JP3857415B2 - Method for reproducing recording material for ink jet recording, cleaning liquid used for the reproducing method, and recording material - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピエゾ方式、バルブ方式、サーマル方式などのオンディマンド法や、荷電制御方式等の連続噴射法などのインクジェット法により記録された画像を除去し被記録材を再生するための方法、被記録材上に形成された画像を除去し被記録材を再生するための洗浄液、および再生し繰り返し使用するための被記録材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、電子写真法、熱転写法、ホットメルトインクを用いるインクジェット法や、印刷法等のような画像形成方法を用いたプリンターや複写機、印刷機が普及し、紙が大量に使用されている。特にインクジェット方式のプリンターは、装置の構成が比較的簡素で安価であることなどの理由により、一般に広く使われている。ところが、被記録材として一般に用いられる紙は木材より得られるパルプを原料とするため、紙を大量に消費することは、森林の伐採、地球環境の悪化につながることになり、近年、社会問題となってきつつある。更に、これらの画像形成方法により画像が形成された被記録材が大量に廃棄されて、ごみの処分が困難となるという問題も生じている。
これらの問題に対処するため、不要になった用紙やフィルムを回収し、一旦パルプの状態まで離解したり、再溶融したりして再利用する方法が従来より行なわれている。しかしながら、この方法では、再生のためのエネルギー効率が悪く、再生された製品は、新しい原料を用いるよりも割高になったり、質の悪いものになってしまうという欠点があった。
【０００３】
インクジェット記録方法により画像が記録された被記録材から画像を除去して、被記録材を再利用するために、光や熱の作用により化学構造が変化して無色になる染料をインクに使用する方法が提案されている。しかしながら、こよような機能を有する染料は、画像記録に適する色調が得られなかったり、水などの溶媒に対する溶解性に乏しいものであったりといった問題があり、いまだ実用に至っていない。また、特開平８−２３０３１５号公報には、アミド基をペンダント基として有する樹脂成分を架橋してなる被覆を設けたことを特徴とする再利用可能な水性インク用被記録材、水性インクで形成された画像を水で水洗除去する方法などが開示されている。この技術は、前記の光や熱の作用により化学構造が変化して無色になる染料を用いた場合に生じる、上記の問題を解決するものであるが、被記録材に形成された画像を完全に除去できなかったり、被記録材にインクが浸透する速度が小さいために、見かけ上の乾燥速度が遅く、高速の記録に耐えられないという課題が残っている。
【０００４】
また、特開平８−３２４１０３号公報および特開平８−２２４９５４号公報には、それぞれ、基体上にヒドロキシプロピルセルロースを樹脂成分として含む被記録材、親水性樹脂を放射線架橋してなる表面層を有する被記録材が開示されている。これらの従来例にも、水性インクで形成された画像を水で水洗除去するための被記録材がが開示されているが、特開平８−２３０３１５号公報に開示されている技術と同様に、インクの浸透速度が不十分であり、特にＯＨＰシートのように高速の記録を要求されない場合には、問題がないとしても、高速記録が要求される白色シートとしては、十分なものではなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題はこのような問題点を解決し、インクジェット記録方法により形成された被記録材上の画像が不用になった場合に、被記録材から画像を容易に除去することができ、また被記録材に形成される画像の特性が良好であり、特にインクの吸収速度が速く、高速記録が可能である繰り返し再使用が可能なインクジェット記録用被記録材の再生方法を提供することにある。
【０００６】
また、本発明の課題は、インクジェット記録方法により形成された被記録材上の画像が不用になった場合に、被記録材から画像を容易に除去することができる洗浄液を提供することにある。
また、本発明の課題は、画像の形成、除去を繰り返し行ってもその表面が劣化せず、形成される画像の特性が良好であり、特にインクの吸収速度が速く、高速記録が可能である繰り返し再使用が可能なインクジェット記録用被記録材を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第一に、白色顔料と、アニオン性基を含むアクリル酸モノマーの比率が５０モル％以上である重合体の塩からなるバインダーとを含有し、該白色顔料と該バインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲である層で構成されている表面を有する被記録材に対して、アニオン性の染料を含有するインクを使用してインクジェット記録方法により該被記録材上に画像を形成し、該被記録材に形成された画像が不用となったときに、該被記録材上の画像を、水を主体とする弱塩基性の液体で洗浄して除去することを特徴とするインクジェット記録用被記録材の再生方法が提供される。
【０００８】
本発明によれば、インクに用いる色材として、被記録材に染着しない染料だけを用いているため、即ち、白色顔料と、アニオン性基を含むアクリル酸モノマーの比率が５０モル％以上である重合体の塩からなるバインダーとを含有し、該白色顔料と該バインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲である層で構成されている表面を有する被記録材に対して、該表面に含有される材料のイオンの極性と同極性の染料を用いているため、被記録材上に形成された画像が水を主体とする洗浄液により容易に流出し、被記録材から画像を洗浄除去することができ、インクジェット記録用被記録材の再生が可能となる。被記録材に対する染料の染着性は、染料自体の分子構造によってのみ決定されるものではなく、被記録材の特性によるところが大きい。例えば、カラーインデックスにおいて、酸性染料に分類される比較的水に対する溶解性が高い染料を用いたとしても、被記録材の表面にアミノ基やカチオン性の基が存在するときには、染料は被記録材の表面に染着し、水を主体とする液体に接しても、流出し難い。また、例えば、分散染料のような非イオン性の染料は、アミノ基やカルボニル基、水酸基などの極性基はあるが、イオン性の基が存在しない被記録材に染着しやすい。
【０００９】
本発明においては、被記録材に実質的に染着性を示さない染料だけを含むインクを用いて画像を形成することにより、染料による画像を被記録材の表面に物理的に付着させ、被記録材上の画像が不用になったときに、水を主体とする液体で洗浄することによって画像を容易に除去することができ、被記録材を再生して繰り返し使用することができる。
また、上記インクジェット記録用被記録材の再生方法は、被記録材上に形成された画像の除去に、水を主体とする洗浄液を用いることにより、人体に対する毒性が無く、極めて安全であり、また可燃性もなく火災の危険も回避できるという利点も有している。
【００１１】
染料の被記録材に対する染着性は、染料と被記録材の組み合わせにより大きく左右されるが、被記録材の表面にある材料と染料とが共にイオン性であり、染料と被記録材の表面とが同極性である場合には、染料の被記録材への染着は生じにくく、水を主体とする液体で洗浄することによって画像を容易に除去することができ、インクジェット記録用被記録材の再生をより容易に行うことができる。
【００１３】
アニオン染料は、従来から、多くのインクジェット記録用インクに用いられている。それは、水に対する溶解性が高いものが得られるため、インクに用いた時に、インクジェット記録装置におけるノズル部での目詰まりを防止できたり、保存中にインクに沈殿が発生したりすることを防止できる点などで好ましいものであるからである。また、塩基性染料にありがちな人体に対する毒性も、一般に低いことからも、好ましく用いられる。本発明において、被記録材の表面に含有される材料がアニオン性の材料からなり、インクに含まれる染料がアニオン性染料であることにより、染料の被記録材への染着が生じにくく、さらに被記録材上に形成されたアニオン性染料の画像が水を主体とする洗浄液に溶解しやく、被記録材から画像を容易に洗浄除去することができ、インクジェット記録用被記録材の再生をより容易に行うことができる。
【００１５】
本発明によれば、被記録材の表面が、アニオン性基を含むモノマーの比率が５０モル％以上である重合体の塩を含有する層で構成されているので、アニオン性染料を含有するインクで印字した画像の被記録材に対する染着性が乏しく、被記録材上の画像が不用になった際に、水を主体とする洗浄液によって洗浄することにより画像を被記録材から容易に除去することができる。前述の通り、インクに用いる染料としては、水に対する溶解性の高いアニオン性染料が好ましく、この場合、被記録材の表面にアニオン性の化合物が存在すると、染料の被記録材への染着性が低下し、被記録材上のアニオン性染料による画像が不用になったとき、水を主体とする弱塩基性の液体（洗浄液）で被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができる。
【００１６】
アニオン性基を含むモノマーの比率が５０モル％より少ない場合には、アニオン性染料を含有するインクを用いた場合に、十分な染着防止効果が得られない。また、アニオン性染料の被記録材への染着を防止するためには、被記録材の表面に、フルオロアルキル基、アルキル基等の疎水性基を持つ化合物を含有させることでもよいが、この場合には、インクの被記録材に対する濡れ性が悪くなるために、インクの被記録材への浸透が悪くなり、見かけ上の乾燥が著しく遅くなるため、高速で記録することが困難となる。
