JP3858294B2 - Method for producing α-olefin low polymer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はα−オレフィン低重合体の製造方法に関するものであり、詳しくは、特に、エチレンから1−ヘキセンを主体とした高品質のα−オレフィン低重合体を、安定に、高収率かつ高選択率で製造することができる、工業的有利なα−オレフィン低重合体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレン等のα−オレフィンの低重合方法として、クロム−ピロリル結合を持つクロム含有化合物と有機アルミニウム化合物の組み合わせからなるクロム系触媒を使用する方法が知られている。
クロム−ピロリル結合を持つクロム含有化合物の製法としては、電子供与性溶媒中、クロム塩と金属ピロリドを反応させる方法が知られている(例えば、V.W.Seidel and W.Reichardt,Z.Anorg.Allg.Chem.,404,225(1974)、公開特許公報平3−128904)。
【0003】
また、炭化水素溶媒中でクロム−ピロリル結合を持つクロム含有化合物を製造する方法が、南アフリカ特許ZA93/0350中に記載されている。この特許には、クロム化合物、ピロール含有化合物、金属アルキル化合物及びハライド源を共通の溶媒中で混合してクロム系触媒を調製し、次いでこの触媒を使用してα−オレフィンを低重合する方法が提案されている。
一方、本発明者らは、クロム塩とピロール化合物を炭化水素溶媒中で反応させて得られるクロム含有化合物、α−オレフィン、およびアルキルアルミニウムを特定の方法で接触させることにより、α−オレフィンの低重合活性を著るしく向上させる方法を提案した(特開平6−157655号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のクロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物の製法のうち、電子供与性溶媒を用いる製法では、生成物の単離操作が煩雑であり、且つα−オレフィンの低重合触媒の成分として用いる場合には、用いた溶媒を十分に留去しなければ触媒活性が低下する欠点を有している。
炭化水素溶媒を用いる南アフリカ特許ZA93/0350に記載された方法では、高い活性及び高い1−ヘキセンの選択率が達成されているが、触媒の安定性が低く、さらに低重合反応を行う際の反応方法が煩雑である為、触媒の貯蔵等を含め工業的に実施するという観点からは、如何にこれらの欠点を克服するかが重要な課題となる。
【0005】
また、特開平6−157655号公報に記載された方法では、高い活性及び高い1−ヘキセンの選択率が達成されているが、工業的な製造方法という観点からは、触媒性能が未だ不十分である。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、工業的に有利に1−ヘキセン等の高品質のα−オレフィン低重合体を安定に、高収率かつ高選択率で製造することができるα−オレフィン低重合体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、クロム含有化合物、アルキルアルミニウム化合物及び周期律表の IV A、 IV B、VB、 VI B族から選ばれる元素を含むハロゲン含有化合物の少なくとも3成分から調製された触媒であって、クロム含有化合物として、置換基を有していてもよいピロールの金属塩から選ばれたピロール化合物とクロム塩とを、ハロゲンで置換されていてもよい炭化水素溶媒中で反応させて得られたクロム−ピロリル結合を含むものを用い、且つこのクロム含有化合物とアルキルアルミニウム化合物とをα−オレフィンの存在下に接触させることにより調製された触媒を用いてα−オレフィンを低重合させることにより、高品質のα−オレフィン低重合体を安定に、高収率かつ高選択率で製造することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明をより詳細に説明すると、本発明で触媒調製に用いるクロム含有化合物は、(ハロ)炭化水素溶媒中でクロム塩とピロール又はその金属塩とを反応させることにより得られたものである。
クロム塩は、一般式
CrXn
(式中、クロムの価数は0価ないし6価であり、Xは同一、又は、相互に異なる任意の有機又は無機の基もしくは陰性原子であり、nは1ないし6の整数である。)で表される。nの数としては2以上が好ましい。有機基としては、炭化水素基、カルボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケトナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル基およびアミド基等が例示される。有機基の炭素数は、通常1〜30である。炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル基等が挙げられる。無機基としては、硝酸基、硫酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子としては酸素、ハロゲン等が挙げられる。
【0008】
また、上記のクロム化合物と電子供与体からなる錯体も好適に使用することができる。電子供与体としては、窒素、酸素、リンまたは硫黄を含有する化合物の中から選択される。
窒素含有化合物としては、ニトリル、アミン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼン、テトラメチレンジアミン、イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリドン等が挙げられる。
【0009】
酸素含有化合物としては、エステル、エーテル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、アセトアルデヒド等が挙げられる。
リン化合物としては、ヘキサメチルフォスフォルアミド、ヘキサメチルフォスフォラストリアミド、トリエチルホスファイト、トリブチルホスフィンオキシド、トリエチルホスフィン等が挙げられる。
【0010】
硫黄含有化合物としては、二硫化炭素、ジメチルスルフォキシド、テトラメチレンスルフォン、チオフェン、ジメチルスルフィド等が挙げられる。
これらの電子供与体を含む錯体の例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコール錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、チオエーテル錯体等が挙げられる。
クロム含有化合物の調製に用いるクロム塩としては、炭化水素溶媒に可溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カルベン錯体、各種のシクロペンタジエニル錯体、アルキル錯体、フェニル錯体等が挙げられる。これらのいくつかを例示すると、クロム(III)アセチルアセトナート、クロム(III)トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)ヘキサフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)、Cr(PhCOCHCOPh)3 (但し、Phはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(III)アセテート、クロム(III)2−エチルヘキサノエート、クロム(III)ベンゾエート、クロム(III)ナフテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3 )3 、クロム(II)ビス(トリメチルシリル)アミド、Cr(CO)6 、(C6 H6 )Cr(CO)3 、(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)5 Cr(=CC6 H5 (OCH3 ))、CpCrCl2 (但しCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(Cp*CrClCH3 )2 (但しCp*はペンタメチルシクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3 )2 CrCl等が挙げられる。これらの中で、特に好ましいのは、β−ジケトナート塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、カルボン酸塩、β−ケトカルボン酸塩等である。
【0011】
本発明において触媒調製に用いられるクロム含有化合物には、クロム原子及びピロリル基が含まれていればよく、他に有機基又は無機基を有していてもよく、さらに、他の金属を含んでいてもよい。すなわち、以下に述べるクロム含有化合物の製造方法によれば、IA族、IIA族、III B族、又はIVB族の金属との混合物としてクロム化合物が得られる場合があるが、本発明においてはこのような混合物も含めてクロム含有化合物と総称するものとする。クロム含有化合物の調製に用いるピロール化合物は、ピロール若しくは置換ピロールに対応する金属塩すなわち金属ピロリドである。
