JP3862098B2 - Image thermal fixing method - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は電子写真、静電写真、静電印刷等に用いられるトナー画像の熱定着に用いられる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法等においては、記録材(一般には記録紙)上に担持された粉体トナー像の定着には、熱効率が良く、高速定着に適する等の理由から熱ローラ定着方法が賞用されてきた。この熱ローラ定着方法は、加熱源を内蔵した定着ローラと圧着ローラとの間をトナー像を担持した記録紙を通過させ、トナーを記録紙へ熱溶融定着させる方法である。
【0003】
この熱ローラ定着方法は、上記長所を有する反面、記録紙上のトナーが定着ローラに転写し、回転後に記録紙の他の箇所に付着し、それが定着され、得られた記録紙の画像を汚す、所謂オフセット現象が発生するという短所を有している。
【0004】
熱ローラ定着方法のオフセット現象発生防止のため、従来定着ローラ表面にジメチルシリコーンオイルを供給する技術が提案されている。この方法は、オフセット現象の防止には有効ではあるが、反面シリコーンオイル供給のための装置を必要とし、又発煙の問題を有していた。
【0005】
一方で、トナー自身に耐オフセット性を付与する提案も多数なされており、例えばトナーに使用する結着樹脂においては特開昭50-134652号に記載の如く分子量分布の広い樹脂を使用する技術、特開昭49-65231号に記載の如く、低分子量ポリプロピレンの如き離型剤をトナーに添加する技術等の提案がされている。
【0006】
上記提案されている技術は、確かにオフセット現象の防止には優れた効果を発揮しているが、オフセット現象を防止する定着温度範囲が狭かったり、定着性が十分に発揮できない等の問題を有し、このため定着ローラの汚れが発生し、定着ローラの寿命が短いという問題を提起している。又、従来のシリコーンオイルは、摩擦帯電性としては正帯電性であり、定着ローラ表面は正帯電しやすい。このため負帯電性のトナーを使用した場合は、記録紙が定着ローラに巻き付く現象が発生しやすく、従来のシリコーンオイルを定着ローラに使用した場合は、トナーの使用に制約があった。
【0007】
また、少なくとも2価以上の芳香族カルボン酸と、2価以上の芳香族アルコールとから得られる架橋ポリエステル樹脂、即ち分子内に芳香族基を有するポリエステル樹脂を使用する技術は定着性を向上する技術としてよく知られている技術である。このポリエステル樹脂は芳香環の存在により帯電性が負に帯電されやすくなっている。このため、従来より使用されていたポリジメチルシロキサンの様なシリコーンオイルでは正に帯電しやすいことから、定着部材に対する静電的付着性が発生し、オフセット性が低下する問題を発生しやすくなっていた。
【0008】
一方、特開昭52-124338号ではトリフルオロプロピル基を側鎖に有するシリコーンオイルが提案されている。しかし、この構造ではフッ素を有する炭素基が1個と少ないため、従来のシリコーンオイルと比較して格段の性能向上が達成されない。また、前記公開公報では鉄製の加熱定着ローラ表面にテトラフルオロエチレンよりなる樹脂を被覆した定着装置を使用しているが、この定着装置では硬度が高いため、加圧部材との間での変形が少なく、いわゆる定着ニップ幅を広くすることが困難となり、架橋されたポリエステル樹脂を用いた場合には、定着性が低下する問題を発生し、さらに、定着におけるニップ幅を拡大するために圧力を大きくすると定着装置自体の変形が大きくなり、定着装置の耐久性が低下する問題を発生する。
【0009】
従来は前述の如く加圧ローラがシリコーンゴムで構成され、加熱部材が鉄やアルミニウム等のシリンダー表面にフッ素系樹脂被覆したものが主に使用されている。しかし、この構成では前述の問題を有していることから、両部材をシリコーンゴムで構成することが提案されている。この場合、従来の定着装置と比較して両者の間の定着ニップ幅を大きくすることができることから、実質的な加熱時間を長くすることが可能となり、定着性が向上し、転写紙の凹凸の影響を受けず、さらに、定着時に圧力が均一に付加されることにより転写紙のカール等の問題を発生することを防止する等の種々の利点を有している。
【0010】
しかし、この構成では両部材がシリコーンゴムで構成されていることから、傷やトナー等の付着を発生する問題を誘発しやすい。このために、両部材の表面をフッ素系樹脂で被覆することが好ましいが、この場合、フッ素系樹脂に対するシリコーンオイルの均一な皮膜形成が必要となる。従来のジメチルシロキサンや、前述のトリフルオロプロピル基を側鎖に有するシリコーンオイルではフッ素系樹脂に対する濡れ性が低いためにシリコーンオイル塗布量を多くする必要があった。その結果、使用オイルの増大に伴う画像汚れや帯電極、分離極、転写極等の汚れ発生を引き起こす欠点を有していた。
【0011】
一方、近年定着ローラの代わりに固定された加熱体を使用し、圧着ローラを用いて移動するフィルム材を介して転写紙を加熱体に圧接し、その間をトナー像を担持した記録紙を通過させ、熱定着する技術が例えば特開平5-119530号に提案されている。この定着方法は、熱効率の良い定着方法であるが、上述した熱ローラ定着方法と同様の諸問題を提起している。
【0012】
さらに近年、定着器の定着堅牢性能の改善や、長期にわたる使用に耐えるようにするため定着ローラの耐傷性の改善も要求されており、これらの要望に充分答え得る定着方法はいまだ開発されていないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的はオフセット現象の発生がなく、定着ローラ等への記録材の巻き付き現象の発生がなく、且つ長期間に渡って定着ローラ、フィルム材等の定着部材の汚れの発生がない熱定着方法を提供することにある。
【0014】
さらに、第二の目的として定着ローラ等の耐傷性を改善し、定着器の耐久期間を大巾に増すことを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記構成の何れかを採ることによって達成される。
【0016】
(1) 移動する定着部材と、該定着部材に圧接して回動する加圧部材との間を、トナー像を担持した記録材を通過させ、固定配置された加熱部材により前記定着部材を介してトナー像を記録材に熱定着させる定着方法において、
前記トナー像を形成するためのトナーの200℃におけるトナーの損失正接(tanδ)が0.6≦tanδ≦3.0の範囲にあり、前記定着部材及び加圧部材が共にフッ素樹脂被覆シリコーンゴムローラで構成され、且つ該定着部材のフッ素樹脂表面は下記一般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ素シリコーンオイル塗膜が形成されていることを特徴とする画像熱定着方法。
【0017】
【化3】
【0018】
(式中、Xは炭素原子数1〜4の飽和炭化水素基又はアリール基、Rfは炭素原子数2〜10のフルオロアルキル基、nは1〜4の整数を表す。)
(2) 前記対向配置した一対のフッ素樹脂被覆シリコーンゴムローラの表面硬度差が5°以下に構成されていることを特徴とする(1)記載の画像熱定着方法。
【0019】
(3) 前記対向配置した一対のフッ素樹脂被覆シリコーンゴムローラ間の押圧力が4〜 10 N/ cmで構成されることを特徴とする(1)又は(2)記載の画像熱定着方法。
(4) 固定配置された加熱体と、該加熱体に対向して回動するゴム弾性層を有する加圧部材との間に移動するフッ素樹脂被覆フィルム材を配置し、トナー像を担持した記録材を該フィルム材と加圧部材の間を通過させ、当該トナー像を記録材上に定着させる熱定着方法に於いて、
前記トナー像を形成するためのトナーの 200 ℃におけるトナーの損失正接(tanδ)が 0.6 ≦tanδ≦ 3.0 の範囲にあり、かつ、上記フィルム材の加圧部材側表面に下記一般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ素シリコーンオイル塗膜を形成させたことを特徴とする画像熱定着方法。
【0020】
【化B】
【0021】
(式中、Xは炭素原子数1〜4の飽和炭化水素基又はアリール基、Rfは炭素原子数2〜 10 のフルオロアルキル基、nは1〜4の整数を表す。)
(5) 前記トナーを構成する樹脂が少なくとも2価以上の芳香族カルボン酸、あるいは2価以上の芳香族アルコールとから得られる架橋ポリエステル樹脂であることを特徴とする(1)、(2)、(3)又は(4)記載の画像熱定着方法。
【0022】
(6) 前記トナーを構成する樹脂が少なくとも2価以上の芳香族カルボン酸と、2価以上の芳香族アルコールとから得られる架橋ポリエステル樹脂と、GPCによる分子量が1×104≦Mw≦4×104、4×103≦Mn≦2×104、Mw/Mn≦5を満たす線状スチレンアクリル樹脂のブレンド樹脂であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記載の画像熱定着方法。
【0025】
〔本発明の構成の具体的説明〕
〔本発明のフッ素系シリコーンオイル〕
本発明の含フッ素系シリコーンオイルは、前記一般式〔I〕で示される構造単位を有するシリコーンオイルである。
【0026】
一般式〔I〕において、Xはメチル基等の炭素原子数1〜4のアルキル基等の飽和炭化水素基又はフェニル基等のアリール基を表し、Rfは炭素原子数2〜10、好ましくは2〜8のフルオロアルキル基である。
【0027】
さらにRfの好ましい態様としては Z−(CF2)m−(Zは水素原子又はフッ素原子を表す。)で表される基であり、mは前述のフルオロアルキル基の如く2〜10、好ましくは2〜8の整数である。nは1〜4の整数を表す。
【0028】
本発明の含フッ素系シリコーンオイルは、上述した構造単位を有することが必須であるが、上記構造単位に加えて、例えばジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン又はジフェニルシリコーン等の構造単位との共重合体であってもよい。
【0029】
本発明の含フッ素系シリコーンオイルは、使用時に適度な粘度を有する液状で、ある程度の分子量を有するオイルであることが必要であるが、本発明の目的の達成割合、定着ローラへのオイル被膜形成性等を考慮して、その分子量は粘度に換えて表すと、25℃における粘度が20〜1000センチポイズ(CS)、特に、100〜500CSであるものが好ましく使用される。この粘度は動的粘度を示し、ASTM D445-46T又はJIS Z8803に準拠し、ウッベローデ粘度計により測定される。
【0030】
又、この粘度は、本発明の含フッ素系シリコーンオイル製造時に重合度と調整しながら制御することができる。
【0031】
本発明の含フッ素系シリコーンオイルが共重合体である場合、本発明の諸目的達成度から、本発明の一般式〔I〕で示した構造単位が20モル%以上含まれるのが好ましく、20モル%未満の場合、本発明の目的の達成度合いが低すぎ、且つ他の構造単位のものの性質に基づく効果の方が顕著に出やすくなり、本発明の目的が達成できない場合がある。
【0032】
