JP3850081B2 - 送信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ループアンテナと共振用コンデンサとを直列接続したアンテナ部を共振させてループアンテナから電波を放射させる送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、レンタルショップや各種量販店等では、商品が万引きされるのを防止するために、各商品毎に、所定周波数の電波を受けて警報音を発するブザータグを取り付け、その商品を不正に持ち出そうとする客が店外に出る際に、店の出入口に設けたアンテナからの送信電波によって、商品に取り付けたブザータグが警報音を発生するようにした、盗難防止システムが採用されている。
【0003】
そして、この種の盗難防止システムにおいて、店の出入口に設けられるアンテナには、通常、床や壁或いは出入口付近に立設したボード上に簡単に配置できるようにするために、ループアンテナが使用され、このループアンテナに共振用のコンデンサを直列に接続して、これらを共振させることにより、ループアンテナから所定周波数の電波を放射させるようにしている。
【0004】
またこのようにループアンテナから電波を放射させる従来の送信装置には、図4に示す如く、ループアンテナANTとコンデンサCとを直列接続したアンテナ部10の駆動回路として、アンテナ部10の両端と直流電源(電源電圧B1ボルト;以下VB1と記載する)の正極側に接続された電源ライン「+B1」との間(以下、ハイサイドという)に夫々設けられたトランジスタからなる一対のハイサイドスイッチQ1,Q3と、アンテナ部10の両端と直流電源(電源電圧VB1)の負極側に接続されたグランドラインGNDとの間(以下、ローサイドという)に夫々設けられたトランジスタからなる一対のローサイドスイッチQ2,Q4とにより、所謂プッシュプル回路として構成されたアンテナ駆動回路12が備えられている。
【0005】
なお、図4において、各スイッチQ1〜Q4を構成するトランジスタには、夫々、nチャネルのパワーMOSFETが使用されており、ハイサイドスイッチQ1,Q3を構成するパワーMOSFETは、ドレインが電源ライン「+B1」に、ソースがアンテナ部10の一端と他端に、夫々接続され、ローサイドスイッチQ2,Q4を構成するパワーMOSFETは、ドレインがアンテナ部10の一端と他端に、ソースがグランドラインGNDに、夫々接続されている。
【0006】
そして、上記アンテナ駆動回路12を用いてループアンテナANTから電波を実際に放射させる際には、正弦波発振回路30から出力される正弦波を、波形変換回路32にて位相の異なる正相及び逆相の方形波に変換し、正相及び逆相の方形波を駆動信号として、夫々、ハイサイドスイッチQ1とローサイドスイッチQ4のゲート、及びハイサイドスイッチQ3とローサイドスイッチQ2のゲートに印加することにより、これら2組のスイッチQ1,Q4及びQ3,Q2を所定周期で交互にオン・オフさせるようにされている。
【0007】
つまり、アンテナ駆動回路12においてアンテナ部10のハイサイド側に設けられたハイサイドスイッチQ1又はQ3と、アンテナ部10のローサイド側に設けられたローサイドスイッチQ4又はQ2とを一組とする2組のスイッチQ1・Q4及びQ3・Q2を交互にオン・オフさせることにより、アンテナ部10を共振させて、ループアンテナANTから所定周波数の電波を放射させるのである。
【0008】
なお、上記盗難防止システムにおいて、ループアンテナANTからの送信電波の周波数は、一般には約22kHzで運用されており、上記正弦波発振回路30からは、その周波数に対応した正弦波が出力され、上記各スイッチQ1,Q4は、その正弦波の周期(約45μsec.)の2分の1の周期(約22.5μsec.)でオン・オフ状態が切り換えられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のように、位相を反転させた一対の方形波にてアンテナ駆動回路12内のスイッチQ1,Q4及びQ3,Q2を交互にオン・オフさせるようにした場合、波形変換回路32を構成する回路素子の動作特性に伴い生じる各方形波の位相のずれや、アンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4を構成するパワーMOSFETのターンオン及びターンオフに要する時間の時間差等によって、アンテナ部10の両サイドに夫々設けられたハイサイドスイッチQ1,Q3とローサイドスイッチQ2,Q4とが同時にオンして、これら各スイッチQ1,Q2及びQ3,Q4を通って、電源ライン「+B1」からグランドラインGNDへと貫通電流が流れることがあった。
