２０分程粘土細工を楽しんでもらった。その結果、児童３〜９は、いずれも粘土細工が楽しめ、どの児童にも特にアレルギーなどの問題が生じなかった。児童３〜８が遊んだ後の組成物３〜８について、周辺３０カ所における空気をＫＥＣ−８００で測定してみたところ、６００〜２０００個／立方センチメートルのマイナスイオンが検出された。これより、中性液体を含有する本願発明の湿潤状態の組成物を練ると、さらに多くのマイナスイオンが発生することも確認できた。
【００７２】
（試験例３）
組成物３〜９、混合物１Ｒ、油粘土２Ｒのそれぞれについて３００ｇの塊を作り、塊３〜９、塊１Ｒ、塊２Ｒとした。塊３〜９、塊１Ｒ、塊２Ｒを室内に放置したところ、塊３〜９については、いずれも１週間〜１０日で乾燥状態になったが、塊１Ｒ、塊２Ｒについては、２週間程度で乾燥状態になった。
【００７３】
乾燥状態となった塊３〜９、塊１Ｒ、塊２Ｒを観察してみたところ、塊３〜９についてはいずれもひび割れが発見されず、重さは１００ｇ程度となったが、塊１Ｒについては、小さなひび割れが発見され、重さは２００ｇ程度となり、塊２Ｒについては、大きなひび割れが発見され、重さは２５０ｇ程度となった。
【００７４】
乾燥状態となった塊３〜９、塊１Ｒ、塊２Ｒを室内で２ヶ月間放置したところ、塊３〜９、塊２Ｒについては、いずれも変化がなかったが、塊１Ｒについては、多量のカビが発生した。
【００７５】
乾燥状態となった塊３〜９、塊２Ｒを水の中に入れ、３日間放置したところ、塊３〜９については、いずれも変化がなかったが、塊２Ｒについては、表面が柔らかくなった。
【００７６】
（５）耐火ボードの作成
（実施例１０）
１ｋｇの組成物３を延伸した後、１００℃〜１３０℃で１５分間温プレスし、その後放置して、本願発明の成形品である耐火ボード１０を得た。耐火ボード１０は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは３００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００７７】
（実施例１１）
組成物３を組成物４に代えた以外は実施例１０と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である耐火ボード１１を得た。耐火ボード１１は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは３００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００７８】
（実施例１２）
組成物３を組成物５に代えた以外は実施例１０と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である耐火ボード１２を得た。耐火ボード１２は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは３００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００７９】
（実施例１３）
組成物３を組成物６に代えた以外は実施例１０と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である耐火ボード１３を得た。耐火ボード１３は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは４００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００８０】
（実施例１４）
組成物３を組成物７に代えた以外は実施例１０と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である耐火ボード１４を得た。耐火ボード１４は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは４００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００８１】
（実施例１５）
組成物３を組成物８に代えた以外は実施例１０と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である耐火ボード１５を得た。耐火ボード１５は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは４００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００８２】
（実施例１６）
組成物３を組成物９に代えた以外は実施例１０と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品であるボード１６を得た。ボード１６は、厚さ１センチメートル、縦３０センチメートル、横３０センチメートルの板状体で、重さは３００ｇであり、この大きさのものとしては軽量であった。
【００８３】
（６）耐火ボードの性能試験
（試験例４）
耐火ボード１０〜１５、ボード１６の表面に１２００℃のガスバーナーの炎を１０分間近づけたところ、耐火ボード１０〜１５については、いずれも、ガスバーナーの炎を近づけた方と反対側まで火が通らなかったが、ボード１６については、炎を近づけるとすぐに燃えてしまった。これにより、中性液体を含有する本願発明の成形品が優れた耐火性を有することが明らかとなった。
【００８４】
（試験例５）
耐火ボード１０〜１５、ボード１６の周辺３０カ所における空気をＫＥＣ−８００を使用して測定した。その結果、耐火ボード１０〜１５については、いずれも４００〜８００個／立方センチメートルのマイナスイオンが検出されたが、ボード１６については、マイナスイオンが検出されなかった。これにより、中性液体を含有する本願発明の成形品からも、多量のマイナスイオンが発生することが確認できた。
【００８５】
（試験例６）
耐火ボード１０〜１５、ボード１６のそれぞれを複数用いて箱を作り、箱１０〜１６とした。箱１０〜１６のそれぞれについてスイッチを入れたラジオを封入したところ、箱１０〜１５からはラジオの音がかすかに聞こえるにすぎず、その内容はよくわからなかったが、箱１６からはラジオの音がはっきり聞こえた。これにより、中性液体を含有する本願発明の成形品の優れた遮音性を確認することができた。
【００８６】
（試験例７）
地面に深さ１メートルの穴を掘り、耐火ボード１０〜１５、ボード１６をその中に入れて土で穴を埋め、１２か月放置し、掘り返してボードを取り出してみたところ、いずれのボードも大きさが半分程度になっていた。これにより、本願発明の成形品は土中に埋めれば２年程で分解してなくなるものと予想される。
【００８７】
（７）置物の作成
（実施例１７）
組成物３を金型に詰めた後、約３分間温プレスし、その後放置して、本願発明の成形品である人形の置物１７を得た。
【００８８】
（実施例１８）
組成物３を組成物４に代えた以外は実施例１７と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である人形の置物１８を得た。
【００８９】
（実施例１９）
組成物３を組成物５に代えた以外は実施例１７と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である人形の置物１９を得た。
【００９０】
（実施例２０）
組成物３を組成物６に代えた以外は実施例１７と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である人形の置物２０を得た。
【００９１】
（実施例２１）
