JP3847894B2

JP3847894B2 - Airbag manufacturing method

Info

Publication number: JP3847894B2
Application number: JP10399297A
Authority: JP
Inventors: 徹竹川
Original assignee: Seiren Co Ltd
Current assignee: Seiren Co Ltd
Priority date: 1997-04-08
Filing date: 1997-04-08
Publication date: 2006-11-22
Anticipated expiration: 2017-04-08
Also published as: JPH10278714A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用エアバッグに関し、更に詳しくは、正面方向の衝突時に、乗員とインストルメント用パネル（詳しくは、特にハンドル）の間に展開して乗員が受ける衝撃を吸収緩和するためのエアバッグに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車による衝突時、乗員を保護する装置として、エアバッグ装置が使用されている。
このエアバッグ装置は、正面方向の衝突時に、乗員とインストルメント用パネルの間に展開して、乗員が受ける衝撃を吸収緩和するものである。
そして、このエアバッグ装置は、車両が衝突などにより急激な減速をした場合、検知するセンサ、センサからの信号を受けて高圧ガスを発生するインフレータ、インフレータからの高圧ガスにより膨出展開して乗員の衝撃を緩和するエアバッグ、エアバッグシステムが正常に機能しているか否かを判断する診断回路等より構成される。
【０００３】
このようなエアバッグ装置は、正面方向、すなわち、正面衝突もしくは、正面衝突に近い角度で衝突事故を起こした時に作動し、乗員をその衝突から保護するものである。
このようなエアバッグ装置に使われているエアバッグは、２枚の布帛の外周部を縫合した２ピースタイプのものと、図６の如く、２ピースタイプのエアバッグにおいて、該エアバッグ内に膨張展開時のガス噴射方向への異常膨張を制限するための膨張規制帯４０（以下、ストラップ）を取り付けたタイプのものがある。
【０００４】
しかし、後者の場合、乗員を保護するはずのエアバッグが、逆に乗員に怪我を負わせる恐れがあるという意外な欠点があることがわかった。
その理由は、膨張規制帯４０を糸を使って縫合すると、エアバッグに縫い付ける部分、いわゆる縫合部分の腰が強くなりこの部分が硬化するからである。
特に乗員側布帛の縫合部分は、顔に対向する部分となることから、エアバッグが膨出展開した際、直接、そこに顔面をぶつける。
【０００５】
このような問題点を避けるため、特許公報第２５１４７２５号に示されているようなエアバッグが開発された。
これはエアバッグの乗員側布帛の全面にシリコーン樹脂等を塗布して薄膜を形成しておく方法である。
しかし、顔面が膨張規制帯の縫合部分にぶっかった場合、必ずしも衝撃を緩和するに十分ではない。
シリコーン樹脂加工だけでは、衝撃力を吸収するには限界がある。
【０００６】
そのため、乗員側布帛の表面を独立した別の保護用の布帛で覆う方法が考えられた。
例えば、２枚の布帛から構成される従来の袋体に、保護用の布帛を更に追加逢着し、３枚地とする方法である。
【０００７】
図７は乗員側布帛２０と保護用の布帛１０を相対接させる状態で３枚の布帛を縫合したエアバッグを示すものである。
この場合、膨張規制帯４０は前もって、パネル側布帛３０と乗員側布帛２０とに縫い付けておく。
このようなエアバッグは、外周の縫製縫い代５０がバックの外面に露出して自由端となっている。
【０００８】
現在、エアバッグ製造工程におけるノンコート布帛の裁断は、溶融裁断が一般的であり、縫製縫い代５０である自由端の角は硬くなっている。
エアバックが膨出展開する際、この自由端が勢い良く人体に当たると、あたかも刃物のように作用する。
自動車の衝突時、乗員がその部分で怪我をする危険性が大きい。
このようなことから、外周の縫製縫い代５０を外面に露出しないで、エアバッグ内に隠すようにすることが行われる。
【０００９】
図８は、保護布帛１０を備えたエアバッグにおいて、外周の縫製縫い代５０である自由端をエアバッグ内に隠した構造のエアバッグを、概略的な断面構造で示したものである。