【００１８】
アニオン性の重合体の塩として、５０モル％以上のアクリル酸を含有する重合体の塩を用い、上記のような表面とすることによって靱性および表面の硬さが適当な被記録材が得られるばかりでなく、アニオン性染料を含有するインクで印字した画像の被記録材に対する染着性が乏しくなり、被記録材上の画像が不用になった際に、水を主体とする弱塩基性の液体（洗浄液）で被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができる。また、アクリル酸を含む重合体は、比較的容易に合成することができるばかりでなく、各種のアクリル酸エステルあるいはメタクリル酸エステル、その他のビニル化合物と共重合が可能であり、目的に応じて、所望の特性のバインダーを容易に得ることができ好ましい。
【００１９】
バインダーとしてアクリル酸を含有する重合体を用いるには、酸型の形で用いずに、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、あるいは４級アンモニウム塩、４級ホスホニウム塩として用いることが好ましい。塩型で用いることにより、インクに対する濡れ性が高まり、インクの乾燥速度が高まると同時に染料の染着防止の効果も高くなるためである。
【００２０】
本発明においては、被記録材の表面が、白色顔料とバインダーを主体とする材料から構成され、白色顔料とバインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲である。
【００２１】
上記のような被記録材の表面にインクジェット記録方法により画像を形成することにより、被記録材上の画像が不用になった際に、水を主体とする洗浄液で被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができると共に、インクジェット記録方法により画像を記録する際に、インクの吸収速度を高めることができ、高速印字を行うことができる。
【００２２】
白色顔料としては、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカゲル、アルミナ、クレーなどの無機顔料やポリスチレン、ポリウレタン等の誘導体を重合架橋せしめた粉体などの有機顔料を用いることができる。
【００２３】
これらの顔料とバインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲であると、インクの被記録材への吸収性が高まると同時に、被記録材の表面に形成された画像の除去も可能となる。被記録材の表面が重合体のみで形成されていたり、顔料とバインダーとの比率が０．５以下の場合には、インクの吸収速度が遅くなり、高速記録が困難となる。また、被記録材の表面に樹脂成分のみの層を設けた場合には、樹脂成分が、インクにより膨潤する性質のものであるとしても、その膨潤速度が遅いために、インクの吸収が遅く、高速な記録は困難である。
【００２４】
顔料を用いるのは、インクの吸収性を高めるためであるが、インクあるいはインクのビヒクルは、主として被記録材の表面層の空隙や顔料に吸収されるのであり、本発明において、重合体自体は必ずしも膨潤性を示すものである必要はない。
顔料とバインダーとの比率が４以上の場合には、被記録材に染料による染着が生じやすく、画像の除去が困難となり易い。
【００２５】
本発明においては、洗浄液として、水を主体とする弱塩基性の液体を使用する。
【００２６】
水を主体とする弱塩基性の液体を洗浄液として使用することにより、表面がアニオン性の材料を含有する被記録材上に形成されたアニオン性染料の画像を十分に溶解除去することができるとともに、画像が除去されて再生された被記録材の表面が酸型になることなく、そのアニオン性が維持されることから、再生された被記録材に対するインクの染着性も低くなり、画像の除去が容易となる。従って、１度だけの画像除去による再生だけではなく、同一の被記録材を用いて繰り返し記録し再生することができる。
【００２７】
被記録材にアニオン性の材料を用いる場合に、酸型として用いるよりも、アルカリ金属塩、あるいは４級アンモニウム、４級ホスホニウム塩等をカウンターイオンとして用いることにより、インクに対する濡れ性を高めることができ、また染料の染着防止の効果も高くなる。洗浄液として、酸性の液を用いると、被記録材の表面に含有されるアニオン性の材料が酸型に変化するため、繰り返し再使用することが困難となり易い。
【００２８】
従って洗浄液には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどの水酸化アルカリ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどの炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素ナトリウムなどの炭酸水素アルカリ金属塩、水酸化４級アンモニウム、水酸化ホスホニウム、燐酸ナトリウム、燐酸カリウム等の燐酸アルカリ金属塩、燐酸水素ナトリウムなどの燐酸水素アルカリ金属塩、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等の有機酸アルカリ金属塩、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン等を添加して、そのｐＨ値を７．０を越えるように保つことが好ましい。
【００２９】
本発明によれば、第二に、上記第一のインクジェット記録用被記録材の再生方法において、洗浄液に染料を分解し、漂白する作用のある化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用被記録材の再生方法が提供される。
【００３０】
被記録材の表面や表面層は必ずしも均一ではないので、部分的に染料による染着が生じる場合があるが、洗浄液に染料を分解し、漂白する作用のある化合物を含有させることにより、その化学作用によって被記録材に染着した染料を分解し無色にすることができ、被記録材上に形成された画像の消去を行うことができる。
【００３１】
また、洗浄液が、被記録材より溶出した染料を高い濃度で含む場合には、被記録材への染料の再付着が生じ、再生された被記録材に地汚れが生じることがあるが、洗浄液により洗浄されて被記録材より除去され洗浄液中に溶解した染料も、漂白作用等により分解されるため、洗浄液に溶解された染料による被記録材の汚染をも防止することができる。洗浄液への漂白剤の添加により、一旦洗浄液に溶解した染料が漂白剤により短時間で分解されるので、このような地汚れを防止することができる。
漂白する作用のある化合物の例としては、次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系化合物、過炭酸ナトリウム、過酸化水素などの酸素系化合物を挙げることができる。
【００３２】
本発明によれば、第三に、上記第一乃至第二のいずれかのインクジェット記録用被記録材の再生方法において、インクが１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾ分子骨格の黄色染料を含むことを特徴とするインクジェット記録用被記録材の再生方法が提供される。
【００３３】
１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾ分子骨格の黄色染料がインクに使用されているため、他の構造を有する染料を用いた場合に比較して、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
アニオン性染料に水溶性を与えるためには、染料に水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基を導入することが一般に行われる。
【００３４】
本発明において、染料が被記録材に対して染着性を示さない様にするためには、特に解離定数の高いスルホン酸基を多く含むことが好ましい。また、分散力による染着性を示さない様にするためには、染料全体の分子構造としては、極力小さいこと、すなわち分子量が小さいことが好ましい。このような条件を満たし、且つ色調や耐光性にも優れた黄色の染料として特に好ましいものは、分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾ分子骨格の黄色染料である。このような染料の例としては、Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー２３、Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー１７などを挙げることができる。
【００３５】
本発明によれば、第四に、上記第一乃至第二のいずれかのインクジェット記録用被記録材の再生方法において、インクが１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾマゼンタ色染料またはキサンテン分子骨格からなるアニオン性マゼンタ色染料を含むことを特徴とするインクジェット記録用被記録材の再生方法が提供される。
【００３６】
１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾマゼンタ色染料またはキサンテン分子骨格からなるアニオン性マゼンタ色染料がインクに使用されているため、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