組成物３を組成物７に代えた以外は実施例１７と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である人形の置物２１を得た。
【００９２】
（実施例２２）
組成物３を組成物８に代えた以外は実施例１７と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である人形の置物２２を得た。
【００９３】
（実施例２３）
組成物３を組成物９に代えた以外は実施例１７と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である人形の置物２３を得た。
【００９４】
（８）置物の性能試験
（試験例８）
置物１７〜２３のそれぞれについて、ナイフでバリ取りを試みたところ、いずれもきれいにバリ取りができた。これにより、本願発明の成形品の加工容易性が明らかとなった。
【００９５】
（試験例９）
置物１７〜２３の周辺３０カ所における空気をＫＥＣ−８００を使用して測定したところ、いずれも３００〜６００個／立方センチメートルのマイナスイオンが検出された。これにより、中性液体を含有する本願発明の置物の成形品からも、多量のマイナスイオンが発生することが確認できた。
【００９６】
（試験例１０）
置物１７〜２３のそれぞれについて、その表面にハケで檜の香りがする香料を塗り、乾燥させた後、再びその表面にハケで檜の香りがする香料を塗り、香料付置物１７ａ〜２３ａを得た。香料付置物１７ａ〜２３ａを室内で２ヶ月間放置したが、いずれの置物にも檜のにおいが結構残っていた。これより、本願発明の組成物に香料を加えて作製した成形品は香りが長持ちすることがわかった。
【００９７】
（試験例１１）
置物１７〜２３のそれぞれについて、ビルの３階の窓（高さ約１０メートル）から落下させたところ、地面がコンクリートとなっていたにもかかわらず、いずれもひび割れが生じていなかった。これより、本願発明の成形品が高強度であることが確認できた。なお、置物１７〜２３を電動のこぎりで切断したところ、いずれも中が空になっておらず、詰まっていた。
【００９８】
（７）車のバンパーの作成
（実施例２４）
組成物３を金型に詰めた後、１２０℃〜１６０℃で２０分間温プレスし、その後放置して、本願発明の成形品である車のバンパー２４を得た。
【００９９】
（実施例２５）
組成物３を組成物４に代えた以外は実施例２４と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である車のバンパー２５を得た。
【０１００】
（実施例２６）
組成物３を組成物５に代えた以外は実施例２４と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である車のバンパー２６を得た。
【０１０１】
（実施例２７）
組成物３を組成物６に代えた以外は実施例２４と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である車のバンパー２７を得た。
【０１０２】
（実施例２８）
組成物３を組成物７に代えた以外は実施例２４と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である車のバンパー２８を得た。
【０１０３】
（実施例２９）
組成物３を組成物８に代えた以外は実施例２４と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である車のバンパー２９を得た。
【０１０４】
（実施例３０）
組成物３を組成物９に代えた以外は実施例２４と同様の操作を繰り返し、本願発明の成形品である車のバンパー３０を得た。
【０１０５】
（８）車のバンパーの性能試験
（試験例１２）
バンパー２４〜３０のそれぞれについて、アサヒペイント株式会社製水性塗料を塗布した。塗料を塗布したバンパー２４〜３０を６ヶ月間屋外で放置しておいたところ、いずれも塗料がはがれることなく、色あせもしていなかった。これにより、本願発明の成形品は塗膜密着性がよいことが確認できた。
【０１０６】
（試験例１３）
バンパー２４〜３０のそれぞれについて、ビルの３階の窓（高さ約１０メートル）から落下させた。この落下試験を３回繰り返したところ、地面がコンクリートとなっていたにもかかわらず、いずれのバンパーもひび割れなどが生じていなかった。これより、本願発明の成形品は衝撃に強いことが確認できた。なお、バンパー２４〜３０を電動のこぎりで切断したところ、いずれも中が空になっておらず、詰まっていた。
【０１０７】
（試験例１４）
組成物３〜９のそれぞれについて、１２０℃〜１６０℃で２０分間温プレスし、その後放置し、試験用のボード２４〜３０を得た。試験用のボード２４〜３０のそれぞれから１０センチメートル四方の試験片を作成し、試験片２４〜３０とした。
【０１０８】
試験片２４〜３０を１００℃程度に保った恒温乾燥機の中に６時間放置した。その後、試験片２４〜３０の変形の有無を目視にて観察したところ、いずれについても変形がほとんど認められなかった。これにより、本願発明の成形品が熱変形性に優れていることが確認できた。
【０１０９】
【発明の効果】
本願発明の組成物は、湿潤状態において粘土と同じような粘性と可塑性を有するため、上述のような粘土と同様の用途に使用可能であり、児童の工作材料に使用した場合には、アトピー性皮膚炎等のアレルギー体質の児童であっても、安心して粘土細工を楽しむことができる。
【０１１０】
本願発明の組成物は、乾燥した場合であっても、カビが生えず、粘土のように、もろくなったり、ひび割れなどが発生せず、水等により表面などが元の湿潤状態に戻らない。
【０１１１】
本願発明の組成物は、原材料が低廉かつ容易に調達でき、簡単な方法で生産でき、生産費用も安い。
【０１１２】
本願発明の成形品は、木材より軽量かつ高強度で、ナイフなどにより加工容易であるだけでなく、衝撃に強く、熱変形性に優れ、塗膜密着性がよい絶縁体であり、中性液体が含有されている場合には、さらに、耐火性、断熱性、遮音性に優れ、多量のマイナスイオンを発生する。従って、本願発明の成形品は、これらの性質が要求される種々の用途、例えば、建築材料、建具、家具の製造に使用され得る部材、家電製品の型枠、置物、バンパー、ダッシュボードなどの自動車の合成樹脂部品の材料として好適であり、段ボール、発泡スチロール製等のトレー等の包装用材料や運搬用の収納容器等にも用いることができる。
【０１１３】
中性液体を含有する本願発明の成形品は、屋内の空気をプラスイオン過多の状態から正常な状態にするため、中性液体を含有する成形品が存在する空間は人体によいものとなる。
【０１１４】
本願発明の成形品は、不要になった場合であっても、粉砕すれば、再び本願発明の組成物の原料にすることができ、土中に埋めれば２年程で分解してなくなると予想されるため、地球に優しく、リサイクルの促進にも寄与する。
【０１１５】
なお、本願発明の組成物を乾燥させた場合には、本願発明の成形品と同様の効果も有する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a composition that is extremely easy to process in a wet state and a molded product that is light and has high strength, and that is produced using the composition. Further, it generates negative ions and is excellent in fire resistance and the like. The present invention relates to a composition and a molded article.