本発明の含フッ素系シリコーンオイルの製造方法は、通常のシリコーンオイルの製造方法と同様にジアルキル置換ジクロロシランを珪素と塩化アルキルとの反応で調整し、これを用いて加水分解することでシロキサンとなし、ついで環状オリゴマーあるいは線状オリゴマーを形成した後にこれらを重合することで合成される。本発明の含フッ素系シリコーンオイルは側鎖にフッ素化アルキル基を有しているものであるが、この場合には塩化アルキルの代わりに末端にクロロ基を有するフッ素系化合物、例えば下記一般式〔II〕で示す構造を有する化合物を用いることで容易に製造される。
【0033】
一般式〔II〕
Z(CF2)m(CH2)nCl
ここで、Z,m及びnは一般式〔I〕と同様である。
【0034】
一般式〔II〕で示される化合物の代表的具体例を以下に挙げる。
【0035】
(A)CF3CF2CH2Cl
(B)CF3CF2CF2CH2Cl
(C)CF3CF2CF2(CH2)2Cl
(D)CF3CF2CF2CF2(CH2)2Cl
(E)CF3CF2CF2CF2CF2CH2Cl
(F)CF3CF2CF2CF2CF2(CH2)3Cl
(G)CF3CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl
(H)CF3CF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl
(I)HCF2CF2CH2Cl
(J)HCF2CF2CF2CH2Cl
(K)HCF2CF2CF2(CH2)2Cl
(L)HCF2CF2CF2CF2CH2Cl
(M)HCF2CF2CF2CF2(CH2)2Cl
(N)HCF2CF2CF2CF2(CH2)4Cl
(O)HCF2CF2CF2CF2CF2(CH2)3Cl
(P)HCF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl
なお、本発明において、フッ素化アルキル基以外のアルキル基を導入する塩化アルキルとしては塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ブチルを挙げることができる。
【0036】
本発明に於いて、このフッ化アルキル置換されたシリコーンオイルを用いてフッ素系樹脂被覆された定着ローラに対する均一付着等の効果を発揮するためには、このフッ素原子数が大きな役割を奏しているものと推定される。この場合、フッ化アルキルの炭素数は2〜10であり、珪素原子に直接結合する部分はメチレン鎖であることが好ましい。さらに、好適な範囲は2〜8である。このフッ化アルキル炭素数が過多となると熱が加わった場合の流動特性に問題を生じる。また、フッ化アルキルを有しない場合にはフッ素系樹脂を被覆した熱ロール表面に対する濡れ性の向上が無く、均一なオイル膜の形成ができない。
【0037】
含フッ素系シリコーンオイルの代表的具体例の構造を下記に示す。
【0038】
【化5】
【0039】
【化6】
【0040】
なお、ここで、a及びbは1以上の整数を示し、好ましくは10〜1000、より好ましくは20〜100の整数である。又、a及びbの合計は、好ましくは40〜150である。
【0041】
〔トナーの構成〕
本発明の定着方法に使用されるトナーは公知の任意のトナーを必要に応じて使用することができる。しかし、本発明者が検討の結果、前記請求項7記載のトナーが、本発明において優れていることがわかった。
【0042】
即ち、本発明で用いられる好ましいトナーは2価以上の芳香族カルボン酸と2価以上の芳香族アルコールとから得られる架橋ポリエステル樹脂とGPCによる分子量が1×104≦Mw≦4×104、4×103≦Mn≦2×104、Mw/Mn≦5を満たす線状スチレン−アクリルを主成分とし、必要に応じて着色剤と離型剤及びその他の添加剤とを含有した着色粒子に無機微粒子を添加混合したトナーである。その平均粒径は体積平均粒径で通常、1〜30μm、好ましくは5〜15μmである。このトナーを構成する樹脂としては芳香環を有するポリエステル樹脂、すなわち、少なくとも2価以上の芳香族カルボン酸、あるいは2価以上の芳香族アルコール類を使用して合成されるものである。
【0043】
*芳香族多価カルボン酸の例
フタル酸・イソフタル酸・テレフタル酸・1,2,4-ベンゼントリカルボン酸・2,5,7-ナフタレントリカルボン酸・1,2,4-ナフタレントリカルボン酸・ピロメリット酸等及びこれらの酸無水物も使用することができる。
【0044】
*芳香族多価アルコールの例
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン・ポリオキシプロピレン(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン・ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン・ポリオキシプロピレン(2.0)-ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン・ポリオキシプロピレン(6)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のエーテル化ビスフェノール、ビスフェノールA・ビスフェノールZ・1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等があげられる。
【0045】
本発明の架橋ポリエステル樹脂は、以上の単量体成分から得られた樹脂であるが、更に必要に応じてその他の多価カルボン酸、多価アルコールを単量体成分として使用してもよい。
【0046】
*多価カルボン酸の例
マレイン酸・フマール酸・シトラコ酸・イタコン酸・グルタコ酸・コハク酸・アジピン酸・セバシン酸・アゼライン酸・マロン酸・n-ドデシルコハク酸・n-ドデセニルコハク酸・イソドデシルコハク酸・イソドデセニルコハク酸・n-オクチルコハク酸・n-オクテニルコハク酸・1,2,4-ブタントリカルボン酸・1,2,5-ヘキサントリカルボン酸・1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン・1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸・テトラ(メチレンカルボキシル)メタン・1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸・エンポール三量体酸等があげられ、これらの酸無水物も使用することができる。
【0047】
*多価アルコール成分の例
エチレングリコール・ジエチレングリコール・トリエチレングリコール・1,2-プロピレングリコール・1,3-プロピレングリコール・1,4-ブタンジオール・1,4-ブテンジオール・ネオペンチルグリコール・1,5-ペンタングリコール・1,6-ヘキサングリコール・1,4-シクロヘキサンジメタノール・ジプロピレングリコール・ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール・ポリテトラメチレングリコール・水素添加ビスフェノールA・ソルビトール・1,2,3,6-ヘキサンテトロール・1,4-ソルビタン・ペンタエリスリトール・ジペンタエリスリトール・トリペンタエリスリトール・1,2,4-ブタントリオール・1,2,5-ペンタトリオール・グリセロール・2-メチルプロパントリオール・2-メチルー1,2,4-ブタントリオール・トリメチロールエタン・トリメチロールプロパン等を挙げることができる。
【0048】
酸成分とアルコール成分の比率については基本的には1:0.95〜1.05のモル比が好ましく使用できる。本発明のポリエステル樹脂は、架橋されているが、この架橋は3価以上の官能基によって達成され、この3価以上の官能基成分の含有量は、架橋の程度に依存し、所望の架橋度とするためにその添加量を調整することができる。一般的には3価以上の成分に関しては15モル%以下の使用量とするとよい。
【0049】
架橋の程度については、クロロフォルム不溶分が5重量%以上の樹脂、好ましくは10〜50重量%である。このクロロフォルム不溶分は、樹脂5.00gを秤量し、濾過助材であるラジオライト(#700)5.00gとを混合し、クロロフォルム100gを加えた後にボールミルにて5時間以上回転混合し、樹脂をクロロフォルムに溶解させる。この後、加圧濾過器内に5.00gのラジオライトを均一にコートした濾紙を置き、少量のクロロフォルムを加えて密着させたものに前記樹脂を溶解した溶液を流し濾過を行う。この場合、器壁に残留物が付着しないように注意する。濾過は4kg/cm2以下の加圧下で行う。クロロフォルムの流出が終了した時点で新たにクロロフォルムを100g加え、残留物をよく洗浄する。以上の操作終了後に濾紙及び残留物を保持しているラジオライト等を乾燥器中にて十分に乾燥される。この乾燥物の重量を測定した後に、下記算出式に従ってクロロフォルム不溶分を算出する。
【0050】
【数1】
【0051】
また、本発明に於けるポリエステル樹脂は芳香環を主鎖中に含有する構成であることが必須である。この芳香環の存在量は、ポリエステル樹脂を構成する原材料中の芳香環を有する化合物が重量で50〜100%である。芳香環の含有量が50%未満であると、定着ローラに対する付着性低減効果がなくなってしまう。
【0052】
更に、トナーに於ける樹脂の損失正接(tanδ)はレオロジ製粘弾性測定装置MR500を用い、治具に径10mmのパラレルプレート、印加周波数を1Hzとしたときの200℃での値を用いた。損失正接は0.6≦tanδ≦3.0の範囲にある事が好ましく、tanδ<0.6の場合、トナーの弾性成分が多く、大きな定着エネルギーが必要となり、アンダーオフセットを引き起こし定着ローラを汚染する。一方、tanδ>3.0の場合、トナーの粘性成分が多い為、得られた画像の光沢度が上昇しギラついたものとなってしまい、画像品質が悪い。また、ホットオフセットを引き起こし定着ローラを汚染する。
【0053】
一方、ポリエステル樹脂と共に使用するスチレンアクリル樹脂の構成は具体的には、スチレン・o-メチルスチレン・m-メチルスチレン・p-メチルスチレン・p-クロロスチレン・3,4-ジクロロスチレン・p-フェニルスチレン・p-エチルスチレン・2,4-ジメチルスチレン・p-t-ブチルスチレン・p-n-ヘキシルスチレン・p-n-オクチルスチレン・p-n-ノニルスチレン・p-n-デシルスチレン・p-n-ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体の如き単量体、メタクリル酸メチル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n-ブチル・メタクリル酸イソプロピル・メタクリル酸イソブチル・メタクリル酸t-ブチル・メタクリル酸n-オクチル・メタクリル酸2-エチルヘキシル・メタクリル酸ステアリル・メタクリル酸ラウリル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体又はアクリル酸メチル・アクリル酸エチル・アクリル酸イソプロピル・アクリル酸n-ブチル・アクリル酸t-ブチル・アクリル酸イソブチル・アクリル酸n-オクチル・アクリル酸2-エチルヘキシル・アクリル酸ステアリル・アクリル酸ラウリル・アクリル酸フェニル・アクリル酸ジメチルアミノエチル・アクリル酸ジエチルアミノエチル等のアクリル酸エステル誘導体の如き単量体から得られる共重合体であり、この共重合体はこの他に任意の第3の共重合成分を含んでもよく、好ましい第3の共重合成分としてはプロピオン酸ビニル・酢酸ビニル・ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル・ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン・ビニルエチルケトン・ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N-ビニルカルバゾール・N-ビニルインドール・N-ビニルピロリドン等のN-ビニル化合物、ビニルナフタレン・ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル・メタクリロニトリル・アクリルアミド・N-ブチルアクリルアミド・N,N-ジブチルアクリルアミド・メタクリルアミド・N-ブチルメタクリルアミド・N-オクタデシルアクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体等をあげることができる。