【００３７】
上記染料は色調や耐光性にも優れた好ましい染料であり、２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾマゼンタ色染料の例としては、Ｃ．Ｉ．アシッドレッド２５４、Ｃ．Ｉ．アシッドレッド３５などを挙げることができる。また、色調に優れたキサンテン系染料の例として、Ｃ．Ｉ．アシッドレッド５２、Ｃ．Ｉ．アシッドレッド９２、Ｃ．Ｉ．アシッドレッド２８９などを挙げることができる。
【００３８】
本発明によれば、第五に、上記第一乃至第二のいずれかのインクジェット記録用被記録材の再生方法において、インクが１分子内に３個以上のスルホン酸基を有するフタロシアニン骨格からなるシアン色染料または、シアニン骨格を有するアニオン性シアン色染料を含むことを特徴とするインクジェット記録用被記録材の再生方法が提供される。
【００３９】
１分子内に３個以上のスルホン酸基を有するフタロシアニン骨格からなるシアン色染料、またはシアニン骨格を有するアニオン性シアン色染料がインクに使用されているため、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。フタロシアニン骨格からなる染料は耐光性、色調に優れており、特に３〜６個のスルホン酸基で置換されたフタロシアニン染料は、表面にアニオン性化合物を含む被記録材に対しては染着性が乏しく好ましい。また、３〜６個のスルホン酸基で置換された銅フタロシアニンは色調が良い点で好ましい。
【００４０】
本発明によれば、第六に、上記第一乃至第二のいずれかのインクジェット記録用被記録材の再生方法において、インクが１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するジスアゾ骨格からなる黒色染料を含有するか、または２種以上のアニオン性染料を混合して黒色に調整されたものであることを特徴とするインクジェット記録用被記録材の再生方法が提供される。
【００４１】
１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するジスアゾ骨格からなる黒色染料を含有するインク、または２種以上のアニオン性染料を混合して黒色に調整されたインクを用いるため、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
【００４２】
分子量の小さな構造で黒色の染料を得ることは困難であり、従って分子量の小さな、例えば赤色と青色、あるいは橙色とシアン色の染料を２種以上組み合わせて黒色の色調を得るほうが、前述の理由により、染料の被記録材への染着性が低くなる点で好ましい。また、Ｃ．Ｉ．フードブラック２のような２個以上のスルホン酸基を有するジスアゾ骨格からなる黒色染料も染着性に乏しく、本発明に好ましく用いられる。
【００４３】
本発明によれば、第七に、インクジェット記録方法により記録された画像を上記第一乃至第二のいずれかに記載のインクジェット記録用被記録材の再生方法により洗浄除去するための洗浄液において、５０重量パーセント以上の水を含有し、かつ弱塩基性であることを特徴とする洗浄液が提供される。
【００４４】
この洗浄液を用いることにより、安全性が高く人体に対して害を及ぼすことがなく、また火災の危険性が回避できるばかりではなく、そのｐＨ値が７．０を越えるようにすることにより、１度だけの画像除去による再生だけではなく、同一の被記録材を繰り返し記録再生に使用することができる。
ｐＨ値が７．０を越えるようにするには、前記のように水酸化アルカリ金属類、炭酸アルカリ金属塩、炭酸水素アルカリ金属塩、燐酸アルカリ金属塩、燐酸水素アルカリ金属塩、有機酸アルカリ金属塩、アルコールアミン等を添加すればよい。
【００４５】
洗浄液には上記成分のほかに、その目的に応じて添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防黴として、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、２−ピリジンチオール−１−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等を添加することができる。また、ラウリルスルホン酸塩等の長鎖アルキルスルホン酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸塩等のアルキルベンゼンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸塩などのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのノニオン系界面活性剤を添加することにより、被記録材上の画像に対する濡れ性を高めたり、染料の溶解度を高めて洗浄速度を速くしたり被記録材の地汚れを防止したりすることができる。
【００４８】
本発明によれば、第八に、繰り返し再利用するためのインクジェット記録用被記録材において、表面が白色顔料とバインダーを主体とする材料から構成され、白色顔料とバインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲であり、該バインダーがアニオン性基を含むアクリル酸モノマーの比率が５０モル％以上の重合体の塩であることを特徴とするインクジェット記録用被記録材が提供される。
【００４９】
このインクジェット記録用被記録材は、表面が、白色顔料とバインダーを主体とする材料から構成され、白色顔料とバインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲であり、顔料成分比が大きい構成となっているため、被記録材上の画像が不用になった際に、被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができると共に、インクの吸収速度を高めることができ、高速印字に適している。白色顔料などについては、前記第六の発明について述べた通りである。
【００５０】
本発明のインクジェット記録用被記録材の基材には、特に制限はない。例えば、上質紙、コート紙等の紙類、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料が添加されているか或いは無添加の、ポリエチレンテレフタレート、アセテート、ナイロン、ポリカーボネート、ポリプロピレン等のフィルム類、プラスチックフィルムの表面を多孔質に加工した所謂合成紙などが用いられる。基材として紙を用いることは、紙が安価である点で好まいが、印字の後に画像を除去する際に水で濡れてしまい乾燥に多くのエネルギーが必要になるため、紙を基材とする場合には、水が浸透しないように、中間層を設けたり、プラスチックフィルムと積層したり撥水性の化合物を含浸させることが好まい。
【００５２】
インクジェット記録用被記録材の表面が、アニオン性基を含むモノマーの比率が５０モル％以上である重合体を含有しているので、アニオン性染料を含むインクで印字した画像の被記録材に対する染着性が乏しく、被記録材上の画像が不用になった際に、水を主体とする洗浄液により画像を被記録材から容易に洗浄除去することができ、被記録材を繰り返し再利用することができる。
【００５３】
本発明によれば、被記録材の表面がアクリル酸の重合体の塩を含有するため、アニオン性染料を使用したインクで印字した画像を容易に洗浄除去することができるばかりでなく、靭性および表面の硬さが適当な、繰り返し再利用可能なインクジェット記録用被記録材を得ることができる。
【００５４】
本発明によれば、第九に、上記第八のインクジェット記録用被記録材において、アクリル酸の重合体の塩が架橋されていることを特徴とするインクジェット記録用被記録材が提供される。アクリル酸の重合体の塩が架橋されているため、水を主体とする洗浄液で画像を洗浄除去する際に、その表面にバインダーとして存在するアクリル酸の重合体の塩が溶解して流失するようなことはなく、被記録材を再生して繰り返し再利用することができる。
【００５５】
【実施例】
以下に本発明を実施例により説明する。
【００５６】
実施例１
まず、下記処方の混合物を攪拌溶解して黄色インクを得た。
黄色インク処方
Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー２３ ２重量％
エチレングリコール ５重量％
ジエチレングリコールモノブチルエーテル ２重量％
デヒドロ酢酸カリウム ０．３重量％
イオン交換水 残量
【００５７】
ついで、上記の黄色インク処方の黄色染料Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー２３に代えて、それぞれ、Ｃ．Ｉ．アシッドレッド２５４、銅フタロシアニン・テトラスルホン酸ナトリウム塩、Ｃ．Ｉ．フードブラック２を用いた以外は、同様の処方の混合物を攪拌溶解して、マゼンタインク、シアンインク、黒色インクを得た。
また、次のようにして、インクジェット記録用被記録材を得た。
まず、市販の上質紙に、乳化重合したポリアクリル酸エステルの乳化分散液を含浸させ、それを乾燥させ、キャレンダーをかけて水の浸透しない基体を作成した。
【００５８】
一方、アクリル酸１３重量部、アクリルアミド６重量部、アゾビスイソブチロニトリル０．２重量部、インプロピルアルコール５０重量部および水５０重量部を攪拌しながら、窒素気流中で加熱しながら１５時間反応せしめて樹脂溶液を得た。ついで、上記樹脂溶液の５０重量部、酸化チタン１５重量部、酸化亜鉛６重量部およびエポキシ架橋剤１重量部を混合し、水酸化ナトリウムを添加して分散液のｐＨ値がほぼ中性になるように調整した後、超音波分散器にて、顔料を分散せしめた。この顔料分散液を、上記基体の両面に塗布し乾燥させて、基体の両面にそれぞれの厚さが約１５μｍの被覆を設け、キャレンダーをかけてインクジェット記録用被記録材を得た。