[0002]
[Prior art]
A typical example of what is extremely easy to process is clay. Clay is a fine natural product that exhibits viscosity and plasticity when it contains an appropriate amount of water, and is an aggregate of hydrous silicate minerals with a layered structure. Clay has moderate viscosity and plasticity in a wet state, but exhibits rigidity when dried, decomposes when baked at a high temperature, releases crystal water and sinters, and loses the properties of the clay.
[0003]
In recent years, there has been an excess of positive ions in living spaces, but if positive ions accumulate in the human body, it is known that cell metabolism will not be smooth and cell activity will slow down, causing various cases. Therefore, products that generate various negative ions have been proposed.
[0004]
The inventor of the present application has proposed an invention such as a neutral refractory liquid that generates a large amount of negative ions good for the human body without impairing the properties such as the excellent fire resistance of the already proposed alkaline refractory liquid ( Japanese Patent Application 2000-316601).
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Clay has an appropriate viscosity and plasticity when wet, and becomes hard when dried, but it becomes brittle and easily cracks, and the surface of the clay returns to its original wet state due to water or the like. In addition, plant material powders are difficult to store for a long period of time, and mold may grow due to moisture in the air.
[0006]
Since the neutral refractory liquid that the present inventor has already proposed is a liquid, it must be layered on part or all of the surface of the base material. Physical properties such as weight, strength, and workability are the same as the base material. There is a restriction that it depends.
[0007]
The object of the present invention is to have the same viscosity and plasticity as clay in a wet state, and even when dried, it does not become brittle, is lightweight and has high strength, and the surface is in its original wet state. It provides a composition that does not return and does not grow mold, and a molded product that is lightweight and has high strength produced by using the composition. Furthermore, it generates negative ions that are good for the human body, fire resistance, etc. It is intended to provide a composition and a molded article excellent in the above.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies to achieve the above object, the inventor of the present application has found a composition containing a plant material powder and a biodegradable resin, and a composition containing a specific water-soluble inorganic reaction product. It has been found that the above object is achieved, and the present invention has been made.
[0009]
That is, the composition of the present invention comprises a powder obtained by drying and pulverizing a plant material and a biodegradable resin.
[0010]
In a preferred embodiment of the present invention, the composition is produced by further reacting potassium hydroxide, sodium carbonate, metal silicon and water with a solution obtained by mixing water, borax, boric acid and phosphoric acid. It comprises a neutral liquid formed by mixing and reacting a solution obtained by diluting an alkaline liquid with water. The plant material is a hemp plant, waste material generated when manufacturing wood, wood or wood products, wood or wood products shavings, sawdust, or a mixture of two or more, hemp plant, wood, wood Or it is any 1 type or mixture of 2 types or more of the waste material generated at the time of manufacture of a wooden product, the shavings of a wood or wooden product, and sawdust.
[0011]
The composition further comprises a powder obtained by pulverizing shells. The shell is a scallop shell and / or an oyster shell.
[0012]
The molded article of the present invention is produced using the above composition.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The composition of the present invention comprises a powder obtained by drying and pulverizing a plant material and a biodegradable resin.
[0014]
The plant material used in the present invention may be any of a plant, a part of a plant, a processed plant, or a mixture thereof. Specifically, for example, plants such as trees, grass, seaweed, leaves, stems, roots, trunks, branches, bark, fruit peels, seeds, rice husks, raw wood, fallen leaves, plant parts, wood, waste materials, shavings Any one kind or a mixture of two or more kinds of plants obtained by processing plants such as sludge, sawdust and sludge generated in the papermaking process can be mentioned.
[0015]
Among them, hemp plants are preferred, waste materials generated during the production of wood, wood or wood products, wood or wood products shavings, sawdust, or a mixture of two or more, preferably hemp plants and wood, wood or wood products Any one kind or a mixture of two or more kinds of waste materials, wood or wood products shavings, and sawdust generated during the production of is preferable. This is because they are easy to obtain, the raw material costs are very low, and the waste is used to contribute to recycling. In the hemp plant, kenaf is preferable, and the wooden products referred to here include a pencil.
[0016]
The method for drying the plant material is not particularly limited, and specific examples include a method of drying at about 50 ° C. to 80 ° C. and a method of drying by exposure to the sun.
[0017]
The method for pulverizing the plant material is not particularly limited, and a known method can be used. The particle size of the obtained powder is preferably as fine as possible, and is not particularly limited, but the average particle size is preferably 8 micrometers or less. When the average particle size of the powder obtained by pulverizing the plant material after drying is larger than 8 micrometers, the composition containing the powder has viscosity and plasticity similar to clay in a wet state. This is because it is not preferable because it is difficult to handle.
[0018]
About the said drying process and a grinding | pulverization process, whichever may be performed first, after drying, you may grind | pulverize and dry again.
[0019]
In the present invention, the biodegradable resin is used as a binder (binding material). Biodegradable resins have almost the same physical properties as general-purpose plastics when used. However, after disposal, the biodegradable resins can be quickly microbial or temperature such as bacteria and mold in the activated sludge, soil, water, compost, etc. It is a polymer that is decomposed and assimilated by natural conditions such as humidity and light.
[0020]
The biodegradable resin used in the present invention is not particularly limited as long as it functions as a binder for various compounds. Conventionally known starch-EVOH (polyvinyl alcohol) resin, EVOH-aliphatic polyester resin Any of the blended resin compositions such as aliphatic polyester resin-polyolefin resin can be used.
[0021]
The blending weight of the biodegradable resin is preferably 3 to 10 when the blending weight of the powder obtained by drying and pulverizing the plant material is 1. If the blending weight of the biodegradable resin is less than three times the blending weight of the powder obtained by drying and pulverizing the plant material, the effect of blending the biodegradable resin may not be obtained. On the other hand, if it exceeds 10 times, the composition after blending is not preferable because the viscosity becomes too high and difficult to process even in a wet state.