【0010】
そして、このような貫通電流を防止するには、正相及び逆相の方形波の立上がり及び立下がりタイミングをアンテナ駆動回路12内の各スイッチの動作特性に応じて調整する必要があり、この調整のためには、移相回路等、特別な位相調整用回路を設けなければならないといった問題があった。
【0011】
なお、貫通電流を防止するには、発振器にて正相・逆相の正弦波を発生させ、これを増幅して、そのままアンテナ駆動回路12に入力することにより、アンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4を正弦波にてオン・オフさせることも考えられるが、この場合、駆動信号として入力される正弦波が所定のしきい値電圧に達するまでは各スイッチQ1〜Q4がオンしないので、アンテナ部10の同一位置に設けられたハイサイドスイッチQ1,Q3とローサイドスイッチQ2,Q4とが同時にオンして貫通電流が流れるのを防止できるものの、全スイッチQ1〜Q4が共にオフ状態となる時間が増えるため、電波の送信効率が低下してしまうといった問題がある。
【0012】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、プッシュプル回路からなるアンテナ駆動回路を用いてループアンテナから電波を放射させる送信装置において、送信効率を低下させることなく、しかも駆動信号の位相を調整することなく、簡単な回路構成にて、アンテナ駆動回路内で生じる貫通電流を確実に防止できるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、
ループアンテナと共振用コンデンサとを直列接続したアンテナ部と、
該アンテナ部の両端と直流電源の正極側との間に夫々設けられたトランジスタからなる一対のハイサイドスイッチ、及び、前記アンテナ部の両端と前記直流電源の負極側との間に夫々設けられたトランジスタからなる一対のローサイドスイッチ、を備えたアンテナ駆動回路と、
該アンテナ駆動回路において前記アンテナ部の一端側に設けられたハイサイドスイッチと前記アンテナ部の他端側に設けられたローサイドスイッチとを一組とする計2組のスイッチを交互にオン・オフさせることにより、前記アンテナ部を共振させて、前記ループアンテナから電波を放射させる送信制御回路と、
を備えた送信装置において、
前記送信制御回路に、
位相が互いに反転した正相及び逆相の正弦波を発生する正弦波発振回路と、
該正弦波発振回路から出力される正相及び逆相の正弦波を、夫々、台形波に波形整形する一対の波形整形回路と、
を設け、前記各波形整形回路からの出力信号にて前記各組のスイッチを夫々オン・オフするよう構成してなることを特徴とする。
【0014】
このように、本発明の送信装置においては、アンテナ駆動回路内の各スイッチを交互にオン・オフさせるための駆動信号として、一対の波形整形回路にて正相及び逆相の正弦波を夫々波形整形して得られた台形波を使用している。
台形波は、その立上がり時と立下がり時とで一定の傾きを有することから、各台形波の立上がり及び立下がり時には、そのときオン状態にある組のスイッチの駆動に用いられる台形波の電圧レベルが、そのスイッチを構成するトランジスタのしきい値電圧を下回って、全スイッチが一旦オフ状態となり、その後、他方の組のスイッチの駆動に用いられる台形波の電圧レベルが、そのスイッチを構成するトランジスタのしきい値電圧に達して、その組のスイッチがオン状態となる。
【0015】
従って、本発明によれば、アンテナ駆動回路内の各スイッチを交互にオン・オフさせるための駆動信号に方形波を用いたときのように、アンテナ部の一端又は他端側に設けられたハイサイドスイッチとローサイドスイッチとが共にオン状態となって、貫通電流が流れるようなことはなく、各スイッチを貫通電流から確実に保護することができる。