【0054】
更に、スチレンアクリル樹脂の分子量としてはGPC法による測定での重量平均分子量(Mw)は1×104≦Mw≦4×104、数平均分子量(Mn)は4×103≦Mn≦2×104、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比がMw/Mn≦5である事が好ましい。
【0055】
樹脂の製造方法としては乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法によって作製することができる。
【0056】
樹脂を合成するために必要な重合開始剤には、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系の重合開始剤があげられる。これらの添加量は単量体に対して0.1〜2重量%が好ましい。この量よりも過小であると重合反応が不足し、単量体自体の残留の問題を発生する。さらに、過多であると重合開始剤の分解物が残留し帯電性に影響を与え、さらに重合反応が早すぎるために分子量が小さくなる問題を生じる。
【0057】
スチレンアクリル樹脂のポリエステル樹脂に対する配合比は任意であるが、本発明においてはポリエステル樹脂100部に対して5〜25部程度が好ましい。スチレンアクリル樹脂の配合比が5部未満の場合は、オフセットを生じやすく、一方、スチレンアクリル樹脂の配合比が25部を超えると、トナーの帯電性がプラスに寄りすぎ、静電オフセットを誘発しやすくなる。
【0058】
着色剤としてはカーボンブラック、磁性体、染料、顔料等が使用でき、カーボンブラックとしてはチャネルブラック・ファーネスブラック・アセチレンブラック・サーマルブラック・ランプブラック等が使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができる。染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
【0059】
トナーに含有させる離型剤としてはの低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体等の数平均分子量(該数平均分子量は高温GPCでのポリスチレン分子量換算値を示す)が1500〜9000ポリオレフィンワックス、またはマイクロワックス、フィッシャートロプシュワックス等の高融点パラフィンワックス、または脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸高級アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエステル等のエステル系ワックス、アミド系ワックス等を単独または併用して用いることができる。
【0060】
その他の添加剤としては例えばサリチル酸誘導体・アゾ系金属錯体等の荷電制御剤等が挙げられる。また、無機微粒子としてはシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム等の数平均一次粒子径が5〜1000nmのものが使用され、これらは疎水化されていてもよい。
【0061】
さらに、トナーにはクリーニング助剤として数平均一次粒子径が0.1〜2.0μmのスチレン−アクリル樹脂微粒子やステアリン酸亜鉛の様な高級脂肪酸金属塩を添加してもよい。
【0062】
無機微粒子の添加量としては着色粒子に対して0.1〜2.0重量%添加するとよい。また、クリーニング助剤は着色粒子に対して0.01〜1.0重量%程度がよい。
【0063】
二成分現像剤を構成するキャリアとしては鉄・フェライト等の磁性材料粒子のみで構成される非被覆キャリア、磁性材料粒子表面を樹脂等によって被覆した樹脂被覆キャリアあるいは、樹脂と磁性粉とを混合して得られる樹脂分散型キャリアのいずれを使用してもよい。このキャリアの平均粒径は体積平均粒径で30〜150μmが好ましい。
【0064】
磁性一成分現像剤として用いる場合には、着色剤として数平均一次粒子径が0.1〜2.0μmのマグネタイト等の強磁性体を含有して構成することが好ましい。この場合は磁性体をトナー中に20〜60重量%添加される。
【0065】
さらに、本発明ではキャリアを用いずに非磁性トナーのみで構成される非磁性一成分トナーとして用いることもできる。
【0066】
〔定着の方式〕
本発明に使用される好適な定着方法は、熱ローラ定着方式及び固定設置された加熱体と、該加熱体に対向して圧接かつ、回転し、フィルム材を介して記録材を該加熱体に圧着させる加圧部材によりトナー像を記録材上に加熱定着する定着方法をあげることができる。
【0067】
以下本発明に好適に適用される熱定着方法について説明する。
【0068】
本発明の熱ローラ定着方法を図1に従って説明すると、表面2に例えばポリテトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体類等のフッ素樹脂を被覆したシリコーンゴムを有する鉄やアルミニウム等で構成される金属シリンダ5内部に加熱源4を有する上ローラ1と表面層7としてポリテトラフルオロエチレン(例えば登録商標テフロン)やポリテトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体類等のフッ素樹脂を被覆したシリコーンゴムで形成された下ローラ6とから形成されているものである。詳しくは、加熱源4として線状のヒーターを有し、上ローラ1の表面温度を約110〜220℃程度に加熱させるものである。この上ローラ1と下ローラ6との間を本発明のトナー画像11を担持した記録材10を通過させ、トナー画像11を記録材上に熱溶融固着させる。従来の熱ローラ定着方法では、溶融したトナーの一部が上ローラ1に融着し、一回転後、この上ローラ1に融着したトナーが記録材の別の部分に固着されるオフセット現象が発生し、甚だしき場合は、上ローラ1に融着したトナーは記録材からも離れず記録材と共に上ローラ1に巻き付く、所謂巻き付き現象が発生すると共に定着ローラ表面が汚れるという問題を提起していた。定着部に於いては上ローラ1と下ローラ6間に圧力を加え、上下ローラを変形させ、いわゆるニップを形成する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは3〜7mmである。定着線速度は40〜400mm/secが好ましい。ニップ幅が狭い場合には熱を均一にトナーに付与することができなくなり、定着のムラを発生し易くなる。一方でニップ幅が広すぎる場合にはトナーの溶融が促進され、オフセット現象が発生しやすくなる。
【0069】
押圧力が4N/cm未満の場合、トナーの変形が促進されにくく、トナーの記録材への定着が充分に行われにくい。一方、押圧力が10N/cmを超えると、厚紙や多数枚の紙を張り合わせた封筒等で定着時にシワやカール(反り)を生じてしまうことがある。
【0070】
上下ローラ間の硬度差は5°以下が好ましい。硬度差が5°を超えると厚紙や封筒等への皺、反りを助長し易く、定着ローラ間の押圧力は4N/cm未満に限定されてしまい、トナーの変形が促進されず、特に厚紙や多数枚の紙を張り合わせた封筒等の記録媒体への定着が充分に行われにくい。尚、上下ローラの硬度はSRIS(日本ゴム協会規格)−0101として規格化されているASKER−C硬度計を使用して、測定した。
【0071】
本発明の熱ローラ定着方法においては、上ローラ1の表面2上には本発明の含フッ素系シリコーンオイル塗膜が形成されており、この塗膜と本発明のトナーとの相互作用によって、本発明の諸目的は効率的に達成される。この本発明の含フッ素系シリコーンオイル塗膜の上ローラ1の表面2での形成は、一例として以下の通りに行われる。
【0072】
即ち、上ローラ1の長手方向の表面2には、含浸ローラ12が圧接され、矢印方向に回転している。この含浸ローラ12には、あらかじめ本発明の含フッ素系シリコーンオイルを含浸させておき、定着に際して、上ローラ1の回転に従って極少量ずつ含浸ローラ8から上ローラ1の表面に含フッ素系シリコーンオイルが供給されて、結果として上ローラ1の表面2上には、本発明の含フッ素系シリコーンオイル塗膜が形成されることになる。
【0073】
又、後者の定着方法は、図2に従って説明すると装置に固定支持された低熱容量ライン状加熱体25は、厚さ0.2〜5.0mm、好ましくは0.5〜3.5mm、幅10〜15mm、長手方向の長さ240〜400mmのアルミナ基板27に抵抗材料を1.0〜2.5mmに塗布したもので両端より通電されるものである。通電はDC100Vの周期25msecのパルス波形で温度センサ26により制御された温度を、エネルギー放出量に応じたパルス幅に変化させて与える。低熱容量ライン状加熱体25において温度センサ26で検出された温度T1の場合、抵抗材料に対向するフィルム材24の表面温度T2は温度T1よりも低い温度となる。ここで温度T1は110〜220℃が好ましく、T2の温度はT1の温度と比較して0.5〜10℃低いことが好ましい。また、フィルム材24がトナー定着表面より剥離する部分におけるフィルム材表面温度T3はT2とほぼ同等である。この様にエネルギー制御、温度制御された加熱体に当接してフィルム材は記録材と同じ方向に移動する。このフィルム材24としては、厚みにして10〜35μmの耐熱フィルム、例えば、ポリエステル、ポリパーフルオロアルキルビニルエーテル、ポリイミド、ポリエーテルイミドに少なくともテフロン等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型材層を5〜15μm被覆させたフィルムであり、好ましくはエンドレスフィルム材である。一般的には総厚10〜100μm、フィルム材24の駆動はフィルム材駆動ローラ21とフィルム材従動ローラ22による駆動とテンションによりシワ、ヨレがなく搬送される。加圧ローラ23はシリコーンゴム等の離型性の高いゴム弾性層を有し、総圧20〜300Nでフィルム材24を介して低熱容量ライン状加熱体25と加圧し、矢印方向に圧接回転し、このフィルム材24と加圧ローラ23との間をトナー像を担持した記録材を通過させることによって、低熱容量ライン状加熱体25を通過させて、トナー像を記録材に溶融固着させる。
【0074】
図2において、図1に示した場合と同様に含浸ローラ12がフィルム材24の長手方向に渡って、それを介してフィルム材従動ローラ22に圧接し、矢印方向に回転している。図2において、フィルム材24の移動に従って極少量ずつ含浸ローラ12からフィルム材24の表面に含フッ素系シリコーンオイルが供給されて、その結果フィルム材24の加圧ローラ23側表面上には本発明の含フッ素系シリコーンオイル塗膜が形成される。
