JP3854590B2 - Objective lens - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の単色光を用いる多波長用光学系であって、例えばCD(Compact Disc:CD−RなどのCDも含む)やDVD(Digital Versatile Disc)など種類が異なる光記録媒体に対応できる互換型の記録再生装置に用いられうる対物レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、CDやDVDなどの種類が異なる光ディスクをともに再生することができるようにした互換型光ディスク装置が提案されている。CDやDVDなど(以下、これらをまとめて光ディスクという)は、いずれも透明な基板が用いられ、この透明基板の一方の面に情報記録面が設けられている。そして、光ディスクは、透明基板を2枚、それらの情報記録面を向かい合わせにして貼り合わせた構成をなすか、あるいは、かかる透明基板を透明な保護基板と、透明基板の情報記録面が保護基板と向かい合うようにして貼り合わせた構成をなしている。かかる構成の光ディスクに記憶された情報信号を再生する場合には、光ディスク装置により光源からのレーザビームを光ディスクの情報記録面に透明基板を介して集光させる必要がある。レーザビームの波長は、後に述べるようにCDにおいて用いられる場合とDVDにおいて用いられる場合とでは異なる。レーザビームを集光させるために、光ディスク装置では、対物レンズが使用されている。ここで、CDにおいて用いられる透明基板の厚さは1.2mmであるのに対して、DVDにおいて用いられる透明基板の厚さは0.6mmであり、光ディスクの種類(レーザビームの波長の違い)に応じて情報記録面が設けられている透明基板の厚さが異なる。種類が異なる光ディスクを再生する光ディスク装置では、光ディスクの種類に応じて透明基板の厚さが異なっても、レーザビームを情報記録面に集光させる必要がある。また、近年提案されている新しい光ディスク装置は、情報の再生のために波長400nm程度の青色レーザを用いることが提案されている。従って、光ディスク装置では、下位互換のためCD及び現行のDVDに加えて、そのような新しい光ディスクも同時に利用できることが期待されている。
【0003】
このような互換型光ディスク装置としては、ピックアップに光ディスクの種類毎に対物レンズを設け、使用する光ディスクの種類に応じて対物レンズを交換したり、光ディスクの種類毎にピックアップを設け、使用する光ディスクの種類に応じてピックアップを交換したりすることが考えられる。しかしながら、コストの面や装置の小型化を実現するためには、対物レンズとして、光ディスクのいずれの種類にも同じレンズを用いることができるようにすることが望ましい。
【0004】
かかる対物レンズの一代表例として、特許文献1に記載のものがある。この文献に記載された対物レンズは、半径方向に3以上の輪帯状レンズ面に区分され、1つおきの輪帯状レンズ面と他の1つおきの輪帯状レンズ面とは屈折力を異にしている。そして、同じ波長のレーザビームに対し、1つおきの輪帯状レンズ面が、例えば、薄い透明基板(0.6mm)の光ディスク(DVD)の情報記録面にレーザビームを集光させ、他の1つおきの輪帯状レンズ面が、例えば、厚い透明基板(1.2mm)の光ディスク(CD)の情報記録面にレーザビームを集光させる。
【0005】
また、他の代表例として、特許文献2あるいは3に記載のものがある。これらの文献には、薄い透明基板のDVDに対しては、短波長(635nmまたは650nm)のレーザビームを使用し、厚い透明基板のCDに対しては、長波長(780nm)のレーザビームを使用する光ディスク装置が開示されている。この光ディスク装置は、これらレーザビームに共通に使用される対物レンズを有している。そして、この対物レンズは、正のパワーを有する屈折レンズの一方の面に輪帯状の微細な段差が密に設けられてなる回折レンズ構造が形成されたものである。かかる回折レンズ構造は、薄い透明基板のDVDに対して短波長のレーザビームの回折光を、厚い透明基板のCDに対して長波長のレーザビームの回折光を情報記録面に集光するように設計されている。そして、いずれの回折光も同一次数の回折光を情報記録面に集光するように設計されている。なお、DVDに対して短波長のレーザビームを用いるのは、CDに比べてDVDの記録密度は高く、このために、ビームスポットを小さく絞る必要があるためである。よく知られているように、光スポットの大きさは、波長に比例し、開口数NAに反比例する。
レンズ面に輪帯状位相シフタを設けた輪帯位相補正レンズ方式の対物レンズも提案されている(例えば、特許文献4を参照)。この対物レンズでは、まず、DVDに使用する、波長λ1が640nmのレーザビームによる波面収差をなくすようにしたレンズ面を基準とする。さらに、この対物レンズでは、半径方向に複数の輪帯状の屈折面に区分し、これら屈折面を夫々この基準レンズ面から所定の段差(レンズ中心からi番目の段差をdiとする)をもって形成する。かかる段差diにより、夫々の屈折面によってDVDのレーザビームが基準レンズ面に対してこの波長λ1の整数mi倍だけ位相シフトすることにより、CD系の波面収差を低減するものである。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−145995号公報
【特許文献2】
特開2000−81566号公報
【特許文献3】
米国特許6118594号公報
【特許文献4】
特開2001−51192号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記いずれの従来例でも、DVD,CDともに共通の対物レンズを用いることができるから、対物レンズを含めてDVD,CD毎に使用部材を交換するための手段などが不要となり、コストの面や構成の簡略化の点で有利となる。
しかしながら、特許文献1(特開平9−145995号公報)では、DVD、CD毎に対物レンズでの利用する輪帯状レンズ面が異なるため、入射レーザビームに対して無効となる部分が多く、光利用効率が著しく低いという問題がある。
【0008】
また、特許文献2あるいは3(特開2000−81566号公報、米国特許6118594号公報)では、回折レンズ構造による回折光を利用しているため、異なる波長の夫々に対する回折効率を同時に100%にすることはできないという問題がある。なお、この回折レンズでは、DVDに用いる短波長(635nmまたは650nm)のレーザビームとCDに用いる長波長(780nm)のレーザビームに対し、それらのほぼ中間の波長で回折効率が100%となるようにして、使用したレーザビームに対して回折効率がバランスするようにしている。また、レンズ面に回折レンズ構造を設けるため、微小な段差が必要になるが、製造上の誤差の影響を受け易く、回折構造が設計からずれた場合、回折効率の劣化を招くことになる。このように、回折効率の劣化やそもそも回折効率が100%に達しないということは、入射光の全てを光ディスクの透明基板に設けられた情報記録面に集光することはできないことを意味しており、これが光量損失となる。
【0009】
さらに、特許文献4(特開2001−51192号公報)に開示された輪帯位相補正レンズ方式では、光利用効率は高いが、DVDのレーザビームに対して波面収差をなくすように設計したレンズ面を基準面とし、これより、CDのレーザビームに対する波面収差を低減するように、この基準面からDVDのレーザビームの波長λ1の整数mi倍の段差diだけ窪ませて屈折面としている。また、その際に前記段差の形成により各輪帯域での集光点位置が段差形成でシフトするため、集光点位置がシフトしないように各輪帯域の曲面形状を設計するというものである。しかし文献4の従来例ではDVDの波面収差は充分に低減できているが、CDのレーザビームに対して、波面収差を充分に低減することができていない。波面収差の値としては、RMS波面収差値としてマレシャル評価基準の0.07λRMS以下とすれば良いことが多数の先行技術に記載されている。しかし、0.07λRMS以下というのは、光ディスク装置の場合、光ディスク装置全体としての目標値となるべき値であり、対物レンズ単体での目標値としてはまだ不十分な値である。光ディスク装置全体としては、レーザーの非点隔差やコリメータレンズの収差、反射ミラーや透過ミラーの収差や、光ピックアップと光ディスクとのチルトズレなど、RMS波面収差を劣化させる要因は多々あるので、対物レンズ単体としては0.07λRMS以下ということではなく、できるだけ小さいRMS波面収差値とすることが求められている。具体的には対物レンズ単体では、0.02λRMS程度のRMS波面収差値とすることが望ましいが、特許文献4では、実施例1でDVDが0.001λRMS、CDが0.047λRMSであり、実施例2ではDVDが0.019λRMS、CDが0.037λRMSであって、DVDの波面収差は良好な値であるが、CDにおいて0.037λRMS以上の値にしかなっておらず、DVD、CD共に良好な波面収差値を得るに至ってはいない。
【0010】
本発明の目的は、かかる問題を解消し、透明基板の厚さが異なる複数種の光記録媒体夫々に対し、可及的に波面収差が低減された状態で、しかも、高い光利用効率で光ビームを情報記録面に集光させることができるようにした対物レンズを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、透明基板の厚さが異なる複数種の光記録媒体毎に異なる波長の光ビームが入射され、光記録媒体側で光ビームを屈折作用により集光させる正のパワーを有する対物レンズの設計方法において、光ビームの波長の違いによって発生する色収差で光記録媒体の透明基板の厚みの違いによって発生する球面収差をほぼ打ち消すようにレンズ面を設計するという設計方法を編み出した。
【0012】
また、これにより、本発明は、透明基板の厚さが異なる複数種の光記録媒体毎に、異なる波長の単色光の光ビームを、透明基板を介して集光させ、該光記録媒体の該透明基板に設けられた情報記録面に光スポットを形成する正のパワーを有する対物レンズであって、出射面は単一の非球面からなり、入射面は、異なる種類の光記録媒体の情報記録面上に集光させる異なる波長の光ビームが通るレンズ面領域が、光軸から半径方向に複数の非球面部に分割されてなり、該各非球面部における該光記録媒体に対応して集光する各単色光の波面収差の最大値と最小値の差を△Vd(λi)(dは1,2・・・・の整数で各非球面部を意味し、iは1,2・・・の整数である)とした時に、いずれの非球面部においても、各単色光の前記差の比が0.4以上2.5以下を満たす条件で集光させるように該非球面部に、それぞれ該光ビームの波長λの違いによって発生する色収差と該光記録媒体の透明基板の厚みの違いによって発生する球面収差とを相殺しあう非球面のレンズ面形状を設定したことを特徴とする対物レンズを提供するものである。
ここで、前記各非球面部における前記各単色光の波面収差の最大値と最小値の差(△Vd(λi))が0.14λi(iは1,2・・・の整数である)以下で集光させるように前記非球面部のレンズ面形状を設定することが好ましい
【0013】
【発明の実施の形態】
いま、厚さt1の透明基板を用いた第1の光ディスクに対し、これを用いる光ディスク装置での対物レンズが良好に収差補正され、この基板に設けられた情報記録面にレーザビームが良好に集光するものとする。かかる光ディスク装置にこの透明基板とは異なる厚さt2の透明基板を用いた第2の光ディスクを使用した場合、この透明基板の厚さt2が厚さt1と異なるために、この対物レンズと厚さt2の透明基板とによって球面収差が生じ、この厚さt2の透明基板に設けられている情報記録面にレーザビームが良好に集光しない。
【0014】
一方、かかる対物レンズと透明基板からなる光学系に異なる波長のレーザビームを用いると、色収差が生ずる。ここで、色収差とは、波長の異なるレーザビームを対物レンズに照射した場合に各々のレーザビームに対応して生ずる球面収差の差をいう。例えば、波長655nmのレーザビームと、波長790nmのレーザビームを対物レンズに照射する場合における色収差は、波長655nmのレーザビームを対物レンズに照射した場合に生じる球面収差と、波長790nmのレーザビームを対物レンズに照射した場合に生じる球面収差の差である。本発明は、かかる色収差を利用して上述した基板の厚みの違いによって生じる球面収差を低減するものである。即ち、基板の厚みが異なる光ディスク毎に異なる波長のレーザビームを用い、基板の厚みが異なることによって生ずる球面収差を、レーザビームの波長の違いによって生ずる色収差でもって相殺し、いずれの厚みの基板に対しても、総合的な収差が許容範囲内になるようにするものである。
つまり、厚みがtの場合の球面収差をS(t)、厚みがtの場合の球面収差をS(t)とし、また、波長λ1のレーザビームに対して生じる球面収差をS(λ)、波長λのレーザビームに対して生じる球面収差をS(λ)とすると、波長が異なることによる色収差は、前記球面収差の差(S(λ)−S(λ))で表される。このとき、本発明では、次の数式が出来るだけ、成り立つようにレンズ面を設計している。
【数3】

Figure 0003854590
【0015】
このことは、基板の厚さが異なる光ディスクのいずれに対しても、その基板の厚さに対応する波長のレーザビームを用いた場合、このレーザビームの対物レンズと基板を通った全ての光線がこの基板の情報記録面上で良好に集光するような光路長を経るようにするものである。
なお、この時本発明の一実施形態のレンズは後の実施例で具体的に説明するように、そのレンズ面が複数の非球面に分割されてなり、分割されたいずれの非球面も各単色光の固有の波長に対応した単一の焦点を有するとともに、前記各単色光の固有の波長に対応した焦点はそれぞれ異なる位置に配置されるよう設計されている。
【0016】