【0012】
置換ピロールとしては、2,5−ジメチルピロールの他に、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−ホルミルピロール、2−アセチルピロール、2,3,4−トリメチルピロール、3,4−ジエチルピロール、テトラヒドロインドール、3,3′,4,4′−テトラメチル−2,2′−ジピロロメタンなどが挙げられる。また、金属ピロリドの金属としては、IA族、IIA族、 IIIB族及びIVB族から選択されたものが用いられる。好ましい金属ピロリドとしては、リチウムピロリド、ナトリウムピロリド、カリウムピロリド、セシウムピロリド、ジエチルアルミニウムピロリド、エチルアルミニウムジピロリド、アルミニウムトリピロリド、リチウム−2,5−ジメチルピロリド、ナトリウム−2,5−ジメチルピロリド、カリウム−2,5−ジメチルピロリド、セシウム−2,5−ジメチルピロリド、ジエチルアルミニウム−2,5−ジメチルピロリド、エチルアルミニウム−ビス(2,5−ジメチルピロリド)等が挙げられる。
【0013】
また、リチウム−3,4−ジクロロピロリド、ナトリウム2,3,4,5−テトラクロロピロリド、リチウム−2,3,4−トリメチルピロリド、ジエチルアルミニウム−2,3,4−トリメチルピロリド、ナトリウム−3,4−ジエチルピロリド、ジエチルアルミニウム−3,4−ジエチルピロリド等も用いられる。置換基を有するものを含めて遊離のピロールは、対応する金属ピロリドと比較してクロム塩との反応性が極めて低く、且つ保存中に着色したり沈澱物が生成し易い。従って、クロム含有化合物の調製には金属ピロリドを用いるのが好ましい。クロム塩とピロール化合物とを反応させる際の反応媒体である(ハロ)炭化水素溶媒としては、通常は炭素数30以下の炭化水素又はハロゲン化炭化水素が用いられる。そのいくつかを例示すると、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等の脂肪族および脂環式飽和炭化水素、1−ヘキセン、シクロヘキセン、シクロオクテン等の脂肪族および脂環式不飽和炭化水素、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。好ましくは、脂肪族、脂環式又は芳香族炭化水素、及びこれらの混合物が用いられる。
【0014】
クロム塩とピロール化合物とを(ハロ)炭化水素溶媒の中で反応させる方法としては、所望の比率でクロム塩とピロール化合物とを混合し、好ましくは酸素分子の不存在下、通常は常圧で反応させる。反応は任意の温度で行ない得るが、好ましくは溶媒の沸点以下で加熱しながら行う。所望により別途、超音波を照射しながら反応を行ってもよい。反応時間は特に限定されないが、通常は30分から48時間の間である。
【0015】
反応終了後、反応混合物から溶媒を留去することにより、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物を単離することができる。別法として、反応終了後、反応混合物を静置して上澄み液を除去した後、または濾過後、残渣を好ましくは沸点の低い炭化水素、例えばn−ヘキサン、で洗浄し、洗浄液を留去することによりクロム含有化合物を単離することもできる。反応溶媒及び洗浄液を留去するには、その沸点により高温または常温下に減圧で保持したり、不活性ガスを流通させる方法等がある。
【0016】
さらに、クロム塩とピロール化合物とを溶媒中で反応させて得られた溶液ないしは懸濁液を、そのままクロム含有化合物として触媒調製に用いても差し支えない。
なお、クロム含有化合物を無機酸化物等の担体に担持して触媒調製に使用することもできるが、担体に担持させずに使用するのが好ましい。すなわち、本発明において、クロム含有化合物は、後述する特定の接触態様で使用されるが、かかる態様によれば、クロム含有化合物の担体への担持を行わなくとも高い触媒活性が得られる。そして、クロム含有化合物を担体に担持させずに使用することにより、複雑な操作を伴う担体への担持を省略でき、しかも、担体の使用による総触媒使用量(担体と触媒成分の合計量)の増大という問題をも回避することができる。
【0017】
本発明においては、以上のようにして得られたクロム含有化合物を、アルキルアルミニウム化合物およびハロゲン含有化合物と組み合わせて調製した触媒を用いて、α−オレフィンの低重合反応を行う。アルキルアルミニウム化合物としては、
【0018】
下記一般式
R1 m Al(OR2 )n Hp Xq
(式中、R1 及びR2 は、炭素数が通常1〜15、好ましくは1〜8の炭化水素基であって互いに同一であっても異なっていてもよく、Xはハロゲン原子を表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3であって、しかもm+n+p+q=3である数を表す。)で示されるアルキルアルミニウム化合物が用いられる。例えば次のようなアルキルアルミニウム化合物を用いることができる。
【0019】
下記一般式
R1 3 Al
(式中、R1 は前記と同じ)で示されるトリアルキルアルミニウム化合物。
【0020】
下記一般式
R1 m AlX3-m
(式中、R1 およびXは前記と同じ。mは1.5≦m<3)で示されるハロゲン化アルキルアルミニウム化合物。
【0021】
下記一般式
R1 m Al(OR2 )3-m
(式中、R1 及びR2 は前記と同じ。mは0<m<3、好ましくは1.5≦m<3)で示されるアルコキシアルキルアルミニウム化合物。
【0022】
下記一般式
R1 m AlH3-m
(式中、R1 は前記と同じ。mは0<m<3、好ましくは1.5≦m<3)で示される水素化アルキルアルミニウム化合物。
【0023】
また、下記一般式
R1 2 (AlO)(R1 AlO)m AlR1 2
(式中、R1 は前記と同じ。mは0〜30の整数であり特に10以上が好ましい。)で示されるアルミノキサンも用いることができる。
【0024】
このようなアルキルアルミニウム化合物のいくつかを例示すること、次の通りである。トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムヒドリド、メチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン。
【0025】
また、これらのアルキルアルミニウム化合物は2種以上の混合物として用いることもできる。好ましくは、ポリマーの副生が少ないトリアルキルアルミニウム化合物、特にトリエチルアルミニウムが用いられる。また、トリアルキルアルミニウム化合物と、アルキルアルミニウムモノクロライドやアルキルアルミニウムジクロライド等のハロゲン化アルキルアルミニウム化合物との混合物も好んで用いられる。
【0026】
本発明において触媒調製に用いる IVA,IVB,VB、VIB族から選ばれる元素を含むハロゲン含有化合物のハロゲンとしては、塩素、臭素が好適に用いられるが、塩素が好ましい。具体的には、塩化ランタン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニウム、三塩化ホウ素、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、アリルクロリド、トリクロロアセトン、ヘキサクロロアセトン、ヘキサクロロシクロヘキサン、1,3,5−トリクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、トリチルクロリド、四塩化シラン、トリメチルクロロシラン、四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロリド、ジブチルスズジクロリド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサクロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビスマス、四臭化炭素、ブロモホルム、ブロモベンゼン、四臭化ケイ素、ヨードメタン、ジヨードメタン、ヘキサフルオロベンゼン、五塩化モリブデン、六塩化タングステン等が挙げられる。これらの化合物のうち、ハロゲン原子の数が多いものが好ましく、また、低重合反応を行う溶媒に可溶の化合物が好ましい。好ましいハロゲン含有化合物の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロアセトン、ヘキサクロロアセトン、四塩化チタン、四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ等が挙げられる。また、これらの2種以上の混合物を用いることもできる。
【0027】
本発明においては、上記のクロム含有化合物、アルキルアルミニウム化合物及びハロゲン含有化合物から調製される触媒を使用して、溶液中で、α−オレフィンの低重合を行う。この触媒調製に際しては、クロム含有化合物とアルキルアルミニウム化合物とを、α−オレフィンの存在下に接触させることが必要である。この接触態様を採用することにより、触媒活性が著しく向上し、且つ、三量体物の選択率が非常に高く、また、得られるα−オレフィン低重合体の純度も極めて高いという利点がある。
