JP3847189B2 - らんの定植栽培方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、きのこ栽培の廃培養基を用いた栽培床でらんの定植栽培を行なう方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
きのこ栽培の廃培養基を用いた栽培床でらんの定植栽培を行なう方法は、特公昭62―37939号公報により公知である。この方法は、きのこの廃培養基が良好な滲水性と保水性とを有するため、週に一度の潅水で足りて管理が容易であり、また、廃培養基中の糖がきのこ菌により分解されてらんに適した肥料分となるため施肥が不要であって、更に、廃培養基は挽粉の分解により炭酸ガスを発生し、この炭酸ガスをらんに供給して光合成作用を促進するもので、しかも、栽培床による栽培は鉢栽培に比べて乾湿差が少ないため、らんの水や肥料分の摂取が常に平均して良好に行なれて順調な生育と健全な株体が得られるという優れた特徴を有する。
【0003】
しかしながら前記栽培方法は、通気性シートの上に10cm程度の厚さにきのこの廃培養基を堆積して栽培床を形成し、この栽培床に苗の植込部に合わせた穴を掘り、この穴へ苗を植付ける。このため、苗から下向きに根が出てもこの根は通気シートに妨げられて下方へは伸びず横に伸びて、総ての根が栽培床の中にある状態になる。従って、根が空気中にあるのが本来の生育環境である着生らんは、不適合の環境に置かれることになって株体が不健全となり、厚い栽培床へ過剰に潅水したために加湿状態が続くと、根が蒸れて腐る根腐れにより枯死することが起こって、栽培管理が楽で、採算性も非常によいらんの定植栽培を誰でも簡単にできるようにするという初期の目的を達成することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記問題点を解消し、きのこの廃培養基を用いた栽培床で栽培管理が楽で、採算性も非常によいらん定植栽倍を誰でも簡単にできるようにするらん定植栽培方法を提供することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明に係るらんの定植栽培方法は、下記の手段を採用することを特徴とする。
きのこ栽培の廃培養基によりらんの成株の根張りに対応し得る栽培床を形成して、この栽培床に苗を植付けて成株か廃株になるまで栽培するらんの定植栽培方法において、前記栽培床に対する苗の植付けを、植込部の一部分が栽培床より下側へ出て、この出た分だけ前記廃培養基を堆積させて形成する栽培床の厚さが薄くなるように行うこと。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るらんの定植栽培方法の実施形態を示す。
【0007】
図1は栽培床へらんの苗を植付けた状態を示す。この図において符号1は栽培床、2は栽培床1を乗せた通気性シート、3はらん、4はらんの植込部、5は通気性シート4にあけた穴である。
【0008】
前記栽培床1は、しめじ等のきのこを栽培した廃培養基を用いて形成する。この廃培養基は挽粉と米糖との混合物にきのこ菌を繁殖させたものであり、栽培床1として使用する前に季節によって1ヶ月〜3ヶ月間堆積して醗酵させ、肥料としての効果を高めると共に、きのこ菌を適等に削減させる。
【0009】
前記通気シート2は金網、プラスチック網、穿孔板等により形成して、棚6により適当な地上高さに設け、らん3が成株となったとき必要とする相互間隔で多数の穴5をあけ、これらの穴5にらん3の苗の植込部4を嵌めて、植込部4の一部分は図1に示す通り通気シート2より下側に出て、残りの部分は通気シート2より上側に位置するようにする。
【0010】
前記のように通気シート2にらん3の苗を支持させたら、通気性シート2の上へ廃培養基をらん3の植込部4の上面とほぼ平になるように堆積して、栽培床1を形成する。こうすると、らん3の苗の植付けが完了して、形成された栽培床1の厚さは特公昭62―37939号公報記載の栽培床1よりもらん3の植込部4が栽培床1よりも下側へ出た分だけ薄くる。
【0011】