いま、図3において、対物レンズ1を用いて基板2の情報記録面2aにレーザビームを集光させる場合について説明する。ここで、対物レンズ1の面Aは光入射側面、面Bは光出射側面であり、基板2の情報記録面2aは対物レンズ1側とは反対側にある。
【0017】
図3は、対物レンズ1に入射するレーザビームは平行光とし(従って、図3に示す光学系は、いわゆる無限光学系である)、対物レンズ1の光軸OAからこれに垂直な方向の距離(光線高さ)hの位置P1を通る光線が光軸OAを横切る点(集光点)P5に達するまでの光路を摸式的に示すものである。ここで、かかる光路での対物レンズ1への入射点をP2、対物レンズ1からの出射点をP3、透明基板2への入射点をP4とし、
点P1〜入射点P2:空間距離=S1h 屈折率=n1
入射点P2〜出射点P3:空間距離=S2h 屈折率=n2
出射点P3〜入射点P4:空間距離=S3h 屈折率=n3
入射点P4〜集光点P5:空間距離=S4h 屈折率=n4
とすると、点P1から集光点P5までの光路長Lhは、
【数4】
Figure 0003854590
で表わされる。なお、光軸OA上での光路長Lhは、この数4において、h=0の場合である。
【0018】
この数4は任意の光線高さhについて該当するものであり、収差補正されている場合には、夫々の光線高さhに対する集光点P5が夫々の許容範囲内で情報記録面2a上にある。すなわち、本発明は、例えば厚さが異なる複数の基板夫々毎に異なる波長のレーザビームを用いることにより、色収差と球面収差とが相殺し合って夫々の光線高さhに対する集光点P5が夫々の許容範囲内で情報記録面2a上にあるようにするものである。
例えば、CDにおける790nmの単色光(λ)とDVDにおける655nmの単色光(λ)が用いられる場合で、これらの両波長が共通して使用される領域を複数の非球面部に分割したレンズ面とする手法では、任意の前記非球面部の光路長が他の非球面部の光路長と該各単色光の波長λiのほぼ整数倍異ならせ、なおかつ前記各非球面部における前記各単色光の波面収差の最大値と最小値の差を△Vd(λ)と△Vd(λ)(dは1,2・・・・の整数で各非球面部を意味する)とした時に、いずれの非球面部においても各単色光の前記差の比を0.4以上2.5以下、好ましくは0.5以上2.0以下とすることにより両波長においてレンズ全体として許容範囲のRMS波面収差を確保することができる。なお、ここでいう波面収差は光線高さ(h)をh=0の場合の光路長をLとし、各光線高さにおける光路長をLhとすると、波面収差Vhは、数5で表される。
【数5】
Figure 0003854590
図10は、CDとDVDの波長におけるレンズの波面収差を対比して模式図的に示したものであり、横軸は光線高さ、縦軸は波面収差で、上側がCDの各非球面部の波面収差を、下側がDVDの各非球面部の上記式で求められる波面収差を表している。例えば非球面部の第1領域におけるその非球面部内の波面収差の最大値と最小値の差は、△V1(λ)、△V1(λ)で定義される。本発明では、後の実施例で明らかにされているように、いずれの非球面部においても各波長の波面収差の最大値と最小値の差の比は0.4以上2.5以下である。すなわち、本発明はいずれの波長においても各非球面部で波面収差に一定の分布を有する点でも、従来の一方の波長を基準にレンズ面を構成し、他方の波長においてのみ位相ずれを利用して波面収差を補正する方式と異なる。なお、前記整数倍としては分割する非球面の数にもよるが0倍〜±10倍とすることが好ましく、0倍〜±5倍とすることが好ましい。
また、本発明の多波長用レンズはいずれの非球面部の各領域においても各波長の前記波面収差の最大値と最小値の差が0.14λi以下(例えば波長が790nmである場合には±110.6nm以下、波長が655nmである場合には±91.7nm以下)、好ましくは、0.12λi以下、さらに好ましくは0.10λi以下とすることにより各波長においてさらに良好な光学特性を確保することができる。
さらに、本発明では、二波長用光学系の場合、各波長の波面収差をそれらがほぼ対称形となる多波長用レンズを用いることにより、二波長のバランスが取れ、さらにRMS波面収差を低減することができる。
なお、RMS波面収差を低減することを考えると、CDの場合には図10の光線高さ1.58mmまでのDVDとCDの共通使用領域のみの波面収差からRMS波面収差が決まってしまうが、DVDの場合には、前記共通使用領域の外側にDVD専用領域(図10では光線高さ1.58〜2.02mmの範囲)があり、前記共通使用領域と前記専用領域の両方の波面収差からRMS(Root Mean Square)波面収差値が求まる。よってDVDの場合には、前記共通使用領域の波面収差が多少悪くても、DVD専用領域の波面収差については、CDを全く無視してDVDのみを良くするようにすれば、DVDのRMS波面収差を許容値内に十分低減することができる。例えば、図10の模式図では、DVDとCDの共通使用領域においてDVDの波面収差は0〜−0.106λであり、CDの波面収差は0〜+0.088であって、CDの波面収差の方がDVDの波面収差よりも小さい。またDVD専用領域の波面収差は−0.052λである。この結果、RMS波面収差としては、DVDは0.0212λRMS、CDは0.0222λRMSと、RMS波面収差はDVDもCDもほぼ等しい値となっている。このように、RMS波面収差として、DVDもCDも同一の値としたい場合には、DVDとCDの共通使用領域においてはCDの波面収差をDVDの波面収差よりも良くしておき、DVDのRMS波面収差については共通使用領域で劣化している分をDVD専用領域で補ってやるようにすることが有効である。DVDとCDのRMS波面収差の比率を変えたい場合にも同様に、DVDについては、共通使用領域の波面収差が多少悪くても専用領域で補えることを考慮すると良い。
本発明の実施形態により、例えば基板の厚さが異なるいずれの光ディスクに対しても、情報記録面に良好な光スポットを形成することが可能となる。なおこのことは、ディスク基板の厚みが異なっていなくても、つまり、厚みが同じで波長が異なるような場合でも前記集光点P5を夫々の許容範囲内にすることにより適用可能である。また、光記録媒体に限らず、光通信などで異なる波長のレーザビームを同一のレンズもしくは光学系を通過させるような場合にも適用可能である。
【0019】
以下、本発明の実施形態を、透明基板の厚さが異なる2種類の光ディスク、即ち、DVDとCDとを例に、図面を用いて説明する。なお、本発明の第1実施形態のレンズは製造上の容易さから非晶質ポリオレフィンからなる樹脂を射出成形により作成したものである。第2実施形態のレンズはガラスの屈折率のものであるが、レンズ材質をプラスチック樹脂としたい場合にはプラスチック樹脂の屈折率で設計すれば良い。
【0020】
図1は本発明による対物レンズの第1の実施形態の作用を示す図であって、同図(a)はDVDに対するもの、同図(b)はCDに対するものである。図において、1はこの実施形態の対物レンズ、2はDVDの透明基板(以下、DVD基板という)、3はCDの透明基板(以下、CD基板という)、4,5はレーザビームである。
【0021】
まず、図1(a)において、対物レンズ1が図示しない光ディスク装置の光ヘッドに設けられている。そして、DVDがこの光ディスク装置に装着されて、対物レンズ1によって平行光として入射されるレーザビーム4が集光されることにより、記録再生が行なわれる。ここで、DVD基板2の厚さt1は0.6mmであり、このときのレーザビーム4としては、波長λ1=655nmのレーザビームが開口数NA=0.63の光束として用いられる。かかる条件のもとに、かかるレーザビームは、DVD基板2の対物レンズ1側とは反対側の面の情報記録面2aに集光される。
【0022】
図1(b)は上記と同じ光ディスク装置にCDが装着され、同じ対物レンズ1を用いて記録再生が行なわれる場合を示す。ここで、CD基板3の厚さt2は1.2mmであり、このときのレーザビーム5としては、波長λ2=790nmのレーザビームがほぼ開口数NA=0.63の光束として用いられるが、実質的には、開口数NA=0.47の光束がCD基板3の情報記録面3aに集光し、ハッチングして示すほぼNA=0.47〜0.63の対物レンズ1の光軸OAから離れた部分を通る光束はこの情報記録面3aで集光しない。このように、この開口数NAがほぼ0.47までの上記のレンズ領域は、DVD,CDの共通使用領域となる。
【0023】
このように、この第1の実施形態は、DVD,CDともに収差が良好に低減されて、情報記録面2a,3aで良好な光スポットが得られるようにするものであるが、このために、DVD,CDの両方共に、任意の光線高さhに対して上記数4で示す光路長Lhが収差を低減して許容値内とするような値とするように、対物レンズ1のレンズ面形状を設定するものである。以下、かかるレンズ面形状の一具体例を図2により説明する。
【0024】
図2において、対物レンズ1の光出射側面Bについて、光線高さhの点をc、この点cから光軸OAに平行な方向での光出射側面B上の点をdとすると、この光出射側面Bの面形状は、任意の光線高さhに対する点c,d間の距離ZBにより、
【数6】
Figure 0003854590
但し、 C=-0.12301、K=3.312138、A4=0.01628151、A6=-0.004311717、A8=0.000682316、A10=-0.00004157469で表わされるようにする。
【0025】
なお、数6において、上記係数C,K,A4,A6,A8,A10の値を代入して任意の光線高さh(≠0)に対する距離ZBを求めると、その値は負の値となるが、これは光出射側面B上の点dが点c、従って、この光出射側面Bの光軸OAが通る面頂点eよりも出射面側(図2での左側)に位置することを示している。距離ZBが正の値である場合には、逆の右側に位置することを示している。
【0026】
次に、対物レンズ1の光入射側面Aについて、光線高さhの点をa、この点aから光軸OAに平行な方向での光入射側面A面上の点をbとすると、光入射側面Aの面形状は、光線高さh(mm)とこの光線高さhに対する点a,b間の距離ZA(mm)とが次の表1に示す関係となるレンズ面形状に設定される。
【0027】
【表1】
Figure 0003854590
対物レンズ1の上記数6で表わされる光出射側面Bも、また、上記表1の点列データで表わされる光入射側面Aも、連続した非球面をなすものである。また、対物レンズ1の光軸上の面頂点f,e間の距離、即ち、中心厚t0は2.2mmであって、波長λ1=655nm(DVD)での屈折率nは1.54014であり、波長λ2=790nm(CD)での屈折率nは1.5365である。
【0028】
(i)ここで、収差を評価するための上記の収差の許容値としては、対物レンズ1への入射レーザビームが入射角0゜である場合(即ち、光軸OAに平行な平行光)について、DVD(波長λ1=655nm),CD(波長λ2=790nm)ともに、RMS波面収差で0.035λ、好ましくは、0.033λ、さらに好ましくは、0.030λとする。この第1の実施形態では、DVD,CDの波面収差がかかる許容値以下となるように、光出射面Bと光入射面Aを上記の面形状に設定しているものである。
【0029】
この第1の実施形態では、2種類の異なる波長λ1,λ2を用いた場合を示しているが、一般に、n種類(但し、nは2以上の整数)の異なる波長λi(但し、i=1,2,......,n)を用いる場合も、同様である。
【0030】
(ii)また、このようにn種類の波長λiを用いた場合について、これら波長λiの入射レーザビームが入射角0゜である場合の夫々のRMS波面収差をWi・λiとすると、これら収差は、
【数7】
Figure 0003854590
(但し、i番目の該光ビームの波長をλi(i=1,2,......)、全ての波長にわたる個々のRMS波面収差の二乗の総和をΣWi 2、波長λiの光ビームのRMS波面収差をWi・λiとする)
を満足するようにする。このときの許容値W0としては、0.028、好ましくは0.026,さらに好ましくは0.025、さらに好ましくは0.023とする。上記第1の実施形態では、DVDのRMS波面収差をW1、CDのRMS波面収差をW2とし、かつi=1,2であるから、上記数7は、
【数8】
Figure 0003854590
となる。
【0031】
(iii)あるいはまた、異なるn種類の波長λiのレーザビームを用いる場合、夫々の波長λiのうちで最大のRMS波面収差をWmax、最小のRMS波面収差をWminとすると、
1≦Wmax/Wmin<Wth
とする。この場合の許容値Wthとしては、1.8、好ましくは1.6、さらに好ましくは1.4とする。上記第1の実施形態の場合には、DVDのRMS波面収差W1とCDのRMS波面収差W2とのいずれか一方が最大のRMS波面収差Wmaxとなり、他方が最小のRMS波面収差Wminとする。
【0032】
図4はこの第1の実施形態でのRMS波面収差の計算結果を示すものであって、横軸に像高(mm)を取り、縦軸にRMS波面収差を取っている。
【0033】
図4(a)はDVD(波長λ1=655nm)に対するRMS波面収差を示しており、像高=0mmのときには、RMS波面収差=0.02130λ1である。また、図4(b)はCD(波長λ2=790nm)に対するRMS波面収差を示しており、像高=0mmのときには、RMS波面収差=0.02410λ2である。
【0034】
かかる数値を評価するために、上記の各条件式に挿入すると、
(i)まず、DVD,CDについて、RMS波面収差が0.02130λ,0.02410λと上記の許容値0.035λ、好ましくは、0.033λ、さらに好ましくは、0.030λよりも小さい。
【0035】
(ii)DVD,CDについて、上記数8により、
【数9】
Figure 0003854590
であるから、上記の許容値0.028、好ましくは0.026、さらに好ましくは0.025、さらに好ましくは0.023以下となっている。
【0036】