【0016】
また、台形波は、立上がり及び立下がり時の傾きを正弦波よりも急峻にできるため、その立上がり及び立下がり時にアンテナ駆動回路内の全スイッチが同時にオフする時間を短くすることができ、駆動信号に正弦波を用いた場合に比べて、送信効率が低下するのを防止できる。
【0017】
そして、本発明によれば、貫通電流を防止するために、正弦波の位相を調整する特別な回路を設ける必要がなく、正弦波を台形波に変換する波形整形回路を設けるだけでよいため、極めて簡単に実現でき、コストアップを招くこともない。なお、波形整形回路としては、例えば、出力信号の振幅制限機能を有する増幅器(所謂リミッタアンプ)で構成すると、比較的簡単な回路構成で実現できる。
【0018】
一方、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の送信装置において、前記正弦波発振回路から前記波形整形回路への正弦波の入力経路に、前記正弦波のゼロクロス点を前記直流電源の負極側電位から所定電圧ずれた所定電位にオフセットさせて、前記波形整形回路から出力される台形波のゼロクロス点を負極側電位よりも低くするオフセット回路を設けたことを特徴とする。
【0019】
このように構成された本発明(請求項2)の送信装置によれば、波形整形回路から出力される台形波のゼロクロス点が直流電源の負極側電位よりも低くなる。この結果、正弦波発振回路から出力される正弦波の一周期あたりにアンテナ駆動回路内のスイッチがオンする時間を短くして、アンテナ部の一端又は他端に設けられたハイサイドスイッチとローサイドスイッチとが同時にオンすることを防止できる。従って、本発明によれば、各スイッチを貫通電流からより確実に保護することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施例を図面と共に説明する。
まず図1は、従来技術の項にて説明した盗難防止システムにおいて、店の出入口に設けられたループアンテナから所定周波数(例えば22kHz)の電波を放射させる送信装置全体の構成を表す概略構成図である。
【0021】
図1に示す如く、本実施例の送信装置は、図4に示した従来の送信装置と同様、ループアンテナANTにコンデンサCを直列に接続したアンテナ部10の両端と直流電源(電源電圧VB1)の正極側に接続された電源ライン「+B1」との間(ハイサイド)に夫々設けられたnチャネルのパワーMOSFETからなる一対のハイサイドスイッチQ1,Q3と、アンテナ部10の両端と直流電源(電源電圧VB1)の負極側に接続されたグランドラインGNDとの間(ローサイド)に夫々設けられたnチャネルのパワーMOSFETからなる一対のローサイドスイッチQ2,Q4とにより、所謂プッシュプル回路として構成されたアンテナ駆動回路12を備えている。
【0022】
また本実施例の送信装置には、アンテナ駆動回路12内のスイッチQ1〜Q4をオン・オフさせてループアンテナANTから電波を放射させる送信制御回路として、アンテナ駆動回路12に電源電圧VB1を供給する直流電源の接地電位をゼロクロス点として位相が互いに反転した正相及び逆相の正弦波(周波数;22kHz)を夫々発生する正弦波発振回路14と、この正弦波発振回路14から出力される正相及び逆相の正弦波を、夫々、増幅すると共に、そのゼロクロス点を接地電位よりも所定電圧だけ低い電位にシフトさせる一対のオフセット増幅回路16a,16bと、これら各オフセット増幅回路16a,16bからの出力信号(正弦波)Sa,Sbを夫々台形波に波形整形する一対の波形整形回路18a,18bと、が備えられている。
【0023】
そして、波形整形回路18aからの出力信号は、駆動信号Taとして、ハイサイドスイッチQ1とローサイドスイッチQ4のゲートに印加され、波形整形回路18bからの出力信号は、駆動信号Tbとして、ハイサイドスイッチQ3とローサイドスイッチQ2のゲートに印加される。つまり、本実施例では、正相及び逆相の正弦波を波形整形して得られる一対の台形波Ta,Tbを用いて、アンテナ駆動回路12においてプッシュプルの対角線上に位置する2組のスイッチQ1・Q4及びQ3・Q2を交互にオン・オフさせることにより、アンテナ部10を共振させて、ループアンテナANTから所定周波数の電波を放射させるのである。