【0028】
具体的な接触態様としては、
▲1▼ アルキルアルミニウム化合物及びハロゲン含有化合物を含む溶液中に、α−オレフィンおよびクロム含有化合物を導入する方法、
▲2▼ クロム含有化合物およびハロゲン含有化合物を含む溶液中に、α−オレフィンおよびアルキルアルミニウム化合物を導入する方法、
▲3▼ アルキルアルミニウム化合物を含む溶液中に、α−オレフィン、クロム含有化合物、およびハロゲン含有化合物を導入する方法、
▲4▼ クロム含有化合物を含む溶液中に、α−オレフィン、アルキルアルミニウム化合物、およびハロゲン含有化合物を導入する方法、
▲5▼ α−オレフィン、アルキルアルミニウム化合物、およびハロゲン含有化合物を含む溶液中に、クロム含有化合物を導入する方法、
▲6▼ α−オレフィン、クロム含有化合物、およびハロゲン含有化合物を含む溶液中に、アルキルアルミニウム化合物を導入する方法、
などが挙げられる。これらの場合において、媒体としては通常は反応溶媒が用いられる。また、α−オレフィンとしては、低重合反応に用いるα−オレフィンを用いるのが普通であるが、他のα−オレフィンであってもよい。なお、本発明においては、予じめ触媒を調製して反応系に供給する以外に、反応原料のα−オレフィンの存在する反応系にクロム含有化合物、アルキルアルミニウム化合物及びハロゲン含有化合物を供給して、反応系内で触媒を調製することもできる。すなわち反応帯域に、α−オレフィン及び触媒構成成分をそれぞれ別個に供給して、その場で触媒を調製し、且つ低重合反応を行なわせることができる。α−オレフィンがエチレン、プロピレンのように常温で気体である場合には、これらを含む溶液は取扱いが困難なので、上記のうち▲1▼〜▲4▼の方法によるか又は反応帯域に各触媒成分を供給する方法によるのが好ましい。
【0029】
クロム含有化合物とアルキルアルミニウム化合物とを、α−オレフィンの不存在下に接触する態様で触媒を調製した場合に、α−オレフィンの低重合反応の活性が低くなる理由及びα−オレフィンの存在が活性を高くする理由は、未だ詳らかではないが、次のように推定される。
すなわち、クロム化合物とアルキルアルミニウム化合物を接触させると、クロム化合物はアルキルアルミニウム化合物によりアルキル化され、更に還元的脱離反応により低原子価錯体へ還元される。この低原子価錯体は配位不飽和錯体である為、極めて不安定な化合物であり、それ単独では容易に分解してしまって、触媒活性を示さなくなる。しかし、α−オレフィンがこの還元反応時に共存すると、この錯体はα−オレフィンをクロム金属上へ取り込み、α−オレフィン低重合反応に適当なオレフィン錯体となる。このオレフィン錯体の生成反応は、共存させるα−オレフィンの量が多い程有利である。すなわち、クロム化合物とアルキルアルミニウム化合物を接触させる際、より高濃度のα−オレフィンを共存させると、より効率的にこのオレフィン錯体が生成する。従って、α−オレフィンがエチレンやプロピレンのように常温で気体の場合には、3.1kg/cm2 以上のα−オレフィン分圧の下で両者を接触させるのが好ましい。
【0030】
高濃度のα−オレフィンを用いる他の利点は、生成したオレフィン錯体の配位オレフィンが、系中に存在する遊離のα−オレフィンと解離平衡状態にある為、オレフィン錯体が更に安定化する点にある。このオレフィン錯体は、希薄なα−オレフィン存在下では、熱、空気、水に対して極めて不安定である。従って、クロム化合物とアルキルアルミニウム化合物とをα−オレフィンの存在下に接触させると同時に低重合反応を開始する態様が最も好ましい。
【0031】
本発明において用いられる原料のα−オレフィンは、置換、非置換の2〜30の炭素原子を有するものである。具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、3−メチルブテン−1,4−メチルペンテン−1等が挙げられる。特に本発明はエチレンの低重合に好適であり、エチレンから三量体である1−ヘキセンを高収率かつ高選択率で得ることができる。
【0032】
本発明においては、溶媒の不存在下、即ち、反応原料のα−オレフィンそのものを溶媒として低重合反応を実施することもできるが、通常は溶媒を用いる。溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、オクタン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の鎖状ハロゲン化炭化水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素等が用いられる。これらは単独で使用してもよく、また、2種以上の混合物として使用することもできる。
【0033】
また、反応の主原料それ自体または主原料以外のα−オレフィンを溶媒として用いることもできる。溶媒用としては、4から30の炭素数を有するα−オレフィンが使用されるが、常温で液状のものが特に好ましい。
これらの溶媒のうち、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の炭素数4〜7の鎖状、あるいは脂環式の飽和炭化水素が好ましい。これらの溶媒を使用した場合には、高い触媒活性が得られるという利点がある。
【0034】
本発明におけるクロム化合物の使用量は、溶媒1リットルあたりクロムとして1.0×10-7〜0.5モル、好ましくは1.0×10-6〜0.2モルである。特に1×10-5〜0.05モルが好ましい。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量は、クロム1モルにつき50ミリモル以上である。通常はクロム1モルにつき0.1モル以上のアルキルアルミニウム化合物を用いるのが、活性、三量体の選択率を向上させるので好ましい。しかし、クロム1モルにつき104 モル以上のアルキルアルミニウム化合物を用いるのは、通常は無意味である。本発明においては、電子供与性溶媒中で製造したクロム含有化合物を用いる場合に比し、より少ないアルキルアルミニウム化合物の使用においても、得られる1−ヘキセンの純度が低下しないという特徴を持つ。
【0035】
また、ハロゲン含有化合物の使用量は、クロム1モルにつき1ミリモル以上であるが、50ミリモル以上を用いるのが好ましい。ハロゲン含有化合物の使用量の上限は特に無く、例えばハロゲン化炭化水素を溶媒とする反応系に、クロム含有化合物、アルキルアルミニウム化合物及びα−オレフィンを供給して反応を行なうことができる。
本発明によるα−オレフィン低重合の反応温度は0〜250℃であるが、好ましくは0〜200℃であり、さらに好ましくは20〜150℃である。反応圧力は常圧ないし250kg/cm2 であるが、100kg/cm2 以下で十分である。エチレン、プロピレンのような常温で気体のα−オレフィンを用いる場合には、前述の如く加圧下、特に3.1kg/cm2 以上のα−オレフィン分圧下で反応を行なわせることが好ましい。反応時間は、1分から20時間の範囲であるが、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされる。反応形式は、回分式、半回分式、または連続式の何れであってもよい。なお反応系に水素を共存させると、副生するポリマーの性状が改善されるので好ましい。共存させる水素の量は、水素分圧として、通常、0.1〜100kg/cm2 、好ましくは1.0〜80kg/cm2 の範囲である。
【0036】
副生ポリマーの分離除去は、公知の固液分離装置を使用して行うことができる。回収されたα−オレフィン低重合体は、必要に応じて精製される。精製には、通常、蒸留精製が採用され、目的とする成分を高純度で回収することができる。本発明においては、特に、エチレンから高純度の1−ヘキセンを工業的有利に製造することができる。
【0037】
【実施例】
以下に、実施例および比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
ナトリウム−2,5−ジメチルピロリドの製造
NaH99mg(4.15mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液15mlに、2,5−ジメチルピロール374mg(3.94mmol)を、窒素雰囲気下、室温で滴下した。反応混合物を2時間加熱還流した後、室温まで冷却した。未反応のNaHを濾過し、濾液を減圧下に留去して、ナトリウム−2,5−ジメチルピロリドを粉末として定量的に得た。
【0038】
クロム含有化合物の製造(その1)
クロム(III)アセチルアセトナート4.62g(13.2mmol)のトルエン40ml溶液に、窒素雰囲気下、粉末状のナトリウム−2,5−ジメチルピロリド5.11g(43.6mmol)のトルエン(5ml)懸濁液を室温にて加えた。反応混合物を5時間加熱還流したのち、反応混合物を室温まで冷却した。濾過して沈殿を除去し、濾液から溶媒を減圧下に留去して、オレンジ色から茶色の粉末2.64gを取得した。この粉末のクロムの含有量は7.9(重量)%であった。
【0039】