【0075】
後者の定着方法の他の例を図3を用いて説明する。この図3の例は、図2の例が、フィルム材がエンドレスであったのに対し、有端なフィルム材の例である。
【0076】
即ち、図2の様にシート送り出し軸31及び巻き取り軸32に有端フィルム材34を巻き付け、定着毎に少しずつフィルム材34を矢印方向へ移動させる。この場合は巻き取り軸32で駆動する。23,25,26,27は図2のそれらと同じである。
【0077】
巻き取り軸32で駆動により送り出し軸31に巻き取られていた有端フィルム材34は定着毎に少しずつ駆り出され、この有端フィルム材34と加圧ローラ23との間をトナー像を担持した記録材を通過させ、低熱容量ライン状加熱体25を通過させることによってトナー像を記録材に溶融固着させる。
【0078】
図3において、本発明の含フッ素系シリコーンオイルを含浸させた含浸ローラ(図示せず)を、シート送り出し軸31へ有端フィルム材34を介して圧接させ、有端フィルム材の加圧ローラ側表面に本発明の含フッ素系シリコーンオイル塗膜が形成される。
【0079】
図示した例においては含浸ローラを使用した含フッ素系シリコーンオイル塗膜形成方法を開示したが、その他に含フッ素系シリコーンオイルを含浸させたパッド、ウェッブ等を使用してもよい。
【0080】
尚、本発明における記録材とは現像により形成したトナー像を転写保持して、熱定着により固着可能な画像支持体をいい、代表的には普通紙である。さらにオーバーヘッドプロジェクター用PETベース等も含まれる。
【0081】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、「部」とは「重量部」を表す。
【0082】
〔実施例1〕
ポリエステル樹脂製造例
下記表に示す原料配合に従って2価/多価カルボン酸及び2価/多価アルコールを温度計、撹拌器、窒素導入管、コンデンサーを有する反応器へ投入し、窒素ガス雰囲気下で加熱し、さらに少量のジブチル錫オキサイドを添加し、200℃にて反応を行った。なお、反応は初期の段階では2官能性の原料のみで反応させ、ジブチル錫オキサイドを添加する時点で3価以上の官能基を有する原料を添加した。また、反応は所定のクロロフォルム不溶分を得た時点で中止した。なお、下記表に於いて、配合は重量比を示す。
【0083】
【表1】
【0084】
*TMA:1,2,4-ベンゼントリカルボン酸
*TPA:テレフタル酸
*IPA:イソフタル酸
*DKA:n-ドデセニルコハク酸
*BPA:ポリオキシプロピレン(2,2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン
*EG :エチレングリコール
*NPG:ネオペンチルグリコール
*TMP:トリメチロールプロパン
上記樹脂に関してクロロフォルム不溶分、さらに、原料配合に於ける芳香環化合物の比率を下記表に示す。
【0085】
【表2】
【0086】
スチレンアクリル樹脂製造例
樹脂S−1の製造
・ スチレン 75部
・ n-ブチルアクリレート 25部
以上の単量体を上記配合比でスチレンアクリル樹脂S−1を合成した。この樹脂のMw=14000、Mn=7000、Mw/Mn=2.0であった。
【0087】
樹脂S−2の製造
・ スチレン 70部
・ n-ブチルメタクリレート 30部
以上の単量体を上記配合比でスチレンアクリル樹脂S−2を合成した。この樹脂のMw=25000、Mn=10000、Mw/Mn=2.5であった。
【0090】
上記ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂と着色剤と離型剤(低分子量ポリプロピレン、PPと略す)を下表に示す配合比で混合し、溶融混練、粉砕、分級した後に体積平均粒径が8.5μmの着色粒子を得た。このものに、疎水性シリカを0.7重量%添加し、トナーを得た。上記トナーを用いて樹脂の損失正接(tanδ)を測定した結果を示す。
【0091】
【表3】
【0092】
また、これらトナーに対してスチレン−アクリル樹脂を被覆した体積平均粒径が62μmのフェライトキャリアを混合し、トナー濃度が7重量%である現像剤を調整した。
【0093】
評価機としてコニカ(株)社製複写機Konica U-BIX1017を改造して使用した。下記に定着条件に関する改造内容を示す。
【0094】
・熱ローラ定着条件
熱ローラ装置として、表面をポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で被覆したシリコーンゴムを被覆した直径30mmのヒーターを中央部に内蔵した円柱状のアルミニウム(硬度90°)を上ローラとして有し、表面が同様にテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体で被覆したシリコーンゴムで構成された直径30mmの下ローラ(硬度86°)を有している。押圧力は7N/cmに設定され、ニップの幅は4.0mmとした。この定着機を使用して、線速を100mm/secに設定した。なお、定着機のクリーニング機構としてはフッ素系シリコーンオイルを含浸したパッドを装着して使用した。例示化合物(3)、(7)、(8)、(13)を用い、これらをR−1、R−2、R−3、R−4とする。
【0095】
また、定着機の表面温度は可変(110〜230℃)できるものを用いた。
【0096】
一方、比較用定着装置として、ポリジメチルポリシロキサンからなるシリコーンオイル(ジメチルシリコーンオイル)を前述の装置に用いたものと、特開昭52-124338号に記載されている側鎖のフッ化アルキルが単なるトリフルオロメチルであるフッ素系シリコーンオイル(FS-1265:ダウコーニング社製)を用いたものを使用した。ジメチルシリコーンオイル使用熱ローラ定着装置をR比1、上述のフッ素系シリコーンオイルを用いたものをR比2とする。
【0097】
さらに、上ローラとしてシリコーンゴムを被覆せず、円柱状のアルミニウムに直接ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体で被覆したものを用い、ポリジメチルシロキサンを用いた定着装置をR比3とする。
【0098】
(評価)
・定着率評価
定着率は上記現像剤を用いてベタ画像を現像しその後転写した紙を10℃/10%RHの環境下で、定着温度を5℃単位で120℃〜200℃まで定着温度を変化させた上記定着装置を用いて定着し、測定を行った。測定は定着された画像を折り曲げ、その後にJIS L0823染色堅牢度試験用摩擦試験器を用いて布で摩擦を10回繰り返し、その前後の反射濃度をRD−918にて測定し、その差から下記式に従って定着率を測定した。なお、初期画像濃度は紙の濃度を0とした相対反射濃度で1.40に調整して測定を実施した。
【0099】
定着率={擦り後の濃度}/{擦り前の濃度(1.40)}×100(%)
定着率が70%以上であると実用上問題無いレベルであることから、この定着率になる温度で評価を実施した。
【0100】
・光沢度評価
光沢度は上記現像剤を用いてベタ画像を現像、定着させたものをグロスメーターを用いて入射角75°にて測定した。光沢度は15を超えると画像がギラついたものとなってしまう為に、光沢度は15以下が実用上好ましい。
【0101】
・ローラ汚染評価
ローラ汚染は定着器の設定温度を180℃に設定して、各フッ素系シリコーンオイル及びシリコーンオイルをA4ペーパー1枚当たり0.5mgの塗布量に設定し、黒化面積率9%の画像を2000枚通紙した時のローラの汚染状態を4段階で評価した。◎はローラ汚染全くなし、○はローラほとんど汚染無し、△は部分的なローラ汚染、×は全面ローラ汚染を示す。尚、○以上は実用可能範囲である。
【0102】
【表4】
【0103】
トナー1〜14と本発明内のローラ(R−1、R−2、R−3、R−4)を用いたものは全て問題がないが、本発明外のトナー15〜17を用いたもの、トナー1〜14を用いても比較用ローラ(R比1,R比2,R比3)と組み合わせたものは実用レベルまで達しないことがわかる。
【0104】
・フィルム材を配置した定着方法による定着条件
定着装置として図2に示すものを用いて下記条件で行った。
【0105】
加熱体温度T1=110〜230℃
フィルム材速度=250mm/sec
加熱体加圧ロール間総圧=15kgf
加圧ローラ・フィルム材間ニップ巾=3mm
フィルム材:表面に導電性物質を分散したポリテトラフルオロエチレンを被覆した厚み15μmのポリイミドフィルム材
本発明内、外のシリコーンオイルは熱定着ローラのものと同様とし、パットを使用して塗膜した。(R比1及びR比2に対応するものをF比1、F比2とする。)
(評価結果)
フィルム材を配置した定着による結果
【0106】
【表5】
【0107】
表5から明らかなごとく、両定着方法のいずれにおいても本発明内のものは良好な結果を示すことがわかる。
【0108】
【発明の効果】
以上のように、本発明によればオフセット現象の発生がなく、定着ローラ、フィルム材等の定着部材への巻き付き現象がなく、且つ定着部材表面の汚れの発生のない熱定着方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例を示す熱ローラ定着方法の概略構成例を示す図である。
【図2】本発明の他の一例であるフィルム材を介して加熱体と記録材とを接触させる熱定着方法の概略構成例を示す図である。
【図3】図2に示した変形例を示す概略構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 上ローラ
4 加熱源
6 下ローラ
10 記録材
12 含浸ローラ
21 フィルム材駆動ローラ
22 フィルム材従動ローラ
24 フィルム材
25 低熱容量ライン状加熱体[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a technique used for thermal fixing of a toner image used for electrophotography, electrostatic photography, electrostatic printing and the like.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in electrophotography, the heat roller fixing method has been awarded for fixing a powder toner image carried on a recording material (generally recording paper) because it has good thermal efficiency and is suitable for high-speed fixing. It has been. This heat roller fixing method is a method in which a recording paper carrying a toner image is passed between a fixing roller having a built-in heating source and a pressure roller, and the toner is melted and fixed on the recording paper.