図に示すように、保護布帛１０を乗員側布帛２０とパネル側布帛３０に挟んで重ね、一旦、中表に外周を縫製し、次いでインフレータ取り付け口３１（エアー噴入口となる）を通して表返しを行う〔図８（Ａ）→図８（Ｂ）〕。
【００１０】
すなわち、保護用布帛１０とパネル側布帛３０とで形成された閉空間を表返すので、乗員側布帛２０とパネル側布帛３０は、今まで外表面であった面が、エアバッグの内面となって閉空間を形成する。
このように、外周の縫製縫い代５０をエアバッグ内面に隠すことができ、この縫製縫い代５０である自由端は外部に露出しない〔図８（Ｂ）参照〕。
【００１１】
しかし、この例のエアバッグは、膨張規制帯を備えたものではない。
膨張規制帯を取り付けようとしても、表返しした後、膨張規制帯をパネル側布帛３０と乗員側布帛２０に縫合することは、縫製技術上、困難である。
しかも、表返しの前に膨張規制帯を乗員側布帛２０とパネル側布帛３０に縫合しておくことは、表返しの操作上、膨張規制帯が障害となって、まず不可能である。
【００１２】
もっとも、膨張規制帯を予め２本に分割して、乗員側布帛２０とパネル側布帛３０とに縫合しておき、表返してから分割した膨張規制帯を縫い合わせることは可能である。
しかし、膨張規制帯を小さなインフレータ取付口３１から引き出して、その端部同志を縫合することは、高度な熟練を必要とし、また縫製能率も低下する。
【００１３】
一方、縫製強度の面から見ても、乗員側布帛２０とパネル側布帛３０との間に保護用布帛１０（通常、乗員側布帛やパネル側布帛より異なった強靱な材料で、しかも厚い材料を用いる）を挟んで縫合するので、外周縫製部のシール性が悪くなり、縫い目強度も低下する（図８（Ｂ）の拡大部参照）。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような技術的背景を基になされたものである。
すわなち、本発明の目的は、表返しが簡単にでき生産効率の良いエアバッグ、及びその製造方法を提供することにある。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上述の問題点を解決するために鋭意、研究した結果、保護布帛の一部を縫合しないで開放口とすることにより、該開放口を介して表返しができることを見出し、この知見により本発明を完成させたものである。
【００２０】
即ち、本発明は、（１）、エアバッグを製造する方法であって、該エアバッグが乗員側布帛とパネル側布帛と保護布帛とをこの順序で重合わせ、それらの周囲を同時に縫合するに際し、保護布帛の一部を縫合せずに開放口とし、この解放口を通してエアバッグ全体を表返しすることにより、乗員側布帛と保護布帛を相対する状態にするエアバッグ製造方法に存する。
【００２１】
そして、（２）、重合わせる前の、乗員側布帛とパネル側布帛との間に膨張規制布を縫合しておく上記（１）記載のエアバッグ製造方法に存する。
【００２２】
そしてまた、（３）、保護布帛の無縫合の部分が全縫合周の５〜３０％の範囲である上記（１）記載のエアバッグ製造方法に存する。
【００２３】
【発明の実施の形態】
本発明のエアバッグＡについて先ず図１及び、図２を基に実施の形態を説明する。
ここで、図１は、本発明のエアバッグＡ（表返し前）を概略的に示したもので、（Ａ）は正面構造、（Ｂ）は背面構造（Ｃ）は断面構造を示す。
ここで、図２は、本発明のエアバッグＡ（表返し後）を概略的に示したもので、（Ａ）は背面構造、（Ｂ）は正面構造、（Ｃ）は断面構造、また（Ｄ）はその膨出状態を示す。
【００２４】
本発明のエアバッグＡは、図１に示す如く、乗員側布帛２、パネル側布帛３、及び保護布帛１の３枚の布帛より構成される。
このエアバッグＡは中表に縫製した後、縫製自由端をバック外面に露出しないようにするため表返しをしなければならない。
この３枚の布帛の重ね合わせ方は、この表返しを考慮して、乗員側布帛２とパネル側布帛３とを重ね合わせた後、そのパネル側布帛３に保護布帛１を重ねるようにする。
【００２５】
また、これに先んじて、乗員側布帛２とパネル側布帛３との間に、異常膨張を制限するための膨張規制帯４（ストラップ）を縫合しておく。
この膨張規制帯４は、図１（Ｃ）に示すように、パネル側布帛３に両方の端を縫い付け、また乗員側布帛２に中間部を縫い付ける。
【００２６】