さらに、１００重量部の水に対して、０．５重量部の炭酸ナトリウムを溶解し、弱塩基性の洗浄液を得た。
【００５９】
上記のようにして得られた黄色インク、マゼンタインク、シアンインク、黒色インクの各色インクを、オンディマンド方式のインクジェット記録装置のそれぞれのインクカートリッジに充填し、上記インクジェット記録用被記録材にカラー印字を行った。印字の速度は、Ａ４版で約１枚／分であったが、画像滲みのない良好な画像が得られた。
次に、画像の形成されたインクジェット記録用被記録材に、上記洗浄液を噴射したところ、５秒間で被記録材上の画像は完全に洗浄除去された。
【００６０】
【発明の効果】
請求項１の発明によれば、イオン性基を含むモノマーの比率が５０モル％以上である重合体を含有する層で構成されている表面を有する被記録材に対して、該表面に含有される材料のイオンの極性と同極性の染料を含有するインクを使用してインクジェット記録方法により被記録材上に画像を形成するので、該被記録材に形成された画像が不用になったときに、該被記録材上の画像を、水を主体とする液体で洗浄することにより、色材の化学構造を変化させて無色にすることなく、容易に除去することが可能となり、被記録材を再生し繰り返し使用することができる。また、被記録材の表面がイオン性の材料を含有し、該表面に含有される材料のイオンの極性と同極性の染料を含有するインクを使用してインクジェット記録方法により該被記録材上に画像を形成するので、染料は同極性である被記録材の表面に染着しにくく、被記録材上の画像が不用になった際に、色材の化学構造を変化させ無色にすることなく、被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができる。さらに被記録材の表面が、アニオン性基を含むモノマーの比率が５０モル％以上である重合体を含有する層で構成されているので、アニオン性染料を含有するインクで印字した画像の被記録材に対する染着性が乏しく、被記録材上の画像が不用になった際に、水を主体とする洗浄液により画像を被記録材から容易に洗浄除去することができる。
【００６２】
また、被記録材の表面に含有される材料がアニオン性の材料からなり、インクに含まれる染料がアニオン性染料であることにより、染料の被記録材への染着が生じにくく、さらに被記録材上に形成されたアニオン性染料の画像が水を主体とする洗浄液に溶解しやすく、被記録材から画像を容易に洗浄除去することができ、インクジェット記録用被記録材の再生をより容易に行うことができる。
【００６４】
また、被記録材の表面が、白色顔料と５０モル％以上のアクリル酸および／またはメタクリル酸を含有する重合体からなるバインダーとを主体とする材料から構成されているので、靱性および表面の硬さが適当な被記録材が得られるばかりでなく、アニオン性染料を含有するインクで印字した画像の被記録材に対する染着性が乏しくなり、被記録材上の画像が不用になった際に、被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができる。
【００６５】
また、被記録材の表面が、白色顔料とバインダーを主体とする材料から構成され、白色顔料とバインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲で顔料成分比が大きい構成となっているため、被記録材上に形成された画像が不用になった際に、被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができると共に、インクジェット記録方法により画像を記録する際に、インクの吸収速度を高めることができ、高速印字を行うことができる。
【００６６】
更に、洗浄液として、水を主体とする弱塩基性の液体を使用することにより、表面がアニオン性の材料を含有する被記録材上に形成されたアニオン性染料の画像を十分に溶解除去することができるとともに、画像が除去されて再生された被記録材の表面が酸型になることなく、そのアニオン性が維持されることから、再生された被記録材に対するインクの染着性も低くなり、画像の洗浄除去が容易となる。従って、１度だけの画像除去による再生だけではなく、同一の被記録材を繰り返し記録再生に使用することができる。
【００６７】
請求項２の発明によれば、洗浄液に染料を分解し、漂白する作用のある化合物を含有しているので、被記録材がインク中の染料で局所的に染着された場合でも、その化学作用により被記録材に染着した染料を分解し無色にすることにより、被記録材上に形成された画像の消去を行うことができる。また、洗浄液により、洗浄されて被記録材より除去され洗浄液中に溶解する染料も、漂白作用により分解されるため、洗浄液に溶解された染料による被記録材の汚染をも防止することができる。
【００６８】
請求項３の発明によれば、１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾ分子骨格の黄色染料を含有するインクが使用されているため、他の構造を有する染料を用いた場合に比較して、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
【００６９】
請求項４の発明によれば、１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するモノアゾマゼンタ色染料またはキサンテン分子骨格からなるアニオン性マゼンタ色染料を含有するインクが使用されているため、他の構造を有する染料を用いた場合に比較して、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
【００７０】
請求項５の発明によれば、１分子内に３個以上のスルホン酸基を有するフタロシアニン骨格からなるシアン色染料、またはシアニン骨格を有するアニオン性シアン色染料を含有するインクが使用されているため、他の構造を有する染料を用いた場合に比較して、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
【００７１】
請求項６の発明によれば、１分子内に２個以上のスルホン酸基を有するジスアゾ骨格からなる黒色染料を含有するインク、または２種以上のアニオン性染料を混合して黒色に調整されたインクが用いられているため、一般に用いられている比較的高分子量の黒色染料を用いる場合に比較して、被記録材に対する染料の染着性が低く、且つ洗浄液に対する溶解性も高くなり、被記録材上に形成された画像を容易に洗浄除去することができる。
【００７２】
請求項７の発明によれば、インクジェット記録方法により記録された画像を請求項１乃至６のいずれかに記載のインクジェット記録用被記録材の再生方法により洗浄除去するための洗浄液において、５０重量パーセント以上の水を含有し、かつ弱塩基性である洗浄液は、安全性が高く人体に対して害を及ぼすことがなく、また火災の危険性が回避でき、またこの洗浄液を用いることにより、１度だけの画像除去による再生だけではなく、同一の被記録材を繰り返し再生して使用することができる。
【００７４】
請求項８の発明によれば、被記録材の表面が、白色顔料とバインダーを主体とする材料から構成され、白色顔料とバインダーとの比率が０．５／１〜４／１の範囲であり、顔料成分比が大きい構成となっているため、被記録材上の画像が不用になった際に、被記録材上の画像を容易に洗浄除去することができると共に、インクの吸収速度を高めることができ、この被記録材は高速印字に適している。
また、被記録材の表面が、アニオン性基を含むモノマーの比率が５０モル％以上である重合体および白色顔料を含有していることにより、アニオン性染料を含有するインクで印字した画像の被記録材に対する染着性が乏しく、被記録材上の画像が不用になった際に、水を主体とする洗浄液により画像を被記録材から容易に洗浄除去することができ、被記録材を繰り返し再利用することができる。
【００７６】
更に、被記録材の表面がアクリル酸および／またはメタクリル酸の重合体の塩を含有するため、アニオン性染料を使用したインクで印字した画像を容易に洗浄除去することができるばかりでなく、靭性および表面の硬さが適当な、繰り返し再利用するためのインクジェット記録用被記録材を得ることができる。
【００７７】
請求項９の発明によれば、アクリル酸および／またはメタクリル酸の重合体の塩が架橋されているため、水を主体とする洗浄液で画像を洗浄除去する際に、その表面にバインダーとして存在するアクリル酸および／またはメタクリル酸の重合体の塩が溶解して流失するようなことはなく、被記録材を再生して繰り返し記録に再利用することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for removing a recorded image and reproducing a recording material by an on-demand method such as a piezo method, a valve method, a thermal method, or a continuous jet method such as a charge control method, The present invention relates to a cleaning liquid for removing an image formed on a material and reproducing the recording material, and a recording material for reproduction and repeated use.