(iii)DVD,CDについて、Wmax/Wminをみると、
Wmax/Wmin=0.02410/0.02130=1.1315
となるから、上記の許容値1.8、好ましくは1.6、さらに好ましくは1.4以下となっている。
【0037】
図5は上記数6で示す面形状の光出射側面Bと上記表1で示す面形状の入射側面Aとを有する対物レンズ1を用いたことによるDVD,CDの情報記録面上での光スポットの計算結果を示す図であって、横軸は情報記録面での光軸を基準点とした光軸に垂直方向の位置を距離(mm)で表わしたものであり、縦軸はこの基準点(=0mm)での光強度を1としたときの各位置の相対的光強度を表わしている。
【0038】
図5(a)はDVDに対する光スポットを示すものであって、相対的光強度が1/e2(=13.5%)となる光スポット直径φDは0.85μmである。また、図5(b)はCDに対する光スポットを示すものであって、相対的光強度が1/e2となる光スポット直径φCは1.37μmである。このように、DVD,CDともに、情報記録面に良好な光スポットが得られる。
【0039】
次に、本発明による対物レンズの第2の実施形態について説明する。
【0040】
この第2の実施形態は、その基本的構成は上記の第1の実施形態と同様であるが、光入射面Aを光軸から半径方向に複数の区間に区分し、夫々の区間の面形状を、DVD,CDともに収差が許容値内に良好に低減されるように、設定するものである。
【0041】
この第2の実施形態の光入射面Aの面形状を図2を用いて説明する。いま、この光入射面Aの光線高さh方向(半径方向)の光軸OA側からj番目の区間での点a,b間の距離を次の関数ZAjで、即ち、
【数10】
Figure 0003854590
で表わされる。なお、数10での光源高さhは、j番目の区間でのものである。
【0042】
そして、DVD,CDともに収差を許容値内に良好に低減するための数10での区間毎に、その範囲(hの範囲)とその各定数B,C,K,A4,A6,A8,A10,A12,A14,A16を示すと、次の表2に示すようになる。
【0043】
【表2】
Figure 0003854590
また、この第2の実施形態での光出射面Bの面形状ZBは、次の数11で表わされる。
【0044】
【数11】
Figure 0003854590
但し、 C=-0.0747792、K=15.7398、A4=0.012308、A6=-0.0037652、A8=0.00068571、A10=-0.000048284
また、対物レンズ1の光軸上の面頂点f,e間の距離、即ち、中心厚さt0は2.2mmであって、波長λ1=655nm(DVD)での屈折率nは1.604194であり、波長λ2=790nm(CD)での屈折率nは1.599906である。
【0045】
ここで、収差を評価するための上記収差の許容値としては、上記第1の実施形態と同様である。
【0046】
図6はこの第2の実施形態でのRMS波面収差の計算結果を示すものであって、横軸、縦軸は図4と同様である。
【0047】
図6(a)はDVD(波長λ1=655nm)に対するRMS波面収差を示しており、像高=0mmのときには、RMS波面収差=0.01945λ1である。また、図6(b)はCD(波長λ2=790nm)に対するRMS波面収差を示しており、像高=0mmのときには、RMS波面収差=0.02525λ2である。
図11に上記のレンズの共通使用領域の波面収差を計算した結果を、各非球面部における波面収差の差及びその比を表3に示す。
【表3】
Figure 0003854590
表3に示すように、790nmと655nmの共通使用領域において各波面収差の差の比ΔVd(λ790)/ΔVd(λ655)は、1.00〜1.04の間に入っている。また、比ΔVd(λ655)/ΔVd(λ790)は、0.96〜1.00の間に入っている。そして、その各領域の波面収差自体も両波長において0.14λ以下となっている。また、このレンズでは波面収差が790nmの波長において+側に、655nmの波長において−側に現れるようにしていて、両波面収差がほぼ対称形となる。
なお、光軸を中心に分割された隣接する各非球面部で光路長の差が生じているが、その差は各波長に対応してほぼ整数倍になるように設計されていて、またこの実施例では偶数の分割された非球面部からなっている。
【0048】
かかる数値を評価するために、第1の実施形態と同様、上記の各条件式に挿入すると、
(i)まず、DVD,CDについて、RMS波面収差が0.01945λ1,0.02525λ2と上記の許容値0.035λ、好ましくは、0.033λ、さらに好ましくは、0.030λよりも小さい。
【0049】
(ii)DVD,CDについて、上記数8により、
【数12】
Figure 0003854590
であるから、上記の許容値0.028、好ましくは0.026,さらに好ましくは0.025、さらに好ましくは0.023以下となっている。
【0050】
(iii)DVD,CDについて、Wmax/Wminをみると、
Wmax/Wmin=0.02525/0.01945=1.298
となるから、上記の許容値1.8、好ましくは1.6、さらに好ましくは1.4以下となっている。
【0051】
図7は上記数11で示す面形状の光出射側面Bと上記数10及び表2で示す面形状の入射側面Aとを有する対物レンズ1を用いたことによるDVD,CDの情報記録面上での光スポットの計算結果に示す図であって、横軸,縦軸は図5と同様である。
【0052】
図7(a)はDVDに対する光スポットを示すものであって、相対的光強度が1/e2(=13.5%)となる光スポット直径φDは0.89μmである。また、図7(b)はCDに対する光スポットを示すものであって、相対的光強度が1/e2となる光スポット直径φCは1.30μmである。このように、DVD,CDともに、情報記録面に良好な光スポットが得られる。
なお、本実施形態2では、前記の表3において前記比が0.96〜1.04であって、RMS波面収差としてはDVDが0.01945λ1でCDが0.02525λ2であるが、前記図10の説明で述べたように、共通使用領域におけるDVDの波面収差をもう少し劣化させて、CDの波面収差を良くすれば、DVD、CD共にRMS波面収差として0.022〜0.023λ程度の同等のRMS波面収差とすることも可能である。
【0053】
なお、一例として、先の特開2001−51192号公報に記載のDVDとCDとのRMS波面収差をみると、
例1) DVD:0.001λ1 CD:0.047λ2
例2) DVD:0.019λ1 CD:0.037λ2
但し、λ1=640nm λ2=780nm
の2つの例が挙げられているが、いずれにおいても、CDについては、上記の許容値0.035λを越えるものである。
また、この例2)のレンズの各波長における波面収差を公報記載のレンズデ−タを用いて計算による求めると下記表4及び図12に示すように、その比が0.03〜33.44と本発明の範囲外であり、そのため両者のバランスがずれている。さらにDVD側の波面収差は0.14λ以下となるが、CD側の波面収差が大きくなり、レンズ全体のRMS波面収差も大きくなってしまう。
【表4】
Figure 0003854590
【数13】
Figure 0003854590
は、上記夫々について、0.0332,0.0294となり、いずれも上記の許容値0.028、好ましくは0.026,さらに好ましくは0.025、さらに好ましくは0.023を越えているし、さらに、これらのWmax/Wminも夫々、47,1.847となり、いずれも上記の許容値1.8、好ましくは1.6、さらに好ましくは1.4を越えている。
【0054】
このように、上記第1,第2の実施例とも、収差を上記の許容値内に抑えることができるものであるが、これは、収差がかかる許容値内に収まるように、基板厚の差による球面収差と色収差とがキャンセルし合うレンズ面形状としていることによるものである。これに対し、先の特開2001−51192号公報では、単に入射レーザビームをDVDレーザビームの波長の整数倍分位相シフトすることにより、CDの収差低減を図るようにしたものであるから、いずれか1つの波長に対しては、収差を充分小さく抑えることができるとしても、全ての波長に対して、上記のような小さい値の許容値内に収差を同時に納めることができないのである。
【0055】
以上の実施形態では、DVDとCDとで基板厚さが夫々0.6mmと1.2mmと異なることによる球面収差が655nmと790nmとの波長の差による色収差により打ち消して総合的な収差が低減されていることが、図5及び図7に示す光スポット及び図4,図6に示す波面収差のグラフから明らかである。また、以上の実施形態では、対物レンズ1の光入射側面Aの面形状は上記表1に示す点列データ,数10及び表2で与えられ、光出射側面Bの面形状は上記数6,数11に示す非球面の式により与えられるので、先の従来例のような回折レンズ構造を用いておらず、また、記録または再生に必要な開口(NA)に対してほぼ全ての光束を集光することができるので、高い光利用効率が得られることになる。
【0056】
なお、以上の実施形態では、図1に示すように、ほぼ開口数NA=0.47から開口数NA=0.63までの対物レンズ1の外側領域はDVDのみに使用され、CDでは使用しないので、かかる外側領域での光入射側面A,光出射側面Bのいずれか一方または双方にDVDのときの波長655nmの光を透過し、CDのときの波長790nmの光を透過しない薄膜処理を施したり、あるいは、かかる外側領域での光入射側面A,光出射側面Bのいずれか一方または双方二波長655nmの光には作用しないが、波長790nmの光に作用するような回折格子を形成して、波長655nmの光利用効率を落とさず二波長790nmの光利用効率を落とすようにしてもよい。
【0057】
即ち、以上の実施形態のごとく、異なる開口数の系に共用する際に、開口数に応じた絞りを設定できない場合には、開口数の小さな光学系においては、余分の光束をも受容することになるので、開口数の大きな光学系に合致して設計されたレンズの外側領域部分を通過する光が、開口数が小さな光学系に悪影響を及ぼさないような配慮をすることが望ましい。例えば、レンズの外側領域を通過した光がディスク面には集光しないように、横収差量が0.015mm以上となるようにするのが望ましい。
【0058】
また、以上の実施形態では、DVDとCDとの2種類の光ディスクを例としたが、本発明は、これに限らず、これら以外の種類が異なる光ディスクであってもよいし、また、基板の厚みが異なる3種類以上の光ディスクに対しても、適用可能であり、夫々毎に使用するレーザビームの波長を異ならせ、これらに応じて、色収差が波面収差を打ち消すように、レンズ面形状を設定すればよい。
またさらに、基板厚みが同じでも使用する波長が異なるために従来の通常のレンズでは大きな収差が発生してしまうような場合にも本発明を適用することにより収差低減をすることができる。
【0059】
図8は本発明による対物レンズを用いた光ヘッドの一実施形態を示す構成図であって、11はDVDレーザ、12はCDレーザ、13,14はハーフプリズム、15はコリメータレンズ、16は検出レンズ、17は光検出器、18は回析格子、19はアクチュエータであり、図1に対応する部分には同一符号をつけている。
【0060】
同図において、DVDディスク2を記録または再生する場合には、DVDレーザ11を駆動する。DVDレーザ11から発生される波長655nmのレーザビームが、ハーフプリズム13で反射し、ハーフプリズム14を透過してコリメータレンズ15に入射する。コリメータレンズ15を通過して平行光となってレーザビームは、対物レンズ1に入射して集光され、DVDディスク2の情報記録面に光スポットを形成する。そして、DVDディスク2で反射した反射光が対物レンズ1により平行光となり、コリメータレンズ15に入射する。コリメータレンズ15はこの平行光を収束光にし、この収束光はハーフプリズム14,13を透過し、検出レンズ16を通って光検出器17に到達する。光検出器17の検出出力信号は信号処理回路(図示せず)に供給され、情報記録再生信号やフォーカス誤差信号,トラッキング誤差信号が得られる。図示しないシステム制御回路は、得られたフォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号をもとに、適正なフォーカス位置とトラッキング位置に対物レンズ1が位置するように、アクチュエータ駆動回路(図示せず)を制御してアクチュエータ19を駆動する。
【0061】
CDディスク3を記録または再生する場合には、CDレーザ12を駆動する。CDレーザ12から発生される波長790nmのレーザビームが回折格子18を通り、ハーフプリズム14で反射されてコリメータレンズ15に入射する。コリメータレンズ15を通過して平行光となったレーザビームは、対物レンズ1に入射して集光され、CDディスク3の情報記録面に光スポットを形成する。そして、CDディスク3で反射した反射光が対物レンズ1により平行光となり、コリメータレンズ15に入射する。コリメータレンズ15はこの平行光を収束光にし、この収束光はハーフプリズム14,13を透過し、検出レンズ16を通って光検出器17に到達する。光検出器17の検出出力信号は図示しない信号処理回路に供給され、情報記録再生信号やフォーカス誤差信号,トラッキング誤差信号が得られる。
【0062】
なお、CDディスク3の場合のトラッキング誤差信号は、CDレーザ12からのレーザビームを、回折格子18により、0次光と土1次光の3ビームに分岐し、これら±1次光によりトラッキング誤差信号を得るようにしている。
【0063】
このようにして得られたトラッキング誤差信号とフォーカス誤差信号とにより、DVDディスク2と同様にして、適正なフォーカス位置とトラッキング位置に対物レンズ1が位置するように、アクチュエータ19を駆動する。
【0064】