外周縫製前に膨張規制帯４を乗員側布帛２とパネル側布帛３とに連結した状態としておけるので、膨張規制帯４を分割して縫製する必要や、乗員側布帛２に設けられた小さなインフレーター取付口３１からわざわざ引き出しながら縫合する必要が全くなく、縫合が楽である。
【００２７】
次に、重ね合わせた乗員側布帛２とパネル側布帛３と保護布帛１の外周部を同時に縫合する。
この場合、縫製縫い代５は、エアー噴入の圧力によるほつれを考慮して１０mm以上が好適である。
縫合に際して、重ね合わせた布帛の外周縫製長の多くは、３枚一緒に縫合するが、一部は保護布帛１のみが縫合されない状態とする。
【００２８】
すなわち、図１に示すように大部分は乗員側布帛２とパネル側布帛３と保護布帛１とが一緒に縫合され（以下、３枚縫製部Ｓ１と称す）、一部が乗員側布帛２とパネル側布帛３のみが縫合され、保護布帛１は縫合されない状態（以下、２枚縫製部Ｓ２と称す）である。
この縫合されない部分、つまり無縫合部（２枚縫製部Ｓ２に相当）により開放口Ｍが形成されるが、表返しを行う必要上、該開放口Ｍの大きさは、ある一定の大きさを必要とする。
【００２９】
また、縫合しない部分は、表返しを行うと保護布帛１が動片部Ｐとなり安定しないため、自由端が極端に大きくならないようにする。
このようなことから、外周縫合部における無縫合部Ｓ２の長さは、５〜３０％の範囲が採用される。
無縫合部Ｓ２が３０％を越えると自由端が大きくなり過ぎ、また５％より少ないと開放口Ｍからの表返しが困難となる。
もっとも、この無縫合部Ｓ２の大きさは、エアバッグＡの材料、大きさ等によって、この範囲を逸脱する場合もあり得る。
【００３０】
次に、開放口Ｍを通してエアバック全体を表返す。
図２からわかるように、この表返しにより乗員側布帛２と保護布帛１とが相対する面となり、一方、乗員側布帛２が膨張規制帯４を介してパネル側布帛３と対面する。
この乗員側布帛２とパネル側布帛３との間にエアーが噴入されてエアバッグＡが膨出展開する。
【００３１】
従来のエアバッグＡのように、保護布帛１０とパネル側布帛３０とで形成された閉空間をインフレータ取付口３１を通して表返し、乗員側布帛２０とパネル側布帛３０の外表面を内面としてエアバッグＡを形成するのとは異なり、本発明のエアバッグＡは保護布帛１をパネル側布帛３から乗員側布帛２に覆い直すのである。
【００３２】
そのため、乗員側布帛２からパネル側布帛３は実質的に表返されてなく、元の状態のままである。
従って、保護布帛１はパネル側布帛３から乗員側布帛２にスムースに対向変えされ、膨張規制帯４が乗員側布帛２とパネル側布帛３間にそのまま収まっておりその表返しを何ら妨害することはない。
【００３３】
ここで、図３（Ａ）の如く、３枚縫製部Ｓ１と２枚縫製部Ｓ２の境界部に切り込み部１１を入れて、３枚縫製部Ｓ１から２枚縫製部Ｓ２への縫製の移行を連続的にスムースに行うようにすると便利である。
つまり、切込み部１１の位置まで外周を縫合し、保護布帛１の切込み部１１より先の部分を折り返して、邪魔にならない状態で、そのまま外周縫合を続けることができる（図３（Ｂ）参照）。
【００３４】
また図４（Ａ）の如く、保護布帛１の形状は、乗員側布帛２やパネル側布帛３よりも小さくし、無縫合部Ｓ２から先を切り欠いた状態に裁断しておくと３枚縫製部Ｓ１から２枚縫製部Ｓ２への移行が簡単にできるメリットがある。
つまり、外周の縫製を連続して行っても、切欠き部１２においては、保護布帛１は縫合されず乗員側布帛２とパネル側布帛３のみが縫合されるのである（図４（Ｂ）参照）。
【００３５】
ところで、本発明に用いられる繊維材料は、たとえばナイロン６、６６、４６等のポリアミド繊維；パラフェニレンテレフタルアミド、及び芳香族エ−テルとの共重合体等に代表される芳香族ポリアミド繊維（アラミド繊維）；ポリアルキレンテレフタレ−トに代表されるポリエステル繊維；全芳香族ポリエステル繊維；ビニロン繊維；レ−ヨン繊維；超高分子量ポリエチレン等のポリオレフィン繊維；ポリオキシメチレン繊維；パラフェニレンサルフォン、ポリサルフォン等のファルフォン系繊維；ポリエ−テルエ−テルケトン繊維；ポリエ−テルミイド繊維；炭素繊維；ポリミイド繊維等がある。
場合によっては、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維等の無機繊維を単独又は併用使用しても良い。
【００３６】
本発明のエアバッグＡに使用する保護布は、強度や加工性の面より、好ましくは、芳香族ポリアミド又は芳香族ポリエステルが良い。