【0024】
次にオフセット増幅回路16a,16b及び波形整形回路18a,18bの構成を図2を用いて詳しく説明する。
まず、オフセット増幅回路16a,16bは、夫々、非反転入力端子(+)がグランドラインGNDに接地されると共に、反転入力端子(−)には、抵抗器R1,R2を介して、正弦波発振回路14からの出力信号(正弦波)及び所定のオフセット電圧「−V1/N」が夫々入力され、更に、反転入力端子(−)と出力端子とが抵抗器R3を介して接続されたオペアンプOP1により構成されている。つまり、オフセット増幅回路16a,16bは、オペアンプOP1を用いた加算回路からなる。そして、この加算回路を構成する抵抗器R1〜R3は、増幅率が「1」となるように、全て同じ抵抗値に設定されている。
【0025】
この結果、オフセット増幅回路16a,16bからは、正弦波発振回路14から出力された正相及び逆相の正弦波を、夫々、オフセット電圧「−V1/N」分だけオフセットさせ、更に、そのオフセットした正弦波を接地電位を基準に反転した信号Sa,Sbが出力されることになる(図3参照)。
【0026】
一方、波形整形回路18a,18bは、夫々、対応するオフセット増幅回路16a,16bからの出力信号Sa,Sbを増幅する増幅率Nの反転増幅回路24と、バッファ回路26とから構成されている。
反転増幅回路24は、反転入力端子(−)が抵抗器R4を介してオフセット増幅回路16a又は16bの出力端子に接続されると共に、非反転入力端子(+)がグランドラインGNDに接地され、更に、反転入力端子(−)と出力端子とが抵抗器R5を介して接続されたオペアンプOP2からなる周知のものである。
【0027】
そして、反転増幅回路24を構成する抵抗器R4及び抵抗器R5の抵抗値は、増幅率がNとなって、増幅後の信号のゼロクロス点が接地電位から所定電圧「−V1」だけオフセットさせた電位となるように、その抵抗比R4:R5が1:Nに設定されている。
【0028】
また、この反転増幅回路24を構成するオペアンプOP2には、正電圧ライン「+B2」及び負電圧ライン「−B2」から正負の動作電圧+VB2,−VB2が供給される。そして、上記増幅率Nは、オフセット増幅回路16a又は16bからの出力信号Sa又はSbを増幅した際、増幅後の信号の上限及び下限がこの動作電圧+VB2,−VB2にて制限されるように、充分大きな値に設定されている。
【0029】
この結果、反転増幅回路24は、リミッタアンプとして動作し、反転増幅回路24からの出力信号波形は、オフセット増幅回路16a又は16bからの出力信号Sa又はSbとは逆位相で、ゼロクロス点が接地電位からオフセット電圧「−V1」分だけ負側にオフセットされた台形波となる(図3のTa,Tb参照)。
【0030】
尚、正負の電圧ライン「+B2」,「−B2」から供給される動作電圧+VB2,−VB2は、図示しない定電圧発生回路にて生成され、その電圧値VB2(絶対値)は、少なくとも、直流電源が発生する電源電圧VB1にアンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4を構成するパワーMOSFETのしきい値電圧VTHを加えた電圧値(VB1+VTH)よりも大きくなるように設定されている。これは、後段のバッファ回路26を介して出力される駆動信号Ta,Tbによってアンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4を確実にオンさせるためである。
【0031】
次にバッファ回路26は、反転増幅回路24にて波形整形された台形波の信号にてアンテナ駆動回路12内の対応するスイッチQ1,Q4又はQ3,Q2を駆動できるようにするために設けられるものであり、NPNトランジスタTR1とPNPトランジスタTR2と抵抗器R6とから構成されている。
【0032】
