JP3851499B2 - 開閉装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉装置に関するもので、例えば、電力の送配電及び受配電に使用するガス絶縁開閉装置に関する
【0002】
【従来の技術】
従来のガス絶縁開閉装置の可動接触子及び固定接触子を図14乃至図16に基づいて説明する。
図14は特開平10−334776号公報に記載された従来の3相1括形ガス絶縁開閉装置の水平断面図、図15は図14のA−A線部垂直断面図、図16は可動接触子と固定接触子との接続状態を示す説明図である。
【0003】
図14及び図15において、図中の符号1は可動接触子であり、駆動軸2を回動中心として半径方向に延在し、その自由端側が、図中に示す1点鎖線の弧を描くように当該弧の回動範囲内で往復回動する。この可動接触子1は半径方向の線を軸線とする比較的長尺の板状部材である。
この可動接触子1の回動範囲の一方端のP1側には母線導体3に接続された断路器の固定接触子4(以下、母線導体側固定接触子ともいう)が、他方端のP2側には接地側開閉器の固定接触子40(以下、接地導体側固定接触子ともいう)が、それぞれ前記可動接触子1の侵入及び離脱によって接離自在となる位置に配設されている。符号5は前記可動接触子1と接続導体部6との電気的接続を保つ回転接触部である。以上の各機器は絶縁ガスが封入された容器7内に配設されている。尚、可動接触子1を回動する駆動軸2は容器7を貫通しており、容器7外の駆動装置(非図示)に接続されている。
【0004】
図16において、従来の固定接触子4(40)は、回転軌道を描いて侵入してくる可動接触子1の先端側を、詳しくは、先端側の両面に形成された接触領域部を、挟むようにして受け入れ可能な凹部が断面コ字形に形成されており、当該凹部への可動接触子1の侵入或いは離脱によって、固定接触子4(40)との接触或いは開離が行われる。
【0005】
従来の固定接触子4(40)の構造は、可動接触子1が侵入する凹部即ちコ字形が不動のものとして固定化されている。図に示す例では、一対のL字型の接触部材8、8が向かい合わせられた状態にて、コ字形が不動となるように、ボルト9を介して固定化されている。
そして、僅かに、前記凹部の相対する内面側に、それぞれ、侵入してくる可動接触子1の両側の接触領域部との接触が可能となるように接触板81、81が突設されている。この接触板81、81は可動接触子1の侵入路即ち前記凹部空間側へ出没自在な弾性を有する構成とされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の固定接触子や可動接触子は、上記のように構成されているため、接触板の許容圧縮量の上限と下限とをその構造上大きくすることができず、従って、固定接触子のコ字形の内面と可動接触子の接触領域部との間の隙間が、接触板の接圧管理のために必然的に小さい構成となっていた。
この間隙が小さいと、可動接触子の心出し調整が困難となるだけでなく、その組立作業に高い技能が必要となると共に組立時間が増大する。可動接触子の心出し作業においては、容器内に耐電圧性能に影響を及ぼす金属異物の混入を防がねばならないため、その品質管理に多大の手間を要していた。
又、固定接触子や可動接触子、その他の部品の加工寸法に高精度が要求されるため、生産性を向上させることが困難であった。
【0007】
更に、可動接触子の回動範囲の一方端側に配置される母線導体側固定接触子は母線に続く固定接触子を構成する接続導体部をできるだけ短縮した方が有利であり、他方端側に配置される接地導体側固定接触子は前記母線側との距離をできるだけ隔て方が高い絶縁性が得られて有利であるが、これらの有利性を更に高めることが、上記の従来の構成では限界に達していた。
【0008】
本発明は、上記のような課題の解消を目的とし、高い加工精度が要求されず、生産性や信頼性の高い固定接触子を備え、小形で高性能の開閉装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る開閉装置は、回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、前記接触部材は、複数組併設され、各接触部材に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて順にインピーダンスが小さい構成としたことを特徴とする。
【0010】
又、回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、前記接触部材は、複数組併設され、各接触部材に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて順に断面積が大きい構成としたことを特徴とする。
【0011】
又、回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、前記接触部材は、複数組併設され、各接触部材に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて順に接圧力が強い構成としたことを特徴とする。
【0012】