[0002]
[Prior art]
In recent years, printers, copiers, and printing machines using image forming methods such as electrophotographic methods, thermal transfer methods, ink jet methods using hot melt inks, and printing methods have become widespread, and paper is used in large quantities. In particular, ink jet printers are widely used because of their relatively simple and inexpensive apparatus configuration. However, since paper generally used as a recording material is made from pulp obtained from wood, consuming a large amount of paper leads to logging of the forest and deterioration of the global environment. It is becoming. Furthermore, a large amount of recording material on which an image is formed by these image forming methods is discarded, which makes it difficult to dispose of garbage.
In order to deal with these problems, a method of collecting paper and films that are no longer necessary, and once disintegrating them to a pulp state or remelting them for reuse is conventionally performed. However, this method has the disadvantage that the energy efficiency for regeneration is poor, and the regenerated product becomes expensive or poor in quality compared to using new raw materials.
[0003]
In order to remove the image from the recording material on which the image has been recorded by the ink jet recording method and reuse the recording material, a dye that changes its chemical structure by the action of light or heat and becomes colorless is used for the ink. A method has been proposed. However, the dye having such a function has a problem that a color tone suitable for image recording cannot be obtained, and the dye has poor solubility in a solvent such as water, and has not yet been put into practical use. Japanese Laid-Open Patent Publication No. 8-230315 discloses a reusable recording material for water-based ink, which is provided with a coating formed by crosslinking a resin component having an amide group as a pendant group. A method of removing the washed image with water is disclosed. This technique solves the above-mentioned problems that occur when using a dye that changes its chemical structure due to the action of light or heat and becomes colorless. However, this technique completely eliminates the image formed on the recording material. However, since the speed at which ink penetrates into the recording material is small, the apparent drying speed is slow, and there remains a problem that it cannot withstand high-speed recording.
[0004]
JP-A-8-324103 and JP-A-8-224954 each have a recording material containing hydroxypropylcellulose as a resin component on a substrate and a surface layer formed by radiation-crosslinking a hydrophilic resin. A recording material is disclosed. These conventional examples also disclose a recording material for rinsing and removing an image formed with water-based ink with water, but in the same manner as the technique disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 8-230315, Even when there is no problem when the ink penetration rate is insufficient and high-speed recording is not required, especially as in the case of an OHP sheet, the white sheet is not sufficient as a white sheet that requires high-speed recording.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, the problem of the present invention is to solve such problems, and when the image on the recording material formed by the ink jet recording method becomes unnecessary, the image can be easily removed from the recording material, Another object of the present invention is to provide a method for reproducing a recording material for ink-jet recording, which has good characteristics of an image formed on the recording material, in particular, has a high ink absorption speed, and can be used repeatedly at high speed. is there.
[0006]
Another object of the present invention is to provide a cleaning liquid that can easily remove an image from a recording material when the image on the recording material formed by the ink jet recording method becomes unnecessary.
Further, the problem of the present invention is that even when image formation and removal are repeated, the surface does not deteriorate, the characteristics of the formed image are good, the ink absorption speed is particularly fast, and high-speed recording is possible. An object of the present invention is to provide a recording material for ink jet recording that can be reused repeatedly.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, first,Acrylic acid monomer containing white pigment and anionic groupThe polymer whose ratio is 50 mol% or moreA recording material having a surface comprising a layer in which the ratio of the white pigment to the binder is in the range of 0.5 / 1 to 4/1. Inks containing sexual dyesWhen an image is formed on the recording material using an ink jet recording method and the image formed on the recording material becomes unnecessary, the image on the recording material is mainly composed of water.Weakly basic liquidThere is provided a method for reproducing a recording material for ink-jet recording, which is washed with a body and removed.
[0008]
According to the present invention, since only the dye that does not dye the recording material is used as the color material used in the ink, that is,Acrylic acid monomer containing white pigment and anionic groupThe polymer whose ratio is 50 mol% or moreAnd a recording material having a surface composed of layers in which the ratio of the white pigment to the binder is in the range of 0.5 / 1 to 4/1.Since a dye having the same polarity as the ion of the material contained on the surface is used, the image formed on the recording material easily flows out by a cleaning liquid mainly composed of water, and the image is recorded from the recording material. It can be removed by washing, and the recording material for ink jet recording can be reproduced. The dyeing property of the dye to the recording material is not determined only by the molecular structure of the dye itself, but largely depends on the characteristics of the recording material. For example, even if a dye having a relatively high solubility in water, which is classified as an acid dye, is used in the color index, if an amino group or a cationic group is present on the surface of the recording material, the dye is recorded on the recording material. Even if it is dyed on the surface of the water and comes into contact with a liquid mainly composed of water, it does not easily flow out. Further, for example, a nonionic dye such as a disperse dye has a polar group such as an amino group, a carbonyl group, or a hydroxyl group, but is easily dyed on a recording material having no ionic group.
[0009]
In the present invention, by forming an image using an ink containing only a dye that does not substantially exhibit dyeability on the recording material, the image of the dye is physically attached to the surface of the recording material, When the image on the recording material becomes unnecessary, the image can be easily removed by washing with a liquid mainly composed of water, and the recording material can be reproduced and used repeatedly.
Further, the method for reproducing the recording material for ink-jet recording uses a cleaning liquid mainly composed of water to remove an image formed on the recording material, and is extremely safe without being toxic to the human body. It also has the advantage of not being flammable and avoiding fire hazards.
[0011]
The dyeing property of the dye to the recording material is greatly influenced by the combination of the dye and the recording material, but both the material on the surface of the recording material and the dye are ionic, and the surface of the dye and the recording material Are the same polarity, the dye is less likely to be dyed on the recording material, and the image can be easily removed by washing with a liquid mainly composed of water. Can be reproduced more easily.
[0013]
Anionic dyes are conventionally used in many ink jet recording inks. Since it is highly soluble in water, it is possible to prevent clogging at the nozzle portion of the ink jet recording apparatus when ink is used, and to prevent precipitation in the ink during storage. This is because it is preferable in terms of points. Moreover, since the toxicity with respect to the human body which tends to be with a basic dye is generally low, it is used preferably. In the present invention, the material contained on the surface of the recording material is made of an anionic material, and the dye contained in the ink is an anionic dye. The image of the anionic dye formed on the recording material is easily dissolved in a cleaning liquid mainly composed of water, and the image can be easily washed and removed from the recording material, thereby further reproducing the recording material for inkjet recording. It can be done easily.
[0015]
According to the present invention,A polymer in which the surface of the recording material has a ratio of a monomer containing an anionic group of 50 mol% or moreSaltTherefore, it is mainly composed of water when the image printed with the ink containing the anionic dye is poor on the recording material and the image on the recording material becomes unnecessary. The image can be easily removed from the recording material by cleaning with the cleaning liquid. As described above, the dye used in the ink is preferably an anionic dye having high solubility in water. In this case, if an anionic compound is present on the surface of the recording material, the dye can be dyed onto the recording material. When the image drops due to an anionic dye on the recording material, water is the main component.Weakly basic liquid (cleaning liquid)Thus, the image on the recording material can be easily washed away.
[0016]
When the ratio of the monomer containing an anionic group is less than 50 mol%, a sufficient dyeing prevention effect cannot be obtained when an ink containing an anionic dye is used. Further, in order to prevent the anionic dye from being attached to the recording material, the surface of the recording material may contain a compound having a hydrophobic group such as a fluoroalkyl group or an alkyl group. In this case, since the wettability of the ink to the recording material is deteriorated, the penetration of the ink into the recording material is deteriorated, and the apparent drying is remarkably slowed, so that it is difficult to record at a high speed.