即ち、バッファ回路26においては、NPNトランジスタTR1のコレクタが正電圧ライン「+B2」に、PNPトランジスタTR2のコレクタが負電圧ライン「−B2」に、夫々、接続されている。またこれら各トランジスタTR1,TR2のベース及びエミッタは、夫々、互いに接続されており、ベース同士の接続点には、反転増幅回路24からの出力信号が入力され、エミッタ同士の接続点は、抵抗値が充分大きい出力用の抵抗器R6を介して接地されると共に、アンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1,Q4又はQ3,Q2のゲートに接続されている。
【0033】
このように構成されたバッファ回路26は、反転増幅回路24からの出力信号を変化させることなく、そのままの電圧波形で駆動信号Ta,Tbとして出力する。そして、この駆動信号Ta,Tbの電流源は、正負の電圧ライン「+B2」,「−B2」となるため、各スイッチQ1,Q4又はQ3,Q2の駆動用電流は確保されることになる。
【0034】
従って、各波形整形回路18a,18bからは、アンテナ駆動回路12内の対応する各スイッチQ1,Q4又はQ3,Q2の駆動信号Ta,Tbとして、正弦波発振回路14から出力された正相又は逆相の正弦波を増幅率Nで増幅してこれを所定のオフセット電圧「−V1」分だけ負側にシフトさせ、更にその電圧変化を−VB2〜+VB2に制限した台形波が出力されることになる(図3参照)。
【0035】
そして、この駆動信号Ta,Tbをゲートに受けるアンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4は、図3に示すように、駆動信号Ta,Tbの立上がり時に、その電圧値が、電源電圧VB1に各スイッチQ1〜Q4のしきい値電圧VTHを加えた電圧に達した時点でオンし、駆動信号Ta,Tbの立下がり時に、その電圧値が所定の負電圧に達した時点でオフすることになり、一方の組のスイッチQ1,Q4(又はQ3,Q2)のオンタイミングは、他方の組のスイッチQ3,Q2(又はQ1,Q4)のオフタイミングよりも必ず遅くなる。
【0036】
この結果、本実施例の送信装置によれば、アンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4をオン・オフさせるための駆動信号に方形波を用いたときのように、アンテナ部10の一端又は他端側に設けられたハイサイドスイッチQ1(又はQ3)とローサイドスイッチQ2(又はQ4)とが共にオン状態となって、これら各スイッチQ1,Q2(又はQ3,Q4)に貫通電流が流れるようなことはなく、各スイッチQ1〜Q4を貫通電流から確実に保護することが可能になる。また、台形波は、立上がり及び立下がり時の傾きを正弦波よりも急峻にできるため、その立上がり及び立下がり時にアンテナ駆動回路12内の全スイッチQ1〜Q4が同時にオフする時間を短くすることができ、駆動信号に正弦波を用いた場合に比べて、送信効率が低下するのを防止できる。そして、本実施例によれば、貫通電流を防止するために、正弦波の位相を調整する特別な回路を設ける必要がなく、アンテナ駆動回路12を動作させるために従来の波形変換回路32内の後段側に設けられていたバッファ回路26をそのまま利用し、その前段側に、抵抗器R4,R5とオペアンプOP2とからなる反転増幅回路24を設けるだけで実現できるため、送信装置の構成を簡素化できると共に、従来装置に比べてコストアップを招くこともない。
【0037】
また特に、本実施例では、波形整形回路18a,18bに入力する正相及び逆相の正弦波を夫々レベルシフトさせるオフセット増幅回路16a,16bを設けることにより、波形整形回路18a,18bから駆動信号Ta,Tbとして出力される台形波のゼロクロス点を接地電位よりもオフセット電圧「−V1」分だけ低い負側にオフセットさせているため、正弦波発振回路14から出力される正弦波の一周期あたりにアンテナ駆動回路12内の各スイッチQ1〜Q4がオンするオン時間を、各スイッチQ1〜Q4がオフするオフ時間に比べて、より短くすることができる。このため、アンテナ部10の一端又は他端側に設けられたハイサイドスイッチとローサイドスイッチとが同時にオンして貫通電流が流れることを防止できる。