本発明に用いられる布帛の組織は、織物、編物、不織布等の何れであってもよく、例えば、織物の場合は平織、朱子織、パナマ織、袋織等があり、編物の場合は経編み、丸編み等が採用される。
【００３７】
また、布帛としてはコ−ティング加工されたものであっても、ノンコ−トのものであっても良い。
コ−ティング加工に使用される樹脂としては、例えばクロロプレンゴム、ハイパロンゴム、フッ素ゴム等の含ハロゲンゴム、シリコ−ンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン３元共重合ゴム、ニトルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソブチレンブタジエンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム等のゴム類、又は塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、オレフィン樹脂、シリコ−ン樹脂等が挙げられておりこれらは、単独又は併用使用される。
【００３８】
本発明において、乗員側布帛２、パネル側布帛３、保護布帛１などの３枚の布帛は、それぞれ異なる布帛を用いてもよい。
保護布帛１は、膨張規制帯４の縫い付け部を覆い隠して乗員がエアバッグＡに衝突した際の衝撃をやわらげる機能を有することから、乗員側布帛２やパネル側布帛３よりも柔軟な布帛素材を用いられることが好ましい。
【００３９】
例えば、保護布帛をシリコーン樹脂コートとして、そのコート面を乗員側に対向させると、人体に対する衝撃性を緩和する観点からみて、好適である。
以上、本発明を説明してきたが、本発明は、実施の形態に限定されることなく、その目的を逸脱しない範囲の変形例が可能である。
エアバッグＡの全体の形状、縫い代５等は、目的に添う範囲で適宜変更されてよい。
【００４０】
【発明の効果】
本発明のエアバッグは、保護布帛が膨張規制帯の乗員側布帛に対する硬い縫い付け部を覆うため、膨出展開時に乗員への衝撃を緩和する。
外周の縫製縫い代（自由端）が、保護布帛と乗員側布帛との間に隠されるため、エアバッグ外部に露出することはない。
外周の縫製縫い代において、乗員側布帛とパネル側布帛の間に保護布帛が縫合されていないため、その強度が向上する。
表返し操作が、膨張規制帯により妨害されないため、高度な熟練を必要せず製造効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明のエアバッグ（表返し前）を概略的に示したもので、（Ａ）は正面構造、（Ｂ）は背面構造、（Ｃ）は断面構造を示す。
【図２】図２は、本発明のエアバッグ（表返し後）を概略的に示したもので、（Ａ）は背面構造、（Ｂ）は正面構造、（Ｃ）は断面構造、また（Ｄ）はその膨出状態を示す。
【図３】図３は、本発明のエアバッグの保護布帛の形状例を示す。
【図４】図４は、本発明のエアバッグの保護布帛の他の形状例を示す。
【図５】図５は、車体におけるエアバッグの膨出展開状態を示す。
【図６】図６は、従来のエアバッグを概略的に示したもので、（Ａ）は背面構造、（Ｂ）は断面構造を示す。
【図７】図７は、従来のエアバッグを概略的に示したもので、（Ａ）は背面構造、（Ｂ）は断面構造を示す。
【図８】図８は、従来のエアバッグの断面構造を概略的に示したもので、（Ａ）は表返し前の状態を、また（Ｂ）は表返し後の状態を示す。
【符号の説明】
Ａ…エアバッグ
Ｍ…開放口
Ｐ…動片部
１…保護布帛
１１…切込み部
１２…切欠き部
２…乗員側布帛
３…パネル側布帛
３１…インフレーター取付口
３２…排気口
４…膨張規制帯（ストラップ）
５…縫い代（自由端）
１０…保護用の布帛
２０…乗員側布帛
３０…パネル側布帛
４０…膨張規制帯（ストラップ）[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an automobile airbag, and more specifically, an air for deploying between an occupant and an instrument panel (specifically, a steering wheel) to absorb and mitigate an impact received by the occupant during a frontal collision. Regarding the bag.