[0022]
In the composition of the present invention, an alkaline liquid produced by reacting potassium hydroxide, sodium carbonate, metal silicon and water with a solution obtained by mixing water, borax, boric acid and phosphoric acid with water. It is preferable to contain a neutral liquid produced by mixing and reacting diluted solutions. When a neutral liquid is contained in the composition of the present invention, the composition and a molded article produced using the composition generate a large amount of negative ions, and impart properties of the neutral liquid such as fire resistance. This is because it has an effect of adjusting the viscosity of the composition in a wet state.
[0023]
The neutral liquid used in the present invention is obtained by reacting water, borax, boric acid, phosphoric acid and a solution obtained by diluting an alkaline liquid already proposed by the present inventor with water. The neutral liquid referred to here is one having a pH of 6-8.
[0024]
Tap water can be used as the water used to obtain the neutral liquid. Here, the amount of water used is sufficient if it can dissolve the borax, boric acid and phosphoric acid to be blended, and the weight of the borax, boric acid and phosphoric acid to be blended and dissolved is sufficient. The total weight is preferably 1.1 to 2 times. This is because if the weight of the water to be used is not within this range, the effect of adding the neutral liquid may not be sufficiently exhibited. In addition, when the temperature of water is heated to about 50 ° C. before adding borax, boric acid and phosphoric acid, the reaction time can be shortened.
[0025]
Commercial products can be used as borax, boric acid and phosphoric acid added to obtain a neutral liquid, but borax preferably has a particle size of about several micrometers. Here, the blending weight ratio of borax, boric acid and phosphoric acid is 0.6 to 1.5 for boric acid and 0.1 to 0.5 for phosphoric acid when the weight of borax is 1. Preferably there is. This is because if the blending ratio of borax, boric acid and phosphoric acid is not within this range, the effect of blending the neutral liquid may not be sufficiently exhibited.
[0026]
The alkaline liquid added to obtain a neutral liquid starts to react spontaneously when powdered or granular potassium hydroxide, powdered or granular sodium carbonate, a lump of metal silicon and water are introduced into the reaction vessel. Generated.
[0027]
In order to obtain an alkaline liquid, potassium hydroxide and sodium carbonate are powdery or granular, and metal silicon is bulky. In this case, the size (diameter, etc.) of each of the powder, grains, and lumps is not particularly limited, and is commercially available as long as it is powdered or granular potassium hydroxide, powdered or granular sodium carbonate, or massive metal silicon. Product can be used. As sodium carbonate, it is preferable to use an anhydrous salt of sodium carbonate (common name “soda ash”).
[0028]
The amount of water added to obtain the alkaline liquid affects the fire resistance of the alkaline liquid produced. That is, when the value obtained by dividing the weight of the added water by the total weight of potassium hydroxide and sodium carbonate used for the reaction is smaller, the fire resistance effect of the alkaline liquid produced tends to be higher. Here, the amount of water charged into the reaction vessel is preferably about 2.5 to 4.7 times the total weight of potassium hydroxide and sodium carbonate. This is because if the amount of water is more than about 4.7 times the total weight of potassium hydroxide and sodium carbonate, the fire resistance effect of the obtained alkaline liquid will be reduced. This is because when the total weight of sodium is less than about 2.5 times, the production reaction does not proceed smoothly.
[0029]
When producing an alkaline liquid, it is most preferable to first add potassium hydroxide to the reaction tank, then add sodium carbonate (soda ash) thereon, and then place metal silicon on it and then add water. When potassium hydroxide, sodium carbonate, metal silicon and water are added to the reaction tank, the reaction starts spontaneously. However, since potassium hydroxide reacts violently, placing potassium hydroxide in the bottom layer causes This is because convection from the lower side to the upper side becomes active, so that the reaction is considered to proceed easily.
[0030]
In the alkaline liquid production reaction, the temperature rises from 60 ° C. to 90 ° C. and is completed in 2 hours to 10 hours. If the amount of potassium hydroxide or the like used for the reaction is small, the time required for the production reaction is shortened. Conversely, if the amount of potassium hydroxide or the like is large, the time required for the production reaction is long. If water is heated to 50 ° C. to 70 ° C. and charged into the reaction vessel, the time required for the production reaction can be shortened.
[0031]
After the reaction is completed, unreacted metal silicon remains. The amount of unreacted metal silicon depends on the amount of added water. When the amount of water charged into the reaction vessel increases, the amount of metal silicon remaining at the end of the production reaction of the alkaline refractory liquid also increases. The residual metal silicon obtained by washing the unreacted metal silicon with water can be reused as a raw material for the alkaline liquid. That is, the second generation reaction of the alkaline liquid can be started by sequentially adding potassium hydroxide, sodium carbonate, residual metal silicon and / or new metal silicon and water into the reaction vessel.
[0032]
The alkaline liquid emits far infrared rays.
[0033]
In order to obtain a neutral liquid, it is necessary to add what diluted the alkaline liquid obtained by the said method with water to the solution formed by mixing water, borax, boric acid, and phosphoric acid. When the weight of the alkaline liquid is 1, the dilution ratio is preferably diluted with 4 to 8 times the weight of water, more preferably about 7 times the weight of water. If the product diluted with less than 4 times the weight of water is used, it becomes jelly after the reaction. Conversely, if the product diluted with more than 8 times the weight of water is used, the fire resistance effect is increased. Since it falls, it is not preferable.
[0034]
When producing a neutral liquid, water is first added to the reaction vessel, the temperature is raised to about 50 ° C. while stirring, borax is added, and heating and stirring are performed so that the temperature rises to about 90 ° C. at a stretch. When it becomes transparent, add phosphoric acid, continue heating and stirring, add boric acid when it becomes transparent, continue heating and stirring, and dilute with water when the cloudy state becomes transparent It is preferable to add the alkaline liquid prepared. The reaction is completed about 30 minutes after adding the alkaline liquid diluted with water. The pH of the neutral liquid obtained by this method is 6-8.
[0035]
The neutral liquid generates a large amount of negative ions. The inventors of the present application measured the ambient air of the neutral solution using an air ion counter KEC-800 manufactured by Kyoritsu Electronics Co., Ltd., and as a result, 800 to 1600 negative ions per cubic centimeter were detected on average. is there.