【0038】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施例では、正弦波発振回路14と波形整形回路18a,18bとの間に、オフセット増幅回路16a,16bを設けて、波形整形回路18a,18bに入力される正弦波を所定のオフセット電圧分だけシフトさせるように構成したが、こうしたオフセット増幅回路16a,16bは必ずしも設ける必要はない。尚、上記実施例において、オフセット増幅回路16a,16bを取り除いた場合には、波形整形回路18a,18b内の反転増幅回路24により正弦波が反転増幅されて、波形整形回路18a,18bから出力される台形波は、元の正弦波とは逆相になるが、アンテナ駆動回路12内の各組のスイッチQ1,Q4及びQ3,Q2は正弦波発振回路14の発振周波数に同期して交互にオン・オフされるので問題はない。
【0039】
また上記実施例においては、オフセット増幅回路16a,16bが単なるオフセット回路として動作するよう、増幅率1の加算回路にて構成したが、例えば、抵抗器R3の抵抗値を変更して加算回路の増幅率が1よりも大きくなるように設定し、オフセット増幅回路16a,16bにおいて正弦波を増幅するようにしてもよい。。
【0040】
また上記実施例では、波形整形回路18a,18bにおいて、反転増幅回路24をリミッタアンプとして動作させることにより、正弦波を台形波に変換するように構成したが、正弦波を台形波に変換する回路としては従来より知られている種々の回路を利用することができ、例えば、バッファ回路26に、各トランジスタTR1,TR2のコレクタに印加される正負の電圧値+VB2,−VB2よりも大きな振幅の正弦波を入力するようにしても、その正弦波の上下限を電圧値+VB2,−VB2で制限した台形波を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の送信装置の全体の構成を表す概略構成図である。
【図2】 実施例のオフセット増幅回路及び波形整形回路の構成を表す電気回路図である。
【図3】 実施例の送信装置各部の波形を表すタイムチャートである。
【図4】 従来の送信装置の全体の構成を表す概略構成図である。
【符号の説明】
10…アンテナ部 ANT…ループアンテナ C…コンデンサ
12…アンテナ駆動回路 Q1,Q3…ハイサイドスイッチ
Q2,Q4…ローサイドスイッチ 14…正弦波発振回路
16a,16b…オフセット増幅回路 18a,18b…波形整形回路
24…反転増幅回路 26…バッファ回路

Claims (2)

  1. ループアンテナと共振用コンデンサとを直列接続したアンテナ部と、
    該アンテナ部の両端と直流電源の正極側との間に夫々設けられたトランジスタからなる一対のハイサイドスイッチ、及び、前記アンテナ部の両端と前記直流電源の負極側との間に夫々設けられたトランジスタからなる一対のローサイドスイッチ、を備えたアンテナ駆動回路と、
    該アンテナ駆動回路において前記アンテナ部の一端側に設けられたハイサイドスイッチと前記アンテナ部の他端側に設けられたローサイドスイッチとを一組とする計2組のスイッチを交互にオン・オフさせることにより、前記アンテナ部を共振させて、前記ループアンテナから電波を放射させる送信制御回路と、
    を備えた送信装置において、
    前記送信制御回路に、
    位相が互いに反転した正相及び逆相の正弦波を発生する正弦波発振回路と、
    該正弦波発振回路から出力される正相及び逆相の正弦波を、夫々、台形波に波形整形する一対の波形整形回路と、
    を設け、前記各波形整形回路からの出力信号にて前記各組のスイッチを夫々オン・オフするよう構成してなることを特徴とする送信装置。
  2. 前記正弦波発振回路から前記波形整形回路への正弦波の入力経路に、前記正弦波のゼロクロス点を前記直流電源の負極側電位から所定電圧ずれた所定電位にオフセットさせて、前記波形整形回路から出力される台形波のゼロクロス点を負極側電位よりも低くするオフセット回路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
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