[0002]
[Prior art]
An air bag device is used as a device for protecting an occupant at the time of a collision by an automobile.
This airbag device is deployed between an occupant and an instrument panel at the time of a frontal collision, and absorbs and reduces the impact received by the occupant.
The airbag device is a sensor that detects when the vehicle has suddenly decelerated due to a collision, an inflator that generates a high-pressure gas in response to a signal from the sensor, and an inflator that is inflated and deployed by high-pressure gas from the inflator An air bag that alleviates the impact of the air bag, a diagnostic circuit that determines whether or not the air bag system is functioning normally, and the like.
[0003]
Such an airbag apparatus operates when a collision accident occurs in the front direction, that is, a frontal collision or an angle close to a frontal collision, and protects an occupant from the collision.
The airbag used in such an airbag device includes a two-piece type in which the outer peripheral portions of two fabrics are stitched, and a two-piece type airbag as shown in FIG. There is a type in which an expansion regulating band 40 (hereinafter referred to as a strap) for limiting abnormal expansion in the gas injection direction during expansion and deployment is attached.
[0004]
However, in the latter case, it has been found that the airbag that should protect the occupant has the unexpected disadvantage that it could injure the occupant.
The reason is that when the expansion regulating band 40 is sewn using a thread, a portion sewn to the airbag, that is, a so-called stitched portion becomes strong and this portion is hardened.
In particular, since the stitched portion of the occupant-side fabric is a portion facing the face, when the airbag is inflated and deployed, the face directly hits the face.
[0005]
In order to avoid such problems, an air bag as shown in Japanese Patent No. 2514725 has been developed.
This is a method in which a thin film is formed by applying silicone resin or the like over the entire surface of the occupant side fabric of the airbag.
However, when the face hits the stitched portion of the expansion regulating band, it is not necessarily sufficient to alleviate the impact.
There is a limit to absorbing impact force only with silicone resin processing.
[0006]
Therefore, a method of covering the surface of the occupant-side fabric with another independent protective fabric has been considered.
For example, it is a method in which a protective fabric is additionally attached to a conventional bag body composed of two fabrics to form three sheets.
[0007]
FIG. 7 shows an airbag in which three fabrics are stitched in a state where the occupant-side fabric 20 and the protective fabric 10 are in contact with each other.
In this case, the expansion regulating band 40 is sewn to the panel side fabric 30 and the occupant side fabric 20 in advance.
Such an airbag has a free end with an outer seam allowance 50 exposed on the outer surface of the bag.
[0008]
At present, the cutting of the non-coated fabric in the airbag manufacturing process is generally melt cutting, and the corner of the free end which is the sewing seam allowance 50 is hard.
When the air bag bulges and expands, if the free end hits the human body vigorously, it acts as if it were a blade.
There is a high risk of occupants getting injured in a car collision.
For this reason, the outer seam allowance 50 is not exposed to the outer surface and is hidden in the airbag.
[0009]
FIG. 8 is a schematic cross-sectional view of an airbag having a structure in which the free end, which is the sewing seam allowance 50 on the outer periphery, is hidden in the airbag in the airbag provided with the protective fabric 10.
As shown in the figure, the protective fabric 10 is sandwiched between the occupant-side fabric 20 and the panel-side fabric 30, and the outer periphery is once sewn on the inner surface, and then turned over through the inflator attachment port 31 (which becomes an air injection port). Perform [FIG. 8 (A) → FIG. 8 (B)].
[0010]
That is, since the closed space formed by the protective fabric 10 and the panel side fabric 30 is turned over, the surface of the occupant side fabric 20 and the panel side fabric 30 that has been the outer surface until now becomes the inner surface of the airbag. To form a closed space.
Thus, the outer seam allowance 50 can be hidden on the inner surface of the airbag, and the free end of the seam allowance 50 is not exposed to the outside (see FIG. 8B).