[0036]
The blending weight of the neutral liquid is preferably 0.02 to 0.15 when the blending weight of the powder obtained by drying and pulverizing the plant material is 1. If the blending weight of the neutral liquid is less than 0.02 times the blending weight of the powder obtained by drying and pulverizing the plant material, the effect of blending the neutral liquid may not be obtained. On the contrary, if it exceeds 0.15 times, the composition after blending is not preferable because the viscosity becomes too high and handling becomes difficult even in a wet state.
[0037]
The neutral liquid may be mixed at the same time as the powder obtained by drying and pulverizing the plant material, the biodegradable resin, etc., or may be mixed into the wet composition after mixing and stirring these. . When a small amount of neutral liquid is added to the wet composition and kneaded, the hardness of the composition can be finely adjusted and the stickiness can be eliminated.
[0038]
The composition of the present invention preferably further contains a powder obtained by pulverizing shells. This is because if the composition of the present invention contains a powder obtained by pulverizing shells, a deodorizing action and a bactericidal action can be imparted to the composition and a molded article produced using the composition.
[0039]
The shells here are not particularly limited as long as they have a deodorizing action and a bactericidal action, and any of them can be used. From the viewpoint of these effects and utilization of waste, scallop shells and / or Oyster shells can be preferably used.
[0040]
The powder obtained by pulverizing the shell may be fired or unfired, but when fired at a high temperature, the particles become finer and the gas adsorption effect is improved. The particle diameter of the powder obtained by pulverizing the shell is better as it is finer, and is not particularly limited, but the average particle diameter is preferably 6 micrometers or less.
[0041]
The blending weight of the powder obtained by pulverizing the shell is preferably 0.007 or more and 0.3 or less, assuming that the blending weight of the powder obtained by drying and pulverizing the plant material is 1. When the blended weight of the shellfish powder is less than 0.007 times the blended weight of the powder obtained by drying and pulverizing the plant material, the composition and the molded product produced using this composition are deodorized. This is because there is a possibility that the action and the bactericidal action may not be sufficiently exhibited. Conversely, when it is more than 0.3 times, the viscosity of the composition becomes low and handling becomes difficult, which is not preferable.
[0042]
The composition of the present invention includes a powder obtained by drying and pulverizing a plant material, a biodegradable resin, a neutral liquid, and a powder obtained by pulverizing a shell as long as the effects of the present invention are not hindered. Others can also be mixed.
[0043]
For example, when coloring a composition and a molded article produced using the composition, color powder and pigment can be mixed.
[0044]
Moreover, when generating a favorable fragrance from a composition and the molded article produced using this composition, natural fragrance | flavor and synthetic fragrance | flavor can be mixed. In addition, natural fragrances and synthetic fragrances may be mixed before various ingredients are mixed and stirred or during stirring, may be mixed into a wet composition and kneaded, or applied to a dry composition. Or may be sprayed or impregnated.
[0045]
In the wet composition of the present invention, for example, a powder obtained by drying and crushing plant material, a biodegradable resin, a powder obtained by crushing shells, and a neutral liquid are put into a mixer. And obtained by stirring at room temperature.
[0046]
The wet composition is very easy to process because it has the same viscosity and plasticity as clay, and is used in the same way as clay, for example, manufacturing children's work materials, building clay products, and tableware. It can be used as a raw material.
[0047]
If the wet composition is stretched to a predetermined thickness and dried, building materials, boards, sheets, etc. that are lightweight and high in strength can be obtained, and the wet composition contains a neutral liquid. If so, it is possible to obtain a fireproof building material, a fireproof board, a fireproof sheet and the like that generate negative ions, are light and have high strength, and have excellent fire resistance, heat insulation, sound insulation, and the like.
[0048]
When the wet composition is allowed to stand at room temperature, it becomes dry in about 1 to 2 weeks, depending on its size. In order to speed up the transition to the dry state, a drier or the like may be used, but high-temperature treatment at 200 ° C. or higher is not suitable. Here, once in a dry state, even if stored in a liquid, it does not return to its original wet state.
[0049]
The dry composition does not become brittle or cracked, is lighter and stronger than wood, can be processed with a knife, does not grow mold, and does not conduct electricity. The weight of the dry composition is about one third of the wet composition.
[0050]
The molded product of the present invention can be obtained by forming the wet composition in an arbitrary shape and then pressure molding or drying.
[0051]
The pressure molding performed after making it into an arbitrary shape can use various known pressure molding methods. Specifically, for example, warm pressing, rolling molding, extrusion molding, and the like can be exemplified, and in the case of performing pressure molding, for example, it is performed at 100 ° C. to 130 ° C. for 10 minutes to 30 minutes. preferable.
[0052]
Although the drying method performed after making it into arbitrary shapes is not specifically limited, The high temperature process of 200 degreeC or more is not suitable. Specifically, for example, a method of drying in a dryer maintained at about 50 ° C. to 80 ° C., a method of drying by exposure to the sun, and the like can be mentioned.
[0053]
The molded product of the present invention is an insulator that is lighter and stronger than wood and can be easily processed with a knife or the like. When a neutral liquid is contained, it is further excellent in fire resistance, heat insulation, and sound insulation, and generates a large amount of negative ions. Therefore, the molded product of the present invention is not only used in various applications that require these properties, for example, building materials, joinery, furniture used in the manufacture of furniture, home appliance formwork, but also figurines, bumpers, dashes. It can be used as materials for automobile synthetic resin parts such as boards, packaging materials such as trays made of corrugated cardboard, polystyrene foam, etc., and can also be used as a substitute for paulownia.