クロム含有化合物の製造(その2)
クロム(III)アセチルアセトナート463mg(1.33mmol)と、ナトリウムピロリドの粉末354mg(3.97mmol)とを、トルエン20ml中に加え、5時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却したのち、濾過して沈殿を除去し、濾液から溶媒を減圧下に留去して、クロム含有化合物を746mgの収量で得た。この化合物のクロムの含有量は8.4(重量)%であった。
【0040】
実施例1
150℃の乾燥器中で乾燥した300mlのオートクレーブを熱時に組み立て、真空窒素置換した。このオートクレーブに、3kg/cm2 の耐圧の破裂板を備えた触媒フィード管を取り付けた。シクロヘキサン120ml、トリエチルアルミニウム23.26mg(0.2mmol)を含むトリエチルアルミニウムのシクロヘキサン溶液2ml、及び四塩化スズ0.027mmolを含む四塩化スズのシクロヘキサン溶液2mlを、オートクレーブに仕込んだ。触媒フィード管には、クロム含有化合物の製造(その1)で得られたクロム含有化合物10mgをシクロヘキサン1mlでスラリー化して仕込んだ。オートクレーブを80℃に加熱し、エチレンを触媒フィード管に導入した。エチレン圧により破裂板が破裂し、エチレン及びクロム含有化合物と、トリエチルアルミニウム及びハロゲン含有化合物が接触し、エチレンの低重合が開始した。エチレンを全圧が35kg/cm2 まで導入し、以後、全圧を35kg/cm2 に、反応温度を80℃に維持した。30分後、エタノール圧入により反応を停止し、生成物をガスクロマトグラフで定量した。
【0041】
全生成物は、50.78gであり、また、単位時間あたり、クロム1gあたりのオレフィンの生成量は128550gであった。生成オレフィンの分布は表−1に示したが、1−ヘキセンが主生成物であった。また、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度は98.9%であった。
【0042】
実施例2
実施例1において、クロム含有化合物として、クロム含有化合物の製造(その1)で得られたクロム含有化合物を一年間保存したもの(目視では変色などは認められなかった)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
全生成物は、42.93gであり、また、単位時間あたり、クロム1gあたりのオレフィンの生成量は108680gであった。生成オレフィンの分布は表−1に示したが、1−ヘキセンが主生成物であった。また、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度は99.4%であった。
【0043】
実施例3
実施例1において、四塩化スズの代りに四塩化炭素0.027mmolを用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。
全生成物は、48.91gであり、また、単位時間あたり、クロム1gあたりのオレフィンの生成量は123822gであった。生成オレフィンの分布は表−1に示したが、1−ヘキセンが主生成物であった。また、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度は98.6%であった。
【0044】
実施例4
実施例1において、クロム含有化合物として、クロム含有化合物の製造(その2)で得られたクロム含有化合物10mgを用い、かつ、トリエチルアルミニウムの量を0.242mmol、四塩化スズの量を0.032mmolとする以外は、実施例1と同様に反応を行った。
全生成物は、2.57gであり、また、単位時間あたり、クロム1gあたりのオレフィンの生成量は6116gであった。生成オレフィンの分布は表−1に示したが、1−ヘキセンが主生成物であった。また、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度は97.7%であった。
【0045】
比較例1
オートクレーブに、シクロヘキサン120ml、蒸留した2,5−ジメチルピロール7.37mg(0.0775mmol)のヘプタン懸濁液、四塩化スズ13.5mg(0.052mmol)のヘプタン溶液、およびトリエチルアルミニウム44.5mg(0.39mmol)のヘプタン溶液をこの順で仕込み、一方、触媒フィード管にクロム(III)2−エチルヘキサノエート12.5mg(0.026mmol)をヘプタン1mlに溶解した溶液を仕込んだ以外は、実施例1と同様に反応を行った。
全生成物は、84.90gであり、クロム(III)2−エチルヘキサノエート1gあたりのオレフィン生成量は6792gであった。
また、単位時間あたり、クロム1gあたりのオレフィンの生成量は125800gであった。生成オレフィンの分布は表−1に示したが、1−ヘキセンが主生成物であった。また、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度は99.5%であった。
【0046】
比較例2
蒸留した2,5−ジメチルピロールの代りに、極微量の空気存在下、30日間、遮光せずに保存してオレンジ色に変色し、かつオレンジ色の沈澱物が生成した2,5−ジメチルピロールを用いた以外は、比較例1と同様に反応を行った。
全生成物は、20.85gであり、クロム(III)2−エチルヘキサノエート1gあたりのオレフィン生成量は1668gであった。
また、単位時間あたり、クロム1gあたりのオレフィンの生成量は30884gであった。生成オレフィンの分布は表−1に示したが、1−ヘキセンが主生成物であった。また、得られたヘキセン類に対する1−ヘキセンの純度は98.8%であった。
【0047】
【発明の効果】
本発明方法によれば、保存安定性の悪いピロール類の代りに、これをクロムと結合させて安定なクロム−ピロリル結合を有する化合物として触媒調製に用いるので、煩雑な操作なしで工業的有利に1−ヘキセン等のα−オレフィンの低重合物を安定に、高収率かつ高選択率で製造することができる。
【0048】
【表1】
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an α-olefin low polymer. Specifically, in particular, a high-quality α-olefin low polymer mainly composed of 1-hexene from ethylene is stably produced with a high yield and a high yield. The present invention relates to an industrially advantageous method for producing an α-olefin low polymer which can be produced at a selectivity.
[0002]
[Prior art]
As a low polymerization method for α-olefins such as ethylene, a method using a chromium-based catalyst comprising a combination of a chromium-containing compound having a chromium-pyrrolyl bond and an organoaluminum compound is known.
As a method for producing a chromium-containing compound having a chromium-pyrrolyl bond, a method of reacting a chromium salt with a metal pyrrolide in an electron donating solvent is known (for example, VW Seidel and W. Reichardt, Z. Anorg). Allg.Chem., 404, 225 (1974), published patent publication 3-128904).
[0003]
A method for producing a chromium-containing compound having a chromium-pyrrolyl bond in a hydrocarbon solvent is described in South African Patent ZA93 / 0350. This patent describes a method of preparing a chromium-based catalyst by mixing a chromium compound, a pyrrole-containing compound, a metal alkyl compound and a halide source in a common solvent, and then using this catalyst to low-polymerize α-olefin. Proposed.