[0011]
However, the airbag of this example does not include an expansion regulation band.
Even if the expansion restriction band is to be attached, it is difficult to sew the expansion restriction band to the panel side fabric 30 and the occupant side fabric 20 in terms of the sewing technique after turning over.
In addition, it is first impossible to stitch the expansion restriction band to the occupant-side fabric 20 and the panel-side cloth 30 before turning over, because the expansion restriction band becomes an obstacle in turning operation.
[0012]
However, it is possible to divide the expansion restriction band into two in advance, sew the occupant-side fabric 20 and the panel-side cloth 30 and sew the divided expansion restriction bands after turning them over.
However, pulling out the expansion regulating band from the small inflator attachment port 31 and stitching the ends together requires a high level of skill and also reduces the sewing efficiency.
[0013]
On the other hand, from the viewpoint of sewing strength, the protective fabric 10 (usually a tough material different from the occupant side fabric and the panel side fabric, and a thicker material is used between the occupant side fabric 20 and the panel side fabric 30. As a result, the sealing performance of the outer peripheral sewing portion is deteriorated and the seam strength is also reduced (see the enlarged portion in FIG. 8B).
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made based on the above technical background.
That is, an object of the present invention is to provide an air bag that can be easily turned over and has high production efficiency, and a method for manufacturing the same.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
As a result of earnest and research to solve the above-mentioned problems, the present inventors have found that by turning a part of the protective fabric into an open mouth without sewing, it can be turned over through the open mouth, This finding has completed the present invention.
[0020]
That is, the present invention is (1) a method for manufacturing an airbag, wherein the airbag overlaps the occupant side fabric, the panel side fabric, and the protective fabric in this order, and simultaneously sews the periphery thereof. In the airbag manufacturing method, the occupant-side fabric and the protective fabric are brought into a state of facing each other by opening a part of the protective fabric without stitching and opening the entire airbag through the release port.
[0021]
And (2) exists in the airbag manufacturing method of the said ( 1 ) description which sews an expansion | swelling control cloth between a passenger | crew side fabric and a panel side fabric before overlapping.
[0022]
And (3), it exists in the airbag manufacturing method of the said ( 1 ) description that the non-sewn part of a protective fabric is 5 to 30% of range of the whole sewing circumference.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, an embodiment of the airbag A of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 and 2.
Here, FIG. 1 schematically shows an airbag A (before turning over) according to the present invention, in which (A) shows a front structure and (B) shows a cross-sectional structure.
Here, FIG. 2 schematically shows the airbag A of the present invention (after turning over), where (A) is a back structure, (B) is a front structure, (C) is a cross-sectional structure, and ( D) shows the bulging state.
[0024]
As shown in FIG. 1, the airbag A of the present invention is composed of three fabrics: an occupant-side fabric 2, a panel-side fabric 3, and a protective fabric 1.
After the airbag A is sewn on the inner surface, the airbag A must be turned upside down so as not to expose the free end of the sewing to the outer surface of the back.
The three fabrics are overlapped in consideration of this turnover by overlapping the occupant-side fabric 2 and the panel-side fabric 3 and then overlapping the protective fabric 1 on the panel-side fabric 3.
[0025]
Prior to this, an expansion regulating band 4 (strap) for limiting abnormal expansion is sewn between the occupant side fabric 2 and the panel side fabric 3.
As shown in FIG. 1C, the expansion regulating band 4 sews both ends to the panel side fabric 3 and sews an intermediate portion to the occupant side fabric 2.
[0026]
Since the expansion restriction band 4 can be connected to the occupant side fabric 2 and the panel side cloth 3 before the outer periphery sewing, it is necessary to sew the expansion restriction band 4 separately, or a small inflator provided on the occupant side cloth 2 There is no need to sew while pulling out from the attachment port 31, and the sewing is easy.
[0027]
Next, the occupant side fabric 2, the panel side fabric 3, and the outer periphery of the protective fabric 1 are stitched simultaneously.
In this case, the sewing allowance 5 is preferably 10 mm or more in consideration of fraying due to air injection pressure.
At the time of sewing, most of the outer circumferential stitch lengths of the overlapped fabrics are stitched together, but only a part of the protective fabric 1 is not sewn.