[0054]
【Example】
(1) Preparation of alkaline liquid
Example 1
In the reaction vessel, 3 kg of powdered potassium hydroxide, 2 kg of powdered sodium carbonate anhydrous salt (manufactured by Asahi Glass Co., Ltd.), and 15 kg of commercially available metal silicon lump were sequentially added. After that, when 20 liters of water was added, it was confirmed that the reaction started spontaneously, and the lowermost layer of potassium hydroxide reacted vigorously, causing convection from the lower side to the upper side in the reaction tank. The reaction temperature naturally rose from 80 ° C to 90 ° C, but never exceeded 92 ° C at the maximum. The reaction was completed in about 3.5 hours. After the reaction was completed, the remaining solid was separated to obtain alkaline liquid 1. The pH of the alkaline liquid 1 was 11. Most of the remaining solid was a lump of metal silicon. When the remaining solid was washed with water, about 13 kg of metal silicon was obtained. This residual metal silicon can be reused as a raw material for the alkaline liquid.
[0055]
(2) Creation of neutral liquid
(Example 2)
After charging 80 kg of tap water into the reaction vessel, the mixture was heated with a 20,000 calorie propane gas stove while stirring to bring the water temperature to 50 ° C., and 20 kg of borax with an average particle size of 7 micrometers was charged into the reaction vessel. . Stirring was continued and the temperature of the reaction vessel was gradually increased to about 90 ° C. When the solution in the reaction vessel became transparent, 15 kg of commercially available boric acid was added. Thereafter, heating and stirring were continued, and when the solution became transparent, 5 kg of commercially available phosphoric acid was added. Further heating and stirring were continued, and when the cloudy state became transparent, 3 kg of a solution obtained by diluting the alkaline liquid 1 with 7 times the weight of tap water was added. While the reaction was in progress, the temperature in the reaction vessel was about 92 ° C. Heating and stirring were continued for about 30 minutes after the last addition of the alkaline liquid 1 diluted with water to obtain a neutral liquid 2. The pH of neutral liquid 2 was 7.
[0056]
(3) Preparation of wet composition
Example 3
The kenaf was dried and then pulverized to obtain a kenaf powder 3a having an average particle size of 0.7 micrometers.
[0057]
300 g of kenaf powder 3a, 30 g of neutral solution 2 and 2.1 kg of biodegradable resin (Conpole (registered trademark) resin manufactured by Nippon Corn Starch Co., Ltd.) were put into a mixer and stirred for about 5 minutes to the present invention. A wet composition 3 was obtained. Composition 3 had the same viscosity and plasticity as clay.
[0058]
Example 4
The kenaf was dried and then pulverized to obtain a kenaf powder 4a having an average particle size of 0.7 micrometers. Separately, scallop shells were crushed to obtain scallop shell powder 4b having an average particle size of 0.5 micrometers.
[0059]
300 g of kenaf powder 4a, 10 g of scallop shell powder 4b, 30 g of neutral solution 2 and 2.1 kg of biodegradable resin (Conpole (registered trademark) resin manufactured by Nippon Corn Starch Co., Ltd.) were put into a mixer. The mixture was stirred for about 5 minutes to obtain a wet composition 4 according to the present invention. Composition 4 had the same viscosity and plasticity as clay.
[0060]
(Example 5)
The kenaf was dried and then pulverized to obtain a kenaf powder 5a having an average particle size of 0.7 micrometers. Separately, scallop shells were pulverized to obtain scallop shell powder 5b having an average particle size of 0.5 micrometers.
[0061]
500 g of kenaf powder 5a, 100 g of scallop shell powder 5b, 30 g of neutral solution 2 and 4.0 kg of biodegradable resin (Conpole (registered trademark) resin made by Nippon Corn Starch Co., Ltd.) were put into a mixer. The mixture was stirred for about 15 minutes to obtain a wet composition 5 according to the present invention. Composition 5 had the same viscosity and plasticity as clay.
[0062]
(Example 6)
Waste materials, shavings, sawdust, etc., produced during the manufacture of the pencil were dried and then pulverized to obtain wood powder 6a having an average particle size of 0.6 micrometers. Separately, oyster shells were pulverized to obtain oyster shell powder 6b having an average particle size of 0.5 micrometers.
[0063]
300 g of wood flour 6a, 10 g of oyster shell powder 6b, 30 g of neutral solution 2 and 2.1 kg of biodegradable resin (Conpole (registered trademark) resin manufactured by Nippon Corn Starch Co., Ltd.) were put into a mixer. The mixture was stirred for 5 minutes to obtain a wet composition 6 according to the present invention. Composition 6 had viscosity and plasticity similar to clay.
[0064]
(Example 7)
Waste materials, shavings, sawdust, etc., produced during the manufacture of the pencil were dried and then pulverized to obtain wood powder 7a having an average particle size of 0.5 micrometers. Separately, scallop shells were pulverized to obtain scallop shell powder 7b having an average particle size of 0.5 micrometers.
[0065]
1 kg of wood flour 7a, 100 g of scallop shell powder 7b, 100 g of neutral solution 2 and 6.0 kg of biodegradable resin (Conpole (registered trademark) resin, manufactured by Nippon Corn Starch Co., Ltd.) were put into a mixer. The mixture was stirred for 15 minutes to obtain a wet composition 7 according to the present invention. Composition 7 had the same viscosity and plasticity as clay.
[0066]
(Example 8)
The same operation as in Example 7 was repeated except that waste materials, shavings, sawdust, etc., produced during the manufacture of pencils were replaced with waste materials, shavings, sawdust, etc., produced during the manufacture of the cocoons, and the wet state of the present invention was repeated. A composition 8 was obtained. Composition 8 had the same viscosity and plasticity as clay.
[0067]
Example 9
Except that the amount of the neutral solution 2 was changed from 150 g to 0 g, the same operation as in Example 3 was repeated to obtain a wet composition 9 according to the present invention. Composition 9 had the same viscosity and plasticity as clay.
[0068]
(Comparative Example 1)
The same operation as in Example 3 was repeated except that the blending amount of the neutral solution 2 was changed from 150 g to 0 g, and 2.1 kg of the biodegradable resin was changed to 700 g of starch paste (Yamato paste manufactured by Yamato Co., Ltd.). A wet mixture 1R was obtained.