又、回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、前記接触部材は、複数組併設され、当該接触部材を介して可動接触子から固定接触子側の接続導体部への電流経路におけるインピーダンスが等しくなるように、前記可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて配設された順に長さが短くなる構成としたことを特徴とする。
【0013】
又、回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、前記両固定接触子に対して接離自在に接触する前記可動接触子の先端側に形成される接触領域部は、前記接地導体側固定接触子から母線導体側固定接触子への可動接触子の回動方向において、当該可動接触子の半径方向の線より前記回動方向側寄りに形成されたことを特徴とする。
【0014】
又、前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含むことを特徴とする。
又、相対する接触部材は、複数組併設されたことを特徴とする。
【0015】
又、相対する接触部材は、可動接触子の侵入軌跡面と略直交する方向に揺動自在となるよう、当該接触部材間の一方端側で接続導体部を挟み、付勢手段による接圧によって係合することを特徴とする。
又、複数組の相対する接触部材は、間隔を空けて平行に併設されたことを特徴とする。
又、各接触部材は、可動接触子の侵入方向と対向する方向に延在するよう配設されたことを特徴とする。
又、付勢部材は、相対する1つ又は複数組毎の接触部材間毎に作用するように配設されたことを特徴とする。
又、付勢部材は、接触部材の長手方向の略中央に配設されたことを特徴とする。
又、各接触部材は、可動接触子の侵入軌跡面と略直交する方向に平たい幅を持つ板状部材であることを特徴とする。
又、相対するそれぞれの側の接触部材は、当該接触部材に設けられた遊孔を貫通した軸を介して共通の枠体に保持されたことを特徴とする。
又、各接触部材は、接続導体部に穿たれた凹部に嵌合する凸部を介して揺動自在に係合されたことを特徴とする。
又、接続導体部に穿たれた凹部は、併設された複数の接触部材の凸部が同一揺動軸線上に並んで嵌合される半円筒形状の溝であることを特徴とする。
又、各接触部材は、相対する当該接触部材間に作用する付勢部材の接圧荷重のみで接続導体部に揺動自在に係合されたことを特徴とする。
又、枠体は、接続導体部と非接触に配設されたことを特徴とする。
又、相対する接触部材の、可動接触子が侵入する側の端縁部は、両接触部材間隔が端部外方に向かって次第に拡大するよう形成された傾斜縁であることを特徴とする。
又、複数組の相対する接触部材は、当該接触部材間に侵入してくる可動接触子に対し、各組毎に順次可動接触子と接触するように配設されたことを特徴とする。
又、一対の接触部材が複数組併設された固定接触子において、接触部材の侵入側端部までの長さが各組毎に異なることを特徴とする。
又、複数組の相対する接触部材は、当該接触部材間に侵入してくる可動接触子に対し、各組毎に順次可動接触子と接触するように配設されていることを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1において、本発明の固定接触子を備えたガス絶縁開閉装置を図1乃至図8に基づいて説明する。
図1は三相1括形のガス絶縁開閉装置の断面図、図2は図1のB−B線部断面図、図3は固定接触子の平面図、図4は図3の側面断面図、図5は図4の平面図、図6は図5の右側面図、図7は固定接触子の斜視図、図8は母線側接続導体部の斜視図である。尚、従来技術において説明した図14乃至図16と同一の符号は、以下の実施の形態の説明中で異なる説明が無い限り、同一若しくは同等の内容のものであるからその説明を省略する。
【0034】
図1乃至図3において、符号3は断路器の固定接触子であり、接続導体部31に接続されている。又、40は接地開閉器の固定接触子であり、接地電位になっている。
又、可動接触子1は、駆動軸2によって回動され、図示のP1、P2、P3の3段階の位置に移動することによって、上記の断路器の固定接触子4(P1)及び接地開閉器の固定接触子40(P2)と接離自在な構成となっている。
尚、32は接続導体部であり、この接続導体部32は駆動軸2の近傍(回転接触部)において可動接触子1との電気的接続が保たれている。
【0035】
図4乃至図8において、実施の形態1に示す固定接触子の構造を説明する。
尚、以下の実施の形態に示す固定接触子の構造は、断路器用の固定接触子4であっても、接地開閉器用の固定接触子40であっても、その構成は同じであるので、以下、単に固定接触子ともいう。
【0036】
この固定接触子4(40)は、一方端が接続導体部3側に他方端が可動接触子1の侵入側に向けて延在する少なくとも一対の相対する接触部材41、41と、相対する接触部材41、41を近接させるように接圧する付勢手段50と、相対する接触部材41、41間に可動接触子1の侵入間隔を形成させるスペーサ部61と、相対する接触部材41、41を作動自在に保持する枠体60とで構成されている。
【0037】
図示の例では、3組即ち三対の接触部材41、41が併設されているが、勿論これに限らず、用途に応じて適宜複数組の接触部材41、41が併設される。この場合、複数組の接触部材41、41は互いの絶縁が保てるように適当な間隔を空けて、例えば、図示のように平行間隔を空けて併設する。