[0028]
That is, as shown in FIG. 1, most of the occupant side fabric 2, the panel side fabric 3 and the protective fabric 1 are sewn together (hereinafter referred to as three-piece sewing portion S1), and a part of the occupant side fabric 2 Only the panel side fabric 3 is sewn, and the protective fabric 1 is not sewn (hereinafter referred to as a two-piece sewing portion S2).
The opening M is formed by this non-sewn portion, that is, the non-sewn portion (corresponding to the two-sewing portion S2). However, the size of the opening M is set to a certain size because it is necessary to turn it over. I need.
[0029]
Moreover, since the protective fabric 1 will become the moving piece part P and it will not become stable if the part which is not sewn is turned upside down, a free end shall not be enlarged extremely.
For this reason, a range of 5 to 30% is adopted as the length of the non-sewn portion S2 in the outer circumferential stitched portion.
If the non-sewn portion S2 exceeds 30%, the free end becomes too large, and if it is less than 5%, it is difficult to turn it over from the opening M.
However, the size of the non-sewn portion S2 may deviate from this range depending on the material and size of the airbag A.
[0030]
Next, the entire airbag is turned back through the opening M.
As can be seen from FIG. 2, the occupant-side fabric 2 and the protective fabric 1 face each other by this turnover, while the occupant-side fabric 2 faces the panel-side fabric 3 via the expansion regulating band 4.
Air is injected between the occupant-side fabric 2 and the panel-side fabric 3, and the airbag A expands and develops.
[0031]
Like the conventional airbag A, the closed space formed by the protective fabric 10 and the panel side fabric 30 is turned up through the inflator attachment port 31, and the outer surface of the occupant side fabric 20 and the panel side fabric 30 is used as the inner surface. Unlike forming A, the airbag A of the present invention covers the protective fabric 1 from the panel side fabric 3 to the occupant side fabric 2 again.
[0032]
Therefore, the occupant-side fabric 2 to the panel-side fabric 3 are not substantially turned back and remain in their original state.
Therefore, the protective fabric 1 is smoothly changed from the panel side fabric 3 to the occupant side fabric 2 so that the expansion regulation band 4 is kept as it is between the occupant side fabric 2 and the panel side fabric 3 and obstructs its turnover. There is no.
[0033]
Here, as shown in FIG. 3A, the cut portion 11 is inserted at the boundary between the three-sewing portion S1 and the two-sewing portion S2, and the sewing transition from the three-sewing portion S1 to the two-sewing portion S2 is made. It is convenient to perform it continuously and smoothly.
That is, the outer periphery is sewn to the position of the cut portion 11, the portion ahead of the cut portion 11 of the protective fabric 1 is folded back, and the outer periphery stitching can be continued as it is without getting in the way (see FIG. 3B). .
[0034]
Further, as shown in FIG. 4A, the shape of the protective fabric 1 is smaller than that of the occupant-side fabric 2 or the panel-side fabric 3, and three pieces are sewn if the tip is cut out from the non-sewn portion S2. There is an advantage that the transition from the portion S1 to the two-piece sewing portion S2 can be easily performed.
That is, even if the outer periphery is continuously sewn, the protective fabric 1 is not sewn in the cutout portion 12, and only the occupant side fabric 2 and the panel side fabric 3 are sewn (see FIG. 4B). ).
[0035]
By the way, the fiber material used in the present invention includes, for example, polyamide fibers such as nylon 6, 66, 46; aromatic polyamide fibers represented by a copolymer with paraphenylene terephthalamide and aromatic ether (aramid). Fiber); polyester fiber represented by polyalkylene terephthalate; wholly aromatic polyester fiber; vinylon fiber; rayon fiber; polyolefin fiber such as ultra-high molecular weight polyethylene; polyoxymethylene fiber; paraphenylene sulfone, polysulfone And the like, such as Falphone fiber; Polyether-terketone fiber; Polythermide fiber; Carbon fiber; Polymide fiber.
In some cases, inorganic fibers such as glass fibers, ceramic fibers, and metal fibers may be used alone or in combination.
[0036]
The protective cloth used for the airbag A of the present invention is preferably aromatic polyamide or aromatic polyester from the viewpoint of strength and workability.