[0069]
(4) Performance test of wet composition
(Test Example 1)
Composition 3-9, mixture 1R, and air at 30 locations around commercially available oil clay 2R purchased at a department store were measured using an air ion counter KEC-800 (manufactured by Kyoritsu Electronics Co., Ltd.). In all, negative ions of 300 to 600 / cubic centimeter were detected for No. 8, but no negative ions were detected from composition 9, mixture 1R and oil clay 2R.
[0070]
From these results, it became clear that the composition of the present invention containing a neutral liquid generates a large amount of negative ions.
[0071]
(Test Example 2)
Eight children with allergic predispositions such as atopic dermatitis were collected and designated as children 3-9. Children 3-9 were given each of Compositions 3-9 and enjoyed clay work for about 20 minutes. As a result, all the children 3 to 9 enjoyed clay work, and no particular problems such as allergies occurred in any child. About composition 3-8 after children 3-8 played, when the air in 30 places around was measured with KEC-800, 600-2000 negative ions / cubic centimeter were detected. From this, it was also confirmed that when a wet composition of the present invention containing a neutral liquid was kneaded, more negative ions were generated.
[0072]
(Test Example 3)
A lump of 300 g was made for each of Compositions 3 to 9, Mixture 1R, and Oil Clay 2R to obtain Lumps 3 to 9, Lump 1R, and Lump 2R. When lump 3-9, lump 1R, and lump 2R were left indoors, all lumps 3-9 were dried in 1 week to 10 days, but lump 1R and lump 2R were about 2 weeks. It became dry.
[0073]
When the lump 3-9, lump 1R, and lump 2R in a dry state were observed, no cracks were found for the lump 3-9, and the weight was about 100 g. A small crack was found, the weight was about 200 g, and a large crack was found for the lump 2R, and the weight was about 250 g.
[0074]
When the lump 3-9, lump 1R, and lump 2R in a dry state were left indoors for 2 months, there was no change in the lump 3-9 and lump 2R, but there was a large amount of lump 1R. Mold occurred.
[0075]
When the lump 3-9 and the lump 2R in a dry state were put in water and allowed to stand for 3 days, there was no change for the lump 3-9, but the surface was soft for the lump 2R. .
[0076]
(5) Creation of fireproof board
(Example 10)
After extending 1 kg of the composition 3, it was hot-pressed at 100 ° C. to 130 ° C. for 15 minutes and then allowed to stand to obtain a fireproof board 10 which is a molded product of the present invention. The fireproof board 10 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters. The weight is 300 g, and this size is lightweight.
[0077]
(Example 11)
Except having replaced the composition 3 with the composition 4, the same operation as in Example 10 was repeated to obtain a fireproof board 11 which is a molded article of the present invention. The fireproof board 11 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters, and has a weight of 300 g.
[0078]
(Example 12)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 5, the same operation as in Example 10 was repeated to obtain a fireproof board 12 which is a molded article of the present invention. The fireproof board 12 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters. The weight is 300 g, and this size is lightweight.
[0079]
(Example 13)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 6, the same operation as in Example 10 was repeated to obtain a fireproof board 13 which is a molded article of the present invention. The fireproof board 13 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters, and has a weight of 400 g.
[0080]
(Example 14)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 7, the same operation as in Example 10 was repeated to obtain a fireproof board 14 which is a molded article of the present invention. The fireproof board 14 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters, and has a weight of 400 g.
[0081]
(Example 15)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 8, the same operation as in Example 10 was repeated to obtain a fireproof board 15 which is a molded article of the present invention. The fireproof board 15 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters, and has a weight of 400 g.
[0082]
(Example 16)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 9, the same operation as in Example 10 was repeated to obtain a board 16 which is a molded article of the present invention. The board 16 is a plate-like body having a thickness of 1 centimeter, a length of 30 centimeters, and a width of 30 centimeters, and has a weight of 300 g.
[0083]
(6) Performance test of fireproof board
(Test Example 4)
When the flame of a 1200 ° C. gas burner was brought close to the surface of the refractory boards 10 to 15 and the board 16 for 10 minutes, all of the refractory boards 10 to 15 were fired to the opposite side of the gas burner. I couldn't pass, but the board 16 burned as soon as I approached the flame. Thereby, it became clear that the molded article of the present invention containing a neutral liquid has excellent fire resistance.
[0084]
(Test Example 5)
The air in 30 places around the fireproof boards 10 to 15 and the board 16 was measured using KEC-800. As a result, 400 to 800 pieces / cubic centimeter of negative ions were detected for all of the fireproof boards 10 to 15, but no negative ions were detected for the board 16. Thus, it was confirmed that a large amount of negative ions was generated from the molded product of the present invention containing a neutral liquid.
[0085]
(Test Example 6)
A box was made using a plurality of each of the fire-resistant boards 10 to 15 and the board 16 to form boxes 10 to 16. When a radio with a switch turned on was enclosed for each of the boxes 10 to 16, the sound of the radio was only faintly heard from the boxes 10 to 15, and the contents were not well understood. I heard clearly. Thereby, the outstanding sound-insulating property of the molded product of the present invention containing a neutral liquid could be confirmed.
[0086]
(Test Example 7)
I dug a hole with a depth of 1 meter in the ground, put fireproof boards 10-15, board 16 in it, filled the holes with soil, left for 12 months, dug up and took out the board, all the boards The size was about half. As a result, it is expected that the molded product of the present invention will not be decomposed in about two years if it is buried in the soil.
[0087]
(7) Creation of figurines
(Example 17)
After the composition 3 was packed in a mold, it was hot-pressed for about 3 minutes and then left standing to obtain a doll figurine 17 which is a molded article of the present invention.
[0088]
(Example 18)
Except having replaced the composition 3 with the composition 4, the same operation as in Example 17 was repeated to obtain a doll figurine 18 which is a molded article of the present invention.
[0089]
(Example 19)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 5, the same operation as in Example 17 was repeated to obtain a doll figurine 19 which is a molded article of the present invention.
[0090]
(Example 20)
Except having replaced the composition 3 with the composition 6, the same operation as Example 17 was repeated, and the figurine 20 of the doll which is a molded article of this invention was obtained.