なお、本発明において、対物レンズ1の代わりに、コリメータレンズ15あるいはハーフプリズム14など両ディスクに共通する光学系において、本発明における対物レンズと同様の機能を持つように光学設計することもできる。また、図示しないが、本発明の対物レンズと同等の機能を有する他の光学要素をハーフプリズム14からディスク2またはディスク3に至る光路に配置することによってもよい。
【0065】
なお、コリメータレンズ15は必ずしも必要ではなく、いわゆる有限系の光学系でも、本発明は適用可能である。
【0066】
図9は本発明による対物レンズを用いた光ディスク装置の一実施形態を示す構成図であって、20はアクチュエータ駆動回路、21は信号処理回路、22はレーザ駆動回路、23はシステム制御回路、24はディスク判別手段であり、図8に対応する部分には同一符号をつけている。
【0067】
同図において、光ピックアップ装置部分については、図8に示す構成と同様である。
【0068】
まず、装着されたディスクの種類をディスク判別手段24により判別する。そのディスク判別方法としては、ディスクの基板の厚さを光学的もしくは機械的な方法で検出する方法、ディスクまたはディスクのカートリッジに予め記録された識別マークを検出する方法などが考えられる。もしくは、ディスクの厚さ,種類を仮定してディスクの信号を再生し、正常な信号が得られなければ、別の厚さ,種類のディスクであると判断する方法でもよい。ディスク判別結果は、ディスク判別手段24からシステム制御回路23に伝達される。
【0069】
DVDディスクであると判別された場合には、システム制御回路23よりレーザ駆動回路22に対してDVDレーザを点灯させるような信号が伝達され、レーザ駆動回路22によりDVDレーザ11が点灯される。これにより、光ヘッドでは、図8に示した実施形態と同様二波長655nmのレーザビームが光検出器17に到達する。この光検出器17からの検出信号が信号処理回路21に送られて情報記録再生信号とフォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号とが生成され、システム制御回路23に送られる。システム制御回路23では、これらフォーカス誤差信号とトラッキング誤差信号とに基づいて、アクチュエータ駆動回路20を制御し、この制御に基づいてアクチュエータ駆動回路20がアクチュエータ19を駆動して対物レンズ1をフォーカス方向及びトラッキング方向に移動させる、いわゆるサーボ回路の動作により、フォーカス制御及びトラッキング制御が正規に行なわれて、対物レンズ1がDVDディスク2に対して正しい位置に位置するように、上記の各回路及びアクチュエータ19が動作するものとし、その結果、情報記録再生信号が良好に得られる。
【0070】
装着されたディスクがCDディスク3であると判別された場合には、システム制御回路23より、レーザ駆動回路22に対してCDレーザ12を点灯させるような信号が伝達される。これにより、CDレーザ12から波長790nmのレーザビームが発生する。これ以降の動作は図8に光ヘッドの場合と同様であり、このレーザビームが光検出器17に到達し、上記のDVDディスク2の場合と同様に、各回路やアクチュエータ19が作動してサーボ動作が行なわれ、情報記録再生信号が良好に得られる。
【0071】
第2の実施の形態について、次のような点を見出すことができた。即ち、前述した波面収差を得るためのレンズ面形状としては、DVD、CD複数種類の単色光をそれぞれの屈折作用により集光させる多波長用のレンズにおける少なくとも一方のレンズ面のうちの全ての単色光での共通使用領域において屈折率の異なる複数の非球面部同士の隣接段差量をレンズ光軸に近い順にD12、D23、D34、D45、・・・・、隣接部のDVD時のNAをレンズ光軸の近い順にNA12、NA23、NA34、NA45、・・・・、隣接部のCD時のNAをレンズ光軸に近い順にCNA12、CNA23、CNA34、CNA45、・・・・、としたときに、下記数14の式を満足するようなレンズ面形状とするのが良い。
【0072】
【数14】
Figure 0003854590
【0073】
数14において、λ1は短い方の波長(mm)、λ2は長い方の波長(mm)、n1は波長λ1におけるレンズの屈折率、n2は波長λ2におけるレンズの屈折率である。数式におけるmaは、aijに最も近い整数である。また、mbは、bijに最も近い整数である。換言すると、maは、ma−aijの絶対値が最小となる整数であり、また、mbは、mb−bijの絶対値が最小となる整数である。例えば、1.104の場合には「1」であり、0.49の場合には「0」である。数14において用いられている記号を図13に示す。図13に示されるように、この例では、レンズは、DVD/CD共通使用領域と、DVD専用領域を有している。そして、DVD/CD共通使用領域は、▲1▼乃至▲6▼の6面の非球面部を有している。そして、これらの非球面部の段差をD12、D23・・・・として表している。DVDの場合における段差D12間のNAをNA12と、段差D23間のNAをNA23としている。CDの場合における段差D12間のNAをCNA12と、段差D23間のNAをCNA23としている。数14では、Aij/Bijは、0.333から3の範囲内にあるが、さらに好ましい範囲は、0.5から2の範囲である。
【0074】
尚、この例における具体的な数値を表5に纏める。
【0075】
【表5】
Figure 0003854590
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、透明基板の厚さが異なる2種類以上の光ディスクに対して、回折レンズ構造を用いずに、屈折作用によって記録または再生に必要な開口(NA)で全ての光束を所望とする位置に可及的に少ない収差で集光させることができ、光利用効率をより高めることができる。また、上記説明から分かるように、本発明は複数の単色光を用いる多波長用光学系において、分割されたいずれの非球面も各単色光の固有の波長に対応した単一の焦点を有するとともに、前記各単色光の固有の波長に対応した焦点はそれぞれ異なる位置に配置することができ、光通信等における光学系においてもその利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による対物レンズの第1の実施形態を示す図である。
【図2】図1に示す第1の実施形態のレンズ面形状の一具体例を示す図である。
【図3】対物レンズと光ディスクの透明基板とからなる光学系での光路長を説明するための図である。
【図4】図1に示す第1の実施形態の第1の実施形態の波面収差の測定結果の一具体例を示すグラフ図である。
【図5】図1に示す第1の実施形態を用いた光ディスク装置での種類が異なる光ディスクに対する光スポットの計算結果を示す図である。
【図6】本発明による対物レンズの第2の実施形態の波面収差の測定結果の一具体例を示すグラフ図である。
【図7】本発明による対物レンズの第2の実施形態を用いた光ディスク装置での種類が異なる光ディスクに対する光スポットの計算結果を示す図である。
【図8】本発明による光ヘッドの一実施形態を示す図である。
【図9】本発明による光ディスク装置の一実施形態を示す図である。
【図10】光線高さに対する各波長の波面収差を示す模式図である。
【図11】実施例2における光線高さに対する各波長の波面収差を示す図である。
【図12】特開2001−51192号に記載のレンズを用いた場合の光線高さに対する各波長の波面収差を示す図である。
【図13】実施例2における数式を説明するための図である。
【符号の説明】
1 実施形態の対物レンズ
2 DVDの透明基板
2a 情報記録面
3 CDの透明基板
3a 情報記録面
4,5 レーザビーム
11 DVDレーザ
12 CDレーザ
13,14 ハーフプリズム
15 コリメータレンズ
16 検出レンズ
17 光検出器
18 回析格子
19 アクチュエータ
20 アクチュエータ駆動回路
21 信号処理回路
22 レーザ駆動回路
23 システム制御回路
24 ディスク判別手[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
    The present invention is a multi-wavelength optical system that uses a plurality of types of monochromatic light. For example, the present invention can be applied to different types of optical recording media such as CDs (compact discs including CDs such as CD-R) and DVDs (digital versatile discs). Can be used in compatible compatible recording and playback devicesObjective lensAbout.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, compatible optical disk devices have been proposed that can play back together optical disks of different types, such as CDs and DVDs. A CD or DVD (hereinafter collectively referred to as an optical disk) uses a transparent substrate, and an information recording surface is provided on one surface of the transparent substrate. The optical disk has a structure in which two transparent substrates are bonded together with their information recording surfaces facing each other, or such a transparent substrate is a transparent protective substrate, and the information recording surface of the transparent substrate is a protective substrate. It is configured to be pasted so as to face each other. When reproducing the information signal stored in the optical disk having such a configuration, it is necessary to focus the laser beam from the light source on the information recording surface of the optical disk via a transparent substrate by the optical disk device. The wavelength of the laser beam differs depending on whether it is used on a CD or a DVD as described later. In order to focus the laser beam, an objective lens is used in the optical disc apparatus. Here, the thickness of the transparent substrate used in the CD is 1.2 mm, whereas the thickness of the transparent substrate used in the DVD is 0.6 mm, which depends on the type of optical disk (difference in laser beam wavelength). The thickness of the transparent substrate provided with the information recording surface is different. In an optical disc apparatus that reproduces optical discs of different types, it is necessary to focus the laser beam on the information recording surface even if the thickness of the transparent substrate varies depending on the type of optical disc. In addition, it has been proposed that a new optical disk apparatus that has been recently proposed uses a blue laser having a wavelength of about 400 nm for information reproduction. Therefore, it is expected that such a new optical disc can be used simultaneously with the optical disc apparatus in addition to the CD and the current DVD for backward compatibility.