[0003]
Although this heat roller fixing method has the above-mentioned advantages, the toner on the recording paper is transferred to the fixing roller and adheres to other portions of the recording paper after rotation, and it is fixed, and the resulting recording paper image is stained. The so-called offset phenomenon occurs.
[0004]
In order to prevent the occurrence of an offset phenomenon in the heat roller fixing method, a technique for supplying dimethyl silicone oil to the surface of the fixing roller has been proposed. Although this method is effective in preventing the offset phenomenon, it requires a device for supplying silicone oil and has a problem of smoke generation.
[0005]
On the other hand, many proposals for imparting offset resistance to the toner itself have been made.For example, in a binder resin used for a toner, a technique of using a resin having a wide molecular weight distribution as described in JP-A-50-134652, As described in JP-A-49-65231, a technique for adding a release agent such as low molecular weight polypropylene to a toner has been proposed.
[0006]
Although the above-mentioned proposed technology certainly has an excellent effect in preventing the offset phenomenon, there are problems such as a narrow fixing temperature range for preventing the offset phenomenon and insufficient fixability. For this reason, the fixing roller is contaminated, which raises the problem that the life of the fixing roller is short. Further, the conventional silicone oil is positively charged as a frictional charge, and the surface of the fixing roller is easily positively charged. For this reason, when a negatively chargeable toner is used, a phenomenon in which the recording paper is wound around the fixing roller is likely to occur. When the conventional silicone oil is used for the fixing roller, the use of the toner is restricted.
[0007]
Further, a technique using a cross-linked polyester resin obtained from at least a divalent or higher aromatic carboxylic acid and a divalent or higher aromatic alcohol, that is, a polyester resin having an aromatic group in the molecule is a technique for improving fixability. Is a well-known technology. This polyester resin is easily charged negatively due to the presence of an aromatic ring. For this reason, conventionally used silicone oils such as polydimethylsiloxane are easily positively charged, so that electrostatic adhesion to the fixing member occurs, and the problem that the offset property decreases is likely to occur. It was.
[0008]
On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 52-124338 proposes a silicone oil having a trifluoropropyl group in the side chain. However, in this structure, since the number of fluorine-containing carbon groups is as small as one, remarkable performance improvement cannot be achieved as compared with conventional silicone oil. In the above publication, a fixing device in which the surface of an iron heat fixing roller is coated with a resin made of tetrafluoroethylene is used. However, since this fixing device has high hardness, deformation between the pressing member and the pressing member is difficult. It is difficult to widen the so-called fixing nip width, and when a cross-linked polyester resin is used, there is a problem that the fixing property is deteriorated, and further, the pressure is increased to expand the nip width in fixing. Then, the deformation of the fixing device itself becomes large, causing a problem that the durability of the fixing device is lowered.
[0009]
Conventionally, as described above, the pressure roller is made of silicone rubber, and the heating member is mainly used in which a cylinder surface such as iron or aluminum is coated with a fluorine resin. However, since this configuration has the above-described problems, it has been proposed to configure both members with silicone rubber. In this case, since the fixing nip width between the two can be increased as compared with the conventional fixing device, the substantial heating time can be increased, the fixing property is improved, and the unevenness of the transfer paper is improved. Further, it has various advantages such as preventing the occurrence of problems such as curling of transfer paper by being uniformly applied with pressure during fixing.
[0010]
However, in this configuration, since both members are made of silicone rubber, it is easy to induce a problem of causing scratches and adhesion of toner. For this reason, it is preferable to coat the surfaces of both members with a fluorine-based resin, but in this case, it is necessary to form a uniform film of silicone oil on the fluorine-based resin. Conventional silicone oil having dimethylsiloxane or the above-described trifluoropropyl group in the side chain has a low wettability with respect to the fluororesin, so that it is necessary to increase the amount of silicone oil applied. As a result, there is a defect that causes image stains due to an increase in the amount of oil used, and stains such as band electrodes, separation electrodes, and transfer electrodes.
[0011]
On the other hand, in recent years, a fixed heating body is used instead of a fixing roller, and a transfer paper is pressed against the heating body via a moving film material using a pressure roller, and a recording paper carrying a toner image is passed between them. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-119530 proposes a technique for heat fixing. This fixing method is a fixing method with high thermal efficiency, but raises the same problems as the above-described hot roller fixing method.
[0012]
Furthermore, in recent years, there has been a demand for improvement in fixing fastness performance of the fixing device and improvement in scratch resistance of the fixing roller in order to withstand long-term use, and a fixing method that can sufficiently meet these demands has not been developed yet. is the current situation.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
The first object of the present invention is that the offset phenomenon does not occur, the recording material is not wound around the fixing roller, etc., and the fixing member such as the fixing roller and the film material is stained for a long period of time. There is no heat fixing method to provide.
[0014]
Furthermore, the second object is to improve the scratch resistance of the fixing roller or the like and to greatly increase the durability period of the fixing device.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention is achieved by adopting one of the following configurations.
[0016]
(1) A recording material carrying a toner image is passed between a moving fixing member and a pressure member rotating while being pressed against the fixing member, and the fixing member is interposed by the heating member fixedly arranged. In the fixing method of thermally fixing the toner image to the recording material,
The toner loss tangent (tan δ) at 200 ° C. of the toner for forming the toner image is in the range of 0.6 ≦ tan δ ≦ 3.0, and the fixing memberAnd the pressure memberFluororesin-coated silicone rubberrollerAnd the fluororesin surface of the fixing member has a structural unit represented by the following general formula [I]FormedAn image heat fixing method.
[0017]
[Chemical Formula 3]
[0018]
(In the formula, X represents a saturated hydrocarbon group or aryl group having 1 to 4 carbon atoms, Rf represents a fluoroalkyl group having 2 to 10 carbon atoms, and n represents an integer of 1 to 4).
(2) saidA pair of opposedFluororesin-coated silicone rubber rollerThe difference in surface hardness is 5 ° or less.(1) The image heat fixing method according to (1).
[0019]
(3) A pair of fluororesin-coated silicone rubber rollers arranged opposite to each otherwhileofThe pressing force is 4 ~ Ten N / cmIt is composed of(1) or(2) The image thermal fixing method according to (2).
(4)A fluororesin-coated film material that moves between a fixedly arranged heating body and a pressure member having a rubber elastic layer that rotates in opposition to the heating body is arranged, and a recording material carrying a toner image is placed on the recording material In a heat fixing method of passing between a film material and a pressure member and fixing the toner image on a recording material,
The toner for forming the toner image 200 The loss tangent (tan δ) of the toner at 0.6 ≦ tan δ ≦ 3.0 And a fluorine-containing silicone oil coating film having a structural unit represented by the following general formula [I] is formed on the pressure member side surface of the film material.Image heat fixing method.
[0020]
[Chemical B]
[0021]
(In the formula, X is a saturated hydrocarbon group or aryl group having 1 to 4 carbon atoms, and Rf is 2 to 2 carbon atoms. Ten And n represents an integer of 1 to 4. )
(5) (1), (2), (3), wherein the resin constituting the toner is a crosslinked polyester resin obtained from at least a divalent or higher aromatic carboxylic acid or a divalent or higher aromatic alcohol. Or (4) The image heat fixing method.