[0018]
Anionic polymerSaltAs 50 mol% or moreContains acrylic acidPolymer withSaltIn addition to obtaining a recording material with suitable toughness and surface hardness by using the above-mentioned surface, it is possible to dye an image printed with an anionic dye-containing ink on the recording material. When water becomes scarce and the image on the recording material becomes unnecessary, water is the main component.Weakly basic liquid (cleaning liquid)Thus, the image on the recording material can be easily washed away. Also,Contains acrylic acidIn addition to being able to be synthesized relatively easily, the polymer can be copolymerized with various acrylic esters or methacrylic esters and other vinyl compounds, and a binder having desired characteristics depending on the purpose. Can be easily obtained.
[0019]
As a binderContains acrylic acidIn order to use the polymer having it, it is preferable to use it as an alkali metal salt such as sodium, potassium or lithium, or a quaternary ammonium salt or quaternary phosphonium salt without using it in the acid form. This is because the use in the salt form increases the wettability with respect to the ink, increases the drying speed of the ink, and at the same time increases the effect of preventing dyeing.
[0020]
The present inventionInThe surface of the recording material is composed of a material mainly composed of a white pigment and a binder, and the ratio of the white pigment to the binder is in a range of 0.5 / 1 to 4/1.It is a circle.
[0021]
By forming an image on the surface of the recording material by the inkjet recording method as described above, when the image on the recording material becomes unnecessary, the image on the recording material can be easily obtained with a cleaning liquid mainly composed of water. In addition, the ink absorption speed can be increased and high-speed printing can be performed when an image is recorded by the ink jet recording method.
[0022]
As the white pigment, organic pigments such as inorganic pigments such as titanium oxide, calcium carbonate, zinc oxide, barium sulfate, silica gel, alumina and clay, and powders obtained by polymerizing and crosslinking derivatives such as polystyrene and polyurethane can be used.
[0023]
When the ratio of these pigments to the binder is in the range of 0.5 / 1 to 4/1, the ink absorbability to the recording material is enhanced, and at the same time, the image formed on the surface of the recording material is removed. Is also possible. When the surface of the recording material is formed of only a polymer, or when the ratio of the pigment and the binder is 0.5 or less, the ink absorption speed becomes slow and high-speed recording becomes difficult. In addition, when the layer of only the resin component is provided on the surface of the recording material, even if the resin component has a property of swelling with ink, the swelling speed is slow, so the ink absorption is slow, High-speed recording is difficult.
[0024]
The pigment is used to increase the absorbability of the ink. However, the ink or the vehicle of the ink is mainly absorbed by the voids or the pigment in the surface layer of the recording material. In the present invention, the polymer itself is It does not necessarily have to exhibit swelling properties.
When the ratio of the pigment to the binder is 4 or more, the recording material is likely to be dyed with a dye, and it is difficult to remove the image.
[0025]
In the present invention, a weakly basic liquid mainly composed of water is used as the cleaning liquid.
[0026]
Weakly basic liquid mainly composed of water as cleaning liquidBy using it, the image of the anionic dye formed on the recording material containing the anionic material on the surface can be sufficiently dissolved and removed, and the recording material reproduced by removing the image can be used. Since the anionicity is maintained without the surface becoming an acid type, the dyeing property of the ink to the reproduced recording material is also lowered, and the image can be easily removed. Therefore, not only reproduction by image removal only once, but also recording and reproduction can be repeatedly performed using the same recording material.
[0027]
When an anionic material is used for the recording material, the wettability to ink can be improved by using an alkali metal salt, quaternary ammonium, quaternary phosphonium salt, or the like as a counter ion rather than using an acid type. In addition, the effect of preventing dyeing is enhanced. When an acidic liquid is used as the cleaning liquid, the anionic material contained on the surface of the recording material is changed to an acid type, so that it is difficult to repeatedly reuse it.
[0028]
Accordingly, the cleaning liquid includes alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide, potassium hydroxide and lithium hydroxide, alkali metal carbonates such as sodium carbonate, potassium carbonate and lithium carbonate, alkali metal hydrogen carbonates such as sodium hydrogen carbonate, Alkali metal phosphates such as quaternary ammonium hydroxide, phosphonium hydroxide, sodium phosphate and potassium phosphate, alkali metal hydrogen phosphates such as sodium hydrogen phosphate, organic acid alkali metal salts such as sodium acetate and sodium lactate, triethanolamine, etc. It is preferable to add an alcohol amine or the like to keep the pH value above 7.0.
[0029]
According to the present invention,Second, the firstIn a method for reproducing a recording material for ink jet recording, there is provided a method for reproducing a recording material for ink jet recording, characterized in that the cleaning liquid contains a compound capable of decomposing and bleaching a dye.
[0030]
Since the surface and surface layer of the recording material are not necessarily uniform, dyeing may occur partially. However, by adding a compound capable of decomposing and bleaching the dye into the cleaning liquid, the chemical By the action, the dye dyed on the recording material can be decomposed and made colorless, and the image formed on the recording material can be erased.
[0031]
In addition, when the cleaning liquid contains a dye eluted from the recording material at a high concentration, the dye may re-adhere to the recording material, and scumming may occur on the regenerated recording material. Since the dye that has been cleaned by the above process and removed from the recording material and dissolved in the cleaning liquid is also decomposed by the bleaching action or the like, contamination of the recording material by the dye dissolved in the cleaning liquid can be prevented. By adding the bleaching agent to the cleaning solution, the dye once dissolved in the cleaning solution is decomposed in a short time by the bleaching agent, so that such background contamination can be prevented.
Examples of the compound having a bleaching action include chlorine compounds such as sodium hypochlorite, and oxygen compounds such as sodium percarbonate and hydrogen peroxide.
[0032]
According to the present invention, the firstthreeIn addition, the first to the secondtwoA method for reproducing a recording material for inkjet recording according to any one of the above, wherein the ink contains a yellow dye having a monoazo molecular skeleton having two or more sulfonic acid groups in one molecule. A playback method is provided.
[0033]
Since a yellow dye having a monoazo molecular skeleton having two or more sulfonic acid groups in one molecule is used in the ink, the dye dyeing on the recording material is performed as compared with the case of using a dye having another structure. The adherence is low and the solubility in the cleaning liquid is also high, so that the image formed on the recording material can be easily removed by washing.
In order to impart water solubility to the anionic dye, it is generally performed to introduce a hydroxyl group, a carboxyl group, or a sulfonic acid group into the dye.
[0034]
In the present invention, in order to prevent the dye from exhibiting dyeing properties with respect to the recording material, it is particularly preferable that the dye contains many sulfonic acid groups having a high dissociation constant. Moreover, in order not to show the dyeing property by a dispersion force, it is preferable that the molecular structure of the whole dye is as small as possible, that is, the molecular weight is small. Particularly preferred as a yellow dye that satisfies such conditions and has excellent color tone and light resistance is a yellow dye having a monoazo molecular skeleton having two or more sulfonic acid groups in the molecule. Examples of such dyes include C.I. I. Acid Yellow 23, C.I. I. Acid yellow 17 and the like can be mentioned.
[0035]
According to the present invention, the firstFourIn addition, the first to the secondtwoIn any one of the above methods for reproducing a recording material for inkjet recording, the ink contains a monoazo magenta color dye having two or more sulfonic acid groups in one molecule or an anionic magenta color dye having a xanthene molecular skeleton. A method for reproducing the recording material for inkjet recording is provided.
[0036]
Since a monoazo magenta dye having two or more sulfonic acid groups in one molecule or an anionic magenta dye having a xanthene molecular skeleton is used in the ink, the dyeing property of the dye on the recording material is low, and The solubility in the cleaning liquid is also increased, and the image formed on the recording material can be easily cleaned and removed.
[0037]
The above dyes are preferable dyes excellent in color tone and light resistance. Examples of monoazo magenta color dyes having two or more sulfonic acid groups include C.I. I. Acid Red 254, C.I. I. Acid Red 35 and the like. Examples of xanthene dyes having excellent color tone include C.I. I. Acid Red 52, C.I. I. Acid Red 92, C.I. I. Acid Red 289 and the like.