The structure of the fabric used in the present invention may be any of a woven fabric, a knitted fabric, a non-woven fabric, etc., for example, in the case of a woven fabric, there are plain weave, satin weave, Panama weave, bag weave, etc. Circular knitting is adopted.
[0037]
The fabric may be either a coated one or a non-coated one.
Examples of the resin used in the coating process include halogen-containing rubbers such as chloroprene rubber, hyperon rubber, and fluorine rubber, silicone rubber, ethylene propylene rubber, ethylene propylene terpolymer rubber, nitrile butadiene rubber, and styrene butadiene rubber. , Rubbers such as isobutylene butadiene rubber, urethane rubber, and acrylic rubber, or vinyl chloride resin, urethane resin, acrylic resin, ester resin, amide resin, olefin resin, silicone resin, and the like. Used in combination.
[0038]
In the present invention, the three fabrics such as the occupant-side fabric 2, the panel-side fabric 3, and the protective fabric 1 may use different fabrics.
Since the protective fabric 1 has a function of covering and concealing the sewn portion of the expansion regulating band 4 to soften the impact when the occupant collides with the airbag A, the fabric is more flexible than the occupant side fabric 2 and the panel side fabric 3. A material is preferably used.
[0039]
For example, when the protective fabric is a silicone resin coat and the coated surface faces the occupant side, it is preferable from the viewpoint of reducing the impact on the human body.
Although the present invention has been described above, the present invention is not limited to the embodiment, and modifications within the scope of the object are possible.
The overall shape of the airbag A, the seam allowance 5 and the like may be changed as appropriate within a range meeting the purpose.
[0040]
【The invention's effect】
In the airbag according to the present invention, the protective fabric covers a hard-sewn portion of the expansion regulating band on the occupant-side fabric, so that the impact to the occupant is alleviated when the airbag is inflated and deployed.
Since the seam allowance (free end) of the outer periphery is hidden between the protective fabric and the occupant side fabric, it is not exposed outside the airbag.
Since the protective fabric is not sewn between the occupant-side fabric and the panel-side fabric in the outer seam allowance, the strength is improved.
Since the turn-up operation is not hindered by the expansion regulation zone, high skill is not required without requiring high skill.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 schematically shows an airbag (before turning over) according to the present invention, in which (A) shows a front structure, (B) shows a back structure, and (C) shows a cross-sectional structure.
FIG. 2 schematically shows an airbag (after turning over) according to the present invention, in which (A) is a rear structure, (B) is a front structure, (C) is a cross-sectional structure, and ( D) shows the bulging state.
FIG. 3 shows an example of the shape of the protective fabric of the airbag of the present invention.
FIG. 4 shows another example of the shape of the protective fabric for the airbag of the present invention.
FIG. 5 shows the airbag inflated and deployed in the vehicle body.
6A and 6B schematically show a conventional airbag, where FIG. 6A shows a back structure and FIG. 6B shows a cross-sectional structure.
7A and 7B schematically show a conventional airbag, in which FIG. 7A shows a back structure and FIG. 7B shows a cross-sectional structure.
FIGS. 8A and 8B schematically show a cross-sectional structure of a conventional airbag. FIG. 8A shows a state before turning over, and FIG. 8B shows a state after turning over.
[Explanation of symbols]
A ... Airbag M ... Opening port P ... Moving piece part 1 ... Protective fabric 11 ... Notch part 12 ... Notch part 2 ... Passenger side fabric 3 ... Panel side fabric 31 ... Inflator attachment port 32 ... Exhaust port 4 ... Expansion restriction zone (strap)
5 ... seam allowance (free end)
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 ... Protective fabric 20 ... Passenger side fabric 30 ... Panel side fabric 40 ... Expansion regulation band (strap)

Claims

A method for manufacturing an airbag, in which the occupant-side fabric, the panel-side fabric, and the protective fabric are overlapped in this order, and a portion of the protective fabric is not sewn when the surroundings are sewn simultaneously. The airbag manufacturing method is characterized in that the occupant-side fabric and the protective fabric are made to face each other by turning the entire airbag through the release port.

Before combining heavy, airbag manufacturing method of claim 1, wherein the keep sutured inflation limiting cloth between the occupant side fabric and the panel-side fabric.

Airbag manufacturing method of claim 1, wherein the sutureless portion of the protective fabric is in the range of 5-30% of the total suture circumference.