[0022]
(6The resin constituting the toner is a cross-linked polyester resin obtained from at least a divalent or higher aromatic carboxylic acid and a divalent or higher aromatic alcohol, and the molecular weight by GPC is 1 × 10Four≦ Mw ≦ 4 × 10Four4 × 10Three≦ Mn ≦ 2 × 10Four, A blend resin of linear styrene acrylic resin satisfying Mw / Mn ≦ 5In(1) to (5)ofThe image thermal fixing method according to
[0025]
[Specific Description of Configuration of the Present Invention]
[Fluorine silicone oil of the present invention]
The fluorine-containing silicone oil of the present invention is a silicone oil having a structural unit represented by the general formula [I].
[0026]
In the general formula [I], X represents a saturated hydrocarbon group such as an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms such as a methyl group or an aryl group such as a phenyl group, and Rf has 2 to 10 carbon atoms, preferably 2 -8 fluoroalkyl groups.
[0027]
Further, as a preferred embodiment of Rf, Z- (CF2)m-(Z represents a hydrogen atom or a fluorine atom), and m is an integer of 2 to 10, preferably 2 to 8, like the aforementioned fluoroalkyl group. n represents an integer of 1 to 4.
[0028]
The fluorine-containing silicone oil of the present invention must have the above-mentioned structural unit, but in addition to the above structural unit, for example, a copolymer with a structural unit such as dimethyl silicone, phenylmethyl silicone or diphenyl silicone. There may be.
[0029]
The fluorine-containing silicone oil of the present invention needs to be a liquid having an appropriate viscosity at the time of use and an oil having a certain molecular weight. However, the achievement ratio of the object of the present invention, the formation of an oil film on the fixing roller In view of the properties and the like, the molecular weight is preferably 20 to 100 centipoise (CS), particularly 100 to 500 CS, at 25 ° C. when expressed in terms of viscosity. This viscosity indicates a dynamic viscosity and is measured by an Ubbelohde viscometer in accordance with ASTM D445-46T or JIS Z8803.
[0030]
This viscosity can be controlled while adjusting the degree of polymerization during the production of the fluorine-containing silicone oil of the present invention.
[0031]
When the fluorine-containing silicone oil of the present invention is a copolymer, it is preferable that the structural unit represented by the general formula [I] of the present invention is contained in an amount of 20 mol% or more from the achievement of various objects of the present invention. When the amount is less than mol%, the degree of achievement of the object of the present invention is too low, and the effect based on the properties of other structural units tends to be more prominent, and the object of the present invention may not be achieved.
[0032]
In the production method of the fluorine-containing silicone oil of the present invention, the dialkyl-substituted dichlorosilane is prepared by the reaction of silicon and alkyl chloride in the same manner as in the usual production method of silicone oil, and hydrolyzed using the siloxane and siloxane. None, and then synthesized by forming a cyclic oligomer or a linear oligomer and then polymerizing them. The fluorine-containing silicone oil of the present invention has a fluorinated alkyl group in the side chain. In this case, a fluorine compound having a chloro group at the terminal instead of alkyl chloride, for example, the following general formula [ It is easily produced by using a compound having a structure represented by [II].
[0033]
General formula [II]
Z (CF2)m(CH2)nCl
Here, Z, m and n are the same as those in the general formula [I].
[0034]
Typical specific examples of the compound represented by the general formula [II] are listed below.
[0035]
(A) CFThreeCF2CH2Cl
(B) CFThreeCF2CF2CH2Cl
(C) CFThreeCF2CF2(CH2)2Cl
(D) CFThreeCF2CF2CF2(CH2)2Cl
(E) CFThreeCF2CF2CF2CF2CH2Cl
(F) CFThreeCF2CF2CF2CF2(CH2)ThreeCl
(G) CFThreeCF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl
(H) CFThreeCF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl
(I) HCF2CF2CH2Cl
(J) HCF2CF2CF2CH2Cl
(K) HCF2CF2CF2(CH2)2Cl
(L) HCF2CF2CF2CF2CH2Cl
(M) HCF2CF2CF2CF2(CH2)2Cl
(N) HCF2CF2CF2CF2(CH2)FourCl
(O) HCF2CF2CF2CF2CF2(CH2)ThreeCl
(P) HCF2CF2CF2CF2CF2CF2CH2Cl
In the present invention, examples of the alkyl chloride for introducing an alkyl group other than the fluorinated alkyl group include methyl chloride, ethyl chloride, propyl chloride, and butyl chloride.
[0036]
In the present invention, the number of fluorine atoms plays a large role in order to exert an effect such as uniform adhesion to a fixing roller coated with a fluorine-based resin using the alkyl fluoride-substituted silicone oil. Estimated. In this case, the fluorinated alkyl has 2 to 10 carbon atoms, and the portion directly bonded to the silicon atom is preferably a methylene chain. Furthermore, a suitable range is 2-8. If the number of fluorinated alkyl carbons is excessive, there will be a problem with flow characteristics when heat is applied. Moreover, when there is no alkyl fluoride, there is no improvement in wettability with respect to the surface of the hot roll coated with the fluororesin, and a uniform oil film cannot be formed.
[0037]
The structure of a typical example of the fluorine-containing silicone oil is shown below.
[0038]
[Chemical formula 5]
[0039]
[Chemical 6]
[0040]
Here, a and b are integers of 1 or more, preferably 10 to 1000, more preferably 20 to 100. The sum of a and b is preferably 40 to 150.
[0041]
[Configuration of toner]
As the toner used in the fixing method of the present invention, any known toner can be used as necessary. However, as a result of studies by the present inventors, it has been found that the toner according to
[0042]
That is, a preferred toner used in the present invention has a crosslinked polyester resin obtained from a divalent or higher aromatic carboxylic acid and a divalent or higher aromatic alcohol and a molecular weight of 1 × 10 6 by GPC.Four≦ Mw ≦ 4 × 10Four4 × 10Three≦ Mn ≦ 2 × 10Four, A toner obtained by adding and mixing inorganic fine particles with colored particles containing linear styrene-acrylic material satisfying Mw / Mn ≦ 5 as a main component and containing a colorant, a release agent and other additives as necessary. The average particle size is a volume average particle size of usually 1 to 30 μm, preferably 5 to 15 μm. The resin constituting the toner is synthesized using a polyester resin having an aromatic ring, that is, at least a divalent or higher aromatic carboxylic acid or a divalent or higher aromatic alcohol.
[0043]
* Examples of aromatic polycarboxylic acids
Phthalic acid, isophthalic acid, terephthalic acid, 1,2,4-benzenetricarboxylic acid, 2,5,7-naphthalenetricarboxylic acid, 1,2,4-naphthalenetricarboxylic acid, pyromellitic acid, etc. and their acid anhydrides Can be used.
[0044]
* Examples of aromatic polyhydric alcohols
Polyoxypropylene (2.2) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxypropylene (3.3) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane, polyoxyethylene (2.0) -2,2 -Bis (4-hydroxyphenyl) propane / polyoxypropylene (2.0) -Polyoxyethylene (2.0) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane / polyoxypropylene (6) -2,2-bis ( And etherified bisphenol such as 4-hydroxyphenyl) propane, bisphenol A, bisphenol Z, 1,3,5-trihydroxymethylbenzene, and the like.
[0045]
The crosslinked polyester resin of the present invention is a resin obtained from the above monomer components, but other polyvalent carboxylic acids and polyhydric alcohols may be used as monomer components as necessary.
[0046]
* Examples of polycarboxylic acids
Maleic acid, fumaric acid, citraconic acid, itaconic acid, glutamic acid, succinic acid, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, malonic acid, n-dodecyl succinic acid, n-dodecenyl succinic acid, isododecyl succinic acid, isododecenyl Succinic acid, n-octyl succinic acid, n-octenyl succinic acid, 1,2,4-butanetricarboxylic acid, 1,2,5-hexanetricarboxylic acid, 1,3-dicarboxyl-2-methyl-2-methylenecarboxypropane・ 1,2,4-cyclohexanetricarboxylic acid ・ tetra (methylenecarboxyl) methane ・ 1,2,7,8-octanetetracarboxylic acid ・ empol trimer acid, etc. These acid anhydrides should also be used Can do.
[0047]
* Examples of polyhydric alcohol components
Ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,4-butanediol, 1,4-butenediol, neopentyl glycol, 1,5-pentane glycol, 1, 6-hexane glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, dipropylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, polytetramethylene glycol, hydrogenated bisphenol A, sorbitol, 1,2,3,6-hexanetetrol, 1,4 -Sorbitan, pentaerythritol, dipentaerythritol, tripentaerythritol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,5-pentatriol, glycerol, 2-methylpropanetriol, 2-methyl-1,2,4-butane Triol, trimethylolethane, trimethylolpro Mention may be made of the emissions and the like.
[0048]
About the ratio of an acid component and an alcohol component, the molar ratio of 1: 0.95-1.05 can be preferably used fundamentally. The polyester resin of the present invention is cross-linked, and this cross-linking is achieved by a trivalent or higher functional group. The content of the trivalent or higher functional group component depends on the degree of cross-linking, and the desired degree of cross-linking Therefore, the amount of addition can be adjusted. In general, the amount of trivalent or higher component is preferably 15 mol% or less.
[0049]
The degree of crosslinking is a resin having a chloroform-insoluble content of 5% by weight or more, preferably 10 to 50% by weight. This chloroform-insoluble matter is weighed 5.00 g of resin, mixed with 5.00 g of radiolite (# 700) as a filter aid, added with 100 g of chloroform, and then rotated and mixed in a ball mill for 5 hours or more. Dissolve in. Thereafter, filter paper uniformly coated with 5.00 g of radiolite is placed in a pressure filter, and a solution in which the resin is dissolved is poured into a close contact with a small amount of chloroform, followed by filtration. In this case, care should be taken so that no residue adheres to the vessel wall. Filtration is 4kg / cm2The following pressure is applied. When the outflow of chloroform is completed, 100 g of chloroform is newly added, and the residue is thoroughly washed. After the above operation is completed, the filter paper and the radiolite holding the residue are sufficiently dried in a dryer. After measuring the weight of the dried product, the chloroform-insoluble matter is calculated according to the following formula.