[0003]
As such a compatible optical disc device, an objective lens is provided for each type of optical disc in the pickup, and the objective lens is exchanged according to the type of the optical disc to be used, or a pickup is provided for each type of optical disc. It is conceivable to change the pickup depending on the type. However, in order to realize cost reduction and downsizing of the apparatus, it is desirable that the same lens can be used for any kind of optical disk as the objective lens.
[0004]
As a representative example of such an objective lens, there is one described in Patent Document 1. The objective lens described in this document is divided into three or more annular lens surfaces in the radial direction, and every other annular lens surface and the other annular lens surfaces have different refractive powers. ing. Then, for each laser beam having the same wavelength, every other annular lens surface condenses the laser beam onto the information recording surface of an optical disk (DVD) on a thin transparent substrate (0.6 mm), for example. The laser beam is condensed on the information recording surface of the optical disk (CD) of the thick transparent substrate (1.2 mm), for example, by the annular ring-shaped lens surface.
[0005]
Another typical example is described in Patent Document 2 or 3. These documents use a short wavelength (635 nm or 650 nm) laser beam for a thin transparent substrate DVD and a long wavelength (780 nm) laser beam for a thick transparent substrate CD. An optical disc device is disclosed. This optical disc apparatus has an objective lens commonly used for these laser beams. In this objective lens, a diffractive lens structure is formed in which minute steps of an annular zone are densely provided on one surface of a refractive lens having a positive power. Such a diffractive lens structure condenses the diffracted light of the short wavelength laser beam on the DVD of the thin transparent substrate and the diffracted light of the long wavelength laser beam on the information recording surface of the CD of the thick transparent substrate. Designed. Each diffracted light is designed to collect the same order of diffracted light on the information recording surface. The reason for using a laser beam with a short wavelength for DVD is that the recording density of DVD is higher than that of CD, and it is therefore necessary to narrow down the beam spot. As is well known, the size of the light spot is proportional to the wavelength and inversely proportional to the numerical aperture NA.
An objective lens of an annular phase correction lens system in which an annular phase shifter is provided on the lens surface has also been proposed (see, for example, Patent Document 4). In this objective lens, first, the wavelength λ used for the DVD is used.1Is based on a lens surface that eliminates wavefront aberration caused by a 640 nm laser beam. Further, this objective lens is divided into a plurality of annular refracting surfaces in the radial direction, and these refracting surfaces are respectively separated from the reference lens surface by a predetermined step (i-th step from the lens center is d).iAnd). Such step diDue to the respective refracting surfaces, the DVD laser beam has this wavelength λ with respect to the reference lens surface.1An integer miBy shifting the phase by twice, the wavefront aberration of the CD system is reduced.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-145995
[Patent Document 2]
JP 2000-81666 A
[Patent Document 3]
US Pat. No. 6,118,594
[Patent Document 4]
JP 2001-51192 A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In any of the above conventional examples, since a common objective lens can be used for both DVD and CD, means for exchanging members used for each DVD and CD including the objective lens becomes unnecessary, and the cost and configuration are reduced. This is advantageous in terms of simplification.
However, in Patent Document 1 (Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-145959), since the annular lens surface used for the objective lens is different for each DVD and CD, there are many ineffective portions with respect to the incident laser beam, and light utilization is performed. There is a problem that the efficiency is remarkably low.
[0008]
Further, in Patent Document 2 or 3 (Japanese Patent Laid-Open No. 2000-81566, US Pat. No. 6,118,594), since the diffracted light by the diffractive lens structure is used, the diffraction efficiency for each of different wavelengths is simultaneously set to 100%. There is a problem that you can't. In this diffractive lens, the diffraction efficiency is 100% at a wavelength almost intermediate between the short wavelength (635 nm or 650 nm) laser beam used for DVD and the long wavelength (780 nm) laser beam used for CD. Thus, the diffraction efficiency is balanced with respect to the used laser beam. In addition, since a diffractive lens structure is provided on the lens surface, a minute step is required, but it is easily affected by manufacturing errors, and if the diffractive structure deviates from the design, the diffraction efficiency is deteriorated. As described above, the deterioration of the diffraction efficiency or the fact that the diffraction efficiency does not reach 100% means that all of the incident light cannot be condensed on the information recording surface provided on the transparent substrate of the optical disk. This is a light loss.
[0009]
Furthermore, in the annular phase correction lens system disclosed in Patent Document 4 (Japanese Patent Laid-Open No. 2001-51192), the lens surface is designed to eliminate wavefront aberration with respect to the DVD laser beam, although the light utilization efficiency is high. From this reference plane, so that the wavefront aberration for the CD laser beam is reduced.1An integer miDouble step diIt is only dented to make a refracting surface. Further, at this time, since the condensing point position in each annular zone is shifted by the formation of the step due to the formation of the step, the curved surface shape of each annular zone is designed so as not to shift the condensing point position. However, in the conventional example of Document 4, the wavefront aberration of the DVD can be sufficiently reduced, but the wavefront aberration cannot be sufficiently reduced with respect to the CD laser beam. It is described in many prior arts that the wavefront aberration value may be 0.07λ RMS or less of the Marechal evaluation standard as the RMS wavefront aberration value. However, in the case of an optical disc apparatus, 0.07λ RMS or less is a value that should be a target value for the entire optical disc apparatus, and is still insufficient as a target value for the objective lens alone. The optical disk device as a whole has many factors that degrade the RMS wavefront aberration, such as the laser astigmatism, the aberration of the collimator lens, the aberration of the reflection mirror and the transmission mirror, and the tilt shift between the optical pickup and the optical disk. Therefore, it is required that the RMS wavefront aberration value be as small as possible, not 0.07λ RMS or less. Specifically, it is desirable that the objective lens alone has an RMS wavefront aberration value of about 0.02λ RMS. However, in Patent Document 4, in Example 1, DVD is 0.001λ RMS and CD is 0.047λ RMS. 2, DVD is 0.019λRMS and CD is 0.037λRMS, and the wavefront aberration of DVD is a good value, but it is only 0.037λRMS or more for CD, and both DVD and CD are good. The wavefront aberration value has not been obtained.
[0010]
  An object of the present invention is to solve such a problem and to reduce the wavefront aberration as much as possible for each of a plurality of types of optical recording media having different transparent substrate thicknesses and to achieve high light utilization efficiency. The beam can be focused on the information recording surface.Objective lensIs to provide.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention, a light beam having a different wavelength is incident on each of a plurality of types of optical recording media having different transparent substrate thicknesses, and the light beam is condensed on the optical recording medium side by refraction. In the design method of an objective lens having a positive power, the lens surface is designed so as to almost cancel out the spherical aberration caused by the difference in the thickness of the transparent substrate of the optical recording medium due to the chromatic aberration caused by the difference in the wavelength of the light beam. Invented a method.
[0012]
  Further, according to this, the present invention provides a monochromatic light beam having a different wavelength via a transparent substrate for each of a plurality of types of optical recording media having different transparent substrate thicknesses.CondensationOn the information recording surface provided on the transparent substrate of the optical recording medium.Form a light spotAn objective lens having positive power,The exit surface consists of a single aspheric surface, and the entrance surface isA lens surface region through which light beams of different wavelengths focused on information recording surfaces of different types of optical recording media pass is divided into a plurality of aspherical portions in the radial direction from the optical axis. The difference between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration of each monochromatic light condensed corresponding to the optical recording medium is expressed as ΔVd (λi) (d is an integer of 1, 2,... And i is an integer of 1, 2,..., In any aspherical portion, the light is condensed under the condition that the ratio of the differences of each monochromatic light satisfies 0.4 or more and 2.5 or less. The aspherical lens surface shape that cancels out the chromatic aberration caused by the difference in the wavelength λ of the light beam and the spherical aberration caused by the difference in the thickness of the transparent substrate of the optical recording medium is formed on the aspherical part. An objective lens characterized by being set is provided.
  Here, each of the aspherical portionsInsideSo that the difference (ΔVd (λi)) between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration of each monochromatic light at 0.14λi (i is an integer of 1, 2,...) Or less is collected.SaidIt is preferable to set the lens surface shape of the aspheric part.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Now thickness t1In the first optical disk using the transparent substrate, the objective lens in the optical disk apparatus using the first optical disk is corrected for aberrations, and the laser beam is focused on the information recording surface provided on the substrate. . Such an optical disc apparatus has a thickness t different from that of the transparent substrate.2When the second optical disk using the transparent substrate is used, the thickness t of the transparent substrate is2Is thickness t1This objective lens and thickness t2A spherical aberration is caused by the transparent substrate, and this thickness t2The laser beam does not converge well on the information recording surface provided on the transparent substrate.
[0014]
On the other hand, when laser beams having different wavelengths are used in an optical system composed of such an objective lens and a transparent substrate, chromatic aberration occurs. Here, chromatic aberration refers to a difference in spherical aberration that occurs corresponding to each laser beam when the objective lens is irradiated with laser beams having different wavelengths. For example, when the objective lens is irradiated with a laser beam with a wavelength of 655 nm and a laser beam with a wavelength of 790 nm, the chromatic aberration is the spherical aberration that occurs when the objective lens is irradiated with the laser beam with a wavelength of 655 nm, and the laser beam with a wavelength of 790 nm is the objective. It is the difference in spherical aberration that occurs when the lens is irradiated. The present invention reduces spherical aberration caused by the above-described difference in substrate thickness by utilizing such chromatic aberration. That is, a laser beam having a different wavelength is used for each optical disc having a different substrate thickness, and the spherical aberration caused by the difference in the substrate thickness is canceled by the chromatic aberration caused by the difference in the wavelength of the laser beam. In contrast, the overall aberration is within the allowable range.
That is, the thickness is t1Spherical aberration in the case of SA(T1), Thickness is t2Spherical aberration in the case of SA(T2), And the spherical aberration generated with respect to the laser beam of wavelength λ1 is SA1), Wavelength λ2Spherical aberration that occurs for a laser beam of SA2), The chromatic aberration due to the difference in wavelength is the difference between the spherical aberrations (SA2-SA1)). At this time, in the present invention, the lens surface is designed so that the following mathematical formula is established as much as possible.
[Equation 3]
Figure 0003854590
[0015]
This means that for any optical disc having a different substrate thickness, when a laser beam having a wavelength corresponding to the thickness of the substrate is used, all the light beams that have passed through the objective lens and the substrate of the laser beam are transmitted. The optical path length is such that the light is well condensed on the information recording surface of the substrate.
At this time, the lens according to the embodiment of the present invention has a lens surface divided into a plurality of aspheric surfaces, as will be described in detail in the following examples. It has a single focal point corresponding to the specific wavelength of light, and the focal points corresponding to the specific wavelength of each monochromatic light are designed to be arranged at different positions.
[0016]
Now, with reference to FIG. 3, a case where a laser beam is focused on the information recording surface 2a of the substrate 2 using the objective lens 1 will be described. Here, the surface A of the objective lens 1 is a light incident side surface, the surface B is a light emission side surface, and the information recording surface 2a of the substrate 2 is on the side opposite to the objective lens 1 side.
[0017]
In FIG. 3, the laser beam incident on the objective lens 1 is parallel light (the optical system shown in FIG. 3 is a so-called infinite optical system), and the distance from the optical axis OA of the objective lens 1 in the direction perpendicular thereto. (Light height) h position P1Point (condensing point) P where the light beam passing through the optical axis OA crosses the optical axis OAFiveThis schematically shows the optical path to reach. Here, the incident point to the objective lens 1 in this optical path is P2, P is the exit point from the objective lens 1Three, P is the incident point on the transparent substrate 2Fourage,
Point P1~ Incident point P2: Spatial distance = S1h    Refractive index = n1
Incident point P2~ Exit point PThree: Spatial distance = S2h    Refractive index = n2
Output point PThree~ Incident point PFour: Spatial distance = S3h    Refractive index = nThree
Incident point PFour~ Focusing point PFive: Spatial distance = S4h    Refractive index = nFour
Then point P1To condensing point PFiveOptical path length L tohIs
[Expression 4]
Figure 0003854590
It is represented by The optical path length L on the optical axis OAhIs the case where h = 0 in this equation (4).