On the other hand, the present inventors contact a chromium-containing compound obtained by reacting a chromium salt and a pyrrole compound in a hydrocarbon solvent, an α-olefin, and an alkylaluminum by a specific method, thereby reducing the amount of α-olefin. A method for significantly improving the polymerization activity has been proposed (see JP-A-6-157655).
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, among the above methods for producing a chromium-containing compound having a chromium-pyrrolyl bond, in the method using an electron donating solvent, the product isolation operation is complicated and used as a component of a low polymerization catalyst for α-olefin. In some cases, if the solvent used is not sufficiently distilled off, the catalyst activity is lowered.
In the process described in the South African patent ZA93 / 0350 using a hydrocarbon solvent, high activity and high 1-hexene selectivity are achieved, but the stability of the catalyst is low, and the reaction when conducting a low polymerization reaction. Since the method is complicated, how to overcome these drawbacks is an important issue from the viewpoint of industrial implementation including storage of the catalyst.
[0005]
In addition, in the method described in JP-A-6-157655, high activity and high 1-hexene selectivity are achieved, but from the viewpoint of an industrial production method, the catalyst performance is still insufficient. is there.
The present invention has been made in view of the above circumstances, and its purpose is to industrially advantageously produce a high-quality α-olefin low polymer such as 1-hexene in a stable, high yield and high selectivity. Another object of the present invention is to provide a method for producing an α-olefin low polymer.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a chromium-containing compound, an alkylaluminum compound andPeriodic table IV A, IV B, VB, VI Includes elements selected from Group BA catalyst prepared from at least three components of a halogen-containing compound, which may have a substituent as a chromium-containing compound.LeA compound containing a chromium-pyrrolyl bond obtained by reacting a pyrrole compound selected from metal salts with a chromium salt in a hydrocarbon solvent optionally substituted with halogen, and the chromium-containing compound and an alkyl By low polymerization of α-olefin using a catalyst prepared by contacting an aluminum compound with α-olefin in the presence of α-olefin, high quality α-olefin low polymer can be stably produced in high yield and high Can be manufactured with selectivity.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Describing the present invention in more detail, the chromium-containing compound used for catalyst preparation in the present invention is obtained by reacting a chromium salt with pyrrole or a metal salt thereof in a (halo) hydrocarbon solvent.
Chromium salt has the general formula
CrXn
(In the formula, chromium has a valence of 0 to 6, X is the same or different organic or inorganic groups or negative atoms, and n is an integer of 1 to 6.) It is represented by The number of n is preferably 2 or more. Examples of the organic group include a hydrocarbon group, a carbonyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, a β-diketonate group, a β-ketocarboxyl group, a β-ketoester group, and an amide group. Carbon number of an organic group is 1-30 normally. Examples of the hydrocarbon group include an alkyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, an alkylaryl group, an aralkyl group, and a cyclopentadienyl group. Examples of the inorganic group include chromium salt-forming groups such as a nitrate group and a sulfate group, and examples of the negative atom include oxygen and halogen.
[0008]
Moreover, the complex which consists of said chromium compound and an electron donor can also be used conveniently. The electron donor is selected from compounds containing nitrogen, oxygen, phosphorus or sulfur.
Nitrogen-containing compounds include nitriles, amines, amides, and the like, and specifically include acetonitrile, pyridine, dimethylpyridine, dimethylformamide, N-methylformamide, aniline, nitrobenzene, tetramethylenediamine, isopropylamine, hexamethyldiethyl. Examples include silazane and pyrrolidone.
[0009]
Examples of the oxygen-containing compound include esters, ethers, ketones, alcohols, aldehydes, and the like. Specifically, ethyl acetate, methyl acetate, tetrahydrofuran, dioxane, diethyl ether, dimethoxyethane, diglyme, triglyme, acetone, methyl ethyl ketone, methanol. , Ethanol, acetaldehyde and the like.
Examples of the phosphorus compound include hexamethylphosphoramide, hexamethylphosphorustriamide, triethylphosphite, tributylphosphine oxide, triethylphosphine, and the like.
[0010]
Examples of the sulfur-containing compound include carbon disulfide, dimethyl sulfoxide, tetramethylene sulfone, thiophene, and dimethyl sulfide.
Examples of complexes containing these electron donors include chromium halide ether complexes, ester complexes, ketone complexes, aldehyde complexes, alcohol complexes, amine complexes, nitrile complexes, phosphine complexes, thioether complexes, and the like.
As the chromium salt used for the preparation of the chromium-containing compound, a compound soluble in a hydrocarbon solvent is preferable, and β-diketonate salt of chromium, carboxylate, β-ketoester anion salt, β-ketocarboxylate, amide Examples include complexes, carbonyl complexes, carbene complexes, various cyclopentadienyl complexes, alkyl complexes, and phenyl complexes. Some of these are exemplified by chromium (III) acetylacetonate, chromium (III) trifluoroacetylacetonate, chromium (III) hexafluoroacetylacetonate, chromium (III) (2,2,6,6-tetra Methyl-3,5-heptanedionate), Cr (PhCOCHCOPh)Three(Where Ph represents a phenyl group), chromium (II) acetate, chromium (III) acetate, chromium (III) 2-ethylhexanoate, chromium (III) benzoate, chromium (III) naphthenate, Cr (CHThreeCOCHCOOCHThree)Three, Chromium (II) bis (trimethylsilyl) amide, Cr (CO)6, (C6H6) Cr (CO)Three, (CO)FiveCr (= CCHThree(OCHThree)), (CO)FiveCr (= CC6HFive(OCHThree)), CpCrCl2(However, Cp represents a cyclopentadienyl group.), (Cp * CrClCHThree)2(However, Cp * represents a pentamethylcyclopentadienyl group.), (CHThree)2CrCl etc. are mentioned. Of these, β-diketonate salts, salts with β-ketoester anions, carboxylates, β-ketocarboxylates and the like are particularly preferable.
[0011]
The chromium-containing compound used for catalyst preparation in the present invention only needs to contain a chromium atom and a pyrrolyl group, may have an organic group or an inorganic group, and further contains other metals. May be. That is, according to the method for producing a chromium-containing compound described below, a chromium compound may be obtained as a mixture with a Group IA, Group IIA, Group IIIB, or Group IVB metal. Inclusive of all such mixtures, it will be collectively referred to as chromium-containing compounds. The pyrrole compound used for the preparation of the chromium-containing compound is pyrrole or substituted pillow.LeThe corresponding metal salt, ie metal pyrrolide.
[0012]
As substituted pyrrole, in addition to 2,5-dimethylpyrrole, 3,4-dichloropyrrole, 2,3,4,5-tetrachloropyrrole, 2-formylpyrrole, 2-acetylpyrrole, 2,3,4- Examples include trimethylpyrrole, 3,4-diethylpyrrole, tetrahydroindole, 3,3 ′, 4,4′-tetramethyl-2,2′-dipyrromethane, and the like. As the metal of the metal pyrrolide, those selected from Group IA, Group IIA, Group IIIB and Group IVB are used. Preferred metal pyrrolides include lithium pyrrolide, sodium pyrrolide, potassium pyrrolide, cesium pyrrolide, diethylaluminum pyrrolide, ethylaluminum dipyrrolide, aluminum tripyrrolide, lithium-2,5-dimethylpyrrolide, sodium- 2,5-dimethylpyrrolide, potassium-2,5-dimethylpyrrolide, cesium-2,5-dimethylpyrrolide, diethylaluminum-2,5-dimethylpyrrolide, ethylaluminum-bis (2,5-dimethylpyrrolide) D) and the like.