[0050]
[Expression 1]
[0051]
Further, it is essential that the polyester resin in the present invention has a structure containing an aromatic ring in the main chain. The amount of this aromatic ring is 50 to 100% by weight of the compound having an aromatic ring in the raw material constituting the polyester resin. If the content of the aromatic ring is less than 50%, the effect of reducing adhesion to the fixing roller is lost.
[0052]
Further, the loss tangent (tan δ) of the resin in the toner was measured using a rheology viscoelasticity measuring apparatus MR500, a parallel plate having a diameter of 10 mm as a jig, and a value at 200 ° C. when an applied frequency was 1 Hz. The loss tangent is preferably in the range of 0.6 ≦ tan δ ≦ 3.0. When tan δ <0.6, the elastic component of the toner is large and a large fixing energy is required, which causes an under-offset and contaminates the fixing roller. On the other hand, when tan δ> 3.0, the toner has many viscous components, so that the glossiness of the obtained image is increased and glaring, and the image quality is poor. In addition, hot offset is caused and the fixing roller is contaminated.
[0053]
On the other hand, the composition of styrene acrylic resin used with polyester resin is specifically styrene / o-methylstyrene / m-methylstyrene / p-methylstyrene / p-chlorostyrene / 3,4-dichlorostyrene / p-phenyl. Styrene or styrene derivatives such as styrene, p-ethylstyrene, 2,4-dimethylstyrene, pt-butylstyrene, pn-hexylstyrene, pn-octylstyrene, pn-nonylstyrene, pn-decylstyrene, pn-dodecylstyrene Monomers such as methyl methacrylate, ethyl methacrylate, n-butyl methacrylate, isopropyl methacrylate, isobutyl methacrylate, t-butyl methacrylate, n-octyl methacrylate, 2-ethylhexyl methacrylate, stearyl methacrylate, Lauryl methacrylate, phenyl methacrylate, dimethacrylate Methacrylic acid ester derivatives such as ethylaminoethyl, dimethylaminoethyl methacrylate, or methyl acrylate, ethyl acrylate, isopropyl acrylate, n-butyl acrylate, t-butyl acrylate, isobutyl acrylate, n-octyl acrylate, It is a copolymer obtained from monomers such as 2-ethylhexyl acrylate, stearyl acrylate, lauryl acrylate, phenyl acrylate, dimethylaminoethyl acrylate, diethylaminoethyl acrylate, and other acrylate derivatives. The polymer may further contain an optional third copolymer component, and preferred third copolymer components include vinyl esters such as vinyl propionate, vinyl acetate and vinyl benzoate, vinyl methyl ether and vinyl ethyl. Vinyl ether such as ether Vinyl ketones such as vinyl methyl ketone, vinyl ethyl ketone and vinyl hexyl ketone, N-vinyl compounds such as N-vinyl carbazole, N-vinyl indole and N-vinyl pyrrolidone, vinyl compounds such as vinyl naphthalene and vinyl pyridine And acrylic acid or methacrylic acid derivatives such as acrylonitrile, methacrylonitrile, acrylamide, N-butylacrylamide, N, N-dibutylacrylamide, methacrylamide, N-butylmethacrylamide, and N-octadecylacrylamide.
[0054]
Furthermore, as the molecular weight of the styrene acrylic resin, the weight average molecular weight (Mw) measured by GPC method is 1 × 10.Four≦ Mw ≦ 4 × 10FourThe number average molecular weight (Mn) is 4 × 10Three≦ Mn ≦ 2 × 10FourThe ratio of the weight average molecular weight (Mw) to the number average molecular weight (Mn) is preferably Mw / Mn ≦ 5.
[0055]
The resin can be produced by emulsion polymerization, suspension polymerization, or solution polymerization.
[0056]
Polymerization initiators necessary for synthesizing the resin include peroxides such as benzoyl peroxide and lauryl peroxide, and azo polymerization initiators such as azobisisobutyronitrile and azobisisovaleronitrile. . These addition amounts are preferably 0.1 to 2% by weight based on the monomer. If it is less than this amount, the polymerization reaction will be insufficient, causing the problem of the monomer itself remaining. Further, if the amount is excessive, a decomposition product of the polymerization initiator remains, which affects the chargeability. Further, since the polymerization reaction is too early, the molecular weight is reduced.
[0057]
The mixing ratio of the styrene acrylic resin to the polyester resin is arbitrary, but in the present invention, it is preferably about 5 to 25 parts with respect to 100 parts of the polyester resin. When the blending ratio of the styrene acrylic resin is less than 5 parts, offset is likely to occur. On the other hand, when the blending ratio of the styrene acrylic resin exceeds 25 parts, the chargeability of the toner is too close to positive and induces electrostatic offset. It becomes easy.
[0058]
As the colorant, carbon black, magnetic substance, dye, pigment, and the like can be used. As the carbon black, channel black, furnace black, acetylene black, thermal black, lamp black, and the like are used. Magnetic materials include ferromagnetic metals such as iron, nickel and cobalt, alloys containing these metals, compounds of ferromagnetic metals such as ferrite and magnetite, alloys that do not contain ferromagnetic metals but exhibit ferromagnetism by heat treatment, For example, a kind of alloy called Heusler alloy such as manganese-copper-aluminum, manganese-copper-tin, chromium dioxide, or the like can be used. As the dye, C.I. I.
[0059]
The number average molecular weight of the low molecular weight polyethylene, low molecular weight polypropylene, low molecular weight polyethylene-polypropylene copolymer, etc. as the release agent to be contained in the toner is 1500 (the number average molecular weight indicates a polystyrene molecular weight converted value by high temperature GPC). ~ 9000 Polyolefin wax, high melting point paraffin wax such as micro wax, Fischer-Tropsch wax, ester wax such as fatty acid lower alcohol ester, fatty acid higher alcohol ester, fatty acid polyhydric alcohol ester, amide wax etc. alone or in combination Can be used.
[0060]
Examples of other additives include charge control agents such as salicylic acid derivatives and azo metal complexes. As the inorganic fine particles, those having a number average primary particle diameter of 5 to 1000 nm such as silica, titanium oxide, aluminum oxide, barium titanate and strontium titanate are used, and these may be hydrophobized.
[0061]
Further, a higher fatty acid metal salt such as styrene-acrylic resin fine particles having a number average primary particle size of 0.1 to 2.0 μm or zinc stearate may be added to the toner as a cleaning aid.
[0062]
The addition amount of the inorganic fine particles is preferably 0.1 to 2.0% by weight based on the colored particles. The cleaning aid is preferably about 0.01 to 1.0% by weight with respect to the colored particles.
[0063]
As the carrier constituting the two-component developer, an uncoated carrier composed only of magnetic material particles such as iron and ferrite, a resin-coated carrier whose magnetic material particle surface is coated with a resin, or a resin and magnetic powder are mixed. Any of the resin-dispersed carriers obtained as described above may be used. The average particle size of the carrier is preferably 30 to 150 μm in terms of volume average particle size.
[0064]
When used as a magnetic one-component developer, the coloring agent preferably contains a ferromagnetic material such as magnetite having a number average primary particle size of 0.1 to 2.0 μm. In this case, 20 to 60% by weight of a magnetic material is added to the toner.
[0065]
Further, in the present invention, it can be used as a non-magnetic one-component toner composed only of a non-magnetic toner without using a carrier.
[0066]
[Fixing method]
A suitable fixing method used in the present invention includes a heat roller fixing method and a fixedly installed heating body, and presses and rotates in opposition to the heating body, and a recording material is placed on the heating body through a film material. A fixing method in which a toner image is heated and fixed on a recording material by a pressure member to be bonded can be given.
[0067]
Hereinafter, a thermal fixing method suitably applied to the present invention will be described.
[0068]
The heat roller fixing method of the present invention will be described with reference to FIG. 1. Iron or aluminum having a silicone rubber with a
[0069]
When the pressing force is less than 4 N / cm, the deformation of the toner is hardly promoted, and the toner is hardly fixed on the recording material. On the other hand, if the pressing force exceeds 10 N / cm, wrinkles and curling (warping) may occur at the time of fixing with an envelope or the like in which cardboard or a large number of sheets are laminated.
[0070]
The hardness difference between the upper and lower rollers is preferably 5 ° or less. If the hardness difference exceeds 5 °, wrinkles and warpage on the cardboard and envelopes are likely to be promoted, and the pressing force between the fixing rollers is limited to less than 4 N / cm, and the deformation of the toner is not promoted. Fixing to a recording medium such as an envelope in which a large number of sheets are bonded together is difficult. The hardness of the upper and lower rollers was measured using an ASKER-C hardness meter standardized as SRIS (Japan Rubber Association Standard) -0101.
[0071]
In the heat roller fixing method of the present invention, the fluorine-containing silicone oil coating film of the present invention is formed on the
[0072]
That is, the
[0073]
The latter fixing method will be described with reference to FIG. 2. The low heat capacity
[0074]
In FIG. 2, as in the case shown in FIG. 1, the impregnating
[0075]
Another example of the latter fixing method will be described with reference to FIG. The example of FIG. 3 is an example of an endless film material, whereas the example of FIG. 2 is an endless film material.