[0091]
(Example 21)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 7, the same operation as in Example 17 was repeated to obtain a doll figurine 21 which is a molded product of the present invention.
[0092]
(Example 22)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 8, the same operation as in Example 17 was repeated to obtain a doll figurine 22 which is a molded article of the present invention.
[0093]
(Example 23)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 9, the same operation as in Example 17 was repeated to obtain a doll figurine 23 which is a molded article of the present invention.
[0094]
(8) Figurine performance test
(Test Example 8)
About each of figurines 17-23, when deburring was tried with the knife, all were able to deburr neatly. Thereby, the processability of the molded product of the present invention became clear.
[0095]
(Test Example 9)
When air at 30 locations around the figurines 17 to 23 was measured using KEC-800, 300 to 600 negative ions / cubic centimeter were detected in each case. Thus, it was confirmed that a large amount of negative ions was generated from the molded article of the figurine of the present invention containing a neutral liquid.
[0096]
(Test Example 10)
For each of the figurines 17 to 23, the surface is coated with a fragrance that has a scent of straw and dried, and then the surface is again coated with a fragrance that has a scent of straw and the scented ornaments 17a to 23a are obtained. It was. The fragrant figurines 17a to 23a were left indoors for two months, but the smell of candy remained in each figurine. From this, it was found that a scent lasts for a molded product prepared by adding a fragrance to the composition of the present invention.
[0097]
(Test Example 11)
Each of the figurines 17 to 23 was dropped from a window (about 10 meters in height) on the third floor of the building, but no cracks were generated even though the ground was concrete. From this, it was confirmed that the molded product of the present invention has high strength. In addition, when the figurines 17 to 23 were cut with an electric saw, none of them were emptied and were clogged.
[0098]
(7) Car bumper creation
(Example 24)
After the composition 3 was packed in a mold, it was hot-pressed at 120 ° C. to 160 ° C. for 20 minutes, and then allowed to stand to obtain a car bumper 24 that is a molded product of the present invention.
[0099]
(Example 25)
The same operation as in Example 24 was repeated except that the composition 3 was replaced with the composition 4, and a vehicle bumper 25 which was a molded article of the present invention was obtained.
[0100]
(Example 26)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 5, the same operation as in Example 24 was repeated to obtain a car bumper 26 which is a molded article of the present invention.
[0101]
(Example 27)
The same operation as in Example 24 was repeated except that the composition 3 was replaced with the composition 6, and a vehicle bumper 27, which was a molded product of the present invention, was obtained.
[0102]
(Example 28)
Except that the composition 3 was replaced with the composition 7, the same operation as in Example 24 was repeated to obtain a car bumper 28 which is a molded article of the present invention.
[0103]
(Example 29)
The same operation as in Example 24 was repeated except that the composition 3 was replaced with the composition 8, and a car bumper 29 which was a molded article of the present invention was obtained.
[0104]
(Example 30)
The same operation as in Example 24 was repeated except that the composition 3 was replaced with the composition 9, and a vehicle bumper 30 which was a molded article of the present invention was obtained.
[0105]
(8) Car bumper performance test
(Test Example 12)
A water-based paint manufactured by Asahi Paint Co., Ltd. was applied to each of the bumpers 24 to 30. When the bumpers 24 to 30 to which the paint was applied were left outdoors for 6 months, none of the paint was peeled off or faded. Thereby, it has confirmed that the molded article of this invention had good coating-film adhesiveness.
[0106]
(Test Example 13)
Each of the bumpers 24 to 30 was dropped from the third floor window (about 10 meters high) of the building. When this drop test was repeated three times, none of the bumpers were cracked even though the ground was made of concrete. From this, it was confirmed that the molded product of the present invention was resistant to impact. When the bumpers 24 to 30 were cut with an electric saw, none of them was emptied and clogged.
[0107]
(Test Example 14)
About each of the compositions 3-9, it warm-pressed for 20 minutes at 120 degreeC-160 degreeC, and left standing after that, and the board 24-30 for a test was obtained. A test piece of 10 centimeters square was prepared from each of the test boards 24 to 30 to obtain test pieces 24 to 30.
[0108]
The test pieces 24 to 30 were left in a constant temperature drier maintained at about 100 ° C. for 6 hours. Then, when the presence or absence of the deformation | transformation of the test pieces 24-30 was observed visually, almost no deformation | transformation was recognized about all. Thereby, it has confirmed that the molded article of this invention was excellent in heat-deformability.
[0109]
【The invention's effect】
Since the composition of the present invention has the same viscosity and plasticity as clay in a wet state, it can be used for the same applications as the clay as described above. Even children with allergies such as dermatitis can enjoy clay work with peace of mind.
[0110]
Even when the composition of the present invention is dried, mold does not grow, it does not become brittle or cracks like clay, and the surface does not return to its original wet state due to water or the like.
[0111]
In the composition of the present invention, raw materials can be easily and inexpensively procured, can be produced by a simple method, and the production cost is low.
[0112]
The molded product of the present invention is an insulator that is lighter and higher in strength than wood, easy to process with a knife, etc., but also resistant to impact, excellent in thermal deformability, and good coating film adhesion. When it is contained, it is further excellent in fire resistance, heat insulation and sound insulation, and generates a large amount of negative ions. Therefore, the molded article of the present invention is used in various applications that require these properties, such as building materials, joinery, members that can be used in the manufacture of furniture, home appliance formwork, figurines, bumpers, dashboards, etc. It is suitable as a material for automobile synthetic resin parts, and can also be used for packaging materials such as corrugated cardboard and styrofoam trays, transport containers, and the like.
[0113]
Since the molded product of the present invention containing a neutral liquid changes indoor air from a state of excessive positive ions to a normal state, the space in which the molded product containing the neutral liquid exists is good for the human body.
[0114]
Even if the molded product of the present invention is no longer needed, it can be used as a raw material for the composition of the present invention again if pulverized, and if it is buried in the soil, it will not be decomposed in about two years. Therefore, it is kind to the earth and contributes to the promotion of recycling.
[0115]
In addition, when the composition of this invention is dried, it has the same effect as the molded article of this invention.
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