[0018]
This equation 4 corresponds to an arbitrary light beam height h, and when aberration correction is performed, the condensing point P for each light beam height h.FiveAre on the information recording surface 2a within the respective allowable ranges. That is, according to the present invention, for example, by using laser beams having different wavelengths for each of a plurality of substrates having different thicknesses, the chromatic aberration and the spherical aberration cancel each other, and the condensing point P with respect to each ray height h.FiveAre on the information recording surface 2a within the respective allowable ranges.
For example, 790 nm monochromatic light (λ1) And 655 nm monochromatic light (λ2) Is used, and a method of using a lens surface in which a region in which both wavelengths are used in common is divided into a plurality of aspherical portions, the optical path length of any of the aspherical portions is other aspherical portions. And the difference between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration of each monochromatic light at each aspherical surface portion is made ΔVd (λ1) And ΔVd (λ2) (D is an integer of 1, 2,..., Meaning each aspherical portion), and the ratio of the difference of each monochromatic light is 0.4 to 2.5 in any aspherical portion. Preferably, by setting it to 0.5 or more and 2.0 or less, the RMS wavefront aberration within the allowable range can be secured as a whole lens at both wavelengths. The wavefront aberration referred to here is the optical path length L when the ray height (h) is h = 0.0Assuming that the optical path length at each light beam height is Lh, the wavefront aberration Vh is expressed by Equation 5.
[Equation 5]
Figure 0003854590
FIG. 10 schematically shows the wavefront aberration of the lens at the wavelengths of CD and DVD, with the horizontal axis indicating the ray height, the vertical axis indicating the wavefront aberration, and the upper side of each aspherical portion of the CD. The lower side represents the wavefront aberration obtained by the above formula of each aspherical portion of the DVD. For example, the difference between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration in the aspheric surface in the first region of the aspheric surface is ΔV11) 、 △ V12). In the present invention, as will be clarified in the following examples, the ratio of the difference between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration at each wavelength is 0.4 or more and 2.5 or less in any aspherical portion. . That is, in the present invention, the lens surface is configured based on one of the conventional wavelengths and the phase shift is used only at the other wavelength even in the point that each aspheric surface has a constant distribution of wavefront aberration at any wavelength. This is different from the method of correcting wavefront aberration. The integer multiple is preferably 0 times to ± 10 times, more preferably 0 times to ± 5 times, although it depends on the number of aspheric surfaces to be divided.
Further, in the multi-wavelength lens of the present invention, the difference between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration at each wavelength is 0.14λi or less (for example, when the wavelength is 790 nm in each region of any aspherical surface, ± 110.6 nm or less, and when the wavelength is 655 nm, ± 91.7 nm or less), preferably 0.12 λi or less, more preferably 0.10 λi or less to ensure better optical characteristics at each wavelength. be able to.
Furthermore, in the present invention, in the case of a two-wavelength optical system, by using a multi-wavelength lens in which the wavefront aberrations of the respective wavelengths are almost symmetrical, the two wavelengths are balanced, and the RMS wavefront aberration is further reduced. be able to.
In consideration of reducing the RMS wavefront aberration, in the case of a CD, the RMS wavefront aberration is determined from the wavefront aberration of only the common use region of DVD and CD up to a ray height of 1.58 mm in FIG. In the case of a DVD, there is a DVD dedicated area (in the range of 1.58 to 2.02 mm in ray height in FIG. 10) outside the common use area, and from the wavefront aberration of both the common use area and the dedicated area. RMS (Root Mean Square) wavefront aberration value is obtained. Therefore, in the case of a DVD, even if the wavefront aberration in the common use area is somewhat worse, the wavefront aberration in the DVD dedicated area can be improved by ignoring the CD at all and improving only the DVD. Can be sufficiently reduced within an allowable value. For example, in the schematic diagram of FIG. 10, the wavefront aberration of DVD is 0 to −0.106λ and the wavefront aberration of CD is 0 to +0.088 in the common use region of DVD and CD. Is smaller than the wavefront aberration of DVD. The wavefront aberration in the DVD-dedicated region is -0.052λ. As a result, the RMS wavefront aberration is 0.0212λRMS for DVD and 0.0222λRMS for CD, and the RMS wavefront aberration is almost equal for both DVD and CD. As described above, when it is desired to set the same value for both the DVD and the CD as the RMS wavefront aberration, the CD wavefront aberration is made better than the DVD wavefront aberration in the common use region of the DVD and CD. For the wavefront aberration, it is effective to compensate for the deterioration in the common use area in the DVD dedicated area. Similarly, in the case where it is desired to change the ratio of the RMS wavefront aberration of DVD and CD, it may be considered that the DVD can be compensated for in the dedicated area even if the wavefront aberration in the common use area is somewhat worse.
According to the embodiment of the present invention, it is possible to form a good light spot on the information recording surface, for example, for any optical disc having a different substrate thickness. Note that this is not necessary even if the thickness of the disk substrate is different, that is, even when the thickness is the same and the wavelength is different.FiveCan be applied by setting each within the allowable range. Further, the present invention is not limited to an optical recording medium, and can also be applied to cases where laser beams having different wavelengths are passed through the same lens or optical system in optical communication or the like.
[0019]
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings, taking two types of optical disks having different transparent substrate thicknesses, that is, a DVD and a CD as an example. In addition, the lens of 1st Embodiment of this invention produced the resin which consists of amorphous polyolefin by injection molding from the ease of manufacture. The lens according to the second embodiment has a refractive index of glass. However, when the lens material is a plastic resin, the lens may be designed with the refractive index of the plastic resin.
[0020]
FIGS. 1A and 1B are views showing the operation of the first embodiment of the objective lens according to the present invention. FIG. 1A is for a DVD and FIG. 1B is for a CD. In the figure, 1 is the objective lens of this embodiment, 2 is a DVD transparent substrate (hereinafter referred to as a DVD substrate), 3 is a CD transparent substrate (hereinafter referred to as a CD substrate), and 4 and 5 are laser beams.
[0021]
First, in FIG. 1A, an objective lens 1 is provided in an optical head of an optical disk device (not shown). Then, the DVD is mounted on the optical disk apparatus, and the laser beam 4 incident as parallel light is condensed by the objective lens 1 to perform recording / reproduction. Here, the thickness t of the DVD substrate 21Is 0.6 mm, and the laser beam 4 at this time has a wavelength λ1= 655 nm laser beam is used as the luminous flux with numerical aperture NA = 0.63. Under such conditions, the laser beam is focused on the information recording surface 2a on the opposite side of the DVD substrate 2 from the objective lens 1 side.
[0022]
FIG. 1B shows a case where a CD is mounted on the same optical disk apparatus as described above, and recording / reproduction is performed using the same objective lens 1. Here, the thickness t of the CD substrate 32Is 1.2 mm, and the laser beam 5 at this time has a wavelength λ2= 790 nm laser beam is used as a light beam with a numerical aperture NA = 0.63, but substantially a light beam with a numerical aperture NA = 0.47 is condensed on the information recording surface 3a of the CD substrate 3 and is shown by hatching. A light beam passing through a portion of the objective lens 1 with NA = 0.47 to 0.63 away from the optical axis OA is not condensed on the information recording surface 3a. As described above, the lens area having a numerical aperture NA up to about 0.47 is a common use area for DVD and CD.
[0023]
As described above, in the first embodiment, aberrations are reduced well for both DVD and CD, and a good light spot is obtained on the information recording surfaces 2a and 3a. For both DVD and CD, the optical path length L shown in the above equation 4 with respect to an arbitrary beam height h.hIs to set the lens surface shape of the objective lens 1 so that the aberration is reduced within the allowable value. Hereinafter, a specific example of the lens surface shape will be described with reference to FIG.
[0024]
In FIG. 2, regarding the light exit side B of the objective lens 1, if the point of the light beam height h is c, and the point on the light exit side B in a direction parallel to the optical axis OA from this point c is d, The surface shape of the exit side surface B is the distance Z between the points c and d with respect to an arbitrary ray height h.BBy
[Formula 6]
Figure 0003854590
However, C = -0.12301, K = 3.312138, AFour= 0.01628151, A6= -0.004311717, A8= 0.000682316, ATen= -0.00004157469.
[0025]
In Equation 6, the coefficients C, K, AFour, A6, A8, ATenThe distance Z for any ray height h (≠ 0) by substituting the value ofBIs a negative value. This is because the point d on the light emission side surface B is the point c, and therefore the light emission side surface B is more than the surface vertex e through which the optical axis OA of the light emission side surface B passes ( It is located on the left side in FIG. Distance ZBIs a positive value, it indicates that it is located on the opposite right side.
[0026]
Next, with respect to the light incident side A of the objective lens 1, the point of the light beam height h is a, and the point on the light incident side A surface in a direction parallel to the optical axis OA from this point a is b. The surface shape of the side surface A is a light ray height h (mm) and a distance Z between points a and b with respect to the light ray height h.A(Mm) is set to the lens surface shape having the relationship shown in Table 1 below.
[0027]
[Table 1]
Figure 0003854590
The light emission side surface B represented by the above equation 6 of the objective lens 1 and the light incident side surface A represented by the point sequence data of Table 1 also form a continuous aspherical surface. Further, the distance between the surface vertices f and e on the optical axis of the objective lens 1, that is, the center thickness t0Is 2.2 mm and wavelength λ1= Refractive index n at 655 nm (DVD) is 1.54014, wavelength λ2= Refractive index n at 790 nm (CD) is 1.5365.
[0028]
(I) Here, as an allowable value of the aberration for evaluating the aberration, the incident laser beam to the objective lens 1 has an incident angle of 0 ° (that is, parallel light parallel to the optical axis OA). DVD (wavelength λ1= 655nm), CD (wavelength λ2In both cases, the RMS wavefront aberration is 0.035λ, preferably 0.033λ, and more preferably 0.030λ. In the first embodiment, the light exit surface B and the light entrance surface A are set to the above-described surface shapes so that the wavefront aberration of DVD and CD is less than the allowable value.
[0029]
In this first embodiment, two different wavelengths λ1, Λ2In general, there are n types of different wavelengths λ (where n is an integer of 2 or more).iThe same applies when (where i = 1, 2,..., N) is used.
[0030]
(ii) In addition, n types of wavelengths λiFor the wavelength λiRMS wavefront aberration when the incident laser beam is incident angle 0 °, Wi・ ΛiThen, these aberrations are
[Expression 7]
Figure 0003854590
(However, the wavelength of the i-th light beam is λi(I = 1, 2,...), ΣW is the sum of squares of individual RMS wavefront aberrations over all wavelengths.i 2, Wavelength λiRMS wavefront aberration of the light beam of Wi・ ΛiAnd)
To be satisfied. Allowable value W at this time0Is 0.028, preferably 0.026, more preferably 0.025, and still more preferably 0.023. In the first embodiment, the RMS wavefront aberration of DVD is set to W1, W RMS wavefront aberration of CD2And i = 1, 2, the above formula 7 is
[Equation 8]
Figure 0003854590
It becomes.
[0031]
(iii) or n different wavelengths λiEach of the wavelengths λiThe maximum RMS wavefront aberration is Wmax and the minimum RMS wavefront aberration is Wmin.
1 ≦ Wmax / Wmin <Wth
And Allowable value W in this casethIs 1.8, preferably 1.6, and more preferably 1.4. In the case of the first embodiment, the RMS wavefront aberration W of the DVD1And CD RMS wavefront aberration W2Is the maximum RMS wavefront aberration Wmax, and the other is the minimum RMS wavefront aberration Wmin.
[0032]
FIG. 4 shows the calculation result of the RMS wavefront aberration in the first embodiment. The horizontal axis represents the image height (mm), and the vertical axis represents the RMS wavefront aberration.