【0038】
又、接触部材41は、可動接触子1の侵入軌跡面と略直交する方向に平たい幅を持つ板状部材で形成されており、可動接触子1の侵入方向と対向する方向に延在するよう配設されているが、勿論、用途に応じた適宜な形状としてもよい。
又、相対する接触部材41、41の、可動接触子1が侵入する側の端縁部は、両接触部材41、41間隔が端部外方に向かって次第に拡大するよう傾斜縁42、42が形成されている。この傾斜縁42、42の形成によって、侵入してくる可動接触子1に偏心によるブレ等が生じていても、容易に侵入路即ち上記接触部材41、41間隔への侵入を誘導することができる。
これによって、開閉装置を構成する各部品の加工寸法公差や組立公差等によって発生し得る可動接触子1の最大偏心状態においても、相対する接触部材41、41間に円滑に侵入させることができる。
尚、可動接触子1の侵入は回動による侵入であっても、直線的な前後動による侵入であってもよく、可動接触子1の可動方向は問わない。
【0039】
付勢手段50は、可動接触子1の侵入軌跡面を挟むよう可動接触子1の侵入路としての侵入間隔をおいて相対に配置された一対の接触部材41と接触部材41との一方端側において、侵入してくる可動接触子1の先端側を、詳しくは、先端側の両面側に形成されている接触面としての接触領域部11を、圧接するよう作用させると共に、その他方端側において、接続導体部31の端部を挟んで接圧状態にて揺動自在に挟持即ち係合させるよう作用させるものである。
このため、例えば付勢手段50としてバネを用いる場合には、上記両作用毎におうじて例えば2本のバネを配設してもよいが、図示の例では、相対する一対の接触部材41、41間であって、当該接触部材41の延在方向の中央に1本のバネ50を介在させて、両作用を兼用させる構成としている。この構成によれば、部品点数を少なくすることができ、構造も単純化することができる。
【0040】
枠体60は、上記の付勢手段50の作用によって、1組或いは複数組の相対する接触部材41の一方端側が接続導体部31、及び、他方端側が侵入する可動接触子1の両側の接触領域部11に、それぞれ相対する接触部材41が接圧可能な状態にて保持するフレームである。
この実施の形態1に示す枠体60は、断面略コ字形に形成されており、コ字形の中央部が、相対する接触部材41、41間に位置して、付勢手段50の作用に抗して可動接触子1の侵入間隔を維持させるスペーサ部61として機能している。このように形成された枠体60のコ字形の両端部間に、板状に形成された3組即ち三対の接触部材41、41が適宜間隔を空けて並べられている。
【0041】
上記のように併設された3組の接触部材41、41は、相対するそれぞれの側において併設された複数の接触部材41が、各々当該接触部材41に併設方向に貫くように設けられた遊孔に貫通させられた軸63を介して、1つの共通の枠体60に作動自在に束ねられて保持されている。
枠体60は、勿論、図示の形態に限らず、用途に応じて適当な形状とすればよい。又、スペーサ部61も必ずしも枠体60の1部で兼用させず、適当な部材をスペーサ部61として用いてもよい。
【0042】
上記のように構成された固定接触子4(40)は、相対する接触部材41、41間の一方端側が、接続導体部31に対して離脱不能に接圧すると共に、接圧された状態において、可動接触子1の侵入軌跡面に対して略直交する方向に前記各接触部材41が揺動可能に係合させられている。
【0043】
図4に示すように、相対する各接触部材41は、接続導体部31に穿たれた凹部33に嵌合する凸部43を備えており、付勢部材50のバネ圧によって、当該接続導体部31の両面側に背中合わせ状態にして穿たれたそれぞれの凹部33、33(非図示)を挟みつけるように嵌合して、当該接続導体部31の端部をその両側方向から接圧する凸部43、43(非図示)を介して、当該一対の相対する接触部材41、41が、可動接触子1の侵入軌跡面に対して略直交する方向に揺動自在に係合されている。
接続導体部31に形成される凹部33は、図4及び図8に示すように、併設された複数の接触部材41の凸部43が同一揺動軸線上に並んで嵌合するように、半円筒形状の溝として形成されている。
【0044】
上記のように、この実施の形態1の固定接触子4(40)は、当該固定接触子4(40)を構成する相対する接触部材41のみを介し、当該接触部材41、41間に作用する付勢部材50の接圧荷重のみにて、接続導体部31に揺動自在に係合された構成となっている。
即ち、その他の固定接触子4(40)の構成要素、例えば、枠体60やその軸63や付勢部材50等は、何れも接続導体部31と非接触に配設された構成となっている。
【0045】
尚、図3に示すように、この実施の形態1では、枠体60の両辺部と接続導体部31との間の寸法Bは、可動接触子1の接触領域部11の先端側の領域境界105から最も近い接触部材41の接点を結んだ距離Cより小さくなるよう構成している。かかる構成とした理由は次の通りである。