[0038]
According to the present invention, the firstFiveIn addition, the first to the secondtwoIn any one of the methods for regenerating a recording material for inkjet recording, the ink contains a cyan dye having a phthalocyanine skeleton having three or more sulfonic acid groups in one molecule or an anionic cyan dye having a cyanine skeleton. There is provided a method for reproducing a recording material for ink-jet recording.
[0039]
Since a cyan dye having a phthalocyanine skeleton having three or more sulfonic acid groups in one molecule or an anionic cyan dye having a cyanine skeleton is used in the ink, the dyeing property of the dye on the recording material is improved. It is low and the solubility in the cleaning liquid is also high, so that the image formed on the recording material can be easily cleaned and removed. Dyes composed of a phthalocyanine skeleton are excellent in light resistance and color tone. In particular, phthalocyanine dyes substituted with 3 to 6 sulfonic acid groups have a dyeing property on a recording material containing an anionic compound on the surface. Slightly preferred. Further, copper phthalocyanine substituted with 3 to 6 sulfonic acid groups is preferable in terms of good color tone.
[0040]
According to the present invention, the firstSixIn addition, the first to the secondtwoIn any one of the methods for reproducing a recording material for ink jet recording, the ink contains a black dye having a disazo skeleton having two or more sulfonic acid groups in one molecule, or two or more anionic dyes are used. There is provided a method for reproducing a recording material for ink-jet recording, which is adjusted to black by mixing.
[0041]
Since an ink containing a black dye having a disazo skeleton having two or more sulfonic acid groups in one molecule or an ink adjusted to black by mixing two or more anionic dyes is used, The dyeing property of the dye is low and the solubility in the cleaning liquid is also high, so that the image formed on the recording material can be easily removed by washing.
[0042]
It is difficult to obtain a black dye with a structure having a low molecular weight. Therefore, it is more preferable to obtain a black color tone by combining two or more dyes having a low molecular weight, for example, red and blue, or orange and cyan. From the viewpoint of decreasing the dyeing property of the dye to the recording material. In addition, C.I. I. A black dye having a disazo skeleton having two or more sulfonic acid groups such as Food Black 2 is also poor in dyeability and is preferably used in the present invention.
[0043]
According to the present invention, the firstSeventh, the image recorded by the ink jet recording method is any one of the first to second.A cleaning solution for cleaning and removing by a method for regenerating a recording material for ink jet recording contains 50% by weight or more of water.Has and is weakly basicA cleaning liquid is provided.
[0044]
By using this cleaning solution, the safety is high and the human body is not harmed, and the risk of fire is not only avoided, but the pH value is more than 7.0. The same recording material can be repeatedly used for recording and reproduction as well as reproduction by image removal only once.
In order to make the pH value exceed 7.0, as described above, alkali metal hydroxides, alkali metal carbonates, alkali metal hydrogen carbonates, alkali metal hydrogen phosphates, alkali metal hydrogen phosphates, organic acid alkali metals A salt, alcohol amine, or the like may be added.
[0045]
In addition to the above components, additives can be added to the cleaning liquid depending on the purpose.
For example, sodium dehydroacetate, sodium sorbate, sodium 2-pyridinethiol-1-oxide, sodium benzoate, sodium pentachlorophenol and the like can be added as antiseptics and fungi. Also, long-chain alkyl sulfonates such as lauryl sulfonate, alkylbenzene sulfonates such as dodecylbenzene sulfonate, anionic surfactants such as dialkyl sulfonate, polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl By adding a nonionic surfactant such as phenyl ether, the wettability of the image on the recording material is enhanced, the solubility of the dye is increased to increase the cleaning speed, and the recording material is prevented from being soiled. can do.
[0048]
According to the present invention, the firstEightIn addition, in a recording material for inkjet recording for repeated reuse,The surface is composed of a material mainly composed of a white pigment and a binder, the ratio of the white pigment to the binder is in the range of 0.5 / 1 to 4/1, and the ratio of the acrylic acid monomer in which the binder contains an anionic group Is a salt of polymer of 50 mol% or moreA recording material for inkjet recording is provided.
[0049]
This recording material for ink jet recording is composed of a material mainly composed of a white pigment and a binder, the ratio of the white pigment to the binder is in the range of 0.5 / 1 to 4/1, and the pigment component ratio Therefore, when the image on the recording material becomes unnecessary, the image on the recording material can be easily washed and removed, and the ink absorption speed can be increased. Suitable for high-speed printing. The white pigment and the like are as described for the sixth invention.
[0050]
There is no restriction | limiting in particular in the base material of the recording material for inkjet recording of this invention. For example, papers such as high-quality paper and coated paper, films such as polyethylene terephthalate, acetate, nylon, polycarbonate, and polypropylene, with or without white pigments such as titanium oxide and zinc oxide, and the surface of plastic films So-called synthetic paper or the like processed into a porous material is used. It is preferable to use paper as a base material because paper is inexpensive, but when removing an image after printing, it becomes wet with water and requires a lot of energy for drying. In order to prevent water from penetrating, it is preferable to provide an intermediate layer, laminate with a plastic film, or impregnate with a water repellent compound.
[0052]
Since the surface of the recording material for ink jet recording contains a polymer in which the ratio of the monomer containing an anionic group is 50 mol% or more, an image printed with an ink containing an anionic dye is dyed to the recording material. When the image on the recording material becomes unusable due to poor adherence, the image can be easily washed and removed from the recording material with a cleaning liquid mainly composed of water, and the recording material can be reused repeatedly. Can do.
[0053]
According to the present inventionIf coveredThe surface of the recording materialHeavy acrylic acidBecause it contains a salt of coalescence, it can be easily removed by washing and removing images printed with ink using an anionic dye, and it can be reused repeatedly for ink jet recording with appropriate toughness and surface hardness. A recording material can be obtained.
[0054]
According to the present invention, the firstNineThe aboveEightIn the recording material for inkjet recording,Heavy acrylic acidA recording material for ink-jet recording is provided, wherein the combined salt is crosslinked.Heavy acrylic acidSince the coalesced salt is cross-linked, it is present as a binder on the surface of the image when the image is washed and removed with a cleaning solution mainly composed of water.Heavy acrylic acidThe salt of the coalescence does not dissolve and run away, and the recording material can be regenerated and reused repeatedly.
[0055]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described by way of examples.
[0056]
Example 1
First, a yellow ink was obtained by stirring and dissolving a mixture having the following formulation.
Yellow ink prescription
C. I. Acid Yellow 23 2% by weight
Ethylene glycol 5% by weight
Diethylene glycol monobutyl ether 2% by weight
Potassium dehydroacetate 0.3% by weight
Ion exchange water
[0057]
Subsequently, the yellow dye C.I. I. Instead of Acid Yellow 23, C.I. I. Acid Red 254, copper phthalocyanine / tetrasulfonic acid sodium salt, C.I. I. Except for the use of Food Black 2, a mixture having the same formulation was stirred and dissolved to obtain magenta ink, cyan ink, and black ink.
In addition, a recording material for inkjet recording was obtained as follows.
First, a commercially available high quality paper was impregnated with an emulsion dispersion of an emulsion polymerized polyacrylic acid ester, dried, and then a calendar was applied to make a substrate that did not penetrate water.
[0058]
On the other hand, while stirring 13 parts by weight of acrylic acid, 6 parts by weight of acrylamide, 0.2 part by weight of azobisisobutyronitrile, 50 parts by weight of isopropyl alcohol and 50 parts by weight of water, heating in a nitrogen stream for 15 hours. Reaction was performed to obtain a resin solution. Next, 50 parts by weight of the resin solution, 15 parts by weight of titanium oxide, 6 parts by weight of zinc oxide and 1 part by weight of an epoxy crosslinking agent are mixed, and sodium hydroxide is added to make the pH of the dispersion almost neutral. After adjustment as described above, the pigment was dispersed with an ultrasonic disperser. The pigment dispersion was applied to both sides of the substrate and dried to provide a coating having a thickness of about 15 μm on both sides of the substrate, and a calendar was applied to obtain a recording material for inkjet recording.