[0033]
4A shows a DVD (wavelength λ1RMS wavefront aberration with respect to 655 nm), and when the image height = 0 mm, the RMS wavefront aberration = 0.02130λ.1It is. FIG. 4B shows the CD (wavelength λ).2RMS wavefront aberration with respect to 790 nm), and when the image height = 0 mm, the RMS wavefront aberration = 0.02410λ.2It is.
[0034]
In order to evaluate such a numerical value, if inserted into the above conditional expressions,
(I) First, for DVD and CD, the RMS wavefront aberration is 0.02130λ, 0.02410λ, and the allowable value of 0.035λ, preferably 0.033λ, and more preferably smaller than 0.030λ.
[0035]
(Ii) For DVD and CD,
[Equation 9]
Figure 0003854590
Therefore, the allowable value is 0.028, preferably 0.026, more preferably 0.025, and further preferably 0.023 or less.
[0036]
(iii) For DVD and CD, looking at Wmax / Wmin,
Wmax / Wmin = 0.02410 / 0.02130 = 1.1315
Therefore, the allowable value is 1.8, preferably 1.6, and more preferably 1.4 or less.
[0037]
FIG. 5 shows a light spot on the information recording surface of a DVD or CD by using the objective lens 1 having the light emitting side surface B having the surface shape shown in Equation 6 and the incident side surface A having the surface shape shown in Table 1 above. The horizontal axis represents the position in the direction perpendicular to the optical axis with respect to the optical axis on the information recording surface as a reference point, and the vertical axis represents this reference point. The relative light intensity at each position when the light intensity at (= 0 mm) is 1 is shown.
[0038]
FIG. 5A shows a light spot with respect to a DVD, and the relative light intensity is 1 / e.2Light spot diameter φ (= 13.5%)DIs 0.85 μm. FIG. 5B shows a light spot with respect to the CD, and the relative light intensity is 1 / e.2Light spot diameter φCIs 1.37 μm. Thus, a good light spot can be obtained on the information recording surface for both DVD and CD.
[0039]
Next, a second embodiment of the objective lens according to the present invention will be described.
[0040]
The basic configuration of the second embodiment is the same as that of the first embodiment, but the light incident surface A is divided into a plurality of sections in the radial direction from the optical axis, and the surface shape of each section is as follows. Are set so that the aberration is reduced well within the allowable range for both DVD and CD.
[0041]
The surface shape of the light incident surface A of the second embodiment will be described with reference to FIG. Now, the distance between the points a and b in the j-th section from the optical axis OA side in the light beam height h direction (radial direction) of the light incident surface A is expressed by the following function Z.AjIn other words,
[Expression 10]
Figure 0003854590
It is represented by Note that the light source height h in Equation 10 is for the j-th section.
[0042]
For both sections DVD and CD, the range (range h) and its constants B, C, K, A for each section of Equation 10 for reducing aberrations well within an allowable value.Four, A6, A8, ATen, A12, A14, A16Is shown in Table 2 below.
[0043]
[Table 2]
Figure 0003854590
In addition, the surface shape Z of the light exit surface B in the second embodimentBIs represented by the following equation (11).
[0044]
## EQU11 ##
Figure 0003854590
However, C = -0.0747792, K = 15.7398, AFour= 0.012308, A6= -0.0037652, A8= 0.00068571, ATen= -0.000048284
Further, the distance between the surface vertices f and e on the optical axis of the objective lens 1, that is, the center thickness t.0Is 2.2 mm and wavelength λ1= Refractive index n at 655 nm (DVD) is 1.604194, wavelength λ2= Refractive index n at 790 nm (CD) is 1.599906.
[0045]
Here, the allowable value of the aberration for evaluating the aberration is the same as that in the first embodiment.
[0046]
FIG. 6 shows the calculation result of the RMS wavefront aberration in the second embodiment, and the horizontal axis and the vertical axis are the same as those in FIG.
[0047]
FIG. 6A shows a DVD (wavelength λ1RMS wavefront aberration with respect to (= 655 nm), and when the image height = 0 mm, the RMS wavefront aberration = 0.01945λ.1It is. FIG. 6B shows a CD (wavelength λ).2RMS wavefront aberration with respect to 790 nm), and when the image height is 0 mm, the RMS wavefront aberration is 0.02525λ.2It is.
FIG. 11 shows the result of calculating the wavefront aberration in the common use region of the above-mentioned lens, and Table 3 shows the difference in wavefront aberration and the ratio thereof in each aspheric surface.
[Table 3]
Figure 0003854590
As shown in Table 3, the ratio ΔVd (λ790) / ΔVd (λ655) of the difference between the wavefront aberrations in the common use region of 790 nm and 655 nm is between 1.00 and 1.04. Further, the ratio ΔVd (λ655) / ΔVd (λ790) is between 0.96 and 1.00. The wavefront aberration of each region is also 0.14λ or less at both wavelengths. In this lens, the wavefront aberration appears on the + side at a wavelength of 790 nm and on the − side at a wavelength of 655 nm, and both wavefront aberrations are substantially symmetrical.
Note that there is a difference in optical path length between adjacent aspherical parts divided around the optical axis, and the difference is designed to be an integer multiple corresponding to each wavelength. In the embodiment, it consists of an even number of divided aspheric surfaces.
[0048]
In order to evaluate such numerical values, as in the first embodiment, when inserted into the above conditional expressions,
(I) First, for DVD and CD, the RMS wavefront aberration is 0.01945λ.1, 0.02525λ2And the allowable value of 0.035λ, preferably 0.033λ, and more preferably smaller than 0.030λ.
[0049]
(Ii) For DVD and CD,
[Expression 12]
Figure 0003854590
Therefore, the allowable value is 0.028, preferably 0.026, more preferably 0.025, and further preferably 0.023 or less.
[0050]
(iii) For DVD and CD, looking at Wmax / Wmin,
Wmax / Wmin = 0.02525 / 0.01945 = 1.298
Therefore, the allowable value is 1.8, preferably 1.6, and more preferably 1.4 or less.
[0051]
FIG. 7 shows an information recording surface of a DVD or CD obtained by using the objective lens 1 having the light emitting side surface B having the surface shape shown in the above equation 11 and the light incident side surface A having the surface shape shown in the above equation 10 and Table 2. The horizontal axis and the vertical axis are the same as those in FIG. 5.
[0052]
FIG. 7A shows a light spot with respect to a DVD, and the relative light intensity is 1 / e.2Light spot diameter φ (= 13.5%)DIs 0.89 μm. FIG. 7B shows a light spot with respect to the CD, and the relative light intensity is 1 / e.2Light spot diameter φCIs 1.30 μm. Thus, a good light spot can be obtained on the information recording surface for both DVD and CD.
In the second embodiment, the ratio in Table 3 is 0.96 to 1.04, and the RMS wavefront aberration is 0.01945λ for DVD.1And CD is 0.02525λ2However, as described in the explanation of FIG. 10, if the wavefront aberration of the DVD in the common use region is further deteriorated to improve the wavefront aberration of the CD, the RMS wavefront aberration of both DVD and CD is 0.022 to An equivalent RMS wavefront aberration of about 0.023λ may be used.
[0053]
As an example, looking at the RMS wavefront aberration of DVD and CD described in JP-A-2001-51192,
Example 1) DVD: 0.001λ1        CD: 0.047λ2
Example 2) DVD: 0.019λ1        CD: 0.037λ2
Where λ1= 640nm λ2= 780nm
In any case, the CD exceeds the above allowable value of 0.035λ.
Further, when the wavefront aberration at each wavelength of the lens of Example 2) is obtained by calculation using the lens data described in the publication, the ratio is 0.03 to 33.44 as shown in Table 4 and FIG. It is outside the scope of the present invention, and therefore the balance between the two is shifted. Further, the wavefront aberration on the DVD side is 0.14λ or less, but the wavefront aberration on the CD side becomes large, and the RMS wavefront aberration of the entire lens also becomes large.
[Table 4]
Figure 0003854590
[Formula 13]
Figure 0003854590
Is 0.0332, 0.0294 for each of the above values, both of which exceed the above allowable value of 0.028, preferably 0.026, more preferably 0.025, and even more preferably 0.023.max/ WminRespectively, 47 and 1.847, both of which exceed the allowable value 1.8, preferably 1.6, and more preferably 1.4.
[0054]
As described above, in both the first and second embodiments, the aberration can be suppressed within the allowable value. However, this is because the difference in the substrate thickness is such that the aberration is within the allowable value. This is due to the lens surface shape in which spherical aberration and chromatic aberration cancel each other. On the other hand, in Japanese Patent Laid-Open No. 2001-51192, the CD aberration is reduced by simply shifting the phase of the incident laser beam by an integral multiple of the wavelength of the DVD laser beam. Even if the aberration can be suppressed to a sufficiently small value for one wavelength, the aberration cannot be simultaneously accommodated within the allowable value of the small value as described above for all wavelengths.
[0055]
In the above embodiment, the spherical aberration due to the difference in substrate thickness between 0.6 mm and 1.2 mm for DVD and CD is canceled by the chromatic aberration due to the difference in wavelength between 655 nm and 790 nm, and the total aberration is reduced. This is apparent from the light spot shown in FIGS. 5 and 7 and the wavefront aberration graphs shown in FIGS. In the above embodiment, the surface shape of the light incident side surface A of the objective lens 1 is given by the point sequence data shown in Table 1 above, Equation 10 and Table 2, and the surface shape of the light exit side surface B is expressed by Equation 6 above. Since it is given by the aspherical formula shown in Equation 11, the diffractive lens structure as in the prior art is not used, and almost all the light flux is collected with respect to the aperture (NA) necessary for recording or reproduction. Since light can be emitted, high light utilization efficiency can be obtained.
[0056]
In the above embodiment, as shown in FIG. 1, the outer region of the objective lens 1 having a numerical aperture NA = 0.47 to a numerical aperture NA = 0.63 is used only for DVD and not used for CD. Either one or both of the light incident side surface A and the light emitting side surface B in the region is subjected to a thin film treatment that transmits light with a wavelength of 655 nm for DVD and does not transmit light with a wavelength of 790 nm for CD, or In such an outer region, either one or both of the light incident side surface A and the light exit side surface B does not act on light having a dual wavelength of 655 nm, but forms a diffraction grating that acts on light having a wavelength of 790 nm, and forms a wavelength of 655 nm. The light utilization efficiency of the two wavelengths 790 nm may be decreased without decreasing the light utilization efficiency.
[0057]
In other words, as in the above-described embodiment, when the diaphragm corresponding to the numerical aperture cannot be set when sharing the system with different numerical apertures, an extra light beam can be received in an optical system having a small numerical aperture. Therefore, it is desirable to take care that the light passing through the outer region of the lens designed to match the optical system with a large numerical aperture does not adversely affect the optical system with a small numerical aperture. For example, it is desirable that the amount of lateral aberration be 0.015 mm or more so that light that has passed through the outer region of the lens is not collected on the disk surface.
[0058]
In the above embodiment, two types of optical disks, DVD and CD, are taken as an example. However, the present invention is not limited to this, and other types of optical disks may be used. It is also applicable to three or more types of optical discs with different thicknesses, and the lens surface shape is set so that chromatic aberration cancels wavefront aberration according to the wavelength of the laser beam used for each. do it.
Further, even when the substrate thickness is the same, the wavelength used is different, so that a large aberration occurs in the conventional normal lens, the aberration can be reduced by applying the present invention.
[0059]
FIG. 8 is a block diagram showing an embodiment of an optical head using an objective lens according to the present invention, in which 11 is a DVD laser, 12 is a CD laser, 13 and 14 are half prisms, 15 is a collimator lens, and 16 is detection. A lens, 17 is a photodetector, 18 is a diffraction grating, and 19 is an actuator. The same reference numerals are given to portions corresponding to those in FIG.