即ち、可動接触子1から固定接触子4(40)に短絡電流のような大電流が通電された際、可動接触子1を通電する電流が発生する磁界により、固定接触子4(40)は図3の矢印Dに方向に電磁力を受け、その電磁力が接触部材41の接圧荷重による摩擦抵抗力を越えた場合には、固定接触子4(40)が図中の矢印Dの方向への滑り移動を生じる。
この際、移動量が距離Cを越えると、接触部材41の接点(非図示)と接触領域部11との接触が離れ、接点発弧が発生して接触部材41が損傷を受ける虞がある。
しかし、上記のように、接触部材41と接続導体部31との間の距離Bを、前述の距離Cより小さく構成することにより、かかる不都合な事態の生じる余地が無くなり、大電流通電時にも接続状態を維持することができる。
【0046】
固定接触子4(40)を構成する各接触部材41のそれぞれには、上記のように電流が分流する。従って、相対する一対の接触部材41、41の組数は電流容量に応じて任意に決定される。
尚、図示の例では、固定接触子4(40)は何れもむき出しで図示されているが、必要に応じて耐電圧シールド等を付加してもよい。
又、相対する接触部材41、41間に作用させる付勢手段50による接圧荷重は、可動接触子1及び接続導体部31と定格電流或いは短絡電流を通電するために必要な接圧荷重でなければならない。
【0047】
次に、上記固定接触子4、(40)を備えたガス絶縁開閉器の動作について説明する。
先ず、図1、図2において、可動接触子1が固定接触子4に接触すると(P1)、断路器が閉状態になる。
次に、この状態(P1)から、可動接触子1が駆動軸2により、図1において時計方向へ90度余り駆動されて、可動接触子1が接続導体部32の中に収納された状態になると(P3)、断路器及び接地開閉器の両方が開状態になる。
更に、90度余り回転させて、接地開閉器の固定接触子40に接触させると(P2)、接地開閉器が閉状態となる。
【0048】
次に、図3において、可動接触子1の固定接触子4(40)への侵入(投入)について説明する。図中の矢印Aは、可動接触子1の運動方向即ちこの例では回動方向を示す。
先ず、可動接触子1の固定接触子4(40)への侵入に際しては、最初に、可動接触子1の回動方向側の前縁が接触部材41の傾斜縁42に接触し、その傾斜縁42により接触部材41が誘導されて揺動し、最終的に図4に示す如く、可動接触子1が相対する接触部材41、41に両側から挟まれて、可動接触子1の両面側に形成された接触領域部11に対してそれぞれ相対する接触部材の41の接点が接圧されて、所謂接続状態となる。
【0049】
上記実施の形態1によれば、固定接触子4(40)が上記のように、可動接触子1の侵入軌跡面に略直交する方向に揺動自在に構成されているため、装置を構成する各種の構成部品の加工寸法公差や組立公差で発生し得る最大の偏心量が可動接触子1に発生しても、固定接触子4(40)への円滑な侵入が可能となる。従って、従来に比べて、組立後の心出し調整作業が不要となり、組立時間の低減が図れ、調整作業に必要な技能が不要となり、生産性を大幅に向上させることができる。
又、心出し調整作業を容器内で行う必要がなくなるため、容器内への異物混入の虞を解消することができ、品質の向上を図ることができる。
【0050】
又、固定接触子4(40)は、可動接触子1を挟み込むように接触部材41が相対に配置され、しかも、可動接触子が侵入してくる側の相対する接触部材41、41のそれぞれの端縁部に、円滑に両接触部材41、41間の侵入路に可動接触子1が侵入できるよう、外方に向かって侵入路間隔が拡大するように、傾斜縁42、42が設けられているので、可動接触子1の大きな偏心に対して、容易に追従でき、確実に可動接触子1を侵入させることができる。
【0051】
又、固定接触子4(40)を構成する接触部材41は、可動接触子1との接続状態において、略直交状態に並ぶ配置となるため、可動接触子1は併設された接触部材41の並びの軸線方向から侵入することとなる。
これを、他の方向から可動接触子1が侵入する場合と比較すると、可動接触子1が傾斜縁42に接触摺動する際の反力を接触部材41の面内方向に受けることができるので、反力に対する剛性が高くなって、可動接触子1の侵入速度が大きい場合でも、安定した摺動状態を維持させて、円滑に侵入させることができる。
【0052】
更に、発生応力も荷重が面内方向に圧縮力として作用するために低減されるので、可動接触子1の侵入力が大きい場合でも、接触部材41に対する変形や損傷等の弊害を解消させることができる。
【0053】
又、上記実施の形態1によれば、固定接触子4(40)は、当該固定接触子4(40)を構成する一対の相対する接触部材41、41間の接圧荷重のみで接続導体部31に保持されており、枠体60は接触部材41、41を束ねているのみであり、接続導体部31に固定されていない構成となっている。
仮に、枠体60が接続導体部31に固定されているとすれば、接触部材41、41には高い拘束力が生じる。
他方、可動接触子1は、接触部材41、41の軸方向に完全に一致せず、やや回転軌跡を描いて侵入してくるため、接触部材41、41が拘束されていると、接触部材41、41にねじり荷重やねじり変形等が発生し、これに多数回開閉による疲労が重なって、接触部材41、41に損傷が発生する虞がある。
しかし、上記のように、接触部材41、41が拘束されない構成にすると、接触部材41、41への損傷の発生を回避させることができる。
【0054】
実施の形態2.