Furthermore, 0.5 parts by weight of sodium carbonate was dissolved in 100 parts by weight of water to obtain a weakly basic cleaning solution.
[0059]
Each color ink of the yellow ink, magenta ink, cyan ink, and black ink obtained as described above is filled into each ink cartridge of an on-demand type ink jet recording apparatus, and color printing is performed on the recording material for ink jet recording. went. The printing speed was about 1 sheet / min with the A4 plate, but a good image without image blur was obtained.
Next, when the cleaning liquid was sprayed onto the recording material for ink jet recording on which the image was formed, the image on the recording material was completely removed by cleaning in 5 seconds.
[0060]
【The invention's effect】
According to the invention of claim 1,For a recording material having a surface composed of a layer containing a polymer in which the ratio of the monomer containing an ionic group is 50 mol% or more, the same polarity as the ion polarity of the material contained on the surface Since an image is formed on a recording material by an ink jet recording method using an ink containing the dye ofWhen the image formed on the recording material becomes unnecessary, the chemical structure of the coloring material is changed to be colorless by washing the image on the recording material with a liquid mainly composed of water. Therefore, the recording material can be easily reproduced and used repeatedly.Further, the surface of the recording material contains an ionic material, and an ink containing a dye having the same polarity as the ion of the material contained on the surface is used to form an ink on the recording material by an ink jet recording method. Since the image is formed, the dye is difficult to be dyed on the surface of the recording material having the same polarity, and when the image on the recording material becomes unnecessary, the chemical structure of the coloring material is not changed to make it colorless. The image on the recording material can be easily washed away. Further, since the surface of the recording material is composed of a layer containing a polymer in which the ratio of the monomer containing an anionic group is 50 mol% or more, an image recorded with an ink containing an anionic dye is recorded. When the image on the recording material becomes unnecessary due to poor dyeability to the material, the image can be easily removed from the recording material with a cleaning liquid mainly composed of water.
[0062]
Also,The material contained on the surface of the recording material is made of an anionic material, and the dye contained in the ink is an anionic dye, so that the dye does not easily adhere to the recording material, and further on the recording material The image of the anionic dye formed on the recording material is easily dissolved in a cleaning liquid mainly composed of water, and the image can be easily washed and removed from the recording material, and the recording material for inkjet recording can be reproduced more easily. Can do.
[0064]
Also,Since the surface of the recording material is composed of a material mainly composed of a white pigment and a binder comprising a polymer containing 50 mol% or more of acrylic acid and / or methacrylic acid, the toughness and surface hardness are high. Not only can a suitable recording material be obtained, but also when an image printed with an anionic dye-containing image becomes poor in the recording material, the image on the recording material becomes unnecessary. The image on the recording material can be easily removed by washing.
[0065]
Also,The surface of the recording material is composed of a material mainly composed of a white pigment and a binder, and the ratio of the white pigment to the binder is large in the range of 0.5 / 1 to 4/1. Therefore, when the image formed on the recording material becomes unnecessary, the image on the recording material can be easily washed and removed, and the ink is absorbed when the image is recorded by the ink jet recording method. Speed can be increased and high-speed printing can be performed.
[0066]
In addition,As cleaning liquidWeakly basic liquid mainly composed of waterCan sufficiently dissolve and remove the image of the anionic dye formed on the recording material containing the anionic material on the surface, and can also reproduce the recording material that has been reproduced by removing the image. Since the anionicity of the surface of the recording material is maintained without becoming an acid type, the dyeing property of the ink to the reproduced recording material is lowered, and the image can be easily washed and removed. Therefore, the same recording material can be repeatedly used for recording and reproduction, as well as reproduction by image removal only once.
[0067]
Claim2According to the present invention, since the cleaning liquid contains a compound capable of decomposing and bleaching the dye, even if the recording material is locally dyed with the dye in the ink, The image formed on the recording material can be erased by decomposing and dyeing the dye dyed on the recording material. In addition, since the dye that is cleaned by the cleaning liquid and removed from the recording material and dissolved in the cleaning liquid is also decomposed by the bleaching action, contamination of the recording material by the dye dissolved in the cleaning liquid can be prevented.
[0068]
Claim3According to the invention, since an ink containing a yellow dye having a monoazo molecular skeleton having two or more sulfonic acid groups in one molecule is used, compared to the case of using a dye having another structure. Further, the dyeing property of the dye to the recording material is low and the solubility in the cleaning liquid is also high, so that the image formed on the recording material can be easily washed and removed.
[0069]
Claim4According to the invention, since an ink containing a monoazo magenta color dye having two or more sulfonic acid groups in one molecule or an anionic magenta color dye having a xanthene molecular skeleton is used, it has another structure. Compared to the case where a dye is used, the dyeing property of the dye on the recording material is low and the solubility in the cleaning liquid is also high, so that the image formed on the recording material can be easily washed and removed.
[0070]
Claim5According to the invention, since a cyan dye having a phthalocyanine skeleton having three or more sulfonic acid groups in one molecule or an anionic cyan dye having a cyanine skeleton is used, Compared to the case where a dye having a structure is used, the dyeing property of the dye to the recording material is low and the solubility to the cleaning liquid is also high, so that the image formed on the recording material can be easily washed and removed. Can do.
[0071]
Claim6According to the invention, an ink containing a black dye having a disazo skeleton having two or more sulfonic acid groups in one molecule, or an ink adjusted to black by mixing two or more anionic dyes is used. Therefore, compared with the case of using a relatively high molecular weight black dye that is generally used, the dyeing property of the dye to the recording material is low and the solubility in the cleaning liquid is also high, so that the It is possible to easily remove the image formed on the surface.
[0072]
Claim7According to the invention ofIn the cleaning liquid for cleaning and removing the image recorded by the ink jet recording method by the method for regenerating a recording material for ink jet recording according to any one of claims 1 to 6,Contains 50 weight percent or more of water,Wash that is weakly basicThe clean liquid is safe and does not harm the human body, and the risk of fire can be avoided. By using this cleaning liquid, not only reproduction by one-time image removal but also the same The recording material can be repeatedly reproduced and used.
[0074]
Claim8According to the invention, the surface of the recording material is composed of a material mainly composed of a white pigment and a binder, the ratio of the white pigment to the binder is in the range of 0.5 / 1 to 4/1, and the pigment component Since the ratio is large, when the image on the recording material becomes unnecessary, the image on the recording material can be easily washed and removed, and the ink absorption speed can be increased. This recording material is suitable for high-speed printing.
In addition, since the surface of the recording material contains a polymer and a white pigment in which the ratio of the monomer containing an anionic group is 50 mol% or more, an image printed with an ink containing an anionic dye is covered. When the image on the recording material is no longer necessary due to poor dyeability with respect to the recording material, the image can be easily washed and removed from the recording material with a cleaning liquid mainly composed of water. Can be reused.
[0076]
In addition,Since the surface of the recording material contains a polymer salt of acrylic acid and / or methacrylic acid, the image printed with the ink using an anionic dye can be easily washed and removed, as well as toughness and surface. Thus, it is possible to obtain a recording material for ink-jet recording, which has an appropriate hardness, and can be reused repeatedly.
[0077]
Claim9According to the invention, since the polymer salt of acrylic acid and / or methacrylic acid is cross-linked, when the image is washed and removed with a washing liquid mainly composed of water, acrylic acid present as a binder on the surface and The methacrylic acid polymer salt is not dissolved and washed away, and the recording material can be regenerated and reused for repeated recording.
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