[0013]
Also, lithium-3,4-dichloropyrrolide, sodium 2,3,4,5-tetrachloropyrrolide, lithium-2,3,4-trimethylpyrrolide, diethylaluminum-2,3,4-trimethylpyrrolide Sodium 3,4-diethylpyrrolide, diethylaluminum-3,4-diethylpyrrolide and the like are also used. Free pyrroles, including those having substituents, are extremely less reactive with chromium salts than the corresponding metal pyrrolides, and are likely to be colored or precipitate during storage. Therefore, it is preferable to use metal pyrrolide for the preparation of the chromium-containing compound. As the (halo) hydrocarbon solvent that is a reaction medium when the chromium salt and the pyrrole compound are reacted, a hydrocarbon or halogenated hydrocarbon having 30 or less carbon atoms is usually used. Some examples include aliphatic and alicyclic unsaturated hydrocarbons such as n-hexane, cyclohexane, n-heptane, n-octane, and aliphatic and alicyclic unsaturated hydrocarbons such as 1-hexene, cyclohexene, and cyclooctene. Examples include hydrocarbons, aromatic hydrocarbons such as toluene, benzene and xylene, and halogenated hydrocarbons such as carbon tetrachloride, chloroform, methylene chloride, chlorobenzene and dichlorobenzene. Preferably, aliphatic, alicyclic or aromatic hydrocarbons and mixtures thereof are used.
[0014]
As a method of reacting the chromium salt and the pyrrole compound in the (halo) hydrocarbon solvent, the chromium salt and the pyrrole compound are mixed in a desired ratio, preferably in the absence of oxygen molecules, usually at normal pressure. React. Although the reaction can be carried out at any temperature, it is preferably carried out with heating below the boiling point of the solvent. If desired, the reaction may be performed while irradiating ultrasonic waves. The reaction time is not particularly limited, but is usually between 30 minutes and 48 hours.
[0015]
After completion of the reaction, the chromium-containing compound having a chromium-pyrrolyl bond can be isolated by distilling off the solvent from the reaction mixture. Alternatively, after completion of the reaction, the reaction mixture is allowed to stand and the supernatant is removed, or after filtration, the residue is preferably washed with a hydrocarbon having a low boiling point, such as n-hexane, and the washing liquid is distilled off. Thus, the chromium-containing compound can also be isolated. In order to distill off the reaction solvent and the cleaning liquid, there are a method of maintaining the pressure at a high temperature or a normal temperature under a reduced pressure, or circulating an inert gas, depending on the boiling point thereof.
[0016]
Furthermore, a solution or suspension obtained by reacting a chromium salt and a pyrrole compound in a solvent may be used as a chromium-containing compound as it is for preparing a catalyst.
Although the chromium-containing compound can be supported on a support such as an inorganic oxide and used for catalyst preparation, it is preferably used without being supported on a support. That is, in the present invention, the chromium-containing compound is used in a specific contact mode described later, but according to this mode, high catalytic activity can be obtained without carrying the chromium-containing compound on the carrier. Further, by using the chromium-containing compound without supporting it on the support, it is possible to omit support on the support with complicated operation, and the total amount of catalyst used (total amount of support and catalyst components) due to the use of the support. The problem of increase can also be avoided.
[0017]
In the present invention, a low polymerization reaction of α-olefin is performed using a catalyst prepared by combining the chromium-containing compound obtained as described above with an alkylaluminum compound and a halogen-containing compound. As an alkylaluminum compound,
[0018]
The following general formula
R1 mAl (OR2)nHpXq
(Wherein R1And R2Is a hydrocarbon group having 1 to 15 carbon atoms, preferably 1 to 8 carbon atoms, which may be the same or different from each other, X represents a halogen atom, m is 0 <m ≦ 3, n Represents 0 ≦ n <3, p represents 0 ≦ p <3, q represents 0 ≦ q <3, and m + n + p + q = 3. ) Is used. For example, the following alkylaluminum compounds can be used.
[0019]
The following general formula
R1 ThreeAl
(Wherein R1Is the same as described above).
[0020]
The following general formula
R1 mAlX3-m
(Wherein R1And X are the same as above. m is a halogenated alkylaluminum compound represented by 1.5 ≦ m <3).
[0021]
The following general formula
R1 mAl (OR2)3-m
(Wherein R1And R2Is the same as above. m is an alkoxyalkylaluminum compound represented by 0 <m <3, preferably 1.5 ≦ m <3).
[0022]
The following general formula
R1 mAlH3-m
(Wherein R1Is the same as above. m is an alkylaluminum hydride compound represented by 0 <m <3, preferably 1.5 ≦ m <3).
[0023]
In addition, the following general formula
R1 2(AlO) (R1AlO)mAlR1 2
(Wherein R1Is the same as above. m is an integer of 0 to 30, and is preferably 10 or more. ) Can also be used.
[0024]
Some examples of such alkylaluminum compounds are as follows. Trimethylaluminum, triethylaluminum, triisobutylaluminum, diethylaluminum monochloride, diethylaluminum ethoxide, diethylaluminum hydride, methylaluminoxane, isobutylaluminoxane.
[0025]
These alkylaluminum compounds can also be used as a mixture of two or more. Preferably, a trialkylaluminum compound, particularly triethylaluminum, with little polymer by-product is used. A mixture of a trialkylaluminum compound and a halogenated alkylaluminum compound such as alkylaluminum monochloride or alkylaluminum dichloride is also preferably used.
[0026]
Used for catalyst preparation in the present inventionRu IHalogen-containing compounds containing elements selected from the group VA, IVB, VB, VIBCAs the rogen, chlorine and bromine are preferably used, but chlorine is preferred. In particular,saltLanthanum fluoride, titanium tetrachloride, zirconium tetrachloride, hafnium tetrachloride, boron trichloride, FourCarbon chloride, chloroform, dichloromethane, dichloroethane, tetrachloroethane, allyl chloride, trichloroacetone, hexachloroacetone, hexachlorocyclohexane, 1,3,5-trichlorobenzene, hexachlorobenzene, trityl chloride, tetrachloride silane, trimethylchlorosilane, germanium tetrachloride, Tin tetrachloride, tributyltin chloride, dibutyltin dichloride, phosphorus trichloride, antimony trichloride, tritylhexachloroantimonate, antimony pentachloride, bismuth trichloride, FourCarbon bromide, bromoform, bromobenzene, silicon tetrabromide, iodomethane, diiodomethane, hexafluorobenzene, FiveExamples include molybdenum chloride and tungsten hexachloride. Among these compounds, those having a large number of halogen atoms are preferable, and compounds soluble in a solvent that undergoes a low polymerization reaction are preferable. Examples of preferred halogen-containing compounds include carbon tetrachloride, chloroform, dichloroethane, tetrachloroethane, trichloroacetone, hexachloroacetone, titanium tetrachloride, germanium tetrachloride, tin tetrachloride and the like. A mixture of two or more of these can also be used.