[0076]
That is, as shown in FIG. 2, the end film material 34 is wound around the
[0077]
The end film material 34 that has been wound on the
[0078]
In FIG. 3, the impregnation roller (not shown) impregnated with the fluorine-containing silicone oil of the present invention is brought into pressure contact with the
[0079]
In the illustrated example, the method for forming a fluorine-containing silicone oil coating using an impregnation roller is disclosed, but a pad, web, or the like impregnated with fluorine-containing silicone oil may also be used.
[0080]
The recording material in the present invention refers to an image support that can transfer and hold a toner image formed by development and can be fixed by thermal fixing, and is typically plain paper. Furthermore, a PET base for an overhead projector is included.
[0081]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example is given and this invention is demonstrated in detail, the aspect of this invention is not limited to this. “Parts” represents “parts by weight”.
[0082]
[Example 1]
Example of polyester resin production
In accordance with the raw material composition shown in the following table, the divalent / polyvalent carboxylic acid and the divalent / polyhydric alcohol are put into a reactor having a thermometer, a stirrer, a nitrogen introduction tube, and a condenser, and heated in a nitrogen gas atmosphere. A small amount of dibutyltin oxide was added and the reaction was carried out at 200 ° C. In the initial stage, the reaction was carried out using only a bifunctional raw material, and a raw material having a trivalent or higher functional group was added when dibutyltin oxide was added. The reaction was stopped when a predetermined chloroform insoluble matter was obtained. In addition, in the following table | surface, a mixing | blending shows weight ratio.
[0083]
[Table 1]
[0084]
* TMA: 1,2,4-benzenetricarboxylic acid
* TPA: terephthalic acid
* IPA: Isophthalic acid
* DKA: n-dodecenyl succinic acid
* BPA: Polyoxypropylene (2,2) -2,2-bis (4-hydroxyphenyl) propane
* EG: Ethylene glycol
* NPG: Neopentyl glycol
* TMP: Trimethylolpropane
The following table shows the insoluble content of chloroform with respect to the resin and the ratio of the aromatic ring compound in the raw material composition.
[0085]
[Table 2]
[0086]
Styrene acrylic resin production example
Production of resin S-1
・ 75 parts of styrene
・ 25 parts of n-butyl acrylate
Styrene acrylic resin S-1 was synthesized with the above monomers in the above blending ratio. Mw of this resin was 14000, Mn = 7000, and Mw / Mn = 2.0.
[0087]
Production of resin S-2
・ 70 parts of styrene
・ 30 parts of n-butyl methacrylate
Styrene acrylic resin S-2 was synthesized with the above monomer in the above blending ratio. Mw = 25000, Mn = 10000, and Mw / Mn = 2.5 of this resin.
[0090]
The polyester resin, styrene acrylic resin, colorant, and release agent (low molecular weight polypropylene, abbreviated as PP) are mixed at the blending ratio shown in the table below, and after melt-kneading, pulverizing, and classifying, the volume average particle size is 8.5 μm Colored particles were obtained. To this, 0.7% by weight of hydrophobic silica was added to obtain a toner. The result of measuring the loss tangent (tan δ) of the resin using the toner is shown.
[0091]
[Table 3]
[0092]
Further, a ferrite carrier coated with styrene-acrylic resin and having a volume average particle diameter of 62 μm was mixed with these toners to prepare a developer having a toner concentration of 7% by weight.
[0093]
As an evaluation machine, a Konica U-BIX1017 copier manufactured by Konica Corporation was modified and used. The contents of the modification regarding the fixing conditions are shown below.
[0094]
・ Heat roller fixing conditions
As a hot roller device, cylindrical aluminum (hardness 90 °) with a built-in 30mm diameter heater coated with silicone rubber whose surface is coated with polytetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer is used as the upper roller. And has a lower roller (hardness 86 °) with a diameter of 30 mm, the surface of which is also composed of silicone rubber coated with a tetrafluoroethylene-perfluoroalkyl ether copolymer. The pressing force was set to 7 N / cm, and the nip width was 4.0 mm. Using this fixing machine, the linear velocity was set to 100 mm / sec. The cleaning mechanism of the fixing machine was used with a pad impregnated with fluorine-based silicone oil. Exemplified compounds (3), (7), (8) and (13) are used, and these are designated as R-1, R-2, R-3 and R-4.
[0095]
Further, a fixing machine whose surface temperature can be varied (110 to 230 ° C.) was used.
[0096]
On the other hand, as a comparative fixing device, a silicone oil composed of polydimethylpolysiloxane (dimethyl silicone oil) was used in the above-mentioned device, and a side chain alkyl fluoride described in JP-A-52-124338 was used. A fluorinated silicone oil (FS-1265: manufactured by Dow Corning), which is simply trifluoromethyl, was used. The heat roller fixing device using dimethyl silicone oil has an R ratio of 1, and the one using the above-described fluorine-based silicone oil has an R ratio of 2.
[0097]
Further, the upper roller is not coated with silicone rubber, but is directly coated with a polytetrafluoroethylene-perfluoroalkyl vinyl ether copolymer on cylindrical aluminum, and a fixing device using polydimethylsiloxane has an R ratio of 3. To do.
[0098]
(Evaluation)
・ Retention rate evaluation
The fixing rate was obtained by changing the fixing temperature from 120 ° C. to 200 ° C. in units of 5 ° C. in an environment of 10 ° C./10% RH, after the solid image was developed using the developer and then transferred. Fixing was performed using a fixing device, and measurement was performed. The measurement is performed by bending the fixed image, and then repeatedly rubbing with a cloth using a JIS L0823 dyeing fastness test friction tester, and the reflection density before and after that is measured with RD-918. The fixing rate was measured according to the formula. The initial image density was measured by adjusting the relative reflection density with the paper density to 0 to 1.40.
[0099]
Fixing rate = {density after rubbing} / {density before rubbing (1.40)} × 100 (%)
When the fixing rate is 70% or more, there is no practical problem, and therefore, the evaluation was performed at a temperature at which the fixing rate was reached.
[0100]
・ Glossiness evaluation
The gloss was measured by developing and fixing a solid image using the developer at an incident angle of 75 ° using a gloss meter. When the glossiness exceeds 15, the image becomes glaring. Therefore, the glossiness is preferably 15 or less in practice.
[0101]
・ Roller contamination assessment
For roller contamination, set the fixing device temperature to 180 ° C, set each fluorinated silicone oil and silicone oil to 0.5mg per A4 paper, and 2000 images with 9% black area ratio The contamination state of the roller when the paper was passed was evaluated in four stages. ◎ indicates no roller contamination, ○ indicates almost no roller contamination, Δ indicates partial roller contamination, and × indicates overall roller contamination. In addition, ○ or more is a practical range.
[0102]
[Table 4]
[0103]
The
[0104]
・ Fixing conditions by fixing method with film material
The fixing apparatus shown in FIG. 2 was used under the following conditions.
[0105]
Heater temperature T1= 110-230 ° C
Film material speed = 250mm / sec
Total pressure between heated body pressure rolls = 15kgf
Nip width between pressure roller and film material = 3mm
Film material: 15μm thick polyimide film material coated with polytetrafluoroethylene with conductive material dispersed on the surface
The silicone oil inside and outside the present invention was the same as that of the heat fixing roller, and was coated using a pad. (Those corresponding to
(Evaluation results)
Result of fixing with film material
[0106]
[Table 5]
[0107]
As is apparent from Table 5, it can be seen that both of the fixing methods show good results in the present invention.
[0108]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, there is provided a thermal fixing method that does not cause an offset phenomenon, does not wrap around a fixing member such as a fixing roller or a film material, and does not cause contamination on the surface of the fixing member. Can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating a schematic configuration example of a heat roller fixing method according to an example of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a schematic configuration example of a thermal fixing method in which a heating body and a recording material are brought into contact with each other through a film material which is another example of the present invention.
FIG. 3 is a diagram illustrating a schematic configuration example illustrating a modification example illustrated in FIG. 2;
[Explanation of symbols]
1 Upper roller
4 Heating source
6 Lower roller
10 Recording material
12 Impregnation roller
21 Film material drive roller
22 Film material driven roller
24 Film material
25 Low heat capacity line heater
Claims (6)
前記トナー像を形成するためのトナーの200℃におけるトナーの損失正接(tanδ)が0.6≦tanδ≦3.0の範囲にあり、前記定着部材及び加圧部材が共にフッ素樹脂被覆シリコーンゴムローラで構成され、且つ該定着部材のフッ素樹脂表面は下記一般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ素シリコーンオイル塗膜が形成されていることを特徴とする画像熱定着方法。
Wherein there loss tangent of the toner at 200 ° C. of the toner for forming a toner image (tan [delta) is in the range of 0.6 ≦ tanδ ≦ 3.0, wherein the fixing member and the pressure member are both composed of a fluororesin-coated silicone rubber roller, An image heat fixing method, wherein a fluorine-containing silicone oil coating film having a structural unit represented by the following general formula [I] is formed on the surface of the fixing resin.
前記トナー像を形成するためのトナーの 200 ℃におけるトナーの損失正接(tanδ)が 0.6 ≦tanδ≦ 3.0 の範囲にあり、かつ、上記フィルム材の加圧部材側表面に下記一般式〔I〕で示される構造単位を有する含フッ素シリコーンオイル塗膜を形成させたことを特徴とする画像熱定着方法。
The toner loss tangent (tan δ) at 200 ° C. of the toner for forming the toner image is in the range of 0.6 ≦ tan δ ≦ 3.0 , and the pressure member side surface of the film material is represented by the following general formula [I]: An image heat fixing method comprising forming a fluorine-containing silicone oil coating film having the structural unit shown .
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