栽培床1へのらん3の苗の植付けが終れば、栽培床1へ乾きに応じて潅水をする管理を行ない、4ヶ月程度で廃培養基の腐植により栽培床1が薄くなるが、これに伴ない廃培養基を最初の高さになるまで補充して栽培条件を一定させて置くと、苗は順調に生育してその根7が横へ出たものは栽培床1の中を伸びるが、下へ出た根7は空気中ヘ伸びてらん3が樹木や岩石等に着生している生育する環境に近い状況となる。このため、らん3が好ましい生育条件を与えられると共に、薄い栽培床1は仮に過剰潅水しても直ぐに水が切れて加湿状態とならず、適量の水分と肥料分をらん3に与え続けるため、らん3は根腐れを起こすことなく速く健全な成株となって、長く株体の勢を持続して多くの花をつけるようになる。
【0012】
前述した環境で10.5cmまたは12cm鉢のファレノプシス(胡蝶らん)の苗を栽培床1で定植栽培した結果、定植後3ヶ月で図3(a)に示すように最初の花茎8が1本立ち、5ヶ月後には採花できるようになった。そこで、客の花数指定に応じて、花数を例えば5輪に調整し、下の花から15cm下の切断位置9おいて花茎8を切り、1回目は1本を出荷した。
【0013】
1回目の出荷後、2ヶ月で図3(b)に示すように別のところから新しい花茎8が立ち、1回目に採花した花茎からも花芽8が立って、4ヶ月後には採花できるようになった。そこで、2本の花茎8を前記切断位置9から切って、2回目は2本を出荷した。
【0014】
2回目の出荷後、1ヶ月で図4(a)に示すように採花を2回した花茎から2本の花茎8が立ち、採花を1回した花茎からは1本の花茎8が立って、4ヶ月後に採花できるようになった。そこで、3本の花茎8を前記切断位置9から切って、3回目は3本を出荷した。
【0015】
3回目の出荷後、1ヶ月で図4(b)に示すように採花を2回した花茎からそれぞれ2本ずつ花茎が立って、4ヶ月後に採花できるようになった。そこで、4本の花茎8を前記切断位置9から切って、4回目は4本を出荷した。
【0016】
前述の通り本発明の方法によれば、定植後2年目から1株より合計10本の採花ができて、採花量が特公昭62−37939号公報記載の方法の最大採花数6本に比べて1.6倍強に増加した。
【0017】
【実験例1】
ビニールハウス内に巾1.2m、長さ15mの棚を造り、この棚の上へ40cmの間隔で直径10.5cmの穴をあけた金網を乗せて、この金網の穴に10.5cmの鉢から抜いたファレノプシスの苗の植込部を納めた。すると、植込部の約1/2は金網の下に出て、残りの部分が金網の上にある。この状態において植込部の上面と略平になるように金網の上へきのこ栽培の廃培養基を堆積して、らんの苗を植込んだ栽培床を完成した。この栽培床は週に1〜2回潅水して、4ヶ月に一度の廃培養基補充を行な管理だけで、特に着生らんに好適な栽培環境が得られるため、前記した通りの採花成績を上げることができた。
【0018】
【発明の効果】
らんの一部の根が空気中へ出る着生らん本来の生育環境に近い栽培環境を造るとともに、栽培床を薄くして過剰潅水しても水が速く切れるようにしたため、着生らんでもは根腐されを起さず速く順調に生育して健全な株体を造り、この状態を廃株になるまで持続するから、管理が楽で、採算性が非常によいらんの定植栽培を誰にでも簡単にできるようにするという目的を完全に達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るらんの定植栽培方法で苗を植付けた状態の説明図。
【図2】らんの根が栽培床の中と空気中に出た状態の説明図。
【図3】(a)(b)はらんの1回目と2回目の採花状態の説明図。
【図4】(a)(b)はらんの3回目と4回目の採花状態の説明図
【符号の説明】
1 栽培床
3 らん
4 植込部

Claims (1)

  1. きのこ栽培の廃培養基によりらんの成株の根張りに対応し得る栽培床を形成して、この栽培床に苗を植付けて成株か廃株になるまで栽培するらんの定植栽培方法において、
    前記栽培床に対する苗の植付けを、植込部の一部分が栽培床より下側へ出て、この出た分だけ前記廃培養基を堆積させて形成する栽培床の厚さが薄くなるように行う
    ことを特徴としたらんの定植栽培方法。
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