[0027]
In the present invention, low polymerization of α-olefin is carried out in a solution using a catalyst prepared from the chromium-containing compound, alkylaluminum compound and halogen-containing compound. In preparing the catalyst, it is necessary to contact the chromium-containing compound and the alkylaluminum compound in the presence of an α-olefin. By adopting this contact mode, there are the advantages that the catalytic activity is remarkably improved, the trimer selectivity is very high, and the purity of the resulting α-olefin low polymer is extremely high.
[0028]
As a specific contact mode,
(1) A method of introducing an α-olefin and a chromium-containing compound into a solution containing an alkylaluminum compound and a halogen-containing compound,
(2) A method of introducing an α-olefin and an alkylaluminum compound into a solution containing a chromium-containing compound and a halogen-containing compound,
(3) A method of introducing an α-olefin, a chromium-containing compound, and a halogen-containing compound into a solution containing an alkylaluminum compound,
(4) A method of introducing an α-olefin, an alkylaluminum compound, and a halogen-containing compound into a solution containing a chromium-containing compound,
(5) A method of introducing a chromium-containing compound into a solution containing an α-olefin, an alkylaluminum compound, and a halogen-containing compound,
(6) A method of introducing an alkylaluminum compound into a solution containing an α-olefin, a chromium-containing compound, and a halogen-containing compound,
Etc. In these cases, a reaction solvent is usually used as the medium. As the α-olefin, an α-olefin used for a low polymerization reaction is usually used, but other α-olefins may be used. In the present invention, in addition to preparing a pre-catalyst and supplying it to the reaction system, a chromium-containing compound, an alkylaluminum compound and a halogen-containing compound are supplied to the reaction system in which the α-olefin as the reaction raw material is present. The catalyst can also be prepared in the reaction system. That is, the α-olefin and the catalyst component can be separately supplied to the reaction zone, the catalyst can be prepared on the spot, and a low polymerization reaction can be performed. When the α-olefin is a gas at normal temperature such as ethylene and propylene, it is difficult to handle a solution containing these. Therefore, the catalyst components are prepared by the methods (1) to (4) above or in the reaction zone. It is preferable to use a method of supplying
[0029]
When a catalyst is prepared in such a manner that a chromium-containing compound and an alkylaluminum compound are contacted in the absence of an α-olefin, the reason why the activity of the low polymerization reaction of the α-olefin is reduced and the presence of the α-olefin is active. The reason for increasing the value is not yet clear, but is estimated as follows.
That is, when a chromium compound and an alkylaluminum compound are brought into contact, the chromium compound is alkylated by the alkylaluminum compound and further reduced to a low valence complex by a reductive elimination reaction. Since this low valence complex is a coordination unsaturated complex, it is a very unstable compound, and by itself, it is easily decomposed and does not exhibit catalytic activity. However, when the α-olefin coexists during the reduction reaction, the complex takes in the α-olefin onto the chromium metal and becomes an olefin complex suitable for the α-olefin low polymerization reaction. This olefin complex formation reaction is more advantageous as the amount of α-olefin to be coexisted is larger. That is, when a chromium compound and an alkylaluminum compound are brought into contact with each other, this olefin complex is more efficiently produced when a higher concentration of an α-olefin is allowed to coexist. Therefore, when the α-olefin is gaseous at normal temperature such as ethylene or propylene, 3.1 kg / cm2It is preferable to contact them under the above α-olefin partial pressure.
[0030]
Another advantage of using a high concentration of α-olefin is that the coordination olefin of the produced olefin complex is in a dissociation equilibrium with the free α-olefin present in the system, so that the olefin complex is further stabilized. is there. This olefin complex is extremely unstable to heat, air, and water in the presence of a dilute α-olefin. Therefore, an embodiment in which a low polymerization reaction is started at the same time when a chromium compound and an alkylaluminum compound are brought into contact with each other in the presence of an α-olefin is most preferable.
[0031]
The raw material α-olefin used in the present invention has 2 to 30 carbon atoms which are substituted and unsubstituted. Specific examples include ethylene, propylene, butene-1, hexene-1, octene-1, 3-methylbutene-1,4-methylpentene-1, and the like. In particular, the present invention is suitable for low polymerization of ethylene, and 1-hexene, which is a trimer, can be obtained from ethylene with high yield and high selectivity.
[0032]
In the present invention, the low polymerization reaction can be carried out in the absence of a solvent, that is, the α-olefin itself as a reaction raw material, but a solvent is usually used. Examples of the solvent include linear or alicyclic saturated hydrocarbons having 1 to 20 carbon atoms such as butane, pentane, hexane, heptane, cyclohexane, octane, methylcyclohexane, decalin, benzene, toluene, xylene, mesitylene, tetralin and the like. Aromatic hydrocarbons, chain halogenated hydrocarbons such as chloroform, carbon tetrachloride, dichloromethane, dichloroethane, and halogenated aromatic hydrocarbons such as chlorobenzene and dichlorobenzene are used. These may be used alone or as a mixture of two or more.
[0033]
Further, the main raw material of the reaction itself or an α-olefin other than the main raw material can be used as a solvent. As the solvent, α-olefins having 4 to 30 carbon atoms are used, and those that are liquid at room temperature are particularly preferred.
Of these solvents, chain-like or alicyclic saturated hydrocarbons having 4 to 7 carbon atoms such as butane, pentane, hexane, heptane, and cyclohexane are preferable. When these solvents are used, there is an advantage that high catalytic activity can be obtained.
[0034]
The amount of chromium compound used in the present invention is 1.0 × 10 6 as chromium per liter of solvent.-7~ 0.5 mol, preferably 1.0 x 10-6-0.2 mol. Especially 1 × 10-Five-0.05 mol is preferred. On the other hand, the amount of alkylaluminum compound used is 50 mmol or more per mole of chromium. Usually, it is preferable to use an alkylaluminum compound in an amount of 0.1 mol or more per 1 mol of chromium, because the activity and trimer selectivity are improved. However, 10 moles per mole of chromiumFourIt is usually meaningless to use a mole or more alkylaluminum compound. The present invention is characterized in that the purity of 1-hexene obtained does not decrease even when less alkylaluminum compound is used than when a chromium-containing compound produced in an electron donating solvent is used.
[0035]
The amount of the halogen-containing compound used is 1 mmol or more per mol of chromium, but 50 mmol or more is preferably used. There is no particular upper limit on the amount of halogen-containing compound used, and for example, the reaction can be carried out by supplying a chromium-containing compound, an alkylaluminum compound and an α-olefin to a reaction system using a halogenated hydrocarbon as a solvent.
The reaction temperature of the low polymerization of α-olefin according to the present invention is 0 to 250 ° C, preferably 0 to 200 ° C, more preferably 20 to 150 ° C. Reaction pressure is from normal pressure to 250 kg / cm2However, 100kg / cm2The following is sufficient. When an α-olefin that is gaseous at room temperature, such as ethylene or propylene, is used under pressure as described above, particularly 3.1 kg / cm.2It is preferable to carry out the reaction under the above α-olefin partial pressure. The reaction time is in the range of 1 minute to 20 hours, but is preferably in the range of 0.5 to 6 hours. The reaction format may be any of batch, semi-batch, or continuous. It is preferable to allow hydrogen to coexist in the reaction system because the properties of the by-produced polymer are improved. The amount of coexisting hydrogen is usually 0.1 to 100 kg / cm as the hydrogen partial pressure.2, Preferably 1.0-80 kg / cm2Range.