実施の形態2は、開閉装置に関するもので、例えば、回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子1と、この可動接触子1の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子4と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子40とを備えた開閉装置において、その母線導体側固定接触子4と接地導体側固定接触子40との双方の固定接触子として、上記実施の形態1で示した固定接触子4(40)を用いたもので、その固定接触子4(40)を構成する接触部材41の異なる構成を示した形態である。
【0055】
この実施の形態2の固定接触子4(40)は、当該固定接触子4(40)を構成するように併設された複数組の接触部材の各接触部材41に、均等に電流が流れるよう、接触部材41の侵入側端部までの長さを異ならしめて各組毎に順に可動接触子と接触するように構成したもので、この形態2では、侵入してくる可動接触子1の回動先端側から回動中心側に向けて順に接触するよう短く構成して配置したものである。以下、これを図9に基づいて説明する。図9は固定接触子の平面図である。
【0056】
図9において、平行に併設された複数組の接触部材41は、可動接触子1の先端側から回動中心に近いものほど、順に短く構成されている。
このため、可動接触子1が、矢印Aに示す通り侵入してくると、可動接触子1の先端側の接触部材41から1列づつ回動中心側へ配置された順に、接触部材41が可動接触子1の接触領域部11に接触していき、各接触部材41と接触する際に可動接触子1に作用する挿入時最大抵抗力が1列ずつ順番に発生していくことになる。
【0057】
仮に、上記実施の形態1に示すように、各接触部材41の長さが同一の場合には、可動接触子1は全ての接触部材41にほぼ同時に接触するため、全ての接触部材41の抵抗力が同時に可動接触子1に作用することになる。
しかし、この形態2に示すように構成すると、接触部材41への接触は、1列づつ即ち各組毎に、その長さに応じて順番に抵抗力が生じていくため、可動接触子1が受ける瞬時の最大抵抗力は、接触部材41の長さが同一の場合に比べて大幅に低減される。
【0058】
可動接触子1を回動操作させる駆動装置(非図示)に要求される最大出力は、可動接触子1が固定接触子4(40)に挿入される際に受ける最大抵抗力により決定されるため、この実施の形態2によれば、駆動装置の低出力化、それによる小形化が可能となり、最大抵抗力の低減による駆動装置の信頼性を向上させることができる。
【0059】
尚、ここでは、可動接触子1の先端側から回動中心に近い接触部材41ほどその延在方向の長さが短くなる構成で説明したが、各組の接触部材41が1列ずつ順番に可動接触子1に接触していくならば、長短の異なる接触部材41がどのような順、或いは順不同に配列された構成であっても、同様の作用効果を得ることができる。
又、接触部材41は1列ずつ接触するものでなく、二列或いはそれ以上が同時に接触する場合であってもよく、要するに、複数組併設された接触部材41が同時的に可動接触子1と接触しない構成であれば、上記と同様の作用効果が得られる。
【0060】
実施の形態3.
実施の形態3は、上記実施の形態2と同様の開閉装置に用いられる固定接触子4(40)を構成する接触部材41の、更に異なる構成を示した形態であり、併設された複数組の接触部材の各接触部材41に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子1の回動中心から回動先端側に向けて配設された順に接触部材41の断面積が大きくなる構成としたものである。以下、これを図10に示す固定接触子の平面図に基づいて説明する。
【0061】
併設された各接触部材41の断面積は、可動接触子1からそれぞれの接触部材41を通る通電経路(図中の矢印)に沿った図示のE−E区間のインピーダンスがそれぞれほぼ等しくなるように与えられている。
【0062】
仮に、各接触部材41の断面積がほぼ等しい場合には、それぞれの接触部材41を通る通電経路の長さが可動接触子1の先端に近い接触部材41を通るものほど長くなるため、それぞれの通電経路の区間のインピーダンスは可動接触子1の先端側に近い接触部材41を通るものほど大きくなる。
その結果、可動接触子1から接触部材41を介して接続導体部31に電流が流される際に、電流は平行に併設された各接触部材41に均等には流れず、可動接触子1の先端側から最も離れた接触部材41に多くの電流が流れてしまう。
しかし、この実施の形態3によれば、各接触部材41を通る通電経路のインピーダンスが均等になるように各接触部材41の断面積を決めているので、各接触部材41にはほぼ均等に電流が流れる。
【0063】
又、仮に、各接触部材41の断面積が同一の場合には、可動接触子1の先端から最も離れた接触部材41に多くの電流が通電するため、通電による発熱がこの接触部材41に集中的に発生し、温度上昇が局部的に高くなってしまう。
開閉装置に使用される固定接触子の通電性能は、温度上昇の最大値で決定されるため、局部的な温度上昇は固定接触子全体の通電性能を制限する要因となる。しかし、この実施の形態3によれば、各接触部材41に均等に電流が流れるため、各接触部材41の温度上昇もほぼ等しくなり、固定接触子全体の通電性能を大きく向上させることができる。
更に、この固定接触子の通電性能の向上により、機器類の低損失化、それによる最大通電容量を向上させることができる。
【0064】
実施の形態4.