[0060]
In the figure, when the DVD disk 2 is recorded or reproduced, the DVD laser 11 is driven. A laser beam having a wavelength of 655 nm generated from the DVD laser 11 is reflected by the half prism 13, passes through the half prism 14, and enters the collimator lens 15. The laser beam that has passed through the collimator lens 15 and becomes parallel light is incident on the objective lens 1 and collected, and forms a light spot on the information recording surface of the DVD disk 2. Then, the reflected light reflected by the DVD disk 2 becomes parallel light by the objective lens 1 and enters the collimator lens 15. The collimator lens 15 converts the parallel light into convergent light, and the convergent light passes through the half prisms 14 and 13 and reaches the photodetector 17 through the detection lens 16. The detection output signal of the photodetector 17 is supplied to a signal processing circuit (not shown), and an information recording / reproducing signal, a focus error signal, and a tracking error signal are obtained. A system control circuit (not shown) controls an actuator drive circuit (not shown) so that the objective lens 1 is positioned at an appropriate focus position and tracking position based on the obtained focus error signal and tracking error signal. Then, the actuator 19 is driven.
[0061]
When recording or reproducing the CD disk 3, the CD laser 12 is driven. A laser beam having a wavelength of 790 nm generated from the CD laser 12 passes through the diffraction grating 18, is reflected by the half prism 14, and enters the collimator lens 15. The laser beam that has passed through the collimator lens 15 and becomes parallel light is incident on the objective lens 1 and condensed to form a light spot on the information recording surface of the CD disk 3. Then, the reflected light reflected by the CD disk 3 becomes parallel light by the objective lens 1 and enters the collimator lens 15. The collimator lens 15 converts the parallel light into convergent light, and the convergent light passes through the half prisms 14 and 13 and reaches the photodetector 17 through the detection lens 16. The detection output signal of the photodetector 17 is supplied to a signal processing circuit (not shown), and an information recording / reproducing signal, a focus error signal, and a tracking error signal are obtained.
[0062]
Note that the tracking error signal in the case of the CD disk 3 is obtained by branching the laser beam from the CD laser 12 into three beams of zero-order light and soil primary light by the diffraction grating 18, and these ± first-order light causes tracking error. I try to get a signal.
[0063]
The actuator 19 is driven so that the objective lens 1 is positioned at an appropriate focus position and tracking position in the same manner as the DVD disk 2 by using the tracking error signal and the focus error signal thus obtained.
[0064]
In the present invention, instead of the objective lens 1, an optical system common to both disks such as the collimator lens 15 or the half prism 14 can be optically designed to have the same function as the objective lens in the present invention. Although not shown, another optical element having a function equivalent to that of the objective lens of the present invention may be disposed in the optical path from the half prism 14 to the disk 2 or the disk 3.
[0065]
The collimator lens 15 is not necessarily required, and the present invention can be applied to a so-called finite optical system.
[0066]
FIG. 9 is a block diagram showing an embodiment of an optical disk apparatus using an objective lens according to the present invention, wherein 20 is an actuator drive circuit, 21 is a signal processing circuit, 22 is a laser drive circuit, 23 is a system control circuit, 24 Is disc discriminating means, and parts corresponding to those in FIG.
[0067]
In the figure, the optical pickup device is the same as the configuration shown in FIG.
[0068]
First, the disc discriminating unit 24 discriminates the type of disc loaded. As the disc discrimination method, a method of detecting the thickness of the substrate of the disc by an optical or mechanical method, a method of detecting an identification mark recorded in advance on the disc or the cartridge of the disc, and the like can be considered. Alternatively, a method may be used in which a disc signal is reproduced assuming a disc thickness and type, and if a normal signal cannot be obtained, it is determined that the disc has a different thickness and type. The disc discrimination result is transmitted from the disc discrimination means 24 to the system control circuit 23.
[0069]
When the disc is determined to be a DVD disc, a signal for turning on the DVD laser is transmitted from the system control circuit 23 to the laser drive circuit 22, and the DVD laser 11 is turned on by the laser drive circuit 22. Thereby, in the optical head, the laser beam having the two wavelengths of 655 nm reaches the photodetector 17 as in the embodiment shown in FIG. The detection signal from the photodetector 17 is sent to the signal processing circuit 21 to generate an information recording / reproducing signal, a focus error signal, and a tracking error signal, and sent to the system control circuit 23. The system control circuit 23 controls the actuator drive circuit 20 based on the focus error signal and the tracking error signal. Based on this control, the actuator drive circuit 20 drives the actuator 19 to move the objective lens 1 in the focus direction and By the operation of a so-called servo circuit that moves in the tracking direction, focus control and tracking control are normally performed so that the objective lens 1 is positioned at the correct position with respect to the DVD disk 2. As a result, an information recording / reproducing signal can be obtained satisfactorily.
[0070]
When it is determined that the loaded disk is the CD disk 3, a signal for turning on the CD laser 12 is transmitted from the system control circuit 23 to the laser driving circuit 22. As a result, a laser beam having a wavelength of 790 nm is generated from the CD laser 12. The subsequent operation is the same as that in the case of the optical head in FIG. 8. This laser beam reaches the photodetector 17, and each circuit and the actuator 19 are operated and the servo is operated as in the case of the DVD disk 2 described above. The operation is performed, and an information recording / reproducing signal can be obtained satisfactorily.
[0071]
The following points were found for the second embodiment. That is, as the lens surface shape for obtaining the above-mentioned wavefront aberration, all the monochromatic surfaces of at least one lens surface in a multi-wavelength lens that condenses a plurality of types of monochromatic light of DVD and CD by their respective refraction effects. D12, D23, D34, D45,..., The NA of the adjacent portion during DVD in order of the adjacent step amount between the plurality of aspherical portions having different refractive indexes in the light common use region in order from the lens optical axis. NA12, NA23, NA34, NA45,... In the order of closeness of the optical axis, and the NA at the time of CD of the adjacent part as CNA12, CNA23, CNA34, CNA45,. The lens surface shape should satisfy the following formula (14).
[0072]
[Expression 14]
Figure 0003854590
[0073]
In Equation 14, λ1 is the shorter wavelength (mm), λ2 is the longer wavelength (mm), n1 is the refractive index of the lens at wavelength λ1, and n2 is the refractive index of the lens at wavelength λ2. In the mathematical formula, ma is an integer closest to aij. Mb is an integer closest to bij. In other words, ma is an integer that minimizes the absolute value of ma-aij, and mb is an integer that minimizes the absolute value of mb-bij. For example, it is “1” in the case of 1.104, and “0” in the case of 0.49. The symbols used in Equation 14 are shown in FIG. As shown in FIG. 13, in this example, the lens has a DVD / CD common use area and a DVD dedicated area. The DVD / CD common use area has six aspherical surfaces (1) to (6). And the level | step difference of these aspherical surfaces is represented as D12, D23 .... In the case of a DVD, the NA between the steps D12 is NA12, and the NA between the steps D23 is NA23. In the case of a CD, the NA between the steps D12 is CNA12, and the NA between the steps D23 is CNA23. In Equation 14, Aij / Bij is in the range of 0.333 to 3, but a more preferable range is in the range of 0.5 to 2.
[0074]
In addition, specific numerical values in this example are summarized in Table 5.
[0075]
[Table 5]
Figure 0003854590
[0076]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the aperture (NA) required for recording or reproduction by refraction without using a diffractive lens structure for two or more types of optical disks having different transparent substrate thicknesses. All light beams can be condensed at a desired position with as little aberration as possible, and the light utilization efficiency can be further increased. Further, as can be seen from the above description, the present invention is a multi-wavelength optical system using a plurality of monochromatic lights, and each of the divided aspherical surfaces has a single focal point corresponding to the unique wavelength of each monochromatic light. The focal points corresponding to the unique wavelength of each monochromatic light can be arranged at different positions, and can be used in an optical system in optical communication or the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a first embodiment of an objective lens according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a specific example of a lens surface shape according to the first embodiment shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a diagram for explaining an optical path length in an optical system including an objective lens and a transparent substrate of an optical disc.
4 is a graph showing a specific example of a measurement result of wavefront aberration according to the first embodiment of the first embodiment shown in FIG. 1; FIG.
FIG. 5 is a diagram showing a calculation result of a light spot for optical discs of different types in the optical disc apparatus using the first embodiment shown in FIG. 1;
FIG. 6 is a graph showing a specific example of a measurement result of wavefront aberration of the second embodiment of the objective lens according to the present invention.
FIG. 7 is a diagram showing calculation results of light spots for optical discs of different types in the optical disc apparatus using the second embodiment of the objective lens according to the present invention.
FIG. 8 is a diagram showing an embodiment of an optical head according to the present invention.
FIG. 9 is a diagram showing an embodiment of an optical disc apparatus according to the present invention.
FIG. 10 is a schematic diagram showing wavefront aberration of each wavelength with respect to light beam height.
11 is a diagram showing wavefront aberrations of respective wavelengths with respect to the light beam height in Example 2. FIG.
FIG. 12 is a diagram showing wavefront aberration of each wavelength with respect to the light beam height when the lens described in Japanese Patent Laid-Open No. 2001-51192 is used.
FIG. 13 is a diagram for explaining mathematical expressions in the second embodiment.
[Explanation of symbols]
Objective lens of 1 embodiment
2 Transparent substrate for DVD
2a Information recording surface
3 CD transparent substrate
3a Information recording surface
4,5 laser beam
11 DVD laser
12 CD laser
13,14 half prism
15 Collimator lens
16 detection lens
17 Photodetector
18 diffraction grating
19 Actuator
20 Actuator drive circuit
21 Signal processing circuit
22 Laser drive circuit
23 System control circuit
24 disc discriminator

Claims (2)

透明基板の厚さが異なる複数種類の光記録媒体毎に、異なる波長の単色光の光ビームを、該透明基板を介して集光させ、該光記録媒体の該透明基板に設けられた情報記録面に光スポットを形成する正のパワーを有する対物レンズであって、
出射面は単一の非球面からなり、
入射面は、異なる種類の光記録媒体の情報記録面上に集光させる異なる波長の光ビームが通るレンズ面領域、光軸から半径方向に複数の非球面部に分割されてなり、
該各非球面部における該光記録媒体に対応して集光する各単色光の波面収差の最大値と最小値の差を△Vd(λi)(dは1,2・・・・の整数で各非球面部を意味し、iは1,2・・・の整数である)とした時に、いずれの非球面部においても、各単色光の前記差の比が0.4以上2.5以下を満たす条件で集光させるように該非球面部に、それぞれ該光ビームの波長λの違いによって発生する色収差と該光記録媒体の透明基板の厚みの違いによって発生する球面収差とを相殺しあう非球面のレンズ面形状を設定したことを特徴とする対物レンズ。
Is for each different types of optical recording media thickness of the transparent substrate, a light beam of monochromatic light of different wavelengths, is condensed through the transparent substrate, an information recording provided on the transparent substrate of the optical recording medium An objective lens having a positive power to form a light spot on a surface,
The exit surface consists of a single aspheric surface,
Plane of incidence, the lens surface area through which different kinds of different wavelengths of the light beam to be focused on the information recording surface of the optical recording medium, is divided into a plurality of non-spherical portion in a radial direction from the optical axis,
The difference between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration of each monochromatic light condensed corresponding to the optical recording medium in each aspheric surface portion is expressed as ΔVd (λi) (d is an integer of 1, 2,... Each aspheric surface portion, i is an integer of 1, 2,...), And in any aspheric surface portion, the ratio of the difference of each monochromatic light is 0.4 to 2.5. The non-spherical portion cancels out the chromatic aberration caused by the difference in the wavelength λ of the light beam and the spherical aberration caused by the difference in the thickness of the transparent substrate of the optical recording medium so that the light is condensed under the condition satisfying An objective lens having a spherical lens surface shape.
前記各非球面部内における前記各単色光の波面収差の最大値と最小値の差(△Vd(λi))が0.14λi(iは1,2・・・の整数である)以下で集光させるように前記非球面部のレンズ面形状を設定したことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。Focusing is performed when the difference (ΔVd (λi)) between the maximum value and the minimum value of the wavefront aberration of each monochromatic light within each aspherical portion is 0.14λi (i is an integer of 1, 2,...) Or less. The objective lens according to claim 1, wherein the lens surface shape of the aspherical portion is set so as to cause
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