[0036]
The by-product polymer can be separated and removed by using a known solid-liquid separation device. The recovered α-olefin low polymer is purified as necessary. For purification, distillation purification is usually employed, and the target component can be recovered with high purity. In the present invention, in particular, highly pure 1-hexene can be produced industrially advantageously from ethylene.
[0037]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples and comparative examples, but the present invention is not limited to the following examples unless it exceeds the gist.
Production of sodium-2,5-dimethylpyrrolide
To 15 ml of a tetrahydrofuran suspension of 99 mg of NaH (4.15 mmol), 374 mg (3.94 mmol) of 2,5-dimethylpyrrole was added dropwise at room temperature under a nitrogen atmosphere. The reaction mixture was heated to reflux for 2 hours and then cooled to room temperature. Unreacted NaH was filtered, and the filtrate was distilled off under reduced pressure to quantitatively obtain sodium-2,5-dimethylpyrrolide as a powder.
[0038]
Production of chromium-containing compounds (Part 1)
Chromium (III) acetylacetonate (4.62 g, 13.2 mmol) in toluene (40 ml) was mixed with powdered sodium-2,5-dimethylpyrrolide (5.11 g, 43.6 mmol) in toluene (5 ml) under a nitrogen atmosphere. The suspension was added at room temperature. After the reaction mixture was heated to reflux for 5 hours, the reaction mixture was cooled to room temperature. The precipitate was removed by filtration, and the solvent was distilled off from the filtrate under reduced pressure to obtain 2.64 g of an orange to brown powder. The chromium content of this powder was 7.9% (by weight).
[0039]
Production of chromium-containing compounds (part 2)
Chromium (III) acetylacetonate (463 mg, 1.33 mmol) and sodium pyrrolide powder (354 mg, 3.97 mmol) were added to toluene (20 ml), and the mixture was heated to reflux for 5 hours. The reaction mixture was cooled to room temperature, filtered to remove the precipitate, and the solvent was distilled off from the filtrate under reduced pressure to obtain a chromium-containing compound in a yield of 746 mg. The chromium content of this compound was 8.4 (wt)%.
[0040]
Example 1
A 300 ml autoclave, dried in a 150 ° C. drier, was assembled hot and purged with vacuum nitrogen. In this autoclave, 3 kg / cm2A catalyst feed tube equipped with a bursting plate with a pressure resistance of 5 mm was attached. An autoclave was charged with 120 ml of cyclohexane, 2 ml of a cyclohexane solution of triethylaluminum containing 23.26 mg (0.2 mmol) of triethylaluminum, and 2 ml of a cyclohexane solution of tin tetrachloride containing 0.027 mmol of tin tetrachloride. The catalyst feed tube was charged with 10 mg of the chromium-containing compound obtained in the production of the chromium-containing compound (part 1) by slurrying with 1 ml of cyclohexane. The autoclave was heated to 80 ° C. and ethylene was introduced into the catalyst feed tube. The rupturable plate was ruptured by the ethylene pressure, and the ethylene and chromium-containing compound, the triethylaluminum and the halogen-containing compound contacted each other, and low polymerization of ethylene started. Ethylene with a total pressure of 35 kg / cm2Until the total pressure is 35 kg / cm2The reaction temperature was maintained at 80 ° C. After 30 minutes, the reaction was stopped by injecting ethanol, and the product was quantified by gas chromatography.
[0041]
The total product was 50.78 g, and the amount of olefin produced per gram of chromium per unit time was 128550 g. The distribution of the produced olefin is shown in Table 1, but 1-hexene was the main product. Further, the purity of 1-hexene relative to the obtained hexenes was 98.9%.
[0042]
Example 2
In Example 1, except that the chromium-containing compound obtained in the production of the chromium-containing compound (part 1) was preserved for one year (discoloration was not observed visually) as the chromium-containing compound. The reaction was carried out in the same manner as in Example 1.
The total product was 42.93 g, and the amount of olefin produced per gram of chromium per unit time was 108680 g. The distribution of the produced olefin is shown in Table 1, but 1-hexene was the main product. The purity of 1-hexene relative to the obtained hexenes was 99.4%.
[0043]
Example 3
In Example 1, the reaction was performed in the same manner as in Example 1 except that 0.027 mmol of carbon tetrachloride was used instead of tin tetrachloride.
The total product was 48.91 g, and the amount of olefin produced per gram of chromium per unit time was 123822 g. The distribution of the produced olefin is shown in Table 1, but 1-hexene was the main product. Further, the purity of 1-hexene relative to the obtained hexenes was 98.6%.
[0044]
Example 4
In Example 1, 10 mg of the chromium-containing compound obtained in the preparation of the chromium-containing compound (part 2) was used as the chromium-containing compound, the amount of triethylaluminum was 0.242 mmol, and the amount of tin tetrachloride was 0.032 mmol. The reaction was performed in the same manner as in Example 1 except that.
The total product was 2.57 g, and the amount of olefin produced per gram of chromium per unit time was 6116 g. The distribution of the produced olefin is shown in Table 1, but 1-hexene was the main product. Further, the purity of 1-hexene relative to the obtained hexenes was 97.7%.
[0045]
Comparative Example 1
In an autoclave, 120 ml of cyclohexane, 7.37 mg (0.0775 mmol) of a distilled heptane suspension of 2,5-dimethylpyrrole, a heptane solution of 13.5 mg (0.052 mmol) of tin tetrachloride, and 44.5 mg of triethylaluminum ( 0.39 mmol) heptane solution was charged in this order, while a catalyst feed tube was charged with 12.5 mg (0.026 mmol) of chromium (III) 2-ethylhexanoate dissolved in 1 ml of heptane. The reaction was performed in the same manner as in Example 1.
The total product was 84.90 g, and the amount of olefin produced per gram of chromium (III) 2-ethylhexanoate was 6792 g.
Moreover, the production amount of the olefin per 1g of chromium per unit time was 125800g. The distribution of the produced olefin is shown in Table 1, but 1-hexene was the main product. Moreover, the purity of 1-hexene with respect to the obtained hexenes was 99.5%.
[0046]
Comparative Example 2
Instead of 2,5-dimethylpyrrole distilled, 2,5-dimethylpyrrole was stored in the presence of a trace amount of air for 30 days without being shielded from light and turned orange, and an orange precipitate was formed. The reaction was performed in the same manner as in Comparative Example 1 except that was used.
The total product was 20.85 g, and the amount of olefin produced per gram of chromium (III) 2-ethylhexanoate was 1668 g.
Moreover, the production amount of the olefin per 1g of chromium per unit time was 30884g. The distribution of the produced olefin is shown in Table 1, but 1-hexene was the main product. Moreover, the purity of 1-hexene with respect to the obtained hexenes was 98.8%.
[0047]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, instead of pyrroles having poor storage stability, this is combined with chromium and used as a compound having a stable chromium-pyrrolyl bond for the preparation of the catalyst, so that it is industrially advantageous without complicated operations. A low polymer of α-olefin such as 1-hexene can be stably produced with high yield and high selectivity.
[0048]
[Table 1]
Claims (8)
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