実施の形態4は、上記実施の形態2と同様の開閉装置に用いられる固定接触子4(40)を構成する接触部材41の、更に異なる構成を示した形態であり、併設された複数組の接触部材の各接触部材41に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子1の回動中心から回動先端側に向けて配設された順に、接触部材41の接圧力が大きい構成としたものである。以下、これを図11に示す固定接触子の平面図に基づいて説明する。
【0065】
固定接触子4(40)の構成は図3に示した構成と同様であるが、それぞれの接触部材41が可動接触子1の接触領域部11に接触する際の接圧力を、可動接触子1の先端側に近く配設されたものほど強くなるように構成されている。
接触子のインピーダンスは一般的に接触部の接圧に大きく依存し、その接圧が強いほど、接触部を含めた接触部材41のインピーダンスは小さくなる。
この実施の形態4では、各接触部材41の接触部(接点)の接圧力は、可動接触子1からそれぞれの接触部材41を通る通電経路(図中の矢印)に沿ったF−F区間のインピーダンスがそれぞれほぼ等しくなるように与えている。
勿論、この接圧力は実施の形態1で説明した付勢手段50の張力の調整によって行われる。
【0066】
上記実施の形態4によれば、各接触部材41を通る通電経路のインピーダンスがほぼ等しくなるので、上記実施の形態3で説明した通り、各接触部材41にはほぼ均等に電流が流れて、上記実施の形態3と同様の作用効果が得られ、接触子全体の通電性能を大きく向上させることができる。
又、接触子の通電性能の向上により、機器の低損失化、それによる最大通電容量を向上させることができる。
【0067】
実施の形態5.
実施の形態5は、上記実施の形態2と同様の開閉装置に用いられる固定接触子4(40)を構成する接触部材41の、更に異なる構成を示した形態であり、併設された複数組の接触部材の各接触部材41に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子1の回動中心から回動先端側に向けて配設された順に接触部材41の長さが短くなる構成としたものである。以下、これを図12に示す固定接触子の平面図に基づいて説明する。
【0068】
各接触部材41の長さは、可動接触子1からそれぞれの接触部材41を通る通電経路(図示の矢印)に沿ったG−G区間のインピーダンスがそれぞれほぼ等しくなるように与えられている。
各接触部材41を通る区間のインピーダンスが等しいと、上記実施の形態3で説明した通り、各接触部材41にほぼ均等に電流が流れ、上記実施の形態3と同様の作用効果が得られ、接触子全体の通電性能を大きく向上させることができる。
【0069】
又、接触子の通電性能の向上により、機器の低損失化、それによる最大通電容量を向上させることができる。
更に又、この実施の形態5の場合には、可動接触子1が固定接触子4、(40)に侵入する際に、各接触部材41は1列ずつ順番に接触することとなるため、上記実施の形態2の場合と同様の作用効果を併せて発揮させることができる。
【0070】
実施の形態6.
実施の形態6は、上記実施の形態2と同様の開閉装置の可動接触子1において、接地導体側及び母線導体側に配置された固定接触子4(40)に対して接離自在に接触する可動接触子1の先端側に形成される接触領域部11を、前記接地導体側固定接触子40から母線導体側固定接触子4への可動接触子1の回動方向(以下、この回動方向を特定回動方向ともいう)において、当該特定回動方側に寄せて形成した構成としたものである。以下、これを図13に示す開閉装置の断面図に基づいて説明する。
【0071】
図13に示す形態において、可動接触子1は、その回転中心としての駆動軸2から半径方向への当該可動接触子1の延在方向の軸線(以下、本体軸線という)が、回転中心から半径方向に向かう仮想の線(以下、半径方向の線という)よりも、接地導体側の固定接触子40から母線導体側の固定接触子4への可動接触子1の特定回動方向において、従来より、当該特定回動方向側にずらされた位置(前進位置)に形成されている。
従来では、図14に示すように、可動接触子1は、その本体軸線が半径方向の線とが同一直線上となるように形成されており、従って、その接触領域部も当該同一線状に位置していた。
尚、ここで、接触領域部11は、可動接触子1の先端側にあって、可動接触子1の幅方向に適度な幅を持ち、可動接触子1の長手方向に適宜の長さを持つ領域であるが、説明の都合上、当該領域の幅方向中央を当該可動接触子1の長手に延びる線を当該接触領域部11の位置として説明する。
【0072】
この実施の形態6によれば、可動接触子1の先端側に形成される接触領域部11の位置が、特定回動方向において、半径方向の線より特定回動方向側に前進した側の位置となるので、例えば図1で示すように、可動接触子1の本体の軸線と接触領域部の基準線とが同一直線状にある場合に比べて、断路器の固定接触子4を図中の矢印Lに示す方向に距離Hずらした位置に配置できると共に、当該断路器の固定接触子4を保持する接続導体部31の長さKを短くすることができ、部品の軽量化、低コスト化を図ることができる。
又、接地開閉器の固定接触子40を図中の矢印Mに示す方向に距離Hずらした位置に配置できるので、接地開閉器の接続導体部や母線導体3との間の距離Jを長くすることができ、これらとの絶縁性を高めることができる。
【0073】
ところで、この種の開閉装置においては、接地開閉器の接続導体部が接地電位であるのに対して、母線導体3は充電部であるため、両者の間には機器に要求される定格仕様に応じた絶縁耐力が要求される。一般的に、気体媒体を介した物体間の絶縁耐力は物体間の距離に依存し、その距離が長いほど絶縁耐力が高くなる。従って、この実施の形態6によれば、従来に比べて、距離Jを長くすることができるので、機器の絶縁性能を向上させることができる。
【0074】
【発明の効果】
この発明によれば、固定接触子が可動接触子の侵入面に対して略直交する方向に十分な偏心裕度を備えているので、固定接触子及び当該固定接触子を備えた開閉装置の製作に当たり、従来のような高い加工精度を要求されないために、生産性が高く、しかも、信頼性が高い高性能の固定接触子を備えた小形で高性能の開閉装置を提供することができる。
【0075】
又、固定接触子が、可動接触子の偏心に対して容易且つ円滑に追従できるので、確実に可動接触子の偏心を吸収することができ、従って、故障の少ない高性能の固定接触子を備えた開閉装置を提供することができる。
又、固定接触子が接圧荷重のみで接続導体部に保持されており、他の締結部材等で接続導体部に固定されない構成としているので、可動接触子が回転軌跡を描いて侵入することによって生ずる接触部材のねじり変形やねじり荷重を解消させることができ、耐久性に優れた固定接触子を備えた開閉装置を提供することができる。
【0076】
又、固定接触子への侵入の際に、可動接触子が受ける瞬時の最大抵抗力を相対的に小さくすることができる。
従って又、駆動装置の低出力化を実現することができ、小形の開閉装置を提供することができる。
【0077】
又、固定接触子を構成する各接触部材にほぼ均等に電流が流れる構成のため、固定接触子の通電性能が向上し、機器の低損失化、最大通電容量の向上を図ることができる。
【0078】
又、断路器の固定接触子を保持する接続導体部の長さを短くすることができるので、部品の軽量化、低コスト化を図ることができる。
又、接地開閉器の固定接触子を保持する接続導体部と母線導体の距離を長くすることができるので、機器の絶縁性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1のガス絶縁開閉装置の断面図である。
【図2】 図1のB−B線部断面図である。
【図3】 固定接触子の平面図である。
【図4】 図3の側面断面図である。
【図5】 図4の平面図である。
【図6】 図5の右側面図である。
【図7】 固定接触子の斜視図である。
【図8】 母線側接続導体部の斜視図である。
【図9】 実施の形態2のガス絶縁開閉装置の断面図である。
【図10】 実施の形態3のガス絶縁開閉装置の断面図である。
【図11】 実施の形態4のガス絶縁開閉装置の断面図である。
【図12】 実施の形態5のガス絶縁開閉装置の断面図である。
【図13】 実施の形態6のガス絶縁開閉装置の断面図である。
【図14】 従来のガス絶縁開閉装置の水平断面図である。
【図15】 図14のA−A線部垂直断面図である。
【図16】 従来の可動接触子と固定接触子との接続状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 可動接触子、2 駆動軸、3 母線導体、4、40 断路器側固定接触子(固定接触子)、5 可動接触子、11 接触領域部、31 接続導体部、33凹部(接触部材)、41 接触部材、42 傾斜縁、43 凸部(接触部材)、50 バネ(付勢手段)、60 枠体。

Claims (22)

  1. 回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、
    前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、
    前記接触部材は、複数組併設され、各接触部材に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて順にインピーダンスが小さい構成としたことを特徴とする開閉装置。
  2. 回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、
    前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、
    前記接触部材は、複数組併設され、各接触部材に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて順に断面積が大きい構成としたことを特徴とする開閉装置。
  3. 回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、
    前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、
    前記接触部材は、複数組併設され、各接触部材に均等に電流が流れるよう、侵入してくる可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて順に接圧力が強い構成としたことを特徴とする開閉装置。
  4. 回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、
    前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体とを含み、
    前記接触部材は、複数組併設され、当該接触部材を介して可動接触子から固定接触子側の接続導体部への電流経路におけるインピーダンスが等しくなるように、前記可動接触子の回動中心から回動先端側に向けて配設された順に長さが短くなる構成としたことを特徴とする開閉装置。
  5. 回動中心から半径方向に延在し自由端が弧を描くように往復回動する可動接触子と、前記可動接触子の回動範囲の一方端側に配置された母線導体側固定接触子と、他方端側に配置された接地導体側固定接触子とを備えた開閉装置において、
    前記両固定接触子に対して接離自在に接触する前記可動接触子の先端側に形成される接触領域部は、前記接地導体側固定接触子から母線導体側固定接触子への可動接触子の回動方向において、当該可動接触子の半径方向の線より前記回動方向側寄りに形成されたことを特徴とする開閉装置。
  6. 前記母線導体側固定接触子と接地導体側固定接触子との双方又は何れか一方の固定接触子は、
    一方端が接続導体部側に他方端が可動接触子の侵入側に向けて延在し前記可動接触子の侵入軌跡面を挟むよう相対に配置された接触部材と、
    相対に配置された前記接触部材を近接させる方向に作用させる付勢手段と、
    前記付勢手段の作用に抗して相対する接触部材間に前記可動接触子の侵入間隔を維持させるスペーサ部と、
    前記スペーサ部を有し、前記接触部材の一方端側が前記接続導体部に、他方端側が侵入してくる前記可動接触子に、それぞれ前記付勢手段の作用により接圧可能に前記接触部材を保持する枠体と
    を含むことを特徴とする請求項5記載の開閉装置。
  7. 相対する接触部材は、複数組併設されたことを特徴とする請求項6記載の開閉装置。
  8. 相対する接触部材は、可動接触子の侵入軌跡面と略直交する方向に揺動自在となるよう、当該接触部材間の一方端側で接続導体部を挟み、付勢手段による接圧によって係合することを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6及び請求項7のいずれか1項に記載の開閉装置。
  9. 複数組の相対する接触部材は、間隔を空けて平行に併設されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項7のいずれか1項に記載の開閉装置。
  10. 接触部材は、可動接触子の侵入方向と対向する方向に延在するよう配設されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項9までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  11. 付勢部材は、相対する1つ又は複数組毎の接触部材間毎に作用するように配設されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項10までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  12. 付勢部材は、接触部材の長手方向の略中央に配設されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項11までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  13. 接触部材は、可動接触子の侵入軌跡面と略直交する方向に平たい幅を持つ板状部材であることを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項12までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  14. 相対するそれぞれの側の接触部材は、当該接触部材に設けられた遊孔を貫通した軸を介して共通の枠体に保持されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項13までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  15. 接触部材は、接続導体部に穿たれた凹部に嵌合する凸部を介して揺動自在に係合されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項14までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  16. 接続導体部に穿たれた凹部は、併設された複数の接触部材の凸部が同一揺動軸線上に並んで嵌合される半円筒形状の溝であることを特徴とする請求項15に記載の固定接触子。
  17. 接触部材は、相対する当該接触部材間に作用する付勢部材の接圧荷重のみで接続導体部に揺動自在に係合されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項16までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  18. 枠体は、接続導体部と非接触に配設されたことを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項17までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  19. 相対する接触部材の、可動接触子が侵入する側の端縁部は、両接触部材間隔が端部外方に向かって次第に拡大するよう形成された傾斜縁であることを特徴とする請求項1から請求項4まで及び請求項6から請求項18までのいずれか1項に記載の開閉装置。
  20. 複数組の相対する接触部材は、当該接触部材間に侵入してくる可動接触子に対し、各組毎に順次可動接触子と接触するように配設されたことを特徴とする請求項1から請求項3まで及び請求項7のいずれか1項に記載の開閉装置。
  21. 一対の接触部材が複数組併設された固定接触子において、接触部材の侵入側端部までの長さが各組毎に異なることを特徴とする請求項20に記載の開閉装置。
  22. 複数組の相対する接触部材は、当該接触部材間に侵入してくる可動接触子に対し、各組毎に順次可動接触子と接触するように配設されていることを特徴とする請求項4に記載の開閉装置。
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